JP6276328B2 - 食器篭 - Google Patents

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Description

本発明は、特に学校、病院等の給食のように皿、お椀、トレイなどの被洗浄物である食器を比較的大量に使用する状況において、複数の食器を重ねた状態で収納する食器篭に関するものである。
使用済みの複数の食器を収納して運搬する食器篭として、従来より、下記のものが知られている。
特許文献1には、食器の開口面を上にして、食器の外縁を食器篭の内側の一方の側面に当接させながら所定数の食器を積み上げ、食器押さえで一方の側面に対向する他の一方の側面と食器の開口面を抑えて、その状態のまま運搬する食器篭が開示されている。また、特許文献2には、食器篭の外枠はステンレス製の線材により作成し、食器が食器篭の金属部分に触れることにより、食器の接触部分が黒くなるというメタルマークを付着させないために耐熱性資材よりなる内枠とで構成し、食器篭の内枠は食器等を外縁を拘束し、上部には食器押さえがない形状とした食器篭が開示されている。
特開2004−217284号公報 特開2005−087402号公報
しかしながら、特許文献1の食器篭は、食器を積み重ねる際に食器の下面と一方の側面しか食器が固定されていないため不安定であり、食器を高く積み上げることができない。また、食器の運搬に際しては、食器押さえが外れてしまうと積み重ねた食器が崩れ落ち、食器を破損してしまう虞がある。さらに、食器押さえが回動部分の上端に連結部分(上規制部)が取り付けられた構成となっているため、構成部材が多く、食器篭の製作には溶接、組立の手間が掛かる。
例えば、学校給食に用いる食器を給食センターと学校の間で搬送する際に多用する容器食器篭においては、一般的には棒材を溶接して固定し食器篭が形成される。そのため食器篭を製作する際、先ずは、内枠である食器が当接する下方当接部を形成し、さらに外枠である下方当接部に固定部分(支持体)を溶接して外枠に内枠を固定することになる。この時に溶接箇所が多いので、溶接する部品同士の位置決め、溶接の歪みの修正、溶接後の研磨仕上げ、溶接はずれの懸念、などが多くなり製作効率が悪い。また、溶接以外に下方当接部と回動部分と連結部分との結合・組立も必要であり、製作には手間が掛かり、安価に食器篭を提供することができない。
さらに、食器の収納および取り出しを行う際、複数の食器の外縁を支持する複数の支持体(側方当接部)の一方側を、下端側を支点として縦方向に回動させて外側に倒す構成となっており、倒した支持体の占めるスペースが大きいため、広い作業スペースが必要となる。また、倒した支持体がむき出しになっているため、これを避けながらの食器の収納および取り出しとなる。さらに、回動させる支持体のサイズ、質量が大きく、作業性、操作性の面からも課題を有している。また、複数の食器を収納後、支持体を再び縦方向に回動させて係合部を介して固定するが、この固定操作を万一忘れて把持部(取手)を持って運搬しようとした場合、食器が脱落する虞もあるため、食器を高く積み重ねることができない。
また、前記特許文献2に記載されたものは、外枠とは別に、メタルマークを付着させないような耐熱性資材よりなる内枠を内挿固定したものとなっているため、外枠と内枠は各々個別に成型された後、外枠内に内枠を内挿固定することになる。さらに、外枠と内枠の固定を確実にする必要性があり、そのために内枠がずれないようにする係止杆の固定が必要で食器篭(食器等のホルダー)を構成する部材が多くなり製作効率に課題を有している。また、食器篭を構成する部品として大部分を占める外枠と内枠が各々必要なので食器篭としての質量が大きくなり、運搬する時の負担となる。特に学校給食で使用するにあたっては、児童が手で持って複数の食器を収納した食器篭を運搬することが多く、食器篭の質量が大きいと児童にとって大きな負担となる。
そこで、本発明は、従来の食器篭の課題を解決するもので、食器篭を簡素化でき、安価でかつ効率よく製作することができると共に、食器を規則正しく積み重ねて収納することができる食器篭を提供することを目的とするものである。
本発明は、収納される食器の積み重ね方向を上下方向としたとき、上方端及び下方端に位置し、かつ、1辺が食器の外形よりも大きい食器篭の外郭を規制する、平面視略矩形状の上枠及び下枠と、これら上枠及び下枠の間を連結し、かつ、積み重ね収納される食器の外縁を支持する3つの食器支持部と、を備え、複数の食器を収納したまま食器洗浄装置に投入される食器篭であって、前記食器支持部のうちの2つの食器支持部の上端及び下端が、前記上枠及び下枠の各前面側に連結されており、前記食器支持部のうちの残りの1つの食器支持部の上端及び下端が、前記上枠及び下枠の各後面側に連結され、さらに、前記食器支持部の下方側に、積み重ね収納される食器の最底部に位置する食器を支持する下規制部、又は前記最底部に位置する食器の位置を調整可能に支持する食器位置調整部を備えており、前記食器篭の前面を上方とし、収納された食器の積み重ね方向を水平方向とした食器洗浄時の姿勢としたときに、前記上枠及び下枠の各前面側に連結された2つの食器支持部は、前記積み重ね収納された食器を介して離間対向し、いずれか一方が食器の一側端側と隙間を介して位置し、かつ、いずれか他方が食器の他側端側を支持し、前記上枠及び下枠の各後面側に連結された残りの1つの食器支持部は、前記積み重ね収納された食器の下端側を支持するものである。
これにより、簡単な構成で食器篭を作成することができ、また、食器を規則正しく積み重ねて収納することが可能となる。
また、前記前面側に連結される2つの食器支持部は線材より構成され、前記上枠は、線材より構成され、4辺のうちの食器篭の前面となる1辺のみが上面及び前面に対して食器を出し入れするための空間を形成するように一部開口しており、前記開口を形成する1辺の前記開口側の端部前記前面側に連結される2つの食器支持部の上端とが連続的に繋がることが望ましい。
これにより、収納された食器が規則正しく上下方向に積み重ねられ、食器篭の上面及び前面に開口が設けられるため、食器の出し入れが容易にできる。

また、前記上枠には、積み重ねて収納した食器が食器篭の上面から脱落することを防止するために、収納した食器の最上部に位置する食器の表面側を規制するための上規制部が設けられていることが望ましい。
これにより、上規制部が食器篭のフタの役割をなすため、収納した食器を食器篭から脱落させることなく、食器篭を安全に運搬することができる。
また、前記上規制部は、復元性と撓み性を有する線材で構成され前記上枠の後面の1辺に回動自在となる支持部と、その両側にある2つの回動自由端部とを有し、この2つの回動自由端部が、前記上枠の開口の内側より外側に回り込んで前記開口を狭める方向に付勢するように、前記前面側に連結される2つの食器支持部の上端部分にそれぞれ係合することが望ましい。
これにより、食器を収納した食器篭を運搬する際に、上規制部が食器篭の外枠を補強する役割をなすため、食器が収納された食器篭を運搬する際に、食器篭の変形を防止でき、さらに、食器篭の変形によって収納した食器が食器篭から脱落することを防止できる。
また、本発明は、上記食器篭に積み重ねて収納した複数の食器の洗浄方法であって、前記食器篭の前面が上方となるように、食器の積み重ね方向を水平方向として所定の速度で移動させ、前記移動する食器の重ね方向に順次洗浄水を噴射し、隣り合う食器間の間隔に入った洗浄水の流動により食器の汚れを除去するものである。
これにより、食器篭に収納した食器の移動を規制し、安定した姿勢を維持して効率よく洗浄を行うことができる。
本発明によれば、食器の外縁を3点のみで支持するので、食器篭を簡素化でき、食器篭を安価でかつ効率よく製作することができると共に、食器を規則正しく積み重ねて収納することができる。
実施形態1の食器篭の斜視図。 図1における外郭面を説明する斜視図。 食器篭の底面図。 (a)〜(c)外枠線材の製作方法を示す斜視図。 (a)(b)外枠線材の製作方法を示す斜視図。 (a)(b)食器篭に食器を収納している状態を示す斜視図。 食器篭に予め定めた数の食器を収納した状態を示す斜視図。 食器篭に予め定めた数の食器全体を収納している状態を示す斜視図。 実施形態2の食器篭を立てた姿勢の斜視図。 図9における外郭面を説明する斜視図。 食器篭の底面図。 (a)食器位置調整部の斜視図、(b)食器位置調整部の裏面側の斜視図(c)食器位置調整部を上から見た表面図、(d)食器位置調整部の裏面図eで示すA−A位置の断面図、(e)食器位置調整部の裏面図。 底板固定具の斜視図。 底板固定具の正面図。 固定具受板の斜視図。 固定具受板を食器篭に取り付けた斜視図。 固定具受板を食器篭に取り付けた固定具受板を正面から見たときの正面図。 食器篭を上から見たときの平面図。 (a)上規制部の平面図、(b)上規制部の側面図。 (a)回動支持具の平面図、(b)回動支持具の側面図。 (a)(b)(c)上規制部が回動する状態を示す図。 汁受けの固定方法を示す図。 (a)固定部材の平面図、(b)固定部材の側面図。 (a)(b)食器位置調整の方法を示す図。 (a)(b)食器位置調整の方法を示す図。 食器位置調整した後の固定具受板の正面図。 (a)食器位置調整する前の食器を食器篭に収納した状態を示す図、(b)食器位置調整した後の食器を食器篭に収納した状態を示す図。 (a)上規制部を開く時の状態を示す図、(b)C−C線における側断面図。 (a)上規制部を開く時の状態を示す図、(b)D−D線における側断面図。 (a)上規制部を開く時の状態を示す図、(b)E−E線における側断面図。 (a)上規制部を開く時の状態を示す図、(b)F−F線における側断面図。 (a)食器を収納した食器篭の横方向の運搬姿勢における構成図、(b)図29(a)における右側面図。 (a)食器を収納した食器篭を横方向の姿勢で洗浄装置にて洗浄する時の図、(b)洗浄装置での食器篭の食器の開口面を正面とした図。 実施形態3の食器篭の外枠の平面図。 実施形態4の食器篭の外枠の平面図。 複数の食器篭101をコンベア202上に設置した状態を示した図。 食器篭101をコンベア202に設置した状態を示した図。 食器位置調整部の裏面側の図。 (a)食器位置調整部の側面図、(b)食器位置調整部の裏面図。 底板固定具の平面図。 食器洗浄装置から噴射された洗浄水が、食器に反射されて食器底板の開口部から後方側の食器篭に導入されることを示した図。 (a)別体食器支持を着脱自在に配置した食器篭の上面図、(b)別体食器支持を着脱自在に配置し、食器出入用開口部を左側にした食器篭の側面図、(c)別体食器支持を着脱自在に配置した食器篭の底面図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1の食器篭について図1〜図8を参照しながら説明する。先ず、本発明の実施形態1の食器篭の基本的な構成を説明する。図1は食器篭の斜視図、図2は図1における外郭面を説明する斜視図、図3は食器篭1の底面図である。
図1に示すように、食器篭1は、上面を形成する上枠11、下面を形成する下枠12及び下規制棒17、18と、食器を規制する別体食器支持部3、4及び一体食器支持部13、14とで構成されている。また、食器篭1は図2に示すように6面の外郭面を構成している。本発明の内容をよりわかりやすく説明するために、食器篭1で構成される6面の外郭面を外郭面1a〜1fとして、図1に示す食器篭1の正面を外郭面1a、背面を外郭面1b、左側面を外郭面1c、右側面を外郭面1d、上面を外郭面1e、下面を外郭面1fとするものである。
図1に示す上枠11は、略四角形に構成され、食器を挿入して、食器を順に積み重ねるために食器出入用開口部19が設けられている。この食器出入用開口部19には、前面部に設けられた前面開口部20が位置する部分があり、略四角形を切り欠いた状態になっている。この切り欠いた部分に外郭面1aから食器篭1の内側に入り込むように中折れ部11a、11bが構成されている。また、この中折れ部11a、11bにつづいて、一体食器支持部13、14が一体に形成されている。この一体食器支持部13、14は、さらに、下枠12の中折れ部12a、12bとつづき、下枠12につながっている。
下枠12も、上枠11と同様に略四角形に構成されており、前面開口部20が位置する部分は略四角形を切り欠いた状態になって、切り欠いた部分に外郭面1aから食器篭1の内側に入り込むように中折れ部12a、12bとつながっている。
すなわち、上枠11と下枠12は、上枠11の中折れ部11a、11b、下枠12の中折れ部12a、12bを経て一体食器支持部13、14によって接続された構成になっている。
なお、食器篭1は、本実施形態1ではステンレス材等を用いた円形状の線材により構成されているが、角状の線材で構成してもよい。また、外形を円形状に構成してもよく、実施形態の構成に本件発明が限定されるものではない。
(食器篭1への食器収納について)
図1に示すように、上枠11と下枠12との間には、複数枚重ねた丸形状の食器100が収められた場合に、食器の外縁が別体食器支持部3、4と一体食器支持部13、14で支持され、食器が規則正しく積み重ねられるようになっている。
また、食器を載せるための下規制部5は、下枠12と下規制棒17、18にて構成される。下規制部5は、食器を食器篭1に挿入した場合、下規制部5を形成する下規制棒17、18に食器100の裏面側が載り、食器100の裏面側の位置を規制するものである。
なお、下規制部5を構成する下規制棒の数は、2本としたが、これよりも多い、例えば3から4本としてもよい。また、本実施形態1ではステンレス材等を用いた円形状の線材により構成しているが、板状の部材で構成してもよく、実施形態1の構成に限定されるものではない。また、この食器篭1は、食器にメタルマークが付くのを防止するために食器篭全体の表面に樹脂コーティングを施している。
ところで、作業台等に積み重ね方向を上下方向(鉛直方向)に載置した食器篭1は、上枠11側を上面、上枠11と対向する下枠12を底面、一体食器支持部13、14側を正面、別体食器支持部3、4側を背面として構成している。
図1に示すように、食器篭1は上枠11が位置する上面側に食器出入用開口部19を、一体食器支持部13、14が位置する正面側に前面開口部20を有し、この食器出入用開口部19を介して複数の食器100の収納および取り出しを行うものである。また、食器篭1の食器出入用開口部19と前面開口部20は、連通して食器の出し入れ口を構成している。
さらにいえば、食器篭1の食器出入用開口部19を有する上面側が、食器100の収納および取り出し方向である。また、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、および下規制部5に囲まれた空間は、複数の食器100を収納するための食器収納部21を構成している。
なお、図3には、複数重ねた丸形状の食器100の一方(食器篭1の正面側である外郭面1a側)の半周側の周端部を支持する一体食器支持部13、14と、食器100の他方(食器篭1の背面側である外郭面1b側)の半周側の周端部を支持する別体食器支持部3、4の配置の一例が示されている。一体食器支持部13、14の各々は、食器100の中心を挟んでθ1、θ2の角度として一方の半周側の周端部を支持する。また、別体食器支持部3、4の各々は、食器100の中心を挟んでθ3、θ4の角度として他方の半周側の周端部を支持する。θ1〜θ4の各々は、例えば10〜45度に設定されている。
さらに、外郭面1aから食器篭1の内側に入り込んで位置している一体食器支持部13、14と、外郭面1bから食器篭1の内側に入り込んで位置している別体食器支持部3、4は、食器収納部21に収納された食器100が、外郭面1a、外郭面1b、外郭面1c、外郭面1dからはみ出さないように配置されている。
食器篭1に設けられた一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4の各々の配置は、一例であってこれに限定されるものではない。一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4の数は、それぞれ2本としたが、別体食器支持部を1本としてもよい。この場合、1本の別体食器支持部を、例えば、食器100の一体食器支持部13、14と向かい合う他方の半周側の中心軸状に配置するものである。また、これよりも多い、例えば3本としてもよい。この場合、3本の別体食器支持部を、前記複数重ねた丸形状の食器100の一方の半周側と他方の半周側のどちらにも配置してもよい。つまり、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4は、合計で少なくとも3本設けられ食器の外縁を少なくとも3点で支持するものであればよく、いずれの場合も、食器収納部21に収納された食器100が、外郭面1a、外郭面1b、外郭面1c、外郭面1dからはみ出さないように配置されるものである。
(食器篭1の製作方法について)
食器篭1の製作方法の手順を図4(a)〜(c)および図5(a)〜(b)に示す。先ず、図4(a)に示すように、1本の線材を曲げ加工して、コ字状に外枠線材71を成形する。次に、図4(a)の状態から、図4(b)に示すように、コ字状の外枠線材71を、2カ所ある曲げ加工部73で上方へ略90°の角度に折り曲げる。例えば、線材の折り曲げに関しては、曲げ加工を行う装置であるベンディングマシーンで、2カ所ある曲げ加工部73を同時に曲げ加工することができる。ここで、ベンディングマシーンで2カ所ある曲げ加工部を同時に折り曲げするとしているが、曲げ加工部を1カ所ずつ折り曲げしてもよい。また、ベンディングマシーン以外の方法で折り曲げしてもよく、実施形態の構成に限定するものではない。
図4(c)は、図4(b)の状態の外枠線材71を、さらに2カ所ある曲げ加工部74で上方へ略90°の角度に折り曲げた状態を示す。図5(a)は、図4(c)の状態の外枠線材71を、さらに2カ所ある曲げ加工部75で上方へ略90°の角度に折り曲げ、先ほどの手順と同様にして逆方向に折り曲げた略対称の線材を向かい合わせに並べた状態である。すなわち、図4(a)〜(c)、図5(a)で、一方の対称形である外枠線材71が形成され、他方の対称形である外枠線材72も外枠線材71と同様に曲げ加工して形成される。なお、外枠線材71と外枠線材72は、それぞれ一本の線材で(一筆書き状に)形成される略対称形からなる。
図5(b)には、図5(a)で示される略対称形に配置された外枠線材71の端面76と外枠線材72の端面78、外枠線材71の端面77と外枠線材72の端面79とをそれぞれ溶接により結合して、外枠2が形成された状態が示されている。なお、外枠線材71の端面と外枠線材72の端面とを結合したものが結合部80、81である。
また、図4(a)でコ字状に曲げ加工する1本の線材の長さは、食器篭に収納される食器の大きさや種類、所望される食器篭の大きさに応じて適宜設定されるものである。曲げ加工部73、曲げ加工部74、曲げ加工部75の位置や曲げ角度についても、食器篭に収納される食器の大きさや種類、所望される食器篭の大きさに応じて適宜設定されるものである。
以上のように、外枠2は、コ字状の1本の線材を折り曲げて一筆書き状に形成される略対称形の外枠線材71、72を略対称形に配置し、外枠線材71の端面76と外枠線材72の端面78を、外枠線材71の端面77と外枠線材72の端面79を、溶接により結合して成形したものである。
また、コ字状の外枠線材71によって前面開口部20が形成された食器篭1の上面と下面を接続する線材部分が一体食器支持部13、14の役割をなし、折り曲げられた線材の頂点が食器篭1の外郭をそれぞれ形成して、食器篭1が作成されることになる。
これにより、外枠2は外枠線材の端面同士の2カ所を溶接するのみで、溶接箇所を少なくして食器篭1を形成することができる。したがって、食器篭1を形成する際に、線材端面同士の溶接時の位置決めをジグにて行う場合には、ジグの数を少なくすることができる。ジグを使用しない場合においても、接合箇所が少ないので位置決め不良を減らすことができる。また、溶接する箇所が少ないため、溶接時の歪みが生じる箇所が減ることになり、製品不良となる歪みの修正作業も減らすことができる。このように、簡単な構成で食器篭1ができているため、食器篭1を効率良く製作することができる。
さらに、溶接箇所を少なくして形成することができることから、万が一の溶接外れを減らすことができ、顧客の信頼性の高い安定した製品を提供することができる。また、外枠2を構成する一筆書き状に形成される略対称形の外枠線材71と外枠線材72は別々に成形することにより、図4(a)〜図4(c)、図5(a)〜図5(b)のように曲げ加工する際に、外枠全体を一体で曲げ加工する場合に比べて、外枠線材が小さくなり、曲げ加工時のハンドリングがしやすく、曲げ加工時の占有スペースも小さくなる。したがって、食器篭1の作成時の曲げ加工性が良くなり、加工効率を良くすることができる。
また、外枠全体を一体で曲げ加工する場合は、素材である線材が元々持っている捻り、ねじれを逃がすところがなく、曲げ加工にて外枠2を形成した際には、外枠の一部に歪みが生じる虞がある。その場合には、一体で曲げ加工しているため逃がす所がないので、歪み修正が困難となる。一方、本実施形態1のように、略対称形に別々で曲げ加工すれば、端面同士の2カ所を溶接するときに、端面部分で歪みの修正ができるので、歪みのない外枠を形成することができる。
また、曲げ加工において一般的な装置であるベンディングマシーンを使用して曲げ加工することができる。すなわち、本実施形態1での食器篭の製作方法は、特殊な装置を使うことなく外枠を成型するもので、汎用性、自由度の高い製作方法であり、効率良く食器篭を製作することができる。さらに、食器篭1は、外枠2に下規制部5と別体食器支持部3、4を、溶接等により連結固定して構成すればよいだけなので、簡素化された構成となる。また、食器篭は食器を前から視たときの前面視が、左右略対称になっていればよく、厳密に対称となっていなくとも食器篭の作成には問題がない。左右略対称とは、寸法、形状の多少の違いは含まれるものである。また、このように食器篭を効率良く製作することができることにより、価格上昇を抑えた食器篭を提供することができる。
(食器の収納または取出し時、および食器の収納後の操作について)
食器篭1を立てた姿勢で、学校給食や病院等の喫食に用いられた複数の食器100を収納する操作等について説明する。なお、複数の食器は喫食に用いたもの以外のもの(例えば喫食に用いてない新しい食器、洗浄済の食器)も含むことはもちろんである。
図1に示すように、食器篭1を立てた姿勢で、上から順に食器100を収納する。食器篭1を立てた姿勢にした時には、食器出入用開口部19が上方にある。
図6(a)、図6(b)、図7は、食器篭1に食器100を1枚ずつ収納する状態を示す図である。図6(a)は、食器100を食器篭1の上方にある食器出入用開口部19より、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、および下規制部5で構成された空間の食器収納部21に、食器100の開口を上にして挿入する状態が示されている。
図6(b)は、図6(a)の状態から食器100をさらに下方へ挿入し、食器収納部21の下方に位置する下規制部5に載せて収納した状態を示す。この時、食器出入用開口部19と前面開口部20は連通しているので、食器100を手で掴んだ状態のまま食器出入用開口部19より挿入し、前面開口部20を通じて食器100を下規制部5へ載せて収納することができる。
この後、順次食器100を食器出入用開口部19より挿入し、食器収納部21へ予め定めた数を積み重ねていく。図7は、食器100を予め定めた数を積み重ねた状態を示す。
下規制部5へ載せて収納された食器100は、図3に示すように、一体食器支持部13、14の各々によって、食器100の中心を挟んでθ1、θ2(図3参照)の角度として一方(食器篭1の正面側である外郭面1a側)の半周側の周端部を支持されることになる。また、別体食器支持部3、4の各々によって、食器100の中心を挟んでθ3、θ4の角度として他方(食器篭1の背面側である外郭面1b側)の半周側の周端部を支持されることになる。
食器篭1に予め定めた複数の食器100(例えば、10〜40枚の食器100)の挿入、収納の方法は、1枚ずつ順次積み重ねて食器篭1に収納してもよいが、一定の枚数毎に区分けして挿入、食器篭1に収納してもよい。また、図8に示すように、予め定めた数の複数の食器100全体を予め積み重ねた後、食器100全体を食器出入用開口部19から挿入し、下規制部5に載せて収納してもよい。さらには、食器100を収納する枚数が少ない場合には、前面開口部20から食器を1枚ずつ斜めにして挿入してもよく、食器100を取り出す際にも前面開口部20から食器を斜めにして1枚ずつ取り出してもよい。これにより、収納時に手で掴む食器の枚数に制限されることなく、食器100の収納、取り出しの自由度をより増すことができる。
上述のように、実施形態1においては、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、および下規制部5に囲まれた空間に構成された食器収納部21に複数の食器100を収納し、一体食器支持部13、14の各々によって、食器100の一方(食器篭1の正面側である外郭面1a側)の半周側の周端部を支持し、別体食器支持部3、4の各々によって、食器100の他方(食器篭1の背面側である外郭面1b側)の半周側の周端部を支持するものである。
これにより、食器篭に収納した複数の食器は、所定の位置に収めることができ、重ね方向の各々の周端部が一体食器支持部13、14、および別体食器支持部3、4によって支持される。したがって、収納後の複数の食器100を確実に支持でき、安定した姿勢を維持して、食器100の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。
また、食器篭1は、図5(b)に示すように2本の線材を折り曲げて2つの左右対称の形状をそれぞれ一筆書き状に形成したものとは別に、別体食器支持部3、4を備えており、これらの別体食器支持部3、4及び一体食器支持部13、14は食器の径方向にある外郭面から前記食器が飛び出さないように前記食器の移動を規制する食器収納部21が構成されている。
これにより、食器収納部21に収納された食器100が、重ね方向の各々の周端部が一体食器支持部13、14、および別体食器支持部3、4によって支持され、所定の位置に収めることができる。また、外郭面1a、外郭面1b、外郭面1c、外郭面1dから飛び出すことを防止することができる。したがって、収納後の複数の食器100を確実に支持でき、食器篭内での食器100の移動を規制し、食器100の外郭面1a、外郭面1b、外郭面1c、外郭面1dから飛び出すことによる破損を防止することができる。
また、図3に示すように、一体食器支持部13、14は外郭面1aから食器篭1の内側に入り込んで位置しており、別体食器支持部3、4は外郭面1bから食器篭1の内側に入り込んで位置しているものである。
これにより、食器収納部21に収納された食器100が、外郭面1aと外郭面1bのみならず、外郭面1cと外郭面1dからも飛び出すことを防止することができる。
したがって、収納後の複数の食器100を確実に支持でき、食器篭内での食器100の移動を規制し、食器100の外郭面1a、外郭面1b、外郭面1c、外郭面1dから飛び出すことによる破損を防止することができる。
さらに、食器篭1を立てた姿勢に設置するだけで、何ら操作することなく、食器出入用開口部19から食器収納部21に食器を収納することができる。したがって、複数の食器100の収納を確実に行うことができるとともに食器の収納操作を簡素化することができる。
食器100は、例えば10〜40枚の範囲で予め定めた数を収納するが、食器の収納数に応じて食器篭1の食器収納方向の長さを変えてもよい。なお、予め定めた数に合わせた食器篭1の食器収納方向の長さは、積み重ねて収納した食器100の最上段の食器100が、食器出入用開口部19からはみ出さない程度に設定すればよい。
収納した食器の運搬は、図1に示した食器篭1の姿勢において、上面側に位置する上枠11を持って行なうものである。運搬に際して、食器篭1を持ちやすくするために、上枠に取手(図示なし)を取り付けて、取手を持って運搬してもよい。なお、取手に限らず、持ちやすい形状にしてもよい。
食器篭1に収納された喫食後の食器100は、食器篭1から取り出され、食器洗浄装置201で食器100の洗浄が行われる。食器100が取り出された食器篭1は、同じく食器洗浄装置201または他の洗浄装置で洗浄される。洗浄が終わり食器洗浄装置201から出された食器100を、再度、同じく洗浄が終わった食器篭1に、所定枚数を収納する。この時にも、食器出入用開口部19は、前面開口部20と連通して構成されているので、食器100の収納が容易であり、かつ、迅速に行うことができる。その後、食器100を収納した食器篭1は、消毒保管庫で、熱風による消毒乾燥を行い、食器保管庫などに保管される。
図1に示した食器篭1の姿勢において、食器100を収納した食器篭1を台車やトラック等で運搬を行うが、この運搬時に食器篭1に収納した食器100に振動、衝撃が加わる。しかし、食器篭1に収納されている複数の食器100は、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、および下規制部5に囲まれた空間で構成された食器収納部21に収納されているため、食器100を食器収納部21に安定した姿勢で維持することができる。これによって、食器篭1からの食器100の飛び出しや脱落が防止できる。
また、食器100にメタルマークが付着しないように、食器篭1の表面全体に樹脂コーティングが施されているので、メタルマークの付着を未然に防止するだけでなく、食器100等との衝撃がやわらぎ耳障りな騒音の発生も少ないなどの利点がある。さらに、食器篭1の全体表面に樹脂コーティングが施されているので、台車やトラックの運搬の際に発生する食器篭1のキズや、喫食時に食器篭を載せる配膳台で発生する食器篭1のキズも防止することができる。
なお、樹脂コーティングが剥離した場合には、再加工できるものである。たとえば、学校給食においては、夏休み等の長期休暇中に再加工すればよい。また、予備の食器篭1を用意しておき、樹脂コーティングが剥離した食器篭と交換し、順番にローテーションして再加工をするようにしてもよい。
なお、実施形態1において、食器にメタルマークが付着しないように、食器篭1の表面全体に施されている樹脂コーティングは、例えばナイロン(登録商標)の樹脂コーティングが該当するが、樹脂コーティングに使用される樹脂はこれに限定されるものではない。
(食器100を食器篭から取り出す操作について)
洗浄、消毒乾燥、保管等の工程を経て運搬されてきた食器篭1から、喫食前の食器100の取り出しは、図1に示すように、食器篭1を立てた姿勢で行なう。
この状態において、積み重ねた複数の食器100の全数を、前面開口部20を通じて手で掴み、食器出入用開口部19から一度に取り出す。または、積み重ねた複数の食器100の上端側から一枚ないし複数毎ずつ順次取り出す。取り出した食器100は順次喫食に用いられる。上述のように、食器100の取り出しは、複数の食器100を前面開口部20から手を差し入れ、前面開口部20を通じて食器出入用開口部19から取り出すため、スムーズに食器100を取り出すことができる。以降、喫食に用いた複数の食器100を収納した食器篭は、上述のように洗浄、消毒乾燥、保管のサイクルを繰り返すことになる。
なお、コ字状の1本の線材を折り曲げて外枠線材71、72を成型する方法は、外枠線材71、72が一筆書き状に形成される略対称形になればよく、実施形態に限定するものではない。また、本実施形態1においては、下規制部5を下規制棒17、18により構成しているが、これに限定するものではなく、下規制部5を外枠と一筆書き一体とする構成としてもよい。これにより、部品点数をより減らすことができ、より簡素化でき効率良く製作できる。
なお、本実施形態1においては、食器篭1の表面全体に樹脂コーティングを施しているが、これに限定するものではなく、食器収納部21で食器が接する箇所、例えば一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、下規制部5の下規制棒17、18のみを樹脂コーティングしてもよい。
この場合、上述のように食器篭1を台車、トラック等で運搬時する際に、食器篭1にキズが発生することを防止することができなくなるが、食器篭1の樹脂コーティングの剥離は防止できる。食器篭1の全体の表面に樹脂コーティングを施すか、食器収納部21で食器が接する箇所のみに樹脂コーティングを施すかは、使用する状況によって選択すればよいものである。
また、樹脂コーティングは、色彩を自由に選択できるので、用途または好みに応じて特定の色彩を採用することができる利点がある。例えば、学校のクラス単位で色彩を選択したり、収納する食器の種類によって色彩を選択したりすることができる。これにより、学校給食で食器篭の取り間違いを防止したり、喫食後に食器を食器篭に返却する際に入れ間違いを防止したりすることができる。
なお、本実施形態においては、食器100にメタルマークが付着しないように、食器篭の表面全体に樹脂コーティングが施されているが、これに限定するものではなく、食器と食器篭を構成しているステンレス材等が直接接触しないようにすればよい。例えば図4(a)で、外枠線材の一体支持部に該当する部分に、ナイロンチューブを挿入しておいてもよい。
(実施形態2)
本発明の実施形態2の食器篭101について図9〜図30、および図33〜図39を参照しながら説明する。先ず、実施形態2の食器篭101の基本的な構成を図9に示す。
実施形態1と異なるのは、図9の食器篭101の斜視図および図11の食器篭101を下から見た底面図に示すように、実施形態1の食器篭1の下規制部5を削除して食器位置調整部130を追加し、さらに上規制部150、汁受け153、取手160a、160bを追加したものである。また、これらを追加するために、連結線材122a、122b、123a、123b、124a、124b、125a、125bを追加している。下枠12は、実施形態1においては、略四角形に構成されており、前面開口部20が位置する部分は略四角形を切り欠いた状態になっていたが、実施形態2においては、切り欠いた状態の部分に、連結線材126が下枠12に溶接等により連結固定してある。なお、図1〜図8と同一番号は同一箇所を示し説明を省略する。
また、図10に示すように、構成される6面の外郭面を外郭面101a〜101fとして、図9に示す食器篭101の正面を外郭面101a、背面を外郭面101b、左側面を外郭面101c、右側面を外郭面101d、上面を外郭面101e、下面を外郭面101fとするものである。
(上規制部について)
上規制部について、図9、図15〜図18を用いて説明する。図15は図9の食器篭101を上から見たときの平面図である(上規制部の係止部が外れた状態)。上規制部150は、食器篭101の上方の上枠11に固定している2個の回動支持具152により、回動自在に取り付けられている。上規制部150の規制部150aは、上枠11の上面である外郭面101eにある食器出入用開口部19で、積み重ねた食器100の表面側を規制するように構成されている。
上規制部150の先端部の回動自由端部である上規制部の係止部151aは、上枠11の中折れ部11aに係止するように構成されている。また、上規制部の回動自由端部である係止部151bは、上枠11の中折れ部11bに係止するように構成されている。上規制部の係止部を中折れ部に係止していない状態においては、上規制部の係止部151a、151b同士の間隔は、中折れ部11a、11b同士の間隔より狭く構成されている。
図16、図17、図18に、この上規制部150の構成の一例を示す。図16(a)は、図15における上規制部150の平面図、図16(b)は同上規制部150の側面図を示す。図17(a)は、図15における回動支持具152の平面図、図17(b)は同回動支持具152の側面図を示す。図18(a)〜(c)は、図15に示したB−B位置から見た上規制部150が回動する状態を示す部分拡大断面図である。
図16に示すように、上規制部150は、復元性、撓み性のある線材にて全体を略コ字状に形成されている。略コ字状の2本の向き合う線材は、規制部150aを構成している。略コ字状の先端部は、それぞれ外側に折り曲げてから、先端部分をさらに上方に折り曲げて上規制部の係止部151a、151bが構成されている。
図18(a)に示すように、上規制部150は、上枠11に固定している回動支持具152に回動自在となる支持部を備える。また、図15に示すように、回動支持具152は、上枠11に食器篭101の内側を向けて固定する。
図18に示すように、上規制部150は、回動支持具152により回動自在に取り付けられているが、上枠11と、回動支持具152と、上規制部150の位置関係によって回動自在の範囲は規制される。図18(c)に示す状態から図18(b)に示す状態の範囲で回動自在となるものである。
まず、食器を食器篭101に入れるときには、図18(a)に示すように食器挿入の邪魔にならないように上規制部150が外郭面の内側に収まっており、上規制部の係止部151a、151bが上枠11に当接するところまで下方に移動できるようになっている。この状態で、回動支持具152から上規制部150が抜け落ちないように、上規制部の係止部151a、151bの長さは構成される。なお、上規制部150は、回動支持具152から着脱自在でもある。
次に、図18(a)の状態から図18(b)の状態になるように上規制部150を上方に移動させることができる。この図18(b)の状態においては、上枠11と回動支持具152に挟まれるようにして、上規制部150の下部を回動支持具152に、上規制部150の上面を上枠11に当接した状態である。この上規制部150は、回動支持具152の鉛直方向を超えて、食器篭の外郭面101bの外側に傾斜した状態を示しているが、上規制部150を閉じた状態にするための中間の動作は、鉛直方向を超えて上規制部150を回動する必要はなく、上規制部150を回動支持具152に当接するまで鉛直方向に持ち上げればよい。
さらに、図18(c)においては、上規制部150は、上枠11と回動支持具152に挟まれるようにして、上規制部150の上面を上枠11に、上規制部150の下面を回動支持具152に当接させる。この時、上規制部150は、略水平な状態である。
さらに、上規制部の係止部151a、151bを上枠11の中折れ部11a、11bにそれぞれ係止することで、上規制部150を閉めた状態で保持でき、上規制部の係止部151a、151b同士の間隔より、中折れ部11a、11b同士の間隔の方が広く、中折れ部11a、11b同士の付勢解放状態から上規制部150を閉めると付勢状態となる。そのため、上規制部150を閉めた状態では上規制部150の保持をより強くすることができる。これによって食器篭101の強度が増し、運搬時の変形が防げる。なお、上規制部150を閉じることにより、上規制部の係止部151a、151b同士が近づくように付勢される。
次に、上規制部150が閉じた状態から、上規制部150が開かれる動作を、図25から図28を用いて説明する。図25(a)は図9を上方向から見たもので、食器篭101の左部分を示した図である。図25(a)に示すように食器篭101の上枠11の中折れ部11aと上規制部150の係止部151aとが係止しており、図25(a)のC−C線における側面から見た図が図25(b)である。この状態から、上方向に付勢されている上規制部の係止部151aを食器篭の下方向(底面方向)に押し下げる。上規制部の係止部151aが押し下げられた図が図26(a)で、その側面図が(b)である。さらに、上規制部の係止部151aを押し下げた状態で、上規制部の係止部151aを食器篭101の上面中心方向に回動させる。その状態を示したのが図27(a)でその側面を示したものが(b)である。つぎに、その状態で上規制部の係止部151aに対する力を弱めると、上規制部の復元性によって上規制部150が上方に移動して上規制部150の係止が解除される。係止が解除された状態を示したのが、図28(a)でその側面を示したものが(b)である。なお、上規制部150は図18(a)に示した状態で、上規制部の係止部151aと上規制部の係止部151bの間隔を狭める方向に付勢しながら少し捻るようにすることにより、上規制部150を支持する回動支持具152から取り外しができる。すなわち、上規制部150は食器篭から取り外すことができるように構成されている。
(食器位置調整について)
図11に示す食器位置調整部130は、食器篭101の下方(外郭面101f側)に、図12の食器底板131と、食器底板131を支持する図13に示されている底板固定具138と、図9の固定具受板140、141とにより、食器100の積み重ね方向の位置を調整可能に構成されている。
図12(a)〜(e)に食器底板131の構成を示す。図12の(a)は、食器底板131の斜視図、(b)は食器底板131の裏面側からの斜視図、(c)は、食器位置調整部を上から見た表面図、(d)は、食器位置調整部の裏面図eで示すA−A位置の断面図、(e)は、食器位置調整部の裏面図である。食器底板131は、外郭面101e側(上面側)に食器100の裏面側が載り、食器載置部132は食器の裏面側の位置を規制するもので、四角形の開口部131aを有している。また、外郭面101b側は、上面側へ斜めに折り曲げられた反射部133aと、外郭面101a側には上面側へ斜めに折り曲げられた反射部133bとを有し、反射部133aと反射部133bは向き合って位置している。
また、食器底板131は、外郭面101c側に貫通穴134a、134bを有する下面側への折り返し部135aと、外郭面101d側に突部136a、136bを有する下面側への折り返し部135bを有している。突部138a、138bと突部136a、136bを、図9に示す固定具受板140と固定具受板141のそれぞれの貫通穴に挿入することで、食器底板131を支持するようになっている。
この図12(e)に示すように食器底板131の裏面側には、係止部材137が固定されている。係止部材137は、食器底板131の裏面側と係止部材137の間に保持部137aを構成し、係止部材突部137bを有している。
次に、図13(a)(b)に底板固定具138の構成を示す。図13(a)は底板固定具138の斜視図、(b)は底板固定具138の正面図である。底板固定具138は全体がコ字状の線材で形成され、コ字状の先端部の各々には、固定具先端部(突部)138a、138bが形成されている。コ字状に形成された線材に、連結線材139を溶接等により連結固定している。
底板固定具138の突部138a、138bを、図12(d)に示す折り返し部135aの貫通穴134a、134bにそれぞれ通し、固定具受板140の貫通穴に挿入することで、上述のように食器底板131を支持するようになっている。また、連結線材139を係止部材137の保持部137aに挿入することで、係止部材突部137bが、挿入した連結線材139の抜け止めをするようになっている。
次に、図14(a)(b)(c)に固定具受板140の構成を示す。図14(a)は固定具受板140の斜視図、(b)は固定具受板140を食器篭101に取り付けた斜視図、(c)は固定具受板140を食器篭101に取り付けた正面図である。固定具受板140は板状であり、貫通穴142a〜142fと、貫通穴143a〜143fを有し、上枠11と下枠12を連結している連結線材122a、122bとの間に、溶接等により連結固定している。食器篭内の外郭面101c側に、外郭面101cとほぼ平行に固定される。
固定具受板140の貫通穴は食器篭101に取り付けた場合、142aと143a、142bと143b、142cと143c、142dと143d、142eと143e、142fと143fとがそれぞれ食器篭101の下面から同じ高さになるように構成されている。すなわち、貫通穴の下面からの高さの違いは、食器100を1枚積み重ねたときの高さの違いと一致するようになっている。なお、ここでいう食器の積み重ね高さとは、食器を積み重ねるときに、食器の上に1枚積み重ねるごとに増えていく高さのことを指し、学校給食で使用される食器においては、たとえば4〜10mmとなっている。
さらに、142aと143aとのピッチ、142bと143bとのピッチ、142cと143cとのピッチ、142dと143dとのピッチ、142eと143eとのピッチ、142fと143fとのピッチは同一に構成される。つまり、底板固定具138の突部138aと突部138bとのピッチと一致するようになっている。
さらに、142aと142cと142eが縦方向で同列に、142bと142dと142fが縦方向で同列となる千鳥状に配置される。また、143aと143cと143eが縦方向で同列に、143bと143dと143fが縦方向で同列となる千鳥状に配置される。
また、固定具受板140と対向する面に構成される固定具受板141も、固定具受板140と同様に構成される。固定具受板141も板状であり、貫通穴144a〜144fと、貫通穴145a〜145fを有し(図示せず)、上枠11間を連結している連結線材125aと、下枠12間を連結している連結線材125bを連結している連結線材123a、123bの間に、溶接等により連結固定している。食器篭内の外郭面101d側に、外郭面101dとほぼ平行に固定される。したがって、固定具受板140と固定具受板141は、ほぼ平行な関係にある。
また、外郭面101c側から見ると、手前に固定具受板140、奥に固定具受板141が位置し、固定具受板140の貫通穴142aと固定具受板141の貫通穴144aは重なって見える位置にある。同様に他の固定具受板140の貫通穴と固定具受板141の貫通穴についても重なって見える位置にある。
突部136a、136bを、固定具受板141の貫通穴144、145に挿入し、また、底板固定具138の突部138a、138bを、固定具受板140の貫通穴142、143に挿入することで、食器底板131を支持する。任意に貫通穴の位置を選択することによって、食器底板131の食器100の積み重ね方向の位置調整を可能としている。
本実施例では、突部138a、138bと突部136a、136bを、図9に示す固定具受板140と固定具受板141のそれぞれの貫通穴に挿入することで、食器底板131を支持するようになっているが、これに限定されるものではない。食器底板131は、外郭面101c側に貫通穴134a、134bを有する下面側への折り返し部135aと、外郭面101d側に突部136a、136bを有する下面側への折り返し部135bを有しているが、外郭面101c側の折り返し部135aの貫通穴134a、134bに雌ネジ加工をしておき、固定具受板140の外側より、ボルトにより食器底板131を固定するようにしてもよい。また、貫通穴134a、134bに雌ネジ加工せず貫通穴としておき、固定具受板140の外側よりボルトを入れ、折り返し部135aの内側からナットにて締結し固定してもよい。
なお、食器位置調整部130を構成する食器底板131は、例えばステンレス材等を用いた板状の部材により構成しているが、円形状の線材で構成してもよく、実施形態の構成に限定するものではない。
(食器位置の調整方法について)
食器位置の調整方法について図11、図21、図22を用いて説明する。まず、図11の底板固定具138が固定された状態から、図21(a)に示すように、底板固定具138を矢印Gの方向に力を加えて、底板固定具138の連結線材139を係止部材突部137bから外す。すると、図21(b)に示すように、底板固定具138は手前方向に抜くことができる。図22(a)は、底板固定具138を抜いた状態を示している。この状態で、食器底板131を手前方向に外すことができる。また、図22(b)は、食器篭から食器底板131を外した状態を示している。
食器底板131の取り付けは、上記外し方の逆の手順で取り付けることができる。この時に、例えば図14(c)の底板固定具138の位置から、図23の底板固定具138の位置へ変更するものである。固定具受板140、141の異なる貫通穴へ挿入し、底板固定具138をロックすれば、収納枚数調整ができるものである。なお、ロックの方法は、実施例に限定されない。
また、別の食器位置調整部の構成について図35〜図37を用いて説明する。図35は食器底板を裏面側から見た図である。まず、底板固定具198について説明する。底板固定具198は、図37に示すように、両先端部に固定具先端部(突部)138a、138bを構成するコ字状の線材と、これより径の細い弾性のある線材でできた略コ字状で両先端部が外側に折れ曲がって固定具係止部198aを構成する線材が溶接等で固定されて形成されている。この線材部分の径が細いのは、固定具係止部198aを係止受け部196aに抜き差しする際に、掴み部198bを手で掴んで弾性に抗して掴み部198b同士を近づくように曲げる必要があるからである。この構成例では、突部138a、138bを構成するコ字状の太い方の線材はφ4mmで、細い線材はφ2.5mmとしている。
また、図36に示すように係止受け部線材196の一端は、突部136a、突部136bを構成し、固定具係止部198aを挿入するために、他端側の途中で丸く曲げられて係止受け部196aを形成している。2本の係止受け部線材196を連結線材196bに溶接固定している。2つの係止受け部196aの向きを揃えるために、2本の係止受け部線材196と連結線材196bとを先に溶接固定しておく。その後、折り返し部135bに貫通穴をあけておき、突部136a、突部136bを通して、位置を決めて食器底板131と溶接固定する。
つぎに、食器底板の位置調整について説明する。図35は、底板固定具198が係止された状態である。この状態においては、固定具係止部198aが係止受け部196aに差し込まれているので、底板固定具198を外す方向である図の左側に移動させることができない。この状態から、掴み部198b同士を近づくように手でつかむと、係止受け部196aから固定具係止部198aが抜ける。そのまま底板固定具198を、図の左の方に移動させると、底板固定具198を係止部材197の保持部197aから外すことができ、食器底板131の食器100の積み重ね方向の位置調整ができる。
(食器の収納について)
食器の収納方法について、図12、図14、図15、図24を用いて説明する。図14は、図12に示す食器底板131の調整範囲を一番下にして、最大数収納できる状態としたものである。食器を収納した状態を示したのが図24(a)である。また、図23では食器底板131の調整範囲を一番上にして、最大数から5枚少ない状態として、食器を収納した状態を示したのが図24(b)である。
図24(a)に示す食器篭101の食器の収納状態において、予め定めた数を収納した食器100の最下端側に位置する食器100の裏面と最上端側に位置する食器100の表面間の距離(L1)に対して、図15に示す上規制部150の規制部150aの下面と最上端側に位置する食器100の表面間の距離を、所定寸法(L2)の分を残して収納するものである。この、所定寸法(L2)は例えば10〜20mmに設定する。これは、後述する食器洗浄装置201からの洗浄水噴射により、互いに隣り合う食器間を前記所定寸法(L2)分離して離間させ、複数の食器を順次洗浄するために設けるものである。
食器100は、例えば10〜40枚の範囲で予め定めた数を収納する。食器の収納数に応じて食器篭101の長さと、食器底板131の調整範囲を変えてもよい。食器篭101の長さは、予め定めた数より多くの食器が収納できるようにしてもよいし、予め定めた数に合わせた食器篭101の長さにすれば、効率良く篭を収納、保管することができる。実施形態2では、食器底板131の調整範囲を5枚としているが、何枚でもよく、例えば、10枚、15枚としてもよい。食器篭101の長さと、食器底板131の調整範囲の組み合わせは、使用する状況によって選択すればよいものである。これにより、様々な使用状況に合わせた食器篭101を提供できる。
また、調整範囲の組み合わせは、食器1枚の積み重ね高さ分に合わせる必要はなく、たとえば食器2枚の積み重ねで調整してもよい。なお、長穴にすれば、どんな食器にでも対応でき、貫通穴の配置は千鳥配置でなくてもよい。そのほかにも、千鳥配置を多列化して、1mm刻みで調整できるようにしてもよく、食器何枚分、あるいは何mm調整したかわかりやすいように、受板に数字を示してもよい。なお、底板固定具の形状、食器底板の固定方法は、実施例に限定されるものではない。また、外枠の構成が簡素化されているので、このような食器位置調整部130を設けても、食器篭全体重量を小さくすることができる。
(汁受けについて)
図19、図20に、汁受け153の取り付けの一例を示す。図19は、図9における汁受け153の固定方法を示す構成図である。図20(a)は図19における固定部材154の平面図、図20(b)は固定部材154の側面図である。
汁受け153は、図9に示すように、全体が受け皿状の形状をしており、板材を曲げて構成されている。汁受け153は、外郭面101d側で、上枠11と下枠12との連結線材124aと124bとを連結固定している連結線材155を、汁受け153の裏面側と固定部材154とで挟んで固定されている。汁受け153の裏面側の固定部材154は溶接等により受け皿に固定されている。
汁受け153は、汁受け153の裏面側と固定部材154で連結線材155を挟むだけの一箇所の固定方法では、汁受け153の位置がずれる虞がある。そのため、2つの固定部材154を用いて、一方の固定部材154を連結線材155の左側に、もう一方の固定部材154を、一方の固定部材154が固定された連結線材155の位置と異なる位置にある連結線材155の右側にそれぞれ固定し、汁受け153の位置がずれることを防止している。なお、汁受けは、水分を漏らさないようにするだけではなく、水分の少ない固形の残査物を受けるようにしてもよい。
(運搬用取手について)
図9に示すように、運搬用の取手160aは上枠11に、160bは下枠12に、それぞれ外郭面101c側に取り付けられており、上枠11、下枠12がそれぞれ回動支点となっている。
(食器篭のコーティングについて)
食器篭101全体の表面には樹脂コーティングが施されている。ただし、取り外しする食器底板131、底板固定具138、着脱自在の上規制部150は、食器篭101とは別に樹脂コーティングを施し、樹脂コーティングを施した食器篭101に取り付けられる。また、汁受け153は、食器100と直接接触することがないので、樹脂コーティングを施さなくてもよいものである。使用する状況により、食器篭全体の表面に樹脂コーティングを施すか、または部分的に樹脂コーティングを施すかは、使用する状況によって選択すればよいものである。
また、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、および食器底板131に囲まれた空間に複数の食器100を収納可能な食器収納部121が構成されている。コ字状の食器支持線材15、16からなる別体食器支持部3、4は、食器篭に着脱自在に構成してもよい。図39に示すように、食器支持線材15、16の両端面に雌ねじ加工を施し、食器篭に取り付けブラケット182、183に貫通穴を設けて、食器支持線材15、16を食器篭101にボルト184で止めればよい。着脱自在にする構成は、これに限定するものではない。
なお、上枠11と、下枠12の各々に溶接等により固定されている食器支持線材15、16は、着脱可能に取り付けてもよい。一体食器支持部13、14は、食器篭101とともに樹脂コーティングを行い、食器支持線材15、16は異なるコーティングとしてもよい。
(食器の収納または取出し時、および食器の収納後の操作、状態について)
食器の収納方法については、上規制部150を開けた状態(図18(a)または(b)の状態)にして、実施形態1と同じ方法で食器底板131に予め定めた数の複数の食器100を載せる。次に、予め定めた数の複数の食器100全体を収納した後、上規制部150を回動させ、上述のように上規制部150を閉じる。なお、食器の取り出し方は、食器収納と逆の方法で行う。
(食器篭の運搬方法について)
食器の運搬に際しては、食器篭101を立てて、食器100を積み重ねて収納した後、図9のように上規制部150を閉じて、図29(a)に示すように、汁受け153が底面になるように食器篭101を倒す。図29(b)は、図29(a)における右側面図である。もし、収納した食器100に汁等が残っていたとして、それらの汁等は、汁受け153に回収されて食器篭置き台を汚すことなく、また、床を汚すことなく食器篭101を運搬することができる。なお、運搬の際には、一人若しくは2人で食器篭101の取手160a、160bを掴んで行うことができる。なお、取手160a、160bに限らず、運搬するときに持ちやすい形状を食器篭101に設けてもよい。
(洗浄装置へ搬入する食器篭の姿勢、食器篭ごと洗浄装置へ搬入について)
食器篭101に収納した食器の洗浄方法の一例について説明する。図30(a)は、洗浄装置にて洗浄するときに食器を収納した食器篭を横方向にした姿勢を示しており、図30(b)は、左側面から見た図であり、汁受け153が食器篭101の側面になるように、食器100の食器開口面をコンベア202方向に向けて設置されている。また、図33はコンベア202搬送を行なう食器洗浄装置201と食器篭の関係を示したもので、図に示すように、食器洗浄装置201は、搬送手段であるコンベア202と、コンベア202の下方に位置する仕切部材203により上下方向に区分され、下方部は下部外郭体204によって機器スペース205を構成している。上方部は上部外郭体206によって洗浄スペース207を構成している。また洗浄水を貯留するタンク208からポンプ209によって洗浄水を噴射するノズル210、211を備えている。複数の食器100を収納した食器篭101がコンベア202に位置し、図33中の実線矢印方向に所定の速度で移動するものである。なおコンベア202は食器篭101に収納した食器100に、ノズル210、211より噴射する洗浄水の妨げにならないようレール状に構成されている。タンク208、ポンプ209、ノズル210、211は配管212、213により接続されている。
図34は、食器篭101をコンベア202に設置した状態を示したもので、食器100の開口面側から見た図である。図33は、複数の食器篭101をコンベア202上に設置した状態を示すもので、食器篭101の側面から見た図である。図34に示すように、ノズル210、211は、鉛直中心を挟んで互いに所定角度(θ7)を有して配置し、食器100上半部側より食器100の略中央部に向けて洗浄水を噴射する。またノズル210、211は、図33に示すように鉛直面に対して所定角度(θ6)を有して配置しているものである。さらにノズル210、211の各々と食器100との距離は、食器100の複数の大きさに対応させるため、最も外径の大きい食器100をベースにできるだけ食器100の周端部に近接した位置に配置している。なおノズル210、211の所定角度(θ6)は鉛直面に対して例えば略10度に設定しているものである。また、洗浄水を噴射するノズル210、211を食器100の上半部側(上方)に備えているが、食器100の下半部側(下方)より洗浄水を噴射するノズルを備えてもよいものである。
洗浄スペース207には、食器篭101の移動方向に沿って食器100を収納した複数の食器篭101が所定間隔をおいてコンベア202上に位置し、食器篭101に対応した位置に各々ノズル210、211を備えている。また洗浄スペース207は、食器篭101の入口側から荒洗浄ゾーン207a、中間洗浄ゾーン207b、仕上げ洗浄ゾーン207cに区分されている。各々の洗浄ゾーンに、洗浄水を貯留する貯留するタンク208、ポンプ209、ノズル210、211を一つのユニットとして少なくとも一つ備えているものである。なお洗浄ゾーンの区分およびその数、各々の洗浄ゾーンにおけるタンク208、ポンプ209、ノズル210、211の各々の配置数は一例であって、これに限定されるものではない。
食器100の表面側を先頭にして食器篭ごと食器洗浄装置201に搬入し、食器洗浄装置201内を食器100の重ね方向に移動させる。食器洗浄装置201内に有するノズル210、211から移動する食器100の重ね方向に順次洗浄水を噴射し、互いに隣り合う食器100を図24に示す所定寸法(L2)分に相当する距離を離して離間させ、この離間した間隔に入った高圧洗浄水の流動により、食器100の喫食による汚れを除去する。離間時、食器100の全体が傾斜姿勢から略鉛直方向の姿勢に変化している。
食器底板131の開口部131aの作用効果について説明する。食器100を収納した食器篭101を複数連続してすき間なく食器洗浄装置201に搬入した場合に、図30(a)に示した食器篭の姿勢において、洗浄される最初の食器篭101の次に続く別の食器篭101の最前部側に位置する食器100の表面の洗浄をより良くするために、図12に示すように食器底板131の開口部131aを設けている。図38に示すように、食器洗浄装置201から噴射された洗浄水が、連続してすき間なく食器洗浄装置201に搬入した前方側の食器篭101の最後部側に位置する食器の裏面側にて反射して、食器底板131の開口部131aから、後方側に位置する次の別の食器篭101の最前列に位置する食器の表面に導かれ、汚れを除去する。つまり、一旦汚れを除去するのに使用した洗浄水を、後方側に位置する食器篭101の最前列に位置する食器の表面に導かれるように再利用するものである。
なお、食器篭101を食器洗浄装置201に搬入する際に、食器篭同士にすき間を設けて搬入する場合には、食器底板131の開口部131aはなくてもよい。また、洗浄後、食器を収納した食器篭は、消毒保管庫での洗浄後の熱風による消毒乾燥を行い、食器保管庫等で保管されるものである。
上述のように洗浄時において、一体食器支持部13、14によって食器100の上方への移動を規制し、安定した姿勢を維持して効率よく洗浄を行うことができ、さらに、食器篭外への飛び出し、脱落を防止することができる。食器100の洗浄、消毒、保管方法は、実施形態2に限定されるものではなく、食器篭101から食器100を取り出して、洗浄、消毒が終わった食器100を、食器篭101に収納し、保管する方法でもよい。
また、図29に示した食器篭の姿勢において、台車、消毒保管庫、トラック等による運搬を行うが、この運搬時に食器篭に収納した食器100に振動、衝撃がかかる。このとき収納した複数の食器100は、一体食器支持部13、14、別体食器支持部3、4、食器位置調整部(下規制部)130、および上規制部150に囲まれた空間に構成された食器収納部121に収納されていることによって、食器を食器収納部121に安定した姿勢を維持することができる。したがって、食器100の飛び出し、脱落、食器の破損を防止することができる。なお、食器底板131の開口部131aの形状は、実施形態2においては四角形としたが、これに限定されるものではない。洗浄時に、後方側に位置する食器篭の食器に洗浄水を導ける形状であればよいものである。
(洗浄・消毒保管後、食器の取り出しについて)
次に、食器篭101から食器100を取り出す操作、状態を説明する。洗浄、消毒乾燥、保管等の工程を経て運搬されてきた食器篭101から、喫食前の食器100の取り出しは、先ず図9に示すように、食器篭101を立てた姿勢で行なう。この状態において、積み重ねた複数の食器100の全数を、前面開口部20を通じて食器100を手で掴み、食器出入用開口部19から一度に取り出す。または、積み重ねた複数の食器100の上端側から一枚ないし複数枚ずつ順次取り出す。取り出した食器100は順次喫食に用いられる。
(実施形態3)
図31は実施形態3の食器篭1の外枠の平面図である。図1、図3と同一番号は同一箇所を示し説明を省略する。 実施形態3と実施形態1と異なるところは、外枠線材71の端面76、77と外枠線材72の端面78、79の間に、中間部材170を挟んで溶接により結合し、外枠2を形成したものである。
上述の構成において、実施形態1と比べて、左右対称の形状の外枠線材の間に中間部材170を挟んでいるので、外枠2を大きく形成することができるものである。
これによって、外枠線材71、72の寸法を変更することなく、中間部材170を挟むことで、食器篭の大きさを変更でき、径方向に異なる寸法の食器に対応することができる。外枠線材71、72の寸法は変更する必要がないので、同じ寸法の外枠線材71、72を予め準備しておき、収納する食器の大きさに応じて中間部材170を準備すればよく、さらに効率よく製作することができる。
なお、実施形態3においては、中間部材170の両側から、外枠線材の端面を差し込むようにしているが、外枠線材をパイプ形状として中間部材170を差し込んでもよく、これに限定するものではない。
(実施形態4)
図32は実施形態4の食器篭1の外枠の平面図である。図1、図3と同一番号は同一箇所を示し説明を省略する。実施形態4と実施形態1と異なるところは、図32において、外枠線材71の寸法L11と、外枠線材72の寸法L12とが異なるもので、外枠線材72の寸法L12を長くしたものである。
上述した構成において、実施形態1と比べて、外枠線材71の寸法L11に比べて外枠線材72の寸法L12が長くなっているので、外枠2を大きく形成することができるものである。
これによって、外枠線材71の寸法を変更することなく、外枠線材72の寸法のみを変更することで、食器篭の大きさを変更でき、径方向に異なる寸法の食器に対応することができる。外枠線材71の寸法は変更する必要がないので、同じ寸法の外枠線材71を予め準備しておき、収納する食器の大きさに応じて外枠線材72を準備すればよく、さらに効率よく製作することができる。
また、外枠線材72の寸法L12を長めに設定しておいて、予め準備しておき、収納する食器の大きさに応じて外枠線材72の寸法L12部分をカットして、外枠線材71と端面同士を溶接により結合してもよい。なお、実施形態4においては、外枠線材71の寸法L11に比べて外枠線材72の寸法L12が長くなるようにしているが、外枠線材72の寸法L12に比べて外枠線材71の寸法L11が長くなるようにしてもよく、これに限定するものではない。
なお、食器篭101の左右対称の形状は、左右の対象の形状を作る辺のそれぞれの寸法すべてが一致していることが好ましいが、略対称形状でもよく、たとえば、実施形態3のように外枠線材72の寸法L11と寸法L12が必ずしも一致していなくともよい。右対称形状と左対称のおのおのが、それぞれ食器篭101を作成する部品として共通に使えればよい。
食器篭 1、101
外郭面 1a〜1f、101a〜101f
食器 100
上枠 11
中折れ部 11a、11b、12a、12b
下枠 12
連結線材 122a、122b、123a、123b、124a、124b、125a、125b、126、139、155
一体食器支持部 13、14
食器位置調整部 130
食器底板 131
開口部 131a
食器載置部 132
反射部 133a、133b
貫通穴 134a、134b、142、142a〜142f、143、143a〜143f、144、144a〜144f、145、145a〜145f
折り返し部 135a、135b
突部 136a、136b
係止部材 137
保持部 137a
係止部材突部 137b
底板固定具 138、198
固定具先端部(突部) 138a、138b
固定具受板 140、141
食器支持線材15、16
上規制部 150
規制部 150a
係止部 151a、151b
回動支持具 152
汁受け 153
固定部材 154
取手 160a、160b
下規制棒 17、18
中間部材 170
取り付けブラケット 182、183
ボルト 184
食器出入用開口部 19
係止受け部線材 196
係止受け部 196a
連結線材 196b
係止部材 197
保持部 197a
固定具係止部 198a
掴み部 198b
外枠 2
前面開口部 20
食器収納部 21、121
食器洗浄装置 201
コンベア 202
仕切部材 203
下部外郭体 204
機器スペース 205
上部外郭体 206
洗浄スペース 207
荒洗浄ゾーン 207a
中間洗浄ゾーン 207b
仕上げ洗浄ゾーン 207c
タンク 208
ポンプ 209
ノズル 210、211
配管 212、213
別体食器支持部 3、4
下規制部 5
外枠線材 71、72
曲げ加工部 73〜75
端面 76〜79
結合部80、81

Claims (5)

  1. 収納される食器の積み重ね方向を上下方向としたとき、上方端及び下方端に位置し、かつ、1辺が食器の外形よりも大きい食器篭の外郭を規制する、平面視略矩形状の上枠及び下枠と、これら上枠及び下枠の間を連結し、かつ、積み重ね収納される食器の外縁を支持する3つの食器支持部と、を備え、複数の食器を収納したまま食器洗浄装置に投入される食器篭であって、
    前記食器支持部のうちの2つの食器支持部の上端及び下端が、前記上枠及び下枠の各前面側に連結されており、前記食器支持部のうちの残りの1つの食器支持部の上端及び下端が、前記上枠及び下枠の各後面側に連結され、さらに、前記食器支持部の下方側に、積み重ね収納される食器の最底部に位置する食器を支持する下規制部、又は前記最底部に位置する食器の位置を調整可能に支持する食器位置調整部を備えており、
    前記食器篭の前面を上方とし、収納された食器の積み重ね方向を水平方向とした食器洗浄時の姿勢としたときに、前記上枠及び下枠の各前面側に連結された2つの食器支持部は、前記積み重ね収納された食器を介して離間対向し、いずれか一方が食器の一側端側と隙間を介して位置し、かつ、いずれか他方が食器の他側端側を支持し、前記上枠及び下枠の各後面側に連結された残りの1つの食器支持部は、前記積み重ね収納された食器の下端側を支持することを特徴とする食器篭。
  2. 前記前面側に連結される2つの食器支持部は線材より構成され、
    前記上枠は、線材より構成され、4辺のうちの食器篭の前面となる1辺のみが上面及び前面に対して食器を出し入れするための空間を形成するように一部開口しており、前記開口を形成する1辺の前記開口側の端部前記前面側に連結される2つの食器支持部の上端とが連続的に繋がることを特徴とする請求項1に記載の食器篭。
  3. 前記上枠には、積み重ねて収納した食器が食器篭の上面から脱落することを防止するために、収納した食器の最上部に位置する食器の表面側を規制するための上規制部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の食器篭。
  4. 前記上規制部は、復元性と撓み性を有する線材で構成され前記上枠の後面の1辺に回動自在となる支持部と、その両側にある2つの回動自由端部とを有し、この2つの回動自由端部が、前記上枠の開口の内側より外側に回り込んで前記開口を狭める方向に付勢するように、前記前面側に連結される2つの食器支持部の上端部分にそれぞれ係合することを特徴とする請求項3に記載の食器篭。
  5. 請求項3又は4に記載の食器篭に積み重ねて収納した複数の食器の洗浄方法であって、
    前記食器篭の前面が上方となるように、食器の積み重ね方向を水平方向として所定の速度で移動させ、前記移動する食器の重ね方向に順次洗浄水を噴射し、隣り合う食器間の間隔に入った洗浄水の流動により食器の汚れを除去することを特徴とする食器の洗浄方法。
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