JP6266375B2 - 電気化学セル - Google Patents
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Description
従来例では、図7に示す電極体11の一対の側辺に近接する外装体21の周縁部29がある。周縁部29のラミネートフィルム端面に露出した金属箔を被覆するために、2枚の絶縁テープ41が貼り付けられている。絶縁テープ41は、断面図(b)に示すようにコの字形に貼られていることが多い。
そこで本発明は、薄型構造が容易な電気化学セルを提供するものである。
この構成によれば、周縁部は、収納部方向に折り返されるため、電気化学セルの面積および外形寸法は小さくなる。また、折り返し部を特に凸部側に折り返し収納部より薄くすれば、折り返し部の厚みにより電気化学セルの厚みが増すことが無いため、結果として、薄型の電気化学セルを提供できる。
この構成によれば、当該箇所のみ、シートが過剰に重なることがなく、薄型構造を確保できるため、結果として、薄型の電気化学セルを提供できる。
この構成によれば、熱融着により硬化した樹脂層において、折り曲げにより生じた白化部が再熱融着により再融解するため、白化部の微小なクラックが解消される。そのため、樹脂層の微小なクラックをパスとする外部からの水分の侵入や、電解液の漏れなどを抑制できる。また、樹脂層の微小なクラックをパスとして金属箔が電解液と接触することにより生じる合金化反応を抑制できる。したがって、耐久性の高い電気化学セルを得ることができる。また、再熱融着時の加圧により、再融解した樹脂部がつぶれ、折り返し部の厚さを薄く出来るため、結果として、薄型の電気化学セルを提供できる。
この構成によれば、最端部が被覆され、他の導電部との短絡をよりなくすことができる。また、折り返し部の開きを抑える役割も果たすため、電気化学セルを薄型に保つことも可能であるため、結果として、薄型の電気化学セルを提供できる。
この構成によれば、封止性を確保しつつ、薄型の電気化学セルを提供することできる。
最初に、第1実施形態の電気化学セルについて説明する。
図1は、第1実施形態の電気化学セルの概略図である。図1において、(a)は平面図、(b)は、第一直線25で切った場合を仮定した断面図である。本実施形態は、電気化学セルとして、非水電解質二次電池110を例に挙げて説明する。
収納部23は、シートの重ね合わせ方向から見て矩形状に形成され、電極体11の一つの辺がシートの折り目(図1においては、外装体11の周縁部29のない部分)に略一致するように配置されている。
周縁部29は、電極端子13が引き出される第1辺と、第1辺と交差する第2辺、さらに、第2辺と交差する第3辺と、を有する。また、周縁部29は、収納部23の周囲を密封するようにシートが熱融着された状態となっており、重ね合わせたシートの樹脂層同士を融点程度まで加熱することで形成される。熱融着は、ヒーターにより過熱された加熱プレスにて行われる。本実施形態では、まず、外装体21を平板状のステージ部材に載置し、ステージ部材と所定の温度に加熱したヒーターとで外装体21の周縁部29を挟み込んで、第1辺と対向する第3辺を熱融着する。こうすることで、周縁部29の第2辺を開口とする袋状の外装体21を形成する。そして、この開口からシートの内側に電解液を注入した後に、熱融着していない周縁部29の第2辺を熱融着することで、収納部23を密封する。なお、樹脂層が例えばポリプロピレンで形成された場合、ポリプロピレンの融点は一般に120度から140度であるため、ヒーターの温度は150度程度であることが望ましい。
これらの構成により、外装体21の面積を小さくすることができる効果がある。
この絶縁テープ41は、電気絶縁性に優れ、高強度を有する点で、例えばポリイミドテープが好適である。
本実施形態によれば、電気化学セル110の面積を小さくでき、外部との短絡を防止することができるため、小形で、高信頼性の非水電解質二次電池を得ることができる。
次に第2実施形態の電気化学セルについて説明する。
図3、図4及び図5は、第2実施形態の電気化学セルの概略図である。図3において、(a)は平面図、(b)は、第一直線25で切った場合を仮定した断面図、(c)は周縁部を折り返す前の平面図である。図4は、周縁部に絶縁テープを貼った場合を示しており、(a)は平面図、(b)は、第一直線25で切った場合を仮定した断面図である。図5は、周縁部を加熱し、再溶着部を形成した場合の概略図であり、(a)は平面図、(b)は、第一直線25で切った場合を仮定した断面図である。
また、第二の加熱の際、折り返し部30a、30bを挟み込み、加圧することにより、折り返し部の厚さを薄く出来る。さらに、折り返し部の形状保持にも効果がある。
次に第3実施形態の電気化学セルについて説明する。
図6は、第3実施形態の電気化学セルの概略図であり、(a)は平面図、(b)は、第一直線25で切った場合を仮定した断面図、(c)は、周縁部を折り返す前の平面図である。図6に示す第3実施形態では、折り返し部が多重になっている点で、第1実施形態および第2実施形態とは異なっている。なお、第1実施形態および第2実施形態と同様の構成となる部分については、詳細な説明を省略する。
さらに第1折り返し線27a、27bから折り返すことにより、図6(a)の折り返し部30a、30bを形成した。
例えば、上記実施形態においては、電気化学セルの一例として、非水電解質二次電池を例に挙げて説明したが、電気二重層キャパシタや一次電池であってもよい。
11…電極体
13…電極端子
21…外装体
23…収納部
25…第1直線
27a、27b…第1折り返し線
28a、28b…第2折り返し線
29…周縁部
30a、30b…折り返し部
32…切り欠き部
41a、41b…絶縁テープ
44…再熱融着部
Claims (3)
- 正極および負極を有し、1対の電極端子を有する電極体と、
シートを重ね合わせて平面視矩形状に形成され、前記電極体を収納する外装体と、を備え、
前記外装体は、
前記シートの間に前記電極体を収納した収納部と、
前記収納部の周囲において重ね合わせられた前記シート同士が熱融着されてなる周縁部と、
を有し、
前記周縁部のうち、前記電極端子が引き出されていない少なくとも一つの辺の周縁部の端部が前記周縁部上で前記収納部方向に折り返され、さらに再熱融着され前記端部が絶縁テープで被覆されることにより折り返し部が形成され、
前記折り返し部は、前記収納部の厚みより薄くなっており、
前記収納部は、前記電極体から見て外側の方向に凸部を有し、
前記折り返し部は前記凸部側に折り返されることを特徴とする電気化学セル。 - 前記電極端子が引き出されていない前記周縁部の隣り合う2辺が交差する箇所に切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
- 前記収納部の厚さが3mm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の電気化学セル。
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