JP6265543B2 - 発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、発電装置に関する。
従来から、発電素子を用いた発電装置が提案されている。例えば、発電素子に直接外力を加えることで当該発電素子を変形させて起電力を得る発電装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この発電装置は、固定板と、外力が作用することによって固定板に近接する方向に移動する可動板と、固定板と可動板との相互間に配置されたものであって、発電素子を有する発電モジュールと、発電装置に関する制御を行う回路基板とを備えて構成されている。また、発電モジュールの側面の一方における外縁近傍位置に周辺スペーサが設けられていると共に、発電モジュールの側面の他方における中央位置に中心スペーサが設けられているので、発電モジュールは単純支持形式で支持されている。このような構成により、発電装置に外力が作用することにより、可動板の移動に伴って発電素子が押圧されて電力を発生させることができる。
特開2011−250520号公報
ここで、発電素子の電圧と変形量との関係は比例関係ではなく、ヒステリシスカーブと呼ばれる曲線的な関係を示すことが知られている。具体的には、発電素子の変形量が小さい場合に電圧の増加量が比較的小さく、発電素子の変形量が大きい場合に電圧の増加量が比較的大きくなるという傾向を示す。このことからすれば、上述した従来の発電装置においては、発電素子が変形していない状態から当該発電装置に外力が加えられることにより所望の発電量が得られる変形量まで発電素子を変形させていたので、発電素子における単位変形量あたりの発電効率が低かった。このような点に鑑みて、発電素子における単位変形量あたりの発電効率を向上させることができる装置が要望されていた。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、発電素子における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる、発電装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の発電装置は、発電素子を用いて外力を電気に変換する発電装置であって、前記発電素子を有する発電プレートと、前記発電プレートの側面の一方と当接可能に設けられた第1当接手段と、前記発電プレートにおける前記第1当接手段側の側面とは反対側の側面と当接可能に設けられた第2の当接手段と、を備え、前記第2の当接手段は、前記発電プレートが前記第2の当接手段側に向けて押圧された場合に、当該発電プレートが少なくとも第1変形量まで押圧変形可能となるように、当該発電プレートが入り込むことを許容する空間部を備え、当該発電装置に外力が加えられていない場合には、前記発電プレートが前記第1の当接手段及び前記第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量よりも小さな変形量である第2変形量に達し、当該発電装置に外力が加えられた場合には、前記第1の当接手段又は前記第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って前記発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量に達するように、前記第1の当接手段及び前記第2当接手段を配置した。
また、請求項2に記載の発電装置は、請求項1に記載の発電装置において、前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも前記発電プレートを形成した。
また、請求項3に記載の発電装置は、請求項1又は2に記載の発電装置において、1つのベース部をさらに備え、前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成した。
また、請求項4に記載の発電装置は、請求項3に記載の発電装置において、少なくとも2つ以上の前記発電プレートの前記発電素子の各々と接続された配線を集約するための集約領域を備えた。
また、請求項5に記載の発電装置は、請求項3又は4に記載の発電装置において、前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とした。
また、請求項6に記載の発電装置は、請求項3から5のいずれか一項に記載の発電装置において、前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成した。
また、請求項7に記載の発電装置は、請求項3から6のいずれか一項に記載の発電装置において、前記1つのベース部は、前記発電プレートと電気的に接続された回路基板である。
また、請求項8に記載の発電装置は、請求項1から7のいずれか一項に記載の発電装置において、前記発電プレートの押圧変形が所定量に達した場合に当該発電プレートの押圧変形を抑制する変形抑制手段をさらに備えた。
また、請求項9に記載の発電装置は、請求項1から8のいずれか一項に記載の発電装置において、前記発電プレートは、前記発電素子と、前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、前記発電素子を、前記振動板の少なくとも一方の側面に配置し、前記振動板の厚さが前記発電素子の厚さよりも厚くなるように、前記振動板を形成した。
また、請求項10に記載の発電装置は、請求項1に記載の発電装置において、1つのベース部をさらに備え、前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成し、前記発電プレートは、前記発電素子と、前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、C1≧B1、E−C1−D≧B2、E−C1−C2−D≦B2、C2≧B2、E−C2−D≧B1、E−C1−C2−D≦B1(ここで、B1は前記凹部における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、B2は前記凹部における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、Dは前記発電素子における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ、Eは前記凹部における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ)。
また、請求項11に記載の発電装置は、請求項1に記載の発電装置において、1つのベース部をさらに備え、前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成し、前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とし、前記発電プレートは、前記発電素子と、前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、C1≧F1、C2≧F2(ここで、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、F1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、F2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ)。
請求項1に記載の発電装置によれば、発電装置に外力が加えられていない場合には、発電プレートが第1の当接手段及び第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの押圧変形が第2変形量に達し、発電装置に外力が加えられた場合には、第1の当接手段又は第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って発電プレートの一部が空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接手段及び第2当接手段を配置したので、発電装置に外力が加えられていない状態で、発電素子を押圧変形させることにより、発電装置に外力が加えられていない状態から外力が加えられることによって発電プレートの押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの発電素子の変形量を小さくすることができるため、従来の装置に比べて、発電素子における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる。
請求項2に記載の発電装置によれば、発電プレートが第2の当接手段と当接した状態において、発電素子が空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも前記発電プレートを形成したので、発電装置に外力が加えられた場合に発電素子全体を常に変形させることができ、発電素子の一部が空間部と対応する部分の領域内に収まっていない場合に比べて、発電装置の発電効率を向上させることが可能となる。
請求項3に記載の発電装置によれば、1つのベース部の側面の一方において、発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、複数の発電プレートの各々における1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の第1の当接手段をそれぞれ設け、1つのベース部における複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、第2の当接手段としてそれぞれ形成し、1つのベース部における複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、空間部をそれぞれ形成したので、簡易な構成で発電プレートの設置数を増やすことができるため、発電量の増大を容易に図ることが可能となる。
請求項4に記載の発電装置によれば、少なくとも2つ以上の前記発電プレートの前記発電素子の各々と接続された配線を集約するための集約領域を備えたので、1つのベース部に複数の発電プレートが並設された場合でも、各発電プレートに接続されている配線をまとめることができるため、当該配線の整理を容易に行うことができる。
請求項5に記載の発電装置によれば、複数の発電プレートの少なくとも一部を、1つのベース部に着脱自在に取付可能としたので、状況に応じて発電プレートの設置数を調整することができるため、発電装置の発電量を容易に調整することが可能となる。
請求項6に記載の発電装置によれば、1つのベース部における凹部の第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、空間部を形成し、1つのベース部における凹部の第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、第2の当接手段として形成したので、固定具等を用いることなく、発電プレートを凹部に簡易に固定することができ、発電装置の製造性を向上させることが可能となる。
請求項7に記載の発電装置によれば、1つのベース部は、発電プレートと電気的に接続された回路基板であるので、第2の当接手段としての専用の部品を別途設ける必要がなくなるため、従来の装置に比べて発電装置の製造コストを低減することが可能となる。
請求項8に記載の発電装置によれば、発電プレートの押圧変形が所定量に達した場合に当該発電プレートの押圧変形を抑制する変形抑制手段をさらに備えたので、発電素子の過度な押圧変形を抑制することができ、発電素子の割れ等を防止することが可能となる。
請求項9に記載の発電装置によれば、振動板の厚さが発電素子の厚さよりも厚くなるように、振動板を形成したので、振動板を備えていない発電プレートに比べて発電プレートの耐力を向上させることができ、発電素子の割れ等を一層防止することが可能となる。
請求項10に記載の発電装置によれば、発電プレート、及び1つのベース部を、C1≧B1、E−C1−D≧B2、E−C1−C2−D≦B2、C2≧B2、E−C2−D≧B1、E−C1−C2−D≦B1に基づいて形成したので、発電プレートが凹部内に設けられた場合でも、発電素子全体を確実に変形させることができる。
請求項11に記載の発電装置によれば、発電プレート、及び1つのベース部を、C1≧F1、C2≧F2に基づいて形成したので、例えば、発電プレートが留め金等によってベース部に固定された場合でも、発電素子全体を確実に変形させることができる。
本発明の実施の形態1に係る発電床を示す斜視図である。 図1に示す発電装置の筐体が開けられた状態を示す斜視図である。 図2に示す発電装置の筐体が閉じられた状態における図2のA−A矢視断面図である。 図2に示す発電装置の筐体が閉じられた状態における図2のB−B矢視断面図である。 図3における領域Cの拡大図である。 発電モジュールの構成を示す斜視図である。 図6の分解斜視図である。 ベース部及び発電プレートの詳細を示す図である。 発電装置が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けて変形した状態を示す図である。 実施の形態2に係る発電装置を示す一部破断斜視図である。 図10のD−D矢視断面図である。 図11における領域Eの拡大図である。 ベース部及び発電プレートの構成の詳細を示す図である。 発電装置が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けて変形した状態を示す図である。 実施の形態2の変形例に係る発電装置における発電モジュールの構成の一例を示す斜視図である。 実施の形態2の変形例に係る発電装置における発電モジュールの構成の一例を示す斜視図である。 実施の形態2の変形例に係る発電装置における発電モジュールの構成の一例を示す図である。 実施の形態1の変形例に係る発電装置における発電モジュールの構成の一例を示す図である。 実施の形態2の変形例に係る発電装置における筐体及び回路基板の構成の一例を示す図である。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る発電装置の実施の形態を詳細に説明する。ただし、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、各実施の形態に係る発電装置の適用対象は任意であり、外部から加えられた力(外力)を利用して発電を行う器具に用いることができる。以下では、歩行者用の発電床(以下、「発電床」と称する)に適用することで、歩行中のユーザの足が発電床に着地したときの押圧力を利用して発電を行う形態を例として説明を行う。
〔実施の形態1〕
最初に、実施の形態1について説明する。この形態は、1つのベース部に複数の発電プレートを設けた形態である。
(構成)
まず、発電床の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る発電床を示す斜視図である。図2は、図1の発電装置における筐体が開けられた状態を示す斜視図である。図3は、図2に示す発電装置の筐体が閉じられた状態における図2のA−A矢視断面図である。図4は、図2に示す発電装置の筐体が閉じられた状態における図2のB−B矢視断面図である。図5は、図3における領域Cの拡大図である。なお、以下の説明では、図1のX方向を発電装置の右方向、図1のX’方向を発電装置の左方向、図1のY方向を発電床の後方向、図1のY’方向を発電床の前方向、図1のZ方向を発電床の上方向、図3のZ’方向を発電床の下方向とする。図1に示すように、設置面Wに形成された凹部分に、発電床1が設けられており、この発電床1は、収容部2の内部において、複数の連結部3と、複数の発電装置10と、を備えている。
(構成−収容部)
収容部2は、発電床1の基本構造体であり、連結部3と、発電装置10とを収容する収容手段である。この収容部2は、例えば樹脂材料や金属材料にて形成された略箱状体である。また、この収容部2の形成方法については任意であるが、例えば、正面壁、背面壁と、下面壁と、左面壁と、右面壁とは一体成型により形成され、上面壁は、上記一体成型されたものとは別体として形成される方法等が採用されている。この場合において、上面壁の平面形状については、例えば、歩行中のユーザによって加えられた押圧力を複数の発電装置10に伝達できるように、正面壁と、背面壁と、左面壁と、右面壁とによって形成される環状体の内縁形状と略同一又は当該環状体の内縁形状よりも小さく設定されている。
(構成−連結部)
複数の連結部3は、隣接する発電装置10同士を連結するための連結手段である。これら複数の連結部3の各々は、例えば樹脂材料や金属材料にて形成された略棒状体であり、隣接する発電装置10同士の相互間にそれぞれ配置され、当該隣接する発電装置10に対して固定具等にて接続されている。
(構成−発電装置)
複数の発電装置10は、歩行中のユーザによって加えられた押圧力を利用して発電を行う装置である。これら複数の発電装置10は、左右方向に略沿って並設されていると共に、前後方向に略沿って並設されている。ここで、複数の発電装置10の各々の構成の詳細については、当該複数の発電装置10は相互に同一のものであるので、以下では、図1に示す複数の発電装置10の中の1つの発電装置10であって、図2に示す発電装置10(以下、「発電装置10」と称する)に着目して説明する。すなわち、図2から図5に示すように、この発電装置10は、筐体20と、発電プレート30a〜30pと、回路基板(図示省略)とを備えて構成されている(以下では、発電プレート30a〜30pは、相互に区別する必要がない場合には「発電プレート30」と総称する)。
(構成−発電装置−筐体)
筐体20は、発電装置10の基本構造体であり、発電プレート30a〜30pと、回路基板とを外部から保護する保護手段である。具体的には、図2から図5に示すように、筐体20は、例えば、絶縁材料(具体的には硬質ゴム等の樹脂材料)にて形成された略箱状体である。また、この筐体20は、一側面(例えば上側面等)を開放した略箱形状のベース部21であって、発電プレート30a〜30pと、回路基板とを収容するベース部21と、このベース部21をその開放面側から略覆うカバー部22とを備えて構成されている。
ベース部21は、固定板21aと、側板21bとを備えて構成されている。固定板21aは、設置面Wに対して固定的に配置された略矩形状の板状体であり、その上面又は下面の少なくとも一部は平坦面とされている。この固定板21aの具体的な形状については、例えば、固定板21aの平面形状が145mm×145mm程度の略正方形状に設定され、固定板21aの厚さが5mm程度に設定されている。側板21bは、固定板21aの四周の各辺に対して直交するように配置された略矩形状の板状体である。この側板21bの具体的な形状については、例えば、側板21bの側面形状が145mm×3mm程度の矩形状に設定され、側板21bの厚さが10mm程度(なお、実施の形態2では、3mm程度に設定されている)に設定されている。
カバー部22は、カバー部本体22aと、側板22bとを備えて構成されている。カバー部本体22aは、ベース部21の固定板21aと対向する位置に配置された略矩形状の板状体であり、その上面及び下面の少なくとも一部は平坦面とされている。このカバー部22の具体的な形状については、例えばカバー部22の平面形状が145mm×145mm程度の略正方形状に設定され、カバー部22の厚さが5mm程度に設定されている。側板22bは、カバー部本体22aの四周の各辺に対して直交するように配置され、且つ側板21bと当接する位置に配置された略矩形状の板状体である。この側板22bの具体的な形状については、例えば、側板22bの側面形状が145mm×3mm程度の矩形状に設定され、側板22bの厚さが10mm程度に設定されている(なお、実施の形態2では、3mm程度に設定されている)。
(構成−発電装置−発電プレート)
発電プレート30a〜30pは、歩行中のユーザによって加えられた押圧力を電気に変換するものである。図2から図5に示すように、発電プレート30a〜30pは、筐体20におけるベース部21の上面において、左右方向に略沿って所定間隔(例えば5mm程度等)で並設されていると共に、前後方向に略沿って所定間隔(例えば5mm程度等)で並設されている。また、これら発電プレート30a〜30pの各々は、圧電素子31と、振動板32とを備えて構成されている。
(構成−発電装置−発電プレート−圧電素子)
圧電素子31は、圧力により変形することで電気を生じる素子である。図2から図5に示すように、圧電素子31は、薄板状体であり、チタン酸バリウム、ジルコニア等の圧電セラミックス、リチウムタンタレート(LiTaO3)等の圧電単結晶にて形成されている。また、この圧電素子31の具体的な形状については、例えば、圧電素子31の平面形状が直径15mm程度であり、圧電素子31の厚さが0.3mm程度である略円板状体にて形成されている。
ここで、圧電素子31として、若しくは圧電素子31に代えて、外力(歪み、屈曲、若しくは圧縮を生じさせる力を含む)により発電が可能な任意の素材を用いることができ、例えば、イオン導電性高分子の膜(ゲル)の両面に金属(金等)をメッキしたイオン高分子金属複合材料(IPMC:Ionic Polymer−Metal Composite)や、イオン導電性高分子ゲル膜(ICPF:Ionic Conducting Polymergel Film)、あるいは、これらIPMCやICPFを用いた人工筋肉を使用することができる。この点は、後述する他の実施の形態でも同じである。なお、これら圧電素子31や発電が可能な任意の素材を、必要に応じて「発電素子」と総称する。
また、圧電素子31には、プラス端子と、マイナス端子とが設けられている(これら各部の図示は省略する)。プラス端子と、マイナス端子とは、圧電素子31にて発生した電流を外部に出力するための出力端子である。プラス端子は圧電素子31の下面に取り付けられており、マイナス端子は圧電素子31の上面に取り付けられている。
(構成−発電装置−発電プレート−振動板)
振動板32は、圧電素子31に応力を加える支持体であると共に、圧電素子31の割れ強度を補強する補強材を兼ねるものである。図2から図5に示すように、振動板32は、ステンレス薄板等の可撓性と耐久性を有する鋼材等からなる円板状体である。また、この振動板32の一方の側面が圧電素子31と当接するように、当該振動板32が配置されている。そして、この振動板32は、圧電素子31に対して接着剤等により接合されている。
ここで、振動板32の具体的な形状については、圧電素子31の平面形状については、例えば振動板32の平面形状が圧電素子31の平面形状よりも大きく設定されており(あるいは、圧電素子31の平面形状と略同一に設定されてもよい)、具体的には直径23mm程度の略円形状に設定されている。また、振動板32の厚さについては、圧電素子31の割れ等を防止するために、振動板32の厚さが圧電素子31の厚さよりも厚く設定されることが好ましく、具体的には0.5mm程度に設定されている。
また、圧電素子31と振動板32との配置関係については、例えば、後述するように、発電プレート30の外縁部分全体が後述する第2の当接部52と当接するように、当該発電プレート30が支持される場合には、振動板32の平面中心位置における変形量が最も大きくなる位置に、圧電素子31が配置されており、具体的には、圧電素子31の中心と振動板32の中心とが上下方向に略沿って同一位置に位置するように、当該振動板32が配置されている。なお、上述した発電プレート30の詳細については、後述する。
(構成−発電装置−回路基板)
回路基板は、発電装置10の各種機能を実現するための電気回路(図示省略)が実装された基板である。この回路基板は、例えば、公知の回路基板を用いて構成されており、筐体20のベース部21の上面に配置されている。また、この回路基板には、プラス端子と、マイナス端子と、整流部と、出力端子とが実装されている(これら各部の図示は省略する)。
プラス端子は、発電プレート30における圧電素子31のプラス端子から出力された電流を入力するための入力端子である。このプラス端子は、回路基板における発電プレート30a〜30pの各々の外縁近傍位置にそれぞれ設けられ、発電プレート30と接続された配線33を介して発電プレート30における圧電素子31のプラス端子と電気的に接続されている。
マイナス端子は、発電プレート30における圧電素子31のプラス端子から出力された電流を入力するための入力端子である。このマイナス端子は、回路基板における発電プレート30a〜30pの各々の外縁近傍位置にそれぞれ設けられ、発電プレート30と接続された配線33を介して発電プレート30における圧電素子31のマイナス端子と電気的に接続されている。
整流部は、マイナス端子及びプラス端子を介して取得された電流(具体的には交流電流)を直流電流に変換したり、あるいは直流電源の陰極又は陽極をどちらに接続しても構わないように調整するための整流手段である。この整流部は、例えば複数のダイオードを有する公知のブリッジ回路を用いて構成されており、回路基板における発電プレート30a〜30pの各々と対応する位置にそれぞれ設けられたマイナス端子及びプラス端子と配線(図示省略)を介して電気的に接続されている。
出力端子は、整流部から出力された電流を外部機器(図示省略)に出力するための端子であり、整流部と配線(図示省略)を介して電気的に接続されている。なお、この回路基板の詳細については、後述する。
(筐体及び発電モジュールの詳細について)
次に、実施の形態1に係る筐体20及び後述する発電モジュール80の構成の詳細については、下記に示す工夫が施されている。
(筐体及び発電モジュールについて−筐体のカバー部の構成)
まず、筐体20の構成については、例えば、図2から図5に示すように、筐体20のカバー部22には、第1の当接部40と保護柱41とが複数設けられている。これら第1の当接部40及び保護柱41の形成方法については任意であるが、例えば、カバー部22と第2の当接部52及び保護柱41とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
(筐体及び発電モジュールについて−筐体のカバー部の構成−第1の当接部)
第1の当接部40は、発電プレート30と当接するための第1の当接手段である。図3から図5に示すように、第1の当接部40は、例えば略柱状体にて形成されており、発電プレート30a〜30pの各々(具体的には、各発電プレート30の圧電素子31)と当接するように配置されている。ここで、第1の当接部40の具体的な形状については任意であるが、第1の当接部40の平面形状については、例えば圧電素子31の平面形状よりも小さく設定されており、具体的には、直径16mm程度の略円形状にて設定されている。また、第1の当接部40の厚さについては、例えば後述する保護柱の厚さよりも厚く設定されており、具体的には、2mm程度にて設定されている。また、この第1の当接部40の形成方法については任意であるが、例えば、カバー部22と第1の当接部40とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
このような構成により、カバー部22と第1の当接部40とを別体にて形成した場合に比べて第1の当接部40の取り付けが簡易となることから、発電装置10の製造性を向上させることが可能となる。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のカバー部の構成−保護柱)
保護柱41は、発電プレート30の押圧変形が所定量(例えば、第1変形量等)に達した場合に当該発電プレート30の押圧変形を抑制する変形抑制手段である。この保護柱41は、略柱状体にて形成されおり、第1の当接部40同士の相互間に配置されている。より具体的には、複数の保護柱41のうち、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41(図2では、発電プレート30eに対向する第1の当接部40と発電プレート30iに対向する第1の当接部40との相互間に配置された保護柱41)は、後述するベース部21の収容穴54と対向する位置に配置されており、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41以外のその他の保護柱41(以下、「その他の保護柱41」と称する)は、ベース部21と対向する位置に配置されている。
ここで、保護柱41の具体的な形状については、例えば、発電装置10に押圧力が加えられた場合に安定して筐体20のカバー部22を支持することが可能な形状に設定されている。具体的には、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41の形状については、直径3mm程度であり、厚さが4mm程度の略円柱状体にて設定されている。また、その他の保護柱41の形状については、直径3mm程度であり、厚さが2mm程度の略円柱状体にて設定されている。
また、保護柱41とベース部21との配置関係については、発電装置10に押圧力が加えられた場合に、発電プレート30が第1変形量まで押圧変形可能となるように、保護柱41及びベース部21が配置されている。具体的には、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41とベース部21との配置関係については、発電装置10に押圧力が加えられていない状態において、当該保護柱41と後述するベース部21における収容穴54の底面との相互間の距離が第1変形量に相当する距離となるように、当該保護柱41とベース部21とが配置されている。また、その他の保護柱41とベース部21との配置関係については、発電装置10に押圧力が加えられていない状態において、当該保護柱41とベース部21との相互間の距離が第1変形量に相当する距離となるように、当該保護柱41及びベース部21が配置されている。
このような構成により、圧電素子31の過度な押圧変形を抑制することができ、圧電素子31の割れ等を防止することが可能となる。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のベース部の構成)
また、筐体20のベース部21の構成については、例えば、図2から図5に示すように、このベース部21には、複数の凹部51と、複数の第2の当接部52、複数の集約領域53、及び、1つの収容穴54が設けられている。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のベース部の構成−凹部)
凹部51は、発電プレート30を受け入れ可能な空間である。この凹部51は、ベース部21の上面であって、発電プレート30a〜30pの各々と対応する部分にそれぞれ形成されている。ここで、凹部51の具体的な形状については任意であるが、凹部51の平面形状については、例えば、発電プレート30の平面形状よりも大きくなるように設定されており、具体的には、直径25mm程度の略円形状にて設定されている。また、凹部51の深さについては、例えば、発電プレート30の振動板32の厚さと略同一に設定されており(あるいは、発電プレート30の振動板32の厚さよりも長く又は短く設定されてもよい)、具体的には1mm程度に設定されている。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のベース部の構成−第2の当接部)
第2の当接部52は、ベース部21と当接するための第2の当接手段である。この第2の当接部52は、ベース部21における各凹部51の第1の当接部40側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に形成されている。また、この第2の当接部52の形成方法については任意であるが、例えば、ベース部21と第2の当接部52とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
また、この第2の当接部52は、空間部55を備えている。空間部55は、発電プレート30が後述する第2の当接部52側に向けて押圧された場合に、当該発電プレート30が少なくとも第1変形量まで押圧変形可能となるように、当該発電プレート30が入り込むことを許容する空間である。ここで、「第1変形量」とは、発電プレート30の圧電素子31において所望の発電量が得られる変形量を意味し、実施の形態1では、当該圧電素子31における電圧の増加量が比較的高い範囲に対応する変形量(例えば、1mm程度等)を第1変形量として説明する。この空間部55は、ベース部21における各凹部51の第1の当接部40側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部に形成されている。
ここで、空間部55の具体的な形状については任意であるが、空間部55の平面形状については、例えば、発電プレート30の平面形状よりも小さくなるように設定されており、具体的には直径20mm程度の略円形状にて設定されている。また、空間部55の厚さについては、例えば、少なくとも発電プレート30がZ’方向に向けて第1変形量まで変形可能な厚さに設定されており、具体的には2mm程度に設定されている。また、この空間部55の形成方法については、例えば、ベース部21における発電プレート30a〜30pの各々と対応する部分の他の一部に、当該ベース部21を貫通しない凹部を設けることにより形成する方法等が採用されている。
また、この空間部55の配置については、具体的には、発電プレート30の外縁部分全体が第2の当接部52と当接するように、空間部55が配置される。具体的には、凹部51の第1の当接部40側の側面とは反対側の側面の中心と空間部55の中心とが上下方向に略沿って同一位置に位置するように、当該空間部55が配置されている。このような配置において、第2の当接部52は、ベース部21における凹部51の外縁部分に対応する部分から空間部55の外縁部分に至る部分に配置される。
このように、ベース部21に、凹部51と第2の当接部52とが設けられているので、発電プレート30における振動板32の外縁部分全体が第2の当接部52と当接した状態で、発電プレート30を少なくとも第1変形量まで押圧変形することができるため、発電プレート30にねじれ変形が生じにくくなる。また、固定具等を用いることなく、発電プレート30を凹部51に簡易に固定することができ、発電装置10の製造性を向上させることが可能となる。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のベース部の構成−集約領域)
集約領域53は、少なくとも2つ以上の発電プレート30の圧電素子31の各々と接続された配線33を集約するための領域である。この集約領域53は、ベース部21における発電プレート30a〜30p側の側面に配置されており、具体的には、発電プレート30a〜30dと発電プレート30e〜30hとの相互間、発電プレート30e〜30hと発電プレート30i〜30lとの相互間、及び発電プレート30i〜30lと発電プレート30m〜30pとの相互間において、ベース部21の左端部から右端部に至る位置まで左右方向に略沿って配置されている。なお、この集約領域53の設置については、上述したように、筐体20のベース部21に設置されていると説明したが、これに限られず、例えば、筐体20のカバー部22に設置されてもよい。
このような構成により、ベース部21に発電プレート30a〜30pが並設された場合でも、複数の発電プレート30の各々に接続されている配線33をまとめることができるため、当該配線33の整理を容易に行うことができる。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のベース部の構成−収容穴)
収容穴54は、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41を収容するための穴部である。この収容穴54は、ベース部21における発電プレート30a〜30p側の側面に配置されており、具体的には、発電プレート30fと発電プレート30gとの相互間との相互間において、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41と対向する位置に配置されている。ここで、この収容穴54の具体的な形状については、例えば、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41を収容することができ、且つ発電プレート30が第1変形量まで押圧変形可能となる形状にて設定されており、例えば、直径3.5mm程度の略円形状であり、深さ2mm程度に設定されている。
このような構成により、発電プレート30の第1変形量まで押圧変形を許容しながら、カバー部22がベース部21に対して前後方向又は左右方向に略沿ってずれることを抑制することができる。なお、発電プレート30と、カバー部22における第1の当接部40と、ベース部21における空間部55及び第2の当接部52とを含める構成は、以下では「発電モジュール60」と総称する。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−発電モジュールの構成−第1の当接部及び第2の当接部の配置)
次に、発電モジュール80の構成について説明する。図6は、発電モジュール80の構成を示す斜視図である。図7は、図6の分解斜視図である。まず、発電モジュール80の構成のうち、第1の当接部40及び第2の当接部52の配置については、例えば、発電装置10に押圧力が加えられていない場合には、発電プレート30が第1の当接部40及び第2の当接部52と当接することによって当該発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第2変形量に達し、発電装置10に押圧力が加えられた場合には、第1の当接部40の移動に伴って発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接部40及び第2の当接部52が配置されている。ここで、「第2変形量」とは、第1変形量よりも小さな変形量を意味し、実施の形態1では、発電プレート30の圧電素子31における電圧の増加量が比較的低い範囲に対応する変形量(例えば、0.2mm程度等)を第2変形量として説明する。
具体的には、図6、図7に示すように、第1の当接部40の中心が圧電素子31の中心と上下方向に略沿って同一位置に位置するように、当該第1の当接部40が配置されている。また、第2の当接部52の中心(具体的には空間部55の中心)が圧電素子31の中心と上下方向に略沿って同一位置に位置するように、第2の当接部52が配置されている。そしてさらに、発電装置10に押圧力が加えられていない状態において、第1の当接部40と第2の当接部52との相互間の距離が発電プレート30を第2変形量まで押圧変形させることが可能な距離となるように、第1の当接部40と第2の当接部52とが配置されている。この場合において、発電プレート30を第2変形量まで押圧変形させる方法については、例えば、筐体20のカバー部22及びベース部21の自重によって発電プレート30を第2変形量まで押圧変形させる方法等が採用される。具体的には、カバー部22及びベース部21が、発電プレート30を第2変形量まで押圧変形させることが可能な重さが得られる形状にて形成されたり、あるいは、カバー部又はベース部21に所定量のおもり(図示省略)が取り付けられる。
このような配置により、発電装置10に押圧力が加えられていない状態で、圧電素子31を押圧変形させるので、従来の装置に比べて、発電装置10に押圧力が加えられていない状態から押圧力が加えられることによって発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの圧電素子31の変形量を小さくすることができる。
(筐体及び発電モジュールの詳細について−筐体のベース部及び発電プレートの構成)
次に、筐体20のベース部21及び発電プレート30の構成について説明する。図8は、ベース部21及び発電プレート30の構成の詳細を示す図である。ベース部21及び発電プレート30の構成については、例えば、発電プレート30が第2の当接部52と当接した状態において、圧電素子31が空間部55と対応する部分の領域内に常に収まるように、ベース部21及び発電プレート30が形成されている。
具体的には、図8(a)に示すように、発電プレート30が第2の当接部52と当接した状態においては、凹部51の左端部から振動板32の左端部までの長さA1、凹部51の右端部から振動板32の右端部までの長さA2、凹部51の左端部から空間部55の左端部までの長さB1、凹部51の右端部から空間部55の右端部までの長さB2、振動板32の左端部から圧電素子31の左端部までの長さC1、振動板32の右端部から圧電素子31の右端部までの長さC2、圧電素子31の左端部から右端部までの長さD、凹部51の左端部から凹部51の右端部までの長さEとすると、ベース部21及び発電プレート30は、下記式(1)から下記式(6)に基づいて形成されている。
C1≧B1・・・(1)
E−C1−D≧B2・・・(2)
E−C1−C2−D≦B2・・・(3)
C2≧B2・・・(4)
E−C2−D≧B1・・・(5)
E−C1−C2−D≦B1・・・(6)
より具体的には、図8(b)に示すように、発電プレート30が凹部51の左端部と当接した状態においては、圧電素子31を空間部55と対応する部分の領域内に収めるためには、式(1)から式(3)の条件を満たす必要がある。また、図8(c)に示すように、発電プレート30が凹部51の右端部と当接した状態においては、圧電素子31を空間部55と対応する部分の領域内に収めるためには、式(4)から式(6)の条件を満たす必要がある。これらのことを踏まえると、圧電素子31を空間部55と対応する部分の領域内に常に収めるためには、式(1)から式(6)の条件に基づいて、ベース部21及び発電プレート30が形成される必要がある。
例えば、凹部51の左端部から振動板32の左端部までの長さA1=1mm、凹部51の右端部から振動板32の右端部までの長さA2=1mm、凹部51の左端部から空間部55の左端部までの長さB1=2.5mm、凹部51の右端部から空間部55の右端部までの長さB2=2.5mm、振動板32の左端部から圧電素子31の左端部までの長さC1=4mm、振動板32の右端部から圧電素子31の右端部までの長さC2=4mm、圧電素子31の左端部から右端部までの長さD=15mm、凹部51の左端部から凹部51の右端部までの長さE=25mmであった場合には、C1(=4mm)≧B1(=2.5mm)、E−C1−D(=25mm−4mm−15mm=5mm)≧B2(=2.5mm)、E−C1−C2−D(=25mm−4mm−4mm−15mm=2mm)≦B2(=2.5mm)、C2(=4mm)≧B2(=2.5mm)、E−C2−D(=25mm−4mm−15mm=5mm)≧B1(=2.5mm)、E−C1−C2−D(=25mm−4mm−4mm−15mm=2mm)≦B1(=2.5mm)となり、式(1)から式(6)の条件をすべて満たすので、圧電素子31が空間部55と対応する部分の領域内に常に収められる。
このような構成により、発電装置10に押圧力が加えられた場合に圧電素子31全体を常に変形させることができるので、圧電素子31の一部が空間部55と対応する部分の領域内に収まっていない場合に比べて、発電装置10の発電効率を向上させることが可能となる。
(発電装置の機能について)
このように構成された発電装置10の機能は以下の通りである。図9は、発電装置10が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けて変形した状態を示す図である。
図3及び図5に示すように、発電装置10が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けていない場合には、発電プレート30a〜30pの各々が対応する第1の当接部40及び第2の当接部52と当接することによって、当該発電プレート30a〜30pの各々の一部が対応する空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30a〜30pの押圧変形が第2変形量に達する(図3では、発電プレート30e〜30hの変形が示されているが、発電プレート30a〜30d、30i〜30pの変形についても図3と同様に変形する。なお、図9についても同様とする)。
この場合において、上述した発電プレート30a〜30pの押圧変形により、発電プレート30a〜30pの各々の上面に陰極の電流が起電すると共に、発電プレート30a〜30pの各々の下面に陽極の電流が起電することにより、発電プレート30a〜30pの各々に電圧が発生する。このように、発電プレート30a〜30pの各々に電圧が発生すると、発電プレート30a〜30pの各々の圧電素子31のプラス端子と接続されている配線33を介して陽極の電流が回路基板に流れると共に、及び当該圧電素子31のマイナス端子と接続されている配線33を介して陰極の電流が回路基板に流れる。このように回路基板50に流れた電流は、整流部によって直流電流に変換され、当該変換された電流が出力端子を介して外部機器に出力される。
次に、図9に示すように、発電装置10が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けた場合には、筐体20のカバー部22が押圧変形することで第1の当接部40がZ’方向に略沿って移動し、この第1の当接部40の移動に伴って発電プレート30a〜30pの各々の一部が対応する空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30a〜30pの押圧変形が第1変形量に達すると共に、筐体20のカバー部22が保護柱41と当接する。
この場合において、発電プレート30a〜30pの各々には、発電プレート30a〜30pの押圧変形が第2変形量であった場合に比べて大きな電圧が発生する。そして、発電プレート30a〜30pの各々の圧電素子31のプラス端子と接続されている配線33を介して陽極の電流が回路基板に流れると共に、及び当該圧電素子31のマイナス端子と接続されている配線33を介して陰極の電流が回路基板に流れ、当該回路基板に流れた電流が整流部によって直流電流に変換された後、当該変換された電流は出力端子を介して外部機器に出力される。
このように、発電装置10に押圧力が加えられていない状態で、圧電素子31を押圧変形させることにより、発電装置10に押圧力が加えられていない状態から押圧力が加えられることによって発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの圧電素子31の変形量を小さくすることができるため、従来の装置に比べて、圧電素子31における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる。
(効果)
このように実施の形態1によれば、発電装置10に押圧力が加えられていない場合には、発電プレート30が第1の当接部40及び第2の当接部52と当接することによって当該発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第2変形量に達し、発電装置10に押圧力が加えられた場合には、第1の当接部40の移動に伴って発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接部40及び第2の当接部52を配置したので、発電装置10に押圧力が加えられていない状態で、圧電素子31を押圧変形させることにより、発電装置10に押圧力が加えられていない状態から押圧力が加えられることによって発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの圧電素子31の変形量を小さくすることができるため、従来の装置に比べて、圧電素子31における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる。
また、発電プレート30が第2の当接部52と当接した状態において、圧電素子31が空間部55と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも発電プレート30を形成したので、発電装置10に押圧力が加えられた場合に圧電素子31全体を常に変形させることができ、圧電素子31の一部が空間部55と対応する部分の領域内に収まっていない場合に比べて、発電装置10の発電効率を向上させることが可能となる。
また、1つのベース部21の側面の一方において、発電プレート30が当該側面と当接するように、当該発電プレート30を所定方向に沿って複数並設し、複数の発電プレート30の各々における1つのベース部21と当接する側面とは反対側の側面に、複数の第1の当接部40をそれぞれ設け、1つのベース部21における複数の発電プレート30の各々と対応する部分の一部を、第2の当接部52としてそれぞれ形成し、1つのベース部21における複数の発電プレート30の各々と対応する部分の他の一部に、空間部55をそれぞれ形成したので、簡易な構成で発電プレート30の設置数を増やすことができるため、発電量の増大を容易に図ることが可能となる。
また、少なくとも2つ以上の発電プレート30の圧電素子31の各々と接続された配線33を集約するための集約領域を備えたので、1つのベース部21に複数の発電プレート30が並設された場合でも、各発電プレート30に接続されている配線33をまとめることができるため、当該配線33の整理を容易に行うことができる。
また、1つのベース部21における各凹部51の第1の当接部40側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、空間部55を形成し、1つのベース部21における凹部51の第1の当接部40側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、第2の当接部52として形成したので、固定具等を用いることなく発電プレート30を凹部51に簡易に固定することができ、発電装置10の製造性を向上させることが可能となる。
また、発電プレート30の変形が所定量に達した場合に当該発電プレート30の変形を抑制する保護柱41を備えたので、圧電素子31の過度な押圧変形を抑制することができ、圧電素子31の割れ等を防止することが可能となる。
また、振動板32の厚さが圧電素子31の厚さよりも厚くなるように、振動板32を形成したので、振動板32を備えていない発電プレート30に比べて発電プレート30の耐力を向上させることができ、圧電素子31の割れ等を一層防止することが可能となる。
また、ベース部21及び発電プレート30を、C1≧B1、E−C1−D≧B2、E−C1−C2−D≦B2、C2≧B2、E−C2−D≧B1、E−C1−C2−D≦B1に基づいて形成したので、発電プレート30が凹部51内に設けられた場合でも、圧電素子31全体を確実に変形させることができる。
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、ベース部が回路基板である形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
(構成)
まず、実施の形態2に係る発電装置の構成について説明する。図10は、実施の形態2に係る発電装置を示す一部破断斜視図である。図11は、図10のD−D矢視断面図である。図12は、図11における領域Eの拡大図である。図10から図12に示すように、実施の形態2の発電装置110は、実施の形態1に係る発電装置10の構成要素に対して、発電プレート30の設置数を16体(具体的には左右方向に4体配置×前後方向に4体配置)から9体(具体的には右方向に3体配置×前後方向に3体配置)に変更し(以下では、発電プレート30a〜30iと称する)、保護柱41、及び凹部51を省略し、中心スペーサ60を加えて構成されている。また、筐体20の構成、回路基板70の構成、及び圧電素子31の構成についても、下記に示す工夫が施されている。
(構成−筐体の構成)
筐体20の構成については、図10から図12に示すように、筐体20が絶縁処理された金属材料等にて形成されている。また、筐体20のカバー部22は、第1の当接部40と別体に形成されており、筐体20のベース部21は、第2の当接部52と別体に形成されている。
ここで、カバー部22は、ベース部21に対して可動可能なように配置された略矩形状の板状体であり、その上面及び下面の一部は平坦面とされている。また、このカバー部22におけるベース部21の側板21bに対応する各位置には、下面に開放する溝部22cが形成されており、この溝部22cによって側板21bの上端部が上下動自在に嵌合されている。また、この溝部22cには、図示しない弾性体が配置されている。この弾性体は、歩行中のユーザによって加えられた押圧力に対するカバー部22の上下方向の移動量(例えば1mm程度等)を調整する調整手段であると共に、当該押圧力が取り除かれた後に、カバー部22を最上方位置に押し上げて復帰させるための復帰手段であり、例えばゴム等の可撓性材料にて形成されている。
このような構成により、実施の形態1の筐体に比べて簡易な構造にすることができ、筐体20の製造性を向上させることができる。
(構成−中心スペーサ)
中心スペーサ60は、筐体20のカバー部22の押圧力を発電プレート30に伝達するためスペーサである。図10から図12に示すように、中心スペーサ60は、例えば、絶縁処理された金属材料等にて形成されており、カバー部22と発電プレート30との相互間に配置されている。また、この中心スペーサ60は、中心スペーサ本体61と、複数の第1の当接部40とを備えている。なお、この中心スペーサ60の形成方法は任意であるが、例えば、中心スペーサ本体61と第1の当接部40とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
(構成−中心スペーサ−中心スペーサ本体)
中心スペーサ本体61は、中心スペーサ60の基本構造体であり、第1の当接部40を支持するものである。図10から図12に示すように、中心スペーサ本体61は、例えば略平坦状の板状体にて形成されている。ここで、中心スペーサ本体61の具体的な形状については任意であるが、この中心スペーサ本体61の平面形状については、例えば、カバー部22の平面形状と相似形状に設定されており、具体的には、130mm×130mm程度の略正方形状に設定されている。また、中心スペーサ本体61の厚さについては、例えば、発電プレート30の圧電素子31の厚さと略同一の厚さに設定されており(あるいは、発電プレート30の圧電素子31の厚さよりも厚く又は薄く設定されてもよい)、具体的には0.3mm程度に設定されている。また、中心スペーサ本体61の上面がカバー部22の下面と当接するように、当該中心スペーサ本体61が配置されている。そして、中心スペーサ本体61は、カバー部22に対して接着剤や固定具等にて固定されている。
また、中心スペーサ本体61には、配線用凹部61aが複数設けられている。配線用凹部61aは、発電プレート30と接続された配線33の余長部分を収容するための空間であり、例えば、中心スペーサ本体61における各発電プレート30と配線33との接続位置近傍部分にそれぞれ形成されている。
(構成−中心スペーサ−第1の当接部)
複数の第1の当接部40は、中心スペーサ本体61における発電プレート30a〜30iの各々と対向する位置にそれぞれ配置されており、具体的には、発電プレート30a〜30iの各々の上面(具体的には、各発電プレート30の圧電素子31)と当接するように配置されている。また、この第1の当接部40の平面形状については、例えば圧電素子31の平面形状よりも小さく設定されており、具体的には、直径5mm程度の略円形状にて設定されている。
このような構成により、例えば発電プレート30の設置数及び形状に応じて中心スペーサ60をカスタマイズして設置することができるため、実施の形態1の発電装置10に比べて、ユーザの多様なニーズに応じた発電装置110の製造が容易となる。
(構成−回路基板の構成)
回路基板70の構成については、図10から図12に示すように、回路基板70は、筐体20のベース部21の上面において、発電プレート30a〜30iの各々の下面と当接するように配置されている。ここで、回路基板70の具体的な形状については任意であるが、回路基板70の平面形状については、例えば、中心スペーサ本体61の平面形状と略同一に設定されており、具体的には、130mm×130mm程度の略正方形状に設定されている。また、回路基板70の厚さについては、例えば、発電プレート30の第1変形量に相当する厚さ以上に設定されており、具体的には2mm程度に設定されている。
また、回路基板70には、空間部55と、第2の当接部52と、集約領域53と、留め金71とがそれぞれ複数設けられている。
空間部55は、回路基板70における発電プレート30a〜30iの各々と対応する部分の一部にそれぞれ形成されており、発電プレート30の中心と空間部55の中心とが上下方向に略沿って同一位置に位置するように配置されている。この空間部55の形成方法については、例えば、回路基板70における発電プレート30a〜30iの各々と対応する部分の一部に貫通孔を設けることにより形成する方法等が採用されている。
第2の当接部52は、回路基板70における発電プレート30a〜30iの各々と対応する部分の他の一部にそれぞれ形成されており、回路基板70における発電プレート30の外縁部分に対応する部分から空間部55の外縁部分に至る部分に配置されている。
集約領域53は、例えば公知のプリント配線板を用いて構成されている。また、この集約領域53は、回路基板70における発電プレート30a〜30i側の側面に配置されており、具体的には、発電プレート30a〜30cと発電プレート30d〜30fとの相互間、発電プレート30d〜30fと発電プレート30g〜30iとの相互間において、回路基板70の左端近傍位置から右端近傍位置まで左右方向に略沿って配置されている。つまり、この実施の形態2においては、実施の形態1のような集約領域53と配線33を用いた構成と同様の送電機能を、集約領域53を用いて達成している。
留め金71は、発電プレート30a〜30iの各々を回路基板70に着脱自在に取付可能とすると共に、発電プレート30と回路基板70とを電気的及び機械的に接続する接続手段である。この留め金71は、例えば導電性を有する公知のクリップ等を用いて構成されており、回路基板70における発電プレート30a〜30iの各々の外縁近傍部分に複数配置され(具体的には、所定間隔を隔てて3つ配置されている)、半田付け等によって固定されている。
このように、回路基板70に第2の当接部52が設けられることで、第2の当接部52としての専用の部品を別途設ける必要がなくなるため、従来の装置に比べて発電装置110の製造コストを低減することが可能となる。また、回路基板70に留め金71が設けられることで、発電プレート30a〜30iの各々を着脱自在に取り付けることができ、状況に応じて発電プレート30a〜30iの設置数を調整することができる。なお、上述した回路基板70は、特許請求の範囲の「ベース部」に対応する。
(構成−ベース部21及び発電プレート30の構成)
図13は、ベース部21及び発電プレート30の構成の詳細を示す図である。図14は、発電装置110が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けて変形した状態を示す図である。ベース部21及び発電プレート30の構成については、具体的には、図13に示すように、発電プレートが第2の当接部52と当接した状態においては、振動板32の左端部から圧電素子31の左端部までの長さC1、振動板32の右端部から圧電素子31の右端部までの長さC2、圧電素子31の左端部から右端部までの長さD、振動板32の左端部から空間部55の左端部までの長さF1、振動板32の右端部から空間部55の右端部までの長さF2、振動板32の左端部から振動板32の右端部までの長さGとすると、ベース部21及び発電プレート30が下記式(7)、下記式(8)に基づいて形成されている。
C1≧F1・・・(7)
C2≧F2・・・(8)
例えば、振動板32の左端部から圧電素子31の左端部までの長さC1=4mm、振動板32の右端部から圧電素子31の右端部までの長さC2=4mm、圧電素子31の左端部から右端部までの長さD=15mm、振動板32の左端部から空間部55の左端部までの長さF1=1.5mm、振動板32の右端部から空間部55の右端部までの長さF2=1.5mm、振動板32の左端部から振動板32の右端部までの長さG=20mmであった場合には、C1(=4mm)≧F1(=1.5mm)、C2(=4mm)≧F2(=1.5mm)となり、式(7)、式(8)の条件をすべて満たすので、圧電素子31が空間部55と対応する部分の領域内に常に収められる。
このような構成により、図14に示すように、実施の形態1と同様に、発電装置110に押圧力が加えられた場合に、圧電素子31全体を常に変形させることができるので、圧電素子31の一部が空間部55と対応する部分の領域内に収まっていない場合に比べて、発電装置110の発電効率を向上させることが可能となる。
(構成−その他について)
上述した発電装置110の構成以外にも、発電装置110は、任意の構造にて構成可能である。図15、図16は、実施の形態2の変形例に係る発電装置110における発電モジュール60の構成の一例を示す斜視図である。
図15に示す変形例の発電モジュール80では、発電プレート30の平面形状(具体的には、圧電素子31及び振動板32の平面形状)が略正三角形状に設定され、空間部55の平面形状が略正六角形状に設定されている。より具体的には、発電プレート30の各辺の長さが空間部55の各辺の長さよりも長くなるように、発電プレート30及び空間部55の平面形状が設定されている(図16の発電プレート30及び空間部55の平面形状についても同様とする)。また、第1の当接部40は、発電プレート30の上面における略中央部分と当接するように配置されている。また、第2の当接部52は、回路基板70における発電プレート30の各角部との当接部分に配置されている。
また、図16に示す変形例の発電モジュール80では、発電プレート30の平面形状(具体的には、圧電素子31及び振動板32の平面形状)が略正方形状に設定され、空間部55の平面形状が略正八角形状に設定されている。また、第1の当接部40が、発電プレート30の上面における略中央部分と当接するように配置されている。また、第2の当接部52は、回路基板70における発電プレート30の各角部との当接部分に配置されている。
これらの構成により、発電プレート30の平面形状が略正三角形状又は略正方形状である場合でも、当該発電プレート30の各角部と第2の当接部52とが当接しているため、発電プレート30を安定して押圧することが可能となる。
(効果)
このように実施の形態2によれば、1つのベース部21は、発電プレート30と電気的に接続された回路基板70であるので、第2の当接部52としての専用の部品を別途設ける必要がなくなるため、従来の装置に比べて発電装置110の製造コストを低減することが可能となる。
また、発電プレート30a〜30iの少なくとも一部を、回路基板70に着脱自在に取付可能としたので、状況に応じて発電プレート30の設置数を調整することができるため、発電装置110の発電量を容易に調整することが可能となる。
また、ベース部21及び発電プレート30を、C1≧F1、C2≧F2に基づいて形成したので、例えば、発電プレート30が留め金71等によって回路基板70に固定された場合でも、圧電素子31全体を確実に変形させることができる。
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、発電装置に押圧力が加えられた場合に、発電プレート30が押圧変形しづらい場合であっても、この発電プレート30の押圧変形を、従来とは異なる技術により従来と同様に達成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
(発電プレートについて)
上記実施の形態1、2では、発電プレート30は、振動板32の側面の一方に圧電素子31が設けられている発電プレート(いわゆるユニモルフ型)であると説明したが、例えば、振動板32の両側面に圧電素子31が各々設けられている発電プレート(いわゆるバイモルフ型)であってもよい。
また、上記実施の形態1、2では、発電プレート30は、圧電素子31と、振動板32とを備えていると説明したが、例えば、圧電素子31を保護等するために、圧電素子31の全体又は一部を覆うための樹脂(ピエソフィルム等)をさらに備えてもよい。あるいは、例えば、振動板32を省略してもよい。
また、上記実施の形態1、2では、発電プレート30は、圧電素子31を備えていると説明したが、例えば、圧電素子31に代えて、往復運動によって発電可能な機構(具体的には、人工筋肉、油圧モータ、電磁誘導方式のモータ、超磁歪、エレクトレット等)を備えてもよい。
また、上記実施の形態1、2では、発電プレート30が第2の当接部52と当接した状態において、圧電素子31が空間部55と対応する部分の領域内に常に収まるように、圧電素子31が形成されていると説明したが、これに限られず、例えば、発電プレート30が第2の当接部52と当接した状態において、圧電素子31の一部が空間部55と対応する部分の領域外に収まるように、圧電素子31が形成されてもよい。具体的には、実施の形態1において、振動板32の左端部から圧電素子31の左端部までの長さC1が凹部51の左端部から空間部55の左端部までの長さB1よりも短くなるように(すなわち、C1<B1となるように)、圧電素子31が形成される。
また、上記実施の形態2では、発電プレート30の外縁部分全体が第2の当接部52と当接するように、発電プレート30が設置されていると説明したが、これに限られず、例えば、発電プレート30の外縁部分の一部が第2の当接部52と当接するように、発電プレート30が設置されてもよい。具体的には、実施の形態2においては、空間部55の左側部分のみが発電プレート30によって覆われないように、当該発電プレート30が配置され、当該発電プレート30における外縁部分のうち右側部分のみが留め金71によって機械的に接続される。この場合においては、例えば、第1の当接部40は、発電プレート30における留め金71との接続部分とは反対側の部分(具体的には、発電プレート30における外縁部分のうち左側部分)に配置されると共に、第2の当接部52は、回路基板70における上記外縁部分のうち右側部分との当接部分に配置される。これにより、発電プレート30の平面形状の大きさに関わらず、発電プレート30を押圧変形させることが可能となる。
また、上記実施の形態2では、発電プレート30a〜30iは、回路基板70の上面に設けられていると説明したが、これに限られない。例えば、図17に示すように、発電プレート30a〜30iは、回路基板70の上面及び下面に設けられてもよい。この場合には、これら発電プレート30a〜30iを変形可能にするために、中心スペーサ60が筐体20のベース部21とカバー部22とに設けられる。このような構成により、実施の形態2に係る発電装置110に比べて発電プレート30の設置数を増やすことができ、発電量を増加させることが可能となる。なお、図17に示す発電装置110において、例えば、回路基板70が可撓性の高い材料にて形成されている場合には、回路基板70の振動に伴って第2の当接部52が移動することにより、発電プレート30を変形させることができ、発電装置110の発電量を一層増加させることが可能となる。
(振動板について)
また、上記実施の形態1、2では、振動板32の厚さが圧電素子31の厚さよりも厚く設定されると説明したが、例えば、振動板32の厚さが圧電素子31の厚さよりも薄く設定されてもよく、あるいは略同一の厚さに設定されてもよい。
また、上記実施の形態1、2では、圧電素子31の中心と振動板32の中心とが上下方向に略沿って同一位置に位置するように、振動板32が配置されていると説明したが、例えば、圧電素子31の中心が振動板32の中心よりも左側の位置(又は右側の位置)に位置するように、振動板32が配置されてもよい。
(筐体について)
上記実施の形態1では、筐体20のベース部21には、凹部51が設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、凹部51が省略されてもよい。この場合において、図18に示すように、第2の当接部52は、ベース部21における発電プレート30と隣接する部分の一部に形成される。
(中心スペーサ及び回路基板の配置について)
上記実施の形態2では、中心スペーサ60が、筐体20のカバー部22と発電プレート30との相互間に配置されており、回路基板70が、筐体20のベース部21と発電プレート30との相互間に配置されていると説明したが、例えば、中心スペーサ60が、筐体20のベース部21と発電プレート30との相互間に配置され、回路基板70が、カバー部22と発電プレート30との相互間に配置されてもよい。この場合において、第1の当接部40は、発電プレート30の下面と当接するように配置され、第2の当接部52は、発電プレート30の上面と当接するように配置される。これにより、発電装置110に押圧力が加えられた場合には、第2の当接部52の移動に伴って発電プレート30の一部が空間部55に出入りすることによって、当該発電プレート30を押圧変形させることが可能となる。
(保護柱について)
上記実施の形態1では、保護柱41が筐体20のカバー部22に設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、筐体20のベース部21に設けられてもよい。
また、上記実施の形態2では、保護柱41が設けられていないが、これに限られない。例えば、図19に示すように、保護柱41は、中心スペーサ本体61において、第1の当接部40同士の相互間に設けられてもよい。この場合において、保護柱41の配置については、例えば、図19の右側に示すように、保護柱41の底面が回路基板70と対向するように、保護柱41は配置されてもよい。また、図19の左側に示すように、保護柱41が回路基板70に形成された貫通孔72を介して筐体20のベース部21に形成された一対の突起部21c同士の相互間に嵌め合わされるように、当該保護柱41は配置されてもよい(あるいは、この貫通孔72の形成を省略してもよい)。なお、この突起部21の上下方向の長さについては、具体的には、回路基板70の上下方向の長さの略半分程度の長さに設定されている。
(留め金について)
上記実施の形態2では、発電プレート30と回路基板70とが留め金71によって電気的及び機械的に接続されていると説明したが、これに限られない。例えば、留め金71に代えてはんだ部とし、このはんだ部によって発電プレート30と回路基板70とが電気的及び機械的に接続されてもよい。このはんだ部の配置については、例えば、はんだ部が発電プレート30a〜30iの各々の外縁近傍部分に所定間隔を隔てて複数(例えば3つ等)配置されてもよく、あるいは、はんだ部が発電プレート30a〜30iの各々の外縁近傍部分全部にわたって配置されてもよい。
(発電モジュールの個数について)
上記実施の形態1、2では、発電装置が、複数の発電モジュール80を備えていると説明したが、例えば、単数の発電モジュール80を備えてもよい。
(付記)
付記1の発電装置は、発電素子を用いて外力を電気に変換する発電装置であって、前記発電素子を有する発電プレートと、前記発電プレートの側面の一方と当接可能に設けられた第1当接手段と、前記発電プレートにおける前記第1当接手段側の側面とは反対側の側面と当接可能に設けられた第2の当接手段と、を備え、前記第2の当接手段は、前記発電プレートが前記第2の当接手段側に向けて押圧された場合に、当該発電プレートが少なくとも第1変形量まで押圧変形可能となるように、当該発電プレートが入り込むことを許容する空間部を備え、当該発電装置に外力が加えられていない場合には、前記発電プレートが前記第1の当接手段及び前記第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量よりも小さな変形量である第2変形量に達し、当該発電装置に外力が加えられた場合には、前記第1の当接手段又は前記第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って前記発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量に達するように、前記第1の当接手段及び前記第2当接手段を配置した。
また、付記2の発電装置は、付記1に記載の発電装置において、前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも前記発電プレートを形成した。
また、付記3の発電装置は、付記1又は2に記載の発電装置において、1つのベース部をさらに備え、前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成した。
また、付記4の発電装置は、付記3に記載の発電装置において、少なくとも2つ以上の前記発電プレートの前記発電素子の各々と接続された配線を集約するための集約領域を備えた。
また、付記5の発電装置は、付記3又は4に記載の発電装置において、前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とした。
また、付記6の発電装置は、付記3から5のいずれか一項に記載の発電装置において、前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成した。
また、付記7の発電装置は、付記3から6のいずれか一項に記載の発電装置において、前記1つのベース部は、前記発電プレートと電気的に接続された回路基板である。
また、付記8の発電装置は、付記1から7のいずれか一項に記載の発電装置において、前記発電プレートの押圧変形が所定量に達した場合に当該発電プレートの押圧変形を抑制する変形抑制手段をさらに備えた。
また、付記9の発電装置は、付記1から8のいずれか一項に記載の発電装置において、前記発電プレートは、前記発電素子と、前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、前記発電素子を、前記振動板の少なくとも一方の側面に配置し、前記振動板の厚さが前記発電素子の厚さよりも厚くなるように、前記振動板を形成した。
また、付記10の発電装置は、付記1に記載の発電装置において、1つのベース部をさらに備え、前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成し、前記発電プレートは、前記発電素子と、前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、C1≧B1、E−C1−D≧B2、E−C1−C2−D≦B2、C2≧B2、E−C2−D≧B1、E−C1−C2−D≦B1(ここで、B1は前記凹部における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、B2は前記凹部における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、Dは前記発電素子における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ、Eは前記凹部における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ)。
また、付記11の発電装置は、付記1に記載の発電装置において、1つのベース部をさらに備え、前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成し、前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とし、前記発電プレートは、前記発電素子と、前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、C1≧F1、C2≧F2(ここで、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、F1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、F2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ)。
(付記の効果)
付記1に記載の発電装置によれば、発電装置に外力が加えられていない場合には、発電プレートが第1の当接手段及び第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの押圧変形が第2変形量に達し、発電装置に外力が加えられた場合には、第1の当接手段又は第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って発電プレートの一部が空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接手段及び第2当接手段を配置したので、発電装置に外力が加えられていない状態で、発電素子を押圧変形させることにより、発電装置に外力が加えられていない状態から外力が加えられることによって発電プレートの押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの発電素子の変形量を小さくすることができるため、従来の装置に比べて、発電素子における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる。
付記2に記載の発電装置によれば、発電プレートが第2の当接手段と当接した状態において、発電素子が空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも前記発電プレートを形成したので、発電装置に外力が加えられた場合に発電素子全体を常に変形させることができ、発電素子の一部が空間部と対応する部分の領域内に収まっていない場合に比べて、発電装置の発電効率を向上させることが可能となる。
付記3に記載の発電装置によれば、1つのベース部の側面の一方において、発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、複数の発電プレートの各々における1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の第1の当接手段をそれぞれ設け、1つのベース部における複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、第2の当接手段としてそれぞれ形成し、1つのベース部における複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、空間部をそれぞれ形成したので、簡易な構成で発電プレートの設置数を増やすことができるため、発電量の増大を容易に図ることが可能となる。
付記4に記載の発電装置によれば、少なくとも2つ以上の前記発電プレートの前記発電素子の各々と接続された配線を集約するための集約領域を備えたので、1つのベース部に複数の発電プレートが並設された場合でも、各発電プレートに接続されている配線をまとめることができるため、当該配線の整理を容易に行うことができる。
付記5に記載の発電装置によれば、複数の発電プレートの少なくとも一部を、1つのベース部に着脱自在に取付可能としたので、状況に応じて発電プレートの設置数を調整することができるため、発電装置の発電量を容易に調整することが可能となる。
付記6に記載の発電装置によれば、1つのベース部における凹部の第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、空間部を形成し、1つのベース部における凹部の第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、第2の当接手段として形成したので、固定具等を用いることなく、発電プレートを凹部に簡易に固定することができ、発電装置の製造性を向上させることが可能となる。
付記7に記載の発電装置によれば、1つのベース部は、発電プレートと電気的に接続された回路基板であるので、第2の当接手段としての専用の部品を別途設ける必要がなくなるため、従来の装置に比べて発電装置の製造コストを低減することが可能となる。
付記8に記載の発電装置によれば、発電プレートの押圧変形が所定量に達した場合に当該発電プレートの押圧変形を抑制する変形抑制手段をさらに備えたので、発電素子の過度な押圧変形を抑制することができ、発電素子の割れ等を防止することが可能となる。
付記9に記載の発電装置によれば、振動板の厚さが発電素子の厚さよりも厚くなるように、振動板を形成したので、振動板を備えていない発電プレートに比べて発電プレートの耐力を向上させることができ、発電素子の割れ等を一層防止することが可能となる。
付記10に記載の発電装置によれば、発電プレート、及び1つのベース部を、C1≧B1、E−C1−D≧B2、E−C1−C2−D≦B2、C2≧B2、E−C2−D≧B1、E−C1−C2−D≦B1に基づいて形成したので、発電プレートが凹部内に設けられた場合でも、発電素子全体を確実に変形させることができる。
付記11に記載の発電装置によれば、発電プレート、及び1つのベース部を、C1≧F1、C2≧F2に基づいて形成したので、例えば、発電プレートが留め金等によってベース部に固定された場合でも、発電素子全体を確実に変形させることができる。
1 発電床
2 収容部
3 連結部
10 発電装置
20 筐体
21 ベース部
21a 固定板
21b 側板
21c 突起部
22 カバー部
22a カバー部本体
22b 側板
22c 溝部
30、30a〜30p 発電プレート
31 圧電素子
32 振動板
33 配線
40 第1の当接部
41 保護柱
51 凹部
52 第2の当接部
53 集約領域
54 収容穴
55 空間部
60 中心スペーサ
61 中心スペーサ本体
61a 配線用凹部
70 回路基板
71 留め金
72 貫通孔
80 発電モジュール
110 発電装置
W 設置面

Claims (11)

  1. 発電素子を用いて外力を電気に変換する発電装置であって、
    前記発電素子を有する発電プレートと、
    前記発電プレートの側面の一方と当接可能に設けられた第1当接手段と、
    前記発電プレートにおける前記第1当接手段側の側面とは反対側の側面と当接可能に設けられた第2の当接手段と、を備え、
    前記第2の当接手段は、
    前記発電プレートが前記第2の当接手段側に向けて押圧された場合に、当該発電プレートが少なくとも第1変形量まで押圧変形可能となるように、当該発電プレートが入り込むことを許容する空間部を備え、
    当該発電装置に外力が加えられていない場合には、前記発電プレートが前記第1の当接手段及び前記第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量よりも小さな変形量である第2変形量に達し、当該発電装置に外力が加えられた場合には、前記第1の当接手段又は前記第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って前記発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量に達するように、前記第1の当接手段及び前記第2当接手段を配置した、
    発電装置。
  2. 前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも前記発電プレートを形成した、
    請求項1に記載の発電装置。
  3. 1つのベース部をさらに備え、
    前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、
    前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、
    前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、
    前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成した、
    請求項1又は2に記載の発電装置。
  4. 少なくとも2つ以上の前記発電プレートの前記発電素子の各々と接続された配線を集約するための集約領域を備えた、
    請求項3に記載の発電装置。
  5. 前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とした、
    請求項3又は4に記載の発電装置。
  6. 前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、
    前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、
    前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成した、
    請求項3から5のいずれか一項に記載の発電装置。
  7. 前記1つのベース部は、前記発電プレートと電気的に接続された回路基板である、
    請求項3から6のいずれか一項に記載の発電装置。
  8. 前記発電プレートの押圧変形が所定量に達した場合に当該発電プレートの押圧変形を抑制する変形抑制手段をさらに備えた、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の発電装置。
  9. 前記発電プレートは、
    前記発電素子と、
    前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、
    前記発電素子を、前記振動板の少なくとも一方の側面に配置し、
    前記振動板の厚さが前記発電素子の厚さよりも厚くなるように、前記振動板を形成した、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の発電装置。
  10. 1つのベース部をさらに備え、
    前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、
    前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、
    前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、
    前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、
    前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成し、
    前記発電プレートは、
    前記発電素子と、
    前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、
    前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、
    C1≧B1、
    E−C1−D≧B2、
    E−C1−C2−D≦B2、
    C2≧B2、
    E−C2−D≧B1、
    E−C1−C2−D≦B1
    (ここで、B1は前記凹部における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、B2は前記凹部における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、Dは前記発電素子における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ、Eは前記凹部における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ)、
    請求項1に記載の発電装置。
  11. 1つのベース部をさらに備え、
    前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、
    前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、
    前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、
    前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成し、
    前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とし、
    前記発電プレートは、
    前記発電素子と、
    前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、
    前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、
    C1≧F1、
    C2≧F2
    (ここで、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、F1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、F2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ)、
    請求項1に記載の発電装置。
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