JP6283485B2 - 地盤改良/液状化対策用杭構造体及び地盤改良/液状化対策工法 - Google Patents

地盤改良/液状化対策用杭構造体及び地盤改良/液状化対策工法 Download PDF

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Description

本発明は、液状化の可能性のある地盤に対して使用する為の地盤改良/液状化対策用杭構造体及び地盤液状化対策工法に関する。
建築・住宅における液状化対策工法は多種の工法があるが、基本的に構造物を安定して支える地盤改良杭と、液状化を防止する為の杭を併用している。これらの工法において大規模建築物の場合はスケールメリットによる経済化を図ることができるが、小規模住宅においては経済的な課題がクローズアップしてくる。そのような中で多くの実績を上げている工法例として建築物を鋼管によって支持する地盤改良杭と液状化防止用ウエルパイプを併用し、地盤改良杭と液状化防止用ウエルパイプとを交互に土壌に打設する工法がある。しかしながら、この工法では地盤改良杭と液状化防止用ウエルパイプの2種類の杭を用いるため、煩雑であり、工事にも時間がかかり、品質面や経済的な面での大きな課題が残っている。
これに対して、このような課題を解消するために、地盤改良杭及び液状化防止杭の機能を備えた杭建造物が提案されている。特許文献1参照。特許文献1では、杭建造物を柱状の中実ポーラスコンクリートからなる杭本体とその中に埋設した軸方向及び周方向の鋼線等の補強材によって構成し、杭建造物は地中に直接打設している。従来の支持力杭と同様に、この杭建造物はプレキャストで一体化した中実プレストレスコンクリートで形成するか、あるいは現場で砕石を含むコンクリートを流し込むいわゆる現場打ちコンクリートにより形成する。特許文献1では、設計、施工が合理的に行え、工期短縮と建設費の低減が可能であるとしている。
しかしながら、一体化したプレストレスコンクリートによる杭建造物は運搬するのに大型車両が必要であり、また地中に直接打ち込むため大型な打ち込み装置が必要であった。また、現場で穴を掘り砕石を含むコンクリートを流し込んで杭建造物を形成するのは煩雑であり、また均一な杭建造物を得るのには、均一な穴を掘り、均一なコンクリート構造を形成し、均一な品質の砕石を含むコンクリートを使用する等の現場での種々の作業を行う必要があった。したがって、工期短縮と建設費の低減という観点から十分とは言えなかった。さらに、外部から杭建造物に周囲の土壌が入り込んだ場合、入り込んだ土壌を外部に押し戻したり、あるいは杭建造物の内部に取り込んで当初の排水性を回復することは困難であった。また、中実もしくは中空の杭建造物を10数センチ〜20センチ径で数メートルの長さにすると、長期の使用により自重で折れてしまう可能性があることが懸念される。
特開平7−286323
そこで、本発明者は、複数の中空の地盤改良杭と液状化対策用杭を一体のユニットに組み込んだ地盤改良/液状化対策用杭構造体とすることによって、1本の杭構造体で地盤改良と液状化対策を可能とし、連続的に内部に中空部を形成しているので良好な排水性を確保することを可能とし、また工場で適正な品質管理の下で地盤改良/液状化対策用杭ユニットを製造することができ、輸送が容易で、かつ現場で土中に地盤改良/液状化対策用杭ユニットを組み立てて製造することを可能にすることで、品質、工数、経済性の改善を図った地盤改良/液状化対策用杭構造体と、土中に地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成する地盤改良/液状対策工法を提供することを目的とする。
以下に、本発明の課題を解決するための手段を示す。
(請求項1)
地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法であって、
該地盤改良/液状化対策用杭構造体は、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートからなる両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを複数個有し、それぞれの該中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部は連通しかつ円筒形外周部がそれぞれ同心円状に配置され、該上下地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部を突き合わせた状態で上下に積み重ねることによって形成された地盤改良/液状化対策用杭構造体であって、上下に位置する該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径に等しいか大きい外径を有し、非圧縮性の弾性素材からなる環状の緩衝材を介装しており、
前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を地盤に貫入する際に、両端開口の円筒形中空金属ケーシング部と該円筒形中空金属ケーシング部の下端に着脱自在に設けられた蓋部とからなり、かつ該地盤改良/液状化対策用杭構造体の外周部に対して接触抵抗がない程度のクリアランスを有する内周面を備え中空の金属ケーシングを準備し、
前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を構成する前記複数の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを、それらの端面間に弾性素材からなる環状の緩衝材を介装した状態で、該蓋の上でかつ該中空金属ケーシングの中空部内に収納し前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成し、
該中空金属ケーシングを地中に貫入させる際には、
(1)地上の金属ケーシングの中空部に複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニット及び緩衝材を積み重ねることにより地盤改良/液状化対策用杭ユニットを形成した状態で、これらを一緒に地盤に貫入させる場合、中空部に複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニット及び緩衝材を積み重ねることにより地盤改良/液状化対策用杭ユニットを形成した状態で、これらを一緒に地盤に貫入させた後、若しくは、
(2)金属ケーシングのみを地盤に途中まで貫入させた後、地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属ケーシング内に形成後、さらに金属ケーシングを所定の深さまで貫入させた後、若しくは、
(3)金属ケーシングのみを地盤に所定の最後の深さまで貫入させた後、地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属ケーシング内に形成した後、
該蓋部は前記地盤改良/液状化対策用杭構造体の下端部に留まらせた状態で、該円筒形金属ケーシング部を地中から引き上げ、土中に前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を埋設させることにより、地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法。
(請求項2)
地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法であって、
該地盤改良/液状化対策用杭構造体は、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートからなる両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを複数個有し、それぞれの該中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部は連通しかつ円筒形外周部がそれぞれ同心円状に配置され、該上下地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部を突き合わせた状態で上下に積み重ねることによって形成された地盤改良/液状化対策用杭構造体であって、上下に位置する該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径に等しいか大きい外径を有し、非圧縮性の弾性素材からなる環状の緩衝材を介装しており、
前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を地盤に貫入する際に、円筒形金属軸部と該円筒形金属軸部の下端に着脱自在に設けられかつ該地盤改良/液状化対策用杭構造体の外径より大きい外径を有する蓋部とからなり、かつ該地盤改良/液状化対策用杭構造体の内周部に対して接触抵抗がない程度のクリアランスを有する外周面を備えた円筒形金属軸を準備し、
前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を構成する前記複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを、それらの端面間に弾性素材からなる環状の緩衝材を介装した状態で、該蓋の上でかつ該金属軸部の外周に装着し前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成し、
該中空金属軸を地中に貫入させる際には、
(1)予め複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニットにより地盤改良/液状化対策用杭構造体を地上に位置する該蓋部の上でかつ金属軸部の外周に形成した状態で、これらを一緒に地盤に貫入させた後、若しくは、
(2)金属軸のみを地盤に途中まで貫入させた後、複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニットにより地盤改良/液状化対策用杭構造体を該蓋部の上でかつ金属軸部の外周に配置し地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属軸の外周に形成した状態で、さらに金属ケーシングを所定の深さまで貫入させ地中に埋設した後、
該蓋部は前記地盤改良/液状化対策用杭構造体の下端部に留まらせた状態で、該円筒形金属軸部を地中から引き上げ、土中に前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を埋設させることにより、地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法。
以下の態様は、本発明の好ましい態様である。
(請求項3)
前記緩衝材は上下の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部の中空部に嵌合させる上下に延びる管状部と管状部の中央部半径方向外方に延びるフランジ部とからなり、該フランジ部の外径が前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径より大きい、請求項またはに記載の地盤改良/液状化対策工法。
(請求項4)
前記地盤改良/液状化対策用杭構造体の中空部には、該中空部は確保されつつ軸方向に延びる長尺の剛性支持軸部材が挿入され、該長尺剛性支持軸部材は各々の前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内周面に対して周方向に見て3箇所以上の箇所でかつ少なくとも該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内周面を支持するのに必要とされる長さに亘り接触・保持している、請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
(請求項5)
前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内部に軸方向及び/又は周方向に延びる耐腐食性線状補強材を埋設している、請求項1乃至4のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
(請求項6)
前記中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外周面には、上下に延びる導水溝が周方向に見て複数設けられ、該溝には多孔性排水路形成部材が設けられている、請求項1乃至5のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
(請求項7)
前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外周面が、目詰まりを低減させかつ該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外形を保持するための多孔性保形シートで覆われている、請求項1乃至6のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
本発明は、上記構成により以下の効果を有する。
(1)1本の地盤改良/液状化対策用杭構造体で地盤改良と液状化対策とを同時に可能とし、連続的に内部に中空部を形成しているので良好な排水性を確保することが可能であり、中空としたので重量及び材料費を大幅に削減できる。また、1本の地盤改良/液状化対策用杭構造体を複数の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットに分割形成しているので、製造から運搬、保管や操作時に不意に掛かる曲げ応力や自重で折れることはない。
(2)請求項1に記載するように、地盤改良/液状化対策用杭構造体は、蓋の上でかつ中空金属ケーシングの内部に確保された中空部に複数の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを環状の緩衝材を介して上下に積み重ねて形成・埋設することが可能であるので、地盤改良/液状化対策用杭構造体が貫入される際に周囲の土が摩擦接触して地盤改良/液状化対策用杭構造体の表面に入り込むことを防止するとともに、軸方向に圧縮力が付加されることを防止することができる。
(3)請求項2に記載するような金属軸を用いる場合も、発明の効果(1)と同様に地盤改良/液状化対策用杭構造体が貫入される際に周囲の土が摩擦接触して地盤改良/液状化対策用杭構造体の表面に入り込むことを実質的に防止するとともに、捻じれ力や軸方向に過大な圧縮力が付加されることを防止することができる。
(4)一体に製造された杭構造体を現地環境下で埋設するのではなく、地盤改良/液状化対策用杭構造体を構成する中空円筒形状の短尺な地盤改良/液状化対策用杭ユニットを管理された工場内で製造できるので、寸法精度や品質の管理が十分に行われ、所望の規格化された当該杭ユニットが得られる。
従って、複数の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを弾性素材からなる環状の緩衝材を介装した状態で上下に積み重ねて形成される杭構造体も、組み立て寸法精度が高く製品品質に優れる。
(5)中空円筒状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径、内径、その長さ、透水性コンクリートの性状等の構造を、地盤の状況に応じて適切に選んで規格化した複数種類の中空円筒状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを準備することが可能となる。
(6)短尺の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの形状のまま現地まで運んで地盤改良/液状化対策用杭構造体を組み立てるので、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの品質を維持し、容易に保管、輸送及び操作をすることができる。
(7)現地で施工中に複数の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを弾性素材からなる環状の緩衝材を介装して中空円筒状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部あるいは金属軸部の外周に上下に積み重ねて地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成するので、長尺脆性材料に対する不要な配慮もなくなり、作業労力及び作業面積を小さく出来る。
(8)地震による液状化現象を生じた際、地盤中の水圧は地盤改良/液状化対策用杭構造体の半径方向内側に向けてかかり、余剰の地下水は当該杭構造体の半径方向外側から内側の中空部に透水し、杭構造体の中空内部に入った地下水は中空部内部を通って地上へと導かれる構造となっているので、余剰地下水は効率的に地上へと排水される。
(9)地盤改良/液状化対策用杭構造体の空隙に多少土壌が侵入することも懸念されるが、杭構造体を中空構造とし中空部を大気に開放し大気圧としているので、地震の振動により目詰まりが解消され、また地震により地下水圧が上昇した場合には上昇した圧力を中空杭構造体の内外の圧力差により杭構造体の中空部に迅速に逃がすとともに、それに伴い土壌による杭構造体の目詰まりを解消することができる。
(10)一方、バクテリアなどが繁殖して詰まってしまうバイオーケミカル的な目詰まり現象があり得るが、中空地盤改良/液状化対策用杭構造体の場合には、地盤より熱伝導係数が大きな中空部内部の温度は表面温度の変化を受け、温度上昇時に内圧が増加し、中空地盤改良/液状化対策用杭構造体におけるせん断力の弱い膜状の目詰まり部分は破壊される。この温度変化は周期的なもので、常に杭構造体内外の温度差の変動に依存する呼吸現象的な流体の移動によりバイオーケミカル的な目詰まり現象は解消される。
(11)上下に位置する中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に、弾性素材からなる環状の緩衝材を介装しているので、各中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの突き当て端部における応力集中による微細破壊から適正に保護され、地盤改良/液状化対策用杭ユニット、ひいては地盤改良/液状化対策用杭構造体の形状安定性が図られる。
(12)長尺剛性支持軸部材により、地盤改良/液状化対策用杭構造体の中空部を確実に確保するとともに、軸方向及び半径方向の耐圧縮強度を向上することが可能となり、杭構造体の構造安定性が高まる。
(a)は中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの斜視図であり、(b)と(c)は中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの断面図である。 (a)は地上で中空金属ケーシングの内部に中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを緩衝材を介して積重ねる態様を説明する図であり、(b)は3個の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを収容した金属ケーシングを土中に貫入させた模式図であり、(c)は蓋部を最下端の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの下に残留させた状態で、中空金属ケーシングを引き抜いた図であり、(d)は金属ケーシング引き抜き後周囲の土壌が金属ケーシング引き抜き穴から残留した当該杭の径まで戻った状態を示す図である。 (a)と(b)は、それぞれ上下に位置する中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に介装される緩衝材を示す。 (a)は中空金属ケーシング内部に3個の下から上へと順に直径を大きくした地盤改良/液状化対策用杭ユニットを緩衝材を介して積層し地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成し金属ケーシングと共に土中に貫入させた図であり、(b)は蓋部を最下端の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの下に残留させた状態で、金属ケーシングを引き抜いた後の状態図である。 (a)、(b)、(c)及び(d)は軸方向に延びる長尺の剛性支持軸部材が地盤改良/液状化対策用杭構造体の中空部に挿入された状態を示す断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ中空金属ケーシングの下端部に着脱自在に設ける蓋部の断面図を示す。 (a)及び(b)は、内部に軸方向及び周方向に延びる耐腐食性線状補強材を埋設している前記中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを示す。 (a)は前記中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外周面に、上下に導水する機能を有する溝が設けられていることを示す図、(b)該溝には多孔性排水路形成部材が設けられていることを示す図、(c)は多孔性排水路形成部材の一例を示す拡大斜視図である。 (a)は地上で金属軸の外周部に中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを緩衝材によって介装して積重ねる態様を説明する図であり、(b)は3個の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを外周部に積層した金属軸を土中に貫入させた模式図である。
図面を参照して、本発明を具体的に説明する。但し、本発明は図示されるものに限定されるものではなく、特許請求の範囲に包含されるのであれば、種々の変更が可能であり、それらのものも本発明の範囲内に含まれる。
本発明の地盤改良/液状化対策用杭構造体は、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートからなる両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを複数個有し、該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部は連通しかつ円筒形外周部がそれぞれ同心円状に配置され、上下地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部を緩衝材を介して突き合わせた状態で上下に積み重ねることによって形成された地盤改良/液状化対策用杭構造体である。
(1)両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニット
図1は、両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の一実施例を示す。地盤改良/液状化対策用杭ユニット1は、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートから製造される。ここで、本実施例において、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートは、例えば、セメントを、山砂および硬質砂岩砕砂などの細骨材や硬質砂岩砕石などの粗骨材を用い、これに水と減水剤とを加え、配合し、混練り硬化したものを使用する。例えば、セメントCとして普通ポルトランドセメントを、細骨材Sとして山砂および硬質砂岩砕砂を、粗骨材Gとして硬質砂岩砕石を用い、これに水Wと、混和剤としての減水剤とを加え、配合し、混練り硬化したものを使用する。配合割合としては、例えば以下のものがある(単位はkg/cm3)。
W=80 、C=300 、S=80 、G=1500 、減水剤=30 、
W/C(水セメント比)=約30%
多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートについては、空隙率は主に細骨材比(細骨材/(細骨材+粗骨)を適宜調整することによって変更することが出来る。また、空隙率が上がると、耐圧縮破壊荷重が小さくなり、空隙率が小さくなると耐圧縮荷重が大きくなる。耐圧縮破壊荷重は、AxBによって決まる(図1(b)に示す中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの場合、断面積A=(D ーD )x3.14と単位面積あたりの圧縮強度Bkgf/cmの積)。地盤改良/液状化対策用杭ユニットに求められる圧縮強度Bkgf/cm)をもとに、中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径D1と内径D2を適宜選択する。なお、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの壁厚D1−D2を薄くするとドレイン効果が大きくなり、厚くすると圧縮強度が大きくなる。地盤改良/液状化対策用杭ユニットの壁厚D1−D2は、ドレイン効果及び圧縮強度の観点から適宜設定する。
連続した空隙を有する透水性コンクリートについては、空隙率が上がると、耐圧縮破壊荷重が小さくなり、空隙率が小さくなると耐圧縮荷重が大きくなるとの相反する要求特性の組合せになる。従って、中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径D1と内径D2を適宜選択する必要が有る。
中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの寸法としては、例えば、外径D1を200mm以下(例えば、160mm〜140mm)、内径D2を80〜100mmとすれば圧縮強度は10kgfを超える値が確保され、空隙率を10〜30%の範囲とすれば良好なドレイン効果が得られ、長さLを100mm(例えば、5本連結して500mmの地盤改良/液状化対策用杭構造体)とすれば取り扱いを容易にして品質良好な地盤改良/液状化対策用杭ユニットが得られる。
(2)両端開口の中空金属ケーシング、緩衝材、蓋部
図2(a)は地上で両端開口の中空金属ケーシング2の内部に緩衝材3を介して両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1を積重ねる態様を示す。中空金属ケーシングは、鋼管等からなり、緩衝材3はゴム等の非圧縮性弾性材料からなる。4は中空金属ケーシング2の底部に着脱自在に配置した蓋部であり、蓋部4の外径は金属ケーシング2の外径とほぼ同一とされ、蓋部4は地盤改良/液状化対策用杭ユニット1で構成される地盤液状化対策用杭構造体を地中に安定して保持する。当該杭構造体を中空金属ケーシング2に挿着する場合、緩衝材の外周部と中空金属ケーシング2の内周部内径は、中空金属ケーシング2を土中から引き抜く際に接触抵抗がない程度のクリアランスが形成されるように構成されている。一方、地盤改良/液状化対策用杭構造体の外径は緩衝材外形より小さいかほぼ一致するように構成されている。
図2(b)は緩衝材3を介装して3個の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1を入れた金属ケーシング2を土中に貫入させた模式図であり、図2(c)は蓋部4を最下端の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の下に残留させた状態で、中空金属ケーシング2を引き抜いた図であり、図2(d)は金属ケーシング2を引き抜き後周囲の土壌が地盤弾性により金属ケーシング2を引き抜いてできたクリアランスから残留した当該杭の径まで戻った状態を示す図である。
図2は地盤改良/液状化対策用杭ユニット1及び緩衝材3を全て地上に配置した中空金属ケーシング2中に挿入した後、金属ケーシング2を適当な貫入装置によって地中に貫入させたが、中空金属ケーシング2を途中まで地中に貫入させた後、全ての地盤改良/液状化対策用杭ユニット1及び緩衝材3を中空金属ケーシング2中に挿入し、その後中空金属ケーシング2を完全に地中に貫入することもできる。中空金属ケーシング2を途中まで地中に貫入させた場合には、地上に出ている中空金属ケーシング2の高さが低くなるので、地盤改良/液状化対策用杭ユニット1及び緩衝材3を中空金属ケーシング2中に挿入する作業が容易となる。あるいは、中空金属ケーシング2を完全に地中に貫入させた後、地盤改良/液状化対策用杭ユニット1及び緩衝材3を中空金属ケーシング2中に挿入することもできる。図2においては、金属ケーシング2の上端と一番上の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の上端の高さをほぼ同一として描いているが、一連の建設機械とのインタフェース構造に依存する部分であり多種構造が考えられる。更に、図2においては、強度のある地盤まで貫入するように描いているが、砂層における締固め効果による摩擦力が充分に確保される場合、特に小規模戸建住宅などの場合はその限りではない。
図3(a)と(b)は、それぞれ上下に位置する中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に介装されるゴム等の非圧縮性弾性材料からなる緩衝材を示す。緩衝剤は地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部の突き当て部における応力集中による微細破壊を防止する。図3(a)は環状の緩衝材3aであり、上下の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の端面間に介設される。この場合環状緩衝材3aの外径を地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の外径より大きいか等しく、かつ中空金属ケーシング2の内径とほぼ同一としてあり、地盤改良/液状化対策用杭ユニット1から突出した環状緩衝材部分は、摩擦杭の役目を担うとともに、地盤改良/液状化対策用杭ユニット1は地中に安定して位置させる。図3(b)は、上下に延びる管部と管部中央から半径方向外方に延びるフランジ部からなり、上下の管部は上下の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の端部の内径部に沿ってガイド・嵌合し、上下に位置する中空円筒の当該杭ユニットの中心軸を一致させ、フランジ部は上下の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の端部に当接しかつ外方に突出することによって、摩擦杭の役目を担うとともに、地盤改良/液状化対策用杭ユニット1を地中に安定して位置させる。なお、緩衝材は杭ユニットの端部の位置決めを容易とし、上下の杭ユニットが半径方向に相対的にずれるのを防止する手段を有すれば、図3(b)のものに限定をされない。例えば、図3(a)に示す環状緩衝材の外周部に上下に延びる円筒状のフランジ部を設けることも出来る。

更に、図においては緩衝機能部とガイド機能部が同一素材で一体化された構造に描かれているが、両機能を最大限活用可能な素材の組合せ構造でも良いことは当然である。
なお、中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の端面表面部に、弾性素材からなる「緩衝層」を設けることによって上下に位置する中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の端面間に弾性素材からなる「緩衝層」が位置する場合も、請求項に記載する「上下に位置する中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に、弾性素材からなる環状の緩衝材を介装する」に含まれるものとする。この場合、緩衝層は上述の緩衝材3,3a、3bと同等の機能を示す厚みを有し、かつ上下の地盤改良/液状化対策用杭ユニット1から半径方向外方に延びる外延部を有することもある。
図4に示す地盤改良/液状化対策用杭ユニット1a、1b、1cは、下段から上段に向かって順に外径を大きくした摩擦杭構成を有する。図4(a)は地盤改良/液状化対策用杭ユニット1a、1b、1cを緩衝材3、3を介して中空金属ケーシング2に挿入し、金属ケーシング2を土中に貫入した状態を示し、図4(b)は土中から中空金属ケーシング2を引き抜いた後の状態を示す。緩衝材3の外径を当該杭ユニットの上端の外径より大きくし、金属ケーシング2の内径とほぼ等しくすると、緩衝材3の露出底部がより広い面積で土中に露出されるので、地盤液状化対策杭構造体がより安定して地中に保持される。
図5は、軸方向に延びる長尺の剛性支持軸部材が地盤改良/液状化対策用杭構造体の中空部に挿入された状態を示す断面図である。長尺剛性支持軸部材は、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部を確保し、かつ活用して配置され、杭構造の軸方向の耐圧縮強度を補強するとともに、杭ユニットを配置する場合のガイド構造として機能する。さらに、各地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内周面に3箇所以上の箇所で軸方向に亘り接触・保持し、地盤改良/液状化対策用杭構造体を内方から支持し、杭構造体を構成する地盤改良/液状化対策用杭ユニットの相互のずれを防止し軸方向に一直線上に保持するとともにその半径方向の圧縮強度を高め、地盤改良効果をさらに高める。図5(a)は長尺剛性支持軸部材5aが断面H形状を有する鋼材、図5(b)は長尺剛性支持軸部材5bが断面Y字形状を有する鋼材、図5(c)では長尺剛性支持軸部材5cは断面T字形状を有する鋼材の例を示す。図5(d)は、長尺の剛性支持軸部材として、例えば、メッシュ状の剛性樹脂素材による中空円筒形の排水材(例えば、西松建設株式会社の合成ポリプロピレン排水材を使用可能)5dを地盤改良/液状化対策用杭構造体の内周面に沿って接触させても良い。排水材はメッシュ状の中空円筒形状ではなくメッシュ状の中実円筒形状であってもよい。メッシュ材料であれば、メッシュ中の連続空隙によって地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部を確保できる。
図6は、中空金属ケーシングの底端部に配置される蓋部の変形例の断面を示す。図6(a)は底部が円錐状とされた蓋部4aであり、図6(b)は底部が円錐状とされ、かつ上面の円周部に上方に立ち上げたフランジ部を有する蓋部4bを示す。蓋部4bにより、中空金属ケーシングの底端部をフランジ部内部に確実に位置決めすることができる。また、蓋部4の底面が平らな場合に比べて、底部を円錐状とした蓋部の場合には中空金属ケーシングをより小さな力で地中に貫入することができる。
図7は、内部に適当な間隔で軸方向に線状の補強材7aを、周方向に線状の補強材7bを埋設した中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを示す。これら補強材7a、7bは、耐食性を考慮した鉄線、鋼線または炭素繊維等の耐腐食性を有する材質から形成する。軸方向及び周方向に埋設された線状の補強材7a、7bによって、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの軸方向及び半径方向の耐圧縮破壊強度は大きくなる。
図8は、地盤改良/液状化対策用杭ユニット11の外周面に排水手段を設けた実施例を示す。図8(a)に示すように、地盤改良/液状化対策用杭ユニット11の外周面に縦方向に延びるV字状の溝部12を周方向に所定の間隔で設け、図8(b)に示すように、V字状溝部12にほぼ断面三角形状の導水部材13を嵌合している。図8(c)に示すように、導水部材13は断面三角形状の導水材13aと導水材13aを囲む通水囲い13bとからなり、通水囲い13bは導水材13aに水を通すための多数の開口部13cが設けられている。導水材料としては、連続気泡を有する発泡樹脂あるいは硬質のメッシュ状の素材を用いることができ、また通水囲いとしてはパンチングメタル等を用いることができる。なお、溝部12及び導水部材13の断面形状は上記三角形状に限定されるものではなく、半円形状等任意の形状を取ることができる。
積み重ねた地盤改良/液状化対策用杭ユニット11のV字状溝部12及び導水部材13を一直線上に並ぶようにすることによって、地盤改良/液状対策用杭構造体の排水性を一層高めることができる。地盤に多量の水が発生した場合に、発生した水はV字状溝部12中の導水部材13を通って上方に排出され、過剰な水圧が地盤改良/液状化対策用杭構造体の外周面に付加されるのを防止し、杭構造体の圧縮破壊を防ぐ。したがって、特に瞬時の急激な水の流れを排水する必要がある場合には、該排水手段は好適に機能する。
図示していないが、本発明においては、中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外周面の目詰まりを低減させかつ該支持ユニットの外形を保持するための多孔性保形シートで覆うこともできる。
図9は、本発明の別の実施例である。図2及び図4においては、底部に蓋部4を備えた中空金属ケーシング2の内部に地盤改良/液状化対策用杭ユニットを緩衝材3を介して積重ねて地中に貫入し、中空金属ケーシング2を土中から引き抜いて地盤改良/液状化対策用杭ユニットで構成された地盤改良/液状化対策用杭構造体を土中に埋設する実施例を示したが、図9は地盤改良/液状化対策用杭ユニット1の内径よりも小さい外径を有する金属軸8を用いる実施例を示す。なお、金属軸8は中実構造、あるいは中空構造のいずれでもよい。
図9(a)に示すように、地上において蓋部4cの外周部のフランジ部の内部に金属軸8の下端部を配置させて、金属軸8の外周部に地盤改良/液状化対策用杭ユニット1をその外径が当該杭ユニットより大きいか同等の外径を有する緩衝材3を介して積み上げ、図8(b)に示すように、外周面に地盤改良/液状化対策用杭ユニット1及び緩衝材3を積み上げた金属軸8及び蓋部4cを地中に貫入させて、地盤改良/液状化対策用杭構造体を土中に埋設する。その後、蓋部4cは土中に残して中空金属軸8のみを杭構造体から引き抜く。なお、地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属軸の外周に挿入した場合、地盤改良/液状化対策用杭構造体の内周部と金属軸の外周部との間に、中空金属軸を土中の地盤改良/液状化対策用杭構造体から引き抜く際に接触抵抗がない程度のクリアランスが形成されるように構成されている。
本発明に係る地盤改良/液状化対策用杭構造体は液状化の可能性のある地盤に対して用いられ、地震による液状化現象に対し積極的に間隙水圧を抑制・消散することによって住宅等を液状化被害から保護する。
1、1a、1b、1c、11 地盤改良/液状化対策用杭ユニット
2 金属ケーシング
3、3a、3b 緩衝材
4、4a、4b、4c 蓋部
5a、5b、5c 剛性支持軸部材
7a、7b 線状補強材
8 金属軸
12 V字状の溝部
13 導水部材
13a 導水材
13b 通水囲い
13c 開口部

Claims (7)

  1. 地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法であって、
    該地盤改良/液状化対策用杭構造体は、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートからなる両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを複数個有し、それぞれの該中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部は連通しかつ円筒形外周部がそれぞれ同心円状に配置され、該上下地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部を突き合わせた状態で上下に積み重ねることによって形成された地盤改良/液状化対策用杭構造体であって、上下に位置する該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径に等しいか大きい外径を有し、非圧縮性の弾性素材からなる環状の緩衝材を介装しており、
    前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を地盤に貫入する際に、両端開口の円筒形中空金属ケーシング部と該円筒形中空金属ケーシング部の下端に着脱自在に設けられた蓋部とからなり、かつ該地盤改良/液状化対策用杭構造体の外周部に対して接触抵抗がない程度のクリアランスを有する内周面を備え中空の金属ケーシングを準備し、
    前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を構成する前記複数の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを、それらの端面間に弾性素材からなる環状の緩衝材を介装した状態で、該蓋の上でかつ該中空金属ケーシングの中空部内に収納し前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成し、
    該中空金属ケーシングを地中に貫入させる際には、
    (1)地上の金属ケーシングの中空部に複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニット及び緩衝材を積み重ねることにより地盤改良/液状化対策用杭ユニットを形成した状態で、これらを一緒に地盤に貫入させる場合、中空部に複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニット及び緩衝材を積み重ねることにより地盤改良/液状化対策用杭ユニットを形成した状態で、これらを一緒に地盤に貫入させた後、若しくは、
    (2)金属ケーシングのみを地盤に途中まで貫入させた後、地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属ケーシング内に形成後、さらに金属ケーシングを所定の深さまで貫入させた後、若しくは、
    (3)金属ケーシングのみを地盤に所定の最後の深さまで貫入させた後、地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属ケーシング内に形成した後、
    該蓋部は前記地盤改良/液状化対策用杭構造体の下端部に留まらせた状態で、該円筒形金属ケーシング部を地中から引き上げ、土中に前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を埋設させることにより、地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法。
  2. 地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法であって、
    該地盤改良/液状化対策用杭構造体は、多量の連続した空隙を有する透水性コンクリートからなる両端開口の中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを複数個有し、それぞれの該中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの中空部は連通しかつ円筒形外周部がそれぞれ同心円状に配置され、該上下地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部を突き合わせた状態で上下に積み重ねることによって形成された地盤改良/液状化対策用杭構造体であって、上下に位置する該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端面間に、地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径に等しいか大きい外径を有し、非圧縮性の弾性素材からなる環状の緩衝材を介装しており、
    前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を地盤に貫入する際に、円筒形金属軸部と該円筒形金属軸部の下端に着脱自在に設けられかつ該地盤改良/液状化対策用杭構造体の外径より大きい外径を有する蓋部とからなり、かつ該地盤改良/液状化対策用杭構造体の内周部に対して接触抵抗がない程度のクリアランスを有する外周面を備えた円筒形金属軸を準備し、
    前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を構成する前記複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニットを、それらの端面間に弾性素材からなる環状の緩衝材を介装した状態で、該蓋の上でかつ該金属軸部の外周に装着し前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を形成し、
    該中空金属軸を地中に貫入させる際には、
    (1)予め複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニットにより地盤改良/液状化対策用杭構造体を地上に位置する該蓋部の上でかつ金属軸部の外周に形成した状態で、これらを一緒に地盤に貫入させた後、若しくは、
    (2)金属軸のみを地盤に途中まで貫入させた後、複数の地盤改良/液状化対策用杭ユニットにより地盤改良/液状化対策用杭構造体を該蓋部の上でかつ金属軸部の外周に配置し地盤改良/液状化対策用杭構造体を金属軸の外周に形成した状態で、さらに金属ケーシングを所定の深さまで貫入させ地中に埋設した後、
    該蓋部は前記地盤改良/液状化対策用杭構造体の下端部に留まらせた状態で、該円筒形金属軸部を地中から引き上げ、土中に前記地盤改良/液状化対策用杭構造体を埋設させることにより、地盤改良/液状化対策用杭構造体によって地盤改良/液状化対策を行う地盤改良/液状化対策工法。
  3. 前記緩衝材は上下の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの端部の中空部に嵌合させる上下に延びる管状部と管状部の中央部半径方向外方に延びるフランジ部とからなり、該フランジ部の外径が前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外径より大きい、請求項またはに記載の地盤改良/液状化対策工法。
  4. 前記地盤改良/液状化対策用杭構造体の中空部には、該中空部は確保されつつ軸方向に延びる長尺の剛性支持軸部材が挿入され、該長尺剛性支持軸部材は各々の前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内周面に対して周方向に見て3箇所以上の箇所でかつ少なくとも該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内周面を支持するのに必要とされる長さに亘り接触・保持している、請求項1〜3のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
  5. 前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの内部に軸方向及び/又は周方向に延びる耐腐食性線状補強材を埋設している、請求項1乃至4のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
  6. 前記中空円筒形状の地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外周面には、上下に延びる導水溝が周方向に見て複数設けられ、該溝には多孔性排水路形成部材が設けられている、請求項1乃至5のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
  7. 前記地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外周面が、目詰まりを低減させかつ該地盤改良/液状化対策用杭ユニットの外形を保持するための多孔性保形シートで覆われている、請求項1乃至6のいずれかに記載の地盤改良/液状化対策工法。
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