JP6265543B2 - 発電装置 - Google Patents
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Description
最初に、実施の形態1について説明する。この形態は、1つのベース部に複数の発電プレートを設けた形態である。
まず、発電床の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る発電床を示す斜視図である。図2は、図1の発電装置における筐体が開けられた状態を示す斜視図である。図3は、図2に示す発電装置の筐体が閉じられた状態における図2のA−A矢視断面図である。図4は、図2に示す発電装置の筐体が閉じられた状態における図2のB−B矢視断面図である。図5は、図3における領域Cの拡大図である。なお、以下の説明では、図1のX方向を発電装置の右方向、図1のX’方向を発電装置の左方向、図1のY方向を発電床の後方向、図1のY’方向を発電床の前方向、図1のZ方向を発電床の上方向、図3のZ’方向を発電床の下方向とする。図1に示すように、設置面Wに形成された凹部分に、発電床1が設けられており、この発電床1は、収容部2の内部において、複数の連結部3と、複数の発電装置10と、を備えている。
収容部2は、発電床1の基本構造体であり、連結部3と、発電装置10とを収容する収容手段である。この収容部2は、例えば樹脂材料や金属材料にて形成された略箱状体である。また、この収容部2の形成方法については任意であるが、例えば、正面壁、背面壁と、下面壁と、左面壁と、右面壁とは一体成型により形成され、上面壁は、上記一体成型されたものとは別体として形成される方法等が採用されている。この場合において、上面壁の平面形状については、例えば、歩行中のユーザによって加えられた押圧力を複数の発電装置10に伝達できるように、正面壁と、背面壁と、左面壁と、右面壁とによって形成される環状体の内縁形状と略同一又は当該環状体の内縁形状よりも小さく設定されている。
複数の連結部3は、隣接する発電装置10同士を連結するための連結手段である。これら複数の連結部3の各々は、例えば樹脂材料や金属材料にて形成された略棒状体であり、隣接する発電装置10同士の相互間にそれぞれ配置され、当該隣接する発電装置10に対して固定具等にて接続されている。
複数の発電装置10は、歩行中のユーザによって加えられた押圧力を利用して発電を行う装置である。これら複数の発電装置10は、左右方向に略沿って並設されていると共に、前後方向に略沿って並設されている。ここで、複数の発電装置10の各々の構成の詳細については、当該複数の発電装置10は相互に同一のものであるので、以下では、図1に示す複数の発電装置10の中の1つの発電装置10であって、図2に示す発電装置10(以下、「発電装置10」と称する)に着目して説明する。すなわち、図2から図5に示すように、この発電装置10は、筐体20と、発電プレート30a〜30pと、回路基板(図示省略)とを備えて構成されている(以下では、発電プレート30a〜30pは、相互に区別する必要がない場合には「発電プレート30」と総称する)。
筐体20は、発電装置10の基本構造体であり、発電プレート30a〜30pと、回路基板とを外部から保護する保護手段である。具体的には、図2から図5に示すように、筐体20は、例えば、絶縁材料(具体的には硬質ゴム等の樹脂材料)にて形成された略箱状体である。また、この筐体20は、一側面(例えば上側面等)を開放した略箱形状のベース部21であって、発電プレート30a〜30pと、回路基板とを収容するベース部21と、このベース部21をその開放面側から略覆うカバー部22とを備えて構成されている。
発電プレート30a〜30pは、歩行中のユーザによって加えられた押圧力を電気に変換するものである。図2から図5に示すように、発電プレート30a〜30pは、筐体20におけるベース部21の上面において、左右方向に略沿って所定間隔(例えば5mm程度等)で並設されていると共に、前後方向に略沿って所定間隔(例えば5mm程度等)で並設されている。また、これら発電プレート30a〜30pの各々は、圧電素子31と、振動板32とを備えて構成されている。
圧電素子31は、圧力により変形することで電気を生じる素子である。図2から図5に示すように、圧電素子31は、薄板状体であり、チタン酸バリウム、ジルコニア等の圧電セラミックス、リチウムタンタレート(LiTaO3)等の圧電単結晶にて形成されている。また、この圧電素子31の具体的な形状については、例えば、圧電素子31の平面形状が直径15mm程度であり、圧電素子31の厚さが0.3mm程度である略円板状体にて形成されている。
振動板32は、圧電素子31に応力を加える支持体であると共に、圧電素子31の割れ強度を補強する補強材を兼ねるものである。図2から図5に示すように、振動板32は、ステンレス薄板等の可撓性と耐久性を有する鋼材等からなる円板状体である。また、この振動板32の一方の側面が圧電素子31と当接するように、当該振動板32が配置されている。そして、この振動板32は、圧電素子31に対して接着剤等により接合されている。
回路基板は、発電装置10の各種機能を実現するための電気回路(図示省略)が実装された基板である。この回路基板は、例えば、公知の回路基板を用いて構成されており、筐体20のベース部21の上面に配置されている。また、この回路基板には、プラス端子と、マイナス端子と、整流部と、出力端子とが実装されている(これら各部の図示は省略する)。
次に、実施の形態1に係る筐体20及び後述する発電モジュール80の構成の詳細については、下記に示す工夫が施されている。
まず、筐体20の構成については、例えば、図2から図5に示すように、筐体20のカバー部22には、第1の当接部40と保護柱41とが複数設けられている。これら第1の当接部40及び保護柱41の形成方法については任意であるが、例えば、カバー部22と第2の当接部52及び保護柱41とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
第1の当接部40は、発電プレート30と当接するための第1の当接手段である。図3から図5に示すように、第1の当接部40は、例えば略柱状体にて形成されており、発電プレート30a〜30pの各々(具体的には、各発電プレート30の圧電素子31)と当接するように配置されている。ここで、第1の当接部40の具体的な形状については任意であるが、第1の当接部40の平面形状については、例えば圧電素子31の平面形状よりも小さく設定されており、具体的には、直径16mm程度の略円形状にて設定されている。また、第1の当接部40の厚さについては、例えば後述する保護柱の厚さよりも厚く設定されており、具体的には、2mm程度にて設定されている。また、この第1の当接部40の形成方法については任意であるが、例えば、カバー部22と第1の当接部40とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
保護柱41は、発電プレート30の押圧変形が所定量(例えば、第1変形量等)に達した場合に当該発電プレート30の押圧変形を抑制する変形抑制手段である。この保護柱41は、略柱状体にて形成されおり、第1の当接部40同士の相互間に配置されている。より具体的には、複数の保護柱41のうち、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41(図2では、発電プレート30eに対向する第1の当接部40と発電プレート30iに対向する第1の当接部40との相互間に配置された保護柱41)は、後述するベース部21の収容穴54と対向する位置に配置されており、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41以外のその他の保護柱41(以下、「その他の保護柱41」と称する)は、ベース部21と対向する位置に配置されている。
また、筐体20のベース部21の構成については、例えば、図2から図5に示すように、このベース部21には、複数の凹部51と、複数の第2の当接部52、複数の集約領域53、及び、1つの収容穴54が設けられている。
凹部51は、発電プレート30を受け入れ可能な空間である。この凹部51は、ベース部21の上面であって、発電プレート30a〜30pの各々と対応する部分にそれぞれ形成されている。ここで、凹部51の具体的な形状については任意であるが、凹部51の平面形状については、例えば、発電プレート30の平面形状よりも大きくなるように設定されており、具体的には、直径25mm程度の略円形状にて設定されている。また、凹部51の深さについては、例えば、発電プレート30の振動板32の厚さと略同一に設定されており(あるいは、発電プレート30の振動板32の厚さよりも長く又は短く設定されてもよい)、具体的には1mm程度に設定されている。
第2の当接部52は、ベース部21と当接するための第2の当接手段である。この第2の当接部52は、ベース部21における各凹部51の第1の当接部40側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に形成されている。また、この第2の当接部52の形成方法については任意であるが、例えば、ベース部21と第2の当接部52とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
集約領域53は、少なくとも2つ以上の発電プレート30の圧電素子31の各々と接続された配線33を集約するための領域である。この集約領域53は、ベース部21における発電プレート30a〜30p側の側面に配置されており、具体的には、発電プレート30a〜30dと発電プレート30e〜30hとの相互間、発電プレート30e〜30hと発電プレート30i〜30lとの相互間、及び発電プレート30i〜30lと発電プレート30m〜30pとの相互間において、ベース部21の左端部から右端部に至る位置まで左右方向に略沿って配置されている。なお、この集約領域53の設置については、上述したように、筐体20のベース部21に設置されていると説明したが、これに限られず、例えば、筐体20のカバー部22に設置されてもよい。
収容穴54は、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41を収容するための穴部である。この収容穴54は、ベース部21における発電プレート30a〜30p側の側面に配置されており、具体的には、発電プレート30fと発電プレート30gとの相互間との相互間において、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41と対向する位置に配置されている。ここで、この収容穴54の具体的な形状については、例えば、カバー部22の略中央位置に配置された保護柱41を収容することができ、且つ発電プレート30が第1変形量まで押圧変形可能となる形状にて設定されており、例えば、直径3.5mm程度の略円形状であり、深さ2mm程度に設定されている。
次に、発電モジュール80の構成について説明する。図6は、発電モジュール80の構成を示す斜視図である。図7は、図6の分解斜視図である。まず、発電モジュール80の構成のうち、第1の当接部40及び第2の当接部52の配置については、例えば、発電装置10に押圧力が加えられていない場合には、発電プレート30が第1の当接部40及び第2の当接部52と当接することによって当該発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第2変形量に達し、発電装置10に押圧力が加えられた場合には、第1の当接部40の移動に伴って発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接部40及び第2の当接部52が配置されている。ここで、「第2変形量」とは、第1変形量よりも小さな変形量を意味し、実施の形態1では、発電プレート30の圧電素子31における電圧の増加量が比較的低い範囲に対応する変形量(例えば、0.2mm程度等)を第2変形量として説明する。
次に、筐体20のベース部21及び発電プレート30の構成について説明する。図8は、ベース部21及び発電プレート30の構成の詳細を示す図である。ベース部21及び発電プレート30の構成については、例えば、発電プレート30が第2の当接部52と当接した状態において、圧電素子31が空間部55と対応する部分の領域内に常に収まるように、ベース部21及び発電プレート30が形成されている。
このように構成された発電装置10の機能は以下の通りである。図9は、発電装置10が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けて変形した状態を示す図である。
このように実施の形態1によれば、発電装置10に押圧力が加えられていない場合には、発電プレート30が第1の当接部40及び第2の当接部52と当接することによって当該発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第2変形量に達し、発電装置10に押圧力が加えられた場合には、第1の当接部40の移動に伴って発電プレート30の一部が空間部55に入り込むことにより、当該発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接部40及び第2の当接部52を配置したので、発電装置10に押圧力が加えられていない状態で、圧電素子31を押圧変形させることにより、発電装置10に押圧力が加えられていない状態から押圧力が加えられることによって発電プレート30の押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの圧電素子31の変形量を小さくすることができるため、従来の装置に比べて、圧電素子31における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる。
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、ベース部が回路基板である形態である。なお、実施の形態1と略同様の構成要素については、必要に応じて、実施の形態1で用いたのと同一の符号又は名称を付してその説明を省略する。
まず、実施の形態2に係る発電装置の構成について説明する。図10は、実施の形態2に係る発電装置を示す一部破断斜視図である。図11は、図10のD−D矢視断面図である。図12は、図11における領域Eの拡大図である。図10から図12に示すように、実施の形態2の発電装置110は、実施の形態1に係る発電装置10の構成要素に対して、発電プレート30の設置数を16体(具体的には左右方向に4体配置×前後方向に4体配置)から9体(具体的には右方向に3体配置×前後方向に3体配置)に変更し(以下では、発電プレート30a〜30iと称する)、保護柱41、及び凹部51を省略し、中心スペーサ60を加えて構成されている。また、筐体20の構成、回路基板70の構成、及び圧電素子31の構成についても、下記に示す工夫が施されている。
筐体20の構成については、図10から図12に示すように、筐体20が絶縁処理された金属材料等にて形成されている。また、筐体20のカバー部22は、第1の当接部40と別体に形成されており、筐体20のベース部21は、第2の当接部52と別体に形成されている。
中心スペーサ60は、筐体20のカバー部22の押圧力を発電プレート30に伝達するためスペーサである。図10から図12に示すように、中心スペーサ60は、例えば、絶縁処理された金属材料等にて形成されており、カバー部22と発電プレート30との相互間に配置されている。また、この中心スペーサ60は、中心スペーサ本体61と、複数の第1の当接部40とを備えている。なお、この中心スペーサ60の形成方法は任意であるが、例えば、中心スペーサ本体61と第1の当接部40とを一体成型することにより形成する方法等が採用されている。
中心スペーサ本体61は、中心スペーサ60の基本構造体であり、第1の当接部40を支持するものである。図10から図12に示すように、中心スペーサ本体61は、例えば略平坦状の板状体にて形成されている。ここで、中心スペーサ本体61の具体的な形状については任意であるが、この中心スペーサ本体61の平面形状については、例えば、カバー部22の平面形状と相似形状に設定されており、具体的には、130mm×130mm程度の略正方形状に設定されている。また、中心スペーサ本体61の厚さについては、例えば、発電プレート30の圧電素子31の厚さと略同一の厚さに設定されており(あるいは、発電プレート30の圧電素子31の厚さよりも厚く又は薄く設定されてもよい)、具体的には0.3mm程度に設定されている。また、中心スペーサ本体61の上面がカバー部22の下面と当接するように、当該中心スペーサ本体61が配置されている。そして、中心スペーサ本体61は、カバー部22に対して接着剤や固定具等にて固定されている。
複数の第1の当接部40は、中心スペーサ本体61における発電プレート30a〜30iの各々と対向する位置にそれぞれ配置されており、具体的には、発電プレート30a〜30iの各々の上面(具体的には、各発電プレート30の圧電素子31)と当接するように配置されている。また、この第1の当接部40の平面形状については、例えば圧電素子31の平面形状よりも小さく設定されており、具体的には、直径5mm程度の略円形状にて設定されている。
回路基板70の構成については、図10から図12に示すように、回路基板70は、筐体20のベース部21の上面において、発電プレート30a〜30iの各々の下面と当接するように配置されている。ここで、回路基板70の具体的な形状については任意であるが、回路基板70の平面形状については、例えば、中心スペーサ本体61の平面形状と略同一に設定されており、具体的には、130mm×130mm程度の略正方形状に設定されている。また、回路基板70の厚さについては、例えば、発電プレート30の第1変形量に相当する厚さ以上に設定されており、具体的には2mm程度に設定されている。
図13は、ベース部21及び発電プレート30の構成の詳細を示す図である。図14は、発電装置110が歩行中のユーザによって加えられた押圧力を受けて変形した状態を示す図である。ベース部21及び発電プレート30の構成については、具体的には、図13に示すように、発電プレートが第2の当接部52と当接した状態においては、振動板32の左端部から圧電素子31の左端部までの長さC1、振動板32の右端部から圧電素子31の右端部までの長さC2、圧電素子31の左端部から右端部までの長さD、振動板32の左端部から空間部55の左端部までの長さF1、振動板32の右端部から空間部55の右端部までの長さF2、振動板32の左端部から振動板32の右端部までの長さGとすると、ベース部21及び発電プレート30が下記式(7)、下記式(8)に基づいて形成されている。
上述した発電装置110の構成以外にも、発電装置110は、任意の構造にて構成可能である。図15、図16は、実施の形態2の変形例に係る発電装置110における発電モジュール60の構成の一例を示す斜視図である。
このように実施の形態2によれば、1つのベース部21は、発電プレート30と電気的に接続された回路基板70であるので、第2の当接部52としての専用の部品を別途設ける必要がなくなるため、従来の装置に比べて発電装置110の製造コストを低減することが可能となる。
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。例えば、発電装置に押圧力が加えられた場合に、発電プレート30が押圧変形しづらい場合であっても、この発電プレート30の押圧変形を、従来とは異なる技術により従来と同様に達成できている場合には、本願発明の課題が解決されている。
上記実施の形態1、2では、発電プレート30は、振動板32の側面の一方に圧電素子31が設けられている発電プレート(いわゆるユニモルフ型)であると説明したが、例えば、振動板32の両側面に圧電素子31が各々設けられている発電プレート(いわゆるバイモルフ型)であってもよい。
また、上記実施の形態1、2では、振動板32の厚さが圧電素子31の厚さよりも厚く設定されると説明したが、例えば、振動板32の厚さが圧電素子31の厚さよりも薄く設定されてもよく、あるいは略同一の厚さに設定されてもよい。
上記実施の形態1では、筐体20のベース部21には、凹部51が設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、凹部51が省略されてもよい。この場合において、図18に示すように、第2の当接部52は、ベース部21における発電プレート30と隣接する部分の一部に形成される。
上記実施の形態2では、中心スペーサ60が、筐体20のカバー部22と発電プレート30との相互間に配置されており、回路基板70が、筐体20のベース部21と発電プレート30との相互間に配置されていると説明したが、例えば、中心スペーサ60が、筐体20のベース部21と発電プレート30との相互間に配置され、回路基板70が、カバー部22と発電プレート30との相互間に配置されてもよい。この場合において、第1の当接部40は、発電プレート30の下面と当接するように配置され、第2の当接部52は、発電プレート30の上面と当接するように配置される。これにより、発電装置110に押圧力が加えられた場合には、第2の当接部52の移動に伴って発電プレート30の一部が空間部55に出入りすることによって、当該発電プレート30を押圧変形させることが可能となる。
上記実施の形態1では、保護柱41が筐体20のカバー部22に設けられていると説明したが、これに限られず、例えば、筐体20のベース部21に設けられてもよい。
上記実施の形態2では、発電プレート30と回路基板70とが留め金71によって電気的及び機械的に接続されていると説明したが、これに限られない。例えば、留め金71に代えてはんだ部とし、このはんだ部によって発電プレート30と回路基板70とが電気的及び機械的に接続されてもよい。このはんだ部の配置については、例えば、はんだ部が発電プレート30a〜30iの各々の外縁近傍部分に所定間隔を隔てて複数(例えば3つ等)配置されてもよく、あるいは、はんだ部が発電プレート30a〜30iの各々の外縁近傍部分全部にわたって配置されてもよい。
上記実施の形態1、2では、発電装置が、複数の発電モジュール80を備えていると説明したが、例えば、単数の発電モジュール80を備えてもよい。
付記1の発電装置は、発電素子を用いて外力を電気に変換する発電装置であって、前記発電素子を有する発電プレートと、前記発電プレートの側面の一方と当接可能に設けられた第1当接手段と、前記発電プレートにおける前記第1当接手段側の側面とは反対側の側面と当接可能に設けられた第2の当接手段と、を備え、前記第2の当接手段は、前記発電プレートが前記第2の当接手段側に向けて押圧された場合に、当該発電プレートが少なくとも第1変形量まで押圧変形可能となるように、当該発電プレートが入り込むことを許容する空間部を備え、当該発電装置に外力が加えられていない場合には、前記発電プレートが前記第1の当接手段及び前記第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量よりも小さな変形量である第2変形量に達し、当該発電装置に外力が加えられた場合には、前記第1の当接手段又は前記第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って前記発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量に達するように、前記第1の当接手段及び前記第2当接手段を配置した。
付記1に記載の発電装置によれば、発電装置に外力が加えられていない場合には、発電プレートが第1の当接手段及び第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの押圧変形が第2変形量に達し、発電装置に外力が加えられた場合には、第1の当接手段又は第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って発電プレートの一部が空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの押圧変形が第1変形量に達するように、第1の当接手段及び第2当接手段を配置したので、発電装置に外力が加えられていない状態で、発電素子を押圧変形させることにより、発電装置に外力が加えられていない状態から外力が加えられることによって発電プレートの押圧変形が第1変形量に達する状態になるまでの発電素子の変形量を小さくすることができるため、従来の装置に比べて、発電素子における単位変形量あたりの発電効率を向上させることが可能となる。
2 収容部
3 連結部
10 発電装置
20 筐体
21 ベース部
21a 固定板
21b 側板
21c 突起部
22 カバー部
22a カバー部本体
22b 側板
22c 溝部
30、30a〜30p 発電プレート
31 圧電素子
32 振動板
33 配線
40 第1の当接部
41 保護柱
51 凹部
52 第2の当接部
53 集約領域
54 収容穴
55 空間部
60 中心スペーサ
61 中心スペーサ本体
61a 配線用凹部
70 回路基板
71 留め金
72 貫通孔
80 発電モジュール
110 発電装置
W 設置面
Claims (11)
- 発電素子を用いて外力を電気に変換する発電装置であって、
前記発電素子を有する発電プレートと、
前記発電プレートの側面の一方と当接可能に設けられた第1当接手段と、
前記発電プレートにおける前記第1当接手段側の側面とは反対側の側面と当接可能に設けられた第2の当接手段と、を備え、
前記第2の当接手段は、
前記発電プレートが前記第2の当接手段側に向けて押圧された場合に、当該発電プレートが少なくとも第1変形量まで押圧変形可能となるように、当該発電プレートが入り込むことを許容する空間部を備え、
当該発電装置に外力が加えられていない場合には、前記発電プレートが前記第1の当接手段及び前記第2当接手段と当接することによって当該発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量よりも小さな変形量である第2変形量に達し、当該発電装置に外力が加えられた場合には、前記第1の当接手段又は前記第2の当接手段のいずれか一方の移動に伴って前記発電プレートの一部が前記空間部に入り込むことにより、当該発電プレートの前記押圧変形が前記第1変形量に達するように、前記第1の当接手段及び前記第2当接手段を配置した、
発電装置。 - 前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、少なくとも前記発電プレートを形成した、
請求項1に記載の発電装置。 - 1つのベース部をさらに備え、
前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、
前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、
前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、
前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成した、
請求項1又は2に記載の発電装置。 - 少なくとも2つ以上の前記発電プレートの前記発電素子の各々と接続された配線を集約するための集約領域を備えた、
請求項3に記載の発電装置。 - 前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とした、
請求項3又は4に記載の発電装置。 - 前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、
前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、
前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成した、
請求項3から5のいずれか一項に記載の発電装置。 - 前記1つのベース部は、前記発電プレートと電気的に接続された回路基板である、
請求項3から6のいずれか一項に記載の発電装置。 - 前記発電プレートの押圧変形が所定量に達した場合に当該発電プレートの押圧変形を抑制する変形抑制手段をさらに備えた、
請求項1から7のいずれか一項に記載の発電装置。 - 前記発電プレートは、
前記発電素子と、
前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、
前記発電素子を、前記振動板の少なくとも一方の側面に配置し、
前記振動板の厚さが前記発電素子の厚さよりも厚くなるように、前記振動板を形成した、
請求項1から8のいずれか一項に記載の発電装置。 - 1つのベース部をさらに備え、
前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、
前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、
前記1つのベース部における前記複数の発電プレート側の側面に、前記複数の発電プレートの各々を受け入れ可能な凹部をそれぞれ形成し、
前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の一部に、前記空間部を形成し、
前記1つのベース部における前記凹部の前記第1の当接手段側の側面とは反対側の側面と隣接する部分の他の一部を、前記第2の当接手段として形成し、
前記発電プレートは、
前記発電素子と、
前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、
前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、
C1≧B1、
E−C1−D≧B2、
E−C1−C2−D≦B2、
C2≧B2、
E−C2−D≧B1、
E−C1−C2−D≦B1
(ここで、B1は前記凹部における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、B2は前記凹部における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、Dは前記発電素子における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ、Eは前記凹部における幅方向の一方の端部から当該幅方向の他方の端部までの長さ)、
請求項1に記載の発電装置。 - 1つのベース部をさらに備え、
前記1つのベース部の側面の一方において、前記発電プレートが当該側面と当接するように、当該発電プレートを所定方向に沿って複数並設し、
前記複数の発電プレートの各々における前記1つのベース部と当接する側面とは反対側の側面に、複数の前記第1の当接手段をそれぞれ設け、
前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の一部を、前記第2の当接手段としてそれぞれ形成し、
前記1つのベース部における前記複数の発電プレートの各々と対応する部分の他の一部に、前記空間部をそれぞれ形成し、
前記複数の発電プレートの少なくとも一部を、前記1つのベース部に着脱自在に取付可能とし、
前記発電プレートは、
前記発電素子と、
前記発電素子に振動を伝える振動板と、を備え、
前記発電プレートが前記第2の当接手段と当接した状態において、前記発電素子が前記空間部と対応する部分の領域内に常に収まるように、前記発電プレート、及び前記1つのベース部を、下記式に基づいて形成した、
C1≧F1、
C2≧F2
(ここで、C1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記発電素子における幅方向の一方の端部までの長さ、C2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記発電素子における幅方向の他方の端部までの長さ、F1は前記振動板における幅方向の一方の端部から前記空間部における幅方向の一方の端部までの長さ、F2は前記振動板における幅方向の他方の端部から前記空間部における幅方向の他方の端部までの長さ)、
請求項1に記載の発電装置。
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