JP6250883B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、物(プロダクト。機械(マシン)、製品(マニュファクチャ)、組成物(コンポジション・オブ・マター)を含む。)、および方法(プロセス。単純方法および生産方法を含む。)に関する。特に、本発明の一形態は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、それらの駆動方法、またはそれらの製造方法に関する。特に、本発明の一形態は、酸化物半導体を有する半導体装置、表示装置、または発光装置に関する。
液晶表示装置や発光表示装置に代表されるフラットパネルディスプレイの多くに用いられているトランジスタは、ガラス基板上に形成されたアモルファスシリコン、単結晶シリコンまたは多結晶シリコンなどのシリコン半導体によって構成されている。また、該シリコン半導体を用いたトランジスタは、集積回路(IC)などにも利用されている。
近年、シリコン半導体に代わって、半導体特性を示す金属酸化物をトランジスタに用いる技術が注目されている。なお、本明細書中では、半導体特性を示す金属酸化物を酸化物半導体とよぶことにする。
例えば、酸化物半導体として、酸化亜鉛、またはIn−Ga−Zn系酸化物を用いたトランジスタが開示されている(特許文献1参照)。
特開2006−165528号公報
ところで、トランジスタの動作の高速化、トランジスタの低消費電力化、高集積化等を達成するためにはトランジスタの微細化が必須である。
微細化するためには、フォトリソグラフィーによるレジストパターンの微細露光が必要になり、電子ビーム露光、DUV(Deep Ultraviolet)露光やEUV(Extreme Ultraviolet)露光等が用いられる。なお、上記露光方法において、より微細な露光を行うためには、膜表面はなるべく平坦である必要がある。特に酸化物半導体膜を用いたトランジスタでは、チャネル長がソース電極およびドレイン電極の間の距離で決定されるため、ソース電極およびドレイン電極となる導電膜に微細な加工を行うために酸化物半導体膜の段差は低減する必要がある。
上記の問題を鑑み、より高性能な半導体装置を実現するため、微細化されたトランジスタのオン特性(例えば、オン電流や電界効果移動度)を向上させて、半導体装置の高速応答、高速駆動を実現する構成およびその作製方法を提供することを目的の一とする。
また、トランジスタの微細化に伴って作製工程における歩留まりの低下が懸念される。
微細な構造であっても高い電気特性を有するトランジスタを歩留まりよく提供することを目的の一とする。
また、該トランジスタを含む半導体装置においても、高性能化、高信頼性化、および高生産化を達成することを目的の一とする。
本発明の一態様は、下地絶縁膜に酸化物膜や酸化物半導体膜を埋め込んで平坦化処理を行うことにより、後から形成する膜に段差が発生しにくいフラットな構成とすることができる。具体的には、以下の通りである。
本発明の一態様は、下地絶縁膜と、底面および側面が下地絶縁膜中に設けられ、上面が露出した第1の酸化物膜と、第1の酸化物膜上の酸化物半導体膜と、第1の酸化物膜および酸化物半導体膜上のソース電極およびドレイン電極と、酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上の第2の酸化物膜と、第2の酸化物膜上のゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上の、酸化物半導体膜と重畳するゲート電極と、を有することを特徴とする半導体装置である。
また、本発明の他の一態様は、下地絶縁膜と、底面および側面が下地絶縁膜中に設けられ、上面が露出した第1の酸化物膜と、底面および側面が第1の酸化物膜中に設けられ、上面が露出した酸化物半導体膜と、第1の酸化物膜および酸化物半導体膜上のソース電極およびドレイン電極と、酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上の第2の酸化物膜と、第2の酸化物膜上のゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上の、酸化物半導体膜と重畳するゲート電極と、を有することを特徴とする半導体装置である。
また、上記構成において、第1の酸化物膜および第2の酸化物膜は、酸化物半導体膜よりも伝導帯下端のエネルギーが0.05eV以上2eV以下の範囲で真空準位に近いことを特徴とする半導体装置である。
また、上記構成において、酸化物半導体膜は、第1の酸化物膜および第2の酸化物膜で覆われていることを特徴とする半導体装置である。
また、本発明の他の一態様は、下地絶縁膜と、底面および側面が下地絶縁膜中に設けられ、上面が露出した酸化物半導体膜と、酸化物半導体膜上のソース電極およびドレイン電極と、酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上のゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上の、酸化物半導体膜と重畳するゲート電極と、を有し、ソース電極は、第1のソース電極と、第2のソース電極と、第3のソース電極を有し、ドレイン電極は、第1のドレイン電極と、第2のドレイン電極と、第3のドレイン電極を有し、第1のソース電極および第1のドレイン電極は、酸化物半導体膜上にあり、第2のソース電極は、少なくとも下地絶縁膜、第1のソース電極上にあり、第2のドレイン電極は、少なくとも下地絶縁膜、第1のドレイン電極上にあり、第3のソース電極は、第2のソース電極上にあり、第3のドレイン電極は、第2のドレイン電極上にあることを特徴とする半導体装置である。
また、本発明の他の一態様は、溝を有する下地絶縁膜を形成し、下地絶縁膜上に酸化物半導体膜を形成し、下地絶縁膜の上面を露出するように酸化物半導体膜を加工し、下地絶縁膜および加工した酸化物半導体膜上にソース電極およびドレイン電極を形成し、加工した酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上にゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜上に、加工した酸化物半導体膜と重畳するゲート電極を形成し、下地絶縁膜の溝に、加工された酸化物半導体膜があることを特徴とする半導体装置の作製方法であることを特徴とする半導体装置の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、溝を有する下地絶縁膜を形成し、下地絶縁膜上に第1の酸化物膜を形成し、下地絶縁膜の上面を露出するように前記第1の酸化物膜を加工し、加工した第1の酸化物膜上に酸化物半導体膜を形成し、下地絶縁膜、加工した第1の酸化物膜および酸化物半導体膜上にソース電極およびドレイン電極を形成し、酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上に第2の酸化物膜を形成し、第2の酸化物膜上にゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜上に、酸化物半導体膜と重畳するゲート電極を形成し、下地絶縁膜の溝に、加工された第1の酸化物膜および加工された酸化物半導体膜があることを特徴とする半導体装置の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、溝を有する下地絶縁膜を形成し、下地絶縁膜上に第1の酸化物膜を形成し、第1の酸化物膜上に酸化物半導体膜を形成し、下地絶縁膜の上面を露出するように第1の酸化物膜および酸化物半導体膜を加工し、下地絶縁膜、加工した第1の酸化物膜および加工した酸化物半導体膜上にソース電極およびドレイン電極を形成し、加工した酸化物半導体膜、ソース電極およびドレイン電極上に第2の酸化物膜を形成し、第2の酸化物膜上にゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜上に、加工した酸化物半導体膜と重畳するゲート電極を形成し、下地絶縁膜の溝に、加工された第1の酸化物膜および加工された酸化物半導体膜があることを特徴とする半導体装置の作製方法である。
また、本発明の他の一態様は、溝を有する下地絶縁膜を形成し、下地絶縁膜上に第1の酸化物膜を形成し、下地絶縁膜の上面を露出するように第1の酸化物膜を加工し、加工した第1の酸化物膜に溝を形成し、下地絶縁膜および溝を有する第1の酸化物膜上に酸化物半導体膜を形成し、下地絶縁膜の上面を露出するように酸化物半導体膜を加工し、下地絶縁膜、溝を有する第1の酸化物膜および加工した酸化物半導体膜上にソース電極およびドレイン電極を形成し、加工した酸化物半導体膜、ソース電極および前記ドレイン電極上に第2の酸化物膜を形成し、第2の酸化物膜上にゲート絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜上に、加工した酸化物半導体膜と重畳するゲート電極を形成し、下地絶縁膜の溝に、加工された第1の酸化物膜があり、加工された第1の酸化物膜の溝に加工された酸化物半導体膜があることを特徴とする半導体装置の作製方法である。
上記構成にすることで、各膜の、段差によるカバレッジ不良を抑制することができる。このため、微細な構造であっても高い電気特性を有するトランジスタを歩留まりよく提供することができる。
また、上記構成にすることで、酸化物半導体膜を厚くすることができるため、オン電流を向上させることができる。
また、上記構成にすることで、該トランジスタを含む半導体装置においても、高性能化、高信頼性化、および高生産化を達成することができる。
本発明の一態様の半導体装置を示す平面図および断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置を示す平面図および断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置を示す平面図および断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 本発明の一態様の半導体装置の作製方法を示す断面図。 半導体装置の断面図および回路図。 半導体装置の回路図および斜視図。 半導体装置のブロック図。 半導体装置の断面図。 半導体装置のブロック図。 半導体装置を適用することができる電子機器を説明する図。
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略することがある。
なお、トランジスタの「ソース」や「ドレイン」の機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書においては、「ソース」や「ドレイン」という用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の半導体装置であるトランジスタについて図面を用いて説明する。
[1−1 トランジスタ構成(1)]
図1は、本発明の一態様のトランジスタ150の上面図および断面図である。図1(A)は、上面図であり、図1(A)に示す一点鎖線A1−A2の断面が図1(B)に相当し、図1(A)に示す一点鎖線B1−B2の断面が図1(C)に相当する。なお、図1(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図1に示すトランジスタ150は、基板100上の下地絶縁膜102と、底面および側面が下地絶縁膜102中に設けられ、上面が露出した酸化物半導体膜104と、酸化物半導体膜104上のソース電極106aおよびドレイン電極106bと、酸化物半導体膜104、ソース電極106aおよびドレイン電極106b上のゲート絶縁膜108と、ゲート絶縁膜108上のゲート電極110と、ソース電極106a、ドレイン電極106bおよびゲート電極110上の絶縁膜112と、を有する。
[1−1−1 酸化物半導体膜104]
酸化物半導体膜104は、少なくともインジウムを含む酸化物半導体膜である。例えば、インジウムの他に亜鉛を含んでいてもよい。
なお、トランジスタの電気特性を安定にするためには、酸化物半導体膜104中の不純物濃度を低減し、酸化物半導体膜を真性または実質的に真性にすることが有効である。具体的には、酸化物半導体膜のキャリア密度は、1×1017/cm未満、1×1015/cm未満、または1×1013/cm未満にするとよい。また、酸化物半導体膜において、主成分以外(1原子%未満)の軽元素、半金属元素、金属元素などは不純物となる。例えば、水素、窒素、炭素、シリコン、ゲルマニウムは、酸化物半導体膜中で不純物となる。
また、酸化物半導体膜104中で水素および窒素は、ドナー準位を形成し、キャリア密度を増大させてしまう。酸化物半導体膜104の水素濃度は二次イオン質量分析法(SIMS:Secondary Ion Mass Spectrometry)において、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
また、酸化物半導体膜104の水素濃度および窒素濃度を低減するために、近接するゲート絶縁膜108中の水素濃度および窒素濃度を低減すると好ましい。
また、酸化物半導体膜104は、SIMS分析において、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms/cm以下にする。アルカリ金属およびアルカリ土類金属は、酸化物半導体と結合するとキャリアを生成する場合があり、トランジスタのオフ電流を増大させることがある。
また、上述のように高純度化された酸化物半導体膜をチャネル形成領域に用いたトランジスタのオフ電流は極めて小さく、トランジスタのチャネル幅で規格化したオフ電流は、数yA/μm乃至数zA/μmにまで低減することが可能となる。
以下では、酸化物半導体膜の構造について説明する。
酸化物半導体膜は、単結晶酸化物半導体膜と非単結晶酸化物半導体膜とに大別される。非単結晶酸化物半導体膜とは、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、多結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS(C Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor)膜などをいう。
非晶質酸化物半導体膜は、膜中における原子配列が不規則であり、結晶成分を有さない酸化物半導体膜である。微小領域においても結晶部を有さず、膜全体が完全な非晶質構造の酸化物半導体膜が典型である。
微結晶酸化物半導体膜は、例えば、1nm以上10nm未満の大きさの微結晶(ナノ結晶ともいう。)を含む。従って、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも原子配列の規則性が高い。そのため、微結晶酸化物半導体膜は、非晶質酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低いという特徴がある。
CAAC−OS膜は、複数の結晶部を有する酸化物半導体膜の一つであり、ほとんどの結晶部は、一辺が100nm未満の立方体内に収まる大きさである。従って、CAAC−OS膜に含まれる結晶部は、一辺が10nm未満、5nm未満または3nm未満の立方体内に収まる大きさの場合も含まれる。CAAC−OS膜は、微結晶酸化物半導体膜よりも欠陥準位密度が低いという特徴がある。以下、CAAC−OS膜について詳細な説明を行う。
CAAC−OS膜を透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)によって観察すると、結晶部同士の明確な境界、即ち結晶粒界(グレインバウンダリーともいう。)を確認することができない。そのため、CAAC−OS膜は、結晶粒界に起因する電子移動度の低下が起こりにくいといえる。
CAAC−OS膜を、試料面と概略平行な方向からTEMによって観察(断面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が層状に配列していることを確認できる。金属原子の各層は、CAAC−OS膜の膜を形成する面(被形成面ともいう。)または上面の凹凸を反映した形状であり、CAAC−OS膜の被形成面または上面と平行に配列する。
一方、CAAC−OS膜を、試料面と概略垂直な方向からTEMによって観察(平面TEM観察)すると、結晶部において、金属原子が三角形状または六角形状に配列していることを確認できる。しかしながら、異なる結晶部間で、金属原子の配列に規則性は見られない。
断面TEM観察および平面TEM観察より、CAAC−OS膜の結晶部は配向性を有していることがわかる。
CAAC−OS膜に対し、X線回折(XRD:X−Ray Diffraction)装置を用いて構造解析を行うと、例えばInGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、回折角(2θ)が31°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(009)面に帰属されることから、CAAC−OS膜の結晶がc軸配向性を有し、c軸が被形成面または上面に概略垂直な方向を向いていることが確認できる。
一方、CAAC−OS膜に対し、c軸に概略垂直な方向からX線を入射させるin−plane法による解析では、2θが56°近傍にピークが現れる場合がある。このピークは、InGaZnOの結晶の(110)面に帰属される。InGaZnOの単結晶酸化物半導体膜であれば、2θを56°近傍に固定し、試料面の法線ベクトルを軸(φ軸)として試料を回転させながら分析(φスキャン)を行うと、(110)面と等価な結晶面に帰属されるピークが6本観察される。これに対し、CAAC−OS膜の場合は、2θを56°近傍に固定してφスキャンした場合でも、明瞭なピークが現れない。
以上のことから、CAAC−OS膜では、異なる結晶部間ではa軸およびb軸の配向は不規則であるが、c軸配向性を有し、かつc軸が被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向を向いていることがわかる。従って、前述の断面TEM観察で確認された層状に配列した金属原子の各層は、結晶のab面に平行な面である。
なお、結晶部は、CAAC−OS膜を成膜した際、または加熱処理などの結晶化処理を行った際に形成される。上述したように、結晶のc軸は、CAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルに平行な方向に配向する。従って、例えば、CAAC−OS膜の形状をエッチングなどによって変化させた場合、結晶のc軸がCAAC−OS膜の被形成面または上面の法線ベクトルと平行にならないこともある。
また、CAAC−OS膜中の結晶化度が均一でなくてもよい。例えば、CAAC−OS膜の結晶部が、CAAC−OS膜の上面近傍からの結晶成長によって形成される場合、上面近傍の領域は、被形成面近傍の領域よりも結晶化度が高くなることがある。また、CAAC−OS膜に不純物を添加する場合、不純物が添加された領域の結晶化度が変化し、部分的に結晶化度の異なる領域が形成されることもある。
なお、InGaZnOの結晶を有するCAAC−OS膜のout−of−plane法による解析では、2θが31°近傍のピークの他に、2θが36°近傍にもピークが現れる場合がある。2θが36°近傍のピークは、CAAC−OS膜中の一部に、c軸配向性を有さない結晶が含まれることを示している。CAAC−OS膜は、2θが31°近傍にピークを示し、2θが36°近傍にピークを示さないことが好ましい。
CAAC−OS膜を用いたトランジスタは、可視光や紫外光の照射による電気特性の変動が小さい。よって、当該トランジスタは、信頼性が高い。
なお、酸化物半導体膜は、例えば、非晶質酸化物半導体膜、微結晶酸化物半導体膜、CAAC−OS膜のうち、二種以上を有する積層膜であってもよい。
なお、本明細書において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。従って、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書において、結晶が三方晶または菱面体晶である場合、六方晶系として表す。
CAAC−OS膜は、例えば、多結晶である酸化物半導体スパッタ用ターゲットを用い、スパッタリング法によって成膜することができる。当該スパッタ用ターゲットにイオンが衝突すると、スパッタ用ターゲットに含まれる結晶領域がa−b面から劈開し、a−b面に平行な面を有する平板状またはペレット状のスパッタ粒子として剥離することがある。この場合、当該平板状のスパッタ粒子が、結晶状態を維持したまま基板に到達することで、CAAC−OS膜を成膜することができる。
また、CAAC−OS膜を成膜するために、以下の条件を適用することが好ましい。
成膜時の不純物混入を低減することで、不純物によって結晶状態が崩れることを抑制できる。例えば、成膜室内に存在する不純物(水素、水、二酸化炭素および窒素など)を低減すればよい。また、成膜ガス中の不純物を低減すればよい。具体的には、露点が−80℃以下、好ましくは−100℃以下、さらに好ましくは−120℃以下である成膜ガスを用いる。
また、成膜時の基板加熱温度を高めることで、基板到達後にスパッタ粒子のマイグレーションが起こる。具体的には、基板加熱温度を100℃以上740℃以下、好ましくは200℃以上500℃以下として成膜する。成膜時の基板加熱温度を高めることで、平板状のスパッタ粒子が基板に到達した場合、基板上でマイグレーションが起こり、スパッタ粒子の平らな面が基板に付着する。
また、成膜ガス中の酸素割合を高め、電力を最適化することで成膜時のプラズマダメージを軽減すると好ましい。成膜ガス中の酸素割合は、30体積%以上、好ましくは100体積%とする。
スパッタリング用ターゲットの一例として、In−Ga−Zn−O化合物ターゲットについて以下に示す。
InO粉末、GaO粉末およびZnO粉末を所定のモル数比で混合し、加圧処理後、1000℃以上1500℃以下の温度で加熱処理をすることで多結晶であるIn−Ga−Zn−O化合物ターゲットとする。なお、X、YおよびZは任意の正数である。ここで、粉末の種類、およびその混合するモル数比は、作製するスパッタ用ターゲットによって適宜変更すればよい。
また、酸化物半導体膜104にシリコンおよび炭素が高い濃度で含まれることにより、酸化物半導体膜104の結晶性を低下させることがある。酸化物半導体膜104の結晶性を低下させないためには、酸化物半導体膜104のシリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とすればよい。また、酸化物半導体膜104の結晶性を低下させないためには、酸化物半導体膜104の炭素濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは2×1018atoms/cm未満とすればよい。
このように、チャネルが形成される酸化物半導体膜104が高い結晶性を有し、かつ不純物や欠陥などに起因する準位密度が低い場合、酸化物半導体膜104を用いたトランジスタは安定した電気特性を有する。
また、酸化物半導体膜104は、膜厚を大きくすることができるためオン電流を向上させることができる。このオン電流の向上の詳細は、次の項目[1−1−2 下地絶縁膜102]で説明する。
[1−1−2 下地絶縁膜102]
本発明の一形態では下地絶縁膜に溝を設けるが、下地絶縁膜が単膜であるとレジストパターン形成の精度上、線幅の小さい溝をエッチング等によって下地絶縁膜に設けることが困難である。
上記のような問題があるため、本実施の形態では、下地絶縁膜102は、第1の下地絶縁膜102aと第1の下地絶縁膜102a上の第2の下地絶縁膜102bとの積層膜となっている。
第1の下地絶縁膜102aに溝を設けてから第1の下地絶縁膜102a上に第2の下地絶縁膜102bを設けることによって、下地絶縁膜102に第1の下地絶縁膜102aの溝より線幅の小さい溝を形成することができ、トランジスタ150を微細化することができる。たとえば、本実施の形態では、第1の下地絶縁膜102aの膜厚が50nm、溝の幅が一点鎖線A1−A2方向に500nm以下、一点鎖線B1−B2方向に250nm以下である。さらに第1の下地絶縁膜102a上に膜厚200nmの第2の下地絶縁膜102bを設けることによって下地絶縁膜102の溝の幅は一点鎖線A1−A2方向に350nm以下、一点鎖線B1−B2方向に100nm以下になる。
また、下地絶縁膜102の溝に酸化物半導体膜104を埋め込み、平坦化処理を行うため、段差を発生させにくいフラットな構成を構築することができる。さらに、酸化物半導体膜104の膜厚は下地絶縁膜102の溝の深さとなるため、下地絶縁膜102の溝を深くすることで酸化物半導体膜104を厚くすることができる。酸化物半導体膜104を厚くすることができるため、トランジスタのオン電流を向上させることができる。
また、酸化物半導体膜104の表面を平坦化することで、ソース電極106aおよびドレイン電極106bとなる導電膜の一部を加工する際に、より微細な加工が可能となる。
下地絶縁膜102(第1の下地絶縁膜102aおよび第2の下地絶縁膜102b)は、酸化シリコン膜、酸化ガリウム膜、酸化亜鉛膜、酸化アルミニウム膜、ガリウム亜鉛酸化物膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化窒化アルミニウム膜、または窒化酸化シリコン膜から選ばれた一層またはこれらの積層膜を用いる。また、有機シランガスを用いたCVD法(化学気相成長法)により形成した酸化物絶縁膜を用いることができる。
また、下地絶縁膜102に酸素が過剰に含まれている場合、加熱処理により、下地絶縁膜102から過剰酸素を放出させ、酸化物半導体膜104の酸素欠損を低減することができる。この結果、酸化物半導体膜104中のチャネル形成領域は、さらに酸素欠損量が低減し、高純度真性となる。
酸化物半導体膜104中で酸素欠損は、欠陥準位を形成し、その一部がドナー準位となる。従って、酸化物半導体膜104中の酸素欠損(特にチャネル領域の酸素欠損)を低減することで、酸化物半導体膜104(特にチャネル領域)のキャリア密度を低減することができ、トランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
ここで、加熱処理によって酸素を放出する膜は、表面温度が100℃以上700℃以下、好ましくは100℃以上500℃以下の加熱処理で行われる昇温脱離ガス(TDS:Thermal Desorption Spectroscopy)分析において、1×1018atoms/cm以上、1×1019atoms/cm以上または1×1020atoms/cm以上の酸素(酸素原子数に換算)を放出することもある。
また、加熱処理によって酸素を放出する膜は、過酸化ラジカルを含むこともある。具体的には、過酸化ラジカルに起因するスピン密度が、5×1017spins/cm以上であることをいう。なお、過酸化ラジカルを含む膜は、電子スピン共鳴(ESR:Electron Spin Resonance)にて、g値が2.01近傍に非対称の信号を有することもある。
また、過剰な酸素を含む絶縁膜は、酸素が過剰な酸化シリコン(SiO(X>2))であってもよい。酸素が過剰な酸化シリコン(SiO(X>2))は、シリコン原子数の2倍より多い酸素原子を単位体積当たりに含むものである。単位体積当たりのシリコン原子数および酸素原子数は、ラザフォード後方散乱分光法(RBS:Rutherford Backscattering Spectrometry)により測定した値である。
[1−1−3 基板100]
基板100に大きな制限はない。例えば、ガラス基板、セラミック基板、石英基板、サファイア基板などを、基板100として用いてもよい。また、シリコンや炭化シリコンなどの単結晶半導体基板、多結晶半導体基板、シリコンゲルマニウムなどの化合物半導体基板、SOI(Silicon On Insulator)基板などを適用することも可能であり、これらの基板上に半導体素子が設けられたものを、基板100として用いてもよい。
また、基板100として、第5世代(1000mm×1200mmまたは1300mm×1500mm)、第6世代(1500mm×1800mm)、第7世代(1870mm×2200mm)、第8世代(2200mm×2500mm)、第9世代(2400mm×2800mm)、第10世代(2880mm×3130mm)などの大型ガラス基板を用いる場合、半導体装置の作製工程における加熱処理などで生じる基板100の縮みによって、微細な加工が困難になる場合ある。そのため、前述したような大型ガラス基板を基板100として用いる場合、加熱処理による縮みの小さいものを用いることが好ましい。例えば、基板100として、400℃、好ましくは450℃、さらに好ましくは500℃の温度で1時間加熱処理を行った後の縮み量が10ppm以下、好ましくは5ppm以下、さらに好ましくは3ppm以下である大型ガラス基板を用いればよい。
また、基板100として、可とう性基板を用いてもよい。なお、可とう性基板上にトランジスタを設ける方法としては、非可とう性の基板上にトランジスタを作製した後、トランジスタを剥離し、可とう性基板である基板100に転置する方法もある。その場合には、非可とう性基板とトランジスタとの間に剥離層を設けるとよい。
[1−1−4 ソース電極106aおよびドレイン電極106b]
ソース電極106aおよびドレイン電極106bは、酸素と結合しやすい導電材料を用いることができる。例えば、Al、Cr、Cu、Ta、Mo、W、Tiなどを用いることができる。後のプロセス温度が比較的高くできることなどから、融点の高いWを用いることが特に好ましい。なお、酸素と結合しやすい導電材料には、酸素が拡散しやすい材料も含まれる。また、W上にCuなど上記材料を積層してもよい。
[1−1−5 ゲート絶縁膜108]
ゲート絶縁膜108は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を、単層で、または積層で用いればよい。
ゲート絶縁膜108は、例えば、酸化シリコン膜を用いればよい。酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的にはESRにてg値が2.001の信号に由来するスピン密度が3×1017spin/cm以下、好ましくは5×1016spins/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。酸化シリコン膜は、過剰な酸素を含む酸化シリコン膜を用いると好ましい。
[1−1−6 ゲート電極110]
ゲート電極110は、Al、Ti、Cr、Co、Ni、Cu、Y、Zr、Mo、Ru、Ag、TaおよびWなどの導電膜を用いることができる。また、ゲート電極110は、上記材料の積層であってもよい。
[1−1−7 絶縁膜112]
絶縁膜112は、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化ガリウム、酸化ゲルマニウム、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム、酸化ランタン、酸化ネオジム、酸化ハフニウムおよび酸化タンタルを一種以上含む絶縁膜を、単層で、または積層で用いればよい。
絶縁膜112は、例えば、1層目を酸化シリコン膜とし、2層目を窒化シリコン膜とした積層膜とすればより好ましい。この場合、酸化シリコン膜は酸化窒化シリコン膜としてもよい。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜としてもよい。酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017spins/cm以下、好ましくは5×1016spins/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。窒化シリコン膜は水素ガスおよびアンモニアガスの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。水素ガス、アンモニアガスの放出量は、TDS分析にて測定すればよい。また、窒化シリコン膜は、水素、水および酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン膜を用いる。
また、絶縁膜112は、例えば、1層目を第1の酸化シリコン膜とし、2層目を第2の酸化シリコン膜とし、3層目を窒化シリコン膜とした積層膜とすればよい。この場合、第1の酸化シリコン膜および第2の酸化シリコン膜の一方または双方は酸化窒化シリコン膜としてもよい。また、窒化シリコン膜は窒化酸化シリコン膜としてもよい。第1の酸化シリコン膜は、欠陥密度の小さい酸化シリコン膜を用いると好ましい。具体的には、ESRにてg値が2.001の信号に由来するスピンの密度が3×1017spins/cm以下、好ましくは5×1016spins/cm以下である酸化シリコン膜を用いる。第2の酸化シリコン膜は、過剰な酸素を含む酸化シリコン膜を用いる。窒化シリコン膜は水素ガスおよびアンモニアガスの放出量が少ない窒化シリコン膜を用いる。また、窒化シリコン膜は、水素、水および酸素を透過しない、またはほとんど透過しない窒化シリコン膜を用いる。水素ガス、アンモニアガスの放出量は、TDS分析にて測定すればよい。
ゲート絶縁膜108および絶縁膜112の少なくとも一方が過剰な酸素を含む絶縁膜を含む場合、酸化物半導体膜104の酸素欠損が低減され、トランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
以上のような構成にすることによって、各膜の段差によるカバレッジ不良を抑制することができる。このため、微細な構造であっても高い電気特性を有するトランジスタを歩留まりよく作製することができる。酸化物半導体膜を厚くすることができるため、トランジスタのオン電流を向上させることができる。該トランジスタを含む半導体装置においても、高性能化、高信頼性化、および高生産化を達成することができる。
[1−2.トランジスタ構造(1)の作製方法]
ここで、トランジスタの作製方法について図2乃至図4を用いて説明する。
まずは、基板100を準備する。
次に、下地絶縁膜を成膜する。下地絶縁膜は、基板100側からの不純物の侵入を抑制する機能を有する。下地絶縁膜は、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタリング法等により形成することができる。次に、下地絶縁膜の一部を加工し、第1の下地絶縁膜102aを形成する(図2(A)参照)。
なお、電子ビームを用いた露光、ArFエキシマレーザを光源とする液浸露光、DUV露光またはEUV露光等を用いて形成したパターンの線幅が小さいレジストマスクによって下地絶縁膜を加工することが好ましい。また、電子ビームを用いた露光において、電子ビームの照射が可能な電子ビーム描画装置において、例えば、加速電圧は5kV以上50kV以下であることが好ましい。また、電流強度は、5×10−12A以上1×10−11A以下であることが好ましい。また、最小ビーム径は、2nm以下であることが好ましい。また、作製可能なパターンの最小線幅が8nm以下であることが好ましい。
次に、第1の下地絶縁膜102a上に第2の下地絶縁膜102bを形成する(図2(B)参照)。第2の下地絶縁膜102bは、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタリング法等により形成することができる。また、第1の下地絶縁膜102aと第2の下地絶縁膜102bをまとめて下地絶縁膜102と呼ぶことがある。なお、第1の下地絶縁膜102aと第2の下地絶縁膜102bの境界を明確に確認できない場合がある。そこで、図において、第1の下地絶縁膜102aと第2の下地絶縁膜102bの境界は破線で表している。
次に、第2の下地絶縁膜102b上に酸化物半導体膜103を成膜する(図2(C)参照)。酸化物半導体膜103は、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて成膜すればよい。
スパッタリング法で酸化物半導体膜103を形成する場合、プラズマを発生させるための電源装置は、RF電源装置、AC電源装置、DC電源装置等を適宜用いることができる。
スパッタリングガスは、希ガス(代表的にはアルゴン)雰囲気、酸素雰囲気、希ガスおよび酸素の混合ガスを適宜用いる。なお、希ガスおよび酸素の混合ガスの場合、希ガスに対して酸素のガス比を高めることが好ましい。
また、ターゲットは、酸化物半導体膜103の組成にあわせて、適宜選択すればよい。
スパッタリング法を用いる場合、少なくとも酸化物半導体膜103を、次のようにして成膜することでCAAC−OSを形成することができる。具体的には、基板温度を150℃以上500℃以下、好ましくは150℃以上450℃以下、さらに好ましくは200℃以上350℃以下として、加熱しながら酸化物半導体膜103を形成する。
次に、第1の熱処理を行うと好ましい。第1の熱処理は、250℃以上650℃以下、好ましくは300℃以上500℃以下で行えばよい。第1の熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気、酸化性ガスを10ppm以上、1%以上もしくは10%以上含む雰囲気、または減圧状態で行う。または、第1の熱処理の雰囲気は、不活性ガス雰囲気で加熱処理した後に、脱離した酸素を補うために酸化性ガスを10ppm以上、1%以上または10%以上含む雰囲気で加熱処理を行ってもよい。第1の加熱処理によって、酸化物半導体膜103の結晶性を高め、酸化物半導体膜から水、水素、窒素、および炭素などの不純物を除去することができる。
次に、酸化物半導体膜103に平坦化処理を行い、下地絶縁膜102の上面を露出させ、酸化物半導体膜104を形成する(図3(A)参照)。平坦化処理としては、化学的機械研磨(Chemical Mechanical Polishing:CMP)処理、エッチング(ドライエッチング、ウェットエッチング)処理や、プラズマ処理があり、これらを組み合わせてもよい。平坦化処理に、エッチング処理、プラズマ処理などを組み合わせて行う場合、工程順は特に限定されず、酸化物半導体膜の材料、膜厚、および表面の凹凸状態に合わせて適宜設定すればよい。また、CMP処理で酸化物半導体膜の大部分を除去し、残りの酸化物半導体膜をドライエッチング処理で除去してもよい。
なお、CMP処理は、1回のみ行ってもよいし、複数回行ってもよい。複数回に分けてCMP処理を行う場合は、高い研磨レートの一次研磨を行った後、低い研磨レートの仕上げ研磨を行うことが好ましい。このように研磨レートの異なる研磨を組み合わせることによって、酸化物半導体膜の表面の平坦性をより向上させることができる。
次に、下地絶縁膜102および酸化物半導体膜104上にソース電極106aおよびドレイン電極106bとなる導電膜を成膜し、導電膜の一部を加工してソース電極106aおよびドレイン電極106bを形成する(図3(B)参照)。導電膜は、先に示したソース電極106aおよびドレイン電極106bの材料を用い、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて成膜すればよい。
なお、電子ビームを用いた露光、ArFエキシマレーザを光源とする液浸露光、DUV露光またはEUV露光等を用いて形成したパターンの線幅が小さいレジストマスクによって導電膜を加工することが好ましい。
次に、ゲート絶縁膜108となる絶縁膜107を成膜する(図3(C)参照)。絶縁膜107は、先に示したゲート絶縁膜108の材料を用い、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて成膜すればよい。
次に、第2の熱処理を行うことが好ましい。第2の熱処理は、第1の熱処理と同様の条件で行うことができる。第2の熱処理により、酸化物半導体膜104から、さらに水素や水などの不純物を除去することができる。また、ゲート絶縁膜108となる絶縁膜107からも上記の不純物を除去することができる。
次に、絶縁膜107上にゲート電極110となる導電膜を成膜し、導電膜の一部を加工してゲート電極110を形成する(図4(A)参照)。導電膜は、先に示したゲート電極110の材料を用い、スパッタリング法、CVD法、MBE法、ALD法またはPLD法を用いて成膜すればよい。
なお、電子ビームによる露光、ArFエキシマレーザを光源とする液浸露光、DUV露光またはEUV露光等を用いて形成したパターンの線幅が小さいレジストマスクによって導電膜を加工することが好ましい。
次に、ゲート電極110をマスクとして、絶縁膜107を加工してゲート絶縁膜108を形成する(図4(B)参照)。
次に、ソース電極106a、ドレイン電極106bおよびゲート電極110上に絶縁膜112を形成する(図4(C)参照)。絶縁膜112は、プラズマCVD法またはスパッタリング法等により形成することができる。
次に、第3の熱処理を行うことが好ましい。第3の熱処理は、第1の熱処理と同様の条件で行うことができる。酸素が過剰に含まれている下地絶縁膜102、絶縁膜112の場合、第3の熱処理により、下地絶縁膜102、絶縁膜112から過剰酸素が放出されやすくなり、酸化物半導体膜104の酸素欠損を低減することができる。よって、酸化物半導体膜104のチャネル形成領域は、さらに酸素欠損量が低減し、高純度真性化となる。
以上により、トランジスタ150を作製することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1で説明したトランジスタとは異なる構造のトランジスタについて説明する。
[2−1 トランジスタ構成(2)]
図5は、本発明の一態様のトランジスタ160の上面図および断面図である。図5(A)は、上面図であり、図5(A)に示す一点鎖線A1−A2の断面が図5(B)に相当し、図5(A)に示す一点鎖線B1−B2の断面が図5(C)に相当する。なお、図5(A)の上面図では、図の明瞭化のために一部の要素を省いて図示している。
図5に示すトランジスタ160は、基板100上の下地絶縁膜102と、底面および側面が下地絶縁膜102中に設けられ、上面が露出した第1の酸化物膜114と、第1の酸化物膜114上の酸化物半導体膜104と、第1の酸化物膜114および酸化物半導体膜104上のソース電極106aおよびドレイン電極106bと、酸化物半導体膜104、ソース電極106aおよびドレイン電極106b上の第2の酸化物膜116と、第2の酸化物膜116上のゲート絶縁膜108と、ゲート絶縁膜108上のゲート電極110と、ソース電極106a、ドレイン電極106bおよびゲート電極110上の絶縁膜112と、を有する。
[2−1−1 第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116]
第1の酸化物膜114、酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116は、InもしくはGaの一方、または両方を含む。代表的には、In−Ga酸化物(InとGaを含む酸化物)、In−Zn酸化物(InとZnを含む酸化物)、In−M−Zn酸化物(Inと、元素Mと、Znを含む酸化物。元素Mは、Al、Ti、Ga、Y、Zr、La、Ce、NdまたはHfから選ばれた1種類以上の元素)がある。
第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116は、酸化物半導体膜104を構成する金属元素のうち、1種類以上の同じ金属元素を含む材料により形成されることが好ましい。このような材料を用いることで、酸化物半導体膜104と、第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116との界面に界面準位を生じにくくすることができる。従って、界面におけるキャリアの散乱や捕獲が生じにくく、トランジスタの電界効果移動度を向上させることが可能となる。また、トランジスタのしきい値電圧のばらつきを低減することが可能となる。また、第1の酸化物膜114、酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116をまとめて多層膜とよぶことがある。
また、第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116は、伝導帯下端のエネルギーが酸化物半導体膜104よりも、0.05eV、0.07eV、0.1eV、0.15eVのいずれか以上であって、2eV、1eV、0.5eV、0.4eVのいずれか以下の範囲で真空準位に近い酸化物半導体で形成することが好ましい。
このような構造において、ゲート電極110に電界を印加すると、多層膜のうち、伝導帯下端のエネルギーが最も小さい酸化物半導体膜104にチャネルが形成される。すなわち、酸化物半導体膜104とゲート絶縁膜108との間に第2の酸化物膜116が形成されていることによって、トランジスタのチャネルをゲート絶縁膜と接しない構造とすることができる。
また、第1の酸化物膜114、酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116に用いる材料によっては、第1の酸化物膜114、酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116の境界を明確に確認できない場合がある。図面においては、酸化物半導体膜104は、第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116と異なるハッチングで表し、第1の酸化物膜114と第2の酸化物膜116の境界は破線で表している。
第1の酸化物膜114の厚さは、3nm以上50nm以下、好ましくは3nm以上20nm以下とする。酸化物半導体膜104の厚さは、3nm以上200nm以下、好ましくは3nm以上100nm以下、さらに好ましくは3nm以上50nm以下とする。第2の酸化物膜116の厚さは、3nm以上100nm以下、好ましくは3nm以上50nm以下とする。
また、酸化物半導体膜104がIn−M−Zn酸化物であり、第1の酸化物膜114もIn−M−Zn酸化物であるとき、第1の酸化物膜114をIn:M:Zn=x:y:z[原子数比]、酸化物半導体膜104をIn:M:Zn=x:y:z[原子数比]とすると、y/xがy/xよりも大きくなる酸化物半導体膜104および第1の酸化物膜114を選択する。なお、元素MはInよりも酸素との結合力が強い金属元素であり、例えばAl、Ti、Ga、Y、Zr、Sn、La、Ce、NdまたはHfなどが挙げられる。好ましくは、y/xがy/xよりも1.5倍以上大きくなる酸化物半導体膜104および第1の酸化物膜114を選択する。さらに好ましくは、y/xがy/xよりも2倍以上大きくなる酸化物半導体膜104および第1の酸化物膜114を選択する。より好ましくは、y/xがy/xよりも3倍以上大きくなる酸化物半導体膜104および第1の酸化物膜114を選択する。このとき、酸化物半導体膜104において、yがx以上であるとトランジスタに安定した電気特性を付与できるため好ましい。ただし、yがxの3倍以上になると、トランジスタの電界効果移動度が低下してしまうため、yはxの3倍未満であると好ましい。第1の酸化物膜114を上記構成とすることにより、第1の酸化物膜114を酸化物半導体膜104よりも酸素欠損が生じにくい膜とすることができる。
また、酸化物半導体膜104がIn−M−Zn酸化物であるとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが25原子%以上、Mが75原子%未満、さらに好ましくはInが34原子%以上、Mが66原子%未満とする。また、第1の酸化物膜114がIn−M−Zn酸化物であるとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが50原子%未満、Mが50原子%以上、さらに好ましくはInが25原子%未満、Mが75原子%以上とする。
例えば、酸化物半導体膜104としてIn:Ga:Zn=1:1:1または3:1:2の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができ、第1の酸化物膜114としてIn:Ga:Zn=1:3:4、1:3:2、1:6:2、1:6:4、1:6:10、1:9:6、または1:9:0の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。なお、酸化物半導体膜104および第1の酸化物膜114の原子数比はそれぞれ、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス20%の変動を含む。
また、第2の酸化物膜116も同様に酸化物半導体膜104がIn−M−Zn酸化物であり、第2の酸化物膜116もIn−M−Zn酸化物であるとき、第2の酸化物膜116をIn:M:Zn=x:y:z[原子数比]、酸化物半導体膜104をIn:M:Zn=x:y:z[原子数比]とすると、y/xがy/xよりも大きくなる酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116を選択する。なお、元素MはInよりも酸素との結合力が強い金属元素であり、例えばAl、Ti、Ga、Y、Zr、Sn、La、Ce、NdまたはHfなどが挙げられる。好ましくは、y/xがy/xよりも1.5倍以上大きくなる酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116を選択する。さらに好ましくは、y/xがy/xよりも2倍以上大きくなる酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116を選択する。より好ましくは、y/xがy/xよりも3倍以上大きくなる酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116を選択する。このとき、酸化物半導体膜104において、yがx以上であるとトランジスタに安定した電気特性を付与できるため好ましい。ただし、yがxの3倍以上になると、トランジスタの電界効果移動度が低下してしまうため、yはxの3倍未満であると好ましい。第2の酸化物膜116を上記構成とすることにより、第2の酸化物膜116を酸化物半導体膜104よりも酸素欠損が生じにくい膜とすることができる。
また、酸化物半導体膜104がIn−M−Zn酸化物であるとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが25原子%以上、Mが75原子%未満、さらに好ましくはInが34原子%以上、Mが66原子%未満とする。また、第2の酸化物膜116がIn−M−Zn酸化物であるとき、ZnおよびOを除いてのInおよびMの原子数比率は好ましくはInが50原子%未満、Mが50原子%以上、さらに好ましくはInが25原子%未満、Mが75原子%以上とする。
例えば、酸化物半導体膜104としてIn:Ga:Zn=1:1:1または3:1:2の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができ、第2の酸化物膜116としてIn:Ga:Zn=1:3:4、1:3:2、1:6:2、1:6:4、1:6:10、1:9:6、または1:9:0の原子数比のIn−Ga−Zn酸化物を用いることができる。なお、酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116の原子数比はそれぞれ、誤差として上記の原子数比のプラスマイナス20%の変動を含む。
多層膜を用いたトランジスタに安定した電気特性を付与するためには、酸化物半導体膜104中の酸素欠損および不純物濃度を低減し、酸化物半導体膜104を真性または実質的に真性とみなせる半導体膜とすることが好ましい。特に、酸化物半導体膜104中のチャネル形成領域が、真性または実質的に真性とみなせることが好ましい。具体的には、酸化物半導体膜104のキャリア密度を、1×1017/cm未満、1×1015/cm未満、または1×1013/cm未満とする。
また、酸化物半導体膜104において、水素、窒素、炭素、シリコン、および主成分以外の金属元素は不純物となる。酸化物半導体膜104中の不純物濃度を低減するためには、近接する第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116中の不純物濃度も酸化物半導体膜104と同程度まで低減することが好ましい。
特に、酸化物半導体膜104にシリコンが高濃度で含まれることにより、シリコンに起因する不純物準位が酸化物半導体膜104に形成される。該不純物準位は、トラップ準位となり、トランジスタの電気特性を劣化させることがある。トランジスタの電気特性の劣化を小さくするためには、酸化物半導体膜104のシリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とすればよい。また、酸化物半導体膜104と第1の酸化物膜114および第2の酸化物膜116との界面のシリコン濃度についても上記シリコン濃度の範囲とする。
なお、トランジスタのゲート絶縁膜としては、シリコンを含む絶縁膜が多く用いられるため、上記理由により酸化物半導体膜のチャネルとなる領域はゲート絶縁膜と接しないことが好ましい。また、ゲート絶縁膜と酸化物半導体膜との界面にチャネルが形成される場合、該界面でキャリアの散乱が起こり、トランジスタの電界効果移動度が低くなることがある。このような観点からも、酸化物半導体膜のチャネルとなる領域はゲート絶縁膜から離すことが好ましい。
したがって、多層膜を第1の酸化物膜114、酸化物半導体膜104および第2の酸化物膜116の積層構造とすることで、トランジスタのチャネルが形成される酸化物半導体膜104をゲート絶縁膜から離すことができ、高い電界効果移動度を有し、安定した電気特性のトランジスタを形成することができる。
また、酸化物半導体膜104中で水素および窒素は、ドナー準位を形成し、キャリア密度を増大させてしまう。酸化物半導体膜104を真性または実質的に真性とするためには、酸化物半導体膜104中の水素濃度は、SIMSにおいて、2×1020atoms/cm以下、好ましくは5×1019atoms/cm以下、より好ましくは1×1019atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1018atoms/cm以下とする。また、窒素濃度は、SIMSにおいて、5×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm以下、より好ましくは1×1018atoms/cm以下、さらに好ましくは5×1017atoms/cm以下とする。
なお、酸化物半導体膜104にシリコンおよび炭素が高い濃度で含まれることにより、酸化物半導体膜104の結晶性を低下させることがある。酸化物半導体膜104の結晶性を低下させないためには、酸化物半導体膜104のシリコン濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とすればよい。また、酸化物半導体膜104の結晶性を低下させないためには、酸化物半導体膜104の炭素濃度を1×1019atoms/cm未満、好ましくは5×1018atoms/cm未満、さらに好ましくは1×1018atoms/cm未満とすればよい。
また、酸化物半導体のバンドギャップは2eV以上あるため、酸化物半導体を用いたトランジスタは、トランジスタがオフ状態のときのリーク電流(オフ電流ともいう)を極めて小さくすることができる。具体的には、チャネル長が3μm、チャネル幅が10μmのトランジスタにおいて、オフ電流を1×10−20A未満、好ましくは1×10−22A未満、さらに好ましくは1×10−24A未満とすることができる。即ち、オンオフ比が20桁以上150桁以下とすることができる。
以下では、多層膜中の局在準位について説明する。多層膜中の局在準位密度を低減することで、多層膜を用いたトランジスタに安定した電気特性を付与することができる。多層膜の局在準位密度は、一定光電流測定法(CPM:Constant Photocurrent Method)によって評価可能である。
トランジスタに安定した電気特性を付与するためには、多層膜中のCPM測定で得られる局在準位による吸収係数を、1×10−3cm−1未満、好ましくは3×10−4cm−1未満とすればよい。また、多層膜中のCPM測定で得られる局在準位による吸収係数を、1×10−3cm−1未満、好ましくは3×10−4cm−1未満とすることで、トランジスタの電界効果移動度を高めることができる。なお、多層膜中のCPM測定で得られる局在準位による吸収係数を、1×10−3cm−1未満、好ましくは3×10−4cm−1未満とするためには、酸化物半導体膜104中で局在準位を形成する元素であるシリコン、ゲルマニウム、炭素などの濃度を2×1018atoms/cm未満、好ましくは2×1017atoms/cm未満とすればよい。
なお、CPM測定では、試料である多層膜に接して設けられた電極間に電圧を印加した状態で光電流値が一定となるように端子間の試料面に照射する光量を調整し、照射光量から吸光係数を導出することを各波長にて行う測定である。CPM測定において、試料に欠陥があるとき、欠陥の存在する準位に応じたエネルギー(波長より換算)における吸光係数が増加する。この吸光係数の増加分に定数を掛けることにより、試料の欠陥密度を導出することができる。
CPM測定で得られた局在準位は、不純物や欠陥に起因する準位と考えられる。すなわち、CPM測定で得られる局在準位による吸収係数が小さい多層膜を用いることでトランジスタに安定した電気特性を付与することができる。
以上のような構成にすることによって、各膜の段差によるカバレッジ不良を抑制することができる。このため、微細な構造であっても高い電気特性を有するトランジスタを歩留まりよく作製することができる。
また、第1の酸化物膜114表面を平坦化することによって、第1の酸化物膜114上に形成される酸化物半導体膜104のカバレッジ不良を抑制することができ、また、ソース電極106aおよびドレイン電極106bとなる導電膜の一部を加工する際に、より微細な加工が可能となる。
[2−2 トランジスタ構造(2)の作製方法]
ここで、トランジスタの作製方法について図6乃至図8を用いて説明する。
基板100上に第1の下地絶縁膜102aを形成し、第1の下地絶縁膜102a上に第2の下地絶縁膜102bを形成する。なお、第1の下地絶縁膜102aと第2の下地絶縁膜102bをまとめて下地絶縁膜102と呼ぶことがある。次に、第2の下地絶縁膜102b上に第1の酸化物膜113を成膜する(図6(A)参照)。
基板100および下地絶縁膜102の材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。第1の酸化物膜113は、先に示した第1の酸化物膜114の材料を用い、酸化物半導体膜103と同様に成膜すればよい。
次に、第1の酸化物膜113に平坦化処理を行い、下地絶縁膜102の上面を露出させ、第1の酸化物膜114を形成する(図6(B)参照)。平坦化処理については、実施の形態1を参酌することができる。
次に、第1の酸化物膜114上に酸化物半導体膜104を形成する(図6(C)参照)。酸化物半導体膜104は、下地絶縁膜102および第1の酸化物膜114上に形成した酸化物半導体膜上にレジストマスクを形成し、当該レジストマスクを用いて酸化物半導体膜の一部を選択的にエッチングすることで形成することができる。また、酸化物半導体膜104を形成するためのエッチングは、ドライエッチング法およびウェットエッチング法の一方または双方を用いて行うことができる。酸化物半導体膜の成膜については、実施の形態1を参酌することができる。
なお、電子ビームを用いた露光、ArFエキシマレーザを光源とする液浸露光、DUV露光またはEUV露光等を用いて形成したパターンの線幅が小さいレジストマスクによって酸化物半導体膜を加工することが好ましい。
なお、酸化物半導体膜の一部を選択的にエッチングする前に第1の熱処理を行うと好ましい。第1の熱処理は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、下地絶縁膜102、第1の酸化物膜114および酸化物半導体膜104上にソース電極106aおよびドレイン電極106bを形成する(図7(A)参照)。ソース電極106aおよびドレイン電極106bの材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、酸化物半導体膜104、ソース電極106aおよびドレイン電極106b上に第2の酸化物膜115を成膜する(図7(B)参照)。第2の酸化物膜115は、先に示した第2の酸化物膜116の材料を用い、酸化物半導体膜103と同様に成膜すればよい。
次に、第2の酸化物膜115上に絶縁膜107を成膜する(図7(C)参照)。絶縁膜107の材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、第2の熱処理を行うことが好ましい。第2の熱処理は実施の形態1を参酌することができる。
次に、絶縁膜107上にゲート電極110となる導電膜を成膜し、導電膜の一部を加工してゲート電極110を形成する(図8(A)参照)。ゲート電極110の材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、ゲート電極110をマスクとして、第2の酸化物膜115および絶縁膜107を加工して第2の酸化物膜116およびゲート絶縁膜108を形成する(図8(B)参照)。
次に、ソース電極106a、ドレイン電極106bおよびゲート電極110上に絶縁膜112を形成する(図8(C)参照)。絶縁膜112の材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、第3の熱処理を行うことが好ましい。第3の熱処理は、実施の形態1を参酌することができる。
以上により、トランジスタ160を作製することができる。
また、図9に示すトランジスタ165のような構成にしてもよい。トランジスタ160とトランジスタ165との違いは、ソース電極およびドレイン電極が積層構造であるか否かの点である。それ以外の構成についてはトランジスタ160と同様である。
トランジスタ165のソース電極は、酸化物半導体膜104上の第1のソース電極126aと、下地絶縁膜102、第1の酸化物膜114および第1のソース電極126a上の第2のソース電極126bと、第2のソース電極126b上の第3のソース電極126cとを有する。
また、トランジスタ165のドレイン電極は、酸化物半導体膜104上の第1のドレイン電極126dと、下地絶縁膜102、第1の酸化物膜114および第1のドレイン電極126d上の第2のドレイン電極126eと、第2のドレイン電極126e上の第3のドレイン電極126fとを有する。
第1のソース電極126aと第1のドレイン電極126dは、酸化物半導体膜104より酸素と結合しやすい導電材料を用いることができる。例えば、Cr、Ta、Mo、W、Tiなどを用いることができる。酸化物半導体膜104より酸素と結合しやすい導電材料を用いることで酸化物半導体膜104に低抵抗領域が形成され、酸化物半導体膜104と第1のソース電極126aと第1のドレイン電極126dとのコンタクトが良好になる。
第2のソース電極126bと第2のドレイン電極126eは、下地絶縁膜102からの酸素の引き抜きを抑制する導電材料を用いることができる。例えば、窒化チタン、窒化タンタル、窒化タングステンなどを用いることができる。下地絶縁膜102からの酸素の引き抜きを抑制する導電材料を用いることで下地絶縁膜102から酸化物半導体膜104へ十分な酸素を供給することができる。
第3のソース電極126cと第3のドレイン電極126fは、抵抗率が低い導電材料を用いることができる。例えば、Al、Cuなどを用いることができる。第2のソース電極126bと第2のドレイン電極126eは、抵抗率が高いため、寄生抵抗が形成されやすくなるが抵抗率が低い導電材料を積層することで寄生抵抗が形成されるのを抑制することができる。
上記のようにソース電極とドレイン電極を3層にすることで、酸化物半導体膜104と良好にコンタクトすることができ、また、寄生抵抗が形成されるのを抑制することができるためトランジスタの実効的な移動度を向上することができる。また、第2のソース電極126bと第2のドレイン電極126eにより下地絶縁膜102の酸素の引き抜きを抑制することで、第1の酸化物膜114を介して下地絶縁膜102の酸素をチャネル領域の酸化物半導体膜104に供給することができ、ノーマリオフ特性を得ることができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、実施の形態2で説明したトランジスタとは異なる構造のトランジスタについて説明する。
[3−1 トランジスタ構成(3)]
図10に示すトランジスタ170は、基板100上の下地絶縁膜102と、底面および側面が下地絶縁膜102中に設けられ、上面が露出した第1の酸化物膜114と、底面および側面が第1の酸化物膜114中に設けられ、上面が露出した酸化物半導体膜104と、下地絶縁膜102(第2の下地絶縁膜102b)、第1の酸化物膜114および酸化物半導体膜104上のソース電極106aおよびドレイン電極106bと、酸化物半導体膜104、ソース電極106aおよびドレイン電極106b上の第2の酸化物膜116と、第2の酸化物膜116上のゲート絶縁膜108と、ゲート絶縁膜108上のゲート電極110と、ソース電極106a、ドレイン電極106bおよびゲート電極110上の絶縁膜112と、を有する。
実施の形態2のトランジスタ160と本実施の形態のトランジスタ170との違いは、酸化物半導体膜104が第1の酸化物膜114上にあるか、第1の酸化物膜114中に設けられているかの点である。それ以外の構成については実施の形態2のトランジスタ160と同様である。
以上のような構成にすることによって、各膜の段差によるカバレッジ不良を抑制することができる。このため、微細な構造であっても高い電気特性を有するトランジスタを歩留まりよく作製することができる。
また、酸化物半導体膜104表面を平坦化することで、ソース電極106aおよびドレイン電極106bとなる導電膜の一部を加工する際に、より微細な加工が可能となる。
[3−2 トランジスタ構造(3)の作製方法]
ここで、トランジスタの作製方法について図11および図12を用いて説明する。
基板100上に第1の下地絶縁膜102aを形成し、第1の下地絶縁膜102a上に第2の下地絶縁膜102bを形成する。なお、第1の下地絶縁膜102aと第2の下地絶縁膜102bをまとめて下地絶縁膜102と呼ぶことがある。次に、下地絶縁膜102上に第1の酸化物膜113を成膜する。次に、第1の酸化物膜113上に酸化物半導体膜103を成膜する。(図11(A)参照)。
基板100、下地絶縁膜102、第1の酸化物膜113および酸化物半導体膜103の材料および作製方法は、実施の形態1および実施の形態2を参酌することができる。
次に、第1の熱処理を行うと好ましい。第1の熱処理は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、第1の酸化物膜113および酸化物半導体膜103に平坦化処理を行い、下地絶縁膜102の上面を露出させ、第1の酸化物膜114および酸化物半導体膜104を形成する(図11(B)参照)。平坦化処理については、実施の形態1を参酌することができる。
次に、下地絶縁膜102、第1の酸化物膜114および酸化物半導体膜104上にソース電極106aおよびドレイン電極106bを形成する(図11(C)参照)。ソース電極106aおよびドレイン電極106bの材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、酸化物半導体膜104、ソース電極106aおよびドレイン電極106b上に第2の酸化物膜115を成膜する。次に、第2の酸化物膜115上に絶縁膜107を成膜する(図12(A)参照)。第2の酸化物膜115および絶縁膜107の材料および作製方法は、実施の形態1および実施の形態2を参酌することができる。
次に、第2の熱処理を行うことが好ましい。第2の熱処理は実施の形態1を参酌することができる。
次に、絶縁膜107上にゲート電極110となる導電膜を成膜し、導電膜の一部を加工してゲート電極110を形成する。次に、ゲート電極110をマスクとして、第2の酸化物膜115および絶縁膜107を加工して第2の酸化物膜116およびゲート絶縁膜108を形成する(図12(B)参照)。ゲート電極110の材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、ソース電極106a、ドレイン電極106bおよびゲート電極110上に絶縁膜112を形成する(図12(C)参照)。絶縁膜112の材料および作製方法は、実施の形態1を参酌することができる。
次に、第3の熱処理を行うことが好ましい。第3の熱処理は、実施の形態1を参酌することができる。
以上により、トランジスタ170を作製することができる。
また、他の方法でもトランジスタ170を作製することができる。その作製方法について図13および図14を用いて説明する。
基板100上に下地絶縁膜102を形成し、下地絶縁膜102上に第1の酸化物膜113を成膜する(図13(A)参照)。
次に、第1の酸化物膜113に平坦化処理を行い、下地絶縁膜102の上面を露出させ、第1の酸化物膜113aを形成する(図13(B)参照)。
次に、下地絶縁膜102および第1の酸化物膜113a上にレジストマスク120を形成し、当該レジストマスク120を用いて第1の酸化物膜113aの一部を選択的にエッチングして溝を有する第1の酸化物膜114を形成する(図13(C)参照)。
次に、下地絶縁膜102および第1の酸化物膜114上に酸化物半導体膜103を成膜する(図14(A)参照)。
次に、酸化物半導体膜103に平坦化処理を行い、下地絶縁膜102の上面を露出させ、酸化物半導体膜104を形成する(図14(B)参照)。
その後のソース電極106aおよびドレイン電極106b形成工程以降は図11(C)および図12と同様である。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様であるトランジスタを使用し、電力が供給されない状況でも記憶内容の保持が可能で、かつ、書き込み回数にも制限が無い半導体装置(記憶装置)の一例を、図面を用いて説明する。
図15(A)に半導体装置の断面図、図15(B)に半導体装置の回路図をそれぞれ示す。
図15(A)および図15(B)に示す半導体装置は、下部に第1の半導体材料を用いたトランジスタ3200を有し、上部に第2の半導体材料を用いたトランジスタ3202および容量素子3204を有している。なお、トランジスタ3202としては、実施の形態1乃至実施の形態3で説明したトランジスタを用いることができ、本実施の形態では、実施の形態1の図1に示すトランジスタ150を適用する例を示している。また、容量素子3204は、一方の電極をトランジスタ3202のゲート電極、他方の電極をトランジスタ3202のソース電極またはドレイン電極、誘電体をトランジスタ3202のゲート絶縁膜と同じ材料を用いる構造とすることで、トランジスタ3202と同時に形成することができる。
ここで、第1の半導体材料と第2の半導体材料は異なる禁制帯幅を持つ材料とすることが望ましい。例えば、第1の半導体材料を酸化物半導体以外の半導体材料(シリコンなど)とし、第2の半導体材料を実施の形態1で説明した酸化物半導体とすることができる。酸化物半導体以外の材料を用いたトランジスタは、高速動作が容易である。一方で、酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が低い電気特性により長時間の電荷保持を可能とする。
なお、上記トランジスタは、いずれもnチャネル型トランジスタであるものとして説明するが、pチャネル型トランジスタを用いることができるのはいうまでもない。また、情報を保持するために酸化物半導体を用いた実施の形態1乃至実施の形態3に示すようなトランジスタを用いる他は、半導体装置に用いられる材料や半導体装置の構造など、半導体装置の具体的な構成をここで示すものに限定する必要はない。
図15(A)におけるトランジスタ3200は、半導体材料(例えば、結晶性シリコンなど)を含む基板3000に設けられたチャネル形成領域と、チャネル形成領域を挟むように設けられた不純物領域と、不純物領域に接する金属間化合物領域と、チャネル形成領域上に設けられたゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、を有する。なお、図において、明示的にはソース電極やドレイン電極を有しない場合があるが、便宜上、このような状態を含めてトランジスタと呼ぶ場合がある。また、この場合、トランジスタの接続関係を説明するために、ソース領域やドレイン領域を含めてソース電極やドレイン電極と表現することがある。つまり、本明細書において、ソース電極との記載には、ソース領域が含まれうる。同様にドレイン電極との記載には、ドレイン領域が含まれうる。
基板3000上にはトランジスタ3200を囲むように素子分離絶縁層3106が設けられており、トランジスタ3200を覆うように絶縁膜3220が設けられている。なお、素子分離絶縁層3106は、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)や、STI(Shallow Trench Isolation)などの素子分離技術を用いて形成することができる。
例えば、結晶性シリコン基板を用いたトランジスタ3200は、高速動作が可能である。このため、当該トランジスタを読み出し用のトランジスタとして用いることで、情報の読み出しを高速に行うことができる。トランジスタ3202および容量素子3204の形成前の処理として、トランジスタ3200を覆う絶縁膜3220にCMP処理を施して、絶縁膜3220を平坦化すると同時にトランジスタ3200のゲート電極の上面を露出させる。
また、絶縁膜3220に溝を設け、その溝に酸化物半導体膜を形成する。また、トランジスタ3202のソース電極またはドレイン電極の一方は延在して、容量素子3204の一方の電極として作用する。
図15(A)に示すトランジスタ3202は、酸化物半導体膜にチャネルが形成されるトップゲート型トランジスタである。トランジスタ3202は、オフ電流が小さいため、これを用いることにより長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作を必要としない、或いは、リフレッシュ動作の頻度が極めて少ない半導体記憶装置とすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
図15(A)に示すように、トランジスタ3200とトランジスタ3202は重畳するように形成することができるため、その占有面積を低減することができる。したがって、半導体装置の集積度を高めることができる。
次に、図15(A)に対応する回路構成の一例を図15(B)に示す。
図15(B)において、第1の配線(1st Line)とトランジスタ3200のソース電極またはドレイン電極の一方とは、電気的に接続され、第2の配線(2nd Line)とトランジスタ3200のソース電極またはドレイン電極の他方とは、電気的に接続されている。また、第3の配線(3rd Line)とトランジスタ3202のソース電極またはドレイン電極の一方とは、電気的に接続され、第4の配線(4th Line)と、トランジスタ3202のゲート電極とは、電気的に接続されている。そして、トランジスタ3200のゲート電極と、トランジスタ3202のソース電極またはドレイン電極の他方は、容量素子3204の電極の一方と電気的に接続され、第5の配線(5th Line)と、容量素子3204の電極の他方は電気的に接続されている。
図15(B)に示す半導体装置では、トランジスタ3200のゲート電極の電位が保持可能という特徴を活かすことで、次のように、情報の書き込み、保持、読み出しが可能である。
情報の書き込みおよび保持について説明する。まず、第4の配線の電位を、トランジスタ3202がオン状態となる電位にして、トランジスタ3202をオン状態とする。これにより、第3の配線の電位が、トランジスタ3200のゲート電極、および容量素子3204に与えられる。すなわち、トランジスタ3200のゲート電極には、所定の電荷が与えられる(書き込み)。ここでは、異なる二つの電位レベルを与える電荷(以下Lowレベル電荷、Highレベル電荷という)のいずれかが与えられるものとする。その後、第4の配線の電位を、トランジスタ3202がオフ状態となる電位にして、トランジスタ3202をオフ状態とすることにより、トランジスタ3200のゲート電極に与えられた電荷が保持される(保持)。
トランジスタ3202のオフ電流は極めて小さいため、トランジスタ3200のゲート電極の電荷は長時間にわたって保持される。
次に情報の読み出しについて説明する。第1の配線に所定の電位(定電位)を与えた状態で、第5の配線に適切な電位(読み出し電位)を与えると、トランジスタ3200のゲート電極に保持された電荷量に応じて、第2の配線は異なる電位をとる。一般に、トランジスタ3200をnチャネル型とすると、トランジスタ3200のゲート電極にHighレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Hは、トランジスタ3200のゲート電極にLowレベル電荷が与えられている場合の見かけのしきい値Vth_Lより低くなるためである。ここで、見かけのしきい値電圧とは、トランジスタ3200を「オン状態」とするために必要な第5の配線の電位をいうものとする。したがって、第5の配線の電位をVth_HとVth_Lの間の電位Vとすることにより、トランジスタ3200のゲート電極に与えられた電荷を判別できる。例えば、書き込みにおいて、Highレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV(>Vth_H)となれば、トランジスタ3200は「オン状態」となる。Lowレベル電荷が与えられていた場合には、第5の配線の電位がV(<Vth_L)となっても、トランジスタ3200は「オフ状態」のままである。このため、第2の配線の電位を判別することで、保持されている情報を読み出すことができる。
なお、メモリセルをアレイ状に配置して用いる場合、所望のメモリセルの情報のみを読み出せることが必要になる。このように情報を読み出さない場合には、ゲート電極の状態にかかわらずトランジスタ3200が「オフ状態」となるような電位、つまり、Vth_Hより小さい電位を第5の配線に与えればよい。または、ゲート電極の状態にかかわらずトランジスタ3200が「オン状態」となるような電位、つまり、Vth_Lより大きい電位を第5の配線に与えればよい。
本実施の形態に示す半導体装置では、チャネル形成領域に酸化物半導体を用いたオフ電流の極めて小さいトランジスタを適用することで、極めて長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合(ただし、電位は固定されていることが望ましい)であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
また、本実施の形態に示す半導体装置では、情報の書き込みに高い電圧を必要とせず、素子の劣化の問題もない。例えば、従来の不揮発性メモリのように、フローティングゲートへの電子の注入や、フローティングゲートからの電子の引き抜きを行う必要がないため、ゲート絶縁膜の劣化といった問題が全く生じない。すなわち、開示する発明に係る半導体装置では、従来の不揮発性メモリで問題となっている書き換え可能回数に制限はなく、信頼性が飛躍的に向上する。さらに、トランジスタのオン状態、オフ状態によって、情報の書き込みが行われるため、高速な動作も容易に実現しうる。
以上のように、微細化および高集積化を実現し、かつ高い電気的特性を付与された半導体装置、および該半導体装置の作製方法を提供することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明の一態様であるトランジスタを使用し、電力が供給されない状況でも記憶内容の保持が可能で、かつ、書き込み回数にも制限が無い半導体装置について、実施の形態4に示した構成と異なる半導体装置の説明を行う。
図16(A)は、半導体装置の回路構成の一例を示し、図16(B)は半導体装置の一例を示す概念図である。なお、当該半導体装置に含まれるトランジスタ4162としては、実施の形態1乃至3で説明したトランジスタを用いることができる。また、容量素子4254は、実施の形態4で説明した容量素子3204と同様に、トランジスタ4162の作製工程にて同時に作製することができる。
図16(A)に示す半導体装置において、ビット線BLとトランジスタ4162のソース電極とは電気的に接続され、ワード線WLとトランジスタ4162のゲート電極とは電気的に接続され、トランジスタ4162のドレイン電極と容量素子4254の一方の端子とは電気的に接続されている。
次に、図16(A)に示す半導体装置(メモリセル4250)に、情報の書き込みおよび保持を行う場合について説明する。
まず、ワード線WLの電位を、トランジスタ4162がオン状態となる電位として、トランジスタ4162をオン状態とする。これにより、ビット線BLの電位が、容量素子4254の一方の端子に与えられる(書き込み)。その後、ワード線WLの電位を、トランジスタ4162がオフ状態となる電位として、トランジスタ4162をオフ状態とすることにより、容量素子4254の一方の端子の電位が保持される(保持)。
酸化物半導体を用いたトランジスタ4162は、オフ電流が極めて小さいという特徴を有している。このため、トランジスタ4162をオフ状態とすることで、容量素子4254の第1の端子の電位(あるいは、容量素子4254に蓄積された電荷)を極めて長時間にわたって保持することが可能である。
次に、情報の読み出しについて説明する。トランジスタ4162がオン状態となると、浮遊状態であるビット線BLと容量素子4254とが導通し、ビット線BLと容量素子4254の間で電荷が再分配される。その結果、ビット線BLの電位が変化する。ビット線BLの電位の変化量は、容量素子4254の第1の端子の電位(あるいは容量素子4254に蓄積された電荷)によって、異なる値をとる。
例えば、容量素子4254の第1の端子の電位をV、容量素子4254の容量をC、ビット線BLが有する容量成分(以下、ビット線容量とも呼ぶ)をCB、電荷が再分配される前のビット線BLの電位をVB0とすると、電荷が再分配された後のビット線BLの電位は、(CB×VB0+C×V)/(CB+C)となる。したがって、メモリセル4250の状態として、容量素子4254の第1の端子の電位がV1とV0(V1>V0)の2状態をとるとすると、電位V1を保持している場合のビット線BLの電位(=(CB×VB0+C×V1)/(CB+C))は、電位V0を保持している場合のビット線BLの電位(=CB×VB0+C×V0)/(CB+C))よりも高くなることがわかる。
そして、ビット線BLの電位を所定の電位と比較することで、情報を読み出すことができる。
このように、図16(A)に示す半導体装置は、トランジスタ4162のオフ電流が極めて小さいという特徴から、容量素子4254に蓄積された電荷は長時間にわたって保持することができる。つまり、リフレッシュ動作が不要となるか、または、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。また、電力の供給がない場合であっても、長期にわたって記憶内容を保持することが可能である。
次に、図16(B)に示す半導体装置について、説明を行う。
図16(B)に示す半導体装置は、上部に記憶回路として図16(A)に示したメモリセル4250を複数有するメモリセルアレイ4251(メモリセルアレイ4251aおよび4251b)を有し、下部に、メモリセルアレイ4251を動作させるために必要な周辺回路4253を有する。なお、周辺回路4253は、メモリセルアレイ4251と電気的に接続されている。
図16(B)に示した構成とすることにより、周辺回路4253をメモリセルアレイ4251の直下に設けることができるため半導体装置の小型化を図ることができる。
周辺回路4253に設けられるトランジスタは、トランジスタ4162とは異なる半導体材料を用いることが好ましい。例えば、シリコン、ゲルマニウム、シリコンゲルマニウム、炭化シリコン、またはガリウムヒ素等を用いることができ、単結晶半導体を用いることがより好ましい。他に、有機半導体材料などを用いてもよい。このような半導体材料を用いたトランジスタは、十分な高速動作が可能である。したがって、該トランジスタにより、高速動作が要求される各種回路(論理回路、駆動回路など)を好適に実現することが可能である。
なお、図16(B)に示した半導体装置では、メモリセルアレイ4251がメモリセルアレイ4251aとメモリセルアレイ4251bの積層である構成を例示したが、積層するメモリセルアレイの数はこれに限定されない。3つ以上のメモリセルアレイを積層する構成としても良いし、単層であってもよい。
トランジスタ4162は、酸化物半導体を用いて形成されており、実施の形態1乃至実施の形態3で説明したトランジスタを用いることができる。酸化物半導体を用いたトランジスタは、オフ電流が小さいため、長期にわたり記憶内容を保持することが可能である。つまり、リフレッシュ動作の頻度を極めて低くすることが可能となるため、消費電力を十分に低減することができる。
また、酸化物半導体以外の材料を用いたトランジスタ(換言すると、十分な高速動作が可能なトランジスタ)を用いた周辺回路と、酸化物半導体を用いたトランジスタ(より広義には、十分にオフ電流が小さいトランジスタ)を用いた記憶回路とを一体に備えることで、これまでにない特徴を有する半導体装置を実現することができる。また、周辺回路と記憶回路を積層構造とすることにより、半導体装置の集積化を図ることができる。
以上のように、微細化および高集積化を実現し、かつ高い電気的特性を付与された半導体装置を提供することができる。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、実施の形態1乃至実施の形態3で説明したトランジスタを用いることのできる電子機器の例について説明する。
実施の形態1乃至実施の形態3で説明したトランジスタは、さまざまな電子機器(遊技機も含む)に適用することができる。電子機器としては、テレビ、モニタ等の表示装置、照明装置、デスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、DVD(Digital Versatile Disc)などの記録媒体に記憶された静止画または動画を再生する画像再生装置、ポータブルCDプレーヤ、ラジオ、テープレコーダ、ヘッドホンステレオ、ステレオ、コードレス電話子機、トランシーバ、携帯電話、自動車電話、携帯型ゲーム機、電卓、携帯情報端末、電子手帳、電子書籍、電子翻訳機、音声入力機器、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、電気シェーバ、ICチップ、電子レンジ等の高周波加熱装置、電気炊飯器、電気洗濯機、電気掃除機、エアコンディショナーなどの空調設備、食器洗い器、食器乾燥器、衣類乾燥器、布団乾燥器、電気冷蔵庫、電気冷凍庫、電気冷凍冷蔵庫、DNA保存用冷凍庫、放射線測定器、透析装置等の医療機器、などが挙げられる。また、煙感知器、ガス警報装置、防犯警報装置などの警報装置も挙げられる。さらに、誘導灯、信号機、ベルトコンベア、エレベータ、エスカレータ、産業用ロボット、電力貯蔵システム等の産業機器も挙げられる。また、石油を用いたエンジンや、非水系二次電池からの電力を用いて電動機により推進する移動体なども、電子機器の範疇に含まれるものとする。上記移動体として、例えば、電気自動車(EV)、内燃機関と電動機を併せ持ったハイブリッド車(HEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、これらのタイヤ車輪を無限軌道に変えた装軌車両、電動アシスト自転車を含む原動機付自転車、自動二輪車、電動車椅子、ゴルフ用カート、小型または大型船舶、潜水艦、ヘリコプター、航空機、ロケット、人工衛星、宇宙探査機や惑星探査機、宇宙船が挙げられる。これらの電子機器の具体例を図17、図18、図19、および図20に示す。
まず、警報装置の例として火災報知器の構成について説明する。なお、本明細書中において、火災報知器とは、火災の発生を急報する装置全般を示すものであり、例えば、住宅用火災警報器や、自動火災報知設備や、当該自動火災報知設備に用いられる火災感知器なども火災報知器に含むものとする。
図17に示す警報装置は、マイクロコンピュータ500を少なくとも有する。ここで、マイクロコンピュータ500は、警報装置の内部に設けられている。マイクロコンピュータ500は、高電位電源線VDDと電気的に接続されたパワーゲートコントローラ503と、高電位電源線VDDおよびパワーゲートコントローラ503と電気的に接続されたパワーゲート504と、パワーゲート504と電気的に接続されたCPU(Central Processing Unit)505と、パワーゲート504およびCPU505と電気的に接続された検出部509と、が設けられる。また、CPU505には、揮発性記憶部506と不揮発性記憶部507と、が含まれる。
また、CPU505は、インターフェース508を介してバスライン502と電気的に接続されている。インターフェース508もCPU505と同様にパワーゲート504と電気的に接続されている。インターフェース508のバス規格としては、例えば、ICバスなどを用いることができる。また、本実施の形態に示す警報装置には、インターフェース508を介してパワーゲート504と電気的に接続される発光素子530が設けられる。
発光素子530は指向性の強い光を放出するものが好ましく、例えば、有機EL素子、無機EL素子、LED(Light Emitting Diode)などを用いることができる。
パワーゲートコントローラ503はタイマーを有し、当該タイマーに従ってパワーゲート504を制御する。パワーゲート504は、パワーゲートコントローラ503の制御に従って、CPU505、検出部509およびインターフェース508に高電位電源線VDDから供給される電源を供給または遮断する。ここで、パワーゲート504としては、例えば、トランジスタなどのスイッチング素子を用いることができる。
このようなパワーゲートコントローラ503およびパワーゲート504を用いることにより、光量を測定する期間に検出部509、CPU505およびインターフェース508への電源供給を行い、測定期間の合間には検出部509、CPU505およびインターフェース508への電源供給を遮断することができる。このように警報装置を動作させることにより、上記の各構成に常時電源供給を行う場合より消費電力の低減を図ることができる。
また、パワーゲート504としてトランジスタを用いる場合、不揮発性記憶部507に用いられる、極めてオフ電流の低いトランジスタ、例えば、酸化物半導体を用いたトランジスタを用いることが好ましい。このようなトランジスタを用いることにより、パワーゲート504で電源を遮断する際にリーク電流を低減し、消費電力の低減を図ることができる。
本実施の形態に示す警報装置に直流電源501を設け、直流電源501から高電位電源線VDDに電源を供給しても良い。直流電源501の高電位側の電極は、高電位電源線VDDと電気的に接続され、直流電源501の低電位側の電極は、低電位電源線VSSと電気的に接続される。低電位電源線VSSはマイクロコンピュータ500に電気的に接続される。ここで、高電位電源線VDDは、高電位Hが与えられている。また、低電位電源線VSSは、例えば接地電位(GND)などの低電位Lが与えられている。
直流電源501として電池を用いる場合は、例えば、高電位電源線VDDと電気的に接続された電極と、低電位電源線VSSに電気的に接続された電極と、当該電池を保持することができる筐体と、を有する電池ケースを筐体に設ける構成とすればよい。なお、本実施の形態に示す警報装置は、必ずしも直流電源501を設ける必要はなく、例えば、当該警報装置の外部に設けられた交流電源から配線を介して電源を供給する構成としても良い。
また、上記電池として、二次電池、例えば、リチウムイオン二次電池(リチウムイオン蓄電池、リチウムイオン電池、またはリチウムイオンバッテリーとも呼ぶ。)を用いることもできる。また、当該二次電池を充電できるように太陽電池を設けることが好ましい。
検出部509は、異常に係る物理量を計測して計測値をCPU505に送信する。異常に係る物理量は、警報装置の用途によって異なり、火災報知器として機能する警報装置では、火災に係る物理量を計測する。故に、検出部509には、火災に係る物理量として光量を計測し、煙の存在を感知する。
検出部509は、パワーゲート504と電気的に接続された光センサ511と、パワーゲート504と電気的に接続されたアンプ512と、パワーゲート504およびCPU505と電気的に接続されたADコンバータ513と、を有する。発光素子530、および検出部509に設けられた光センサ511、アンプ512並びにADコンバータ513は、パワーゲート504が検出部509に電源を供給したときに動作する。
図18に警報装置の断面の一部を示す。当該警報装置は、p型の半導体基板601に形成された素子分離領域603と、ゲート絶縁膜607、ゲート電極609、n型の不純物領域611a、n型の不純物領域611bを有するn型のトランジスタ719とが形成されている。また、n型のトランジスタ719上には絶縁膜615および絶縁膜617が設けられている。n型のトランジスタ719は、単結晶シリコンなど、酸化物半導体とは異なる半導体を用いて形成されるため、十分な高速動作が可能となる。これにより、高速アクセスが可能なCPUの揮発性記憶部を形成することができる。
絶縁膜615および絶縁膜617の一部を選択的にエッチングした開口部には、コンタクトプラグ619aおよびコンタクトプラグ619bが形成され、絶縁膜617、コンタクトプラグ619aおよびコンタクトプラグ619b上に溝部を有する絶縁膜621が設けられている。
絶縁膜621の溝部に配線623aおよび配線623bが形成されており、絶縁膜621、配線623aおよび配線623b上には、スパッタリング法またはCVD法等によって形成された絶縁膜620が設けられている。また、絶縁膜620上に絶縁膜622が形成されている。
絶縁膜622上には、第2のトランジスタ717と、光電変換素子714が設けられている。また、絶縁膜622上には、スパッタリング法またはCVD法等により形成された絶縁膜625が設けられており、絶縁膜625に溝を設け、その溝に酸化物半導体膜604を形成する。
第2のトランジスタ717は、下地絶縁膜となる絶縁膜625と、酸化物半導体膜604と、酸化物半導体膜604に接するソース電極616aおよびドレイン電極616bと、ゲート絶縁膜612と、ゲート電極610と、絶縁膜618を含む。また、光電変換素子714と第2のトランジスタ717を覆う絶縁膜645が設けられ、絶縁膜645上にドレイン電極616bに接して配線649を有する。配線649は、第2のトランジスタ717のドレイン電極とn型のトランジスタ719のゲート電極609とを電気的に接続するノードとして機能する。なお、図面に示す断面C−Dは、断面A−Bに示すトランジスタ719の奥行き方向の断面を示している。
ここで、第2のトランジスタ717には、実施の形態1乃至実施の形態3で説明したトランジスタを用いることができ、酸化物半導体膜604は、実施の形態1で説明した酸化物半導体膜104に相当する。また、ソース電極616aおよびドレイン電極616bのそれぞれは、実施の形態1で説明したソース電極106aおよびドレイン電極106bに相当する。
光センサ511は、光電変換素子714と、容量素子と、第1のトランジスタと、第2のトランジスタ717と、第3のトランジスタと、n型のトランジスタ719と、を含む。ここで光電変換素子714としては、例えば、フォトダイオードなどを用いることができる。
光電変換素子714の端子の一方は、低電位電源線VSSと電気的に接続され、端子の他方は、第2のトランジスタ717のソース電極616aもしくはドレイン電極616bの一方に電気的に接続される。
第2のトランジスタ717のゲート電極610には、電荷蓄積制御信号Txが与えられ、ソース電極616aもしくはドレイン電極616bの他方は、容量素子の一対の電極の一方、第1のトランジスタのソース電極およびドレイン電極の一方、およびn型のトランジスタ719のゲート電極と電気的に接続される(以下、当該ノードをノードFDと呼ぶ場合がある)。
容量素子の一対の電極の他方は、低電位電源線VSSと電気的に接続される。第1のトランジスタのゲート電極は、リセット信号Resが与えられ、ソース電極およびドレイン電極の他方は、高電位電源線VDDと電気的に接続される。
n型のトランジスタ719のソース電極およびドレイン電極の一方は、第3のトランジスタのソース電極およびドレイン電極の一方と、アンプ512と電気的に接続される。また、n型のトランジスタ719のソース電極およびドレイン電極の他方は、高電位電源線VDDと電気的に接続される。第3のトランジスタのゲート電極は、バイアス信号Biasが与えられ、ソース電極およびドレイン電極の他方は、低電位電源線VSSと電気的に接続される。
なお、容量素子は必ずしも設ける必要はなく、例えば、n型のトランジスタ719などの寄生容量が十分大きい場合、容量素子を設けない構成としても良い。
また、第1のトランジスタおよび第2のトランジスタ717には、極めてオフ電流の低いトランジスタを用いることが好ましい。また、極めてオフ電流の低いトランジスタとしては、酸化物半導体を含むトランジスタを用いることが好ましい。このような構成とすることによりノードFDの電位を長時間保持することが可能となる。
また、図18に示す構成は、第2のトランジスタ717と電気的に接続して、絶縁膜625上に光電変換素子714が設けられている。
光電変換素子714は、絶縁膜625上に設けられた半導体膜660と、半導体膜660上に接して設けられたソース電極616a、電極616cと、を有する。ソース電極616aは第2のトランジスタ717のソース電極またはドレイン電極として機能する電極であり、光電変換素子714と第2のトランジスタ717とを電気的に接続している。
半導体膜660、ソース電極616aおよび電極616c上には、ゲート絶縁膜612、絶縁膜618および絶縁膜645が設けられている。また、絶縁膜645上に配線656が設けられており、ゲート絶縁膜612、絶縁膜618および絶縁膜645に設けられた開口を介して電極616cと接する。
電極616cは、ソース電極616aおよびドレイン電極616bと、配線656は、配線649と同様の工程で作成することができる。
半導体膜660としては、光電変換を行うことができる半導体膜を設ければよく、例えば、シリコンやゲルマニウムなどを用いることができる。半導体膜660にシリコンを用いた場合は、可視光を検知する光センサとして機能する。また、シリコンとゲルマニウムでは吸収できる電磁波の波長が異なるため、半導体膜660にゲルマニウムを用いる構成とすると、赤外線を中心に検知するセンサとして用いることができる。
以上のように、マイクロコンピュータ500に、光センサ511を含む検出部509を内蔵して設けることができるので、部品数を削減し、警報装置の筐体を縮小することができる。なお、光センサまたは光電変換素子の位置に自由度が必要な場合は、光センサまたは光電変換素子を外付けとして、マイクロコンピュータ500に電気的に接続すればよい。
上述したICチップを含む警報装置には、先の実施の形態に示したトランジスタを用いた複数の回路を組み合わせ、それらを1つのICチップに搭載したCPU505が用いられる。
図19は、実施の形態1乃至実施の形態3で説明したトランジスタを少なくとも一部に用いたCPUの具体的な構成を示すブロック図である。
図19(A)に示すCPUは、基板1190上に、ALU1191(ALU:Arithmetic logic unit、演算回路)、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、タイミングコントローラ1195、レジスタ1196、レジスタコントローラ1197、バスインターフェース1198(Bus I/F)、書き換え可能なROM1199、およびROMインターフェース1189(ROM I/F)を有している。基板1190は、半導体基板、SOI基板、ガラス基板などを用いる。ROM1199およびROMインターフェース1189は、別チップに設けてもよい。もちろん、図19(A)に示すCPUは、その構成を簡略化して示した一例にすぎず、実際のCPUはその用途によって多種多様な構成を有している。
バスインターフェース1198を介してCPUに入力された命令は、インストラクションデコーダ1193に入力され、デコードされた後、ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195に入力される。
ALUコントローラ1192、インタラプトコントローラ1194、レジスタコントローラ1197、タイミングコントローラ1195は、デコードされた命令に基づき、各種制御を行なう。具体的にALUコントローラ1192は、ALU1191の動作を制御するための信号を生成する。また、インタラプトコントローラ1194は、CPUのプログラム実行中に、外部の入出力装置や、周辺回路からの割り込み要求を、その優先度やマスク状態から判断し、処理する。レジスタコントローラ1197は、レジスタ1196のアドレスを生成し、CPUの状態に応じてレジスタ1196の読み出しや書き込みを行う。
また、タイミングコントローラ1195は、ALU1191、ALUコントローラ1192、インストラクションデコーダ1193、インタラプトコントローラ1194、およびレジスタコントローラ1197の動作のタイミングを制御する信号を生成する。例えばタイミングコントローラ1195は、基準クロック信号CLK1を元に、内部クロック信号CLK2を生成する内部クロック生成部を備えており、内部クロック信号CLK2を上記各種回路に供給する。
図19(A)に示すCPUでは、レジスタ1196に、メモリセルが設けられている。レジスタ1196のメモリセルとして、先の実施の形態に示したトランジスタを用いることができる。
図19(A)に示すCPUにおいて、レジスタコントローラ1197は、ALU1191からの指示に従い、レジスタ1196における保持動作の選択を行う。すなわち、レジスタ1196が有するメモリセルにおいて、フリップフロップによるデータの保持を行うか、容量素子によるデータの保持を行うかを、選択する。フリップフロップによるデータの保持が選択されている場合、レジスタ1196内のメモリセルへの、電源電圧の供給が行われる。容量素子におけるデータの保持が選択されている場合、容量素子へのデータの書き換えが行われ、レジスタ1196内のメモリセルへの電源電圧の供給を停止することができる。
電源停止に関しては、図19(B)または図19(C)に示すように、メモリセル群と、電源電位VDDまたは電源電位VSSの与えられているノード間に、スイッチング素子を設けることにより行うことができる。以下に図19(B)および図19(C)の回路の説明を行う。
図19(B)および図19(C)では、メモリセルへの電源電位の供給を制御するスイッチング素子に、先の実施の形態で示したトランジスタを含む記憶回路の構成の一例を示す。
図19(B)に示す記憶装置は、スイッチング素子1141と、メモリセル1142を複数有するメモリセル群1143とを有している。具体的に、各メモリセル1142には、先の実施の形態に記載されているトランジスタを用いることができる。メモリセル群1143が有する各メモリセル1142には、スイッチング素子1141を介して、ハイレベルの電源電位VDDが供給されている。さらに、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142には、信号INの電位と、ローレベルの電源電位VSSの電位が与えられている。
図19(B)では、スイッチング素子1141として、先の実施の形態で示したトランジスタを用いており、当該トランジスタは、そのゲート電極に与えられる信号SigAによりスイッチングが制御される。
なお、図19(B)では、スイッチング素子1141がトランジスタを一つだけ有する構成を示しているが、特に限定されず、トランジスタを複数有していてもよい。スイッチング素子1141が、スイッチング素子として機能するトランジスタを複数有している場合、上記複数のトランジスタは並列に接続されていてもよいし、直列に接続されていてもよいし、直列と並列が組み合わされて接続されていてもよい。
また、図19(B)では、スイッチング素子1141により、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142への、ハイレベルの電源電位VDDの供給が制御されているが、スイッチング素子1141により、ローレベルの電源電位VSSの供給が制御されていてもよい。
また、図19(C)には、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142に、スイッチング素子1141を介して、ローレベルの電源電位VSSが供給されている、記憶装置の一例を示す。スイッチング素子1141により、メモリセル群1143が有する各メモリセル1142への、ローレベルの電源電位VSSの供給を制御することができる。
メモリセル群と、電源電位VDDまたは電源電位VSSの与えられているノード間に、スイッチング素子を設け、一時的にCPUの動作を停止し、電源電圧の供給を停止した場合においてもデータを保持することが可能であり、消費電力の低減を行うことができる。具体的には、例えば、パーソナルコンピュータのユーザーが、キーボードなどの入力装置への情報の入力を停止している間でも、CPUの動作を停止することができ、それにより消費電力を低減することができる。
ここでは、CPUを例に挙げて説明したが、DSP(Digital Signal Processor)、カスタムLSI、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のLSIにも応用可能である。
図20(A)において、テレビジョン装置8000は、筐体8001に表示部8002が組み込まれており、表示部8002により映像を表示し、スピーカー部8003から音声を出力することが可能である。上述した表示装置を用いて表示部8002に用いることが可能である。
テレビジョン装置8000は、受信機やモデムなどを備えていてもよい。テレビジョン装置8000は、受信機により一般のテレビ放送の受信を行うことができ、さらにモデムを介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより、一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、あるいは受信者間同士など)の情報通信を行うことも可能である。
また、テレビジョン装置8000は、情報通信を行うためのCPUや、メモリを備えていてもよい。テレビジョン装置8000は、上述したメモリやCPUを用いることが可能である。
図20(A)において、警報装置8100は、住宅用火災警報器であり、検出部と、マイクロコンピュータ8101を有している。マイクロコンピュータ8101は、先の実施の形態に示したトランジスタを用いたCPUを含む電気機器の一例である。
図20(A)において、室内機8200および室外機8204を有するエアコンディショナーは、先の実施の形態に示したトランジスタを用いたCPUを含む電気機器の一例である。具体的に、室内機8200は、筐体8201、送風口8202、CPU8203等を有する。図20(A)において、CPU8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、CPU8203は室外機8204に設けられていてもよい。または、室内機8200と室外機8204の両方に、CPU8203が設けられていてもよい。先の実施の形態に示したトランジスタをエアコンディショナーのCPUに用いることによって省電力化が図れる。
図20(A)において、電気冷凍冷蔵庫8300は、先の実施の形態に示したトランジスタを用いたCPUを含む電気機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、CPU8304等を有する。図20(A)では、CPU8304が、筐体8301の内部に設けられている。先の実施の形態に示したトランジスタを電気冷凍冷蔵庫8300のCPU8304に用いることによって省電力化が図れる。
図20(B)および図20(C)において、電気機器の一例である電気自動車の例を示す。電気自動車9700には、二次電池9701が搭載されている。二次電池9701の電力は、制御回路9702により出力が調整されて、駆動装置9703に供給される。制御回路9702は、図示しないROM、RAM、CPU等を有する処理装置9704によって制御される。先の実施の形態に示したトランジスタを電気自動車9700のCPUに用いることによって省電力化が図れる。
駆動装置9703は、直流電動機もしくは交流電動機単体、または電動機と内燃機関と、を組み合わせて構成される。処理装置9704は、電気自動車9700の運転者の操作情報(加速、減速、停止など)や走行時の情報(上り坂や下り坂等の情報、駆動輪にかかる負荷情報など)の入力情報に基づき、制御回路9702に制御信号を出力する。制御回路9702は、処理装置9704の制御信号により、二次電池9701から供給される電気エネルギーを調整して駆動装置9703の出力を制御する。交流電動機を搭載している場合は、図示していないが、直流を交流に変換するインバータも内蔵される。
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
100 基板
102 下地絶縁膜
102a 第1の下地絶縁膜
102b 第2の下地絶縁膜
103 酸化物半導体膜
104 酸化物半導体膜
106a ソース電極
106b ドレイン電極
107 絶縁膜
108 ゲート絶縁膜
110 ゲート電極
112 絶縁膜
113 第1の酸化物膜
113a 第1の酸化物膜
114 第1の酸化物膜
115 第2の酸化物膜
116 第2の酸化物膜
120 レジストマスク
126a 第1のソース電極
126b 第2のソース電極
126c 第3のソース電極
126d 第1のドレイン電極
126e 第2のドレイン電極
126f 第3のドレイン電極
150 トランジスタ
160 トランジスタ
165 トランジスタ
170 トランジスタ
500 マイクロコンピュータ
501 直流電源
502 バスライン
503 パワーゲートコントローラ
504 パワーゲート
505 CPU
506 揮発性記憶部
507 不揮発性記憶部
508 インターフェース
509 検出部
511 光センサ
512 アンプ
513 ADコンバータ
530 発光素子
601 半導体基板
603 素子分離領域
604 酸化物半導体膜
607 ゲート絶縁膜
609 ゲート電極
610 ゲート電極
611a 不純物領域
611b 不純物領域
612 ゲート絶縁膜
615 絶縁膜
616a ソース電極
616b ドレイン電極
616c 電極
617 絶縁膜
618 絶縁膜
619a コンタクトプラグ
619b コンタクトプラグ
620 絶縁膜
621 絶縁膜
622 絶縁膜
623a 配線
623b 配線
625 絶縁膜
645 絶縁膜
649 配線
656 配線
660 半導体膜
714 光電変換素子
717 トランジスタ
719 トランジスタ
1141 スイッチング素子
1142 メモリセル
1143 メモリセル群
1189 ROMインターフェース
1190 基板
1191 ALU
1192 ALUコントローラ
1193 インストラクションデコーダ
1194 インタラプトコントローラ
1195 タイミングコントローラ
1196 レジスタ
1197 レジスタコントローラ
1198 バスインターフェース
1199 ROM
3000 基板
3106 素子分離絶縁層
3200 トランジスタ
3202 トランジスタ
3204 容量素子
3220 絶縁膜
4162 トランジスタ
4250 メモリセル
4251 メモリセルアレイ
4251a メモリセルアレイ
4251b メモリセルアレイ
4253 周辺回路
4254 容量素子
8001 筐体
8100 警報装置
8101 マイクロコンピュータ
8200 室内機
8201 筐体
8202 送風口
8203 CPU
8204 室外機
8300 電気冷凍冷蔵庫
8301 筐体
8302 冷蔵室用扉
8303 冷凍室用扉
8304 CPU
9700 電気自動車
9701 二次電池
9702 制御回路
9703 駆動装置
9704 処理装置

Claims (4)

  1. 酸化物絶縁膜と、
    底面および側面が前記酸化物絶縁膜中に設けられ、上面が前記酸化物絶縁膜の上面とそろうように設けられた第1の酸化物膜と、
    前記第1の酸化物膜上の酸化物半導体膜と、
    前記酸化物半導体膜と電気的に接続されたソース電極およびドレイン電極と、
    前記酸化物半導体膜上の第2の酸化物膜と、
    前記第2の酸化物膜上のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上の、前記酸化物半導体膜と重畳する領域を有するゲート電極と、を有し、
    前記ソース電極は、第1のソース電極と、第2のソース電極と、第3のソース電極を有し、
    前記ドレイン電極は、第1のドレイン電極と、第2のドレイン電極と、第3のドレイン電極を有し、
    前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極は、前記酸化物半導体膜の上面に接して設けられ、
    前記第2のソース電極は、前記酸化物絶縁膜上面および前記第1のソース電極の上面に接して設けられ、
    前記第2のドレイン電極は、前記酸化物絶縁膜上面および前記第1のドレイン電極の上面に接して設けられ、
    前記第3のソース電極は、前記第2のソース電極の上面に接して設けられ、
    前記第3のドレイン電極は、前記第2のドレイン電極の上面に接して設けられ、
    前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極は、Cr、Ta、Mo、WまたはTiのいずれか一を有し、
    前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極は、窒化チタン、窒化タンタルまたは窒化タングステンのいずれか一を有し、
    前記第3のソース電極および前記第3のドレイン電極は、AlまたはCuのいずれか一を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 酸化物絶縁膜と、
    底面および側面が前記酸化物絶縁膜中に設けられ、上面が前記酸化物絶縁膜の上面とそろうように設けられた第1の酸化物膜と、
    前記第1の酸化物膜上の酸化物半導体膜と、
    前記酸化物半導体膜と電気的に接続されたソース電極およびドレイン電極と、
    前記酸化物半導体膜上の第2の酸化物膜と、
    前記第2の酸化物膜上のゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上の、前記酸化物半導体膜と重畳する領域を有するゲート電極と、を有し、
    前記ソース電極は、第1のソース電極と、第2のソース電極と、第3のソース電極を有し、
    前記ドレイン電極は、第1のドレイン電極と、第2のドレイン電極と、第3のドレイン電極を有し、
    前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極は、前記酸化物半導体膜の上面に接して設けられ、
    前記第2のソース電極は、前記酸化物絶縁膜上面および前記第1のソース電極の上面に接して設けられ、
    前記第2のドレイン電極は、前記酸化物絶縁膜上面および前記第1のドレイン電極の上面に接して設けられ、
    前記第3のソース電極は、前記第2のソース電極の上面に接して設けられ、
    前記第3のドレイン電極は、前記第2のドレイン電極の上面に接して設けられ、
    前記第1のソース電極および前記第1のドレイン電極は、前記酸化物半導体膜より酸素と結合しやすい導電材料を有し、
    前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極は、前記酸化物絶縁膜からの酸素の引き抜きを抑制する導電材料を有し、
    前記第3のソース電極および前記第3のドレイン電極は、それぞれ、前記第2のソース電極および前記第2のドレイン電極より抵抗率が低い導電材料を有することを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記第1の酸化物膜および前記第2の酸化物膜は、前記酸化物半導体膜よりも伝導帯下端のエネルギーが0.05eV以上2eV以下の範囲で真空準位に近いことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
    前記第1の酸化物膜および前記第2の酸化物膜は、前記酸化物半導体膜が有する金属元素と同じ金属元素を含むことを特徴とする半導体装置。
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