JP6288783B2 - 地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット - Google Patents

地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP6288783B2
JP6288783B2 JP2016009776A JP2016009776A JP6288783B2 JP 6288783 B2 JP6288783 B2 JP 6288783B2 JP 2016009776 A JP2016009776 A JP 2016009776A JP 2016009776 A JP2016009776 A JP 2016009776A JP 6288783 B2 JP6288783 B2 JP 6288783B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
water
mixed fluid
liquid separation
separation container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016009776A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017129485A (ja
Inventor
秀実 田中
秀実 田中
Original Assignee
秀実 田中
秀実 田中
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 秀実 田中, 秀実 田中 filed Critical 秀実 田中
Priority to JP2016009776A priority Critical patent/JP6288783B2/ja
Publication of JP2017129485A publication Critical patent/JP2017129485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6288783B2 publication Critical patent/JP6288783B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)

Description

本発明は、地下水及び地下ガスの状況を継続的に監視することを可能にする、地中の気液混合流体の観測装置に用いるのに好適なガス抽出・分離ユニットに関する。
従来から、地殻変動特に地震予知に関する研究は各方面において盛んに行われているが、地震予知の難しさは未だ克服されていないのが実情である。
ところで、これらの研究成果の一つとして、観測井から採取した各種のガス及びイオン(水素ガス,ヘリウムガス,一酸化炭素,二酸化炭素,水素イオン及び炭酸水素イオンなど)の観測値が震源の浅い地震に対して応答した場合、それらの発生量が地震性破壊に伴う破壊表面積および破壊に伴う間隙率の増加に関係あることが分っている。また、近年、温泉水等の化学組成及びガス組成の変動も地震との関連が明らかにされてきた。
本件出願人は、この研究成果に基づいて、地震予知等のために、地下水及び地下ガスの継続的な監視を行うことを可能にする装置として、次の特許文献1に記載の地中の気液混合流体の観測装置を提案している。
図2は特許文献1に記載の地中の気液混合流体観測装置の全体構成例を示す概略図である。
特許文献1に記載の地中の気液混合流体観測装置は、水とガスとの混合流体を汲み上げる揚水手段(採取管P1及びチュービングポンプCP)と、汲み上げられた水とガスとを分離する気液分離手段と、気液分離手段により分離された水の量と水質を測定する水量及び水質測定手段(流量計FM及び水質測定機WM)と、気液分離手段により分離されたガスの分析測定手段(質量分析計QMS)と、水量及び水質測定手段と分析測定手段による測定データを記録する記録手段(記録装置RC1、RC2、RC3)とを備えている。
気液分離手段は、揚水手段の吐出側に接続されていて赤外線透過材料よりなる分離筒本体Bと、分離筒本体Bに接続されていて分離した水を水量及び水質測定手段に輸送するための水輸送管P2と、分離筒本体Bに接続されていて分離したガスを分析測定手段に輸送するためのガス輸送管P3と、ガス輸送管P3に設けられた電磁弁EVと、所定位置で分離筒本体Bを横切るように赤外光を射出する赤外光射出装置Eと、赤外光射出装置Eから射出された赤外光を受光する赤外光受光装置Rとを有するガス水分離筒CYとを含み、分離筒本体B内の水位が所定位置よりも上がり、赤外光が遮断されたときに電磁弁EVを閉弁し、所定位置よりも水位が下がり赤外光の遮断が解除されたときに電磁弁を開弁させるように構成されている。図2中、Hは掘削孔内に打ち込まれたスリット管、PDMは差圧計、CTはコールドトラップ、PMは差圧計である。
そして、特許文献1に記載の地中の気液混合流体観測装置では、装置の作動開始により、採取管P1を介してチュービングポンプCPにより汲み上げられたスリット管H内の水とガスの混合流体は、ガス水分離筒CY内部でガスと水とに分離しながら、水位が上昇する。ガス水分離筒CY内部の水位が所定水位に達すると、赤外光射出装置Eから赤外光受光装置Rへ達していた赤外光が遮断されて、電磁弁EVが閉弁する。そして、水は水輸送管P2により流量計FMを経て水質測定機WMへ、ガスはガス水分離筒CY上部と電磁弁EVに至るまでのガス輸送管P3内に溜まって行く。ガス水分離筒CY上部のガス圧が上昇し、その差圧が差圧計PDMで計測され、予め設定されている所定圧に達すると、差圧計PDMから信号が出力され、その出力信号に基づいて電磁弁EVが開弁する。ガス水分離筒CY上部に貯留されていたガスは、ガス輸送管P3によりコールドトラップCTを経て質量分析計QMSへ送られ、周知の方法で組成が分析されて、その結果は記録装置RC3に記録される。また、流量計FMで計測された水量は記録装置RC1に、水質測定機WMにより計測された値は周知の方法で記録装置RC2にそれぞれ記録される。
また、電磁弁EVが開弁すると、ガス水分離筒CY上部のガス圧が徐々に減少し、ガス水分離筒CY内部の水位が徐々に上昇する。ガス水分離筒CY内部の水位が所定水位に達すると、赤外光射出装置Eから赤外光受光装置Rへ達していた赤外光が遮断されて、電磁弁EVが閉弁する。
このようにして作動の一サイクルが終了し、再び上記の作動が開始されて、このサイクルが繰り返される。
このため、特許文献1に記載の装置によれば、長期に亘る地下ガス成分及び地下水の水質の監視が可能となり、得られた記録データから、研究成果を参照しながら、地震等の地殻変動を予知したり、温泉の変化等を適確に把握したりすることができる。
特開2007−183160号公報
しかるに、本件出願人は、更なる研究の結果、特許文献1に記載の装置においては、揚水手段で混合流体を汲み上げ、汲み上げられた混合流体を気液分離手段で水とガスとに分離させたときの、地下ガスの抽出量の計測精度を向上させる余地があることがわかった。また、特許文献1に記載の装置においては、揚水手段で混合流体を汲み上げ、汲み上げられた混合流体を気液分離手段で水とガスとに分離させているときの地下水を継続的に計測できる余地があることがわかった。さらに、特許文献1に記載の装置においては、揚水手段と気液分離手段の構成をよりコンパクト化できる余地があることがわかった。
本発明は、上記従来の課題を解決するために提案されたものであり、汲み上げた地下水及び地下ガスを継続的かつ高精度に定量可能であり、しかもコンパクト化可能な地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットを提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明による地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットは、水とガスとの混合流体を汲み上げ、汲み上げた混合流体を所定気圧下で気液平衡状態の水とガスとに分離させ、分離した水の量と水質を測定するとともに、分離したガスの分析測定を行い、これらの測定データを記録する地中の気液混合流体観測装置に用いるガス抽出・分離ユニットであって、内部が気密性を保持し、且つ、減圧されていて、該内部に導入された前記混合流体を水とガスとに分離させる気液分離容器と、前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部に前記混合流体を導入する混合流体導入バルブ機構と、前記気液分離容器内部に導入された前記水の水位を連続的に計測する水位センサと、前記気液分離容器内部に導入された前記ガスの気圧を計測する気圧センサと、前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部から前記水を排出する水排出ポンプバルブ機構と、前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部から前記ガスを抽出するガス抽出バルブ機構と、前記混合流体導入バルブ機構、前記水排出ポンプバルブ機構及び前記ガス抽出バルブ機構の作動を制御するポンプバルブ制御手段と、前記水位センサが計測した水位と前記気圧センサが計測した気圧に基づき、地下から汲み上げた水量と抽出ガス量を算出する定量手段とを備えたことを特徴としている。
また、本発明の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットにおいては、前記水位センサと、前記気圧センサが、前記気液分離容器と一体に設けられているのが好ましい。
また、本発明の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットにおいては、さらに、前記気液分離容器内部に導入された前記混合流体における水とガスとの分離を促進させる超音波発生装置を備えるのが好ましい。
本発明によれば、汲み上げた地下水及び地下ガスを継続的かつ高精度に定量可能であり、しかも構造を簡素化可能な地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットが得られる。
本発明の一実施形態にかかる地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットの全体構成を示すブロック図である。 特許文献1に記載の地中の気液混合流体観測装置の全体構成の一例を示す概略図である。
実施例の説明に先立ち、本発明を想到するに至った経緯及び本発明の作用効果について説明する。
本件出願人は、特許文献1に記載の地中の気液混合流体観測装置を製作し、現場での試験作動を繰り返した。その結果、揚水手段で混合流体を汲み上げ、汲み上げられた混合流体を気液分離手段で水とガスとに分離させる構成に関し、次のような改善すべき課題があることが判明した。
特許文献1に記載の装置では、揚水手段としてチュービングポンプCPを用いて混合流体を地下から汲み上げて、正圧の状態のガス水分離筒CY内部に導入する構成となっている。
このような構成においては、チュービングポンプCPで地下の混合流体を汲み上げる際に空気が含まれる。このため、ガス水分離筒CY内部で、水と分離したガスには、地中に含まれるガスの他にチュービングポンプCPで汲み上げた際に混入した空気が混在する。その結果、気液分離手段におけるガス水分離筒CY内部で分離したガスを計測しても、空気がノイズとなるため地中ガスの絶対量を高精度に計測することができない。
しかるに、混合流体が分離したときのガスを計測することで、地中ガスの絶対量を高精度に計測できるようにするためには、地中から汲み上げる混合流体に空気を混入させないことが望まれる。
また、特許文献1に記載の装置では、ガス水分離筒CY内部において水位が所定位置よりも上がって赤外光が遮断されたときに電磁弁EVを閉弁し、所定位置よりも水位が下がり赤外光の遮断が解除されたときに電磁弁EVを開弁している。そして、電磁弁EVが閉弁から開弁までの間に、ガス水分離筒CY内部に溜まったガス圧で、ガス水分離筒CY内部の水を、水輸送管P1を経由して流量計FM、水質測定機WMへと送り込み、流量計FMを通る水の量を計測する構成となっている。
しかし、このような赤外光を用いた電磁弁EVの開閉により、ガス水分離CY内部の水を水輸送管P1に流すタイミングを切り換える構成では、ガス水分離CY内部において水位が低い位置から所定位置に水位が上がってくるまでの間の水の量を継続的に定量することができない。
また、特許文献1に記載の装置では、分離筒本体Bに差圧計PDMや流量計FMなどの計測機器が水輸送管P2やガス輸送管P3を介して接続されているが、このような構成の場合、計測機器の配置が分散し、揚水手段及び気液分離手段が全体として大型化し易い。このため、特許文献1に記載の装置では、一旦、所定の場所に設置すると場所を変えることが難しい。しかし、地中の気液混合流体の観測が必要とされる場所は多数存在する。必要に応じて随時設置場所を変えた観測を可能とするためにも、極力コンパクト化して携帯可能なユニットを構成することが望まれる。
本件出願人は、上記課題を解消すべく、試行錯誤を重ねた結果、本発明の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットを想到するに至った。
本発明の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットは、水とガスとの混合流体を汲み上げ、汲み上げた混合流体を所定気圧下で気液平衡状態の水とガスとに分離させ、分離した水の量と水質を測定するとともに、分離したガスの分析測定を行い、これらの測定データを記録する地中の気液混合流体観測装置に用いるガス抽出・分離ユニットであって、内部が気密性を保持し、且つ、減圧されていて、該内部に導入された前記混合流体を水とガスとに分離させる気液分離容器と、前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部に前記混合流体を導入する混合流体導入バルブ機構と、前記気液分離容器内部に導入された前記水の水位を連続的に計測する水位センサと、前記気液分離容器内部に導入された前記ガスの気圧を計測する気圧センサと、前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部から前記水を排出する水排出ポンプバルブ機構と、前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部から前記ガスを抽出するガス抽出バルブ機構と、前記混合流体導入バルブ機構、前記水排出ポンプバルブ機構及び前記ガス抽出バルブ機構の作動を制御するポンプバルブ制御手段と、前記水位センサが計測した水位と前記気圧センサが計測した気圧に基づき、地下から汲み上げた水量と抽出ガス量を算出する定量手段とを備える。
本発明のガス抽出・分離ユニットのように、内部が気密性を保持し、且つ、減圧された気液分離容器を用いて、混合流体導入バルブ機構が気液分離容器内部の気密性を保持しながら、気液分離容器内部に混合流体を導入するようにするとともに、水排出ポンプバルブ機構が気液分離容器内部の気密性を保持しながら、気液分離容器内部から水を排出するようにすれば、気液分離容器内部への混合流体を導入する際には、混合流体導入バルブ機構のバルブを開弁するだけで足り、導入側にポンプを設けて混合流体を汲み上げずに済む。このため、気液分離容器内部に導入される混合流体にはポンプの作動を起因とする空気が混在しないので、気液分離容器内部で減圧下での気液平衡状態に分離したガス量を計測することで、地中ガスの量を高精度に計測することが可能となる。
また、本発明のガス抽出・分離ユニットのように、気液分離容器内部に導入された水の水位を連続的に計測する水位センサを備えれば、定量手段で水位センサが計測した水位に基づき演算することにより、気液分離容器内部に導入される水の量を継続的に定量することができる。
また、本発明のガス抽出・分離ユニットのように、気液分離容器内部に導入された水の水位を計測する水位センサと、気液分離容器内部に導入されたガスの気圧を計測する気圧センサを備えれば、水位センサと気圧センサとを気液分離容器と一体化させることで、ユニット全体を簡素化、コンパクト化できる。
また、本発明のガス抽出・分離ユニットにおいては、さらに、気液分離容器内部に導入された前記混合流体における水とガスとの分離を促進させる超音波発生装置を備えれば、気液分離容器内部で分離する水とガスとが気液平衡状態になるまでの時間を短縮することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものではない。
実施形態
図1は本発明の一実施形態にかかる地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットの構成を示す説明図である。
図1のガス抽出・分離ユニットは、気液分離容器1と、混合流体導入バルブ機構2と、水位センサ3と、気圧センサ4と、水排出ポンプバルブ機構5と、ガス抽出バルブ機構6と、ポンプバルブ制御手段7と、定量手段8と、超音波発生装置13を備えている。図1中、9は地中の混合流体を採取するための混合流体採取管、10は気液分離容器1内部で分離した水を排出するための水排出管、11は気液分離容器1内部で分離したガスを図示しないガスの分析・測定手段に向けて輸送するためのガス輸送管、12は地中に打ち込まれたスリット管である。
気液分離容器1は、内部が気密性を保持するように構成され、さらに、所定の気圧に減圧されている。
混合流体導入バルブ機構2は、混合流体採取管9に接続された電磁バルブからなる。そして、混合流体導入バルブ機構2の電磁バルブが開弁することにより、気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部に混合流体を導入するように構成されている。
水位センサ3は、気液分離容器1に一体的に設けられ、気液分離容器1内部に導入された水の水位を連続的に計測するように構成されている。なお、図1の例では、水位センサ3を静電容量式の水位センサで構成したが、水位センサ3は、気液分離容器1内部に導入された水の水位を連続的に計測するように構成されたものであれば、どのようなタイプの水位センサでもよい。
気圧センサ4は、気液分離容器1に一体的に設けられていて、気液分離容器1内部に導入されたガスの気圧を計測するように構成されている。
水排出ポンプバルブ機構5は、水排出管10に接続された電磁バルブ5aと、例えばチュービングポンプ等のポンプ5bとからなる。そして、電磁バルブ5aが開弁し、ポンプ5bが作動することにより、気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部から水を排出するように構成されている。
ガス抽出バルブ機構6は、ガス輸送管11に接続された電磁バルブからなる。そして、ガス抽出バルブ機構6の電磁バルブが開弁することにより、気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部からガスを抽出するように構成されている。
ポンプバルブ制御手段7は、混合流体導入バルブ機構2、水位センサ3、気圧センサ4、水排出ポンプバルブ機構5(電磁バルブ5a、ポンプ5b)、ガス抽出バルブ機構6と接続されている。そして、水位センサ3、気圧センサ4で計測された計測値に基づき、混合流体導入バルブ機構2、水排出ポンプバルブ機構5及びガス抽出バルブ機構6の作動を制御するソフトウェアを備えた演算処理装置で構成されている。
定量手段8は、水位センサ3が計測した水位と気圧センサ4が計測した気圧に基づき、地下から汲み上げた水量と抽出ガス量を算出するソフトウェアを備えた演算処理装置で構成されている。
超音波発生装置13は、気液分離容器1に取り付けられており、気液分離容器1内部に導入された混合流体を超音波で振動し液中に溶存しているガスを脱気することで、分離容器1内部に導入された混合流体における水とガスとの分離を促進させるように構成されている。
このように構成された本実施形態のガス抽出・分離ユニットでは、ポンプバルブ制御手段7の制御により混合流体導入バルブ機構2の電磁バルブが開弁すると、混合流体採取管9を介してスリット管12内の水とガスの混合流体が、減圧された状態で密閉されている気液分離容器1内部に入り込む。気液分離容器1内部に入り込んだ混合流体は、気液分離容器1内部でガスと水とに分離する。分離した水の水位が気液分離容器1内部において上昇し、ガスは気液分離容器1の上部に溜まっていく。なお、このとき超音波発生装置13が、気液分離容器1内部に導入された混合流体を超音波で振動し液中の溶存ガスを脱気することで、気液分離容器1内部でガスと水との分離が促進させられる。また、気液分離容器1内部で分離したガスと水は、気液平衡状態に近づいていく。また、水位センサ3は、気液分離容器1内部に導入された水の水位を連続的に計測している。
気液分離容器1内部の水が気液分離容器1内部における上方の所定位置である第1水位に到達したことを、水位センサ3が計測したとき、ポンプバルブ制御手段7の制御により混合流体導入バルブ機構2の電磁バルブが閉弁し、水排出ポンプバルブ機構5の電磁バルブ5aが開弁するとともに、ポンプ5bが作動して、気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部から水を吸い込み、気液分離容器1内部の水が気液分離容器1内部における上方に位置し且つ水排出管10の上方の所定位置である第2水位に下がるまで、水排出管10を経由して外部に排出する。そして、気液分離容器1内部の水が第2水位に下がったことを、水位センサ3が計測したときに、ポンプバルブ制御手段7の制御により水排出ポンプバルブ機構5の電磁バルブ5aが閉弁する。次いで、ガス抽出バルブ機構6の電磁バルブが開弁し、気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部のガスを、ガス輸送管11を経由して図示しないガスの分析・測定手段側へ向けて抽出する。そして、気液分離容器1内部の気圧が混合流体を導入する前の気圧に下がったことを、気圧センサ4が計測したときに、ポンプバルブ制御手段7の制御によりガス抽出バルブ機構6の電磁バルブが閉弁する。
この間、定量手段8は、水位センサ3が計測した水位に基づき、地下から汲み上げた水量を算出するとともに、気圧センサ4が計測した気圧に基づき、地下から汲み上げたガス量を算出する。より詳しくは、定量手段8は、現時点で水位センサ3が計測した水位と、上記第2水位で水位センサ3が計測する水位との差分を用いて、地下から汲み上げた水量を算出する。また、定量手段8は、現時点で気圧センサ4が計測した気圧と、混合流体を導入する前の気圧との差圧を用いて、地下から汲み上げたガス量を算出する。算出した水量及びガス量は、夫々図示しない記録装置に記録される。
その後に、混合流体導入バルブ機構2の電磁バルブが開弁し、気液分離容器1内部へ混合流体が導入されて、同様の処理が繰り返される。
本実施形態のガス抽出・分離ユニットによれば、内部が気密性を保持し、且つ、減圧された気液分離容器1を用いて、混合流体導入バルブ機構2が気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部に混合流体を導入するようにするとともに、水排出ポンプバルブ機構5が気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部から水を排出するようにしたので、気液分離容器1内部への混合流体を導入する際には、混合流体導入バルブ機構2の電磁バルブを開弁するだけで足り、導入側にポンプを設けて混合流体を汲み上げずに済む。このため、気液分離容器1内部に導入される混合流体にはポンプの作動を起因とする空気が混在しないので、気液分離容器1内部で分離したガス量を計測することで、地中ガスの量を高精度に計測することが可能となる。
また、本実施形態のガス抽出・分離ユニットによれば、気液分離容器1内部に導入された水の水位を連続的に計測する水位センサを備えたので、定量手段8で水位センサ3が計測した水位に基づき演算することにより、気液分離容器1内部に導入される水の量を継続的に定量することができる。
また、本実施形態のガス抽出・分離ユニットによれば、気液分離容器1内部に導入された水の水位を計測する水位センサ3と、気液分離容器1内部に導入されたガスの気圧を計測する気圧センサ4を一体的に備えたのでユニット全体を簡素化、コンパクト化できる。
また、本実施形態のガス抽出・分離ユニットによれば、さらに、気液分離容器1内部に導入された混合流体における水とガスとの分離を促進させる超音波発生装置13を備えたので、気液分離容器1内部で分離する水とガスとが気液平衡状態になるまでの時間を短縮することができる。
なお、本実施形態のガス抽出・分離ユニットにおけるポンプバルブ制御手段7による、混合流体導入バルブ機構2、水排出ポンプバルブ機構5及びガス抽出バルブ機構6の作動制御は、上述した制御に限られるものではなく、混合流体導入バルブ機構2が気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部に混合流体を導入することができ、水排出ポンプバルブ機構5が気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部から水を排出することができ、且つガス抽出バルブ機構6が気液分離容器1内部の気密性を保持しながら、気液分離容器1内部からガスを抽出することができれば、どのような制御であってもよい。
本発明の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニットは、地下水及び地下ガスの状況を継続的に監視することが求められる分野に有用である。
1 気液分離容器
2 混合流体導入バルブ機構
3 水位センサ
4 気圧センサ
5 水排出ポンプバルブ機構
5a 電磁バルブ
5b ポンプ
6 ガス抽出バルブ機構
7 ポンプバルブ制御手段
8 定量手段
9 混合流体採取管
10 水排出管
11 ガス輸送管
12 スリット管
13 超音波発生装置
H スリット管
P1 採取管
CP チュービングポンプ
CY ガス水分離筒
FM 流量計
RC1,RC2,RC3 記録装置
P2 水輸送管
WM 水質測定機
PDM 差圧計
EV 電磁弁
P3 ガス輸送管
CT コールドトラップ
PM 圧力計
QMS 質量分析計
B ガス水分離筒の本体
E 赤外光射出装置
F フロート
R 赤外光受光装置

Claims (3)

  1. 水とガスとの混合流体を汲み上げ、汲み上げた混合流体を所定気圧下で気液平衡状態の水とガスとに分離させ、分離した水の量と水質を測定するとともに、分離したガスの分析測定を行い、これらの測定データを記録する地中の気液混合流体観測装置に用いるガス抽出・分離ユニットであって、
    内部が気密性を保持し、且つ、減圧されていて、該内部に導入された前記混合流体を水とガスとに分離させる気液分離容器と、
    前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部に前記混合流体を導入する混合流体導入バルブ機構と、
    前記気液分離容器内部に導入された前記水の水位を連続的に計測する水位センサと、
    前記気液分離容器内部に導入された前記ガスの気圧を計測する気圧センサと、
    前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部から前記水を排出する水排出ポンプバルブ機構と、
    前記気液分離容器内部の気密性を保持しながら、該気液分離容器内部から前記ガスを抽出するガス抽出バルブ機構と、
    前記混合流体導入バルブ機構、前記水排出ポンプバルブ機構及び前記ガス抽出バルブ機構の作動を制御するポンプバルブ制御手段と、
    前記水位センサが計測した水位と前記気圧センサが計測した気圧に基づき、地下から汲み上げた水量と抽出ガス量を算出する定量手段とを備えたことを特徴とする地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット。
  2. 前記水位センサと、前記気圧センサが、前記気液分離容器と一体に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット。
  3. さらに、前記気液分離容器内部に導入された前記混合流体における水とガスとの分離を促進させる超音波発生装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット。
JP2016009776A 2016-01-21 2016-01-21 地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット Active JP6288783B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016009776A JP6288783B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016009776A JP6288783B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017129485A JP2017129485A (ja) 2017-07-27
JP6288783B2 true JP6288783B2 (ja) 2018-03-07

Family

ID=59396135

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016009776A Active JP6288783B2 (ja) 2016-01-21 2016-01-21 地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6288783B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108979632B (zh) * 2018-09-06 2023-07-18 中国电建集团华东勘测设计研究院有限公司 一种含浅层气地层的勘探孔内简易气样采集装置及方法
CN114152481B (zh) * 2020-09-08 2024-02-06 中国地质调查局水文地质环境地质调查中心 深部地热水中气体智能采集***及方法
WO2023277913A1 (en) 2021-06-30 2023-01-05 Halliburton Energy Services, Inc. Gas detection integration into a gas extractor
CN115753263B (zh) * 2022-11-22 2024-02-02 张家口地震监测中心站 一种用于非自流井化学量连续测量的集气装置
CN116067715B (zh) * 2023-02-27 2024-01-26 中国地质大学(北京) 野外温泉用气液采集装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4805680B2 (ja) * 2006-01-06 2011-11-02 田中 秀実 地中の気液混合流体観測装置
JP5250240B2 (ja) * 2007-11-06 2013-07-31 株式会社演算工房 地層ガス濃度測定装置および地層ガス濃度測定方法
JP5433523B2 (ja) * 2010-07-30 2014-03-05 三菱マテリアルテクノ株式会社 地化学サンプラー
EP2652266A2 (en) * 2010-12-16 2013-10-23 BP Corporation North America Inc. Method of determining reservoir pressure

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017129485A (ja) 2017-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6288783B2 (ja) 地中の気液混合流体観測装置用ガス抽出・分離ユニット
CA2949468C (en) Automated calcimeter systems
JP4870579B2 (ja) 揚水試験方法と揚水試験装置
WO2012106749A1 (en) Structured gas desorption at constant temperature
US20090266154A1 (en) In-borehole gas monitor apparatus and method
EP2954308A1 (en) Apparatus and methodology for measuring properties of microporous material at multiple scales
US9778091B2 (en) Systems and methods for analyzing fluid from a separator
US7329390B2 (en) Device and process for measuring breath alcohol
NO20092892L (no) Fremgangsmate og anordning for a redusere tettheten til et bronnhullsfluid ved nedihulls fluidanalyse
CN109632594B (zh) 一种基于高压压汞多尺度表征致密储层孔喉特征的方法
CN106226000A (zh) 一种真空密封性能测量装置及方法
RU2526962C1 (ru) Способ определения газокинетических характеристик угольного пласта
CN105021493B (zh) 一种多组分气体的吸附解析方法及装置
JP4805680B2 (ja) 地中の気液混合流体観測装置
CN108593371A (zh) 水体中溶解气的脱解收集装置及方法
JP2004012136A (ja) 岩盤等の浸透率測定方法及び浸透率測定装置
JP4374241B2 (ja) 対象物の密封性を測定するためのシステム及び方法
WO2024007578A1 (zh) 用于检测岩石中油、气和水含量的测试装置及方法
CA2832917C (en) Method for determining condition of piping and a sequence controlled sample pump
Freifeld et al. Real‐time quadrupole mass spectrometer analysis of gas in borehole fluid samples acquired using the U‐tube sampling methodology
KR20150047884A (ko) 용존가스를 포함하는 장심도 지하수용 시료채취장치 및 채취방법
CN104777073B (zh) 一种残余气量测定装置及方法
JP2007047058A (ja) 原位置における岩石浸透率の測定システム及び測定方法
US20220074906A1 (en) Device and method for measuring radon release amount during rock shearing damage process
CN1853095B (zh) 用于监测气体浓度的装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6288783

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250