JP6277417B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Description

本発明は、ヒートポンプ給湯機に関するものである。
従来、この種のヒートポンプ給湯機には、湯水を貯湯する貯湯槽と、貯湯槽の湯水と冷媒とを熱交換する水冷媒熱交換器を有するヒートポンプ装置と、水冷媒熱交換器が途中に設けられ、貯湯槽の下部の湯水を、水冷媒熱交換器を介して貯湯槽の上部へと送る加熱回路と、を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
このヒートポンプ給湯機は、給湯端末に供給される湯水の温度を設定する操作手段を備えている。制御装置は、ヒートポンプ装置を制御して、操作手段で設定された温度(設定温度)の湯水を水冷媒熱交換器によって加熱生成し、貯湯槽の上部から貯湯を行う(貯湯運転)。ここで、加熱回路には、水冷媒熱交換器の上流側と下流側とに、湯水の温度を検出する温度センサが設けられている。また、貯湯槽には、貯湯槽内の湯水の温度を検出する温度センサを設けている。制御装置は、これらの温度センサの検出温度により、ヒートポンプ装置で加熱される湯水の温度を制御するとともに、貯湯運転の開始及び停止を判断する。
中国実用新案公告第201246889号明細書
ここで、前記従来の構成では、操作手段にて設定された温度(設定温度)を、ヒートポンプ装置(水冷媒熱交換器)で加熱する湯水の目標温度としている。また、前記従来の構成では、加熱回路に設けられた温度センサによって、貯湯運転の開始及び停止を判断している。したがって、設定温度が低く外気温度が高い条件では、外気に露出した温度センサの検出温度が操作手段で設定された設定温度を上回る場合がある。その結果、制御装置が貯湯運転の必要はないと判断し、貯湯運転が適切に行われない場合があり、使用者の快適性が損なわれるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、様々な運転条件においても、貯湯運転の必要性の有無を適切に判断して湯水を生成し、使用者の快適性に優れたヒートポンプ給湯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯機は、湯水を貯湯する貯湯槽と、前記湯水を加熱するヒートポンプ装置と、途中に前記ヒートポンプ装置が配置され、前記貯湯槽の下部から送られた前記湯水を前記貯湯槽の上部へと戻す加熱回路と、前記加熱回路に設けられたポンプと、前記加熱回路に設けられた温度センサと、給湯端末に供給する湯水の設定温度を設定する操作手段と、前記ヒートポンプ装置によって、前記湯水を前記設定温度まで加熱する貯湯運転を実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記貯湯運転を開始する場合に、前記ヒートポンプ装置を動作させる前に、前記ポンプを所定時間動作させ、前記ポンプを所定時間動作させた後の、前記温度センサの検出温度が前記設定温度未満である場合に、前記ヒートポンプ装置を動作させ、前記貯湯運転を開始することを特徴とするものである。
これにより、加熱回路に滞留した湯水が設定温度より高くなっている場合等であっても、ヒートポンプ装置を起動する前に加熱回路に湯水を循環させる。したがって、貯湯運転の必要の有無を正しく判断することができる。
本発明によれば、貯湯運転の必要性の有無を適切に判断して湯水を生成し、使用者の快適性に優れたヒートポンプ給湯機を提供することができる。
本発明の実施の形態1におけるヒートポンプ給湯機の概略構成図 同ヒートポンプ給湯機の貯湯槽内の湯水の温度分布を示すグラフ 同ヒートポンプ給湯機の貯湯運転の制御フローチャート
第1の発明は、湯水を貯湯する貯湯槽と、前記湯水を加熱するヒートポンプ装置と、途中に前記ヒートポンプ装置が配置され、前記貯湯槽の下部から送られた前記湯水を前記貯湯槽の上部へと戻す加熱回路と、前記加熱回路に設けられたポンプと、前記加熱回路に設けられた温度センサと、給湯端末に供給する湯水の設定温度を設定する操作手段と、前記ヒートポンプ装置によって、前記湯水を前記設定温度まで加熱する貯湯運転を実行する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記貯湯運転を開始する場合に、前記ヒートポンプ装置を動作させる前に、前記ポンプを所定時間動作させ、前記ポンプを所定時間動作させた後の、前記温度センサの検出温度が前記設定温度未満である場合に、前記ヒートポンプ装置を動作させ、前記貯湯運転を開始することを特徴とするヒートポンプ給湯機である。
これにより、外気温度が高く、加熱回路に滞留した湯水が設定温度より高くなっている場合であっても、ヒートポンプ装置を起動する前に加熱回路に湯水を循環させる。したがって、貯湯運転の必要の有無を正しく判断することができる。その結果、貯湯運転の必要性の有無を適切に判断して湯水を生成し、使用者の快適性に優れたヒートポンプ給湯機を提供することができる。
第2の発明は、特に第1の発明において、前記制御装置は、前記所定時間における前記ポンプによる湯水の搬送量を、1.0L/min以上とすることを特徴とするものである。
また、第3の発明は、特に第1または第2の発明において、前記制御装置は、前記所定時間を5秒間以上とすることを特徴とするものである。
これにより、貯湯槽と水冷媒熱交換器を接続する配管内に滞留した湯水を貯湯槽内の湯水に入れ替えることができる。したがって、加熱回路に滞留した湯水が設定温度より高くなっている場合であっても、ヒートポンプ装置を起動する前に加熱回路に湯水を循環させる。したがって、貯湯運転の必要の有無を正しく判断することができる。その結果、貯湯運転の必要性の有無を適切に判断して湯水を生成し、使用者の快適性に優れたヒートポンプ給湯機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本実施の形態におけるヒートポンプ給湯機100の概略構成図である。図1に示すように、ヒートポンプ給湯機100は、貯湯タンクユニット80と、ヒートポンプ装置90を備えている。
貯湯タンクユニット80には、湯水を蓄える貯湯槽2が配置されている。貯湯槽2の下部には、水道管等から水が給水される給水配管7が接続されている。給水配管7は、給水口7aにおいて、貯湯槽2に接続されている。また、貯湯槽2の上部には、貯湯槽2内の湯水を給湯端末へと給湯させるための給湯配管6が接続されている。貯湯槽2内の湯水が給湯に使用されて減少すると、給水配管7を介して、貯湯槽2に水が自動的に給水される。なお、給水配管7には、貯湯タンクユニット80の内部または外部に減圧弁(図示せず)が設けられる。これにより、貯湯槽2内の湯水が減少してその内圧が低下すると、水が給水配管7を介して貯湯槽2に給水される。
貯湯槽2には、貯湯槽2内の湯水の温度(貯湯温度)を検出する貯湯槽温度検出手段12が設けられている。本実施の形態において、貯湯槽温度検出手段12は、貯湯槽2の高さ方向に、複数の貯湯温度センサ(12a〜12c)を配置して構成されている。
貯湯槽2の下部には、貯湯槽2の下部の湯水がヒートポンプ装置90に設けられた水冷媒熱交換器1へと流れる往き管4が接続されている。往き管4の途中には、貯湯槽2の下部の湯水をヒートポンプ装置90へと送るポンプ5が設けられている。また、貯湯槽2の上部には、水冷媒熱交換器1から貯湯槽2へと湯水が流れる戻り管3が接続されている。貯湯槽2の下部、往き管4、水冷媒熱交換器、戻り管3、貯湯槽2の上部が順に接続されて、加熱回路70が構成される。
水冷媒熱交換器1は、湯水と冷媒とが熱交換を行う熱交換器である。水冷媒熱交換器1の内部には、湯水が流れる水流路(図示せず)と、後述する冷媒回路60を循環する冷媒が流れる冷媒流路(図示せず)が設けられている。水冷媒熱交換器1にて冷媒が湯水に放熱することで、高温の湯が生成される。
ヒートポンプ装置90には、冷媒を圧縮する圧縮機10、水冷媒熱交換器1、冷媒を減圧する膨張機構9、冷媒を蒸発させる蒸発器11が冷媒配管で環状に接続された冷媒回路60を備えている。膨張機構9としては開度の変更が可能な電磁膨張弁、キャピラリーチューブを用いることができる。蒸発器11は、その近傍に設けられた送風ファン11aによって送風された空気と冷媒とを熱交換させる空気熱交換器である。冷媒回路60を循環する冷媒には、R410A、R134a、R32等のフロン系冷媒や、CO2等の自然冷媒、その他の冷媒が用いられる。ヒートポンプ装置90は、室外に配置される。
ヒートポンプ装置90の内部には、蒸発器11及び送風ファン11aの近傍に、外気温度を検出する第2温度センサ(外気温度検出手段)13が設けられている。また、ヒートポンプ装置90の内部には、戻り管3の途中に、戻り管3を流れる湯水の温度を検出する第3温度センサ(出口温度検出手段)15が設けられている。さらに、ヒートポンプ装置90の内部には、往き管4の途中に、第4温度センサ(入口温度検出手段)18が設けられている。本実施の形態において、第4温度センサ18は、ポンプ5と水冷媒熱交換器1との間に設けられている。
各温度センサ(12、13、15、18)で検出された温度の出力信号は、制御装置14に送られる。制御装置14によって、複数の運転が実行される。複数の運転には、貯湯槽2の下部の水を水冷媒熱交換器1で加熱して貯湯槽2の上部へと戻す貯湯運転を含む。また、複数の運転には、蒸発器11に霜が付着した場合にその霜を融解させて除去する除霜運転を含む。制御装置14は、現時刻を判断する時刻判定部(図示せず)、複数の運転の運転時間や、前回の運転からの経過時間等の時間を計測可能なタイマ(図示せず)を有している。
制御装置14は、操作手段16及び各温度センサ(12、13、15、18)で検出された温度に基づいて、複数の運転を実行及び停止する。また、制御装置14は、操作手段16及び各温度センサ(12、13、15、18)で検出された温度に基づいて、ポンプ5、膨張機構9、圧縮機10、送風ファン11aを制御する。
操作手段16は、使用者が貯湯運転の実行及び停止を指示する機能、及び、給湯端末に供給される湯水の温度(設定温度)を設定する機能を有する。制御装置14は、貯湯運転において、水冷媒熱交換器1で加熱される湯水の温度が設定温度となるようにヒートポンプ装置90を制御する。また、操作手段16には電源のON/OFFを行う操作部(電源スイッチ)が設けられている。さらに、操作手段16には、設定温度、及び、貯湯温度等の温度や、ヒートポンプ給湯機100の異常等を表示する表示部が設けられている。
なお、貯湯運転は、制御装置14が、貯湯槽温度検出手段12の検出温度が所定温度(加熱開始温度)未満となった場合を検知して開始させ、貯湯槽温度検出手段12の検出温度が所定温度(加熱停止温度)以上になった場合を検知して停止させてもよい。このとき、相対的に上方に設けられた貯湯温度センサ(12a、12b)の検出温度が加熱開始温度未満となった場合に貯湯運転を開始させ、相対的に下方に設けられた貯湯温度センサ(12b、12c)の検出温度が加熱停止温度以上になった場合に貯湯運転を停止させることが好ましい。また、除霜運転についても、制御装置14が、着霜条件に該当するか否かを判断して、開始及び停止させてもよい。
操作手段16で設定する設定温度は、所定の下限温度と上限温度との間で設定することができる。下限温度は、例えば25度〜45度とすることができ、また、上限温度は、例えば、55度〜75度とすることができる。下限温度及び上限温度は、圧縮機10の仕様として設定されている動作圧力、ポンプ5の仕様として設定されている湯水の循環流量に基づき決定される。
特に、冷媒としてフロン系冷媒を用いる場合には、下限温度を25度〜35度とし、上限温度を55度から65度とすることができる。ヒートポンプ装置90に加えて、ヒートポンプ装置90よりも高温の領域まで湯水を加熱することができるヒータ等の加熱手段を備える場合には、上限温度は65度よりも高く設定してもよい。また、冷媒としてCO2を用いる場合には、下限温度を35度〜45度とし、上限温度を65度〜75度とすることができる。
なお、操作手段16の電源は、操作手段16のいずれかの操作ボタン又は表示部に使用者が触れた場合にON状態となり、操作手段16が所定時間操作されない場合にOFF状態となってもよく、特に限定されない。ここで、操作手段のON状態とは、操作手段の電源が使用者から見てONとなっている状態である。例えば、操作手段16に設定温度や貯湯温度等を表示する表示部が設けられている場合には、表示部に設定温度等が表示されているときに操作手段はON状態であり、一方、表示部に設定温度等が表示されていない場合には操作手段はOFF状態であると判断できる。また、例えば、表示部のバックライトの点灯の有無で操作手段のON状態とOFF状態を判断することができる。この場合、バックライトが点灯していれば操作手段がON状態であり、バックライトが消灯していれば操作手段はOFF状態であると判断できる。
操作手段16によって貯湯運転の開始が指示された場合、もしくは、制御装置14が貯湯運転の開始を判断した場合、制御装置14は、ヒートポンプ装置90、及び、ポンプ5を動作させる。これにより、冷媒が冷媒回路60を循環し、湯水が加熱回路70を循環する。
ヒートポンプ装置90において、圧縮機10によって圧縮された高温高圧の冷媒は、水冷媒熱交換器1の冷媒流路に流入して、水流路を流れる湯水に放熱する。これにより、高温の湯が生成される。水冷媒熱交換器1から流出した冷媒は、膨張機構9によって減圧され低温低圧の状態となり、蒸発器11に流入する。蒸発器11に流入した冷媒は、送風ファン11aによって送風された空気から吸熱して蒸発する。その後、再度、圧縮機10に流入して圧縮される。このような動作が繰り返され、冷媒が冷媒回路60を循環する。
一方、ポンプ5が動作することにより、湯水が加熱回路70を循環する。貯湯槽2の下部の湯水は、ポンプ5によって、往き管4を介して、水冷媒熱交換器1の水流路に流入する。水流路に流入した湯水は、冷媒流路を流れる冷媒から吸熱して高温の湯となる。水冷媒熱交換器1から流出した高温の湯は、戻り管3を流れ、貯湯槽2の上部から貯湯槽2に流入する。このようにして、湯水が加熱回路70を循環し、貯湯槽2の内部に高温の湯が貯湯される。制御装置14は、加熱回路70から流出する湯水の温度(加熱温度)が設定温度となるように、ヒートポンプ装置90、ポンプ5を制御する。使用者が給湯端末を開栓すると、給湯口6aから貯湯槽2内部の湯水が流出し、給湯端末へと供給される。これにより、給湯が行われる。
貯湯運転により、貯湯槽2の下部の水が加熱されて高温の湯となり、貯湯槽2の上部から貯湯される。このとき、貯湯槽2の内部には、図2に示すように、上方ほど温度の高い温度成層が形成される。この温度成層は、操作手段16で設定された設定温度の湯水が、貯湯槽2の頂部から所定の高さまで分布する高温層と、給水配管7から供給される給水温度の湯水が貯湯槽2の底部から所定の高さまで分布する低温層と、高温層と低温層との間に形成され、目標温度から給水温度まで湯水の温度が変化する中温層とで形成される。ここで、ヒートポンプ給湯機100においては、貯湯槽2の下部と往き管4との接続箇所の近傍に分布する湯水の温度を低く維持することが好ましい。これにより、ヒートポンプ装置90が湯水を加熱する際の加熱効率を高く維持することができる。
外気温度が低い運転条件で貯湯運転を行うと、低温低圧の冷媒が流れる蒸発器11の周囲の水分が冷やされ、蒸発器11の表面に着霜する場合がある。制御装置14は、蒸発器11への着霜条件であることを判断すると、霜を融解させて除去する除霜運転を実行する。着霜条件は、例えば、第2温度センサ(外気温度検出手段)13の検出温度が所定温度未満となった場合が該当する。また、蒸発器11を流れる冷媒の温度を検出する温度センサ(冷媒温度検出手段)(図示せず)を別に設けて、蒸発器11を流れる冷媒の温度が所定温度未満となった場合が着霜条件に該当する。着霜条件に該当する場合、制御装置14は除霜運転を開始する。なお、着霜条件は、第2温度センサの検出温度と、蒸発器11を流れる冷媒の温度との双方を用いて判断してもよい。
貯湯運転が終了すると、その時点で加熱回路70の内部に滞留している湯水は、放熱により温度が次第に低下する。ここで、加熱回路70内の湯水の温度が放熱により低下すると密度が大きくなる。加熱回路70のうち、相対的に高い位置にある湯水の温度が低下し、その密度が増大すると、温度低下した湯水は、加熱回路70の下方側へと移動する。一方、加熱回路70の下方側に存在していた水は、加熱回路70の上方側へと移動する。このようにして、加熱回路70の内部で、湯水の対流が生じる場合がある。また、貯湯運転が停止しているときに、外気温度が高い場合には、加熱回路70に滞留する湯水の温度が外気によって温められる。
以上のような現象により、加熱回路70の内部の湯水の温度分布は不均一となるから、貯湯運転を行うときに、第3温度センサ(出口温度検出手段)15及び第4温度検出手段(入口温度検出手段)18によって、正しい温度が測定できない場合が生じる。特に、操作手段16によって、所定の下限温度と所定の上限温度との間で設定温度を設定し、貯湯運転において、制御装置14が、水冷媒熱交換器1から流出する湯水の温度を設定温度となるようにヒートポンプ装置90を制御する場合には、第3温度センサ15及び第4温度センサ18の検出温度が設定温度を上回る場合がある。その結果、制御装置14が貯湯運転の必要はないと判断し、貯湯運転が適切に行われない場合があり、使用者の快適性が損なわれる。
本発明は、上記課題に基づいて創出されたもので、操作手段16によって、給湯端末に供給される湯水の温度(設定温度)設定し、貯湯運転では設定温度の湯水を生成するヒートポンプ給湯機において、貯湯運転の必要性の有無を正しく判断して、運転を開始および停止させることを目的とするものである。
そこで、本発明は、貯湯運転を開始する場合には、まず、ポンプ5を所定時間運転させ、その後、ヒートポンプ装置90を動作させることとしている。また、ポンプ5を所定時間運転した後に、加熱回路70に設けられたいずれかの温度センサ(第3温度センサ15、第4温度センサ18)の検出温度が、設定温度を上回っている場合には、貯湯運転の必要はないと判断してヒートポンプ装置90を動作させない。
これにより、貯湯運転を開始するときに、ヒートポンプ装置90を動作させる前に、加熱回路70内に湯水が循環する。したがって、貯湯運転の開始直前の加熱回路70内の湯水の温度分布によらず、貯湯運転の必要の有無を正しく判断することができる。
以下、図3に示すヒートポンプ給湯機100の貯湯運転のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置14は、操作手段16がON状態であるときに、操作手段16からの貯湯運転開始指示があるかどうかを判断する待機状態にある(STEP1)。制御装置14は、使用者が操作手段16を操作して貯湯運転の開始を指示したときは(STEP1でYES)、STEP2に進む。一方、貯湯運転の開始指示がないときは(STEP1でNO)、そのままの状態を待機する。なお、制御装置14は、操作手段16がON状態となったときに貯湯運転の開始が指示されたと判断して、STEP2に進んでもよい。
制御装置14は、STEP2において、ポンプ5を起動する。これにより、加熱回路70に貯湯槽2の下部から湯水が流入する。制御装置14は、ポンプ5による湯水の最大半総量、すなわち、加熱回路70における湯水の循環量を1.0L/min以上、好ましくは、5.5L/min以下とする。
制御装置14は、ポンプ5の運転を所定時間継続する(STEP3)。本実施の形態では、ポンプ5の運転を5秒以上、好ましくは、180秒以下としている。ポンプ5による湯水の循環量を1.0L/min以上とし、さらに、ポンプ5のみの運転を5秒以上とすることで、加熱回路70内に残存している湯水を流すことができる。
制御装置14は、ポンプ5の運転を所定時間継続した後、設定温度と第3温度センサの検出温度(出口温度)とを比較する(STEP4)。なお、第3温度センサの検出温度ではなく、第4温度センサの検出温度(入口温度)を設定温度と比較してもよい。すなわち、加熱回路70に設けられたいずれかの温度センサの検出温度と設定温度とを比較すればよい。
制御装置14は、出口温度が設定温度未満である場合(STEP4でYES)には、ヒートポンプ装置90を起動して(STEP5)、水冷媒熱交換器1によって加熱回路70を流れる湯水を加熱する。一方、出口温度が設定温度以上である場合(STEP4でNO)には、貯湯槽2の内部に、設定温度以上の湯水が貯湯されていると判断して、ヒートポンプ装置90を起動することなく、ポンプ5を停止して(STEP6)、制御フローを終了させる。これにより、加熱回路70に滞留した湯水の温度分布によらず、貯湯運転の必要性の有無を正しく認識することができる。
STEP5においてヒートポンプ装置90が起動されると、水冷媒熱交換器1において湯水が加熱される。水冷媒熱交換器1を流れる冷媒は、ヒートポンプ装置90が運転することにより次第に温度が上昇する。これに伴い、制御装置14は、ポンプ5の回転数、すなわち、加熱回路70の湯水の循環量を増大させる。
制御装置14は、水冷媒熱交換器1から流出する湯水の温度(出口温度)が、操作手段16によって設定された設定温度となるように、ヒートポンプ装置90と、ポンプ5とを制御する。例えば、制御装置14は、圧縮機10から吐出される冷媒の温度(吐出温度)が、設定温度よりも所定温度(例えば、10度)高い温度となるように、圧縮機10の回転数、膨張機構9の弁開度、送風ファン11aの回転数を制御するとともに、第3温度センサ(出口温度検出手段)15の検出温度が、設定温度となるように、ポンプ5による湯水の循環量を増減させる。
制御装置14は、所定の貯湯運転停止条件に該当するまで、上記の運転を継続する(STEP7)。ここで、制御装置14は、貯湯槽温度検出手段12の検出温度が加熱停止温度以上になった場合(STEP7でYES)には、STEP8に進み、ヒートポンプ装置90とポンプ5とを停止させる。加熱停止温度としては、設定温度を用いることができる。ここで、貯湯温度センサ(12a〜12c)が複数設けられている場合には、相対的に下方に設けられた貯湯温度センサ(12b、12c)の検出温度が加熱停止温度以上になった場合に貯湯運転を停止させることが好ましい。
以上の貯湯運転の開始動作によれば、外気温度が高く、加熱回路に滞留した湯水が設定温度より高くなっている場合等であっても、ヒートポンプ装置を起動する前にまず、加熱回路に湯水を循環させる。これにより、貯湯運転の必要の有無を正しく判断することができる。その結果、貯湯運転の必要性の有無を適切に判断して湯水を生成し、使用者の快適性に優れたヒートポンプ給湯機を提供することができる。
本発明によれば、貯湯運転の必要性の有無を正しく認識して、貯湯運転を実行するので、使用者の快適性を高く維持することができ、家庭用、業務用のヒートポンプ給湯機にとして適用することができる。
1 水冷媒熱交換器(放熱器)
2 貯湯槽
3 戻り管
4 往き管
5 ポンプ
6 給湯配管
6a 給湯口
7 給水配管
7a 給水口
9 膨張機構
10 圧縮機
11 蒸発器
12 貯湯槽温度検出手段
12a〜12c 貯湯温度センサ
13 第2温度センサ(外気温度検出手段)
14 制御装置
15 第3温度センサ(出口温度検出手段)
16 操作手段
18 第4温度センサ(入口温度検出手段)
80 貯湯タンクユニット
90 ヒートポンプ装置

Claims (3)

  1. 湯水を貯湯する貯湯槽と、
    前記湯水を加熱するヒートポンプ装置と、
    途中に前記ヒートポンプ装置が配置され、前記貯湯槽の下部から送られた前記湯水を前記貯湯槽の上部へと戻す加熱回路と、
    前記加熱回路に設けられたポンプと、
    前記加熱回路に設けられた温度センサと、
    給湯端末に供給する湯水の設定温度を設定する操作手段と、
    前記ヒートポンプ装置によって、前記湯水を前記設定温度まで加熱する貯湯運転を実行する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、前記貯湯運転を開始する場合に、前記ヒートポンプ装置を動作させる前に、前記ポンプを所定時間動作させ、前記ポンプを所定時間動作させた後の、前記温度センサの検出温度が前記設定温度未満である場合に、前記ヒートポンプ装置を動作させ、前記貯湯運転を開始することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  2. 前記制御装置は、前記所定時間における前記ポンプによる湯水の搬送量を、1.0L/min以上とすることを特徴とする請求項1に記載のヒートポンプ給湯機。
  3. 前記制御装置は、前記所定時間を5秒間以上とすることを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯機。
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