JP6292516B2 - 焼結歯車の製造方法とその方法で製造された焼結歯車 - Google Patents

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この発明は、周方向に規則的に配列された噛合い歯などの凹凸を外周に有する焼結部品の製造方法、詳しくは、歯部表面の強化と外径寸法の矯正を両立させた製造方法と、その方法で製造した焼結歯車などの焼結部品に関する。
例えば、粉末冶金法で製造される焼結歯車は、焼結後に歪を除去し、真円度を高めて出荷される。その歪の除去を転造によって行う方法を検討した。
焼結歯車については、歯部の強化策として歯先と歯底の表層部の組織を緻密化することが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。
焼結部品は、金属マトリクス中に空孔が残留する。その残留空孔を組織の緻密化によって減少させることで歯部の強度を高めることができる。
特許文献1は、その表面の組織の緻密化を行う方法として転造を例に挙げている。歯先と歯底の表層部の緻密化は、一般的には歯先の緻密化層が厚く、歯底の緻密化層は薄い層となるように行われており、その目的は転造時の歯先部の転造代を歯底部の転造代よりも大きくすることで達成することができる。
特許第4160561号公報
上述したように、焼結歯車は、転造での転造代(歯先の肉盛量)を歯底の肉盛量よりも大きくすれば、特許文献1のように、歯先の緻密化層が歯底の緻密化層よりも厚くなった構造を転造によって作り出すことができる。
ところが、この転造で歯部表面の強化と同時に歪の矯正を行おうとすると、歪の矯正効果が十分に発揮されず、歯先や歯底の真円度について、高い精度が要求される場合には、その要求を満たし得ないケースが生じることを見出した。
歯車などの噛合い機械部品の場合、歯部の真円度が悪いと噛合い位置にずれが生じてノイズ(異音)が発生する。
そこで、この発明は、周方向に規則的に配列された噛み合い歯などの凹凸部を外周に有する焼結部品、特に、噛み合いの静音性の要求が高い焼結部品について、転造による歯部表面の強化を行うと同時にその転造によって真円度も効果的に高められるようにすることを課題としている。
上記課題の解決を解決するため、周方向に規則的に配列された凹凸部を外周に有する焼結部品を転造法で歯部表面の強化と歪矯正を行って製造する。そしてその製造を、転造での転造代が外周の凸部の先端よりも凹部の底で大きくなる設定にして行う。
かかる方法で歯部表面の強化と歪の矯正がなされる焼結部品は、周方向に規則的に配列された外周の凹凸部の表層に素材が塑性変形して空孔率が他部よりも小さくなった緻密化層が形成され、その緻密化層の凹部の底における厚み(深さ)が、凸部の先端部における厚みよりも厚くなったものになる。この発明は、かかる焼結部品も併せて提供する。
上記した製造方法によれば、得られる焼結部品の真円度が、転造での転造代を凹部の底よりも凸部の先端において大きくする緻密化法によって得られる真円度よりも向上する。
この発明の製造方法の一例を示す原理図である。 この発明の製造方法で歯部表面の強化と歪矯正を行う焼結部品の一例(図のそれは焼結歯車)の一部を示す側面図である。 図2の焼結部品に生じた緻密化層を示す断面図である。
以下、この発明の焼結部品の矯正方法とその方法で矯正して得られる焼結部品の実施の形態を添付図面の図1〜図3に基づいて説明する。
この発明においては、周方向に規則的に配列された凹凸部を外周に有する焼結部品の転造による歯部表面の強化と歪の矯正を、転造での転造代が外周の凸部の先端よりも凹部の底で大きくなる設定にして行う。
図1に、焼結歯車の製造を例に挙げる。図中10は粉末の成形体を焼結して得られた焼結歯車であり、焼結後の歯部表面の強化と歪矯正が転造によって行われる。
転造による歯部表面の強化と歪矯正は、図のように、中心に軸穴11を、外周に噛み合い歯12をそれぞれ有する焼結歯車10を平行配置の転造歯車1,2(これは一種の金型)間に配置して、転造歯車1,2と噛み合わせる。
そして、この状態で転造歯車1,2を回転させて焼結歯車10を追従回転させる。その回転を進行させながら転造歯車1,2を相対的に接近させることで、焼結歯車10の外周の噛み合い歯12の歯先部や歯底部を圧縮して塑性変形させ、表面の組織を緻密化し、同時に歪を矯正することができる。
真円度の悪い焼結歯車の一例として、今、楕円形状の歯車を考える。図1の焼結歯車10の形状がその楕円形であったとすると、楕円の長軸側が転造歯車1,2に挟まれたときには転造歯車1,2による圧縮量が楕円の短軸側が転造歯車1,2に挟まれたときよりも大きくなる。
これにより、楕円の長軸側の歯先円径、歯底円径が楕円の短軸側の歯先円径、歯底円径よりも大きく縮小され、楕円の長軸側と短軸側における歯先円径、歯底円径の差が小さくなって歯車の真円度が向上する。
この転造による歯部表面の強化と歪矯正に際して、歯先部の転造代と歯底部の転造代に差をつける。その転造代の差を生じさせるために、歪矯正を行う前の焼結歯車の歯先の肉盛量と歯底の肉盛量を異ならせる。
この発明においては、焼結歯車10については、図2に示すように、歯底部14の転造代d2を噛み合い歯12の歯先部13の転造代d1よりも大きくし、その歯先部13と歯底部14の転造代が異なる焼結歯車を作ってその歯車に転造による歯部表面の強化と歪矯正を施す。
図2からわかるように、焼結歯車10は、歯底部14の径方向肉厚t1が、歯先部13の径方向肉厚t2よりも小さい。これから、歯先部13に比べて歯底部14の剛性が低く、塑性変形しやすいことがわかる。
この発明では、その剛性が低くて変形し易い歯底部14に対して径方向外側から歯先部13と同等の圧縮力を加えることで、歯底部14を円滑に塑性変形させる。
そして、その歯底部14の変形を利用して歯先部13側も変形させ、径方向に余分に膨らんでいる箇所を縮径させる。
このようにして歯部表面の強化と歪の矯正が行われた焼結部品は、周方向に規則的に配列された外周の凹凸部(歯車については歯先と歯底)の表層に素材が塑性変形して空孔率が他部よりも小さくなった緻密化層が形成され、その緻密化層の凹部の底(歯車の場合、歯底)における厚みが、凸部の先端部(歯車の場合、歯先)における厚みよりも厚くなる。
この方法によれば、歯底部よりも歯先部の転造代を大きくした転造での歪の矯正よりも転造した焼結部品の真円度が高まる。歯底部よりも歯先部の転造代を大きくした転造では
変形し難い部位に矯正力を強く働かせるため、歪が十分に矯正されないような状況も起こりうるが、例示の方法によれば、その不具合が生じない。
なお、この方法による真円度向上の効果は、塑性変形してできる緻密化層15(図3参照)の厚みが歯底部で0.3mm以上となるように行ったときに特に顕著に現れる。
従って、歯先部と歯底部の事前の肉盛量を歯底部の緻密化層15の厚みが0.3mm以上となり、歯先部の緻密化層15の厚みは0.3mm以下となるように設定して転造を行うのがよい。
この発明の方法の評価試験を行った。その試験には、以下の諸元の外歯焼結歯車を用いた。
・転造対象歯車 歯先円形:64mm
歯底円形:56mm
内径 :48mm
モジュール:2
歯数 :30
圧力角 :20°
転移係数 :0
歯車の材質は、2wt%Cu−0.6wt%C−残Feである。また、焼結する前の粉末の成形体の密度は、7.1g/cmである。その成形体を1130℃で焼結したものについて転造による歪矯正を実施した。
転造での塑性変形を伴った圧縮(組織の緻密化)は、歯先のみ、歯底のみ、及び歯面について表1の層厚となるように行った。そして、この転造による矯正を行う前の歯車の真円度と矯正後の歯車の真円度を調べた。その結果を表1に併せて示す。
表1の真円度は、歯先円径の最大部と最小部の差である。表1の矯正量は、真円度の矯正量を表す。
Figure 0006292516
この試験結果からわかるように、歯先部を重視した圧縮、塑性変形よりも、歯底部を重視した圧縮、塑性変形を行う方が、真円度の向上に関して優れた効果が得られる。
歯底部の緻密化層の厚みが0.3mm以上となるように行う転造では、その真円度向上の効果が特に大きい。
歯面の圧縮、塑性変形は、真円度の改善に対して全く効果を奏していない。
なお、以上の説明は、焼結歯車の歪矯正を例に挙げて行ったが、この発明は、焼結歯車以外の焼結部品の歪矯正にも適用できる。
既述の焼結スプロケットホイールや歯車ポンプ用の焼結ロータ(これらも歯車の一種と考えてよい)なども円滑な噛み合いや静粛性改善のために高い真円度が要求される。
この焼結スプロケットホイールや歯車ポンプ用の焼結ロータなども焼結歯車と同様に中心に軸穴を、外周に周方向に規則的に配列された凹凸をそれぞれ有しており、転造による歪矯正が可能である。
これらの焼結部品も、焼結工程で歪を生じて真円度が低下する。従って、これ等の部品にこの発明を適用しても効果がある。
1、2 転造歯車
10 焼結歯車
11 軸穴
12 噛み合い歯
13 歯先部
14 歯底部
15 緻密化層
d1 歯先部の転造代
d2 歯底部の転造代
t1 歯底部の径方向肉厚
t2 歯先部の径方向肉厚

Claims (4)

  1. 中心に軸穴を有し、外周に周方向に規則的に配列された歯を有する焼結歯車を、その焼結歯車と平行に配置された転造歯車に噛み合わせることで、前記歯の歯先部と歯底部とを含む表面全体に緻密化層を形成し、前記歯の表面の強化と歪矯正を行って製造する方法であって、転造での転造代が前記歯先部よりも前記歯底部で大きくなる設定にして行う焼結歯車の製造方法。
  2. 転造による前記歯底部の圧縮を、その圧縮による歯車の塑性変形によって前記歯底部に0.3mm以上の厚みを持った他部よりも空孔率の小さな緻密化層が形成されるように行う請求項1に記載の焼結歯車の製造方法。
  3. 中心に軸穴を有し、外周に周方向に規則的に配列された歯を有する焼結歯車であって、周方向に規則的に配列された前記歯の歯先部と歯底部とを含む前記歯の表面全体に素材が塑性変形して空孔率が他部よりも小さくなった緻密化層が形成され、その緻密化層の前記歯底部における厚みが、前記歯先部における厚みよりも厚くなっている焼結歯車
  4. 前記歯底部の緻密化層の厚みが0.3mm以上ある請求項3に記載の焼結歯車
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