JP6291542B2 - セラミックヒータおよびグロープラグ - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックヒータおよびセラミックヒータを備えるグロープラグに関する。
従来から、内燃機関における点火補助に用いられるグロープラグとして、絶縁性セラミックからなる基体内部に導電性セラミックからなる抵抗体が配置されたヒータを備えたグロープラグが用いられている。抵抗体は、棒状の2つのリード部と、各リード部における一方の端部を連結する略U字形状の連結部と、各リード部から基体の外周表面に向けて突出して配置された電極部とを有し、電極部を介して通電することにより発熱する。上記ヒータに用いられる抵抗体および基体は、いずれもセラミックおよびバインダ(樹脂等の結合材)を含む材料により作製される。例えば、特許文献1に記載のように、セラミックおよびバインダを含む成形材料を射出成形することによって後工程において抵抗体となる未焼成の中間成形体を成形し、かかる中間成形体に対して脱脂および焼成を行なうことにより、抵抗体が作製される。
特開2007−240080号公報
未焼成の抵抗体を金型内に載置し、金型内にセラミック等の材料を射出することにより、未焼成の抵抗体を包むように未焼成の基体を形成する場合、各リード部の電極部近傍において、材料が行き渡らない部分が生じ得る。このような部分は、その後の脱脂および焼成工程を経て得られたヒータの完成品において空隙として現れる。このような空隙が存在すると、かかる空隙を起点として割れが生じてヒータが損傷するという問題があった。
このような問題は、射出成形に限らず、粉末状の材料を圧縮する粉末プレス成形や、シート状の材料を積層するシート積層成形や、鋳込み成形など、基体を形成可能な任意の成形方法において共通する問題であった。また、グロープラグに限らず、着火用のヒータ装置や、各種センサに用いられるセラミックヒータに共通する問題であった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、セラミックヒータが提供される。このセラミックヒータは:セラミックを含有する基体と;前記基体の内部に埋設され、セラミックを含有する抵抗体であって、互いに平行に延設された2つのリード部と、前記2つのリード部における一方の端部同士を連結する連結部と、前記2つのリード部のうちの少なくとも一方のリード部と一体に形成され、該リード部に自身の一端部が接続されて該リード部の軸線と交わる方向に延伸し、自身の他端部が前記基体の外表面に露出している電極部と、を有する抵抗体と;を備えるセラミックヒータであって、前記一方のリード部の前記軸線を通り前記電極部の延伸方向に平行な仮想面にて切断される前記電極部の断面において、前記他端部の前記軸線に平行な方向の長さをAとし、前記一端部の前記軸線と平行な方向の長さをBとしたときに、0.1≦A/B≦0.8を満たし;前記電極部の前記断面において、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、の間の前記軸線の方向に沿った長さをcとし、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、の間の前記軸線の方向に沿った長さをdとしたときに、cとdとは異なり;前記電極部の前記断面において、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、を傾斜して接続してなり、且つ、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、を傾斜して接続してなることを特徴とする。
この形態のセラミックヒータによれば、長さAと長さBとの割合A/Bが、0.1以上且つ0.8以下であるので、リード部と電極部との接続部分をなだらかにでき、電極部近傍の基体を成形する際に、かかる部分に空隙が生じることを抑制できる。このため、かかる空隙に起因してセラミックヒータの強度が低下することを抑制できる。また、上記割合A/Bが0.1以上であるので、電極部における一端部と他端部との間の接続部分が緩やかになり過ぎることを抑制できる。このため、抵抗体が基体内に埋設された状態の焼成体を研磨して他端部を基体の外表面に露出させる際に、他端部の表面積にばらつきが生じることを抑制できる。したがって、セラミックヒータの電気抵抗値にばらつきが生じることを抑制できる。また、上記割合A/Bが0.8以下であるので、電極部における一端部と他端部との間の接続部分を十分に緩やかにできる。このため、基体の成形材料を供給する際に、成形材料を電極部近傍に十分に行き渡らせることができ、空隙が電極部近傍に生じることを抑制できる。
また、この形態のセラミックヒータによれば、長さcと長さdとは異なるので、一端部と他端部とを接続する部分における傾斜のいずれか一方を緩やかにできる。このため、電極部近傍の基体を成形する際に、緩やかな傾斜を有する部分とは反対側から成形材料を供給する際に、緩やかな傾斜を有する部分にも成形材料を行き渡らせることができる。
(2)上記形態のセラミックヒータにおいて、1mm≦A≦5mmを満たしてもよい。この形態のセラミックヒータによれば、長さAが1mm以上であるので、他端部の表面積が小さいためにセラミックヒータの電気抵抗値が大きくなることを抑制できる。また、長さAが5mm以下であるので、電極部が大きいためにセラミックヒータ全体としての強度が低下することを抑制できる。
)上記形態のセラミックヒータにおいて、c<dを満たしてもよい。この形態のセラミックヒータによれば、連結部とは反対側から連結部に向かう方向に成形材料を供給する場合に、一端部のうち軸線の方向における連結部側の端と、他端部のうち軸線の方向における連結部側の端とを結ぶ部分を含む電極部近傍の部分に、成形材料を行き渡らせることができる。
本発明は、セラミックヒータ以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、グロープラグ、セラミックヒータの製造方法、グロープラグの製造方法、セラミックヒータ用の抵抗体、およびその抵抗体の製造方法、セラミックヒータ用の基体、およびその基体の製造方法等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としてのセラミックヒータを適用したグロープラグの構成を示す説明図である。 図1に示すヒータを中心としたグロープラグの部分拡大断面図である。 本実施形態における抵抗体22の外観形状を示す説明図である。 グロープラグ100の製造手順を示すフローチャートである。 ステップS120の処理内容を模式的に示す説明図である。 ステップS125の処理内容を模式的に示す説明図である。 電極対応部327近傍における成形材料の流れを模式的に示す説明図である。 本実施例のヒータと比較例のヒータについての強度および電気抵抗の評価結果を示す説明図である。 変形例における電極部の外観形状を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.セラミックヒータの構成:
図1は、本発明の一実施形態としてのセラミックヒータを適用したグロープラグの構成を示す説明図である。グロープラグ100は、棒状の外観形状を有し、主体金具2と、中軸3と、絶縁部材5と、絶縁部材6と、かしめ部材8と、外筒7と、ヒータ4と、電極リング18と、リード線19とを備えている。なお、図1では、グロープラグ100の中心軸C1と平行にX軸が設定され、X軸と垂直にY軸およびZ軸が設定されている。以下では、グロープラグ100において中心軸C1に沿ってヒータ4が設けられている側(−X方向側)を、「先端側」と呼び、中心軸C1に沿って中軸3が配置されている側(+X方向側)を、「後端側」と呼ぶ。
主体金具2は、軸孔9を備えた略円筒状の外観形状を有する金属製の部材である。主体金具2の外周面において、後端に工具係合部12が、中央部分に雄ねじ部11が、それぞれ形成されている。工具係合部12は、所定の工具と係合可能な外観形状(例えば、断面六角形状)を有しており、グロープラグ100が図示しないエンジンのシリンダヘッド等に取り付けられる際に、所定の工具と係合される。雄ねじ部11は、グロープラグ100を図示しないエンジンのシリンダヘッドに取り付けるために用いられる。
中軸3は、金属製の丸棒状の部材であり、後端側の一部が主体金具2の後端から突出するように、主体金具2の軸孔9に収容されている。中軸3は、他の部分に比べて径が小さい小径部17を先端に備えている。小径部17には、金属製のリード線19の一端が接合されており、かかるリード線19を介して電極リング18と電気的に接続されている。
絶縁部材5は、中軸3を囲むリング状の外観を有し、主体金具2の軸孔9に配置されている。絶縁部材5は、主体金具2の中心軸及び中軸3の中心軸がいずれもグロープラグ100の中心軸C1と一致するように中軸3を固定する。また、絶縁部材5は、主体金具2と中軸3との間を電気的に絶縁すると共に両者の間を気密封止する。絶縁部材6は、筒状部13及びフランジ部14を備えている。筒状部13は、絶縁部材5と同様に、リング状の外観形状を有し、軸孔9の後端において中軸3を囲んで配置されている。フランジ部14は、筒状部13の外周径よりも大きな径を有するリング状の外観形状を有し、筒状部13よりも中軸3の後端側において中軸3を囲んで配置され、主体金具2と中軸3との間、および、主体金具2とかしめ部材8との間を電気的に絶縁する。
かしめ部材8は、略円筒状の外観形状を有し、フランジ部14と接した状態で、主体金具2の後端から突出した中軸3を囲むようにかしめられている。このようにかしめ部材8がかしめられることにより、中軸3と主体金具2との間に嵌合された絶縁部材6が固定され、中軸3からの絶縁部材6の抜けが防止される。
外筒7は、軸孔10を有する略筒状の外観形状の金属製部材であり、主体金具2の先端に接合されている。外筒7の後端側には、厚肉部15及び係合部16が形成されている。係合部16は、厚肉部15よりも後端側に配置され、外周径が厚肉部15の外周径よりも小さい。外筒7は、係合部16が主体金具2の軸孔9に嵌められ、厚肉部15が主体金具2の先端に接するように配置されている。外筒7は、ヒータ4の中心軸がグロープラグ100の中心軸C1と一致するように、軸孔10においてヒータ4を保持する。
ヒータ4は、先端が曲面である円柱状の外観形状を有し、外筒7の軸孔10に嵌め込まれている。ヒータ4の先端側の一部は、外筒7から突出して図示しない燃焼室内に露出される。ヒータ4の後端側の一部は、外筒7から突出して主体金具2の軸孔9に収容されている。ヒータ4の詳細構成については後述する。ヒータ4は、セラミック系材料により形成されている。電極リング18は、金属製の部材であり、ヒータ4の後端に嵌め込まれている。電極リング18には、前述のリード線19の一端が接続されている。
図2は、図1に示すヒータを中心としたグロープラグの部分拡大断面図である。なお、図2において図1と同じ構成部には、同じ符号を付して説明を省略する。図2に示すように、ヒータ4は、基体21及び抵抗体22を備えている。基体21は、絶縁性セラミックから成り、先端が曲面である略円柱状の外観形状を有し、内部に抵抗体22が埋設されている。基体21は、厚み方向(Y軸と平行な方向)に延びる孔を2つ備えており、これら2つの孔において、抵抗体22が有する後述の2つの電極部を収容する。
抵抗体22は、一対のリード部31a,31bと、発熱部32とを備えている。一対のリード部31a,31bは、それぞれ導電性セラミックからなる棒状の部材であり、基体21内部に配置されている。一対のリード部31a,31bは、互いに長手方向が平行となるように、また、それぞれの中心軸(軸線)C11,C12がグロープラグ100の中心軸C1と平行となるように配置されている。また、一対のリード部31a,31bは、3つの中心軸C1,C11,C12が、1つの仮想平面上に位置するように配置されている。一方のリード部31aの後端寄りの位置には、電極部27が配置されている。電極部27は、リード部31aと一体に形成され、リード部31aに自身の一端が接続されて径方向に延伸して形成されている。電極部27(後述する縮径部272)は、基体21の孔に収容されている。電極部27において、リード部31aと接続された側とは反対側の端部は、基体21の表面に露出して電極リング18の内周面に接している。このようにして、電極リング18とリード部31aとが電気的に接続される。また、他方のリード部31bの後端寄りの位置にも、電極部28が径方向に延伸して形成されている。電極部28は、基体21の孔に収容され、リード部31bに接続された側とは反対側の端部は、基体21の表面に露出して外筒7の内周面に接している。このようにして、外筒7とリード部31bとが電気的に接続される。一対のリード部31a,31bは、いずれも発熱部32と接続され、発熱部32に電流を導く。したがって、電極リング18にリード線19を介して電気的に接続された中軸3と、外筒7に係合し電気的に接続された主体金具2とは、グロープラグ100において、発熱部32に通電するための電極(陽極及び陰極)として機能する。
図3は、本実施形態における抵抗体22の外観形状を示す説明図である。図3(a)は、−Y方向に見た抵抗体22の側面図である。図3(b)は、3つの中心軸C1,C11,C12を通る仮想平面でのリード部31aの断面において、電極部27近傍部分を拡大して示す部分拡大断面図である。図3(b)では、−Z方向に見たリード部31aの断面を表している。
図3(a),(b)に示すように、電極部27は、略楕円錐台状の外観形状を有する。電極部27は、基部271と、縮径部272と、上端部273とを備えている。基部271は、リード部31aとの接続部分に該当し、図3(a)に示すように略楕円形の外周形状を有する。上端部273は、電極部27において、リード部31aから最も離れて位置しており、電極リング18の内周面と接する。上端部273は、図3(a)に示すように、略円形の外周形状を有する。なお、上端部273の外周形状は、略楕円形であってもよい。上端部273の直径は、基部271の長軸の長さおよび短軸の長さよりも小さい。縮径部272は、基部271と上端部273とを連続的に接続する部位であり、X−Z平面と平行な面での断面形状は、略楕円形である。なお、縮径部272のX−Z平面と平行な面での断面形状は、略円形であってもよい。縮径部272のX−Z平面と平行な面での断面における最大径は、+Y方向に向かうにつれて小さくなる。したがって、上端部273における中心軸C11と平行な方向の長さAは、基部271における中心軸C11と平行な方向の長さBよりも小さい。本実施形態において、長さAと長さBとの割合であるA/Bは、下記式(1)を満たす。
0.1≦A/B≦0.8 ・・・(1)
上記割合A/Bは、0.1以上且つ0.7以下であることが好ましく、0.1以上且つ0.6以下であることが更に好ましく、また、0.1以上且つ0.5以下であることが更に好ましい。割合A/Bが上記式(1)を満たすことにより、リード部31aと電極部27との接続部分がなだらかになるため、後述するヒータ作製において基体21の材料を射出成形する際に、電極部27に相当する部位近傍に材料をまんべんなく配置できる。上記割合A/Bが0.1よりも小さいと、縮径部272の表面の傾斜が緩やかになり過ぎるため、後述する研磨工程により形成される上端部273の表面積にばらつきが生じるおそれがある。また、割合A/Bが0.8よりも大きいと、縮径部272の表面の傾斜が急になり過ぎるため、ヒータ作製において基体21の材料を射出成形する際に、基体21の材料を電極部27に相当する部位に十分に行き渡らせることができなくなり、電極部27に相当する部位近傍に空隙が生じるおそれがある。本実施形態において、上記長さAは、1mm以上且つ5mm以下である。本実施形態では、縮径部272の断面における外周縁は、内側に凸となるR形状を有する。
本実施形態では、図3(b)に示すように、基部271において中心軸C11に沿って発熱部32とは反対の端(後端側の端)と、上端部273において中心軸C11に沿って発熱部32とは反対の端(後端側の端)との間の中心軸C11に沿った長さを長さcとし、基部271において中心軸C11に沿って発熱部32側の端(先端側の端)と、上端部273において中心軸C11に沿って発熱部32側の端(先端側の端)との間の中心軸C11に沿った長さを長さdとしたときに、長さcおよび長さdは、下記式(2)を満たす。
c<d ・・・(2)
長さcおよび長さdが上記式(2)を満たすことにより、後述するヒータ作製において基体21の材料を射出成形する際に、電極部27に相当する部位近傍に材料をまんべんなく配置できる。かかる効果の詳細については、後述する。なお、本実施形態では、長さcおよび長さdは上記式(2)を満たすことは必須ではない。したがって、長さcおよび長さdが等しくても、また、長さcが長さdよりも大きくてもよい。
リード部31bの構成は、上述したリード部31aの構成と同様であるので、詳細な説明を省略する。
発熱部32は、U字状の外観形状を有し、2つのリード部31a,31bの−X方向の端部同士を連結する。発熱部32は通電により発熱する部位である。湾曲部分に電流を集中させることによって高温を実現させるために、湾曲部分の径は、発熱部32における他の部分の径や、各リード部31a,31bの径よりも小さい。
本実施例では、各リード部31a,31b及び発熱部32を形成する導電性セラミックは、絶縁材料として窒化珪素を主成分とし、導電性材料としてタングステンカーバイトを含有した導電性セラミック材料を焼成等して得られる。その結果、抵抗体22は、56体積%以上且つ70体積%以下の窒化珪素と、20体積%以上且つ35体積%以下のタングステンカーバイドとを含有する。
上述のヒータ4は、請求項におけるセラミックヒータの下位概念に相当する。また、発熱部32は請求項における連結部の下位概念に、基部271は請求項における一端部の下位概念に、上端部273は請求項における他端部の下位概念に、それぞれ相当する。
A−2.グロープラグの製造:
図4は、グロープラグ100の製造手順を示すフローチャートである。まず、抵抗体22の成形材料が作製され(ステップS105)、基体21の成形材料が作製される(ステップS110)。本実施形態において、抵抗体22の成形材料は、絶縁性セラミック及びタングステンカーバイドを主成分とする粉状体であり、例えば、絶縁性セラミック原料およびタングステンカーバイド等のセラミック原料を混合粉砕し、この混合物とバインダ等とをニーダー(混練機)を用いて混練し、その後ペレット化することによって造粒して作製することができる。本実施形態では、絶縁性セラミック原料として窒化珪素を用いるが、窒化珪素に代えて、又は、窒化珪素に加えて、サイアロンなどを用いることもできる。また、本実施形態では、バインダは、特に限定されるものではなく、例えば、ポリプロピレン等のバインダや可塑剤、ワックス及び分散剤等を、1種又は2種以上を混合して用いることができる。本実施態様において、基体21の成形材料は、絶縁性セラミックを主成分とする粉状体であり、例えば、絶縁性セラミック原料を混合粉砕し、この混合物とバインダ等をニーダーを用いて混練し、その後ペレット化することによって造粒して作製することができる。セラミック原料およびバインダの種類としては、抵抗体22の成形材料と同様な種類を用いてもよい。
抵抗体22の中間成形体を、ステップS105で得られた成形材料を用いて射出成形にて作製する(ステップS115)。本実施形態において、「抵抗体22の中間成形体」とは、後述する脱脂や焼成等の加熱工程を経て抵抗体22となる部材を意味する。
ステップS115で得られた抵抗体22の中間成形体の片面側に、半割り状の基体21の中間成形体を成形する(ステップS120)。抵抗体22の中間成形体の他方の面側に、基体21の中間成形体の残部を形成して、ヒータ4の中間成形体を得る(ステップS125)。ステップS120,S125では、いずれもステップS110で得られた成形材料を用いた射出成形により実行される。
図5は、ステップS120の処理内容を模式的に示す説明図である。図6は、ステップS125の処理内容を模式的に示す説明図である。ステップS120では、まず、抵抗体22の中間成形体300を下金型400に形成されたキャビティ420内に配置し、中間成形体300の上半分を覆うように上金型500を配置する。抵抗体22の中間成形体300は、抵抗体22とほぼ相似形の外観形状を有する。すなわち、リード部31aに対応するリード対応部310と、リード部31bに対応するリード対応部311と、発熱部32に対応する発熱対応部332と、2つの電極部27,28に対応する2つの電極対応部327,328とを備えている。また、中間成形体300は、後端連結部350を備えている。後端連結部350は、中間成形体300において、発熱対応部332とは反対側において、2つのリード対応部310,311の端部を連結する。後端連結部350は、2つのリード対応部310,311の相対的な位置がずれることを抑制して、中間成形体300の取扱いを容易にするために設けられている。
下金型400に形成されたキャビティ420は、抵抗体22の中間成形体300の下半分が収容可能な形状に形成されている。上金型500は、下金型400との合わせ面側が開口した中空の直方体状の外観形状を有する。上金型500の長手方向の一方の端面S1には、成形材料を上金型500の内部に充填するための射出孔が設けられている。上述のように中間成形体300、下金型400、および上金型500を配置した後、上金型500内にステップS110で得られた成形材料を射出して、半割り状の基体21の中間成形体を、抵抗体22の中間成形体の片側面側(図5における上方面側)に成形する。このようにして、図6に示す中間成形体700が得られる。
ステップS125では、ステップS120で得られた中間成形体700を上下反転させて図6に示す姿勢とし、新たな下金型600に形成されたキャビティ620内に配置する。次に、中間成形体700の上半分を覆うように上金型500を配置する。下金型600に形成されたキャビティ620は、中間成形体700における基体の中間成形体の部分がちょうど収容可能な形状に形成されている。上金型500は、図5に示す上金型500と同じである。上述のように中間成形体700、下金型600、および上金型500を配置した後、上金型500内にステップS110で得られた成形材料を射出して、中間成形体700の上半分に基体21の中間成形体の残部を形成する。このようにして、ヒータ4の中間成形体が得られる。
図7は、電極対応部327近傍における成形材料の流れを模式的に示す説明図である。図7では、ステップS125における中間成形体700を−Y方向に見た状態を示している。図7では、上金型500および下金型600は省略されている。本実施形態において、上金型500と中間成形体700との境界面750は、3つの中心軸C1,C11,C12を通る仮想平面と一致する。電極対応部327は、基部対応部341と、縮径対応部342と、上端対応部343とを備えている。基部対応部341は、基部271に対応する部位である。また、縮径対応部342は縮径部272に、上端対応部343は上端部273に、それぞれ対応する部位である。
上述のように、ステップS125における上金型500内への成形材料の射出は、上金型500の端面S1から行なわれるため、上金型500内において、成形材料は、かかる端面S1から反対側の面に向かう方向に流動する。図7において太い実線の矢印FLで示すように、電極対応部327の近傍において、端面S1から略−X方向に向かって流れてきた材料は、電極対応部327の縮径対応部342に到達する。ここで、縮径対応部342のX−Z平面と平行な断面形状は略楕円形なので、縮径対応部342に至った成形材料は、縮径対応部342の上半分の表面に沿って縮径対応部342の先端方向(−X方向)に滑らかに移動する。電極対応部327では、基部対応部341から上端対応部343に(+Y方向に)向かうにつれて径が減少している。材料の流れる方向(−X方向)に見て、縮径対応部342の上半分の表面は、+Y方向に向かうにつれて+Z方向に位置する。換言すると、電極対応部327の上半分の表面は、−X方向に見て、+Y方向に向かうにつれて下方に傾斜している。このため、成形材料が縮径対応部342の上半分の表面を移動する際に、一部の成形材料は、+Y方向に移動して、上端対応部343に対して先端側に隣接する領域AR1に回り込む。このため、かかる領域AR1に成形材料が充填され、空隙が生じることが抑制される。
また、図3に示すように、抵抗体22において、長さcに比べて長さdは大きい。これは、図7に示す中間成形体700においても対応する距離について、同様な関係になっていることを意味する。長さcに相当する距離、すなわち、基部対応部341において、中心軸に沿って発熱対応部332とは反対側の端(後端側の端)と、上端対応部343において中心軸に沿って発熱対応部332とは反対側の端(後端側の端)との間の中心軸に沿った距離(以下、「長さc11」と呼ぶ)と、基部対応部341において、中心軸に沿って発熱対応部332側の端(先端側の端)と、上端対応部343において中心軸に沿って発熱対応部332側の端(先端側の端)との間の中心軸に沿った距離(以下、「長さc12」と呼ぶ)とは、下記式(3)を満たす。
c11<c12 ・・・(3)
上記式(3)を満たすことにより、図3(b)に示す縮径部272と同様に、縮径対応部342においても、上端対応部343に対して先端側に位置する斜面は比較的なだらかである。このため、かかる斜面に沿って材料が進むため、領域AR1にしっかりと成形材料が充填され、領域AR1に空隙が生じることが抑制される。
図4に示すように、ステップS125においてヒータ4の中間成形体が得られると、ヒータ4の中間成形体の脱脂が実行される(ステップS130)。ヒータ4の中間成形体には、バインダが含まれているので、加熱(仮焼成)することにより、かかるバインダが取り除かれる。例えば、ヒータ4の中間形成体を、窒素雰囲気中にて800℃で60分加熱してもよい。ステップS130の後、本焼成が実行される(ステップS135)。かかる本焼成では、ステップS130のいわゆる仮焼成に比べて、高温で加熱が行なわれる。例えば、1750℃で加熱してもよい。このとき、ヒータ4の中間成形体が加圧される、いわゆるホットプレス焼成を行なってもよい。
研磨加工及び切断加工が実行される(ステップS140)。この工程では、ステップS135により得られた焼成体の外周の研磨および先端部の曲面加工が行なわれる。研磨により、電極部27,28が基体21の表面から露出する。また、切断により、ステップS135により得られた焼成体の後端部、すなわち、後端連結部350に相当する部分が取り除かれる。上述したステップS105〜S140により、ヒータ4が完成する。その後、図1に示すグロープラグ100の各構成部が組みつけられ(ステップS145)、グロープラグ100が完成する。
以上説明した実施形態のグロープラグ100では、長さAと長さBとの割合であるA/Bが上記式(1)を満たすので、リード部31aと電極部27との接続部分、およびリード部31bと電極部28との接続部分をなだらかにでき、基体21の中間成形体を射出形成する際に、電極対応部327,328の近傍に材料をまんべんなく配置できる。
また、割合A/Bが0.1以上であるので、縮径部272の傾斜が緩やかになり過ぎることを抑制できる。このため、研磨工程(ステップS140)により形成される上端部273の表面積にばらつきが生じることを抑制できる。上端部273は、電極リング18と接する部分であり、また、電極部28においては、外筒7と接する部分である。このため、かかる部分の表面積にばらつきが生じると、電気抵抗値にばらつきが生じて、ヒータ4の発熱性能にばらつきが生じる。しかしながら、実施形態のグロープラグ100では、このようなヒータ4の発熱性能のばらつきを抑制できる。
また、割合A/Bが0.8以下であるので、縮径部272の傾斜を十分に緩やかにできる。このため、基体21の成形材料を供給する際に、成形材料を電極対応部327,328の近傍に十分に行き渡らせることができ、空隙が電極対応部327,328の近傍、ひいては、電極部27,28の近傍に生じることを抑制できる。また、長さcおよび長さdが上記式(2)を満たすので、中間成形体700において、長さc11および長さc12が上記式(3)を満たしている。それゆえ、縮径対応部342において、上端対応部343に対して先端側に位置する部分の斜面を比較的緩やかにでき、かかる斜面に沿って成形材料を流して領域AR1にしっかりと成形材料を充填できる。したがって、領域AR1に空隙が生じることを抑制できる。また、ステップS120,S125において成形材料が電極対応部327,328近傍に達した際に、成形材料は電極対応部327,328の表面に沿って滑らかに移動するので、電極対応部327,328に成形材料が衝突することによる電極対応部327,328の変形や損傷を抑制できる。
B.実施例:
上述した実施形態のヒータ4を複数製造し、それぞれについて、強度と電気抵抗値とを測定して評価した。図8は、本実施例のヒータと比較例のヒータについての強度および電気抵抗の評価結果を示す説明図である。図8では、実施例および比較例のヒータについての、長さAの値(mm)と、長さBの値(mm)と、強度(MPa)と、抵抗(mΩ)と、長さc(mm)と、長さd(mm)とが示されている。
実施例1〜9のヒータは、長さAおよび長さBの組み合わせと、長さcおよび長さdの組み合わせとがそれぞれ互いに異なる。これに対して、実施例5、10〜13のヒータは、長さAおよび長さBの組み合わせはいずれも同じであり、長さcおよび長さdの組み合わせが互いに異なる。実施例1〜13のヒータは、上述の長さAと長さBとの割合A/Bが、上記式(1)の関係を満たす。これに対して、比較例1〜3のヒータは、割合A/Bが、上記式(1)を満たしていない。また、比較例1〜3では、長さcおよび長さdの組み合わせが互いに異なる。なお、各実施例および比較例のヒータをそれぞれ10個ずつ作製した。
実施例および比較例の各ヒータについて、電極部28の上端部が配置されている面を引っ張り面としてスパン12mmで、3点曲げ強度を測定した。図8では、各実施例および各比較例のヒータについて、それぞれ平均値を示している。また、図8では、強度の評価結果として、1050MPa以上を「○」(高評価)と示し、1000MPa以上且つ1050MPa未満を「△」(中程度の評価)と示し、1000MPa未満を「×」(低評価)と示している。
強度についての実施例1〜13の評価結果は、いずれも中程度以上の良好な結果であった。実施例8のヒータについての強度の評価が「△」であったのは、長さAが8mmと比較的大きく、電極部28自体が大きいため、ヒータ全体としての強度が低下したためと推定される。これに対して、比較例1,2のヒータは、強度が「×」(低評価)であった。比較例1については、長さAが長さBの2倍であり、電極部28が基部から上端部に向かうにつれて拡径しているため、ステップS120,S125において成形材料が流れる際に、上端部側に材料が回り込まず、空隙が生じたために強度が低下したものと推定される。また、比較例2については、長さAと長さBとが等しいため、比較例1と同様に、ステップS120,S125において成形材料が流れる際に、上端部側に材料が回り込まず、空隙が生じたために強度が低下したものと推定される。
また、長さA,Bの値が共通する実施例5,10〜13のヒータうち、実施例5,12,13のヒータについては、長さcおよび長さdが、上記式(2)(c<d)を満たしている。これに対して、他の実施例10,11のヒータについては、上記式(2)を満たしていない。これら実施例5,10〜13についての強度をみると、実施例5,12,13のヒータの強度は、1200MPa以上であるのに対して、実施例10,11のヒータの強度は、1080MPa以下である。これは、長さcおよび長さdが上記式(2)を満たす実施例5,12,13のヒータでは、ステップS120,S125において、領域AR1にしっかりと成形材料を充填できたため、かかる領域AR1における空隙の発生を抑制でき、強度が高くなったのに対して、長さcおよび長さdが上記式(2)を満たさない実施例10,11のヒータでは、領域AR1において小さな空隙が生じて強度が低くなったものと推定される。
これらの強度の評価結果から、割合A/Bは、0.1以上且つ0.8以下であることが好ましいことが理解できる。また、長さAは、0.05mm以上且つ5mm以下であることが好ましいことが理解できる。また、長さcおよび長さdは、上記式(2)に示す関係であるc<dを満たすことが好ましいことが理解できる。
実施例および比較例の各ヒータについて、電気抵抗値を測定した。電気抵抗値の測定は公知の任意の方法により実施できる。図8では、各実施例のヒータについて、それぞれ平均値(単位:mΩ)を示している。また、図8では、電気抵抗の評価結果として、700mΩ未満を「○」(高評価)と示し、700mΩ以上を「△」(中程度の評価)と示している。なお、比較例3の評価結果「×」については、後述する。
電気抵抗についての実施例1〜13の評価結果は、いずれも中程度以上の良好な結果であった。実施例9のヒータについての電気抵抗の評価が「△」であったのは、長さAが非常に小さく(0.05mm)、上端部の表面積が他の実施例のヒータに比べて非常に小さいためであるものと推定される。比較例3のヒータについての評価「×」は、比較例3の10個のヒータの抵抗値のばらつきが非常に大きいことを意味している。比較例3の割合A/Bは、0.05と非常に小さい。これは、縮径部272における傾斜が非常に緩やかであることを意味し、この場合、ステップS140における研磨度合いによって、上端部273の表面積が大きく変わり得る。このため、ヒータとしての電気抵抗値に大きなばらつきが生じたものと推定される。
これらの電気抵抗の評価結果から、割合A/Bは、0.1以上且つ0.8以下であることが好ましいことが理解できる。また、長さAは、1mm以上且つ5mm以下であることが好ましいことが理解できる。
C.変形例:
C1.変形例1:
上記実施形態および実施例において、電極部27および電極部28のいずれも上記式(1)を満たしていたが、これら2つの電極部27,28のうちのいずれか一方のみが上記式(1)を満たしてもよい。
C2.変形例2:
上記実施形態では、長さcおよび長さdは、上記式(2)(c<d)を満たしていたが、本発明はこれに限定されない。長さcおよび長さdは互いに等しくてもよく、また、長さcが長さdよりも大きくてもよい。長さcが長さdよりも大きい構成においても、ステップS120,S125における成形材料の射出方向が、上記実施形態および実施例と反対であれば、上記実施形態および実施例と同様な効果を奏する。この構成においては、上金型500において、発熱対応部332に近い側の端面に、成形材料の射出孔を設けてもよい。すなわち、一般には、長さcおよび長さdが等しくない構成を採用してもよい。
C3.変形例3:
上記実施形態および実施例における縮径部272の外観形状は、X−Z平面と平行な面での断面における最大径が+Y方向に向かうにつれて小さくなり、かつ、X−Y平面と平行な面での断面における外周縁が内側に凸となるR形状を有する形状であったが、本発明はこれに限定されない。図9は、変形例における電極部の外観形状を示す説明図である。図9では、図3(b)と同様に、−Z方向に見たリード部31aの断面のうち、電極部の近傍の断面を表している。図9(a)は、変形例における縮径部の第1の態様を示し、図9(b)は、変形例における縮径部の第2の態様を示し、図9(c)は、変形例における縮径部の第3の態様を示す。
図9(a)に示す変形例の第1態様の電極部27aは、縮径部272に代えて、縮径部272aを有する点において、図3(b)に示す実施形態の電極部27と異なる。縮径部272aの断面の外周縁の形状は、直線形状である。
図9(b)に示す変形例の第2態様の電極部27bは、縮径部272に代えて、縮径部272bを有する点において、図3(b)に示す実施形態の電極部27と異なる。縮径部272bの断面の外周縁の形状は、外側に凸となるR形状である。
図9(c)に示す変形例の第3態様の電極部27cは、縮径部272に代えて、縮径部272cを有する点において、図3(b)に示す実施形態の電極部27と異なる。縮径部272cの断面の外周縁の形状は、階段形状である。
図9(a)〜図9(c)に示す電極部27a〜27cを有するヒータであっても、長さAおよび長さBの割合A/Bが、上記(1)を満たすことにより、上記実施形態および実施例のヒータ4と同様な効果を奏する。
C4.変形例4:
上記実施形態では、ステップS120,S125において射出成形によってヒータ4の中間成形体を形成していたが、射出成形に代えて、粉末プレス成形、シート積層成形、および鋳込み成形等の任意の成形方法により形成してもよい。
C5.変形例5:
上記実施形態では、ステップS125において、ステップS120で得られた中間成形体700を上下逆転させて下金型600のキャビティ620に収容していたが、本発明は、これに限定されない。例えば、ステップS120の完了後、上金型500を中間成形体700の上部に配置したまま下金型400を新たな下金型に交換し、かかる下金型内に成形材料を射出して、ヒータ4の中間成形体を得てもよい。この構成においては、新たな下金型として、例えば、上金型500と同様な形状の金型を用いてもよい。
C6.変形例6:
上記実施形態および実施例では、抵抗体22の成形材料における導電性材料は、タングステンカーバイドであったが、これに代えて、珪化モリブデンや珪化タングステン等の、任意の導電性材料を用いることができる。
C7.変形例7:
上記実施形態では、ヒータ4は、グロープラグ100に用いられるセラミックヒータであったが、グロープラグ100に代えて、バーナーの着火用のヒータ、ガスセンサの加熱用ヒータ、DPF(Diesel particulate filter)に使用されるセラミックヒータであってもよい。
本発明は、上記実施形態および変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する本実施形態、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
2…主体金具
3…中軸
4…ヒータ
5…絶縁部材
6…絶縁部材
7…外筒
8…かしめ部材
9…軸孔
10…軸孔
11…雄ねじ部
12…工具係合部
13…筒状部
14…フランジ部
15…厚肉部
16…係合部
17…小径部
18…電極リング
19…リード線
21…基体
22…抵抗体
27…電極部
27a…電極部
27b…電極部
27c…電極部
28…電極部
31a…リード部
31b…リード部
32…発熱部
100…グロープラグ
271…基部
272…縮径部
272a…縮径部
272b…縮径部
272c…縮径部
273…上端部
300…中間成形体
310…リード対応部
311…リード対応部
327…電極対応部
328…電極対応部
332…発熱対応部
341…基部対応部
342…縮径対応部
343…上端対応部
350…後端連結部
400…下金型
420…キャビティ
500…上金型
600…下金型
620…キャビティ
700…中間成形体
750…境界面
AR1…領域
C1…中心軸
C11…中心軸
C12…中心軸
S1…端面

Claims (4)

  1. セラミックを含有する基体と、
    前記基体の内部に埋設され、セラミックを含有する抵抗体であって、
    互いに平行に延設された2つのリード部と、
    前記2つのリード部における一方の端部同士を連結する連結部と、
    前記2つのリード部のうちの少なくとも一方のリード部と一体に形成され、該リード部に自身の一端部が接続されて該リード部の軸線と交わる方向に延伸し、自身の他端部が前記基体の外表面に露出している電極部と、を有する抵抗体と、
    を備えるセラミックヒータであって、
    前記一方のリード部の前記軸線を通り前記電極部の延伸方向に平行な仮想面にて切断される前記電極部の断面において、前記他端部の前記軸線に平行な方向の長さをAとし、前記一端部の前記軸線と平行な方向の長さをBとしたときに、0.1≦A/B≦0.8を満たし、
    前記電極部の前記断面において、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、の間の前記軸線の方向に沿った長さをcとし、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、の間の前記軸線の方向に沿った長さをdとしたときに、cとdとは異なり、
    前記電極部の前記断面において、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部とは反対側の端と、を傾斜して接続してなり、且つ、前記一端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、前記他端部のうち前記軸線の方向における前記連結部側の端と、を傾斜して接続してなることを特徴とする、セラミックヒータ。
  2. 請求項1に記載のセラミックヒータにおいて、
    1mm≦A≦5mm
    を満たすことを特徴とする、セラミックヒータ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のセラミックヒータにおいて、
    c<dを満たすことを特徴とする、セラミックヒータ。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のセラミックヒータを備えることを特徴とするグロープラグ。
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