以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報提供システム、情報提供プログラムおよび情報提供方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、この発明にかかる実施の形態の情報提供システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の情報提供システムのシステム構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、サーバ装置110と、移動端末装置としてのカーナビゲーションシステム120と、施設端末装置130と、を備えている。情報提供システム100において、サーバ装置110とカーナビゲーションシステム120とは、インターネットなどのネットワーク101を介して、相互に通信可能に接続されている。また、情報提供システム100において、サーバ装置110と施設端末装置130とは、ネットワーク101を介して、相互に通信可能に接続されている。
サーバ装置110は、カーナビゲーションシステム120を介して、利用者に対し施設に関する情報を提供する。サーバ装置110は、たとえば、パーソナルコンピュータなどのコンピュータによって実現することができる(図2−1を参照)。また、サーバ装置110は、サービスを受けた料金や商品の購入代金を、クレジットカードなどのカードを用いて支払う決済(以下「カード決済」という)にかかる各種の処理をおこなう。
情報提供システム100において、カード決済は、サーバ装置110がおこなうものに限らない。カード決済は、たとえば、クレジットカードを発行して販売信用(クレジット)業務をおこなうカード会社などが管理し、サーバ装置110とは別体であって、サーバ装置110と通信可能なコンピュータにおいておこなってもよい。
カーナビゲーションシステム120は、ディスプレイ(図2−2における符号217を参照)を備え、当該ディスプレイにサーバ装置110から送信された施設に関する情報などを表示する。カーナビゲーションシステム120は、たとえば、車両121などの移動体に装備されるコンピュータによって実現することができる(図2−2を参照)。施設端末装置130は、たとえば、パーソナルコンピュータなどと称されるコンピュータによって実現することができる(図2−3を参照)。
(サーバ装置110を実現するコンピュータのハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100を構成するサーバ装置110を実現するコンピュータのハードウエア構成について説明する。図2−1は、サーバ装置110を実現するコンピュータのハードウエア構成を示す説明図である。
図2−1において、サーバ装置110を実現するコンピュータは、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(Hard Disk Drive)204と、HD(Hard Disk)205と、通信I/F(Interface)206と、を備えている。サーバ装置110を実現するコンピュータが備える各部201〜206は、バス210によってそれぞれ接続されている。
CPU201は、サーバ装置110を実現するコンピュータ全体の制御をつかさどる。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。HD205は、たとえば、第1のデータベース、第2のデータベース、第3のデータベース、交通路データベースなどの各種のデータベースを記憶する。
通信I/F206は、インターネットなどのネットワーク101を介してカーナビゲーションシステム120や施設端末装置130に接続されている。通信I/F206は、インターネットなどのネットワーク101と内部とのインターフェイスをつかさどり、サーバ装置110を実現するコンピュータにおけるデータの入出力を制御する。
(移動端末装置を実現するコンピュータのハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100を構成する移動端末装置を実現する、カーナビゲーションシステム120のハードウエア構成について説明する。図2−2は、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100を構成する移動端末装置を実現する、カーナビゲーションシステム120のハードウエア構成を示す説明図である。
図2−2において、カーナビゲーションシステム120は、CPU211と、ROM212と、RAM213と、HD214と、HDD215と、映像I/F216と、ディスプレイ217と、音声I/F218と、スピーカ219と、マイク220と、入力デバイス221と、カメラ222と、通信I/F223と、GPSユニット224と、各種センサ225と、を備えている。各構成部211〜225は、バス210によってそれぞれ接続されている。
CPU211は、カーナビゲーションシステム120の全体の制御をつかさどる。ROM212は、ブートプログラムやルート案内プログラムなどの各種プログラムを記録している。また、RAM213は、CPU211のワークエリアとして使用される。すなわち、CPU211は、RAM213をワークエリアとして使用しながら、ROM212に記録された各種プログラムを実行することによって、カーナビゲーションシステム120全体の制御をつかさどる。
ルート案内プログラムは、CPU211によって実行されることにより、カーナビゲーションシステム120に対して、たとえば、現在地点から目的地点またはその近傍の地点までの案内経路を探索させ、探索された案内経路に基づいて経路案内をおこなう。カーナビゲーションシステム120は、たとえば、カーナビゲーションシステム120(カーナビゲーションシステム120を装備する車両121)の現在地点から目的地点までの案内経路の全部または一部をディスプレイ217に表示したり、現在地点に応じた音声をスピーカ219から出力したりすることによって経路案内をおこなう。
HDD214は、CPU211の制御にしたがってHD215に対するデータのリード/ライトを制御する。HD215は、HDD214の制御で書き込まれたデータを記憶する。また、HD215は、地図データや機能データを記録する。地図データは、当該地図データが示す地図における各地点の緯度経度をあらわす緯度経度データを含んでいる。また、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを含んでおり、地区ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報を含んでいる。
交通条件データは、通信I/F223を介して外部装置から取得した道路交通情報を含んでいる。また、交通条件データは、過去の渋滞情報を、季節・曜日・大型連休・時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を含んでいてもよい。カーナビゲーションシステム120は、通信I/F223を介して外部装置から取得された道路交通情報に基づいて現在発生している現在の渋滞の情報を取得するとともに、既に取得された現在の渋滞情報を過去の渋滞情報として記憶する。これにより、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。
機能データは、経路探索、所要時間の算出、経路誘導などを実現するプログラムなど、カーナビゲーションシステム120において各種の機能を実現するためのプログラムデータである。地図データおよび機能データは、それぞれ、地区ごとあるいは機能ごとに分けられた複数のデータファイルによって構成されている。
ディスプレイ217は、上述した地図データを表示する。ディスプレイ217は、たとえば、2次元平面によってあらわされる地図データを表示する。カーナビゲーションシステム120は、たとえば、CPU211による演算によって、3次元空間内の仮想的な立体物を2次元平面上の情報に変換することにより、奥行き感のある画像(3次元画像)をディスプレイ217に表示してもよい。
ディスプレイ217に表示された地図データには、カーナビゲーションシステム120の現在地点をあらわすマークなどを重ねて表示することができる。カーナビゲーションシステム120の現在地点は、GPSユニット224が取得する情報に基づいて特定することができる。ディスプレイ217は、たとえば、カーナビゲーションシステム120を装備する車両121のダッシュボード付近に設置される。ディスプレイ217は、車両121のダッシュボード付近のほか、車両121の後部座席周辺などに設置するなど、車両121において複数設置されていてもよい。
映像I/F216には、ディスプレイ217およびカメラ222が接続されている。映像I/F216は、具体的には、たとえば、ディスプレイ217あるいはカメラ222との間における所定の処理をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいてディスプレイ217を制御する制御ICなどによって構成される。
音声I/F218には、音声出力用のスピーカ219や音声入力用のマイク220が接続されている。スピーカ219は、所定の音声信号を音声I/F218内でD/A変換した音声を出力する。マイク220は、周囲の音声を集音する。マイク220に集音された音声は、音声I/F218内でA/D変換される。マイク220は、たとえば、車両121のサンバイザー付近に設置され、その数は単数でも複数でもよい。
入力デバイス221は、たとえば、タッチパネルやキーボードなどによって実現することができる。タッチパネルやキーボードなどによって実現される入力デバイス221は、当該入力デバイス221に対する入力操作に応じた信号を出力する。入力デバイス221を実現するタッチパネルは、ディスプレイ217の表示面側に積層される。
タッチパネルは、指などが接触したことを検出した場合に、タッチパネルに対する指などの接触位置に応じた電気信号を出力する。また、タッチパネルは、タッチパネルに対する指などの接触が解除された場合は、信号の出力を停止する。あるいは、タッチパネルは、タッチパネルに対する指などの接触が解除された場合に、タッチパネルに対する筆記部材の接触がないことを示す信号を出力してもよい。タッチパネルは、抵抗膜方式、静電容量方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式など公知の各種の方式によってタッチパネルに対する指などの接触位置を検出し、検出した接触位置に応じた電気信号を、CPU221に対して出力する。
カメラ222は、カーナビゲーションシステム120の起動中に、当該カーナビゲーションシステム120を装備する車両121の車内や、当該カーナビゲーションシステム120を装備する車両121の周囲などの撮像対象を撮像し、画像データを生成する。生成された画像データは、RAM213などに記憶される。
通信I/F223は、ネットワーク101を介して、外部装置に接続されている。通信I/F223は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System/登録商標)/ビーコンレシーバ、などを含み、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得してもよい。また、通信I/F223は、サーバ装置110に接続されている。通信I/F223は、カーナビゲーションシステム120の内部とサーバ装置110などの外部装置とのインターフェイスをつかさどり、カーナビゲーションシステム120と外部装置との間におけるデータの入出力を制御する。
GPSユニット224は、GPS衛星からの電波を受信し、車両121の位置に関する情報を出力する。GPSユニット224から出力された情報は、各種センサ225からの出力値とともに、CPU211によるカーナビゲーションシステム120(カーナビゲーションシステム120を装備する車両121)の現在地点の算出に際して利用される。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図データ上の1点を特定する情報である。
各種センサ225は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサなどの、車両121の位置や挙動を判断することが可能な情報を出力する。各種センサ225からの出力値は、GPSユニット224による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定に用いられる。カーナビゲーションシステム120においては、カメラ222を用いて取得された車両121の内外の映像、マイク220を用いて取得された車両121の内外の音声、GPSユニット224によって検出された車両121の現在地点情報、各種センサ225からの出力値などを含むドライブ情報をHD215に記録するようにしてもよい。
カーナビゲーションシステム120は、上述した構成211〜225に加えて、DVDやCDなどの光ディスクの再生をおこなう光ディスクドライブ(図示を省略する)を備えていてもよい。また、カーナビゲーションシステム120は、上述した構成211〜225に加えて、テレビ放送を受信したり録画したりする構成を備えていてもよい。
(施設端末装置130を実現するコンピュータのハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100を構成する施設端末装置130を実現するコンピュータのハードウエア構成について説明する。図2−3は、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100を構成する施設端末装置130を実現するコンピュータのハードウエア構成を示す説明図である。
図2−3において、施設端末装置130を実現するコンピュータは、CPU231と、ROM232と、RAM233と、HDD234と、HD235と、ディスプレイ236と、入力デバイス237と、通信I/F238と、を備えている。施設端末装置130を実現するコンピュータが備える各部231〜238は、バス230によってそれぞれ接続されている。
CPU231は、施設端末装置130を実現するコンピュータ全体の制御をつかさどり、RAM233をワークエリアとしながらROM232に記憶された各種プログラムを実行する。HDD234は、CPU231の制御にしたがってHD235に対するデータのリード/ライトを制御する。HD235は、HDD234の制御で書き込まれたデータを記憶する。
ディスプレイ236は、各種の表示画面を表示する。具体的には、ディスプレイ236は、たとえば、買い物条件を指定する入力画面や、決済承認要求に対する承認情報を入力する入力画面などを表示する。ディスプレイ236は、具体的には、たとえばTFT液晶ディスプレイ、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなど、公知の各種のディスプレイによって実現することができる。
入力デバイス237は、複数の入力キーを備えたキーボードによって実現することができる。キーボードは、数字を入力するテンキーを備えている。また、キーボードは、入力位置や操作位置を移動させるカーソルキーを備えていてもよい。入力デバイス237は、入力位置や操作位置を指定するマウスなどのポインティングデバイスを備えていてもよい。入力デバイス237は、当該入力デバイス237に対する入力操作に応じた信号を出力する。
通信I/F238は、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置との間での通信をおこなう。通信I/F238は、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置とカーナビゲーションシステム120を実現するコンピュータ装置の内部とのインターフェイスをつかさどり、サーバ装置110を実現するコンピュータ装置との間におけるデータの入出力を制御する。
カーナビゲーションシステム120を実現するコンピュータ装置は、通信I/F238を介してサーバ装置110を実現するコンピュータ装置との間で通信をおこなうことによって、たとえば、ディスプレイ236に表示した各種の入力画面を介して入力された各種の入力情報をサーバ装置110を実現するコンピュータ装置に送信する。
(データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100が用いる各種のデータベースの一例について説明する。この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、第1のデータベース、第2のデータベース、第3のデータベース、交通路データベースなどの各種のデータベースを用いる。情報提供システム100が用いる各種のデータベースは、たとえば、サーバ装置110が備えるHD205に設けられている。
情報提供システム100が用いる各種のデータベースは、たとえば、サーバ装置110が備えるHD205などのように、サーバ装置110と一体に設けられた記憶媒体に記憶されるものに限らない。情報提供システム100が用いる各種のデータベースは、たとえば、サーバ装置110とは別体のコンピュータに設けられた記憶媒体や、サーバ装置110とは別体の記憶装置に記憶されるものであってもよい。
(第1のデータベースの一例)
図3−1は、第1のデータベースの一例を示す説明図である。図3−1において、第1のデータベース310は、クレジットカードなどのカードを利用する利用者(カード会員)の識別情報と、当該利用者に関係する利用者(以下「関係者」という)に関する情報と、当該関係者が施設を利用した際の利用内容に関する情報と、を関連付けて記憶する。
利用者の識別情報は、たとえば、利用者ごとに固有の情報であって、たとえば、所定桁数の数字やアルファベットによって実現することができる。具体的には、利用者の識別情報は、たとえば、当該利用者が利用するカーナビゲーションシステム120の識別情報によって実現することができる。カーナビゲーションシステム120の識別情報は、たとえば、各カーナビゲーションシステム120の製造番号、各カーナビゲーションシステム120に割り当てられたIP(Internet Protocol)アドレス、あるいは、各カーナビゲーションシステム120に割り当てられたMAC(Media Access Control)アドレスなどによって実現することができる。カーナビゲーションシステム120の識別情報は、たとえば、カーナビゲーションシステム120が備えるROM212、RAM213あるいはHD215などに記憶されている。
第1のデータベース310は、利用者の識別情報ごとに、クレジットカードなどのカードの識別情報を関連付けて記憶する。カードの識別情報は、カードごとに固有の情報であって、たとえば、クレジットカードごとに固有のクレジットカード番号によって実現することができる。情報提供システム100においては、カードの識別情報(クレジットカード番号)によって、利用者の識別情報を実現してもよい。
クレジットカード番号においては、最初の6桁の銀行識別番号(Bank Identification Number:BIN)によって、クレジットカード会社などのカードの発行事業者(イシュア)を特定することができる。クレジットカード番号は、BINを含み、カードの発行事業者によって割り当てられた任意の数字列によって構成され、カードごとに固有の情報とされている。
関係者は、カードの識別情報(クレジットカード番号)によって識別可能な利用者のうち、利用者の識別情報によって識別される利用者が当該利用者自身に関係する利用者(関係者)であることを示した利用者によって実現することができる。関係者であることは、具体的には、たとえば、クレジットカードの発行時あるいは発行後に、各利用者が申請することができる。
情報提供システム100の運用上、申請に際しては、たとえば、申請する利用者からカード会社に対して、関係者の氏名や利用者と関係者との関係(友人、親子、親族、親方や先生など師と仰ぐ人など)などを申告させる。カード会社は、申告に関わる利用者に対して、申告元の利用者の氏名や当該利用者が申告した関係を確認し、申告通りの関係であることの確認がとれた場合に、第1のデータベース310において、申告元の利用者の識別情報に、申告に関わる利用者の識別情報を関連付けて記憶する。
関係者に関する情報は、関係者となる利用者の識別情報(関係者の識別情報)や、関係者の氏名などによって実現することができる。関係者となる利用者の識別情報は、関係者ごとに固有の情報であって、たとえば、所定桁数の数字やアルファベットによって実現することができる。あるいは、関係者となる利用者の識別情報は、当該関係者が所有するクレジットカードなどのカードの識別情報(クレジットカード番号)によって実現してもよい。
利用内容に関する情報は、関係者が利用した施設(以下「関係者利用施設」という)の識別情報を含む。この実施の形態の情報提供システム100においては、利用内容に関する情報によって関係者利用施設に関する情報の一部を実現することができる。
関係者利用施設は、関係者が過去に利用した施設であって、具体的には、たとえば、関係者がクレジットカードを利用してカード決済をおこなった施設によって実現することができる。関係者利用施設は、具体的には、たとえば、店舗、宿泊施設、遊園地や動物園などのレジャー施設などによって実現することができる。
また、関係者利用施設は、具体的には、たとえば、高速道路などによって実現することができる。高速道路を利用したことは、たとえば、高速道路におけるインターチェンジや料金所の通過履歴(乗り降り履歴)や、高速道路におけるサービスエリアの利用履歴などに基づいて判断することができる。
また、関係者利用施設は、具体的には、たとえば、鉄道などによって実現することができる。鉄道を利用したことは、たとえば、鉄道駅の通過履歴(乗降履歴)や、鉄道駅の券売所の利用履歴、あるいは、鉄道駅構内の店舗の利用履歴などに基づいて判断することができる。
施設の識別情報は、関係者利用施設に固有の情報であって、情報提供システム100の管理者やカード会社などによって割り当てられた任意の数字列や文字列によって実現することができる。施設の識別情報は、各施設に設置されたカード決済端末の識別情報によって実現してもよい。
カード決済端末は、クレジットカード加盟店に設置され、カード決済をおこなうサーバ装置110に対してクレジットカードの有効性を確認するためのオーソリゼーション(信用照会)をおこない、オーソリゼーション後に指定された金額のカード決済をおこなう。カード決済端末は、具体的には、たとえば、CAT(Credit Authorization Terminal)端末などのカードの信用照会端末や、INFOX端末などの多機能決済端末装置によって実現することができる。カード決済端末は、POS端末に接続され、あるいはPOS端末に一体に組み込まれ、POS端末を介してネットワーク101に接続されていてもよい。
また、利用内容に関する情報は、関係者の識別情報によって識別される利用者の、各関係者利用施設におけるクレジットカードの利用履歴に関する情報を含んでいてもよい。クレジットカードの利用履歴に関する情報は、たとえば、クレジットカードを利用した日時に関する情報などによって実現することができる。
関係者利用施設は、クレジットカードを利用した施設によって実現するものに限らない。関係者利用施設は、たとえば、史跡や景勝地などによって実現してもよい。史跡や景勝地などの関係者利用施設を利用したことは、たとえば、当該史跡や景勝地の近傍に位置する店舗においてカード決済をおこなうことを示す、クレジットカードの利用履歴に基づいて特定することができる。
(第2のデータベースの一例)
図3−2は、第2のデータベースの一例を示す説明図である。図3−2において、第2のデータベース320は、施設の識別情報ごとに、当該施設の所在地、電話番号、営業時間、定休日などの当該施設に関する情報を関連付けて記憶する。
また、第2のデータベース320は、施設に関する情報として、当該施設の店員などが開設するホームページなどの所定のWEBページのURL(Uniform Resource Locator)を施設の識別情報ごとに関連付けて記憶していてもよい。この実施の形態の情報提供システム100においては、施設に関する情報によって関係者利用施設に関する情報の一部を実現することができる。
また、第2のデータベース320は、施設の識別情報ごとに、広告情報を関連付けて記憶する。広告情報は、施設端末装置130が設置された施設が提供する広告に関する情報であって、たとえば、当該施設の店員などがあらかじめ設定することができる。情報提供システム100においては、具体的には、たとえば、情報提供システム100の管理者などが開設した所定のWEBページを介して施設の店員などによる広告情報の入力を受け付け、当該広告情報の入力を受け付けた場合に、サーバ装置110が備える第2のデータベース320において該当する施設の識別情報に関連付けて入力を受け付けた広告情報を記憶することができる。この実施の形態においては、第2のデータベース320によって広告情報データベースを実現することができる。
(第3のデータベースの一例)
図3−3は、第3のデータベースの一例を示す説明図である。図3−3において、第3のデータベース330は、カードの識別情報ごとに、当該カードの識別情報によって識別される利用者の個別情報を関連付けて記憶する。利用者の個別情報は、たとえば、利用者の氏名、連絡先(請求書の送付先)、電話番号などに関する情報を含む。また、利用者の個別情報は、たとえば、当該利用者が利用した施設の識別情報を含む。また、利用者の個別情報は、たとえば、施設の利用日時、施設においておこなったカード決済の利用金額などに関する情報を含んでいてもよい。
利用者の個別情報は、たとえば、開示範囲に関する情報を含んでいてもよい。開示範囲に関する情報は、利用者による施設の利用履歴を開示する範囲を特定する情報であって、たとえば、「祖父には開示してよいが、父には開示しない」、「友人A、友人B、友人Cには開示してよいが、友人D、友人Eには開示しない」などのように、利用者ごと、および関係者ごとに、任意の開示範囲を指定することができる。また、開示範囲に関する情報は、関係者をあらかじめグループ分けしておくことにより、グループ単位で指定できるようにしてもよい。
開示範囲に関する情報は、たとえば、情報提供システム100の管理者などが開設した所定のWEBページを介して入力を受け付け、当該開示範囲に関する情報の入力を受け付けた場合に、入力を受け付けた開示範囲に関する情報を、サーバ装置110が備える第3のデータベース330において該当する利用者の識別情報に関連付けて記憶することにより設定することができる。また、開示範囲に関する情報を、関係者をあらかじめグループ分けしたグループ単位で指定する場合も、情報提供システム100の管理者などが開設した所定のWEBページにおいてグループの登録を受け付け、受け付けたグループ単位で開示するか開示しないかを指定することができる。
また、サーバ装置110は、交通路データを記憶する交通路データベース(図示を省略する)を備えている。交通路データは、地図データを含んでいる。地図データは、当該地図データが示す地図における各地点の緯度経度をあらわす緯度経度データを含んでいる。
また、交通路データは、道路の形状をあらわす道路形状データや交通条件データなどを含んでいる。交通条件データは、たとえば、上記のように、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報を含んでいる。
また、交通路データは、鉄道路の形状をあらわす鉄道路形状データや鉄道路における駅に関する情報を含んでいる。駅に関する情報は、たとえば、駅名、停車車両種別(普通列車、急行列車、特急列車)など、駅に関する属性情報を含んでいる。交通路データベースにおいて、交通路データは、たとえば、地域を格子状に区切った単位(メッシュ単位)で記憶されている。
(情報提供システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100の機能的構成について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100の機能的構成を示すブロック図である。
カーナビゲーションシステム120は、当該カーナビゲーションシステム120において設定された目的地点までの経路誘導をおこなう。また、カーナビゲーションシステム120は、サーバ装置110から配信された広告情報を受信した場合、受信した広告情報を出力する。カーナビゲーションシステム120は、たとえば、受信した広告情報に基づく表示画面をディスプレイ217に表示することによって広告情報を出力する。
(サーバ装置110の機能的構成)
サーバ装置110の各機能は、記憶部410、利用者情報取得部411、関係者情報特定部412、施設情報抽出部413、判断部414、位置情報生成部415、位置情報送信部416、配信要求受信部417、広告情報取得部418、広告情報配信部419によって実現することができる。記憶部410は、第1のデータベース310、第2のデータベース320、第3のデータベース330、交通路データベースなどの各種のデータベースを記憶する。
また、記憶部410は、各種のデータベースが記憶する情報を追加したり削除したりすることによって当該各種のデータベースを更新する。記憶部410の機能は、たとえば、HD205や、HD205に対するデータのリード/ライトを制御するHDD204、および、HDD204の制御にかかるCPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
利用者情報取得部411は、カーナビゲーションシステム120から利用者情報を取得(受信)する。利用者情報は、当該カーナビゲーションシステム120の利用者の識別情報と当該カーナビゲーションシステム120の現在地点に関する情報とを含む。利用者情報は、当該カーナビゲーションシステム120がおこなう経路誘導の目的地点に関する情報を含んでいてもよい。利用者情報取得部411は、たとえば、利用者情報の受信にかかる通信I/F206や、当該通信I/F206の制御にかかるCPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
関係者情報特定部412は、第1のデータベース310を参照して、利用者情報取得部411が取得(受信)した利用者情報に含まれる利用者の識別情報に関連付けられた関係者に関する情報を特定する。関係者情報特定部412の機能は、たとえば、CPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
施設情報抽出部413は、利用者情報取得部411が取得した利用者情報に基づいて、特定した関係者に関する情報に関連付けられた関係者利用施設に関する情報のうち、カーナビゲーションシステム120の現在地点から所定範囲内に位置する関係者利用施設に関する情報を抽出する。これにより、施設情報抽出部413は、自装置が設置された施設を関係者が過去に利用している利用者(関係者)のカーナビゲーションシステム120のうち、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120を特定することができる。
施設情報抽出部413は、具体的には、たとえば、「自装置が設置された施設を利用した関係者がいる利用者のカーナビゲーションシステム120であって、自装置から半径5km以内に位置するカーナビゲーションシステム120」、「自装置が設置された施設を利用した関係者がいる利用者のカーナビゲーションシステム120であって、自装置から半径5km以上であって半径30km以内に位置するカーナビゲーションシステム120」などを特定することができる。施設情報抽出部413の機能は、たとえば、CPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
判断部414は、利用者情報取得部411が取得した目的地点に関する情報と施設情報抽出部413が抽出した関係者利用施設に関する情報とに基づいて、当該目的地点に関する情報によって特定される施設と関係者利用施設に関する情報が示す施設とが同一の施設であるか否かを判断する。判断部414は、たとえば、利用者情報取得部411が取得した目的地点に関する情報に基づいて特定される地点と、抽出した関係者利用施設に関する情報に基づいて特定される地点とが一致するか否かを判断することによって、これらの2つの施設が同一の施設であるか否かを判断することができる。
判断部414は、利用者情報取得部411が取得した目的地点に関する情報に基づいて特定される地点が、抽出した関係者利用施設に関する情報に基づいて特定される地点から所定の距離範囲内にあるか否かを判断することによって、カーナビゲーションシステム120を携行する利用者が、自装置が設置された施設の付近に訪れる予定であるか否かを判断してもよい。判断部414の機能は、たとえば、CPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
位置情報生成部415は、利用者情報取得部411が取得した利用者情報と抽出した関係者利用施設に関する情報とに基づいて、当該関係者利用施設に関する情報によって特定される施設の施設端末装置130に対して、カーナビゲーションシステム120の現在地点に関する情報を含む利用者位置情報を生成する。また、位置情報生成部415は、判断部414の判断結果に基づいて、取得した目的地点に関する情報によって特定される施設と関係者利用施設に関する情報とが同一の施設である場合、カーナビゲーションシステム120の現在地点に関する情報と、取得した目的地点に関する情報とを含む利用者位置情報を生成してもよい。位置情報生成部415の機能は、たとえば、CPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
位置情報送信部416は、施設情報抽出部413が抽出した関係者利用施設に関する情報によって特定される施設の施設端末装置130に対して、位置情報生成部415が生成した利用者位置情報を送信する。位置情報送信部416は、たとえば、利用者位置情報の送信にかかる通信I/F206や、当該通信I/F206の制御にかかるCPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
配信要求受信部417は、広告情報の配信要求を受信する。配信要求受信部417は、たとえば、配信要求の受信にかかる通信I/F206や、当該通信I/F206の制御にかかるCPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
広告情報取得部418は、広告情報の配信要求を受信した場合、第2のデータベース320を参照して、当該配信要求の送信元となる施設端末装置130の識別情報に関連付けられた広告情報を取得する。広告情報取得部418の機能は、たとえば、CPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
広告情報配信部419は、広告情報取得部418が取得した広告情報を、配信要求の送信元となる施設端末装置130から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120に配信する。広告情報取得部418の機能は、たとえば、広告情報の配信にかかる通信I/F206や、当該通信I/F206の制御にかかるCPU201、ROM202およびRAM203などによって実現することができる。
(施設端末装置130の機能的構成)
施設端末装置130の各機能は、位置情報受信部420、案内情報生成部421、位置情報出力部422、配信要求受付部423、配信要求送信部424によって実現することができる。位置情報受信部420は、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信する。位置情報受信部420の機能は、たとえば、利用者位置情報の受信にかかる通信I/F238や、当該通信I/F238の制御にかかるCPU231、ROM232およびRAM233などによって実現することができる。
案内情報生成部421は、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した場合、受信した利用者位置情報に基づいて、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120を案内する利用者位置案内情報を生成する。具体的には、案内情報生成部421は、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120の現在地点を示す地図情報を、利用者位置案内情報として生成する。
この場合、具体的には、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130が設置された施設を中心とする地図に、当該地図におけるカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークを重ねあわせた画像を利用者位置案内情報として生成することができる。また、この場合、案内情報生成部421は、地図におけるカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークを、当該カーナビゲーションシステム120において、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれているか否かに応じて、表示態様を異ならせた利用者位置案内情報を生成してもよい。
具体的には、案内情報生成部421は、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれているカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの色と、当該施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれていないカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの色とを異ならせた利用者位置案内情報を生成する。また、具体的には、案内情報生成部421は、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれているカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの形状と、当該施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれていないカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの形状とを異ならせた利用者位置案内情報を生成してもよい。案内情報生成部421の機能は、たとえば、利用者位置案内情報生成の制御にかかるCPU231、ROM232およびRAM233などによって実現することができる。
位置情報出力部422は、案内情報生成部421が生成した利用者位置案内情報を出力する。位置情報出力部422は、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した場合、受信した利用者位置情報に基づいて生成した利用者位置案内情報を、表示装置に表示することによって出力する。位置情報出力部422の機能は、たとえば、ディスプレイ236や、当該ディスプレイ236の制御にかかるCPU231、ROM232およびRAM233などによって実現することができる。
配信要求受付部423は、施設端末装置130において広告情報の配信を指示する入力操作を受け付ける。配信要求受付部423の機能は、たとえば、入力デバイス237によって実現することができる。配信要求送信部424は、配信要求受付部423が広告情報の配信を指示する入力操作を受け付けた場合に、サーバ装置110に対して、当該広告情報の配信要求を送信する。配信要求送信部424の機能は、たとえば、配信要求の送信にかかる通信I/F238や、当該通信I/F238の制御にかかるCPU231、ROM232およびRAM233などによって実現することができる。
(表示画面例)
つぎに、施設端末装置130が表示する表示画面例について説明する。図5は、施設端末装置130が表示する表示画面例を示す説明図である。図5において、施設端末装置130は、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した場合に、ディスプレイ236に表示画面500を表示する。
表示画面500は、自装置が設置された施設を中心とする地図を表示する。表示画面500において表示される地図には、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークが重ねあわせて表示される。表示画面500においては、たとえば、自装置が設置された施設を目的地点とする経路誘導がおこなわれているカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの色と、自装置が設置された施設を目的地点とする経路誘導がおこなわれていないカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの色と、を異ならせて表示させることができる。これにより、自装置が設置された施設の周辺に、どのような利用者がいるかを容易かつ明確に案内することができる。
表示画面500においては、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120の数を表示してもよい。また、表示画面500においては、たとえば、自装置が設置された施設を目的地点とする経路誘導がおこなわれているカーナビゲーションシステム120の数と、自装置が設置された施設を目的地点とする経路誘導がおこなわれていないカーナビゲーションシステム120の数と、をそれぞれ表示してもよい。これにより、自装置が設置された施設の周辺に、どのような利用者がいるかをより容易かつより明確に案内することができる。
表示画面500においては、たとえば、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120に対する広告情報の送信をおこなうための情報を表示してもよい。具体的には、たとえば、広告情報の配信先を指定する情報や、広告情報の配信にかかる費用、および、設定した条件での広告情報の配信を決定する「決定」キーなどを表示することができる。
(情報提供システム100の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100の処理手順について説明する。図6は、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100におけるサーバ装置110の処理手順を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す処理は、まず、カーナビゲーションシステム120から送信された利用者情報を受信(取得)するまで待機する(ステップS601:No)。
ステップS601においては、たとえば、カーナビゲーションシステム120の任意のタイミングで送信された利用者情報を受信する。あるいは、ステップS601においては、たとえば、サーバ装置110からカーナビゲーションシステム120に対して所定時間ごとに利用者情報の送信要求を配信し、当該送信要求に応じてカーナビゲーションシステム120から送信された利用者情報を受信してもよい。
ステップS601において、カーナビゲーションシステム120から送信された利用者情報を受信した場合(ステップS601:Yes)、受信した利用者情報に基づいて、当該利用者情報に含まれる現在地点に関する情報および利用者の識別情報を抽出する(ステップS602)。そして、ステップS602において抽出した利用者の識別情報に基づいて関係者を特定する(ステップS603)。ステップS603においては、たとえば、第1のデータベース310を参照して、ステップS602において抽出した利用者の識別情報に関連付けられた関係者の識別情報を特定することによって、関係者を特定することができる。
つぎに、ステップS601:Yesにおいて受信した利用者情報に基づいて、関係者利用施設を特定する(ステップS604)。ステップS604においては、ステップS603において特定した関係者に関する情報に関連付けられた関係者利用施設に関する情報を特定することによって、関係者利用施設を特定することができる。
つぎに、ステップS601:Yesにおいて受信した利用者情報と、ステップS604において特定した関係者利用施設に関する情報とに基づいて、当該関係者利用施設が、カーナビゲーションシステム120の現在地点から所定範囲内に位置するか否かを判断する(ステップS605)。ステップS605において、ステップS604において特定した関係者利用施設が、カーナビゲーションシステム120の現在地点から所定範囲内に位置していない場合(ステップS605:No)、ステップS601へ移行する。
一方、ステップS605において、ステップS604において特定した関係者利用施設が、カーナビゲーションシステム120の現在地点から所定範囲内に位置する場合(ステップS605:Yes)、ステップS604において特定した関係者利用施設に関する情報を抽出する(ステップS606)。そして、ステップS601:Yesにおいて受信した利用者情報に基づいて、利用者位置情報を生成する(ステップS607)。
ステップS607においては、ステップS601:Yesにおいて受信した利用者情報に含まれる現在地点に関する情報を含む利用者位置情報を生成する。ステップS607においては、ステップS601:Yesにおいて受信した利用者情報に基づいて、ステップS606において抽出した関係者利用施設に関する情報が示す関係者利用施設が、当該利用者情報の送信元となるカーナビゲーションシステム120における経路誘導の目的地点に設定されているか否かを判断し、当該関係者利用施設が目的地点に設定されている場合は、関係者利用施設が目的地点に設定されていることを示す情報を含む利用者位置情報を生成してもよい。
その後、ステップS607において生成した利用者位置情報を、ステップS604において特定した関係者利用施設の施設端末装置130に対して送信して(ステップS608)、一連の処理を終了する。
(施設端末装置130の処理手順)
図7は、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100における施設端末装置130の処理手順を示すフローチャートである。図7のフローチャートにおいて、まず、図6のステップS608においてサーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信するまで待機する(ステップS701:No)。
ステップS701において、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した場合(ステップS701:Yes)、受信した利用者位置情報に基づいて、利用者位置案内情報を生成する(ステップS702)。ステップS702においては、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120の数を示す利用者位置案内情報を生成する。
ステップS702においては、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120の現在地点を示す地図情報を、利用者位置案内情報として生成してもよい。この場合、具体的には、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130が設置された施設を中心とする地図に、当該地図におけるカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークを重ねあわせた画像を利用者位置案内情報として生成することができる。
また、この場合、地図におけるカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークは、当該カーナビゲーションシステム120において、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれているか否かに応じて、表示態様を異ならせてもよい。具体的には、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれているカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの色と、当該施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれていないカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの色とを異ならせる。また、具体的には、たとえば、サーバ装置110から送信された利用者位置情報を受信した施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれているカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの形状と、当該施設端末装置130を目的地点とする経路誘導がおこなわれていないカーナビゲーションシステム120の現在地点を示すマークの形状とを異ならせてもよい。
その後、ステップS702において生成した利用者位置案内情報をディスプレイ236に表示して(ステップS703)、一連の処理を終了する。
上述した実施の形態においては、カーナビゲーションシステム120のコンピュータによって移動端末装置を実現する例について説明したが、移動端末装置は、カーナビゲーションシステム120のコンピュータによって実現されるものに限らない。カーナビゲーションシステム120は、たとえば、カーナビゲーションシステム120に代えて、あるいはカーナビゲーションシステム120に加えて、スマートフォンなどの可搬性のコンピュータによって実現されるものであってもよい。
カーナビゲーションシステム120をスマートフォンによって実現する場合、地図データは当該スマートフォンが記憶するのではなく、サーバ装置110から適宜取得するようにしてもよい。この場合、たとえば、サーバ装置110は、地図データなどを含む詳細情報を送信する。これにより、小型であって、大容量の記憶装置を搭載していないスマートフォンなどによってカーナビゲーションシステム120を実現する場合に、限られた記憶容量を効率的に使用し、スマートフォンにおける処理を圧迫することなく、上記の経路誘導をおこなうことができる。
以上説明したように、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、サーバ装置110が、カーナビゲーションシステム120から利用者情報を取得し、第1のデータベース310を参照して、取得した利用者情報に含まれる利用者の識別情報に関連付けられた関係者に関する情報を特定するとともに、特定した関係者に関する情報に関連付けられた関係者利用施設に関する情報のうち、カーナビゲーションシステム120の現在地点から所定範囲内に位置する関係者利用施設に関する情報を抽出し、抽出した関係者利用施設に関する情報によって特定される施設の施設端末装置130に対して、カーナビゲーションシステム120の現在地点に関する情報を含む利用者位置情報を送信する。そして、施設端末装置130が、利用者位置情報を受信した場合、受信した利用者位置情報に基づいて、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120に関する情報を出力することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、施設端末装置130が設置された施設の関係者(たとえば、店員など)に対して、利用者が携行するカーナビゲーションシステム120との連動によって、施設端末装置130が設置された施設あるいは当該施設付近に以前来た利用者に関係する利用者が、当該施設の付近にいることを案内することができる。
これにより、施設端末装置130が設置された施設の関係者(たとえば、店員など)は、当該施設あるいは当該施設付近に以前来た利用者に関係する利用者が、当該施設の付近にいるタイミングで販売促進のための立て看板を出すなど、施設の利用を促進するための行動をとることができる。このように、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、施設を利用する可能性のある利用者(見込み客)に、施設を利用させる機会を創出することができ、効率的かつ効果的な施設の利用促進を図ることができる。
この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、具体的には、たとえば、施設が旅館である場合、女将はどのような素性の人物が客として向かってきているのかということを、来館者が旅館に到着する前に知ることができる。このように、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、施設の利用履歴に基づいて利用者と関係者とを結びつけるという特徴に加え、施設側において、自施設が目的地に設定されていることを知った上で、広告や準備ができるという特徴を備えている。
これにより、当該女将は、来館者が旅館に到着する前に、来館者に関係する関係者の想い出話や想い出の品などを用意して話題を準備した上で来館者を歓迎することができる。そして、このようなサービスを提供することにより、繰り返し利用する来館者を獲得することが期待でき、当該旅館などの施設や、当該施設周辺の経済の活性化を図ることができる。このように、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、施設を管理経営する側にとって有用な情報を提供することができ、効率的かつ効果的な施設の利用促進を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、施設を利用する利用者は、関係者(特に、家族や親族など)に対する新たな発見をすることができ、当該関係者への想いを深めることができる。具体的には、たとえば、「無口だった祖父にこんな趣味があったのか・・・」などのように、利用者と関係者との直接的な付き合いの中では知ることができなかった、当該関係者に対する新たな発見をすることができる。また、具体的には、たとえば、利用者が師と仰ぐ人が関係者である場合、利用者は、旅の途中で、当該関係者が利用した施設(訪れた場所)と同じ施設(場所)で、「師がどんな想いでいたのだろうか?」と感慨に浸ることができ、事前に下調べした目的地(利用する施設)を訪れる状況とは別のスタイルの旅をすることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、施設端末装置130が、表示装置を備え、受信した利用者位置情報に基づいて、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120の現在地点を示す地図情報を出力することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、施設端末装置130が設置された施設の関係者(たとえば、店員など)に対して、施設端末装置130が設置された施設あるいは当該施設付近に以前来た利用者に関係する利用者が、当該施設の付近にいることを、容易かつ明確に案内することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、カーナビゲーションシステム120が、当該カーナビゲーションシステム120において設定された目的地点までの経路誘導をおこない、サーバ装置110が、カーナビゲーションシステム120から、経路誘導をおこなっているカーナビゲーションシステム120の目的地点に関する情報を含む利用者情報を取得し、取得した目的地点に関する情報と抽出した関係者利用施設に関する情報とに基づいて、当該目的地点に関する情報によって特定される施設と関係者利用施設に関する情報が示す施設とが同一の施設であると判断した場合、関係者利用施設の施設端末装置130に対して、カーナビゲーションシステム120の現在地点に関する情報と取得した目的地点に関する情報とを含む利用者位置情報を送信する。
そして施設端末装置130が、受信した利用者位置情報に基づいて、自装置から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120のうち、自装置が設置された施設を目的地点として経路誘導をおこなっているカーナビゲーションシステム120に関する情報を、残余のカーナビゲーションシステム120に関する情報と区別して出力することを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、自装置が設置された施設の周辺に、どのような利用者がいるかをより容易かつより明確に案内することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100は、施設端末装置130が、当該施設端末装置130が設置された施設が提供する広告に関する広告情報の配信を指示する入力操作を受け付けた場合、前記サーバ装置110に対して、当該広告情報の配信要求を送信する。そして、サーバ装置110が、広告情報の配信要求を受け付けた場合、第2のデータベース320を参照して、当該配信要求の送信元となる施設端末装置130の識別情報に関連付けられた広告情報を取得し、取得した広告情報を、配信要求の送信元となる施設端末装置130から所定範囲内に位置するカーナビゲーションシステム120に配信し、広告情報を受信したカーナビゲーションシステム120において、受信した広告情報を出力させることを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の情報提供システム100によれば、カーナビゲーションシステム120を携行する利用者の現在地点に応じて、当該施設の付近にいるタイミングで割引などの広告情報を配信することができる。これにより、施設を利用する可能性のある利用者(見込み客)に対して、当該利用者が自装置が設置された施設の近傍にいるタイミングで広告情報を提示することができるので、効果的に施設の利用促進を図ることができる。
なお、この実施の形態で説明した情報提供方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。