JP6288444B2 - 栽培支援方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場において栽培している作物の環境を適正に保つための栽培支援技術に関する。
従来から、圃場において栽培している作物の環境の異常を自動検知したり、圃場環境の変化に応じて栽培設備を自動制御したりする技術が知られている。
例えば、特許文献1では、ハウス内の計測温度が異常高温または異常低温になったとき、これを検出して所定の局番に自動的に電話通報する構成が開示されている。また、特許文献2では、植物周囲の温度や湿度が管理範囲を逸するとブザーを鳴動させる構成が開示されている。あるいは、特許文献3では、ビニールハウス内の温度や湿度に応じて、開閉部のビニールを巻き上げたり巻き戻したりする構成が開示されている。
実開平1−146656号公報 特開昭60−188015号公報 特開昭63−44819号公報
近年では、作物の環境に関する温度や湿度等の適正範囲は、その作物の生育ステージに応じて変わっていくことが分かってきた。例えば、種を播いた直後と収穫前の時期とでは、適正な気温の範囲が必ずしも同じではなく、異なっている場合がある。このため、品質の高い作物を効率よく生産するためには、その作物の生育ステージに合わせて環境の適正範囲を変えつつ、環境の監視を行っていくことが好ましい。
ところが従来では、作物の生育ステージを把握することがきわめて困難であったため、特許文献1−3に開示されたように、温度や湿度等の適正範囲は、予め設定して固定しておくしかなかった。
本発明は、圃場において栽培している作物の環境を、その作物の生育ステージに応じて、適正に保つことができる栽培支援方法を提供する。
本発明の一態様では、栽培支援方法は、圃場に設置された圃場観測装置によって測定された土壌温度データを、所定の日時から積算して、積算値を求める第1ステップと、前記第1ステップで求められた積算値を得た親機、または、前記親機と通信によって、もしくは媒体を介してデータのやり取りが可能であるコンピュータが、前記積算値を基にして、前記圃場において栽培している作物の環境に関する所定の物理量の適正範囲を決定する第2ステップと、前記親機または前記コンピュータが、前記圃場観測装置、または前記圃場観測装置以外のセンサによって取得された前記所定の物理量の測定データを、前記第2ステップで決定した適正範囲と比較し、この比較結果から、前記作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かを判断する第3ステップとを備え、前記親機は、栽培に関するユーザの作業ログが入力可能なように構成されており、前記第1ステップにおいて、積算を開始する前記所定の日時は、前記作業ログを基にして設定される。
本発明によると、作物の生育ステージに関連づけられる土壌温度データの積算値に基づいて、作物の環境に関する温度等の適正範囲が決定される。そしてこの適正範囲と、温度等の測定データとが比較され、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かが判断される。また、土壌温度データの積算を開始する日時は、親機に入力される、栽培に関するユーザの作業ログを基にして設定される。したがって、圃場の作物の環境を、その作物の生育ステージに応じて、適正に保つことができる。
実施の形態に係る圃場観測システムのイメージ図 圃場観測装置の外観の例 実施の形態に係る圃場観測システムの機能構成図 管理装置の制御部周辺の機能とデータフローを示す図 積算土壌温度と環境物理量の適正範囲との関係の例であり、(a)はほうれん草用、(b)はなす用 栽培計画情報の例 実施の形態における処理の流れの一例を示すフローチャート 積算土壌温度と環境物理量の適正範囲との関係の他の例 クラウドコンピュータを利用する構成のイメージ図
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は実施の形態に係る圃場観測システムのイメージ図である。図1において、圃場観測装置(子機)100は、例えばほうれん草、なすなどの農作物を栽培する圃場に設置されており、土壌温度、土壌湿度、気温、湿度、照度などを測定し、測定データを無線で発信する。管理装置200は、例えば農作業を行うユーザ1が携帯しており、圃場観測装置100の親機として動作する。管理装置200を携帯したユーザ1が圃場観測装置100に近づくと、管理装置200から圃場観測装置100に送信要求がなされ、圃場観測装置100は管理装置200にデータを送信する。このような通信形態は、NFC(Near Field Communication)などの既存の近距離無線通信や、特定小電力無線通信などによって実現可能である。また、例えば観測の初期設定などにおいて、管理装置200から圃場観測装置100に設定データを送信する。管理装置200は、データ表示や操作入力が可能なように、タッチパネル50を有している。
図2は圃場観測装置100の外観の例である。図2の例では、圃場観測装置100は、圃場に埋設される地中埋設部110と、装置本体120とを備えている。地中埋設部110には、土壌温度センサ11および土壌湿度センサ12が内蔵されている。また、地中埋設部110の表面には、埋設深さの目安となる基準線18が付されている。装置本体120には、気温センサ13、湿度センサ14および照度センサ15が設けられている。また、圃場観測装置100にはバッテリ(図示せず)が内蔵されており、このバッテリによって動作するものとする。
図3は実施の形態に係る圃場観測システムの機能構成図である。図3において、圃場観測装置100は、センシング部10と、制御部20と、メモリ30と、通信部40とを備えている。センシング部10はここでは、地中埋設部110に内蔵された土壌温度センサ11および土壌湿度センサ12、並びに、装置本体120に設けられた気温センサ13、湿度センサ14および照度センサ15を含む。制御部20は、センシング部10に含まれた各センサ11−15によって取得された測定データを、所定の周期でもって、メモリ30に格納する。この場合、各センサ11−15の測定周期は全て同じである必要はない。例えば、照度センサ14は30分周期、土壌温度センサ11,気温センサ13および湿度センサ14については1時間周期、土壌湿度センサ12については12時間周期、というように、異なるセンシング周期を設定してもよい。通信部40は、メモリ30に格納されたデータを管理装置200に送信し、また、管理装置200から送信された設定データなどを受信する。破線で示したように、圃場観測装置100は演算処理部25を備えていてもかまわない。
管理装置200は、通信部60と、制御部70と、メモリ80とを備えている。通信部60は、圃場観測装置100から送信されたデータを受信し、また、設定データを圃場観測装置100に送信する。制御部70は、通信部60が受信したデータをメモリ80に格納したり、メモリ80に格納されたデータの演算処理を行ったりする。また管理装置200は、表示部51と、操作入力部52と、報知部90とを備えている。本実施の形態では、表示部51および操作入力部52がタッチパネル50として実現されているが、これに限られるものではない。
ここで、課題の項で述べたとおり、作物の環境に関する温度等の適正範囲は、その作物の生育ステージに応じて変わっていく。このため、品質の高い作物を効率よく生産するためには、その作物の生育ステージに合わせて環境の適正範囲を変えつつ、環境の監視を行っていくことが好ましい。また、本願発明者らの実験によって、作物の生育ステージは、その圃場の土壌温度データの積算値(積算地温)に関連付けられることが分かってきた。
そこで、本実施形態では、土壌温度データの積算値を活用して、栽培している作物の環境をその生育ステージに応じて適正に保てるよう、支援する方法を開示する。すなわち、圃場に設置された圃場観測装置100によって測定された土壌温度データを、所定の日時から積算して、積算値を求める。そして、この積算値を基にして、栽培している作物の環境に関する所定の物理量、例えば温度等の適正範囲を決定する。決定した適正範囲を実際の測定データと比較し、この比較結果から、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かを判断する。
ここでは、管理装置200の制御部70が、土壌温度データの積算演算、作物の環境の適正範囲の決定、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かの判断などの処理を行うものとする。土壌温度の測定データをT[℃]、測定間隔をΔt[h]とすると、土壌温度データの積算値は例えば次式で求められる。
なお、土壌温度が摂氏マイナスの値になると、積算値が徐々に小さくなっていくという問題が生じる。この問題を回避するためには、例えば、土壌温度の単位を華氏(F)にするという方法が考えられる。あるいは、土壌温度データに所定のオフセット値を加えた上で積算演算を行うようにしてもかまわない。
なお、管理装置200の制御部70等は、プロセッサとコンピュータプログラムとによって構成されていてもよい。コンピュータプログラムは、メモリ80、または図示しない別の記憶部に記憶される。同様に、圃場観測装置100の制御部20等は、プロセッサとコンピュータプログラムとによって構成されていてもよい。コンピュータプログラムは、メモリ30、または図示しない別の記憶部に記憶される。
図4は管理装置200における制御部70およびその周辺の機能ブロックとデータフローを示す図である。図4において、データ取得部72、積算処理部74、適正範囲決定部76および判断部78は制御部70によって実現されている。第1格納部82、第2格納部84、関係データベース(DB)86および第3格納部88はメモリ80によって実現されている。第1格納部82は圃場観測装置100によって測定された土壌温度データを格納する。第2格納部84は圃場において栽培する作物の計画等を特定する栽培情報を格納する。関係DB86は土壌温度データの積算値(積算地温)と環境物理量の適正範囲との関係を特定する。第3格納部88は栽培に関するユーザの作業ログを保存する。
データ取得部72は、圃場観測装置100から送信された土壌温度データを、通信部60を介して取得し、第1格納部82に保存する。またデータ取得部72は、圃場観測装置100から送信された温度等の測定データを、通信部60を介して取得し、判断部78に送る。積算処理部74は、第1格納部82から土壌温度データを読み出して積算演算を行う。適正範囲決定部76は、関係DB86を参照して、積算処理部74から受けた積算地温に基づいて、圃場の環境物理量の適正範囲を決定する。
関係DB86では、例えば、複数種類の作物について、それぞれ、土壌温度データの積算値と環境物理量の適正範囲との関係を特定するデータベースが準備されている。この場合は、適正範囲決定部76は、圃場において栽培している作物に対応するデータベースを選択して、参照すればよい。圃場において栽培している作物の特定は、例えば、ユーザ1が操作入力部51を介して行ってもよいし、あるいは、後述するように、圃場観測装置100から送信された圃場特定情報を用いて自動的に行うことも可能である。
判断部78は、データ取得部72から受けた測定データを、適正範囲決定部76で決定された適正範囲と比較して、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かを判断する。判断部78による判断結果は、例えば、表示部51に表示される。または、判断部78によって作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したと判断されたとき、報知部90が音声または特定音を発して報知する。
また、データ取得部72が圃場観測装置100から送信された圃場IDを取得し、この圃場特定情報の一例としての圃場IDを用いて第2格納部84に格納された栽培情報を参照してもよい。これにより、作物情報、すなわち当該圃場で栽培されている作物の種類に関する情報を得ることができる。すなわち、圃場観測装置100から送信された圃場特定情報を用いて、圃場において栽培されている作物を自動的に特定することができる。得られた作物情報は適正範囲決定部76に送られ、例えば、関係DB86内のデータベースの選択に用いられる。
また、圃場IDを用いて第2格納部84に格納された栽培情報を参照することによって、圃場情報、すなわち当該圃場の施設情報や住所等に関する情報を得るようにしてもよい。施設情報とは例えば、ハウスであるか、露地であるか、ハウスである場合には、2重貼りハウスか、ガラス張りハウスか、等である。この圃場情報は判断部78に送られ、例えば、適正範囲決定部76で決定された適正範囲の補正に用いられる。すなわち、圃場の施設情報や住所を用いて、環境物理量の補正を行うようにしてもよい。例えば、ハウスか露地かに応じて照度の適正範囲を補正してもよいし、住所によって定まる気候や土地の高度等に応じて土壌温度の適正範囲を補正してもよい。
図5は関係DB86に格納されたデータベースの一例であり、(a)はほうれん草の例、(b)はなすの例である。図5(a)の例では、生育ステージが積算地温の値に従って5段階に分けられており、各段階において、土壌温度、気温、湿度、土壌湿度および照度について適正範囲が定められている。図5(b)の例では、生育ステージが積算地温の値に従って4段階に分けられており、各段階において、土壌温度、気温、湿度、土壌湿度および照度について適正範囲が定められている。
図6は第2格納部84に格納された栽培情報の一例である。図6の例では、4つの圃場があり、例えば圃場ID「2」の圃場では、1−3月に大根を、4−7月にメロンを、9−11月になすを、それぞれ栽培することが表されている。
図7は本実施形態に係る栽培支援方法における処理および栽培作業の流れの例を示すフローチャートである。
ユーザ1は、圃場に圃場観測装置100を設置し、電源をオンする(S11)。そして、管理装置200で栽培情報を参照し、当該圃場において栽培する作物を確認する(S12)。ここでは例えば、圃場ID「1」の圃場においてほうれん草を栽培するものとする。ユーザ1は、ほうれん草の種を播く作業を行う(S13)。そして、管理装置200に作業ログとして「播種」を入力する(S14)。この作業ログ「播種」の入力によって、土壌温度データの積算演算の開始日時が決定される。
その後、ほうれん草が収穫されるまで、管理装置200によって、ほうれん草の環境が栽培に適した状態に保たれているか否かを監視する(S15−S21)。すなわち、管理装置200を持ったユーザ1が圃場観測装置100に近づいたとき、管理装置200は、圃場観測装置100から未送信の測定データを受信する(S15)。この測定データのうち土壌温度データはメモリ80に保存される(S16)。制御部70は、保存された土壌温度データについて積算演算を行い(S17)、得られた積算値を基にして、関係DB86から環境物理量の適正範囲を読み出す(S18)。さらに、読み出した適正範囲を、圃場ID「1」の圃場情報、例えば住所によって補正する(S19)。なお、この補正処理は省いてもかまわない。
そして、ステップS15で受信した測定データについて、ステップS18,S19で決定された適正範囲と比較し(S20)、この比較結果から、ほうれん草の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かを判断する(S21)。逸脱していると判断されたとき(S21でYes)は、例えば報知部90によって報知を行う(S22)。報知に気づいたユーザ1は、報知を解除し(S23)、ほうれん草の環境が栽培に適した状態に戻るよう、圃場の現場で対策を行う。一方、逸脱していないと判断されたとき(S21でNo)は、ステップS15に戻り、ほうれん草の環境の監視を続行する。
ユーザ1は、ほうれん草を収穫すると(S31)、管理装置200に作業ログとして「収穫」を入力する(S32)。この作業ログ「収穫」の入力によって、土壌温度データの積算演算、適正範囲の決定、測定データとの比較等の処理が停止される。
なお、ステップS21における判断方法については、様々なものが考えられる。例えば、測定データが適正範囲を一度でも外れたとき、栽培に適した状態から逸脱したと判断してもよいし、あるいは、測定データが適正範囲を所定日数以上連続して外れたとき、栽培に適した状態から逸脱したと判断してもよい。また、測定データが適正範囲を所定期間に所定日数以上外れたとき、例えば1週間に3日以上逸脱したとき、栽培に適した状態から逸脱したと判断してもよい。
また、複数種類の物理量を組み合わせて判断してもかまわない。例えば、気温が適正範囲から一度外れて、かつ、照度が3日以上連続して適正範囲から外れたとき、栽培に適した状態から逸脱したと判断してもよい。あるいは、気温が適正範囲から一度外れたとき、または、湿度が3日以上連続して適正範囲から外れたときのいずれかの場合に、栽培に適した状態から逸脱したと判断するようにしてもよい。
さらに、上で示したような判断方法を、作物の種類毎に変えてもかまわないし、圃場毎に変えてもかまわない。
以上のように本実施形態によると、圃場に設置された圃場観測装置100によって測定された土壌温度データが、管理装置200によって、所定の日時から積算されて積算値が求められる。そして管理装置200が、この作物の生育ステージに関連づけられる土壌温度データの積算値に基づいて、作物の環境に関する温度等の適正範囲を決定し、この適正範囲と温度等の測定データとを比較し、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かを判断する。したがって、圃場の作物の環境を、その作物の生育ステージに応じて、適正に保つことができるよう、農作業を行うユーザ1を支援することができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、土壌温度、気温、湿度、土壌湿度および照度について、それぞれ適正範囲を決定するものとしたが、これに限られるものではく、適正範囲を決定する所定の物理量は、土壌温度、気温、湿度、土壌湿度および照度のうち少なくともいずれか1つを含んでいればよい。
また、生育ステージ毎に、適正範囲を特定する環境物理量の種類が変わってもかまわない。例えば、播種後のステージ1では気温に関して適正範囲を決定し、次のステージ2では照度および土壌湿度に関して適正範囲を決定する、というようにしていてもかまわない。
また、同じ生育ステージであっても、例えば時間帯に応じて異なる適正範囲を設定してもかまわない。図8は関係DB86に格納されたデータベースの他の例であり、気温に関して、日中と夜間とで異なる適正範囲が設定されている。
また、上述の実施形態では、土壌温度センサの積算を開始するタイミングは、栽培に関するユーザの作業ログを基にして設定されるものとしたが、これに限られるものでない。例えば、ユーザが管理装置200を操作して積算を開始する日時を設定してもかまわない。また、上述の実施形態では、ほうれん草の栽培において作業「播種」から積算を開始する例を示したが、これに限られるものではなく、作物の種類や圃場等に応じて適切な開始タイミングを設定すればよい。
また、上述の実施形態では、圃場観測装置100によって測定されたデータが適正範囲と比較されるものとしたが、これに限られるものではなく、圃場観測装置以外のセンサによって測定された測定データを適正範囲と比較するようにしてもかまわない。
また、上述の実施形態では、土壌温度データの積算値と環境物理量の適正範囲との関係をデータベースの形式で準備しておくものとしたが、これに限られるものではない。例えば関数によって、土壌温度データの積算値と環境物理量の適正範囲との関係を特定してもかまわない。
また、上述の実施形態では、土壌温度データの積算値から環境物理量の適正範囲を決定するものとしたが、土壌温度データの積算値とともに、他のパラメータを加味して、環境物理量の適正範囲を決定してもかまわない。例えば、気温の適正範囲を、土壌温度データの積算値と照度データとを併せて用いて、決定するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、決定した環境物理量の適正範囲を、圃場情報によって補正する例を示したが、これに限られるものではなく、例えば土壌検査結果を用いて、環境物理量の適正範囲を補正してもよい。この場合は、例えばユーザ1が所有する圃場の土壌検査結果を管理装置200に入力し、判断部78が、この土壌検査結果を基にして、環境物理量の適正範囲を補正するようにすればよい。
また、上述の実施形態では、管理装置200が、土壌温度データの積算演算、作物の環境の適正範囲の決定、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かの判断などの処理を行うものとしたが、これに限られるものではない。
例えば、土壌温度データの積算演算は、土壌温度データを測定した圃場観測装置100自体が実行するものとし、求めた積算値を管理装置200に送信するものとしてもよい。この場合は、図2に示した圃場観測装置100内の演算処理部25が積算演算を行えばよい。
また、作物の環境の適正範囲の決定処理や、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かの判断処理は、管理装置200以外のコンピュータによって実行してもかまわない。このコンピュータは、管理装置200との間で、例えば通信によって、あるいは、媒体を介して、データのやり取りが可能であればよい。例えば、ユーザの自宅にあるPCが、管理装置200から例えばメモリカードを介してデータを受けて処理を実行してもかまわない。あるいは、クラウドコンピュータがインターネットを介して管理装置200からデータを受けて処理を実行してもかまわない。
図9はクラウドコンピュータを利用する構成のイメージである。図9の構成において、例えば、管理装置200は、土壌温度データの積算値と、気温等の測定データとを、インターネット2を介して、サービス提供者サーバ3に送信する。そして、サービス提供者サーバ3が、上述の実施形態で示した処理を行い、インターネット2を介してその処理結果を管理装置200に送信する。この構成では、サービス提供者が、土壌温度データの積算値と環境適正範囲との関係に関する情報(関係DB86)を、ノウハウとしてユーザから秘匿することができる。また、例えば品種の改良等が行われた場合に、その情報を種苗会社サーバ5から得て、関係DB86を速やかに更新することができる。
また、上述の実施形態では、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したとき、その旨を表示部51に表示したり、あるいは報知部90によって報知したりするものとしたが、これらに限られるものではない。例えば、ビニールハウスの開閉部の開け閉めや空調の温度・湿度調節など、圃場の栽培設備の制御を、作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かの判断結果に基づいて行うようにしてもかまわない。
本発明では、圃場において栽培している作物の環境を、その作物の生育ステージに応じて適正に保つことができるので、例えば、品質の高い野菜や果物を効率よく生産するのに有効である。
1 ユーザ
2 インターネット
3 サービス提供者サーバ
10 センシング部
11 土壌温度センサ
12 土壌湿度センサ
13 気温センサ
14 湿度センサ
15 照度センサ
51 表示部
70 制御部
72 データ取得部
74 積算処理部
76 適正範囲決定部
78 判断部
82 第1格納部
84 第2格納部
86 関係データベース
88 第3格納部
90 報知部
100 圃場観測装置(子機)
200 管理装置(親機)

Claims (11)

  1. 圃場に設置された圃場観測装置によって測定された土壌温度データを、所定の日時から積算して、積算値を求める第1ステップと、
    前記第1ステップで求められた積算値を得た親機、または、前記親機と通信によって、もしくは媒体を介してデータのやり取りが可能であるコンピュータが、前記積算値を基にして、前記圃場において栽培している作物の環境に関する所定の物理量の適正範囲を決定する第2ステップと、
    前記親機または前記コンピュータが、前記圃場観測装置、または前記圃場観測装置以外のセンサによって取得された前記所定の物理量の測定データを、前記第2ステップで決定した適正範囲と比較し、この比較結果から、前記作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したか否かを判断する第3ステップとを備え
    前記親機は、栽培に関するユーザの作業ログが入力可能なように構成されており、
    前記第1ステップにおいて、積算を開始する前記所定の日時は、前記作業ログを基にして設定される
    栽培支援方法。
  2. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記所定の物理量は、土壌温度、気温、湿度、土壌湿度および照度のうち少なくともいずれか1つを含む
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  3. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記親機または前記コンピュータは、複数種類の作物について、それぞれ、土壌温度データの積算値と前記所定の物理量の適正範囲との関係を特定するデータベースを準備しており、
    前記第2ステップにおいて、前記親機または前記コンピュータは、前記圃場において栽培している作物に対応する前記データベースを選択して、参照する
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  4. 請求項3記載の栽培支援方法において、
    前記親機または前記コンピュータは、前記圃場について、栽培する作物の計画を特定する栽培情報を準備しており、
    前記圃場観測装置から前記親機に、前記圃場観測装置が設置された圃場を特定する圃場特定情報が送信され、
    前記第2ステップにおいて、前記親機または前記コンピュータは、送信された圃場特定情報を用いて前記栽培情報を参照することによって、前記圃場において栽培されている作物を特定する
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  5. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記親機は、表示部を備え、前記第3ステップによる判断結果を前記表示部に表示する
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  6. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記親機は、前記第3ステップによって前記作物の環境が栽培に適した状態から逸脱したと判断されたとき、音声または特定音を発して報知する
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  7. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記第2ステップにおいて、前記親機または前記コンピュータは、前記圃場の施設情報または住所を用いて、前記適正範囲の補正を行う
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  8. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記親機が、前記圃場観測装置から土壌温度データを受信し、前記第1ステップを実行する
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  9. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記圃場観測装置が前記第1ステップを実行し、求めた積算値を、前記親機に送信する
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  10. 請求項1記載の栽培支援方法において、
    前記第3ステップによる判断結果に基づいて、前記圃場の栽培設備の制御を行う
    ことを特徴とする栽培支援方法。
  11. 圃場に設置された圃場観測装置から、前記圃場の土壌温度データを取得し、
    前記圃場の所定の物理量の測定データを取得し、
    前記取得された測定データが、前記取得された土壌温度データを所定の日時から積算して得られる積算値に基づいて定まる、前記圃場において栽培している作物の栽培環境に適した範囲から逸脱したか否かを示す情報を、ユーザ端末へ提供するものであり、
    積算を開始する前記所定の日時は、親機に入力される、栽培に関するユーザの作業ログを基にして設定される
    栽培支援方法。
JP2014087616A 2014-04-21 2014-04-21 栽培支援方法 Active JP6288444B2 (ja)

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