JP6283722B2 - 混合燃料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、バイオマスを用いた混合燃料の製造方法、及びこの製造に用いられる成型物に関する。
製紙産業においては、資源の有効活用や環境への負荷低減等の観点から種々のリサイクルが行われている。このリサイクルとしては、古紙パルプの再利用を始め、古紙に含まれる填料等の再利用、製紙スラッジの再利用等が行われている(特開2007−120159号公報及び特開2003−13069号公報参照)。
このように製紙産業全体を俯瞰すると、製紙工場での製紙段階以降においては、システムが確立し、高いレベルでのリサイクルが行われている。しかし、より有効な資源の活用を進める観点からは、製紙工場に主原料たる木材パルプが搬入される以前の段階におけるリサイクルを進める必要がある。すなわち具体的には、間伐材や樹皮チップの有効活用を検討する必要がある。
この間伐材や樹皮チップ等の木材は、単に燃料として利用することもできるが、焙焼(焙煎、半炭化、トレファクション等とも称される。)することにより発熱量を高めた燃料として利用する技術が開発されている(特許第4136772号公報参照)。この技術においては、得られた燃料を用い、より高熱量かつ安定的な燃焼を行うため、焙焼された木材と石炭とを混合し、粉砕したものを燃焼させることが行われている。しかし、焙焼された木材と石炭とは、サイズ、密度、硬さなどが大きく異なるため、均一に混合及び粉砕することが困難である。従って、上記技術において得られる燃料も安定的な燃焼といった点からは不十分である。
特開2007−120159号公報 特開2003−13069号公報 特許第4136772号公報
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、焙焼されたバイオマスを用い安定的な燃焼を行うことができる混合燃料の製造方法、及びこの製造に用いられる成型物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた発明は、
焙焼されたバイオマスからなる成型物と石炭とを混合する工程、及び
混合された上記成型物と石炭とを粉砕する工程
を有する混合燃料の製造方法である。
当該製造方法によれば、焙焼されたバイオマスをある程度の硬さを有する成型物の状態で石炭と混合し、これらの混合物を粉砕する。このようにすることで粉砕の際に、どちらか一方が凝集等することなく二者が混合し、一方のみに偏ることなく二者を略均等に粉砕することができる。従って、当該製造方法によれば、焙焼されたバイオマスを用い、安定的な燃焼を行うことができる混合燃料を得ることができる。
上記成型物が柱状であり、この成型物のアスペクト比が2以上10以下であることが好ましい。このような高いアスペクト比を有する柱状の成型物を用いることで、粉砕が容易に行われ、より均等に混合粉砕された混合燃料を得ることができる。
上記柱状の成型物の断面積が12mm以上180mm以下、高さが4mm以上60mm以下が好ましい。このようなサイズの柱状の成型物を用いることで、取扱性を高めつつ、より均等な混合及び粉砕を行うことができる。
上記成型物の密度としては、0.6g/cm以上2.0g/cm以下が好ましい。上記成型物の密度を上記範囲とすることで、石炭との密度差が小さくなり、二者をより均一に混合及び粉砕することができる。従って、このようにすることで、さらに安定的な燃焼が可能な混合燃料を得ることができる。
当該製造方法は、上記混合工程より前に、
バイオマスを焙焼する工程、及び
上記バイオマスを成型し、成型物を得る工程
をさらに有することが好ましい。
上記工程をさらに有することで、所望する形状や密度の成型物の成型が可能となり、効率的に混合燃料を得ることができる。
上記焙焼をロータリーキルンにより行うことが好ましい。ロータリーキルンを用いることで、バイオマスに対し均一かつ効率的な焙焼を行うことができ、結果的に得られる混合燃料の安定燃焼性を更に高めることができる。また、ロータリーキルンを用いることで、バイオマスの乾燥、焙焼及び冷却を連続的に行うことができるため、製造コストの削減も行うことができる。
上記課題を解決するためになされた別の発明は、
石炭と混合して用いられ、
焙焼されたバイオマスからなり、
アスペクト比が2以上10以下である柱状の成型物である。
当該成型物によれば、石炭と混合し、この混合状態で粉砕したときに、石炭と共に均一に粉砕されることができる。従って、当該成型物によれば、焙焼されたバイオマスを用い安定的な燃焼を行うことができる混合燃料を得ることができる。
以上説明したように、本発明の固形燃料の製造方法及び成型物によれば、焙焼されたバイオマスを用い安定的な燃焼を行うことができる。従って、当該固形燃料の製造方法及び成型物によれば、チップや間伐材等の従来活用が十分に進んでいなかった木材の有効活用を図ることができる。
以下、本発明の固形燃料の製造方法及び成型物の実施の形態を詳説する。
<固形燃料の製造方法>
本発明の固形燃料の製造方法は、
焙焼されたバイオマスからなる成型物と石炭とを混合する工程(c)、及び
混合された上記成型物と石炭とを粉砕する工程(d)
を有する。
当該製造方法は、好適には上記混合工程(c)より前に、
バイオマスを焙焼する工程(a)、及び
上記バイオマスを成型し、成型物を得る工程(b)
をさらに有する。
当該製造方法によれば、混合工程(c)において、焙焼されたバイオマスをある程度の硬さを有する成型物の状態で石炭と混合し、粉砕工程(d)において、この混合物を同時に粉砕する。このようにすることで、粉砕工程(d)の際、バイオマス(成型物)と石炭とが一方に偏ることなく二者を略均等に粉砕することができる。従来、焙焼されたバイオマスは、通常のバイオマス(木材等)と比して柔らかいため、単に石炭と混合して粉砕することで、容易にこれらの粉砕が生じると考えられていた。しかし、密度や硬度が大きく異なる二種類を混ぜると、どちらか一方のみ(通常硬度が高いほう)の粉砕が優先的に生じ、もう一方の粉砕が十分に進行しないことが確認された。そこで、二種類の密度や硬度が近づくようバイオマスを成型物とすることで、粉砕手段等は変化させなくとも、均一な粉砕が可能となることを見出した。
従って、当該製造方法によれば、焙焼されたバイオマスを用い、安定的な燃焼を行うことができる混合燃料を得ることができる。なお、粉体燃料を用いる燃焼装置(ボイラ等)は、重油等の液体燃料や気体燃料を用いるボイラ等に比べて負荷追従性が低い。従って、燃料の発熱量を限りなく均一化することが燃焼装置の燃焼安定性の向上につながる。そのため、当該混合燃料を用いることで、燃焼装置の燃焼安定性を効果的に高めることができる。また、焙焼工程(a)及び成型工程(b)をさらに有することで、所望する形状や密度の成型物の成型が可能となり、効率的に混合燃料を得ることができる。以下、各工程について詳説する。
焙焼工程(a)
本工程では、バイオマスを焙焼する。バイオマスとは、化石燃料以外の生物由来の資源をいい、間伐材、剪定枝、廃材、樹皮チップ、その他の木材、竹、草、やし殻、パームオイル残渣、野菜、果実、食品残渣、汚泥等を挙げることができる。これらのバイオマスの中でも、間伐材、剪定枝、廃材、樹皮チップ、その他の木材等の木質系バイオマスが好ましく、樹皮チップがさらに好ましい。このような材料を用いることで、製紙工程において十分に活用されていなかった資源の有効活用を図ることができる。
上記焙焼とは、バイオマスを140℃以上350℃以下で熱処理することをいい、この熱処理温度としては240℃以上280℃以下が好ましい。この焙焼により、有機物が部分的に分解し、質量(乾燥基準)が初期質量の70%程度となる。しかしながら、揮発分は75〜90質量%保持されるため、単位質量あたりの熱量が上昇し、石炭と同程度の熱量となる。また、焙焼されたバイオマスは疎水性が高まるため、高い保存安定性を有し、長期保存等に優れる。
上記焙焼は、公知の加熱(焙焼)装置を用いて行うことができ、例えば、固定式の箱型乾燥炉や、回転式の乾燥炉等を挙げることができる。これらの中でも、回転式の乾燥炉を用いることが好ましく、ロータリーキルンを用いることがさらに好ましい。ロータリーキルンは、通常、バイオマスが供給される筒と、この筒の内部に備えられ、バイオマスを送り出すスパイラルリフターとを有する。このようなロータリーキルンを用いることで、バイオマスを連続的に、焙焼及び冷却することができる。また、焙焼に先駆けて、バイオマスの水分量を減少させる乾燥も一体的に行うことができるため、設備費や製造コストの削減にも繋がる。さらに、ロータリーキルンは、通常、内部にバイオマスを撹拌・掻揚する並行リフターを有する。このようなロータリーキルンを用いることで、バイオマスの均一な焙焼や冷却等を行うことができる。
なお、この焙焼の際のバイオマスの雰囲気は、空気でよいが、低酸素濃度下で行うこともできる。低酸素濃度下で行うことで、バイオマスの燃焼が生じることを抑制することができる。この酸素濃度としては、例えば、5体積%以上15体積%以下とすることができる。
焙焼工程(a)に供するバイオマスは、ある程度に粉砕されたものが好ましい。このバイオマスのサイズとしては、目開き50mmの篩を95質量%以上透過する粒径が好ましく、目開き25mmの篩を95質量%以上透過する粒径が好ましく、目開き10mmの篩を95質量%以上透過する粒径がさらに好ましい。このようなサイズのバイオマスを用いることで、内部まで十分にかつ均一に焙焼を行うことができる。
なお、この粉砕の手段としては、特に限定されず、公知の回転式カッターやハンマーミル等を用いることができる。
成型工程(b)
本工程では、上記バイオマスを成型し、成型物を得る。この成型工程(b)は、通常、上記焙焼工程(a)の後に行われる。このように焙焼工程(a)の後に成型工程(b)を行うことで、内部で均一かつ十分に焙焼された成型物を得ることができる。但し、逆に成型工程(b)の後に焙焼工程(a)を行ってもよい。このようにすると、成型物を焙焼に供することとなるため、焙焼の際の作業効率性を高めたり、成型物の表面を極度に焙焼させることで脆い(粉砕しやすい)形状とすることなどができる。
この成型を行う装置としては、特に限定されないが、押出成型機を用いることが好ましい。押出成型機を用いることで、密度を高め、石炭に近い密度への成型物の調製が容易となり、石炭との均一混合性を高めることができる。
この成型工程(b)に供するバイオマスの水分量としては、0.01質量%以上5質量%以下が好ましい。このようにバイオマス中に微量の水分を含有させておくことで、押出成型機等による成型の際に水分が蒸発し、多孔質形状を形成することができる。このようにすることで、比較的密度が高くかつ脆い状態の成型物を得ることができ、粉砕工程において容易に石炭と共に粉砕することができる。
この成型工程(b)においては、バイオマスに対してバインダーを添加して行うことが好ましい。バインダーを添加することで、成型性が高まると共に、得られる成型物の密度や強度が良好な状態となり、粉砕性をより高めることができる。上記バインダーとしては、特に限定されないが、澱粉やリグニン等を用いることができる。このようなバインダーを用いることで、上記効果をより高めることができる。さらに、リグニンを用いた場合は製紙産業における資源の有効利用をより効果的に図ることができる。上記バインダーの添加量としては、特に制限されないが、バイオマス100質量部に対して0.01質量部以上10質量部以下が好ましい。添加量が上記下限未満の場合は、バインダーを添加した効果が十分に発揮されない場合がある。逆に、添加量が上記上限を超えると、得られる混合燃料の発熱量が低下するおそれなどがある。
押出成型機を用いて成型を行う際、通常、加熱しながら行うが、この加熱温度としては50℃以上200℃以下が好ましく、80℃以上150℃以下がより好ましい。焙焼されたバイオマスには、リグニンやヘミセルロースが残存する。リグニンの軟化点は約150℃、ヘミセルロースの軟化点は約180℃とされている。そのため、例えば200℃を超える高温での成型は、これらの物質が一旦軟化し、再度硬化することでバインダーとして成型物の強度を高めてしまうため、粉砕工程における均一かつ微細な粉砕が困難となる。そこで、このように200℃以下、より好ましくは150℃以下で成型することで、比較的密度が高くかつ脆い状態の成型物を得ることができ、粉砕工程において容易に石炭と共に粉砕することができる。また、所定温度以上に加熱して成型することで、バイオマス中の水分が成型の際に蒸発し、得られる成型物の多孔質性を高め、結果として粉砕性を高めることができる。
上記成型工程(b)を経て得られる成型物の形状としては、特に限定されず、球状、柱状等とすることができるが、柱状が好ましい。上記柱状としては、円柱状、四角柱状、三角柱状等を挙げることができるが、円柱状が好ましい。このような柱状の成型物を用いることで、石炭との混合状態における粉砕が容易に行われる。
上記柱状の成型物のアスペクト比としては、2以上10以下が好ましく、3以上8以下がさらに好ましい。このような高いアスペクト比を有する柱状の成型物を用いることで、粉砕が容易に行われ、より均等に混合粉砕された混合燃料を得ることができる。アスペクト比が上記下限未満の場合は、粉砕工程において粉砕が容易に行われなくなる場合がある。逆に、アスペクト比が上記上限を超えると、成型が困難となったり、運搬等の際に折れが生じるなど、取扱性が低下する。ここで、アスペクト比とは、底面の直径に対する高さの比(高さ/直径)をいう。なお、底面が円ではない場合、直径は2(S/π)1/2(Sは底面積)で求められる値とする。
上記柱状の成型物の断面積としては、12mm以上180mm以下が好ましく、24mm以上120mm以下がさらに好ましい。また、上記柱状の成型物の高さとしては、4mm以上60mm以下が好ましく、8mm以上40mm以下がさらに好ましい。このようなサイズの柱状の成型物を用いることで、取扱性を高めつつ、より均等な混合及び粉砕を行うことができる。断面積及び高さが上記下限未満の場合は、サイズが小さくなりすぎて取扱性が低下する場合がある。逆に、断面積及び高さが上記上限を超えると石炭との均一な混合が困難となり、粉砕に時間を要する場合がある。
上記成型物の密度としては、0.6g/cm以上2.0g/cm以下が好ましく、0.8g/cm以上1.8g/cm以下がより好ましい。上記成型物の密度を上記範囲とすることで、石炭との密度差が小さくなる。上記成型物と石炭とは後に詳述するように、ミル等で押しつぶされながら微粉化される。そのため、上記成型物と石炭との密度差が小さい方が、二者をより均一に混合することができ、かつ、同等の速度で粉砕することができる。従って、このようにすることで、熱量の均一性が高く、よりに安定的な燃焼が可能な混合燃料を得ることができる。上記成型物の密度が上記下限未満の場合は、混合及び粉砕の際に石炭との分離等が生じ、均一かつ効率的な混合及び粉砕が困難となる場合がある。逆に、上記成型物の密度が上記上限を超えると、成型物が粉砕されにくくなり、粉砕工程(d)における粉砕効率の低下等が生じる。
混合工程(c)
本工程では、上記焙焼されたバイオマスからなる成型物と石炭とを混合する。上記石炭としては、特に限定されず、無煙炭、瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭等のいずれも用いることができる。
上記混合方法としては特に限定されず、上記成型物と石炭とをそれぞれベルトコンベア等の搬送手段により搬送し、石炭バンカー等に供給することにより行えばよい。この石炭バンカー等に供給された状態においては、成型物と石炭とは均一に混ざっていても混ざっていなくともよい。
この混合工程における成型物と石炭との混合比としては、特に制限されないが、質量基準で、5:95以上50:50以下が好ましく、10:90以上40:60以下がより好ましい。成型物の混合比が上記下限未満の場合は、バイオマスの有効利用を十分に図ることができない。一方、成型物の混合比が上記上限を超える場合は、発熱量の安定性に支障をきたす場合がある。
混合する石炭の密度に対する上記成型物の密度の比(石炭の密度/成型物の密度)としては、0.5以上2以下が好ましく、0.67以上1.5がより好ましく、0.75以上1.33以下がさらに好ましい。このように二者の密度を近づけることで、混合及び粉砕の際に均一に混合及び粉砕が生じ、得られる混合燃料の燃焼安定性をさらに高めることができる。
この混合工程に供する石炭は、一定程度の粒径にまで粗粉砕されたものが好ましい。このような石炭を用いることで、均一な混合を図ることができ、また、粉砕工程における効率化を図ることができる。この際の石炭の粒径としては、60mm以下が好ましく、2mm以上50mm以下がさらに好ましい。この粗粉砕は、クラッシャー等の公知の粗粉砕機により行うことができる。
粉砕工程(d)
本工程においては、混合された上記成型物と石炭とを粉砕し、微粉状の混合燃料を得ることができる。この際の粉砕手段としては、特に限定されず、竪型ローラミル、ボールミル、振動ミル、ローラミル等を挙げることができる。なお、上述のように混合工程(c)として、一旦石炭バンカー等で混合・貯留することを経ずに、粉砕機に直接上記成型物と石炭とを供給し、粉砕機において、混合と粉砕とを行ってもよい。
この粉砕の程度は特に限定されないが、例えば、100メッシュパスが95%以上となるように粉砕することが好ましい。95%を下回ると、燃焼後の燃焼残渣に未燃分が残るなど、燃焼効率が低下するおそれがある。
このように粉砕工程を経て得られた混合燃料は、例えばボイラ用燃料、セメントキルン用燃料等として好適に用いることができる。例えば、ボイラ用燃料として用いる場合、その具体例を以下に説明する。石炭ボイラには、上記粉砕された微粉状の混合燃料が燃料として供給される。この石炭ボイラには燃焼用空気が吹き込まれ、上記混合燃料が燃焼する。この際、石炭ボイラ内に配設されるチューブ内を通る水が上記混合燃料の燃焼により加熱され、蒸気として石炭ボイラから排出される。
<成型物>
本発明の成型物は、石炭と混合して用いられ、焙焼されたバイオマスからなり、アスペクト比が2以上10以下である柱状の成型物である。当該成型物の詳細は、固形燃料の製造方法に記載したとおりである。
当該成型物によれば、石炭と混合し、この混合状態で粉砕したときに、石炭と共に均一に粉砕されることができる。従って、当該成型物によれば、焙焼されたバイオマスを用い安定的な燃焼を行うことができる混合燃料を得ることができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
樹皮チップを破砕装置で破砕した後、目開き50mmの篩を通してバイオマス原料とした。このバイオマス原料をロータリーキルンに供給し、250℃で熱処理することで焙焼されたバイオマスを得た。得られたバイオマスの水分量は0.5質量%であった。また、この際の酸素濃度は10体積%に制御して行った。
この後、バイオマス100質量部に対してバインダー(澱粉)を1質量部混合し、これを押出成型機を用いて成型物(ペレット)とした。ペレットは、高さ30mm、直径6mmの円柱状に成型した。ペレット化の際の加熱温度は140℃で行った。得られたペレットの密度は1.0g/cmであった。
このペレットと、粗粉砕した石炭とを3:7の質量比で混合した後、この混合物をローラミルを用いて粉砕し、粉末状の混合燃料を得た。
<実施例2〜5>
バイオマスの成型(ペレット化)に係る各条件を表1に示すとおりとしたこと以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5の混合燃料を得た。
<比較例1>
焙焼したバイオマスを成型せず、そのまま石炭と混合させたこと以外は実施例1と同様にして比較例1の混合燃料を得た。
<評価>
得られた混合燃料が均一に粉砕されているか否かを目視にて、以下の基準にて評価した。評価結果を表1に示す。
A:均一に微粉砕されている。
B:所々にやや大きい粒状物(バイオマス)の存在が確認できる。
C:粉砕されていない粒状物(バイオマス)の存在が目立つ。
Figure 0006283722
表1に示されるように、本発明の製造方法によれば、石炭と焙焼されたバイオマスとを均一に微粉砕することができることがわかる。従って、このようにして得られた混合燃料は、燃焼安定性に優れることがわかる。
本発明の混合燃料の製造方法は、ボイラ用燃料やセメントキルン用燃料等の製造に好適に用いることができる。

Claims (2)

  1. 焙焼されたバイオマスからなる成型物と石炭とを混合する工程、及び
    混合された上記成型物と石炭とを粉砕する工程を有し、
    上記成型物の密度が0.7g/cm以上1.0g/cm以下であり、
    混合する上記石炭の密度に対する上記成型物の密度の比が0.5以上2以下であり、
    上記混合工程より前に、
    バイオマスを焙焼する工程、及び
    上記バイオマスを成型し、成型物を得る工程
    をさらに有し、
    上記成型工程で、上記バイオマスにバインダーを添加して、50℃以上200℃以下に加熱して押出成型機を用いて成型する混合燃料の製造方法。
  2. 上記焙焼をロータリーキルンにより行う請求項に記載の混合燃料の製造方法。
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