JP6247099B2 - 食品用ラベル検査装置及び食品用ラベル検査装置の制御方法 - Google Patents
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Description
すなわち、このような情報の欠損(印字欠け、印字漏れ)が、卵、大豆、そば等のアレルゲンを含む食品名あるいは原材料名である場合には、その影響は大きいものとなる。
図1は、実施形態の食品用ラベル検査システムの概要構成ブロック図である。
食品用ラベル検査システム10は、商品11を撮像して、食品の包装に貼付、あるいは、印刷された食品用ラベル12を撮像して撮像データDを出力する撮像装置13と、撮像データに基づいて食品用ラベル12の検査を行う食品用ラベル検査装置14と、を備えている。
本実施形態においては、パターン認識処理を2段階に分けて行っている。
具体的には、第1段階のパターン認識処理は、第1マスタパターンを用いて行われ、食品用ラベル12の少なくとも情報表示領域(名称及び原材料名表示領域等)全体のパターン認識を行っている。そして、食品用ラベル12の撮像画像中における位置(検出位置)、食品用ラベル12の撮像画像中における向き並びに食品用ラベル12が貼付用である場合には、貼り忘れ(貼り漏れ)及び二重貼り(複数枚貼り付け)を検出する。
食品用ラベル12は、図2に示すように、全体として長方形状を有し、当該食品用ラベル12が貼付される商品11の名称及び原材料名が記載されている。
ここで、アレルゲンを含む原材料名としては、例えば、「(卵、大豆・リンゴを含む)」等のように、括弧書きで原材料を含むことが記載される。
なお、マヨネーズのようにアレルゲンを含む原材料(卵)を含むことが一般に知られているような場合には、「マヨネーズ」の表記のみでアレルゲンを含む食品の食品名であることが明確であるので、原材料「卵」に関しては、表記の省略が可能となっている。
第1マスタパターンMP1は、実際に制作された同一の食品用ラベル12のうち、複数選択された良品の食品用ラベル12を重ね合わせた画像から情報表示領域内の文字列の輪郭を抽出して生成されている。
したがって、図3に示すように、得られる第1マスタパターンMP1は、実際に食品用ラベル12を制作した場合に生じる文字のかすれ、滲みなどの食品用ラベル12のばらつきが反映されたものとなる。
一方、第2段階のパターン認識は、第2マスタパターンMP2を用いて行われ、第1段階のパターン認識により検出された食品用ラベル12の撮像画像中における位置、食品用ラベル12の撮像画像中における向きに基づいて、パターン認識対象位置を特定し、食品用ラベル12内に含まれるアレルゲン(抗原)を含む食品名あるいは原材料名の配置位置近傍において、文字欠損等を検出する。
図4(b)は、アレルゲン(抗原)を含む複数の原材料名がある場合、すなわち、「卵、大豆」を原材料として含む場合のパターン認識用の第2マスタパターンMP2の一例である。
図4(c)は、アレルゲン(抗原)を含むことが明確である場合の食品名の場合、すなわち、アレルゲンを含む原材料である卵を含む「マヨネーズ」を原材料として含む場合のパターン認識用の第2マスタパターンMP2の一例である。
外部記憶装置35において、一つの第1マスタパターンMP1に対して、n個の第2マスタパターンMP2が対応している場合には、図5に示すように、第1マスタパターンMP1に対応づけて、n個の第2マスタパターンMP2が対応する相対座標(x,y)とともに格納されている。
図6は、食品用ラベルにおいて、アレルギー情報が欠損している場合の説明図である。
図6に示す食品用ラベル12の具体例である食品用ラベル12Xにおいては、アレルギー情報欠損部DF1では、アレルゲンを含む食品である卵を原材料として含む「マヨネーズ」の「マ」の文字が欠損しており、アレルギー情報欠損部DF2では、アレルゲン(抗原)を含む食品である「卵」の文字が欠損しており、アレルギー情報欠損部DF3では、アレルゲン(抗原)を含む食品である「卵」の文字の一部が欠損している。
しかしながら、図2に示したように、第1マスタパターンMP1に含まれる文字数が多いため、これらの欠損が一致度の低下に寄与する割合(一致度の低下への影響)は小さくなり、全体として不良と判定されるとは限らない。
図7は、第2マスタパターンMP2が図4(c)に示した第2マスタパターンMP2=「マヨネーズ」の場合のものである。
第2マスタパターンMP2は、図7(a)に示す、食品用ラベル12の基準座標(第1マスタパターンの基準座標)=(0,0)に対する、第2マスタパターンMP2に対応する文字列が配置されている位置の座標=(x,y)が一緒に記憶される。この第2マスタパターンMP2に対応する文字列が配置されている位置の座標=(x,y)の処理方法については、後述する。
図8は、マスタパターン生成処理の処理フローチャートである。
まず、食品用ラベル検査システム10の撮像装置13、あるいは、撮像装置13と同様の構成の撮像装置を用意し、良品であると判断される複数の食品用ラベル12を撮像する(ステップS11)。この場合において、撮像装置13を用いて複数の食品用ラベル12を撮像する場合には、オペレータが操作入力部23を操作して、撮像を行わせるための指示を検査装置本体21に入力し、撮像を行わせることとなる。
図9は、食品用ラベルの検査処理の処理フローチャートである。
まず食品用ラベル12の検査を行うオペレータは、検査装置本体21のMPU31が検査に必要な第1マスタパターンMP1及び第2マスタパターンMP2を特定することが可能なように、予め検査対象の食品用ラベル12を識別するための情報を設定する。そして、食品用ラベル12が貼られた商品11を撮像装置13の撮像可能領域内に設置し、操作入力部23を操作して、検査の開始を指示する。
そこで、本実施形態においては、これらのようなアレルギー情報の欠損が検出された場合には、不良品の食品用ラベル12であるとして、MPU31は、インタフェース部34を介してディスプレイ22に表示し、あるいは、プリンタ24にプリント出力するアレルギー情報欠損告知処理を行う(ステップS24)。
上記実施形態の食品用ラベル検査装置で実行される制御プログラムは、上述した各部(第1認識部、第2認識部、特定部……)を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が記憶媒体から制御プログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ、第1認識部、第2認識部、特定部……が主記憶装置上に生成されるようになっている。
Claims (6)
- 画像データに対応する食品用ラベルの画像を含む検査対象画像に対し、当該食品用ラベルの情報表示領域全体に相当する第1表示領域に対応する第1マスタパターンを用いてパターン認識を行う第1認識部と、
前記第1認識部の認識結果に基づいて、前記第1表示領域の前記検査対象画像中の配置位置を検出し、前記第1表示領域の一部であって、食品アレルギーに関する情報のみが表示された領域である第2表示領域に対応する第2マスタパターン及び前記第2表示領域の前記第1表示領域中における配置情報を用いて前記食品アレルギーに関する情報のパターン認識を行う第2認識部と、
前記第2認識部の認識結果に基づいて、前記食品アレルギーに関する情報の欠損部分を特定する特定部と、
を備えた食品用ラベル検査装置。 - 前記食品アレルギーに関する情報は、アレルゲンを含む食品名あるいは原材料名である、
請求項1記載の食品用ラベル検査装置。 - 前記第1認識部は、前記食品用ラベルの前記検査対象画像中の配置位置、前記検査対象画像中における前記食品用ラベルの向きを検出する、
請求項1又は請求項2記載の食品用ラベル検査装置。 - 前記第2認識部は、予め記憶した前記第2表示領域の前記第1表示領域内における相対的な位置関係に基づいて、前記検査対象画像中の前記第2表示領域の配置を検出し、前記第2マスタパターンを用いたパターン認識を行う、
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の食品用ラベル検査装置。 - 前記特定部の特定結果に基づいて前記食品アレルギーに関する情報の欠損を告知する告知部を備えた請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の食品用ラベル検査装置。
- 入力された画像データに対応する食品用ラベルの画像を含む検査対象画像に対応する画像データが入力される食品用ラベル検査装置において実行される制御方法であって、
前記食品用ラベルの情報表示領域全体に相当する第1表示領域に対応する第1マスタパターンを用いてパターン認識を行う過程と、
前記第1認識部の認識結果に基づいて、前記第1表示領域の前記検査対象画像中の配置位置を検出し、前記第1表示領域の一部であって、食品アレルギーに関する情報のみが表示された領域である第2表示領域に対応する第2マスタパターン及び前記第2表示領域の前記第1表示領域中における配置情報を用いて前記食品アレルギーに関する情報のパターン認識を行う過程と、
前記第2認識結果に基づいて、前記食品アレルギーに関する情報の欠損部分を特定する過程と、
を備えた食品用ラベル検査装置の制御方法。
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