JP6266119B2 - 荷電粒子線装置、電子顕微鏡、試料の観察方法 - Google Patents

荷電粒子線装置、電子顕微鏡、試料の観察方法 Download PDF

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Description

本発明は、観察試料の良好な凍結状態を維持するのに好適な荷電粒子線装置および電子顕微鏡、試料の観察方法に関する。
近年、微細な組織構造を持つ試料の観察や分析に、走査形電子顕微鏡(Scanning−Electron−Microscopy:以下、SEMと称することがある)や透過形電子顕微鏡(Transmission−Electron−Microscopy:以下、TEMと称することがある)、あるいは透過形走査電子顕微鏡(Scanning−Transmission−Electron−Microscopy:以下、STEMと称することがある)等の電子顕微鏡が利用されている。
現在、電子顕微鏡を用いた生物試料の観察には、前処理によって固定した試料を用いている。試料の固定には、グルタールアルデヒドなどの還元剤を固定液に用いる化学固定法と、急速凍結により瞬時に動きを停止させ、その時の構造を保持する物理固定法がある。
化学固定法では、組織を重金属で染色するため、構造を明瞭なコントラストで観察することができるが、試料中に含まれる蛋白質が破壊されることもあり、生物組織本来の構造を捉えられないこともある。物理固定法は、特別な凍結装置が必要であるが、染色剤等によるアーティファクト形成はなく、生物組織本来の構造を保持することができる。
氷包埋法は、試料を急速凍結し、化学試薬による固定や染色を行わずに、極低温で電子顕微鏡による観察を行う手法である。液体窒素で冷却した液化エタンに、組織内に水を含んだ生物や食品、高分子などの薄膜試料を投入し、10℃/sec以上の冷却速度で急速凍結し、非晶質氷に包埋して観察する。
特許文献1には、食品など液状試料の本来の組織構造を正確に観察するため、急速凍結後、TEM観察する技術が開示されている。また、非特許文献1には、氷包埋法を用いた試料のTEM観察について記載されている。これらの文献に記載されているTEMやSTEMは加速電圧が80kV〜300kVの高加速電圧を使用している。その一方、最近では30kVの加速電圧を最高加速電圧とするSEMにSTEM検出器を取り付け、30kVでの透過像観察も可能になってきた。
特開2013−88328号公報 特開2014−10965号公報
豊島近、Ice−Embedding法、実験医学、Vol.8、No.5、49(433)−57(441)、1990 木村利昭、走査電子顕微鏡(4)、日本調理科学会誌、Vol.33、No.1、86−93、(2000)
近年、凍結試料の観察には高精度化がますます求められている。電子顕微鏡観察によって正確な試料の情報を得るためには、前処理により氷包埋された試料が観察に適しているものであるかどうかを評価する必要がある。前処理が適切に行われていない場合には、試料内の構造物が露出してしまい電子線によるダメージを受けてしまうことや、氷表面上に霜が発生することで、取得される画像に影響を及ぼすことがある。
しかしながら、上記の特許文献1や非特許文献1に記載された手法においては、前処理後の試料自体の評価については一切考慮がなされていない。そのため、従来の技術では、霜の付着や構造物の露出有無の明確な判断ができない状態で評価が行われていた。
本発明の目的は、高精度かつ安定した試料観察が可能な荷電粒子線装置、電子顕微鏡、試料の観察方法を提供することにある。
上記課題を解決するための一態様として、本発明は、観察対象となる試料を支持する試料ステージと、前記試料に荷電粒子線を照射し、前記試料上で前記荷電粒子線を走査する光学系と、前記試料ステージおよび前記光学系を真空に保持する真空系と、当該荷電粒子線の照射により前記試料から放出される二次電子を検出する二次電子検出器と、当該荷電粒子線の照射により前記試料を透過する透過電子を検出する透過電子検出器と、前記二次電子検出器および前記透過電子検出器により検出した二次電子および透過電子に基づき、二次電子像および透過電子像を取得し、前記二次電子像および前記透過電子像を記憶する制御装置と、を有する荷電粒子線装置であって、前記試料ステージは、前記試料を冷却する冷却手段を備え、前記真空系は、前記試料近傍の水分を吸着するコールドトラップと、前記真空系の真空度を計測する真空計と、を備え、前記制御装置は、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の冷却状態を判定する判定手段を備えることを特徴とする。
また、本発明は、観察対象となる試料を支持する試料ステージと、前記試料に電子線を照射し、前記試料上で前記電子線を走査する電子光学系と、前記試料ステージおよび前記電子光学系を真空に保持する真空系と、当該電子線の照射により前記試料から放出される二次電子を検出する二次電子検出器と、当該電子線の照射により前記試料を透過する透過電子を検出する透過電子検出器と、前記二次電子検出器および前記透過電子検出器により検出した二次電子および透過電子に基づき、二次電子像および透過電子像を取得し、前記二次電子像および前記透過電子像を記憶する制御装置と、を有する電子顕微鏡であって、前記試料ステージは、前記試料を冷却する冷却手段を備え、前記真空系は、前記試料近傍の水分を吸着するコールドトラップと、前記真空系の真空度を計測する真空計と、を備え、前記制御装置は、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の冷却状態を判定する判定手段を備えることを特徴とする。
また、本発明は、冷却された試料の二次電子像および透過電子像を取得し、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料を観察する試料の観察方法であって、前記取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の冷却状態を判定し、前記試料の冷却状態が良好であると判断される場合、前記二次電子像および透過電子像の取得を継続し、前記試料の冷却状態が良好であると判断されない場合、二次電子像および透過電子像の取得条件を変更し、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の表面状態および内部状態の変化を観察することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、前処理後の試料が電子顕微鏡観察に適したものであるか否かを判断することができ、高精度かつ安定した電子顕微鏡観察を行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、試料の状態に応じて観察条件を調整することにより、良好な凍結状態を維持したまま電子顕微鏡観察を行うことができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施形態に係る荷電粒子線装置の基本構成を示す図である。 氷包埋法によって作製された試料の模式図である。 氷包埋法によって作製された試料の模式図である。 氷包埋法によって作製された試料の模式図である。 氷包埋法によって作製された試料の模式図である。 氷包埋法によって作製された試料の模式図である。 本発明の一実施形態に係る画像処理コントロール部を示す図である。 本発明の一実施形態に係るディスプレイ表示を示す図である。 本発明の一実施形態に係る試料の観察方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る試料の観察方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る試料の観察方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る霜判定例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る霜判定例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る二次電子像(SEM像)と透過電子像(STEM像)のマッチング例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る二次電子像(SEM像)と透過電子像(STEM像)のマッチング例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る二次電子像(SEM像)と透過電子像(STEM像)のマッチング例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る二次電子像(SEM像)と透過電子像(STEM像)のマッチング例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る試料の品質判定例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る試料の品質判定例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る試料の品質判定例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る試料の品質判定例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る荷電粒子線装置の一部断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る荷電粒子線装置の一部断面を示す図である。 本発明の一実施形態に係る荷電粒子線装置の一部断面を示す図である。
以下、本実施の形態について図面を用いて説明する。
背景技術にて示した文献に記載されているTEMやSTEMは加速電圧が80kV〜300kVの高加速電圧を使用している。その一方、最近では30kVの加速電圧を最高加速電圧とするSEMにSTEM検出器を取り付け、30kVでの透過像観察も可能になってきた。
本実施例では、本発明の基本的な実施形態について説明する。図1は、本実施例に係る荷電粒子線装置の基本構成を示す図である。図1では、荷電粒子線装置の一例として、STEM検出器を有し、STEM像の観察が可能なSEMの構成について説明する。但し、本実施の形態はこれに限られず、例えば、SEM検出器を有し、SEM像の観察が可能なTEMやSTEMに適用することもできる。
図1に示すSEMは、主として、SEM鏡筒100、およびこれを制御する制御系から構成される。SEM鏡筒100において、電圧が印加された引き出し電極103が形成する電界により、電子銃101から放出された電子線102は、陽極104により加速されたのち、第一の集束レンズ105によって集束され、対物レンズ絞り106で不要な領域が除去される。対物レンズ絞り106を通過した電子線102は、第二の集束レンズ107と対物レンズ110によって細く絞られる。偏向コイル108は、細く絞られた電子線102を試料111上で二次元的に走査する。
電子線102の持つエネルギーに対し、試料が十分に薄い場合、電子線102は試料111を透過する。電子線102のうち、試料111を透過する電子は、試料111内において非散乱もしくは非弾性散乱した明視野信号電子114と、弾性散乱した暗視野信号電子112とに分けられる。
明視野信号電子114は、明視野絞り115により散乱角を制限されたのち、明視野絞り115を透過したもののみが明視野信号検出器116で検出される。一方、暗視野信号電子112は試料111内で散乱されるため、ある角度を持って試料111を透過し、対物レンズ110の下方に配置された暗視野信号検出器113によって検出される。
暗視野信号検出器113の配置構成は、試料111と明視野絞り115の間で、上下方向で、適切なコントラストが得られる配置構成となるように動作する。例えば、装置使用者がコンピュータ118のディスプレイ118a上で暗視野像を確認しながら、適切なコントラストが得られるように、暗視野信号検出器113の配置場所を設定すると、制御装置117に位置制御信号が伝達され、暗視野信号検出器113が移動する。
また、試料111を電子線102が走査する際、入射した電子の非弾性散乱によって、試料111内に存在する電子が励起され、真空中に放出されることで二次電子が発生する。二次電子検出器109は発生した二次電子を検出する。
本実施例に係るSEMは、制御系として、主として装置使用者が使用するコンピュータ118、コンピュータ118と接続され通信を行い、真空排気系や電子光学系などの制御を行う制御装置117を備える。コンピュータ118は、装置の操作画面(Graphical−User−Interface:GUI)が表示されるディスプレイ118aと、キーボードやマウス等の操作画面への入力手段118bを備える。コンピュータ118、制御装置117および各構成部、または制御装置117から送信される命令に従って各構成部を制御する下位の制御装置(例えば、コールドトラップ位置制御部119、温度制御部124、試料移動傾斜制御部126、真空計制御部127、電子光学系制御部128)は、各々通信線により接続されている。
なお、図1において、制御装置117は二次電子検出器109、暗視野信号検出器113、明視野信号検出器116、コールドトラップ位置制御部119、試料移動傾斜制御部126、真空計制御部127、電子光学系制御部128と接続されている構成について示しているが、本構成は一例に過ぎず、通信用の配線などの種々の変形例が含まれるものとする。
制御装置117は、二次電子検出器109、明視野信号検出器116、暗視野検出器113によってそれぞれ検出された信号を受信し、画像処理コントロール部125にて画像処理したのちに、画像処理後のデータをコンピュータ118へ送信してディスプレイ118aに表示する。
また、真空の試料室には、コールドトラップ120と、コールドトラップ120の先端位置を移動させるためのコールドトラップ位置制御部119が配置され、真空度や凍結試料に付着した霜の状態に応じて、コールドトラップ120の先端位置を移動する。
試料室には真空度を計測するための真空計121が備わっており、測定した真空度は真空計制御部127を介して制御装置117が備える画像処理コントロール部125へ送られる。
試料冷却ホルダー122は、液体ヘリウムや液体窒素、スラッシュ窒素など極低温の冷却源を保存する冷却源容器123を備え、熱伝導によって先端に固定された試料111を凍結させた状態を保持できる。温度制御部124は、冷却源容器123に保存された冷却源によって、凍結した試料111を一定の温度に保持したり、さらに冷却することができる。または、図示しないヒーターによって、試料冷却ホルダー122の温度を任意の温度に設定し、試料111の表面に付着した霜を昇華させることもできる。試料冷却ホルダー122の温度は制御装置117が備える画像処理コントロール部125へ送られる。
送られた測定結果は、コンピュータ118のディスプレイ118aに表示される。試料冷却ホルダー122は、試料111の位置、傾斜角度を制御する試料移動傾斜制御部126を備えている。試料111の位置、傾斜角度は、試料111の画像をコンピュータ118のディスプレイ118a上に表示し、装置使用者が入力手段118bにより設定することができる。ここで設定した条件に従って、図3に示した試料ステージ位置傾斜設定部(ステージ位置調整部)304から試料移動傾斜制御部126へ命令が送信され、試料の移動、傾斜が行われる。
図2A乃至図2Eに氷包埋法で作製した試料の観察例を示す。
図2Aは正常な氷包埋試料の模式図と、その観察結果の模式図である。氷包埋法で作製された試料201では、非晶質氷202に構造物203が本来の構造を保ったまま内包されている。電子線204が試料201を走査すると、二次電子像(以下、SEと称することがある)205は非晶質氷202の表面を示し、コントラスト変化として表される凹凸情報は得られない。一方、透過電子信号である明視野像(以下、BFと称することがある)206や暗視野像(以下、DFと称することがある)207では構造物203をコントラストの違いで確認できる。
図2Bは、非晶質氷に試料が内包されているが、表面に霜208が付着した場合の観察例である。明視野像206や暗視野像207の観察では、表面の霜208はコントラストが変化して示されるため、明視野像および暗視野像の観察だけでは、霜が付着しているのか、試料中に本来存在する構造であるのかの判断が難しい。しかし、二次電子像205による表面観察を行うことで、霜の存在が確認できる。
図2Cは、非晶質氷に試料が内包されているが、ビーム入射面に対して裏面側の表面に霜208が付着している場合の観察例である。明視野像206や暗視野像207の観察では、霜208はコントラストが変化して示されるが、二次電子像205では非晶質氷の表面を示し、コントラスト変化として表される凹凸情報は得られない。このような場合は、霜が付着しているのか、試料中に本来存在する構造であるのかの判断が難しい。よって、試料を傾斜し、試料の裏面の二次電子像、明視野像および暗視野像を観察することで、霜かどうかの判断ができる。
図2Dは、氷包埋試料作製を誤ったり、氷包埋試料に熱ダメージが加わり、非晶質氷が昇華や溶融し、内包されるはずの構造物が表面に露出している場合の観察例である。この場合、二次電子像205では露出した構造物により凹凸情報が検出され、コントラストの違いとして表れる。また、明視野像206や暗視野像207の観察では、構造物203をコントラストの違いで確認できる。しかし、このような試料では露出した構造物に電子線が直接入射され、電子線ダメージが生じるため、観察には適さない。
図2Eは、観察面は非晶質氷に試料が内包されているが、ビーム入射面に対して裏面側の表面は構造物203が露出している場合の観察例である。この場合、明視野像206や暗視野像207の観察では、構造物203はコントラストが変化して示されるが、二次電子像205では非晶質氷の表面を示し、コントラスト変化として表される凹凸情報は得られない。このような場合は、試料が氷に内包されているかの判断が難しい。よって、試料を傾斜し、試料の裏面の二次電子像、明視野像および暗視野像を観察することで、試料が非晶質氷に内包しているかどうかの判断ができる。
図3は、図1の画像処理コントロール部125の機能および処理について説明した図である。画像処理コントロール部125では、凍結した試料111が適正な凍結状態にあるかを判断し、安定して観察するために真空雰囲気をコントロールする。
氷包埋試料などの凍結した試料111が試料冷却ホルダー122に固定され、例えば、−90℃から−170℃の間で凍結状態を維持できる温度でSEM鏡筒100内に導入される。試料冷却ホルダー122を導入したのち、試料冷却ホルダー122の温度と真空度、およびコールドトラップ120の先端の現在位置が測定され、その結果が画像処理コントロール部125へ入力される。
例えば、冷却試料ホルダー122の温度、真空度、コールドトラップ120の位置はそれぞれホルダー温度調節部301、真空度測定部302、コールドトラップ位置調節部303に測定結果が入力され、測定結果を元に最適条件演算部305で計算される。最適条件演算部305では、適正な真空度と試料温度を維持するための冷却試料ホルダー122の設定温度、真空度、及びコールドトラップ120の位置の条件を求める。
例えば、非特許文献2の図1に示す水の飽和蒸気圧曲線に沿い、試料温度が−100℃の時は、真空度は1×10−5Torrに設定される。最適条件演算部305で得られた演算結果は、再びホルダー温度調節部301、真空度測定部302、コールドトラップ位置調節部303に入力される。
演算結果が入力されたホルダー温度調節部301から、ホルダーの温度制御部124へ新たな設定温度が伝達され、試料冷却ホルダー温度が適切な温度に再設定される。同様に、演算結果が入力されたコールドトラップ位置調節部303から、コールドトラップ位置制御部119へ新たな設定位置が伝達され、コールドトラップ120の先端が適切な位置に再設定される。
試料ステージ位置傾斜設定部(ステージ位置調整部)304ではコールドトラップ120の位置と試料111とが干渉しないよう、ステージ位置を計測し、干渉する場合は、ディスプレイ表示設定部313を経て、ディスプレイ118aに警告表示される。また、試料111の裏面観察が必要となった場合に、ディスプレイ118aにより裏面観察の実行を選択し、試料111が搭載されたステージを傾斜し、裏面を観察面にする。なお、試料傾斜は、試料ホルダー122を直接回転させても良い。
また、少なくとも3つの検出信号から形成される画像の観察から、種々の処理を行うための基準となる判定も画像処理コントロール部125で行う。
例えば、二次電子画像演算部306では、二次電子検出器109で得られた信号が入力され、明視野画像演算部307には、明視野信号検出器116で得られた信号が入力される。同様に暗視野画像演算部308では、暗視野信号検出器113で得られた信号が入力される。これらの画像は画像取得切替部309により、1種類の信号のみを選択して検出したり、もしくは二次電子信号、明視野信号および暗視野信号など複数の信号を同時に取得する切り替えが可能である。
画像処理コントロール部125には、得られたそれぞれの画像から、凍結試料が正常に凍結されているかを判断するための画像処理を行う、取得画像演算部310を備えている。取得画像演算部310は、同時に得た二次電子像や透過電子像から画像処理と比較を行う。例えば、両画像にエッジ検出処理を行い、凹凸情報を抽出し、抽出した位置が両画像で一致する量を計算し、その大小により試料が非晶質氷から露出しているかどうかを判断する。他には、正規化相関法や位相限定相関法など、テンプレートマッチングの技術を使用し、両画像の類似度を評価し、試料の適否判断に適用することができる。
荷電粒子線照射量演算部311では、ステージ移動を行った後に、観察倍率の変化無く同一視野を観察し続けた間の電子線照射量を測定する。例えば、同一視野の観察を続け、ある時点で、試料状態が非晶質氷の昇華や融解により適正ではなくなった時の電子線照射量を記憶し、観察可能な時間を算出することができる。観察可能時間はディスプレイ表示設定部313を経て、ディスプレイ118aへ表示される。
画像取得切替部309によって、2種以上の信号を同時に取得する場合は、同時取得をしたことが認識できるよう、画像上、あるいはディスプレイ上に表示されるか、記録部314に記録、あるいは証明書等のデータとして発行される。ここで、異なる種類の信号を同時に取得したことを示す証明書は、証明書発行設定部312によって、図示しない出力手段を介して発行される。この証明書は、取得した画像が記録部314に保存されるのと同時に保存される。
取得した二次電子信号や透過電子信号は、ディスプレイ表示設定部313により、ディスプレイ118aに同時表示される。取得信号以外に、真空度や、試料冷却ホルダー温度、コールドトラップ温度、試料が正常かどうかの判定結果をディスプレイ表示設定部313によりディスプレイ118aに表示可能となる。
記録部314には、同時取得画像や証明書、画像取得時のコールドトラップ及びステージ位置、計測した真空度と試料冷却ホルダー温度が記録される。
図4は、3種の信号を取得する際のディスプレイ表示の一例を示した図である。ディスプレイ118aのスクリーン401には、二次電子像402、明視野像403および暗視野像404を同時に表示する領域がある。
条件表示部405には、図1の試料冷却ホルダー122の冷却温度とコールドトラップ120の先端位置、真空計121で検知した真空度の値が表示される。設定部406では、試料冷却ホルダー温度を任意の温度に設定した値が設定温度ボタン407に表示される。コールドトラップ位置も任意の位置に設定した場合は、その入力値位置設定ボタン408に表示される。
操作指示部409には、試料凍結状態を判断する試料凍結状態判断指示部410と、霜付着を判断する霜付着判断指示部411が表示される。試料凍結状態判断指示部410を選択すると、図5A或いは図5Bに示すフローチャートが実施できる。図5A或いは図5Bのフローチャート実施後、試料凍結状態が適正でなかった場合、警告表示に切り替わる。
霜付着判断指示部411を選択すると、図6に示すフローチャートが実施され、霜は付着していると判断された場合は、霜付着が改善するまで霜付着ボタンが警告表示に切り替わる。
試料位置ボタン412は、霜付着ボタン411を選択し、判定の結果、コールドトラップ先端位置が試料に近づいた際、試料とコールドトラップ先端が干渉するという結果が得られた場合、警告表示に切り替わる。
画像取得指示部413を選択すると、3種類の信号を同時に取り込んだり、1種のみ、もしくは4種類の画像を任意に取り込むことができる。画像取得指示部413で選んだ信号の指示は画像取得切替部309に伝達され実行される。4種類の信号を取り込む場合は、条件表示部405や設定部406、操作指示部409の画面領域が画像表示に切り替わり、4種同時表示が可能となる。
裏面観察ボタン416は、裏面確認が必要な場合に選択すると、試料が傾斜する。
氷包埋試料合否判定設定画面417は、試料全体の品質判定時のしきい値の設定や、構造物の露出を判断する際の抽出領域サイズの設定を行う。
終了ボタン414は、一連のクライオ観察を終了する場合に選択する。
図5Aおよび図5Bに、凍結試料を電子顕微鏡に導入後の品質判定手順のフローチャートを示す。図5Aは、二次電子像(SE)、明視野像(BF)および暗視野像(DF)の評価を、観察者がディスプレイ118aに表示された各像を目視で確認して判断する例を示している。一方、図5Bは図5Aの変形例であり、二次電子像(SE)、明視野像(BF)および暗視野像(DF)の評価を、画像処理により自動判定する例を示している。
つまり、図5Aのステップ503、ステップ508、ステップ513では、観察者が目視で判断を行い、それに対応する図5Bのステップ503、ステップ508、ステップ513では、画像処理により自動判定を行う。
図5Aおよび図5Bの他のステップは同じであるため、図5Aおよび図5Bのフローチャートについて、以下に纏めて説明する。
凍結試料は試料冷却ホルダーによって例えば、−90℃から−170℃の間で凍結状態を維持できる温度に固定され、電子顕微鏡に導入される。その後、任意の試料位置に視野を動かすため、ステージ移動を行う(ステップ501)。
次に、実施例1で説明した荷電粒子線装置および方法により、二次電子像と明視野像、暗視野像を同時に取得する(ステップ502)。得られた3種類の信号は、図1の画像処理コントロール部125に送られ、ディスプレイ118aに表示される。
ここで、図5Aの例では、観察者はディスプレイ118aに表示された二次電子像(SEM像)を目視にて確認(評価)を行い(ステップ503)、構造物の露出の有無の判断(ステップ504)、試料表面の霜の有無の判断(ステップ506)を行う。
一方、図5Bの例では、画像処理により二次電子像(SEM像)の自動判定を行い(ステップ503)、構造物の露出の有無の判断(ステップ504)、試料表面の霜の有無の判断(ステップ506)を行う。
観察者が構造物の露出有りと判断した場合、或いは、画像処理による自動判定で構造物の露出有りと判定された場合は、観察に適していないことを観察者へ通知する(ステップ505)。
構造物の露出は無く、試料表面に霜があると判断された場合は、後述の実施例6に示す昇華処理を行う(ステップ507)。
観察者による二次電子像(SEM像)の目視での確認(評価)、或いは、二次電子像(SEM像)の画像処理による自動判定から、構造物の露出および試料表面の霜は無いと判断(判定)した場合、明視野像(BF像)と暗視野像(DF像)の各画像の確認(評価)(図5Aのステップ508)、或いは、明視野像(BF像)と暗視野像(DF像)の画像処理による自動判定(図5Bのステップ508)を行う。
霜の付着が無いと判断(判定)された場合は、裏面観察のために試料を傾斜する(ステップ510)。
この時、試料の傾斜によって観察視野は傾斜前観察視野から大きくずれる場合がある。この場合は、ステップ502で取得した明視野像(BF像)と暗視野像(DF像)およびステージ座標から、画像処理によって傾斜前に観察していた視野にステージが移動する。つまり、二次電子像(SEM像)および透過電子像(STEM像)のマッチング(位置決め)を行う(ステップ511)。
次に、二次電子像(SEM像)と明視野像(BF像)、暗視野像(DF像)を同時に取得する(ステップ512)。
ここで、図5Aの例では、観察者はディスプレイ118aに表示された二次電子像(SEM像)を目視にて確認(評価)を行い(ステップ513)、構造物の露出の有無の判断(ステップ514)を行う。
一方、図5Bの例では、画像処理により二次電子像(SEM像)の自動判定を行い(ステップ513)、構造物の露出の有無の判断(ステップ514)を行う。
観察者が構造物の露出有りと判断した場合、或いは、画像処理による自動判定で構造物の露出有りと判定された場合は、観察に適していないことを観察者へ通知する(ステップ505)。
観察者が構造物の露出は無いと判断した場合、或いは、画像処理による自動判定で構造物の露出は無いと判定された場合は、試料傾斜を戻すか、すなわち、観察面を元に戻すかを選択する(ステップ515)。
観察面を元に戻すと判断した場合、試料傾斜を戻す(ステップ516)。また、観察面を戻さないと判断した場合は、試料傾斜の状態をそのまま維持する。
その後、二次電子像(SEM像)、明視野像(BF像)、暗視野像(DF像)の各像について観察用の撮影を行う(ステップ517)。
撮影終了後、観察者が撮影を続行する場合は、ステージ移動(ステップ501)を再度行い、別な視野で観察を続けてもよい。撮影を続行しない場合はそのまま終了となり、試料冷却ホルダー122の取り外しなどを行う。
図6は試料表面に付着した霜208の昇華処理の手順を示したフローチャートである。
試料表面に霜の付着がある場合、水の蒸気圧曲線に従い、測定した真空度で霜が昇華する温度まで、試料冷却ホルダー122の温度を上昇させる(ステップ601)。
水の蒸気圧曲線の一例としては、非特許文献2等において説明されており、本実例では、制御装置117に当該曲線が記憶され、自動的に設定温度を求めるように構成することもできる。或いは、装置使用者が当該曲線に基づいて設定温度を入力することもできる。
例えば、試料室の真空度が1×10−5Torrで試料冷却ホルダー122が−170℃に冷却されていたとき、試料表面に付着していた霜は、試料冷却ホルダー温度を約−90℃に上昇させることにより昇華させることができる。その結果、試料室内の真空度は低下するため、この値を検知する(ステップ602)。
次に、コールドトラップ120の先端位置を移動させる(ステップ603)。コールドトラップ120は試料室内雰囲気中に残留する水蒸気や、昇華により試料から発生する水蒸気を、冷却した金属に吸着してトラップするものである。先端位置をより試料に近づけることで、試料から昇華した水分を効率よく吸着させることができる。
その後、真空度を再び検知し(ステップ604)、試料温度上昇(ステップ601)前の真空度に戻っていれば、観察に適した試料温度になるよう、試料冷却ホルダー122の温度を低下させる(ステップ605)。
二次電子像(SEM像)、明視野像(BF像)、暗視野像(DF像)の各像について、試料表面確認用の画像を取得する(ステップ606)。
その後、観察者による各画像の目視での確認(評価)、或いは、各画像の画像処理(ステップ607)による自動判定により、構造物の露出の有無の判断(判定)(ステップ608)を行い、構造物の露出が有ると判断(判定)された場合は、観察に適していないことを観察者へ通知する(ステップ609)。
構造物の露出が無いと判断(判定)された場合は、試料表面の霜の付着の有無を判断(判定)する(ステップ610)。
試料表面に霜が付着していると判断(判定)された場合、上記のステップ601から607の工程を繰り返し実施する。
構造物の露出がなく、霜も除去されていれば、二次電子像(SEM像)、明視野像(BF像)、暗視野像(DF像)の各像について、観察用の撮影を行う(ステップ611)。
その後、観察者が撮影を続行する場合は、ステージ移動を行い、別な視野で観察を続けてもよい。撮影を続行しない場合はそのまま終了となり、試料冷却ホルダー122の取り外しなどを行う。
図5A乃至図6における二次電子像(SEM像)から構造物の露出を判断する方法(ステップ504、513、608)の一例を説明する。
表面確認撮影(ステップ502、512、606)で取得した明視野像(BF像)と暗視野像(DF像)、またはそのどちらかの画像の輝度情報を、図3の取得画像演算部310によって抽出し、構造物のコントラストがある(隣接する数値差が大きい)領域を抽出する。
抽出する領域は、観察者がそのサイズを任意で決めることも可能であり、領域サイズの入力は図4の氷包埋試料合否判定設定画面417で行う。領域の抽出は、観察者がディスプレイ118aに表示された画像から、任意で比較領域を一箇所または複数個所選択しても良い。
二次電子像、明視野像、暗視野像は同じ電子ビーム走査によって得られているため、それぞれの画像の試料位置関係は同じとなる。したがって、それぞれの画像の同一領域を比較することで、同一視野の比較が可能である。よって、二次電子像内の明視野像や暗視野像の抽出領域と同じ場所の凹凸情報のコントラストを輝度値から検出する。コントラストが検出されない場合は構造物が氷に包埋されていると判断し、コントラストが検出された場合は構造物が露出していると判断する。
図5A乃至図6における二次電子像から霜の付着の有無を判断する方法(ステップ506、610)の一例について図7Aおよび図7Bを用いて説明する。図7Aは、試料表面に霜の付着が無い場合の二次電子像701および二次電子信号強度703を示している。一方、図7Bは、試料表面に霜705が付着している場合の二次電子像704および二次電子信号強度707を示している。
表面確認撮影(ステップ502、512、606)で取得した明視野像と暗視野像、またはそのどちらかの画像の輝度情報を、図3の取得画像演算部310によって抽出する。
霜の付着判断は、観察対象では無い構造物の情報を利用する。実施例7で選択された領域以外の領域を自動で選択するか、観察者がディスプレイ118aに表示された画像から、任意で比較領域を一箇所または複数個所選択する。選択した領域と同一箇所の二次電子像の輝度値を抽出する。
図7Aに示すように、霜の付着がない氷包埋試料の表面形状は平坦なため、例えば、二次電子像701のライン702の二次電子信号強度703は、ほぼ平坦なプロファイルとなる。
一方、図7Bに示すように、霜の付着がある氷包埋試料の表面形状は、表面に霜705が形成されるため、二次電子像704では凹凸形状としてコントラストが得られる。よって二次電子像704のライン706の二次電子信号強度707は凹凸のエッジ部にピークを持つ。このピークを図3の取得画像演算部310で検出し霜の判断を行う。
図5Aおよび図5Bにおける表面観察位置と裏面観察位置のマッチング(ステップ511)について図8A乃至図8Dを用いて詳しく説明する。
まず、試料冷却ホルダー122を傾斜したときの観察位置のずれ量を計算し、図3の試料ステージ位置傾斜設定部(ステージ位置調整部)304にて、傾斜前後で同じ観察位置になるように調節する。
しかし、観察倍率が1万倍以上になると、試料ステージ位置傾斜設定部(ステージ位置調整部)304の調整で表面確認観察位置と同一視野に移動しない場合がある。その場合は、画像処理を用いて詳細な位置合わせを行う。表面確認撮影(ステップ502)を行ったときよりも倍率を低倍にして観察する(図8Aの801)。
ここで、表面確認撮影(ステップ502)で取得した明視野像か暗視野像(図8Bの802)を図3の取得画像演算部310によって、傾斜方向と同じ方向に反転させ、この画像を被探索画像とする(図8Bの803)。
テンプレートマッチング法などの画像処理によって、観察している低倍像の中から、被探索画像のパターンを検出する(図8Cの804)。
ステージを検出位置が画面中心になるように移動させ(図8Dの805)、表面観察と同一条件で二次電子像、明視野像、暗視野像を取得する。
凍結された試料111の厚みによっては、そもそも電子顕微鏡観察に適していない場合がある。このような場合、より早い段階にて試料111を作製し直す、或いは、新しいものに交換する等により対応することが望ましい。
図9A乃至図9Dに、試料111の観察可否の判別例を示す。本判別は、実施例5で説明した図5Aおよび図5Bのステップ501とステップ502の間に実行することができる。判別の結果、観察不可と判断された場合には、ステップ502における表面確認撮影(SEM,BF,DF)を行う前の段階で、試料111の交換等により対応することができる。
まず、図9Aに示すように、試料全体の確認のため、事前に氷包埋をしていない試料搭載メッシュの明視野像を取得する(901)。このとき、メッシュ基材902に入射した多くの電子は試料内部で吸収されるか、大きく散乱して角度を持って試料を透過するため、図1の明視野信号検出器116で検出される信号は少なくなり、暗い画像となる。
一方、支持膜など試料搭載部903では、多くの入射電子は非散乱もしくは非弾性散乱するため、明視野信号検出器116で検出される信号は多くなり、明るい画像となる。これらの画像の観察条件と、試料搭載位置の階調を記憶する。
次に、明視野像の階調を基準値とし、観察可能な場合の階調(しきい値)を設定する。さらに、観察視野全体の面積に対し、何割が閾値以上であれば観察試料として合格かを設定する。これらの2つの設定は図1のディスプレイ118a上の氷包埋試料合否判定設定画面417から観察者が任意に設定できる。
次に、上記の観察条件を用いて、氷包埋試料の二次電子像と明視野像を観察する。明視野像は、包埋した氷が厚い場合などは、図9Bに示すように、全体に暗い画像となる(904)。一方、包埋した氷が薄ければ薄いほど、明るい画像が得られる(905、906)。
明視野像の画像処理によって、試料が観察に適している厚みかを判別する。ここで、二次電子の画像を取得しておくことで、氷の昇華処理後に画像の改善が見られない場合、氷以外の要因を推定することができる。
本実施例では、裏面観察時の試料傾斜方法の一例を説明する。冷却した試料ホルダーは、特許文献2に示すようなホルダーを用いることにより、冷却源容器の姿勢を一定方向に保持しながら試料を傾斜することができる。これにより、試料傾斜によって冷却源容器内の冷却源(例えば液体窒素)の液面位置が変化し沸騰(バブリング)することによる試料部の振動や、冷却源がこぼれるといった不具合を防げる。
図10Aは、試料冷却ホルダー1001を荷電粒子線装置のホルダー受け部1002に取り付けた状態を表している。試料冷却ホルダー1001は、O−リング1003を通じ、ホルダー受け部1002に対してスライド、或いは、回転可能に取り付けられている。また、試料移動傾斜制御部1004は接着冶具1005により試料冷却ホルダー1001と固定されている。
観察者が裏面観察実行を選択すると、試料移動傾斜制御部1004は、例えば、モータ駆動で回転し、接触している試料冷却ホルダー1001も同様に回転し、裏面が観察面となる。この時、冷却源容器1006は、姿勢を保持した状態であるため、冷却源容器内の冷却源はこぼれない。
図10B、図10Cは、表面・裏面観察時の試料冷却ホルダー1001とホルダー受け部1002と、試料移動傾斜制御部1004の位置関係と試料搭載部1007の拡大図である。
ホルダー受け部1002には、傾斜度数表示1008があり、試料移動傾斜制御部1004には試料表面位置を示す試料表面位置メモリ1009がある。これらによって、現在の試料傾斜角度を把握することができる。
試料ホルダーによっては、試料観察部のみを傾斜できるものがある。この場合は、試料ホルダーの傾斜機構を用いても良い。
上記で説明した各実施例において、透過電子像として明視野像および暗視野像を用いる例を説明しているが、明視野像或いは暗視野像のいずれか一方を用いても良い。試料観察の精度を向上するためには、明視野像および暗視野像の両方を用いるのがより望ましい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100…SEM鏡筒,101…電子銃,102,204…電子線,103…引き出し電極,104…陽極,105,107…集束レンズ,106…対物レンズ絞り,108…偏向コイル,109…二次電子検出器,110…対物レンズ,111,201…試料,112…暗視野信号電子,113…暗視野信号検出器,114…明視野信号電子,115…明視野絞り,116…明視野信号検出器,117…制御装置,118…コンピュータ,118a…ディスプレイ,118b…入力手段,119…コールドトラップ位置制御部,120…コールドトラップ,121…真空計,122,1001…試料冷却ホルダー,123,1006…冷却源容器,124…温度制御部,125…画像処理コントロール部,126,1004…試料移動傾斜制御部,127…真空計制御部,128…電子光学系制御部,202…非晶質氷,203…構造物,205,402,701,704…二次電子像,206,403,801,802,803,805,901,904,905,906…明視野像,207,404…暗視野像,208,705…霜,301…ホルダー温度調節部,302…真空度測定部,303…コールドトラップ位置調整部,304…試料ステージ位置傾斜設定部(ステージ位置調整部),305…最適条件演算部,306…二次電子画像演算部,307…明視野画像演算部,308…暗視野画像演算部,309…画像取得切替部,310…取得画像演算部,311…荷電粒子線照射量演算部,312…証明書発行設定部,313…ディスプレイ表示設定部,314…記録部,401…スクリーン,405…条件表示部,406…設定部,407…設定温度ボタン,408…入力値位置設定ボタン,409…操作指示部,410…試料凍結状態判断指示部,411…霜付着判断指示部,412…試料位置ボタン,413…画像取得指示部,414…終了ボタン,415…暗視野信号検出器制御ボタン,416…裏面観察ボタン,417…氷包埋試料合否判定設定画面,703,707…二次電子信号強度,902…メッシュ基材,903…試料搭載部,1002…ホルダー受け部,1003…O−リング,1005…接着冶具,1007…試料搭載部,1008…傾斜度数表示,1009…試料表面位置メモリ

Claims (16)

  1. 観察対象となる試料を支持する試料ステージと、
    前記試料に荷電粒子線を照射し、前記試料上で前記荷電粒子線を走査する光学系と、
    前記試料ステージおよび前記光学系を真空に保持する真空系と、
    当該荷電粒子線の照射により前記試料から放出される二次電子を検出する二次電子検出器と、
    当該荷電粒子線の照射により前記試料を透過する透過電子を検出する透過電子検出器と、
    前記二次電子検出器および前記透過電子検出器により検出した二次電子および透過電子に基づき、二次電子像および透過電子像を取得し、前記二次電子像および前記透過電子像を記憶する制御装置と、を有する荷電粒子線装置であって、
    前記試料ステージは、前記試料を冷却する冷却手段を備え、
    前記真空系は、前記試料近傍の水分を吸着するコールドトラップと、
    前記真空系の真空度を計測する真空計と、を備え
    前記制御装置は、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の冷却状態を判定する判定手段を備えることを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 前記試料ステージは、更に、前記試料に対する荷電粒子線の照射面を変更可能な試料傾斜手段を備える、請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  3. 前記透過電子検出器は、前記荷電粒子線が前記試料内において散乱することにより発生する透過電子のうち、非散乱電子および非弾性散乱電子を検出する明視野信号検出器であることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記透過電子検出器は、前記荷電粒子線が前記試料内において散乱することにより発生する透過電子のうち、非弾性散乱電子を検出する暗視野信号検出器であることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  5. 前記コールドトラップは、その先端位置を前記試料近傍の任意の位置に移動できるよう移動機構を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の荷電粒子線装置。
  6. 観察対象となる試料を支持する試料ステージと、
    前記試料に電子線を照射し、前記試料上で前記電子線を走査する電子光学系と、
    前記試料ステージおよび前記電子光学系を真空に保持する真空系と、
    当該電子線の照射により前記試料から放出される二次電子を検出する二次電子検出器と、
    当該電子線の照射により前記試料を透過する透過電子を検出する透過電子検出器と、
    前記二次電子検出器および前記透過電子検出器により検出した二次電子および透過電子に基づき、二次電子像および透過電子像を取得し、前記二次電子像および前記透過電子像を記憶する制御装置と、を有する電子顕微鏡であって、
    前記試料ステージは、前記試料を冷却する冷却手段を備え、
    前記真空系は、前記試料近傍の水分を吸着するコールドトラップと、
    前記真空系の真空度を計測する真空計と、を備え
    前記制御装置は、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の冷却状態を判定する判定手段を備えることを特徴とする電子顕微鏡。
  7. 前記試料ステージは、更に、前記試料に対する荷電粒子線の照射面を変更可能な試料傾斜手段を備える、請求項に記載の電子顕微鏡。
  8. 前記透過電子検出器は、前記電子線が前記試料内において散乱することにより発生する透過電子のうち、非散乱電子および非弾性散乱電子を検出する明視野信号検出器であることを特徴とする請求項に記載の電子顕微鏡。
  9. 前記透過電子検出器は、前記電子線が前記試料内において散乱することにより発生する透過電子のうち、非弾性散乱電子を検出する暗視野信号検出器であることを特徴とする請求項に記載の電子顕微鏡。
  10. 前記コールドトラップは、その先端位置を前記試料近傍の任意の位置に移動できるよう移動機構を備えることを特徴とする請求項6から9のいずれかに記載の電子顕微鏡。
  11. 冷却された試料の二次電子像および透過電子像を取得し、当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料を観察する試料の観察方法であって、
    前記取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の冷却状態を判定し、
    前記試料の冷却状態が良好であると判断される場合、前記二次電子像および透過電子像の取得を継続し、
    前記試料の冷却状態が良好であると判断されない場合、二次電子像および透過電子像の取得条件を変更し、
    当該取得した二次電子像および透過電子像に基づき、前記試料の表面状態および内部状態の変化を観察することを特徴とする試料の観察方法。
  12. 前記透過電子像は、明視野像であることを特徴とする請求項11に記載の試料の観察方法。
  13. 前記透過電子像は、暗視野像であることを特徴とする請求項11に記載の試料の観察方法。
  14. 前記取得した明視野像の階調に基づき、前記試料の状態を判定することを特徴とする請求項12に記載の試料の観察方法。
  15. 前記透過電子検出器は、前記荷電粒子線が前記試料内において散乱することにより発生する透過電子のうち、弾性および非弾性散乱電子を検出する暗視野信号検出器であることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子線装置。
  16. 前記透過電子検出器は、前記電子線が前記試料内において散乱することにより発生する透過電子のうち、弾性および非弾性散乱電子を検出する暗視野信号検出器であることを特徴とする請求項6に記載の電子顕微鏡。
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