JP6278241B2 - 膜付きガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス基板に結晶性の膜が形成された膜付きガラス基板の製造方法に関する。
従来より、ITO(スズドープ酸化インジウム)、FTO(フッ素ドープ酸化スズ)、ATO(アンチモンドープ酸化スズ)等の透明導電膜が形成された膜付きガラス基板は、液晶表示デバイス、有機EL表示デバイス等の表示デバイス、有機EL照明機器、太陽電池等の用途として使用されている。
近年では、液晶・有機EL表示デバイス、有機EL照明機器が普及し、太陽電池への注目が高まっている。そのため、膜付きガラス基板の需要が高まっている。これらの軽量化を図るために、これらの用途に用いられる膜付きガラス基板の厚みは、年々小さくなってきている。
特許文献1には、絶縁基板上に、基板温度を0〜100℃に保ち、X線回折的に非晶質のITO薄膜、または微結晶からなる非晶質に近いITO薄膜を作製し、その後、減圧下または非酸化性雰囲気下100〜500℃ でアニールし平板状に結晶成長させ、その後、酸化性雰囲気100〜500℃でアニールして、表面高低差を1μm平方の範囲で1nm〜10nm、表面の仕事関数を5.1〜6.0eVにする透明導電膜の製造方法が開示されている。
特開2004−342618号公報
しかしながら、特許文献1に記載の製造方法において、基板の厚さが500μm以下と薄くなると、成膜された絶縁基板を高温でアニールすると、絶縁基板が反る場合がある。反った絶縁ガラス基板は、表示デバイスとして使用できない場合がある。また、反った絶縁ガラス基板を用いた太陽電池の発熱効率は、反りの無い絶縁ガラス基板を用いた太陽電池と比較して低い。そのため、反りの小さい膜付きガラス基板が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、ガラス基板を加熱して非晶質層を結晶化させる時に、ガラス基板に反りが発生しにくく均一な膜質の膜付きガラス基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の膜付きガラス基板の製造方法は、ガラス基板に結晶性の膜が形成された膜付きガラス基板の製造方法であって、前記ガラス基板に非晶質層を形成する非晶質層形成工程と、加熱することにより前記非晶質層に結晶を析出させる加熱工程と、を含み、前記加熱工程において、前記ガラス基板に張力を付与することを特徴とする。
一般にガラス基板は、支持基板上に載置され加熱されるが、この場合、ガラス基板の厚みが小さいと、加熱の不均一さにより変形(反り)が発生することがある。これは、ガラス基板の昇温速度や冷却速度の違いが原因で発生するものと思われる。しかしながら、加熱工程において、ガラス基板に張力を付与すると、ガラス基板の昇温速度や冷却速度の違いがあったとしても、張力により変形(反り)を抑制できる。
また、本発明の膜付きガラス基板の製造方法は、前記加熱工程において、250℃以上の温度で加熱することが好ましい。
例えば、膜がITO膜の場合、加熱工程において、250℃以上の温度で加熱することにより、250℃未満の温度で加熱した場合と比較して、迅速に非晶質層に結晶を析出させることができ、膜付きガラス基板の製造効率を向上させることが可能となる。
また、本発明の膜付きガラス基板の製造方法は、前記加熱工程において、加熱された加熱体に前記ガラス基板または前記非晶質層を接触させて前記非晶質層を加熱することが好ましい。
この構成であれば、加熱体にガラス基板または非晶質層を直接接触させて、非晶質層を加熱できるため、非晶質層を急速加熱することができる。
また、本発明の膜付きガラス基板の製造方法は、前記ガラス基板は、厚みが10〜500μmであることが好ましい。
この構成であれば、軽量な膜付きガラス基板が得られる。よって、表示デバイス、有機EL照明機器、太陽電池等の軽量化を図ることが可能となる。
また、本発明の膜付きガラス基板の製造方法は、前記膜は、透明導電膜であることが好ましい。
この構成であれば、表示デバイス、有機EL照明機器、太陽電池等の用途に好適な膜付きガラス基板を得ることができる。
また、本発明の膜付きガラス基板の製造方法は、前記非晶質層形成工程は、真空蒸着、プラズマCVDまたはスパッタリング等のドライプロセスまたは、スプレーコーティング、スピンコートコーティング、スクリーン印刷等のウェットプロセスで行われることが好ましい。
真空蒸着、プラズマCVD、スパッタリング、スプレーコーティング、スピンコートコーティング、またはスクリーン印刷により非晶質層を形成する場合、形成温度を低くできる。
以上に示した本発明により、ガラス基板に膜を形成した時に、ガラス基板に反りが発生しにくい均一な膜質の膜付きガラス基板の製造方法を提供することが可能となる。
第一の実施形態に係る膜付きガラス基板の製造方法に用いる製造装置の概略側面図である。 本発明の第一の実施形態及び第二の実施形態に係る膜付きガラス基板の製造方法によって製造された膜付きガラス基板及び帯状膜付きガラスの概略側面図である。 第二の実施形態に係る膜付きガラス基板の製造方法に用いる製造装置の概略側面図である。 第三の実施形態に係る膜付きガラス基板の製造方法に用いる製造装置の概略側面図である。 第五の実施形態に係る膜付きガラス基板の製造方法に用いる製造装置の概略側面図である。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
以下に、本実施形態の各実施形態に係る製造装置及びその製造装置を用いた膜付きガラス基板の製造方法について説明する。
(第一の実施形態)
図1は、第一の実施形態に係る製造装置の概略側面図である。製造装置10は、矩形状のガラス基板G上に結晶性の膜を形成する装置である。これにより、図2に示すような、ガラス基板G及び膜Fを備える膜付きガラス基板Sを得ることができる。具体的には、製造装置10は、ガラス基板G上に非晶質層を形成する非晶質層形成工程と、加熱することにより非晶質層に結晶を析出させる加熱工程を行うことにより、ガラス基板Gに結晶性の膜Fを形成し、膜付きガラス基板Sを得るための装置である。製造装置10は、ガラス基板Gの片面(本実施形態では上面)に非晶質層を形成する非晶質層形成工程を行うための非晶質層形成部1と、ガラス基板Gを引張ることでガラス基板Gに張力を付与する張力付与部材2と、ガラス基板G及び張力付与部材2を搬送するコンベア3と、加熱工程を行うためのヒーター4を備える。
非晶質層形成部1は、ガラス基板Gの上面に非晶質層を形成するための成形部(装置)であり、形成する膜Fの種類に応じて適宜構成することができる。例えば、低温で非晶質層を形成する場合、非晶質層形成部1は、真空蒸着装置、プラズマCVD装置またはスパッタリング装置等のドライプロセス、または、スプレーコーティング、スピンコートコーティング、スクリーン印刷等のウェットプロセスにより構成することができる。また、他にも、非晶質層形成部1は、熱CVD装置等により構成することも可能である。
非晶質層形成部1内にガラス基板Gが供給され、上記に示した装置により、非晶質層がガラス基板Gの上面に形成される。
張力付与部材2は、ガラス基板Gの周縁を把持して、ガラス基板Gを引張ることが可能となるように構成されている。本実施形態において、張力付与部材2は、ガラス基板Gの搬送方向に対して前後周縁を把持する把持部材2aを有する。そして、搬送方向に対して前方周縁を把持する把持部材2aは、搬送方向に対して前方に、搬送方向に対して後方周縁を把持する把持部材2aは、搬送方向に対して後方にスライド可能となるように構成されている。把持部材2aをスライドさせることにより、ガラス基板Gに対して張力を付与する。なお、張力付与部材2がガラス基板Gに付与する張力は、ガラス基板Gの厚み等に応じて調整可能となるように構成されている。例えば、把持部材2aのスライド量を調整することにより、張力付与部材2がガラス基板Gに付与する張力を調整できる。また、必要に応じて、張力付与部材2は、ガラス基板Gの搬送方向に対して左右方向を把持し、左右方向にも張力を付与する部材を含んでもよい。ガラス基板Gの前後方向及び左右方向に張力を付与することにより、反りの発生を確実に抑制できる。なお、張力付与部材2は、後述するヒーター4により加熱されるため、耐熱性を有する材質により構成されることが好ましい。
コンベア3は、ガラス基板G及び張力付与部材2を搬送する。具体的には、コンベア3は、ガラス基板G及び張力付与部材2を非晶質層形成部1内まで搬送する。そして、非晶質層がガラス基板G上に形成された後に、コンベア3は、ガラス基板G及び張力付与部材2をヒーター4まで搬送する。コンベア3としては、例えば、スプロケットと、耐熱性の無端ベルトからなるベルトコンベアが好適に使用される。そして、スプロケット等は、耐熱性を有していることが好ましい。
ヒーター4は、コンベア3により搬送されたガラス基板Gを加熱する。ヒーター4としては、例えば、SiC発熱体やバーナー等により内部を加熱する加熱装置により構成することができる。ヒーター4は、ガラス基板Gを、非晶質層形成部1におけるガラス基板G上への非晶質層の形成温度よりも高い温度に加熱可能となるように構成されている。
第一の実施形態に係る製造装置10を用いた膜付きガラス基板の製造方法について説明する。
まず、張力付与部材2によりガラス基板Gの搬送方向に対し前後周縁を把持し、ガラス基板Gを前後方向に引張ることで、ガラス基板Gに対して張力を付与する。
ガラス基板Gの厚みは特に限定されないが、表示デバイスや太陽電池の軽量化を図ると共に、強度を担保するため、ガラス基板Gの厚みは、10〜500μmであることが好ましい。ガラス基板Gの厚みが小さすぎると、ガラス基板Gの強度が低く、通常使用によりガラス基板Gに傷や破損等が発生する可能性がある。一方、ガラス基板Gの厚みが大きすぎると、ガラス基板Gの単位面積当たりの質量が大きくなり、表示デバイスや太陽電池の軽量化が図れない場合がある。ガラス基板Gの厚みは、10〜250μmであることがより好ましく、10〜100μmであることがさらに好ましい。
ガラス基板Gを構成するガラスの種類は特に限定されない。ガラス基板Gは、例えば、珪酸塩系ガラス、硼酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、アルミノ硼珪酸塩ガラス、無アルカリガラスなどにより構成されていてもよい。なお、本発明において、ガラス基板Gには、結晶化ガラスにより構成された結晶化ガラス基板が含まれるものとする。
ガラス基板Gに張力を付与した状態で、ガラス基板G及び張力付与部材2をコンベア3の後端部に載置し、コンベア3のスプロケットを回転させることにより、ガラス基板G及び張力付与部材2を非晶質層形成部1内まで搬送する。そして、非晶質層形成部1により、ガラス基板Gの上面に非晶質層を形成する。
ガラス基板Gに張力を付与した状態でガラス基板Gの上面に非晶質層を形成することにより、ガラス基板G上に非晶質層を形成する際に熱が加えられたとしても、ガラス基板Gが反ることを抑制できる。
非晶質層が形成されたガラス基板Gは、コンベア3によりヒーター4まで搬送される。そして、ヒーター4内で、ガラス基板Gは、非晶質層形成部1において非晶質層が形成された際の温度よりも高い温度に加熱される。そのことにより、非晶質層の一部または全てが結晶化し、膜Fとなる。なお、ガラス基板Gには、張力付与部材2により張力が付与されているため、ガラス基板Gは、反りの発生が抑制される。
ヒーター4内の温度は、例えば、250℃以上であることが好ましい。これにより、非晶質層を迅速に結晶化させることができる。ヒーター4内の温度が500℃以上であれば、非晶質層を更に迅速に結晶化させることができる。
製造装置10により形成される膜Fの種類は、特に限定されない。膜Fは、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ランタン、スズドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズなどの酸化物、窒化ケイ素、窒化チタンなどの窒化物、または、ケイ素、銀、銅、アルミニウム等の金属などからなるものであってもよい。
例えば、ガラス基板Gに導電機能を付与する場合、膜Fとして、スズドープ酸化インジウム、フッ素ドープ酸化スズ、アンチモンドープ酸化スズなどの酸化物が挙げられる。
本製造方法により形成された膜Fがスズドープ酸化インジウムからなる膜である場合、膜Fの可視光(波長 400〜700nm)の平均透過率は80〜90%、膜Fの比抵抗は2.0×10-4Ω・cm以下、となる。このように、ヒーター4内の温度が250℃以上であることにより、250℃未満で加熱した場合よりも、可視光の透過率が高く、抵抗の低い。
(第二の実施形態)
図3は、第二の実施形態に係る製造装置の概略側面図である。なお、第一の実施形態に係る製造装置10と共通する点については説明を省略する。
製造装置20は、ガラス基板(本実施形態では帯状のガラス基板である帯状ガラスH)の片面(本実施形態では上面)に結晶性の膜Fを形成し、帯状ガラスH及び膜Fを備える帯状膜付きガラスTを得るための装置である(図2を参照)。製造装置20は、帯状ガラスHが巻き取られ、帯状ガラスHを非晶質層形成部1に供給するための帯状ガラス供給ロール11aと、非晶質層形成部1と、加熱体14と、帯状膜付きガラスTを巻き取るための巻き取りロール11bとを備えている。
帯状ガラス供給ロール11aには、帯状の帯状ガラスHが巻き取られる。帯状ガラス供給ロール11aは、中心軸Caを有し、中心軸Caを中心として紙面反時計回りに回転可能な円柱状に構成されている。
加熱体14は、帯状ガラスHとの接触により、接触した部分及びその周辺を加熱する構成となっている。加熱体14は、中心軸Chを有し、中心軸Chを中心として紙面反時計回りに回転可能な円柱状に構成されている。また、加熱体14は、内部に、図示しない加熱部を有している。加熱部は、加熱体14の表面を、非晶質層形成部1における帯状ガラスH上への非晶質層の形成温度よりも高い温度に加熱する。加熱体14は、中心軸Chを中心に、紙面反時計回りに回転させた状態で、帯状ガラス供給ロール11aから供給された帯状ガラスHを接触させることにより帯状ガラスHを加熱する。
なお、接触時に帯状ガラスHが損傷することを抑制するため、加熱体14の表面は、突起部を有さないことが好ましい。
巻き取りロール11bは、加熱体14により加熱され、膜Fが帯状ガラスHの上面に形成された帯状膜付きガラスTを巻き取る。
巻き取りロール11bは、中心軸Cbを有し、中心軸Cbを中心として紙面反時計回りに回転可能な円柱状に構成されている。中心軸Cbは、図示しないモーターにより回転する。巻き取りロール11bは、中心軸Cbを回転させることにより、帯状膜付きガラスTを巻き取る。
第二の実施形態に係る製造装置20を用いた膜付きガラス基板の製造方法について説明する。
まず、帯状ガラスHを、帯状ガラス供給ロール11aに巻き付けるとともに、その一端を巻き取りロール11bに2〜3回転ほど巻き付ける。その際、図3に示すように、帯状ガラスHは、非晶質層形成部1の内部を経由し、かつ、加熱体14の上部に接触するように配置される。
例えば、帯状ガラスHとしては、長さ0.5〜10000m、幅5〜200cmの帯状の形状のガラスが挙げられる。帯状ガラスHは、帯状ガラス供給ロール11aに巻き取り可能な程度の可撓性を有する必要がある。可撓性を有する帯状ガラスHとしては、厚みが10〜500μmのガラスが挙げられる。帯状ガラスHは、巻き取り性を考慮に入れると、厚みが10〜250μmであることが好ましく、10〜100μmであることがより好ましい。
帯状ガラスHを構成するガラスの種類は特に限定されない。帯状ガラスHは、例えば、珪酸塩系ガラス、硼酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、アルミノ硼珪酸塩ガラス、無アルカリガラスなどにより構成されていてもよい。なお、本発明において、帯状ガラスHには、結晶化ガラスにより構成された帯状結晶化ガラスが含まれるものとする。
次に、巻き取りロール11bの中心軸Cbを回転させる。これにより、帯状ガラスHが帯状ガラス供給ロール11aから引き出されるとともに、巻き取りロール11bに巻き取られる。帯状ガラスHが巻き取りロール11bに巻き取られる際に、非晶質層形成部1内部を通過する帯状ガラスHの上面には、非晶質層が形成される。その後、帯状ガラスHは、加熱体14と接触する。それに伴い非晶質層が加熱され、非晶質層が結晶化する(膜Fが形成される)。上記の工程において、帯状ガラスHは、巻き取りロール11bにより引張られるため、帯状ガラスHには、張力が付与されている。そのため、反りの発生が抑制される。
(第三の実施形態)
図4は、第三の実施形態に係る製造装置の概略側面図である。なお、第二の実施形態に係る製造装置20と共通する点については説明を省略する。
製造装置30は、第一ローラーと、第一ローラーに対向して設けられた第二ローラーとを備え、第一ローラーは加熱体24(加熱ローラー24a)として、第二ローラーは接圧ローラー24bとして作用する。
加熱ローラー24a及び接圧ローラー24bは、それぞれ同一の径であり、ともに中心軸Ch1、Ch2を有している。加熱ローラー24a及び接圧ローラー24bは、上下方向に整列して配置され、それぞれの中心軸Ch1、Ch2は平行となるように配置されている。加熱ローラー24aと接圧ローラー24bとの離間距離は、帯状ガラスHの厚みに対して若干小さい。そして、下側に配置された加熱ローラー24aは、中心軸Ch1を中心として反時計回りに回転し、上側に配置された接圧ローラー24bは、中心軸Ch2を中心として時計回りに回転する。なお、加熱ローラー24aは、内部に、図示しない加熱部を有している。加熱部は、加熱ローラー24aを、非晶質層形成部1における帯状ガラスH上への非晶質層の形成温度よりも高い温度に加熱する。
第三の実施形態に係る製造装置30を用いた膜付きガラス基板の製造方法について説明する。
まず、帯状ガラスHを、帯状ガラス供給ロール11aに巻き付けるとともに、その一端を巻き取りロール11bに2〜3回転ほど巻き付ける。その際、図4に示すように、帯状ガラスHは、非晶質層形成部1の内部を経由し、かつ、加熱ローラー24a及び接圧ローラー24bの間を通過するように配置される。
次に、巻き取りロール11bの中心軸Cbを回転させる。これにより、帯状ガラスHが帯状ガラス供給ロール11aから引き出されるとともに、巻き取りロール11bに巻き取られる。帯状ガラスHが巻き取りロール11bに巻き取られる際に、非晶質層形成部1内部を通過する帯状ガラスHの上面には、非晶質層が形成される。その後、帯状ガラスHは、加熱体24の加熱ローラー24a及び接圧ローラー24bと接触する。それに伴い非晶質層が加熱され、非晶質層が結晶化する(膜Fが形成される)。上記の工程において、帯状ガラスHは、巻き取りロール11bにより引張られるため、帯状ガラスHには、張力が付与されている。そのため、反りの発生が抑制される。また、帯状ガラスHは、加熱ローラー24a及び接圧ローラー24bにより、両面から押圧される。そのため、反りの発生が確実に抑制される。
(第四の実施形態)
第四の実施形態に係る製造装置は、第三の実施形態に係る製造装置30の第一ローラー及び第二ローラーを加熱体(加熱ローラー)とした構成を有する。すなわち、2つの加熱ローラーを具備する。そのため、帯状ガラスHの表裏両面を同時に加熱することができる。帯状ガラスHの両面から加熱されるため、帯状ガラスHの温度差による反りの発生が抑制される。また、2つの加熱ローラーは、帯状ガラスHの両面を押圧するため、反りの発生が確実に抑制される。
(第五の実施形態)
図5は、第五の実施形態に係る製造装置の概略側面図である。なお、第二の実施形態に係る製造装置20と共通する点については説明を省略する。
製造装置40は、第二の実施形態に係る製造装置20の加熱体14の代わりに、直方体形状の加熱体34を備える。加熱体34の上面は、図示しない加熱部により加熱される。加熱部は、加熱体34を、非晶質層形成部1における帯状ガラスHの上面への非晶質の形成温度よりも高い温度に加熱する。
第五の実施形態に係る製造装置40を用いた膜付きガラス基板の製造方法について説明する。
まず、帯状ガラスHを、帯状ガラス供給ロール11aに巻き付けるとともに、その一端を巻き取りロール11bに2〜3回転ほど巻き付ける。その際、図5に示すように、帯状ガラスHは、非晶質層形成部1の内部を経由し、かつ、加熱体34の上面に接するように配置される。
次に、巻き取りロール11bの中心軸Caを回転させる。これにより、帯状ガラスHが帯状ガラス供給ロール11aから引き出されるとともに、巻き取りロール11bに巻き取られる。帯状ガラスHが巻き取りロール11bに巻き取られる際に、非晶質層形成部1内部を通過する帯状ガラスHの上面には、非晶質層が形成される。その後、帯状ガラスHは、加熱体34の上面と接触しながら走行する。それに伴い非晶質層が加熱され、非晶質層が結晶化する(膜Fが形成される)。上記の工程において、帯状ガラスHは、巻き取りロール11bにより引張られるため、帯状ガラスHには、張力が付与されている。そのため、反りの発生が抑制される。
1 非晶質層成形部
2 張力付与部材
4 ヒーター
14、24、34 加熱体
G ガラス基板
H 帯状ガラス
F 膜
S 膜付きガラス基板
T 帯状膜付きガラス

Claims (6)

  1. ガラス基板に結晶性の膜が形成された膜付きガラス基板の製造方法であって、
    前記ガラス基板に非晶質層を形成する非晶質層形成工程と、
    加熱することにより前記非晶質層に結晶を析出させる加熱工程と、を含み、
    前記加熱工程において、前記ガラス基板に張力を付与することを特徴とする膜付きガラス基板の製造方法。
  2. 前記加熱工程において、250℃以上の温度で加熱することを特徴とする請求項1に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  3. 前記加熱工程において、加熱された加熱体に前記ガラス基板または前記非晶質層を接触させて前記非晶質層を加熱することを特徴とする請求項1または2に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  4. 前記ガラス基板は、厚みが10〜500μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  5. 前記膜は、透明導電膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
  6. 前記非晶質層形成工程は、真空蒸着、プラズマCVD、スパッタリング、スプレーコーティング、スピンコートコーティング、またはスクリーン印刷により行われることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の膜付きガラス基板の製造方法。
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