JP6290164B2 - 吸収性物品、及びその製造方法 - Google Patents

吸収性物品、及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6290164B2
JP6290164B2 JP2015246383A JP2015246383A JP6290164B2 JP 6290164 B2 JP6290164 B2 JP 6290164B2 JP 2015246383 A JP2015246383 A JP 2015246383A JP 2015246383 A JP2015246383 A JP 2015246383A JP 6290164 B2 JP6290164 B2 JP 6290164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
antibacterial agent
liquid
top sheet
thickness direction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015246383A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017006626A (ja
Inventor
隆宏 植田
隆宏 植田
俊久 林
俊久 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uni Charm Corp
Original Assignee
Uni Charm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uni Charm Corp filed Critical Uni Charm Corp
Priority to JP2015246383A priority Critical patent/JP6290164B2/ja
Publication of JP2017006626A publication Critical patent/JP2017006626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6290164B2 publication Critical patent/JP6290164B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)

Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品、及びその製造方法に関する。
経血や尿などの***液を吸収する吸収性物品として生理用ナプキンが知られている。同ナプキンは、互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有している。また、同ナプキンは、液透過性のトップシートと、液透過性の中間シートと、吸収性コアと、液不透過性のバックシートとを厚さ方向にこの順番で重ねて有している。そして、特許文献1には、トップシートと、トップシートの非肌側面に当接する上記中間シートとの間の空間に清涼剤を介挿することが開示されている。
特開2010−234031号
一方、ナプキンに抗菌性能が求められる場合もある。そして、その場合には、上記の清涼剤に代えて上記空間に抗菌剤を入れる構成が、参考例として考えられる。
しかしながら、かかる参考例のナプキンでは、着用対象者の肌に当接する上記のトップシートには抗菌剤が含まれていない。そのため、トップシートに残留する***液に対しては抗菌作用(菌繁殖の抑制作用等)を効果的に及ぼすことができない。
また、トップシートの非肌側面に当接する上記中間シート(例えば、所謂セカンドシート、或いは、セカンドシートが無い場合には所謂コアラップシート)にも***液が残留する恐れがあるが、かかる中間シートにも抗菌剤が含まれていない。そのため、当該中間シートに残留する***液に対しても抗菌作用を効果的に及ぼすことができない。
つまり、上記のナプキンでは、その厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌作用を効果的に及ぼすことができず、その結果、全体としてナプキンの抗菌作用を高めることが困難である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、吸収性物品の厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌作用が及ぶようにすることにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、
互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有した吸収性物品であって、
着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、
前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、
前記液透過性シートよりも前記厚さ方向の非肌側に配された、液体を吸収する吸収性コアと、
を有し、
前記トップシートには、抗菌剤が含まれており、
前記液透過性シートにも、抗菌剤が含まれており、
前記トップシートにおける前記幅方向の各端部には、前記抗菌剤が存在しない非存在領域が形成されており、
前記抗菌剤が存在する存在領域は、前記吸収性コアよりも前記長手方向及び前記幅方向に突出するような範囲に設定されていることを特徴とする吸収性物品である。
また、
互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有し、
前記塗布することにおいては、前記トップシートの基材シートの前記非肌側面に前記抗菌剤を塗布し、
前記塗布することと、前記当接させることとの間では、前記非肌側面に接着剤を塗布することを行い、
前記当接させることにおいては、前記液透過性シートの基材シートは、前記トップシートの基材シートの前記非肌側面に前記接着剤で固定され、
前記非肌側面において前記抗菌剤が塗布された領域は、前記接着剤が存在する接着剤存在部分と前記接着剤が存在しない接着剤非存在部分とを有することを特徴とする吸収性物品の製造方法である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、吸収性物品の厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌作用が及ぶようにすることができる。
本実施形態の吸収性物品の一例としての生理用ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。 同ナプキン1を厚さ方向の非肌側から見た概略平面図である。 図1中のIII−III矢視で示す概略分解図である。 吸収体10を厚さ方向の非肌側から見た概略平面図である。 抗菌剤の存在領域ARの平面位置をドット模様で示したナプキン1の概略平面図である。 本実施形態のナプキン1の製造ラインLMの概略側面図である。 接着剤存在部分PHMA及び接着剤非存在部分PHMANの説明図である、 本実施形態の第1変形例のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。 図8A中のB−B矢視で示す概略分解図である。 本実施形態の第2変形例のナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有した吸収性物品であって、
着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、
前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有し、
前記トップシートには、抗菌剤が含まれており、
前記液透過性シートにも、抗菌剤が含まれていることを特徴とする吸収性物品である。
このような吸収性物品によれば、トップシートにも抗菌剤が含まれており、また、トップシートの非肌側面に当接する液透過性シートにも抗菌剤が含まれている。よって、トップシートに残留する***液、及び上記液透過性シートに残留する***液のそれぞれに対して抗菌作用を効果的に及ぼすことができる。そして、その結果、吸収性物品の厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌作用が及ぶようにすることができる。
かかる吸収性物品であって、
前記トップシートに含まれる前記抗菌剤の量の方が、前記液透過性シートに含まれる前記抗菌剤の量よりも多いのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、トップシートでの抗菌作用を大きくすることができて、これにより、吸収性物品に排出された***液に対して早期から大きな抗菌作用を及ぼすことができる。
かかる吸収性物品であって、
前記トップシートに含まれる前記抗菌剤と、前記液透過性シートに含まれる前記抗菌剤とは、互いに同種の抗菌剤であるのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、上記の抗菌剤同士の種類が異なる場合に、これら抗菌剤同士が接触して反応等して起こり得る抗菌作用の低下などの不具合を未然に防ぐことができる。
かかる吸収性物品であって、
前記液透過性シートよりも前記厚さ方向の非肌側には、液体を吸収する吸収性コアが配されており、
前記吸収性コアにも抗菌剤が含まれているのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、上記の液透過性シートよりも非肌側に配された吸収性コアにも抗菌剤が含まれている。よって、吸収性コアに吸収されて保持された***液に対しても抗菌作用を効果的に及ぼすことができる。そして、その結果、吸収性物品の厚さ方向のより広い範囲に亘って抗菌作用が及ぶようにすることができる。
かかる吸収性物品であって、
前記トップシートにおける前記幅方向の各端部には、前記抗菌剤が存在しない非存在領域が形成されているのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、着用対象者の股間の肌を痛めることを抑制可能となる。すなわち、トップシートの幅方向の各端部は、着用対象者の股間における脚の付け根に当たり得る部分であることから、当該端部で特に当該着用対象者の肌を擦るなどして当該肌を痛め易い。そして、当該端部に、抗菌剤が存在していると、この痛める事態を助長する恐れがある。ここで、この点につき、上記構成によれば、当該端部には、抗菌剤が存在しない非存在領域が形成されている。よって、上記の痛める事態の助長を抑制することができる。
かかる吸収性物品であって、
前記トップシートの前記端部に前記厚さ方向の肌側から重ねられつつ前記端部よりも前記幅方向の外側に突出して設けられたサイドシートを有し、
前記トップシート及び前記サイドシートは、共に繊維で形成されているとともに、前記サイドシートは、前記トップシートの前記端部に圧着された部分を有しているのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、サイドシートにおける上記圧着された部分は、圧着に基づいて繊維密度が高くなっている。そのため、製造過程においては、毛細管現象によって液状の抗菌剤が当該圧着された部分に集まり易いが、この点につき、当該圧着された部分が位置するトップシートの端部には、抗菌剤が存在しない非存在領域が形成されている。よって、トップシートの肌側に設けられるサイドシートのうちで上記の圧着された部分に抗菌剤が集まってしまう事態を速やかに回避することができて、その結果、当該抗菌剤起因で着用対象者の肌を傷めてしまう事態を有効に回避することができる。
かかる吸収性物品であって、
前記液透過性シートは、当該液透過性シートの素材色と色違いに着色された着色部分を有し、
前記着色部分は、前記トップシートを透かして前記厚さ方向の前記トップシート側から視認可能に設けられているのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、上記の液透過性シートにおける着色部分は、トップシートを透かす形で同トップシート側から視認可能である。よって、当該着色部分を見た者に、当該吸収性物品が抗菌仕様であることをイメージさせることができる。
かかる吸収性物品であって、
前記液透過性シートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して、液体を吸収する吸収性コアと、
前記吸収性コアの前記厚さ方向の非肌側面に当接する第2シートと、
前記トップシートと前記液透過性シートと前記吸収性コアと前記第2シートとが一緒に前記厚さ方向の肌側から圧搾形成された圧搾部と、を有し、
前記圧搾部には、抗菌剤が存在しているのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、上記の圧搾部は、厚さ方向の肌側から圧搾形成されている。そのため、当該圧搾部には***液が溜まり易い。しかし、この点につき、当該圧搾部には抗菌剤が存在している。よって、同圧搾部に溜まった***液に対しても抗菌作用を効果的に及ぼすことができる。
かかる吸収性物品であって、
前記液透過性シート及び前記第2シートは、それぞれ、繊維で形成されており、
前記圧搾部において前記液透過性シートの繊維密度(g/cm3)と前記第2シートの繊維密度(g/cm3)とを比較した場合に、前記第2シートの繊維密度の方が大きいのが望ましい。
このような吸収性物品によれば、上記の圧搾部においては、第2シートの繊維密度の方が大きい。そのため、製造過程においては、毛細管現象によって上記液透過性シートの抗菌剤が第2シートの方へ移行し易く、その結果、圧搾部における厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌剤が存在した状態にすることができる。よって、圧搾部に溜まった***液に対して抗菌作用をより効果的に及ぼすことができる。
また、
互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有することを特徴とする吸収性物品の製造方法である。
このような吸収性物品の製造方法によれば、トップシート及び同シートの非肌側面に当接する液透過性シートのそれぞれに抗菌剤を含んだ仕様の吸収性物品を製造可能となる。よって、前述した吸収性物品の作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記塗布することにおいては、前記トップシートの基材シートの前記非肌側面に前記抗菌剤を塗布するのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、トップシートの基材シートの非肌側面に抗菌剤を塗布するので、当該非肌側面に当接する上記の液透過性シートへと、抗菌剤の一部を速やかに移行可能となる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記塗布することと、前記当接させることとの間では、前記非肌側面に接着剤を塗布することを行い、
前記当接させることにおいては、前記液透過性シートの基材シートは、前記トップシートの基材シートの前記非肌側面に前記接着剤で固定され、
前記非肌側面において前記抗菌剤が塗布された領域は、前記接着剤が存在する接着剤存在部分と前記接着剤が存在しない接着剤非存在部分とを有するのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、上記の接着剤存在部分においては、抗菌剤の上記液透過性シートの基材シートへの移行を抑制する一方、上記の接着剤非存在部分においては、抗菌剤の上記液透過性シートの基材シートへの移行を概ね阻害せずに当該移行を速やかに行うことができる。よって、トップシートの基材シート及び上記液透過性シートの基材シートの両者に抗菌剤を含ませることが可能となる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記抗菌剤が塗布された領域に占める前記接着剤非存在部分の割合の方が、前記領域に占める前記接着剤存在部分の割合よりも大きいのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、接着剤非存在部分の割合の方が大きいので、上記液透過性シートの基材シートへの抗菌剤の移行をより確実に行うことができる。その結果、トップシート及び液透過性シートに抗菌剤を含んだ仕様の吸収性物品をより確実に製造可能となる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記抗菌剤は液体であり、
前記トップシートの基材シートに塗布された前記抗菌剤が乾燥する前に、前記当接させることを行うのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、トップシートの基材シートの抗菌剤の一部を、上記液透過性シートの基材シートへと確実に移行させることができる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記当接させることの後で、前記トップシートの基材シートと前記液透過性シートの基材シートとを一緒に前記厚さ方向に押圧するのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、トップシートの基材シートの抗菌剤の一部を、上記液透過性シートの基材シートへとより確実に移行させることができる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記トップシートの基材シート及び前記液透過性シートの基材シートは、それぞれ、繊維で形成されており、
前記当接させることにおいては、前記トップシートの基材シートの繊維密度(g/cm3)よりも前記液透過性シートの基材シートの繊維密度(g/cm3)の方が大きいのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、上記の当接させることにおいては、トップシートの基材シートの繊維密度よりも上記液透過性シートの基材シートの繊維密度の方が大きくなっている。よって、トップシートの基材シートに塗布された抗菌剤の上記液透過性シートの基材シートへの移行を、毛細管現象に基づいて速やかに行うことができる。そして、これにより、トップシート及び液透過性シートに抗菌剤を含んだ仕様の吸収性物品をより確実に製造可能となる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記液透過性シートの基材シートよりも前記厚さ方向の非肌側には、液体を吸収する吸収性コアが設けられ、
前記塗布することにおいては、前記吸収性コアよりも前記幅方向及び前記長手方向に突出するように、前記トップシートの基材シートに対して前記抗菌剤を塗布し、
前記移行させることにおいては、前記抗菌剤の一部を前記液透過性シートの基材シート経由で前記吸収性コアへ移行させるのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、吸収性コアよりも幅方向及び長手方向に突出するように抗菌剤がトップシートの基材シートに塗布されている。よって、かかる抗菌剤の一部が吸収性コアに移行すると、吸収性コアにおける幅方向及び長手方向の概ね全域に亘って抗菌剤が存在した状態になる。よって、吸収性コアの何れの位置に***液が吸収されても、当該吸収された***液に対して抗菌作用を及ぼすことができる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記液透過性シートの基材シートよりも前記厚さ方向の非肌側には、液体を吸収する吸収性コアが設けられ、
前記塗布することにおいては、前記吸収性コアよりも前記幅方向に突出しないように、前記トップシートの基材シートに対して前記抗菌剤を塗布し、
前記移行させることにおいては、前記抗菌剤の一部を前記液透過性シートの基材シート経由で前記吸収性コアへ移行させるのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、トップシートの基材シートにおいて抗菌剤が塗布された領域が吸収性コアよりも幅方向に突出しないように、当該塗布された領域を同コアで非肌側から覆うことができる。よって、トップシートの基材シートの非肌側に位置する各種装置に、抗菌剤の塗布後に同シートの非肌側面が接触して起こし得る抗菌剤起因の腐食等の不具合を、同シートの非肌側面の代わりに同コアが上記装置に接触することによって有効に回避することができる。
かかる吸収性物品の製造方法であって、
前記当接させることは、前記トップシートの基材シートの搬送路が前記液透過性シートの基材シートの搬送路に合流する合流位置で行われ、
前記トップシートの基材シートの搬送路において前記抗菌剤を塗布する塗布位置よりも搬送方向の上流側の位置には、シートロールから前記トップシートの基材シートを繰り出す繰り出し位置が設定されており、
前記トップシートの基材シートの搬送路における前記塗布位置は、前記繰り出し位置よりも前記合流位置の方に近いのが望ましい。
このような吸収性物品の製造方法によれば、抗菌剤を塗布後のトップシートの基材シートの搬送長さを短くすることができる。よって、トップシートの基材シートに塗布された抗菌剤との接触起因で製造ラインの各種装置が汚損されてしまうことを有効に防ぐことができる。
===本実施形態===
図1乃至図4は、本実施形態の吸収性物品の一例としての生理用ナプキン1の説明図である。図1は、同ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図であり、図2は、同ナプキン1を厚さ方向の非肌側から見た概略平面図である。また、図3は、図1中のIII−III矢視で示す概略分解図である。更に、図4は、吸収体10を厚さ方向の非肌側から見た概略平面図である。
図1及び図3に示すように、ナプキン1は、長手方向と幅方向と厚さ方向とを有した平面視縦長形状のシート状部材である。また、同ナプキン1にあっては、厚さ方向の肌側から非肌側へと順に、液透過性のトップシート20と、吸液性の吸収体10と、液不透過性のバックシート30と、が積層されている。そして、これら各部材20,10,30は、それぞれ、厚さ方向に隣接する部材と、ホットメルト接着剤等の接着剤HMAで接合されている。なお、同接着剤HMAの塗布パターンとしては、Ωパターンやスパイラルパターン、ストライプパターン等を例示できて、このことは、後で出てくる他の接着剤HMAについても同様である。
図1に示すように、トップシート20及びバックシート30の平面サイズは、吸収体10の平面サイズよりも大きくされている。よって、これら両シート20,30の外周縁部20e,30e(図1中でドット模様の部分を参照)は、それぞれ吸収体10から長手方向の外方及び幅方向の外方に突出している。そして、当該外周縁部20e,30e同士が溶着等の圧着又は接着で接合されることにより、これら両シート20,30同士の間に吸収体10が保持されている。
また、この例では、両シート20,30の平面形状は互いに同じとされている。そして、両シート20,30は、長手方向の略中央部が幅方向の両側に突出した形状をしていて、かかる突出した形状の部分20w,30wが、ナプキン1を下着(不図示)に載置固定する際に供される所謂ウイング部1w,1wとして機能する。すなわち、図2及び図3に示すように、バックシート30において各ウイング部1wに対応する部分30wの非肌側面には、ナプキン1を下着に固定するための粘着部40wが適宜な接着剤で略矩形状に形成されている。また、同目的の粘着部40cが、バックシート30の非肌側面におけるウイング部1w,1w同士の間の部分30cにも、適宜な接着剤で長手方向に沿った帯状に複数形成されている。但し、粘着部40w,40cの配置パターンは何等これに限らない。
トップシート20の素材例としては、エアスルー不織布等の適宜な不織布を挙げることができて、この例では、エアスルー不織布が使用されている。但し、何等これに限らない。すなわち、液透過性の柔軟なシートであれば、これ以外のシートを用いても良い。また、バックシート30の素材例としては、ポリエチレン(PE)等の適宜な樹脂フィルムを挙げることができて、この例では、PEフィルムが使用されている。但し、何等これに限らない。すなわち、液不透過性の柔軟なシートであれば、これ以外のシートを用いても良い。
また、図1に示すように、トップシート20の肌側面には、肌側から複数の圧搾部EM,EM…が形成されており、これにより、トップシート20と吸収体10とは一緒に厚さ方向に圧搾されて、その接合度合いが高められている。そして、この例では、かかる圧搾部EMとして、2種類の圧搾部EML,EMDが形成されている。一方の圧搾部EMは、線状の圧搾部EMLである。そして、当該線状の圧搾部EML,EML…は、吸収体10の外周縁部に沿って複数連なって形成されていて、これにより、全体として長手方向に長い略環状をなしている。他方、もう一方の圧搾部EMは、点状の圧搾部EMDである。そして、当該点状の圧搾部EMD、EMD…は、上記の複数の線状の圧搾部EML,EML…がトップシート20上に区画する略閉じた領域AEML内に離散的に形成されている。なお、この例では、各点状の圧搾部EMDの平面形状は直径1mmの円形とされており、また、同圧搾部EMD,EMD…の配置パターンは千鳥配置パターンとされているが、何等これに限らない。更に言えば、これら点状の圧搾部EMD及び線状の圧搾部EMLは無くても良い。
図3及び図4に示すように、吸収体10は、液体吸収性繊維等を所定形状の一例として長手方向に長い平面視縦長形状に成形した吸収性コア10cと、同コア10cの肌側面に当接してこれを被覆すべく同コア10cと平面形状が略同形の第1被覆シート(液透過性シートに相当)11と、同コア10cの非肌側面に当接してこれを被覆すべく同コア10cと平面形状が略同形の第2被覆シート(第2シートに相当)12と、を有している。そして、図3に示すように、各シート11,12は、それぞれ、吸収性コア10cにホットメルト接着剤等の接着剤HMAで接合一体化されていて、これにより、各シート11,12は、吸収性コア10cの所謂よれや崩れなどの不用な変形を防止する。
吸収性コア10cは、例えば坪量100(g/m2)〜400(g/m2)の範囲で液体吸収性繊維としてセルロース系吸水性繊維を有する。この例では、当該吸水性繊維の一例としてパルプ繊維が使用されているが、何等これに限らない。例えば、レーヨン繊維を使用しても良いし、これ以外の液体吸収性繊維を用いても良い。
また、この例では、同コア10cは、液体吸収性繊維に加えて液体吸収性粒状物の一例として高吸収性ポリマー(所謂SAP)も例えば坪量5(g/m2)〜50(g/m2)の範囲で有しているが、このSAPも省略可能である。
更に、この例では、第1被覆シート11として例えば坪量が10(g/m2)〜70(g/m2)の範囲のエアスルー不織布を使用しているが、液透過性で柔軟なシートであれば、何等これに限らない。すなわち、他の種類の不織布を使用しても良いし、或いは、ティッシュペーパー等を使用しても良い。また、第2被覆シート12としては例えばSMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド)不織布を使用しているが、柔軟なシートであれば、何等これに限らない、すなわち、他の種類の不織布を使用しても良いし、或いは、ティッシュペーパー等を使用しても良く、更に言えば、同第2被覆シート12については省略可能である。
かような吸収体10には、図4に示すように、非肌側からも点状の圧搾部ED10が圧搾形成されている。すなわち、この例では、吸収体10は、第1被覆シート11と吸収性コア10cと第2被覆シート12とを有しているので、これら三者が厚さ方向に一緒に圧搾されることにより、上記の圧搾部ED10が形成されている。そして、これにより、剛性が高められていて、その結果、よれ等の不用な変形を抑制可能となっている。なお、この例では、圧搾部ED10の平面形状は直径1.2mmの円形とされており、また同圧搾部ED10,ED10…の配置パターンは千鳥パターンとされているが、何等これに限らない。また、同圧搾部ED10及び圧搾部EML,EMDが形成された吸収体10の厚さの最大値は、例えば0.5mm〜5mmの範囲に収められているが、何等これに限らない。
ところで、本実施形態では、図3のトップシート20と、トップシート20の非肌側面に当接する液透過性シートの一例としての前述の第1被覆シート11と、吸収性コア10cと、同コア10cの非肌側面に当接する第2シートの一例としての前述の第2被覆シート12とは、それぞれ抗菌剤を含んでいる。
よって、トップシート20に残留する***液、第1被覆シート11に残留する***液、吸収性コア10cに吸収されて保持された***液、及び、第2被覆シート12に残留する***液のそれぞれに対して抗菌作用を効果的に及ぼすことができる。そして、その結果、ナプキン1の厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌作用を及ぼすことができる。
また、この例では、各シート20,11,12及び吸収性コア10cの何れの部材にも、同種の抗菌剤が使用されている。よって、これら部材20,11,12,10c毎に抗菌剤の種類が異なる場合に起こり得る不具合、例えば、互いに種類の異なる抗菌剤同士が接触して反応等して抗菌作用が低下してしまうことを未然に防ぐことができる。但し、何等これに限らない。すなわち、互いに接触しても反応等せずに抗菌作用が低下しないように複数の抗菌剤を選択して使用するのであれば、抗菌剤の種類を部材20,11,12,10c毎に異ならせても良い。
かかる抗菌剤としては、例えば、塩化ベンザルコニウム液を水等の適宜な溶媒で希釈して生成された抗菌液を使用可能である。詳しくは、塩化ベンザルコニウム液を5%に希釈した水溶液とエタノールと水とを、それぞれ0.25%、10%、89.75%の割合で配合することにより、上記の抗菌液を生成することができて、この例では、この抗菌液を使用している。そして、このナプキン1が市場に供給される時点では、水などの溶媒は既に蒸発していて、これにより、これら各シート20,11,12や吸収性コア10cの内部には、塩化ベンザルコニウムが主な抗菌成分として残存した状態になっている。ちなみに、上述の配合割合や配合成分は一例であって何等これに限らない。すなわち、これ以外の配合割合や配合成分で抗菌液を生成しても良い。また、更に言えば、上記の抗菌液以外に、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンゼトニウム、ポリアミノプロピルビグアニド、パラベン等を抗菌剤として使用しても良い。
ここで、各シート20,11,12及び吸収性コア10cがそれぞれ含む抗菌剤の量(溶媒蒸発後に残存する量(g))の大小関係については、この例では、トップシート20が最も多く、次に第1被覆シート11が多く、次に吸収性コア10cが多く、第2被覆シート12が最も少なくなっている。
そして、このようにトップシート20に含まれる抗菌剤の量(g)を最も多くしていれば、トップシート20での抗菌作用を大きくすることができる。そして、これにより、ナプキン1に排出された***液に対して早期から大きな抗菌作用を及ぼすことができて、その結果、ナプキン1は全体として高い抗菌性を奏することができる。
但し、何等これに限らない。例えば、吸収性コア10cに抗菌剤を最も多く含ませても良い。そして、このようにすれば、最終的に***液の大半が最も長期間に亘って留まることになる吸収性コア10cにおいて、***液に高い抗菌作用を及ぼすことができる。よって、この場合も、ナプキン1は全体として高い抗菌性を奏し得る。
ちなみに、抗菌剤として塩化ベンザルコニウム液由来の上記抗菌液を用いた場合には、各シート20,11,12及び吸収性コア10cが抗菌剤を含んでいるか否かの判定を、次のようにして行うことができる。先ず、ナプキン1を各シート20,11,12及び吸収性コア10cの単位に分解後に、各シート20,11,12及び吸収性コア10cに対して、それぞれ、検査用の試薬としてブロモフェノールブルー塩基性溶液(0.1mol/Lの水酸化ナトリウム試薬50mLと、0.05%のブロモフェノールブルー水溶液20mLとを混合したもの)を検査対象の各部材20,11,12,10cにそれぞれ噴霧する。そして、この試薬の色が、紫色から青色へと変化した場合には、その部材20,11,12,10cに抗菌剤が含まれていると判定することができる。なお、上記の試薬に代えて、ブロモフェノールブルー酸性溶液(0.2mol/Lの酢酸ナトリウム7.5mLと、0.2mol/Lの酢酸92.5mLと、0.1%のブロモフェノールブルーエチルアルコール溶液2mLとを混合したもの)を用いることもできて、その場合には、試薬の色が、黄色から青色に変化した場合に、上記の抗菌剤が含まれていると判定することができる。また、場合によっては、変化後の色の濃さに基づいて抗菌剤の量の大小関係を判定しても良い。
図5に、幅方向と長手方向とで規定される平面位置における抗菌剤の存在領域ARをドット模様で示す。この例では、基本的に、当該存在領域ARは、各シート20,11,12及び吸収性コア10cに亘ってほぼ同じである。そのため、ここでは、これらを代表してトップシート20における抗菌剤の存在領域ARについて説明する。
この例では、抗菌剤の存在領域ARは、トップシート20の長手方向の全長に亘って設定されている。但し、幅方向については全長に亘ってはおらず、つまり、幅方向の中央部20cwには設定されているが、幅方向の各端部20ew,20ewには設定されていない。そして、これにより、着用対象者の股間の肌を痛めることを効果的に抑制している。詳しくは次の通りである。
先ず、トップシート20の幅方向の各端部20ewは、着用対象者の股間における脚の付け根に当たり得る部分であることから、当該端部20ewで特に当該着用対象者の肌を擦るなどして当該肌を痛め易い。よって、当該端部20ewに抗菌剤が存在していると、この痛めることを助長する恐れがあるが、この点につき、この例では、当該端部20ewは、抗菌剤が存在しない非存在領域ARNとされている。よって、上記の痛めることの助長を抑制することができる。
但し、何等これに限らない。すなわち、抗菌剤の存在領域ARが、トップシート20の幅方向の全長に亘って設定されていても良い。
また、この図5の例では、同存在領域ARは、吸収性コア10cよりも幅方向及び長手方向に突出するような範囲に設定されている。よって、最終的に***液が吸収性コア10cに吸収された際に、幅方向及び長手方向の何れの位置に吸収されても、当該***液に対して抗菌作用を及ぼすことができる。そして、これにより、ナプキン1は、全体として高い抗菌性を奏することができる。
更に、この例では、当該存在領域ARにおいては、抗菌剤は概ね均等分布で存在しているが、何等これに限らない。すなわち、同存在領域ARにおける幅方向の中央部ARcの方が幅方向の端部ARe,AReよりも多くの抗菌剤が存在するようにしても良い。そして、このようにすれば、幅方向の中央部ARcでの排出量が多い***液に対して、より効果的に抗菌作用を及ぼすことができる。
一方、この例では、かかる抗菌剤は、トップシート20の厚さ方向に関して均等に存在してはいない。すなわち、図3に示すトップシート20の厚さ方向においては、肌側の部分よりも非肌側の部分の方に多くの抗菌剤が偏って存在している。そして、このことも、着用対象者の肌を痛めることの防止に有効に寄与し得る。但し、何等これに限らない。すなわち、肌への悪影響を及ぼさない種類の抗菌剤を用いた場合には、当該抗菌剤を、トップシート20の厚さ方向の全長に亘ってほぼ均等に存在させても良いし、或いは、抗菌剤の量を、トップシート20の厚さ方向において肌側の部分の方を非肌側の部分より多くしても良い。
また、この例では、図1を参照して既述のようにトップシート20と吸収体10(11,10c,12)とは一緒に厚さ方向の肌側から圧搾されて、これにより、へこみ形状の点状の圧搾部EMDと線状の圧搾部EMLとが形成されているが、これらの圧搾部EMD,EMLにも、抗菌剤が存在している。よって、トップシート20の肌側面に***液が排出された際に、へこみ形状に起因して圧搾部EMD,EMLに溜まり易い***液に対しても抗菌作用を速やか且つ効果的に及ぼすことができる。そして、このことも、ナプキン1が全体として高い抗菌性を奏することに有効に寄与する。
なお、ここで望ましくは、かかる圧搾部EMD,EMLにおける第1被覆シート11の繊維の分布密度(g/cm3)(以下、繊維密度(g/cm3)と言う)と第2被覆シート12の繊維密度(g/cm3)とを比較した場合に、第2被覆シート11の繊維密度の方が大きくなっていると良い。そして、このようになっていれば、後述するナプキン1の製造ラインLMにおいては、毛細管現象によって液状の抗菌剤が第2被覆シート12の方へ移行し易く、その結果、圧搾部EMD,EMLにおける厚さ方向の広い範囲に亘って抗菌剤が存在した状態にすることができる。そして、これにより、圧搾部EMD,EMLに溜まった***液に対して抗菌作用をより効果的に及ぼすことができる。
ちなみに、圧搾部EMD,EMLでの各シート20,11,12及び吸収性コア10cの繊維密度(g/cm3)の各値については、例えば、算出対象の各部材20,11,12,10cの圧搾部EMD,EMLでの坪量(g/m2)を、それぞれ、圧搾部EMD,EMLでの各部材20,11,12,10cの厚さで除算した除算値として求めることができる。
また、望ましくは、第1被覆シート11が、その素材色と色違いに着色された着色部分(不図示)を有していると良い。この例では、第1被覆シート11が不織布であって、その素材色が白色系の色であることから、白色系の色の色違いとして緑色の着色部分を有している。また、この例では、当該着色部分の視認性を高める目的で、この着色部分は、第1被覆シート11の肌側面の全域に亘って形成されている。そして、これにより、この緑色の着色部分を見た者に、当該ナプキン1が抗菌仕様であることをイメージさせることができる。但し、着色部分の色は、何等緑色に限らない。すなわち、着色部分を見た者に、抗菌仕様であることをイメージさせる色であれば、これ以外の色に着色しても良く、例えば、黄緑や深緑などの他の緑色系の色でも良いし、青色系の色でも良い。また、着色部分の形成対象領域は、何等上述のような第1被覆シート11の肌側面の全域に限るものではない。例えば、同肌側面の一部を着色部分の形成対象としても良い。
図6は、本実施形態のナプキン1の製造ラインLMの概略側面図である。
この製造ラインLMでは、先ず、下工程で生成された複数の吸収体10,10…が搬送方向に所定ピッチP1で並んでベルトコンベアCV等の搬送路を搬送されている。すなわち、この時点では、既に吸収体10の形態とされていることから、吸収性コア10cの肌側面には第1被覆シート11がホットメルト接着剤HMA等で接合済みであり、また、非肌側面には第2被覆シート12がホットメルト接着剤HMA等で接合済みの状態となっている。
そして、同搬送路における所定の合流位置Pj20aでは、複数のトップシート20,20…が長手方向に連続してなるトップシートの連続シート20a(「トップシートの基材シート」に相当)が合流し、これにより、同連続シート20aは、吸収体10の第1被覆シート11(「液透過性シートの基材シート」に相当)に重ね合わせられて固定される。そして、以降、一体となって搬送方向に沿って搬送される。
なお、かかるトップシートの連続シート20aは、例えば、連続方向に巻き取られたシートロール20arの形態で製造ラインLMに搬入されるが、同ラインLMでは、シートロール20arは、繰り出し装置50に繰り出し可能に支持される。そして、シートロール20arの繰り出し位置P20arから繰り出されたトップシートの連続シート20aは、上述の合流位置Pj20aへ向けて、連続方向を搬送方向として適宜な搬送路を搬送されるが、ここで、この搬送路に設定された抗菌剤の塗布位置P53を通過する際に、同連続シート20aには抗菌剤が塗布される。すなわち、この塗布位置P53の近傍には、抗菌剤塗布装置53が配されていて、同位置P53を通過する際に、当該装置53から同シート20aの非肌側面に向けて抗菌剤として前述の抗菌液がスプレーで噴射される。
また、この塗布時の抗菌剤は、上記のように液状である。よって、塗布された抗菌剤は、連続シート20aの繊維を伝う等して同シート20aの厚さ方向に拡散し、これにより、同シート20aの非肌側面だけでなく、厚さ方向の中心位置或いはそれよりも肌側の位置までに亘って抗菌剤が存在した状態となる。
更に、図6を参照してわかるように、トップシートの連続シート20aの搬送路における抗菌剤の塗布位置P53は、シートロール20arの繰り出し位置P20arよりも上記の合流位置Pj20aの方に近くなっている。よって、抗菌剤を塗布後の同連続シート20aの合流位置Pj20aまでの搬送長さを短くすることができて、その結果、トップシートの連続シート20aに塗布された抗菌剤との接触起因で製造ラインLMの各種装置(不図示)が汚損されてしまうことを有効に防ぐことができる。
一方、この抗菌剤が塗布された連続シート20aは、上記の塗布位置P53よりも搬送方向の下流に設定されたホットメルト接着剤HMAの塗布位置P55を通過する。そして、その通過の際には、同位置P55の近傍に配された接着剤塗布装置55から、ホットメルト接着剤HMAが、同シート20aの非肌側面に塗布される。なお、このとき、同接着剤HMAは、ストライプパターン等の所定パターンで塗布される。よって、図7に示すように、非肌側面において抗菌剤が塗布された領域たる抗菌剤塗布領域AR(前述の存在領域ARと同じ)には、接着剤HMAが存在する接着剤存在部分PHMAと、存在しない接着剤非存在部分PHMANとが形成される。なお、このことは、トップシートの連続シート20aの抗菌剤の第1被覆シート11への移行性に関係し、これについては後述する。
そして、このように抗菌剤と接着剤HMAとが塗布されたトップシートの連続シート20aは、前述のように、合流位置Pj20aにおいて吸収体10の搬送路に合流して、これにより、同連続シート20aは吸収体10の第1被覆シート11に固定される。
なお、このときには、図6に示すように、トップシートの連続シート20aの非肌側面が、吸収体10の第1被覆シート11の肌側面に当接されるが、連続シート20aの非肌側面には抗菌剤塗布領域ARが形成されているとともに、図7に示すように、当該塗布領域ARは、接着剤存在部分PHMAと、接着剤非存在部分PHMANとを有している。よって、接着剤存在部分PHMAにおいては、抗菌剤の第1被覆シート11への移行が抑制される一方、接着剤非存在部分PHMANにおいては、抗菌剤の第1被覆シート11への移行が概ね阻害されずに当該移行が速やかに行われる。よって、トップシートの連続シート20a及び第1被覆シート11の両者に抗菌剤を確実に含ませることができる。
そして、第1被覆シート11に移行した抗菌剤の一部は、吸収性コア10cへと移行し、更に、同コア10cに移行した抗菌剤の一部は、同コア10cから第2被覆シート12へと移行し、その結果として、前述したようにトップシート20(20a)と第1被覆シート11と吸収性コア10cと第2被覆シート12とのそれぞれが抗菌剤を含んだ状態にすることができる。
なお、ここで、トップシートの連続シート20aから第1被覆シート11への抗菌剤の移行性の観点からは、抗菌剤塗布領域ARに占める接着剤非存在部分PHMANの割合の方を、同領域ARに占める接着剤存在部分PHMAの割合よりも大きくすると良く、この例では、そのようにしている(図7)。
また、この合流位置Pj20aでの繊維密度の大小関係は、トップシートの連続シート20aよりも第1被覆シート11の方が大きく、第1被覆シート11よりも吸収性コア10cの方が大きくなっている。よって、この大小関係に基づいて生じる毛細管現象も、抗菌剤の上記の移行を効果的に促進し得て、その結果、ナプキン1の厚さ方向の広い範囲に亘って確実に抗菌剤を含んだ状態にすることができる。
一方、かかる合流位置Pj20aの搬送方向の下流側には、エンボス加工装置60が配置されている。エンボス加工装置60は、回転する上下一対のロール60u,60dを有し、そのうちの下ロール60dの外周面には、前述の点状の圧搾部EMD及び線状の圧搾部EMLに対応した形状の凸部(不図示)が設けられている。よって、エンボス加工装置60を通過する際には、下ロール60dの外周面の凸部でこれらトップシートの連続シート20a及び吸収体10が一緒に厚さ方向の肌側から圧搾されて、これにより、上述の圧搾部EMD,圧搾部EMLが形成されて、トップシートの連続シート20aと吸収体10とがより強固に接合一体化される。なお、このときには、これら圧搾部EMD,EML以外の部分も上ロール60uの外周面と下ロール60dの外周面とで押圧されるが、この押圧(「押圧すること」に相当)によっても、前述の抗菌剤の厚さ方向の移行が促進される。
このエンボス加工装置60よりも搬送方向の下流側には、複数のバックシート30,30…が長手方向に連続してなるバックシートの連続シート30aの合流位置Pj30aが設定されている。よって、吸収体10が一体化されたトップシートの連続シート20aが当該合流位置Pj30aを通過する際には、同シート20aにバックシートの連続シート30aが合流する。そして、その際、当該トップシートの連続シート20aにバックシートの連続シート30aが非肌側から重ね合わせられることにより、トップシートの連続シート20aとバックシートの連続シート30aとの間に吸収体10が介挿された状態にされて、かかる状態のまま、その下流のラウンドシール装置65へと送られる。
ラウンドシール装置65は、回転する上下一対のロール65u,65dを有し、そのうちの下ロール65dの外周面には、ナプキン1の輪郭形状に対応した形状の凸部(不図示)が設けられている。よって、ラウンドシール装置65を通過する際に、トップシートの連続シート20aとバックシートの連続シート30aとの両者は、ナプキン1の輪郭をなす外周縁部20e,30eに相当する位置で互いに溶着等で接合される。そして、これにより、複数のナプキン1,1…が長手方向に連続してなるナプキンの連続体1aが生成され、同連続体1aは、搬送方向の下流のダイカッター装置70へと送られる。
ダイカッター装置70は、回転する一対のロール70u,70dを有し、そのうちの一方のロール70dの外周面には、ナプキン1の輪郭形状に対応した形状の抜き刃72を有している。よって、ナプキンの連続体1aがダイカッター装置70の位置を通過する際に、抜き刃72によってナプキンの連続体1aからナプキン1が個別に打ち抜かれて、これにより、単票状のナプキン1が生成される。
ちなみに、トップシートの連続シート20aに塗布された抗菌剤の吸収体10(つまり、第1被覆シート11と吸収性コア10cと第2被覆シート12)への移行性の観点からは、少なくとも、上記の合流位置Pj20aでトップシートの連続シート20aが吸収体10に当接されるまでは、同シート20aの抗菌剤が乾燥していないのが望ましく、この例では、そのようになっている。
図8A及び図8Bは、本実施形態の第1変形例のナプキン1の説明図である。図8Aは、同ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図であり、図8Bは、図8A中のB−B矢視で示す概略分解図である。
上述の実施形態では、図1及び図3に示すように、ナプキン1は、幅方向の各端部に所謂サイドシート25,25を有していなかったが、この第1変形例では、当該サイドシート25,25を有している。そして、主にこの点で上述の実施形態と相違し、これ以外の点は概ね同じである。そのため、以下では、主にこの相違点について説明し、上述の実施形態と同じ構成については同一の符号を付してその説明については省略する。
この第1変形例では、図8A及び図8Bに示すように、トップシート20の幅方向の寸法が上述の実施形態のそれよりも小さくなっている。すなわち、トップシート20は、吸収性コア10cよりも幅方向の外側に若干突出してはいるが、ナプキン1の外形輪郭の位置までは延在していない。そして、これにより、ナプキン1の外形輪郭をなすバックシート30の幅方向の各端部30ew,30ewが、トップシート20よりも幅方向の外側に突出した状態となっている。一方、かかるトップシート20の幅方向の各端部20ew1,20ew1には、長手方向の全長に亘ってサイドシート25,25が、トップシート20よりも幅方向の外側に突出して設けられている。そして、これにより、これらサイドシート25,25が、バックシート30の幅方向の各端部30ew,30ewに重なって接着や溶着等で接合されて、これにより、これらサイドシート25及びバックシート30の端部30ewは、互いに共同してナプキン1の外形輪郭を形成している。
なお、かかるサイドシート25は、繊維で形成されたシートの一例として不織布で形成され、図8Bに示すように、トップシート20の幅方向の端部20ew1の肌側面を覆うように同肌側面に重なって配されている。そして、この重なっている部分25pとトップシート20の端部20ew1とは圧着されていて、これにより、これらサイドシート25とトップシート20とは接合一体化されている。また、この圧着の痕跡として、上記の重なっている部分25pには、複数の矩形状の圧着部E25,E25…(「圧着された部分」に相当)が形成されている(図8Aを参照)。
ここで、この第1変形例でも、上述の実施形態と同様に、トップシート20の幅方向の中央部20cw1は、抗菌剤が存在する存在領域AR(図8A中のドット模様で示す領域を参照)とされているが、トップシート20の幅方向の端部20ew1は、抗菌剤が存在しない非存在領域ARNとされている。よって、着用対象者の股間の肌を痛めることを効果的に抑制している。詳しくは次の通りである。
先ず、サイドシート25における上記圧着部E25,E25…は、当該圧着に基づいて繊維密度(g/cm3)が高くなっている。そのため、前述の製造ラインLMにおいてトップシートの連続シート20aにサイドシート25の連続シート(不図示)を圧着した後に、液状の抗菌剤をトップシートの連続シート20aの非肌側面に向けて塗布すると、同連続シート20aに塗布された液状の抗菌剤が、毛細管現象によって、サイドシート25の連続シートにおける当該圧着部E25,E25…に移行して集まり易い。一方、このサイドシート25の肌側面は、着用対象者の股間における脚の付け根に当たり得る部分であることから、当該サイドシート25で特に着用対象者の肌を擦るなどして肌を痛め易い。そして、このサイドシート25に抗菌剤が存在していると、この痛めることを助長する恐れがある。
この点につき、この第1変形例では、当該圧着部E25が位置するトップシート20の端部20ew1は、抗菌剤が存在しない非存在領域ARNとされている。よって、このトップシート20の端部20ew1の肌側に設けられるサイドシート25の上記圧着部E25,E25…への抗菌剤の移行は防止されて、その結果、当該抗菌剤起因で着用対象者の肌を傷めてしまうことを有効に回避できる。
図9は、本実施形態の第2変形例のナプキン1の説明図であって、同ナプキン1を厚さ方向の肌側から見た概略平面図である。
前述の実施形態では、図5に示すように抗菌剤塗布領域(存在領域)ARが、吸収性コア10cよりも幅方向の外側に突出して形成されていたが、この第2変形例では、吸収性コア10cよりも幅方向の外側に突出しないように、すなわち、同コア10cの幅方向の内側に収まるように抗菌剤塗布領域ARが形成されている。
そのため、この第2変形例の場合には、図6の製造ラインLMにおける前述の合流位置Pj20aでは、トップシートの連続シート20aの非肌側面の抗菌剤塗布領域ARは、概ね同コア10cで覆われた状態になる。すなわち、当該塗布領域ARは、吸収性コア10cよりも幅方向の外側に突出しない状態になる。よって、当該合流位置Pj20aの下流側の搬送路においては、トップシートの連続シート20aの非肌側に位置する各種装置、例えばエンボス加工装置60の上ロール60uが、同シート20aの非肌側面に接触して起こし得る抗菌剤起因の腐食等の不具合を、同シート20aの非肌側面の代わりに同コア10cが上記ロール60uに接触することで有効に防ぐことができる。
そして、この第2変形例は、主に上述した点で前述の実施形態と相違し、これ以外の点は概ね同じである。そのため、前述の実施形態と同じ構成については同一の符号を付してその説明については省略する。
ちなみに、上述の抗菌剤起因の腐食防止の観点からは、図6に示す合流位置Pj20aの直近下流に位置するベルトコンベアCVaに、所謂サクションベルトコンベアを適用すると良い。そして、このようにすれば、同コンベアCVaの搬送路を形成する無端ベルトCVBの複数の吸気孔(不図示)からの吸気によって、トップシートの連続シート20aの余剰の抗菌剤を、同シート20aの肌側面経由で吸引除去することができる。よって、以降の搬送路においては、トップシートの連続シート20aの肌側に位置する各種装置、例えばエンボス加工装置60の下ロール60dが、同シート20aの肌側面に接触して起こし得る抗菌剤起因の腐食等の不具合を有効に防ぐことができる。
===その他の実施の形態===
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。また、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更や改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれるのはいうまでもない。例えば、以下に示すような変形が可能である。
上述の実施形態では、図3に示すように、トップシート20と、第1被覆シート11と、吸収性コア10cと、第2被覆シート12とに、それぞれ抗菌剤が含まれていたが、何等これに限らない。例えば、吸収性コア10cと第2被覆シート12とには抗菌剤が含まれていなくても良い。但し、吸収性コア10cは、大半の***液を吸収して最終的に同液を長期間に亘って保持する部材である。そのため、かかる***液に対して効果的に抗菌作用を及ぼす観点からは、同コア10cにも抗菌剤が含まれているのが望ましい。
上述の実施形態では、図3に示すように、トップシート20の非肌側面に当接する液透過性シートの一例として第1被覆シート11を例示した。そして、かかるシート11は、謂わば吸収性コア10cの肌側面に当接してこれを被覆するコアラップシートであったが、
何等これに限らない。例えば、上記の液透過性シートが、トップシート20と吸収体10との間に配される所謂セカンドシートであっても良い。つまり、当該液透過性シートが、トップシート20と上記のコアラップシート(第1被覆シート11)との間に配されるシートであっても良い。
上述の実施形態では、吸収性物品の一例としての生理用ナプキン1は、一対のウイング部1w,1wを有していたが、何等これに限らない。すなわち、ウイング部1wについては無くても良い。
上述の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキン1を例示したが、何等これに限らない。例えば、吸収性物品が、同じくショーツなどの下着に固定されて尿等の***液を吸収する尿取りパッドやパンティーライナー等であっても良いし、更に言えば、胴回り開口部と一対の脚回り開口部とを有した吸収性物品たる使い捨ておむつや所謂ペットシートであっても良い。
上述の実施形態では、トップシート20として単層シートを例示したが、複層シートであっても良い。すなわち、肌側層をなすシートと非肌側層をなすシートとが接合されてなる複層シートであっても良い。なお、この場合に、後者の非肌側層をなすシートを前述のセカンドシートと解釈しても良い。つまり、これら肌側層をなすシートとセカンドシートとが接合されたシートのことを、請求項に係る「トップシート」と解釈してもよい。そして、その場合には、請求項に係る「液透過性シート」とは、例えば、前述のコアラップシートのことを指すことになる。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)、1a ナプキンの連続体、1w ウイング部、10 吸収体、10c 吸収性コア、11 第1被覆シート(液透過性シート、液透過性シートの基材シート)、12 第2被覆シート(第2シート)、20 トップシート、20a トップシートの連続シート(トップシートの基材シート)、20ar シートロール、
20cw 中央部、20cw1 中央部、20e 外周縁部、20ew1 端部、20w 部分、25 サイドシート、25p 部分、30 バックシート、30a バックシートの連続シート、30c 部分、30ew 端部、30w 部分、40c 粘着部、40w 粘着部、50 繰り出し装置、53 抗菌剤塗布装置、55 接着剤塗布装置、60 エンボス加工装置、60d 上ロール、60u 下ロール、65 ラウンドシール装置、65d 上ロール、65u 下ロール、70 ダイカッター装置、70d 上ロール、70u 下ロール、72 カッター刃、AR 存在領域(抗菌剤塗布領域、塗布された領域)、ARc 中央部、ARe 端部、ARN 非存在領域、AEML 領域、EM 圧搾部、EMD 点状の圧搾部、EML 線状の圧搾部、ED10 圧搾部、E25 圧着部(圧着された部分)、HMA 接着剤、PHMA 接着剤存在部分、PHMAN 接着剤非存在部分、LM 製造ライン、CV ベルトコンベア、CVa ベルトコンベア、CVB 無端ベルト、P20ar 繰り出し位置、Pj20a 合流位置、P53 塗布位置、P55 塗布位置、Pj30a 合流位置、

Claims (16)

  1. 互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有した吸収性物品であって、
    着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、
    前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、
    前記液透過性シートよりも前記厚さ方向の非肌側に配された、液体を吸収する吸収性コアと、
    を有し、
    前記トップシートには、抗菌剤が含まれており、
    前記液透過性シートにも、抗菌剤が含まれており、
    前記トップシートにおける前記幅方向の各端部には、前記抗菌剤が存在しない非存在領域が形成されており、
    前記抗菌剤が存在する存在領域は、前記吸収性コアよりも前記長手方向及び前記幅方向に突出するような範囲に設定されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 請求項1に記載の吸収性物品であって、
    前記トップシートに含まれる前記抗菌剤の量の方が、前記液透過性シートに含まれる前記抗菌剤の量よりも多いことを特徴とする吸収性物品。
  3. 請求項1又は2に記載の吸収性物品であって、
    前記トップシートに含まれる前記抗菌剤と、前記液透過性シートに含まれる前記抗菌剤とは、互いに同種の抗菌剤であることを特徴とする吸収性物品。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の吸収性物品であって、
    前記吸収性コアにも抗菌剤が含まれていることを特徴とする吸収性物品。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の吸収性物品であって、
    前記トップシートの前記端部に前記厚さ方向の肌側から重ねられつつ前記端部よりも前記幅方向の外側に突出して設けられたサイドシートを有し、
    前記トップシート及び前記サイドシートは、共に繊維で形成されているとともに、前記サイドシートは、前記トップシートの前記端部に圧着された部分を有していることを特徴とする吸収性物品。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の吸収性物品であって、
    前記液透過性シートは、当該液透過性シートの素材色と色違いに着色された着色部分を有し、
    前記着色部分は、前記トップシートを透かして前記厚さ方向の前記トップシート側から視認可能に設けられていることを特徴とする吸収性物品。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の吸収性物品であって、
    前記液透過性シートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して、液体を吸収する吸収性コアと、
    前記吸収性コアの前記厚さ方向の非肌側面に当接する第2シートと、
    前記トップシートと前記液透過性シートと前記吸収性コアと前記第2シートとが一緒に前記厚さ方向の肌側から圧搾形成された圧搾部と、を有し、
    前記圧搾部には、抗菌剤が存在していることを特徴とする吸収性物品
  8. 請求項7に記載の吸収性物品であって、
    前記液透過性シート及び前記第2シートは、それぞれ、繊維で形成されており、
    前記圧搾部において前記液透過性シートの繊維密度(g/cm)と前記第2シートの繊維密度(g/cm)とを比較した場合に、前記第2シートの繊維密度の方が大きいことを特徴とする吸収性物品。
  9. 互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
    前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
    前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有し、
    前記塗布することにおいては、前記トップシートの基材シートの前記非肌側面に前記抗菌剤を塗布し、
    前記塗布することと、前記当接させることとの間では、前記非肌側面に接着剤を塗布することを行い、
    前記当接させることにおいては、前記液透過性シートの基材シートは、前記トップシートの基材シートの前記非肌側面に前記接着剤で固定され、
    前記非肌側面において前記抗菌剤が塗布された領域は、前記接着剤が存在する接着剤存在部分と前記接着剤が存在しない接着剤非存在部分とを有することを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  10. 請求項9に記載の吸収性物品の製造方法であって、
    前記抗菌剤が塗布された領域に占める前記接着剤非存在部分の割合の方が、前記領域に占める前記接着剤存在部分の割合よりも大きいことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  11. 請求項9又は10に記載の吸収性物品の製造方法であって、
    前記抗菌剤は液体であり、
    前記トップシートの基材シートに塗布された前記抗菌剤が乾燥する前に、前記当接させることを行うことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  12. 請求項11に記載の吸収性物品の製造方法であって、
    前記当接させることの後で、前記トップシートの基材シートと前記液透過性シートの基材シートとを一緒に前記厚さ方向に押圧することを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  13. 互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
    前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
    前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有し、
    前記トップシートの基材シート及び前記液透過性シートの基材シートは、それぞれ、繊維で形成されており、
    前記当接させることにおいては、前記トップシートの基材シートの繊維密度(g/cm)よりも前記液透過性シートの基材シートの繊維密度(g/cm)の方が大きいことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  14. 互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
    前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
    前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有し、
    前記液透過性シートの基材シートよりも前記厚さ方向の非肌側には、液体を吸収する吸収性コアが設けられ、
    前記塗布することにおいては、前記吸収性コアよりも前記幅方向及び前記長手方向に突出するように、前記トップシートの基材シートに対して前記抗菌剤を塗布し、
    前記移行させることにおいては、前記抗菌剤の一部を前記液透過性シートの基材シート経由で前記吸収性コアへ移行させることを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  15. 互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
    前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
    前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有し、
    前記液透過性シートの基材シートよりも前記厚さ方向の非肌側には、液体を吸収する吸収性コアが設けられ、
    前記塗布することにおいては、前記吸収性コアよりも前記幅方向に突出しないように、前記トップシートの基材シートに対して前記抗菌剤を塗布し、
    前記移行させることにおいては、前記抗菌剤の一部を前記液透過性シートの基材シート経由で前記吸収性コアへ移行させることを特徴とする吸収性物品の製造方法。
  16. 互いに直交する長手方向と幅方向と厚さ方向とを有するとともに、着用対象者の肌と当接する液透過性のトップシートと、前記トップシートの前記厚さ方向の非肌側面に当接して配された液透過性シートと、を有する吸収性物品の製造方法であって、
    前記トップシートの基材シートに抗菌剤を塗布することと、
    前記抗菌剤が塗布された前記トップシートの基材シートの前記厚さ方向の非肌側面に前記液透過性シートの基材シートを当接させることと、
    前記抗菌剤の一部を前記トップシートの基材シートから前記液透過性シートの基材シートへ移行させることと、を有し、
    前記当接させることは、前記トップシートの基材シートの搬送路が前記液透過性シートの基材シートの搬送路に合流する合流位置で行われ、
    前記トップシートの基材シートの搬送路において前記抗菌剤を塗布する塗布位置よりも搬送方向の上流側の位置には、シートロールから前記トップシートの基材シートを繰り出す繰り出し位置が設定されており、
    前記トップシートの基材シートの搬送路における前記塗布位置は、前記繰り出し位置よりも前記合流位置の方に近いことを特徴とする吸収性物品の製造方法。
JP2015246383A 2015-12-17 2015-12-17 吸収性物品、及びその製造方法 Active JP6290164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015246383A JP6290164B2 (ja) 2015-12-17 2015-12-17 吸収性物品、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015246383A JP6290164B2 (ja) 2015-12-17 2015-12-17 吸収性物品、及びその製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015127266A Division JP6464045B2 (ja) 2015-06-25 2015-06-25 吸収性物品、及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017006626A JP2017006626A (ja) 2017-01-12
JP6290164B2 true JP6290164B2 (ja) 2018-03-07

Family

ID=57762146

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015246383A Active JP6290164B2 (ja) 2015-12-17 2015-12-17 吸収性物品、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6290164B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6637001B2 (ja) * 2017-09-01 2020-01-29 ユニ・チャーム株式会社 温感物品
TWI711436B (zh) * 2017-09-01 2020-12-01 日商優你 嬌美股份有限公司 溫感物品
JP6635997B2 (ja) * 2017-10-06 2020-01-29 ユニ・チャーム株式会社 温感物品
CN108938205A (zh) * 2018-09-06 2018-12-07 晋江海纳机械有限公司 一种爆珠卫生用品的生产装置及其生产方法
CN112107428B (zh) * 2019-06-20 2023-05-05 尤妮佳股份有限公司 短裤型吸收性物品和短裤型吸收性物品制造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6664309B2 (en) * 2000-12-07 2003-12-16 Bostik Findley, Inc. Antimicrobial hot melt adhesive
JP4371736B2 (ja) * 2002-08-29 2009-11-25 ピジョン株式会社 吸収性製品とその製造方法
JP2005110821A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Daio Paper Corp 吸収性物品および吸収性物品の製造方法
JP4841224B2 (ja) * 2005-10-26 2011-12-21 大王製紙株式会社 吸収性物品
US8558051B2 (en) * 2007-07-18 2013-10-15 The Procter & Gamble Company Disposable absorbent article having odor control system
JP5946679B2 (ja) * 2012-03-30 2016-07-06 ユニ・チャーム株式会社 吸収性物品
JP6253241B2 (ja) * 2013-04-11 2017-12-27 株式会社リブドゥコーポレーション 吸収性物品
JP6008262B2 (ja) * 2015-04-07 2016-10-19 株式会社リコー シート搬送装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017006626A (ja) 2017-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6464045B2 (ja) 吸収性物品、及びその製造方法
JP6290164B2 (ja) 吸収性物品、及びその製造方法
KR101778808B1 (ko) 흡수성 물품
JP6178013B2 (ja) 破断弾性ストランドを分離するための方法
JP6377523B2 (ja) 吸収性物品
WO2020137424A1 (ja) パンツ型おむつ
JP6538527B2 (ja) 吸収性物品
JP7154203B2 (ja) 吸収性物品
WO2020137433A1 (ja) 使い捨ておむつ
JP7088731B2 (ja) 吸収性物品
JP2020108744A (ja) 吸収性物品
JP6101730B2 (ja) 吸収性物品
JP2015213543A (ja) 吸収性物品
WO2021039513A1 (ja) 吸収性物品
CN111374834B (zh) 吸收性物品用的吸收体以及吸收性物品
CN111374826B (zh) 吸收性物品
JP2014226457A (ja) 吸収性物品
WO2020137430A1 (ja) パンツ型おむつ
WO2020137427A1 (ja) パンツ型おむつ
JP2021029928A (ja) 吸収性物品
JP2015188737A (ja) 体液吸収シート
JP7199339B2 (ja) 吸収性物品
JP6847188B2 (ja) 吸収性物品
JP2006181185A (ja) 吸収性物品
US20120029453A1 (en) Absorbent article

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6290164

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250