JP6282990B2 - 磁気センサおよび電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、磁気センサおよび当該磁気センサを備えた電流センサに関する。
電気自動車やハイブリッドカーにおけるモータ駆動技術などの分野では、比較的大きな電流が取り扱われるため、大電流を非接触で測定することが可能な電流センサが求められている。このような電流センサとしては、被測定電流からの誘導磁界を検出する磁気センサを用いたものが知られている。磁気センサ用の磁気検出素子として、例えば、GMR素子などの磁気抵抗効果素子が挙げられる。
GMR素子は、固定磁性層とフリー磁性層とが非磁性材料層を介して積層された積層構造を基本構造とする。固定磁性層は、反強磁性層と強磁性層との積層構造による交換結合バイアスや、2つの強磁性層が非磁性中間層を介して積層されるセルフピン止め構造によるRKKY相互作用(間接交換相互作用)により、磁化方向が一方向に固定されている。フリー磁性層は外部磁界に応じて磁化方向が変化可能とされている。
GMR素子を備えた磁気センサを用いてなる電流センサでは、被測定電流からの誘導磁界がGMR素子に印加されることにより、フリー磁性層の磁化方向が変化する。このフリー磁性層の磁化方向と、固定磁性層の磁化方向との相対角度に応じてGMR素子の電気抵抗値が変動するため、この電気抵抗値を測定することにより、フリー磁性層の磁化方向を検出することができる。そして、磁気センサにより検出された磁化方向に基づいて、誘導磁界を与えた被測定電流の大きさおよびその向きを求めることが可能である。
ところで、電気自動車やハイブリッドカーにおいては、モータの駆動を電流値に基づいて制御する場合があり、また、バッテリーに流れ込む電流値に応じてバッテリーの制御方法を調整する場合がある。したがって、磁気センサを用いてなる電流センサには、電流値をより正確に検出できるように、磁気センサの測定精度を高めることが求められている。
磁気センサの測定精度を向上させるためには、オフセットの低減、出力信号のばらつきの低減、およびリニアリティ(出力線形性)の向上などを実現することが求められる。これらの要求に応えるための好ましい一手段として、磁気センサが有するGMR素子のヒステリシスを低減させることが挙げられる。GMR素子のヒステリシスを低減させる手段の具体例として、フリー磁性層にバイアス磁界を印加して、被測定電流からの誘導磁界が印加されていない状態においてもフリー磁性層の磁化方向を揃えることが挙げられる。
フリー磁性層にバイアス磁界を印加する方法として、特許文献1には、フリー磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせフリー磁性層の磁化方向を磁化変動可能な状態で所定方向に揃えることができる反強磁性層をフリー磁性層に積層させる方法が開示されている。
特開2012−185044号公報
上記の反強磁性層による交換結合バイアスを生じさせる方法は、GMR素子の周囲に永久磁石を配置してバイアス磁界を発生させる方法に比べてバイアス磁界の均一性など有利な点を有する。しかしながら、GMR素子を高温環境下に長時間保存した場合にフリー磁性層に生じる交換結合バイアスによるバイアス磁界が大きくなり、その結果、GMR素子の検出感度が低下する傾向を示す場合がある。
本発明は、特許文献1に開示される交換結合バイアスに基づくフリー磁性層の単磁区化を基礎技術としつつ、高温(具体的な一例として150℃が挙げられる。)環境下に長時間(具体的な一例として1000時間が挙げられる。)保存された場合であっても検出感度の低下が生じにくい磁気抵抗効果素子(GMR素子)を備える磁気センサおよび当該磁気センサを用いてなる電流センサを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明者ら検討した結果、フリー磁性層内にある種の層を存在させることにより、高温環境下に長時間保存された場合であっても、磁気抵抗効果素子の検出感度の低下を生じにくくすることができるとの新たな知見を得た。
かかる知見により完成された本発明は、一態様において、特定の方向に感度軸を持つ磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサであって、前記磁気抵抗効果素子は、固定磁性層とフリー磁性層とが非磁性材料層を介して積層された積層構造を基板上に有し、前記フリー磁性層における前記非磁性材料層に対向する側の反対側に、前記フリー磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせ前記フリー磁性層の磁化方向を磁化変動可能な状態で所定方向に揃えることができる第1反強磁性層を備え、前記フリー磁性層は、前記第1反強磁性層に接するように設けられ前記フリー磁性層の前記第1反強磁性層に対する格子非整合を低減させるミスフィット低減層、および前記ミスフィット低減層における前記第1反強磁性層に対向する側の反対側に設けられた強磁性材料からなる強磁性層を備え、前記フリー磁性層はNiFe合金を備え、前記ミスフィット低減層は、鉄族元素の1種または2種以上および白金族元素の1種または2種以上を含有し、前記ミスフィット低減層の前記白金族元素の含有量は20原子%以上であることを特徴とする磁気センサである。
フリー磁性層が、第1反強磁性層に接するように設けられたミスフィット低減層を備えることにより、フリー磁性層の第1反強磁性層に対する格子非整合が低減する。その結果、150℃程度の高温に1000時間程度の長時間保存された場合であっても、磁気抵抗効果素子の検出感度が低下しにくくなる。
上記の磁気センサにおいて、前記ミスフィット低減層および前記強磁性層は面心立方構造(fcc)を有し、前記ミスフィット低減層のfcc(111)面における格子面間隔は、前記強磁性層のfcc(111)面における格子面間隔よりも大きいことが好ましい。
上記の磁気センサにおいて、前記ミスフィット低減層の前記白金族元素の含有量は50原子%以下であることが好ましい。
上記の磁気センサにおいて、前記第1反強磁性層は白金族元素およびMnを含有することが好ましい。
上記の磁気センサにおいて、前記第1反強磁性層は、IrMnおよびPtMnの少なくとも一方から形成されることが好ましい。
上記の磁気センサの前記固定磁性層は、第1磁性層と前記非磁性材料層に接する第2磁性層とが非磁性中間層を介して積層され、前記第1磁性層と前記第2磁性層とが反平行に磁化固定されたセルフピン止め型であってもよい。
上記の磁気センサの前記固定磁性層における前記非磁性材料層に対向する側の反対側に、前記固定磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせ前記固定磁性層の磁化方向を所定方向に揃えることができる第2反強磁性層を備えていてもよい。
上記の磁気センサの前記積層構造は、前記フリー磁性層が前記固定磁性層と前記基板との間に位置するように積層される、いわゆるトップピン構造であってもよいし、前記固定磁性層が前記フリー磁性層と前記基板との間に位置するように積層される、いわゆるボトムピン構造であってもよい。
本発明のまた別の一態様は、上記の本発明に係る磁気センサを備える電流センサである。
本発明によれば、フリー磁性層に交換結合バイアスを生じさせる方式でありながら、高温環境下に長時間保存された場合であっても感度低下が生じくい磁気抵抗効果素子を備える磁気センサが提供される。また、かかる磁気センサを用いてなる電流センサも提供される。
本発明の一実施形態に係る磁気センサを構成する磁気抵抗効果素子の拡大平面図である。 図1に示すII−II線における矢視断面図である。 図1に示される磁気センサを構成する磁気抵抗効果素子が、セルフピン止め型の固定磁性層に代えて交換結合型の固定磁性層を有する場合における、図1に示すII−II線における矢視断面図である。 第1比較積層構造体のX線回折測定を行った結果を示すスペクトル図(2θが46°から56°の範囲)である。 第1磁気センサおよび第1比較磁気センサを150℃の環境下に所定時間保存して、初期に比べて平均感度がどの程度変化したかを測定した結果を示すグラフである。 第1比較積層構造体および第2積層構造体のX線回折測定を行った結果を示すスペクトル図(2θが50.0°から53.0°の範囲)である。 ミスフィット低減層23bと同じ材料から成る単層膜(厚さ300Å)の(111)面の格子面間隔(単位:Å)と、上記の単層膜(Pt含有量が0原子%の場合はNi81.5Fe18.5層を意味する。)のPt含有量(単位:原子%)との関係を示すグラフである。 ミスフィット低減層23bと同じ材料から成る単層膜(厚さ300Å)の飽和磁化Ms(単位:T)と、上記の単層膜(Pt含有量が0原子%の場合はNi81.5Fe18.5層を意味する。)のPt含有量(単位:原子%)との関係を示すグラフである。
1.磁気センサ
図1は、本発明の一実施形態に係る磁気センサの概念図(平面図)、図2は、図1に示すII−II線における矢視断面図である。
本発明の一実施形態に係る磁気センサ1は、図1に示すように、ストライプ形状のGMR素子を備える磁気抵抗効果素子11を有する。磁気抵抗効果素子11は、そのストライプ長手方向D1(以下、単に「長手方向D1」ともいう。)が互いに平行になるように配置された複数の帯状の長尺パターン12(ストライプ)が折り返してなる形状(ミアンダ形状)を有する。このミアンダ形状の磁気抵抗効果素子11において、感度軸方向は、長尺パターン12の長手方向D1に対して直交する方向D2(以下、単に「幅方向D2」ともいう。)である。したがって、このミアンダ形状の磁気抵抗効果素子11を備える磁気センサ1は、使用の際に、被測定磁界およびキャンセル磁界が、幅方向D2に沿うように印加される。
互いに平行になるように配置された複数の帯状の長尺パターン12のうち、配列方向端部に位置するもの以外の長尺パターン12のそれぞれは、端部において最近位の他の帯状の長尺パターン12と導電部13により接続されている。配列方向端部に位置する長尺パターン12は、導電部13を介して接続端子14に接続されている。こうして、2つの接続端子14,14間に、複数の長尺パターン12が直列に導電部13により接続された構成を、磁気抵抗効果素子11は備える。導電部13および接続端子14は非磁性、磁性の別を問わないが、電気抵抗の低い材料から構成することが好ましい。磁気センサ1は、2つの接続端子14,14から磁気抵抗効果素子11からの信号を出力可能である。接続端子14,14から出力される磁気抵抗効果素子11からの信号は、図示しない演算部に入力され、演算部において当該信号に基づいて被測定電力が算出される。
図2に示すように、磁気抵抗効果素子11の長尺パターン12のそれぞれは、基板29上に、図示しない絶縁層等を介して、下から、シード層20、固定磁性層21、非磁性材料層22、フリー磁性層23、第1反強磁性層24、および保護層25の順に積層されて成膜される。これらの層の成膜方法は限定されない。例えばスパッタにて成膜してもよい。
シード層20は、NiFeCrあるいはCr等で形成される。
固定磁性層21は、第1磁性層21aと第2磁性層21cと、第1磁性層21aと第2磁性層21cと間に位置する非磁性中間層21bとのセルフピン止め構造である。図2に示されるように、第1磁性層21aの固定磁化方向と、第2磁性層21cの固定磁化方向とは反平行となっている。そして、第2磁性層21cの固定磁化方向が、固定磁性層21における固定磁化方向、すなわち感度軸方向である。
図2に示されるように、第1磁性層21aはシード層20上に形成されており、第2磁性層21cは、後述する非磁性材料層22に接して形成されている。第1磁性層21aは、第2磁性層21cよりも高保磁力材料のCoFe合金で形成されることが好適である。
非磁性材料層22に接する第2磁性層21cは磁気抵抗効果(具体的にはGMR効果)に寄与する層であり、第2磁性層21cには、アップスピンを持つ伝導電子とダウンスピンを持つ伝導電子の平均自由行程差を大きくできる磁性材料が選択される。
図2に示される磁気抵抗効果素子11では、第1磁性層21aと第2磁性層21cとの磁化量(飽和磁化Ms・層厚t)の差が実質的にゼロとなるように調整されている。
図2に示される磁気抵抗効果素子11の固定磁性層21は、セルフピン止め構造であるから、反強磁性層を備えない。これにより磁気抵抗効果素子11の温度特性が反強磁性層のブロッキング温度に制約を受けない。
固定磁性層21の磁化固定力を高めるには、第1磁性層21aの保磁力Hcを高めること、第1磁性層21aと第2磁性層21cの磁化量の差を実質的にゼロに調整すること、更に非磁性中間層21bの厚さを調整して第1磁性層21aと第2磁性層21c間に生じるRKKY相互作用による反平行結合磁界を強めることが重要とされている。このように適宜調整することで、固定磁性層21が外部からの磁界に対して影響を受けることなく、磁化がより強固に固定される。
非磁性材料層22は、Cu(銅)などである。
図2に示される磁気抵抗効果素子11のフリー磁性層23は、強磁性層23aおよびミスフィット低減層23bから構成される。強磁性層23aは、NiFeやCoFe等の強磁性材料の単層構造、あるいは積層構造で構成され、ミスフィット低減層23bとともに第1反強磁性層24と交換結合している。
ミスフィット低減層23bは、フリー磁性層23の第1反強磁性層24に対する格子非整合を低減させる層である。本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子11では、ミスフィット低減層23bが第1反強磁性層24に接するように設けられている。
フリー磁性層の第1反強磁性層に対する格子非整合に関し、フリー磁性層を構成する材料がNiFeを含み、第1反強磁性層を構成する材料がIrMnである場合を例として説明すれば、NiFeを含むフリー磁性層とIrMnからなる第1反強磁性層とを積層した状態でX線回折スペクトルを測定すると、フリー磁性層のfcc(111)面に基づくピークが51.5°程度に頂点を有して測定され、第1反強磁性層のfcc(111)面に基づくピークが48.5°程度に頂点を有して測定される。これらの測定結果に基づくと、第1反強磁性層を構成するIrMnの格子面間隔は2.18Å、フリー磁性層を構成するNiFeの格子面間隔は2.06Åと算出され、6%程度の格子非整合が存在すると見積もられる。
これに対して、本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子11のように、フリー磁性層23がミスフィット低減層23bを有する場合には、フリー磁性層23とIrMnからなる第1反強磁性層24とを積層した状態でX線回折スペクトルを測定すると、フリー磁性層23に基づくピークは低角度側にシフトし、フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合が低減する。本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子11は、一具体例において、ミスフィット低減層23bが、その格子面間隔が強磁性層23aの格子面間隔よりも大きくなるように構成される。ミスフィット低減層23bの格子面間隔が強磁性層23aの格子面間隔よりも大きいため、ミスフィット低減層23bおよび強磁性層23aを備えるフリー磁性層23の格子面間隔が、第1反強磁性層24の格子面間隔に近づくように広がり、フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合が低減したと考えられる。このように、ミスフィット低減層23bの一具体例は、そのfcc(111)面における格子面間隔が、強磁性層23aのfcc(111)面における格子面間隔よりも大きい。
このようにフリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合が低減することにより、本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子11を備える磁気センサ1は、格子非整合が大きい場合に比べて、高温環境下に長時間保存された場合における検出感度の低下が生じにくくなる。
フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合が低減することにより、磁気センサ1の高温環境下に長時間保存された場合における検出感度の低下が生じにくくなる理由は、第1反強磁性層24との格子の整合性が高くなった結果、第1反強磁性層24に含有される原子が動きにくくなるため、高温環境下に長時間保存された前後の交換結合磁界の変動が小さくなったことに起因していると考えられる。
フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合を低減させることに寄与する限り、ミスフィット低減層23bの組成は限定されない。上記のように、ミスフィット低減層23bは、強磁性層23aを構成する材料よりも原子半径の大きな材料を含有することが好ましい。また、ミスフィット低減層23bは単層構造を有していてもよいし、積層構造を有していてもよい。強磁性層23aを構成する材料がNiFeやCoFeであって、第1反強磁性層24を構成する材料がIrMnやPtMnである場合には、ミスフィット低減層23bは、鉄族元素(具体的には、Fe,NiおよびCoが例示される。)の1種または2種以上および白金族元素(具体的には、Pt,Pd,Rh,Ir,RuおよびOsが例示される。)の1種または2種以上を含有する第1層を備えていてもよい。第1層の具体例として、NiFePtが挙げられる。Ptのfcc(111)面の格子面間隔は、2.26Åであり、上記のように、第1反強磁性層24を構成する材料がIrMnである場合には、第1反強磁性層24のfcc(111)面の格子面間隔は2.18Å程度である。したがって、ミスフィット低減層23bがPtなどの白金族元素が鉄族元素とともに存在する第1層を有するときには、ミスフィット低減層23bのfcc(111)面の格子面間隔は、その白金族元素の含有量に応じて広がり、その結果、フリー磁性層23のfcc(111)面の格子面間隔も広がることになる。
第1層における鉄族元素の含有量と白金族元素の含有量との関係は、上記のように、フリー磁性層23のfcc(111)面の格子面間隔を広げることができるとともに、フリー磁性層23が適切な磁気特性を有すること、具体的には、フリー磁性層23と第1反強磁性層24との間に交換結合が適切に生じることが満たされる限り、限定されない。後述する実施例において示すように、第1層における白金族の含有量を増大させることにより、第1層からなるフリー磁性層23のfcc(111)面とIrMnからなる第1反強磁性層24のfcc(111)面との格子非整合を低減させることができる。その一方で、第1層における白金族元素の含有量の増大はフリー磁性層23の飽和磁化Ms(単位:T)の低下をもたらす場合があり、この場合には、第1層の白金族元素の含有量が過度に増大すると、フリー磁性層23に交換結合バイアスが適切に生じにくくなる。
フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合を低減させることに寄与する限り、ミスフィット低減層23bの厚さは限定されない。ミスフィット低減層23bが過度に薄い場合には、フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合を低減させることとが困難となり、ミスフィット低減層23bが過度に厚い場合には、フリー磁性層23に交換結合バイアスが適切に生じにくくなる可能性が高まることを考慮して、適宜設定すればよい。強磁性層23aを構成する材料がNiFeやCoFeからなり、第1反強磁性層24を構成する材料がIrMnやPtMnからなり、かつミスフィット低減層23bがNiFePtからなる場合には、ミスフィット低減層23bを10Å以上100Å以下とすることが好ましい。
保護層25を構成する材料は限定されない。Ta(タンタル)などが例示される。図2に示される磁気抵抗効果素子11におけるフリー磁性層23の磁化方向Fは初期磁化方向を示しており、フリー磁性層23の磁化方向Fは固定磁性層21の固定磁化方向(第2磁性層21cの固定磁化方向)に対して直交する方向に揃えられている。
図2に示される磁気抵抗効果素子11では、第1反強磁性層24がフリー磁性層23の上面全体に成膜されているが、これに限定されず、第1反強磁性層24をフリー磁性層23の上面に非連続的に形成してもよい。ただし、第1反強磁性層24がフリー磁性層23の全面に形成されているほうが、フリー磁性層23全体を適切に一方向に単磁区化でき、ヒステリシスをより低減できるため、測定精度を向上させることができ好適である。
図2に示される磁気抵抗効果素子11では、固定磁性層21はセルフピン止め構造を有するが、これに限定されない。例えば、図3に示される磁気抵抗効果素子11’のように、固定磁性層21は第2反強磁性層21dと強磁性層21eとの積層構造を有し、第2反強磁性層21dとの交換結合により強磁性層21eが特定の向き(図3では紙面の法線方向奥向き)に磁化されることで、固定磁性層21の磁化が行われていてもよい。
2.磁気センサの製造方法
本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法は限定されない。次に説明する方法によれば、本実施形態に係る磁気センサを効率的に製造することが可能である。
基板29上に、図2では図示しない絶縁層を介してシード層20を成膜し、その上に、セルフピン止め構造を有する固定磁性層21を積層する。具体的には、図2に示されるような、第1磁性層21a、非磁性中間層21bおよび第2磁性層21cを順次積層する。各層の成膜手段は限定されない。スパッタが例示される。第1磁性層21aを成膜する際に磁場を印加しながら行うことにより、第1磁性層21aを図1における幅方向D2に沿うように磁化させれば、RKKY相互作用により第2磁性層21cを第1磁性層21aの磁化方向と反平行な向きに強く磁化することが可能である。こうして磁化された第2磁性層21cは、その後の製造過程において自らの磁化方向と異なる向きの磁場が印加されても、その影響を受けずに幅方向D2に磁化された状態を維持することが可能である。
次に、固定磁性層21上に非磁性材料層22を積層する。非磁性材料層22の積層方法は限定されず、スパッタが具体例として挙げられる。
続いて、非磁性材料層22上に、長手方向D1に沿った方向の磁場を印加しながら、フリー磁性層23、第1反強磁性層24および保護層25を順次積層する。これらの層の積層方法は限定されず、スパッタが具体例として挙げられる。このように磁場中成膜を行うことにより、フリー磁性層23の磁化方向に沿った方向に第1反強磁性層24との間で交換結合バイアスが生じる。なお、これらの層の成膜中には、固定磁性層21に対しても磁場が印加されるが、固定磁性層21はRKKY相互作用に基づくピン止め構造を有するため、この印加された磁場によっては磁化方向が変動することはない。フリー磁性層23のミスフィット低減層23bがNiFePtなど鉄族元素と白金族元素との同時成膜からなる第1層を有する場合には、鉄族元素の成膜速度(具体例としてスパッタレートが挙げられる。)と白金族元素成膜速度(具体例としてスパッタレートが挙げられる。)とを調整することにより、第1層の合金組成を調整することが可能である。
ここで、第1反強磁性層24を構成する材料としてIrMn系の材料を用いた場合には、特段の加熱処理を伴わない磁場中成膜により第1反強磁性層24の磁化方向を揃えることが可能である。したがって、磁気抵抗効果素子11を製造するプロセス全体を通じて磁場中アニール処理を行わないプロセスとすることが可能である。磁気抵抗効果素子11の製造プロセスを上記のように磁場中アニールフリープロセスとすることにより、同一の基板29上に異なる感度軸(磁化方向が反対向きの場合を含む。)を有する磁気抵抗効果素子11を容易に製造することが可能となる。磁気抵抗効果素子11の製造プロセスが磁場中アニール処理を必要とする場合には、磁場中アニール処理を複数回行うと、先に行った磁場中アニール処理の効果が薄れ、磁化方向を適切に設定することが困難となるおそれがある。
こうして、磁場中成膜によりフリー磁性層23および第1反強磁性層24を積層したら、最後に、保護層25を積層する。保護層25の積層方法は限定されず、スパッタが具体例として挙げられる。
以上の成膜工程により得られた積層構造体に対して除去加工(ミリング)を行い、複数の長尺パターン12が幅方向D2に沿って配列された状態とする。これらの複数の長尺パターン12を接続する導電部13および導電部13に接続する接続端子14を形成して、図1に示されるミアンダ形状を有する磁気抵抗効果素子11を得る。
3.電流センサ
本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサは、電流センサとして好適に使用されうる。かかる電流センサは、磁気抵抗効果素子を1つ備える構成でもよいが、特許文献1に記載されるように、4つの素子を用い、ブリッジ回路を組んで測定精度を高めることが好ましい。本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子の製造方法は、好ましい一例において磁場中アニール処理を備えないため、複数の磁気抵抗効果素子を同一基板上に製造することが容易である。
本発明の一実施形態に係る電流センサの具体例として、磁気比例式電流センサおよび磁気平衡式電流センサが挙げられる。
磁気比例式電流センサは、本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子(固定磁性層とフリー磁性層とが非磁性材料層を介して積層された積層構造を備える磁気抵抗効果素子であって、フリー磁性層における非磁性材料層に対向する側の反対側に、フリー磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせ前記フリー磁性層の磁化方向を磁化変動可能な状態で所定方向に揃えることができる第1反強磁性層を備え、フリー磁性層は、第1反強磁性層に接するように設けられ前記フリー磁性層の第1反強磁性層に対する格子非整合を低減させるミスフィット低減層、およびミスフィット低減層における第1反強磁性層に対向する側の反対側に設けられた強磁性材料からなる強磁性層を備える磁気抵抗効果素子、または、固定磁性層とフリー磁性層とが非磁性材料層を介して積層された積層構造を備える磁気抵抗効果素子であって、フリー磁性層における非磁性材料層に対向する側の反対側に、フリー磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせフリー磁性層の磁化方向を磁化変動可能な状態で所定方向に揃えることができる第1反強磁性層を備え、フリー磁性層は、鉄族元素の1種または2種以上および白金族元素の1種または2種以上を含有し第1反強磁性層に接するように設けられる第1層、および第1層における第1反強磁性層に対向する側の反対側に設けられた強磁性材料からなる強磁性層を備える磁気抵抗効果素子。)を少なくとも1つ含んで構成され、被測定電流からの誘導磁界に応じた電位差を生じる2つの出力を備える磁界検出ブリッジ回路を有する。そして、磁気比例式電流センサでは、誘導磁界に応じて磁界検出ブリッジ回路から出力される電位差により、被測定電流が測定される。
磁気平衡式電流センサは、本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子を少なくとも1つ含んで構成され、被測定電流からの誘導磁界に応じた電位差を生じる2つの出力を備える磁界検出ブリッジ回路と、磁気抵抗効果素子の近傍に配置され、誘導磁界を相殺するキャンセル磁界を発生するフィードバックコイルと、を具備する。そして、磁気平衡式電流センサでは、電位差によりフィードバックコイルに通電して誘導磁界とキャンセル磁界とが相殺される平衡状態となったときのフィードバックコイルに流れる電流に基づいて、被測定電流が測定される。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、図2や図3に示される磁気抵抗効果素子11,11’は、固定磁性層21がフリー磁性層23と基板29との間に位置するように積層される、いわゆるボトムピン構造であるが、フリー磁性層が固定磁性層と基板との間に位置するように積層される、いわゆるトップピン構造であってもよい。
以下、実施例等により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例等に限定されるものではない。
(比較例1)
絶縁膜を有する基板上に、下からシード層;NiFeCr(42)/固定磁性層[第1磁性層;Co40Fe60(19)/非磁性中間層;Ru(3.6)/第2磁性層;Co90Fe10(24)]/非磁性材料層;Cu(22)/フリー磁性層[Co90Fe10(10)/Ni82.5Fe17.5(70)]/反強磁性層;Ir22Mn78(80)/保護層;Ta(100)の順に積層して第1比較積層構造体を得た。括弧内の数値は層厚を示し単位はÅである。
(X線回折測定)
第1比較積層構造体のX線回折測定を行った。X線源はCoのKα線(λ=1.789Å)を用いた。その結果(2θが46°から56°の範囲)を図4に示す。図4に示されるように、48.5°近傍に頂点を有するピークが測定された。このピークは反強磁性層のfcc(111)面に基づくものであって、格子面間隔は2.18Åと算出された。また、51.5°近傍に頂点を有するピークが測定された。このピークはフリー磁性層のfcc(111)面に基づくものであって、格子面間隔は2.06Åと算出された。これらの格子面画の算出結果に基づく格子非整合は6%であった。
(実施例1)
絶縁膜を有する基板29上に、下からシード層20;NiFeCr(42)/固定磁性層21[第1磁性層21a;Co40Fe60(19)/非磁性中間層21b;Ru(3.6)/第2磁性層21c;Co90Fe10(24)]/非磁性材料層22;Cu(22)/フリー磁性層23[強磁性層23a;{Co90Fe10(10)/Ni82.5Fe17.5(40)}/ミスフィット低減層23b;Ni65Fe15Pt20(30)]/第1反強磁性層24;Ir22Mn78(80)/保護層25;Ta(100)の順に積層して第1積層構造体を得た。括弧内の数値は層厚を示し単位はÅである。第1積層構造体が備えるミスフィット低減層23bは、鉄族元素の1種または2種以上(具体的にはNiおよびFe)および白金族元素の1種または2種以上(具体的にはPt)を含有する層でもあるため、第1層としても位置付けられる。
(高温保存試験)
第1比較積層構造体を備える磁気センサおよび第1積層構造体を備える磁気センサ(それぞれ、「第1比較磁気センサ」および「第1磁気センサ」という。)を製造した。各磁気センサを、150℃の環境下に所定時間保存して、初期に比べて平均感度がどの程度変化したかを測定した。測定結果を図5に示す。図5に示されるように、第1磁気センサは、第1比較磁気センサに比べて、高温環境に長時間保存された場合の平均感度が変化しにくかった。
(実施例2)
実施例1と同様であるが、ミスフィット低減層23bとして、Ni81.5×(1−α)Fe18.5×(1−α)Pt100×α(αは、0.1,0.2,0.3,0.4および0.5のいずれかとした。)層(厚さ:30Å)を用いて、第2積層構造体を得た。第2積層構造体が備えるミスフィット低減層23bは、鉄族元素の1種または2種以上(具体的にはNiおよびFe)および白金族元素の1種または2種以上(具体的にはPt)を含有する層でもあるため、第1層としても位置付けられる。
(X線回折測定)
第1比較積層構造体および第2積層構造体のX線回折測定を行った。X線源はCoのKα線(λ=1.789Å)を用いた。その結果(2θが50.0°から53.0°の範囲)を図6に示す。図6に示されるように、第1比較積層構造体におけるフリー磁性層のfcc(111)面に基づくピークの頂点よりも、第2積層構造体におけるフリー磁性層23のfcc(111)面に基づくピークの頂点のほうが低角度側にシフトした。
また、ミスフィット低減層23bと同じ材料から成る単層膜(厚さ300Å)を成膜し、その(111)面に基づくピークから格子面間隔(単位:Å)を算出した。算出結果に基づくグラフを図7に示す。図7の横軸は、上記の単層膜のPt含有量(単位:原子%)である(Pt含有量が0原子%の場合はNi81.5Fe18.5層を意味する。)。図7に示されるように、ミスフィット低減層23bと同じ材料から成る単層膜におけるPt含有量が増大すると、当該単層膜の格子面間隔が増大し、Pt含有量が50原子%(α=0.5)の場合には、IrMn層の(111)面の格子面間隔に実質的に等しい値(2.19Å、図7では破線で示した。)となることが確認された。図7に示される結果から、フリー磁性層23にミスフィット低減層23bを導入し、その組成を調整することにより、フリー磁性層23と第1反強磁性層24との格子非整合の程度を制御しうることが確認された。
(飽和磁化Msの測定)
ミスフィット低減層23bと同じ材料から成る単層膜(厚さ300Å)の飽和磁化Ms(単位:T)の測定を、VSM(振動試料型磁力計、±7958A/m)を用いて行った。測定結果を図8に示す。図8の横軸は、上記の単層膜のPt含有量(単位:原子%)である(Pt含有量が0原子%の場合はNi81.5Fe18.5層を意味する。)。図8に示されるように、ミスフィット低減層23bと同じ材料から成る単層膜におけるPt含有量が増大すると、当該単層膜の飽和磁化Msはほぼ線形的に低下する傾向がみられた。
本発明の一実施形態に係る磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサは、電気自動車はハイブリッドカーなどの電流センサの構成要素として好適に使用されうる。
1 磁気センサ
11,11’ 磁気抵抗効果素子
12 長尺パターン
20 シード層
21 固定磁性層
21a 第1磁性層
21b 非磁性中間層
21c 第2磁性層
21d 第2反強磁性層
21e 強磁性層
22 非磁性材料層
23 フリー磁性層
23a 強磁性層
23b ミスフィット低減層
24 第1反強磁性層
25 保護層
29 基板

Claims (10)

  1. 特定の方向に感度軸を持つ磁気抵抗効果素子を備えた磁気センサであって、
    前記磁気抵抗効果素子は、固定磁性層とフリー磁性層とが非磁性材料層を介して積層された積層構造を基板上に有し、
    前記フリー磁性層における前記非磁性材料層に対向する側の反対側に、前記フリー磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせ前記フリー磁性層の磁化方向を磁化変動可能な状態で所定方向に揃えることができる第1反強磁性層を備え、
    前記フリー磁性層は、前記第1反強磁性層に接するように設けられ前記フリー磁性層の前記第1反強磁性層に対する格子非整合を低減させるミスフィット低減層、および前記ミスフィット低減層における前記第1反強磁性層に対向する側の反対側に設けられた強磁性材料からなる強磁性層を備え、
    前記フリー磁性層はNiFe合金を備え、前記ミスフィット低減層は、鉄族元素の1種または2種以上および白金族元素の1種または2種以上を含有し、前記ミスフィット低減層の前記白金族元素の含有量は20原子%以上であること
    を特徴とする磁気センサ。
  2. 前記ミスフィット低減層および前記強磁性層は面心立方構造(fcc)を有し、前記ミスフィット低減層のfcc(111)面における格子面間隔は、前記強磁性層のfcc(111)面における格子面間隔よりも大きい、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記ミスフィット低減層の前記白金族元素の含有量は50原子%以下である、請求項1または2に記載の磁気センサ。
  4. 前記第1反強磁性層は白金族元素およびMnを含有する、請求項1からのいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記第1反強磁性層は、IrMnおよびPtMnの少なくとも一方から形成される、請求項1からのいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 前記固定磁性層は、第1磁性層と前記非磁性材料層に接する第2磁性層とが非磁性中間層を介して積層され、前記第1磁性層と前記第2磁性層とが反平行に磁化固定されたセルフピン止め型である、請求項1からのいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 前記固定磁性層における前記非磁性材料層に対向する側の反対側に、前記固定磁性層との間で交換結合バイアスを生じさせ前記固定磁性層の磁化方向を所定方向に揃えることができる第2反強磁性層を備える、請求項1からのいずれか一項に記載の磁気センサ。
  8. 前記積層構造は、前記フリー磁性層が前記固定磁性層と前記基板との間に位置するように積層されている、請求項1からのいずれか一項に記載の磁気センサ。
  9. 前記積層構造は、前記固定磁性層が前記フリー磁性層と前記基板との間に位置するように積層されている、請求項1からのいずれか一項に記載の磁気センサ。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載される磁気センサを備える電流センサ。
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