JP6292799B2 - 眼科装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、被検眼の収差を測定する眼科装置およびその制御方法に関する。
近年、眼科装置として、被検眼の眼底上で2次元的にレーザ光を走査して、眼底からの反射光を受光して眼底の2次元画像を取得するSLO(Scanning Laser Ophthalmoscope)装置や、低コヒーレンス光の干渉を利用して眼底の断層画像を取得するOCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計あるいは光干渉断層法)が知られている。OCTの種類として、主に、TD−OCT(Time Domain OCT:タイムドメイン法)とFD−OCT(Fourier Domain OCT:フーリエドメイン法)がある。また、FD−OCTの種類として、SD−OCT(Spectral Domain OCT:スペクトラルドメイン法)とSS−OCT(Swept Source OCT)がある。
このような眼科装置は、近年において、レーザ照射光学系の高NA化等による高分解能化が進められている。このとき、被検眼の眼底を撮影する場合、測定光は、角膜や水晶体等の被検眼の光学組織を通る必要があるため、角膜や水晶体の収差の影響により撮影した眼底画像の画質が低下する可能性がある。そこで、被検眼の収差を測定し、その収差を補正する補償光学(Adaptive Optics:AO)を光学系に組み込んだ、AO−SLOやAO−OCTについて、非特許文献1に開示されている。被検眼の収差を測定する場合、一般的には、シャックハルトマン波面センサー方式が用いられる。この方式は、まず、被検眼の網膜上にレーザを集光して照射する。次に、網膜からの反射散乱光のうち、被検眼の瞳孔を通過した光を、マイクロレンズアレイを通してCCDカメラ等のセンサーで受光し、この受光結果に基づいて波面を測定することができる。そして、測定した波面を補正するように可変形状ミラーや空間位相変調器の波面補正デバイスを駆動する。これにより、高分解能な眼底の撮影が可能となる。
Y.Zhang et al,Optics Express,Vol.14,No.10,15May2006
ここで、被検眼を測定する場合や被検眼の眼底画像を取得する場合、被検眼と眼科装置との位置合わせを行う必要がある。一般的に、位置合わせ用の光学系(カメラ)からのアライメント光を前眼部に照射し、角膜反射輝点像を前眼部カメラで確認しながら上記位置合わせを行う手法が考えられる。
しかしながら、上記位置合わせ用の光学系が被検眼と正確に位置合わせされたとしても、眼科装置を組み立てた際の公差等の影響により、この光学系とは異なる光学系であるAO光学系(シャックハルトマン波面センサーを含む光学系)が被検眼と正確に位置合わせされているとは限らない。このように、AO光学系とは異なる光学系を用いて上記位置合わせを行うと、AO光学系と被検眼との位置合わせの精度によっては、正確に収差を補正することが難しい。
ところで、上記波面センサーで受光した場合、被検眼の瞳孔に対応する円形の明部(シャックハルトマン波面センサーを示す図3(c)を参照)が取得される。この円形の明部が上記波面センサーの略中心に来るようにして、正確な上記位置合わせを行うことができる。しかしながら、被検眼の瞳孔が大きい場合や散瞳眼の場合には、上記波面センサー全体が明部(シャックハルトマン波面センサーを示す図3(d)を参照)となるため、該明部を用いて位置合わせを行うことが難しいことがある。
本発明の目的は、上述した課題を鑑みて、AO光学系と被検眼との正確な位置合わせを行うことにより、正確に収差を補正することである。
本発明に係る眼科装置の一つであって、
測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段と、
前記収差測定手段の測定結果に基づいて、前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する位置関係変更手段と、
前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する照射状態変更手段と、を有する。
また、本発明に係る眼科装置の制御方法の一つであって、
測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段の測定結果に基づいて、前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する工程と、
前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する工程と、を有する。
本発明によれば、被検眼との位置合わせにAO光学系を利用することにより、該AO光学系と被検眼との正確な位置合わせができる。これにより、正確に収差を補正することができる。
実施例1に係る収差測定装置を説明するための模式図である。 実施例1に係る波面補正デバイスを説明するための模式図である。 実施例1に係る波面センサーを説明するための模式図である。 実施例1に係る収差測定装置により測定光を照射した被検眼における照射位置の変更を説明するための模式図である。 実施例1に係る収差測定装置の制御方法を説明するためのフロー図である。 実施例1及び4に係る収差測定装置の制御方法を説明するためのブロック図である。 実施例2に係る収差測定装置により測定光を照射した被検眼における照射形状の変更を説明するための模式図である。 実施例3に係る収差測定装置により測定光を照射した被検眼における照射面積の変更を説明するための模式図である。 実施例4及び6に係る収差測定装置を説明するための模式図である。 実施例4に係る収差測定装置により測定光を照射した被検眼における照射位置の変更を説明するための模式図である。 実施例4に係る収差測定装置の制御方法を説明するためのフロー図である。 (a)実施例5に係る収差測定装置により被検眼の収差測定を開始してから経過した時間(あるいは収差補正回数)に伴う収差量の変化を表すグラフである。(b)実施例7に係る位置補正実行ボタンを示す模式図である。(c)実施例8に係るジョイスティック操作の表示を示す模式図である。(d)実施例8に係る波面センサー上の輝点像発生範囲を示す模式図である。 実施例5に係る収差測定装置の制御方法を説明するためのフロー図である。 実施例6に係る収差測定装置において、被検眼の視軸と鏡面反射位置とを説明するための模式図である。 実施例6に係る収差測定装置の制御方法を説明するためのフロー図である。 実施例7に係る角膜反射輝点像の発生を示す模式図である。 実施例7に係る測定光と被検眼、輝点像、波面センサーとの位置関係を示す模式図である。 実施例7に係る制御ステップの一例を示すフローチャートである。 実施例8に係る迷光回避の表示パターンを示す模式図である。 測定光による被検眼への照射位置が角膜頂点からずれている場合におけるフォーカス調整について説明するための図面である。
(第1の実施形態:被検眼における測定光の照射状態を変更)
まず、第1の実施形態について説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
本実施形態に係る眼科装置(被検眼の収差を測定する収差測定装置とも呼ぶ。)は、まず、被検眼における測定光の第1の照射状態で、被検眼と収差測定手段(例えば、シャックハルトマン波面センサー)を含む光学系(AO光学系)との位置関係を変更する位置関係変更手段(例えば、装置を移動するステージ等で構成される駆動機構)を有する。また、本実施形態に係る収差測定装置は、前記被検眼における測定光の照射状態を、第1の照射状態から、収差測定手段の測定結果に基づいて被検眼の収差を補正するための第2の照射状態に変更する照射状態変更手段(後述)を有する。
これにより、被検眼の瞳孔が大きい場合や散瞳眼の場合であっても、例えば、収差測定手段により取得された角膜反射輝点像をモニタ等の表示手段に表示させることができるため、正確にAO光学系と被検眼との位置合わせを行うことができる。また、上記位置合わせが完了した後に、被検眼における照射状態(例えば、照射位置、照射形状、照射面積)を変更することができるので、収差を正確に補正することができる。(照射状態の変更)
また、上記照射状態変更手段が、被検眼における測定光の照射位置を変更することが好ましい。これにより、収差測定時には、収差測定手段により角膜反射輝点像を取得することがないため、正確に収差を測定することができる。例えば、SLO光学系に設けられた光路分岐部(例えば、ビームスプリッタ107)に対して測定光(104)の光学系の光軸をSLO光学系の光軸に対して移動することが好ましい。具体的には、光路分岐部から分岐光路である測定光(104)の光学系に設けられた可動ミラー(105)の位置を光軸方向に移動する移動手段(可動ミラーを駆動する駆動機構106)を有することが好ましい。なお、可動ミラー(105)は、光軸方向に移動可能に構成され、例えば、可動ステージやビームステアリングにより構成される。この場合、第1の照射状態が、測定光を被検眼の略中心を含む位置に照射する状態であり、第2の照射状態が、測定光を被検眼の略中心を含まない位置に照射する状態である。ここで、本発明は、上記に限定されるものではなく、測定光を発生させる光源(101)を含む光学系の光軸を被検眼の光軸から移動できれば良い。これにより、収差補正手段を含む光学系の光軸を移動させることなく、上記位置合わせと収差補正とを行うことができる。なお、照射位置の変更については、実施例1で詳述する。
また、上記照射状態変更手段が、前記被検眼における測定光の照射形状や照射面積を変更することが好ましい。これにより、測定光の光学系の光軸をシフトさせることなく、収差測定手段による正確な位置合わせ及び収差測定を行うことができる。このとき、照射形状の変更は、測定光を発生させる光源の光軸と被検眼の光軸とを略一致させた状態が好ましい。また、照射面積の変更は、測定光を発生させる光源と被検眼の光源とを一致させない状態が好ましい。なお、照射形状や照射面積の変更については、実施例2及び3で詳述する。
また、本実施形態に係る収差測定装置は、上記位置関係の変更が完了したことを判断する判断部を有することが好ましい。このとき、照射状態変更手段が、判断部の判断結果に応じて第1の照射状態から第2の照射状態に変更することにより、自動で収差測定を行うことができる。
(第2の実施形態:測定光による被検眼への照射位置を変更)
次に、第2の実施形態について説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。
被検眼の角膜表面で鏡面反射された光は、波面を測定するために必要な被検眼の網膜からの反射散乱光よりも強度が強い。このため、角膜表面で鏡面反射された光が波面センサーに入ると、網膜からの反射散乱光が角膜表面で鏡面反射された光に埋もれてしまい、被検眼の収差を精度良く測定できなくなってしまう。そこで、一般的に、測定光が角膜表面においてセンサーに向かう方向とは異なる方向に反射されるように、測定光の入射位置が被検眼の眼軸からずらした位置(シフトした位置)で被検眼の収差を測定する。
ところで、固視標等によって被検眼の視線(視軸)を変更する場合がある。測定光の照射位置を光軸から変更している状態で被検眼の視線を変更した場合、角膜の回転移動に伴い角膜表面での反射位置も変更されてしまうため、角膜からの鏡面反射光が波面センサーに入ってしまう場合がある。この場合、ユーザが被検眼と光学系との相対位置を変更する等の煩雑な作業が発生するため、測定するまでの時間が長くなり、被検者の負担が増えてしまう。また、瞳孔径の小さい被検眼の場合、単に測定光の照射位置を変更するだけでは、測定光が被検眼の虹彩でケラレる(遮光される)可能性があるため、やはり測定するまでの時間が長くなり、被検者の負担が増えてしまう。
本実施形態の目的は、収差測定の時間を短縮し、被検者の負担を軽減することである。このために、本実施形態では、測定光の照射位置を角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に効率良く測定光を照射する。
まず、本実施形態に係る眼科装置(被検眼の収差を測定する収差測定装置とも呼ぶ。)は、まず、被検眼の収差を測定する収差測定手段の測定結果に基づいて、被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像の有無を判断する判断手段を有する。また、本実施形態に係る眼科装置は、角膜反射輝点像が有ると判断された場合に、収差測定手段の測定結果に基づいて測定光による被検眼への照射位置を変更する照射位置変更手段を有する。これにより、角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に効率良く測定光を照射することができるため、収差測定の時間を短縮することができ、被検者の負担を軽減することができる。
ここで、上記照射位置変更手段は、例えば、SLO光学系に設けられた光路分岐部(例えば、ビームスプリッタ107)に対して測定光(104)の光学系の光軸をSLO光学系の光軸に対して移動することが好ましい。具体的には、光路分岐部から分岐光路である測定光(104)の光学系に設けられた可動ミラー(105−1、2)の位置を光軸方向に移動する移動手段(可動ミラーを駆動する駆動機構106)を有することが好ましい。なお、可動ミラー(105−1、2)は、光軸方向に移動可能に構成され、例えば、可動ステージやビームステアリングにより構成される。ここで、本発明は、上記に限定されるものではなく、測定光を発生させる光源(101)を含む光学系の光軸を被検眼の光軸から移動できれば良い。これにより、収差補正手段を含む光学系の光軸を移動させることなく、上記位置合わせと収差補正とを行うことができる。なお、照射位置の変更については、実施例4で詳述する。
ここで、本実施形態に係る眼科装置は、収差測定手段の測定結果に基づいて照射位置を変更する方向を決定する決定手段を有し、照射位置変更手段が、決定された方向に照射位置を変更することが好ましい。また、収差測定手段により測定された角膜反射輝点像と、決定された方向とを表示手段に表示させる表示制御手段を有することが好ましい。これにより、角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に測定光が照射されていることを、ユーザが容易に視認することができる。
また、本実施形態に係る眼科装置は、固視標の位置を変更する固指標位置変更手段を有し、固指標位置変更手段が前記固指標の位置を変更した後に、判断手段が角膜反射輝点像の有無を判断することが好ましい。これにより、視線が変更されて角膜反射輝点が波面センサーに入ってしまった場合であっても、角膜反射輝点が波面センサーに入らないように照射位置を変更することできるため、収差測定の精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る眼科装置は、被検眼と収差測定手段(例えば、シャックハルトマン波面センサー)を含む光学系(AO光学系)との位置関係を変更する位置関係変更手段(例えば、装置を移動するステージ等で構成される駆動機構)を有することが好ましい。このとき、位置関係変更手段により上記位置関係が所定の位置関係になった後に(位置合わせが行われた後に)、判断手段が角膜反射輝点像の有無を判断することが好ましい。これにより、位置合わせが行われた後に被検眼が動いてしまう等により角膜反射輝点が波面センサーに入ってしまった場合であっても、角膜反射輝点が波面センサーに入らないように照射位置を変更することできるため、収差測定の精度を向上させることができる。
(第3の実施形態:測定光による被検眼への照射位置を検者に提示)
次に、第3の実施形態について説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本実施形態の目的は、第2の実施形態と同様に、収差測定の時間を短縮し、被検者の負担を軽減することである。このために、本実施形態では、測定光の照射位置を角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に変更した方が良いことを検者に提示する。
まず、本実施形態に係る眼科装置(被検眼の収差を測定する収差測定装置とも呼ぶ。)は、被検眼の収差を測定する収差測定手段の測定結果に基づいて、被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像の有無を判断する判断手段を有する。また、本実施形態に係る眼科装置は、角膜反射輝点像が有ると判断された場合に、角膜反射輝点像を示す表示形態を表示手段に表示させる表示制御手段と、を有する。これにより、測定光の照射位置を角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に変更した方が良いことを検者に提示することができるため、収差測定の時間を短縮し、被検者の負担を軽減することができる。なお、角膜反射輝点像は、測定光による被検眼への照射位置に対応している。
ここで、角膜反射輝点像を示す表示形態は、例えば、波面センサーが受光して得た画像における閾値以上の強度の領域を赤色等の色を付けた状態で表示、あるいは矢印等で表示させることが考えられる。角膜反射輝点像を示す表示形態は、波面センサーに角膜反射輝点像が入っていることをユーザが分かれば、どのような報知手法でも良い。
また、本実施形態に係る眼科装置は、収差測定手段の測定結果に基づいて測定光による被検眼への照射位置を変更する方向を決定する決定手段を有し、表示制御手段が、角膜反射輝点像を示す表示形態と決定された方向を示す表示形態とを表示手段に表示させることが好ましい。また、方向以外にも照射位置を変更する量も表示させれば、ユーザの利便性が向上し、更に収差測定の時間を短縮することができ、被検者の負担を軽減することができる。
また、照射位置を自動的に変更する自動モードと、指示手段により前記照射位置を手動で変更する手動モードとのうちいずれかを選択する選択手段とを有することが好ましい。これにより、例えば、手動モードが選択された場合に、ジョイスティックやマウス等の指指示手段により指示された位置に照射位置変更手段により照射位置を変更することができる。
ここで、上記照射位置変更手段は、例えば、SLO光学系に設けられた光路分岐部(例えば、ビームスプリッタ107)に対して測定光(104)の光学系の光軸をSLO光学系の光軸に対して移動することが好ましい。具体的には、光路分岐部から分岐光路である測定光(104)の光学系に設けられた可動ミラー(105)の位置を光軸方向に移動する移動手段(可動ミラーを駆動する駆動機構106)を有することが好ましい。なお、可動ミラー(105)は、光軸方向に移動可能に構成され、例えば、可動ステージやビームステアリングにより構成される。ここで、本発明は、上記に限定されるものではなく、測定光を発生させる光源(101)を含む光学系の光軸を被検眼の光軸から移動できれば良い。これにより、収差補正手段を含む光学系の光軸を移動させることなく、上記位置合わせと収差補正とを行うことができる。なお、照射位置の変更については、実施例7で詳述する。
また、本実施形態に係る眼科装置は、固視標の位置を変更する固指標位置変更手段を有し、固指標位置変更手段が前記固指標の位置を変更した後に、判断手段が角膜反射輝点像の有無を判断することが好ましい。これにより、視線が変更されて角膜反射輝点が波面センサーに入ってしまった場合であっても、角膜反射輝点が波面センサーに入らないように照射位置を変更することできるため、収差測定の精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る眼科装置は、被検眼と収差測定手段(例えば、シャックハルトマン波面センサー)を含む光学系(AO光学系)との位置関係を変更する位置関係変更手段(例えば、装置を移動するステージ等で構成される駆動機構)を有することが好ましい。このとき、位置関係変更手段により上記位置関係が所定の位置関係になった後に(位置合わせが行われた後に)、判断手段が角膜反射輝点像の有無を判断することが好ましい。これにより、位置合わせが行われた後に被検眼が動いてしまう等により角膜反射輝点が波面センサーに入ってしまった場合であっても、角膜反射輝点が波面センサーに入らないように照射位置を変更することできるため、収差測定の精度を向上させることができる。
(第4の実施形態:収差測定結果に基づいて被検眼とAO光学系との位置関係を変更)
次に、第4の実施形態について、説明する。上記位置関係変更手段が、収差測定手段の測定結果に基づいて上記位置関係を変更することが好ましい。例えば、収差測定手段で測定した被検眼の瞳孔に対応する円形の明部(図3(c)の155)が収差測定手段の所定の範囲(あるいは略中心)に位置するように上記位置関係を変更することができる。また、被検眼の瞳孔が大きい場合や散瞳眼の場合には、収差測定手段により取得された角膜反射輝点像が収差測定手段の所定の範囲に位置するように上記位置関係を変更することもできる。これらにより、AO光学系と被検眼との正確な位置合わせを、自動で行うことができる。
また、上記位置関係変更手段が、収差測定手段により取得された角膜反射輝点像を表示手段に表示させる表示制御部(不図示)と、操作者が上記位置関係を変更するための信号を入力する入力手段とを有することが好ましい。これにより、AO光学系と被検眼との正確な位置合わせを、操作者が手動で行うことができる。
(第5の実施形態:フォーカス調整)
次に、第5の実施形態について、図20を用いて説明する。なお、図20は、測定光による被検眼への照射位置が角膜頂点からずれている場合におけるフォーカス調整を説明するための図面である。
まず、被検眼の視度がほぼゼロDである場合、図20(a)と(b)のように、可動ミラー105の位置を光軸方向に移動しても、測定光は被検眼の眼底に結像する。ここで、被検眼が近視である場合について、光学系の位置が図20(a)と同様である図20(c)と(d)を用いて説明する。このとき、測定光は網膜より手前で結像するため、図20(d)のように、可動ミラー105とビームスプリッタ107との間に設けられたフォーカスレンズを光軸方向に移動させます。これにより、測定光が網膜上で結像している状態で収差測定ができるため、精度良く収差測定することができる。
以下、上述した実施形態について、実施例1−8で詳述する。
(実施例1:照射位置の変更)
図1は、本実施例に係る収差測定装置を説明するための模式図である。本実施例は補償光学機能付きの走査型レーザ検眼鏡(Scanning Laser Ophthalmoscope/SLO)の一例である。なお、本発明に係る撮像装置は、本実施例に係るSLO装置に限定されるものではなく、OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計あるいは光干渉断層法)装置にも適用できる。
まず、補償光学の光学系について説明する。光源101は、波長760nmのSLD光源(Super Luminescent Diode)である。光源101の波長は特に制限されるものではないが、色収差の観点から、後述するSLO用光源145と近い波長または同じ波長のものが適当であり、SLO用光源145の照射光を分岐して用いても良い。本実施例ではSLD光源を用いたが、その他にレーザ等も用いられる。光源101から照射された光は、単一モード光ファイバー102を通って、コリメータ103により、平行光線として照射される。照射された測定光104は可動ミラー105で反射され、さらにビームスプリッタ107で反射された後に走査光学系141、対物レンズ108−1および108−2、接眼ビームスプリッタ116を通して被検眼109に照射される。可動ミラー105は、被検眼109への測定光104の照射位置を変えるための構成であり、これにより位置合わせモードと収差測定モードを切り替えたときに、測定光104の照射位置を変更することができる。この点については後ほど詳細に説明する。
また、可動ミラー105の駆動機構106は、例えば、モータとボールねじで実現される直動軸である。他にもソレノイドやシリンダを使って実現してもよい。本実施例では、走査光学系141は主走査用(眼底水平方向、X方向)と副走査用(眼底垂直方向、Y方向)として2つのガルバノスキャナーを用いたが、より高速な撮影のために、走査光学系141の主走査側に共振スキャナーを用いることもできる。構成によっては、走査光学系141内の各スキャナーを光学的な共役状態にするために、各スキャナーの間にミラーやレンズといった光学素子を用いる場合もある。本実施例では、走査光学径141は眼底画像を撮影する際に必要な機構であるため、収差測定の過程においては走査角度0°の位置で静止している。なお、眼科装置を組み立てた際の公差等による影響を補正するために、スキャナーを適切なオフセット角で静止させても良い。レンズ108−1および108−2の位置を調整することによって、被検眼109の視度にあわせて測定光104が被検眼109の網膜上に集光するような照明を行うことが可能となる。ここでは、接眼部にレンズを用いたが、球面ミラー等で構成してもよい。前眼部観察カメラ117には接眼ビームスプリッタ116を通して前眼部を観察し、モニタ118には被検眼109の前眼部の様子が映し出される。モニタ118上で被検眼109の位置が所定の位置となるよう、光学系120の位置をステージ等で構成される駆動機構(不図示)を用いて粗調整する。網膜から反射もしくは散乱された反射散乱光は、入射した経路を逆向きにビームスプリッタ107まで逆向きに進行し、ビームスプリッタ107を透過する。その後、反射散乱光は反射ミラー111−1と2、波面補正デバイス114、反射ミラー111−3と4と順次反射し、ビームスプリッタ142で反射されて波面センサー113に導かれる。ここで、反射ミラー111−1〜4は、少なくとも被検眼109の瞳と波面センサー113、波面補正デバイス114とが光学的に共役関係になるように設置されている。
(波面補正デバイス)
ここで、本実施例では、波面補正デバイス114(収差補正デバイスとも呼ぶ。)として液晶素子を用いた空間位相変調器を用いた。図2(a)に反射型液晶光変調器の模式図を示す。反射型液晶光変調器は、ベース部122とカバー123に挟まれた空間に液晶分子125が封入されている構造となっている。ベース部122には複数の画素電極124を有し、カバー123には不図示の透明な対向電極を有している。電極間に電圧を印加していない場合には、液晶分子は125−1のような配向をしており、電圧を印加すると125−2のような配向状態に遷移し、入射光に対する屈折率が変化する。各画素電極の電圧を制御して各画素の屈折率を変化させることにより、空間的な位相変調が可能となる。例えば入射光126が本変調器に入射した場合、液晶分子125−2を通過する光は液晶分子125−1を通過する光よりも位相が遅れ、結果として図中127で示すような波面を形成する。一般的に反射型液晶光変調器は、数万〜数十万個の画素から構成されている。また、液晶素子は偏光特性を有するため、入射光の偏光を調整するための偏光素子を、本変調器の入射光路上に具備することもある。
また、波面補正デバイス114の他の例としては、可変形状ミラーがある。可変形状ミラーとは、局所的に光の反射方向を変えることができるものであり、様々な方式のものが実用化されている。例えば、その断面を図2(b)に示すようなデバイスである。入射光を反射する変形可能な膜状のミラー面129と、ベース部128と、これらに挟まれて配置されたアクチュエータ130と、ミラー面129を周囲から支持する不図示の支持部から構成されている。アクチュエータ130の動作原理としては、静電力や磁気力、圧電効果を利用したものがあり、動作原理によってアクチュエータ130の構成は異なる。アクチュエータ130はベース部128上に二次元的に複数配列されていて、それらを選択的に駆動することにより、ミラー面129を自在に変形できるようになっている。一般的に可変形状ミラーは数十〜数百のアクチュエータで構成されている。
(波面センサー)
ここで、反射ミラー111−3、4及びビームスプリッタ142で反射された反射散乱光は、波面センサー113に照射され、光線の波面を測定するために用いられる。本実施例では、波面センサー113としてシャックハルトマン波面センサーを用いた。図3(a)と図3(b)にシャックハルトマン波面センサーの模式図を示す。131が波面を測定する光線であり、マイクロレンズアレイ132を通して、CCDセンサー133上の焦点面134に集光される。図3(b)は、図3(a)のA−A´から見た様子を示す図である。マイクロレンズアレイ132が、複数のマイクロレンズ135から構成されている様子を示したものである。光線131は各マイクロレンズ135を通してCCDセンサー133上に集光されるため、光線131はマイクロレンズ135の個数分のスポットに分割されて集光される。ここで、CCDセンサー133上に集光された状態は、反射散乱光(戻り光)の太さと波面センサー113の大小関係によって、図3(c)と図3(d)のように異なる。各マイクロレンズを通過した光線はスポット136に集光される。被検眼の瞳孔径が小さい場合、図3(c)のように、反射散乱光の太さが波面センサー113より小さくなる。この場合、CCDセンサー133で受光された像は、瞳孔に対応した円形の明部155となる。一方、被検眼の瞳孔径が大きい(あるいは散瞳している)場合、図3(d)のように、反射散乱光の太さが波面センサー113より大きくなる。この場合、CCDセンサー133の全面で受光されるため、その全面に対応した形状の明部となる。
また、入射した光線の波面計算はマイクロレンズにより集光された各スポット136の位置をもとに行われる。例えば、図3(e)に球面収差を持つ波面を測定した場合の模式図を示す。光線131は137で示すような波面で形成されている。光線131はマイクロレンズアレイ132によって、波面の局所的な垂線方向の位置に集光される。この場合のCCDセンサー133の集光状態を図3(f)に示す。光線131が球面収差を持つため、スポット136は中央部に偏った状態で集光される。この位置を計算することによって、光線131の波面が分かる。なお、本発明に適用できる波面センサーは、シャックハルトマン波面センサーに限定されるものではなく、波面を測定可能であれば何でも良い。例えば、波面曲率センサーがあり、これは光の進行方向の前後における光の明るさ分布の変化に基づいて波面を測定することができる。
また、波面センサー113は、補償光学制御部115に接続され、受光した波面を補償光学制御部115に伝える。波面補正デバイス114も補償光学制御部115に接続されており、補償光学制御部115から指示された変調を行う。補償光学制御部115は波面センサー113から取得した波面を基に、収差のない波面へと補正するような変調量を計算し、波面補正デバイス114にそのように変調するように指令する。波面の測定と波面補正デバイスへの指示は繰り返し処理され、常に最適な波面となるようにフィードバック制御が行われる。
(SLOの光学系)
次に、走査型レーザ検眼鏡の光学系について説明する。145は光源であり、波長840nmのSLD光源(Super Luminescent Diode)を用いた。光源145の波長は特に制限されるものではないが、眼底撮影用としては被検者の眩しさの軽減と分解能維持のために、800〜1500nm程度が好適に用いられる。本実施例では、SLD光源を用いたが、その他にレーザ等も用いられる。
まず、光源145から照射された光は、単一モード光ファイバー146を通って、コリメータ147により、平行光線として照射される。照射された測定光152はビームスプリッタからなる光分割部153を透過し、分解能変更部148に入射する。
ここで、分解能変更部148は、入射したビーム径を変更して出射することにより、分解能を変更することができる。ビーム径を7mmから1mm程度の範囲で変更することにより、眼底上の3μmから20μm程度の分解能で撮影することが可能となる。分解能は、広画角の撮影時にデータ量を抑えるために分解能を低くしたり、被検眼109の収差に応じて分解能を調整したり、撮影方法によっては細いビームで透過率の低い部位を避けて撮影したりするために、可変としておくことが有用である。分解能変更部148は分解能制御部144から制御され、分解能制御部144は制御部119と協調して動作する。なお、分解能変更部148は、例えば、複数のレンズのいずれか一つを光路に挿入する構成や、サイズを変更可能な絞りを光路に設ける構成等が好ましい。これにより、分解能を連続的に変更する構成や離散的に変更することができる。
また、分解能変更部148を通過した測定光152は、光分割部142を透過し、補償光学系に入射する。その後、収差測定の時と逆向きに光学系を進み、走査光学系141によって走査された後に、被検眼109に照射される。被検眼109からの戻り光は、来た光路を光分割部153まで戻り、ここで一部が反射されてコリメータ149、光ファイバー150を通して光強度センサー151に導光される。光強度センサー151で受光した光から変換された電気信号を用いて、制御部119に含まれる不図示の画像取得部が、被検眼の眼底画像(OCTの場合には被検眼の断層画像)を生成する。そして、制御部119に含まれる不図示の表示制御部が、上記眼底画像を表示部の一例であるディスプレイ154に表示させる。なお、ディスプレイ154とモニタ118とは、共通の表示部であっても良い。また、表示部は眼科装置の本体部に設けられても良いし、眼科装置とは別にPCのモニタとして設けられても良い。
(照射位置の変更)
次に、本実施例に係る被検眼109への照射位置の変更と、被検眼109と装置(特に、光学系120)との位置関係変更方法とについて、図4を用いて説明する。図4は、本実施例に係る収差測定装置により測定光104を照射した被検眼109における照射位置の変更を説明するための模式図である。
まず、図4(a)は、測定光104が補償光学系の光軸と一致するよう可動ミラー105の位置を駆動した状態を示しており、補償光学系の光軸上に被検眼109の角膜頂点がある場合を示している。このとき、測定光104が被検眼109の角膜頂点で鏡面反射した角膜反射光121aが補償光学の光学系へ混入し、波面センサー113まで導かれる。そして、図4(b)のように、CCDセンサー133には角膜反射光の受光によって他よりも明るい輝点121cが映る。被検眼109の角膜頂点が補償光学系の光軸から僅かにずれると、CCDセンサー133上の輝点121cの位置が中心部よりずれる。このとき、例えば、輝点121cの位置をCCDセンサー133の中心部に導くように、前述した補償光学系の駆動機構を操作することにより、被検眼と補償光学系の位置を調整することができる。なお、装置や被検眼の光学系に起因する各種オフセットを加味して、CCDセンサー133の映像に任意の位置の輝点アライメント視標を設けても良い。
ここで、輝点121cが映った状態では収差測定ができないため、図4(c)のように、アライメントが完了すると可動ミラー105を駆動して測定光104を補償光学系の光軸からシフト(移動)させる。このとき、角膜反射光は121bのように方向が変わるため、図4(d)のように、角膜反射光が補償光学系へ混入することがなくなり収差測定が可能となる。測定光104が集光される網膜上の輝点位置は被検眼の光学系の焦点位置であるため、光軸に対し平行な方向に測定光104をシフトした場合、網膜上の輝点位置はシフト前後で略一致し、収差測定への影響は無視できるほど小さいものとなる。なお、本実施例でのシフト量は被検眼に対し0.5〜1.0mm程度としているが、本発明はこれに限定されるものではない。
(収差測定装置の制御方法)
次に、本実施例に係る収差測定装置の制御方法について、図5のフロー図及び図6(a)のブロック図を用いて説明する。まず、ステップS101において、不図示の制御開始部が、収差測定装置の制御を開始する。次に、ステップS102において、第1のアライメント制御部601が、上記制御開始部からの信号を受けて、粗いアライメント(被検眼と装置との位置関係の粗調整)を行う。このとき、モニタ118に表示される前眼部の画像が所望の位置になるように、光学系120の駆動機構を制御または操作者が手動で駆動機構を動作して、上記粗調整を行う。具体的には、モニタ118の中心に瞳孔が来るように調節する手法でも良いし、モニタ118上に前眼部の特徴の一部を導く為のアライメント視標を表示する手法でも良い。また、ステップS103において、第1のアライメント判断部602が、第1のアライメント制御部601からの信号を受けて、前眼部が所望の位置にあるか否か(上記粗調整が完了したか否か)を判断する。なお、この判断は、操作者が手動で行っても良いし、制御部119による画像情報処理によって装置が自動で行っても良い。
上記粗調整が完了したと判断された場合、ステップS104において、ミラー駆動制御部603が、第1のアライメント判断部602からの信号を受けて、可動ミラー105を駆動して、測定光104の光軸を補償光学系の光軸に一致させる。なお、ステップ104のミラー駆動のタイミングは、粗調整の後である必要はなく、ステップS105に進む前の任意のタイミング(ステップS101〜103等)でも良い。なお、上記駆動後に、不図示の指定部が、アライメントを行う変更モード(微調整モード)に指定することが好ましい。また、ステップS105において、第2のアライメント制御部604が、ミラー駆動制御部603からの信号を受けて、波面センサー113のCCDセンサー133の画像上に現れる角膜反射輝点が所望の位置となるように、光学系120の駆動機構を制御または操作者が手動で駆動機構を動作して、高精度のアライメント(微調整)を行う。
また、ステップS106において、第2のアライメント判断部605が、第2のアライメント制御部604からの信号を受けて、角膜反射輝点が所望の位置にあるか否か(上記微調整が完了したか否か)を判断する。上記微調整が完了した判断された場合には、ステップS107において、ミラー駆動制御部603が、第2のアライメント判断部605からの信号を受けて、可動ミラー105を駆動して、測定光104を補償光学系の光軸からシフト(移動)する。なお、上記駆動後に、不図示の指定部が、上記判断部の判断結果に応じて被検眼の収差を測定する測定モードに指定することが好ましい。
また、ステップS108において、補償光学制御部115が、ミラー駆動制御部603からの信号を受けて、波面センサー113を制御して、角膜反射光を測定しない状態で収差測定を行う。そして、ステップS109において、収差測定が完了したと判断された場合、ステップS110に進み、収差測定装置の制御を終了する。その後、測定した収差に基づき、収差の補正が行われた後、光源145等を用いて、不図示の画像取得部が、被検眼の眼底画像を取得する。なお、601から605の各構成は、制御部119に含まれているが、本発明はこれに限らず、制御部119とは別に設けられても良い。
このように本実施例によれば、瞳孔が広い、あるいは広がった被検眼に対してもAO光学系に対する被検眼の位置合わせが高精度で行え、これにより高精度な収差測定が行える。また、高精度な位置合わせを収差測定用の波面センサーを用いて行うために、可動ミラーを追加するのみで行えるので構成が簡素化できる。更に、角膜反射輝点を用いて調整を行うため、調整が容易であり操作者に分かりやすい。
(実施例2:照射形状の変更)
次に、実施例2について、図7を用いて説明する。図7は、本実施例に係る収差測定装置により測定光104を照射した被検眼109における照射形状の変更を説明するための模式図である。本実施例は、リング状の照明形状を用いて角膜反射光を制御する例である。なお、本実施例の装置構成は、測定光104の照射部分を除いて、実施例1と同様である。
まず、図7(a)のように、固定ミラー139で反射した測定光104は、ビームスプリッタ107によって補償光学系の光軸と同軸となって被検眼109へ照射される。138は、測定光をリング照明にするための円形の遮光板であり、被検眼と補償光学系とのアライメント工程においては、測定光104の光路外にある。なお、遮光板138は、測定光の光学系に挿脱可能で且つ測定光の一部を減光する減光手段の一例である。このとき、測定光104は被検眼109の光学系によって集光され、網膜上に輝点を形成する。測定光104が被検眼109の角膜を通過する時、光の一部が角膜表面において鏡面反射し、反射光は凸面により放射状に反射される。ここで、補償光学系の光軸上に被検眼109の角膜頂点があると、角膜頂点で反射した測定光104の角膜反射光121aが補償光学の光学系へ混入し、波面センサー113に輝点が映る。被検眼109の角膜頂点が補償光学系の光軸から僅かにずれると、CCD133上の輝点121cの位置もずれるため、これにより被検眼109と補償光学系の位置合わせが可能となる。
次に、図7(b)のように、アライメントが完了すると収差測定を行うために、駆動部が、遮光板138を測定光104の光軸部分を遮光する位置に移動する。駆動部は、図示しないモータや、ソレノイド、シリンダなどによって実現される。測定光104の直径に対し、遮光板138の直径を小さくする事で、測定光104の形状は中空のリング状になる。このリング状の測定光がミラー139とビームスプリッタ107、図示しない接眼光学系を通って被検眼に照射される。すると測定光104のうち、角膜頂点に照射されていた光は遮光板138に遮られてなくなるため、角膜反射光121aは無くなり、波面センサー113から輝点が消える。遮光板138を通ってリング状となった測定光104は、遮光された面積に応じて輝度が低下するが、眼球光学系の焦点位置に集光されるため、遮光前と位置は変化しない。輝度の低下はあらかじめ測定光の光源出力を上げることにより解決される。以上により収差測定が可能となる。なお、リング照明への切り替えは、本実施例で示した構成に限るものではなく、例えば、別途リング照明の光源を用意してもよい。また、測定光の形状変更もリング状に限らず、測定光束のうち、角膜頂点に照射される部分を無くした形状であれば任意である。
このように本実施例によれば、角膜頂点での反射光を利用して、瞳孔が広い被検眼に対してもAO光学系に対する被検眼の位置合わせが高精度で行え、これにより高精度な収差測定が行える。
(実施例3:照射面積の変更)
次に、実施例3について、図8を用いて説明する。図8は、本実施例に係る収差測定装置により測定光104を照射した被検眼109における照射面積の変更を説明するための模式図である。本実施例は、測定光のビーム径を変化させて角膜反射光を制御する例である。なお、本実施例の装置構成は、測定光104の照射部分を除いて、実施例1と同様である。
変倍機構140は、コリメータ103で平行光となった測定光104のビーム径を変更する。なお、変倍機構140は、測定光のビーム径を変更する径変更手段の一例である。例えば、変倍機構140は、複数のレンズを有し、該複数のレンズ位置関係を測定光の光学系に対して挿脱する構成等により実現され、図示しないアクチュエータまたは手動で駆動される。固定ミラー139で反射した測定光104はビームスプリッタ107によって補償光学系の光路に入り、被検眼109に導かれる。このとき、補償光学系の光軸と測定光の光軸とが、例えば1mm程度ずれるように、ビームスプリッタ107及び固定ミラー139等が光学系に配置されている。
まず、図8(a)のように、被検眼109と補償光学系とのアライメント工程では、変倍機構140により測定光104のビーム径を太くする。このとき、測定光104と補償光学系とで光軸がずれていても、補償光学系の光軸上を測定光104の一部がカバーするため、補償光学系の光軸上に被検眼109の角膜頂点が含まれ、角膜頂点で反射した測定光104の角膜反射光121aが補償光学の光学系へ混入し、波面センサー113に輝点が映る。これにより被検眼104と補償光学系の位置合わせが可能となる。本実施例では、補償光学系の光軸と測定光の光軸のずれ量を1mm程度に構成しているため、アライメントに必要な測定光のビーム径は2mm以上である。
次に、図8(b)のように、アライメントが完了すると収差測定を行うために、変倍機構140により測定光104のビーム径を細くする。すると測定光104と補償光学系とで光軸がずれているため、補償光学系の光軸上を測定光104が通らなくなる。従って、角膜頂点に照射されていた測定光が無くなるため、角膜反射光121aも無くなり、波面センサーから輝点が消える。以上により収差測定が可能となる。
なお、本実施例ではビーム径の変更手段としてレンズ群を利用した変倍機構を用いているが、コリメータ103により予め太い測定光としておき、絞りを利用する手段でも良い。ただし、この場合には、収差測定時の光量が絞りによって低下する為、比較的高いレーザ出力にしておくことが好ましい。
このように本実施例によれば、角膜頂点での反射光を利用して、瞳孔が広い被検眼に対してもAO光学系に対する被検眼の位置合わせが高精度で行え、これにより高精度な収差測定が行える。
(実施例4)
本実施例に係る収差測定装置について、図9(a)を用いて説明する。図9(a)は、本実施例に係る収差測定装置を説明するための模式図である。なお、図9(a)において、図1と同じ構成については、同一の符号を用いており、説明を省略する。また、図9(a)において、図1における可動ミラー105が、可動ミラー105−1、2により構成されている。
可動ミラー105−1、2は、一体となって光軸方向に移動可能に構成される。また、可動ミラー105−1、2は、それぞれの距離を変更可能に構成される。例えば、可動ミラー105−1、2は、可動ステージやビームステアリングにより構成される。このとき、可動ミラー105−1は、光源からの測定光104を図の紙面と垂直方向に反射する。また、可動ミラー105−2は、可動ミラー105−1からの測定光を紙面平行下方に反射する。なお、可動ミラー105−2は、可動ミラー105−1に対して、紙面の垂直方向に移動するように駆動されることにより、被検眼109に対して、図の紙面の垂直方向の照射位置を調整することができる。そして、測定光の角膜反射光の反射方向を制御することができる(後述)。なお、測定光の被検眼への照射位置を調整する機構には、上記構成に限定されるものではない。例えば、コリメータ103から出射される測定光を太い測定光としておき、これを2軸方向に移動可能なピンホールを通すことでも実現可能である。また、例えば、1軸の可動ミラーとイメージローテータとを組み合わせて構成することもできる。ここで、可動ミラー105−1、2の駆動機構106は、例えば、モータとボールねじで実現される直動軸2軸で構成される。
(視軸の変更と照射位置の変更)
次に、本実施例に係る被検眼109への測定光の照射位置の変更方法について、図10を用いて説明する。
まず、図10(a)のように、測定光104を被検眼109の眼軸(被検眼の光軸)からずれた位置に照射するように、測定光の照射位置を調整する。このとき、角膜反射光121aが波面センサー113で受光されないように、可動ミラー105−1、105−2を移動させることで、測定光の照射位置を調整する。これにより、図10(b)のように、波面センサー113のCCDセンサー133に輝点の映らない、被検眼109の瞳孔に対応する円形の明部155を取得することができる。
ここで、図10(c)のように、被検眼109の視軸(被検眼の視線)を変更した場合、角膜反射光121aが波面センサー113で受光される可能性がある。このとき、図10(d)のように、波面センサー113の受光結果に基づく映像において、被検眼109の瞳孔に対応する楕円形状の明部156に輝点121b(角膜反射輝点像とも呼ぶ。)が映ってしまう。この状態で収差測定を行うと、輝点121bの強度が大きいため、被検眼109の収差測定の精度が低下してしまう。なお、楕円形状の明部156は、被検眼109の視軸に基づくCCDセンサー133の位置に現れる。
そこで、図10(e)のように、可動ミラー105−1を図示された矢印の方向に移動させる。これにより、測定光の照射位置を被検眼の瞳孔中心に向けて移動されることができるため、図10(f)のように、角膜反射光121aが波面センサー113で受光されないように測定光の照射位置を調整することができる。なお、測定光の移動量は、被検眼に対して、0.5〜1.0mm程度であれば十分である。
ここで、図10(d)のように、波面センサー113の受光結果に基づく映像を表示手段に表示させた場合、ユーザは楕円形状の明部156と輝点121bとの位置関係を知ることができる。このとき、図10(d)のように、矢印Aと矢印Bのように、楕円形状の明部156に対して輝点121bを移動させたい方向を示す表示形態を表示手段に表示させ、ユーザがこの表示形態を選択可能に構成しても良い。そして、ユーザが、矢印Aを選択することにより、可動ミラー105−1を紙面の右方向(図10(e)の矢印の方向)に移動させることができる。これにより、上述したように、角膜反射光121aが波面センサー113で受光されないように測定光の照射位置を調整することができる。なお、ユーザが、矢印Bを選択した場合、可動ミラー105−1を紙面の左方向に移動させることになるが、この場合、輝点121bが楕円形状の明部156から外れてしまう可能性がある。ここで、楕円形状の明部156は、被検眼109の瞳孔に対応している。このため、輝点121bが楕円形状の明部156から外れた場合、測定光が虹彩にケラレる可能性がある。従って、ユーザは矢印Aを選択することが好ましい。また、ユーザの手動による選択に限らず、自動化することも可能であるが、この場合、楕円形状の明部156に対して輝点121bが矢印Aの方向に移動するように可動ミラー105−1を制御することが好ましい。
(収差測定装置の制御方法)
次に、本実施例に係る収差測定装置の制御方法について、図11のフロー図と図6(b)のブロック図を用いて説明する。まず、ステップS1101において、制御開始部(不図示)が、本実施例に係る収差測定装置の制御を開始する。ここで、被検眼と装置との位置合わせを行う場合に、収差測定装置の測定結果を用いる場合には、位置合わせを行う前に収差測定装置の制御を開始する。また、被検眼の瞳孔等を用いた別の手段により位置合わせを行った後に、収差測定装置の制御を開始しても良い。もちろん、被検眼の瞳孔等により粗い位置合わせ(ラフアライメント)を行った後に、収差測定装置の測定結果を用いた精度の良い位置合わせ(ファインアライメント)を行っても良い。
次に、ステップS1102において、ミラー駆動制御部1601は、駆動機構106を制御して可動ミラー105−1、105−2を基準位置(例えば、原点位置、予め規定された座標位置)に移動する。これにより、被検眼に対する測定光の照射位置をリセットすることができる。なお、現在の照射位置が基準位置である場合等には、ステップS1101を行う必要はない。
また、ステップS1103において、角膜反射輝点有無判断部1602は、波面センサー113の受光結果に基づいて角膜反射輝点の有無を判断する。ここで、ユーザが、波面センサー113の受光結果に基づく映像を見ながら角膜反射輝点の有無を判断することができる。また、制御部119が、波面センサー113の出力が閾値以上の場合に、角膜反射輝点が有ると自動的に判断することもできる。角膜反射輝点が無い場合には、ステップS1107に進み、補償光学制御部115が波面センサー113を制御して収差測定を行う。また、角膜反射輝点が有る場合には、ステップS1104に進み、移動方向判断部1603が、波面センサー113の受光結果に基づいて角膜反射輝点と瞳孔に対応した明部との位置関係により、測定光の照射位置を移動させる方向(移動方向)を判断する。なお、この判断は、ユーザが波面センサー113の受光結果に基づく映像を見ながら行っても良いし、制御部119が自動で行っても良い。
そして、ステップS1105において、ミラー駆動制御部1601が、移動方向判断部1603の判断結果に応じて駆動機構106を制御して可動ミラー105−1、105−2を駆動する。なお、駆動量は固定値としても良いし、ユーザが指定できるようにしても良い。可動ミラーの駆動が完了するとステップ1106に進み、角膜反射輝点有無判断部1602が、再度、角膜反射輝点の有無を判断する。角膜反射輝点が無い場合には、ステップS1107に進み、補償光学制御部115が波面センサー113を制御して収差測定を行う。また、角膜反射輝点がまだ有る場合には、ステップS1104に戻る。そして、ステップS1107において、収差測定が完了すると、ステップS1108に進み、制御終了部(不図示)が、本実施例に係る収差測定装置の制御を終了する。
これにより、角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に効率良く測定光を照射することができる。このため、収差測定の時間を短縮することができ、被検者の負担を軽減することができる。なお、ユーザにより測定光の照射位置を移動させる際に、制御部119に含まれる不図示の表示制御部が、波面センサー113の受光結果に基づく映像と共に移動方向をディスプレイ154等の表示部に表示させると、ユーザの操作性を向上させることができる。
(実施例5)
次に、本実施例に係る収差測定装置について、図12(a)を用いて説明する。図12(a)は、本実施例に係る収差測定装置により被検眼の収差測定を開始してから経過した時間(あるいは収差補正回数)に伴う収差量の変化を表すグラフである。なお、本実施例に係る収差測定装置の構成は、実施例4と同様である。ユーザは、本実施例に係る収差測定装置により、収差補正の結果に基づいて測定光の被検眼への照射状態を認識することができる。具体的には、ユーザは、波面センサー113の受光結果に基づく映像における角膜反射輝点の有無を判断することができる。なお、本実施例は、収差測定及び補正量の算出を行う際に、被検眼の複数の範囲に対して連続的に算出するような場合に有効な手法である。
まず、補償光学制御部115に含まれる不図示の算出部が、波面センサー113から取得した波面を、Zernike関数にモデル化して各次数にかかる係数を算出する。次に、算出部は、算出した係数に基づいて変調量を算出する。そして、補償光学制御部115は、算出した変調量に基づいて波面補正デバイス114を制御する。
ここで、一般的に、1回の収差測定及び収差補正では、低い収差の波面に補正することは難しい。そこで、172のように、被検眼を撮像可能な収差量になるまで収差測定及び収差補正を繰り返す。補正が正しく行われている場合には、補正回数の増加と共に収差量は減少して行き、補正残差の収差量がSLO画像の取得に必要な所定の収差量171未満になる。
これに対し、測定光が被検眼の角膜で反射された角膜反射光121aが波面センサー113に迷光として照射された場合、図10(c)のように、波面センサー113に輝点121bが映る。この状態で収差補正した場合、輝点121bの強度が大きいため、補正量の計算が正しく行えないため、173のように、補正残差が収束しない状態になる。従って、補正残差が収束するまでの制限時間(あるいは制限回数)に基づいて収差補正の失敗を判断することにより、輝点121bがCCDセンサー133に映っているか否かを判断することができる。
本実施例の収差測定装置(あるいは収差補正装置)の制御について、図13のフロー図を用いて説明する。なお、実施例4で説明した図11と同じ工程に関しては同一の符号とした。ここでは、図11とは異なるステップについて説明する。
ステップS1102の後、ステップS1201において、補償光学制御部115が、波面センサー113及び波面補正デバイス114を制御して収差測定及び補正を行い、ステップS1202に進む。ステップS1202において、収差判断部(不図示)が、所定時間(または所定補正回数)内に補正残差が収束(例えば、収差量が所定量未満になった)するか否かを判断する。補正残差が収束した場合には、ステップS1108に進み、制御終了部(不図示)が、本実施例に係る収差測定装置の制御を終了する。また、補正残差が収束しない場合には、ステップS1103に進む。ステップS1103〜1106は実施例4と同様である。なお、ステップS1106において、角膜反射輝点が無い場合には、ステップS1203に進む。そして、ステップS1203において、補償光学制御部115が波面センサー113及び波面補正デバイス114を制御して収差測定及び補正を行う。これにより、収差測定及び補正の過程で角膜反射輝点の有無を判断することができるため、角膜反射輝点像が無い限り、角膜輝点反射像の有無を判断するために要する時間を省くことができる。このため、収差補正の時間を短縮することができ、被検者の負担を軽減することができる。
(実施例6)
次に、実施例6について、図9(b)を用いて説明する。図9(b)は、本実施例に係る収差測定装置の構成について説明するための模式図である。本実施例は、固視灯の点灯位置(固視標の指標位置)に基づいて測定光の照射状態を判断する。なお、本実施例に係る収差測定装置は、図9(b)の補償光学機能付きの走査型レーザ検眼鏡に、ビームスプリッタ164及び固視灯165が設けられており、ビームスプリッタ164を介して固視灯165の固視表示を被検眼109に照射するように構成されている。ここで、固視灯165は、液晶表示によって任意の視標を表示できるディスプレイ(固視表示部)を使用している。また、制御部119に含まれる不図示の固視灯制御部が、固視灯165を制御する。なお、固視標165の固視表示部は、複数の光源により実現することもできる。
固視標の視標位置によって被検眼の視軸が変更される様子について、図14を用いて説明する。159は被検眼から見た固視灯165の共役位置であり、160a、160bは表示された視標位置を示している。図14(a)は、視標160aが光学系の光軸中心に位置し、視標を固視した被検眼109の眼軸は光学系光軸と略一致する。この時、被検眼の角膜表面に接する平面のうち、光軸と垂直に接するものを162aに示している。接点161aは角膜頂点に略一致し、この接点161aに測定光104を照射すると、角膜反射光が波面センサーに混入する。次に、図14(b)は、視標位置を光学系の光軸位置よりdだけシフトした位置160bとした場合を示している。視標を固視した被検眼109の眼軸は光学系光軸とθだけ角度がつく。ここで、被検眼が視線変更する時の眼球回転中心から、固視灯の共役位置159までの距離をZとすると、θ=tan−1(d/z) となる。被検眼の角膜表面に接する平面のうち、光軸と垂直に接するものが162bとなり、その接点が161bである。この161bも、測定光104の照射により波面センサー113に角膜反射光が受光させる。161bの位置を視標位置dから算出することで、波面センサー113に角膜反射光が受光される。これにより、測定光の被検眼への照射位置を判断することができる。図14(c)を用いてその計算方法を示す。163a、bは共に被検眼の角膜であり、163aは視標位置160aを固視した場合の位置、163bは視標位置160bを固視した場合の位置である。被検眼が視線変更する時の眼球回転中心から角膜頂点までの距離をR、角膜を球面とみなした時の曲率半径をrとしており、この時、161bと光学系光軸との距離Xは、X=(R−r)cosθ により求まる。以上より求まる迷光発生位置を避けて測定光の照射位置を決める。視線の変更と共に瞳孔位置も移動するため、光学系の光軸からより離れる方向に測定光をシフトさせた方が良い。図14(c)に角膜位置163bに対する良好は測定光104の照射位置を示している。シフト量は実施例4と同様に、迷光発生位置から0.5〜1.0mm程度で良い。
次に、本実施例に係る収差測定装置(あるいは収差補正装置)の制御について、図15のフロー図を用いて説明する。なお、実施例4及び5で説明した図11及び図13と同じ工程に関しては同一の符号とした。ここでは、図11及び図13とは異なるステップについて説明する。ステップS1301において、不図示の固視灯制御部が、固視灯の所定位置を点灯(指標位置に表示)する。ステップS1302において、不図示の照射位置判断部が、固視灯の点灯位置に基づいて測定光の照射位置を判断する。これにより、角膜反射輝点や虹彩のケラレ(遮光)等の影響が無いような良好な照射位置に効率良く測定光を照射することができる。このため、収差測定の時間を短縮することができ、被検者の負担を軽減することができる。
(実施例7)
次に、本実施例に係る被検眼109と眼科装置(特に、光学系120)の位置調整方法について、図16等を用いて説明する。なお、本実施例に係る収差測定装置は、実施例1と同じため、説明を省略する。
まず、光学系120は、検者が不図示のジョイスティックをマニュアル操作することにより、上下、左右、前後の3方向に移動することができる。検者は、前眼部観察カメラ117で映した被検眼109の前眼部の映像をモニタ118で確認しながらジョイスティックを操作して、被検眼109に対して光学系120の位置を粗調整する。また、被検眼の顔を受けるための不図示の顔受けは、制御部119が不図示のモータを制御することによって、上下、左右、前後の3方向に駆動することができる。ジョイスティックでの粗調整の後に、必要に応じて顔受けを駆動して、光学系120に対して被検眼109の位置を微調整する。なお、操作者は、マウスとキーボード等で実現される不図示の入力装置を用いて制御部119に顔受けの駆動を入力する。
図16(a)は、光学系の光軸402と被検眼109の眼軸が一致しており、正しい位置関係である場合を示している。401は、測定光104が被検眼109の角膜表面で鏡面反射された角膜反射迷光である。角膜反射迷光401が補償光学の光学系に混入する事を避ける為に、測定光104は補償光学系の光軸からシフトさせてあり、本実施例では被検眼109の中心から0.5〜1mm下方に照射されるように調整されている。この場合、網膜からの反射散乱光が波面センサー113で良好に観測できる。しかし、図16(b)のように被検眼109と光学系120の位置調整が悪く、測定光104の光軸と被検眼109の光軸が一致してしまった場合には、測定光の一部が角膜で正反射して補償光学系へ混入する。この場合、角膜反射迷光401aは、波面センサー113まで導かれ、CCDセンサー133には角膜反射光の受光によって、他よりも明るい角膜反射輝点像401bが映る。輝点像401bが映った状態では、正しい波面計測ができないので、正しい位置関係に戻す必要がある。
被検眼109の瞳と波面センサー113が共役になるよう配置されているため、CCDセンサー133に映るスポット群は被検眼109の前眼部の実像に相当する。従って、輝点像401bは正反射が起こっている角膜上の位置を表す。図16(b)のように、被検眼が正面を固視している場合には、正反射は角膜頂点で生じるので、輝点像401bは角膜頂点の位置を表している。本実施例では、波面センサー113の中心と補償光学系の光軸を一致させている。従って、角膜頂点の位置は、CCDセンサー133の中心と一致するのが正しい光学系130と被検眼109の位置関係であり、CCDセンサー133の中心から輝点像401bまでの方向と距離から、前述の位置関係を補正する為の補正量が判る。この補正量を制御部119が波面センサー113の像を元に算出し、モニタ118を使って検者に迷光混入を知らせる。また、顔受けを駆動するためのモータにより、前述の位置関係を変更するか否かの決定を促す。
例えば、モニタ118に3つのボタンを表示して、検者はそのボタンのうち一つを選択して押下することで、位置関係を変更するか否かを決定することができる。表示されるボタンの模式図を、図12(b)に示す。Aボタン415が押下されると、光学系130と被検眼109の位置関係が正しくなるよう位置補正駆動が実施される。Bボタン414とCボタン416は、白内障等による混濁を避ける為に、光学系130と被検眼109の位置関係を所定の位置関係から変更したい場合に対応している。なお、被検眼が白内障等により被検眼に混濁部分がある場合、混濁部分を避けるように、被検眼と眼科装置との位置合わせを行うことがある。この場合、被検眼の混濁部分を避けるように位置合わせを行い、更に、測定光が角膜表面においてセンサーに向かう方向とは異なる方向に反射されるような照射位置を決定したい。このとき、Bボタン414が押下されると、光学系130の光軸は被検眼109の中心から左へ1.5mmの位置に変更され、Cボタン416が押下されると、同様に右へ1.5mmの位置に変更される。
測定光104は、一定の太さをもっており、本実施例では被検眼の角膜上で0.8mm程度のビーム径としている。ビーム径は、特にこの値に規定するものではないが、大き過ぎると角膜反射迷光が補償光学系へ混入し易くなる。図17(a)〜(c)は、被検眼109と補償光学系との位置関係が正しい場合を示している。図17(a)において、402は、補償光学系の光軸であり、これが被検眼109の中心に一致している。一定の太さをもった測定光104が被検眼109の角膜の球面で鏡面反射されると、401c〜eで示すように光は下方へ広がりながら進行する。この時の被検眼109の虹彩を正面から見た様子が図17(b)になる。402は、補償光学系の光軸である。404は測定光104が照射されている範囲を示しているが、補償光学系へ角膜反射光が戻らないので、この場合には角膜反射光は前眼部観察カメラや図17(c)の波面センサーのCCD映像には映らない。図17(c)において、破線で囲った範囲403が測定光104の照射されている角膜表面部に相当する。
ここで、範囲403は、輝点像401bが生じうる範囲であり、角膜頂点が範囲403に位置した時に輝点像が映る。その様子を図17(d)〜(f)に示している。補償光学系の光軸402が被検眼109の中心から上方へずれており、測定光104が被検眼109の角膜頂点を含む範囲に照射されている。角膜頂点で正反射された光が、角膜反射迷光401aとなり波面センサーのCCD映像に輝点像401bを形成する。輝点像401bは、範囲403内部に形成される。
範囲403は、補償光学系として一意に決まるので、角膜反射輝点像の検出有効範囲を範囲403に限定する事で、補正駆動発生の正確性を向上する事が可能となっている。また、測定光104の強度分布により、輝点像401bの強度は範囲403において、およそガウス分布となる。従って、例えば、輝点像検出の閾値強度レベルを位置によって変える事で、検出の正確性を向上する事も可能である。測定光の光量を調光できる場合にはその光量も、閾値レベル決定に用いてもよい。
次に、本実施例の測定の流れを、図18のフローチャートを用いて説明する。ステップS2101で測定を開始する。まず、ステップS2102で前眼部の映像をもとに位置調整を行う。前眼部観察カメラ117の映像をモニタ118で確認しながら中心に瞳孔の位置およびピントが合うように光学系130の駆動機構をジョイスティックで動作させて位置調整を行う。本実施例の位置調整方法の他にもモニタ118上に被験眼前眼部の特徴の一部を導く為のアライメント視標を重ねて表示する手法でも良い。このステップで必要に応じて顔受けを駆動するためのモータへ指令を出して微調整をしても良い。次にステップS2103で検者が位置調整の完了を判断する。本実施例では判断は検者が行っているが、制御部119による画像情報処理によって装置が自動で判断しても良い。検者が位置調整の完了を判断すると入力装置を使って収差測定モードへ切換え、ステップS2104の収差測定開始となる。まずステップS2105で角膜反射輝点像の有無を判断する。判断には前述のように輝点像の位置や測定光の調光レベルに応じた輝点像検出の閾値によって制御部119が検出する。ここで輝点像が無いと判定された場合はそのままS2110へ進み収差補正開始を検者に促すが、輝点像が検出された場合はステップS2106へ進み、検者に迷光混入の通知をし、自動位置補正の可否判断を仰ぐ。
検者による自動位置補正駆動の許可が入力手段からあったかの判断をステップS2107で行い、補正駆動を許可された場合はステップS2108で駆動を実行、許可されなかった場合はステップS2109にて検者が手動で再度位置調整を行う。ステップS2110において被検眼の収差が正常に測定されており、収差補正へ移行しても良いと検者が判断して入力手段へ入力するとステップS2111の収差補正へ移行する。ステップS112で制御部119が収差の補正残差が既定値以下と判断するとS113へ移行し、SLO撮像を行って、ステップS2114で撮像が終了する。
このように本実施例によれば、追加の部材を必要とせず、角膜反射迷光が収差測定系に混入した場合に素早く正確に対処でき、測定時間の短縮、さらには被検者の負担を軽減する事ができる。
(実施例8)
次に、実施例8について、図19を用いて説明する。なお、図19は、本実施例に係る迷光回避の表示パターンを示す模式図である。本実施例は、検者に対し迷光を避け正しい位置へ誘導するものである。また、本実施例の装置構成は、顔受けを駆動する代わりに、ジョイスティック操作等により装置本体を駆動させて、角膜反射迷光を適切に避けられるものである。このとき、モニタ118等を用いて照射位置を変更すべき方向や量を検者に提示する。
図19(a)は、CCDセンサー133の映像に角膜反射迷光による輝点像401bが映った場合を示している。この時、補償光学系の中心であるCCDセンサー133の中心と、輝点像401bの距離と方向から、光学系120に必要な位置補正量と方向が制御部119によって算出される。その算出結果を元に、制御部119は、モニタ118に、図19(b)〜(d)、図12(c)の表示形態のいずれか、もしくは複数の表示をして、検者に照射位置を変更すべき方向や量を提示する。表示は、角膜反射迷光の有無に連動し、角膜反射迷光が検出された時に表示される
図19(b)は、CCDセンサー133の映像であり、その映像に矢印501を表示して検者にジョイスティックを操作すべき方向と量を示す。矢印の始点は輝点像の位置、終点は補償光学系の中心であるCCDセンサー133の映像の中心としている。なお、輝点像位置が角膜頂点位置であるから、図19(d)のように模式的な眼球の絵506を重ねて表示しても良い。
図19(c)は、前眼部観察カメラ117の映像であり、その映像に迷光を避ける為に必要な位置補正の方向を「UPPER」の文字502で示している。
図12(c)は、ジョイスティック503に与えるべき操作を矢印504と505で表している。ジョイスティックは左右に倒すと被検者に対して光学系120が左右に動き、回転させると光学系120が垂直方向に動く。なお、検者に迷光を避けるよう誘導する手段として、表示を用いる他に音声による案内で行ってもよい。
また本実施例では、迷光を避ける検者の操作方向が正しくなかった場合に通知する機能も有する。図12(d)は、CCDセンサー133の映像における範囲403の部分を拡大したものである。範囲403に発生した輝点像は、検者が補正操作を正しく行うと範囲403内で上向きに移動し、範囲403から出た時点で消える。検者が補正操作を逆向きに行うと範囲403内で下向きに移動し、範囲403の下部403bを通過して消える。403bの位置に有った輝点像がその直後に消えた場合は検者が補正操作を逆向きに行ったと判断し、モニタ118に補正操作に誤りを示唆する表示をする。
このように本実施例によれば、被検眼と収差測定系の位置関係を調節するアクチュエータが無い場合においても、角膜反射迷光が収差測定系に混入した場合に素早く正確に対処でき、測定時間を短縮する事ができる。
(その他の実施例)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (23)

  1. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段と、
    前記収差測定手段の測定結果に基づいて、前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する位置関係変更手段と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する照射状態変更手段と、
    を有することを特徴とする眼科装置。
  2. 前記収差測定手段が、前記被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像を測定し、
    前記位置関係変更手段が、前記収差測定手段の測定結果である前記角膜反射輝点像に基づいて前記位置関係を変更することを特徴とする請求項1に記載の眼科装置。
  3. 前記収差測定手段の測定結果に基づいて前記被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    前記位置関係を変更するための信号を入力する入力手段と、を有し、
    前記位置関係変更手段が、前記入力された信号に基づいて、前記位置関係を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の眼科装置。
  4. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段と、
    前記収差測定手段の測定結果に基づいて前記被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像を表示手段に表示させる表示制御手段と、
    前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更するための信号を入力する入力手段と、
    前記入力された信号に基づいて、前記位置関係を変更する位置関係変更手段と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する照射状態変更手段と、
    を有することを特徴とする眼科装置。
  5. 前記第1の照射位置が、前記測定光を前記被検眼の前眼部の略中心を含む位置に照射する状態であり、
    前記第2の照射位置が、前記測定光を前記被検眼の前眼部の略中心を含まない位置に照射する状態であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の眼科装置。
  6. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段と、
    前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する位置関係変更手段と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射形状を、前記位置関係が変更された後の第1の照射形状から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射形状に変更する照射状態変更手段と、
    を有することを特徴とする眼科装置。
  7. 前記照射状態変更手段が、前記測定光を発生させる光源を含む光学系の光軸と前記被検眼の光軸とを略一致させた状態で、前記照射形状を変更することを特徴とする請求項に記載の眼科装置。
  8. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段と、
    前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する位置関係変更手段と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射面積を、前記位置関係が変更された後の第1の照射面積から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射面積に変更する照射状態変更手段と、
    を有することを特徴とする眼科装置。
  9. 前記照射状態変更手段が、前記測定光を発生させる光源を含む光学系の光と前記被検眼の光軸とを一致させない状態で、前記照射面積を変更することを特徴とする請求項に記載の眼科装置。
  10. 前記照射状態変更手段が、前記測定光を発生させる光源を含む光学系の光軸を前記被検眼の光軸から移動する移動手段を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の眼科装置。
  11. 前記位置関係が所定の位置関係に変更された後に、前記照射状態変更手段による変更が実行されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の眼科装置。
  12. 前記収差測定手段の測定結果に基づいて前記被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像の有無を判断する判断手段を有し、
    前記判断手段により前記角膜反射輝点像が有ると判断された場合に、前記照射状態変更手段による変更が実行されることを特徴とする請求項11に記載の眼科装置。
  13. 前記位置関係の変更が完了したことを判断する判断手段を有し
    記判断手段の判断結果に応じて、前記照射状態変更手段による変更が実行されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の眼科装置。
  14. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段と、
    前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する位置関係変更手段と、
    前記位置関係の変更が完了したことを判断する判断手段と、
    前記判断手段の判断結果に応じて、前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する照射状態変更手段と、
    を有することを特徴とする眼科装置。
  15. 前記位置関係を変更する変更モードと、前記被検眼の収差を測定する測定モードとのうちいずれか一方を指定する指定手段を有し、
    前記判断手段が、前記変更モードが指定された場合に前記位置関係の変更が完了したことを判断し、
    前記指定手段が、前記判断手段の判断結果に応じて前記測定モードが指定されることを特徴とする請求項13または14に記載の眼科装置。
  16. 前記収差測定手段が、シャックハルトマン波面センサーであることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の眼科装置。
  17. 前記照射状態変更手段による変更の後に前記収差測定手段により測定された収差に基づいて測定光の収差を補正する収差補正手段と、
    前記補正された測定光を照射した前記被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の画像を取得する画像取得手段と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至1のいずれか1項に記載の眼科装置。
  18. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段の測定結果に基づいて、前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更する工程と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する工程と
    有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
  19. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段の測定結果に基づいて、前記被検眼の角膜における反射光に対応する角膜反射輝点像を表示手段に表示させる工程と、
    前記被検眼と前記収差測定手段を含む光学系との位置関係を変更するための信号の入力を受け付ける工程と、
    前記入力された信号に基づいて、前記位置関係を変更する工程と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する工程と、
    を有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
  20. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段を含む光学系と前記被検眼との位置関係を変更する工程と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射形状を、前記位置関係が変更された後の第1の照射形状から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射形状に変更する工程と、
    を有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
  21. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段を含む光学系と前記被検眼との位置関係を変更する工程と、
    前記被検眼の前眼部における測定光の照射面積を、前記位置関係が変更された後の第1の照射面積から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射面積に変更する工程と、
    を有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
  22. 測定光を照射した被検眼からの戻り光に基づいて前記被検眼の収差を測定する収差測定手段を含む光学系と前記被検眼との位置関係を変更する工程と、
    前記位置関係の変更が完了したことを判断する工程と、
    前記判断する工程における判断結果に応じて、前記被検眼の前眼部における測定光の照射位置を、前記位置関係が変更された後の第1の照射位置から、前記収差測定手段の測定結果に基づいて収差を補正するための第2の照射位置に変更する工程と、
    を有することを特徴とする眼科装置の制御方法。
  23. 請求項1乃至22のいずれか1項に記載の眼科装置の制御方法の各工程をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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