JP6297512B2 - マスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び転写用マスクの製造方法 - Google Patents

マスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び転写用マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、マスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き反射基板の製造方法、マスクブランク用基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、及びマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法に係わり、特に、平滑性及び平坦度が高く、且つ欠陥密度の低いマスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き反射基板の製造方法、マスクブランク用基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、及びマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法に関するものである。
近年、半導体デバイスでは、高集積回路の高密度化、高精度化が一段と進められている。その結果、回路パターン転写に用いるマスクブランク用基板、マスクブランク、及び転写用マスクに対し、一段の平滑化、平坦化、及び、より微細なサイズでの低欠陥化が求められている。
例えば、半導体デザインルール1xnm世代(ハーフピッチ(hp)14nm、10nm等)で使用されるマスクブランクとして、EUV露光用の反射型マスクブランク、ArFエキシマレーザー露光用のバイナリーマスクブランク及び位相シフトマスクブランク、並びにナノインプリント用マスクブランク等があるが、これらの世代で使用されるマスクブランクでは、30nm級の欠陥(SEVD(Sphere Equivalent Volume Diameter)が23nm以上34nm以下の欠陥)が問題となる。このため、マスクブランクに使用される基板の主表面(すなわち、転写パターンを形成する側の表面)においては、30nm級の欠陥数が極力少ないことが好ましい。又、30nm級の欠陥の欠陥検査を行う高感度の欠陥検査装置において、表面粗さはバックグランドノイズに影響する。すなわち、平滑性が不十分であると、表面粗さ起因の疑似欠陥が多数検出され、欠陥検査を行うことができない。このため、半導体デザインルール1xnm世代で使用されるマスクブランクに用いられる基板の主表面は、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.08nm以下の平滑性が求められている。
これまで、マスクブランク用基板の主表面を、高平滑性で、低欠陥で、実質的に突起のない状態にするために、さまざまな加工方法が提案されているが、所望の特性を満たす主表面を有する基板を実現することは困難であった。
近年、主表面について実質的に突起のない低欠陥で高平滑な状態が求められる基板の加工方法として、触媒基準エッチング(Catalyst Referred Etching:以下CAREとも言う)による加工方法が提案されている。触媒基準エッチング(CARE)加工では、触媒物質から形成される加工基準面に吸着している処理流体中の分子から水酸基が活性種として生成し、この活性種によって加工基準面と接近又は接触する基板表面上の微細な凸部が加水分解反応し、当該微細な凸部が選択的に除去されると考えられる。特許文献1には、金属触媒を用いた触媒基準エッチングによる加工方法が記載されている。
特許文献1では、水の存在下で、触媒物質の加工基準面を、ガラス等の固体酸化物からなる被加工物表面に接触又は接近させ、加工基準面と被加工物表面とを相対運動させて、加水分解による分解生成物を被加工物表面から除去し、被加工物表面を加工する固体酸化物の加工方法が記載されている(以降、当該固体酸化物の加工方法もCARE加工方法と称する)。触媒物質としては、金属元素を含み、当該金属元素の電子のd軌道がフェルミレベル近傍のものが用いられ、具体的な金属元素としては、例えば、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)が挙げられている。触媒物質としては、バルクである必要はなく、安価で形状安定性の良い母材(パッド)の表面に、金属、あるいは遷移金属をスパッタリング等によって形成した薄膜であってもよい旨記載されている。又、触媒物質を表面に成膜する母材としては、硬質の弾性材でも良く、例えば、フッ素系ゴムを用いることができる旨記載されている。
国際公開第2013/084934号
背景のところで述べているように、先端品のマスクブランク用基板では、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.08nm以下という高い平滑性と高い平坦度、及び30nm級の微小欠陥の低欠陥化が求められている。
ArFエキシマレーザー露光用のマスクブランク用基板材料である合成石英ガラスや、EUV(Extreme Ultra Violet)露光用のマスクブランク用基板材料であるSiO−TiOガラス基板等の基板では、表面が酸化物を含む材料よりなる基板が主流となっている。このため、これらの基板をCARE加工すると、一般的に、表面粗さが小さくなって、高い平滑性を持った主表面を得ることが可能である。
一方、処理流体として常温の水(純水)を使用して得られたCARE加工後の基板主表面を高感度の欠陥検査装置で検査したところ、凹欠陥となりうる微小スリーク傷状の欠陥が検出される場合があった。又、平坦度も要求値を満たさない場合があった。
本発明は、基板主表面上の上記微小スリーク傷状の欠陥を低減して、低欠陥で、且つ平滑性及び平坦度の高い主表面を有するマスクブランク用基板を製造するマスクブランク用基板の製造方法、多層膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び転写用マスクの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、処理流体の温度を常温未満の温度に調整することにより、主表面の表面粗さを所定の粗さ以下に低減し、且つ、微小スリーク傷等の欠陥を低減することが可能なこと、及び平坦度が向上することを見出した。本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
酸化物を含む材料からなる主表面を有するマスクブランク用基板を準備する基板準備工程と、
触媒物質の加工基準面と前記主表面を接触又は接近させ、前記加工基準面と前記主表面との間に処理流体を介在させた状態で前記主表面と前記加工基準面とを相対運動させることにより前記主表面を触媒基準エッチングする工程と、
を有するマスクブランク用基板の製造方法において、
前記処理流体は前記基板主表面で加水分解を起こす液体であり、前記触媒基準エッチング中の前記処理流体の温度は、常温未満の温度であることを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
(構成2)
前記基板の少なくとも主表面は、前記触媒基準エッチング工程中、常温未満の温度に冷却されていることを特徴とする構成1記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成3)
前記触媒基準エッチングは、定盤と、該定盤の表面全面に形成されたパッドと、前記基板主表面と対向する側の前記パッドの表面全面に形成された前記触媒物質からなる加工基準面とを具備した触媒定盤を用いて行われ、
且つ、前記定盤は低熱膨張材料からなることを特徴とする構成1又は2に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
(構成4)
構成1及至3のいずれか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって製造された基板の主表面上に、多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
(構成5)
構成1及至3のいずれか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって得られた基板の主表面上、又は、構成4記載の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、転写パターン用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
(構成6)
構成5に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの転写パターン用薄膜をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
この発明によれば、CARE加工により高い平滑性が得られ、CARE加工の処理流体の温度を常温未満とすることにより、処理流体である純水の粘度が上がるとともに、定盤、母材(パッド)及び触媒よりなる触媒定盤の熱膨張が抑制される。処理流体(純水)の粘度上昇は、被加工面である基板主表面と触媒物質からなる加工基準面間からの処理流体流出による部分的な処理流体膜(水膜)不足を防止し、触媒定盤の熱膨張抑制は触媒定盤変形を抑制する。部分的な処理流体膜(水膜)不足解消によりスリーク状の欠陥発生が抑制され、触媒定盤変形抑制により平坦度が向上する。
本方法により、被加工面である基板表面の平滑性と平坦度は向上し、且つ微小欠陥も少ない所望のマスクブランク用基板を製造することが可能となる。
又、本発明に係る多層反射膜付き基板の製造方法によれば、上述した基板の製造方法により得られた基板を用いて多層反射膜付き基板を製造するので、所望の特性をもった多層反射膜付き基板を製造することができる。
又、本発明に係るマスクブランクの製造方法によれば、上述した基板の製造方法により得られた基板又は上述した多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板を用いてマスクブランクを製造するので、所望の特性をもったマスクブランクを製造することができる。
又、本発明に係る転写用マスクの製造方法によれば、上述したマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いて転写用マスクを製造するので、所望の特性をもった転写用マスクを製造することができる。
本発明の触媒基準エッチングにおける要部概要構成を示す部分断面図である。 マスクブランク用基板に対して触媒基準エッチングによる局所加工を施す局所的触媒基準エッチング加工装置の構成を示す部分断面図である。 マスクブランク用基板に対して触媒基準エッチングによる局所加工を施す局所的触媒基準エッチング加工装置の構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態に係るマスクブランク用基板の製造方法、この基板を用いた多層反射膜付き基板の製造方法、この基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、及びこのマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法を、適時図を参照しながら、詳細に説明する。尚、図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
実施の形態1.
実施の形態1では、マスクブランク用基板の製造方法及び基板加工装置について説明する。
この実施の形態1では、主表面が酸化物を含む材料よりなる基板を準備するマスクブランク用基板準備工程と、触媒物質の加工基準面を基板の主表面に接触又は接近させ、加工基準面と主表面との間に処理流体を介在させた状態で、基板の主表面を触媒基準エッチングにより加工する基板加工工程とにより、マスクブランク用基板を製造する。
以下、各工程を詳細に説明する。
1.マスクブランク用基板準備工程
マスクブランク用基板の製造方法では、先ず、主表面が酸化物を含む材料よりなる基板を準備する。
準備する基板は、例えば、基板全体が酸化物を含む材料からなる基板や、主表面として用いる上面に酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板や、主表面として用いる上面及び下面の両方に酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板である。
薄膜が形成された基板は、酸化物を含む材料からなる基板本体の主表面として用いる上面や下面に酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板であってもよいし、酸化物を含む材料以外からなる基板本体(基体)の主表面として用いる上面や下面に、酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板であってもよい。
酸化物を含む材料からなる基板や基板本体の材料として、例えば、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、SiO−TiO系ガラス等のガラスや、ガラスセラミックスが挙げられる。
薄膜を形成する酸化物として、具体的には、シリコン酸化物(SiO、(x>0))や、金属とシリコンを含む金属シリサイド酸化物(MeSi、(Me:金属、x>0、y>0、及びz>0))が挙げられる。このような酸化物を含む材料からなる薄膜は、例えば、蒸着、スパッタリング、電気めっきによって形成することができる。
又、上述した酸化物には、本発明の効果を逸脱しない範囲で、窒素、炭素、水素、フッ素等の元素が含まれていてもよい。
準備する基板は、好ましくは、塑性変形しにくく、高平滑性の主表面が得られやすいガラス基板や、ガラス基板本体の主表面である上面や下面に、シリコン酸化物(SiO(x>0))からなる薄膜が形成された基板である。
準備する基板は、マスクブランク用基板である。マスクブランク用基板は、反射型マスクブランク、バイナリーマスクブランク、位相シフトマスクブランク、ナノインプリント用マスクブランクのいずれの製造に使用するものであってもよい。バイナリーマスクブランクは、遮光膜の材料が、MoSi系、Ta系、Cr系のいずれであってもよい。位相シフトマスクブランクは、ハーフトーン型位相シフトマスクブランク、レベンソン型位相シフトマスクブランク、クロムレス型位相シフトマスクブランクのいずれであってもよい。反射型マスクブランクに使用する基板材料は、低熱膨張性を有する材料である必要がある。このため、EUV露光用の反射型マスクブランクに使用する基板材料は、例えば、SiO−TiO系ガラスが好ましい。又、透過型マスクブランクに使用する基板材料は、使用する露光波長に対して透光性を有する材料である必要がある。このため、ArFエキシマレーザー露光用のバイナリーマスクブランク及び位相シフトマスクブランクに使用する基板材料は、例えば、合成石英ガラスが好ましい。
準備する基板は、固定砥粒や遊離砥粒等を用いて主表面が研磨された基板であることが好ましい。例えば、所定の平滑性、平坦性を有するように、以下のような加工方法を用いて主表面として用いる上面や下面を研磨しておく。尚、下面を主表面として用いない場合であっても、必要に応じて、所定の平滑性、平坦性を有するように、以下のような加工方法を用いて下面も研磨しておく。ただし、以下の加工方法はすべて行う必要はなく、所定の平滑性、平坦性を有するように、適宜選択して行う。
表面粗さを低減するための加工方法として、例えば、酸化セリウムやコロイダルシリカ等の研磨砥粒を用いたポリッシングやラッピングがある。
平坦度を改善するための加工方法として、例えば、磁気粘弾性流体研磨(Magnet Rheological Finishing:MRF)、局所化学機械研磨(Local Chemical Mechanical Polishing:LCMP)、ガスクラスターイオンビームエッチング(Gas Cluster Ion Beam etching:GCIB)、局所プラズマエッチングを用いたドライケミカル平坦化法(Dry Chemical Planarization:DCP)がある。
MRFは、磁性流体に研磨スラリーを混合させた磁性研磨スラリーを、被加工物に高速で接触させるとともに、接触部分の滞留時間をコントロールすることにより、局所的に研磨を行う局所加工方法である。
LCMPは、小径研磨パッド及びコロイダルシリカ等の研磨砥粒を含有する研磨スラリーを用い、小径研磨パッドと被加工物との接触部分の滞留時間をコントロールすることにより、主に被加工物表面の凸部分を研磨加工する局所加工方法である。
GCIBは、常温常圧で気体の反応性物質(ソースガス)を、真空装置内に断熱膨張させつつ噴出させてガスクラスタを生成し、これに電子線を照射してイオン化させることにより生成したガスクラスタイオンを、高電界で加速してガスクラスターイオンビームとし、これを被加工物に照射してエッチング加工する局所加工方法である。
DCPは、局所的にプラズマエッチングし、凸度に応じてプラズマエッチング量をコントロールすることにより、局所的にドライエッチングを行う局所加工方法である。
上述した平坦度を改善するための加工方法によって損なわれた表面粗さを改善するために、平坦度を極力維持しつつ、表面粗さを改善する加工方法として、例えば、フロートポリッシング、EEM(Elastic Emission Machining)、ハイドロプレーンポリッシングがある。
触媒基準エッチングによる加工時間を短くするため、準備する基板の主表面は、0.3nm以下、より好ましくは0.15nm以下の二乗平均平方根粗さ(Rms)を有することが好ましい。
2.マスクブランク用基板加工工程
次に、触媒物質の加工基準面を基板の主表面に接触又は接近させ、加工基準面と主表面との間に温度が常温未満の処理流体を介在させた状態で、主表面を触媒基準エッチング(CARE)により加工する。
基板の上面及び下面の両面を主表面として用いる場合には、上面のCARE加工後に下面のCARE加工を行ってもよいし、下面のCARE加工後に上面のCARE加工を行ってもよいし、上面及び下面の両面のCARE加工を同時に行ってもよい。尚、下面を主表面として用いない場合であっても、必要に応じて、下面も触媒基準エッチングにより加工する。主表面として用いない下面にもCARE加工を行う場合には、主表面として用いる上面には欠陥品質の点で高い品質が要求されるため、下面の加工を行った後に、主表面として用いる上面の加工を行う方が好ましい。
この場合、触媒定盤32と基板Mの概要断面図によって触媒基準エッチングを説明するための図1に示すように、先ず、触媒物質321からなる加工基準面33を、基板Mの主表面M1に対向するように配置する。ここで、触媒定盤32は、定盤323と、定盤323を覆うように定盤323の表面全体に形成された母材(パッド)322と、基板Mの主表面M1と対向する側のパッド322の表面全体に形成された触媒物質321とから構成されている。パッド322は、安定した形状を保ち、適度な弾性を持った脆性の小さな材料、例えばフッ素系ゴムや多孔質状の発泡ウレタン等からなり、定盤323は十分な剛性を持っていて変形を起こしにくく、且つ熱膨張率が小さな材料、例えばステンレスやセラミックス等からなる。触媒物質321に関しては後述する。そして、加工基準面33と主表面M1との間に温度が常温未満の処理流体100を触媒定盤32の中を貫くように形成された処理流体供給管91を介して供給し、加工基準面33と主表面M1との間に常温未満の処理流体101を介在させた状態で、加工基準面33を、主表面M1に接触又は接近させ、基板に所定の荷重(加工圧力)を加えながら、加工基準面33と主表面M1とを相対運動させる。
加工基準面33と主表面M1との間に処理流体101を介在させた状態で、加工基準面33と主表面M1とを相対運動させると、加工基準面33上に吸着している処理流体中の分子から生成した活性種と主表面M1が反応して、主表面M1が加工される。ここで、この反応は、基板表面が酸化物あるいは酸化物を含む場合、加水分解反応である。活性種は加工基準面33上にのみ生成し、加工基準面33付近から離れると失活することから、加工基準面33が接触又は接近する主表面以外ではほとんど活性種との反応が起こらない。このようにして、主表面M1に対して触媒基準エッチングによる加工を施す。触媒基準エッチングによる加工では、研磨剤を用いないため、マスクブランク用基板に対するダメージが極めて少なく、研磨剤による新たな欠陥の生成を防止することができる。尚、ここでは常温未満の処理流体101を処理流体供給管91から供給する例を示した。このようにすると、触媒定盤32を常温未満に冷却できるとともに、処理流体101が加工基準面33と主表面M1との間に途切れずに介在しやすくなるので好ましい。尚、触媒定盤32の内部に処理流体供給管91を形成するのではなく、触媒定盤32の外部に設けることも可能である。
加工基準面33と主表面M1との相対運動は、加工基準面33と主表面M1とが相対的に移動する運動であれば、特に制限されない。基板Mを固定し加工基準面33を移動する場合、加工基準面33を固定し基板Mを移動する場合、加工基準面33と基板Mの両方を移動する場合のいずれであってもよい。加工基準面33が移動する場合、その運動は、基板の主表面M1に垂直な方向の軸を中心として回転する場合や、基板Mの主表面M1と平行な方向に往復運動する場合等である。同様に、基板Mが移動する場合、その運動は、基板Mの主表面M1に垂直な方向の軸を中心として回転する場合や、基板Mの主表面M1と平行な方向に往復運動する場合等である。
基板Mに加える荷重(加工圧力)は、例えば、5〜350hPaである。
触媒基準エッチングによる加工における加工取り代は、例えば、5nm〜100nmである。基板Mの主表面M1に当該主表面から突出する突起が存在する場合、加工取り代は、突起の高さより大きい値にすることが好ましい。加工取り代を突起の高さより大きい値にすることにより、CARE加工により突起を除去することができる。
加工基準面33を形成する触媒物質321としては、処理流体に対して基板表面を加水分解する活性種を生む材料であればよく、金属元素、好ましくは遷移金属元素を含む材料が好ましい。例えば、周期率表の4族、6族、8族、9族、10族、11族に属する元素のうちの少なくとも一つの金属やそれらを含む合金が、好ましくは、用いられる。具体的には、白金(Pt)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)、及びオスミウム(Os)のうちの少なくとも一つの金属やそれらを含む合金、並びにこの合金に酸素(O)、窒素(N)、及び炭素(C)のうちの少なくとも一つの成分が含まれた合金化合物が挙げられる。上述した合金化合物として、例えば、上述した合金の酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化炭化物、窒化炭化物、及び酸化窒化炭化物が挙げられる。このような合金や合金化合物を用いると、加工基準面33の機械的耐久性や化学的安定性を向上させることができる。そして、これらの触媒物質は、上述のように、例えばフッ素系ゴム等からなるパッド322の上に形成される。
加工基準面33の面積は、基板Mの主表面M1の面積よりも小さく、例えば、100mm〜10000mmである。加工基準面33を小型化することにより、基板加工装置を小型化できる他、高精度の加工を確実に行うことができる。
又、加工基準面33の面積は、基板Mの主表面M1の面積より大きくても構わない。基板全面を加工できるので加工時間が短縮でき、又、加工基準面33のエッジによる傷等の欠陥の発生を抑えることができる。
処理流体101は、表面が酸化物を含む材料からなる基板に対して常態では溶解性を示さないもので、加水分解を誘起するものであれば、特に制限されない。このような処理流体を使用することにより、基板Mは処理流体によって溶解せず、不必要な基板の変形を防止することができる。例えば、純水、オゾン水、炭酸水、水素水、KOH水溶液等の低濃度のアルカリ性水溶液、HNO水溶液等の低濃度の酸性水溶液を使用することができる。又、基板表面が、常態ではハロゲンを含む分子が溶けた溶液によって溶解しない場合には、ハロゲンを含む分子が溶けた溶液を使用することもできる。ここで、特に純水は、コスト、加工特性、及び洗浄時の扱い易さ等の観点から処理流体として好適である。
CARE加工中の処理流体101の温度は、スリーク傷状の欠陥を低減し、又加工後の平坦度を高めるために、常温未満の温度に設定しておく。ここが本発明の特徴である。
CARE加工の処理流体の温度を常温未満とすることにより、処理流体の粘度が上がるとともに、触媒定盤32を構成する触媒物質321、母材(パッド)322、及び定盤323の熱膨張が抑制される。CARE加工では、加工基準面33と主表面M1とが相対運動する時に摩擦熱が発生し、触媒定盤32の熱変形が起こりやすい。触媒定盤32が変形すると加工後の形状、特に平坦度が低下しやすいので、定盤323はステンレスやセラミックス等低熱膨張材料からなることが望ましい。
処理流体が純水である場合、純水の粘度は、23℃の時0.933mPa・s、18℃の時1.053mPa・s、13℃の時1.201mPa・sというように、純水の温度を下げると2%/℃以上の比率で粘度が上昇する。処理流体(純水)の粘度上昇は、被加工面である基板主表面と触媒物質からなる加工基準面間からの処理流体流出による部分的な処理流体膜(水膜)不足(処理流体膜切れ)を防止する。常温未満の処理流体を用いることにより、部分的な処理流体膜(水膜)不足が防止されてスリーク状の欠陥発生が抑制され、又、摩擦熱による触媒定盤変形の抑制により平坦度が向上する。特に、マスクブランク用基板の加工スループットを向上させるため、加工基準面33と基板Mの主表面M1との相対速度を高めて加工する場合に、処理流体流出による部分的な処理流体膜(水膜)不足が生じやすくなるが、常温未満の処理流体を用いるという本方法によって、処理流体膜切れは起こりにくくなって、スリーク状の欠陥は抑制される。
ここで、常温とは、CARE加工処理を行う時の外部環境の温度のことで、クリーンルームやクリーンブース内にCARE加工装置が置かれている時は、そのクリーンルームやクリーンブース内の温度のことである。半導体関連では、多くのクリーンルームやクリーンブースは23℃で運用されていることが多く、半導体製造装置を中心に環境温度を23℃として、処理条件や品質管理を行っていることが多い。レジストや現像液等の薬液も23℃をデフォルトとして、その特性の最適化や品質管理を行っていることが多い。よって、常温を23℃とする場合が多いが、その温度に限定されるものではない。
大気圧より減圧下でCARE加工処理を行うと、最適温度範囲は全体的に下がり、高圧下でCARE加工処理を行うと、最適温度範囲は全体的に上がるが、CARE加工製造装置の構造の簡易化、メンテナンスの容易性を考慮すると、大気圧処理が望ましい。
CARE加工の処理流体は、マスクブランク用基板の乾燥工程を挟まずに、洗浄液に連続的に置換されることが好ましい。これにより、基板表面上の処理流体中に溶解していた物質が、連続的に置換された洗浄液によって除去されるためである。尚、処理流体を洗浄液に連続して置換することから、処理流体は洗浄液と同じ物質としておくことが望ましい。この意味からも、処理流体を純水としておくことは好適である。
次に、CARE加工用の基板製造装置(基板加工装置)について述べる。図2及び図3は基板の主表面に対して触媒基準エッチングによる加工を施す基板加工装置の一例を示す。図2は基板加工装置の部分断面図であり、図3は基板加工装置の平面図である。尚、これ以降、図2及び図3に示す基板加工装置を用いて、マスクブランク用基板M(基板M)の主表面として用いる上面M1をCARE加工する場合について説明するが、基板Mの下面M2も主表面として用いる場合には、上面M1と下面M2を入れ替えて、下面M2もCARE加工する。尚、下面M2を主表面として用いない場合であっても、必要に応じて、下面M2もCARE加工する。その場合には、下面M2のCARE加工後に上面M1のCARE加工を行う。
基板加工装置1は、酸化物を含む材料からなる主表面を有する基板Mを支持する基板支持手段2と、触媒物質の加工基準面33を有する基板表面創製手段3と、基板温度調整液及び洗浄液を供給する洗浄液供給手段4と、加工基準面33と主表面との間に処理流体を供給する処理流体供給手段9と、加工基準面33と主表面との間に処理流体が介在する状態で、加工基準面33を主表面に接触又は接近させる駆動手段5とを備えている。
基板支持手段2は、円筒形のチャンバー6内に配置される。チャンバー6は、後述する相対運動手段7の軸部71をチャンバー6内に配置するために、チャンバー6の底部63の中央に形成された開口部61と、基板温度調整液兼洗浄液供給手段4から供給された基板温度調整液と洗浄液、及び処理流体供給手段9から供給された処理流体を排出するために、チャンバー6の底部63の、開口部61より外周寄りに形成された排出口62とを備えている。図2では、排出口62から基板温度調整液、洗浄液及び処理流体が排出される様子が矢印で示されている。
基板支持手段2は、基板Mを支える支持部21と、支持部21を固定する平面部22とを備えている。支持部21は、基板加工装置1を上から見たとき、矩形状であり、基板Mの下面M2周縁の四辺を支える収容部21aを備えている。平面部22は、基板加工装置1を上から見たとき、円形状である。
基板表面創製手段3は、触媒定盤部31を備えている。触媒定盤部31は、後述する相対運動手段7の触媒定盤取付部72に取り付けられている。触媒定盤部31は、図1に示したように、触媒物質321、母材(パッド)322、及び定盤323から構成される触媒定盤(触媒定盤本体部)32と、加工基準面33とを備えている。したがって、加工基準面33を構成する触媒物質は、基板Mと対向する。
触媒定盤32の全体形状は、特に制限されない。例えば、円盤、球、円柱、円錐、角錐の外形のものを使用することができる。加工基準面33が形成される触媒定盤の部分の表面形状も、特に制限されない。例えば、平面、半球、丸みを帯びた形状のものを使用することができる。
処理流体供給手段9は、触媒定盤32の中央に形成された処理流体供給孔91と、触媒定盤取付部72内に配置され、処理流体供給孔に処理流体を供給する処理流体供給配管(図2では触媒定盤32の中央に形成された処理流体供給孔91が触媒取付部72内まで伸延されて処理流体供給配管を兼ねている場合を示す)と、アーム部51内に配置され、処理流体供給配管に処理流体を供給する配管(図示せず)とを備えている。処理流体は、アーム部51内の配管を通って触媒定盤取付部72内の処理流体供給配管に供給され、触媒定盤32の中央に形成された処理流体供給孔91から基板Mの主表面M1上に供給される。ここで、処理流体は温度調整器(図示せず)を通って供給されるが、処理流体温度の昇降速度を速めるため、アーム部51内にも温度調整機構(図示せず)を備えておくことが望ましい。
温度調整液兼洗浄液供給手段4は、チャンバー6の外側から支持部21に載置される基板Mの主表面M1に向かって延在する供給管41と、この供給管41の下端部先端に設けられ、支持部21に載置される基板Mの主表面M1に向けて温度調整液と洗浄液を噴射する噴射ノズル42とを備えている。供給管41は、例えば、チャンバー6の外側に設けられた温度調整液及び洗浄液貯留タンク(図示せず)、温度調整器(図示せず)、及び加圧ポンプ(図示せず)に接続されている。温度調整液及び洗浄液は、供給管41を通って噴射ノズル42に供給され、噴射ノズル42から支持部21に載置される基板Mの主表面M1上に供給される。尚、ここでは、温度調整液と洗浄液を同一の物質とした時の例を示していて、供給管41と噴射ノズル42を各々1つとした場合を示したが、両者で別の物質を用いる場合には、温度調整液用と洗浄液用の2つを設ける。
駆動手段5は、後述する相対運動手段7の触媒定盤取付部72の上端に接続され、チャンバー6の周囲まで、支持部21に載置される基板Mの主表面M1と平行な方向に延びるアーム部51と、アーム部51のチャンバー6の周囲まで延びた端部を支え、支持部21に載置される基板Mの主表面M1と垂直な方向に延びる軸部52と、軸部52の下端を支持する土台部53と、チャンバー6の周囲に配置され、土台部53の移動経路を定めるガイド54とを備えている。アーム部51は、その長手方向に移動することができる(図2,3中の両矢印Cを参照)。軸部52は、その長手方向に移動することにより、アーム部51を上下動させることができる(図2中の両矢印Dを参照)。土台部53は、支持部21に載置された基板Mの主表面M1と垂直な方向の軸を回転中心として所定の角度だけ回転することにより、アーム部51を旋回させることができる(図2,3中の両矢印Eを参照)。ガイド54は、支持部21に載置される基板Mの隣り合う二辺と平行な方向(第1の方向と第2の方向)に配置され、土台部53のL字形の移動経路を形成する。土台部53は、第1の方向のガイド54に沿って移動することにより、アーム部51を第1の方向に移動させ(図3中の両矢印Fを参照)、第2の方向のガイド54に沿って移動することにより、アーム部51を第2の方向に移動させることができる(図3中の両矢印Gを参照)。このようなアーム部51の移動により、支持部21に載置された基板Mの主表面M1の所定の位置に触媒定盤32を配置することができる。
基板加工装置1は、加工基準面33と主表面M1とを相対運動させる相対運動手段7を備えている。相対運動手段7は、平面部22を支え、開口部61を通ってチャンバー6の外部まで延在する軸部71と、軸部71を回転させる回転駆動手段(図示せず)とを備えている。軸部71は、支持部21に載置される基板Mの主表面M1と垂直な方向に延在し、回転駆動手段(図示せず)により、支持部21に載置される基板Mの主表面M1と垂直な方向の軸を回転中心として回転することができる(図2中の矢印Aを参照)。軸部71の回転中心の延長方向に、平面部22の中心と支持部21に載置される基板Mの中心とが位置する。軸部71が回転することにより、軸部71に支えられている平面部22がその中心を回転中心として回転し、さらに、平面部22に固定されている支持部21に載置される基板Mがその中心を回転中心として回転する。又、相対運動手段7は、触媒定盤32が取り付けられる触媒定盤取付部72と、駆動手段5のアーム部51に設けられた回転駆動手段(図示せず)とを備えている。触媒定盤取付部72は、回転駆動手段(図示せず)により、支持部21に載置される基板Mの主表面M1と垂直な方向の軸を回転中心として回転することができる(図2,3中の矢印Bを参照)。
基板加工装置1は、基板Mに加える荷重(加工圧力)を制御する荷重制御手段8を備えている。荷重制御手段8は、触媒定盤取付部72内に設けられ、触媒定盤32に荷重を加えるエアシリンダ81と、エアシリンダ81により触媒定盤32に加えられる荷重を測定し、所定の荷重を超えないようにエアバルブをオン・オフして、エアシリンダ81によって触媒定盤32に加えられる荷重を制御するロードセル82とを備えている。触媒基準エッチングによる加工を行うとき、荷重制御手段8により、基板Mに加える荷重(加工圧力)を制御する。
加工取り代を設定どおりに確保するための制御方法としては、例えば、予め別に用意した基板Mに対して、種々の局所加工条件(加工圧力、回転数(触媒定盤、基板)、処理流体の流量)、加工時間と加工取り代との関係を求めておき、所望の加工取り代となる加工条件と加工時間を決定し、当該加工時間を管理することで、加工取り代を制御することができる。これに限定されるものではなく、加工取り代を設定どおりに確保できる方法であれば、種々の方法を選択してもよい。
図2及び図3に示す基板加工装置を用いて、触媒基準エッチングによる加工を行う場合、先ず、基板Mを、主表面として用いる上面M1を上側に向けて支持部21に載置して固定する。
その後、アーム部51の長手方向移動(両矢印C)、アーム部51の旋回移動(両矢印E)、アーム部51の第1方向移動(両矢印F)、アーム部51の第2方向移動(両矢印G)により、基板表面創製手段3の加工基準面33を、基板Mの上面M1に対向するように配置する。
その後、軸部71及び触媒定盤取付部72を所定の回転速度で回転させることによって、加工基準面33及び上面M1を所定の回転速度で回転させながら、温度調整液を噴射ノズル42から上面M1上に供給して基板Mの上面M1の温度を所望の温度になるように制御するとともに、処理流体供給孔91から上面M1上に処理流体を供給し、上面M1と加工基準面33との間に処理流体を介在させる。処理流体と温度調整液は両者混じり合うことになるので同じ物質であることが望ましい。温度調整液を処理流体とは別の手段で供給することにより、均一性高く、所望の温度でCARE加工を行うことができる。その状態で、加工基準面33を、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、基板Mの上面M1に接触又は接近させる。その際、荷重制御手段8により、基板Mに加えられる荷重が所定の値に制御される。
その後、所定の加工取り代になった時点で、処理流体の供給並びに触媒定盤取付部72の回転を止める。一方で、温度調整液を兼ねた洗浄液の供給は続ける。そして、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、加工基準面33を、上面M1から所定の距離だけ離す。一定時間、洗浄液を供給し続けながら軸部71回転を行って洗浄を行った後、洗浄液の供給を止めて軸部71回転によるスピン乾燥を行う。その後、基板Mを取り出す。
このような基板準備工程と基板加工工程とにより、マスクブランク用基板Mが製造される。
洗浄液の温度に関しては、最初は常温未満の温度として、その後温度を変化させていって最終的に常温とするのが好ましい。これは、最終的に基板Mの温度を常温にすると、基板処理の運用が容易になるからである。尚、この温度変化は段階的に変化させてもよいし、連続的に変化させてもよい。
この実施の形態では、噴射ノズル42から供給される温度調整液によって基板Mの上面M1の温度を均一に制御する方法を示したが、これに限らず冷気流等による環境温度の調整によって温度調整を行ってもよい。上記温度調整液を用いる方法は、温度調整液が洗浄液も兼ねているので装置の機構を簡素化出来、且つ環境温度による冷却より熱伝導に優れ、常温未満の温度制御効率が高いという特徴がある。
尚、この実施の形態では、基板Mの主表面M1上に、基板表面創製手段3の加工基準面33を押し当てるタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、基板表面創製手段の加工基準面上に、基板の主表面を押し当てるタイプの基板加工装置にも本発明を適用できる。
又、この実施の形態では、基板の片面を加工するタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、基板の両面を同時に加工するタイプの基板加工装置にも本発明を適用できる。この場合、基板支持手段として、基板の側面を保持する部材であるキャリアを使用する。
又、この実施の形態では、基板表面創製手段に処理流体供給手段を設け、処理流体供給手段から処理流体を供給するタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、チャンバーの外側から基板Mの主表面M1に向かって処理流体を供給する場合や、基板支持手段に処理流体供給手段を設け、基板支持手段から処理流体を供給する場合にも本発明を適用できる。又、チャンバーに処理流体を貯め、処理流体中に基板表面創製手段と基板支持手段とを入れた状態で触媒基準エッチングによる加工を行う場合にも本発明を適用できる。
又、この実施の形態では、加工基準面33と主表面M1の両方を回転させることにより加工基準面33と主表面M1とを相対運動させるタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、それ以外の方法により、加工基準面33と主表面M1とを相対運動させるタイプの基板加工装置にも本発明を適用できる。
又、この実施の形態では、基板を一枚ごとに加工する枚様式の基板加工装置について本発明を適用したが、複数枚の基板を同時に加工するバッチ式の基板加工装置にも本発明を適用できる。又、ここでは基板の主表面全面に亘って加工する場合を示したが、必要に応じて、予め定めた局部のみを加工する局部加工のみを行っても良く、これらの加工を併用してもよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、多層反射膜付き基板の製造方法を説明する。
この実施の形態2では、実施の形態1の基板の製造方法で説明した方法により製造したマスクブランク用基板Mの主表面M1上に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した多層反射膜を形成し、多層反射膜付き基板を製造するか、さらに、この多層反射膜上に保護膜を形成して、多層反射膜付き基板を製造する。
この実施の形態2による多層反射膜付き基板の製造方法によれば、実施の形態1の基板の製造方法により得られた基板Mを用いて多層反射膜付き基板を製造するので、基板要因による特性の悪化を防止することができ、所望の特性をもった多層反射膜付き基板を製造することができる。すなわち、多層膜面の欠陥が少なく、且つその表面平滑性及び平坦度の高い多層反射膜付き基板を製造することができる。
EUVリソグラフィ用多層膜付き基板の場合は、基板表面のピットやバンプによる凹凸及び多層膜中の欠陥による位相欠陥に留意する必要がある。この位相欠陥の検査感度は、基板段階より多層膜成膜後の段階で検査した方が検査感度は高い。この際、基板表面に表面荒れがあって表面平滑性が低いと、多層膜成膜後の検査であっても、位相欠陥検査の時のバックグラウンドノイズとなって検査感度が低下してしまう。本発明の実施形態によれば、基板表面に加え、多層膜表面を含めて必要にして十分な表面平滑性が得られるため、十分な位相欠陥検査感度となり、位相欠陥管理品質の高い多層反射膜付き基板を製造することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、マスクブランクの製造方法を説明する。
この実施の形態3では、実施の形態1の基板の製造方法で説明した方法により製造したマスクブランク用基板Mの主表面M1上に、転写パターン用薄膜としての遮光膜を形成してバイナリーマスクブランクを製造し、又は転写パターン用薄膜としての光半透過膜を形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造し、又は転写パターン用薄膜として光半透過膜、遮光膜を順次形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造する。
又、この実施の形態3では、実施の形態2の多層反射膜付き基板の製造方法で説明した方法により製造した多層反射膜付き基板の保護膜上に転写パターン用薄膜としての吸収体膜を形成し、又は多層反射膜付き基板の多層反射膜上に保護膜及び転写パターン用薄膜としての吸収体膜を形成し、さらに多層反射膜を形成していない裏面に裏面導電膜を形成して、反射型マスクブランクを製造する。
この実施の形態3によれば、実施の形態1の基板の製造方法により得られたマスクブランク用基板M又は実施の形態2の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板を用いてマスクブランクを製造するので、基板要因による特性の悪化を防止することができ、所望の特性をもったマスクブランクを製造することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、転写用マスクの製造方法を説明する。
この実施の形態4では、実施の形態3のマスクブランクの製造方法で説明した方法により製造したバイナリーマスクブランク、位相シフトマスクブランク、又は反射型マスクブランクの転写パターン用薄膜上に、露光・現像処理を行ってレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクにして転写パターン用薄膜をエッチング処理して、転写パターンを形成して転写用マスクを製造する。
この実施の形態4によれば、実施の形態3のマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いて転写用マスクを製造するので、基板要因による特性の悪化を防止することができ、所望の特性をもったマスクブランクを製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
実施例1.
A.ガラス基板の製造
1.基板準備工程
主表面及び裏面が研磨された6025サイズ(152mm×152mm×6.35mm)のSiO−TiOガラス基板である低熱膨張ガラス基板を準備した。材料組成から明らかなように、このガラス基板の表面は酸化物からなる。尚、SiO−TiOガラス基板は、以下の粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程、局所加工工程、及びタッチ研磨工程を経て得られたものである。
(1)粗研磨加工工程
端面面取加工及び研削加工を終えたガラス基板を両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で粗研磨を行った。10枚セットを2回行い合計20枚のガラス基板の粗研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径2〜3μm)を含有する水溶液
研磨パッド:硬質ポリシャ(ウレタンパッド)
粗研磨後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(2)精密研磨加工工程
粗研磨を終えたガラス基板を両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で精密研磨を行った。10枚セットを2回行い合計20枚のガラス基板の精密研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径1μm)を含有する水溶液
研磨パッド:軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
精密研磨後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(3)超精密研磨加工工程
精密研磨を終えたガラス基板を再び両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で超精密研磨を行った。10枚セットを2回行い合計20枚のガラス基板の超精密研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:コロイダルシリカを含有するアルカリ性水溶液(pH10.2)
(コロイダルシリカ含有量50wt%)
研磨パッド:超軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
超精密研磨後、ガラス基板を水酸化ナトリウムのアルカリ洗浄液が入った洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(4)局所加工工程
粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程後のガラス基板の主表面及び裏面の平坦度を、平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)を用いて測定した。平坦度測定は、ガラス基板の周縁領域を除外した148mm×148mmの領域に対して、1024×1024の地点で行った。ガラス基板の主表面及び裏面の平坦度の測定結果を、測定点ごとに仮想絶対平面に対する高さの情報(凹凸形状情報)としてコンピュータに保存した。仮想絶対平面は、仮想絶対平面から基板表面までの距離を、平坦度測定領域全体に対して二乗平均したときに最小の値となる面である。
その後、取得された凹凸形状情報とガラス基板に要求される主表面及び裏面の平坦度の基準値とを比較し、その差分を、ガラス基板の主表面及び裏面の所定領域ごとにコンピュータで算出した。この差分が、局所的な表面加工における各所定領域の必要除去量(加工取り代)となる。
その後、ガラス基板の主表面及び裏面の所定領域ごとに、必要除去量に応じた局所的な表面加工の加工条件を設定した。設定方法は以下の通りである。事前にダミー基板を用いて、実際の加工と同じようにダミー基板を、一定時間基板移動させずにある地点(スポット)で加工し、その形状を平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)にて測定し、単位時間当たりにおけるスポットでの加工体積を算出した。そして、単位時間当たりにおけるスポットでの加工体積と上述したように算出した各所定領域の必要除去量に従い、ガラス基板をラスタ走査する際の走査スピードを決定した。
その後、ガラス基板の主表面及び裏面を、基板仕上げ装置を用いて、磁気粘弾性流体研磨(Magnet Rheological Finishing:MRF)により、所定領域ごとに設定した加工条件に従い、局所的に表面加工した。尚、このとき、酸化セリウムの研磨粒子を含有する磁性研磨スラリーを使用した。
その後、ガラス基板を、濃度約10%の塩酸水溶液(温度約25℃)が入った洗浄槽に約10分間浸漬させ、続いて、純水によるリンス、イソプロピルアルコール(IPA)による乾燥を行った。
(5)タッチ研磨工程
局所加工工程によって荒れたガラス基板の主表面及び裏面の平滑性を高めるために、研磨スラリーを用いて行う低荷重の機械的研磨により微小量だけガラス基板の主表面及び裏面を研磨した。この研磨は、基板の大きさよりも大きい研磨パッドが張り付けられた上下の研磨定盤の間にキャリアで保持されたガラス基板をセットし、コロイダルシリカ砥粒(平均粒子径50nm)を含有する研磨スラリーを供給しながら、ガラス基板を、上下の研磨定盤内で自転しながら公転することによって行った。
その後、ガラス基板を、水酸化ナトリウムのアルカリ洗浄液に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
2.基板加工工程
次に、図2及び図3に示す基板加工装置を用いて、タッチ研磨工程後のガラス基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施した。この基板加工装置はクリーンルームに設置されており、クリーンルーム内の室温は23℃とした。したがってこの場合の常温は23℃である。
この実施例では、ステンレス鋼(SUS)製の円盤形状の定盤323と、定盤323を覆うように定盤323の表面全面に形成されたフッ素系ゴムパッド322と、ガラス基板と対向する側のフッ素系ゴムパッドの表面全面にアルゴン(Ar)ガス中で白金(Pt)ターゲットを用いてスパッタリング法によって形成された白金薄膜からなる触媒物質321からなる触媒定盤32を使用し、その触媒物質321の表面を加工基準面33とした。ここで、触媒定盤32の直径は100mmであり、フッ素系ゴムパッド322上に形成されたPt薄膜の膜厚は100nmである。
加工、洗浄条件は以下の通りである。
処理流体:純水
基板温度調整兼洗浄液:純水
クリーンルームの室温:23℃
処理流体及び基板温度調整液の温度:15℃
洗浄液の温度:23℃
軸部71の回転数(ガラス基板の回転数):10.3回転/分
触媒定盤取付部72の回転数(触媒定盤32の回転数):10回転/分
加工圧力:150hPa
加工取り代:10nm
まず、ガラス基板Mを、主表面を上側に向けて支持部31に載置して固定した。
その後、アーム部51の長手方向移動(両矢印C)、アーム部51のスイング移動(両矢印E)、アーム部51の第1方向移動(両矢印F)、アーム部51の第2方向移動(両矢印G)により、触媒定盤32の加工基準面33がガラス基板の主表面M1に対向して配置された状態で、触媒定盤32を配置した。触媒定盤32の配置位置は、ガラス基板M及び触媒定盤32を回転させたときに、触媒定盤32の加工基準面33が、ガラス基板の主表面全体に接触又は接近することが可能な位置である。
その後、ガラス基板を10.3回転/分の回転速度及び触媒定盤32を10回転/分の回転速度で回転させる。ここで、ガラス基板Mの回転方向と触媒定盤32の回転方向とが、互いに逆になるようにガラス基板M及び触媒定盤32を回転させる。これにより、両者間に周速差をとり、触媒基準エッチングによる加工の効率を高めることができる。又、両者の回転数は、僅かに異なるように設定される。これにより、触媒定盤32の加工基準面33がガラス基板の主表面M1上に対して異なる軌跡を描くように相対運動させることができ、触媒基準エッチングによる加工の効率を高めることができる。
ガラス基板M及び触媒定盤32を回転させながら、噴射ノズル42から基板温度を調整するための温度調整液を基板Mに吹き付け、又、処理流体供給孔91から処理流体を基板表面M1に供給した。温度調整液も処理流体も15℃の純水である。常温、すなわち、この時の環境温度であるクリーンルームの室温は23℃であって、温度調整液も処理流体も常温未満の温度の設定になっている。このようにしてガラス基板Mの主表面M1上に15℃の純水を供給し、ガラス基板の主表面の温度を均一に高めるとともに、加工基準面33との間に15℃の純水を介在させた。その状態で、触媒定盤32の加工基準面33を、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、ガラス基板Mの表面に接触又は接近させた。その際、ガラス基板Mに加えられる荷重(加工圧力)が150hPaに制御された。
その後、加工取り代が10nmとなった時点で、15℃の処理流体の供給を止め、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、触媒定盤32を、ガラス基板Mの主表面M1から所定の距離だけ離した。温度調整液は23℃の純水である洗浄液に連続的に切り替えて洗浄水を噴射ノズル42から供給し続けた。この間、ガラス基板M及び触媒定盤32の回転は続けて、常温の純水によるスピン洗浄を行った。その後、洗浄水の供給を止めて、スピン乾燥を行った。しかる後、支持部21から常温のガラス基板Mを取り外して、ガラス基板を作製した。
3.評価
触媒基準エッチングによる加工前後のガラス基板Mの主表面の表面粗さを、基板の中心の1μm×1μmの領域に対して、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。
加工前の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.157nmであった。
加工後の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.044nmと、要求値の0.08nmを大幅に下回る良好なものであった。
触媒基準エッチングによる加工後のガラス基板Mの主表面M1の欠陥検査を、基板の周辺領域を除外した132mm×132mmの領域に対して、欠陥検査装置(KLA−Tencor社製 マスク/ブランク欠陥検査装置 Teron610)を用いて行った。欠陥検査は、SEVD(Sphere Equivalent Volume Diameter)換算で21.5nmサイズの欠陥が検出可能な感度で行った。SEVDは、欠陥を半球状のものと仮定したときの直径の長さである。
加工後の主表面の凹欠陥個数は7個であった。
又、実施例1の方法により、ガラス基板を20枚作製したところ、全数、表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.046nm以下と良好であった。又、平坦度は41nmであった。平坦度は、平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)を用いて測定した。平坦度測定は、ガラス基板の周縁領域を除外した148mm×148mmの領域に対して、1024×1024の地点で行った。
実施例1の方法により、低欠陥、且つ高い平滑性及び平坦度の主表面を有するガラス基板が安定して得られた。
B.多層反射膜付き基板の製造
次に、このようにして作製されたガラス基板Mの主表面M1上に、イオンビームスパッタ法により、シリコン膜(Si)からなる高屈折率層(膜厚4.2nm)とモリブデン膜(Mo)からなる低屈折率層(2.8nm)とを交互に、高屈折率層と低屈折率層とを1ペアとし、40ペア積層して、多層反射膜(膜厚280nm)を形成した。
その後、この多層反射膜上に、イオンビームスパッタ法により、ルテニウム(Ru)からなる保護膜(膜厚2.5nm)を形成した。尚、イオンビームスパッタリングにおけるガラス基板主表面の法線に対するMo、Si、Ruのスパッタ粒子の入射角度は、それぞれ、Moが50度、Siが45度、Ruが40度とした。
このようにして、多層反射膜付き基板を作製した。
得られた多層反射膜付き基板についてEUV光(波長13.5nm)の反射率をEUV反射率測定装置により測定した。
ガラス基板主表面の高い平滑性により、保護膜表面も平滑性を保っており、反射率は64%と高反射率であった。
得られた多層反射膜付き基板の保護膜表面の欠陥検査を、ガラス基板の欠陥検査と同様に行った。
保護膜表面の欠陥検出個数は、SEVD換算で21.5nmサイズの凹欠陥が検出可能な感度で10個であった。位相欠陥検査も合わせて行ったが、高い平滑性を持つため、検査時のバックグラウンドノイズが少なく、高感度な位相欠陥検査を行うことができた。
実施例1の方法により、低欠陥、且つ高い平滑性の保護膜表面を有する多層反射膜付き基板が得られた。
C.反射型マスクブランクの製造
次に、このようにして作製された多層反射膜付き基板の保護膜上に、ホウ化タンタル(TaB)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N)ガスとの混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、タンタルホウ素窒化物(TaBN)からなる下層吸収体層(膜厚50nm)を形成し、さらに、下層吸収体膜上に、ホウ化タンタル(TaB)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと酸素(O)ガスとの混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、タンタルホウ素酸化物(TaBO)からなる上層吸収体層(膜厚20nm)を形成することにより、下層吸収体層と上層吸収体層とからなる層吸収体膜(膜厚70nm)を形成した。
その後、多層反射膜付き基板の多層反射膜を形成していない裏面上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N)ガスとの混合ガス雰囲気中での反応性スパッタリングにより、クロム窒化物(CrN)からなる裏面導電膜(膜厚20nm)を形成した。
このようにして、低欠陥、且つ高い平滑性の表面状態を維持したEUV露光用の反射型マスクブランクを作製した。
D.反射型マスクの製造
次に、このようにして作製された反射型マスクブランクの吸収体膜上に、電子線描画(露光)用化学増幅型レジストをスピンコート法により塗布し、加熱及び冷却工程を経て、膜厚が150nmのレジスト膜を形成した。
その後、形成されたレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後、所定の現像液で現像してレジストパターンを形成した。
その後、このレジストパターンをマスクにして、吸収体膜のドライエッチングを行って、保護膜上に吸収体膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、塩素(Cl)ガスを用いた。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、洗浄を行なった。
このようにして、低欠陥、且つ高い平滑性の表面状態を維持したEUV露光用の反射型マスクを作製した。
実施例2.
A.ガラス基板の製造
この実施例では、上面及び下面が研磨された6025サイズ(152mm×152mm×6.35mm)の合成石英ガラス基板を準備した。材料組成から明らかなように、合成石英ガラス基板の表面は酸化物である。尚、合成石英ガラス基板は、上述の粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程を経て得られたものである。
また、処理流体及び基板温度調整液である純水の温度を18℃とした。それ以外は、実施例1と同様の方法により、ガラス基板を作製した。すなわち、処理流体及び基板温度調整液である純水の温度を18℃としたCARE加工により、表面が酸化物からなるガラス基板の製造を行った。したがって、加工、洗浄条件は下記の通りである。
処理流体:純水
基板温度調整兼洗浄液:純水
クリーンルームの室温:23℃
処理流体及び基板温度調整液の温度:18℃
洗浄液の温度:23℃
軸部71の回転数(ガラス基板の回転数):10.3回転/分
触媒定盤取付部72の回転数(触媒定盤32の回転数):10回転/分
加工圧力:150hPa
加工取り代:10nm
実施例1と同様に、CARE加工による加工前後のガラス基板の主表面として用いる上面の表面粗さを測定した。
加工前の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.127nmであった。
加工後の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.046nmと、要求値の0.08nmを大幅に下回る良好なものであった。上面の表面粗さは、処理流体である純水の温度を18℃とした触媒基準エッチングにより、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.127nmから0.046nmに向上した。
又、実施例1と同様に、CARE加工による加工後のガラス基板の上面の欠陥検査を行った。
加工後の主表面の凹欠陥個数は9個であった。
又、実施例2の方法により、ガラス基板を20枚作製したところ、全数、表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.050nm以下と良好であり、凹欠陥個数も10個以下であった。又、表面平坦度は43nmであった。
実施例2の方法により、高平滑性、高平坦度で、且つ低欠陥な主表面を有するガラス基板が安定して得られた。
B.ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造
次に、このようにして作製されたガラス基板の上面上に、モリブデンシリサイド(MoSi)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と窒素(N)と酸素(O)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)からなる光半透過膜(膜厚88nm)を形成した。ラザフォード後方散乱分析法で分析した光半透過膜の膜組成は、Mo:5原子%、Si:30原子%、O:39原子%、N:26原子%であった。光半透過膜の露光光に対する透過率は6%であり、露光光が光半透過膜を透過することにより生じる位相差は180度であった。
その後、光半透過膜上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO)と窒素(N)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)層(膜厚30nm)を形成し、さらに、その上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と窒素(N)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、クロム窒化物(CrN)層(膜厚4nm)を形成し、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)層とクロム窒化物(CrN)層との積層からなる遮光層を形成した。さらに、この遮光層上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO)と窒素(N)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)からなる表面反射防止層(膜厚14nm)を形成した。このようにして、遮光層と表面反射防止層とからなる遮光膜を形成した。
このようにして、低欠陥、且つ高い平滑性と平坦性の表面状態を維持したArFエキシマレーザー露光用のハーフトーン型位相シフトマスクブランクを作製した。
C.ハーフトーン型位相シフトマスクの製造
次に、このようにして作製されたハーフトーン型位相シフトマスクブランクの遮光膜上に、電子線描画(露光)用化学増幅型レジストをスピンコート法により塗布し、加熱及び冷却工程を経て、膜厚が150nmのレジスト膜を形成した。
その後、形成されたレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後、所定の現像液で現像してレジストパターンを形成した。
その後、このレジストパターンをマスクにして、遮光膜のドライエッチングを行って、光半透過膜上に遮光膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、塩素(Cl)と酸素(O)との混合ガスを用いた。
その後、レジストパターン及び遮光膜パターンをマスクにして、光半透過膜のドライエッチングを行って、光半透過膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、六フッ化硫黄(SF)とヘリウム(He)との混合ガスを用いた。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、再度レジスト膜を塗布し、転写領域内の不要な遮光膜パターンを除去するためのパターン露光を行った後、このレジスト膜を現像してレジストパターンを形成した。
その後、ウェットエッチングを行って、不要な遮光膜パターンを除去した。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、洗浄を行った。
このようにして、低欠陥、且つ高い平滑性の表面状態を維持したArFエキシマレーザー露光用のハーフトーン型位相シフトマスクを作製した。
尚、この実施例では、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)からなるからなる光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについて本発明を適用したが、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。又、単層の光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクに限らず、多層構造の光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。又、多層構造の遮光膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクに限らず、単層の遮光膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。又、ハーフトーン型位相シフトマスクブランクや位相シフトマスクブランクに限らず、レベンソン型位相シフトマスクブランクや位相シフトマスクブランク、クロムレス型位相シフトマスクブランクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。
又、この実施例では、粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程を経て得られたガラス基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施す場合について本発明を適用したが、実施例1で行った局所加工工程及びタッチ研磨工程を経て得られたガラス基板の主表面に対して触媒基準エッチングによる加工を施す場合についても、本発明を適用することができる。
比較例.
この比較例では、実施例1におけるCARE加工において、純水からなる処理流体の温度を15℃から常温の23℃へ変更し、それ以外は、基板材料及びその前処理から反射型マスクの製造に至るまで実施例1と同様の方法で、ガラス基板、多層反射膜付き基板、反射型マスクブランク、及び反射型マスクを作製した。尚、基板温度調整液は用いていない。したがって、加工、洗浄条件は下記の通りである。
処理流体:純水
洗浄液:純水
クリーンルームの室温:23℃
処理流体の温度:23℃
洗浄液の温度:23℃
軸部71の回転数(ガラス基板の回転数):10.3回転/分
触媒定盤取付部72の回転数(触媒定盤32の回転数):10回転/分
加工圧力:150hPa
加工取り代:10nm
実施例1と同様に、CARE加工による加工前後のガラス基板の主表面として用いる上面の表面粗さを測定した。
加工前の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.157nmであった。
加工後の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.05nmと、要求値の0.08nmを大幅に下回る良好なものであった。上面の表面粗さは、処理流体である純水の温度を23℃としたCARE加工により、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.157nmから0.05nmに向上した。一方、平坦度は51nmあった。
又、実施例1と同様に、CARE加工による加工後のガラス基板の上面の欠陥検査を行った。
加工後の主表面の凹欠陥個数は217個であった。
又、この方法により、ガラス基板を20枚作製したところ、全数、表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(Rms)で0.056nm以下と良好であったが、欠陥個数は200〜248個であった。
比較例の方法では、高い平滑性は得られたものの、主表面に欠陥が多いガラス基板が製造された。平坦度も実施例1に比べて低かった。
実施例1と同様に、得られた多層反射膜付き基板についてEUV光(波長13.5nm)の反射率を測定した。
ガラス基板上面の高い平滑性により、保護膜表面も平滑性を保っており、反射率は64%と高反射率であった。
又、実施例1と同様に、得られた多層反射膜付き基板の保護膜表面の欠陥検査を行った。
保護膜表面の欠陥検出個数は、SEVD換算で21.5nmサイズの凹欠陥が検出可能な感度で385個であった。
比較例の方法では、高い平滑性は得られたものの、欠陥の多い多層反射膜付き基板が製造された。
又、比較例の方法では、高い平滑性は得られたものの、欠陥の多い表面状態のEUV露光用の反射型マスクブランク及び反射型マスクが製造された。
尚、上述した実施例では、反射型マスクブランク用基板や位相シフトマスクブランク用基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施す場合について本発明を適用したが、バイナリーマスクブランクやナノインプリント用マスクブランクの主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施す場合についても、本発明を適用できる。
1…基板加工装置、2…基板支持手段、3…基板表面創製手段、4…温度調整液、洗浄液供給手段、5…駆動手段、6…チャンバー、7…相対運動手段、8…荷重制御手段、9…処理流体供給手段、21…支持部、22…平面部、22a…収容部、31…触媒定盤部、32…触媒定盤(触媒定盤本体部)、33…加工基準面、41…供給管、42…噴射ノズル、51…アーム部、52…軸部、53…土台部、54…ガイド、61…開口部、62…排出口、63…底部、71…軸部71、72…触媒定盤取付部、81…エアシリンダ、82…ロードセル、91…処理流体供給孔、100…常温未満の処理流体、101…常温未満の処理流体、321…触媒物質(触媒)、322…母材(パッド)、323…定盤、M…(マスクブランク用)基板、M1…主表面(上面)、M2…下面。

Claims (8)

  1. 酸化物を含む材料からなる主表面を有するマスクブランク用基板を準備する基板準備工程と、
    触媒物質の加工基準面と前記主表面を接触又は接近させ、前記加工基準面と前記主表面との間に処理流体を介在させた状態で前記主表面と前記加工基準面とを相対運動させることにより前記主表面を触媒基準エッチングする工程と、
    を有するマスクブランク用基板の製造方法において、
    前記処理流体は前記基板主表面で加水分解を起こす液体であり、前記触媒基準エッチング中の前記処理流体の温度常温未満の温度にすることにより、前記処理流体の粘度を上げることを特徴とするマスクブランク用基板の製造方法。
  2. 前記基板の少なくとも主表面は、前記触媒基準エッチング工程中、常温未満の温度に冷却されていることを特徴とする請求項1記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  3. 前記触媒基準エッチングは、定盤と、該定盤の表面全面に形成されたパッドと、前記基板主表面と対向する側の前記パッドの表面全面に形成された前記触媒物質からなる加工基準面とを具備した触媒定盤を用いて行われ、
    且つ、前記定盤は低熱膨張材料からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  4. 前記処理流体は、純水、オゾン水、炭酸水、水素水、KOH水溶液又はHNO水溶液のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  5. 前記基板の主表面の冷却を、常温未満の温度にした温度調整液を前記基板の主表面に供給することによって行うことを特徴とする請求項2に記載のマスクブランク用基板の製造方法。
  6. 請求項1及至のいずれか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって製造された基板の主表面上に、多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
  7. 請求項1及至のいずれか一に記載のマスクブランク用基板の製造方法によって得られた基板の主表面上、又は、請求項記載の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、転写パターン用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  8. 請求項に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの転写パターン用薄膜をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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