以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態の車両の全体ブロック図である。
図1を参照して、車両100は、電源システム1と、負荷装置2と、制御装置150とを備える。
負荷装置2は、インバータ30−1,30−2と、モータジェネレータ32−1,32−2と、動力分割装置34と、エンジン36と、駆動輪38と、駆動軸39とを含む。
エンジン36は、燃料の燃焼による熱エネルギーをピストンやロータなどの運動子の運動エネルギーに変換することによって動力を出力する内燃機関である。
モータジェネレータ32−1,32−2は、交流回転電機である。モータジェネレータ32−1,32−2は、たとえば、3相交流同期電動機によって構成される。
モータジェネレータ32−1は、動力分割装置34を経由してエンジン36の出力を受けて交流電圧を発生し、交流電圧をインバータ30−1へ出力する。
モータジェネレータ32−1は、インバータ30−1から受ける電圧によって駆動トルクを発生し、その駆動力を用いてエンジン36を始動する。
モータジェネレータ32−2は、インバータ30−2から受ける電圧によって、駆動トルクを発生し、駆動輪38を駆動する。
一方で、車両の制動時や下り斜面での加速度低減時には、モータジェネレータ32−2は、交流電圧を発生して(回生発電)、交流電圧をインバータ30−2へ出力する。
動力分割装置34は、たとえば、サンギヤ、キャリア、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を含む。動力分割装置34は、エンジン36から出力される駆動力を、モータジェネレータ32−1の回転軸に伝達される動力と、駆動輪38に伝達される動力とに分割する。
インバータ30−1は、電源システム1の主正母線MPL及び主負母線MNLと、モータジェネレータ32−1との間に設けられる。インバータ30−2は、主正母線MPL及び主負母線MNLと、モータジェネレータ32−2との間に設けられる。インバータ30−1は、制御装置150からの制御信号に基づいてモータジェネレータ32−1を駆動する。インバータ30−2は、制御装置150からの制御信号に基づいてモータジェネレータ32−2を駆動する。インバータ30−1,30−2は、たとえば、三相分のスイッチング素子を含むブリッジ回路によって構成される。
電源システム1は、蓄電装置10と、システムリレーRY1,RY2と、コンバータ12−2,12−1と、主正母線MPL及び主負母線MNLと、電力線PL1,NL1,PL2,NL2と、コンデンサC1とを含む。さらに、電源システム1は、充電器26と、受電部27と、充電リレーRYCとをさらに含む。
蓄電装置10は、再充電可能な直流電源であり、たとえばニッケル水素電池やリチウムイオン電池等の二次電池によって構成される。蓄電装置10は、モータジェネレータ32−1およびモータジェネレータ32−2はのうちのいずれかから生じた電力によって充電されるとともに、モータジェネレータ32−1およびモータジェネレータ32−2を駆動するための電力を放電する。
蓄電装置10は、電力線PL1,NL1を通じて、コンバータ12−2に接続される。電力線PL1,NL1上には、システムリレーRL1が配設される。
また、蓄電装置10は、電力線PL2,NL2を通じて、コンバータ12−1に接続される。電力線PL2,NL2上には、システムリレーRL2が配設される。
スタートスイッチやイグニッションキー等がユーザにより操作されることによって車両が「READY−ON」状態(走行可能な状態)になると、システムリレーRY1,RY2は導通状態となる。
コンバータ12−2(第2のコンバータ)は、蓄電装置10から電力線PL1,NL1を通じて受ける蓄電装置10の電圧を昇圧して、昇圧した電圧を主正母線MPL及び主負母線MNLを通じて負荷装置2に供給する。コンバータ12−2は、負荷装置2側の電圧を降圧して、降圧した電圧を電力線PL1,NL1を通じて蓄電装置10に供給する。
コンバータ12−1(第1のコンバータ)は、蓄電装置10から電力線PL2,NL2を通じて受ける蓄電装置10の電圧を昇圧して、昇圧した電圧を主正母線MPL及び主負母線MNLを通じて負荷装置2に供給する。コンバータ12−1は、負荷装置2側の電圧を降圧して、降圧した電圧を電力線PL2,NL2を通じて蓄電装置10に供給する。
以下ではコンバータ12−1またはコンバータ12−2が昇圧動作または降圧動作のいずれかを行なっていることを、コンバータ12−1またはコンバータ12−2が昇降圧動作を行なうと記載する。
コンデンサC1は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に接続され、電圧変動に起因するインバータ30−1,30−2およびコンバータ12−2,12−1への影響を低減する。コンデンサC1の両端の電圧をシステム電圧VHと称する。
充電器26は、外部電源28から蓄電装置10を充電するための装置である。
充電リレーRYCは、充電器26と蓄電装置10との間に配設される。
制御装置150は、CPU(Central Processing Unit)、記憶装置、入出力バッファ等を含み(いずれも図示せず)、電源システム1および負荷装置2の各機器を制御するための信号を生成して出力する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で処理することも可能である。以下に、本実施の形態における制御装置150による主要な処理内容について説明する。
制御装置150は、充電消費モード(Charge Depleting mode、以下「CDモード」という)と、充電維持モード(Charge Sustain mode、以下「CSモード」という)とのうちから1つの走行モードを選択し、選択された走行モードで車両100を走行させる。
CDモードは、蓄電装置10に蓄えられている電力を維持するよりも消費することを優先するモードである。そのため、CDモード中は、蓄電装置10の蓄電量(以下「SOC」という)を所定範囲に維持するためにはエンジン36の駆動は許容されない。
したがって、CDモード中は、原則として、エンジン36を停止してモータジェネレータ32−2の動力を用いる走行(以下「EV走行」という)が行なわれる。ただし、高負荷時(たとえばユーザ要求トルクが所定値を超える時)には、CDモード中であっても一時的にエンジン36を始動させてモータジェネレータ32−2およびエンジン36の双方の動力を用いる走行(以下「HV走行」という)が行なわれる。
制御装置150は、CDモード中にSOCがしきい値未満に低下した場合またはCDモード中にユーザがモード切替スイッチ18を操作した場合、走行モードをCDモードからCSモードに切り替える。
CSモードは、蓄電装置10に蓄えられている電力を消費することよりも維持することを優先するモードである。そのため、CSモード中は、高負荷時に加えて、SOCを所定範囲に維持するためにもエンジン36の駆動が許容される。すなわち、CSモード中は、高負荷時に加えて、SOCを所定範囲に維持するためにエンジン36の動力を用いてモータジェネレータ32−1で発電する必要がある時にも、HV走行が行なわれる。このように、CDモードおよびCSモードのいずれのモードにおいてもEV走行およびHV走行が選択的に行なわれるが、CSモード中はCDモード中に比べてHV走行が行なわれる頻度(すなわちエンジン36の作動頻度)が高い。
制御装置150は、目標システム電圧VH*および蓄電装置10の入出力要求値BRQに基づいて、コンバータ12−1およびコンバータ12−2を制御する。
以下では、HV走行と、EV走行と、回生制御における目標システム電圧VH*と蓄電装置10の入出力要求値BRQについて説明する。蓄電装置10の入出力要求値BRQは、蓄電装置10への入力が要求される電力、または蓄電装置10からの出力が要求される電力を表わし、蓄電装置10から出力(放電)すべきときには正の値となり、蓄電装置10へ入力(充電)すべきときには負の値となる。
(HV走行)
図2は、HV走行時の制御の概略を表わす図である。
図2を参照して、ステップS201では、制御装置150は、アクセル開度Accと車速Vとに応じて駆動軸39に要求される要求トルクTr*を計算する。制御装置150は、要求トルクTr*に駆動軸39の回転数を乗じて走行に要求される走行用パワーPWDを計算する。
ステップS202において、CSモードの場合には、処理がステップS203に進む。CDモードの場合には、処理がステップS204に進む。
ステップS203において、制御装置150は、CSモードにおいて、蓄電装置10の残容量(SOC)に基づいて、蓄電装置10の充放電要求パワーPWCを求める。充放電要求パワーPWCは、蓄電装置10から放電するときには正の値となり、蓄電装置10へ充電するときには負の値となる。また、充放電要求パワーPWCは、蓄電装置10の残容量(SOC)が基準値であるSOC中心よりも大きいときには、残容量が大きいほど、放電の要求パワーが大きくなる。充放電要求パワーPWCは、蓄電装置10の残容量(SOC)が基準値よりも小さいときには、残容量が小さいほど、充電の要求パワーが大きくなる。
ステップS204において、制御装置150は、CDモードにおいて、充放電要求パワーPWCを0に設定する。
ステップS205において、制御装置150は、走行用パワーPWDから充放電要求パワーPWCを減じ、かつ損失Lossを加えることによって、エンジン36から出力すべきパワーとしてのエンジン要求パワーPWEを算出する。
ステップS206において、制御装置150は、エンジン要求パワーPWEをエンジン36を効率よく動作させる動作ラインに適用することによって回転数とトルクとを求めて、それらをエンジン36の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とする。
ステップS207において、制御装置150は、目標トルクTe*等に基づいて蓄電装置10の入出力制限Win,Woutの範囲内でモータジェネレータ32−1,32−2のトルク指令Tm1*,Tm2*を求める。
ステップS208において、制御装置150は、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*と、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2の回転数Nm1,Nm2とに基づいて、目標システム電圧VH*を設定する。
ステップS209において、制御装置150は、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とからなる運転ポイントでエンジン36が運転されるようにエンジン36に対する吸入空気量制御、燃料噴射制御、および点火制御などを行なう。
ステップS210において、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BAよりも大きな場合に、処理がステップS211に進む。目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BA以下の場合に、処理がステップS212に進む。
ステップS211において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2のうちの少なくとも1つに昇圧動作を実行させてシステム電圧VHが目標システム電圧VH*となるように制御する。
ステップS212において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の上アームをオンに固定し、下アームをオフに固定する。その結果、システム電圧VHが、蓄電装置10の電圧BAと等しくなる。なお、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BA以下の場合でも、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の両方に昇圧動作を実行させる場合もあるが、それについては後述する。
ステップS213において、制御装置150は、トルク指令Tm1*でモータジェネレータ32−1が駆動され、トルク指令Tm2*でモータジェネレータ32−2が駆動されるようにインバータ30−1,30−2のスイッチング制御を行なう。
HV走行では、走行用パワーPWDに対してエンジン要求パワーPWEが供給されるので、蓄電装置10から出力すべきパワーは、走行用パワーPWDからエンジン要求パワーPWEを減じた値である。
したがって、ステップS214において、制御装置150は、蓄電装置10の入出力要求値BRQを(PWD−PWE)の値に設定する。
ここで、蓄電装置10の入出力要求値BRQは、蓄電装置10への入力が要求される電力、または蓄電装置10からの出力が要求される電力を表わし、蓄電装置10から出力(放電)すべきときには正の値となり、蓄電装置10へ入力(充電)すべきときには負の値となる。
(EV走行)
図3は、EV走行時の制御の概略を表わす図である。
図3を参照して、ステップS301では、制御装置150は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTr*を計算する。制御装置150は、要求トルクTr*に駆動軸39の回転数を乗じて走行に要求される走行用パワーPWDを計算する。
ステップS302において、制御装置150は、モータジェネレータ32−1のトルク指令Tm1*の値を0に設定する。
ステップS303において、制御装置150は、蓄電装置10の入出力制限Win,Woutの範囲内で要求トルクTr*が駆動軸39に出力されるようにモータジェネレータ32−2のトルク指令Tm2*を求める。
ステップS304において、制御装置150は、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*と、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2の回転数Nm1,Nm2とに基づいて、目標システム電圧VH*を設定する。
ステップS305において、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BAよりも大きな場合に、処理がステップS306に進む。目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BA以下の場合に、処理がステップS307に進む。
ステップS306において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2のうちの少なくとも1つによって、昇圧動作を実行させて、システム電圧VHが目標システム電圧VH*となるように制御する。
ステップS307において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の上アームをオンに固定し、下アームをオフに固定する。その結果、システム電圧VHが、蓄電装置10の電圧BAと等しくなる。なお、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BA以下の場合でも、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の両方に昇圧動作を実行させる場合もあるが、それについては後述する。
ステップS308において、制御装置150は、トルク指令Tm1*でモータジェネレータ32−1が駆動され、トルク指令Tm2*でモータジェネレータ32−2が駆動されるようにインバータ30−1,30−2のスイッチング制御を行なう。
EV走行において、エンジン36が停止しているので、蓄電装置10から出力すべきパワーは、走行用パワーPWDである。したがって、ステップS309において、制御装置150は、蓄電装置10の入出力要求値BRQをPWDに設定する。
(回生制御)
ブレーキペダル踏下量が所定値以上である、或いはアクセル開度の減少率が所定値以上である等、回生条件が満たされると、走行モードは回生モードに移行する。回生モードとは、モータジェネレータ32−2に駆動軸39から入力トルクを利用して電力回生を行うモードである。電力回生に伴う回生トルク(負トルク)によって車両100に制動力が与えられる。
図4は、回生制御時の制御の概略を表わす図である。
図4を参照して、ステップS401では、制御装置150は、ブレーキペダル踏下量およびアクセル開度の減少率に基づいて、回生制動パワーPWRを求める。
ステップS402において、制御装置150は、回生制動パワーPWRが得られるように回生要求トルクTrG*(負値)を設定する。
ステップS403において、制御装置150は、モータジェネレータ32−1のトルク指令Tm1*の値0を設定する。
ステップS404において、制御装置150は、蓄電装置10の入出力制限Win,Woutの範囲内で回生要求トルクTrG*が駆動軸39から出力されるようにモータジェネレータ32−2のトルク指令Tm2*(負値)を求める。
ステップS405において、制御装置150は、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*と、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2の回転数Nm1,Nm2とに基づいて、目標システム電圧VH*を設定する。
ステップS406において、制御装置150は、トルク指令Tm1*でモータジェネレータ32−1が駆動され、トルク指令Tm2*でモータジェネレータ32−2が駆動され、かつシステム電圧VHが目標システム電圧VH*となるようにインバータ30−1,30−2のスイッチング制御を行なう。
ステップS407において、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BAよりも大きな場合に、処理がステップS408に進む。目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BA以下の場合に、処理がステップS409に進む。
ステップS408において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2のうちの少なくとも1つに降圧動作を実行させて、負荷装置2から出力される回生電力が蓄電装置10に蓄積されるように制御する。
ステップS409において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の上アームをオンに固定し、下アームをオフに固定する。その結果、システム電圧VHが、蓄電装置10の電圧BAと等しくなる。この場合、インバータ30−1およびインバータ30−2によって、目標システム電圧VH*になるように蓄電装置10の電圧BA以下に一旦下げられたシステム電圧VHが、蓄電装置10からの電力などによって再度VBまで一旦増加した後、負荷装置2から出力される回生電力が蓄電装置10に蓄積される。なお、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧BA以下の場合でも、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の両方に降圧動作を実行させる場合もあるが、それについては後述する。
回生制御において、蓄電装置10に入力すべきパワーは、回生制動パワーPWRである。したがって、ステップS410において、制御装置150は、蓄電装置10の入出力要求値BRQを−PWDに設定する。
図5は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の詳細な構成を表わす図である。
コンバータ12−2は、チョッパ回路43を含む。
チョッパ回路43は、リアクトルL1と、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などのスイッチング素子Q1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。リアクトルL1の一方端は、電力線PL1に接続され、リアクトルL1の他方端はスイッチング素子Q1,Q2の接続点に接続される。
スイッチング素子Q1,Q2は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に直列に接続される。スイッチング素子Q1,Q2の制御電極は、制御装置150から制御信号を受ける。スイッチング素子Q1,Q2にはダイオードD1,D2がそれぞれ逆並列接続される。スイッチング素子Q1およびスイッチング素子Q2は、それぞれ上アームおよび下アームに対応する。
コンバータ12−1は、チョッパ回路41と、チョッパ回路42とを含む。
チョッパ回路41は、リアクトルL2と、IGBTなどのスイッチング素子Q3,Q4と、ダイオードD3,D4とを含む。リアクトルL2の一方端は、電力線PL2に接続され、リアクトルL2の他方端はスイッチング素子Q3,Q4の接続点に接続される。
スイッチング素子Q3,Q4は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に直列に接続される。スイッチング素子Q3,Q4の制御電極は、制御装置150から制御信号を受ける。スイッチング素子Q3,Q4にはダイオードD3,D4がそれぞれ逆並列接続される。スイッチング素子Q3およびスイッチング素子Q3は、それぞれ上アームおよび下アームに対応する。
チョッパ回路42は、IGBTなどのスイッチング素子Q5,Q6と、ダイオードD5,D6とを含む。スイッチング素子Q5,Q6の接続点は、スイッチング素子Q3,Q4の接続点に接続される。スイッチング素子Q5,Q6は、主正母線MPLと主負母線MNLとの間に直列に接続される。スイッチング素子Q5,Q6の制御電極は、制御装置150から制御信号を受ける。スイッチング素子Q5,Q6にはダイオードD3,D4がそれぞれ逆並列接続される。スイッチング素子Q5およびスイッチング素子Q6は、それぞれ上アームおよび下アームに対応する。
チョッパ回路43に含まれるダイオードD1,D2と、チョッパ回路41に含まれるダイオードD3,D4と、チョッパ回路42に含まれるダイオードD5,D6は、同一の物理的特性を備える素子である。また、チョッパ回路43に含まれるスイッチング素子Q1,Q2と、チョッパ回路41に含まれるスイッチング素子Q3,Q4と、チョッパ回路42に含まれるスイッチング素子Q5,Q6は、同一の物理的特性を備える素子である。
コンバータ12−2に流れる電流の上限値をIC1とし、コンバータ12−1に流れる電流の上限値をIC2とする。コンバータ12−2は、1つのチョッパ回路43を備え、コンバータ12−1は、2つのチョッパ回路41,42を備えるため、IC1<IC2である。しかしながら、IC2<2×IC1である。これは、たとえば、蓄電装置10から負荷装置2側に電流が流れるときに、蓄電装置10から近い側のチョッパ回路41には、蓄電装置10から遠い側のチョッパ回路42よりも大きな電流が流れるので、チョッパ回路41に上限まで電流が流れるときに、チョッパ回路42には上限まで電流が流れないためである。
また、本実施の形態では、1つのチョッパ回路43からなるコンバータ12−2と、2つのチョッパ回路41,42を並列に接続したコンバータ12−1を蓄電装置に接続することによって、最大でIC1+IC2の電流を蓄電装置10から負荷装置2へ、または負荷装置2から蓄電装置10に供給することができる。
仮に、蓄電装置10に1つのコンバータだけを接続することによって、最大でIC1+IC2の電流を供給可能とするには、1つのコンバータは、8個のチョッパ回路を備える必要があることが、本願発明者による実験によって確認された。
したがって、本実施の形態では、蓄電装置に2個のコンバータを接続することによって、チョッパ回路の数を削減することができる。
さらに、本実施の形態では、蓄電装置10の入出力要求値BRQおよび目標システム電圧VH*に応じて、2つのコンバータ12−1,12−2の動作状態を切り替えることによって、電力損失を削減することができる。以下では、2つのコンバータ12−1,12−2のモード別の制御について説明する。
図6は、第1モードのコンバータ12−1およびコンバータ12−2の状態を表わす図である。
第1モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の上アームがオン固定され、かつ下アームがオフ固定される。
これにより、コンバータ12−1およびコンバータ12−2による昇降圧動作は停止される。その結果、システム電圧VHは、蓄電装置10の電圧VBとなる。
また、スイッチング素子Q1、Q3、Q5がオンのため、蓄電装置10の電力は、コンバータ12−1および/またはコンバータ12−2を介して主正母線MPL及び主負母線MNLに伝達される。
上述のように、コンバータ12−2および12−1に流れる電流の上限値をそれぞれIC1,IC2とする。IC1<IC2<2×IC1である。蓄電装置10の電圧をVBとする。
第1モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2に流れる電流の和の上限の最小値はIC1である。これは、第1モードでは、たとえば、蓄電装置10から出力された電流のうち、コンバータ12−1に流れる電流の割合およびコンバータ12−2に流れる電流の割合は制御されないため、すべての電流が、上限値が小さい方のコンバータ12−2に流れることがあり得るからである。
したがって、第1モードでは、放電時に蓄電装置10から出力可能な電力の最小値、および充電時に蓄電装置10に入力可能な電力の最小値は、IC1×VBである。
また、第1モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の上アームがオン固定され、かつ下アームがオフ固定されるので、スイッチング素子Q1〜Q6のオン/オフによる電力損失を防止できる。
図7は、第2モードのコンバータ12−1およびコンバータ12−2の状態を表わす図である。
第2モードでは、コンバータ12−2の上アームと下アームがオフ固定され、コンバータ12−1が昇降圧動作を実行する。
蓄電装置10からの放電時には、スイッチング素子Q4,Q6が一定のスイッチング周波数に従ってオン/オフし、コンバータ12−1が昇圧動作を実行するので、システム電圧VHは、蓄電装置10の電圧VBよりも大きくなる。また、蓄電装置10への充電時に、システム電圧VHが、蓄電装置10の電圧VBよりも大きい場合でも、スイッチング素子Q3,Q5が一定のスイッチング周波数に従ってオン/オフし、コンバータ12−2が降圧動作を実行するので、システム電圧VHを蓄電装置10の電圧VBに下げて、電力線PL2,NL2へ供給することができる。
コンバータ12−2のスイッチング素子Q1、Q2はオフのため、蓄電装置10の電力は、コンバータ12−2を介して主正母線MPL及び主負母線MNLに伝達されない。
上述のように、コンバータ12−2および12−1に流れる電流の上限値をそれぞれIC1,IC2とする。第2モードでは、コンバータ12−2のスイッチング素子Q1、Q2がオフのため、IC1=0である。したがって、第2モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2に流れる電流の和の上限はIC2である。よって、第2モードでは、放電時に蓄電装置10から出力可能な電力、および充電時に蓄電装置10に入力可能な電力は、IC2×VBである。
また、第2モードでは、コンバータ12−2の上アームと下アームがオフ固定されるので、スイッチング素子Q1,Q2のオン/オフによる電力損失を防止できる。
図8は、第3モードのコンバータ12−1およびコンバータ12−2の状態を表わす図である。
第3モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2は、昇降圧動作を実行する。
蓄電装置10からの放電時には、スイッチング素子Q1とQ2,Q3とQ4,Q4とQ6が一定のスイッチング周波数に従って相補的にオン/オフし、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が昇圧動作を実行するので、システム電圧VHは、蓄電装置10の電圧VBよりも大きくなる。また、蓄電装置10への充電時に、スイッチング素子Q1とQ2,Q3とQ4,Q4とQ6が一定のスイッチング周波数に従って相補的にオン/オフし、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が降圧動作を実行するので、システム電圧VHを蓄電装置10の電圧VBに下げて、電力線PL1,NL1、電力線PL2,NL2へ供給することができる。
上述のように、コンバータ12−2および12−1に流れる電流の上限値をそれぞれIC1,IC2とする。第3モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2に流れる電流の和の上限はIC1+IC2である。よって、第3モードでは、放電時に蓄電装置10から出力可能な電力、および充電時に蓄電装置10に入力可能な電力は、(IC1+IC2)×VBである。
図9は、目標システム電圧VH*および蓄電装置10の入出力要求値BRQの組み合わせに対応するコンバータ12−1およびコンバータ12−2の制御を説明するための図である。
まず、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下、かつ蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(絶対値)がVB×IC1以下の領域Aでは、制御装置150は、第1モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる。
なぜなら、まず、目標システム電圧VH*が、蓄電装置10の電圧VB以下のため、コンバータ12−1およびコンバータ12−2による昇降圧動作を実行する必要がない。
また、第1モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2に流れる電流の和の上限の最小値がIC1(すべてがコンバータ12−2に流れた場合)である。したがって、放電時に、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(≦VB×IC1)以上の電力であるVB×IC1の電力を蓄電装置10から取り出すことができる。充電時に、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(≦VB×IC1)以上の電力であるVB×IC1の電力を蓄電装置10に供給することができる。
ここで、回生制御時において、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下の場合、前述のように、インバータ30−1,30−2によって、目標システム電圧VH*になるように蓄電装置10の電圧BA以下に一旦下げられたシステム電圧VHが、蓄電装置10からの電力などによって再度VBまで増加した後、負荷装置2から出力される回生電力が蓄電装置10に蓄積される。
なお、これに代えて、回生制御時に、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下の場合には、目標システム電圧VH*を強制的にVBに設定し、インバータ30−1,30−2によって、システム電圧VHが、目標システム電圧VH*(=VB)になるように制御されるものとしてもよい。
次に、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下、かつ蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(絶対値)がVB×IC1を超え、VB×(IC1+IC2)以下の領域Bでは、制御装置150は、第3モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる。
なぜなら、まず、目標システム電圧VH*が、蓄電装置10の電圧VB以下のため、目標システム電圧VH*を得るために、コンバータによる昇降圧動作を実行する必要がない。
一方、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下のときでも、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC1を超えることもあり得る。この場合に、第1モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させたのでは、VB×IC1よりも大きな電力を蓄電装置10から出力し、または蓄電装置10へ入力することができない。それゆえ、領域Bでは、制御装置150は、第3モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる。この場合、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が昇降圧操作を実行するように、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2に対するトルク指令Tm1*,Tm2*と、モータジェネレータ32−1、モータジェネレータ32−2の回転数Nm1,Nm2とに基づいて既に求めた目標システム電圧VH*を所定量だけ増加させる。
なお、上記の代わりに、図10に示すように、領域Bの中でも、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC2以下の領域B′では、コンバータ12−1のみを昇降圧動作させ(第2モード)、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC2を超える領域B″では、コンバータ12−1とコンバータ12−2を昇降圧動作させる(第3モード)にすることも可能である。
しかしながら、このようにした場合、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが時間とともに増加することによって、領域Aから領域B′に変化し、その後直ぐに領域B″に変化するような場合に、第1モードから第2モードに変更した後、直ぐに第3モードに変更する必要があり、制御が複雑化する。それゆえ、本実施の形態では、領域Bの全領域において、第3モードで動作させる。
なお、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下の場合に、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC1を超える頻度は、通常少ないので、制御装置150は、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下のときには、一律に第1モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させるものとしてもよい。
次に、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VBよりも大きく、かつ蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC2以下の領域Cでは、制御装置150は、第2モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる。
なぜなら、まず、目標システム電圧VH*が、蓄電装置10の電圧VBよりも大きいため、少なくとも1つのコンバータによる昇降圧動作を実行する必要がある。
また、第2モードでは、コンバータ12−1およびコンバータ12−2に流れる電流の和の上限がIC2である。したがって、放電時に、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(≦VB×IC2)以上の電力であるVB×IC2の電力を蓄電装置10から取り出すことができ、充電時に、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(≦VB×IC2)以上の電力であるVB×IC2の電力を蓄電装置10に供給することができる。
なお、上記の代わりに、図11に示すように、領域Cの中でも、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC1以下の領域C′では、コンバータ12−2のみを昇降圧動作させ(仮にモードαと呼ぶ)、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC1を超える領域C″では、コンバータ12−1を昇降圧動作させる(第2モード)にすることも可能である。
しかしながら、このようにした場合、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが時間とともに増加することによって、領域C′から領域C″変化し、その後直ぐに領域Dに変化する場合に、モードαから第2モードに変更した後、直ぐに後述の領域Dのモード(=第3モード)に変更する必要があり、制御が複雑化する。それゆえ、本実施の形態では、領域Cの全領域において、第2モードで動作させる。
次に、目標システム電圧VH*が、蓄電装置10の電圧VBよりも大きく、かつ蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが、VB×IC2を超え、VB×(IC1+IC2)以下の領域Dでは、制御装置150は、第3モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる。
なぜなら、まず、目標システム電圧VH*が、蓄電装置10の電圧VBよりも大きいため、少なくとも1つのコンバータによる昇降圧動作を実行する必要がある。
さらに、第2モード(コンバータ12−1のみを昇降圧動作)では、放電時に、蓄電装置10から取り出すことができる電力がVB×IC2のため、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(>VB×IC2)に足りない。また、充電時に、蓄電装置10に供給することができる電力がVB×IC2のため、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさ(>VB×IC2)に足りない。
なお、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VBよりも大きいときに、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさの境界をVB×IC1とすることも可能である。すなわち、図12に示すように、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VBよりも大きく、かつ蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC1以下の領域Xでは、制御装置150は、モードαでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる(すなわち、コンバータ12−2のみを昇降圧動作)。目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VBよりも大きく、かつ蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×IC1を超える領域Yでは、制御装置150は、第3モードでコンバータ12−1およびコンバータ12−2を動作させる(すなわち、コンバータ12−1およびコンバータ12−2を昇降圧動作)。
しかしながら、このようにした場合、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが短時間で増加する場合に、領域Xから領域Yへの変化が短時間に起こるので、モードαに設定した後、直ぐに第3モードに変更しなければならなくなる。
それゆえ、本実施の形態では、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VBよりも大きいときに、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさの境界をVB×IC2とする(すなわち、領域Cと領域Dに分割する)。
図13は、本発明の実施の形態におけるコンバータ12−1およびコンバータ12−2の制御手順を表わすフローチャートである。
図13を参照して、ステップS101において、制御装置150は、前述したような方法で、目標システム電圧VH*および蓄電装置10の入出力要求値BRQを計算する。上記によって得られた蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさは、VB×(IC1+IC2)以下であるものとする。
ステップS102において、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VB以下の場合には、処理がステップS103に進み、目標システム電圧VH*が蓄電装置10の電圧VBを超える場合には、処理がステップS106に進む。
ステップS103において、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが、コンバータ12−2を流れる電流の上限値IC1と蓄電装置10の電圧の積である(IC1×VB)以下の場合には、処理がステップS104に進む。また、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが、IC1×VBを超える場合には、処理がステップS105に進む。
ステップS104において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が第1モードで動作するように制御する。すなわち、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2の上アームをオン固定し、かつ下アームをオフ固定する。
ステップS105において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が第3モードで動作するように制御する。すなわち、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が昇降圧動作を実行するように制御する。
ステップS106において、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが、コンバータ12−1を流れる電流の上限値IC2と蓄電装置10の電圧の積である(IC2×VB)以下の場合には、処理がステップS107に進む。また、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが、(IC2×VB)を超える場合には、処理がステップS108に進む。
ステップS107において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が第2モードで動作するように制御する。すなわち、制御装置150は、コンバータ12−2の上アームをオフ固定し、かつ下アームをオフ固定するとともに、コンバータ12−1が昇降圧動作を実行するように制御する。
ステップS108において、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が第3モードで動作するように制御する。すなわち、制御装置150は、コンバータ12−1およびコンバータ12−2が昇降圧動作を実行するように制御する。
なお、上記のステップS101において、得られた蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさが、VB×(IC1+IC2)以下であるものしたが、得られた蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさがVB×(IC1+IC2)を超える場合には、蓄電装置10の入出力要求値BRQの大きさを強制的にVB×(IC1+IC2)に減少させることにしてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、蓄電装置に2つのコンバータを接続することによって、並列接続させるチョッパ回路(したがってスイッチング素子)の数を増加させることなく、コンバータに多量の電流が流れるようにすることができる。また、目標システム電圧と蓄電装置10の入出力要求値の大きさに応じて、2つのコンバータの動作を制御することによって、無駄な電力の損失を防止することができる。
今回開示された各実施の形態は、適宜組合わせて実施することも予定されている。そして、今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。