JP6301426B1 - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】一対のウイング同士が所定の位置で折られ易い構造を有しつつ、意図しない位置で破断し難いウイング部を有する吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品1は、前後方向Lと、前後方向に直交する幅方向Wと、吸収体30を有する本体部2と、本体部から幅方向外側に延出する一対のウイング41,42と、一対のウイングに設けられたウイング接合部61,62と、を備える。一対のウイングの基端部は、前側縁及び後側縁において、ウイングの前後方向の中心へ向かって凹む一対の凹部41a,41b,42a,42bを有する。一対の凹部をむすぶライン41L,42Lを基準として一対のウイングを折り返したときに、一対のウイングどうしが互いに重なり合う。ウイング接合部61,62の、前後方向のうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、当該第1の側に位置する凹部よりもウイングの前後方向の中心側に位置する。【選択図】図1

Description

本発明は、装着時に下着の非肌対向面側で一対のウイング同士が重なり合う吸収性物品に関する。
特許文献1は、装着時に下着の非肌対向面側で一対のウイング同士が重なり合う吸収性物品を開示している。特許文献1では、装着時に下着の非肌対向面側で、一対のウイング同士がメカニカルファスナーのような締結用具で機械的に係合される。これにより、下着に吸収性物品が固定される。この吸収性物品のウイングの長手方向の長さは、幅方向の内側に向かうにつれて徐々に長くなっている。
特許文献2は、吸収体を備える本体部と、本体部の両側縁から幅方向に延出する一対のウイング部とを含む吸収性物品を開示している。吸収性物品の長手方向におけるウイング部の長さが最も小さい最狭部は、ウイング部の付け根に対して幅方向外側に位置する。これにより、吸収性物品を下着に固定するためにウイング部を下着の非肌面側へ折り返すとき、ウイング部は、ウイング部の付け根よりも外側の最狭部で折り曲がり易くなる。
また、特許文献2に記載された吸収性物品は、ウイング部を着衣に固定するための粘着部を有する。この粘着部は、吸収性物品の長手方向において、ウイング部の最狭部よりも外側に位置する。
特表2003−527929号公報 特開2012−210352号公報
特許文献1に記載の吸収性物品では、ウイングの長手方向の長さが、幅方向の内側に向かうにつれて徐々に長くなっている。そのため、ウイングを下着の非肌面側に折り曲げるときに、折り曲げ位置が規定され難く、使用者は、設計上の位置よりも幅方向外側の位置で、ウイングを折り曲げてしまうことがある。したがって、使用者は、一対のウイング同士を下着の非肌対向面側で重なり合わせることが困難である。
したがって、一対のウイング同士が下着の非肌対向面側で重なり易い構造を有する吸収性物品が望まれる。
ここで、特許文献2に記載の吸収性物品では、ウイング部の最狭部が折れ曲がるための基点を構成する。したがって、使用者はウイング部を規定の位置で折り曲げ易い。しかしながら、本願の発明者は、以下のような課題を発見した。
使用者は、吸収性物品を下着から取り外す際に、通常、吸収性物品の前後方向の一端部を掴み、吸収性物品の当該一端部から前後方向に吸収性物品を下着から引きはがす。したがって、ウイング部の根元は、前述したように吸収性物品を下着から剥がす際に、吸収性物品の本体部に引っ張られることによって、引きはがし方向の下流側へ向かう力を受ける。ここで、特許文献2に記載の吸収性物品では、ウイング部を着衣に固定するための粘着部が、吸収性物品の長手方向において、ウイング部の最狭部よりも外側に位置する。したがって、ウイング部の粘着部の領域は、下着の非肌面側において、最狭部よりも前後方向の外側、すなわち引きはがし方向の上流側でしっかり固定されている。したがって、ウイング部の根元と粘着部との間に位置する最狭部に、せん断力、すなわちウイング部を引き裂く方向の力が印加される。
特に、特許文献1に記載されたように一対のウイング部が下着の非肌面側で互いに固定される場合、一対のウイング部は、直接下着に固定されるよりも強固に固定され易い。そのため、吸収性物品を下着から剥がす際に、ウイング部の根元と粘着部との間に位置する最狭部に、より強いせん断力が印加され易い。
ウイング部が、ウイング部の根元付近の最狭部で不意に引き裂かれると、ウイングの根元付近の吸収体に吸収された液体が漏れたり、飛び散ったりすることがある。
したがって、一対のウイング同士が所定の位置で折られ易い構造を有しつつ、意図しない位置で破断し難いウイング部を有する吸収性物品が望まれる。
一態様に係る吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、吸収体を有する本体部と、前記本体部から幅方向外側に延出する一対のウイングと、前記一対のウイングに設けられたウイング接合部と、を備える。一対のウイングの基端部は、前側縁及び後側縁において、前記ウイングの前記前後方向の中心へ向かって凹む一対の凹部を有する。前記一対の凹部をむすぶラインを基準として前記一対のウイングを折り返したときに、前記一対のウイングどうしが互いに重なり合う。前記ウイング接合部の、前記前後方向のうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、前記第1の側に位置する前記凹部よりも前記ウイングの前記前後方向の中心側に位置する。
本発明によれば、一対のウイング同士が下着の非肌対向面側で重なり易い構造を有しつつ、意図しない位置で破断し難いウイング部を有する吸収性物品を提供することができる。
第1実施形態に係る吸収性物品の展開平面図である。 図1の吸収性物品を下着に装着した第1装着状態の非肌対向面側から見た平面図である。 図1のA−A線を基準とした第1装着状態の吸収性物品の断面図である。 図1の吸収性物品を下着に装着した第2装着状態の非肌対向面側から見た平面図である。 図1のA−A線を基準とした第2装着状態の吸収性物品の断面図である。 引裂強度の測定方法を説明するための図である。 第2装着状態の吸収性物品を取り外す作業を説明するための説明図である。 第2実施形態に係る吸収性物品の展開平面図である。 第3実施形態に係る吸収性物品の展開平面図である。 図9のA−A線を基準とした第1装着状態の吸収性物品の断面図である。 図9のA−A線を基準とした第2装着状態の吸収性物品の断面図である。
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
一態様に係る吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、吸収体を有する本体部と、前記本体部から幅方向外側に延出する一対のウイングと、前記一対のウイングに設けられたウイング接合部と、を備えた吸収性物品であって、前記一対のウイングの基端部は、前側縁及び後側縁において、前記ウイングの前記前後方向の中心へ向かって凹む一対の凹部を有し、前記一対の凹部をむすぶラインを基準として前記一対のウイングを折り返したときに、前記一対のウイングどうしが互いに重なり合い、前記ウイング接合部の、前記前後方向のうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、前記第1の側に位置する前記凹部よりも前記ウイングの前記前後方向の中心側に位置する。
本態様によれば、一対のウイングの基端部は、前側縁及び後側縁において、ウイングの前後方向の中心へ向かって凹む一対の凹部を有する。したがって、一対のウイングは、一対の凹部を結ぶラインを基点に設計どおりに折れやすくなる。設計どおりの位置で一対のウイングが下着の非肌面側へ折り返され易くなるので、使用者は、下着の非肌側で確実に一対のウイングどうしを互いに重なり合わせることができる。これにより、吸収性物品をしっかりと下着に取り付けることができる。
また、使用者は、吸収性物品を下着から取り外す際に、通常、吸収性物品の前後方向の一端部を掴み、吸収性物品の当該一端部から前後方向に吸収性物品を下着から引きはがす。したがって、ウイングの根元は、吸収性物品を下着から剥がす際に、引きはがし方向の下流側へ向かう力を受ける。ここで、本態様に係る吸収性物品では、ウイング接合部の、前後方向のうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、第1の側に位置する凹部よりもウイングの前後方向の中心側に位置する。この場合、吸収性物品が第1の側から引きはがされると、一対のウイングは、下着の非肌面側において、凹部よりも引きはがし方向の下流側で固定されており、凹部よりも引きはがし方向の上流側は固定されていないことになる。したがって、ウイングの凹部にせん断力がかかり難く、ウイングが凹部から意図せず破断してしまうことを抑制することができる。これにより、ウイングの意図しない破断に起因する液体の漏れや飛び散りを防止することができる。
以上のように、本態様に係る吸収性物品は、一対のウイング同士が所定の位置で折られ易い構造を有しつつ、意図しない位置で破断し難いウイングを有する。
好ましい一態様によれば、前記一対のウイングのうちの少なくとも第1ウイングは、前記第1ウイングの前記第1の側の端部から前記前後方向に延びる引裂誘導部を有し、前記引裂誘導部は、前記幅方向において前記第1ウイングの前記一対の凹部よりも外側に位置する。
吸収性物品が第1の側から引きはがされたとき、少なくとも第1ウイングは、引裂誘導部のところで破断し易くなっている。第1ウイングが引裂誘導部のところで破断され始めると、凹部にかかる力が弱まるので、一対のウイングが凹部から意図せず破断してしまうことをより抑制することができる。
また、引裂誘導部は一対の凹部よりも外側に位置するので、引裂誘導部のところで第1ウイングが破断したとしても、吸収体に吸収された液体の漏れや飛び散りは生じ難い。
好ましい一態様によれば、前記凹部の位置における前記第1ウイングの前記前後方向の引き裂き強度は、前記引裂誘導部の位置における前記第1ウイングの前記前後方向の引き裂き強度よりも高い。
これにより、第1ウイングは、引裂誘導部のところでより破断しやすくなっている。したがって、吸収性物品を下着からはがす際に、第1ウイングを引裂誘導部のところで確実に破断し易くすることができる。
好ましい一態様によれば、前記第1ウイングの前記ウイング接合部の少なくとも一部は、前記幅方向において前記引裂誘導部よりも外側に位置し、前記一対の凹部を結ぶラインを基点に前記一対のウイングを折った場合に、前記第1ウイングの前記ウイング接合部は、前記一対のウイングのうちの他方の第2ウイングに重なる。
これにより、少なくとも図4及び図5に示すような第2装着状態では、第1ウイングは、下着の非肌面側で第2ウイングに接合される。また、第1ウイングのウイング接合部の少なくとも一部は、幅方向において引裂誘導部よりも外側に位置している。したがって、引裂誘導部のところで第1ウイングが破断されたときに、分離した第1ウイングは、ウイング接合部によって第2ウイングに固定された状態となる。これにより、第1ウイングが吸収性物品から落下することを防ぐことができ、吸収性物品を下着から取り外す作業を清潔に行うことができる。
好ましい一態様によれば、前記一対の凹部を結ぶラインを基点に前記一対のウイングを折った場合に、前記一対のウイングのうちの他方の第2ウイングの前記ウイング接合部は、前記第1ウイングの前記引裂誘導部よりも前記幅方向における前記第1ウイングの先端側に重なる。
これにより、少なくとも図2及び図3に示すような第1装着状態では、引裂誘導部は、第1ウイングと第2ウイングとを互いに接合する部分よりも外側に位置する。したがって、引裂誘導部のところで第1ウイングが破断されたときに、分離した第1ウイングは、ウイング接合部によって第2ウイングに固定された状態となる。これにより、第1ウイングが吸収性物品から落下することを防ぐことができ、吸収性物品を下着から取り外す作業を清潔に行うことができる。
好ましい一態様によれば、前記第1ウイングの前記ウイング接合部の一部は、前記幅方向において前記引裂誘導部よりも内側に位置する。
前述したように、少なくとも第1ウイングに引裂誘導部を設けることで、第1ウイングが凹部のところで破断してしまうことを抑制することができる。しかしながら、第1ウイングが引裂誘導部のところで破断し易くなっていると、吸収性物品の使用前に、意図せず第1ウイングが破断してしまうこともあり得る。この場合、使用者は、吸収性物品の使用を断念することがある。本態様では、意図せず第1ウイングが破断してしまっても、引裂誘導部よりも内側に位置するウイング接合部の一部を下着に固定することができる。よって、吸収性物品の使用前に意図せず第1ウイングが破断してしまっても、使用者はその吸収性物品を使用することができる。
好ましい一態様によれば、前記一対のウイングの少なくとも一方は、前記凹部の周囲に剛性要素を有する。
剛性要素によって凹部の周囲の領域の剛性が高められるため、吸収性物品を取り外す際に凹部の周囲の領域にかかる力を、凹部の周囲の領域よりも外側へ逃がすことができる。これにより、ウイングが凹部から意図せず破断してしまうことをより抑制することができる。
好ましい一態様によれば、前記剛性要素は、前記ウイングに施されたエンボスによって構成される。これにより、追加の部材を設けることなく、容易に剛性要素を構成することができる。
好ましい一態様によれば、前記凹部の周囲に施された前記エンボスの面積率は、前記幅方向において前記凹部よりも外側、かつ前記ウイングの前記前後方向の端部に施されたエンボスの面積率よりも高い。
これにより、凹部の周囲に施されたエンボスの面積率を高くすることによって、凹部の周囲の領域の剛性を高めることができる。したがって、吸収性物品を取り外す際に凹部の周囲の領域にかかる力を、凹部の周囲の領域よりも外側へ逃がすことができ、ウイングが凹部から意図せず破断してしまうことをより抑制することができる。
好ましい一態様によれば、前記ウイング接合部の、前記前後方向の両側の縁部は、前記一対の凹部よりも前記ウイングの前記前後方向の中心側に位置する。
これにより、吸収性物品を前後方向のどちらから剥がした場合であっても、凹部にせん断力がかかり難くなる。したがって、吸収性物品を前後方向のどちらから剥がした場合であっても、ウイング部が凹部から意図せず破断してしまうことを抑制することができる。
(2)吸収性物品の構成
以下、図面を参照して第1実施形態に係る吸収性物品1について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
図1は、第1実施形態に係る吸収性物品1の展開平面図である。図1に示す展開平面図は、吸収性物品のウイングを展開した(折り返していない)展開状態の図である。吸収性物品1としては、パンティーライナー(おりものシート)や生理用ナプキンや失禁パッド等の任意の吸収性物品が想定される。本実施形態では、かかる吸収性物品1として生理用ナプキンが用いられるケースについて説明する。また、本実施の形態の生理用ナプキンは、昼用の生理用ナプキンであるが、夜用の生理用ナプキンであってもよい。
吸収性物品1は、前後方向Lと、前後方向Lに直交する幅方向Wと、厚み方向Tと、を有する。厚み方向Tは、肌対向面側(肌面側)T1及びその反対側である非肌対向面側(非肌面側)T2を有する。前後方向は、吸収性物品の長手方向に沿う方向である。幅方向は、一対のウイングの前後方向の中心同士を結ぶ線に沿う方向に相当する。
吸収性物品1は、吸収体30と、吸収体30よりも肌対向面側に位置する肌面シート10と、吸収体30よりも非肌対向面側に位置する非肌面シート20と、を少なくとも備える。
肌面シート10は、トップシート11とサイドシート12を有する。トップシート11は、吸収体30の肌対向面側を覆う。サイドシート12は、トップシート11の外側縁を覆い、トップシート11よりも幅方向外側に延出する。肌面シート10は、通常吸収性物品に使用されているものを使用することができ、例えば、繊維を含むシート材、又は開孔フィルムなどを用いることができる。繊維を含むシート材は、不織布及び紙を用いることができる。
非肌面シート20は、液不透過性のシートである。非肌面シート20は、少なくとも吸収体30の非肌対向面側を覆う。非肌面シート20は、通常吸収性物品に使用されているものを使用することができ、例えば、非通気性や通気性のフィルム、不織布等を用いることができる。
吸収体30は、パルプやSAP等の吸収材料を有する吸収コアと、吸収コアを覆うコアラップと、を有する。吸収体は、通常吸収性物品に使用されているものを使用することができ、例えば、吸収コアは、親水性繊維、高分子吸水ポリマー、またはこれらの組み合わせを用いることができ、コアラップは、ティッシュ、不織布を用いることができる。
吸収性物品1は、本体部2と、ウイング4と、を有する。本体部2は、吸収性物品1の幅方向Wの中央に位置し、前後方向Lに延びる。ウイング4は、本体部2よりも幅方向Wの外側に延出している。具体的には、ウイング4は、前後方向に隣接するウイングの基端部41BE,42BEどうしの間で、ウイングの基端部41BE,42BEよりも幅方向Wの外側に延びた領域によって規定される。
本明細書において、ウイングの基端部41BE,42BEは、ウイングの最も幅方向内側に位置する部分であり、本体部2と交差する部分である。本体部2は、吸収性物品1の幅方向Wの中央に位置し、前後方向Lに延びる。ウイング4は、本体部2の外側縁2Eよりも幅方向Wの外側に延出している。
本体部2は、トップシート11と、サイドシート12と、非肌面シート20と、吸収体30と、を含む。ウイング4は、サイドシート12と、非肌面シート20と、を有する。ウイング4の前後方向の中心4LCは、着用者の***口に対向して配置される***口対向域の前後方向の範囲内に位置する。ウイング4は、非肌面シート20側に折り返し可能に構成されており、装着時に下着の非肌対向面側に折り返される。ウイング4の構成については、後述にて詳細に説明する。
非肌面シート20の非肌対向面には、吸収性物品を下着Sに止めるための接合部が設けられている。接合部は、本体部2に配置された本体接合部と、ウイング4に配置されたウイング接合部61,62と、を有する。これらの接合部は、接着剤によって構成されていてもよいし、フックと係止システムのループとして機能するように構成されていてもよい。
(3)ウイングの構成
ウイング4は、第1ウイング41と第2ウイング42を有する。第1ウイング41の下着側に第1ウイング接合部61が設けられている。第2ウイング42の下着側に第2ウイング接合部62が設けられている。
第1ウイング41の基端部は、前側縁及び後側縁において、第1ウイング41の前後方向Lの中心へ向かって凹む一対の凹部41a,41bを有する。第2ウイング42の基端部は、前側縁及び後側縁において、第2ウイング42の前後方向Lの中心へ向かって凹む一対の凹部42a,42bを有する。
一対の凹部41a,41b,42a,42bをむすぶライン41L,42Lを基準として一対のウイング41,42を折り返したときに、一対のウイング41,42どうしは互いに重なり合う。すなわち、吸収性物品1が下着に装着された状態で第1ウイング41と第2ウイング42が互いに重なりあう。
一対の凹部41a,41b,42a,42bによって、一対のウイング41,42は、一対の凹部を結ぶライン(仮想線)41L,42Lを基点に設計どおりに折れやすくなる。設計どおりの位置で一対のウイング41,42が下着の非肌面側へ折り返され易くなるので、使用者は、後述するように下着Sの非肌側で確実に一対のウイング41,42どうしを互いに重なり合わせることができる。これにより、吸収性物品1をしっかりと下着に取り付けることができる。
図2及び図3は、吸収性物品を下着に装着した第1装着状態を示す。図2及び図3では、第1ウイング41が第2ウイング42の厚み方向Tの内側に配置されて、吸収性物品1が下着Sに装着された第1装着状態を示している。図4及び図5は、第1ウイング41が第2ウイング42の厚み方向Tの外側に配置されて、吸収性物品1が下着に装着された第2装着状態を示す。
ウイング接合部61,62の、前後方向Lのうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、当該第1の側に位置する凹部よりもウイング41,42の前後方向の中心側に位置する。
ここで、使用者は、吸収性物品を下着から取り外す際に、通常、吸収性物品の前後方向の一端部を掴み、吸収性物品の当該一端部から前後方向に吸収性物品を下着から引きはがす。したがって、ウイングの基端部(根元)は、吸収性物品を下着から剥がす際に、引きはがし方向の下流側へ向かう力を受ける。ここで、本態様に係る吸収性物品では、ウイング接合部61,62の、前後方向Lのうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、第1の側に位置する凹部よりもウイングの前後方向の中心側に位置する。この場合、吸収性物品が第1の側から引きはがされると、一対のウイングは、下着の非肌面側において、凹部よりも引きはがし方向の下流側で固定されており、凹部よりも引きはがし方向の上流側は固定されていないことになる。したがって、ウイングの凹部にせん断力がかかり難く、ウイングが凹部から意図せず破断してしまうことを抑制することができる。これにより、ウイングの意図しない破断に起因する液体の漏れや飛び散りを防止することができる。
以上のように、本態様に係る吸収性物品は、一対のウイング同士が所定の位置で折られ易い構造を有しつつ、意図しない位置で破断し難いウイングを有する。
第1実施形態では、ウイング接合部61,62の、前後方向の両側の縁部が、一対の凹部41a,41b,42a,42bよりもウイング41,42の前後方向Lの中心側に位置する。これにより、吸収性物品を前後方向のどちらから剥がした場合であっても、凹部41a,41b,42a,42bにせん断力がかかり難くなる。したがって、吸収性物品1を前後方向Lのどちらから剥がした場合であっても、ウイング41,42が凹部41a,41b,42a,42bから意図せず破断してしまうことを抑制することができる。
第1ウイング41と第2ウイング42が下着に装着された状態で互いに重なり合うようにするため、第1ウイング41の幅方向の長さ(仮想線41Lから第1ウイング41の外側縁までの長さ)と第2ウイング42の幅方向の長さ(仮想線42Lから第2ウイング42の外側縁までの長さ)を合わせた合計長さは、仮想線41Lと仮想線42Lとの距離よりも長ければよく、仮想線41Lと仮想線42Lとの距離の1.2倍以上であることが好ましい。
第1ウイング41の前記第1の側の端部から前後方向Lに延びる引裂誘導部80を有することが好ましい。引裂誘導部80は、幅方向Wにおいて第1ウイング41の一対の凹部41a,42bよりも外側に位置する。
第2ウイング42は引裂誘導部を有しない。すなわち、引裂誘導部80は、第1ウイング41のみに設けられる。この代わりに、第2ウイング42が引裂誘導部を有していてもよい。
引裂誘導部80は、着用者がウイングを容易に引き裂くことができるように構成されており、具体的には、ミシン目、ウイングの前端縁から後方に向かって凹む凹部、資材の強度を周囲よりも低くした脆弱部、及びこれらの組み合わせによって構成される。ミシン目は、ウイングを構成するサイドシート及び非肌面シートを貫通した開口を有する。また、脆弱部は、第1ウイングを構成する資材を拡幅することによって目付を低下させた部分、非肌面シートに開口を設けずに肌面シートに開口を設け、周囲と比較して強度を低くした部分、エンボス等の方法によって熱及び圧力で資材の強度を低下させた部分を例示できる。
引裂誘導部80は、前後方向Lに延びており、引裂誘導部80を介して引き裂かれた引裂箇所は、前後方向Lに延びる。引裂誘導部80の前端縁は、第1ウイング41の前端縁に一致していてよい。引裂誘導部80の前端縁と第1ウイング41の前端縁との距離が4mm以下の構成においては、引裂誘導部80の前端縁と第1ウイング41の前端縁とが一致している構成と同様に、引裂誘導部80を介して第1ウイング41を容易に分離することができる。引裂誘導部80の後端縁は、ウイング4の前後方向の中心4LCよりも後方に位置していてよく、好ましくはウイング4の前後方向の後側縁付近に達している。引裂誘導部80の破断によって、第1ウイング41の前後方向の長さの半分以上の長さが引き裂かれる。着用者が更に本体部2を引っ張ることにより、後述したように第1ウイング41の前後方向の全域を容易に分断できる。
後述するように、第1の側から吸収性物品が下着から引きはがされたとき、少なくとも第1ウイング41は、引裂誘導部80のところで破断し易くなっている。第1ウイング41が引裂誘導部80のところで破断され始めると、凹部41a,41b,42a,42bにかかる力が弱まるので、一対のウイング41,42が凹部41a,41b,42a,42bから意図せず破断してしまうことをより抑制することができる。
また、引裂誘導部80は一対の凹部41a,41bよりも外側に位置するので、引裂誘導部80のところで第1ウイング41が破断したとしても、吸収体30に吸収された液体の漏れや飛び散りは生じ難い。
好ましくは、第1ウイング接合部61の少なくとも一部は、幅方向Wにおいて引裂誘導部80よりも外側に位置する。さらに、第1ウイング接合部61は、仮想線41L,42Lで一対のウイング41,42が非肌対向面側に折られた状態で、第2ウイング42と重なる位置に設けられている。第2ウイング接合部62は、仮想線41L,42Lで一対のウイング41,42が非肌対向面側に折られた状態で、第1ウイング41と重なる位置に設けられている。
これにより、少なくとも図4及び図5に示す第2装着状態では、第1ウイング41は、下着の非肌面側で第2ウイング42に接合される。また、第1ウイング41のウイング接合部61の少なくとも一部は、幅方向において引裂誘導部80よりも外側に位置している。したがって、引裂誘導部80のところで第1ウイング41が破断されたときに、分離した第1ウイング41は、ウイング接合部61によって第2ウイング42に固定された状態となる。これにより、第1ウイング41が吸収性物品1から落下することを防ぐことができ、吸収性物品を下着から取り外す作業を清潔に行うことができる。
一対の凹部41a,41b,42a,42bを結ぶ仮想線41L,42Lを基点に一対のウイング41,42を折った場合に、一対のウイング41,42のうちの第2ウイング42のウイング接合部62は、第1ウイング41の引裂誘導部80よりも幅方向における第1ウイング41の先端側に重なることが好ましい。
これにより、少なくとも図2及び図3に示す第1装着状態では、引裂誘導部80は、第1ウイング41と第2ウイング42とを互いに接合する部分よりも外側に位置する。したがって、引裂誘導部80のところで第1ウイング41が破断されたときに、分離した第1ウイング41は、ウイング接合部によって第2ウイング42に固定された状態となる。これにより、第1ウイング41が吸収性物品から落下することを防ぐことができ、吸収性物品を下着から取り外す作業を清潔に行うことができる。
引裂誘導部80は、図1及び図2に示す第1ウイング41の展開状態において、第1ウイング接合部61よりも幅方向内側に配置される。第1ウイング接合部61と引裂誘導部80との距離は、第1ウイング41の一対の凹部どうしを結ぶ仮想線41Lと引裂誘導部80との距離よりも短くてよい。着用者が本体部を下着から離れる方向に引っ張ると、本体部とウイングとの間に引き裂く力がかかり、第1ウイング41においては、第1ウイング接合部61近辺に力がかかりやすい。引裂誘導部80が第1ウイング接合部61の近くに位置するため、引き裂く力を効率よく引裂誘導部80にかけて、第1ウイング41を引裂誘導部80のところで分断し易くできる。
(4)ウイングの引裂強度
次いで、ウイングの引裂強度について説明する。凹部41a,41bの位置における第1ウイング41の前後方向Lの引き裂き強度は、引裂誘導部80の位置における第1ウイング41の前後方向の引き裂き強度よりも高いことが好ましい。
これにより、第1ウイング41は、引裂誘導部80のところでより破断しやすくなっている。したがって、吸収性物品を下着からはがす際に、第1ウイング41を引裂誘導部80のところで確実に破断し易くすることができる。
図6は、引裂強度の測定方法を説明するための図である。図6(a)及び(b)は、ウイングについての引裂強度を測定する測定用試片を示す図である。図6(c)は、測定方法を示す図である。測定用試片の長さは60mmであり、測定用試片の幅は25mmである。凹部41a,41bの位置における第1ウイング41の前後方向Lの引き裂き強度を測定するため、図6(a)に示す試験片は、第1ウイングの凹部41a,41bと同じ形状及び同じ大きさの凹部41a,41bが設けられている。引裂誘導部80の位置における第1ウイング41の前後方向の引き裂き強度を測定するため、図6(b)に示す試験片は、引裂誘導部80に相当するミシン目が30mmの長さで設けられている。
図6(a)及び図6(b)に示す試験片を、それぞれのチャックに対して10mmのつかいみしろを取り、チャック間隔が20mmとなるように引張試験機に取り付ける。引張速度300mm/minで試験片を引っ張って、破断に至るまでの最大荷重を求め、その値を引裂強度とする。
(5)吸収性物品の取り外し態様
次いで、このように構成された吸収性物品を下着から取り外す態様について説明する。図7は、第2装着状態の取り外し態様を模式的に示した図である。
図7(A)及び(B)に示すように、吸収性物品1が下着Sに装着された状態で、本体部2は、下着Sの肌対向面側に接合され、一対のウイング4は、下着の非肌対向面側に接合されている。より詳細には、第1装着状態では、第1ウイング接合部61を介して第1ウイング41と下着Sとが接合され、第2ウイング接合部62を介して第1ウイング41と第2ウイング42とが接合されている。また、第2装着状態では、第2ウイング接合部62を介して第2ウイング42と下着Sとが接合され、第1ウイング接合部61を介して第1ウイング41と第2ウイング42とが接合されている。
吸収性物品1を取り外す際に、着用者は、一般に本体部2の前端縁を把持し、当該本体部2の前端縁を下着から離れる方向に引っ張る(図7(C))。一対のウイング4は、下着の非肌対向面側で互いに接合されているため、本体部2が下着から離れるときに下着に接合したままで維持しようとし、本体部2とウイング4の間に引き裂く力がかかる。このウイング4にかかる力は、着用者が把持する前側に強く作用し易い。
ここで、本態様に係る吸収性物品では、一対のウイングは、下着の非肌面側において、凹部よりも引きはがし方向の下流側で接合部61,62によって固定されており、凹部よりも引きはがし方向の上流側は固定されていないことになる。これにより、凹部にせん断力がかかり難く、凹部からウイングが破断し難くなっている。
着用者が本体部2をさらに引っ張ると、引裂誘導部80にかかる力が大きくなり、第1ウイング41は、引裂誘導部80を介して引き裂かれる(図7(D)参照)。着用者が更に本体部2を引っ張ると、図7(E)及び図7(F)に示すように、第1ウイング41が前後方向Lに沿って2つに分離する。
第1装着状態において第1ウイング41が2つに分離すると、一方の第1ウイング(ウイングの基端部側)は、本体部2に連なり、他方の第1ウイング(ウイングの展開状態の外側縁側)は、第2ウイング接合部62を介して第2ウイング42に連なる。着用者が更に吸収性物品を引っ張ると、第1ウイング接合部61と下着が分離するとともに、本体接合部60と下着とが分離し、吸収性物品全体が下着から外される。
また、第2装着状態において第1ウイング41が2つに分離すると、一方の第1ウイング(ウイングの基端部側)は、本体部2に連なり、他方の第1ウイング(ウイングの展開状態の外側縁側)は、第1ウイング接合部61を介して第2ウイング42に連なる。着用者が更に吸収性物品を引っ張ると、第2ウイング接合部62と下着が分離するとともに、本体接合部60と下着とが分離し、吸収性物品全体が下着から外される。
(6)第2実施形態
次いで、図8に基づいて、第2実施形態に係る吸収性物品について説明する。なお、第2実施形態の説明において、上述の第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し、説明を省略することがある。図8は、第2実施形態に係る吸収性物品の展開平面図である。
第2実施形態では、第1ウイング41の基端部は、前側縁及び後側縁において、第1ウイング41の前後方向Lの中心へ向かって凹む一対の凹部41a,41bを有する。第2ウイング42の基端部は、前側縁及び後側縁において、第2ウイング42の前後方向Lの中心へ向かって凹む一対の凹部42a,42bを有する。
一対の凹部41a,41b,42a,42bをむすぶライン41L,42Lを基準として一対のウイング41,42を折り返したときに、一対のウイング41,42どうしは互いに重なり合う。すなわち、吸収性物品1が下着に装着された状態で第1ウイング41と第2ウイング42が互いに重なりあう。
ウイング接合部61,62の前後方向Lのうちの前側の縁部は、前側に位置する凹部41a,42aよりもウイング41,42の前後方向の中心側、すなわち後側に位置する。
ここで、使用者は、吸収性物品を下着から取り外す際に、吸収性物品の前側を掴み、吸収性物品の前側から前後方向に吸収性物品を下着から引きはがすことが多い。したがって、ウイングの基端部(根元)は、吸収性物品を下着から剥がす際に、引きはがし方向の下流側(すなわち後側)へ向かう力を受ける。ここで、本態様に係る吸収性物品では、ウイング接合部61,62の前側の縁部が前側に位置する凹部41a,42aよりもウイング41,42の後側に位置する。この場合、吸収性物品が前側から引きはがされると、一対のウイング41,42は、下着の非肌面側において、凹部41a,42aよりも引きはがし方向の下流側で固定されており、凹部41a,42aよりも引きはがし方向の上流側は固定されていないことになる。したがって、ウイングの凹部41a,42aにせん断力がかかり難く、ウイングが凹部41a,42aから意図せず破断してしまうことを抑制することができる。これにより、ウイング41,42の意図しない破断に起因する液体の漏れや飛び散りを防止することができる。
引裂誘導部80は、周囲と比較して強度を低くした部分から構成することができる。具体的一例として、第1ウイング41は、肌面シート10と非肌面シート20とが接合されたシート接合領域R1と、肌面シート10と非肌面シート20とが接合されていないシート非接合領域R2と、を有していてよい。シート接合領域R1及びシート非接合領域R2は前後方向に延びている。シート接合領域R1は、図8において斜線を付した領域である。シート接合領域R1は、HMA等の接着剤、熱溶着等によってシート同士が接合された領域である。この場合、引裂誘導部80は、非接合領域R2によって構成される。
また、引裂誘導部80は、第1ウイング41の前端縁から後方に向かって凹む凹部81を含んでいてもよい。この場合、凹部81から引裂誘導部80を引き裂き易くすることができる。この代わりに、第2実施形態においても、第1実施形態で例示した種々の引裂誘導部を適用することができる。
(7)第3実施形態
次いで、図9〜11に基づいて、第3実施形態に係る吸収性物品について説明する。なお、第3実施形態の説明において、上述の第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し、説明を省略することがある。
図9は、第3実施形態に係る吸収性物品の展開平面図である。図10は、吸収性物品を下着に装着した第1装着状態を示す。図10では、第1ウイング41が第2ウイング42の厚み方向Tの内側に配置されて、吸収性物品1が下着Sに装着されている。図11は、吸収性物品を下着に装着した第2装着状態を示す。図11では、第1ウイング41が第2ウイング42の厚み方向Tの外側に配置されて、吸収性物品1が下着に装着されている。
第3実施形態では、第1ウイング接合部61は、第1外側ウイング接合部61aと、第1内側ウイング接合部61bと、を含む。第1外側ウイング接合部61aは、幅方向において、引裂誘導部80よりも外側に設けられている。第1内側ウイング接合部61bは、幅方向において、引裂誘導部80よりも内側に設けられている。また、第2ウイング接合部62は、第2外側ウイング接合部62aと、第2内側ウイング接合部62bと、を含む。第2外側ウイング接合部62aは、幅方向において、第2内側ウイング接合部62bよりも外側に設けられている。
第1実施形態と同様に、ウイング接合部61a,61b,62a,62bの、前後方向Lのうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、当該第1の側に位置する凹部よりもウイング41,42の前後方向の中心側に位置する。第3実施形態では、ウイング接合部61a,61b,62a,62bの、前後方向の両側の縁部が、一対の凹部41a,41b,42a,42bよりもウイング41,42の前後方向Lの中心側に位置する。
好ましくは、第1ウイング接合部61の少なくとも一部、すなわち第1外側ウイング接合部61aは、幅方向Wにおいて引裂誘導部80よりも外側に位置する。さらに、第1外側ウイング接合部61aは、仮想線41L,42Lで一対のウイング41,42が非肌対向面側に折られた状態で、第2ウイング42と重なる位置に設けられている。第2外側ウイング接合部62aは、仮想線41L,42Lで一対のウイング41,42が非肌対向面側に折られた状態で、第1ウイング41と重なる位置に設けられている。
これにより、少なくとも図11に示す第2装着状態では、第1ウイング41は、下着の非肌面側で第1外側ウイング接合部61aによって第2ウイング42に接合される。また、第1外側ウイング接合部61aは、幅方向において引裂誘導部80よりも外側に位置している。したがって、引裂誘導部80のところで第1ウイング41が破断されたときに、分離した第1ウイング41は、第1外側ウイング接合部61aによって第2ウイング42に固定された状態となる。これにより、第1ウイング41が吸収性物品1から落下することを防ぐことができ、吸収性物品を下着から取り外す作業を清潔に行うことができる。
一対の凹部41a,41b,42a,42bを結ぶ仮想線41L,42Lを基点に一対のウイング41,42を折った場合に、第2外側ウイング接合部62aは、第1ウイング41の引裂誘導部80よりも幅方向における第1ウイング41の先端側に重なることが好ましい。
これにより、少なくとも図10に示す第1装着状態では、引裂誘導部80は、第1ウイング41と第2ウイング42とを互いに接合する部分よりも外側に位置する。したがって、引裂誘導部80のところで第1ウイング41が破断されたときに、分離した第1ウイング41は、第2外側ウイング接合部62aによって第2ウイング42に固定された状態となる。これにより、第1ウイング41が吸収性物品から落下することを防ぐことができ、吸収性物品を下着から取り外す作業を清潔に行うことができる。
第3実施形態では、第1ウイング接合部の一部、すなわち第1内側ウイング接合部61bは、幅方向Wにおいて引裂誘導部80よりも内側に位置する。
前述したように、少なくとも第1ウイング41に引裂誘導部80を設けることで、第1ウイング41が凹部41a,41bのところで破断してしまうことを抑制することができる。しかしながら、第1ウイング41が引裂誘導部80のところで破断し易くなっていると、吸収性物品の使用前に、意図せず第1ウイング41が破断してしまうこともあり得る。この場合、使用者は、吸収性物品の使用を断念することがある。本態様では、意図せず第1ウイング41が破断してしまっても、引裂誘導部80よりも内側に位置する第1内側ウイング接合部61bを下着に固定することができる。よって、吸収性物品の使用前に意図せず第1ウイング41が破断してしまっても、使用者はその吸収性物品を使用することができる。
一対のウイング41,42の少なくとも一方は、凹部41a,41b,42a,42aの周囲に剛性要素88を有することが好ましい。本実施形態では、剛性要素88は、ウイング41,42に施されたエンボスによって構成される。剛性要素88は、凹部41a,41b,42a,42aの周囲の剛性を高めることができれば、エンボスによって構成される必要はない。例えば、剛性要素88は、凹部41a,41b,42a,42aの周囲に設けられた追加のシート部材から構成されていてもよい。
剛性要素88によって凹部41a,41b,42a,42aの周囲の領域の剛性が高められるため、吸収性物品を取り外す際に凹部41a,41b,42a,42aの周囲の領域にかかる力を、凹部41a,41b,42a,42aの周囲の領域よりも外側へ逃がすことができる。これにより、ウイング41,42が凹部41a,41b,42a,42aから意図せず破断してしまうことをより抑制することができる。
剛性要素88は、ウイング41,42に施されたエンボスによって構成されることが好ましい。この場合、追加の部材を設けることなく、容易に剛性要素88を構成することができる。
凹部41a,41b,42a,42aの周囲に施されたエンボス(剛性要素)の面積率は、幅方向Wにおいて凹部41a,41b,42a,42aよりも外側で、かつウイング41,42の前後方向の端部に施されたエンボス89の面積率よりも高い。
凹部41a,41b,42a,42aの周囲に施されたエンボスの面積率を高くすることによって、凹部41a,41b,42a,42aの周囲の領域の剛性を相対的に高めることができる。したがって、吸収性物品を取り外す際に凹部41a,41b,42a,42aの周囲の領域にかかる力を、凹部41a,41b,42a,42aの周囲の領域よりも外側へ逃がすことができ、ウイングが凹部から意図せず破断してしまうことをより抑制することができる。
(8)その他の形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
例えば、上記の第1〜第3実施形態で説明した各特徴は、互いに置き換え、又は組み合わせられる。
1 :吸収性物品
2 :本体部
4 :ウイング
41 :第1ウイング
41a,41b:一対の凹部
41L :仮想線
42 :第2ウイング
42L :仮想線
42a,42b:一対の凹部
10 :肌面シート
11 :トップシート
12 :サイドシート
20 :非肌面シート
61 :第1ウイング接合部
62 :第2ウイング接合部
80 :引裂誘導部

Claims (6)

  1. 前後方向と、
    前記前後方向に直交する幅方向と、
    吸収体を有する本体部と、
    前記本体部から幅方向外側に延出する一対のウイングと、
    前記一対のウイングに設けられたウイング接合部と、を備えた吸収性物品であって、
    前記一対のウイングの基端部は、前側縁及び後側縁において、前記ウイングの前記前後方向の中心へ向かって凹む一対の凹部を有し、
    前記一対の凹部をむすぶラインを基準として前記一対のウイングを折り返したときに、前記一対のウイングどうしが互いに重なり合い、
    前記ウイング接合部の、前記前後方向のうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、前記第1の側に位置する前記凹部よりも前記ウイングの前記前後方向の中心側に位置し、
    前記一対のウイングのうちの少なくとも第1ウイングは、前記第1ウイングの前記第1の側の端部から前記前後方向に延びる引裂誘導部を有し、
    前記引裂誘導部は、前記幅方向において前記第1ウイングの前記一対の凹部よりも外側に位置し、
    前記第1ウイングの前記ウイング接合部の一部は、前記幅方向において前記引裂誘導部よりも内側に位置する、吸収性物品。
  2. 前記凹部の位置における前記第1ウイングの前記前後方向の引き裂き強度は、前記引裂誘導部の位置における前記第1ウイングの前記前後方向の引き裂き強度よりも高い、請求項に記載の吸収性物品。
  3. 前記第1ウイングの前記ウイング接合部の少なくとも一部は、前記幅方向において前記引裂誘導部よりも外側に位置し、
    前記一対の凹部を結ぶラインを基点に前記一対のウイングを折った場合に、前記第1ウイングの前記ウイング接合部は、前記一対のウイングのうちの他方の第2ウイングに重なる、請求項又はに記載の吸収性物品。
  4. 前記一対の凹部を結ぶラインを基点に前記一対のウイングを折った場合に、前記一対のウイングのうちの他方の第2ウイングの前記ウイング接合部は、前記第1ウイングの前記引裂誘導部よりも前記幅方向における前記第1ウイングの先端側に重なる、請求項からのいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前後方向と、
    前記前後方向に直交する幅方向と、
    吸収体を有する本体部と、
    前記本体部から幅方向外側に延出する一対のウイングと、
    前記一対のウイングに設けられたウイング接合部と、を備えた吸収性物品であって、
    前記一対のウイングの基端部は、前側縁及び後側縁において、前記ウイングの前記前後方向の中心へ向かって凹む一対の凹部を有し、
    前記一対の凹部をむすぶラインを基準として前記一対のウイングを折り返したときに、前記一対のウイングどうしが互いに重なり合い、
    前記ウイング接合部の、前記前後方向のうちの少なくとも一方の第1の側の縁部は、前記第1の側に位置する前記凹部よりも前記ウイングの前記前後方向の中心側に位置し、
    前記一対のウイングの少なくとも一方は、前記凹部の周囲に剛性要素を有し、
    前記剛性要素は、前記ウイングに施されたエンボスによって構成されており、
    前記凹部の周囲に施された前記エンボスの面積率は、前記幅方向において前記凹部よりも外側、かつ前記ウイングの前記前後方向の端部に施されたエンボスの面積率よりも高い、吸収性物品。
  6. 前記ウイング接合部の、前記前後方向の両側の縁部は、前記一対の凹部よりも前記ウイングの前記前後方向の中心側に位置する、請求項1からのいずれか1項に記載の吸収性物品。
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