JP6253079B2 - 手動車両の電動化ユニット及び手動車両の電動化ユニットの制御方法並びに電動車いす及び電動車いすの制御方法 - Google Patents

手動車両の電動化ユニット及び手動車両の電動化ユニットの制御方法並びに電動車いす及び電動車いすの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、全方向移動機構を用いた手動車両の電動化ユニット及び手動車両の電動化ユニットの制御方法並びに電動車いす及び電動車いすの制御方法に関する。
昨今の高齢化社会への変化に伴い、移動支援装置の需要はますます増加すると予想されている。特に、電動車いすは、これまでのように障害者のみならず、高齢者もユーザーとして含まれてきており、そのニーズが拡大、多様化してきている。代表的なものとしてハンドル型電動車いす(いわゆるシニアカー)やジョイスティック型電動車いすなどが挙げられる。これらの電動車いすは、手動車いすに比べて小径の4つの車輪を有し、その内の2つの車輪を電気モータによる駆動輪としている。一般に電動車いすは、装置自体の重量が大きいため、自走以外の方法での運搬が容易ではない。
一方、電動で移動可能でありながら、比較的軽量で、運搬に便利である種類の車いすが最近注目され、その市場も拡大してきている。このような車いすは、手動車いすをベースとして、電動化ユニットを装着したタイプのもので、簡易電動車いすと呼ばれる(例えば、特許文献1〜特許文献5参照)。
簡易電動車いすの長所は、電動車いすとして設計、製造されたものより軽量・簡便であり、総合的に安価になる場合が多いことである。また、電動車いすのように座いすの下に大型の蓄電池を積んでおらず、モータも小型化されているので従来の手動車いす同様折りたたみが可能となっている。このため、車いすを自動車の屋根上に積載するシステムを用いることで、障害者自身でも楽に車いすを自動車に積み込むことが可能である。
簡易電動車いすは、大容量の蓄電池を搭載していないので、一充電あたりの移動距離は、電動車いすに比較して短い。しかしながら、手動車いすの構造を基本としていることから、電動での移動ができない場合には、手こぎによる移動が可能であるということも大きな特徴である。
市販されている簡易電動車いすの多くは、手動車いすの駆動輪(ハンドトリムのついた大径の車輪)をモータが付属する電動車輪ユニットに交換するものが主流である(例えば、非特許文献1、2参照)。このような簡易電動車いすは、両輪に取り付けられた2つの電気モータを制御する際、負荷の片寄りやモータ特性の微妙な差異が車いすの直進性などの挙動に影響するために、調整や制御などに潜在的な困難さを含んでいると考えられる。また、車輪径が大きいために、電動ユニットのモータは低速・高トルクに対応するために、大型化する傾向にある。
このような電動車いす又は簡易電動車いすの車輪は、通常4輪あり、前後2輪ずつの構成となっている。簡易電動車いすの駆動方式は、後輪の大車輪を電気モータで駆動する後輪駆動タイプが主流であり、基本的には手動のときと同様な旋回動作を行うことになる。このような後輪駆動タイプにあっては、後輪の駆動輪に直接モータの動力を伝達することから、大きな加速度で加速したりする場合に、車いすのフレームに前輪が浮き上がる方向に回転させる反作用が働き、操縦者の意図に反して、いわゆるウイリーの状態になったり、後方へ転倒する危険性がある。特に登坂する場合などにはその現象が起こりやすくなることから、後輪駆動タイプでは運動の加速度に厳しい制限を設ける必要があり、機敏な動作の妨げになることもあった。一方、電動車いすの駆動方式は、前輪の2輪を電気モータ
で駆動する前輪駆動タイプと、その逆の後輪駆動タイプの2種類がある。いずれの駆動方式であっても、基本的には、駆動輪は旋回せず、非駆動車輪は旋回自在ないわゆるキャスタが用いられている。そして、車いすの旋回中心は、これらの2つの駆動輪の中点が旋回中心になり、これは車いすの駆動構造に固有であり、変更することができない。
また、ひとつの車輪で任意の方向に発生した駆動力で移動できる全方向移動機構であるアクティブキャスタが提案されている(例えば、非特許文献3,4,5及び特許文献6,7)。このようなアクティブキャスタは受動的に動作するキャスタと同様な車輪配置(つまり旋回軸と車輪軸が交差しない)を有し、車輪軸と旋回軸(操舵軸)をそれぞれ独立したアクチュエータで駆動することで、移動体の駆動輪として用いることのできる車輪機構である。車輪軸と旋回軸の回転を協調制御することで、水平面内のあらゆる方向への速度ベクトルを旋回軸中心に発生させることが可能である。よって、車輪の向きによらず、様々な方向に即座に移動ができることから、一輪であっても非常に柔軟な動きが生成できるという特徴がある。しかしながら、手動車いすのように進行方向に直交する方向には移動できない車両の車輪を全て全方向移動機構に交換して全方向移動可能な車いすにする発想(例えば、特許文献8参照)はあっても、全方向移動機構を使った簡易電動車いすによって手動車いすと同じ動作をさせるという発想がなかった。
特開平9−122184号公報 特開2003−19165号公報 特開2009−284944号公報 特開2011−110404号公報 特開2009−279118号公報 特開平9−164968号公報 特開2001-199356号公報 特開2000−175969号公報
株式会社今仙技術研究所ホームページ、手動兼用型(車いす電動化ユニット)DP−45/60デイリーパル、[平成24年8月30日検索]、インターネット<URL:http://www.imasengiken.co.jp/emc/dailypal.html> ヤマハ発動機株式会社ホームページ、車イス電動ユニットJWX−1、[平成24年8月30日検索]、インターネット<URL:http://www.yamaha−motor.jp/wheelchair/unit/jwx1/> M.Wada and S.Mori,"Holonomic and Omnidirectional Vehicle with Conventional Tires,"Proceedings of the 1996 IEEE International Conference on Robotics and Automation(ICRA96),pp3671−3676,1996 M.Wada , A.Takagi and S.Mori,"Caster Drive Mechanism for Holonomic and Omnidirectional Mobile Platforms with no Over Constraint," Proceedings of the 2000 IEEE International Conference on Robotics and Automation(ICRA2000),pp1531−1538,2000 和田正義、外2名、「球形動力伝達機構を用いたアクティブキャスタに関する研究」、No.12−2 ロボティクスシンポジア 講演論文集、一般社団法人 日本機械学会、平成24年3月13日、第181ページから第186ページ
本発明は、アクティブキャスタを用いた手動車両の電動化ユニット及び手動車両の電動化ユニットの制御方法並びに電動車いす及び電動車いすの制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る手動車両の電動化ユニットは、
同一回転軸心線上に配置された2つの手動用の車輪を少なくとも有する手動車両に取り付け可能な本体部と、
前記本体部に対して旋回軸心の周りに回転可能に取り付けられた脚部と、
前記旋回軸心に対して所定の離間距離を隔てて配置された駆動軸心を有し、前記脚部に対し該駆動軸心の周りに回転自在に取り付けられた1つの駆動輪と、
前記駆動輪を前記脚部に対して回転させる第1の電気モータと、
前記脚部を前記本体部に対して回転させる第2の電気モータと、
前記手動車両の走行を操作する操作部と、
前記操作部の操作によって出力された信号に基づいて前記第1の電気モータと前記第2の電気モータとを駆動させる制御部と、
を有し、
前記制御部は、電動化ユニットを前記手動車両に取り付けた際に、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記操作部から出力された信号を前記手動車両の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、下記式(1)に基づいて前記駆動輪の前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記脚部の前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記第1の角速度ωを出力して前記第1の電気モータを駆動し、前記第2の角速度ωを出力して前記第2の電気モータを駆動することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした手動車両座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記手動車両の直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは手動車両座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明に係る手動車両の電動化ユニットによれば、手動車両に全方向移動機構を含む電動化ユニットを組込むことによって、手動車両と同じ動作を電気モータによって生成することができる。そのため、従来の手動車両の利用者であっても、違和感なく本発明に係る電動化ユニットが取り付けられた手動車両を電動で操作することができる。
本発明に係る手動車両の電動化ユニットの制御方法は、
電気モータによって1つの駆動輪を駆動軸心の周りに回転することで移動し、かつ、電気モータによって該駆動輪を旋回軸心の周りに回転することで該駆動輪の移動方向を変更する電動化ユニットを、同一回転軸心線上に配置された2つの手動用の車輪を少なくとも有する手動車両に取り付けた際に、
前記手動用の車輪が接地した状態において、
前記手動車両の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、
前記駆動輪を前記第1の角速度ωで前記駆動軸心の周りに回転し、
前記駆動輪を前記第2の角速度ωで前記旋回軸心の周りに回転することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記旋回軸心と前記駆動軸心の離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした手動車両座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記手動車両の直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは手動車両座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明に係る手動車両の電動化ユニットの制御方法によれば、手動車両に全方向移動機構を含む電動化ユニットを組込むことによって、手動車両と同じ動作を電気モータによって生成することができる。そのため、従来の手動車両の利用者であっても、違和感なく本発明に係る電動化ユニットが取り付けられた手動車両を電動で操作することができる。
本発明に係る電動車いすは、
座部と、
前記座部を固定するフレームと、
前記座部を挟んで前記フレームに同一回転軸心線上で回転自在に取り付けられた2つの手動用の車輪と、
前記フレームに取り付けられた本体部と、
前記本体部に対して旋回軸心の周りに回転可能な脚部と、
前記旋回軸心に対して所定の離間距離を隔てて配置された駆動軸心を有し、前記脚部に対し該駆動軸心の周りに回転自在に配置された1つの駆動輪と、
前記駆動輪を前記脚部に対して回転させる第1の電気モータと、
前記脚部を前記本体部に対して回転させる第2の電気モータと、
走行を操作する操作部と、
前記操作部の操作によって出力された信号に基づいて前記第1の電気モータと前記第2の電気モータとを駆動させる制御部と、
を有する電動車いすであって、
前記制御部は、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記操作部から出力された
信号を前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、下記式(1)に基づいて前記駆動輪の前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記脚部の前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記第1の角速度ωを出力して前記第1の電気モータを駆動して前記駆動輪を回転し、前記第2の角速度ωを出力して前記第2の電気モータを駆動して前記電動車いすの進行方向を変更することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記手動用の車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記手動用の車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明に係る電動車いすによれば、全方向移動機構を含むことによって、手動車いすと同じ動作を電気モータによって生成することができる。そのため、従来の手動車いすの利用者であっても、違和感なく本発明に係る電動車いすを電動で操作することができる。また、手動用の車輪の回転軸線上に駆動輪の旋回軸心がない(式(1)において、xは0でない。)ため、特に加速時における電動車いすの優れた姿勢安定性を得ることができる。
本発明に係る電動車いすにおいて、
前記フレームに支持される2つの従動輪と、
前記従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、
前記フレームを前記本体部に対して相対的に移動させ、前記手動用の車輪を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、
をさらに有し、
前記従動輪を前記電動車いすの直進方向に向け、かつ、2つの前記従動輪を同一回転軸心線上に位置した状態で、前記拘束機構を駆動して前記従動輪の旋回動作を拘束し、
前記アクチュエータを駆動して前記手動用の車輪を非接地状態として前記電動車いすの旋回中心を前記手動用の車輪間の中点から前記従動輪間の中点に変更すると共に、前記制御部は、前記操作部から出力された信号を前記従動輪間の中点における前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、前記式(1)を下記式(5)に切り替え、下記式(5)に基づいて前記電動車いすの進行方向を変更することができる。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記従動輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記従動輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした第2の車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記従動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明に係る電動車いすの制御方法は、
電気モータによって1つの駆動輪を駆動軸心の周りに回転することで移動し、かつ、電気モータによって該駆動輪を旋回軸心の周りに回転することで該駆動輪の移動方向を変更する、同一回転軸心線上に2つの手動用の車輪を有する電動車いすの制御方法であって、
前記手動用の車輪が接地した状態において、前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、
前記駆動輪を前記第1の角速度ωで前記駆動軸心の周りに回転し、
前記駆動輪を前記第2の角速度ωで前記旋回軸心の周りに回転することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記旋回軸心と前記駆動軸心の離間距離である。また、2つの前記手動用の車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記手動用の車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明に係る電動車いすの制御方法によれば、全方向移動機構を含むことによって、手動車いすと同じ動作を電気モータによって生成することができる。そのため、従来の手動車いすの利用者であっても、違和感なく本発明に係る電動車いすを電動で操作することができる。また、手動用の車輪の回転軸線上に駆動輪の旋回軸心がない(式(1)において、xは0でない。)ため、特に加速時における電動車いすの優れた姿勢安定性を得ることができる。
本発明に係る電動車いすの制御方法において、
前記電動車いすは、2つの従動輪と、前記従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、前記手動用の車輪を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、をさらに有し、
前記従動輪を前記電動車いすの直進方向に向け、かつ、2つの前記従動輪を同一回転軸心線上に位置した状態で、前記拘束機構を駆動して前記従動輪の旋回動作を拘束し、
前記アクチュエータを駆動して前記手動用の車輪を非接地状態として前記電動車いすの旋回中心を前記手動用の車輪間の中点から前記従動輪間の中点に変更すると共に、前記従動輪間の中点における前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(5)に基づいて前記電動車いすの進行方向を変更することができる。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記従動輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記従動輪間の中点を原点として該Y軸に垂
直な仮想直線をX軸とした第2の車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記従動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
電動化ユニットに用いる全方向移動機構を模式的に示す縦断面図である。 電動化ユニットに用いる全方向移動機構を模式的に示す縦断面図である。 第1の実施形態に係る電動車いすの側面図である。 第1の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略平面図である。 電動化ユニットを説明するためのブロック図である。 第2の実施形態に係る電動車いすの全方向移動機構の一部を模式的に示す横断面図である。 第2の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略平面図である。 第3の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略側面図である。 第4の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略側面図である。 実施例1に係る電動車いすの写真である。 実施例1に係る電動車いすの直進動作試験測定結果である。 実施例1に係る電動車いすの旋回動作試験測定結果である。 従来の車いすを模式的に示す概略平面図である。 第5の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略平面図である。 第5の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略平面図である。 第5の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略側面図である。 第5の実施形態に係る電動車いすの電動化ユニットに用いる全方向移動機構を模式的に示す背面図である。 第5の実施形態に係る電動車いすの旋回動作シミュレーション結果を示す図である。 第5の実施形態に係る電動車いすの旋回動作シミュレーション結果を示す図である。
以下、本発明の一実施形態にかかる電動車いす及び電動車いすの制御方法並びに手動車両の電動化ユニット及び手動車両の電動化ユニットの制御方法について図面を用いて説明する。なお、以下に説明するものは本発明にかかる電動車いす及び電動車いすの制御方法並びに手動車両の電動化ユニット及び手動車両の電動化ユニットの制御方法の実施形態の一例であり、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者であれば特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇で各種の変更が可能である。なお、本願において、水平とは車両が移動する床面に平行な面内にある方向であり、鉛直とはその床面に対して垂直な方向である。
本発明の一実施の形態に係る手動車両の電動化ユニットは、同一回転軸心線上に配置された2つの手動用の車輪を少なくとも有する手動車両に取り付け可能な本体部と、前記本体部に対して旋回軸心の周りに回転可能に取り付けられた脚部と、前記旋回軸心に対して所定の離間距離を隔てて配置された駆動軸心を有し、前記脚部に対し該駆動軸心の周りに回転自在に取り付けられた1つの駆動輪と、前記駆動輪を前記脚部に対して回転させる第1の電気モータと、前記脚部を前記本体部に対して回転させる第2の電気モータと、前記手動車両の走行を操作する操作部と、前記操作部の操作によって出力された信号に基づいて前記第1の電気モータと前記第2の電気モータとを駆動させる制御部と、を有し、前記制御部は、電動化ユニットを前記手動車両に取り付けた際に、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記操作部から出力された信号を前記手動車両の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、下記式(1)に基づいて前記駆動輪の前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記脚部の前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記第1の角速度ωを出力して前記第1の電気モータを駆動し、前記第2の角速度ωを出力して前記第2の電気モータを駆動することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした手動車両座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記手動車両の直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは手動車両座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明の一実施の形態に係る手動車両の電動化ユニットの制御方法は、電気モータによって1つの駆動輪を駆動軸心の周りに回転することで移動し、かつ、電気モータによって該駆動輪を旋回軸心の周りに回転することで該駆動輪の移動方向を変更する電動化ユニッ
トを、同一回転軸心線上に配置された2つの手動用の車輪を少なくとも有する手動車両に取り付けた際に、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記手動車両の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記駆動輪を前記第1の角速度ωで前記駆動軸心の周りに回転し、前記駆動輪を前記第2の角速度ωで前記旋回軸心の周りに回転することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記旋回軸心と前記駆動軸心の離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした手動車両座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記手動車両の直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは手動車両座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明の一実施の形態に係る電動車いすは、座部と、前記座部を固定するフレームと、前記座部を挟んで前記フレームに同一回転軸心線上で回転自在に取り付けられた2つの手動用の車輪と、前記フレームに取り付けられた本体部と、前記本体部に対して旋回軸心の周りに回転可能な脚部と、前記旋回軸心に対して所定の離間距離を隔てて配置された駆動軸心を有し、前記脚部に対し該駆動軸心の周りに回転自在に配置された1つの駆動輪と、前記駆動輪を前記脚部に対して回転させる第1の電気モータと、走行を操作する操作部と、前記脚部を前記本体部に対して回転させる第2の電気モータと、前記操作部の操作によって出力された信号に基づいて前記第1の電気モータと前記第2の電気モータとを駆動させる制御部と、を有する電動車いすであって、前記制御部は、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記操作部から出力された信号を前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、下記式(1)に基づいて前記駆動輪の前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記脚部の前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記第1の角速度ωを出力して前記第1の電気モータを駆動して前記駆動輪を回転し、前記第2の角速度ωを出力して前記第2の電気モータを駆動して前記電動車いすの進行方向を変更することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記手動用の車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記手動用の車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明の一実施の形態に係る電動車いすにおいて、前記フレームに支持される2つの従動輪と、前記従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、前記フレームを前記本体部に対して相対的に移動させ、前記手動用の車輪を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、をさらに有し、前記従動輪を前記電動車いすの直進方向に向け、かつ、2つの前記従動輪を同一回転軸心線上に位置した状態で、前記拘束機構を駆動して前記従動輪の旋回動作を拘束し、前記アクチュエータを駆動して前記手動用の車輪を非接地状態として前記電動車いすの旋回中心を前記手動用の車輪間の中点から前記従動輪間の中点に変更すると共に、前記制御部は、前記操作部から出力された信号を前記従動輪間の中点における前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、前記式(1)を下記式(5)に切り替え、下記式(5)に基づいて前記電動車いすの進行方向を変更することができる。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記従動輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記従動輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした第2の車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記従動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明の一実施の形態に係る電動車いすの制御方法は、電気モータによって1つの駆動輪を駆動軸心の周りに回転することで移動し、かつ、電気モータによって該駆動輪を旋回軸心の周りに回転することで該駆動輪の移動方向を変更する、同一回転軸心線上に2つの手動用の車輪を有する電動車いすの制御方法であって、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記駆動輪を前記第1の角速度ωで前記駆動軸心の周りに回転し、前記駆動輪を前記第2の角速度ωで前記旋回軸心の周りに回転することを特徴とする。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記旋回軸心と前記駆動軸心の離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
本発明の一実施の形態に係る電動車いすの制御方法において、前記電動車いすは、2つの従動輪と、前記従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、前記手動用の車輪を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、をさらに有し、前記従動輪を前記電動車いすの直進方向に向け、かつ、2つの前記従動輪を同一回転軸心線上に位置した状態で、前記拘束機構を駆動して前記従動輪の旋回動作を拘束し、前記アクチュエータを駆動して前記手動用の車輪を非接地状態として前記電動車いすの旋回中心を前記手動用の車輪間の中点から前記従動輪間の中点に変更すると共に、前記従動輪間の中点における前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(5)に基づいて前記電動車いすの進行方向を変更することができる。
(ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記従動輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記従動輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした第2の車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記従動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
1.全方向移動機構
まず、本発明に用いることができる全方向移動機構(アクティブキャスタとも呼ばれる)の概要について説明する。なお、全方向移動機構は公知の構造を採用することができ、ここで説明する全方向移動機構はその一例に過ぎない。図1は、電動化ユニットに用いる全方向移動機構を模式的に示す縦断面図である。図2は、電動化ユニットに用いる全方向移動機構を模式的に示す縦断面図である。ここで、図1は全方向移動機構の駆動輪21を正面(進行方向)からみた縦断面図であり、図2は全方向移動機構の駆動輪21を側面からみた縦断面図である。
本発明で用いることができる全方向移動機構(アクティブキャスタ)は、受動的に動作するキャスタ(事務用いすに用いられるようなキャスタ)と同様な車輪配置であり、すなわち、旋回軸と車輪軸が交差しない車輪配置を有することができる。このような全方向移動機構は、例えば、キャスタの車輪軸と旋回軸(操舵軸)をそれぞれ独立したアクチュエータで駆動することで、移動体の駆動輪として用いることのできる車輪機構である。全方向移動機構は、車輪軸と操舵軸の回転を協調制御することで、水平面内のあらゆる方向への速度ベクトルを操舵軸中心に発生させることが可能である。よって、車輪の向きによらず、様々な方向に即座に移動ができることから、一輪であっても非常に柔軟な動きが生成できるという特徴がある。本発明は、この特徴を生かして、駆動輪21の一輪による電動化ユニット2を実現することができる。
駆動輪21は、操舵輪をかねており、駆動輪21を支持固定する車軸22により、操舵軸である駆動軸心Qの周りに脚部23に対し回転自在に支持されている。なお、駆動輪21には、空気圧式タイヤを装着することができる。車軸22は減速機24を介して、電気モータである第1の電気モータ25に接続されている。第1の電気モータ25の他端にはエンコーダ26が接続されて駆動輪21の回転角度が検出される。第1の電気モータ25を駆動することによって、駆動輪21は駆動軸心Qの周りに回転し、駆動輪21の転がり方向(図1であれば図の正面方向または背面方向、図2であれば図の左右方向)に本体部27を移動することができる。
また、脚部23は、その上端が、本体部27に軸受け28を介して鉛直方向に延びる旋回軸心Rの周りに回動自在にして支持されている。ここで軸受け28の中心、すなわち脚部23の旋回軸心Rは、駆動輪21の接地位置から水平方向に所定の離間距離sだけオフセットされた位置とされている。この離間距離sは、旋回軸心Rと駆動軸心Qとの離間距離sである。より詳細には、離間距離sは、駆動軸心Qを含む接地面から鉛直方向に延びる仮想平面と旋回軸心Rとの最短距離である。例えば、図1に示すように、旋回軸心Rを下方に延伸する仮想の旋回軸心線は駆動輪21の幅の中心を通る位置に設定することができる。これは、平面図(例えば図6を参照することができる)における駆動輪21の幅の中心線の延長線上に旋回軸心Rが重なることを示す。
脚部23の上面には旋回軸心Rと同軸上に歯車29が取付けられて、本体部27に支持されている歯車31と噛合接続される。歯車31は、電気モータである第2の電気モータ32の出力軸33に支持固定されている。第2の電気モータ32の他端にはエンコーダ34が接続されて脚部23の回転角度すなわち操舵角度が検出される。第2の電気モータ32を駆動することによって、脚部23が旋回軸心Rを中心に回転し、旋回軸心Rと離間距離sだけオフセットされた位置にある駆動輪21を半径sの円弧上に旋回させることができる。
このように、第1の電気モータ25で駆動輪21を回転駆動するとともに第2の電気モータ32で操舵することで、本体部27は前後、左右および旋回が可能であり、この全方向移動機構だけであれば全方向に瞬時に方向転換して移動することが可能である。
2.第1の実施形態
図3は、第1の実施形態に係る電動車いす100の側面図である。図4は、第1の実施形態に係る電動車いす100を模式的に示す概略平面図である。図5は、電動化ユニット2を説明するためのブロック図である。
図3、図4に示すように、電動車いす100は、同一回転軸心線上に配置された2つの車輪を少なくとも有する手動車両の一例である手動車いす1と、手動車いす1に取り付けられた電動化ユニット2と、を含む。電動化ユニット2を市販の手動車いす1に取り付け
ていわゆる簡易電動車いすとすることができ、手動車いす1と電動化ユニット2をあらかじめ一体化した電動車いすとすることもできる。また、手動車いす1と電動化ユニット2との接続部分を容易に着脱可能な構造とすることもできる。
手動車いす1は、座部16aと、座部16aを固定するフレーム12と、座部16aを挟んでフレーム12に同一の回転軸心線P’上で回転自在に取り付けられた2つの手動用の車輪13と、を含む。より詳細には、手動車いす1は、折り畳み可能な手動車いすであり、左右両側にほぼ対称形状のフレーム12が配設されている。このフレーム12は金属製のパイプなどを折り曲げたり、溶接したりすることによって形成されている。このフレーム12は、手動用の車輪13を車輪軸心Pを中心に回動自在に支持する車輪支持フレーム12aと、座部16aを支持する座部支持フレーム12bと、を有する。車輪軸心Pは、同一の仮想線である回転軸心線P’上にある。フレーム12は、さらに座部支持フレーム12bの後端から上方に延びる肘掛け支持フレーム12cと、背もたれ部16bを支持する背もたれ部支持フレーム12dと、座部支持フレーム12bの下方でほぼ平行に配置された下部フレーム12eとを有する。座部支持フレーム12bは更に前方下方へ延出されて、その下端部にステップ15を支持し、下部フレーム12eは前方下端部にキャスタ14が支持されている。なお、図3では説明のため、図の手前側の車輪13を省略して示している。また、ここでは省略しているが、手動用の車輪13には通常、車いす1を移動・操作するためのハンドトリムが設けられている。
手動車いす1は、車輪径が同じ2つの車輪13を同じ速度で同じ方向に回転させたとき、直進方向Tに前進または後退することができる。通常、手動車いす1を含む手動車両の2つの車輪13は、車輪径が同じであって、車輪軸心Pにおいて進行方向に対して旋回しないが、左右の車輪を異なる回転数で回転させることで手動車いす1を旋回移動することができる。電動車いす100は、電動化ユニット2を装着することにより、手動車いす1単体のときと同じ動作を実現することができる。なお、車いすが他の手動車両である場合には、同様に車輪径が同じであって、車輪軸心Pにおいて進行方向に対して旋回しない2つの車輪を有することができる。
電動化ユニット2は、フレーム12にフレーム220を介して取り付けられた本体部27と、本体部27に対して旋回軸心Rの周りに回転可能な脚部23と、旋回軸心Rに対して所定の離間距離sを隔てて配置された駆動軸心Qを有し、脚部23に対し駆動軸心Qの周りに回転自在に配置された駆動輪21と、駆動輪21を脚部23に対して回転させる第1の電気モータ25と、脚部23を本体部27に対して回転させる第2の電気モータ32と、電動車いす100の走行を操作する操作部230と、操作部230の操作によって出力された信号に基づいて第1の電気モータ25と第2の電気モータ32とを駆動させる制御部240と、を有する。
フレーム220は、側面から見てL字状に形成され、図4に示すように電動車いす100の左右に一対設けられ、その上部に本体部27を架け渡して固定している。なお、図4は、主な構成の配置を説明するためにフレーム12などの構成を省略して示している。
本体部27の上部には第1の電気モータ25と第2の電気モータ32とが配置され、本体部27の下部には脚部23と駆動輪21が配置されている。図1,2で説明した全方向移動機構とは第1の電気モータ25と第2の電気モータ32の配置が違うが、基本的な構成は同じであり、第1の電気モータ25で駆動輪21を駆動軸心Qのまわりに回転駆動し、第2の電気モータ32で旋回軸心Rのまわりに脚部23を回転して駆動輪21を操舵することができる。
操作部230は、肘掛け支持フレーム12cの先端に配置することができ、利用者が座
部16aに腰かけた状態で操作することができる。操作部230は、操作者の操作によって、電動車いす100の移動方向と移動速度を決定するための信号を出力する。車いす100の2つの手動用の車輪13の回転軸心線P’をY軸、該Y軸上の2つの車輪13間の中点(車輪13のトレッドの中点)を原点Oとして該Y軸に垂直な仮想直線をX軸(すなわち車いす100の直進方向Tである)とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、操作部230におけるX方向とY方向は車いす座標系のX軸とY軸に平行である。操作者は、操作部230の例えばX方向への操作によって電動車いす100の直進速度Vの指令値とすることができ、X−Y座標系における位置操作によって電動車いす100の旋回速度Ωの指令値とすることができる。なお、手動車いすが他の手動車両である場合には、車いす座標系は手動車両座標系として説明することができる。
操作部230は、電動車いす100の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値となる信号を制御部240に出力することができる公知の手段であるトラックボール、ホイール、ジョイスティックなどを採用することができ、特に、電動車いすに一般的に用いられるジョイスティックを採用することができる。ジョイスティックは、利用者の操作によるジョイスティックの傾き方向および傾き度合い(角度)に応じて、それぞれ電動車いすの移動方向および移動速度を決定することができる。例えば、ジョイスティックの前後方向(図4のX方向)の傾斜は電動車いす100の直進速度Vの指令値とすることができ、ジョイスティックの左右方向(図4のY方向)の傾斜は電動車いす100の旋回速度Ωの指令値とすることができる。
図5に示すように、制御部240は、CPU(中央処理装置)などにより成り、操作部230から出力された信号を電動車いす100の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力する入力部と、下記式(1)に基づいて駆動輪21の駆動軸心Qにおける第1の角速度ω及び脚部23の旋回軸心Rにおける第2の角速度ωを算出する計算部244と、第1の角速度ωと第2の角速度ωを第1の電気モータ25と第2の電気モータ32へ出力する出力部246と、を有する。
ここで、rは駆動輪21の半径、sは旋回軸心Rと駆動軸心Qとの離間距離である。より詳細には、離間距離sは、駆動軸心Qを含み接地面から鉛直方向に延びる仮想平面と旋回軸心Rとの最短距離である。また、2つの手動用の車輪13の回転軸心線P’をY軸、該Y軸上の2つの車輪13間の中点を原点Oとして該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(電動車いす100の直進方向T)に対する駆動輪21の進行方向のなす角度(図6で説明する)、x、yは車いす座標系における旋回軸心Rの位置であり、xは0でない。
制御部240から出力された第1の角速度ωの指令値によって第1の電気モータ25を駆動して駆動輪21を駆動軸心Qの周りに第1の角速度ωで回転し、かつ、制御部240から出力された第2の角速度ωの指令値によって第2の電気モータ32を駆動して脚部23を本体部27(すなわち車いす100)に対して旋回軸心Rの周りに第2の角速度ωで回転する。その結果、車いす100は、操作者の意図した直進速度Vと旋回速度
Ωで移動することができる。
制御部240には、図示しないデータ記憶部を含むことができる。データ記憶部には、電動車いすを移動させるための所定の駆動制御データとして、例えば、上記式(1)の情報が保存され、計算部244の要求により読みだすことができる。データ記憶部としては、例えば、磁気ディスクの記録媒体、半導体記憶メモリなどを用いることができる。
電動車いす100の制御方法は、電動車いす100の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、上記式(1)に基づいて駆動軸心Qにおける第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、駆動輪21を第1の角速度ωで駆動軸心Qの周りに回転し、駆動輪21を第2の角速度ωで旋回軸心Rの周りに回転する。
本実施の形態においては、駆動輪21を駆動軸心Qの周りに回転する電気モータとして第1の電気モータ25を用い、駆動輪21を脚部23とともに旋回軸心Rの周りに回転する電気モータとして第2の電気モータ32を用いたが、駆動輪の回転と旋回を別々の電気モータとせず、例えば、前記非特許文献5で発表されたような全方向移動機構を用いることがきる。
3.第2の実施形態
図6は、第2の実施形態に係る電動車いすの全方向移動機構の一部を模式的に示す横断面図である。図7は、第2の実施形態に係る電動車いす100aを模式的に示す概略平面図である。
第2の実施形態に係る電動車いす100aは、図7に示すように、駆動輪21の配置が第1の実施形態と異なる。電動車いす100aの駆動輪21は、手動用の車輪13の回転軸心線P’よりも直進方向Tの前方であって、かつ、左側車輪13に近い位置に配置されている。つまり2つの手動用の車輪13の回転軸心線P’をY軸、該Y軸上の2つの車輪13間(トレッド)の中点を原点Oとして該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定して説明すると、駆動輪21の旋回軸心Rの位置は座標(x、y)で表すことができる。なお、xは0でない。xが0のとき、すなわち、駆動輪の旋回軸心Rと車輪13の回転軸心線P’とが重なるとき、車輪13は真横には動かないので電動車いす100aが移動できなくなるため、xは0でないこととする。なお、第1の実施形態に係る電動車いす100と共通する構成については、同じ符号を用いて説明し、重複する説明は省略する。
第2の実施形態に係る電動車いす100aも、第1の実施形態と同様に制御することによって移動することが可能である。
ここでは、図6,7を用いて、電動車いす100aの運動学モデルを説明することによって、電動車いす100aが上記式(1)の制御則にしたがって、従来の手動車いすのようなその場旋回や曲線走行が実現できることを説明する。
図6は、図7に示す電動車いす100aの駆動輪21と脚部23の概念図である。駆動輪21は、第1の実施形態で説明したように図示しない第1の電気モータと第2の電気モータの速度を協調制御することで並進速度の大きさと向きを自在に制御することができる。図6において、X軸とY軸は車いす座標系であり、VとVは旋回軸心Rにおける電動化ユニット2(アクティブキャスタ)の各速度成分、ωは駆動軸心Qにおける車輪軸角速度である第1の角速度、ωは旋回軸心Rにおける旋回軸角速度である第2の角速度、rは駆動輪21の半径、sは離間距離(駆動輪21の接地位置から旋回軸心Rまでの水平方向のキャスタのオフセット量)、φは駆動輪21の向き(駆動輪21の直進方向)が
X軸となす角である。このとき、駆動軸心Qの周りの第1の角速度ω及び旋回軸心Rの周りの第2の角速度ωと、旋回軸心Rに発生する速度の関係は下記式(2)で表わすことができる。
図7に示すように、電動車いす100aにおいては、通常では駆動輪は車いすの中心軸上に設置されることが多いと考えられるが、ここでは一般化のため任意の位置(ただし、xは0ではない)に設置された場合の運動学モデルを構築する。電動車いす100aの左右の車輪13間(トレッド)の中点を原点Oとし、電動車いす100aの直進方向TにX軸が向くように車いす座標系を設置している。
このとき、電動化ユニット2(アクティブキャスタ)の発生するX方向、Y方向の速度成分であるVとVは、電動車いす100aの直進方向T(ここではX軸方向)の移動速度Vおよび座標系原点O周りの旋回速度Ωにて下記式(3)のように求められる。
電動車いす100aの操縦は、操作部230の例えばジョイスティックを用いて行われるものとすると、ジョイスティックの前後方向の傾斜が直進速度Vの指令値、左右方向の傾斜が旋回速度Ωの指令値とそれぞれみなすことができる。よって、電動化ユニット2(アクティブキャスタ)の駆動軸心Qおよび旋回軸心Rの制御則は上記式(2)、(3)を用いて下記式(1)のように求められる。
このように、電動車いす100aの運動により、電動化ユニット2(アクティブキャスタ)の駆動軸心Qおよび旋回軸心Rの第1の角速度ωおよび第2の角速度ωは一意に決定できることがわかる(ただし、xは0でない)。
一方、従来の手動車いす1における、車いすの運動(車いすの直進速度Vと旋回速度Ω)と左右の車輪13の発生する速度(左車輪の直進速度V、右車輪の直進速度V)は
図13に示すようであり、その関係は下記式(4)で表すことができる。
このように、手動車いす1の左右の車輪13の発生する速度も車いす1の運動により一意に決定されることから、電動化ユニット2(アクティブキャスタ)により同一の動作を生成することが可能であることがわかる。つまり、駆動輪21の一輪で推進するにもかかわらず、その駆動輪21の向きにかかわらず、即座に電動車いす100aのその場旋回や、曲線走行などが実現できる。
したがって、第1の実施形態に係る電動車いす100及び第2の実施形態に係る電動車いす100aは、操作部230からの入力を制御部240において上記式(1)で計算することによって、駆動輪21を回転及び/又は旋回させて操作者の意図した動作を実現することがわかる。
4.第3の実施形態
図8は、第3の実施形態に係る電動車いす100bを模式的に示す概略側面図である。
基本的な構成は、第1及び第2の実施形態に係る電動車いす100,100aと同じであるが、電動化ユニット2の支持構造が異なる。電動車いす100bは、下部フレーム12eに本体部27を載置した2本のフレーム220bを直接固定することができる。このようにすることで、第1の実施の形態のようにフレーム220をL字状に構成することなく、電動化ユニット2をフレーム12に取り付けることができるので、構造が単純で安定しており、部品点数が削減できるため、軽量化と省コストを実現することができる。
5.第4の実施形態
図9は、第4の実施形態に係る電動車いす100cを模式的に示す概略側面図である。
基本的な構成は、第1〜3の実施形態に係る電動車いす100,100a,100bと同じであるが、電動化ユニット2の支持構造が異なる。電動車いす100cは、座部支持フレーム12bを後方に延長し、さらにその座部支持フレーム12bから下方に4本の支柱220cを吊り下げ固定し、その4本の支柱220cの下端にフレーム220dを固定し、そのフレーム220d上に本体部27を固定することができる。このようにすることで、電動化ユニット2を確実にフレーム12に取り付けることができる。
なお、前記実施形態においては、手動車両として手動車いすを用いた例について説明したが、これに限らず、例えば、荷物の運搬などに用いる台車などを用いることができる。その場合、手動車両は、少なくとも同一回転軸線上に配置された2つの車輪を有する。また、前記実施形態においては、手動車両としての手動車いすに電動化ユニットを取り付けたいわゆる簡易電動車いすについて述べたが、これに限らず、手動車いすと電動化ユニットを工場組立時に一体化した電動車いすとすることができる。
6.第5の実施形態
第5の実施形態に係る電動車いす100eについて、図14〜図19を用いて説明する。
図14及び図15は、第5の実施形態に係る電動車いす100eを模式的に示す概略平面図である。図16は、第5の実施形態に係る電動車いすを模式的に示す概略側面図である。図17は、第5の実施形態に係る電動車いすの電動化ユニットに用いる全方向移動機構を模式的に示す背面図である。図18は、第5の実施形態に係る電動車いすの旋回動作シミュレーション結果を示す図である。図19は、第5の実施形態に係る電動車いすの旋回動作シミュレーション結果を示す図である。
図14及び図15に示す第5の実施形態に係る電動車いす100eは、従動輪である2つのキャスタ14を電動車いす100eの前方に表示している点が図7及び図13で説明した第2の実施形態に係る電動車いす100aと異なる。しかし、図7及び図13の電動車いす100aはキャスタを省略して記載しただけであって、基本的な5つの車輪の構成は第5の実施の形態と同じである。図14及び図15では図示を省略しているが、第5の実施形態に係る電動車いす100eは、2つの従動輪であるキャスタ14の旋回動作を拘束する拘束機構と、フレームを本体部に対して相対的に移動させ、手動用の車輪13を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、をさらに有する点で第2の実施形態に係る電動車いす100aとは異なる。拘束機構とアクチュエータについては、後述する。また、第2の実施形態と重複する部分についての説明は省略する。
ここでは、まず、図14を用いて、電動車いす100eの運動学モデルを説明することによって、電動車いす100eが上記式(1)の制御則にしたがって、手動用の車輪13側での旋回動作と、キャスタ14側での旋回動作とが実現できることを説明する。
図14において、電動車いす100eは、2つの手動用の車輪13が接地状態にあり、図7と全く同様であって、電動化ユニット2(アクティブキャスタ)の駆動輪21は下記式(1)に基づいて動作し、電動車いす100eを制御することができる。具体的には、図14における電動車いす100eの制御方法は、電動車いす100eの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて駆動軸心Qにおける第1の角速度ω及び旋回軸心Rにおける第2の角速度ωを算出し、駆動輪21を第1の角速度ωで駆動軸心Qの周りに回転し、駆動輪21を第2の角速度ωで旋回軸心Rの周りに回転する。
なお、rは駆動輪21の半径、sは旋回軸心Rと駆動軸心Qの離間距離である。より具体的には、sは、駆動軸心Qを含む水平面内における駆動軸心Qと旋回軸心Rとのもっとも近接した離間距離である。また、2つの手動用の車輪13の回転軸心線P’をY軸、Y軸上の2つの手動用の車輪13間の中点を原点OとしてY軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系X−Yを水平面内に設定したとき、φはX軸(電動車いす100eの直進方向)に対する駆動輪21の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系X−Yにおける旋回軸心Rの位置であり、xは0ではないものとする。
図14の状態での電動車いす100eの旋回中心は、車いす座標系X−Yの(x、y)
=(0,0)であり、すなわち、2つの手動用の車輪13間の中点(原点O)の位置にある。このように電動車いす100eの後輪側に旋回中心がある場合には、一般に、直進走行性に優れ、特に高速で走行する場合には操作が容易であるという有利な特徴を有する。しかし、一方で、電動車いす100eの後輪側に旋回中心がある場合には、狭い角を曲がる場合や、幅寄せなどの操作において不利である。
そこで、本実施の形態においては、図14の状態から図15の状態へ電動車いす100eの旋回中心を変更する。具体的には、図示していない拘束機構によってキャスタ14の転がり方向を直進方向Tに合わせ、さらに図示していないアクチュエータによって手動用の車輪13を浮かせて非接地状態とする。図14では5つの車輪が設置していたのに対し、図15では3つの車輪だけが設置した3輪タイプの車いすとなる。キャスタ14は、拘束機構により拘束されているため自身での旋回動作が制限されている。
図15における電動車いす100eの場合にも上記式(1)を用いて制御することができるが、その場合には、電動車いす100eの旋回中心が原点Oから原点O’へと変更されていることに伴い、車いす座標系X−Yを車いす座標系X’−Y’へと変更する必要があり、したがって、電動車いす100eの制御部において上記式(1)を下記式(5)に切り替えて制御することができる。
電動車いす100eの旋回中心である原点O’は、キャスタ14間の中点であり、電動車いす100eの制御部は、操作部から出力された信号をキャスタ14間の中点における電動車いす100eの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、式(5)に基づいて電動車いす100eの進行方向を変更することができる。具体的には、図15における電動車いす100eの制御方法は、電動車いす100eの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、上記式(5)に基づいて駆動軸心Qにおける第1の角速度ω及び旋回軸心Rにおける第2の角速度ωを算出し、駆動輪21を第1の角速度ωで駆動軸心Qの周りに回転し、駆動輪21を第2の角速度ωで旋回軸心Rの周りに回転する。
なお、rは駆動輪21の半径、sは旋回軸心Rと駆動軸心Qの離間距離である点は図14の状態と同じである。また、2つのキャスタ14の回転軸心線PをY’軸、該Y’軸上の2つのキャスタ14間の中点を原点O’として該Y’軸に垂直な仮想直線をX’軸とした第2の車いす座標系X’−Y’を水平面内に設定したとき、φはX’軸(車いすの直進方向T)に対するキャスタ14の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系X’−Y’における旋回軸心Rの位置であり、xは0でない。
したがって、第5の実施形態に係る電動車いす100eは、操作部230からの入力を制御部240において上記式(1)または上記式(5)で計算することによって、駆動輪21を回転及び/又は旋回させて操作者の意図した動作を実現することができる。
このように、電動車いす100eの旋回中心が車いす前方のキャスタ14間の中点に変更されることにより、車いすの操作性も大きく変更され、狭い角を曲がる場合や、幅寄せ
などの操作が容易になる。したがって、車いすの使用者は、その使用環境などを考慮し、1台の電動車いす100eによって、屋内、屋外などの使用環境の変化に合わせて、後輪である手動用の車輪13側に旋回中心を有する制御と、前輪であるキャスタ14側に旋回中心を有する制御とを使い分けることができる。すなわち、1台の車いすで、多様な環境において操作性を向上させることができる車いす駆動システムを提供することができる。
図16に示すように、第5の実施形態に係る電動車いす100eは、フレーム等の形状を省略しているが、第1の実施形態の電動車いす100aの基本的な構成が同じである。なお、図16〜図19における駆動輪21の配置が図14,15とは異なるが、上記制御式(1)、(5)はそのまま用いることができる。電動車いす100eは、手動車いす1eと、手動車いす1eに取り付けられた電動化ユニット2eと、を含む。電動車いす100eにおける手動車いす1eは、図示しない座部が設けられたフレーム12と、座部を挟んでフレーム12に同一の回転軸心線P’上の車輪軸心Pで回転自在に取り付けられた2つの手動用の車輪13と、フレーム12の前方のステップ15の下方に回転自在に取り付けられた2つのキャスタ14を有する。なお、ここでは、第1の実施形態の説明と重複する説明は省略する。
キャスタ14は、手動車いす1の従動輪であるが、図示しない拘束機構によってキャスタ14の旋回動作が拘束される。拘束機構は、キャスタ14の車輪部分を回転自在に保持する本体部分をフレーム12に対して旋回しないように固定するものであれば、公知の機構を採用することができる。例えば、フレーム12にロックピンを設け、キャスタ14の本体部分に設けた所定の穴に係合してもよい。拘束機構は、電気的方法、磁気的方法または手動によって動作する方式を採用することができる。キャスタ14の向き、すなわち、キャスタ14の車輪の転がり方向は、電動車いす100eの直進方向Tに合わせて固定される。キャスタ14は、周知のように手動用の車輪13を操作して直進方向Tに前進させれば、自動的に旋回してその直進方向Tに合うように向きを変える。そのようにして、キャスタ14の転がり方向を直進方向Tに合わせたところで拘束機構によって拘束すればよい。
図17は、電動化ユニット2eを電動車いす100eの後方から見た背面図であるが、説明のために平歯車41を断面で示している。電動化ユニット2eは、フレーム12に図16に示すようなフレーム220を介して軸Pwで回動可能に取り付けられた本体部27と、本体部27に対して旋回軸心Rの周りに回転可能な脚部23と、旋回軸心Rに対して所定の離間距離sを隔てて配置された駆動軸心Qを有し、脚部23に対し駆動軸心Qの周りに回転自在に配置された駆動輪21と、を有する。電動化ユニット2eは、図17に示すように、平歯車40,41,42及び傘歯車43,44を介して駆動輪21を脚部23に対して回転させる第1の電気モータ25と、平歯車29,31を介して脚部23を本体部27に対して回転させる第2の電気モータ32と、を有する。
アクチュエータ50は、フレーム12を電動化ユニット2eの本体部27に対して相対的に移動させ、手動用の車輪13を接地状態と非接地状態とに変更することができる。すなわち、アクチュエータ50を駆動させることによって、手動用の車輪13が地表から離れるまでフレーム12を上昇させ、前輪の2つのキャスタ14及び駆動輪21だけで接地する3輪タイプに変更することができる。このとき、キャスタ14は拘束機構によって拘束され、電動車いす100eの旋回動作及び進退動作については電動化ユニット2eの駆動輪21が行う。アクチュエータ50の下端は電動化ユニット2eの本体部27の後方上面に固定し、アクチュエータ50のロッド部52の先端はフレーム12の例えば背もたれ部分の後方に固定することができる。アクチュエータ50を駆動することで、ロッド部52がアクチュエータ50に対し進退移動し、本体部27とフレーム12との間の距離を変更することができる。
したがって、電動車いす100eは、フレーム12の前方に取り付けられた2つの従動輪(本実施の形態ではキャスタ14)と、その従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、フレーム12の後方に取り付けられた2つの手動用の車輪13と、電気モータ25,32によって電動車いす100を旋回動作及び進退動作することができる駆動輪21と、駆動輪21に対してフレーム12を昇降させるアクチュエータ50と、を有し、このアクチュエータ50によって手動用の車輪13を接地状態と非接地状態とに変更することができることも新規な特徴である。特に、電動車いす100eは、進退動作及び旋回動作を行う1輪の駆動輪21と、駆動機構を有していない4つの従動輪と、を有し、少なくとも2つの従動輪を昇降可能なアクチュエータ50によって、5輪接地状態と3輪接地状態とに変更可能なことは新規な特徴部分である。このような構成を採用することによって、3輪接地状態では前輪駆動タイプの電動車いすのような小回りの利く室内移動に有利な電動車いすと、5輪接地状態では後輪駆動タイプの電動車いすのような安定した高速及び長距離移動のある室外移動に有利な電動車いすと、を1台の車いすによって自由に切り替え可能であるという格別の効果を有することができる。
また、電動車いす100eのアクチュエータ50は、5輪接地状態からロッド部52を縮めてキャスタ14を浮かせることもでき、その場合には手動用の車輪13と駆動輪21が設置する3輪接地状態に変更することができる。このようにキャスタ14を非接地状態とすると、例えば比較的大きめの段差を電動車いす100eで乗り超える際に、キャスタ14をその段差に乗り上げやすくなり、段差があっても比較的容易に操作することができる。
アクチュエータ50としては、公知の駆動機構を用いることができ、例えば、直動型の駆動機構であることができ、リニアモータ、ボールねじ機構などの電動機構の他、油圧機構、空圧機構または手動機構などを採用することができる。また、フレーム12と電動化ユニット2eとの間にサスペンション機構を採用することもできる。
図18及び図19は、第5の実施の形態に係る電動車いす100eを手動用の車輪13を非接地状態に浮かせて3輪にしたときの旋回動作のシミュレーション結果を示す図である。電動車いす100eは、前輪であるキャスタ14の間の中点の原点O’を中心とした旋回動作を行うことができることがわかった。また、実際の電動車いすにおいても同様に手動用の車輪を浮かせた状態で旋回動作すると、前輪であるキャスタ間の中点を中心に旋回動作できた。
第1の実施形態〜第5の実施形態の電動車いすにおいては、手動用の車輪13の回転軸線P上に駆動輪21の旋回軸心Rがない(式(1)または式(5)において、xまたはxは0でない。)ため、特に加速時における電動車いすの優れた姿勢安定性を得ることができる。具体的には、例えば従来の後輪駆動タイプの簡易電動車いすにあっては、大きな加速度で加速したりする場合に、車いすのフレームに前輪が浮き上がるいわゆるウイリーの状態になることが考えられるが、第1の実施形態〜第5の実施形態の電動車いすではそのような動作を起こしにくくなる。すなわち、図14の電動車いす100eにあっては、駆動輪21よりも後方に手動用の車輪13があるため、加速時に前輪14が浮き上がるときには駆動輪21も浮き上がるため、加速できなくなり、結果としてウイリーの状態になることを防止することができる。また、図3,4,8,16のように駆動輪21の旋回軸心Rが手動用の車輪13の回転軸線Pよりも後方にある電動車いす100,100b,100c,100eにあっては、駆動輪21が前輪14の浮き上がりを防止することができる。したがって、第1の実施形態〜第5の実施形態の電動車いすは、加速時における優れた姿勢安定性を得ることができ、高い加速度性能を得ることで機敏な動作も可能となる。
図10は、実施例1に係る電動車いす試作機100dの外観を示す写真である。
第1の実施形態に係る電動車いす100の試作機100dを試作して、走行実験を行った。
手動車いす1としてOXエンジニアリング社製の「NEO」をベースとし、電動化ユニット2(アクティブキャスタ)を手動車いす1の後方、駆動輪21がX軸上に配置されるように取りつけ、簡易電動車いすの試作機100dを作成した。試作機100dでの電動化ユニット2の取り付け位置は、旋回軸心Rが(x、y)=(−0.3,0)[m]とした。
操作部はジョイスティックにより行われ、ジョイスティックの直進速度Vの指令値と旋回速度Ωの指令値が電圧値として制御部としてのパソコンに取り込まれ、駆動輪の向きに応じてサーボモータからなる第1の電気モータ及び第2の電気モータを制御した。駆動輪の方向の検出には、アブソリュートエンコーダを用いており、初期化などの動作は不要である。
走行実験では、直線走行とその場旋回走行について、それぞれの基本的な動作を実行するよう電動化ユニット2を制御し、要求された車いすの動作が実現できているかの検証を行った。直進走行では一定速度で直進走行を行う指令を与え、その場旋回動作では、一定角速度により旋回する指令を与え、それぞれの場合において、試作機100dの運動を測定した。手動車いす1の左右車輪13の回転運動は、ポテンショメータにより測定した。さらに、それぞれの走行において電動化ユニット2の状態を知るために、電動化ユニット2の第1の角速度ω(駆動輪軸における角速度)、第2の角速度ω(旋回軸角における角速度)をエンコーダにより測定した。
(1)直進運動試験
図11は、実施例1に係る電動車いすの試作機100dの直進動作試験測定結果である。ここで、車いす座標系におけるX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度φ(アクティブキャスタの操舵角)、試作機100dの直進方向の変位Xおよび姿勢角θを示した。
初期状態においては、操舵角φはほぼ180°、つまり後ろ向きである。この状態から、即座に車いす前方への動作を開始し、直進動作の途中で駆動輪の向きが裏返り、進行方向に向くよう動作していることが確認できる。キャスタの裏返り動作中においても、直進方向の変位xのみが直線的に増加し、良好な直進動が実現できていることがわかった。
(2)旋回運動試験
図12は、実施例1に係る電動車いすの試作機100dの旋回動作試験測定結果である。
前記(1)の直進試験と同様の試験条件にて、旋回動作試験を行った。この場合においても、旋回動作の途中でキャスタの裏返り動作が発生するような初期条件を設定した。車いすの姿勢角θが大きく変化しているにもかかわらず、直進方向の変位Xはほぼ0に維持されており、良好な旋回動作が実現できていることが確認できた。
1、1e 手動車いす、2 電動化ユニット、12 フレーム、12a 車輪支持フレーム、12b 座部支持フレーム、12c 肘掛け支持フレーム、12d 背もたれ部支
持フレーム、12e 下部フレーム、13 車輪、14 キャスタ、16a 座部、16b 背もたれ部、21 駆動輪、22 車軸、23 脚部、24 減速機、25 第1の電気モータ、26 エンコーダ、27 本体部、28 軸受け、29 歯車、31 歯車、32 第2の電気モータ、34 エンコーダ、40、41、42、43、44 歯車、100、100a、100b、100c、100d、100e 電動車いす、220、220b、220c、220d フレーム、230 操作部、240 制御部、242 入力部、244 計算部、246 出力部、O、O’ 原点、P 車輪軸心、P’回転軸心線、Q 駆動軸心、R 旋回軸心、r 離間距離、s 半径、φはX軸に対する駆動輪の角度、ω 第1の角速度、ω 第2の角速度、V 直進速度、Ω 旋回速度

Claims (6)

  1. 同一回転軸心線上に配置された2つの手動用の車輪を少なくとも有する手動車両に取り付け可能な本体部と、
    前記本体部に対して旋回軸心の周りに回転可能に取り付けられた脚部と、
    前記旋回軸心に対して所定の離間距離を隔てて配置された駆動軸心を有し、前記脚部に対し該駆動軸心の周りに回転自在に取り付けられた1つの駆動輪と、
    前記駆動輪を前記脚部に対して回転させる第1の電気モータと、
    前記脚部を前記本体部に対して回転させる第2の電気モータと、
    前記手動車両の走行を操作する操作部と、
    前記操作部の操作によって出力された信号に基づいて前記第1の電気モータと前記第2の電気モータとを駆動させる制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、電動化ユニットを前記手動車両に取り付けた際に、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記操作部から出力された信号を前記手動車両の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、下記式(1)に基づいて前記駆動輪の前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記脚部の前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記第1の角速度ωを出力して前記第1の電気モータを駆動し、前記第2の角速度ωを出力して前記第2の電気モータを駆動することを特徴とする、手動車両の電動化ユニット。
    (ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直
    線をX軸とした手動車両座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記手動車両の直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは手動車両座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
  2. 電気モータによって1つの駆動輪を駆動軸心の周りに回転することで移動し、かつ、電気モータによって該駆動輪を旋回軸心の周りに回転することで該駆動輪の移動方向を変更する電動化ユニットを同一回転軸心線上に配置された2つの手動用の車輪を少なくとも有する手動車両に取り付けた際に、
    前記手動用の車輪が接地した状態において、
    前記手動車両の直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、
    前記駆動輪を前記第1の角速度ωで前記駆動軸心の周りに回転し、
    前記駆動輪を前記第2の角速度ωで前記旋回軸心の周りに回転することを特徴とする、手動車両の電動化ユニットの制御方法。
    (ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記旋回軸心と前記駆動軸心の離間距離である。また、2つの前記車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした手動車両座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記手動車両の直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは手動車両座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
  3. 座部と、
    前記座部を固定するフレームと、
    前記座部を挟んで前記フレームに同一回転軸心線上で回転自在に取り付けられた2つの手動用の車輪と、
    前記フレームに取り付けられた本体部と、
    前記本体部に対して旋回軸心の周りに回転可能な脚部と、
    前記旋回軸心に対して所定の離間距離を隔てて配置された駆動軸心を有し、前記脚部に対し該駆動軸心の周りに回転自在に配置された1つの駆動輪と、
    前記駆動輪を前記脚部に対して回転させる第1の電気モータと、
    前記脚部を前記本体部に対して回転させる第2の電気モータと、
    走行を操作する操作部と、
    前記操作部の操作によって出力された信号に基づいて前記第1の電気モータと前記第2の電気モータとを駆動させる制御部と、
    を有する電動車いすであって、
    前記制御部は、前記手動用の車輪が接地した状態において、前記操作部から出力された信号を前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、下記式(1)に基づいて前記駆動輪の前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記脚部の前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、前記第1の角速度ωを出力して前記第1の電気モータを駆動して前記駆動輪を回転し、前記第2の角速度ωを出力して前記第2の電気モータを駆動して前記電動車いすの進行方向を変更することを特徴とする、電動車いす。
    (ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記手動用の車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記手動用の車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
  4. 請求項3において、
    前記フレームに支持される2つの従動輪と、
    前記従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、
    前記フレームを前記本体部に対して相対的に移動させ、前記手動用の車輪を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、
    をさらに有し、
    前記従動輪を前記電動車いすの直進方向に向け、かつ、2つの前記従動輪を同一回転軸心線上に位置した状態で、前記拘束機構を駆動して前記従動輪の旋回動作を拘束し、
    前記アクチュエータを駆動して前記手動用の車輪を非接地状態として前記電動車いすの旋回中心を前記手動用の車輪間の中点から前記従動輪間の中点に変更すると共に、前記制御部は、前記操作部から出力された信号を前記従動輪間の中点における前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値として入力し、前記式(1)を下記式(5)に切り替え、下記式(5)に基づいて前記電動車いすの進行方向を変更することを特徴とする、電動車いす。
    (ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記従動輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記従動輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした第2の車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記従動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
  5. 電気モータによって1つの駆動輪を駆動軸心の周りに回転することで移動し、かつ、電気モータによって該駆動輪を旋回軸心の周りに回転することで該駆動輪の移動方向を変更する、同一回転軸心線上に2つの手動用の車輪を有する電動車いすの制御方法であって、
    前記手動用の車輪が接地した状態において、前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(1)に基づいて前記駆動軸心における第1の角速度ω及び前記旋回軸心における第2の角速度ωを算出し、
    前記駆動輪を前記第1の角速度ωで前記駆動軸心の周りに回転し、
    前記駆動輪を前記第2の角速度ωで前記旋回軸心の周りに回転することを特徴とする、電動車いすの制御方法。
    (ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記旋回軸心と前記駆動軸心の離間距離である。また、2つの前記手動用の車輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記手動用の車輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記駆動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
  6. 請求項5において、
    前記電動車いすは、2つの従動輪と、前記従動輪の旋回動作を拘束する拘束機構と、前記手動用の車輪を接地状態と非接地状態とに変更するアクチュエータと、をさらに有し、
    前記従動輪を前記電動車いすの直進方向に向け、かつ、2つの前記従動輪を同一回転軸心線上に位置した状態で、前記拘束機構を駆動して前記従動輪の旋回動作を拘束し、
    前記アクチュエータを駆動して前記手動用の車輪を非接地状態として前記電動車いすの旋回中心を前記手動用の車輪間の中点から前記従動輪間の中点に変更すると共に、前記従動輪間の中点における前記電動車いすの直進速度Vの指令値及び旋回速度Ωの指令値から、下記式(5)に基づいて前記電動車いすの進行方向を変更することを特徴とする、電動車いすの制御方法
    (ここで、rは前記駆動輪の半径、sは前記離間距離である。また、2つの前記従動輪の回転軸心線をY軸、該Y軸上の2つの前記従動輪間の中点を原点として該Y軸に垂直な仮想直線をX軸とした第2の車いす座標系を水平面内に設定したとき、φはX軸(前記車いすの直進方向)に対する前記従動輪の進行方向のなす角度、x、yは車いす座標系における前記旋回軸心の位置であり、xは0でない。)
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