JP6280860B2 - 排水リサイクルシステム - Google Patents

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Description

本発明は、排水を浄化処理した後で再利用する排水リサイクルシステムに関する。
供給する水の温度を調節し、その水を水利用部で利用させることが広く行われている。例えば、井水や市水などの被利用水の供給を受けて、相対的に低温の水を利用する低温水利用部に対しては、供給されたままの温度の被利用水を供給し、相対的に高温の水を利用する高温水利用部に対しては、昇温を行った後の被利用水を供給することが行われる。一例を挙げると、繊維を染色する工場等では、染料を加えた例えば95℃程度の水(高温の被利用水)を用いて染色を行う高温水利用部と、染色後の繊維を水(低温の被利用水)で洗浄する低温水利用部とがある。そして、このような低温水利用部で利用された低温の被利用水及び高温水利用部で利用された高温の被利用水は混合されて排出されることが多い。
尚、水の有効利用の観点から考えると、水利用部で利用された後の被利用水に対して浄化処理を行った上で再利用することが好ましい。
特許文献1には、排水を浄化処理する浄化処理装置が記載されている。この浄化処理装置は、原水(50)を固液分離する固液分離装置(3)と、固液分離装置(3)の分離水(60)を透過水(70)と濃縮水(80)に分離する膜モジュール(6)とを有し、浄化処理により得られた透過水(70)を再利用する。固液分離装置(3)は、例えば、精密ろ過膜(MF膜)や限外ろ過膜(UF膜)などの分離膜を有する。また、膜モジュール(6)は、例えば、逆浸透膜(RO膜)やナノろ過膜(NF膜)などの分離膜を有する。
以上のように、水利用部の下流側に浄化処理装置を設け、その浄化処理された後の水が水利用部に再び供給されるような排水リサイクルシステムを構築すれば、その浄化処理された後の水を適宜昇温するなどして、その水利用部で再利用することもできる。
尚、リサイクルされた水を再び高温水利用部に供給して、高温水利用部での利用のためにエネルギーを消費して昇温する必要があることを考慮すると、熱利用部からの排水を、出来るだけ高い温度のままで高温水利用部へと供給することが好ましい。
特開2003−154362号公報
上述したRO膜を用いた機器の耐熱温度は比較的低温(例えば45℃など)である。従って、水利用部で利用された後の排水の温度がその耐熱温度よりも高い場合、RO膜が正常に機能せず、排水の浄化処理を適切に行うことができないという問題が起こり得る。
尚、水利用部で利用された後の排水を、上述した耐熱温度よりも低い温度にまで冷却すれば、RO膜を正常に機能させることができる。しかし、排水を冷却して温度を低下させてしまうと、水をリサイクルした後、高温水利用部での利用のために更に大きなエネルギーを消費して水を昇温しなければならず、エネルギー効率が低下するという問題がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、エネルギー効率の高い排水リサイクルシステムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る排水リサイクルシステムの特徴構成は、相対的に低温の水を利用する低温水利用部、及び、相対的に高温の水を利用する高温水利用部を有する水利用部と、
前記水利用部に供給される前の被利用水が流れる被利用水流路と、
前記被利用水流路の途中に設けられ、前記水利用部での需要に適した温度の被利用水を前記水利用部での利用のために提供する被利用水提供部と、
前記水利用部で利用された後の排水が流れる排水流路と、
前記排水流路の途中に設けられ、排水を前処理膜を用いて浄化処理するための第1処理部及び当該第1処理部で浄化処理された後の排水を逆浸透膜を用いて更に浄化処理するための第2処理部を有する浄化処理部と、
前記浄化処理部での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が被利用水としてリサイクルされ、前記被利用水提供部を経由して前記水利用部に供給されるときに流れる、前記被利用水流路の一部としてのリサイクル水流路と、
前記被利用水提供部に供給される前の前記リサイクル水流路を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水と前記第2処理部よりも上流側の前記排水流路を流れる排水との間で熱交換を行う熱交換部と、を備え、
前記被利用水提供部は、前記被利用水流路の一部である第1流路から供給される被利用水と前記被利用水流路の一部である第2流路としての前記リサイクル水流路から供給される被利用水とが混合された状態で貯えられる受槽と、前記受槽に貯えられている被利用水が前記低温水利用部へ供給されるときに通る低温側流路と、前記受槽に貯えられている被利用水が前記高温水利用部へ供給されるときに通る高温側流路と、前記高温側流路の途中に設けられて被利用水を昇温させる昇温部と、前記リサイクル水流路から供給される被利用水が前記受槽を迂回して前記昇温部よりも上流側の前記高温側流路へ加えられるときに通るバイパス流路とを有する点にある。
上記特徴構成によれば、第1流路から供給される被利用水と第2流路(リサイクル水流路)から供給される被利用水(浄化処理部で浄化処理された後の逆浸透膜透過水)とが受槽で一時的に貯えられた上で、低温側流路及び高温側流路を介して水利用部へと供給される。つまり、リサイクル水流路から帰還する被利用水がある場合には、その被利用水を有効に再利用することができ、且つ、リサイクル水流路から帰還する被利用水がない場合であっても、第1流路から供給される被利用水を水利用部へと供給することができる。その結果、システム外へ排出する水量を減少させることができると共に、第1流路から新たにシステム内に供給される水量を減少させることができる。
加えて、熱交換部において、逆浸透膜を用いる第2処理部よりも上流側の排水流路を流れる排水と、被利用水提供部に供給される前のリサイクル水流路を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)との間での熱交換が行われる。つまり、水利用部で利用された後の排水の温度が高い場合であっても、その排水は、逆浸透膜を用いる第2処理部での浄化処理に供される前に、この熱交換部で冷却される(即ち、リサイクル水流路を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)へと熱が渡される)ことになる。その結果、逆浸透膜を用いる第2処理部へは、温度が低下された後の排水が供給されることになるため、逆浸透膜が正常に機能することを期待できる。更に、水利用部で利用された後の排水が保有していた熱は、熱交換部において廃棄されるのではなく、リサイクル水流路を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)へと渡される。言い換えると、リサイクル水流路を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)は、この熱交換部で予熱された上で被利用水提供部へと供給される。その結果、その逆浸透膜透過水(被利用水)を、被利用水提供部の昇温部で昇温するときに要するエネルギーを小さくすることができる。
尚、第2流路(リサイクル水流路)から供給される被利用水(浄化処理部で浄化処理された後の逆浸透膜透過水)の温度が高くても、受槽において、第1流路から供給される被利用水と混合されてしまうと、その高温状態の被利用水を利用できなくなる。
ところが本特徴構成では、排水リサイクルシステムが有する被利用水提供部は、リサイクル水流路から供給される逆浸透膜透過水(被利用水)が、受槽を迂回して昇温部よりも上流側の高温側流路へ加えられるときに通るバイパス流路とを有する。つまり、リサイクル水流路から供給される逆浸透膜透過水(被利用水)は、バイパス流路を通ると、第1流路から供給される被利用水と受槽で混合されることなく、リサイクル水流路から供給されたときの温度のままで、昇温部よりも上流側の高温側流路へ加えられる。その結果、上述したような受槽での温度低下を経ることなく、リサイクル水流路から被利用水提供部へと供給される高温状態の逆浸透膜透過水(被利用水)を有効に利用できる。
従って、エネルギー効率の高い排水リサイクルシステムを提供できる。
本発明に係る排水リサイクルシステムの別の特徴構成は、前記浄化処理部の前記第1処理部の耐熱温度は前記第2処理部の耐熱温度よりも高く、
前記熱交換部は、前記第1処理部よりも下流側であり且つ前記第2処理部よりも上流側の前記排水流路を流れる排水と、前記被利用水提供部に供給される前の前記リサイクル水流路を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水との間で熱交換を行う点にある。
上記特徴構成によれば、水利用部で利用された後の排水は、第1処理部で浄化処理された後で熱交換部での熱交換に供され、更に第2処理部での浄化処理に供される。つまり、水利用部で利用された後の排水の温度が高い場合であっても、その排水は、逆浸透膜を用いる第2処理部での浄化処理に供される前に、熱交換部で冷却されることになる。
この場合、第1処理部に供給される排水は、熱交換部で冷却される前の排水であるが、第1処理部の耐熱温度は第2処理部の耐熱温度よりも高いため、第1処理部が熱によって悪影響を受ける可能性は相対的に低い。更に、前処理膜は、通常、温度が高くなるにつれて水の粘度の影響により浄化処理性能が向上する(例えば、膜面積当たりの透過水量が多くなる)ので、排水を冷却せずに第1処理部に供給することで、第1処理部での浄化処理性能が向上することを期待できる。
本発明に係る排水リサイクルシステムの更に別の特徴構成は、前記排水流路の途中の、前記熱交換部よりも下流側であり且つ前記第2処理部よりも上流側に、排水を冷却する冷却部を備える点にある。
上記特徴構成によれば、排水を冷却する冷却部を、排水流路の途中の、熱交換部よりも下流側であり且つ第2処理部よりも上流側に備えることで、第2処理部に供給される排水をより確実に冷却することができる。
本発明に係る排水リサイクルシステムの更に別の特徴構成は、前記浄化処理部の前記第1処理部の耐熱温度は前記第2処理部の耐熱温度よりも高く、
前記冷却部は、前記排水流路の途中の、前記第1処理部よりも下流側であり且つ前記第2処理部よりも上流側に設けられる点にある。
上記特徴構成によれば、排水を冷却する冷却部を、第1処理部よりも下流側であり且つ第2処理部よりも上流側に備えることで、第2処理部に供給される排水をより確実に冷却することができる。更に、耐熱温度がより高い第1処理部に供給される排水を、第2処理部に供給される排水よりも高温にさせる。前処理膜は、通常、温度が高くなるにつれて水の粘度の影響により浄化処理性能が向上する(例えば、膜面積当たりの透過水量が多くなる)ので、温度のより高い排水を第1処理部に供給することで、第1処理部での浄化処理性能が向上することを期待できる。
本発明に係る排水リサイクルシステムの更に別の特徴構成は、前記冷却部は、前記被利用水提供部に供給される前の前記被利用水流路の前記第1流路を流れる被利用水と、前記排水流路を流れる排水との間で熱交換を行うことで、排水を冷却する点にある。
上記特徴構成によれば、排水流路を流れる排水が冷却部で冷却されるとき、排水流路を流れる排水が保有していた熱は廃棄されるのではなく、被利用水提供部に供給される前の被利用水流路の第1流路を流れる被利用水に渡される。そして、熱を受け取った、被利用水流路の第1流路を流れる被利用水は受槽に供給され、必要に応じて水利用部で利用されることになる。その結果、排水流路を流れる排水が保有していた熱を有効に利用することができる。
本発明に係る排水リサイクルシステムの更に別の特徴構成は、前記被利用水提供部に供給される前の前記被利用水流路の前記第1流路を流れる被利用水と前記浄化処理部よりも下流側の前記排水流路を流れる排水との間で熱交換を行うことで、当該排水からの熱回収を行う熱回収部を備える点にある。
上記特徴構成によれば、浄化処理部よりも下流側の排水流路を流れる排水が保有していた熱は廃棄されるのではなく、熱回収部において、被利用水提供部に供給される前の被利用水流路の第1流路を流れる被利用水に渡される。そして、熱を受け取った、被利用水流路の第1流路を流れる被利用水は受槽に供給され、必要に応じて水利用部で利用されることになる。その結果、浄化処理部よりも下流側の排水流路を流れる排水が保有していた熱を有効に利用することができる。
本発明に係る排水リサイクルシステムの更に別の特徴構成は、前記リサイクル水流路の途中に、前記浄化処理部での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が、前記熱交換部を迂回して前記被利用水提供部に供給されるときに通る熱交換迂回路を備える点にある。
熱交換部に流入する逆浸透膜透過水(被利用水)の温度が、熱交換部に流入する排水の温度よりも高いとき、逆浸透膜透過水(被利用水)は冷却された上で被利用水提供部へと供給されることになる。この場合、その逆浸透膜透過水(被利用水)を、被利用水提供部の昇温部で昇温するときに要するエネルギーが大きくなるという問題がある。
ところが本特徴構成の排水リサイクルシステムは、リサイクル水流路の途中に、浄化処理部での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が、熱交換部を迂回して被利用水提供部に供給されるときに通る熱交換迂回路を備える。つまり、熱交換部に流入する逆浸透膜透過水(被利用水)の温度が、熱交換部に流入する排水の温度よりも高いとき、熱交換部を迂回して(即ち、冷却されずに)、逆浸透膜透過水(被利用水)を被利用水提供部へと供給することが可能となる。
第1実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。 第2実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。 第3実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。 第4実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して第1実施形態の排水リサイクルシステムについて説明する。
図1は第1実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。図示するように、排水リサイクルシステムは、水利用部4と、被利用水流路1と、被利用水提供部15と、排水流路2と、浄化処理部10と、リサイクル水流路3と、熱交換部9とを備える。この排水リサイクルシステムでは、浄化処理部10での浄化処理により得られる清浄な逆浸透膜透過水はリサイクルされるが、浄化処理部10よりも下流側の排水流路2を流れる排水(図1では、「濃縮水」と表記している)はシステム外へと排出される。そのため、濃縮水として排出される分の水が、排水リサイクルシステム内へと、即ち、被利用水流路1の第1流路1Aから被利用水提供部15の受槽5へと補給される。例えば、被利用水流路1の第1流路1Aから補給される水は、井水、市水、工業用水などである。
被利用水流路1の途中には、水利用部4での需要に適した温度の被利用水を水利用部4での利用のために提供する被利用水提供部15が設けられている。この被利用水流路1は、井水、市水、工業用水などの被利用水を供給する流路であり、季節によって異なるが、比較的低温の水(例えば15℃など)が供給される。
水利用部4は、相対的に低温の水を利用する低温水利用部4a、及び、相対的に高温の水を利用する高温水利用部4bを有する。水利用部4には被利用水流路1が接続されており、水利用部4に供給される前の被利用水がこの被利用水流路1を流れる。また、水利用部4には排水流路2が接続されており、水利用部4で利用された後の排水がこの排水流路2を流れる。そして、水利用部4では、供給される被利用水が直接的に利用されると、被利用水が汚染されることもある。例えば、水利用部4が、繊維を染色する工場等である場合、染料を加えた例えば95℃程度の水(高温の被利用水)を用いて染色を行う工程を行う高温水利用部4bと、染色後の繊維を水(低温の被利用水)で洗浄する工程を行う低温水利用部4aとがある。そして、高温水利用部4b及び低温水利用部4aの双方で被利用水が汚染される。
浄化処理部10は、排水流路2の途中に設けられる。そして、浄化処理部10は、排水を前処理膜を用いて浄化処理するための第1処理部10a及びその第1処理部10aで浄化処理された後の排水を逆浸透膜(RO膜)を用いて更に浄化処理するための第2処理部10bを有する。第1処理部10aで用いられる前処理膜は、精密ろ過膜(MF膜)や限外ろ過膜(UF膜)やナノろ過膜(NF膜)などの分離膜である。第1処理部10aによって、RO膜が分離対象とするよりも相対的に大きな分離対象物(例えば約1ナノメートル以上の物質)が排水から分離される。これに対して、第2処理部10bが用いるRO膜は、例えば0.1ナノメートル以上の物質を排水から分離できる。その結果、RO膜を透過した水(本願では「逆浸透膜透過水」と表記することもある)に含まれる不純物の量は非常に少なくなる。
例えば、第1処理部10aが有する前処理膜として、酢酸セルロースを膜素材として用いたUF膜の中空糸モジュールを採用することができる。この場合、第1処理部10aの耐熱温度は約40℃とされている。他にも、第1処理部10aが有する前処理膜として、親水性ポリエーテルサルホン/ポリサルホンや再生セルロールやポリフッ化ビニリデンを膜素材として用いたMF膜、UF膜、NF膜を採用することもできる。この場合、第1処理部10aの耐熱温度は約95℃とされている。
また、第2処理部10bが有するRO膜として、ポリアミドや三酢酸セルロースを膜素材として用いる構成を採用することができる。この場合、第2処理部10bの耐熱温度は約45℃とされている。
このように、第1処理部10aの耐熱温度と第2処理部10bの耐熱温度とが同程度の場合もあれば、第1処理部10aの耐熱温度が第2処理部10bの耐熱温度よりも高い場合もある。
更に、上述したような第1処理部10aの前処理膜及び第2処理部10bのRO膜の透過水量は、水温によって変化し、耐熱温度以下の範囲内で水温が高いほど、膜面積当たりの透過水量が多くなる。つまり、透過水量が同等の場合は透過圧力が低下し、排水を流すための加圧ポンプの動力が削減できる。
浄化処理部10での浄化処理により得られる相対的に清浄な逆浸透膜透過水は、後述するようにリサイクル水流路3へと供給される。これに対して、RO膜を透過していない排水(所謂、濃縮水)は、浄化処理部10よりも下流側の排水流路2へと排出される。
リサイクル水流路3は、浄化処理部10での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が被利用水としてリサイクルされ、被利用水提供部15を経由して水利用部4に供給されるときに流れる流路である。つまり、リサイクル水流路3は、被利用水流路1の一部として機能する。本実施形態では、リサイクル水流路3の途中には、逆浸透膜透過水が一時的に貯えられる処理水槽12が設けられる。
リサイクル水流路3の途中には、逆浸透膜透過水と排水との間での熱交換を行う熱交換部9が設けられている。熱交換部9は、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水と、第2処理部10bよりも上流側の排水流路2を流れる排水(特に、本実施形態では、第1処理部10a及び第2処理部10bよりも上流側の排水流路2を流れる排水)との間で熱交換を行う。
水利用部4に対して被利用水を提供する被利用水提供部15は、被利用水流路1の一部である第1流路1Aから供給される被利用水及び被利用水流路1の一部である第2流路1Bとしてのリサイクル水流路3から供給される被利用水が混合された状態で貯えられる受槽5と、受槽5に貯えられている被利用水が低温水利用部4aへ供給されるときに通る低温側流路1aと、受槽5に貯えられている被利用水が高温水利用部4bへ供給されるときに通る高温側流路1bと、高温側流路1bの途中に設けられて被利用水を昇温させる昇温部6と、リサイクル水流路3から供給される被利用水が受槽5を迂回して昇温部6よりも上流側の高温側流路1bへ加えられるときに通るバイパス流路1cとを有する。
水利用部4の高温水利用部4bに供給される被利用水は、昇温部6で昇温された被利用水である。例えば、昇温部6として、蒸気発生部と熱交換器とを有する装置を用いることができる。この場合、熱交換器では、蒸気発生部で発生された水蒸気と、高温側流路1bを流れる被利用水とが熱交換することで、高温側流路1bを流れる被利用水の昇温が行われる。つまり、この例では、昇温部6において、エネルギーを消費して水蒸気を発生させ、高温側流路1bを流れる被利用水の昇温を行っている。上述した例であれば、昇温部6は、被利用水を約95℃程度に昇温して、高温水利用部4bへと供給する。
これに対して、水利用部4の低温水利用部4aに供給される被利用水は、受槽5に貯えられている水である。この受槽5に貯えられている被利用水の温度は、被利用水流路1の一部である第1流路1Aから受槽5に対して補給される井水等の温度と、被利用水流路1の一部である第2流路1Bとしてのリサイクル水流路3から受槽5に対して供給される被利用水(逆浸透膜透過水)の温度によって決まる。
このように、第1流路1Aから供給される被利用水と第2流路1B(リサイクル水流路3)から供給される被利用水(浄化処理部10で浄化処理された後の逆浸透膜透過水)とが受槽5で一時的に貯えられた上で、低温側流路1a及び高温側流路1bを介して水利用部4へと供給される。つまり、リサイクル水流路3から帰還する被利用水がある場合には、その被利用水を有効に再利用することができ、且つ、リサイクル水流路3から帰還する被利用水がない場合であっても、第1流路1Aから供給される被利用水を水利用部4へと供給することができる。
図1に示した例では、受槽5から出た被利用水流路1は、分岐部分に設けられる分配弁7において、低温水利用部4aに至る低温側流路1aと、高温水利用部4bに至る高温側流路1bとに分岐される。また、リサイクル水流路3の途中に三方弁8が設けられ、リサイクル水流路3を流れる逆浸透膜透過水はこの三方弁8へ到達する。三方弁8からは、受槽5に至る流路(リサイクル水流路3)と、高温側流路1bに至る流路(バイパス流路1c)とに分岐する。従って、制御部Cは、三方弁8の動作を制御して、逆浸透膜透過水が受槽5に供給される状態と、逆浸透膜透過水が受槽5を経由せずに昇温部6へと直接供給される状態との何れかに切り替えることができる。
以下に、「低温水利用部4aでの低温水の要求あり、高温水利用部4bでの高温水の要求なし」の場合、「低温水利用部4aでの低温水の要求あり、高温水利用部4bでの高温水の要求あり」の場合、「低温水利用部4aでの低温水の要求なし、高温水利用部4bでの高温水の要求あり」の場合のそれぞれについて、制御部Cが、分配弁7及び三方弁8及び昇温部6をどのように制御するのかの例を説明する。
〔低温水の要求あり、高温水の要求なし〕
低温水利用部4aで低温水が要求され、高温水利用部4bで高温水が要求されていないとき、制御部Cは、分配弁7を、被利用水が低温側流路1aに供給され、被利用水が高温側流路1bに供給されない状態に切り替える。これにより、低温水利用部4aには、受槽5に貯えられている相対的に低温の被利用水が供給される。また、制御部Cは、リサイクル水流路3を流れて帰還してくる逆浸透膜透過水の全量が受槽5に供給されるように三方弁8を切り替える。
〔低温水の要求あり、高温水の要求あり〕
低温水利用部4aで低温水が要求され、高温水利用部4bで高温水が要求されているとき、制御部Cは、分配弁7を、被利用水が低温側流路1aに供給され、被利用水が高温側流路1bに供給される状態に切り替える。加えて、制御部Cは、昇温部6を動作させて、高温側流路1bを流れる被利用水を昇温する。これにより、低温水利用部4aには、受槽5に貯えられている相対的に低温の被利用水が供給され、高温水利用部4bには、受槽5に貯えられている相対的に低温の被利用水が昇温部6で昇温された後の高温の被利用水が供給される。また、制御部Cは、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の全量が受槽5に供給されるように三方弁8を切り替える。
尚、制御部Cは、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の温度が、受槽5からその下流側の被利用水流路1へと流出する被利用水の温度よりも高いとき、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の全量がバイパス流路1cに供給されるように三方弁8を切り替える。例えば、制御部Cは、三方弁8よりも上流側のリサイクル水流路3に設けられる温度センサT1で測定される温度により、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の温度を知ることができる。また、制御部Cは、受槽5に貯えられている被利用水の温度を測定する温度センサT2で測定される温度により、受槽5からその下流側の被利用水流路1へと流出する被利用水の温度を知ることができる。更に、制御部Cは、バイパス流路1cを介して昇温部6に供給される水量が、高温水利用部4bで必要な水量に満たない場合には、その不足する分の被利用水を分配弁7から高温側流路1bへと供給する。
制御部Cが上述のような制御を行うことで、昇温部6に供給される被利用水の温度は、被利用水の全量が受槽5から供給されるときの被利用水の温度よりも高くなる。その結果、昇温部6で被利用水を所定の温度にまで昇温するために要するエネルギーを削減できる。
〔低温水の要求なし、高温水の要求あり〕
低温水利用部4aで低温水が要求されておらず、高温水利用部4bで高温水が要求されているとき、制御部Cは、分配弁7を、被利用水が低温側流路1aに供給されず、被利用水が高温側流路1bに供給される状態に切り替える。加えて、制御部Cは、昇温部6を動作させて、高温側流路1bを流れる被利用水を昇温する。これにより、高温水利用部4bには、受槽5に貯えられている相対的に低温の被利用水が昇温部6で昇温された後の高温の被利用水が供給される。また、制御部Cは、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の全量が受槽5に供給されるように三方弁8を切り替える。
加えて、上述した例と同様に、制御部Cは、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の温度が、受槽5からその下流側の被利用水流路1へと流出する被利用水の温度よりも高いとき、リサイクル水流路3を流れて被利用水提供部15へと帰還してくる逆浸透膜透過水の全量がバイパス流路1cに供給されるように三方弁8を切り替える。つまり、リサイクル水流路3から供給される逆浸透膜透過水(被利用水)は、バイパス流路1cを通ると、第1流路1Aから供給される被利用水と受槽5で混合されることなく、リサイクル水流路3から供給されたときの温度のままで、昇温部6よりも上流側の高温側流路1bへ加えられる。更に、制御部Cは、バイパス流路1cを介して昇温部6に供給される水量が、高温水利用部4bで必要な水量に満たない場合には、その不足する分の被利用水を分配弁7から高温側流路1bへと供給する。
以上のような構成により、水利用部4での需要に適した温度の被利用水を水利用部4での利用のために提供することができる。そして、水利用部4で利用された後の被利用水は、排水流路2を通して排出される。本実施形態では、低温水利用部4aからは低温側排水流路2aを介して排水が流れ出し、高温水利用部4bからは高温側排水流路2bを介して排水が流れ出す。その後、低温側排水流路2aと高温側排水流路2bとは合流して一つの排水流路2となる。
本実施形態では、浄化処理部10よりも上流側の排水流路2の途中には熱交換部9が設けられている。この熱交換部9で、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水と、第2処理部10bよりも上流側(本実施形態では、第1処理部10a及び第2処理部10bよりも上流側)の排水流路2を流れる排水との間で熱交換が行われる。このような熱交換が行われることで、水利用部4からの排水が保有していた熱が、リサイクル水流路3を流れる逆浸透膜透過水へと渡されることになる。つまり、浄化処理部10に供給される排水の温度を低下させることができるので、浄化処理部10が有する前処理膜やRO膜などが熱により故障するといった問題の発生を抑制できる。
更に、この熱交換部9において、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水の温度を高めることができる。その結果、昇温部6で被利用水を所定の温度にまで昇温するために要するエネルギーを削減できる。
尚、浄化処理部10よりも上流側の排水流路2を流れる排水の温度が、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水の温度よりも低い場合、熱交換部9において両者の熱交換を行ってしまうと、本来は低い温度にしておきたい排水の温度がより高くなり、本来は高い温度にしておきたい逆浸透膜透過水の温度がより低くなってしまうという問題が発生し得る。そのような問題を回避するために、本実施形態の排水リサイクルシステムは、リサイクル水流路3の途中に、浄化処理部10での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が、熱交換部9を迂回して被利用水提供部15に供給されるときに通る熱交換迂回路14を備える。図1に示した例では、リサイクル水流路3の途中に三方弁13を設け、その三方弁13において、リサイクル水流路3から熱交換迂回路14が分岐する。そして、熱交換迂回路14は、熱交換部9よりも下流側のリサイクル水流路3へと合流する。その結果、熱交換迂回路14を流れた逆浸透膜透過水は、熱交換部9を経由せずに被利用水提供部15へと供給されることになる。
この場合、制御部Cは、浄化処理部10よりも上流側の排水流路2を流れる排水の温度(図1の温度センサT4で測定される温度)が、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水の温度(図1の温度センサT3で測定される温度)よりも低い場合、逆浸透膜透過水が熱交換迂回路14を流れるように三方弁13を切り替える。つまり、熱交換部9に流入する逆浸透膜透過水(被利用水)の温度が、熱交換部9に流入する排水の温度よりも高いとき、熱交換部9を迂回して(即ち、冷却されずに)、逆浸透膜透過水(被利用水)を被利用水提供部15へと供給することが可能となる。このような制御を行うことで、排水の温度を低いまま維持することができ、逆浸透膜透過水の温度を高いまま維持することができる。
以上のように、本実施形態の排水リサイクルシステムでは、熱交換部9において、少なくともRO膜を用いる第2処理部10bよりも上流側の排水流路2を流れる排水と、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)との間での熱交換が行われる。つまり、水利用部4で利用された後の排水の温度が高い場合であっても、その排水は、少なくともRO膜を用いる第2処理部10bでの浄化処理に供される前に、この熱交換部9で冷却される(即ち、リサイクル水流路3を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)へと熱が渡される)ことになる。その結果、少なくともRO膜を用いる第2処理部10bへは、温度が低下された後の排水が供給されることになるため、RO膜が正常に機能することを期待できる。更に、水利用部4で利用された後の排水が保有していた熱は、熱交換部9において廃棄されるのではなく、リサイクル水流路3を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)へと渡される。言い換えると、リサイクル水流路3を流れる逆浸透膜透過水(被利用水)は、この熱交換部9で予熱された上で被利用水提供部15へと供給される。その結果、その逆浸透膜透過水(被利用水)を、被利用水提供部15の昇温部6で昇温するときに要するエネルギーを小さくすることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態の排水リサイクルシステムは、排水流路2の途中に冷却部16を更に備えている点で上記実施形態と異なっている。以下に第2実施形態の排水リサイクルシステムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図2は第2実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。
図示するように、排水リサイクルシステムは、排水流路2の途中の、熱交換部9よりも下流側であり且つ第2処理部10bよりも上流側に、排水を冷却する冷却部16を備える。特に、本実施形態では、冷却部16は、第1処理部10a及び第2処理部10bよりも上流側の排水流路2の途中に設けられている。この冷却部16は、相対的に低温の気体で排水を冷却する空冷式の装置や、相対的に低温の液体で排水を冷却する水冷式の装置などを用いて構成される。このような冷却部16を排水流路2の途中に設けておくことで、第1処理部10a及び第2処理部10bに流入する排水の温度を更に低温にすることができる。その結果、第1処理部10a及び第2処理部10bの耐熱温度が低くても、その耐熱温度よりも低い排水の処理を第1処理部10a及び第2処理部10bに行わせることができ、第1処理部10a及び第2処理部10bが熱によって故障するなどの問題の発生を回避できる。
尚、冷却部16は常時動作させていなくてもよい。つまり、制御部Cは、冷却部16に流入するときの排水の温度を測定し、その温度が浄化処理部10の耐熱温度(例えば、40℃)より高ければ冷却部16を動作させ、その温度が浄化処理部10の耐熱温度(例えば、40℃)より高ければ冷却部16を動作させないといった制御を行うことができる。
<第3実施形態>
第3実施形態の排水リサイクルシステムは、冷却部16の構成、及び、被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水が排水からの熱回収を行う点で上記実施形態と異なっている。以下に第3実施形態の排水リサイクルシステムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図3は、第3実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。図示するように、被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水は、熱回収部18及び熱交換器17を順に通流した後で被利用水提供部15に供給される。
熱回収部18は、被利用水提供部15に供給される前の被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水と、浄化処理部10よりも下流側の排水流路2を流れる排水との間で熱交換を行うことで、当該排水からの熱回収を行う。つまり、浄化処理部10よりも下流側の排水流路2を流れる排水(濃縮水)が保有していた熱は廃棄されるのではなく、熱回収部18において、被利用水提供部15に供給される前の被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水に渡される。そして、熱を受け取った、被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水は受槽5に供給され、必要に応じて水利用部4で利用されることになる。その結果、浄化処理部10よりも下流側の排水流路2を流れる排水が保有していた熱を有効に利用することができる。
熱交換器17は、第2実施形態で説明した冷却部16としての機能を果たす機器であり、被利用水提供部15に供給される前の被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水と、排水流路2を流れる排水との間で熱交換を行うことで、排水を冷却する。このような冷却部16を排水流路2の途中に設けておくことで、第1処理部10a及び第2処理部10bに流入する排水の温度を更に低温にすることができる。その結果、第1処理部10a及び第2処理部10bの耐熱温度が低くても、その耐熱温度よりも低い排水の処理を第1処理部10a及び第2処理部10bに行わせることができ、第1処理部10a及び第2処理部10bが熱によって故障するなどの問題の発生を回避できる。更に、本実施形態では、この熱交換器17において、排水流路2を流れる排水が保有していた熱が、被利用水提供部15に供給される前の被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水に渡されるため、上述したのと同様に、排水が保有していた熱を有効に利用することができる。
<第4実施形態>
第4実施形態の排水リサイクルシステムは、浄化処理部10の第1処理部10a及び第2処理部10bと、熱交換部9との位置関係などが上記実施形態と異なっている。以下に第4実施形態の排水リサイクルシステムの構成について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図4は、第4実施形態の排水リサイクルシステムの構成を示す図である。
上記第1実施形態で説明したように、第1処理部10aが有する前処理膜として、第1処理部10aの耐熱温度が約95℃とされるような膜素材が採用され、第2処理部10bが有するRO膜として、第2処理部10bの耐熱温度が約45℃とされるような膜素材が採用されることがある。この場合、浄化処理部10の第1処理部10aの耐熱温度は第2処理部10bの耐熱温度よりも高くなり、図4に示したような装置構成が有効になる。
具体的には、図4に示すように、熱交換部9は、第1処理部10aよりも下流側であり且つ第2処理部10bよりも上流側の排水流路2を流れる排水と、被利用水提供部15に供給される前のリサイクル水流路3を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水との間で熱交換を行う位置に設けられている。その結果、水利用部4で利用された後の排水は、第1処理部10aで浄化処理された後で熱交換部9での熱交換に供され、更に第2処理部10bでの浄化処理に供される。つまり、水利用部4で利用された後の排水の温度が高い場合であっても、その排水は、RO膜を用いる第2処理部10bでの浄化処理に供される前に、熱交換部9で冷却されることになる。この場合、第1処理部10aに供給される排水は、熱交換部9で冷却される前の排水であるが、第1処理部10aの耐熱温度は第2処理部10bの耐熱温度よりも高いため、第1処理部10aが熱によって悪影響を受ける可能性は相対的に低い。更に、前処理膜は、通常、温度が高くなるにつれて水の粘度の影響により浄化処理性能が向上する(例えば、膜面積当たりの透過水量が多くなる)ので、排水を冷却せずに第1処理部10aに供給することで、第1処理部10aでの浄化処理性能が向上することを期待できる。
加えて、冷却部16としての熱交換器17も、第1処理部10aよりも下流側であり且つ第2処理部10bよりも上流側の排水流路2を流れる排水と、被利用水提供部15に供給される前の被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水との間で熱交換を行う位置に設けられている。その結果、排水を冷却する冷却部16を、第1処理部10aよりも下流側であり且つ第2処理部10bよりも上流側に備えることで、第2処理部10bに供給される排水をより確実に冷却することができる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態において、被利用水流路1及び排水流路2の途中に様々な機器が設けられたシステム構成例を説明したが、各機器の設置態様などは適宜変更可能である。
例えば、図3に示したシステムにおいて、熱回収部18を設けないような変更や、熱交換器17を設けないような変更も可能である。
また、図4に示したシステムにおいて、図3に示したような熱回収部18を追加で設けてもよい。即ち、図4に示したシステムが、被利用水提供部15に供給される前の被利用水流路1の第1流路1Aを流れる被利用水と、浄化処理部10よりも下流側の排水流路2を流れる排水(濃縮水)との間で熱交換を行うことで、当該排水からの熱回収を行う熱回収部18を備えるような変更も可能である。
<2>
上記実施形態において、第1処理部10aが有する前処理膜及び第2処理部10bが有するRO膜の耐熱温度について具体的な数値を挙げて説明したが、それらの数値は上述した例と異なる場合もある。
本発明は、排水を浄化処理した後で再利用するリサイクルシステムに利用できる。
1 被利用水流路
1a 低温側流路
1b 高温側流路
1c バイパス流路
1A 第1流路
1B 第2流路
2 排水流路
2a 低温側排水流路
2b 高温側排水流路
3 リサイクル水流路
4 水利用部
4a 低温水利用部
4b 高温水利用部
5 受槽
6 昇温部
7 分配弁
8 三方弁
9 熱交換器
10 浄化処理部
10a 第1処理部
10b 第2処理部
12 処理水槽
13 三方弁
14 熱交換迂回路
15 被利用水提供部
16 冷却部
17 熱交換器
18 熱回収部
C 制御部

Claims (7)

  1. 相対的に低温の水を利用する低温水利用部、及び、相対的に高温の水を利用する高温水利用部を有する水利用部と、
    前記水利用部に供給される前の被利用水が流れる被利用水流路と、
    前記被利用水流路の途中に設けられ、前記水利用部での需要に適した温度の被利用水を前記水利用部での利用のために提供する被利用水提供部と、
    前記水利用部で利用された後の排水が流れる排水流路と、
    前記排水流路の途中に設けられ、排水を前処理膜を用いて浄化処理するための第1処理部及び当該第1処理部で浄化処理された後の排水を逆浸透膜を用いて更に浄化処理するための第2処理部を有する浄化処理部と、
    前記浄化処理部での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が被利用水としてリサイクルされ、前記被利用水提供部を経由して前記水利用部に供給されるときに流れる、前記被利用水流路の一部としてのリサイクル水流路と、
    前記被利用水提供部に供給される前の前記リサイクル水流路を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水と前記第2処理部よりも上流側の前記排水流路を流れる排水との間で熱交換を行う熱交換部と、を備え、
    前記被利用水提供部は、前記被利用水流路の一部である第1流路から供給される被利用水と前記被利用水流路の一部である第2流路としての前記リサイクル水流路から供給される被利用水とが混合された状態で貯えられる受槽と、前記受槽に貯えられている被利用水が前記低温水利用部へ供給されるときに通る低温側流路と、前記受槽に貯えられている被利用水が前記高温水利用部へ供給されるときに通る高温側流路と、前記高温側流路の途中に設けられて被利用水を昇温させる昇温部と、前記リサイクル水流路から供給される被利用水が前記受槽を迂回して前記昇温部よりも上流側の前記高温側流路へ加えられるときに通るバイパス流路とを有する排水リサイクルシステム。
  2. 前記浄化処理部の前記第1処理部の耐熱温度は前記第2処理部の耐熱温度よりも高く、
    前記熱交換部は、前記第1処理部よりも下流側であり且つ前記第2処理部よりも上流側の前記排水流路を流れる排水と、前記被利用水提供部に供給される前の前記リサイクル水流路を流れる被利用水としての逆浸透膜透過水との間で熱交換を行う請求項1に記載の排水リサイクルシステム。
  3. 前記排水流路の途中の、前記熱交換部よりも下流側であり且つ前記第2処理部よりも上流側に、排水を冷却する冷却部を備える請求項1又は2に記載の排水リサイクルシステム。
  4. 前記浄化処理部の前記第1処理部の耐熱温度は前記第2処理部の耐熱温度よりも高く、
    前記冷却部は、前記排水流路の途中の、前記第1処理部よりも下流側であり且つ前記第2処理部よりも上流側に設けられる請求項3に記載の排水リサイクルシステム。
  5. 前記冷却部は、前記被利用水提供部に供給される前の前記被利用水流路の前記第1流路を流れる被利用水と、前記排水流路を流れる排水との間で熱交換を行うことで、排水を冷却する請求項3又は4に記載の排水リサイクルシステム。
  6. 前記被利用水提供部に供給される前の前記被利用水流路の前記第1流路を流れる被利用水と前記浄化処理部よりも下流側の前記排水流路を流れる排水との間で熱交換を行うことで、当該排水からの熱回収を行う熱回収部を備える請求項1〜5の何れか一項に記載の排水リサイクルシステム。
  7. 前記リサイクル水流路の途中に、前記浄化処理部での浄化処理により得られる逆浸透膜透過水が、前記熱交換部を迂回して前記被利用水提供部に供給されるときに通る熱交換迂回路を備える請求項1〜6の何れか一項に記載の排水リサイクルシステム。
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