JP6262042B2 - 航空機用リアクションリンク及び動翼駆動装置 - Google Patents

航空機用リアクションリンク及び動翼駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、航空機の動翼に対して又は当該動翼に取り付けられた部材に対して一端側が揺動自在に取り付けられるアクチュエータ、に対して連結される航空機用リアクションリンク、及び航空機用リアクションリンクを備える動翼駆動装置に関する。
航空機においては、舵面として形成されて、補助翼(エルロン)、方向舵(ラダー)、或いは昇降舵(エレベータ)等の主操縦翼面として構成される動翼が設けられている。また、航空機においては、フラップ又はスポイラー等の二次操縦翼面として構成されている動翼が設けられている。そして、このような動翼を駆動するための動翼駆動装置の構成部品として、動翼又は動翼に取り付けられた部材に取り付けられる油圧駆動式のアクチュエータと動翼とに対して揺動自在に連結される航空機用のリアクションリンクが知られている。
一方、近年、航空機の更なる軽量化のために、従来は金属で構成されていた構成部品において、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics、FRP)で構成されるものが多くなってきている。上述したリアクションリンクについても、繊維強化プラスチックの一種である炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics、CFRP)で構成されたものが開示されている(例えば特許文献1)。このリアクションリンクは、例えば図1に開示されるように、一対の直線部、連結部、及び一対の屈曲部で構成された略U字状の部分と、先端に舵面側軸受部が設けられた突出部と、を有し、これらが一体に形成されている。このリアクションリンクは、強度確保及び軽量化の観点から、断面が中空断面として形成されている。
特開2010−254167号公報
ところで、上述したリアクションリンクは、形状が比較的複雑であるため、製造コストが高くなってしまう。
また、連結部と突出部との間の繋ぎ目の部分が比較的複雑な2次曲面状となっているため、この部分に炭素繊維を密着させて重ねることが難しい。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、その目的は、軽量化及び強度確保を図ることができるとともに、容易に製造可能な航空機用リアクションリンクを提供することである。
(1)上記課題を解決するため、本発明のある局面に係る航空機用リアクションリンクは、航空機の動翼に対して又は当該動翼に取り付けられた部材に対して一端側が揺動自在に取り付けられるアクチュエータ、に連結される航空機用リアクションリンクであって、直線状にそれぞれ延びるとともに並んで配置される一対の脚部と、該一対の脚部のそれぞれにおける一方の端部同士を連結する連結部とを有してこれらが繊維強化プラスチックによって一体に形成され、前記一対の脚部のそれぞれにおける他方の端部が前記アクチュエータの他端側に対して揺動自在に設けられるリンク本体部と、前記連結部の外周を囲むように配置された状態で該連結部に固定され複数のヘッド構成部材を有し、該複数のヘッド構成部材のいずれかに設けられた軸受を介して前記動翼に対して揺動自在に設けられるヘッド部と、を備えている。
この構成によると、一対の脚部及び連結部を有するリンク本体部が、繊維強化プラスチックによって構成される。よって、リンク本体部を金属で構成する場合と比べると、リアクションリンクの強度を確保しつつ、軽量化を図ることができる。
また、この構成によると、軸受が設けられたヘッド部が、リンク本体部とは別の部材として設けられている。こうすると、例えば該ヘッド部をリンク本体部と一体に形成する場合と比べると、各々の構成が簡素化されるため、製造コストを低減できる。しかも、この構成によると、複数のヘッド構成部材を、連結部の外周を囲むように配置して連結部に固定することにより、ヘッド部をリンク本体部に対して容易に装着できる。
また、この構成によると、航空機用リアクションリンクを一体に形成した場合に設けられる上記特許文献1のような、略U字状の部分と突出部とをなめらかに繋ぐように設けられた複雑な2次曲面状の部分が形成されない。よって、リンク本体部に対して強化繊維を密着して配置しやすくなる。
従って、この構成によると、軽量化及び強度確保を図ることができるとともに、容易に製造可能な航空機用リアクションリンクを提供できる。
(2)好ましくは、前記航空機用リアクションリンクは、前記複数のヘッド構成部材を囲むように巻き付けられることにより、該複数のヘッド構成部材を前記連結部側へ押し付けて該複数のヘッド構成部材を前記連結部に固定させる索状体、を更に備えている。
この構成によると、複数のヘッド構成部材が、索状体によって、連結部側へ押し付けられて該連結部に対してより密着した状態で、連結部に固定される。これにより、ヘッド部をリンク本体部に対してより強固に固定できる。
(3)更に好ましくは、前記航空機用リアクションリンクは、前記索状体としての強化繊維を含み、前記複数のヘッド構成部材を囲むように設けられた繊維強化プラスチックで構成されたヘッド固定部、を更に備えている。
このように、ヘッド固定部を、比較的軽量且つ高強度な繊維強化プラスチックで構成することで、ヘッド固定部の軽量化及び強度確保を図ることができる。
(4)好ましくは、前記複数のヘッド構成部材は、第1ヘッド部材及び第2ヘッド部材を有し、前記第1ヘッド部材及び前記第2ヘッド部材は、それぞれ、相手側の部材と前記連結部を挟んで保持するように相手側の部材に向かって押圧される押圧部を有する。
この構成によると、ヘッド部を構成する部材の点数を少なくできる。また、2つのヘッド構成部材(第1ヘッド部材及び第2ヘッド部材)の押圧部で連結部を挟んで固定することにより、ヘッド部を連結部に対して容易に固定できる。
(5)更に好ましくは、前記航空機用リアクションリンクは、一端側から他端側へ向かって厚みが薄くなる楔状に形成され、いずれか一方側の面が前記第1ヘッド部材又は前記第2ヘッド部材と当接し且つ他方側の面が前記連結部と当接するように、前記第1ヘッド部材又は前記第2ヘッド部材と前記連結部との間に打ち込まれる楔部材、を更に備えている。
この構成では、索状体が巻き付けられた状態のヘッド部において、該ヘッド部と連結部との間に楔部材が打ち込まれる。このとき、楔部材の打ち込み量を調整することにより、ヘッド部に巻き付けられた索状体の張力を容易に調整できる。
(6)更に好ましくは、前記楔部材は、前記押圧部と前記連結部との間に打ち込まれる。
この構成によると、楔部材によって、2つのヘッド部材に対して、該2つのヘッド部材が互いに離間する方向への力が加えられる。これにより、該2つのヘッド部材に巻き付けられた索状体に対して適切に張力を付与できる。
(7)好ましくは、前記航空機用リアクションリンクは、前記第1ヘッド部材又は前記第2ヘッド部材と前記連結部との間において、互いに近づく方向に向かって打ち込まれる一対の前記楔部材と、一対の前記楔部材を互いに連結する連結部材と、を更に備えている。
この構成によると、一対の楔部材が互いに連結されるため、楔部材が抜け落ちてしまうのを防止できる。
(8)好ましくは、前記第1ヘッド部材及び前記第2ヘッド部材の少なくとも一方には、前記ヘッド部が前記連結部に固定された状態において、前記楔部材を打ち込むための隙間を前記連結部との間で形成する楔用凹部が形成されている。
この構成によると、楔部材を、ヘッド部材と連結部との間に容易に打ち込むことができる。
(9)更に好ましくは、前記楔用凹部は、前記連結部との間で前記楔部材を打ち込むための隙間を形成する平坦面、が形成された底部を有し、前記楔部材は、いずれか一方側の面が前記平坦面と接触している。
この構成によると、楔部材が打ち込まれた状態において、平坦面と楔部材の一方側の面とが面接触する。これにより、楔部材とヘッド部材との間の接触面積を確保できるため、楔部材が隙間から抜けてしまうリスクを低減できる。
(10)好ましくは、前記脚部に含まれる前記繊維強化プラスチックは、内部に含まれる繊維の方向が、前記リンク本体部の延びる方向に沿って延びるように配置される第1材料と、内部に含まれる繊維の方向が、互いに垂直に交差するとともに、前記第1材料に含まれる繊維の方向と交わるように配置される第2材料と、を有する。
リアクションリンクの使用時において、リアクションリンクの脚部には、主に、リンク本体部が延びる方向(脚部が延びる方向)に沿う方向の応力が発生する。これに対して、この構成のように、脚部において主にその方向に繊維の向きを揃えることで、破損しにくいリアクションリンクを構成することができる。
また、この構成のように、内部に含まれる繊維の方向が互いに垂直に交差する第2材料を脚部に用いることで、より破損しにくいリアクションリンクを構成することができる。
(11)更に好ましくは、前記連結部は、前記一対の脚部と交差する方向に沿って延びる直線部と、それぞれが、前記一対の脚部の一方と前記直線部の一端部とを接続するとともに、前記一対の脚部の他方と前記直線部の他端部とを接続する一対の屈曲部と、を有し、前記屈曲部は、前記第1材料と、前記第2材料と、内部に含まれる繊維の方向が、前記第1材料に含まれる繊維の方向と垂直な方向に沿って配置される第3材料と、を有している。
この構成によると、比較的様々な向きの応力が発生する屈曲部に、様々な方向に沿って延びる繊維が含まれることになるため、屈曲部の強度及び剛性を高めることができる。
(12)好ましくは、前記一対の脚部のそれぞれにおける前記他方の端部に設けられるとともに、前記脚部が延びる方向に垂直な方向に沿って延びる締結部材によって前記他方の端部に対して固定される軸受部、を更に備え、前記締結部材は、前記他方の端部に形成された第1貫通孔、及び前記軸受部に形成された第2貫通孔、の両方に跨って挿入されることにより、前記他方の端部に対して前記軸受部を固定し、前記脚部が延びる方向に形成される、前記他方の端部と前記軸受部との間の隙間、に挿入されるスペーサ、を更に備えている。
この構成によると、スペーサと締結部材との間で、軸受部の一部又は脚部の一部を強固に挟んで保持できる。従って、締結部材のみで脚部と軸受部とを締結する場合と比べて、両者を強固に固定できる。
(13)更に好ましくは、前記一対の脚部のそれぞれにおける前記他方の端部には、該端部から突出する突出部が形成され、前記軸受部は、前記突出部を挟んで保持する一対の支持部を有し、前記締結部材は、前記突出部に形成された前記第1貫通孔及び前記一対の支持部のそれぞれに形成された前記第2貫通孔、の両方に跨って挿入されている。
この構成によると、突出部が一対の支持部に挟まれた状態において、これらが締結部材によって互いに締結される。これにより、脚部に対して軸受部を固定することができる。
(14)好ましくは、前記軸受部は、前記一対の脚部のそれぞれにおける前記他方の端部に固定される軸受保持部と、前記軸受保持部に形成された貫通孔に圧入される軸受本体と、を有している。
この構成によると、軸受本体及び軸受保持部の双方に適度な圧縮応力を発生させることができる。これにより、この部分の剛性を高めることができる。
(15)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係る動翼駆動装置は、航空機の動翼に対して又は当該動翼に取り付けられた部材に対して一端側が揺動自在に取り付けられるアクチュエータと、前記アクチュエータに対して連結される上述したいずれかの航空機用リアクションリンクと、を備えている。
この構成によると、軽量化及び強度確保を図ることができるとともに、容易に製造可能な航空機用リアクションリンク、を備えた動翼駆動装置を提供できる。
本発明によると、軽量化及び強度確保を図ることができるとともに、容易に製造可能な航空機用リアクションリンクを提供できる。
本発明の実施形態に係る動翼駆動装置が航空機の翼及び動翼に対して取り付けられた状態を模式的に示す斜視図である。 図1に示す状態の動翼駆動装置の側面図である。 本発明の実施形態に係る動翼駆動装置のリアクションリンクの斜視図である。 図3に示すリアクションリンクの部分断面図であって、構成部品の一部を省略して示す平面図である。 図3に示すリアクションリンクの側面図であって、構成部品の一部を省略して示す図である。 本発明の実施形態に係るヘッド部の平面図である。 第1ヘッド部材の形状を説明するための図であって、(A)は平面図、(B)は(A)のVIIB-VIIB線における断面図、である。 第2ヘッド部材の形状を説明するための図であって、(A)は平面図、(B)は(A)のVIIIB-VIIIB線における断面図、である。 楔部材の形状を説明するための図であって、(A)は平面図、(B)は(A)のIXB-IXB線における断面図、である。 リアクションリンクの製造工程を説明するためのフローチャートである。 直線部に嵌合された状態のヘッド部、及びその状態における直線部及びヘッド部の間に打ち込まれる楔部材、を示す断面図である。 変形例に係るヘッド部の平面図である。 変形例に係るヘッド部の平面図である。 変形例に係るリアクションリンクにおける一対の楔部材について説明するための図であって、図11に対応させて示す図である。 変形例に係るリアクションリンクの側面図であって、図5に対応させて示す図である。 変形例に係るリアクションリンクの側面図であって、軸受部付近を拡大して示す図である。 変形例に係るリアクションリンクに含まれる炭素繊維の向きを説明するための図であって、(A)はリアクションリンクの斜視図、(B)はリアクションリンクの屈曲部における炭素繊維強化プラスチックの構成を模式的に示す斜視図、(C)はリアクションリンクの脚部における炭素繊維強化プラスチックの構成を模式的に示す斜視図、である。 実施例1に係るリアクションリンクの構成を模式的に示す斜視図である。 複数の実施例及び比較例に係るリアクションリンクの剛性を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る動翼駆動装置1が航空機の翼100及び動翼101に対して取り付けられた状態を模式的に示す図であり、図1は斜視図、図2は側面図、である。図1及び図2に示すように、動翼駆動装置1は、翼100及び動翼101のみを図示して主要部の図示を省略した航空機に設置される。そして、動翼駆動装置1は、航空機の動翼101を駆動するために用いられる。
尚、動翼101を構成する航空機の操縦翼面として、補助翼(エルロン)、方向舵(ラダー)、昇降舵(エレベータ)などが挙げられる。また、動翼駆動装置1は、フラップやスポイラー等として構成される動翼を駆動する装置として用いられてもよい。
動翼駆動装置1は、図1及び図2に示すように、リニアアクチュエータ2と、リアクションリンク10とを備えている。なお、各図における矢印で示すように、動翼駆動装置1が航空機に取り付けられた状態において、翼100側を基端側、動翼101側を先端側、と称する。
リニアアクチュエータ2は、油圧駆動式のリニアアクチュエータとして設けられ、シリンダ部3とロッド部4とを備えている。リニアアクチュエータ2は、シリンダ部3内に圧油が供給及び排出されることにより、ロッド部4がシリンダ部3に対して直線状に伸長及び収縮して変位するように作動するように構成されている。リニアアクチュエータ2では、その一端側(図2の先端側)であるロッド部4の先端側が、動翼101に取り付けられた揺動軸102に対して、軸受5を介して揺動自在に取り付けられる。また、リニアアクチュエータ2では、その他端側(図2の基端側)であるシリンダ部3の端部が、翼100に対して取り付けられた支持部103に対して揺動自在に取り付けられている。
尚、ロッド部4の先端側は、動翼に直接に取り付けられなくてもよく、動翼に取り付けられる部材に対して揺動自在に取り付けられてもよい。また、リニアアクチュエータ2は、油圧駆動式のリニアアクチュエータに限らず、例えば電動式のリニアアクチュエータであってもよい。電動式のリニアアクチュエータとしては、例えば、電動モータ、ボールスクリュー等を備えたアクチュエータなどが挙げられる。
リアクションリンク10は、リニアアクチュエータ2からの出力が動翼101に出力された際に、この出力による動翼101からの反力を支持する部材として設けられている。そして、リアクションリンク10は、翼100に対して揺動する可動側の動翼101が受ける負荷が、動翼101が揺動自在に支持される固定側の翼100に対して、直接に影響しないようにするために設けられている。
リアクションリンク10は、一端側(図2の先端側)の端部が、動翼101を翼100側に対して回転自在に支持する支点軸105に対して取り付けられる。尚、リアクションリンク10における一端側の端部は、例えば、支点軸105に対して、軸受39を介して回転自在に取り付けられている。これにより、リアクションリンク10は、その一端側が、支点軸105に対して、揺動自在に取り付けられている。また、支点軸105と揺動軸102とは、軸方向が互いに平行に延びるように設けられている。そして、支点軸105と揺動軸102との間の距離寸法は、リニアアクチュエータ2の作動によって支点軸105を中心として揺動させて動翼101を駆動するために必要なトルクアーム長さを確保できるように、適宜設定されている。
また、リアクションリンク10は、例えば、支点軸105に取り付けられる一端側からその反対側の他端側(図2の基端側)にかけて、二股に分岐するように形成されている。そして、リアクションリンク10における二股に分岐した部分の間に、リニアアクチュエータ2の一部が配置される。また、リアクションリンク10における二股に分岐した他端側の各端部は、リニアアクチュエータ2における揺動軸102に取り付けられる一端側と反対側の他端側に対して揺動自在に取り付けられている。具体的には、リアクションリンク10の基端側の各端部は、シリンダ部3に固定された連結軸104に対して、軸受(図示省略)を介して回転自在に取り付けられている。
[リアクションリンクの構成]
図3から図5は、それぞれ、リアクションリンク10の形状を説明するための図であって、図3は斜視図、図4は一部を断面で示す平面図、図5は側面図、である。なお、図4及び図5については、リアクションリンク10における構成部品の一部が省略されている。リアクションリンク10は、リンク部11と、ヘッド部30とを備えている。
リンク部11は、略U字状に形成されたリンク本体部12と、一対の軸受部21とを有している。
リンク本体部12は、一対の脚部13と、該一対の脚部13を連結する連結部14とを有し、これらが略U字状となるように一体に形成されている。本実施形態では、リンク本体部12は、該リンク本体部12を構成する材料で内部が満たされた状態(いわゆる中実状)に形成されているが、これに限らず、例えば中空状に形成されていてもよい。
一対の脚部13は、2つの脚部13a,13bを有し、それぞれが直線状に延びるように形成されるとともに、間隔をあけて平行になるように配置されている。
連結部14は、直線部15と、一対の屈曲部16とを有している。直線部15は、一対の脚部13のそれぞれにおける一端側(図3の先端側)の部分の間を延びるように配置されている。一対の屈曲部16は、直線部15及び一対の脚部13の接続部分として形成されており、屈曲部16a及び屈曲部16bを有している。屈曲部16a及び屈曲部16bは、略直角に屈曲した部分として形成されており、屈曲部16aが直線部15と脚部13aとを接続し、屈曲部16bが直線部15と脚部13bとを接続するように形成されている。
また、リンク本体部12は、本実施形態では、炭素繊維強化プラスチック(CFRP:Carbon Fiber Reinforced Plastics)によって形成されている。しかし、これに限らず、炭素繊維強化プラスチック以外の繊維強化プラスチックによって形成されていてもよい。例えば、リンク本体部12は、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、ガラス長繊維強化プラスチック(GMT)、ボロン繊維強化プラスチック(BFRP)、アラミド繊維強化プラスチック(AFRP、KFRP)、ポリエチレン繊維強化プラスチック(DFRP)、ザイロン強化プラスチック(ZFRP)等の繊維強化プラスチックによって形成されていてもよい。
リンク本体部12では、炭素繊維は、U字状に形成されたリンク本体部12が延びる方向(リンク本体部12における一方の脚部の基端部から、他方の脚部の基端部に亘って延びる方向)に沿って配置されている。更に、屈曲部16では、炭素繊維は、リンク本体部12が延びる方向に交差する方向にも沿って配置されている。
一対の軸受部21は、2つの脚部側軸受部21a,21bを有している。一方の脚部側軸受部21aは、脚部13aの基端側に固定され、他方の脚部側軸受部21bは、脚部13bの基端側に固定されている。一対の軸受部21は、それぞれ、リニアアクチュエータ2の連結軸104に対して回転自在に取り付けられている(図1及び図2参照)。各脚部側軸受部21a,21bは、円環状に形成された軸受本体22と、該軸受本体22を保持する軸受保持部23とを有している。各脚部側軸受部21a,21bは、締結部材24によって、各脚部13a,13bに固定されている。本実施形態では、軸受本体22は、軸受保持部23の内周面に圧入されている。これにより、軸受本体22及び軸受保持部23の双方に適度な圧縮応力が発生するため、この部分の剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、軸受本体22及び軸受保持部23は、ともに金属製の材料で構成されている。しかし、これに限らず、軸受保持部23については、炭素繊維強化プラスチック等の繊維強化プラスチックで構成されていてもよい。
図6は、本実施形態に係るヘッド部30の平面図である。ヘッド部30は、図3から図6等に示すように、所定の厚みを有して一方向にやや長い略ブロック状に形成されるとともに、長手方向の両端部のそれぞれが平面視円弧状に形成されている。ヘッド部30には、長手方向一方側(基端側)の部分に、該ヘッド部30を厚み方向に貫通する矩形状の貫通孔30aが形成されている。ヘッド部30は、その長手方向が一対の脚部13の長手方向と一致するように配置され、上記貫通孔30aに直線部15が挿通した状態で、該直線部15に固定される。
一方、ヘッド部30における長手方向他端側(図3の先端側)の部分には、該ヘッド部30を厚み方向に貫通する円形の貫通孔が形成されている。この貫通孔は、軸受用孔部30bとして設けられ、該軸受用孔部30bにはヘッド部側軸受39が取り付けられている。
ヘッド部30は、ヘッド部30の長手方向に垂直な平面によって該ヘッド部30を分割するようにして分けられる2つの部材、を組み合わせることによって形成される。この2つの部材は、図3及び図6等に示すように、第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36で構成されている。第1ヘッド部材31は、ヘッド部30の長手方向において、第2ヘッド部材36よりも長くなるように形成されている。第1ヘッド部材31には、軸受用孔部30bと、貫通孔30aの一部が形成されている。第2ヘッド部材36には、貫通孔30aの一部が形成されている。
図7は、第1ヘッド部材31の形状を説明するための図であって、(A)は平面図、(B)は図7(A)のVIIB-VIIB線における断面図、である。第1ヘッド部材31は、基部32と、一対の第1ヘッド部材側脚部33,33と、円環部34とを有し、これらが一体に構成されている。本実施形態では、第1ヘッド部材31は、金属材料により構成されているが、これに限らず、炭素繊維強化プラスチック等の繊維強化プラスチックで構成されていてもよい。
基部32は、第1ヘッド部材31の長手方向の中央部分として設けられている。基部32には、リンク本体部12の直線部15に対向するように設けられる押圧面32a(押圧部)が形成されている。一対の第1ヘッド部材側脚部33,33は、基部32の幅方向における両端部から互いに平行となるように延びる直線状に形成されている。一対の第1ヘッド部材側脚部33,33は、直線部15の途中部分まで延びるように形成され、その間に直線部15が挟んで保持されるような間隔に設定されている。押圧面32a、及び、一対の第1ヘッド部材側脚部33,33のそれぞれの内壁面は、貫通孔30aの内壁面の一部を構成している。
円環部34は、基部32における第1ヘッド部材側脚部33と反対側の部分に形成された略円環状の部分として設けられている。円環部34に形成される貫通孔は、上述した軸受用孔部30bとして設けられている。
また、第1ヘッド部材31には、第1ヘッド部材側嵌合部31aが形成されている。第1ヘッド部材側嵌合部31aは、一対の第1ヘッド部材側脚部33,33における内側の部分、及び基部32における押圧面32a側の部分で構成されている。第1ヘッド部材側嵌合部31aは、直線部15の外周面における一対の脚部13と反対側(図3の先端側)の部分に嵌合するように形成されている。
更に、第1ヘッド部材31には、楔用凹部35が形成されている。楔用凹部35は、詳しくは後述する楔部材45が挿入される凹状に形成された部分である。楔用凹部35は、第1ヘッド部材31の厚み方向に亘って延び、且つ、該第1ヘッド部材31の基部32における押圧面32aから円環部34側へ凹むように形成されている。これにより、楔用凹部35は、押圧面32a側の部分が開口するとともに、第1ヘッド部材31の厚み方向に亘って延びる底部35aを有する溝状に形成される。
楔用凹部35の底部35aには、断面視において、図7(B)に示すように、第1ヘッド部材31の厚み方向の両側の表面のそれぞれから、厚み方向の中央部分にかけて延びる2つのテーパー面35b,35bが形成されている。各テーパー面35b,35bは、第1ヘッド部材31の厚み方向の両側の表面のそれぞれから、一対の第1ヘッド部材側脚部33側へやや傾くように形成されている。各テーパー面35bは、平坦面で構成されている。
図8は、第2ヘッド部材36の形状を説明するための図であって、(A)は平面図、(B)は図8(A)のVIIIB-VIIIB線における断面図、である。第2ヘッド部材36は、基部37と、一対の第2ヘッド部材側脚部38,38とを有し、これらが一体に形成されている。本実施形態では、第2ヘッド部材36は、金属材料により構成されているが、これに限らず、炭素繊維強化プラスチック等の繊維強化プラスチックで構成されていてもよい。
基部37は、リンク本体部12の直線部15に対向するように設けられる押圧面37a(押圧部)を有する部分として設けられている。一対の第2ヘッド部材側脚部38,38は、基部37の幅方向における両端部から互いに平行となるように延びる直線状に形成されている。一対の第2ヘッド部材側脚部38,38は、直線部15の途中部分まで延びるように形成され、その間に直線部15が挟んで保持されるような間隔に設定されている。押圧面37a、及び、一対の第2ヘッド部材側脚部38,38のそれぞれの内壁面は、貫通孔30aの内壁面の一部を構成している。
また、第2ヘッド部材36には、第2ヘッド部材側嵌合部36aが形成されている。第2ヘッド部材側嵌合部36aは、一対の第2ヘッド部材側脚部38,38における内側の部分、及び基部37における押圧面37a側の部分で構成されている。第2ヘッド部材側嵌合部36aは、直線部15の外周面における一対の脚部13側(図3の基端側)の部分に嵌合するように形成されている。
ヘッド部30では、第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36が、リンク本体部12の直線部15を挟みこんだ状態で、詳しくは後述するヘッド固定部40によって直線部15に固定される。このとき、各ヘッド部材31,36は、各ヘッド部材31,36の脚部33,38同士の間に僅かな隙間Gが形成された状態で、直線部15に対して固定される。
ヘッド固定部40は、炭素繊維41を含む炭素繊維強化プラスチックで構成されている。ヘッド固定部40は、図3に示すように、ヘッド部30の外周面を覆う環状に形成され、母材としてのプラスチック42と、炭素繊維41(索状体)とを有している。ヘッド固定部40では、プラスチック42の内部に、炭素繊維41が、該ヘッド部30の周方向に沿って配置されている。なお、図4及び図5では、ヘッド固定部40を省略している。
図9は、楔部材45の形状を説明するための図であって、図9(A)は平面図、図9(B)は図9(A)のIXB-IXB線における断面図、である。リアクションリンク10は、2つの楔部材45を備えている。楔部材45は、略板状に形成された部材であって、第1ヘッド部材31の楔用凹部35内に配置される(図3参照)。
楔部材45は、図9(B)に示すように、一端側から他端側へ向かって厚みが薄くなるように形成されている。楔部材45の厚み方向における表裏面は、ともに平坦面で構成されている。各楔部材45は、該楔部材45の表裏面におけるいずれか一方側の面(例えば第1面45a)が、前記楔用凹部35のテーパー面35bの一方と面接触し、他方側の面(例えば第2面45b)が直線部15と面接触している。
[リアクションリンクの製造工程]
図10は、リアクションリンク10の製造工程を示すフローチャートである。図10を参照して、リアクションリンク10の製造工程について説明する。
まず、ステップS1では、リンク部11が形成される。具体的には、ステップS2では、樹脂成型によって、炭素繊維強化プラスチックにより構成されたリンク本体部12が形成される。そして、このリンク本体部12に対して、軸受部21が締結部材24によって締結される。リンク本体部12では、炭素繊維強化プラスチックの繊維方向が、U字状に形成されたリンク本体部12が延びる方向に沿って配置される。そして、屈曲部16では、炭素繊維は、リンク本体部12が延びる方向に交差する方向にも沿って配置される。
次に、ステップS2では、ヘッド部30がリンク部11に対して取り付けられる。具体的には、ステップS2では、第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36の各嵌合部31a,36aが、リンク部11の直線部15に対して嵌められる。
次に、ステップS3では、ヘッド部30の外周面に炭素繊維41が巻き付けられる。これにより、ヘッド部30の長手方向に沿って炭素繊維41が配列されるとともに、ヘッド部30の両端部については周方向に沿って炭素繊維41が配列される。
次に、ステップS4では、ヘッド部30と直線部15との間、具体的には、第1ヘッド部材31の楔用凹部35に楔部材45が打ち込まれる。図11は、直線部15に嵌合された状態のヘッド部30、及び直線部15及びヘッド部30の間に打ち込まれる楔部材45、を示す断面図である。
上述のように楔部材45が打ち込まれる際、炭素繊維41に適度な張力が付与されるように、楔部材45の打ち込み量が調整される。具体的には、一例として、リアクションリンク10が使用されうる環境条件(例えば−50℃から50℃)において、炭素繊維41が破断しない程度の張力が炭素繊維41に付与されるように、楔部材45の打ち込み量が調整される。これにより、炭素繊維41が破断するリスクを低減しつつ、リンク部11に対してヘッド部30を強固に固定できる。
最後に、ステップS5で、炭素繊維41が、母材となる樹脂に含浸されて該樹脂が硬化されることにより、ヘッド固定部40が形成される。
[動翼駆動装置の動作]
次に、上述した動翼駆動装置1の動作について説明する。動翼の駆動が行われる際には、図示しないコントローラからの指令に基づいて油圧装置が作動し、リニアアクチュエータ2のシリンダ部3に対して圧油の供給及び排出が行われる。この圧油の給排に伴って、ロッド部4がシリンダ部3に対して突出又は縮退する変位を行うことになる。これにより、翼100に固定された支持部103に揺動自在に支持されたリニアアクチュエータ2のロッド部4の一端側で動翼が駆動されることになる。このとき、前述のように、リアクションリンク10は一方側が動翼の支点軸105に対して他方側がシリンダ部3に固定された連結軸104に対してそれぞれ揺動自在に取り付けられているため、動翼が支点軸105を中心として揺動して駆動されることになる。
上述のように動作する動翼駆動装置1のリアクションリンク10において、一対の脚部13及びヘッド部30には、主に、該脚部13及びヘッド部30の長手方向に沿った圧縮応力及び引張応力が発生する。これに対して、一対の脚部13には、一対の脚部13の長手方向に沿うように炭素繊維が配置されている。また、ヘッド部30には、該ヘッド部30の長手方向に沿うように炭素繊維が配置されている。これにより、一対の脚部13及びヘッド部30に発生する上述のような圧縮応力及び引張応力、に対する強度を確保できる。
また、上述のように動作する動翼駆動装置1のリアクションリンク10において、直線部15には、主に、該直線部15が延びる方向と交差する方向に曲げ応力が発生する。これに対して、直線部15には、該直線部15の延びる方向に沿うように炭素繊維が配置されている。これにより、直線部15に発生する上述のような曲げ応力に対する強度を確保できる。
また、上述のように動作する動翼駆動装置1のリアクションリンク10において、一対の屈曲部16には、主な応力として、各屈曲部16a,16bが延びる方向に発生する応力だけでなく、その他の方向の曲げ応力等も発生する。これに対して、一対の屈曲部16には、炭素繊維が、各屈曲部16a,16bが延びる方向に沿って配置されているだけでなく、各屈曲部16a,16bが延びる方向に交差する方向にも配置されている。これにより、一対の屈曲部16に発生する様々な方向の応力に対する強度を確保できる。
[効果]
以上のように、本実施形態に係るリアクションリンク10では、一対の脚部13及び連結部14を有するリンク本体部12が、繊維強化プラスチックによって構成される。よって、リンク本体部12を金属で構成する場合と比べると、リアクションリンク10の強度を確保しつつ、軽量化することができる。
また、リアクションリンク10では、ヘッド部側軸受39が設けられたヘッド部30が、リンク本体部12とは別の部材として設けられている。こうすると、例えば該ヘッド部をリンク本体部と一体に形成する場合と比べると、各々の構成が簡素化されるため、製造コストを低減できる。しかも、リアクションリンク10では、複数のヘッド構成部材である第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36を、直線部15の外周を囲むように配置して直線部15に固定することにより、ヘッド部30をリンク本体部12に対して容易に装着できる。
また、リアクションリンク10では、航空機用リアクションリンクを一体に形成した場合に設けられる、上記特許文献1のような複雑な2次曲面状の部分が形成されない。よって、リンク本体部12において炭素繊維を密着して配置しやすくなる。
従って、リアクションリンク10では、軽量化及び強度確保を図ることができるとともに、容易に製造可能なリアクションリンク10を提供できる。
また、リアクションリンク10では、複数のヘッド構成部材である第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36が、炭素繊維41によって、直線部15側へ押し付けられて該直線部15に対してより密着した状態で、直線部15に固定される。これにより、ヘッド部30をリンク本体部12に対してより強固に固定できる。
また、リアクションリンク10では、ヘッド固定部40を、比較的軽量且つ高強度な繊維強化プラスチックで構成しているため、ヘッド固定部40の軽量化及び強度確保を図ることができる。
また、リアクションリンク10では、該リアクションリンク10において応力が主に発生する方向に沿って炭素繊維が配置されている。具体的には、一対の脚部13の長手方向及びヘッド部30の長手方向に沿って炭素繊維が配置されている。また、直線部15の延びる方向に沿って炭素繊維が配置されている。また、一対の屈曲部16については、該屈曲部16が延びる方向だけでなく、該屈曲部16が延びる方向に交差する方向にも、炭素繊維が沿うように配置されている。これにより、リアクションリンク10に発生する内部応力に対して効率的に炭素繊維を配置できる。従って、リアクションリンク10に必要な強度を確保するための炭素繊維の量を低減できるため、リアクションリンク10の強度確保を効率的に図ることができる。
また、リアクションリンク10では、複数のヘッド部材が、2つの部材(第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36)で構成されているため、ヘッド部を構成する部材の点数を少なくできる。また、第1ヘッド部材31及び第2ヘッド部材36で直線部15を挟んで固定することにより、ヘッド部30を直線部15に対して容易に固定できる。
また、一般的に、索状の部材を他の部材に巻き付けるときに、索状の部材の張力を調整しながら他の部材に巻き付けることにより、他の部材に巻き付けられた状態における索状の部材の張力を調整することは、困難である。すなわち、本実施形態において、直線部15に巻き付けられた状態の炭素繊維41の張力が所望の張力となるように、炭素繊維41の張力を調整しながら直線部15に巻き付けることは、困難である。
これに対して、リアクションリンク10では、炭素繊維41が巻き付けられて直線部15に固定された状態のヘッド部30において、該ヘッド部30と直線部15との間に楔部材45が打ち込まれる。このとき、楔部材45の打ち込み量を調整することで、ヘッド部30に巻き付けられた炭素繊維41の張力を容易に調整できる。また、楔部材45の打ち込み量を、例えば、リアクションリンク10が使用されうる環境条件において炭素繊維41が破断しない程度の張力が炭素繊維41に付与されるように調整することにより、炭素繊維41が破断するリスクを低減しつつ、リンク部11に対してヘッド部30を強固に固定できる。
更に、上述のように炭素繊維41に適切な張力を付与することにより、リアクションリンク10の動作時に、ヘッド部30と炭素繊維41との間に隙間ができたり、炭素繊維41がたわんでヘッド部30から浮き上がってしまうことを防止できる。従って、リンク部11に対してヘッド部30がずれてしまうことを防止できる。
また、リアクションリンク10では、楔部材45によって、2つのヘッド部材31,36に対して、該2つのヘッド部材31,36が互いに離間する方向への力が加えられる。これにより、該2つのヘッド部材31,36に巻き付けられた炭素繊維41に対して適切に張力を付与できる。
また、リアクションリンク10では、楔部材45を打ち込むための隙間を直線部15との間で形成する楔用凹部35を形成している。これにより、楔部材を、第1ヘッド部材31と直線部15との間に容易に打ち込むことができる。
また、リアクションリンク10では、楔部材45が打ち込まれた状態において、該楔部材45の一方側の面と、第1ヘッド部材31のテーパー面35bと、が面接触する。これにより、楔部材45とヘッド部30との間の接触面積を確保できるため、楔部材45が隙間から抜けてしまうリスクを低減できる。
また、本実施形態に係る動翼駆動装置1では、軽量化及び強度確保を図ることができるとともに、容易に製造可能なリアクションリンク10、を備えた動翼駆動装置1を提供できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、次のような変形例を実施してもよい。
(1)上記実施形態では、ヘッド部30に巻き付けられる索状体を炭素繊維41で構成したが、この限りでなく、索状の部材であれば、どのような部材であってもよい。例えば、金属製又は樹脂製のワイヤーによって索状体を構成してもよい。
(2)上記実施形態では、2つのヘッド部材31,36を、ヘッド部30の外周面を囲むヘッド固定部40で固定したが、このような形状のヘッド固定部40が省略された構成であってもよい。例えば、ヘッド部材31,36を、接着剤又はろう付け等で互いに固定してもよい。
(3)上記実施形態では、2つのヘッド部材31,36でヘッド部30を構成したが、この限りで書く、3つ以上のヘッド構成部材によってヘッド部を構成してもよい。
(4)上記実施形態では、リアクションリンク10において、炭素繊維41の張力を調整するために楔部材45を設けているが、この限りでなく、楔部材45が省略された構成であってもよい。この場合、第1ヘッド部材の楔用凹部を省略できるため、第1ヘッド部材の形状を簡素化できる。
(5)上記実施形態では、楔用凹部35を、第1ヘッド部材31に形成しているが、この限りでなく、第2ヘッド部材36に形成してもよい。
(6)図12及び図13は、変形例に係るリアクションリンクのヘッド部の平面図である。上記実施形態では、ヘッド部30を、該ヘッド部30の長手方向に垂直な平面によって分割するようにして分けられる2つの部材によって構成した。しかし、ヘッド部が分割される位置についてはこの限りでなく、どのような位置であってもよい。例えば、ヘッド部を、図12及び図13に示すように分割してもよい。
図12に示すヘッド部50は、上記実施形態の場合と同様、2つの部材を組み合わせることによって形成されている。しかし、ヘッド部50は、2つの部材である第1ヘッド部材51及び第2ヘッド部材56のそれぞれに、脚部52,57が1つずつ設けられるように分割されている。ヘッド部50は、2つのヘッド部材51,56が組み合わされた状態において、上記実施形態のヘッド部30と同様の形状となるように形成されている。
ヘッド部50では、各ヘッド部材51,56の押圧面32a,37aが直線部15を挟み込んだ状態において、上述した図10のステップS3からステップS5の工程が行われる。これにより、ヘッド部50が直線部15に対して固定される。
図13に示すヘッド部60は、該ヘッド部60の長手方向に沿った平面によって該ヘッド部60を幅方向に分割するようにして分けられる2つの部材、を組み合わせることによって形成されている。これら2つの部材である第1ヘッド部材61及び第2ヘッド部材66は、左右対称な形状に形成されている。ヘッド部60は、2つのヘッド部材61,66が組み合わされた状態において、上記実施形態のヘッド部30及び上記変形例のヘッド部50と同様の形状となるように形成されている。
ヘッド部60では、各ヘッド部材61,66の押圧面61a,66aが直線部15を挟み込んだ状態において、上述した図10のステップS3からステップS5の工程が行われる。これにより、ヘッド部60が直線部15に対して固定される。
(7)図14は、変形例に係るリアクションリンクにおける一対の楔部材46,47について説明するための図であって、図11に対応させて示す図である。一方の楔部材46は、その外形に関しては、上記実施形態の楔部材45と同じである。しかし、楔部材46には、楔用凹部35に対する楔部材46の挿入方向において該楔部材46を貫通する貫通孔46aが形成されている。この貫通孔46aの内周面には、雌ネジが形成されている。
他方の楔部材47も、その外形に関しては、上記実施形態の楔部材45と同じである。しかし、楔部材47には、楔用凹部35に対する楔部材47の挿入方向に延びる有底穴47aが形成されている。この有底穴47aの内周面には、雌ネジが形成されている。
本変形例に係るリアクションリンクでは、楔用凹部35に挿入された状態における、一対の楔部材46,47が、ネジ48(連結部材)によって互いに締結される。これにより、楔部材46,47が楔用凹部35から抜けてしまうのを防止することができる。
また、本変形例に係るリアクションリンクでは、楔用凹部35に楔部材46,47が挿入される際、ヘッド部30における第1ヘッド部材31側の部分がリンク本体部12から離れる方向に付勢されることにより、楔部材46,47が挿入されるスペースが広げられる。この状態において楔部材46,47が挿入された後、前記付勢力が取り除かれることにより、炭素繊維41の張力を上げることができる。従って、第1ヘッド部材36及び第2ヘッド部材31を互いに対してより強固に固定できる。
(7)図15は、変形例に係るリアクションリンク10aの側面図であって、図5に対応させて示す図である。本変形例に係るリアクションリンク10aは、レッグエンドスペーサ25を更に備えている。
レッグエンドスペーサ25は、例えば金属等によって略板状に形成された部材であって、図15に示すように、軸受部21における脚部13側の端部と、該脚部13との間に挿入された状態となっている。レッグエンドスペーサ25は、挿入方向における基端側の部分から先端側の部分に向かって先細りとなるような、略楔状に形成されている。
レッグエンドスペーサ25は、以下のようにして互いに固定された脚部13及び軸受部21の間に組み込まれる。具体的には、締結部材24が、脚部13に形成された第1貫通孔13c及び軸受部21に形成された第2貫通孔21cの両方に跨って挿入されることにより、脚部13に対して軸受部21が固定される。そして、レッグエンドスペーサ25は、このように互いに締結された状態の脚部13及び軸受部21に対して、該脚部13と軸受部21との間の隙間に打ち込まれる。これにより、レッグエンドスペーサ25と締結部材24との間で、軸受部21における脚部13側の部分を強固に挟んで保持できる。従って、締結部材24のみで脚部13と軸受部21とを締結する場合と比べて、両者を強固に固定できる。
なお、複数の厚さ(例えば一例として、0.05mm間隔)のレッグエンドスペーサ25を用意し、寸法公差等によってバラつきが生じるリンク本体部12と軸受部21との隙間に応じて、どの厚さのレッグエンドスペーサ25を用いるかを決定することもできる。
(8)図16は、変形例に係るリアクションリンクの側面図であって、軸受部26付近を拡大して示す図である。図16に示すように、本変形例の脚部13における軸受部26側の端部には、軸受部26側に突出する1つの突出部17が形成されている。一方、本変形例の軸受保持部27には、前記突出部17を両側から挟む一対の支持部27aが形成されている。本変形例では、突出部17が一対の支持部27aに挟まれた状態において、これらが締結部材24によって互いに締結される。このような構成であっても、脚部13に対して軸受部26を固定することができる。
(9)図17は、変形例に係るリアクションリンク10bに含まれる炭素繊維の向きを説明するための図であって、(A)はリアクションリンク10bの斜視図、(B)はリアクションリンク10bの屈曲部16における炭素繊維強化プラスチックの構成を模式的に示す斜視図、(C)はリアクションリンク10bの脚部13における炭素繊維強化プラスチックの構成を模式的に示す斜視図である。なお、図17(B)及び図17(C)に示す細線は、炭素繊維の向きを模式的に示した線である。
本変形例に係るリアクションリンク10bでは、互いに炭素繊維の向きが異なる3種類の材料(第1材料18a、第2材料18b、及び第3材料18c)が用いられている。具体的には、第1材料18aに含まれる炭素繊維は、リンク本体部12が延びる方向に沿って延びるように配置されている。第2材料18bに含まれる炭素繊維は、互いに垂直に交差するとともに、第1材料18aに含まれる繊維の方向と交わるように、配置されている。第3材料18cは、第1材料18aに含まれる炭素繊維の方向と垂直な方向に沿って配置されている。
そして、本変形例に係るリアクションリンク10bでは、図17に示すように、脚部13は、第1材料18a及び第2材料18bで構成されている。脚部13は、第1材料18a及び第2材料18bが交互に複数、重ね合されることにより構成されている。一方、屈曲部16は、第1材料18a、第2材料18b、及び第3材料18cで構成されている。屈曲部16は、第1材料18a、第2材料18b、及び第3材料18cが順に複数、重ね合されることにより構成されている。
動翼駆動装置1の駆動時において、リアクションリンク10bの脚部13には、主に、該脚部13が延びる方向に沿う方向の応力が発生する。よって、本変形例のように、脚部13において主にその方向に炭素繊維の向きが揃った第1材料18aを設けることで、破損しにくいリアクションリンク10bを構成することができる。
また、動翼駆動装置1の駆動時において、リアクションリンク10bの屈曲部16には、脚部13に生じる応力と比べて、比較的様々な向きの応力が発生する。よって、本変形例のように、第1材料18a及び第2材料18bの他に、第1材料18aに含まれる炭素繊維の方向と垂直な方向に沿って配置される炭素繊維が含まれる第3材料18cを用いることで、より破損しにくいリアクションリンク10bを構成することができる。
また、本変形例では、脚部13及び屈曲部16の双方において、内部に含まれる炭素繊維の方向が、互いに垂直に交差するとともに、第1材料18aに含まれる繊維の方向と交わるように配置される第2材料18bが設けられている。これにより、リアクションリンク本体部12全体の強度及び剛性を高めることができる。
[実施例]
以下では、図18に示す実施例1のリアクションリンク10cに対して、上述した様々な構成要件を順に付加していった場合(具体的には、楔部材46,47及びネジ48の追加、第2材料18bの追加、レッグエンドスペーサ25の追加、等)における、リアクションリンクの剛性の変化を実験した。実施例1のリアクションリンク10cは、図18に示すように、楔部材46,47及びネジ48、第2材料18b、及びレッグエンドスペーサ25が省略された構成となっている。また、実施例1のリアクションリンク10cは、軸受部21が2つの部材(軸受本体22及び軸受保持部23)によって構成されておらず、これらが一体化された形の1つの部材によって構成されている。
リアクションリンクの剛性としては、リアクションリンクに作用する引張荷重に対する該リアクションリンクの伸びを測定した。図19は、その測定結果を示すグラフである。なお、リアクションリンクに作用する引張荷重は、脚部先端側の一対の軸受部21と、ヘッド部側の軸受39と、のそれぞれを保持した状態で互いに引っ張ることにより測定した。
実施例2のリアクションリンクは、実施例1のリアクションリンク10cに対して、楔部材46,47及びネジ48(図14参照)を追加した実施例である。このように、楔部材46,47及びネジ48を追加することにより、図19に示すように、リアクションリンクの剛性が改善されることが確認された。
また、実施例3のリアクションリンクは、実施例2のリアクションリンクに対して、第2材料18b(図17参照)を追加した実施例である。このように、第2材料18bを追加することにより、リアクションリンクの剛性が改善されることが確認された。
また、実施例4のリアクションリンクは、実施例3のリアクションリンクに対して、レッグエンドスペーサ25(図15参照)を追加した実施例である。このように、レッグエンドスペーサ25を追加することにより、リアクションリンクの剛性が改善されることが確認された。
また、実施例5のリアクションリンクは、実施例4のリアクションリンクにおいて、軸受部21を、軸受保持部23に軸受本体22を圧入する構成(図3等参照)とした実施例である。このように、軸受本体22を軸受保持部23に圧入する構成により、リアクションリンクの剛性が改善されることが確認された。
比較例は、上述した実施形態と同等形状のリアクションリンクを、炭素繊維強化プラスチックでなく、チタンによって構成したものである。図19に示すように、実施例5のリアクションリンクが、チタン製のリアクションリンクとほぼ同等の剛性を有することが確認された。
なお、詳細な説明及び図示は省略するが、本願発明者は、上述した内容と同様の実験を、圧縮荷重についても行っており、実施例5のリアクションリンクの圧縮荷重と、比較例のリアクションリンク(チタン製のリアクションリンク)の圧縮荷重とがほぼ同等であることを確認済みである。
本発明は、航空機の動翼に対して又は当該動翼に取り付けられた部材に対して一端側が揺動自在に取り付けられるアクチュエータ、に対して連結される航空機用リアクションリンク、及び航空機用リアクションリンクに関して広く適用することができるものである。
1 動翼駆動装置
2 リニアアクチュエータ(アクチュエータ)
10,10a,10b,10c リアクションリンク(航空機用リアクションリンク)
12 リンク本体部
13 一対の脚部
14 連結部
30,50,60 ヘッド部
31,51,61 第1ヘッド部材(ヘッド構成部材)
36,56,66 第2ヘッド部材(ヘッド構成部材)
39 ヘッド部側軸受(軸受)
40 ヘッド固定部
41 炭素繊維(索状体)
45,46,47 楔部材
101 動翼

Claims (15)

  1. 航空機の動翼に対して又は当該動翼に取り付けられた部材に対して一端側が揺動自在に取り付けられるアクチュエータ、に連結される航空機用リアクションリンクであって、
    直線状にそれぞれ延びるとともに並んで配置される一対の脚部と、該一対の脚部のそれぞれにおける一方の端部同士を連結する連結部とを有してこれらが繊維強化プラスチックによって一体に形成され、前記一対の脚部のそれぞれにおける他方の端部が前記アクチュエータの他端側に対して揺動自在に設けられるリンク本体部と、
    前記連結部の外周を囲むように配置された状態で該連結部に固定され複数のヘッド構成部材を有し、該複数のヘッド構成部材のいずれかに設けられた軸受を介して前記動翼に対して揺動自在に設けられるヘッド部と、
    を備えていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  2. 請求項1に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記複数のヘッド構成部材を囲むように巻き付けられることにより、該複数のヘッド構成部材を前記連結部側へ押し付けて該複数のヘッド構成部材を前記連結部に固定させる索状体、を更に備えていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  3. 請求項2に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記索状体としての強化繊維を含み、前記複数のヘッド構成部材を囲むように設けられた繊維強化プラスチックで構成されたヘッド固定部、を更に備えていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記複数のヘッド構成部材は、第1ヘッド部材及び第2ヘッド部材を有し、
    前記第1ヘッド部材及び前記第2ヘッド部材は、それぞれ、相手側の部材と前記連結部を挟んで保持するように相手側の部材に向かって押圧される押圧部を有することを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  5. 請求項4に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    一端側から他端側へ向かって厚みが薄くなる楔状に形成され、いずれか一方側の面が前記第1ヘッド部材又は前記第2ヘッド部材と当接し且つ他方側の面が前記連結部と当接するように、前記第1ヘッド部材又は前記第2ヘッド部材と前記連結部との間に打ち込まれる楔部材、を更に備えていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  6. 請求項5に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記楔部材は、前記押圧部と前記連結部との間に打ち込まれることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記第1ヘッド部材又は前記第2ヘッド部材と前記連結部との間において、互いに近づく方向に向かって打ち込まれる一対の前記楔部材と、
    一対の前記楔部材を互いに連結する連結部材と、
    を更に備えていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  8. 請求項5から請求項7のいずれか1項に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記第1ヘッド部材及び前記第2ヘッド部材の少なくとも一方には、前記ヘッド部が前記連結部に固定された状態において、前記楔部材を打ち込むための隙間を前記連結部との間で形成する楔用凹部が形成されていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  9. 請求項8に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記楔用凹部は、前記連結部との間で前記楔部材を打ち込むための隙間を形成する平坦面、が形成された底部を有し、
    前記楔部材は、いずれか一方側の面が前記平坦面と接触していることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記脚部に含まれる前記繊維強化プラスチックは、
    内部に含まれる繊維の方向が、前記リンク本体部の延びる方向に沿って延びるように配置される第1材料と、
    内部に含まれる繊維の方向が、互いに垂直に交差するとともに、前記第1材料に含まれる繊維の方向と交わるように配置される第2材料と、
    を有することを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  11. 請求項10に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記連結部は、
    前記一対の脚部と交差する方向に沿って延びる直線部と、
    それぞれが、前記一対の脚部の一方と前記直線部の一端部とを接続するとともに、前記一対の脚部の他方と前記直線部の他端部とを接続する一対の屈曲部と、
    を有し、
    前記屈曲部は、前記第1材料と、前記第2材料と、内部に含まれる繊維の方向が、前記第1材料に含まれる繊維の方向と垂直な方向に沿って配置される第3材料と、を有していることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  12. 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記一対の脚部のそれぞれにおける前記他方の端部に設けられるとともに、前記脚部が延びる方向に垂直な方向に沿って延びる締結部材によって前記他方の端部に対して固定される軸受部、を更に備え、
    前記締結部材は、前記他方の端部に形成された第1貫通孔、及び前記軸受部に形成された第2貫通孔、の両方に跨って挿入されることにより、前記他方の端部に対して前記軸受部を固定し、
    前記脚部が延びる方向に形成される、前記他方の端部と前記軸受部との間の隙間、に挿入されるスペーサ、を更に備えていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  13. 請求項12に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記一対の脚部のそれぞれにおける前記他方の端部には、該端部から突出する突出部が形成され、
    前記軸受部は、前記突出部を挟んで保持する一対の支持部を有し、
    前記締結部材は、前記突出部に形成された前記第1貫通孔及び前記一対の支持部のそれぞれに形成された前記第2貫通孔、の両方に跨って挿入されていることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  14. 請求項12又は請求項13に記載の航空機用リアクションリンクにおいて、
    前記軸受部は、
    前記一対の脚部のそれぞれにおける前記他方の端部に固定される軸受保持部と、
    前記軸受保持部に形成された貫通孔に圧入される軸受本体と、
    を有していることを特徴とする、航空機用リアクションリンク。
  15. 航空機の動翼に対して又は当該動翼に取り付けられた部材に対して一端側が揺動自在に取り付けられるアクチュエータと、
    前記アクチュエータに対して連結される請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の航空機用リアクションリンクと、
    を備えていることを特徴とする、動翼駆動装置。
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