JP6298515B2 - 進路制御装置および進路制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、進路制御装置および進路制御方法に関するものであり、具体的には、鉄道施設おける通過使用順序や番線使用順序といった、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対する通過順序の判断に際し、列車及び駅を跨って将来の運行状況を踏まえた列車選択を行い、将来起こりうる遅延を抑制可能とする技術に関する。
鉄道の運行管理は従来の駅員による信号機の手動制御から運行管理システムによる自動制御へと移り変わってきた。このような駅員による手動操作を自動化した装置が自動進路制御装置である。一方、鉄道運行管理システムには、ダイヤが乱れた際に復旧作業を行う運転整理機能も備わっており、上述の自動進路制御装置はその運転整理結果にしたがって列車の制御を行っている。
こうした自動進路制御装置は、地上設備である軌道回路から駅の信号や転轍機を集中制御する列車集中制御装置を介して受け取った列車の在線状況と、列車ダイヤを作成・管理する装置から配信される列車ダイヤとに基づいて、列車の進路、すなわち信号や転轍機の動作を判断し、信号や転轍機等の制御装置へ制御指示を行う装置である。自動進路制御装置は、駅における列車の出発順序や競合点の通過順序等について判断して列車の進路を決定している。
他方、近年の列車ダイヤの高密度化や車両・車種の多様化、線区間相互乗り入れ運転の増加等により、列車の進路制御方法も複雑化しており、特許文献1、特許文献2が示すような列車進路制御装置やユーザへの支援機能を備えた自動進路制御装置に関する技術が開発されてきた。例えば、特許文献1が示すように、競合点における列車の進路制御希望時刻を正確に求め、的確な進路制御を行う技術が提案されている。この場合、2列車の位置および速度に基づいて競合軌道回路の通過時刻および進路制御希望時刻を計算し、算出した時刻に基づいて進路制御時刻を決定する。また、特許文献2が示すように、進路制御処理の内部で出力された問いかけに対して指令員が直感的に判断することができるように、問いかけに対して対応可能な全ての制御予定進路について、当該制御予定進路を個々に表示する技術が提案されている。
特開2008−247063号公報 特開2010−111309号公報
従来技術においては、列車在線位置と列車速度から予測する時刻に基づいて競合点通過順序を算出しているが、その対象は自駅内の直近の予測のみである。そのため、他駅や未来の列車状況を加味した競合点通過順序の判断、ひいては進路制御の処理はできない。また、朝ラッシュ時の上りと下り、旅客列車と貨物列車など、優先順位のつくべきものを扱うこともできない。また、問いかけに対する進路制御順序の可視化を図ることはあっても、将来の状況を予測し、予測結果を考慮して競合点通過順序の判断を行うこともない。
従って、進路制御のための競合点通過順序の判断を、列車在線位置や列車速度、列車ダイヤといった現在の情報のみから行うと、将来起こりうる遅延を加味した判断ができず、
結果として列車遅延を増大させてしまう事態が起こりうる。
そこで本発明の目的は、鉄道施設おける競合点通過順序や番線使用順序といった、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対する通過順序の判断に際し、列車及び駅を跨って将来の運行状況を踏まえた列車選択を行い、将来起こりうる遅延を抑制可能とする技術を提供することにある。
上記課題を解決する本発明の進路制御装置は、列車の運行管理システムから取得した、列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報とを格納した記憶装置と、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる遅延に関する所定の指標が良い方になるように、該当列車間での通過順序を決定する順序判断処理と、前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理とを実行する演算装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の進路制御装置は、列車の運行管理システムから取得した、列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報とを格納した記憶装置と、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる順序矛盾が発生する場合はその通過順序を採用せず、順序矛盾の発生しない該当列車間の通過順序に決定する順序判断処理と、前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理とを実行する演算装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の進路制御装置は、列車の運行管理システムから取得した、列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報とを格納した記憶装置と、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、以降の列車運行上の影響を所定のアルゴリズムで算定し、前記影響が前記該当列車以外の他列車に列車運行上の問題を及ぼさないものである場合、前記影響が所定の条件を満たすよう該当列車間での通過順序を自動で決定する順序判断処理と、前記決定した通過順序に従って該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理とを実行する演算装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の進路制御方法は、列車の運行管理システムから取得した、列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報とを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列
車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる遅延に関する所定の指標が良い方になるように、該当列車間での通過順序を決定する順序判断処理と、前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明の進路制御方法は、列車の運行管理システムから取得した、列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報とを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる順序矛盾が発生する場合はその通過順序を採用せず、順序矛盾の発生しない該当列車間の通過順序に決定する順序判断処理と、前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明の進路制御方法は、列車の運行管理システムから取得した、列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報とを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、以降の列車運行上の影響を所定のアルゴリズムで算定し、前記影響が前記該当列車以外の他列車に列車運行上の問題を及ぼさないものである場合、前記影響が所定の条件を満たすよう該当列車間での通過順序を自動で決定する順序判断処理と、前記決定した通過順序に従って該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理と、を実行することを特徴とする。
本発明によれば、鉄道施設おける競合点通過順序や番線使用順序といった、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対する通過順序の判断に際し、列車及び駅を跨って将来の運行状況を踏まえた列車選択を行い、将来起こりうる遅延を抑制可能となる。
本実施形態における進路制御装置のシステム構成を示す図である 鉄道運行管理システムの全体構成例を示す図である。 本実施形態における出力画面例1を示す図である 本実施形態における出力画面例2を示す図である 本実施形態における順序判断条件テーブルのテーブル構成例を示す図である 本実施形態における優先列車情報テーブルのテーブル構成例を示す図である 本実施形態の進路制御方法の処理手順例1を示すフロー図である。 本実施形態におけるダイヤデータテーブルのテーブル構成例を示す図である 本実施形態のダイヤデータテーブルにおける駅走行情報のテーブル構成例を示す図である 本実施形態の進路制御方法の処理手順例2を示すフロー図である。 本実施形態の進路制御方法の処理手順例3を示すフロー図である。 本実施形態の予測ダイヤデータテーブルにおける駅走行情報のテーブル構成例を示す図である 本実施形態における出力画面例3を示す図である。 本実施形態における出力画面例4を示す図である 本実施形態の進路制御方法の処理手順例4を示すフロー図である。
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の進路制御装置100のシステム構成例を示す図である。図1に示す進路制御装置100は、鉄道施設おける競合点通過順序や番線使用順序といった、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対する通過順序の判断に際し、列車及び駅を跨って将来の運行状況を踏まえた列車選択を行い、将来起こりうる遅延を抑制可能とするコンピュータシステムである。
本実施形態では、鉄道運行管理システムにおける進路制御装置を本発明の適用対象として説明する。本実施形態の進路制御装置100は計算機システムとして構成され、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶装置で構成される記憶装置101、RAMなど揮発性記憶装置で構成されるメモリ121、記憶装置101に保持されるプログラム120をメモリ121に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUなどの中央処理装置102、ユーザからのキー入力や音声入力を受け付ける入力装置103、処理データの表示を行うディスプレイ等の表示装置104、を備える。なお、記憶装置101内には、本実施形態の進路制御装置100として必要な機能を実装する為のプログラム120の他に、順序判断条件テーブル105、在線列車情報テーブル106、ダイヤテーブル107、予測ダイヤデータテーブル108、進路制御情報テーブル109、および優先列車情報テーブル110が少なくとも記憶されている。
そのうち順序判断条件テーブル105は入力装置103よりユーザ入力される順序判断条件(所定条件)を格納するテーブルである。また、在線列車情報テーブル106は、現在の列車の在線情報を格納するテーブルである。また、ダイヤデータテーブル107は、列車ダイヤデータを格納するテーブルであり、後述の計画系システム201より取得可能なテーブルである。また、予測ダイヤデータテーブル108は、後述の計画系システム201より取得可能なダイヤ予測結果や、後述の予測演算処理部113の処理結果である列車ダイヤ予測結果を格納するテーブルである。また、進路制御情報テーブル109は、進路制御情報生成部111が生成する進路制御情報、すなわち、順序判断処理部112の結果を基に作成する信号機の現示や列車進路の予約状況といった制御情報を格納するテーブルである。また、優先列車情報テーブル110は、朝ラッシュ時は下り列車よりも上り列車を優先する、貨物列車よりも旅客列車を優先させる、といった優先列車の情報を格納するテーブルである。
また、上述の中央処理装置102はプログラム120を実行することで、進路制御情報生成部111、順序判断処理部112、予測演算部113、GUI表示部114、の各機能部を実装している。
そのうち、進路制御情報生成部111は、順序判断処理部112の結果である順序判断結果を反映し、進路制御情報テーブル109を生成する機能部である。また、順序判断処理部112は、競合する軌道回路の通過順序や番線の使用順序といった、順序判断の必要な閉塞区間に対する順序判断の処理を実行する機能部である。また、予測演算部113は
、現在の在線状況である在線列車情報テーブル106や列車ダイヤであるダイヤデータテーブル107から未来の運行状況(各列車の各駅での着発時刻)を予測する機能部である。また、GUI表示部114は、列車の在線状況や進路制御情報を表示装置104に表示し、場合によってはユーザに対して順序判断等に関する問いかけを出力する機能部である。
上述した進路制御装置100と連携する鉄道運行管理システムについて図2に示す。図2は鉄道運行管理システムの全体構成例を示す図である。この鉄道運行管理システムは、列車の在線位置や、信号機、転轍機などの設備状態を監視しながら、列車運行計画に基づいて列車の運行を管理するシステムとなる。鉄道運行管理システムは、計画系システム201、進路制御装置100、地上装置203、および地上装置群(図では信号機205と軌道回路204と転轍機206のみ記載)から構成される。
進路制御装置100は、計画系システム201によって決定された列車ダイヤ情報、および地上装置203によって収集された地上設備群の状態を、ネットワーク150を介して受信し、記憶装置101にて保持している。また、進路制御装置100は、軌道回路204から得られる列車207の在線位置と、計画系システム201から得て記憶装置101に保持する列車ダイヤの情報に記載された出発時刻や計画進路を参照し、列車207の進路上に設置されている信号機205や転轍機206を、地上装置203を介して制御する。
一方、計画系システム201は、列車ダイヤや車両運用計画、点検・保守計画など列車の運行に関連する計画の作成を支援するシステムで、進路制御装置100とネットワーク150を介して接続されている。また、地上装置203は、進路制御装置100とネットワーク150を介して接続されており、進路制御装置100から制御要求を受信して、信号機205や転轍機206の反位制御を行う。また信号機205や転轍機206の状態(定位/反位)や軌道回路204の状態(落下/扛上)を監視し、その監視結果を進路制御装置100に伝達する。
なお、列車207は、その内部にATS(Automatic Train Stop)やATC(Automatic Train Control)といった列車の自動停止や自動制御を行うための安全装置、車上の詳細な動作状態や故障情報を収集・表示・記録する情報管理システムなどの車上装置を有している。この車上装置が有する情報はデジタル無線を介して地上装置203に送信する事が可能である。本実施形態では列車207の在線位置を軌道回路204の状態から判断する事を想定しているが、例えば、上述の車上装置が自列車の位置を算出または計測して、該当情報をデジタル無線経由で地上装置203に伝達し、地上装置203ないし進路制御装置100が該当情報によって列車207の在線位置を判断するとしてもよい。
続いて、進路制御装置100の記憶装置101に格納されているテーブルの構成と、そのデータ設定手法について説明する。まず、順序判断条件テーブル105の生成手法について以下に示す。図3は列車在線表示画面301の一例を示す図であり、図4は順序判断条件設定画面304の一例を示す図である。これらの画面301、304は、進路制御装置100のGUI表示部114が表示装置104に表示するユーザ入力画面の一例となる。
列車在線表示画面301は、列車の現在の在線状況を示す画面であり、ユーザはこれを表示装置104にて閲覧しつつ、順序判断条件設定画面304を用いて順序判断処理部112における順序判断の基準となる条件を選択、変更することができる。この順序判断条件設定画面304は、モード設定画面305、順序判断条件設定対象選択タブ306〜3
08、順序判断条件適用チェックボックス309〜311、313、時間パラメータ設定ボックス312、決定ボタン314から構成されている。
このうちモード設定画面305は、順序判断処理部112における順序判断にて、順序判断条件適用チェックボックス309〜311、313にてユーザが選択した基準に従って、自動で判断を実施する自動判断モードか、順序判断条件適用チェックボックス309〜311、313にてユーザが選択したもの(予測ダイヤ図や総遅延時分等)をユーザへの問いかけと共に表示装置104にて表示し、ユーザが比較、判断する問いかけモードかを選択するための画面である。
順序判断条件設定対象選択タブ306〜308は、ユーザが順序判断対象区間を選択するためのタブであり、本例では競合点通過順序判断設定タブ306、番線使用順序判断条件設定タブ307が存在する。2つの閉そく区間の関係において順序判断が必要なものについては、その他の順序判断条件設定タブ308に追加して良い。ここで、競合点通過順序判断設定タブ306は、進路が交差する箇所などの競合点を列車が通過する順序に関する判断条件を設定する画面を開くタブであり、番線使用順序判断条件設定タブ307は、番線を使用する列車の順序の判断条件を設定する画面を開くタブである。
順序判断条件適用チェックボックス309〜311、313は、順序判断処理部112における順序判断にて基準となる条件として、それぞれの条件を適用するかどうか、ユーザが決定してチェックをつけるボックスである。ここで、順序判断条件適用チェックボックス309は「予測ダイヤ図比較」、順序判断条件適用チェックボックス310は「総遅延時分比較」、順序判断条件適用チェックボックス311は「遅延列車本数比較」、順序判断条件適用チェックボックス313は「優先列車遅延時分比較」を選択するチェックボックスである。ここでは4種類の条件を表示しているが、もちろん従来の順序判断条件を選択肢として加えても良いし、その他の判断基準として、進路制御装置100にて算出、判断可能なものであれば条件として加えて良い。
また、時間パラメータ設定ボックス312は順序判断条件における判断基準となるパラメータを入力するボックスであり、ここでは遅延列車を定義するためのものである。すなわち、遅延時分が何分以上の列車を遅延列車とするかユーザが入力するボックスとなる。本実施形態において、時間パラメータ設定ボックス312は1箇所のみ設けた構成としているが、各条件の中でパラメータを設定する必要があれば各条件に組み込んでも良い。
例えば、図4で示すように、順序判断条件設定対象選択タブ306〜308にて競合点通過順序判断設定タブ306が、モード設定画面305において問いかけが、順序判断条件適用チェックボックスにおいて予測ダイヤ図比較が選択されていれば、競合点を通過する順序の判断において、「予測ダイヤ図を比較することによりユーザが順序を判断する」という順序判断が設定されていることを意味している。すなわち、ある競合点を通過する予定の列車が2列車接近している場合、通過順序を決定する際に、進路制御装置100は、予測ダイヤ図を表示装置104にて表示し、その予測ダイヤ図を基にユーザが行った通過順序の判断結果を得ることが規定される。
図5は順序判断条件テーブル105を示す図である。これは、GUI表示部114が表示するユーザ入力画面において、入力装置103からユーザが入力した順序判断条件を格納するテーブルとなる。ユーザが順序判断条件設定画面304にて設定を変更した場合は、進路制御装置100がその変更内容に合わせて本テーブル105の内容を変更する。
この順序判断条件テーブル105において、列401は「番線使用順序」の判断条件情報に関する記述であり、列402は「競合点通過順序」の判断条件情報に関する記述であ
る。また、モード405はモード設定画面305にて選択されたモード、すなわち、「自動判断」または「問いかけ」の文字列である。図5の例では、「番線使用順序」判断に関しては「自動判断」モード、「競合点通過順序」判断に関しては「問いかけ」モードが選択されていることを意味している。
また、予測ダイヤ図406は順序判断条件設定画面304において順序判断条件適用チェックボックス309が選択されているかどうかを表す記述である。例えば、「番線使用順序」判断に関しては「−」、すなわち、番線使用順序判断においては予測ダイヤ図を判断条件としないことを表している。「競合点通過順序」判断に関しては「○」、すなわち、競合点通過順序判断においては予測ダイヤ図を判断条件とすることを表している。
また、総遅延時分407は順序判断条件適用チェックボックス310が選択されているかどうかを表す記述である。例えば、「番線使用順序」判断に関しては「−」、「競合点通過順序」判断に関しては「−」である。すなわち、どちらの判断でも「総遅延時分」は判断条件としないことを表している。
また、遅延列車本数408は順序判断条件適用チェックボックス311が選択されているかどうかを表す記述である。例えば、「番線使用順序」判断に関しては「5」である。これは、遅延列車本数に関するパラメータを「5」、すなわち、遅延時分5分以上の列車の本数を判断条件とすることを表している。また、「競合点通過順序」判断に関しては「−」、すなわち、「遅延列車本数」は判断条件としないことを表している。
また、優先列車遅延時分409は順序判断条件適用チェックボックス313が選択されているかどうかを表す記述である。例えば、「番線使用順序」判断に関しては「−」、「競合点通過順序」判断に関しては「−」である、すなわち、どちらの判断でも「優先列車遅延時分」は判断条件としないことを表している。
以下、順序判断条件設定画面304にて条件が追加となった場合、進路制御装置100は本テーブル105に該当条件を追加することとし、時間パラメータ設定ボックス312のようなパラメータの設定がある条件に関して条件が選択されていれば、本例のように本テーブル105にパラメータの値を格納することとする。また、パラメータの設定がない条件に関して条件が選択されていれば「○」、条件が選択されていなければ「−」とする。
図6は優先列車情報テーブル110を示す図である。これは、順序判断処理部112にて参照する優先させるべき列車情報を示すテーブルである。進路制御装置100は、図4にて例示した画面304において、順序判断条件適用チェックボックス313が選択されている場合に、優先列車の定義として当該テーブル110を参照する。こうした優先列車の定義は、優先列車設定画面としてGUI表示部114が表示装置104にて表示し、ユーザが設定可能とする構成としても良い。また、GUI表示部114が順序判断条件設定画面304にて表示し、順序判断条件の設定と共に設定可能としても良い。
この優先列車情報テーブル110は、1つの優先列車情報を1レコードとして管理するテーブルであり、レコード内の項目は、ID501、優先列車502、非優先列車503、備考504である。ID501は優先列車情報を識別する一意の値であり、0から始まる連続値である。優先列車502は優先させる列車の種別を表す文字列である。非優先列車503は優先列車と比較して優先させない列車の種別を表す文字列である。備考504は守るべき制約条件等の追加情報である。
また、レコード505は優先列車情報の一例を表しており、ID501は0、優先列車
502は「上り」列車、非優先列車503は「下り」列車、備考504は「朝ラッシュ時」である。すなわち、朝ラッシュの時間帯は上り列車を下り列車よりも優先列車とすることを表している。また、レコード506は貨物列車よりも旅客列車を優先する、ただし、貨物に最終必着時刻が設定されている場合は厳守するよう順序を判断することを表している。
続いて、本実施形態における進路制御方法の実際手順について図に基づき説明する。図7は本実施形態の進路制御方法の処理手順例1を示すフロー図であり、実行主体は、進路制御装置100となる。以下で説明する進路制御方法に対応する各種動作は、進路制御装置100がメモリ121に読み出して実行するプログラム120によって実現される(以下のフローでも同様である)。そして、このプログラム120は、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
ここで示すフローにおいては、進路制御装置100が各処理を繰り返し実行するフローとなっている。まず、進路制御装置100は、ステップ601において、進路制御情報の更新タイミングであるかどうか判定する。この更新タイミングとは、例えば、列車の在線情報が変化したときや設備情報が変更されたとき、設備の故障があったとき、ダイヤ変更があったとき、一定時間更新がなかったとき等である。当該ステップ601の判定の結果、現在が更新タイミングであれば(601:YES)、ステップ602へ処理を進める。あるいは、現在が更新タイミングでなければ(601:NO)、進路制御装置100は処理を終了し、更新タイミングとなるまでステップ601を繰り返す。
一方、進路制御装置100は、ステップ602において、各種順序判断に関する条件を格納した順序判断条件テーブル105、列車の現在の位置や制御情報を格納した在線列車情報テーブル106、各列車のダイヤ情報を格納したダイヤデータテーブル107といった進路制御に必要なデータを読み込む。なお、既にこうした読み込み処理が実行済みである場合は更新情報のみを読み込む処理として良い。
進路制御装置100が上述のステップ602で読み込んだダイヤデータテーブル107について説明する。図8はダイヤデータテーブル107を示す図である。このテーブル107は、計画系システム201から配信される列車ダイヤ情報を格納したテーブルである。ダイヤデータテーブル107は、1本の列車を1レコードとして管理しており、レコード内の項目は列車ID701、列車番号702、方向703、速度種別704、運送種別705、駅走行情報706である。
列車ID701は列車を識別するための相異なる値であり、0から始まる連続値である。列車番号702は列車の名称を表す文字列である。方向703は列車の方向を表す文字列であり、「上り」「下り」といった方向区別を示すものが格納される。速度種別704は特急列車、普通列車といった列車の速度種別を表す文字列である。運送種別705は旅客列車、貨物列車といった列車の運行種別を表す文字列である。駅走行情報706は当該列車の各駅における到着時刻、出発時刻、使用番線といった走行情報を表すデータテーブルが格納される。
また同様に、進路制御装置100が上述のステップ602で読み込んだ走行情報データテーブル800について説明する。図9は走行情報データテーブル800を示す図である。これは、計画系システム201から配信されるダイヤデータテーブル107が含むテーブルである。当該走行情報データテーブル800において、駅走行情報706は、列車の走行する1駅分の情報を1レコードとして管理しており、駅情報を走行順に並べて保有している。レコード内の項目は走行ID807、走行駅808、計画到着時刻809、計画出発時刻810、計画使用番線811、予測到着時刻812、予測出発時刻813、予測
使用番線814、予測遅延時間815、実績到着時刻816、実績出発時刻817、実績番線818、実績遅延時間819である。
走行ID807は走行情報を識別するための相異なる値であり、0から始まる連続値を示す。走行駅808は駅の名称を表す。計画到着時刻809、計画出発時刻810、計画使用番線811は、当該列車の計画時の当該駅到着時刻、出発時刻、使用番線を表す。
予測到着時刻812、予測出発時刻813、予測使用番線814は、計画系システム201における列車ダイヤ予測機能や予測演算部113において、一般的に知られている数理モデルによるアルゴリズムにて随時算出される、当該列車の当該駅における将来の到着時刻、出発時刻、使用番線を表す。予測遅延時間815は、計画出発時刻810と予測出発時刻813の差分を表す文字列である。終着駅では出発時刻が存在しないため、計画到着時刻809と予測到着時刻812の差分とする。なお、本例では出発時刻の差分を遅延時分として定義しているが、到着時刻の差分としても良いし、別途遅延時分を定義して適用しても良い。
実績到着時刻816、実績出発時刻817、実績番線818は、地上装置203より配信される当該列車の当該駅における実際の到着時刻、出発時刻、使用番線を表す。実績遅延時間819は計画出発時刻810と実績出発時刻817の差分を表す文字列である。終着駅では出発時刻が存在しないため、計画到着時刻809と実績到着時刻816の差分とする。なお、本例では出発時刻の差分を遅延時分として定義しているが、到着時刻の差分としても良いし、別途遅延時分を定義して適用しても良い。
予測到着時刻812、予測出発時刻813、予測使用番線814、予測遅延時間815に関しては、まだ列車が実際に到着、出発していない場合に格納するものとし、既に到着、出発している場合については「−」とする。逆に、実績到着時刻816、実績出発時刻817、実績番線818、実績遅延時間819に関しては既に列車が到着、出発した場合に格納するものとし、まだ到着、出発していない場合には「−」とする。
なお、列車が駅を通過する場合は、計画到着時刻809、予測到着時刻812、実績到着時刻816には「−」が格納される。
レコード801は、ある列車の始発駅における走行情報を示し、走行駅808「M駅」を計画出発時刻810「07:01」に、計画使用番線811「1番線」から出発する計画であったが、実際には実績出発時刻817「07:02」に実績番線818「1番線」を出発し、実績遅延時間819「1分」となったことを示している。また、レコード805は、同列車の走行駅808「B駅」に計画到着時刻809「08:30」に計画使用番線811「2番線」に到着し、計画出発時刻810「08:31」に出発する計画であったが、ダイヤ予測結果によると、予測到着時刻812「08:46」に予測使用番線814「2番線」に到着、予測出発時刻813「08:47」に出発し、予測遅延時間815「16分」となることを示している。本例ではレコード801から804が地上装置203より配信された実績の値、レコード805から806がダイヤ予測機能の算出した将来の値を示している。
図7に戻り、進路制御方法における処理フローの説明を続ける。進路制御装置100は、ステップ603において、順序判断箇所があるかどうか判定する。順序判断を行う箇所とは、一般的に2つの閉そく区間の関係において順序判断が必要な箇所として定義される。すなわち、進路が交差する競合点や複数方向からの進入が可能な番線などであり、どの列車を先に通過、使用させるか判断する必要のある箇所である。本更新タイミングのフローにおいてまだ判断していない順序判断箇所が存在すれば、進路制御装置100は順序判
断箇所ありと判断し(603:YES)、まだ順序判断を実施していない箇所を1箇所選択して「S」とし、ステップ604へ処理を進める。他方、本更新タイミングのフローにおいてすべての順序判断必要箇所の判断を終了していた場合(603:NO)、進路制御装置100は処理をステップ605へ進める。
一方、ステップ604は、進路制御装置100における順序判断処理部112が順序判断演算を実行する処理である。図10は、順序判断処理部112における処理フローを示す図である。このフローにおいて、順序判断処理部112は、ステップ901において、順序判断対象列車があるかどうか判定する。順序判断処理部112は、上述のステップ603にて選択した順序判断箇所「S」について、列車の接近状況を、在線列車情報テーブル106を参照することにより判断し、接近列車がある場合は順序判断対象列車ありと判断し(901:YES)、接近列車を判断対象列車としてステップ902へ進む。一方、接近列車がない場合(901:NO)、順序判断処理部112は処理を終了する。
また、順序判断処理部112は、ステップ902において、相手列車を決定する処理を実行する。この「相手列車」は、ダイヤデータテーブル107における順序判断対象駅の駅走行情報706にて、予測到着時刻812、予測出発時刻813を参照し、「S」を最も早く通過/使用する列車とする。この「相手列車」が判断対象列車と同じ列車であった場合、順序判断処理部112は判断対象列車の次に「S」を通過/使用する列車を相手列車とし、ステップ903へと処理を進める。本例ではダイヤデータテーブル107を参照して相手列車を決定しているが、在線列車情報テーブル106を参照して決定しても良い。例えば、「S」を通過/使用する列車が複数接近している場合は、その複数列車に対して以降の処理を実施して良い。また、ダイヤデータテーブル107を参照して相手列車を決定する場合でも、同時刻の列車が複数列車ある場合等は、その複数列車を相手列車として良い。逆に、在線列車情報テーブル106のみを参照するとした場合に、相手列車が存在しないのであれば、判断対象列車を制御するとして本処理を終了することとする。以下、ダイヤデータテーブル107を参照して相手列車1列車を決定した例として説明を続ける。
順序判断処理部112は、ステップ903において、判断対象列車が順序1位かどうか判定する。すなわち順序判断処理部112は、ダイヤデータテーブル107における順序判断対象駅の駅走行情報706にて、予測到着時刻812、予測出発時刻813を参照し、判断対象列車が「S」を通過/使用する最も早い列車(順序1位)であるかどうか判断する。もし判断対象列車が順序1位であれば(903:YES)、順序判断処理部112はステップ904へ進み、もし判断対象列車が順序1位でなければ(903:NO)、ステップ905へ進む。
上述のステップ904は順序判断処理部112が「優先判断1」を実行する処理となる。図11は、順序判断処理部112におけるステップ904の「優先判断1」(判断対象列車が順序1位である場合の判断処理)の処理フローを示す図である。このフローにおいて、順序判断処理部112は、ステップ1001にて、判断列車をそのまま制御した場合に相手列車に支障がないかどうか判定する。この場合、順序判断処理部112は、ダイヤデータテーブル107における相手列車の順序判断対象駅での駅走行情報706にて予測遅延時間815を参照し、前駅における予測遅延時間815または実績遅延時間819よりも遅延時間が増大していた場合は支障ありと判断する。一方、順序判断処理部112は、遅延が同値または減少していれば支障なしと判断する。当該ステップ1001にて、もし相手列車に支障がなければ(1001:YES)、順序判断処理部112はステップ1002へ進み、「優先列車は判断対象列車」として本処理を終了する。他方、もし相手列車に支障があれば(1001:NO)、順序判断処理部112はステップ1003へ進む。
順序判断処理部112は、ステップ1003において、通過順序を逆順とした場合に順序矛盾があるかどうか判定する。すなわち、順序判断処理部112は、判断対象列車よりも前に相手列車が「S」を通過/使用した場合に順序矛盾(列車ダイヤ上の矛盾だけでなく、進路上走行不可となるようなデッドロックも含む)が生じるかどうか判定することとなる。順序矛盾の検出に関しては、一般的にグラフの強連結成分分解を用いるアルゴリズムが存在するため、ここではそのアルゴリズムを用いることとする。もし逆順の場合に順序矛盾が存在するならば(1003:YES)、順序判断処理部112はステップ1004へ進み、「優先列車は判断対象列車」として本処理を終了する。もし逆順の場合に順序矛盾が存在しないならば(1003:NO)、順序判断処理部112はステップ1005へ進む。ここで、順序矛盾が存在する場合でも、容易に解消可能である場合は順序矛盾なしと同等と判断し、矛盾解消後の列車ダイヤにおいて処理を進めても良い。
一方、進路制御装置100は、ステップ1005において、逆順の場合の予測演算を実行する。すなわち、判断対象列車の前に相手列車が「S」を通過/使用することとして、列車ダイヤ予測を予測演算部113により実行する。列車ダイヤ予測に関しては、一般的に数理モデルを用いるアルゴリズムが存在するため、ここではそのアルゴリズムを用いることとする。本処理にて、予測演算部113が予測ダイヤデータテーブル108を生成する。
図12は、予測演算部113の算出した予測ダイヤデータテーブル108における駅走行情報のテーブル構成を示す図である。なお、予測ダイヤデータテーブル108における駅走行情報内部以外のテーブル構成は図8におけるダイヤデータテーブル107の構成と同様であるため、説明を省略する。本駅走行情報は、列車の走行する1駅分の情報を1レコードとして管理しており、駅情報を今後走行する走行順に並べて保有している。レコード内の項目は走行ID1103、走行駅1104、計画到着時刻1105、計画出発時刻1106、計画使用番線1107、予測到着時刻1108、予測出発時刻1109、予測使用番線1110、予測遅延時間1111、変更後予測到着時刻1112、変更後予測出発時刻1113、変更後使用番線1114、変更後遅延時間1115である。
走行ID1103、走行駅1104、計画到着時刻1105、計画出発時刻1106、計画使用番線1107、予測到着時刻1108、予測出発時刻1109、予測使用番線1110、予測遅延時間1111については、ダイヤデータテーブル107における駅走行情報706の走行ID807、走行駅808、計画到着時刻809、計画出発時刻810、計画使用番線811、予測到着時刻812、予測出発時刻813、予測使用番線814、予測遅延時間815と同様であるため説明を省略する。
変更後予測到着時刻1112、変更後予測出発時刻1113、変更後使用番線1114は、判断対象列車の前に相手列車が「S」を通過/使用することとして予測演算部113が算出した列車ダイヤ予測結果である当該駅の予測到着時刻、予測出発時刻、予測使用番線を示す。
変更後遅延時間1115は計画出発時刻1106と変更後予測出発時刻1113の差分を表す文字列である。終着駅では出発時刻が存在しないため、計画到着時刻1105と変更後予測到着時刻1112の差分とする。なお、本例では出発時刻の差分を遅延時分として定義しているが、到着時刻の差分としても良いし、別途遅延時分を定義して適用しても良い。なお、算出方法は予測遅延時間1111と合わせることとする。
なお、予測ダイヤデータテーブル108における本駅走行情報には、将来の運行情報を格納するものとする。本例は、列車在線表示画面301に記載のC駅の在線例に在線する
列車aレ302に関するものであり、C駅より後に在線予定のB駅、A駅に関する情報のみが格納されている。
図11に戻り、順序判断処理部112におけるステップ904の「優先判断1」の処理の説明を続ける。順序判断処理部112は、ステップ1006において、自動判断モードかどうか判定する。これは、順序判断条件設定画面304において、「S」の通過/使用に関しモード設定画面305にて自動判断とユーザが設定しているか、問いかけと設定しているか、すなわち、順序判断条件テーブル105の「S」の通過/使用順序におけるモード405が自動変更か問いかけかを判定する処理である。
この判定の結果、自動判断モードであれば(1006:YES)、順序判断処理部112は、ステップ1007へ進み、自動判断モードでなければ(1006:NO)、ステップ1008へ進む。
順序判断処理部112は、ステップ1007において、順序判断条件に従い順序判断を実行する。ここで順序判断処理部112は、順序判断条件設定画面304にて「S」の通過/使用順序として設定されている条件、すなわち順序判断条件テーブル105の「S」の通過/使用順序の列において「○」もしくは数値となっている条件を判断基準として順序判断を実行する。例えば、順序判断条件テーブル105の番線使用順序判断レコード401が示すように、遅延列車本数408に「5」と設定されていれば、順序判断処理部112は、予測ダイヤデータテーブル108の各列車、各駅における駅走行情報に格納された予測遅延時間1111、変更後遅延時間1115を参照する。そして順序判断処理部112は、「5」分以上となっている列車の本数を算出し、本数の少ない方の順序を採用する。すなわち順序判断処理部112は、判断対象列車を先に制御する場合に、そうでない場合よりも遅延列車本数が少なければ判断対象列車を優先列車とし、そうでなければ相手列車を優先列車とする。なお、遅延本数が同数の場合は判断対象列車を優先列車とする。
図11に戻り、順序判断処理部112におけるステップ904の「優先判断1」の処理の説明を続ける。順序判断処理部112は、ステップ1008において、順序判断条件に従い問いかけ表示を行う。ここで順序判断処理部112は、順序判断条件設定画面304にて「S」の通過/使用順序として設定されている条件、すなわち順序判断条件テーブル105の「S」の通過/使用順序の列において「○」もしくは数値となっている条件を判断基準として問いかけを表示装置104にて出力する。例えば、順序判断条件テーブル105の競合点通過順序レコード402が示すように、予測ダイヤ図406が「○」となっていれば、順序判断処理部112は、予測ダイヤ図を判断基準として問いかけと共に表示装置104にて出力する。すなわち、予測ダイヤデータテーブル108の各列車、各駅における駅走行情報に格納された予測時刻に従って、判断対象列車を先に制御する場合とそうでない場合の2通りの予測ダイヤ図を表示する。
図13、図14は順序判断処理部112における問いかけ処理時の表示画面例を示す図である。ここでは、列車在線表示画面1201にあるように、列車「aレ」が破線に沿って画面の左下へと出発する進路と、列車「bレ」が画面の位置から直進してC駅に到着する進路が競合しているため、競合点通過順序判断が必要となる例を表している。順序判断処理部112は、列車ダイヤ、すなわち、ダイヤデータテーブル107を参照し、列車「aレ」の当該駅の駅走行情報706における予測出発時刻813と、列車「bレ」の当該駅の駅走行情報706における予測到着時刻812を参照して通過順序1位となるのは列車「aレ」であるが、順序判断条件設定画面304にて競合点通過順序は予測ダイヤ図比較、モードは問いかけと設定されているため、問いかけ表示を出力している。
この図において、列車在線表示画面1201には、比較ボタン1202、変更ボタン1
203、変更しないボタン1204、問いかけ表示1205が存在する。問いかけ表示1205には問いかけ対象となる順序判断箇所が示され、比較ボタン1202をユーザが押下することで、順序判断処理部112が順序変更前後のダイヤ図比較画面1206を表示装置104にて出力する。変更前ダイヤ図1207は列車ダイヤ通り列車「aレ」を先に出発させた場合の今後の予測ダイヤ図、変更後ダイヤ図1208は列車「aレ」を待機させて先に列車「bレ」を到着させる場合の今後の予測ダイヤ図である。
比較表示例として、変更前ダイヤ図1207、変更後ダイヤ図1208では、順序判断対象となる部分を破線の円で囲い、遅延列車の走行を示す線を太線として表示している。ユーザはこの2つのダイヤ図を比較し、どちらかを選択することができる。ユーザは、列車ダイヤ通りに列車「aレ」を先に出発させることを選択するのであれば、「変更しないボタン」1204を、列車「aレ」を待機させて先に列車「bレ」を到着させる場合は「変更ボタン」1203を押下し、順序を決定する。本例では、予測ダイヤ図比較の問いかけという設定であったため、本図のように表示されるが、順序判断条件として他の条件が設定されていれば、比較ボタン1202押下によって他の画面が順序判断処理部112により出力される。例えば、順序判断条件設定画面304にて総遅延時分比較が設定されていれば、順序判断処理部112は、判断基準として2通りの総遅延時分を表示することになる。
本例は、朝ラッシュ時間帯の上り列車である列車「bレ」は少しの遅延が大きく波及するが、下り列車の「aレ」は後の余裕時分で挽回可能であるため、先に出発予定であった列車「aレ」を待機させて列車「bレ」を先に通す方が全体の遅延は減るといった例である。なお、優先列車を優先させて通すというだけでは、いつまでも非優先列車を通すことができない事象が発生し得るが、本発明では将来の状況を加味して判断を実施できる。すなわち、優先列車情報テーブル110におけるレコード506の「貨物列車でも最終必着時刻は厳守」といったように、非優先列車に関しても将来の状況を考慮して適切なタイミングで通すことができる。
図11に戻り、順序判断処理部112におけるステップ904の「優先判断1」の処理の説明を続ける。順序判断処理部112は、ステップ1009において、問いかけ応答があるかどうか判定する。この判定の結果、判断対象列車の制御タイミングまでにユーザからの問いかけ応答があれば(1009:YES)、順序判断処理部112はステップ1010へ進み、「優先列車はユーザの選択した列車」として本処理を終了する。一方、問いかけ応答がなければ(1009:NO)、順序判断処理部112はステップ1011へ進み、「優先列車は判断対象列車」として本処理を終了する。
ここで図10の説明に戻り、順序判断処理部112における処理フローの説明を続ける。ステップ905は順序判断処理部112が「優先判断2」を実行する処理である。図15は、順序判断処理部112における「優先判断2」(判断対象列車が順序1位でない場合の判断処理)の処理フローを示す図である。
このフローにおいて、順序判断処理部112は、ステップ1301にて、逆順の場合は順序矛盾があるかどうか判定する。すなわち順序判断処理部112は、相手列車よりも前に判断対象列車が「S」を通過/使用した場合に順序矛盾(列車ダイヤ上の矛盾だけでなく、進路上走行不可となるようなデッドロックも含む)が生じるかどうか判定する。この順序矛盾の検出に関しては、前述のアルゴリズムを用いることとする。
もし逆順の場合に順序矛盾が存在する場合(1301:YES)、順序判断処理部112は、ステップ1302へ進み、「優先列車は相手列車」として本処理を終了する。一方、逆順の場合に順序矛盾が存在しなければ(1301:NO)、順序判断処理部112は
ステップ1303へ進む。ここで順序判断処理部112は、順序矛盾が存在する場合でも、容易に解消可能である場合は順序矛盾なしと同等と判断し、矛盾解消後の列車ダイヤにおいて処理を進めても良い。
一方、ステップ1303において、予測演算部113が逆順の場合の予測演算を実行する。すなわち、相手列車の前に判断対象列車が「S」を通過/使用することとして、列車ダイヤ予測を予測演算部113により実行する。この列車ダイヤ予測に関しては、前述のアルゴリズムを用いることとする。本処理にて、予測演算部113が予測ダイヤデータテーブル108を生成し、ステップ1304へと処理を進める。
順序判断処理部112は、ステップ1304において、自動判断モードかどうか判定する。この場合、順序判断処理部112は、順序判断条件設定画面304において、「S」の通過/使用に関してモード設定画面305にて自動判断とユーザ設定がなされているか、問いかけと設定しているか、すなわち、順序判断条件テーブル105の「S」の通過/使用順序におけるモード405が自動変更か問いかけかを判定する。もし自動判断モードが設定されていれば(1304:YES)、順序判断処理部112はステップ1305へ進み、自動判断モードでなければ(1304:NO)、順序判断処理部112はステップ1308へ進む。
順序判断処理部112はステップ1305において、相手列車に支障がないかどうか判定する。この場合、順序判断処理部112は、予測ダイヤデータテーブル108における相手列車の順序判断対象駅での駅走行情報にて変更後遅延時間1115を参照し、前駅における予測遅延時間1111またはダイヤデータテーブル107の前駅における実績遅延時間819よりも遅延時間が増大していた場合は支障ありと判断する(1305:NO)。他方、遅延が同値または減少していれば、順序判断処理部112は支障なしと判断する(1305:YES)。もし相手列車に支障がなければ(1305:YES)、順序判断処理部112はステップ1306へ進み、「優先列車は判断対象列車」として本処理を終了する。他方、相手列車に支障があれば(1305:NO)、順序判断処理部112はステップ1307へ進む。
順序判断処理部112はステップ1307において、優先判断基準に従い順序判断を実行する。ここで順序判断処理部112は、上述のステップ1007と同様の判断を行い、優先列車を決定する。
また、ステップ1308において、順序判断処理部112は、上述のステップ1305同様、相手列車に支障がないかどうか判定する。もし相手列車に支障がなければ(1308:YES)、順序判断処理部112はステップ1309へ進み、判断対象列車を先に制御するかどうかの問いかけを表示装置104にて表示してステップ1311へと処理を進める。もし相手列車に支障があれば(1308:NO)、順序判断処理部112はステップ1310へ進む。
順序判断処理部112は、ステップ1310において、順序判断条件に従い問いかけ表示する。ここで順序判断処理部112は、上述のステップ1008と同様の判断を行い、判断基準(順序判断条件)として設定されている情報と共に問いかけを表示装置104にて出力する。
また、順序判断処理部112は、ステップ1311において、問いかけ応答があるかどうか判定する。もし一定時間内に問いかけ応答があれば(1311:YES)、順序判断処理部112はステップ1312へ進み、「優先列車はユーザの選択した列車」として本処理を終了する。他方、一定時間問いかけ応答がなければ(1311:NO)、順序判断
処理部112はステップ1313へ進み、「優先列車は相手列車」として処理を終了する。ここで、一定時間とは、問いかけ応答時間としてあらかじめ設定するものとしても良いし、相手列車が制御タイミングとなるまでとしても良い。ただし、一定時間問いかけを続ける場合は、その間に予測時刻が変化するため、順序判断処理部112は一定時分経過毎に予測時刻ならびに問いかけ表示を変更する必要がある。
図10に戻り、順序判断処理部112における処理フローの説明を続ける。ステップ906において、順序判断処理部112は、優先判断処理の結果、判断対象列車が優先列車かどうか判定する。もし判断対象列車が優先列車であれば(906:YES)、順序判断処理部112はステップ907へ進み、判断対象列車を制御することとする。一方、判断対象列車が優先列車でなければ(906:NO)、順序判断処理部112はステップ908へ進み、相手列車を待って相手列車を制御することとする。以上の処理にて、順序判断処理部112における処理を終了する。
ここで図7の説明に戻り、進路制御装置100における処理フローの説明を続ける。ステップ605において、進路制御装置100は、上述のステップ604までの処理にてダイヤ変更があるかどうか判定する。もしダイヤ変更があれば(605:YES)、進路制御装置100はステップ606へ進み、ダイヤ変更がなければ(605:NO)、ステップ608へ進む。
ステップ606において、進路制御装置100は、上述のステップ604までの処理において発生したダイヤ変更内容をダイヤデータテーブル107に反映し、ダイヤの矛盾がないように列車ダイヤを再生成、更新する。このステップ606の処理の後、進路制御装置100はステップ607へと進み、計画系システム201に対し、上述で更新したダイヤデータテーブル107を送信する。その後、進路制御装置100はステップ608へと処理を進める。
進路制御装置100の進路制御情報生成部111は、ステップ608において、制御情報演算を実行し、進路制御情報テーブル109を生成する。すなわち、順序判断処理部112において順序判断を実行し決定した制御内容にしたがって信号機を制御する情報を、進路制御情報生成部111が生成する。その後、進路制御情報生成部111は、ステップ609へと進み、進路制御情報テーブル109に従って、実際に進路を制御する。
ステップ610において、進路制御装置100は制御表示を更新する、すなわち、上述のステップ609による進路制御の結果を列車在線表示画面301に表示する。ステップ610ののち、進路制御装置100は、ステップ601へと戻り、処理を繰り返すことで、列車に対する進路制御を実行し続けることとする。以上の処理にて本実施形態における進路制御方法の一連の処理が終了する。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部を他の進路制御装置の構成に置き換えることが可能である。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等
の記録装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
こうした本実施形態によれば、鉄道施設おける競合点通過使用順序や番線使用順序といった、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対する通過順序の判断に際し、列車及び駅を跨って将来の運行状況を踏まえた列車選択を行い、将来起こりうる遅延を抑制可能となる。
本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかにされる。すなわち、本実施形態における進路制御装置の演算装置は、予測演算処理において、記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での予測遅延時間を更に算定し、順序判断処理において、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、以降の列車運行上の影響として、所定の通過順序を適用した場合の該当列車の予測遅延時間が、閉塞区間の前駅における該当列車の予測遅延時間、または列車ダイヤ情報の示す実績遅延時間よりも増大するか判定し、当該予測遅延時間の増大事象が所定条件を満たすよう、該当列車間での通過順序を決定するものである、としてもよい。
これによれば、遅延時間の増大を回避しつつ、閉塞区間での列車間での通過順序を効率的に決定可能となる。
また、本実施形態における進路制御装置の演算装置は、順序判断処理において、予測遅延時間の増大に関する判定結果が、遅延時間増大を示す場合、所定の通過順序を逆順として列車運行上の矛盾が生じないか所定のアルゴリズムにて更に判定し、当該判定結果が、通過順序を逆順として列車運行上の矛盾が生じないものであった場合、逆順での通過順序に対応して、予測演算処理および順序判断処理を再実行し、判定結果が、通過順序を逆順として列車運行上の矛盾が生じるものであった場合、所定の通過順序が、該当列車間での通過順序であると決定するものである、としてもよい。
これによれば、遅延時間の増大を招来する通過順序を特定した際に、通過順序を入れ替えた逆順での可能性について判定し、閉塞区間での列車間での通過順序を、より柔軟に決定可能となる。
また、本実施形態における進路制御装置の演算装置は、順序判断処理において、該当列車間での通過順序を決定する際に用いる所定条件について入力装置からユーザ入力を受け付け、当該ユーザ入力に応じて、所定条件を切り替えて前記影響に適用し、該当列車間での通過順序を決定するものである、としてもよい。
これによれば、通過順序決定に際して用いる所定条件をユーザの判断で規定し、以後の処理に用いることが可能となり、状況変化に迅速に対応した判断条件の変更等が可能となる。
また、本実施形態における進路制御装置の演算装置は、順序判断処理において、該当列車間での通過順序の判断を当該進路制御装置が自動実行するか、ユーザが実行するかについて、入力装置からユーザ入力を受け付け、当該ユーザ入力に応じて、通過順序の判断を自動実行するか、ユーザによる通過順序の判断結果を受け付けるか選択し、当該選択が自動実行の場合、入力装置からのユーザ入力により入力された所定条件によって、該当列車
間での通過順序を決定するものである、としてもよい。
これによれば、ユーザの要望に応じて通過順序決定の処理を選択的に自動実行することが可能となり、様々な実際状況に応じたユーザの判断を処理に反映することが可能となる。
また、本実施形態における進路制御装置の演算装置は、順序判断処理において、影響が該当列車以外の他列車に及ばないものであった場合、通過順序の判断を自動実行するものである、としてもよい。
これによれば、ユーザの要望を受け入れつつも、列車運営上の問題が無い場合には、迅速に通過順序決定の処理を実行し、全体として処理効率の向上を図ることが出来る。
また、本実施形態における進路制御装置の演算装置は、順序判断処理において、ユーザ入力に応じて、ユーザによる通過順序の判断結果を受け付ける処理を実行する場合、入力装置にてユーザ入力された所定条件に関する情報を表示装置に表示する処理を実行するものである、としてもよい。
これによれば、入力した条件についてユーザ自身で確実に認識しつつ、以後の処理に関して進めることが可能となり、処理精度の向上やユーザビリティの改善につながる。
100 進路制御装置
101 記憶装置
102 中央処理装置(演算装置)
103 入力装置
104 表示装置
105 順序判断条件テーブル
106 在線列車情報テーブル
107 ダイヤデータテーブル
108 予測ダイヤデータテーブル
109 進路制御情報テーブル
110 優先列車情報テーブル
111 進路制御情報生成部
112 順序判断処理部
113 予測演算部
114 GUI表示部
120 プログラム
121 メモリ
150 ネットワーク

Claims (7)

  1. 列車の運行管理システムから取得した、列車の運行方向を含む列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報と、列車の運行時間帯及び列車の運行優先順位の対応関係を示す情報とを格納した記憶装置と、
    記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、
    前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を、前記特定した各列車の運行方向及び前記特定した各列車が属する運行時間帯に基づいて所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる遅延に関する所定の指標が良い方になるように、該当列車間での通過順序を決定する順序判断処理と、
    前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理とを実行する演算装置と、
    を備えることを特徴とする進路制御装置。
  2. 列車の運行管理システムから取得した、列車の運行方向を含む列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報と、列車の運行時間帯及び列車の運行優先順位の対応関係を示す情報とを格納した記憶装置と、
    記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、
    前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を、前記特定した各列車の運行方向及び前記特定した各列車が属する運行時間帯に基づいて所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる順序矛盾が発生する場合はその通過順序を採用せず、順序矛盾の発生しない該当列車間の通過順序を決定する順序判断処理と、
    前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理とを実行する演算装置と、
    を備えることを特徴とする進路制御装置。
  3. 列車の運行管理システムから取得した、列車の運行方向を含む列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報と、列車の運行時間帯及び列車の運行優先順位の対応関係を示す情報とを格納した記憶装置と、
    記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、
    前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、以降の列車運行上の影響を、前記特定した各列車の運行方向及び前記特定した各列車が属する運行時間帯に基づいて所定のアルゴリズムで算定し、前記影響が前記該当列車以外の他列車の遅延を増大させるものでないと判断した場合、所定の条件を満たすよう該当列車間での通過順序を自動で決定する順序判断処理と、
    前記決定した通過順序に従って該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理とを実行する演算装置と、
    を備えることを特徴とする進路制御装置。
  4. 列車の運行管理システムから取得した、列車の運行方向を含む列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報と、列車の運行時間帯及び列車の運行優先順位の対応関係を示す情報とを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、
    記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、
    前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を、前記特定した各列車の運行方向及び前記特定した各列車が属する運行時間帯に基づいて所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる遅延に関する所定の指標が良い方になるように、該当列車間での通過順序を決定する順序判断処理と、
    前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理と、
    を実行することを特徴とする進路制御方法。
  5. 列車の運行管理システムから取得した、列車の運行方向を含む列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報と、列車の運行時間帯及び列車の運行優先順位の対応関係を示す情報とを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、
    記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、
    前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、該当列車を少なくとも1つ含む以降の列車運行上の影響を、前記特定した各列車の運行方向及び前記特定した各列車が属する運行時間帯に基づいて所定のアルゴリズムで算定し、前記影響たる順序矛盾が発生する場合はその通過順序を採用せず、順序矛盾の発生しない該当列車間の通過順序を決定する順序判断処理と、
    前記決定した通過順序に従って、該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理と、
    を実行することを特徴とする進路制御方法。
  6. 列車の運行管理システムから取得した、列車の運行方向を含む列車ダイヤの情報と、現在の列車の在線状況を示す在線列車情報と、列車の運行時間帯及び列車の運行優先順位の対応関係を示す情報とを格納した記憶装置を備えた情報処理装置が、
    記憶装置から読み出した列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、前記列車ダイヤ情報が含む各列車の各駅での着発予定時刻を算定する予測演算処理と、
    前記算定した着発予定時刻と列車ダイヤ情報と在線列車情報とに基づいて、複数列車間で進路が競合しうる閉塞区間に対し接近中の複数の列車の存在を特定し、該当列車間の前記閉塞区間での通過順序による、以降の列車運行上の影響を、前記特定した各列車の運行方向及び前記特定した各列車が属する運行時間帯に基づいて所定のアルゴリズムで算定し、前記影響が前記該当列車以外の他列車の遅延を増大させるものでないと判断した場合、所定の条件を満たすよう該当列車間での通過順序を自動で決定する順序判断処理と、
    前記決定した通過順序に従って該当列車の進路を制御する進路制御情報を生成し、作成した進路制御情報を、鉄道設備の制御を行う地上装置に出力する進路制御情報生成処理と、
    を実行することを特徴とする進路制御方法。
  7. 前記演算装置は、前記順序判断処理の結果、前記列車ダイヤに変更が生じるか否かを判定し、前記列車ダイヤに変更が生じると判定した場合に、当該変更に基づき前記列車ダイヤの情報を更新するダイヤ更新処理を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の進路制御装置。
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