JP6256287B2 - 太陽電池制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、太陽電池の制御装置に関する。
太陽電池の出力電力は、接続される負荷に応じて変化する発電電流及び発電電圧の出力特性(I−V出力特性)により決定され、太陽電池の出力電力が最大となる発電電流及び発電電圧を最大電力点(MPP:Maximum Power Point)と呼ぶ。
太陽電池のI−V出力特性は、日照条件等により変動し、I−V出力特性の変動によりMPPも変化する。そのため、太陽電池から効率良く電力を取り出すためにMPPを追従制御する最大電力点追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)制御が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2011−118863号公報
MPPT制御では、通常、太陽電池に接続されたDC−DCコンバータ等の負荷回路を制御することで、太陽電池の発電電圧又は発電電流を変化させながら、MPPの探索を行う。即ち、MPPT制御では、通常、発電電圧又は発電電流を制御変数として、MPPの探索を行う。
ここで、出力可能な電圧を高めるために直列接続された複数の太陽電池を含む太陽電池パネル等では、通常、一部の太陽電池が影に入った(部分影が発生した)場合、バイパスダイオードにより影に入った太陽電池をバイパスして電流が流れる回路構成を採用している。そのため、部分影が発生すると太陽電池パネル等の発電電圧が急に変動(低下)する。
このような場合に、発電電圧を制御変数としてMPP探索を行っていると、部分影の発生による太陽電池パネルの発電電圧の急な低下にMPPT制御が追従することができない可能性があり、結果として、太陽電池パネルの発電電流が0、即ち、出力電力が0となるおそれがある。従って、発電電流を制御変数として、MPPT制御を実行することで、太陽電池パネル等への部分影の発生による発電電圧の急変動に対しても強い耐性を得ることができる。
しかしながら、太陽電池は、一般的に、内部抵抗の小ささに起因してMPPにおける電流(MPP電流)から短絡電流までの間で発電電圧が急変(急低下)し、特に、日射強度が低下するにつれて、その傾向は顕著となる。そのため、発電電流を制御変数としてMPPT制御を行うと、例えば、発電電流をMPP電流以下の値からMPP電流より大きな値に変化させた際に、発電電圧が大きく変動し、太陽電池の動作が安定しなくなるおそれがある。すると、結果として、太陽電池のMPPを見つけることができず、太陽電池の発電効率を低下させるおそれがある。
一方、MPP電流から短絡電流までの間での発電電圧の急変に対応するため、MPPT制御における分解能を向上させる(発電電流を変化させる幅をより細かく設定可能にする)ことが考えられるが、分解能の向上によるコストアップは避けられない。
そこで、上記問題に鑑み、太陽電池の発電電流を制御変数としてMPPT制御を行う場合に、コストアップを抑制しつつ、太陽電池の動作を安定させることが可能な太陽電池制御装置を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、一実施形態において、太陽電池制御装置は、
太陽電池と、
前記太陽電池に接続され、入力される前記太陽電池の発電電流を制御可能に構成された負荷回路と、
前記負荷回路を制御することにより前記太陽電池の発電電流を変化させながら前記太陽電池の最大電力点を探索するMPPT制御を実行する制御部を備え、
前記制御部は、前記発電電流を増加させた際の前記発電電流の変化に伴う前記太陽電池の発電電圧の変化率が負の値である所定閾値より小さい場合、前記発電電流を減少させることを特徴とする。
上記実施形態により、太陽電池の発電電流を制御変数としてMPPT制御を行う場合に、コストアップを抑制しつつ、太陽電池の動作を安定させることが可能な太陽電池制御装置を提供することができる。
本実施形態に係る太陽電池制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態に係る太陽電池制御装置による制御処理の一例を示すフローチャートである。 太陽電池パネルの出力特性の一例を示す図である。 一般的な山登り法により太陽電池パネルの発電電流を変化させながらMPPT制御を実行した場合の太陽電池パネルの動作点及び電力の変化を示す図である。 本実施形態に係る太陽電池制御装置を適用して、山登り法により太陽電池パネルの発電電流を変化させながらMPPT制御を実行した場合の太陽電池パネルの動作点及び電力の変化を示す図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る太陽電池制御装置1の構成の一例を示すブロック図である。
太陽電池制御装置1は、太陽電池パネル10、MPPTコンバータ20、制御部30、出力先装置40等を含み、太陽電池パネル10の最大電力点追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)制御を実行する。また、太陽電池制御装置1は、太陽電池パネル10の発電電力をMPPTコンバータ20を介して出力先装置40に最適化した電力(電圧)に変換し、出力先装置40に供給する。
太陽電池パネル10は、太陽電池セルを複数枚直列及び並列接続し、出力先装置40において必要とされる電圧及び電流を供給可能に構成されたパネル状のモジュールである。太陽電池パネル10に含まれる太陽電池セルとしては、任意の種類の太陽電池セルが適用されてよく、用途(例えば、住宅用、移動体用、電子機器用等)に応じて、最適な太陽電池セルが選択されてよい。
MPPTコンバータ20は、太陽電池パネル10のMPPT制御を行うための負荷回路である。また、MPPTコンバータ20は、太陽電池パネル10からの発電電力を出力先装置40に適した状態(電圧)に変換する電力変換手段である。MPPTコンバータ20は、電力変換回路21、駆動回路22、電流センサ23、電圧センサ24等を含んで構成される。
電力変換回路21は、太陽電池パネル10から供給される直流電力を出力先装置40に適した直流電力に変換する(例えば、昇圧する)DC−DCコンバータ回路であり、太陽電池パネル10から入力される発電電流を制御可能な回路構成を含む。電力変換回路21は、例えば、リアクトル、複数のIGBT(Insulated Gate Bipolar Trangistor)等のスイッチング素子、各スイッチング素子に並列接続された還流ダイオード等を含む既知の非絶縁型DC−DCコンバータ回路であってよい。電力変換回路21は、駆動回路22からの駆動信号(各スイッチング素子のゲート端子に入力されるPWM信号)により動作する。
駆動回路22は、制御部30からの制御指令に応じて、電力変換回路21を駆動する駆動手段である。後述するように、制御部30は、電流センサ23により検出された太陽電池パネル10の発電電流に基づき、太陽電池パネル10の発電電流が設定電流値になるようにフィードバック制御を実行し、駆動回路22に対して、PWM信号のデューティ比等を含む制御指令を送信する。駆動回路22は、制御部30から受信した制御指令に応じて、電力変換回路21の駆動信号(PWM信号)を生成し、電力変換回路21(各スイッチング素子のゲート端子)に出力する。
電流センサ23は、太陽電池パネル10からMPPTコンバータ20に入力される発電電流を検出する既知の電流検出手段である。電流センサ23は、制御部30と通信可能に接続され、電流センサ23により検出された太陽電池パネル10の発電電流に対応する信号は、制御部30に送信される。
電圧センサ24は、太陽電池パネル10からMPPTコンバータ20に入力される発電電圧を検出する既知の電圧検出手段である。電圧センサ24は、制御部30と通信可能に接続され、電圧センサ24により検出された太陽電池パネル10の発電電圧に対応する信号は、制御部30に送信される。
制御部30は、MPPTコンバータ20を用いて、太陽電池パネル10のMPPT制御を実行する制御手段である。制御部30は、具体的な制御手段として、MPPT制御部31、監視部32等を含む。
なお、制御部30は、例えば、マイクロコンピュータ等により構成され、ROMに格納された各種プログラムをCPU上で実行することにより各種制御処理を実行してよい。また、MPPT制御部31、監視部32の各機能は、対応するプログラムをCPU上で実行することにより実現されてよい。
MPPT制御部31は、MPPTコンバータ20を制御することで、MPPTコンバータ20に入力される太陽電池パネル10の発電電流を変化させながら、電流センサ23、電圧センサ24により検出される太陽電池パネル10の発電電流、発電電圧(に対応する信号)に基づき、最大電力点(MPP)の探索を行う。
具体的に説明をすると、MPPT制御部31は、電流センサ23により検出される太陽電池パネル10の発電電流に基づき、太陽電池パネル10の発電電流が設定電流値になるようにフィードバック制御を実行する。より具体的には、電流センサ23により検出される太陽電池パネル10の発電電流に基づき、電力変換回路21の各スイッチング素子のデューティ比を演算し、駆動回路22に対して、PWM信号のデューティ比等を含む制御指令を送信する。また、MPPT制御部31は、当該フィードバック制御により太陽電池パネル10の発電電流が略設定電流値になった定常状態における太陽電池パネル10の発電電流、発電電圧を電流センサ23、電圧センサ24から取得する。MPPT制御部31は、設定電流値を変化させながら当該動作を繰り返すことで、太陽電池パネル10のMPPを探索する。
なお、MPPT制御部31により実行されるMPPT制御の具体的手法(アルゴリズム)としては、太陽電池パネル10の発電電流を変化させながらMPPを探索する任意の手法が適用されてよい。例えば、山登り法、増分コンダクタンス法等、既知の探索アルゴリズムを応用した様々な手法が適用されてよい。
監視部32は、MPPT制御による太陽電池パネル10の発電電流の変化に伴う発電電圧の変化率(以下、単に太陽電池パネル10の電圧変化率と称する)の監視を行う。具体的には、太陽電池パネル10の発電電流を変化(増加)させた場合における太陽電池パネル10の電圧変化率が判定閾値Th以上か否かを判定する。そして、太陽電池パネル10の電圧変化率が判定閾値Th以上でない(判定閾値Thより小さい)場合、MPPT制御部31によるMPPT制御、即ち、太陽電池パネル10の発電電流を変化(増加)させながらMPPを探索する動作を一時的に停止させると共に、設定電流値を減少させることで、太陽電池パネル10の発電電流を減少させる。
なお、監視部32は、MPPT制御部31に対して、設定電流値を減少させるように指示することにより、太陽電池パネル10の発電電流を減少させてもよいし、自らが上述したフィードバック制御を実行し、太陽電池パネル10の発電電流を減少させてもよい。
出力先装置40は、太陽電池パネル10による発電電力の出力先となる装置である。出力先装置40は、太陽電池パネル10からの発電電力で動作する電気負荷、発電電力を所定の電力に変換する(例えば、交流電力に変換する)電力変換装置、発電電力を蓄電するバッテリ、キャパシタ等の蓄電装置を含んでよい。
次に、制御部30による具体的な制御処理フローについて説明をする。
図2は、本実施形態に係る太陽電池制御装置1(制御部30)による制御処理の一例を示すフローチャートである。当該フローチャートは、所定の制御周期毎に実行される。
なお、制御周期は、他の条件に応じて、可変であってよい。また、当該フローチャートの説明において、カウンタ値iに対応する太陽電池パネル10の発電電流、発電電圧をそれぞれ発電電流I、発電電圧Vと定義する。また、当該フローチャートの開始時点で、制御部30(MPPT制御部31)は、設定電流値をMPP探索を開始する初期値に設定し、太陽電池パネル10の発電電流が当該初期値となるようにフィードバック制御を行っていることを前提とする。
図2を参照するに、ステップS101にて、制御部30は、カウンタ値iを「0」に設定する。
ステップS102にて、制御部30は、電流センサ23、電圧センサ24から受信した信号に基づき算出された初期値としての太陽電池パネル10の発電電流I、発電電圧Vを内部メモリ等に保存する。
ステップS103にて、制御部30は、カウンタ値iをインクリメントする。
ステップS104にて、制御部30は、カウンタ値iが「1」か否か判定する。カウンタ値iが「1」の場合、ステップS105、S106をスキップして、ステップS107に進み、カウンタ値iが「1」でない場合、即ち、「2」以上の場合、ステップS105に進む。
ステップS105にて、制御部30は、内部メモリ等から前回、前々回の発電電流の変化(後述するステップS105又はS106における発電電流の変化)後の発電電流Ii−1、Ii−2、発電電圧Vi−1、Vi−2を取得する。
なお、i=2の場合、ステップS105にて、制御部30は、内部メモリ等から前回(i=1)の発電電流の変化後の発電電流I、発電電圧Vと、初期値である発電電流I、発電電圧Vを取得する。
ステップS106にて、制御部30(監視部32)は、太陽電池パネル10の発電電流の変化に伴う発電電圧の変化率(太陽電池パネル10の電圧変化率)ΔV/ΔIが判定閾値Th以上か否かを判定する。太陽電池パネル10の電圧変化率ΔV/ΔIが判定閾値Th以上の場合、ステップS107に進み、判定閾値Thより小さい場合、ステップS108に進む。
なお、ステップS106における太陽電池パネル10の電圧変化率ΔV/ΔIは、前回のステップS107又はS108における太陽電池パネル10の発電電流の変化に伴う発電電圧の変化率であり、ΔV=Vi−1−Vi−2、ΔI=Ii−1−Ii−2である。
また、ステップS106の判定処理は、前回にステップS107の処理(後述するMPP探索処理)が行われた場合のみ実行されてもよい。即ち、前回にステップS108の処理(後述する太陽電池パネル10の発電電流を所定量減少させる処理)が行われた場合、ステップS105は、スキップされてもよい。
ステップS107にて、制御部30(MPPT制御部31)は、設定電流値を所定量変化させ、電流センサ23により検出された太陽電池パネル10の発電電流に基づき、太陽電池パネル10の発電電流が設定電流値になるようにフィードバック制御を実行する。即ち、制御部30(MPPT制御部31)は、太陽電池パネル10の発電電流を所定量変化させて、太陽電池パネル10のMPP探索(MPPT制御)を実行し、ステップS109に進む。
一方、ステップS108にて、制御部30(監視部32)は、設定電流値を所定量減少させ、電流センサ23により検出された太陽電池パネル10の発電電流に基づき、太陽電池パネル10の発電電流が設定電流値になるようにフィードバック制御を実行する。即ち、制御部30(監視部32)は、太陽電池パネル10の発電電流を所定量減少させて、ステップS109に進む。
ステップS109にて、制御部30は、電流センサ23、電圧センサ24から受信した信号に基づき算出された太陽電池パネル10の発電電流I、発電電圧Vを内部メモリ等に保存する。
ステップS110にて、制御部30は、太陽電池パネル10のMPPが見つかったか否かを判定する。即ち、制御部30は、ステップS107におけるMPPT制御によって、MPPが見つかったか否かを判定する。MPPが見つかった場合は、今回の処理を終了する。また、MPPが見つかっていない場合(ステップS107におけるMPPT制御により太陽電池パネル10のMPPが見つかっていない場合、或いは、ステップS108の処理が実行された場合)は、ステップS111に進む。
ステップS111にて、カウンタ値iが所定数N(1以上の整数)より大きいか否かを判定する。カウンタ値iが所定数Nより大きい場合は、今回の処理を終了し、所定数N以下の場合、ステップS103に戻り、ステップS103〜S111の処理を繰り返す。
なお、所定数Nは、MPPの探索に必要とされる探索回数として想定される最大値として設定されてよく、何らかの理由により、ステップS103〜S108の処理が無限に繰り返されることを防止するために設けられる。
制御部30は、当該フローチャートによりMPPを見つけた場合、次回の当該フローチャートによる処理が実行されるまで(今回の処理の開始から所定の制御周期が経過するまで)、太陽電池パネル10の発電電流がMPPに対応する設定電流値(MPP電流)となるようにフィードバック制御を実行する。これにより、太陽電池パネル10がMPPで動作し、太陽電池パネル10の発電効率を高めることができる。
なお、制御部30は、カウンタ値iが所定数Nを越えることで当該フローチャートの処理を終了した場合、次回の当該フローチャートによる処理が実行されるまで、太陽電池パネル10の発電電流が最後の処理(ステップS107又はS108)における設定電流値となるようにフィードバック制御を実行してよい。
次に、本実施形態に係る太陽電池制御装置1の作用、特に、図2に示した制御処理のフローチャートにおけるステップS106〜S108の処理による作用について説明をする。
図3は、太陽電池パネル10の出力特性の一例を示す図である。図3(a)は、横軸を太陽電池パネル10の発電電流I、縦軸を太陽電池パネル10の発電電圧Vとして、太陽電池パネル10の発電電流I及び発電電圧Vの出力特性(I−V出力特性)を示すグラフである。図3(b)は、縦軸を太陽電池パネル10の電力P、横軸を太陽電池パネル10の発電電流Iとして、太陽電池パネル10の発電電流I及び電力Pの出力特性(I−P)出力特性)を示すグラフである。図3(c)は、縦軸を太陽電池パネル10の電圧変化率(太陽電池パネル10の発電電流Iの変化に伴う発電電圧Vの変化率)dV/dI、横軸を太陽電池パネル10の発電電流Iとして、太陽電池パネル10の発電電流Iと電圧変化率dV/dIとの関係を示すグラフである。
なお、図3(a)〜(c)のグラフのうち、細い実線のグラフは、日射強度が比較的高い場合(高日射強度の場合)を表し、太い実線のグラフは、日射強度が比較的低い場合(低日射強度の場合)を表す。
図3(a)を参照するに、太陽電池パネル10の発電電圧Vは、発電電流Iが0から増加し始めると、非常に緩やかに減少する。しかしながら、太陽電池パネル10の発電電圧Vは、発電電流IがMPPにおける電流値(MPP電流Impp_h、Impp_l)に近づくにつれて、減少幅が大きくなり、MPP電流Impp_h、Impp_lを超えると急降下する特性を有する。即ち、太陽電池パネル10のMPP電流Impp_h、Impp_lと短絡電流Isc_h、Isc_lの差が小さいため、太陽電池パネル10の発電電圧Vは、発電電流IがMPP電流Impp_h、Impp_lを超えると急降下する。また、高日射強度の場合と低日射強度の場合とを比較すると、低日射強度の場合において、この傾向が強くなることが分かる。
また、図3(b)を参照するに、太陽電池パネル10の電力Pは、通常、発電電流Iの変化に対して、最大電力Pmax_h、Pmax_lを頂点とする上に凸の出力特性グラフとして表される。通常、電力Pの当該出力特性を利用して太陽電池パネル10のMPP探索を行うが、現在の動作点が最大電力点MPP_h、MPP_lであるか否かは、発電電流Iを変化させる前後の動作点との比較により行われる必要がある。そのため、制御部30がMPPT制御を行う場合、通常、発電電流IをMPP電流より大きな設定電流値になるようにフィードバック制御をする必要が出てくる。
しかしながら、図3(a)を用いて上述したように、太陽電池パネル10の発電電圧Vは、発電電流IがMPP電流Impp_h、Impp_lを超えると急降下する特性を有し、この傾向は、日射強度が低くなる程、顕著になる。すると、太陽電池パネル10の発電電流Iを変化させながらMPP探索を行うMPPT制御において、発電電流IがMPP電流Impp_h、Impp_lを超えた場合、発電電圧Vが大きく低下し、太陽電池パネル10の動作が不安定になるおそれがある。
そこで、図3(c)に示すように、太陽電池パネル10の電圧変化率dV/dIに対して所定の判定閾値Thを設け、MPPT制御において、太陽電池パネル10の電圧変化率dV/dIが判定閾値Th以上の範囲で発電電流Iを変化させるようにするとよい。即ち、上述したように、監視部32がMPPT制御における太陽電池パネル10の電圧変化率を監視し、太陽電池パネル10の発電電流Iを増加させた際の太陽電池パネル10の電圧変化率が判定閾値Thより小さくなった場合、太陽電池パネル10の発電電流Iを減少させるようにする。これにより、判定閾値Thを適宜設定することで、MPPT制御における発電電流の変化に伴う発電電圧の急変(急降下)を抑制することができる。
図3(a)に示すように、判定閾値Thに対応する閾値電流Ith_h、Ith_lを見ると、高日射強度の場合の閾値電流Ith_hは、MPP電流Impp_hより大きな値であるが、低日射強度の場合の閾値電流Ith_lは、MPP電流Impp_lと略同等である。即ち、低日射強度の場合、太陽電池パネル10の発電電圧Vは、発電電流IがMPP電流Impp_lの前後から短絡電流Isc_lまでの間で、特に急変(急降下)するため、判定閾値Thの設定により、発電電流Iを変化させる範囲がより限定されることを示している。
なお、判定閾値Thは、太陽電池パネル10の出力特性、許容可能な電圧変動量、MPPT制御において発電電流を変化させることが可能な最小幅等を考慮して決定してよい。
ここで、具体的に山登り法による太陽電池パネル10のMPPT制御に本実施形態に係る太陽電池制御装置1を適用した場合の作用について説明をする。
まず、図4は、一般的な山登り法により太陽電池パネル10の発電電流を変化させながらMPPT制御を実行した場合の太陽電池パネル10の動作点及び電力の変化を示す図である。図4(a)は、MPP付近における太陽電池パネル10の動作点PP(PP〜PPk+3)の変化を示す図であり、図4(a)中の曲線は、図3(a)に示した低日射強度の場合の太陽電池パネル10の発電電流I及び発電電圧Vの出力特性のグラフに対応する。図4(b)は、MPP付近における太陽電池パネル10の電力P(P〜Pk+3)の変化を示す図であり、図4(b)中の曲線は、図3(b)に示した低日射強度の場合の太陽電池パネル10の発電電流I及び電力Pの出力特性のグラフに対応する。図4(c)は、太陽電池パネル10の発電電流Iを所定量(電流制御幅ΔIctrl)だけ変化させてMPPを探索する各ステップ[j](ステップ番号j=1、...、k−1、k、k+1、k+2、k+3、...)における発電電流Iの変化を示す図である。
なお、電流制御幅ΔIctrlは、制御部30がMPPTコンバータ20を用いて太陽電池パネル10の発電電流を変化させることが可能な最小幅として設定される。
山登り法は、各ステップ[j]において、発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ変化させて、太陽電池パネル10の動作点PP(発電電流I、発電電圧V)を検出し、電力P(=I×V)を算出する。そして、前回のステップ[j−1]で算出されたPj−1と今回のステップ[j]で算出されたPとを比較し、電力Pが増加している場合は、次回のステップ[j+1]でも同じ方向に、電力Pが減少している場合は、次回のステップ[j+1]では逆方向に発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ変化させることを繰り返しながら、電力Pの極大を探索する手法である。
図3(b)でも説明した通り、太陽電池パネル10の電力は、発電電流の変化に対して、最大値(極大値)を頂点とする上に凸の出力特性を有するため、図4(c)に示すように発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlずつ増加させながらMPPを探索する。
図4(b)を参照するに、ステップ[k]からステップ[k+2]までの3ステップでは、発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ増加させることにより太陽電池パネル10の電力PがPk−1→P→Pk+1→Pk+2と増加する。そして、太陽電池パネル10のMPPに相当する動作点PPk+2(発電電流Ik+2、発電電圧Vk+2)に到達している。しかし、山登り法では、少なくとも電力Pが増加から減少に転じることを判断しないとMPPを見つけ出すことができないので、引き続き、MPPの探索を続ける。そのため、図4(c)に示すように、ステップ[k+3]においても、発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ増加させることになる。
ここで、上述したとおり、太陽電池パネル10のMPP電流と短絡電流の差は小さく、低日射強度の場合は特に顕著であるため、図4(a)に示すように、ステップ[k+3]では、発電電圧Vが急に降下してしまう(発電電圧Vk+2→発電電圧Vk+3)。すると、太陽電池パネル10の動作が不安定となってしまうおそれがあり、結果として、その後のMPP探索を適切に行うことができず、MPPを見つけ出すことができないおそれがある。
また、図4(b)に示すように、ステップ[k+3]では、太陽電池パネル10の電力も急降下(電力Pk+2→電力Pk+3)するため、MPPT制御による太陽電池パネル10の発電効率も下げてしまうことになる。
一方、図5は、本実施形態に係る太陽電池制御装置1を適用して、山登り法により太陽電池パネル10の発電電流を変化させながらMPPT制御を実行した場合の太陽電池パネル10の動作点及び電力の変化を示す図である。図5(a)は、MPP付近における太陽電池パネル10の動作点PP(PP〜PPk+4)の変化を示す図であり、図5(a)中の曲線は、図4(a)と同様、図3(a)に示した低日射強度の場合の太陽電池パネル10の発電電流I及び発電電圧Vの出力特性のグラフに対応する。図5(b)は、MPP付近における太陽電池パネル10の電力P(P〜Pk+4)の変化を示す図であり、図5(b)中の曲線は、図4(b)と同様、図3(b)に示した低日射強度の場合の太陽電池パネル10の発電電流I及び電力Pの出力特性のグラフに対応する。図5(c)は、太陽電池パネル10の発電電流Iを所定量(電流制御幅ΔIctrl)だけ変化させてMPPを探索する各ステップ[j](ステップ番号j=1、...、k−1、k、k+1、k+2、k+3、k+4、...)における発電電流Iの変化を示す図である。
図5(b)を参照するに、図4(b)と同様、ステップ[k]からステップ[k+2]までの3ステップでは、発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ増加させることにより電力PがPk−1→P→Pk+1→Pk+2と増加する。そして、太陽電池パネル10のMPPに相当する動作点PPk+2(発電電流Ik+2、発電電圧Vk+2)に到達している。
ここで、本実施形態に係る太陽電池制御装置1(監視部32)は、図2等を用いて上述したとおり、各ステップ[j]における太陽電池パネル10の電圧変化率(ΔV/ΔI)を監視し、当該電圧変化率が判定閾値Thより小さくなった場合、発電電流Iを所定量(電流制御幅ΔIctrl)だけ減少させる。
図3における低日射強度の場合の例では、上述したとおり、太陽電池パネル10の電圧変化率(dV/dI)の判定閾値Thに対応する発電電流である閾値電流Ith_lは、略MPP電流である。即ち、ステップ[k+2]における太陽電池パネル10の電圧変化率は、判定閾値Thより小さくなっており、ステップ[k+3]では、図5(c)に示すように、発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ減少させる。
これにより、太陽電池パネル10の発電電圧Vが図4の例(一般的な山登り法によるMPPT制御)のように、急降下することがなくなるため、太陽電池パネル10を安定して動作させることができる。
また、太陽電池パネル10の電圧変化率が判定閾値Thより小さくなったことにより発電電流を減少させても、再度、山登り法でMPP探索を行うことで、MPPを見つけ出すことができる。即ち、ステップ[k+3]にて、発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ減少させることで、図5(b)に示すように電力は減少する(電力Pk+2→電力Pk+3)ので、ステップ[k+4]では、再度、山登り法により発電電流Iを電流制御幅ΔIctrlだけ逆方向、即ち、増加させる方向に変化させる。すると、ステップ[k+4]では、再度、太陽電池パネル10のMPPに相当する動作点PPk+4(発電電流Ik+4、発電電圧Vk+4)に到達するので、MPPを取り出すことができる。
このように、本実施形態に係る太陽電池制御装置1は、発電電流を変化させながら太陽電池のMPPを探索する場合に、発電電流をMPP電流と短絡電流の間に変化させた際の発電電圧の急降下を防止することができる。そのため、発電電圧の急変(急降下)に起因して太陽電池パネル10の動作が不安定になることもなく、安定動作の太陽電池パネル10に対して適切にMPPを見つけ出すことができる。
また、太陽電池パネル10の発電電流を変化させる場合に、MPP電流と短絡電流の間における発電電圧の急変(急降下)を回避するため、MPP探索の分解能を向上させる(発電電流Iを変化させる電流制御幅ΔIctrlをより細かくする)必要もない。即ち、本実施形態に係る太陽電池制御装置1は、太陽電池の発電電流を制御変数としてMPPT制御を行う場合に、コストアップを抑制しつつ、太陽電池の動作を安定させることができる。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、本実施形態に係る太陽電池制御装置1は、太陽電池パネル10の電圧変化率(ΔV/ΔI)が判定閾値Thより小さくなった場合、発電電流(設定電流値)を減少させて、再度、太陽電池パネル10のMPP探索を実行したが、発電電流を維持してもよい。例えば、山登り法で太陽電池パネル10のMPPを探索する場合、通常、発電電流を比較的低い電流値から増加させながらMPPの探索を実行する。この際、大きな日照条件の変動等がない限り、MPPに到達するまでの間は、太陽電池パネル10の電力が増加していく状態である。よって、この作業の途中で、太陽電池パネル10の電圧変化率が判定閾値Thより小さくなった場合、変化させることが可能な発電電流の範囲(発電電圧の急変がない発電電流の範囲)の中で、現在の動作点がMPPと考えられるため、発電電流を維持して当該動作点をMPPとして取り出すことができる。
1 太陽電池制御装置
10 太陽電池パネル
20 MPPTコンバータ(負荷回路)
21 電力変換回路
22 駆動回路
23 電流センサ
24 電圧センサ
30 制御部
31 MPPT制御部
32 監視部
40 出力先装置

Claims (2)

  1. 太陽電池と、
    前記太陽電池に接続され、入力される前記太陽電池の発電電流を制御可能に構成された負荷回路と、
    前記負荷回路を制御することにより前記太陽電池の発電電流を変化させながら前記太陽電池の最大電力点を探索するMPPT制御を実行する制御部を備え、
    前記制御部は、前記発電電流を増加させた際の前記発電電流の変化に伴う前記太陽電池の発電電圧の変化率が負の値である所定閾値より小さい場合、前記発電電流を減少させることを特徴とする、
    太陽電池制御装置。
  2. 前記制御部は、前記発電電流を変化させることが可能な最小幅として制御電流幅を有し、前記発電電流を前記制御電流幅刻みで増加させながら前記太陽電池の最大電力点を探索し、前記変化率が前記所定閾値より小さい場合、前記発電電流を前記制御電流幅だけ減少させることを特徴とする、
    請求項1に記載の太陽電池制御装置。
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