JP6286058B2 - 画像形成媒体および画像形成媒体の製造方法ならびに画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置を用いることなく、スマートフォン等から供給された画像を形成できる画像形成媒体、および、この画像形成媒体の製造方法、ならびに、この画像形成媒体を用いた画像形成方法に関する。
プリント(ハードコピー)を得るための画像形成には、様々な方法が有る。
例えば、銀塩写真であれば、R(赤)、G(青)およびB(青)の光に感光してC(シアン)、M(マゼンタ)およびY(イエロー)を発色する感光材料(写真フィルムや印画紙)を露光し、現像処理を行うことによって画像を形成する。露光方法は、投影やレーザビームによる走査露光などの方法が行われている。
インクジェットでは、C、MおよびYあるいはさらにB(黒)のインク液滴を吐出するインクジェットヘッドによって、形成する画像に応じて、紙等の受像媒体にインク液滴を打滴することにより、画像を形成する。
感熱昇華フィルムでは、昇華特性を有するC、MおよびYの色素を有する感熱昇華フィルムを、サーマルヘッドによって形成する画像に応じて加熱して、昇華した色素を受像紙に転写することで、画像を形成する。
また、加熱によって発色するC、MおよびYの色素を有する感熱フィルムを、サーマルヘッドや加熱用の露光ヘッドによって形成する画像に応じて加熱して、感熱フィルムの色素を発色させる画像形成方法も知られている。
これらの画像形成方法によれば、形成した画像をプリントとして長い期間保存することができる。その反面、何れの画像形成方法も、画像形成装置(プリンタ)が必要である。
例えば、銀塩写真による画像形成であれば、形成する画像に応じて感光材料を露光する露光装置と、露光済の感光材料に現像、漂白、定着等の湿式の現像処理を行う現像装置とを有する写真プリンタが必要である。
また、インクジェットによる画像形成であれば、インク液滴を吐出するインクジェットヘッド、および、インクジェットヘッドと受像媒体とを相対的に移動する移動手段等を有するインクジェットプリンタが必要である。
さらに、感熱昇華フィルムや感熱フィルムを用いる画像形成であれば、サーマルヘッドや加熱露光用の露光ヘッド、および、ヘッドとフィルムとを相対的に移動する移動手段等を有するサーマルプリンタが必要である。なお、加熱露光用の露光ヘッドとは、いわゆるサーマルモードの露光ヘッドである。
これに対し、特許文献1および特許文献2には、画像形成装置が不要な画像形成媒体が開示されている。
これらの文献に開示される画像形成媒体は、x方向に延在する複数のx電極と、x方向と直交するy方向に延在する複数のy電極とからなるx−yのマトリクス電極と、マトリクス電極の間に配置される発熱抵抗体と、マトリクス電極の一方の電極の上に設けられる感熱記録層とから構成される。
この画像形成媒体は、マトリクス電極におけるx電極とy電極との交点が画像を形成する画素となっている。
この画像形成媒体では、パーソナルコンピュータやスマートフォン等から供給された画像に応じて、発色させる画素に対応するx電極およびy電極に通電することで、両電極の交点で発熱抵抗体を発熱させ、この熱によって感熱記録層を発色させることにより、画像を形成する。
特開平5−278332号公報 特表平8−510067号公報
特許文献1や特許文献2に開示されるような画像形成媒体によれば、サーマルヘッドやインクジェットヘッドなどの記録ヘッドや、画像形成媒体と記録ヘッドとを相対的に移動する移動手段等を有する画像形成装置を用いることなく、画像を形成できる。
しかしながら、これらの画像形成媒体は、マトリクス電極の形成に手間やコストがかかる。さらに、これらの画像形成媒体では、画像の高精細化も困難である。
本発明の目的は、このような従来技術の問題点を解決することにあり、記録ヘッドや画像形成媒体と記録ヘッドとの相対的な移動手段等を有する画像形成装置を用いることなく画像を形成でき、しかも、簡易かつ安価に製造でき、画像の高精細化も容易な画像形成媒体を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の画像形成媒体は、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、複数の第1金属電極と、
第1金属電極が埋設される、第1金属電極を構成する金属の酸化物からなる第1酸化物層と、
一方向に延在し、かつ、互いに平行な、第1酸化物層の面方向に第1電極と交差する複数の第2金属電極と、
第2金属電極が埋設される、第2金属電極を構成する金属の酸化物からなる第2酸化物層と、
第1金属電極または第2金属電極の上に設けられる感熱発色層とを有し、
第2金属電極は、第2酸化物層によって第1金属電極と離間されるものであることを特徴とする画像形成媒体を提供する。
このような本発明の画像形成媒体において、第1金属電極および第2金属電極のうち、上に感熱発色層が設けられる側の金属電極は、他方の金属電極より太いのが好ましい。
また、感熱発色層は、第1金属電極または第2金属電極に、直接、接触して設けられるのが好ましい。
また、第1酸化物層および第2酸化物層が1層の酸化物層で構成され、1層の酸化物層の一面に第1金属電極が埋設され、1層の酸化物層の第1金属電極が埋設される面の逆側の面に、第2金属電極が埋設されるのが好ましい。
また、第2酸化物層の抵抗値が、第1金属電極および第2金属電極の2〜1000000倍であるのが好ましい。
また、第2酸化物層の第1金属電極と第2金属電極との間の領域の厚さが0.01〜1000μmであるのが好ましい。
また、第2酸化物層の厚さが0.02〜2000μmであるのが好ましい。
さらに、第1金属電極および第2金属電極は、一方の抵抗値が他方の抵抗値の0.5〜2倍であるのが好ましい。
また、本発明の画像形成媒体の製造方法の第1の態様は、金属酸化物からなる第1酸化物層の一面において、金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、複数の第1金属電極を形成する工程、
第1酸化物層の第1金属電極の形成面に、金属酸化物からなる第2酸化物層を形成する工程、
第2酸化物層の表面において、金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、第2酸化物層の面方向に第1電極と交差する複数の第2金属電極を形成する工程、および、
第1酸化物層または第2酸化物層の表面に、感熱発色層を設ける工程、を有することを特徴とする画像形成媒体の製造方法を提供する。
このような本発明の画像形成媒体の製造方法の第1の態様において、感熱発色層を、第2酸化物層の表面に設けるのが好ましい。
また、本発明の画像形成媒体の製造方法の第2の態様は、金属酸化物からなる酸化物層の一面において、金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、複数の第1金属電極を形成する工程、
酸化物層の第1金属電極を形成した面と逆側の面において、金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、酸化物層の面方向に第1電極と交差する複数の第2金属電極を形成する工程、および、
酸化物層の一方の面に、感熱発色層を設ける工程、を有することを特徴とする画像形成媒体の製造方法を提供する。
このような本発明の画像形成媒体の製造方法において、金属酸化物の還元を、光照射によって行うのが好ましい。
また、第1金属電極および第2金属電極の形成において、感熱発色層に近い側の金属電極は、他方の金属電極よりも太くなるように形成するのが好ましい。
さらに、本発明の画像形成方法は、本発明の画像形成媒体の第1金属電極および第2金属電極に、形成する画像に応じて、順次、通電することにより、第2酸化物層の第1金属電極と第2金属電極との間の領域を発熱させて、感熱発色層を発色させる画像形成方法を提供する。
このような本発明の画像形成媒体によれば、パーソナルコンピュータやスマートフォン等の画像供給源から供給された画像に応じて、第1金属電極および第2金属電極に通電するだけで画像を形成するので、記録ヘッドや画像形成媒体と記録ヘッドとの相対的な移動手段等を有する画像形成装置を用いることなく、画像を形成できる。
また、本発明の画像形成媒体は、発熱層として金属酸化物を用い、第1金属電極および第2金属電極は、光ビーム走査等によって発熱層となる金属酸化物を還元することで形成できるので、簡易かつ安価に製造でき、しかも、高精細化も容易である。
図1は、本発明の画像形成媒体の一例を説明するための概略斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3は、本発明の画像形成媒体の一例の概略上面図である。 図4は、本発明の画像形成媒体の別の例を説明するための概念図である。 図5(A)〜図5(D)は、本発明の画像形成媒体の製造方法の一例を説明するための概念図である。 図6は、本発明の画像形成媒体の別の例を説明するための概略斜視図である。
以下、本発明の画像形成媒体および画像形成媒体の製造方法、ならびに画像形成方法について、添付の図面に示される好適実施例に基づいて詳細に説明する。
図1に本発明の画像形成媒体の一例の概略略視図を、図2に図1のII−II線断面図を、図3に図1に示す画像形成媒体の概略上面図を、それぞれ示す。図3の上面図は、本発明の画像形成媒体を図1および図2の上方から見た図である。
図1〜図3に示す画像形成媒体10は、基本的に、基板12と、第1酸化物層14と、第1金属電極16と、第2酸化物層18と、第2金属電極20と、感熱発色層24とを有して構成される。
また、図3に示すように、基板12には、配線30および配線32、ならびに、制御部34が設けられる。画像形成媒体10の第1金属電極16は配線30によって、第2金属電極20は配線32によって、共に、制御部34に接続される。なお、図3においては、画像形成媒体10の構造を明確に示すために、感熱発色層24は省略している。
なお、本発明において、『互いに平行』とは、長軸方向が、同じ方向を向いていることを意味する。ただし、完全に平行でなくても良く、その配線のある範囲内で、交差しないことを意味する。
また、『交差』とは、長軸方向の角度が異なることを意味し、必ずしも直角に交わるだけではなく、斜めに交わることも含めた意味である。
[基板]
基板12は、画像形成媒体10の全体を支持する支持基板である。
本発明の画像形成媒体10において、基板12は、第1酸化物層14等を支持でき、かつ、制御部34や配線30および配線32が形成可能であれば、各種のシート状物(板状物/フィルム状物)が利用可能である。
一例として、ポリイミド、アモルファスポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル、アイオノマ、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリアミド、セロファン、液晶などを用いたエンジニアリングプラスチック等の樹脂材料からなるフィルムや板、トリアセチルセルロースやセルロースナノファイバなどのセルロース類を用いたフィルム、カーボンナノファイバやガラス繊維を混ぜた樹脂製のフィルム、薄いガラス、紙を使ったシート等が例示される。
中でも、ポリイミド、PET、PEN、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート等からなるフィルム等は好適に利用可能である。
なお、基板12の厚さは、画像形成媒体10のサイズ、要求される可撓性等に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者の検討によれば、基板12の厚さは、0.01〜5mmが好ましく、0.1〜1mmがより好ましい。
基板12の厚さを0.01mm以上とすることにより、取り扱い時に皺くちゃになり難いなどの良好な強度を有する画像形成媒体10が得られる、裏面からの化学的・物理的な外乱に対する影響を低減できる等の点で好ましい。
また、基板12の厚さを5mm以下とすることにより、良好な可撓性を有する画像形成媒体10が得られる、塗布や印刷などを行う装置への適用性が良い等の点で好ましい。
[第1酸化物層]
基板12の上には、第1酸化物層14が形成されている。
第1酸化物層14は、金属酸化物からなる層で、後述する第1金属電極16を形成する金属の酸化物からなる層である。従って、形成材料としては、第1金属電極16に利用される金属の酸化物が好適に例示される。
第1酸化物層14の厚さは、十分な厚さの第1金属電極16を埋設できる厚さを、画像形成媒体10の大きさや厚さ等に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者の検討によれば、第1酸化物層14の厚さは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましい。
第1酸化物層14の厚さを0.01μm以上とすることにより、後述する金属化による第1金属電極16の形成を行った際に回路機能の実現に適した低抵抗が得られる等の点で好ましい。
また、第1酸化物層14の厚さを1000μm以下とすることにより、良好な可撓性を有する画像形成媒体10が得られる等の点で好ましい。
第1酸化物層14には、一部を第1酸化物層14の表面に露出して、第1金属電極16が埋設される。第1金属電極16は、第1酸化物層14の第2酸化物層18側の表面に、一部を露出する。
第1金属電極16に関しては、後に詳述する。
[第2酸化物層(発熱層)]
第1酸化物層14の上には、第2酸化物層18が形成される。第2酸化物層18は、金属酸化物からなる層で、後述する第2金属電極20を形成する金属の酸化物からなる層である。従って、形成材料としては、第2金属電極20に利用される金属の酸化物が好適に例示される。
第2酸化物層18は、金属酸化物からなるものである。従って、通電することによって発熱する。図示例の画像形成媒体10においては、第2酸化物層18の第1金属電極16と第2金属電極20との間の領域が、発熱層(発熱抵抗体層)として作用する。言い換えれば、画像形成媒体10においては、厚さ方向において、第2酸化物層18の、第2金属電極20よりも第1酸化物層14側の領域が、発熱層として作用する。
ここで、発熱層として作用する第2酸化物層18の形成材料は、必要な温度まで低エネルギで到達できる能力を有することが好ましい。この点に関しては、後述する金属酸化物層42の形成材料に関しても、同様である。
発熱量は、『電圧×電流』で定まり、その電流は『電圧/抵抗』で定まる。従って、発熱量は『電圧2/抵抗』ということになる。すなわち、第2酸化物層18は、抵抗値が低ければ低いほど良い。しかしながら、第2酸化物層18の抵抗値が、第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値に比べて低いと、第1金属電極16等が発熱してしまう。
この点を考慮すると、発熱層として作用する第2酸化物層18の抵抗値は、第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値(配線抵抗)の2倍以上が好ましく、5倍以上がより好ましく、10倍以上が特に好ましい。
逆に、発熱層として作用する第2酸化物層18の抵抗値が高すぎると、発熱に高い電圧が必要になり、画像形成のコストが上がったり、絶縁破壊の可能性が高まったりする。
この点を考慮すると、第2酸化物層18の抵抗値は、第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値の1000000倍以下が好ましく、100000倍以下が好ましく、10000倍以下が特に好ましい。
第2酸化物層18の抵抗値が、第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値の2倍未満では、十分な発熱が得られない場合があり、また、第1金属電極16等が発熱してしまう場合がある。逆に、第2酸化物層18の抵抗値が第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値の1000000倍を超えると、高い電圧をかけないと発熱せず消費電力が高くなってしまい、絶縁破壊の可能性も高まる。
第2酸化物層18の厚さは、十分な厚さの後述する第2金属電極20を埋設でき、かつ、発熱層として作用する第2金属電極20よりも第1酸化物層14側の領域が、発熱層として作用できる厚さを、適宜、設定すればよい。
後述するが、本発明の画像形成媒体10においては、発熱層の厚さは0.01〜1000μmが好ましく、第2金属電極20の厚さは0.01〜1000μmが好ましい。
従って、第2酸化物層18の厚さは、0.02〜2000μmが好ましい。
第2酸化物層18には、一部を第2酸化物層18の表面に露出して、第2金属電極20が埋設される。第2金属電極20は、第2酸化物層18の感熱発色層24側の表面に、一部を露出する。
第2金属電極20に関しては、後に詳述する。
[感熱発色層]
第2酸化物層18の上には、感熱発色層24が設けられる。第2酸化物層18の上とは、すなわち第2金属電極20の上である。
感熱発色層24は、加熱によって発色する層である。本発明の画像形成媒体10において、感熱発色層24は、感熱紙(感熱記録紙)、感熱フィルム(感熱記録フィルム)、昇華転写フィルム、熱転写フィルム等、加熱によって発色して、画像(可視像)を形成可能な公知のシート状物(フィルム状物)が、各種、利用可能である。
また、感熱発色層24は、加熱によって発色する公知の色素を分散してなる塗料を、第2酸化物層18に塗布して、乾燥することによって形成してもよい。
また、感熱発色層24は、80〜800℃で発色するのが好ましく、100〜400℃で発色するのがより好ましく、120〜250℃で発色するのが特に好ましい。
感熱発色層24の発色温度を80℃以上とすることにより、常温での発色を防止して画像形成媒体10の保存性を向上できる等の点で好ましい。また、感熱発色層24の発色温度を800℃以下とすることにより、画像形成に必要なエネルギを低減できる、画像形成の際に基板12等を損傷して画質が劣化することを防止できる等の点で好ましい。
なお、図示例の画像形成媒体10においては、第2金属電極20が露出する第2酸化物層18の上に感熱発色層24を設けている。すなわち、感熱発色層24は、金属電極に、直接接触している。
本発明の画像形成媒体は、この構成以外にも、例えば、基板12と感熱発色層24とを入れ換えた構成であってもよい。
しかしながら、感熱発色層24の発色効率を向上するためにも、図示例のように、感熱発色層24は、金属電極に、直接接触しているのが好ましい。
また、感熱発色層24は、剥離可能にしてもよい。
これにより、画像を形成した感熱発色層24を剥離して、新しい感熱発色層24を設けることで、画像形成媒体10のリサイクルが可能になる。
[第1金属電極および第2金属電極]
前述のように、第1酸化物層14には、一部を第1酸化物層14の表面に露出して、複数の第1金属電極16が埋設される。
他方、第1酸化物層14の上に形成される第2酸化物層18には、一部を第2酸化物層18の表面に露出して、複数の第2金属電極20が埋設される。
第1金属電極16は、一方向に延在して、この延在方向と直交する方向に所定の間隔で配列される。なお、第1金属電極16は、図2では紙面に垂直方向に延在する。
他方、第2金属電極20は、第1金属電極16の配列方向に延在して、第1金属電極16の延在方向に所定の間隔で配列される。言い換えれば、第2金属電極20は、第1金属電極16の延在方向と直交する方向に延在して、自身の延在方向と直交する方向に所定の間隔で配列される。
すなわち、第1金属電極16と第2金属電極20とは、第2酸化物層18の第2金属電極20よりも第1酸化物層14側の領域を挟んで、図3に示すように、互いに直交するx−yのマトリスク状の電極を構成する。
また、画像形成媒体10においては、第1金属電極16と第2金属電極20との交点が、画像を形成する画素となる。
さらに、第2酸化物層18の第1金属電極16と第2金属電極20との間の領域が、発熱層として作用する。
このような本発明の画像形成媒体10は、第1金属電極16および第2金属電極20に通電することにより、第1金属電極16と第2金属電極20との交点すなわち画素において、第1金属電極16と第2金属電極20との間の第2酸化物層18に通電する。
第2酸化物層18は、金属酸化物であり、通電によって発熱する。この熱が第2金属電極20によって伝播されて、感熱発色層24を加熱し、第1金属電極16と第2金属電極20との交点に対応する位置の感熱発色層24が発色する。
従って、本発明の画像形成媒体10によれば、例えば本発明の画像形成方法によって、形成する画像に応じて、画像を形成する画素に対応する第1金属電極16および第2金属電極20に、順次、通電することにより、記録ヘッドなどを有する画像形成装置(プリンタ)を用いることなく、画像を形成して、可視像を記録したプリント(ハードコピー)を作製できる。
また、後述するが、本発明によれば、高精細な第1金属電極16と第2金属電極20を、高精度に形成できるので、高精細な画像を高精度に形成できる。
なお、図1に示す画像形成媒体10は、第1金属電極16と第2金属電極20とが、第2酸化物層18の面方向で互いに直交するように形成されている。しかしながら、本発明は、これ以外にも、各種の構成が利用可能である。
例えば、第1金属電極16と第2金属電極20とが45°の角度で交差するものであってもよく、あるいは、第1金属電極16と第2金属電極20とが30°の角度で交差するものであってもよい。
すなわち、本発明は、第1金属電極16同士が互いに平行、かつ、第2金属電極20同士が互いに平行で、さらに、第2酸化物層18の面方向に、第1金属電極16と第2金属電極20とが交差してマトリクス状の電極を形成するものであれば、各種の構成が利用可能である。なお、第2酸化物層18の面方向とは、すなわち、第1酸化物層16および基板12の面方向である。
なお、本発明においては、第1金属電極16同士は、互いに平行でなくても、第2酸化物層18の面方向で交差しなければ、平行であると見なす。この点に関しては、第2金属電極20同士でも、同様である。
第1金属電極16および第2金属電極20の形成材料は、酸化物を形成可能な金属が、各種、利用可能である。
具体的には、銅、銀、クロム、亜鉛、スズ、アルミニウム、ニッケル、コバルト、白金、鉛、金、鉄、マグネシウム等が例示される。中でも、酸化物も含めて安価で入手し易い等の点で、銅、銀、クロム、亜鉛、スズ、アルミニウム、ニッケル、コバルト等は、好適に例示される。その中でも、安定性の面で、銅、銀、ニッケル、コバルト等は、特に好適に利用される。
なお、第1金属電極16および第2金属電極20の形成材料は、同じでも、異なってもよい。すなわち、第1酸化物層14および第2酸化物層18の形成材料は、同じでも、異なってもよい。
第1金属電極16および第2金属電極20の厚さは、画像形成媒体10の大きさや厚さ、金属電極の形成間隔等に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者の検討によれば、第1金属電極16および第2金属電極20の厚さは、0.001〜1000μmが好ましく、0.01〜100μmがより好ましく、0.1〜10μmがさらに好ましい。
第1金属電極16および第2金属電極20の厚さを0.001μm以上とすることにより、断線を好適に防止できる、回路特性に対して低抵抗が得られる等の点で好ましい。
また、第1金属電極16および第2金属電極20の厚さを1000μm以下とすることにより、可撓性の良好な画像形成媒体が得られる等の点で好ましい。
ここで、画像形成媒体10(画像形成媒体40)においては、第2金属電極20の厚さは、発熱層と感熱発色層24との距離となる。
発熱層と感熱発色層24との距離が遠すぎると、熱が逃げて効率的な画像形成ができなくなる。この点を考慮すると、発熱層と感熱発色層24との距離は、1000μm以下が好ましく、100μm以下がより好ましく、10μm以下が特に好ましい。
また、発熱層と感熱発色層24との距離が近すぎると、感熱発色層24が酸化物からの成分で変性し保存性が悪くなる。この点を考慮すると、発熱層と感熱発色層24との距離は、0.001μm以上が好ましく、0.01μm以上がより好ましく、0.1μm以上が特に好ましい。
発熱層と感熱発色層24との間、発熱層と第2金属電極20との間、第2金属電極20と感熱発色層24との間等には、樹脂などの絶縁性材料を入れることが好ましい。発熱層と感熱発色層24との間に絶縁性材料を入れることにより、感熱発色層24が酸化物からの成分で変性し保存性が悪くなることを防止できる。発熱層と第2金属電極20との間に絶縁性材料を入れることにより、発熱層と第2金属電極20との間における化学的な相互作用を抑えることができる。さらに、第2金属電極20と感熱発色層24との間に絶縁性材料を入れることにより、第2金属電極20を酸化などの劣化から守ることができる。
なお、図1や図2に示すように、第1金属電極16および第2金属電極20の厚さが均一では無い場合には、第1金属電極16および第2金属電極20の厚さは、最も厚い位置の厚さとする。
第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値は、同じ程度が好ましい。具体的には、第1金属電極16および第2金属電極20の抵抗値は、一方の抵抗値が他方の抵抗値の0.5〜2倍程度とするのが好ましい。
ここで、画像形成エリアが長方形の場合、第1金属電極16および第2金属電極20の太さ、厚さおよび形成材料を同じにすると、抵抗値が変わってしまう。そのため、画像形成エリアが長方形の場合、長辺と同方向に延在する金属電極は、太くする、および/または、厚くすることにより、第1金属電極16と第2金属電極20との抵抗値を同じ程度にするのが好ましい。従って、この場合、後述する図4に示す、感熱発色層24に近い側の第2金属電極20を太くする態様においては、第2金属電極20の延在方向を長方形の長辺側とするのが好ましい。
第1金属電極16と第2金属電極20との抵抗値を同程度にするためには、第1金属電極16および第2金属電極20の太さおよび厚さは、一方を他方の0.1〜10倍とするのが好ましく、0.5〜2倍とするのがより好ましい。
また、第1金属電極16および第2金属電極20の間隔、すなわち画素ピッチは、1〜100000μmが好ましく、5〜10000μmがより好ましく、10〜1000μmがさらに好ましい。
第1金属電極16および第2金属電極20の間隔を1μm以上とすることにより、各画素の発熱が周辺画素に与える影響を低減して鮮鋭度が高い画像が得られる等の点で好ましい。
また、第1金属電極16および第2金属電極20の間隔を100000μm以下とすることにより、高精細な画像形成が可能になる等の点で好ましい。
なお、第1金属電極16および第2金属電極20の間隔とは、各金属電極の配列方向の中心と中心との距離である。
従って、第1金属電極16および第2金属電極20の幅は、画像形成媒体10の大きさに応じて、金属電極の間隔を1〜100000μmにできる幅を、適宜、設定するのが好ましい。第1金属電極16および第2金属電極20の幅とは、第1金属電極16および第2金属電極20の配列方向の大きさである。
ここで、本発明においては、感熱発色層24に近い金属電極、すなわち、図示例の画像形成媒体10においては、図4に概念的に示すように、第2金属電極20を、第1金属電極16よりも太くするのが好ましい。
すなわち、本発明の画像形成媒体10においては、図4に概念的に示すように、第1金属電極16と第2金属電極20との交点で形成される画素pの形状を、感熱発色層24に近い側の第2金属電極20の延在方向に細い形状とするのが好ましい。
第2酸化物層18が発生した熱は、第2金属電極20に伝播されて感熱発色層24を加熱し、感熱発色層24が発色する。ここで、第2金属電極20は、金属であるため、熱が伝播し易い。そのため、第2金属電極20は、第2酸化物層18が発生した熱を、第2金属電極20の延在方向にも伝播して、この延在方向に画素pを超える領域の感熱発色層24も発色させてしまう。
これに対して、図4に示すように、画素pの形状を、感熱発色層24に近い側の第2金属電極20の延在方向に細い形状とすることで、画素p以外の領域が発色することによる画像のにじみを抑制できる。
前述のように、図示例の画像形成媒体10では、第2酸化物層18の第2金属電極20よりも第1酸化物層14側の領域が発熱層として作用する。言い換えれば、第2金属電極20と第1金属電極16との間の第2酸化物層18が、発熱層として作用する。
本発明の画像形成媒体10において、この発熱層の厚さも、画像形成媒体10の大きさや厚さ、金属電極の形成間隔等に応じて、適宜、設定すればよい。
本発明者の検討によれば、発熱層の厚さは、0.01〜1000μmが好ましく、0.05〜100μmがより好ましく、0.1〜10μmがさらに好ましい。
発熱層の厚さを0.01μm以上とすることにより、第1金属電極16と第2金属電極20とのショートを確実に防止できる、回路に必要な低抵抗性を発現できる等の点で好ましい。
また、発熱層の厚さを1000μm以下とすることにより、第1金属電極16と第2金属電極20との交点において確実に発熱層に通電を行うことができる、可撓性の良好な画像形成媒体10が得られる等の点で好ましい。
図3に示すように、画像形成媒体10は、配線30および配線32によって、制御部34に接続される。具体的には、画像形成媒体10において、第1金属電極16は配線30によって、第2金属電極20は配線32によって、共に、制御部34に接続される。
配線30および配線32は、タッチパネル式のタブレット端末や、いわゆるスマートフォンなど、x−yのマトリクス電極を利用する各種の装置で利用されている公知の方法で、第1金属電極16および第2金属電極20と、制御部34とを電気的に接続する。
制御部34は、それぞれの第1金属電極16および第2金属電極20の個々に通電することにより、画像形成媒体10の感熱発色層24を発色させて、画像を形成させる。
制御部34は、一例として、画像(画像データ/画像情報)の取得手段や、配線を介して金属電極に通電するための制御IC(ドライバ)等を有して構成される。
画像の取得手段は、ICタグ等で利用されているRFID(Radio frequency identification)を利用する方法や、タブレット端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の画像供給源と電気的に接続するためにコネクタを利用する方法等、無線通信や有線での情報転送を利用する公知の方法で、画像を取得する。
同様に、制御ICも、RFIDで用いられるような無線給電による電力や、有線での接続によって取得した電力を利用して、公知の方法で各第1金属電極16および第2金属電極20に通電する。
以下、図5(A)〜図5(D)を参照して、本発明の製造方法による画像形成媒体10の製造方法の一例を説明する。
なお、図5(A)〜図5(D)において、左側は、図2と同様の断面図であり、右側は上面図である。また、構成を明確に示すために、図2と同様、左側の断面図においては、金属電極のみにハッチを付し、図5(A)〜図5(D)の右側の上面図でも、同様に、金属電極にハッチを付す。
まず、図5(A)に示すように、基板12の表面に、第1酸化物層14を形成する。
第1酸化物層14の形成方法は、第1酸化物層14の形成材料に応じた、公知の方法が、各種、利用可能である。
一例として、金属酸化物を含有するインクや、金属酸化物をバインダに分散した塗料を塗布して、乾燥する方法が例示される。この際において、インクや塗料は、市販品を利用してもよい。また、スパッタリングやプラズマCVDなどの気相堆積法(気相成膜法)によって、基板12の表面に第1酸化物層14を形成する方法も利用可能である。
さらに、シート状(板状/フィルム状)の金属酸化物を用意して、これを公知の方法で基板12の表面に貼着することにより、第1酸化物層14を形成してもよい。
次いで、第1酸化物層14の表面をライン状に還元することにより、図5(B)に示すように、一部を表面に露出して第1酸化物層14に埋設される、一方向に延在する複数の第1金属電極16を所定間隔で形成する。
第1酸化物層14の還元は、各種の方法が利用可能である。好ましい方法として、光照射によって、第1酸化物層14をライン状に還元して、第1金属電極16を形成する方法が例示される。
光照射の方法も、公知の方法が利用可能である。一例として、レーザ光による走査露光によって、第1酸化物層14をライン状に還元して、第1金属電極16を形成する方法が例示される。また、ステッパのような縮小投影露光や、遮光マスクを用いる露光方法等、半導体製造におけるフォトリソグラフィで利用される露光方法によって、第1酸化物層14をライン状に還元して、第1金属電極16を形成する方法も、好適に利用可能である。
本発明においては、このように金属酸化物に光を照射して還元することで第1金属電極16および第2金属電極20を形成できるので、安価かつ簡易に、高精細な金属電極を高精度に形成できる。
前述のように、特許文献1や特許文献2に示される画像形成媒体も、プリンタ等を用いることなく、画像を形成できる。しかしながら、特許文献1や特許文献2に示される画像形成媒体では、金属等の導電性材料の蒸着や印刷によってマトリクス状の電極を形成する必要が有る。
これに対して、本発明の画像形成媒体は、光照射によってマトリクス状の電極を形成できるので、安価かつ簡易にマトリクス状の電極を形成できる。しかも、レーザ光による走査や投影露光等によって電極を形成できるので、高精細なマトリスク電極を高精度に形成できる。
次いで、図5(C)に示すように、第1金属電極16を形成した第1酸化物層14の上に、第2酸化物層18を形成する。第2酸化物層18は、第1酸化物層14と同様に形成すればよい。
次いで、図5(D)に示すように、第2酸化物層18の表面を第1金属電極16と直交するライン状に還元することで、一部を表面に露出して第2酸化物層18に埋設される、第1金属電極16と直交する方向に延在する第2金属電極20を、所定間隔で形成する。第2金属電極20の形成は、第1金属電極16と同様に行えばよい。
さらに、図2に示すように、第2金属電極20を形成した第2酸化物層18の上に、感熱発色層24を貼着することにより、画像形成媒体10を作製する。感熱発色層24の貼着は、公知の方法で行えばよい。
図1等に示す画像形成媒体10は、第1酸化物層14に埋設される第1金属電極16と、第1酸化物層14とは異なる第2酸化物層18に埋設される第2金属電極20とを有するものである。
しかしながら、本発明は、これ以外にも、各種の構成が利用可能である。
図6に、その一例を概念的に示す。なお、図6に示す画像形成媒体40は、図1等に示す画像形成媒体10と同じ部材を多用するので、同じ部材には同じ符号を付し、以下の説明は、異なる点を主に行う。
図6に示す画像形成媒体40は、基本的に、基板12と、金属酸化物層42と、第1金属電極16と、第2金属電極20と、感熱発色層24とを有して構成される。
この画像形成媒体40は、1つの金属酸化物層42に、互いに直交する第1金属電極16と、第2金属電極20を形成したものである。
すなわち、金属酸化物層42の一方の表面に一部を露出して、金属酸化物層42の表面側に埋設される、一方向に延在する複数の第1金属電極16を所定間隔で有する。また、同じ金属酸化物層42の他方の表面に一部を露出して、金属酸化物層42の、この表面側に埋設される、第1金属電極16と直交する方向に延在する複数の第2金属電極20を所定間隔で有する。
従って、この画像形成媒体40では、金属酸化物層42の第1金属電極16と第2金属電極20との間の領域が、発熱層(発熱抵抗体層)として作用する。
このような画像形成媒体40も、基本的に、図1等に示す画像形成媒体10と同様に作製できる。
すなわち、シート状の金属酸化物層42を用意して、その一面をライン状に還元することで、金属酸化物層42に埋設される、一方向に延在する第1金属電極16を所定間隔で形成する。
次いで、金属酸化物層42の他方の面を、第1金属電極16と直交する方向に延在するライン状に還元することで、金属酸化物層42に埋設される、第1金属電極16と直交する方向に延在する第2金属電極20を所定間隔で形成する。
次いで、第1金属電極16および第2金属電極20を形成した金属酸化物層42を基板12に貼着する。
さらに、金属酸化物層42の基板12とは逆側の表面に感熱発色層24を貼着することにより、画像形成媒体40を作製する。
以上、本発明の画像形成媒体、画像形成媒体の製造方法および画像形成方法について詳細に説明したが、本発明は、上述の例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。
以下、本発明の具体的実施例を挙げ、本発明の画像形成媒体および画像形成媒体の製造方法について、より詳細に説明する。
[実施例]
図5(A)〜図5(D)に示す方法で、図1や図2に示すような画像形成媒体10を作製した。
ポリイミド製の基板12を準備した。
この基板12の表面に、酸化銅インク(Nova Centrix社製)をブレード塗布して乾燥し、図5(A)に示すように、厚さ20μmの第1酸化物層14を形成した。
第1酸化物層14をレーザビームで走査露光することによって、第1酸化物層14を形成する酸化銅を還元して、図5(B)に示すように、一方向に延在する銅製の第1金属電極16を形成した。第1金属電極16は、幅0.2mm、間隔0.4mm、厚さを約18μmとした。
第1金属電極16を形成した第1酸化物層14の表面に、同じ酸化銅インクをブレード塗布して乾燥し、図5(C)に示すように、厚さ20μmの第2酸化物層18を形成した。
第2酸化物層18をレーザビームで走査露光することによって、第2酸化物層18を形成する酸化銅を還元して、図5(D)に示すように、第1金属電極16と直交する方向に延在する銅製の第2金属電極20を形成した。第2金属電極は、幅0.2mm、間隔0.4mm、厚さを約18μmとした。従って、第2酸化物層18において、第2金属電極20が形成されない厚さ2μmの領域が、発熱層としての作用を発現する。
さらに、第2金属電極20を形成した第2酸化物層18の上に、感熱発色層24として、一般的な感熱紙を密着して貼着して、図1や図2に示すような画像形成媒体10を作製した。
任意の画像パターンを想定して、作製した画像形成媒体10の画像パターンに対応する画素の第1金属電極16および第2金属電極20に、順次、通電した。
その結果、感熱発色層24に、想定した画像パターンを形成することができた。
以上の結果より、本発明の効果は明らかである。
簡易なプリントの作製が要求される各種の用途に、好適に利用可能である。
10,40 画像形成媒体
12 基板
14 第1酸化物層
16 第1金属電極
18 第2酸化物層
20 第2金属電極
24 感熱発色層
30,32 配線
42 金属酸化物層

Claims (14)

  1. 一方向に延在し、かつ、互いに平行な、複数の第1金属電極と、
    前記第1金属電極が埋設される、前記第1金属電極を構成する金属の酸化物からなる第1酸化物層と、
    一方向に延在し、かつ、互いに平行な、前記第1酸化物層の面方向に前記第1電極と交差する複数の第2金属電極と、
    前記第2金属電極が埋設される、前記第2金属電極を構成する金属の酸化物からなる第2酸化物層と、
    前記第1金属電極または第2金属電極の上に設けられる感熱発色層とを有し、
    前記第2金属電極は、前記第2酸化物層によって前記第1金属電極と離間されるものであることを特徴とする画像形成媒体。
  2. 前記第1金属電極および第2金属電極のうち、上に前記感熱発色層が設けられる側の金属電極は、他方の金属電極より太い請求項1に記載の画像形成媒体。
  3. 前記感熱発色層は、前記第1金属電極または第2金属電極に、直接、接触して設けられる請求項1または2に記載の画像形成媒体。
  4. 前記第1酸化物層および第2酸化物層が1層の酸化物層で構成され、
    前記1層の酸化物層の一面に前記第1金属電極が埋設され、前記1層の酸化物層の第1金属電極が埋設される面の逆側の面に、前記第2金属電極が埋設される請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成媒体。
  5. 前記第2酸化物層の抵抗値が、前記第1金属電極および第2金属電極の2〜1000000倍である請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成媒体。
  6. 前記第2酸化物層の第1金属電極と第2金属電極との間の領域の厚さが0.01〜1000μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成媒体。
  7. 前記第2酸化物層の厚さが0.02〜2000μmである請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成媒体。
  8. 前記第1金属電極および第2金属電極は、一方の抵抗値が他方の抵抗値の0.5〜2倍である請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成媒体。
  9. 金属酸化物からなる第1酸化物層の一面において、前記金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、複数の第1金属電極を形成する工程、
    前記第1酸化物層の第1金属電極の形成面に、金属酸化物からなる第2酸化物層を形成する工程、
    前記第2酸化物層の表面において、前記金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、前記第2酸化物層の面方向に前記第1電極と交差する複数の第2金属電極を形成する工程、および、
    前記第1酸化物層または第2酸化物層の表面に、感熱発色層を設ける工程、を有することを特徴とする画像形成媒体の製造方法。
  10. 前記感熱発色層を、前記第2酸化物層の表面に設ける請求項9に記載の画像形成媒体の製造方法。
  11. 金属酸化物からなる酸化物層の一面において、前記金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、複数の第1金属電極を形成する工程、
    前記酸化物層の第1金属電極を形成した面と逆側の面において、前記金属酸化物を還元することによって、一方向に延在し、かつ、互いに平行な、前記酸化物層の面方向に前記第1電極と交差する複数の第2金属電極を形成する工程、および、
    前記酸化物層の一方の面に、感熱発色層を設ける工程、を有することを特徴とする画像形成媒体の製造方法。
  12. 前記金属酸化物の還元を、光照射によって行う請求項9〜11のいずれか1項に記載の画像形成媒体の製造方法。
  13. 前記第1金属電極および第2金属電極の形成において、前記感熱発色層に近い側の金属電極は、他方の金属電極よりも太くなるように形成する請求項9〜12のいずれか1項に記載の画像形成媒体の製造方法。
  14. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成媒体の第1金属電極および第2金属電極に、形成する画像に応じて、順次、通電することにより、前記第2酸化物層の第1金属電極と第2金属電極との間の領域を発熱させて、前記感熱発色層を発色させる画像形成方法。
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