JP6306898B2 - 歩行補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、人間の歩行動作を補助する歩行補助装置に関する。
人間の脚部に装着されて、歩行時の脚の屈曲方向と伸展方向の動きを補助する歩行補助装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載された歩行補助装置においては、基準歩行(1歩行周期における必要関節モーメントの最大値が最小となる歩き方)で歩行補助装置の利用者(歩行補助対象者)が負担する関節モーメントの最大値を基準関節モーメント最大値zとする。そして、歩行パターンが基準歩行から変わることで、必要な関節モーメントの最大値が変化しても、利用者が負担する関節モーメントが基準関節モーメント最大値zと等しくなるように、アシスト率を設定している。
特許文献2に記載された歩行補助装置においては、歩行補助装置の利用者の歩幅Sから遊脚軌道(特に、最大揺動角Ag_maxと遊脚時間Tswing)を決定し、遊脚軌道に基づいてアシストトルクの発生パターンを設定している。遊脚軌道は下腿リンクの目標揺動角の時系列データを意味し、予め定められた初期角度Ag_sから単調増加し、最大揺動角Ag_maxに達した後に単調減少して終端角度Ag_eまで、遊脚時間Tswingをかけて変化する曲線を描くものとなっている。
特開2013−048701号公報 特開2012−213554号公報
特許文献1,2に記載された歩行補助装置のように、利用者が歩行する際の関節モーメント又は歩幅に基づいて、アシストトルクの発生パターンを設定した場合、特に歩行補助装置の習熟度が低い利用者に対して、最適なアシストトルクの発生パターンを設定することが難しい場合がある。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、習熟度が低い利用者に対しても適切なアシストトルクの発生パターンを設定することができる歩行補助装置を提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、本発明の歩行補助装置は、
歩行補助対象者の脚部に装着される装具と、
前記装具を介して前記歩行補助対象者の脚部の屈曲及び伸展をアシストするトルクを発生するアクチュエータと、
前記歩行補助対象者の股関節角度を検出する股関節角度検出部と、
前記歩行補助対象者が歩行しているときの前記股関節角度検出部の検出角度に基づいて、前記歩行補助対象者の歩行時の股関節角度の推移を示す歩行パターンを認識する歩行パターン認識部と、
前記歩行パターンに基づいて、前記歩行補助対象者の将来の歩行時の股関節角度の屈曲方向の最大角度である予想最大屈曲角度、及び伸展方向の最大角度である予想最大伸展角度を求める歩行パターン予想部と、
前記歩行補助対象者が脚を後方に蹴り出す伸展工程においては、股関節の検出角度が前記予想最大伸展角度よりも小さい伸展側切替角度になるまで、脚の伸展をアシストする伸展トルクが発生して、該検出角度が該伸展側切替角度を超えてからは脚の屈曲をアシストする屈曲トルクが発生し、前記歩行補助対象者が脚を前方に振り出す屈曲工程においては、股関節の検出角度が前記予想最大屈曲角度よりも小さい屈曲側切替角度になるまで前記屈曲トルクが発生して、該検出角度が該屈曲側切替角度を超えてからは前記伸展トルクが発生するように、前記アクチュエータによるトルクの発生パターンを設定するトルク発生パターン設定部と
前記トルク発生パターン設定部により設定されたトルクの発生パターンに従って、前記アクチュエータの作動を制御するアクチュエータ制御部と
を備えたことを特徴とする。
かかる本発明によれば、前記歩行パターン認識部により、前記歩行補助対象者の歩行時の股関節角度の推移を示す歩行パターンが認識され、この歩行パターンに基づいて、前記歩行パターン予想部により将来の歩行時の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度が求められる。
そして、前記トルク発生パターン設定部は、伸展工程においては、股関節の検出角度が前記最大伸展角度よりも手前の前記伸展側切替角度になった時点で、伸展トルクから屈曲トルクに切替わり、屈曲工程においては、股関節の検出角度が前記最大屈曲角度よりも手前の前記屈曲側切替角度になった時点で、屈曲トルクから伸展トルクに切替わるように、前記アクチュエータによるトルクの発生パターンを設定する。
このように、前記歩行補助対象者の股関節が前記予想最大伸展角度及び前記予想屈曲側に達する前に、前記アクチュエータにより生じさせるトルクの方向を早めに切替えることによって、歩行補助装置に対する習熟度が低い歩行補助対象者に対しても、適切なアシストトルクを発生させることができる。
また、前記屈曲側切替角度は、前記予想最大屈曲角度よりも第1オフセット値分小さい角度であり、
前記伸展側切替角度は、前記予想最大伸展角度よりも第2オフセット値分小さい角度であり、
前記トルク発生パターン設定部は、前記第1オフセット値の指示データが入力されたときに、前記予想最大屈曲角度から前記第1オフセット値を減じて前記屈曲側切替角度を算出し、前記第2オフセット値の指示データが入力されたときに、前記予想最大伸展角度から及び前記第2オフセット値を減じて前記伸展側切替角度を算出することを特徴とする。
この構成によれば、前記第1オフセット値及び前記第2オフセット値の入力により、前記屈曲側角度及び前記伸展側角度を容易に調整して、前記歩行補助対象者に対してより適切なトルクの発生パターンを設定することができる。
また、前記股関節角度検出部は、前記歩行補助対象者の左右の脚の股関節角度を検出し、
前記歩行パターン認識部は、前記歩行パターンとして左右の脚のうちの一方の脚の歩行パターンを認識し、
前記歩行パターン予想部は、前記一方の脚の歩行パターンに基づいて、他方の脚の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度を求め、
前記トルク発生パターン設定部は、前記歩行パターン予想部により求められた他方の脚の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度に基づいて、他方の脚についての前記アクチュエータのトルクの発生パターンを設定することを特徴とする。
この構成によれば、例えば、前記歩行補助対象者が左右の脚の一方は健常であって、他方の脚についてのみ歩行補助が必要である場合に、前記歩行パターン予想部により、健常な一方の脚の歩行パターンに基づいて補助が必要な他方の脚の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度を求め、前記トルク発生パターン設定部により、前記歩行パターン予想部により求められた他方の脚の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度に基づいて、他方の脚について前記アクチュエータに発生させるトルクの出力パターンを設定することによって、左右の脚のバランスがとれた適切なトルクの発生パターンを設定することができる。
本発明の歩行補助装置の構成説明図。。 歩行補助装置の制御装置の構成説明図。 歩行補助装置の制御処理のフローチャート。 最大屈曲角度及び最大伸展角度と、屈曲側切替角度及び伸展側切替角度の説明図。 伸展トルク及び屈曲トルクの発生タイミングの説明図。 歩行パターンの生成処理の説明図。 トルク発生パターンの算出フローチャート。
本発明の一実施形態を図1〜図7を参照して説明する。以下の説明では、脚体等の左右を区別するために符号「L」(左側)及び「R」(右側)を用いるが、左右を区別しない場合にはこれらの符号を省略する。また、歩行補助装置の装着者の上体に対する大腿の屈曲運動(前方運動)と伸展運動(後方運動)を区別するために符号「+」(前方)及び「−」(後方)を用いる。
図1を参照して、本実施形態の歩行補助装置10は、第1装具11と、左右一対の第2装具12と、左右一対のアクチュエータ14と、バッテリ16と、制御装置20と、股関節角度センサ17(本発明の股関節角度検出部に相当する)とを備えている。
第1装具11は、歩行補助対象者(利用者)の上体又は腰部に巻きつけて装着される。第1装具11の少なくとも利用者の背中に当接する箇所は、軽量合金、硬質樹脂、カーボンファイバ等の剛性素材により構成され、その他の部分は繊維等の柔軟性素材により構成されている。
第2装具12は、繊維等の柔軟性素材により構成され、利用者の脚部の大腿に巻きつけて装着される。第2装具12は、左右両方ではなく左右のいずれかのみに装着されてもよい。
アクチュエータ14は電動モータを用いて構成され、必要に応じて減速機又はコンプライアンス機構の一方又は双方が備えられる。アクチュエータ14は、第1装具11が利用者の上体に取り付けられたときに、上体の左右両側に配置されるように第1装具11と連結されている。アクチュエータ14は、軽量合金、硬質樹脂、カーボンファイバ等の剛性素材により形成されている連結部材15を介して大腿に装着される第2装具12に連結される。
この構成により、アクチュエータ14が動作することで、上体に対する各大腿の相対運動が補助されるように、上体及び各大腿に力が作用する。上体に対する各大腿の相対運動には、離床している脚体の大腿に対する前後運動と、着床している脚体の大腿に対する前後運動とが含まれる。
また、アクチュエータ14には、アクチュエータ14の通電量を検出する電流センサ18(図2参照)が設けられている。
バッテリ16は、制御装置20と共に第1装具11の背後部に取り付けられたケース13内に収容されており、アクチュエータ14及び制御装置20等に対して電力を供給する。なお、バッテリ16及び制御装置20の配置箇所は適宜変更されてもよい。
股関節角度センサ17は、装着者の腰部の左右両側に配置されるロータリーエンコーダにより構成され、股関節角度に応じた検出信号を出力する。股関節角度は、大腿が装着者の基本前額面の前方にある場合は正値になり、大腿が基本前額面の後方にある場合には負値になるように定義される。
図2を参照して、制御装置20は、コンピュータ(CPU、メモリ、各種インターフェース回路等により構成される)等により構成された電子ユニットであり、メモリ26に保持された歩行補助装置10用の制御プログラムをCPUで実行することによって、センサ情報取得部21、電流値取得部22、歩行パターン認識部23、歩行パターン予想部25、トルク発生パターン設定部27、トルク値設定部28、及びアクチュエータ制御部29として機能する。
センサ情報取得部21は、股関節角度センサ17による角度検出信号から、股関節角度(検出角度)の情報を取得する。電流値取得部22は、電流センサ18による電流検出信号から、アクチュエータ14の通電量の情報を取得する。
歩行パターン認識部23は、センサ情報取得部21及び電流値取得部22により取得された情報に基づいて、利用者の歩行時の股関節の推移を示す歩行パターンを認識する。
歩行パターン予想部25は、歩行パターン認識部23により認識された前回以前の歩行周期での歩行パターンに基づいて、今回の歩行パターンを予想する。トルク発生パターン設定部27は、歩行パターン予想部25により予想された今回の歩行パターン及びセンサ情報取得部21により取得された股関節角度の情報等に基づいて、アクチュエータ14により生じさせるトルクの発生パターンを設定する。
トルク値設定部28は、トルク発生パターンに基づいてアクチュエータ14のトルク指令値を設定する。アクチュエータ制御部29は、トルク値設定部28により設定されたトルク指令値に応じたトルクが発生されるように、アクチュエータ14の作動を制御する。
また、制御装置20には、オフセット値入力部19から、後述する予想最大屈曲角度及び予想最大伸展角度のオフセット値を入力される。オフセット値入力部19としては、制御装置20に接続されたスイッチや、制御装置20と着脱自在に接続される端末装置を採用するができる。
次に、図3に示したフローチャートに従って、制御装置20による一連の処理について説明する。図3のSTEP1は歩行パターン認識部23及び歩行パターン予想部25による処理である。歩行パターン予想部25は、図4〜6を参照して後述するように、歩行パターン認識部23により認識される股関節角度の直近の所定時間の移動平均値(AVEANG)に基づいて、次回(将来)の歩行周期における、伸展方向の最大角度の予想値である予想最大伸展角度(EXT_TARMAXANG)、屈曲方向の最大角度の予想値である予想最大屈曲角度(FLE_TARMAXANG)、及び屈曲トルクを発生させる角度範囲である屈曲トルク発生角度(MOVANG_EXTTRQ)を設定する。
続くSTEP2はトルク発生パターン設定部27による処理である。トルク発生パターン設定部27は、図7を参照して後述するように、歩行パターンの算出結果に基づいて、次回の歩行周期における、発生トルク(ACT_TRQ)に応じたトルク発生パターンを設定する。
次のSTEP3は、トルク値設定部28による処理である。トルク値設定部28は、STEP3で今回の制御サイクルにおける装着者の歩行パターンが、STEP1で予想された今回の歩行パターンに対して急変したか否かを判断する。ここで、トルク値設定部28は、例えば以下の(1)〜(3)に示した状況を認識したときに、歩行パターンが急変したと判断する。
(1) 股関節の最大屈曲角度又は最大伸展角度が、過去の平均値に比べて急に増加、又は減少した場合。
(2) 歩行周期が急に長く、又は短くなった場合。
(3) 両方の脚が同時に屈曲状態になった場合。
STEP3で歩行パターンが急変したと判断されたときはSTEP10に分岐する。STEP10はトルク値設定部28とアクチュエータ制御部29による処理である。、トルク値設定部28は、アクチュエータ14により発生させるアシストトルクを減少させるか又はアシストトルクの発生を停止させるように、トルクの指示値を設定する。
そして、アクチュエータ制御部29は、トルク値設定部28により設定されたトルクの指示値に応じたトルクがアクチュエータ14から発生するように、アクチュエータ14に供給する電力を制御する。
一方、STEP3で歩行パターンが急変したと判断されなかったときにはSTEP4に進む。STEP4はトルク値設定部28とアクチュエータ制御部29による処理である。トルク値設定部28は、STEP2で算出されたトルク発生パターンに従って、アクチュエータ14により発生させるトルクの指示値を設定する。
そして、アクチュエータ制御部29は、トルク値設定部28により設定されたトルクの指示値に応じたトルクがアクチュエータ14から発生するように、アクチュエータ14に供給する電力を制御する。
次に、図4〜図6を参照して、歩行パターン認識部23及び歩行パターン予想部25による歩行パターン(今回の歩行周期で使用する歩行パターン)の算出処理について説明する。
図4は縦軸を股関節角度(ANG)に設定し横軸を時間(t)に設定して、装着者が歩行しているときの股関節角度の変化を示したものである。図4において、t12〜t16が今回の歩行周期であり、t0〜t4が3回前の歩行周期、t4〜t8が2回前の歩行周期、t8〜t12が1回前の歩行周期である。
歩行パターン認識部23は、過去3回の歩行周期における歩行パターンから、各歩行周期における最大屈曲角度を求める。そして、歩行パターン予想部25は、以下の式(1)により、過去3回の歩行周期における最大屈曲角度の平均値を、今回の歩行周期t12〜t19における屈曲角度の最大値の予想値である予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANGとして算出する。
Figure 0006306898
但し、FLE_TARMAXANG:今回の歩行周期における予想最大屈曲角度、FLE_MAXANG(n):前回の歩行周期における最大屈曲角度、FLE_MAXANG(n−1):2回前の歩行周期における最大屈曲角度、FLE_MAXANG(n−2):3回前の歩行周期における最大屈曲角度。
同様に、歩行パターン認識部23は、過去3回の歩行周期における歩行パターンから、各歩行周期における最大伸展角度を求める。そして、歩行パターン予想部25は、以下の式(2)により、過去3回の歩行周期における最大伸展角度の平均値伸展角度の最大値の平均値を、今回の歩行周期における伸展角度の最大値の予想値である予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGとして算出する。
Figure 0006306898
但し、EXT_TARMAXANG:今回の歩行周期における予想最大屈曲角度、EXT_MAXANG(n):前回の歩行周期における最大屈曲角度、EXT_MAXANG(n−1):2回前の歩行周期における最大屈曲角度、EXT_MAXANG(n−2):3回前の歩行周期における最大屈曲角度。
そして、歩行パターン予想部25は、予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANG及び予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGに対して、オフセット値入力部19からオフセット値FLETRQ_SRT_OFFSET(本発明の第1オフセット値に相当する)とEXTTRQ_SRT_OFFSET(本発明の第2オフセット値に相当する)の指示データを入力する。なお、オフセット値は、複数の装着者(被験者)の歩行パターンの解析結果等に基づいて設定される(例えば、5度前後)。
歩行パターン予想部25は、屈曲側トルク発生時には、予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANGからオフセット値FLETRQ_SRT_OFFSETを減算した角度(屈曲側切替角度)から、伸展側トルクが発生するようにし、また、伸展側トルク発生時には、予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGからオフセット値EXTTRQ_SRT_OFFSETを減算した角度(伸展側切替角度)から、屈曲側トルクが発生するようにした歩行パターンTrpを生成する。
このように歩行パターンを算出することによって、図5に示したように、利用者に対して適切なアシストトルクを提供することが可能となる。図5は、利用者が脚を浮かせて前方に振り出す屈曲工程、及び利用者が脚を接地して後方に蹴り出す伸展工程における屈曲トルクの発生範囲と伸展トルクの発生範囲を示したものである。
図5において、屈曲トルクの発生範囲は、予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGから、予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANGからオフセット値FLETRQ_SRT_OFFSETを減じた屈曲側切替角度FLE_CHGANGまでの範囲となっている。
また、伸展トルクの発生範囲は、予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANGから、予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGからオフセット値EXTTRQ_SRT_OFFSETを減じた伸展側切替角度EXT_CHGANGまでの範囲となっている。
このように、屈曲側トルク発生時においては、予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANGよりも手前の屈曲側切替角度FLE_CHGANGで、屈曲側トルクから伸展側トルクに切替え、また、伸展側トルク発生時においては、予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGよりも手前の伸展側切替角度EXT_CHGANGで、伸展側トルクから屈曲側トルクに切替えることによって、利用者に対して適切なアシストトルクの発生パターンを設定することができる。
図6は、歩行パターン算出処理のブロック線図であり、上側が右側(R側)の脚体に対する歩行パターンの算出部を示し、下側が左側(L側)の脚体に対する歩行パターンの算出部を示している。
図6のブロック線図には、センサ情報取得部21により取得された右側の脚体の股関節角度RANG_s及び右側の脚体の股関節角度LANG_sと、電流値取得部22により取得された右側のアクチュエータ14R及び左側のアクチュエータ14Lの通電量から算出されるR側発生トルク及びL側発生トルクと、トルク発生パターン設定部27により設定されたトルク発生パターンのデータとが入力されている。
歩行パターン認識部23は、R側の処理として、入力された股関節角度RANG_sをフィルタリング50Rでフィルタリングして、最大屈曲角度算出部51Rにより過去3回分の歩行周期における最大屈曲角度を算出する。また、歩行パターン予想部25は、最大屈曲角度平均値算出部52Rにより過去3回分の歩行周期における最大屈曲角度の平均値を算出し、予想最大屈曲角度算出部53Rにより、この平均値を今回の歩行周期における予想最大屈曲角度とする。
また、歩行パターン認識部23は、最大伸展角度算出部54Rにより過去3回分の歩行周期における最大伸展角度を算出する。歩行パターン予想部25は、最大伸展角度平均値算出部55Rにより過去3回分の歩行周期における最大伸展角度の平均値を算出し、予想最大伸展角度算出部56Rにより、この平均値を今回の歩行周期における予想最大伸展角度を算出する。
そして、歩行パターン予想部25は、屈曲伸展切替タイミング算出部57Rにより、予想最大屈曲角度及び予想最大伸展角度からオフセット値を減じて、屈曲トルクと伸展トルクを切替えるタイミング(屈曲側切替角度及び伸展側切替角度)を算出し、R側波形算出部58Rにより、屈曲側切替角度及び伸展側切替角度とR側発生トルク及びトルク発生パターンとに基づいて、R側の歩行パターン(R側波形)を算出する。
歩行パターン予想部25は、トルク補正値算出部60により、R側及びL側の股関節角度と、最大屈曲角度及び最大伸展角度と、最大屈曲角度平均値及び最大伸展角度平均値とに基づいてトルク補正値を算出し、R側最終波形部59Rにより、R側波形をトルク補正値により補正して最終的な歩行パターン(R側最終波形)を算出する。
同様にして、歩行パターン予想部25はL側の処理を行い、L側最終波形部59Lよって、最終的な歩行パターン(L側最終波形)を算出する。
次に、図7に示したフローチャートに従って、トルク発生パターン設定部27によるアクチュエータ14のトルク発生パターンの設定処理について説明する。
トルク発生パターン設定部27は、STEP20で、所定時間の直近の平均移動角度AVEANGが、伸展側切替角度(EXT_TARMAXANG−EXTTRQ−EXTTRQ_SRT_OFFSET)以上になったか否かを判断する。
そして、平均移動角度AVEANGが伸展側切替角度以上であるときはSTEP21に進み、平均移動角度AVEANGが伸展側切替角度よりも小さいときにはSTEP30に分岐してACTMOVANG_EXT(屈曲トルク発生移動角度量)をゼロにして、STEP21に進む。
STEP21で、トルク発生パターン設定部27は、ACTMOVANG_EXTの現在値に、前回のサンプリング時からの股関節角度の増加分(|AVEANG(n)−AVEANG(n−1)|)を加算する。
続くSTEP22で、トルク発生パターン設定部27は、ACTMOVANG_EXTが、MOVANG_FLETRQ/2(屈曲トルクを発生させる角度範囲MOVANG_EXTTRQの1/2)以上であるか否かを判断する。
そして、ACTMOVANG_EXTが、MOVANG_EXTTRQ/2以上であるときはSTEP23に進み、以下の式(3)によりACT_TRQを算出してSTEP24に進む。また、屈曲トルク発生移動角度量ACTMOVANG_FLEが、MOVANG_FLETRQ/2よりも小さいときにはSTEP40に分岐し、トルク発生パターン設定部27は、以下の式(4)によりACT_TRQを算出してSTEP24に進む。
Figure 0006306898
Figure 0006306898
トルク発生パターン設定部27は、上記式(3)又は式(4)に算出したACT_TRQを、予め設定されたACT_TRQとトルク値の相関マップに適用してトルク値を取得し、トルク発生パターンを設定する。
[変形例1]
以上説明した実施形態では、R側の脚体の歩行パターンに基づいてR側の脚体のトルク発生パターンを設定し、また、L側の脚体の歩行パターンに基づいてL側の脚体のトルク発生パターンを設定したが、R側の脚体の歩行パターンから、L側の脚体のトルク発生パターンを設定する、或いはL側の脚体の歩行パターンに基づいてR側の脚体のトルク発生パターンを設定してもよい。
この構成によれば、例えば利用者がR側の脚体(右足)は健常であって、L側の脚体(左足)のみに歩行補助が必要である場合に、健常な右足の歩行パターンに合わせて左足のトルク発生パターンを設定することにより、左足に対して、左右の足のバランスが取れた適切なトルク発生パターンを設定することができる。
[変形例2]
上記実施形態では、オフセット値入力部19からオフセット値の指示データを入力して、予想最大屈曲角度FLE_TARMAXANGからオフセット値FLETRQ_SRT_OFFSETを減じて、屈曲側切替角度FLE_CHGANGを算出し、また、予想最大伸展角度EXT_TARMAXANGからオフセット値FLETRQ_SRTを減じて、伸展側切替角度EXT_CHGANGを算出する構成とすることによって、オフセット値の変更により、トルク発生パターンを容易に調節できるようにした。
しかしながら、オフセット値を使用せずに、屈曲側切替角度と伸展側切替角度を固定値とする場合にも、本発明の効果を得ることができる。
10…歩行補助装置、11…第1装具、12…第2装具、14…アクチュエータ、15…連結部材、16…バッテリ、17…股関節角度センサ(股関節角度検出部)、18…電流センサ、19…オフセット値入力部、20…制御装置、21…センサ情報取得部、22…電流値取得部、23…歩行パターン認識部、25…歩行パターン予想部、26…メモリ、27…トルク発生パターン設定部、28…トルク値設定部、29…アクチュエータ制御部。

Claims (3)

  1. 歩行補助対象者の脚部に装着される装具と、
    前記装具を介して前記歩行補助対象者の脚部の屈曲及び伸展をアシストするトルクを発生するアクチュエータと、
    前記歩行補助対象者の股関節角度を検出する股関節角度検出部と、
    前記歩行補助対象者が歩行しているときの前記股関節角度検出部の検出角度に基づいて、前記歩行補助対象者の歩行時の股関節角度の推移を示す歩行パターンを認識する歩行パターン認識部と、
    前記歩行パターンに基づいて、前記歩行補助対象者の将来の歩行時の股関節角度の屈曲方向の最大角度である予想最大屈曲角度、及び伸展方向の最大角度である予想最大伸展角度を求める歩行パターン予想部と、
    前記歩行補助対象者が脚を後方に蹴り出す伸展工程においては、股関節の検出角度が前記予想最大伸展角度よりも小さい伸展側切替角度になるまで、脚の伸展をアシストする伸展トルクが発生して、該検出角度が該伸展側切替角度を超えてからは脚の屈曲をアシストする屈曲トルクが発生し、前記歩行補助対象者が脚を前方に振り出す屈曲工程においては、股関節の検出角度が前記予想最大屈曲角度よりも小さい屈曲側切替角度になるまで前記屈曲トルクが発生して、該検出角度が該屈曲側切替角度を超えてからは前記伸展トルクが発生するように、前記アクチュエータによるトルクの発生パターンを設定するトルク発生パターン設定部と
    前記トルク発生パターン設定部により設定されたトルクの発生パターンに従って、前記アクチュエータの作動を制御するアクチュエータ制御部と
    を備えたことを特徴とする歩行補助装置。
  2. 請求項1に記載の歩行補助装置において、
    前記屈曲側切替角度は、前記予想最大屈曲角度よりも第1オフセット値分小さい角度であり、
    前記伸展側切替角度は、前記予想最大伸展角度よりも第2オフセット値分小さい角度であり、
    前記トルク発生パターン設定部は、前記第1オフセット値の指示データが入力されたときに、前記予想最大屈曲角度から前記第1オフセット値を減じて前記屈曲側切替角度を算出し、前記第2オフセット値の指示データが入力されたときに、前記予想最大伸展角度から及び前記第2オフセット値を減じて前記伸展側切替角度を算出することを特徴とする歩行補助装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の歩行補助装置において、 前記股関節角度検出部は、前記歩行補助対象者の左右の脚の股関節角度を検出し、
    前記歩行パターン認識部は、前記歩行パターンとして左右の脚のうちの一方の脚の歩行パターンを認識し、
    前記歩行パターン予想部は、前記一方の脚の歩行パターンに基づいて、他方の脚の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度を求め、
    前記トルク発生パターン設定部は、前記歩行パターン予想部により求められた他方の脚の前記予想最大屈曲角度及び前記予想最大伸展角度に基づいて、他方の脚についての前記アクチュエータのトルクの発生パターンを設定することを特徴とする歩行補助装置。
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