JP6246906B2 - 表面粗さを有する複合材料構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、微細凹凸表面層を有する複合材料構造体を提供することに関する。
金属、ポリマまたはセラミックを含む製品の製造には種々の材料を使用することができる。ポリマ材料は、多くの場合、工業用途において使用されている。しかしながら、複合材料の利用は増加している。いくつかの複合材料製品は、典型的には、木材、および少なくとも1種のプラスチックポリマを含む。このような複合材料製品は、ポリマとは異なり、たとえば、屋内または屋外用途において、いくつかの目的のために使用することが可能である。
製品表面の外観は、その製品がユーザのためのものであることをいかにアピールするかを決定する要因のひとつである。しかしながら、同時に、ユーザは、製品の機能性、特に、製品表面およびそれがどのような感じがするかを評価している。ユーザの心の中では、ポリマ製品は、複合材料の外観を評価するための基準であることが多い。しかしながら、ポリマ表面の人工的風合いはあまり好まれない。本発明の目的は、有機天然繊維系材料を含む複合材料製品を製造するための方法であって、複合材料製品が、ポリマ表面の外観に似た外観を備えた表面を有するが、複合材料製品表面に、より自然な風合いと、たとえば、熱伝導性への影響、表面粗さ、印刷適性、表面張力、塗装特性、接着剤の付着、光沢、色の均一性、表面摩擦、または接着特性などの改善された機能性とを付与する微細凹凸表面層を有する、方法に関する。本発明のさらなる目的は、かかる微細凹凸表面層を含む製品および部品の提供を可能にすることである。
本発明の別の目的は、複合材料およびその製品を製造する場合、微細凹凸表面層の粗さレベルを調整するための方法を提供することである。微細凹凸表面層は、複合材料製品表面の全部または表面領域の少なくとも一部を覆ってもよい。微細凹凸表面層の粗さレベルは、プロセスパラメータを制御することによって、増加または減少させることができる。
特に、一次表面粗さを有する一次表面層を備える複合材料の粗さレベルを、前記複合材料の前記一次表面層を熱で軟化させ、そして、二次表面粗さを有する前記複合材料表面の二次表面層に、前記軟化された表面層を冷却することによって、二次表面粗さを付与することによって、増大させる方法で提供される。
さらに、複合材料製品表面上の微細凹凸表面層粗さレベルを決定して、可視化するための方法、たとえば、表面光沢測定、表面摩擦測定、インク吸収性測定、表面表色値測定、色差および分散の測定、表面粗さレベル測定などの方法が提供される。
さらにまた、本発明の目的および実施形態は、本願の独立請求項および従属請求項に記載されている。
本発明の実施形態に係る複合材料を示す図である。 図2aおよび図2bは、有機天然繊維材料の一例を示す。 射出成形によって製造された複合材料の500倍の拡大断面図の一例を示す図である。 微細凹凸を有する複合材料表面の一例を表している。 図5aおよび図5bおよび図5cは、微細凹凸表面層を有する複合材料を提供する例を示す。 図6a、図6b、図6c、図6dおよび図6eは、複合材料製品の例を示す。 図7aおよび図7bは、射出成形によって複合材料製品を提供する例を示す。 図8aおよび図8bは、回転成形で複合材料製品を提供する例を表している。 押出によって複合材料製品を提供する例を表している。 図10a、図10bおよび図10cは、熱成形によって複合材料製品を提供する例を表している。 図11a、図11b、図11cおよび図11dは、複合材料製品表面の熱成形または加熱を、複合材料表面の表面特性を変更するためにどのように使用することができるかの例を提供する。 図12a、図12b、図12cおよび図12dは、複合材料製品上の微細凹凸の形状の例を表している。 図13aおよび図13bは、複合材料製品表面の例を示している。 図14a、図14b、図14c、図14d、図14e、図14fおよび図14gは1以上の複合材料製品表面上の表面部分の例を示している。 図15a、15bおよび15cは、複合材料製品表面とポリママトリクス材料表面の他の例を示す図である。 図16aおよび図16bは、複合材料製品表面の他の例を示す図である。
図中、S、SおよびSは、互いに直交する直交方向を表す。
有機天然繊維FIB1材料を含むポリマ複合材料は、屋外および屋内両方の多くの用途、たとえば、デッキボード、建築材料、装飾品、フレーム、パネル、ファサード、床、フェンシング、デッキ、階段、レール、窓枠、トリム、パレット、コンテナ、家庭用品、自動車部品、車両用付属品、消費者用スペアパーツ、ハンドルなどの用途において代用品として使用可能である。有機天然繊維FIB1材料を含むポリマ複合材料はまた、さらに上記のように物品を製造するために使用されるペレットとして製造することも可能である。さらにまた、有機天然繊維FIB1材料を含むポリマ複合材料は、それらの生物学的再生可能な特性のゆえに高く評価されている。環境意識によって、新しい規制への合否を決定する多くの機関が生まれ、それによって要求の高い基準を満たす新しい工業製品が必要とされてくるかもしれない。その結果、環境への配慮は、将来的には消耗品や工業製品の設計および製造プロセスにおいて役割が増えてくる可能性がある。環境への配慮を示しているが、使用され得る用途によって要求される品質は保持されている製品に対する需要がある。意図された目的のために製品を設計し、差別化する能力が、次世代の複合材料製品に求められる鍵因子かもしれない。
多くの産業では、生産品目の数量、特に、複合材料の品目は、非常に多い。たとえば、自動車用アクセサリおよびスペアパーツは、毎年数千万個生産されるかもしれない。各品目は、たとえば、大きさ、形状、重量、色、光沢、粗さ、表面摩擦または表面組織などの様々な点で互いに異ならせることが可能である。高品質の環境製品に対する増加している需要を満たすために、新しい解決策が必要とされているかもしれない。目的に応じて、最終の適用では、たとえば成形品が着色されていることを必要とする場合がある。また、意図される適用は、接着ラベルまたは印刷が剥がれないように複合材料製品表面に付着していることを必要とするかもしれない。物体表面の質感は、物体表面での摩擦を低減または増強するように選択することができる。いくつかの適用では、複合材料製品は、取り付け面を設けてもよい。ユーザによって取り扱われる製品の、色、光沢の量、摩擦量および/または表面粗さは、ユーザの経験を増進させるかもしれない。自動車のダッシュボードパネルなどのいくつかのアプリケーションでは、特定の形状であって、しかし光沢が低下したものが必要な場合がある。ダッシュボードの表面は、さらに、表面のクリーニングを容易にするために、表面粗さの小さいものとすべきである。さらにまた、ユーザは、たとえば、互いに視覚的に似ている2つの製品を、それらの製品の違いが触ったときの柔らかさの感覚であれば、それらを触って区別することがあるかもしれない。さらにまた、環境面は、比表面積を大きくし、複合材料製品の劣化を促すコンポーネントを含む複合材料製品によって改善可能である。
製品に特別な品質を残しながら、新しい複合材料製品を製造することは、困難ではあるがやりがいのあることである。製品は、装飾的な目的を有していることもあり、たとえば、製品の色を選択するか、印刷するか、または製品表面に接着ラベルを取り付けることなどによって、顧客の好みに応じて違いを出す必要があるということもある。あるいは、特定の表面粗さは、たとえば、安全上の理由のために、当局によって設定された要件であることもある。
複合材料
図1は、本発明の実施形態に係る複合材料CMP1を示している。複合材料CMP1は、マトリックス材料MTX1有機天然繊維FIB1ベース材料を含む。複合材料CMP1は、共に組み合わされた二つ以上の材料成分を含む。少なくとも、いくつかの/すべての実施形態において、その成分の組成は、それらの同一性を保持している。マトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料に加えて、他の添加剤を複合材料に配合してもよい。マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とは、溶解または複合材料CMP1に互いに完全に融合しない場合がある。複合材料CMP1の特性は、単独で作用する、その成分の特性とは異なる場合がある。
マトリックス材
実施形態に従った複合材料CMP1は、有機天然繊維FIB1系材料が配合されたマトリックスMTX1材料を含む。マトリックス材料MTX1は、任意の適切なポリマまたはポリマ組成物を含んでもよい。ポリママトリックスMTX1は、熱可塑性ポリマのようなポリマを含むことができる。熱可塑性ポリマは非晶質または半結晶構造を含むことができる長鎖ポリマであってもよい。長いポリマ鎖は、平均ポリマ長が、典型的には、たとえば、2000または3000または5000または10000個のモノマなど、少なくとも1000個のモノマより大であるような、様々な長さのポリマ鎖を含むことが可能である。一般的には、平均鎖長が長いほど、ポリマの平均分子量(ダルトン)はより高くなる。熱可塑性ポリマは、ホモポリマ、コポリマ、またはそれらの混合物であってもよい。ポリマ鎖に沿って繰り返される、1種類の繰り返し単位のみからなるポリマは、ホモポリマと称する。2つ以上の異なる繰り返し単位からなる鎖が共重合体と呼ばれる。
実施形態によれば、マトリックス材料MTX1は、少なくとも50重量%(重量パーセント)、少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%、そして最も好ましくは少なくとも90重量%または95重量%の熱可塑性ポリマを含んでいる。熱可塑性ポリマは、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリブチレンなどのポリオレフィンと、ポリスチレンと、ポリ(アクリルニトリル‐ブタジエン‐スチレン)共重合体(ABS)と、ポリアミドと、脂肪族ポリエステルと、たとえばポリ(エチレンテレフタレート)およびポリカーボネートなどの芳香族ポリエステルと、ポリエーテルと、ポリ(塩化ビニル)と、熱可塑性エラストマと、熱可塑性ポリウレタン(TPU)と、ポリイミドと、任意の誘導体または前記モノマのコポリマとの内の少なくとも1種であればよい。熱可塑性ポリマは、代わりに、またはさらに、生分解性ポリマを含んでもよい。生分解性ポリマの供給源は合成から天然まで多くある。天然ポリマ(バイオポリマ)などのバイオベースポリマは、再生可能な供給源から入手可能であるが、合成ポリマは、非再生可能な石油資源から製造される。生分解性ポリマは、ポリ(乳酸)(PLA)と、ポリ(グリコール酸)(PGA)と、ポリカプロラクトンと、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)(PHA)と、ポリサッカライドと、たとえばポリ(ブチレンサクシネート)およびポリ(エチレンスクシネート)などのポリ(アルケンカルボキシレート)と、ポリ(ブチレンアジペート‐コ‐テレフタレート)と、任意の誘導体または前記モノマのコポリマ、それらの誘導体、および/もしくはそれら誘導体の任意の組み合わせとの内の少なくとも1種であればよい。一実施形態において、マトリックス材料MTX1における熱可塑性材料の量は、少なくとも80重量%、より好ましくは少なくとも90重量%、そして最も好ましくは少なくとも95重量%である。マトリックス材料MTX1は40〜98重量%、好ましくは60〜95重量%の熱可塑性ポリマまたはポリマ組成物を含んでもよい。一実施形態において、マトリックス材料MTX1有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1における熱可塑性材料の量は、5〜90重量%、より好ましくは10〜75重量%、より好ましくは20〜65重量%、または最も好ましくは40〜60重量%である。
適切な熱可塑性ポリマは、有機天然繊維FIB1系材料との溶融混合を可能にするのに十分な熱可塑性を保持している。熱可塑性ポリマは、複合材料CMP1から成形された物品および/または部品を提供できるという効果を有していてもよい。熱可塑性ポリマは、たとえば成形、押出または熱成形などの方法によって製造および/または成形することができる。熱可塑性ポリマは、コーナーにまで延びる、および/または一体型熱可塑性部品の第1表面と平行でなくてもよい第2表面にまで延びる一体的形状の提供を可能にするという効果を有していてもよい。
有利には、マトリックス材料MTX1は、結晶性ポリマ、非結晶性ポリマ、結晶性オリゴマ、非結晶性オリゴマ、半結晶性ポリマ、および半結晶性オリゴマの内の少なくとも1種またはそれらの組合せを含む。マトリックスMTX1材料はガラス転移温度を有する。さらにまた、半結晶性ポリマは溶融温度を有する。半結晶性ポリマは、結晶性および非晶質部分の両方を含んでもよい。ポリオレフィンは、たとえばポリプロピレンは、半結晶性マトリックス材料MTX1の一例である。非晶質マトリックス材料MTX1の結晶化度はゼロに近づいている。半結晶性ポリマの結晶性の程度は、10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%であってもよい。ポリオレフィンは、40〜60重量%の結晶化度を有することができる。ポリプロピレンは、40〜60重量%の結晶化度を有することができる。小分子を含む材料は、より大きな分子を含む材料と比較して高い結晶性の程度を達成することができる。結晶化度を評価するための方法は、濃度測定、示差走査熱量測定(DSC)、X線回折(XRD)、赤外線分光法、核磁気共鳴(NMR)を含む。測定値は使用される方法に依存している。結晶質領域および非晶質領域の分布は、偏光顕微鏡法および透過型電子顕微鏡のような顕微鏡技術を用いて視覚化することができる。
複合材料CMP1のポリママトリクスMTX1は、ポリオレフィンを含んでもよい。ポリママトリックスMTX1は、たとえば、ホモポリマ、コポリマまたは不飽和脂肪族炭化水素の変性ポリマを含んでもよい。有機天然繊維FIB1ベースの材料を含むポリマ複合材料CMP1において使用することができるポリマとしては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリエステル、およびそれらの組み合わせを含んでもよい。好ましいポリオレフィンは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のC2〜C4ポリオレフィンを含んでもよい。ポリエチレンとポリプロピレンは、プロセス干渉残基なしで、高純度グレードで入手可能である。
ポリママトリックスMTX1はリサイクル性ポリマを含んでもよい。あるいは、ポリママトリックスMTX1はバージンポリマを含んでもよい。また、ポリママトリクスMTX1はリサイクルポリマおよびバージンポリマの両方を含んでもよい。バージンポリマは、ポリママトリックスMTX1に添加されてもよい。ポリプロピレンのような追加のポリマの量は、使用される他の原材料に依存してもよい。たとえば、リサイクルポリマ材料が使用される場合、追加されたバージンポリマの量は、リサイクル材料に伴う異なる原材料の量に依存してもよい。リサイクル原料は、紙またはポリマまたは紙とポリマの両方を含んでもよい。ポリママトリックスMTX1は、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%、より好ましくは95重量%のバージンポリマを含んでもよい。例において、ポリママトリックスMTX1は100重量%のバージンポリマを含む。バージンポリマは、リサイクルポリマと比較して優れた剛性特性を提供する効果を有することができる。
熱可塑性ポリマは、代わりにまたは加えて、生分解性ポリマであってもよい。適切な生分解性ポリマは、有機天然繊維FIB1系材料との溶融混合を可能にするのに十分な熱可塑性を保持している。生分解性ポリマは、他のポリマと比較すると、劣化が速いCMP1から成形された物品および/または部品の提供を可能にするという効果があり得る。材料CMP1生分解性は、規格SFS−EN−13432に基づいて定義することができる。生分解性ポリマは、たとえば、製造してもよく、および/または成形、押出または熱成形などの方法によって成形することもできる。
固体状のポリママトリックス材料MTX1の密度は約1g/cmで、たとえば0.8〜1.7g/cmあればよい。たとえば、低密度ポリエチレン(LDPE)は、g/cmで0.840〜0.926g/cmの密度を有し、中密度ポリエチレン(MDPE)は、0.926〜0.941g/cmの密度を有し、高密度ポリエチレン(HDPE)は、0.941〜0.990g/cmの密度を有し、ポリプロピレン(PP)は、0.85〜0.95g/cmの密度を有し、ポリスチレン(PS)は、1.00〜1.150g/cmの密度を有し、ポリ乳酸(PLA)は、1.18〜1.50g/cmの密度を有している。
実施形態に従ったマトリックス材料MTX1は、何回か加熱されて新しい形に形成されてもよい。マトリックス材料MTX1は、冷却後、新しい形状を維持し、次いで、それは非常にゆっくりと流れるか、またはまったく流れない。マトリックス材料MTX1は、少なくとも1つの繰り返し単位を有する。マトリックス材料の数平均分子量は、18〜1,000g/モル、または100〜500g/モル、または500〜1,000g/モル、または1,000〜10,000g/モル、または10,000〜100,000g/モルであってもよく、または100,000g/モルを超えてもよい。
マトリックス材料MTX1は、1以上のポリマ材料成分を含んでいてもよい。有利には、少なくとも1種のポリマは、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびそれらの組合せからなる群から選択される。有利には、マトリックス材料MTX1中のポリプロピレンまたはポリエチレンの量は、少なくとも50重量%、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも、少なくとも80重量%、少なくとも90重量%、または少なくとも95重量%である。
有利には、マトリックス材料MTX1の融点Tは、250℃以下、好ましくは、220℃以下、より好ましくは190℃以下である。有利には、マトリックス材料MTX1のガラス転移温度は、250℃以下、好ましくは210℃以下、より好ましくは170℃以下である。
有利には、マトリックス材料のメルトフローレートMFRは、1000g/10分(ISO1133、有効2011で定義された230℃,2.16kg)以下、より好ましくは、0.1〜200g/10分、最も好ましくは、0.3〜150g/10分である。有利には、マトリックス材料のメルトフローレートMFRは、0.1g/10分(ISO1133、有効2011で定義された230℃,2.16kg)より大であり、より好ましくは、.1g/10分より大であり、最も好ましくは、3g/10分より大である。
有機天然繊維FIB1材料
有機天然繊維FIB1系材料は、有機天然繊維FIB1材料を含む。さらに、有機天然繊維FIB1系材料は、再生、有機天然繊維FIB1材料を含む。少なくともいくつかの実施形態/すべての実施形態においては、有機天然繊維FIB1材料は、セルロースを含む材料を意味する。有機天然繊維FIB1材料は、機械的に処理された、および/または化学的に処理された、繊維および/または繊維様粒子を含み得る。使用される処理された粒子は、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、または少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%の機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料を含んでもよい。
機械的に処理されたとは、機械的なパルプ化処理によりセルロースを含む任意の有機、天然原料から単離される天然の有機繊維材料を意味してもよい。機械的パルプ化プロセスは、化学的前処理が先行してもよく、ケミメカニカルパルプを製造する。機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、たとえば、使用するソースから、粉砕され、精製され、および/または粉末にされてもよい。言い換えれば、機械的な力は、有機天然繊維FIB1材料の供給源を処理するために使用されてきた。その他のものでは、機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、木粉、おが屑、チップ材、ならびに/または、サーモメカニカルパルプ(TMP)、砕木パルプ(GW)、石砕木パルプ、圧力砕木パルプ(PGW)、リファイナーメカニカルパルプ(RMP)、および/もしくは、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)などのメカニカルパルプを含んでもよい。機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、好ましくは、木質系繊維等の木質系材料を含むか、またはそれから成るが、非木材材料を含まない、またはそれから成らない。機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、繊維または繊維状の粒子のような、リサイクルおよび/またはバージン材料を含んでもよい。たとえば、使用される有機天然繊維FIBI材料の、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%、または最も好ましくは、少なくとも90重量%がバージン材料とすることができる。一実施例において、有機天然繊維FIB1材料の100重量%が、バージン材料を含む。たとえば、機械的に処理された有機天然繊維FIB1は、主たる有機天然繊維FIBI材料として、おが屑、または少なくとも繊維FIB1他の機械的に処理された木材または植物粒子を含んでもよい。機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、典型的には、リグニンを含む。セルロース系繊維のような機械的に処理された有機天然繊維FIB1材料では、リグニンは、様々な量で存在するが、一般的に化学的に処理された有機天然繊維FIB1材料よりも高い量で存在する。リグニンは、架橋することができる非常に高分子の材料であり、セルロース系繊維プラスチック複合材料複合材料において撥水剤として作用することができる。たとえば、木材細胞中で、リグニンの存在は、木材細胞への水の浸透を制限し、これによってその構造を非常にコンパクトにする。リグニンを含む有機天然繊維FIB1材料は、しかしながら、たとえば100〜150Cのような、リグニンを含まない繊維材料よりも、比較的低い押出成形または射出成形温度でより容易に分解しやすい。また、複合材料製品中のリグニンの存在は、臭いを有する製品につながる可能性がある。最終用途に依存するが、製品中の臭気の存在が望ましくないこともある。
化学的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、好ましくは化学木質パルプを含む。化学パルプ、たとえば、クラフト法や亜硫酸法からだけでなく、他の化学的プロセス、たとえばソーダパルプ化法もとして使用することができる。好ましくは、化学パルプはクラフトプロセスからのものである。化学的に処理された有機天然繊維FIB1材料は、好ましくは、木質セルロースを含む、またはそれから成り、しかしながら、非木材材料であってもよい。化学的に処理された有機天然繊維FIB1材料をリサイクルおよび/またはバージン繊維および/または繊維様粒子を含んでもよい。有利には、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、または少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%の有機天然繊維FIB1材料が化学的に処理される。一実施例に従えば、有機天然繊維FIB1材料の100重量%が、化学的に処理される。有利には、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、または少なくとも60重量%、最も好ましくは少なくとも80重量%、または少なくとも90重量%、または繊維FIB1少なくとも95重量%の化学的に処理された有機天然繊維FIB1材料が、クラフトプロセスに由来する。有利には、セルロースを含む有機天然繊維FIB1材料用パルプの製造方法は、クラフト蒸解またはクラフトパルプと呼ばれる、硫酸塩蒸解に基づいている。有利には、化学的に処理されたパルプのリグニン含有量は、好ましくは、0.01〜15.00重量%、0.01〜10.00重量%、または0.01〜5.00重量%、より好ましくは0.01〜3.00重量%、0.01〜2.00重量%または0.01である1.00重量%、最も好ましくは0.01〜0.50重量%である。好ましくは、化学的に処理されたパルプのアルファセルロース含有量は、50重量%より多く、好ましくは60重量%より多く、より好ましくは70重量%より多く、最も好ましくは72重量%より多く、または75重量%より多い。有利には、化学的に処理されたパルプのアルファセルロース含有量は、99重量%より少なく、90重量%より少なく、より好ましくは85重量%より少なく、最も好ましくは80重量%より少ない。
木質材料は、トウヒ、マツ、モミ、カラマツ、ダグラスモミもしくはツガなどの軟質木、または、シラカバ、ポプラ、ポプラ、ハンノキ、ユーカリ、もしくはアカシアなどの硬質木、または軟質木と硬質木の混合とすることができる。有利な実施例では、複合材料の有機天然繊維FIB1材料の、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも50重量%、または少なくとも60重量%、そして最も好ましくは少なくとも80重量%、または少なくとも90重量繊維FIB1%は、木材ベースの材料である。一実施例において、複合材料の有機天然繊維FIB1材料の100重量%が、木材ベースの材料である。
非木材材料は、農業残渣、草、または他の植物性物質、たとえば、綿、トウモロコシ、小麦、オート麦、ライ麦、大麦、米、亜麻、麻、マニラ麻、サイザル麻、ジュート、ラミー、ケナフ、バガス、竹、またはリードなどのわら、ココナッツ、葉、樹皮、種子、殻、花、野菜、または果実であることが可能である。有機天然繊維FIB1材料は、少なくとも部分的に紙シートもしくはウェブの形態、ボードシートもしくはウェブの形態、またはパルプシートもしくはウェブの形態、または圧縮繊維マトリックスまたは圧縮繊維ピースの形態、およびそれらの組合せの形態であればよい。
再生有機天然繊維FIB1材料は、本発明の実施形態に係る有機天然繊維FIB1ベースの材料に含まれている。再生された有機繊維材料は、ポリマ複合材料を製造するための材料を製造するために使用することができる。再生有機天然繊維FIB1材料は、好ましくは、溶解パルプを含む。溶解パルプから製造することができるビスコースは、再生された有機天然繊維FIB1系材料の一例である。セルロースカルバメートからなる繊維、または、少なくとも部分的に有機天然繊維FIB1からなる、セルロースカルバメートからの再生繊維であって、その構造中に二酸化ケイ素を含有する再生繊維は、ビスコースと同様の用途に用いることができる。これらの再生繊維はさらに、たとえば化学的処理により、修飾されてもよい。再生された有機天然繊維FIB1系材料は、人造繊維を意味してもよい。
有機天然繊維FIB1材料の量は、システムまたは製品中の、未処理の、および/または上記方法で機械的に処理された、および/または上記方法で化学的に処理された、有機天然繊維FIB1材料の合計量として計算される。有機天然繊維FIB1系材料の量は、システムまたは製品中の、未処理の、および/または上記方法で機械的に処理された、および/または上記方法で化学的に処理された、および/または上記方法で再生された、有機天然繊維FIB1材料の合計量として計算される。
有機天然繊維FIB1材料は、リサイクル材、たとえば、木材の再循環流の原材料パルプを含んでもよい。再生材料、リサイクル紙材料を含んでもよい。有機天然繊維FIB1材料は、少なくとも部分的に、大きな繊維または繊維束、紙籾殻、パルプ籾殻、粉砕パルプ材料、それらの誘導体、およびそれらの組合せ、の形態であればよい。
有機天然繊維FIB1系材料は、木材ベースのセルロースパルプ繊維を含んでもよい。少なくともいくつかの/すべての実施形態において、有機天然繊維FIB1材料は、セルロースを含む、繊維または繊維様粒子のような材料を意味する。有機天然繊維FIB1材料は、セルロースを含む任意の植物材料に由来し得る。木材材料および非木材材料の少なくとも一方または両方は、有機天然繊維FIB1材料で構成されてもよい。
有機天然繊維FIB1材料は、たとえば、羊毛状、、単繊維、または単繊維の一部などの繊維の形態であってもよく、または、有機天然繊維FIB1材料は、正確には、球状ではない、おがくずまたは研削材のような、繊維様粒子の形態であってもよい。少なくともいくつかの実施形態では、粒子の最長寸法は、最小寸法よりも5倍未満長い。好ましくは、有機天然繊維FIB1材料は、少なくとも部分的に、繊維の形態である。有機天然繊維FIB1材料の、好ましくは、少なくとも40重量%または少なくとも50重量%、より好ましくは、少なくとも60重量%または少なくとも70重量%、最も好ましくは繊維FIB1、少なくとも80重量%が、繊維の形態である。一実施例に従えば、有機天然繊維FIB1材料の100重量%が、繊維の形態である。
少なくとも0.1mm、より好ましくは少なくとも0.2mm、最も好ましくは少なくとも0.3mmの長さを有する、有機天然繊維FIB1材料が繊維と呼ばれてもよく、および上記のものよりも小さい粒子は、粉末または繊維様粒子と呼ばれてもよい。有機天然繊維FIB1材料の、好ましくは少なくとも70%、少なくとも80%、または繊維FIB1少なくとも90%は、4mm以下、3mm以下、または2.5mm以下、より好ましくは、2.0mm以下、1.5mm以下、1.0mm以下、または0.5mm以下の加重繊維長を有する。好ましくは、有機天然繊維FIB1材料の、少なくとも70%、少なくとも80%、または少なくとも90%は、少なくとも0.1mm、または少なくとも0.2mm、より好ましくは、少なくとも0.3mm、または少なくとも0.4mmの繊維FIB1加重繊維長を有する。有利には、繊維は、少なくとも5、好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも25、最も好ましくは少なくとも40の繊維厚みに対する繊維長の比に関する形状比を有する。さらに、またはその代わりとして、繊維は、好ましくは最大1500、より好ましくは最大1000、そして最も好ましくは最大500の繊維厚みに対する繊維長の比に関する形状比を有する。高い形状比は、同じ有機天然繊維FIB1材料成分のための、より高い剛性および衝撃強度を有する強化成分に関する。これは、材料の剛性、たとえばヤング率または弾性率で記載することが可能であり、それらは、材料の剛性の尺度であり、材料を特徴付けるために使用される。有機天然繊維FIB1材料は、その構造において、強化成分を形成することが可能である。
有利には、有機天然繊維FIB1材料は薄片状の繊維を含む。図2aおよび図2bは、薄片の形態の有機天然繊維FIB1材料の一例を示す図である。図2の薄片は、幅Wと厚みTを有し、幅が厚みよりも大きい。図2の薄片は、長さLを有し、この長さはその最も広い幅の寸法であってもよい。幅Wおよび厚みTは、薄片の面の断面寸法を示すものであってもよい。図2に示すように、面は楕円状または矩形状の形状であってもよく、または薄片の面は、ランダムな形状を有してもよい。薄片のランダムな形状は、薄片の長さLに沿って連続してもよい。一実施形態に従えば、薄片の微細構造のセルロース繊維は、薄片の長さ方向に沿って配向されている。薄片は、繊維の厚みよりも2−10倍大きい幅を有してもよい。有利には、薄片の幅は、薄片の厚みの少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、より好ましくは少なくとも3倍である。好ましくは、薄片は1μまμm〜30μmの厚みを有し、より好ましくは、薄片の厚みは、2μmから20μmまで変化する。最も好ましくは、薄片の厚みは、2〜15μm、より好ましくは2〜10μm、最も好ましくは2〜7μmである。一実施形態においては、薄片の幅は20〜500μm、好ましくは、20〜200μm、およびより好ましくは、20〜50μmである。好ましくは、幅に対する長さの比に関するアスペクト比は、10〜100である。好ましくは、厚みに対する長さの比に関するアスペクト比は、25〜1500、または25〜1000、より好ましくは25〜500、そして最も好ましくは、25〜300である。一実施形態においては、薄片の長さは、薄片の幅の少なくとも10倍である。ある実施形態では、薄片は、管状の形状を有する。一実施形態では、薄片は、板状の形状を有している。一実施形態では、有機天然繊維FIB1材料は、薄片状繊維材料を有機天然繊維FIB1材料全量の、少なくとも30乾燥重量%、好ましくは少なくとも50乾燥重量%、より好ましくは少なくとも70乾燥重量%、最も好ましくは少なくとも80乾燥重量%繊維FIB1を含む。実施例によれば、有機天然繊維FIB1材料は、薄片状の繊維材料を、有機天然繊維FIB1材料総量の98乾燥重量%、または100乾燥重量%含んでいる。
図3は、本発明の実施形態に係る、射出成形により製造された複合材料CMP1の500倍の拡大断面図である。図3は、後方散乱電子(BSE)モードで電子顕微鏡を用いて撮影されている。図3の断面図は、像面に向かう溶融物の流れ方向を含み、少なくとも有機天然繊維FIB1材料のほとんどは、それに応じて配向されている。有機天然繊維FIB1材料の長手方向は、少なくともほぼ、画像平面に直交する。有機天然繊維FIB1材料は、長さ方向に管状の形状を有している。図3に示すように、有機天然繊維FIB1材料は、管状の断面を有する。円形断面の代わりに、有機天然繊維FIB1材料の断面は板状の形状に向かって平坦化されている。筒状の有機天然繊維FIB1材料の断面は、中空内部を備える。有利には、中空内部は、平らな形状を有し、管状有機天然繊維FIB1材料によって輪郭づけられる。有機天然繊維FIB1材料の中空内部の断面輪郭、形状および/または容積は、繊維長さにわたって変化してもよい。管状の有機天然繊維FIB1材料の中空内部は、たとえば、少なくともいくらか水蒸気、同伴空気、ガス、揮発成分またはマトリックス材料MTX1を含んでもよい。一実施例によれば、筒状の有機天然繊維FIB1材料は、空気を含む中空内部を輪郭づけるように配設されている。中空内部とは、有機天然繊維FIB1材料の内部表面が、自身に接触していない、少なくとも大部分においてそのままであることを意味してもよい。中空構造では、有機天然繊維FIB1材の各内壁は、緩く互いに接触していてもよい。有機天然繊維FIB1材料は、有機天然繊維FIB1材料の内側表面によって輪郭づけられたスロットまたは開口部を含んでもよい。中空内部の形状および寸法は、繊維間および複合材料CMP1間で異なってもよい。たとえば、製造方法、およびその方法の調整パラメータ、たとえば、押出成形または射出の速度、温度、圧力などは、有機天然繊維FIB1材料の中空構造に影響を与え得る。有利には、有機天然繊維FIB1材料の、少なくとも10〜30重量%、または好ましくは少なくとも10〜50重量%、より好ましくは少なくとも10〜70重量%は、有機天然繊維FIB1材料によって輪郭づけられた中空内部を有する。
混合物中の有機天然繊維FIB1系材料の乾燥重量は、morgと表すことがある。混合物の重量は、mtotと表すことがある。混合物中の有機天然繊維FIB1系材料の量は、比morg/mtotと表すことがある。
一実施形態に従えば、morgは、mtotの少なくとも5重量%、または少なくとも10重量%または少なくとも20重量%、有利には少なくとも30重量%、または少なくとも35重量%、または少なくとも40重量%、または少なくとも50重量%、または少なくとも60重量%、または少なくとも70重量%、または少なくとも80重量%または90重量%までとすることが可能である。
比morg/mtotは、0.05〜0.9、たとえば、0.1〜0.8の範囲であればよく、または0.15〜0.7、たとえば0.2〜0.6、または0.2〜0.5の範囲であればよい。比morg/mtotは、複合材料品の所望の特性に基づいて選択することができる。特に、複合材料CMP1品を製造する場合、比morg/mtotを選択することにより、混合物の挙動を制御することができる。有利には、マトリックス材料MTX1に近いメルトフロー特性を有する混合物については、たとえば、0.05〜0.5、または0.1〜0.4の低いmorg/mtot比を使用してもよい。
少なくとも部分的に、中空の有機天然繊維FIB1材料は、複合材料に、弾性および/または可撓性のマイクロまたはナノスケールの部分を提供することができる。中空の、場合によっては平坦化された、有機天然繊維FIB1の材料成分は、まっすぐな長手方向輪郭を有していなくてもよいが、屈曲した、曲がった、および/またはねじれた繊維部分を有してもよい。(表面領域と比較して)複合材料CMP1の少なくとも内部領域(単数または複数)は、間接的長手方向配向を有する有機天然繊維FIB1材料を含んでもよい。有機天然繊維FIB1材料の配向は、少なくとも複合材料CMP1の表面領域(単数または複数)で、制御することができる。有機天然繊維FIB1材料は、線伸縮性を有してもよく、一方、たとえば、ガラス繊維は、主に複合材料の製造段階の間、それらの方向および/または大きさを維持している。
添加剤
複合材料CMP1は、1種以上の添加剤を含んでもよい。添加剤は、成分中に含まれていてもよく、および/またはその複合材料CMP1の成分に組み合わせてもよい。たとえば、添加剤は、マトリックス材料MTX1に結合させてもよい。
添加剤は、複合材料CMP1の特性を調整する効果を有し得る。添加剤としては、たとえば、鎖延長剤、可塑剤、熱改質剤、衝撃改質剤、分散剤、カップリング剤、潤滑剤および/または無機充填剤を含み得る。これらの添加剤は、流れ制御剤、UV吸収剤、充填剤、金属粒子、艶消し剤、顔料、酸化防止剤、難燃剤、希釈剤、安定剤、モノマ、プレポリマ、可撓性改良剤、加工用助剤および潤滑剤、フルオロポリマ加工助剤、鉱物油およびワックス、核形成剤、繊維ストランド、ポリマ、ガラス、セラミックおよびポリマ泡、金属粒子、マイクロおよびナノフィラー、コア−シェル粒子、エラストマーミクロおよびナノ粒子、磁性および誘電性ナノ結晶、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、ナノグラファイト、ナノクレイ、ナノシリカ、ナノアルミナ、ジルコニアおよびチタニアのナノ粒子、貴金属および導電性の、ナノ粒子、ナノファイバーおよびナノストランド、またはそれらの組み合わせを含み得る。実施形態に係る複合材料CMP1における添加剤(複数可)の量は、0.1〜30.0重量%であればよい。その量は、材料、用途および所望の特性に依存している。複合材料の添加剤(複数可)の好ましい量は、0.1〜10.0重量%、または0.1〜5.0重量%、または0.1〜1.0重量%、または0.5〜30.0重量%または1.0〜20.0重量%または0.5〜30.0重量%または1.0〜20.0重量%、または5.0〜15.0重量%を含むことが可能である。
鎖延長剤は、構造体に、機械的強度および溶融強度を付与する効果を有することができる。溶融強度は、製造および処理中に有利であり得る。鎖延長剤は、複合材料のリサイクルおよび再使用を可能にし得る。鎖延長剤の例としては、芳香族ジオール、脂肪族ジオール、炭素リニアジオールおよび炭素環式ジオールがある。
溶融鎖延長剤は、予熱したポリママトリックスに加え、高速ミキサーを用いて混合することができる。処理後、混合物は、混合物が加熱される金型に配置され、圧縮成形し、必要に応じて硬化させる。鎖延長剤の効果として、ヒステリシス特性が改善され得る。これは、エネルギー吸収は低く、材料は、延伸すると回復することを示している。別の効果として、鎖(CH2)がより長く、ハードセグメントの結晶性がより高くなるので、疎水性がより高くなり得る。エラストマは、約50℃で結晶転移を示すことができ、これは、ホットメルト接着剤の用途において重要な特徴である。熱可塑性ポリウレタン(TPU)で使用される炭素直鎖および環状ジオールは、複合材料CMP1の硬度を増加させる効果を有することができるので、それによって弾性率が高くなり、および/または耐水性も高くなる。鎖延長剤の効果には、改善された耐熱性、弾性、および改善された耐湿性を有し得る。環状鎖延長剤の効果は、軟化温度が高い軟質材料を提供することができることである。硬度が高い製品は、それに応じて、より高い弾性率および圧縮強度を備えている。ポリウレタンエラストマーの機械的性質は、連鎖延長剤の使用によって高めることができる。
可塑剤は、材料の可塑性や流動性を向上させる添加剤である。可塑剤は、ポリマを離間させ、ポリマ鎖間に自分自身を埋め込む。構造においてこのような自由体積が増加する。材料のガラス転移温度が低下し、材料が柔らかくなる。材料中の可塑剤の量の増加は、材料の冷フレックス温度を低下させる。これにより、材料はより可撓性になり、その耐久性が増大する。可塑剤は、エステルを含んでもよく、エステルには、セバシン酸、アジピン酸、テレフタル酸、ジベンゾエート、グルタル酸、フタル酸、アゼライン酸、および他の特殊ブレンドを含んでもよい。可塑剤は、典型的には、中程度の鎖長を有する、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族アルコールとポリカルボン酸のエステルに基づくことができる。可塑剤の鎖長は、たとえば、5000モノマ単位未満、または、800モノマ単位未満、500モノマ単位未満などの1000モノマ単位未満であればよい。代わりに、可塑剤は、10以上、または50、または100、または400のモノマ単位の、単量体、二量体、または二量体におけるよりも大きい鎖長を含んでもよい。例示的な可塑剤は、直鎖および分枝鎖アルキルアルコールのフタル酸エステルを含む。可塑剤は、たとえば、低毒性、ホスト材料との適合性、不揮発性、費用、に基づいて選択することができる。生分解性可塑剤の例としては、アルキルシトレートがあり、たとえば、クエン酸トリエチル(TEC)、アセチルクエン酸トリエチル(AATEC)、トリブチルシトレート(TBC)、アセチルトリブチルシトレート(ATBC)、トリオクチルシトレート(TOC)、アセチルトリオクチルシトレート(ATOC)、トリヘキシルシトレート(THC)、アセチルトリヘキシルシトレート(ATHC)、ブチリルトリヘキシルシトレート(BTHC)、トリメチルシトレート(TMC)である。フタル酸エステル系可塑剤は、水に対して良好な耐性を提供することができる。フタル酸エステル系可塑剤の具体例としては、ジイソオクチルフタレート(DIOP)、ジエチルフタレート(DEP)、ジイソブチルフタレート(DIBP)、ブチルベンジルフタレート(BBzP)、フタル酸ジ−n−ブチル(DnBP、DBP)がある。可塑剤は、可撓性、硬度および/または脆性を調整する効果を有し、および/または処理に対する正の効果も有し得る。
熱改質剤は、アルファメチルスチレン(AMS)またはポリフェニレンエーテル(PPE)に基づくことができる。熱改質剤は、熱変形温度に影響を与えることができる。たとえば、ポリ−D−ラクチドのホモポリマは、ポリ(L−乳酸)酸の熱変形温度を増加させるために使用することができる。熱改質剤は、電気的および寸法的な特性、靭性および/または難燃性を向上させる効果を有することができる。
ポリマは、剛性の用途のための最終の使用要件を満たすために耐衝撃性を改善させ得る。耐衝撃性の改善は、材料にゴムドメインを追加することによって実現されてもよい。実質的に低い剛性および高い強度を有するポリマを利用することができる。このようなポリマの例としては、熱可塑性オレフィン(TPO)、熱可塑性エラストマ(TPE)、(ポリ)スチレン エチレンブチレンスチレン(SEBS)、マレイン酸無水物グラフトスチレンエチレンブチレンスチレン(SEBS−MA)、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、メチルメタクリレートブタジエンスチレン(MBS)系耐衝撃改質剤、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)系耐衝撃性改質剤、エチレン酢酸ビニル(EVA)、エチレンブチルアセテート(EBA)、およびそれらのマレイン化ターポリマの中の少なくとも1種またはそれ以上がある。
分散剤は、ポリママトリックス中における充填剤または顔料などの固体配合材料の分散を容易にする、および/または安定化する効果を有することができる。分散剤は、界面活性剤を含み、および/または非界面活性ポリマまたは界面活性物質であってもよい。分散剤の例としては、シランである。分散剤は、懸濁液またはコロイドのように、混合物に添加してもよい。分散剤は、粒子の分離を改善する、および/または沈降または凝集を防止する効果を有することができる。より良好な分散は、加工性および材料特性にプラスの効果を有している。
カップリング剤または相溶化剤とは、マトリックス材料MTX1がポリママトリックスであるとき、有機天然繊維FIB1材料およびマトリックス材料MTX1の分散および/またはそれらの相溶化を促進する傾向がある化合物をいう。カップリング剤は、ポリマ材料と、有機天然繊維FIB1材料と反応するように配置された部分とを含んでもよい。カップリング剤のマトリックス材料MTX1は、純粋なポリママトリックスを含んでいないかもしれないが、カップリング剤のポリマ材料は、複合材料CMP1のマトリックス材料MTX1の一部として構成されている。カップリング剤は、混合物中で極性および非極性成分との間の緊密な接触を促進し、維持する効果を有する両親媒性成分であってもよい。言い換えれば、カップリング剤は、マトリックス材料MTX1への有機天然繊維FIB1材料の均一な分散性を向上させるために、および処理中の非極性ポリママトリックスおよび極性有機天然繊維FIB1材料間の界面接着を改善するために使用することができる。カップリング剤は、グラフト高分子界面活性剤として用いることが可能であり、ポリマ骨格は、極性有機天然繊維FIB1材料に非極性ポリママトリックスを結合するために使用することができる、少なくとも1の官能基を含むように修飾される。修飾ポリマは、たとえば、ポリマ骨格に官能基を付着することによって得られている。たとえば、マレイン酸無水物を、ポリマ骨格内に官能基として付着させるのに適した化合物の例とすることが可能であり、その付加によってマレイン酸無水物グラフトポリマを得ることができる。カップリング剤は、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物を含んでもよい。たとえば、不飽和カルボン酸の誘導体、およびそれらの混合物、またはマレイン酸無水物を使用することができる。このような酸および無水物の例は、モノカルボン酸、ジカルボン酸または、ポリカルボン酸であって、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、イタコン酸無水物、マレイン酸無水物および置換マレイン酸無水物、たとえばジメチルマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、ナジック酸無水物、ナジックメチル無水物、テトラヒドロフタル無水物である。
カップリング剤は、2つの機能ドメイン、第1ドメインは、ポリママトリックスと強く絡み合う第1ドメインと、有機天然繊維FIB1材料と相互作用する第2ドメインとを有してもよい。これらの相互作用は、ポリママトリックスと有機天然繊維FIB1材料との間の界面の密着性を高める。言い換えれば、複合材料は、有機天然繊維FIB1材料とカップリング剤との間で形成される、共有結合性エステル結合のような第1結合、およびカップリング剤とポリママトリックスとの間で形成される、水素結合などの第2結合を介して形成可能である。このカップリングは、共有結合および水素結合に加えて、有機天然繊維がカップリング剤に分散されて絡み合った構造の形態をとってもよい。換言すれば、カップリングで起こる化学反応に加えて、有機天然繊維FIB1材料が、絡み合ったポリママトリクスを含むカップリング剤に物理的に付着されてもよい。前記物理的な付着は、安定な構造の形成を容易にすることができる。カップリングは、たとえば、マレイン酸無水物グラフトポリマなどの熱可塑性グラフトポリマを含むカップリング剤とポリママトリックスとの間でも発生する可能性がある。前記カップリングは、カップリング剤とポリママトリックスとの間に形成されるファンデルワールス相互作用およびもつれを介して行われる。このタイプの結合は、複合材料CMP1の高い引張強度を提供することに効果を有することができる。
カップリング剤は、グラフトされた熱可塑性ポリマを含んでもよい。あるいは、ポリママトリックスが、グラフトされた熱可塑性ポリマを含んでもよい。また、カップリング剤は、ポリママトリックスを含んでもよい。換言すれば、カップリング剤が、熱可塑性ポリマを含む場合、それをポリママトリクスの代わりに使用することができる。一例として、カップリング剤は、2,5−フランジオン、ジヒドロ−2,5−ジオキソフラン、トキシル酸無水物またはシス−ブテン酸無水物としても知られているマレイン酸無水物を含んでもよい。マレイン酸無水物は、グラフトポリマとしてプロセスに提供されることができる。ポリマ骨格中のマレイン酸無水物などの官能基を有するグラフトポリマは、カップリング剤と繊維との間のカップリングのための十分な量のエネルギーが提供されない限り、不活性であり得る。これは、たとえば、カップリングを開始することができる活性化温度にまで材料を加熱することにより、行うことができる。カップリングは、共有結合などの化学反応であってもよい。換言すれば、カップリング剤が活性化されるためには、特定の活性化エネルギーレベルに到達していなければならないかもしれず、このことは、システム内に十分な量の熱を導入することによって達成される。活性化エネルギーレベルに達するや、カップリングが、安定した耐久性のある構造を形成するために、グラフトポリマおよび有機天然繊維FIB1材料との間の共有結合を介して形成され得る。
あるいは、カップリング剤は、複合材料CMP1を含む有機天然繊維FIB1材料の製造工程において共有結合を介してグラフトされた化合物を形成するために、ポリマと反応するように不飽和カルボン酸または無水物化合物を配置することによって形成することも可能である。
カップリング剤のメルトフローインデックスは、ISO1133(T 230℃、2.16kg)によると、0.1より大、または0.1〜2000、好ましくは1.0〜500、より好ましくは2〜200、最も好ましくは5〜100であればよい。実施形態に係る複合材料CMP1は、0.5〜10.0重量%、または好ましくは1.5〜5.0重量%、より好ましくは2〜3重量%のカップリング剤を含んでもよい。有利な実施形態では、カップリング剤は、マレイン酸無水物系カップリング剤を含む。マレイン酸無水物の量は、カップリング剤の0.2〜8.0重量%、または好ましくは1〜3重量%である。
カップリング剤は、初めは結合していないおよび/または互換性のない表面間に、結合、またはより安定した結合を提供する効果を有することができる。強化および充填プラスチックの場合、繊維または他の無機成分と有機マトリックスポリマとの間の結合は、複合材料の強度および/またはその寿命に影響を与える。さらに、カップリング剤は、複合材料の機械的特性、たとえば剛性などに影響を与えることができる。
潤滑剤は、出力速度を制御し、上げるために、複合材料CMP1構造体を有する有機天然繊維FIB1材料の生産において使用することができる添加剤である。潤滑剤は、加工助剤、離型剤またはスリップ剤と呼ばれてもよい。潤滑剤は、たとえば、金属イオンを含まない、ステアリン酸塩(ステアレート)、または合成ワックスなどの物質を含む、たとえば金属イオンであってよい。潤滑特性、放出特性、および撥水性は、ステアリン酸金属塩の特徴である。これらの特性の特別な効果は、陽イオン(金属イオン)、脂肪酸の鎖長、および、たとえば、結晶含有量の水など、ステアリン酸金属塩の他の特性によって決定される。ステアリン酸塩に適した金属イオンは、たとえば、それらに限定されないが、亜鉛、カルシウム、マグネシウム、バリウム、ナトリウム、カリウム、またはアルミニウムであることができる。ステアリン酸塩は、また、これらの金属イオンまたは同様のもののうちの1種または複数の組み合わせを含んでもよい。ステアリン酸塩は複合材料CMP1中のカップリング剤を妨害することがあるので、カルボン酸エステルまたはエーテルは、有機天然繊維FIB1材料を含む複合材料CMP1ための潤滑剤として好適である。
有機天然繊維FIB1材料を含むポリマ複合材料CMP1の製造に使用される潤滑剤は、内部または外部潤滑剤として区別してもよい。内部潤滑剤は、内部摩擦を低下させ、溶融物の流動性特性および均質性を改善し、繊維を滑らかに動かし、混合物を一層容易に形成させる。これらは、ポリマ中において可溶または部分的に可溶であり、凝集体、顔料またはポリマ鎖の界面に沈降することができる。内部潤滑剤の例としては、それらに限られないが、脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、ポリエチレンワックスおよびホワイトオイルを含む。外部潤滑剤は、加工機と摂氏駆動ホイールしている材料の摩擦を低減し、それらの間の粒子同士の摩擦と、ツール上の融解したポリマの付着とを低減する。プラスチックにおけるその不溶性特性のために、外部潤滑剤は、処理動作中に表面に移動し、そこに蓄積して潤滑剤として作用し、さらに平滑性および最終製品表面の光沢度を増大させ得る。外部潤滑剤の例としては、それらに限定されるわけではないが、ステアリン酸金属塩、脂肪酸アミドエステル類、シリコン油、パラフィン油、およびグリコールなどがある。
使用される潤滑剤は、たとえば、脂肪族カルボン酸の塩とモノおよびジアミンの混合物であってもよい。所望の効果を生成するための好ましい量は、複合材料の4.0重量%、3.0重量%、2.0重量%、1.0重量%、0.5重量%または0.3重量など、5.0重量%未満の潤滑剤を含んでもよい。好ましくは、複合材料CMP1の0.01〜5.00重量%、好ましくは0.05〜3.00重量%の潤滑剤を添加してもよい。
無機充填剤は、製品の剛性特性を増加させる効果を有することができる。無機充填剤は複合材料CMP1のオプション部分である。使用は、とりわけ、用途および特性に依存している。有機天然繊維FIB1材料を含む複合材料CMP1における無機充填剤の量は、0〜40重量%、好ましくは1〜20重量%の間であってよい。無機充填剤は、滑石、マイカ、カオリン、炭酸カルシウム、フライアッシュ、マイカ、ガラス繊維、炭素繊維、二酸化チタン(酸化チタン)を含んでもよい。少なくともいくつかの実施形態によれば、充填剤の少なくとも50重量%は、1種以上の無機充填材を含む。加えて、任意の適切なポリマ繊維のような他の有機充填剤を用いることができる。有機天然繊維FIB1材料を含む複合材料CMP1は、たとえば、顔料を使用することにより、着色することができる。実施形態による複合材料の無機充填剤は、炭酸カリウム(炭酸カルシウム)、および/またはタルクを含んでもよい。複合材料CMP1は、タルクおよび/または炭酸カリウム1〜40重量%、好ましくは1〜20重量%を含んでもよい。
一例として、炭素繊維とガラス繊維を、複合材料CMP1の機械的特性を高めるために添加剤として使用することができる。アラミド繊維を、複合材料CMP1の耐摩耗性を高めるために添加剤として使用することができる。黒鉛粉末を、複合材料CMP1の耐湿性を向上させるために添加剤として使用することができる。モリブデン硫化物(二硫化モリブデン)を、複合材料CMP1の表面を硬化させるために添加剤として使用してもよい。
少量の熱硬化性樹脂または他の残基が、熱可塑性の特性を犠牲にしない程度であれば、ポリマ組成物中に存在してもよい。
熱硬化性ポリマを含む複合材料は、リサイクルが困難であると思われるが、このことは、有機天然繊維FIB1材料を含むポリマ複合材料CMP1の製造において熱可塑性ポリマを使用することを有利にする。しかしながら、たとえば自動車産業用途など、大量の製品を製造する場合には、熱可塑性ポリマの使い易さおよび特性は、有益であり得る。
有利には、マトリックス材料MTX1は、熱可塑性ポリマベースのマトリックス材料および/または熱可塑性オリゴマ系マトリックス材料を含む。熱可塑性ポリマは低温でしばしば固体であり、それらは、高温で粘性のポリマ溶融物を形成する。温および高温は、マトリックス材料MTX1の融点Tに基づいて定義されてもよい。低温は、マトリックス材料MTX1の融点Tよりも低い温度である。低温では、一般的にマトリックス材料MTX1は固体形態である。マトリックス材料MTX1の融点Tより高い温度では、マトリックス材料MTX1は溶融し始める。典型的には、温度が上昇するときに、これらのポリマの粘度は低下し、ポリマが流動して、より容易に表面を濡らす。熱可塑性複合材料を製造する場合、ポリマは、そのポリマを溶融するために加熱され、複合材料の他の成分は、ポリマ溶融物と混合される。多くの場合、ポリマの粘度が低い場合、これららの他の成分をポリマに混合することは容易であり、これは、溶融したポリマの温度が高いことを意味している。融点Tに加えて、ポリマは、ガラス転移温度Tを有していてもよい。さらに、いくつかのポリマは、ガラス転移温度Tを有してもよいが、融点Tは有さなくてもよい。一般的に、ポリマが、ガラス転移温度Tと融点Tを有する場合、融点Tは、ガラス転移温度Tよりも高い温度である。
マトリクス材料MTX1またはマトリックス材料MTX1を含む複合材料を加熱して、溶融形態にする場合、マトリックス材料は、以下のときに、少なくとも部分的に、溶融形態にある。
− 天然有機材料が、マトリックス材料MTX1に付着することができるとき、および/または
− 材料のメルトフローインデックスが、規格ISO1133(有効 2011年)に従って測定することができるとき、および/または
− 有機天然繊維FIB1材料が、マトリックス材料の粒子の表面に付着することができるとき。
露出した複合材料表面からの水分吸収
所望の特性は、原料とそれらの特性を選択することによって、様々な用途について達成することができる。たとえば、水分吸収を選択してもよい。一実施形態では、複合材料CMP1製品は、60〜80重量%の有機天然繊維系材料を含み、乾燥複合材料CMP1製品は30時間で複合材料CMP1製品の重量の1.9%未満の水分を吸収する(50%RHおよび22℃雰囲気)。複合材料CMP1製品は、60〜80重量%の有機天然繊維系材料FIB1を含み、乾燥複合材料CMP1製品は、30時間で、複合材料CMP1製品の1.9%未満、好ましくは1.5%未満、より好ましくは1.0%未満の水分を吸収する(50%RHおよび22℃雰囲気)。
別の実施形態では、複合材料CMP1製品は、40〜60重量%の有機天然繊維系材料FIB1を含み、乾燥複合材料CMP1製品は30時間で複合材料CMP1製品の重量の1.5%未満の水分を吸収する(50%RHおよび22℃雰囲気)。複合材料CMP1製品が、40〜60重量%の有機天然繊維系材料FIB1を含む場合、乾燥複合材料CMP1製品は、30時間で、複合材料CMP1製品の、1.5%未満、好ましくは1.0%未満、より好ましくは0.8%未満の水分を吸収する(50%および22℃雰囲気)。
さらに別の実施形態では、乾燥複合材料CMP1製品は、20〜40重量%の有機天然繊維系材料を含み、乾燥複合材料CMP1製品は、30時間で、複合材料CMP1製品の、1.3%未満の水分を吸収する(50%および22℃雰囲気)。複合材料CMP1製品が、20〜40重量%の有機天然繊維系材料FIB1を含む場合、乾燥複合材料CMP1製品は、30時間で、複合材料CMP1製品の、1.3%未満、好ましくは0.8%未満、より好ましくは0.5%未満の水分を吸収する(50%および22℃雰囲気)。
さらに別の実施形態では、複合材料CMP1製品は40〜60重量%の有機天然繊維系材料FIB1を含み、乾燥複合材料CMP1製品は30時間で複合材料CMP1製品の重量の1.2%未満の水分を吸収する(50%RHおよび22℃雰囲気)。複合材料CMP1製品が、10〜20重量%の有機天然繊維系材料FIB1を含む場合、乾燥複合材料CMP1製品は、30時間で、複合材料CMP1製品の、1.1%未満、好ましくは0.7%未満、より好ましくは0.4%未満の水分を吸収する(50%および22℃雰囲気)。
一実施形態において、大気からの吸湿は、乾燥複合材料CMP1製品から測定することができる。測定の前に複合材料CMP1製品を乾燥させる。複合材料CMP1製品は、測定の前に48時間120℃の温度で乾燥されるべきである。ほとんどの場合、乾燥温度は、ガラス転移温度、またはポリマの溶融温度より少なくとも10℃低くあるべきである。乾燥温度が110℃未満である場合には、乾燥は、好ましくは真空オーブンで(好ましくは0.01ミリバール以下の真空レベル)で達成され、48時間の乾燥時間を使用して、乾燥温度は可能な限り高くされる。吸湿測定のために、製品の少なくとも10gがプレート上に配置される。プレート上には唯一つの顆粒層があるだけとすべきである。そして、吸湿は、乾燥製品の重量と比較した重量増加として測定される。乾燥複合材料CMP1製品の重量が、10.0gから10.1gに増加すると、結果は1.0%である。測定は、22℃の温度および50%RHの空気湿度の条件下で行われる。異なる測定時間を使用してもよい。
熱膨張
熱膨張は、材料に固有の特徴である。各材料が、固有の熱膨張係数を有しており、この熱膨張係数が、材料の寸法が温度の関数としてどの程度変化するかを決定する。熱膨張係数は、複合材料CMP1の異方特性であってもよい。複合材料は、メルトフロー方向と横方向に対して、および、いわゆる横方向と呼ばれる、、メルトフロー方向に垂直な方向に対して異なる特性を有していてもよい。繊維は、少なくとも複合材料CMP1の表面領域において、メルトフロー方向に配向されてもよい。熱膨張係数は、メルトフローの方向と比べると、横方向により大きくてもよい。メルトフロー方向に対する熱膨張係数は、横方向への熱膨張係数よりも少なくとも10%、または少なくとも20%、または少なくとも30%小さくてもよい。熱膨張係数は、複合材料CMP1のマトリックス材料MTX1に依存し得る。メルトフロー方向対する熱膨張係数は、横方向に対する熱膨張係数よりも、1〜50%、または1〜40%、または1〜30%、または1〜20%、または1〜10%小さくてもよい。一実施形態では、メルトフロー方向に対する熱膨張係数は、横方向への熱膨張係数に対応している。一実施例では、メルトフロー方向および横方向における熱膨張係数が同じである。
熱膨張係数の提示された関係は、重量百分率ではなく、百分率値である。他に何も明示的に記述されていない場合は、複合材料CMP1の熱膨張係数は、メルトフロー方向のものである。
一般的に、木材の熱膨張率は、金属の熱膨張率よりも小さくてもよい。たとえば、熱膨張係数は、木材については、木材材料に依存するが、3×10−6/C〜6×10−6/Cであればよく、アルミニウムについては、23×10−6/℃,銀については、19×10−6、鉄については、12×10−6/℃であればよい。一般的に、プラスチックの熱膨張率は、金属の熱膨張率よりも大きくてもよい。たとえば、熱膨張係数は、ポリスチレンについては、70×10−6/℃、ポリプロピレンについては、100×10−6/℃〜200×10−6/℃、、ポリエチレンについては、200×10−6/℃、ポリエステルについては、124×10−6/℃、ポリアミドについては、110×10−6/℃、ABSについては、74×10−6/℃、ポリカーボネートについては、70×10−6/℃であればよい。複合材料CMP1のマトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料の割合を選択することにより、複合材料CMP1は、特定の熱膨張係数を有するように設計することができる。
マトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1の熱膨張係数は、有機天然繊維FIB1系材料なしのマトリックス材料MTX1を含む複合材料CMP1の熱膨張係数よりも小さくしてもよい。マトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1は、有機天然繊維FIB1系材料なしのマトリックス材料MTX1を含む複合材料CMP1の熱膨張係数よりも、20%未満、または40%未満、または60%未満小さい熱膨張係数を有していてもよい。マトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1は、有機天然繊維FIB1系材料なしのマトリックス材料MTX1を含む複合材料CMP1の熱膨張係数の、40〜80%、、または50〜80%、または60〜80%を有していてもよい。ポリプロピレンマトリックス材料および有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1の熱膨張係数は、有機天然繊維FIB1系材料なしのポリプロピレンマトリックス材料の熱膨張係数の、40〜80%、、または50〜80%、または60〜80%を有していてもよい。
一般的に、マトリックス材料および有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1は、マトリックス材料に比べて、低い熱膨張係数を有する。一実施例に従えば、プラスチックマトリックスについての熱膨張係数は、100×10−6/℃〜200×10−6/℃であり、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含むプラスチックマトリックスは、90×10−6/℃〜120×10−6/℃の熱膨張係数を有してもよく、そして、50重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含むプラスチックマトリックスは、60×10−6/℃〜90×10−6/℃の熱膨張係数を有してもよい。
一実施例では、線熱膨張係数は、縦方向および横方向にISO11359−1/2(ppm/K)に準拠して測定される。複合材料CMP1は、ポリプロピレンマトリックスおよび40重量%の有機天然繊維FIB1系を含む複合材料CMP1は、118ppm/Kの横方向に対する線熱膨張係数、および51ppm/Kのフロー(縦)方向(長手方向)に対する線熱膨張係数を有する。ポリプロピレンマトリックスおよび50重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1は、79ppm/Kの横方向に対する線熱膨張係数、および76ppm/Kのフロー方向線熱膨張係数を有する。後者の複合材料CMP1については、その値は、ほぼ対称的な熱膨張特性を示す。これは、特定の用途のために所望されることがある。
熱膨張係数は、他の材料と等しい、またはそれに近い、または互換性のある値を有するように選択することができる。このような材料は、たとえば、金属または他の複合材料であってもよい。有利なことに、これは、製品中の異なる材料の熱膨張係数を一致させるために使用してもよい。マトリックス材料と組成物のための有機天然繊維FIB1系材料成分を、複合材料CMP1の材料のための所望の密度、熱膨張が得られるように選択してもよい。また、複合材料CMP1の製造パラメータは、方向依存性である複合材料CMP1の熱膨張特性に影響を与える。有機天然繊維の配向は、異方性の変数に影響を与え得る。たとえば、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1構造体における熱膨張は、50重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1の構造体よりも大きな熱膨張率を有してもよい。したがって、50重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1構造体の寸法安定性は、より少ない有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1構造体と比較して改善することができる。
表面粗さおよび微細凹凸表面層
有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1材料からなる物品は、たとえば、成形品、プロファイルまたはシートを含んでもよい。特に、有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1材料で作られた物品には、射出成形品、熱成形品、圧縮成形品、回転成形品、顆粒またはペレットなどがある。物品の形状に依存するが、たとえば、熱成形、成形または押出成形などの方法は、製造プロセスのために使用することができる。選択された製造方法は、得られるべき、微細凹凸表面層の所望の形状または特性に依存する。製造方法は、前記方法のいずれかの組み合わせを含んでもよい。たとえば、複合材料CMP1製品は、押出法により得ることができ、さらに熱成形することによって他の形状に加工することが可能である。
複合材料CMP1製品表面は、微細凹凸表面層を含んでもよい。微細凹凸表面層は、複合材料CMP1の製品表面の少なくとも一部を覆ってもよい。複合材料CMP1製品表面は、2%〜100%の範囲において、たとえば、5%〜100%の範囲において、または10%〜100%の範囲において、20%〜100%の範囲において、または50%〜100%の範囲において、または75%〜100%の範囲においてマイクロ輪郭表面層を含んでもよい。複合材料CMP1の製品表面の100%未満は、たとえば、98%未満、または95%未満、80%未満、または70%未満は、微細凹凸表面層によって覆われていてもよい。特に、複合少なくとも、複合材料CMP1製品の表面積の少なくとも特定の割合は、微細凹凸表面層によって覆われていてもよい。複合材料CMP1製品の表面の、たとえば、少なくとも2%、より好ましくは少なくとも5%、最も好ましくは少なくとも10%が、微細凹凸表面層を含んでもよい。微細凹凸表面層によって覆われた表面領域は、熱伝導率、表面粗さ、印刷性、表面張力、塗装性、接着剤の付着、光沢、色、色の均一性、表面摩擦または接着性などの表面特性に影響を与えることができる。微細凹凸表面層によって覆われた表面面積の割合を改善することによって、表面の挙動は、選択されたアプリケーションについて改善することができる。これは、たとえば、接着剤またはコーティングが複合材料CMP1製品表面上で使用される場合には有利であり得る。微細凹凸表面層は、接着剤のグリップを向上させることができる。表面へのラベルの付着を改善するために、粘着ラベルをこの方法で使用することができる。また、微細凸凹の表面層は、表面コーティングの付着を改善するために使用することができる。これは、加えて、表面の印刷適性を向上することが可能である。複合材料CMP1製品は、たとえば、被覆または塗装することが可能であり、表面上のに微細凸凹表面層は、コーティングまたは塗料の定着を高めることができる。さらに、微細凹凸表面層は、表面の摩擦特性に影響を有し得る、複合材料CMP1製品の表面の表面張力を変化させることができる。複合材料CMP1製品は、摩擦が製品の機能性に影響を与えることができる別の条件で使用することができる。いくつかの実施形態では、微細凹凸表面層は、表面へのラベルの付着を改善するために使用することができる。微細凹凸表面層は、非可視サイズの範囲を含んでもよいが、しかしながら、微細凹凸表面層の特性および効果は、たとえば、AMF(反強磁性磁気共鳴)、接触式表面形状測定装置、光沢計、摩擦用スキッドテスター、または、国際照明委員会によって指定されたCIELab色空間などにおける、色均一性屈折計などによって測定することができる。一般的に、複合材料表面層における微細凹凸表面層は、表面からの光の散乱を変化させることが可能であり、それによって、色の明るさ、表色値、そして色の密度にも影響を与える。
複合材料CMP1表面の特性は、製品から測定されてもよい。製品とは、たとえば、なんらかの形状の複合材料CMP1物体もしくはフィルムもしくはシートに形成され、熱成形されて何らかの形の複合材料CMP1製品にされることが意図されたペレットもしくは顆粒など、製品の成分または中間製品として、種々の形状をなす複合材料CMP1製品をいう。製品は、比較的大きな装置またはシステム、たとえば、機械または装置の一部であってもよい。さらに、複合材料CMP1表面の特性は、様々な状態で測定することができる。複合材料製品の特性は、第1状態と第2状態から決定され得る。第1状態および第2状態とは、処理の前または後をいい、または、第1および第2パラメータ値を有する状態をいい、前記パラメータとは、たとえば、温度、速度、色、繊維含有量、および/または表面粗さである。処理の例としては、たとえば、水または着色インクを複合材料CMP1製品表面に添加し得る吸収性処理がある。あるいは、または加えて、複合材料製品の特性は、複数の測定値の平均値として決定することができる。複数の測定値は、複数の表面部分または位置を有する単一の複合材料製品に行われてもよい。あるいは、または加えて、複数の測定は、1または複数の複合材料製品に行われてもよい。
表面粗さの測定
製造方法に依存するが、種々の処理パラメータが複合材料CMP1製品の表面粗さおよび微細凹凸表面層に影響を与え得る。表面構造を説明するための粗さのパラメータは、規格ISO4287、ISO25178で標準的と規定されている表面のための粗さパラメータを決定するために使用することができる。具体的には、エリア粗さは、接触および非接触3Dプロフィルメータ、干渉共焦点顕微鏡などの局所解剖学的機器、または光プロジェクタ、または実体顕微鏡のような光学測定機器等の多くの機器によって測定することができる。表面粗さおよび微細凹凸表面層は、粗さのパラメータ、たとえば、評価長さにわたる平均線からの点粗さプロファイルの平均偏差である、粗さ平均Rよって測定することができる。
また、以下の規格は表面粗さの測定について言及している:ASMEB46.1−1995,ASMEB46.1−1985,ISO4287−1997およびISO4287/1−1997。製品の粗さ値は、プロファイルまたは表面について決定することができる。
加工対象物表面は、複合材料製品表面に、少なくともある程度コピーすることができる第1粗さレベルを含んでもよい。複合材料CMP1表面101は、第1粗さレベルに等しい第2粗さレベルを含んでもよい。また、製造中においては、微細凹凸表面層といわれる第3粗さレベルが、複合材料CMP1表面101に付与されてもよく、その第3粗さレベルは、第1粗さレベルよりも小さくてもよい。この用途においては、複合材料製品表面に付けられ得る、加工対象物表面の一般的粗さレベルとは、米国プラスチック工業のためのプラスチック工業会(SPI)の確立されたRaおよびSPI規格をいう。SPI規格は、プラスチック製品を形成するために使用される金型の内面に研磨の程度を定義するための方法を含む。SPI規格は、ミラー完璧から鈍いまでの金型仕上げの12グレードを規定している。SPIは、新しい仕上げ規格にSPEのグレードを組み込んだ。SPE#1はSPIグレードA−1に対応し、SPE#2はSPIA−2に対応し、SPE#3はSPIB−3に対応し、SPE#4はSPIC−3に対応し、SPE#5はSPID−2に対応し、SPE#6はSPID−3に対応している。
複合材料CMP1の表面粗さは、ツァイスLSM 5 PASCALのように、反射光撮像およびレーザー走査共焦点顕微鏡(LSCM)を使用して光学的に決定することができる。この用途実施例および実施形態に従った複合材料CMP1の表面粗さ値を決定する際に、以下の測定パラメータを使用した:
− 画像フレームサイズ512×512ピクセル
− レーザー波長488nm
− 透過率11.1%
撮像は、複合材料表面に焦点を当て、縦方向Sにおける表面部分POR1からのスライスと呼ばれる、一連の10のサブイメージ(IMG1,IMG2,IMG3,IMG4,IMG5,IMG6,IMG7,IMG8,IMG9,IMG10)を獲得することに関するZスタッキングを含み、隣接するスライスは、縦方向Sにおいて重畳している。重畳の程度は、スライスの厚みと2つのスライス間の間隔とによって決定することが可能であり、対物倍率が高いほどスライスの厚みを減少させる。Zスタッキングは、縦方向Sにおいて、上から下に行われ、すなわち、図4に示すように、表面の縦の最高点を表す表面上部から、表面の縦の最も低い位置を表す表面底部へと、、または凹部マークG1へと行われる。表面部分POR1から延長された焦点深度を有する像IMG1は、LSM5 PASCALソフトウェアで、フォーカスされたサブイメージをくみあわせることによって形成することが可能である。延長された焦点深度を有する画像IMG1を使用して、LSM5 PASCALソフトウェアは、表面部分POR1の粗さレベルを決定する。撮像は、10倍または20倍拡大光学系で交互に行われることができる。好ましくは、解像度を上げるためには、20倍の光学系を使用する。選択された光学系に依存するが、次の設定のいずれか1つを使用することができる。
対物レンズ20倍:Epiplan−Neofluar 20x/0.5DIC,ピンホール1エアリーユニット、光学スライス3.8um、間隔1.92um、20Xの対物レンズの測定領域、
または
対物レンズ10倍:Epiplan−Neofluar 10x/0.5DIC,ピンホール1エアリーユニット、光学スライス15.7um、間隔7.83um、10Xの対物レンズの測定領域、であって
対物レンズおよびピンホールは、を規定し、光学スライスは、縦方向Sの焦点深度であり、間隔は、獲得している隣接する2つの像間の距離であり、各光学スライスは、縦方向Sにおける規定の厚みを有し、前記厚みは、対物レンズに依存する。
20倍対物レンズを使用して撮像する場合、表面粗さレベルは、450μmx450μmの辺からなる、0.2025mmの単一の像における面積に対応する表面部分POR1から測定することが可能である。このような10の非重畳表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を撮像するとき、表面の粗さレベルを、2.025mmの撮像された表面積から測定することが可能であり、これは、単一の像におけるよりも10倍大きい。
20倍対物レンズを使用して撮像する場合、表面粗さレベルは、900マイクロメートル(μm)×900マイクロメートル(μm)の辺からなる、0.81平方ミリメートル(mm)の単一の像における面積に対応する表面部分POR1から測定することが可能である。このような10の非重畳表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を撮像するとき、表面の粗さレベルを、8.1平方ミリメートル(mm)の撮像された表面積から測定することが可能であり、これは、単一の像におけるよりも10倍大きい。
図4は、複合材料CMP1表面が、高さhg3の各凹部G1を含み、各凹部は、表面粗さRaを有する、金型や押出機ダイなどの加工対象物200の繰り返し模様である、例を示している。加工対象物200の表面粗さは、ピークM1と高さh4を有する溝M2を含み、該高さh4は、溝M2とピークM1との間の、方向Sにおける表面レベルの差を意味している。しかしながら、複合材料CMP1表面は、さらに高さh2および幅w2を有する微細凹凸G2とを含む、微細凹凸表面層を含んでもよい。微細凹凸G2の高さh2は、凹部G1の高さhg3よりも、低く、金型表面ピークM1の凹部ではない。特に、複合材料CMP1の製品の製造に使用される製造条件および有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1の露出面上の微細凹凸G2は、複合材料CMP1製品の製造において使用される有機天然繊維FIB1系材料の製造条件と比morg/mtotを表し得る。
図5aおよび図5bおよび図5cは、本発明の実施形態に係る、微細凹凸表面層を有する複合材料CMP1を提供する実施例を示す。複合材料を提供する場合、マトリックス材料MTX1有機天然繊維FIB1系材料を含む複合溶融物は、表面201を有する加工対象物200上に導かれてもよい。加工対象物表面201は、押出機上のダイの内部表面であってもよい。また、表面201は、成形される複合材料CMP1用の金型の内部であってもよい。成形は、たとえば、射出成形、ブロー成形、回転成形または圧縮成形であればよい。一般的には、溶融物をを金型に導入する方法を含む。金型は、ピークM1と溝M2の溝の形における形状および表面粗さを有してもよく、ピークM1および溝M2の形における表面粗さは、金型表面201に対抗して形成された複合材料CMP1表面101,102に対してコピーされることが可能である。成形においては、マトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料を含む粒状複合材料CMP1材料を、加工対象物200表面201上に導けばよく、たとえば、加熱されたバレル内にホッパーから、工作物200の表面201上に導入することができる。顆粒は、たとえばスクリュータイプのプランジャなどによって、徐々に前進するにつれて、複合材料CMP1材料は加熱され溶融される。複合材料CMP1は、第1表面101、厚みd1と、第1温度T1を有する表面層100aと、と第2厚みd2および第2温度T2を有する内層100bを含んでもよい。一般的に、複合材料CMP1の表面層100aの第1温度T1は、一般的に、複合材料CMP1の内層100bの第2温度T2よりも低くてもよい。加工対象物200は、第2表面を含んでもよく、および複合材料CMP1は、第2表面102、第3厚みd3、第3温度T3を有する第2表面層100cを含んでもよい。
図6a、図6b、図6c、図6dおよび図6eは、1以上の表面と第1端部END1と第2端部END2とを含む複合材料CMP1製品100の例を示す。図6aには、中実製品の外部を包囲する第1表面101と製品の長手軸に平行な最長寸法L1を規定する第1端部END1および第2端部END2を含む中実柱状複合材料CMP1製品100の例が示される。図6bには、製品の外側のより大きな表面積を有する第1表面101と中空製品の内側のより小さな表面積を有する第2表面102とを含む中空管状複合材料CMP1製品100の例が示される。製品の長手軸に平行な最長寸法L2を規定する第1端部END1および第2端部END2は、第1表面101または第2表面102のいずれかに配置することができる。図6cには、長さL3、幅W3、高さH3を有し、第1表面101を有する第1側面と第2表面102を有する第2側面とを含む矩形複合材料CMP1製品100の例が示される。製品の長手軸に平行な最長寸法L3を規定する第1端部END1および第2端部END2は、第1表面101または第2表面102のいずれかに配置することができる。図6dには、メルトフロー方向SFLVに平行な長さL4を有し、第1表面101を有する第1側面および第2表面102を有する第2側面を含む射出成形矩形複合材料CMP1製品100の例が示される。第1表面101上の複合材料CMP1製品の第1端部END1は、射出点INJ1と第1表面部分POR1とを含んでもよい。第1表面101上の複合材料CMP1製品の第2端部END2は、第2表面部分POR2を含んでもよい。あるいは、図6eに示されるように、第2表面部分POR2は、複合材料CMP1製品100の第2表面102上にあってもよい。複数の射出点INJ1,INJ2があってもよい。一般的に、複数の射出点INJ1,INJ2が表面101に存在するとき、第2端部END2は、表面101上の全ての射出点から最も遠い距離として規定することができる。さらに、複数の射出点INJ1,INJ2が、第1射出点INJ1が第1表面101上にあり、第2射出点INJ2が第2表面102上にあるように存在するとき、第2端部END2は、第1表面101または第2表面102のいずれか上の全ての射出点INJ1,INJ2からの最長距離であって、実質的に表面101および/または102に平行な最長距離を有する表面部分POR1として規定することができる。
溶融物は、図5aおよび図5bに示されるように、導入速度v1で導入することができる。より高い導入速度v1は、減少した充填時間をもたらす。加工対象物200は、温度T201を有する第1表面201を含んでもよい。また、加工対象物200は、第2温度T202を有する第2表面202を含んでもよい。第2加工対象物温度T202は、第1加工対象物温度T201と異なっていてもよい。温度T201,T202は、熱可塑性材料がマトリックス材料MTX1に使用されるとき、加工対象物表面温度T201,T202が複合材料CMP1の材料を冷却するために使用することができるように、選択され、制御されてもよい。複合材料表面101を冷却するために、一般的に、金型表面温度T201,T202は、複合材料CMP1の第1温度T1または第2温度T2よりも低い。特に、加工対象物表面温度T201,T202は、複合材料CMP1の表面層100aの挙動を変更するために、製造中に冷却されてもよい。加工対象物表面温度T201と複合材料CMP1表面層温度T1との温度差が大きいとき、より大きい微細凹凸G2を含むより高い微細凹凸表面層を得ることができる。加工対象物表面温度T201は、たとえば、金型の表面温度T201よりも低い温度を有する水または油を循環させるための冷却ラインを使用することによって低減することができる。規定された複合材料CMP1の表面温度T1が達成されると、金型を開いてもよく、複合材料CMP1製品を離型してもよい。加工対象物表面201は、表面粗さRを含んでもよい。一般的に、加工対象物表面201は、所定の粗さ範囲に研磨、スパーク加工、またはサンディングされてもよく、該粗さは加工対象物表面201に隣接する複合材料CMP1表面101に印象を付与することができる。印象は、表面ピークM1などの正の表面偏差または溝M2などの負の表面偏差のいずれかであってもよく、複合材料CMP1製品の表面101の一致した刻印を形成してもよい。
微細凹凸G2は、製品表面101上に配置され、複合材料CMP1の内側に向かって深さd1まで第1表面層100aに延びてもよい。深さd1は、微細凹凸G2の高さh2に等しくてもよく、ここで微細凹凸G2および凹部G1は、露出した複合材料表面101,102を表す輪郭線を規定する。
微細凹凸表面を有する複合材料CMP1製品100を製造する方法は、
− マトリックス材料MTX1を含む複合材料CMP1溶融物であって、表面温度T1を有する複合材料CMP1溶融物を準備し、
− 所定量の有機天然繊維FIB1系材料を複合材料CMP1溶融物に提供し、
− 複合材料CMP1溶融物を表面温度T201と第1粗さレベルとを有する加工対象物200表面201に導入し、
− 複合材料CMP1溶融物を冷却して第2粗さレベルと第3粗さレベルとを含む硬化複合材料CMP1表面101を形成することによって微細凹凸表面を提供し、第2粗さレベルは第1粗さレベルに等しく、第3粗さレベルは第2粗さレベル以下であることを含むことができる。
特に、複合材料CMP1溶融物への所定量の有機天然繊維FIB1系材料の添加は、微細凹凸G2を提供するために使用することができる。有機天然繊維FIB1系材料の量は、10〜90重量%、好ましくは10〜70重量%、最も好ましくは20〜50重量%の範囲であってもよく、ここで重量%は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1ベースの材料とを含む複合材料CMP1溶融物の重量百分率をいう。
好ましくは、表面温度T201が複合材料CMP1溶融物表面温度T1未満であるように選択することは、複合材料CMP1溶融物を硬化複合材料CMP1表面101,102まで冷却する速度を調整するために使用することができる。
本方法は、20℃〜100℃の範囲、好ましくは30℃〜80℃の範囲、最も好ましくは50℃〜80℃の範囲の表面温度T201を含むことができる。これらの温度は、溶融物の温度T1,T2,T3を低下させることを意図するとき、表面温度T201よりも高い温度T1,T2,T3を有する複合材料溶融物を硬化複合材料CMP1表面101,102まで冷却するために使用することができる。
本方法は、導入速度v1を提供して、複合材料(CMP1)溶融物を方向SFLVに流動させることをさらに含んでもよい。速度v1は、複合材料CMP1の充填または押出を制御するために、5〜400mm/s、好ましくは10〜300mm/s、最も好ましくは20〜250mm/s、たとえば25〜220mm/s、または50〜220mm/sの範囲であってもよい。射出成形では、導入速度v1は、溶融物がメルトフローSFLVの方向に規定された距離を伝搬するための時間をいう。押出では、導入速度v1は、メルトフローSFLVの方向への押出ダイからの溶融物の伝搬速度をいう。
特定の表面粗さレベルの複合材料CMP1表面101,102には、プロセスパラメータによって、製造プロセス中に、規定された粗さレベルを有する微細凹凸表面層が提供されてもよい。たとえば、以下のパラメータが、製造時に第3粗さレベルを調整するために使用することができる。
− 有機天然繊維FIB1系材料の量のmorg/mtot比の選択、および/または
− 導入速度v1の選択、および/または
− 加工対象物200の表面温度T201の選択、および/または
− マトリックス材料MTX1の選択、および/または
− 潤滑剤などの添加剤、および/または
− 可塑剤などのメルトフロー向上剤、および/または
− 高い剪断力を与えるパラメータの制御。
製造時における第3粗さレベルの形成は、製造方法を選択することによって調整することができる。たとえば、金型などの加工対象物200を含む成形方法は、金型表面粗さを提供するために使用することができ、これは成形中に複合材料表面上に刻印することができる。微細凹凸表面層の調整は、制御するために便利なパラメータである、射出速度、ショット体積および充填時間などの成形特定プロセスパラメータによって提供されてもよい。成形は、さらに、より大きな空間寸法、不規則な形状または表面曲率を有する製品を提供するための便利な方法である。ダイなどの加工対象物200を含む押出法は、シートまたはブロックなどの平面製品を提供するために使用することができ、該平面製品は、一般的に、0.05ミリメートルから数ミリメートルの範囲の、膜厚から複合材料シートの範囲の厚みを含む。押出の導入速度v1は、選択して制御することができ、これはメルトフローSFLVの方向における微細凹凸表面層の調整を可能にする。さらに、押出複合材料CMP1溶融物を加工することによって、第1および第2複合材料表面101,102が、異なる微細凹凸表面層を得るように形成されてもよい。これは、たとえば表面の光沢、摩擦、色または他の機能的特徴に影響を与えることができる。
さらに、複合材料CMP1製品100の表面粗さを高める方法は、
− マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含み、一次表面粗さを有する一次表面層を有する、複合材料CMP1製品100を準備し、
− 複合材料CMP1の材料の一次表面101,102層を加熱によって軟化させ、
− 軟化した表面層を冷却することによって、二次表面粗さを有する複合材料CMP1の材料表面の二次表面101,102層を提供することを含むことができる。
特に、微細凸凹表面の粗さレベルは、製品の形状が維持されるように、複合材料CMP1製品100を提供した後に増大させることができる。一次表面粗さは、二次表面粗さの90%以下であってもよい。
製造方法および、たとえばプロセス条件および製造プロセスに使用される材料などのプロセスパラメータを選択することによって、複合材料CMP1製品表面上の微細凹凸表面層の所望の粗さレベルを選択することができる。微細凹凸表面は、複合材料CMP1の製品の製造後の複合材料CMP1製品の露出面をいう。複合材料CMP1製品の露出面は、コーティング層を含むようにさらに加工してもよい。
第3粗さレベルを製造時に調整する方法は、たとえば有機天然繊維FIB1系材料の量を選択する、および/または導入速度v1を選択する、および/または加工対象物200の表面温度T201の選択する、および/またはマトリックス材料MTX1を選択することを含むことができる。さらに、製造時に第3粗さレベルの形成を調節することは、製造方法を選択することによって行うことができる。
表面101上のより高い微細凹凸、または第3粗さレベルは、たとえば有機天然繊維FIB1系材料の量を増加させる、および/または導入速度v1を減少させる、および/または加工対象物200の表面温度T201を低下させることによって提供され得る。
表面101上のより低い微細凹凸、または第3粗さレベルは、たとえば有機天然繊維FIB1系材料の量を減少させる、および/または導入速度v1を増加させる、および/または加工対象物200の表面温度T201を増加させることによって提供され得る。
以下の表1、表2および表3は、低速射出時間および高速射出時間における射出成形複合材料CMP1製品の例である。試料1および試料2は、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料とマトリクス材料MTX1とを含む複合材料CMP1の製品であり、各試料は、平坦面101と35x65x1mmの寸法(W3,L3,H3)とを有した。試料1の射出時間は0.2sであり、試料2の射出時間は1.7sであった。有機天然繊維FIB1系材料はセルロースを含み、マトリックス材料MTX1はポリプロピレンを含んだ。導入速度v1の差は、CIELabカラー、色差ΔE、色分散ΔE、および表面粗さRaで示されるように、微細凹凸表面層のレベルに影響を与える。
試料1は、射出時間0.2sおよび色差ΔE値3.5であり、試料2は、射出時間1.7sおよび色差ΔE値4.4であった。試料1および2の間の色測定によって示されるように、染色表面と未染色表面との間の色差ΔEは、より長い射出時間を有する複合材料CMP1表面(試料2)においてより高くなる。
試料1は、射出時間0.2sおよび染色表面の色分散ΔE値0.71であり、試料2は、射出時間1.7sおよび染色表面の色分散ΔE値2.75であったd。試料1および2の間の色測定によって示されるように、染色表面の色分散ΔEは、より長い射出時間を有する複合材料CMP1表面(試料2)においてより高くなる。
試料1は、射出時間0.2s、平均表面粗さRa値0.96であり、試料2は、射出時間1.7s、平均表面粗さRa値2.55であった。試料1および2の間の表面粗さ測定によって示されるように、表面粗さRaは、より長い射出時間を有する複合材料CMP1表面(試料2)がより高い。表3は、表面の算術平均高さと、表面の二乗平均高さが、より低い導入速度v1を有する試料においてより高いことを示している。また、表面の最大高さと表面の最大粗さは、導入速度v1を有する試料においてより大きくなる。結果として、導入速度v1は、複合材料CMP1製品の表面101,102上への微細凹凸表面層の形成を制御するために使用され得る。
以下の表4および表5は、低速射出および高速射出速度v1におけるマトリックス材料MTX1を含む射出成形複合材料CMP1製品の他の例である。試料3および試料4は、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1製品であり、試料5および試料6は、20重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1製品であり、各試料は、平坦面101有し、規格ISO527試験片1A型に基づく寸法を有した。試料3および5は、23cm/sの射出速度を有し、試料4および6は、250cm/sの射出速度を有した。有機天然繊維FIB1系材料はセルロースを含み、マトリックス材料MTX1はポリプロピレンを含んだ。導入速度v1の差は、CIELabカラー、色差ΔEおよび色分散ΔEで示されるように、微細凹凸表面層のレベルに影響を与える。
試料3は、射出速度23cm/s、染色色分散でΔE値5.14、色差ΔE値16.7であった。試料4は、射出速度250cm/s、染色色分散ΔE値1.24、色差ΔE値4.6であった。試料3および4の間の色測定によって示されるように、染色表面の色分散ΔEおよび色差ΔEより高い射出速度v1を有する複合材料CMP1表面(試料4)においてより低くなる。
試料5は、射出速度23cm/s、染色色分散ΔE値1.45、色差ΔE2値8.5であった。試料6は、射出速度250cm/sの射出速度、染色色分散ΔE値0.98、色差ΔE値3.7であった。試料5および6の間の色測定によって示されるように、染色表面の色分散ΔEおよび色差ΔEは、より高い射出速度v1を有する複合材料CMP1表面(試料6)においてより低くなる。さらに、表4および表5は、より高い量の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1製品がより高い染色および未染色色分散E値および色差ΔE値を有することを示す。したがって、有機天然繊維FIB1系材料の添加量は、微細凸凹表面層に影響を与える。
以下の表6は、25℃のより低い金型温度および75℃のより高い金型温度における射出成形複合材料CMP1製品の他の例である。試料7および試料8は、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料とマトリクス材料MTX1とを含む複合材料CMP1製品であり、各試料は、平坦面101を有し、規格ISO527試験片1A型に基づく寸法を有した。有機天然繊維FIB1系材料はセルロースを含み、マトリックス材料MTX1はポリプロピレンを含んだ。金型温度T201の差は、CIELabカラー、色差ΔEおよび色分散ΔEで示すように、微細凹凸表面層のレベルに影響を与える。
試料7は、金型温度25℃、染色色分散ΔE値4.26、色差ΔE値4.6であった。試料8は金型温度75℃、染色色分散ΔE値1.45、色差ΔE値3.0であった。試料7および8の間の色測定によって示されるように、染色表面の色差ΔEは、より高い金型温度T201を有する複合材料CMP1表面(試料8)においてより低くなる。さらに、より高い金型温度T201において、染色色分散ΔEは、より低い値を有する。
以下のチャート1および表7は、種々の金型表面粗さレベルにおけるマイクロメートルでの射出成形複合材料CMP1の表面粗さの一例である。ポリプロピレンポリマだけを含む製品表面の粗さは、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1の粗さと比較した。
上述の実験データは、鏡面光沢仕上げを有するポリマからなる加工対象物表面201を用いて製造される射出成形製品表面101が、複合材料CMP1よりも低い表面粗さを有することができることを示す。しかしながら、マトリックス材料MTX1を含む複合材料CMP1への有機天然繊維FIB1系材料の添加は、より高い粗さR値の鏡面光沢仕上げを有する表面101をもたらすより高い微細凹凸表面層を提供する。微細凹凸表面の粗さレベルは、金型表面201が傷のない構造を含むとき、金型の表面粗さよりも小さいレベルである。微細凹凸面レベルは、たとえば、CIELab色差または分散のような、または表面光沢のようなインク吸収性試験によって測定することができる。
図7aおよび図7bは、射出成形によって複合材料CMP1製品を提供する例を示す。一般的に、射出成形プロセスは、異なる操作を含むサイクルを有する。加工対象物200は、最初に閉じ、続いてたとえば往復スクリューによって、加工対象物200キャビティ内に複合材料CMP1の材料を射出する複数の部品を含むことができる。溶融複合材料CMP1は、ノズルなどの射出点INJ1を介して加工対象物200(金型)の内部に導入可能であり、複合材料CMP1の材料が、加工対象物200を充填するように、加工対象物200に入り、加工対象物200に伝播することを可能にする。射出点INJ1は、加工対象物200の端部近傍に配置されてもよい。複数の射出点のINJ1があってもよい。射出点INJ1が加工対象物200の端部近傍にあるときに、加工対象物200の端部が溶融複合材料CMP1によって最初に充填される。複合材料CMP1製品の端部は、複合材料CMP1製品の第1端部END1をいう。速度v1で導入される溶融複合材料CMP1が、メルトフローSFLVの方向に加工対象物200内を伝播するとき、特に、複合材料CMP1が全ての方向において等しいメルトフロー抵抗を有するとき、射出点のINJ1から最も遠い加工対象物200の他端部は、最後に充填される。一般的に、メルトフローは、流動抵抗が最も低い領域で最も速い。したがって、端部END2は究極点であってもよく、メルトフローは停止してもよく、換言すれば、端部END2は最後に充填される地点であってもよい。この端部は、複合材料CMP1製品の第2端部END2をいう。あるいは、射出点が加工対象物200の中央部にあるとき、複合材料CMP1の材料は、一般的に加工対象物200内を半径方向に伝播して、加工対象物200の中央部が最初に充填され、複合材料CMP1製品の第1端部END1を形成し、加工対象物200の周面201は、最後に充填される。周面201は、それによって、射出点INJ1から最も遠い複合材料CMP1製品の境界を形成してもよく、複合材料CMP1製品の第2端部END2と呼ぶ。金型設計に依存して、1以上の射出点INJ1があってもよい。複数の射出点INJ1が使用されるとき、製品表面101上の射出点INJ1のいずれかに対して最長距離を有する表面部分POR1が、複合材料CMP1製品の第2端部END2として規定することができ、一方で、いずれかの射出点INJ1、好ましくは他端部END2から最も遠く離れた射出点が、複合材料CMP1製品の第1端部END1として規定することができる。押出および回転成形などの方法は、射出点INJ1を含まないが、複合材料CMP1製品の第1端部END1と複合材料CMP1製品の第2端部END2とは、図6a、図6bおよび図6c、図6dおよび図6eに示されるように、同一表面上の製品の対向する端部であるように規定されている。このような製品100を測定するとき、測定が実行される表面部分POR1,POR2は、好ましくは製品の両端部END1,END2から選択されてもよい。押出製品100を製造するとき、END1およびEND2を含む表面101は、カレンダーロールまたはニップロールで最も長い接触時間を有する表面をいうことがある。このような押出製品100を測定するとき、測定が実行される表面部分POR1,POR2は、好ましくは製品の両端部END1,END2から選択されてもよい。加工対象物200キャビティが完全に充填されると、保持圧力は、任意の材料の収縮を補償するために維持することができる。次のステップでは、、「ショット」と呼ばれる次の量の複合材料CMP1溶融物がスクリューに供給されるように、スクリューが後退されてもよい。複合材料CMP1製品が固体状態まで冷却されたとき、金型が開かれ、部品が排出されてもよい。射出時間は、たとえば1秒未満から数秒の範囲で変化してもよい。少量の射出成形材料に対して、たとえばショット体積が26立方センチメートル(cm)未満であるとき、0.1〜0.4秒の範囲などの1秒未満の射出時間は、高速射出ということができる。より大きな体積の射出成形材料に対して、たとえばショット体積が1000立方センチメートル(cm)以上であるとき、1〜5秒の範囲などの1秒以上の射出時間は、高速射出ということができ、たとえば6〜10秒以上は、低速射出ということができる。
以下の表8は、射出体積(cm)と射出時間(s)との関係を示す。射出時間の定義は、第1閾値Timepoint1と第2閾値Timepoint2とを用いて規定することができる。第1閾値Timepoint1値以下の射出時間は、高速射出として規定することができ、第1閾値Timepoint1値よりも大きく、かつ第2閾値Timepoint2値未満の射出時間は、中間射出時間として規定することができ、第2閾値Timepoint2値以上の射出時間は、低速射出として規定することができる。高速射出時間、中間射出時間および低速射出時間に対する最大射出時間は、1ショットの間に製造された製品100の体積に依存する。製品100または1ショットの体積がまたはワンショットが等しいまたは5cm以下であるとき、高速射出の射出時間は0.1秒以下であり、中間射出の射出時間が0.1秒を超え、0.2秒以下であり、低速射出の射出時間は0.2秒を超える。
製品100または1ショットの体積が5cmを超え、10cm以下であるとき、高速射出の射出時間は0.15秒以下であり、中間射出の射出時間は0.15秒を超え、0.3秒以下であり、低速射出の射出時間は0.3秒を超える。
製品100または1ショットの体積が10cmを超え、20cm以下であるとき、高速射出の射出時間は0.25秒以下であり、中間射出の射出時間は0.25秒を超え、0.4秒以下であり、低速射出の射出時間は0.4秒を超える。
製品100または1ショットの体積が20cmを超え、50cm以下であるとき、高速射出の射出時間は0.4秒以下であり、中間射出の射出時間は0.4秒を超え、0.6秒以下であり、低速射出の射出時間は0.6秒を超える。
製品100または1ショットの体積が50cmを超え、100cm以下であるとき、高速射出の射出時間は0.6秒以下であり、中間射出の射出時間は0.6秒を超え、1.0秒以下であり、低速射出の射出時間は1.0秒を超える。
製品100または1ショットの体積が100cmを超え、250cm以下であるとき、高速射出の射出時間は1.0秒以下であり、中間射出の射出時間は1.0秒を超え、1.2秒以下であり、低速射出の射出時間は1.2秒を超える。
製品100または1ショットの体積が250cmを超え、500cm以下であるとき、高速射出の射出時間は1.2秒以下であり、中間射出の射出時間は1.2秒を超え、2.0秒以下であり、低速射出の射出時間は2.0秒を超える。
製品100または1ショットの体積が500cmを超え、1000cm以下であるとき、高速射出の射出時間は2.0秒以下であり、中間射出の射出時間は2.0秒を超え、3.0秒以下であり、低速射出の射出時間は3.0秒を超える。
製品100または1ショットの体積が1000cmを超え、2000cm以下であるとき、高速射出の射出時間は3.0秒以下であり、中間射出の射出時間は3.0秒を超え、4.0秒以下であり、低速射出の射出時間は4.0秒を超える。
製品100または1ショットの体積が2000cmを超え、4000cm以下であるとき、高速射出の射出時間は4.0秒以下であり、中間射出の射出時間は4.0秒を超え、5.0秒以下であり、低速射出の射出時間は5.0秒を超える。
製品100または1ショットの体積が4000cmを超えるとき、高速射出の射出時間は4.5秒以下であり、中間射出の射出時間は4.5秒を超え、6.0秒以下であり、低速射出の射出時間は6.0秒を超える。
表9は、マトリックス材料MTX1有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1のための射出成形パラメータの例を示す。例では、マトリックス材料MTX1はポリプロピレンを含み、有機天然繊維FIB1系材料は40重量%のセルロース繊維を含んだ。射出成形は、市販の射出成形機Fanuc Roboshot a−100iAを用いて行ったが、ここでスクリュー直径は36mmであり、最大ショット体積は140gであり、各例で使用されるショット体積は26gであった。プロセスでは、原料の水分含有量は0.1%未満であり、スクリューの遅延時間は3分の範囲であり、マトリックス材料MTX1のメルトフローインデックスは45g/10分(230℃/2.16kg)であった。
本願によれば、射出速度は、5〜400mm/s、好ましくは10〜300mm/s、最も好ましくは25〜250mm/sの範囲、たとえば25、100または220mm/sであり得る。金型表面温度T201は、マトリックス材料の融点Tよりも低くすることができるが、25℃〜280℃の範囲であり得る。加工対象物200に材料を導入するとき、金型温度T201は、より高い導入速度v1を可能にするために、導入時に100℃〜280℃の範囲のように、高くてもよい。金型は、たとえば、微細凹凸の形成を減少させるために短時間で高温に誘導加熱されてもよい。短い誘導加熱は、100℃〜400℃の範囲の温度と、0.1秒〜2秒、好ましくは0.5〜1.5秒の範囲の加熱時間を含むことができる。複合材料溶融物が導入された後、金型温度は、使用されるマトリックス材料MTX1に依存するが、好ましくは25℃200℃の範囲、最も好ましくは30℃100℃の範囲、たとえば30℃または80℃とすることができる。表に示されたパラメータは、変更の値および方向が期待される結果をもたらすであろうこと、すなわち高い射出速度および/またはより高い温度を用いることが、複合材料CMP1表面101,102のより少ない微小凹凸をもたらすという教示を当業者に提供することを意図している。
図8aおよび図8bは、回転成形によって複合材料CMP1製品100を提供する例を示す。回転成形において、複合材料CMP1材料の1ショットを加熱加工対象物200キャビティに粉末として導入してもよい。回転成形において、加工対象物表面201は、したがって、製造処理の初めに複合体のT1,T2,T3よりも高い表面温度T201を有していてもよい。製造中に、加工対象物200は、CMP1複合材料を溶融物まで加熱する。加工対象物表面201を加熱し、当該加工対象物200を角速度w1で垂直軸AX1の周囲、有利には、軸AX1に垂直な他の軸の周囲をゆっくりと回転させることによって、軟化複合材料CMP1材料は、分散し、加工対象物200の表面291に張り付き、加工対象物201に隣接した第1表面101と加工対象物表面201に対して押し付けられない第2表面とを有する複合体100を形成する。加工対象物温度T201は、その後冷却によって低下し、複合体溶融物を製品表面101,102まで硬化することが可能であってもよい。第2表面102は、第1表面とは異なる粗さ値Rを有してもよい。複合材料CMP1製品の厚みの変化を低減するために、加工対象物200は、加熱段階および冷却段階中に回転し続けてもよい。成形法は、一致融点物体の多量の製造のために費用効果が高い。さらに、加工対象物200の表面201は、複合材料CMP1製品の表面上に鏡像として移される粗さ値Rを含むように選択されてもよい。さらに、第2表面102は、任意の加工対象物200の凹部G1なしで提供されてもよい。
図9aは、押出によって複合材料CMP1製品100を提供する例を示す。押出は、たとえば、シート押出、発泡押出、ワイヤおよびケーブル押出、繊維、フィラメントおよびテープ押出、パイプ押出、または鋳造もしくはコーティングなどの押出法を含んでもよい。押出は、単層または多層押出法であってもよい。複合材料CMP1製品が、30マイクロメートル〜10ミリメートルの範囲、たとえば30マイクロメートル〜120マイクロメートルの範囲または100マイクロメートル〜10000マイクロメートルの範囲または400マイクロメートル〜10000マイクロメートルの範囲、好ましくは400マイクロメートル〜8000マイクロメートルの範囲、最も好ましくは400マイクロメートル〜6000マイクロメートルの範囲などの数ミリメートルの最大厚みを有するとき、押出法は、BOPP、吹込またはキャストフィルム押出などのフィルム押出法を含んでもよい。複合材料CMP1は、スクリューINPUT1によってダイ300に押しつけられてもよい。ダイ300は、複合材料CMP1を成形するために所望の形状を有する先端のようなノズル301を含んでもよい。ダイ300のノズル301において、複合体は、温度T300を有するダイ300を通ってメルトフローSFLV方向に排出されてもよい。押出成形された複合材料CMP1は、第1の表面102と第1温度T1とを有する第1表面層100aと、第2温度T2を有する内部層100bとを含んでもよい。一般に、複合材料CMP1の表面層100aにおける第1温度T1は、複合材料CMP1の内部層100bにおける第2温度T2よりも低くてもよい。押し出された複合材料CMP1は、第2表面202をさらに含んでもよく、押出された複合材料CMP1は、第2表面102を有し、温度T4を有する上部表面層100dを含んでもよい。上部表面層100dは、第1表面層100aとは異なり、第2表面102は、加工対象物200の凹部G1を全く含むことなく提供されてもよい。第1表面層100aは、表面401と第1表面層100aの温度T1よりも低い温度T400とを有する搬送ユニット400によって冷却されてもよい。
図10a、図10bおよび図10cは、熱成形によって複合材料CMP1製品100を提供する例を示す。熱成形は、製造される複合材料CMP1製品の厚みに、および成形される複合体シートの厚みに応じて薄型、中型または圧型熱成形を含んでもよい。一般的に、熱成形は、鋳型200上におけるシートなどの加熱された複合材料CMP1製品100の成形を含んでもよい。熱成形において、複合材料CMP1製品100は、30マイクロメートル〜10ミリメートルの範囲、たとえば30マイクロメートル〜120マイクロメートルの範囲または100マイクロメートル〜10000マイクロメートルの範囲または400マイクロメートル〜10000マイクロメートルの範囲、好ましくは400マイクロメートル〜7500マイクロメートル、最も好ましくは400マイクロメートル〜6000マイクロメートルの範囲などの数ミリメートルまでの厚みを含んでもよい。複合材料CMP1製品100の成形は、複合材料CMP1製品100の第1表面101に真空を導入し、当該製品の第1表面101を加工対象物200の表面201に対して保持することによって実施されてもよい。図10aに示されるように、複合材料CMP1製品100の第2表面102に熱HEAT1を提供することによって、複合材料CMP1製品100の温度T1,T3が上昇し、当該複合材料CMP1製品100が軟化してもよい。熱HEAT1は、第1表面101と第2表面102との両方に提供され、複合材料CMP1材料を軟化させてもよい。製品100の両方の表面101,102に熱HEAT1を提供するための便利な方法は、たとえば赤外線によるものであってもよい。複合材料CMP1製品の第1および/または第2表面101,102に熱HEAT1を提供した後、第1および/または第2表面101,102は、複合材料CMP1製品の表面温度T1,T3よりも低い表面温度T201を有する加工対象物200によって冷却されてもよい。図10bに示されるように、軟化複合材料CMP1製品100は、加工対象物200の形成された鏡像に一致する。加工対象物200の温度T201は、熱可塑性材料が使用されるとき、加工対象物表面温度T201が製品100の温度T1,T3よりも低く、複合材料CMP1材料を冷却することができるように選択および制御されてもよい。製品100が固体状態まで冷却された後、それは、加工対象物200から除去されてもよい。また、熱成形において、加工対象物201は、製造処理の初めに、複合材料製品の温度T1,T3よりも高い表面温度T201を有してもよい。たとえば加熱空気または加熱表面によって熱HEAT1を第2表面102に提供する代わりに、熱HEAT1は、第1表面101と第2表面102の両方に提供され、複合材料CMP1材料を軟化させてもよい。製品100の両方の表面101,102に熱HEAT1を提供するための便利な方法は、たとえば、赤外線放射によるものであってもよい。複合材料CMP1製品100の第1および/または第2表面101,102に熱HEAT1を提供した後、第1および/または第2表面101,102は、複合材料CMP1製品100の表面温度T1,T3よりも低い表面温度T201を有する加工対象物200によって冷却されてもよい。加熱が低減され、および/または複合体が固体状態に冷却されると、それは加工対象物200から除去されてもよい。代替的に、またはそれに加えて、複合材料CMP1シートの成形は、複合材料CMP1製品100の第1表面101および/または第2表面102上に空気圧のような圧力を導入し、成形処理を補助することによって実施されてもよい。熱成形は、たとえば、カップ、蓋、トレー、ブリスター、クラムシェルまたは食品用、医療用、および一般的な小売業用の他の類似製品などの容器を製造するために使用されてもよい。さらに、熱成形は、医療用画像診断装置、携帯電話、電子機器、楽器または玩具などの様々な装置のための筐体の製造を含んでもよい。また、品目は、いくつか例を挙げると、車両ドアおよびダッシュパネル、冷蔵庫ライナー、ユーティリティビークルのベッドまたはプラスチックパレットなどのカバーであってもよい。
複合材料CMP1100の表面粗さを向上させる方法は、したがって、
− マトリックス材料MTX1と、初期表面粗さレベル、初期光沢値および初期摩擦係数を有する初期表面層を備える有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1を提供することと、
− 前記複合材料CMP1製品材料の前記初期表面層101,102を加熱によって軟化させることと、
− 前記軟化された表面層を冷却することによって、第2表面粗さレベル、第2光沢値および第2摩擦係数を有する前記複合材料CMP1材料表面の第2表面層101,102を提供し、前記第2表面粗さレベルは、初期表面粗さレベルとは異なり、および/または第2光沢値は、初期光沢値とは異なり、および/または第2動摩擦係数値が初期動摩擦係数値とは異なることとを含む。
特に、複合材料CMP1製品は、熱可塑性マトリックス材料MTX1と、初期表面粗さレベル、初期光沢値および初期摩擦係数値を有する有機天然繊維FIB1系材料とを含んでもよい。複合材料CMP1は、当該複合材料CMP1を加熱および冷却することによって初期表面101,102層が第2表面101,102層に変換されるように配置された組成物を含んでもよく、当該第2表面101,102層は、初期表面粗さレベルとは異なる第2表面粗さレベル、および/または初期光沢値とは異なる第2光沢値、および/または初期摩擦係数値とは異なる第2摩擦係数値を有する。
複合材料CMP1の初期表面101,102層が第2表面粗さレベル、第2光沢値または第2摩擦係数値を有する第2表面101,102層に変換することは、たとえば前記複合材料CMP1初期表面101,102層を2〜6分間の範囲、好ましくは4〜6分間の範囲で280℃未満の温度であるが、温度Theatを少なくとも20℃、好ましくは少なくとも30℃越えて加熱することによって得られてもよく、温度Theatは、熱可塑性マトリックス材料MTX1の融点Tまたはガラス転位温度Tgから選択されてもよく、温度T,Tのいずれが高くてもよい。融点が存在しない複合材料CMP1製品では、ガラス転移温度Tが選択されてもよい。温度Theatは、少なくとも初期表面層101,102の軟化または溶融を可能にする温度であり、表面層101,102特性は、処理中に変化してもよい。たとえば自動車のダッシュボードパネルおいて、加熱による表面特性の変化が使用されてもよい。パネルは、太陽光を反射してもよいので、高い光沢を有してもよい。ダッシュボード表面の選択された部分を再加熱することによって光沢が低下し、反射が減少してもよい。代替的に、または追加して、ダッシュボード表面の摩擦は、ダッシュボード表面の選択された部分を再加熱することによって増加され、駐車券、紙またはシートのような物質または物体の滑りを防止または低減してもよい。
図11a、図11b、図11cおよび図11dは、本発明の実施形態に係る実施例を提供し、どのように複合材料CMP1製品100の熱成形または加熱を使用して当該複合材料CMP1表面の表面特性が変化するかを提供する。特に、温度TGAS1を有する気体GAS1にさらされた複合材料CMP1製品表面102の熱成形または加熱は、負の表面偏差を含む微細凹凸G2と、正の表面偏差を含む微細凹凸B1とを有する表面102を提供するために使用されてもよい。有利には、向上した微細凹凸表面粗さは、製品の形状を維持することによって、選択された表面101,102上に得られてもよい。さらに、表面部分POR1にのみ熱を提供することによって、製品残部における初期表面粗さが維持されている間に表面101,102の部分が影響を受けてもよい。負の表面偏差を含む微細凹凸G2は、深さh2および幅w2を有してもよい。微細凹凸B1は、高さh1および幅w1を有してもよい。特に、表面102の特性は、たとえば、マトリクス材料MTX1の溶融温度Tよりも高い温度TGAS1を有する空気などの加熱ガスを用いて熱HEAT2を上部表面層100dにのみ提供し、当該層100dを軟化させるか、または赤外線照射することによって変化してもよく、したがって製品表面102上に微細凹凸G2,B1を提供してもよい。さらに、表面層100dのみを加熱することによって、複合材料CMP1製品100の幾何学的形状が維持されてもよい。前記方法は、マトリックス材料MTX1と初期表面粗さを有する初期表面層102を有する有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1を提供することと、前記複合材料の前記初期表面層102を加熱によって軟化することと、軟化された表面層を冷却することによって第2表面粗さを有する前記複合体材料表面の第2表面層102を提供することとを含んでもよい。冷却された第2層102は、より高い表面粗さ値Rまたは表面摩擦係数値を含んでもよい。初期表面粗さ値は、第2表面粗さの90%未満であってもよい。粗さ値は、たとえば、レーザー走査共焦点顕微鏡(LSCM)などの表面形状測定装置を用いることによって、またはインク吸収試験法を用いることによって熱成形前後で表面から測定されてもよい。初期表面層101と第2表面層101とは、異なる摩擦特性をさらに有してもよく、当該摩擦特性は、たとえばスキッドテスター装置を用いて測定されてもよい。加工対象物表面201に対して押し付けられる表面101は、負の表面偏差と、凹部G1とを含む微細凹凸G2を備えてもよい。しかしながら、加工対象物表面201は、正の表面偏差を含む微細凹凸B1の形成を防止してもよい。図11aおよび図11bの向きは、メルトフローSFLVの方向が、観察者から離れる方向Sであるように、凹部G1と微細凹凸G2との高さの相違を示すように選択された。
図12a,図12b,図12cおよび図12dは、複合材料CMP1製品100上の微細凹凸G2,G3の形状を示す。図12aは、微細凹凸G2,G3を含む複合材料CMP1製品表面101を示す。図12bは、複合材料CMP1製品100のA−A断面を示す。微細凹凸G2,G3は、製品100の製造方法によって様々な形状を有してもよい。たとえば、複合材料CMP1溶融物の押出または成形を含む方法は、深さh2、幅w2および長さL2、およびメルトフロー方向SFLVに細長い形状を有する微細形状G2を生じてもよい。代替的に、または追加して、複合材料CMP1製品100表面の熱成形または加熱を含む方法は、深さh6、幅w6および長さL6を有する微細凹凸G3を生じてもよい。.一般的に、複合材料CMP1製品100の表面101,102上に形成される微細凹凸G2,G3は、細長いまたは楕円形状を含んでもよく、最大寸法は、微細凹凸G2,G3の長さL2,L6で示され、微細凹凸G2,G3の幅w2,w6は、長さL2,L6に垂直な寸法を示す。言い換えれば、微細凹凸G2,G3の長さL2,L6は、幅w2,w6よりも長くてもよい。微細凹凸G2,G3の形状は、凹凸を含んでもよい。
微細凹凸G2の寸法は、変化してもよい。微細凹凸G2,G3の深さh2,h6は、0.1μm〜20μmのような40μm未満であってもよい。有利には、微細凹凸G2,G3の深さh2,h6は、0.1μm〜10μmのような10μm以下であってもよい。
複合材料CMP1製品100の表面101上の微細凹凸G2,G3の間の寸法は、異なってもよい。たとえば、10%〜90%のような少なくとも10%の微細凹凸G2,G3は、少なくとも1対1の幅/高さアスペクト比、および/または少なくとも1対1の長さ/幅アスペクト比を有してもよい。
微細凹凸G2,G3は、複合体製品100の表面101,102の特性に影響を与えてもよい。微細凹凸G2,G3は、空気などのガス状物質が微細凹凸G2,G3の底にそって流れる割れ目を形成してもよい。このことは、表面101,102が接触する際に有利であり得る。微細凹凸G2,G3は、増加した比表面積を提供してもよく、たとえば、表面101,102を手で触れることから水分を吸収してもよく、表面101,102は接触の際により自然な感触を有してもよい。また、微細凹凸G2,G3のアスペクト比は、表面101,102の表面張力を変化させてもよい。不均一な表面を形成することによって表面張力が増加されてもよく、複合材料CMP1製品100の表面101,102上における液体の拡散を向上し得る。
複合材料CMP1製品上に提供される微細凹凸表面層は、製品の表面特性に寄与する。特に、製品の摩擦特性は、向上させるために注目された。摩擦特性は、製品が別の製品または使用者に接触させて使用される用途に利益をもたらし得る。複合材料CMP1製品が水などの湿気にさらされてもよい多くの用途は、製品が接触する2つの固体表面の相対的な横方向移動に抵抗することを必要とし得る。このことは、安全機能であってもよく、製品の機能性を高めてもよい。たとえば、ハンドルまたは表面が濡れた状態でより高い摩擦係数を保持するとき、ハンドルのグリッピングまたは表面上の歩行は、滑るリスクを減少し得る。さらに、運動エネルギーは、摩擦を有する動きが生じると熱に変換され、微細凹凸G2を含む微細凹凸表面層に組み合わせられ、より自然な感覚を有する表面に寄与し得る。たとえば、使用者は、プラスチックなどを含む表面などの他の表面に対する好ましい選択肢として複合材料CMP1製品表面を経験し得る。
摩擦測定
複合材料CMP1製品表面の摩擦は、たとえば製品表面の摩擦係数を比較することによって測定されてもよい。摩擦係数は、静的または動摩擦係数であってもよい。複合表面の特性は、異なる方向、または湿式もしくは乾式状態などの異なる状態において異なる摩擦係数を含んでもよい。乾式状態は、乾燥複合材料CMP1製品から測定された大気から取り込まれる水分を記載する実施形態において示されるような状態であって、摩擦係数が測定される複合材料CMP1製品の試料が測定前に80℃で48時間乾燥させられるべきである状態を表す。湿潤状態は、測定される全表面積に水分が含まれるように蒸留水などの清潔な水を噴霧された乾燥状態の前記試料表面を表す。測定のために添加される水の量は、複合材料CMP1の表面粗さから測定されてもよい。
複合体(CMP1)の表面(101)は、乾燥状態で20μm以下の表面粗さRaを有し、1平方メートルあたり30gの水が表面に添加されてもよい。複合体(CMP1)の表面(101)は、乾燥状態で20μm以上の表面粗さRaを有し、1平方メートルあたり120gの水が表面に添加されてもよい。
図13aおよび図13bは、溝GRV1とピークPEAK1とを有する表面を備える複合材料CMP1製品を示す。そのような複合材料CMP1製品の例は、フィンランド特許出願第FI20115741号に記載されたようなデッキボードである。このような複合材料CMP1製品表面の摩擦が湿潤状態で測定されたとき、噴霧によって添加される水の量は、ピークPEAK1および溝GRV1間の高低差hSURFに関連して測定されてもよい。ピークPEAK1と溝GRV1との間の高さhsurfは、0.5mm〜2mmの範囲内のような0.5mm以上であってもよい。複合材料CMP1製品の表面101に噴霧される水WATERの量は、高さhsurfに依存する。水WATERの量が多いとき、水面(SURFW)レベルは、表面101の上部に近い。水面(SURFW)レベルが前記高さhSURFの90%に達したとき、表面101は、湿潤状態であると定義される。したがって、湿潤および乾燥状態における動摩擦係数が輪郭を有する複合材料CMP1表面101から測定されるとき、湿潤状態は、水(WATER)が少なくとも0.5mmの高さhSURFを有する溝(GRV1)を有する複合体(CMP1)表面(101)に噴霧され、溝における水面(SURF)レベルが前記高さhSURFの90%に達した状態を表す。
動摩擦係数を測定するための測定法は、たとえばCooper Wessex Pendulum Skid Tester CRT−PENDULUM−SK1805装置で実施されてもよい。測定される複合材料CMP1試料は、可能な場合は、好ましくは少なくとも150×300×3.3mm(長さ、幅、厚み)平板であってもよい。より小さい領域を含む製品表面は、動摩擦係数を測定するために使用することができるが、試料は、測定を可能にするために支持体に最初に固定されるべきである。Cooper Wessex Pendulum Skid Tester CRT−PENDULUM−SK1805装置を用いることによって、動摩擦は、試料表面の表面を掃くように備えられるラバースライダを備える振動アームの減速度を測定することによって測定される。振動アームの大きな減速度は、試料表面上のより高い動摩擦と相関する。前記装置を用いる動摩擦係数の測定は、ユーザマニュアル(Cooper Wessex Pendulum Skid Tester CRT−PENDULUM−SK1805, Issue 1. 22.12.11)に示されるように実施されてもよい。また、以下の基準は、表面摩擦特性の測定を表す。英国式振り子試験機を用いて表面摩擦特性を測定する試験方法 ASTM E303:93
Cooper Wessex Pendulum Skid Tester CRT−PENDULUM−SK1805装置で測定される動摩擦係数の値は、より高い値が、より高い動摩擦を表すように、0以上の範囲に与えられる。値0は、振り子が掃引中に試料表面の表面に接触しない測定値を表す。0を超え25未満の値は、最も高い滑りやすさ(より低い動摩擦)を有する表面を表し、25〜36の範囲の値は、中程度の滑りやすさを有する表面を表し、36を超える値は、低い滑りやすさ(高い動摩擦)を有する表面を表す。摩擦係数の値は、表面部分(POR1,POR2)からの複数の測定値の平均値として測定されてもよい。このことは、測定値の数値平均化と、変動係数の決定を可能にする。さらに、複数の測定値は、より多くの情報をもたらし、測定脚気の代表性を向上させるために使用されてもよい。
たとえば、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1製品を製造することができ、
− マトリックス材料MTX1は、熱可塑性ポリマを含み、
− 前記複合材料CMP1の表面101,102は、参照動摩擦係数値FR1,FR3,FR5を有し、
− 前記複合材料CMP1の表面101,102は、動摩擦係数値FR2,FR4,FR6を有し、前記参照動摩擦係数の値FR1,FR3,FR5は、動摩擦係数値FR2,FR4,FR6とは異なる。複合材料CMP1は、乾燥状態の第1参照動摩擦係数値FR1と、湿潤状態の第1動摩擦係数値FR2とを有する第1複合材料CMP1製品表面101上に第1表面部分POR1を含んでもよい。複合材料CMP1は、質量流SFLVの方向に平行な第1方向において第2参照動摩擦係数値FR3と、質量流SFLVの方向に垂直な第2方向において第2動摩擦係数値FR4とをさらに含む。複合材料CMP1製品は、第3参照動摩擦係数値FR5を有する第1表面上に第1表面部分POR1と、第3動摩擦係数値FR6を有する第2表面102上に第2表面部分POR2とを有する。
第1動係数値FR2は、第1参照動摩擦係数値FR1とは異なってもよい。第1動摩擦係数値FR2は、たとえば、第1参照動摩擦係数値FR1の35%〜85%の範囲、好ましくは40%〜80%の範囲、最も好ましくは45%〜75%の範囲であってもよい。
第2参照動摩擦係数値FR3は、第2動摩擦係数値FR4と異なってもよい。第2動摩擦係数値FR3は、第2動摩擦係数値FR4の35%〜95%の範囲内、好ましくは40%〜90%の範囲内、最も好ましくは45%〜85%の範囲内であってもよい。
第3の参照動摩擦係数値FR5は、第3の動摩擦係数値FR6と異なってもよい。第3動摩擦係数値FR6は、第3参照動摩擦係数値FR5よりも、少なくとも5%、または好ましくは少なくとも10%、またはより好ましくは少なくとも15%低くてもよい。第3参照動摩擦係数値FR5は、質量流SFLVの方向に平行な方向であってもよい。第3動摩擦係数値FR6は、質量流SFLVの方向に平行な方向であってもよい。第3参照動摩擦係数値FR5は、質量流SFLVの方向に垂直な方向であってもよい。第3動摩擦係数値FR6は、質量流SFLVの方向に垂直な方向であってもよい。動摩擦係数値FR2,FR4,FRF6と、参照動摩擦係数値FR1,FR3,FR5は、平均値であってもよい。
実施例において、動摩擦係数は、第1試料(試料1)、第2試料(試料2)、第3試料(試料3)、第4試料(試料4)、第5試料(試料5)、および第6試料(試料6)の表面から測定された。第1試料は、PLAポリマ(ポリ(乳酸))を含むポリマ生成物であった。第2試料は、マトリックス材料MTX1としてPLAポリマ(ポリ(乳酸))と、30重量%の有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1製品の生成物であった。第3試料および第5試料は、PPポリマ(ポリプロピレン)を含むポリマ生成物であった。第4試料および第6試料は、マトリックス材料MTX1としてPPポリマ(ポリプロピレン)と、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1製品の製品であった。全ての試料は、別々の測定で乾燥状態および湿潤状態で測定された。全ての試料についての測定は、試料の全てが、乾燥状態および湿潤状態で複数回測定されたように繰り返された。測定を繰り返したとき、同一の表面部分POR1は、動摩擦係数を測定するために使用された。試料は、射出成形試料であった。測定結果を以下の表10に示す。
上記例の結果は、動摩擦が微細凹凸表面層を含む複合材料CMP1表面で少し減少することを示す。湿潤状態で維持される摩擦の技術的効果は、台所用品または作業工具ハンドル、まな板またはデッキボードなどの、水分に接触する複合材料製品表面のものであり、複合体表面に対する接触またはグリップは、当該複合体表面が湿潤状態であるときに良好に維持される。たとえば、乾燥状態における第1動摩擦係数値FR1と湿潤状態における第2動摩擦係数値FR2とを有する複合材料CMP1を備えるデッキボードであって、第2動摩擦係数値FR2が35%〜85%の範囲、好ましくは40%〜80%の範囲、最も好ましくは45%〜75%の範囲であるデッキボードは、表面が湿潤状態であるとき、スリップを防止するように機能する。さらに、セルロースなどの有機天然繊維FIB1材料を含む複合体の使用は、一般的に安全であると認識される。したがって、そのような材料は、食品または他の消費者製品と接触する台所用品に使用することができる。
光沢測定
表面光沢値、特に平均表面光沢値は、複合材料CMP1表面上の微細凹凸表面層のレベルを測定するために使用することができる。複合材料CMP1材料における有機天然繊維FIB1系材料の量は、複合体表面101,102層の微細凹凸表面層に影響を与え得る。特に、特定表面層の触感は、複合材料CMP1における有機天然繊維FIB1系材料の量を選択することによって制御することができる。さらに、製造方法の選択は、複合体表面101,102上の微細凹凸表面層を制御するために使用することができる。一般的に、複合材料CMP1における有機天然繊維FIB1系材料のより多い量は、減少した表面101,102光沢に相関する。
一実施例において、表面光沢は、20°、60°、85°の鏡面光沢の測定に使用されるISO規格2813:1994に従って測定される。複合材料CMP1表面光沢特性は、前記標準を用いて測定することができる。測定に適した装置は、たとえばElcometer 406光沢計装置である。測定される試料表面101,102は、ISO規格2813:1994に従って表面101,102領域を有する複合材料CMP1製品であってもよい。前記規格は、少なくとも3mmの厚みと少なくとも150mm×100mmの寸法を有する製品を表すが、複合材料CMP1試料において、少なくとも50マイクロメートルの厚みと10mm×10mmの寸法を有する物体が測定されてもよい。標準ISO規格2813:1994に示される試験方法は、照明領域の幅が実質的に10mm未満、たとえば1mm未満となるように修正されてもよい。測定値は、複数の隣接する表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)上で実施されてもよく、測定値は、数値的に平均化され、10mmの幅を有する平面部分の値を表す空間的に平均化された測定値を得ることができる。このような修正された試験法は、湾曲を含む表面など、平面の測定値が利用できない状況において使用することができる。さらに、規格ISO2813:1994は、少なくとも10mmの照明領域を有する平面構造体からの単一の測定値を表すが、このことは、1、2、3、4または好ましくは5以上の互いからの距離で重複しない表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)などの複合材料CMP1表面101,102上の複数の表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)からの複数の測定値を提供することによって、表面湾曲を有する複合材料CMP1試料に実施されてもよい。好ましくは、距離は、照明領域の幅よりも短い。表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)の数および位置は、たとえば製品表面101,102の角部および中央部を用いることによって物品の形状に基づいて選択されてもよい。複数の表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)の使用は、測定値の数平均化と、分散係数の測定とを可能にし、規格ににおいて示されるような全表面にわたる平均化を提供する。さらに、複数の測定値は、より多くの情報を提供し、測定結果の代表性を向上するために使用することができる。表面上の異なる表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)からの測定ができないとき、同一材料に由来する複数の、好ましくは5つの異なる試料を測定することができる。表面光沢の測定に先立って、測定装置は、参照表面101,102を測定し、参照表面101,102についてゼロ角度を規定することによって調整されてもよい。ゼロ角度は、前記規格および/または装置において表わされるような表面101,102法線に実質的に平行な角度を表す。実質的に平行であることは、平行からのずれが0.2°未満、好ましくは0.1°以内であることを意味する。光沢測定は、ゼロ角度から、60°±0.1°、85°±0.1°、20°±0.1°ずれた角度でなされる。ISO規格2813:1994によれば、鏡面光沢スケールを規定するために、1,567の屈折率を有する研磨黒色ガラスは、20°、60°、85°の幾何学的形状について100の値が付与される。60°で行われた測定値が70光沢値よりも大きい場合、測定角度は、20°に変更され、測定精度を最適化するべきである。60°で行われた測定値が10光沢値よりも小さい場合、測定角度は85°に変更されるべきである。平均光沢値が70未満であるとき、測定値は、60°の角度を用いて実施される。平均光沢値が70以上であるとき、測定は、20°の角度を用いて実施される。光沢値は、0〜100の範囲で与えられ、値0は、検出可能な光沢がないことを表し、値100は、ISO規格2813:1994に従った最大の検出可能な光沢値を表す。光沢値は、表面粗さRaを有する複合材料CMP1表面101,102から測定されることに留意すべきである。2つの値を比較すると、各表面101,102の粗さRa値は、たとえば同一のスパーク表面レベル値を含む同一の範囲にあるべきである。
一実施例において、表面光沢は、マトリックス材料MTX1としてポリプロピレン(PP)と、20重量%、30重量%の範囲で有機天然繊維FIB1系材料とを含む、本発明に係る複合材料CMP1製品から測定された。表面光沢は、ポリプロピレン(PP)、20重量%または30重量%のポリプロピレン(PP)およびガラス繊維(GF)を含む製品から、およびポリプロピレンと20重量%の滑石とを含む製品からさらに測定された。表面光沢は、各試料の第1および第2端部から、5つの異なる試料から測定された。射出成形において、第1端部は、射出成形で最初に充填される端部を表し、一方、第2端部は、射出成形で最後に充填される端部を表す。測定値は、高い有機天然繊維FIB1系材料含有量を含む複合材料CMP1製品が、少ない有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1製品よりも低い表面光沢を有することを示す。さらに、本発明に係る有機天然繊維FIB1の存在は、ポリプロピレンマトリックス材料のみを含む製品、またはポリプロピレンマトリックス材料とガラス繊維または滑石とを含む製品の光沢値よりも低い光沢値をもたらした。第1端部と第2端部とから測定された光沢値の差異が存在し、マトリックス材料MTX1としてポリプロピレン(PP)と、20重量%、30重量%、40重量%および50重量%の範囲の有機天然繊維FIB1系材料とを含み、第2端部においてより小さい値となる傾向を有していた。同一の現象は、ポリプロピレンおよびガラス繊維を含む試料中に存在しなかった。測定試料は、20×30mmの平坦端部を用いて規格ISO527−2に従って作製され、当該試料は、一般的に「犬の骨試験試料」と称される。実施例の結果は、以下の表11に示される。
射出質量流として同一方向に関して射出成形複合材料CMP1上の表面部分POR1から測定された平均光沢値は、射出質量流に垂直な方向に関して同一表面部分POR1から測定された光沢値よりも高かった。前記実施形態によれば、有機天然繊維FIB1系材料を含む複合材料CMP1製品の平均光沢値は、0.1〜19.5の範囲、好ましくは1〜16.5の範囲、最も好ましくは6〜15.5の範囲内であってもよい。
したがって、熱可塑性ポリママトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1は、当該複合材料CMP1の表面101,102上の第1群の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5に由来する第1平均光沢値GV1を有してもよく、当該値は、当該複合材料CMP1の表面101,102上の第2群の非重複表面部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10に由来する第2平均光沢値GV2とは異なる。
別の実施例において、表面光沢は、マトリックス材料MTX1として高密度ポリエチレン(HDPE)と、20重量%の範囲で有機天然繊維FIB1系材料とを含む、本発明に係る押出成形複合材料CMP1製品から測定された。製品は、黒または白に着色された。複合材料製品は、シートの形態であり、各シートは方向Sに4mmの厚みを有していた。第1表面101と第2表面102との両方から光沢が測定された。各表面101,102から、光沢が測定され、押出方向に平行な第1方向と、押出方向に垂直な第2方向とに測定された。表面光沢は、試料の角部および中央部を表す各試料における5つの異なる表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)から測定された。複合材料CMP1シートの第2表面102上で測定された光沢は、複合材料CMP1シートの第1表面101上で測定された光沢よりも低かった。さらに、押出方向に平行な第1方向について測定された複合材料CMP1シートの第1表面101上の光沢は、押出方向に対して垂直な第2方向に複合材料CMP1シートの第1表面101上の測定された光沢よりも高かった。実施例の結果は、以下の表12に示される。
前記実施形態によれば、複合材料CMP1製品の平均光沢値は、好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも13、最も好ましくは少なくとも15であってもよい。
上述の実施例において、CMP1製品は、射出成形によって、または押出成形によって作製され、質量流SFLVの方向に関して表面部分から測定された光沢値GV3は、質量流SFLVの方向に対して垂直方向に関して同一点から測定された光沢値GV4よりも高かった。GV3とGV4との間の相対的割合の差は式(1)によって示すことができる。
式1:[(GV3−GV4)/GV3]×100%
いくつかの実施形態において、相対的割合の差は、少なくとも2%であり、いくつかの好ましい実施形態において3%以上であり、いくつかのより好ましい実施形態では少なくとも5%であった。いくつかの実施形態において、相対的割合の差は50%未満であり、いくつかの好ましい実施形態では35%未満であり、いくつかのより好ましい実施形態では20%未満であった。いくつかの実施形態において、相対的割合の差は、2%〜50%であり、いくつかの好ましい実施形態では3%〜35%であり、いくつかのより好ましい実施形態では5%〜20%であった。
表面は、表面(101,102)の光沢特性を選択するために微細凹凸の所望のレベルを含むように備えられてもよい。マトリックス材料MTX1と、有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1であって、当該マトリックス材料MTX1が熱可塑性ポリマを含む複合材料CMP1は、以下に示されるような所定の表面粗さの光沢値を有する表面101,102を含んでもよい。
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが0.5〜2.5の範囲内にあるとき、20〜17の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが1.0〜3.5の範囲内にあるとき、17〜14の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが2.0〜4.5の範囲内にあるとき、14〜11の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが3.0〜5.5の範囲内にあるとき、11〜8の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが4.0〜6.5の範囲内にあるとき、8〜5の範囲の平均光沢値
また、複合体は、以下のように所定の表面粗さの光沢値を有する表面層101,102を含んでもよい。
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが1.0〜2.5の範囲内にあるとき、17〜14の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが2.0〜3.5の範囲内にあるとき、14〜11の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが2.0〜3.5の範囲内にあるとき、14〜11の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが3.0〜4.5の範囲内にあるとき、11〜8の範囲の平均光沢値
− 前記表面層101,102の表面粗さレベルが4.0〜5.5の範囲内にあるとき、8〜5の範囲の平均光沢値
図14aは、表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を有する製品100の一例を示し、5つ以上の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10は、互いに離れている。各部分は、幅W10を有する。2つの隣接する表面部分の間の距離は、表面部分の幅W10よりも短くてもよい。図14bは、表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5を備える性能を有する製品100と、表面部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を含む性能を有する製品1001との一例を示し、各製品において5つ以上の非重複表面部分は、互いに離れている。図14aは、非重複表面部分を製品100表面101,102から測定する原理を示す図であり、15以上のような10以上の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10,POR11,POR12,POR13,POR14,POR15が存在してもよい。各表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10,POR11,POR12,POR13,POR14,POR15から、摩擦係数測定または光沢測定またはインク吸収測定などの測定を、特定状態または2つの状態の間で実施することができる。状態は、質量流SFLVの方向などの方向、および/またはそれに垂直な方向を表し得る。状態は、水を乾燥表面に噴霧して湿潤表面を得ること、または未染色表面をインクで染色して染色表面を得ることなどの表面処理の前後の状態をさらに表してもよい。したがって、異なる状態における複数の測定は、各表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10,POR11,POR12,POR13,POR14,POR15から行うことができる。摩擦または光沢または色差または色分散、および/または状態の測定などの異なる方法が使用されるとき、各表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10,POR11,POR12,POR13,POR14,POR15は、さらに異なる測定値を提供することができる。同様に、図14bは、表面101,1001を有する2つ以上の自己相似製品100,100から非重複表面部分を測定する原理の図であり、15以上などの10以上の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10,POR11,POR12,POR13,POR14,POR15が存在してもよい。摩擦係数測定または光沢測定またはインク吸収測定などの測定は、各製品の表面101,100上の各非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10,POR11,POR12,POR13,POR14,POR15から実行することができる。測定は、質量流SFLVの方向および/またはそれに垂直な方向などの特定方向であってもよい。図14cに示されるように、表面101を有する複合材料CMP1製品100において、第1群の表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5は、第2群の表面部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10よりも射出点INJ1に近い第1端部END1にあってもよい。一群の各表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10は、距離W11によって分離することができる。好ましくは、群内の隣接する非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)は、互いに少なくとも距離W11で分離される。第1群および第2群のような表面部分の2つの群の間の距離は、群内における2つの隣接する表面部分の間の距離W11と異なってもよい。表面部分の2群間の距離は、製品100の長さL4に依存してもよく、好ましくは当該製品100の長さL4よりも短い。END1は、メルトフローSFLVの方向に速度v1で導入される溶融複合材料CMP1製品によって最初に形成されてもよい。図14dは、製品100の一例を示し、射出点INJ1は加工対象物200の中央部分にある。複合材料CMP1材料は、一般的に加工対象物200に放射状に伝播し、加工対象物200の中央部が第1に満たされ、複合材料CMP1製品の第1端部END1を形成し、加工対象物200の外縁表面201が最後に満たされる。加工対象物表面201は、したがって、噴射点INJ1から最も遠い複合材料CMP1製品100の周辺境界を形成してもよく、当該境界は、複合材料CMP1製品の第2端部END2と称される。したがって、そのような製品において、第1群の表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5は、射出点INJ1の近くまたは周辺の表面101の中央部分にあってもよく、第2群の表面部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10は、第1群の表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5と同一の表面101上の複合材料CMP1の周辺境界の近くまたは周辺にあってもよい。図14eは、第1表面101上の表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5と、第2表面102上の部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10とを含む性能を有するCMP1製品100の一例を示しており、各製品において、5以上の非重複表面部分は、互いに離れている。この部分の構成は、フィルムまたはプレートまたはシートのために、およびフィルムまたはプレートまたはシートから作製された熱成形製品100のために特に適している。図14fは、CMP1製品100であって、製品100の外面である第1表面101上に表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5を含み、製品100の内面である第2表面102上に部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を含む性能を有するCMP1製品100の一例を示し、各表面101,102において、5つ以上の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10は、互いに離れている。図14fは、複合材料CMP1製品100全体または複合材料CMP1製品100の一部を表し得る図である。この表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10の構造は、特に押出製品100または回転成形製品100、特に中空内部を有する製品100に好適である。押出中空製品または回転成形製品について、表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5は、複合体製品100の外表面101上にあってもよく、部分POR6,POR7,POR8,POR9,POR10は、CMP製品100の内表面102上にあってもよい。図14gは、複数の複合材料CMP1製品100の一例を示す。複合材料CMP1製品100は、互いに自己相同であってもよく、一群の複合材料CMP1製品を形成してもよい。群内の各複合材料CMP1製品100は、1つの表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10が各複合体製品100にあるように表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を含んでもよい。たとえば、10個の自己相似複合材料CMP1製品の一群において、第1複合材料製品100は、表面部分POR1を含んでもよく、第2複合材料製品100は第2表面部分POR2を含んでもよく、第2複合材料製品100は第2表面部分POR2を含んでもよく、第2複合材料製品100は第2表面部分POR2を含んでもよく、第3複合材料製品100は第3表面部分POR3を含んでもよく、第4複合材料製品100は第4表面部分POR4を含んでもよく、第5複合材料製品100は第5表面部分POR5を含んでもよく、第6複合材料製品100は第6表面部分POR6を含んでもよく、第7複合材料製品100は第7表面部分POR7を含んでもよく、第8複合材料製品100は第8表面部分POR8を含んでもよく、第9複合材料製品100は第9表面部分POR9を含んでもよく、第10複合材料製品100は第10表面部分POR10を含んでもよい。特に、各複合材料製品100の表面101上のPOR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10の位置は、実質的に同一であるべきである。本質的に同一とは、自己相同な複合体CMP製品100の一群において、各製品100上の前記表面101が同一の表面積と寸法とを有し、表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10の位置が全ての複合材料製品100において同一であることを意味する。測定は、たとえば、各製品が、単一の表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を有する自己相似複合材料CMP1製品100の一群から当該表面表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10が測定されるように実施することができる。測定は、したがって、別個の自己相似製品表面101から同一位置に由来する値の一群を表してもよい。
微細凹凸表面層 − 色測定
複合材料CMP1製品は、特定の色彩値を有して提供されてもよい。いくつかの用途では、色および表面特性に一定の品質を有する着色複合材料CMP1製品が望まれ得る。たとえば、明るい色または暗い色の複合材料CMP1製品表面101,102が望まれ得る。色相、彩度またはクロマは、光および熱の吸収に影響を与え得る。暗い色の表面は、明るい色の表面よりも多くの熱を吸収し得る。微細凹凸G2を含む微細凹凸表面層は、特定の色彩値と組み合わせて使用され、視覚的に満足な外観と所望の表面特性との両方を複合材料CMP1表面にもたらしてもよい。
微細凹凸表面層と複合材料CMP1表面または表面101,102の表色値とを可視化、測定または比較するために、インク吸収性値(SCAN−P 70:09)またはGretagMacbeth社のSpectrolinoを用いるCIE Lab表色値を用いるCIE基準を使用し得る。CIEカラーチャートは、L、aおよびb軸を規定し、特定の色は、L、aおよびbの対応値を含み得る。CIELabカラーチャート値は、表面部分POR1などの特定領域のために決定されてもよい。好ましくは、CIELabカラーチャート値は、複数の表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10について測定されてもよく、各表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10は、特定CIELab表色値を含み得る。
CIELab表色値を測定するための条件を測定するスペクトロリノ(Spectrolino)法の一例を以下に示す。
− ABS白基準を用いる装置のキャリブレーション
− 幾何学的形状を測定するための輪状光学特性45°/0°
− 4mm直径の直径を有する測定用ダイアフラム
− ガス充填A型光タングステンランプなどの光源
− ホログラフィック回折格子によるスペクトル測定
− 10nm間隔で380〜730nmの規定
− D65型ライトを用いる比色分析
− 10°の比色分析観察角度
− 測定時間2秒間。
− 0.02 DE CIEの短期繰り返し。
射出成形複合材料CMP1製品について、測定は、自己相似製品に直径4mmの測定用プローブを用いて実施されてもよい。自己相似製品は、たとえば、同一形状を含む複合材料CMP1製品および/または自己相似形状を有する加工対象物200を用いて製造された製品である。1、2、3、4、5または10回までなどの複数の測定は、各複合材料CMP1製品において、各複合材料CMP1製品の同一位置にある第1表面部分POR1が測定されるように実施され、表色値のさらなる情報を提供する。この測定は、測定結果の代表性を向上させるためにさらに使用されてもよい。表面部分POR1の中心からの任意の測定の任意の表面方向S,Sの最大偏差は、3mmである。射出成形複合材料CMP1製品100は、色および表面特性における一定品質を標的として安定な処理条件を用いて行われるべきである。
押出特性またはシートを含む複合材料CMP1製品について、測定は、直径4mmの測定用プローブを用いて質量流SFLVの方向に実施されてもよい。1、2、3、4、5または10回以上までなどの複数の測定は、各複合材料CMP1製品について、各複合材料CMP1製品における第1、第2、第3、第4、第5および/または第10までの表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10が測定され、表色値のさらなる情報が提供される。複数の測定値は、2つの隣接する表面部分POR1,POR2間の距離が質量流SFLVの方向に20±5mmであるように質量流SFLVの方向に実施されてもよい。高さH3、長さL3および幅W3を有する複合材料CMP1製品から、表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10の位置は、表面部分POR1の中央から製品の端部までの距離d10およびd11であって、質量流SFLVの方向に垂直な距離d10およびd11が等しく、質量流SFLVの方向に垂直な方向における最大偏差が3mmであるように選択されてもよい。
複合材料CMP1表面のインク吸収特性は、未染色および染色試料などの基準間に所定の時点で色差を測定することによって測定されてもよい。インクに依存して、染色試験は、表面101,102上にインクを拡散させること、またはインクに製品100を浸漬することによって行われてもよい。複合材料CMP1製品の、微細凹凸表面層、粗さ、および暗さまたは明るさに依存して、様々なインクが色の変化を測定するために使用されてもよい。インク吸収性の測定について、以下のインクおよび吸収時間が使用されてもよい。
− K&N、2分間
− NP、2分間
− レッドモートル(Red Mottle)、2分間
− マイクロコンツァー(MC)ブルー 2分間
− ビクトリアンブルーB、2時間
− レッドオイルO、2時間
インク吸収処理を用いる複合材料CMP1表面のCIE Lab表色値を測定するための方法は、
− 1mmの厚みを有するインクコーティングを、たとえばブレードを用いて、少なくとも半径2mmの円形領域をそれぞれ有する10以上の表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)を含むことができる複合材料CMP1表面上に提供すること、
− コーティングされた表面部分POR1〜POR10を、前記ブレードを用いて2分後に最初に拭い、未吸収のインクコーティングを除くことと、
− コーティングされた表面部分POR1〜POR10を、最初のスワイプ後に2回目にシートを用いて過剰の未吸収インクコーティングを除去することと、
− インク吸収性の測定であって、2回目のスワイプの15分〜120分後に開始する測定を実施することとを含んでもよい。
インクコーティングは、0.1mmの範囲の厚みを有する約80×60mmの平板と、コーティングされた表面部分POR1〜POR10にインクを塗布することができる開口部とを備える鋳型または好適な装置を用いて塗布されてもよい。鋳型が利用できない場合、インクはへらまたはローラを用いて塗布されてもよい。インクは、好ましくは、少なくとも35mmの直径を有する領域上に塗布される。
2回目のワイピングに使用されるシートは、ISO5636−3に従って50〜60g/m2の坪量と0.25〜0.50μm/Pasの通気度とを有する、拭き取り紙、セルロース詰め物、柔らかい綿、または未コーティング光沢紙グレードであってもよい。
また、インク吸収処理は、インクを含む染色液に前記表面を10分間浸すことによって修飾されてもよい。このことは、インクの色顔料を複合材料CMP1製品の微細凹凸表面層に吸収させる。浸漬によるインク吸収測定について、以下の染色溶液が使用されてもよい。
− MCブルーの1滴で染色されたコーンオイル−インク/10mlコーンオイルまたは
− レッドオイルO−インクの1%溶液。
− FC/TM/14クラリアントコーンオイル吸収性試験で示されるような、0.2%ビクトリアンブルーB−溶液(水溶液)。
複合材CMP1表面のCIE Lab表色値L、a、および/またはbが測定されるとき、測定は、被覆および/または未被覆表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)から好適に実施される。測定は、インクコーティングを提供した前後の両方で実施されてもよい。複数回の測定は、以下に示されるように、未染色または染色状態で1つの表面(または複数の表面)の色分散ΔE(式2)の測定と、染色状態および/または未染色状態の間における1つの表面(または複数の表面)の色差ΔE(式3)の測定とを可能にする。染色状態は、インク吸収処理後の1つの表面(または複数の表面)を表し、未染色状態は、インク吸収処理前の前記表面(または複数の表面)を表す。測定の間、測定用プローブは、表面に接触して維持される。CIE Lab表色値は、GretagMacbeth社のSpectrolinoカラー測定器などの反射率計を用いて測定することができる。
ここで、ΔEは、色分散であり、σはCIE L値であり、σはCIE a値の標準偏差であり、σはCIE b値の標準偏差である。
ここで、ΔEは色差であり、Lは、インク吸収前のCIE L値であり、Lは、インク吸収後のCIE L値であり、aは、インク吸収前のCIE a値であり、aは、インク吸収後のCIE a値であり、bは、インク吸収前のCIE b値であり、bは、インク吸収後のCIE b値である。
好ましくは、自己相似製品100の所定の群に使用されるインクは、K&NまたはNPインク顔料であってもよい。一般的に、K&Nインク顔料は、暗い色を有する複合体表面101,102に使用されてもよく、一方、NPインク顔料は、明るい色を有する複合体表面101,102に使用されてもよい。色差ΔE測定のためのインクを選択する方法として、K&NおよびNP染色製品表面101,102の間において測定された平均色差ΔE間の比較が使用されてもよい。比較において、K&N染色状態で10以上の複合体(CMP1)製品の群から測定された平均色差ΔE値は、NP染色状態で10以上の自己相似複合体(CMP1)製品の別の群から測定された平均色差ΔE値と比較される。大きな平均色差ΔE値を有する染色状態が選択される。大きな色差ΔE値が使用されるとき、自己相似製品100の所定群における微細凹凸表面層のレベルのより正確な測定が可能になる。ここで、自己相似とは、製品100表面形状、成型表面によって提供される第2粗さレベル、および/または表面101,102の色を表す。しかしながら、前記方法は、以下の群の2つのインクの任意の組み合わせで実施されてもよい。K&N、NP、レッドモートルまたはマイクロコンツァー(MC)ブルー。さらに、前記方法は、ビクトリアンブルーBおよびレッドオイルOを使用してもよい。
以下の表13は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む暗い色の複合材料CMP1製品におけるインク吸収によって色の変化を測定する一例を示す。複合材料CMP1製品は、最終成形表面を機械加工することによって刻み込まれた2μm以下の表面粗さレベルRを有する黒い射出成形製品であった。マトリックス材料MTX1はポリプロピレンを含んでおり、繊維含有量は50重量%〜20重量%の範囲であった。CIE Lab表色値および色分散ΔEは、インクコーティングを提供する前後の両方で測定された。CIE Lab表色値は、6回または10回の測定の平均として測定され、測定値の標準偏差が示される。染色状態と未染色状態との間の色差ΔEは、インク吸収処理の前後でCIE Lab値から測定された。
以下の表14は、暗い色のプラスチック製品と、マトリックス材料MTX1および有機天然繊維FIB1系材料を含む暗い色の複合材料CMP1製品とにおけるインク吸収による色分散の測定の別の例を示す。プラスチック製品は、ポリプロピレンを含む黒い射出成形製品であり、2μmを超える表面粗さレベルRを有するスパーク表面またはSPI値3、4または5を有する機械仕上げ成形表面を有するものであった。複合材料CMP1製品は、スパークによって刻み込まれた2μmを超える表面粗さレベルを有する黒い射出成形製品であった。ポリプロピレンと繊維とを含むマトリックス材料MTX1含有量は、20重量%〜40重量%の範囲であった。実施例における全ての製品は、黒い射出成形製品であった。染色状態と未染色状態との間のΔΕは、インク吸収処理の前後でCIE Lab値から測定された。
以下の表15は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む暗い色の複合材料CMP1製品におけるインク吸収による色分散測定の別の例を示す。複合材料CMP1製品は、スパーク加工によって刻み込まれた0.5〜3μmの範囲内の表面粗さレベルRを有する青い射出成形製品であるか、またはSPI3〜SPI5の範囲における金型仕上げの機械仕上げグレードを有するものであった。ポリプロピレンと繊維とを含むマトリックス材料MTX1含有量は、40重量%の範囲内であった。染色状態と未染色状態との間の色差ΔΕは、インク吸収処理の前後にCIE Lab値から測定された。
以下の表16は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む薄い色の複合材料CMP1製品におけるインク吸収による色分散測定の一例を示す。複合材料CMP1製品は、スパーク機械加工によって刻み込まれた2μmを超える表面粗さレベルRを有する白およびベージュの射出成形製品であった。ポリプロピレンおよび繊維を含むマトリックス材料MTX1含有量は、20重量%〜50重量%の範囲内であった。CIE Lab表色値とデルタE色分散とは、インクコーティングを提供する前後で測定された。染色状態と未染色状態との間の色差ΔΕは、インク吸収処理の前後のCIE Lab値から測定された。
以下の表17は、薄い色のプラスチック製品におけるインク吸収による色分散測定の別の例を示す。プラスチック製品は、ポリプロピレンを含む機械仕上げ金型表面を有する明るい色の射出成形製品であり、ポリプロピレンは、20重量%の滑石を含み、スパーク面または2μm未満の表面粗さレベルRを有するものであった。染色状態と未染色状態との間の色差ΔΕ2は、インク吸収処理前後にCIE Lab値から測定された。
以下の表18は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む薄い色の複合材料CMP1製品におけるインク吸収による色分散測定の一例を示す。複合材料CMP1製品は、スパーク機械加工によって刻み込まれた2μm未満の表面粗さレベルRを有する緑色の射出成形製品であった。ポリプロピレンと繊維とを含むマトリックス材料MTX1含有量は、20重量%〜40重量%の範囲内であった。CIE Lab表色値と、色分散ΔΕとは、インクコーティングを提供する前後の両方で測定された。染色状態と未染色状態との間の色差ΔΕは、インク吸着処理の前後でCIE Lab値から測定された。
以下の表19における別の例は、マトリックス材料MTX1と、有機天然繊維FIB1系材料とを含む暗い色の複合材料CMP1製品におけるインク吸収による色分散測定の一例を示す。複合材料CMP1製品は、1〜2mmの範囲の厚みを有し、2μm未満の表面粗さレベルRと、2μm以上の表面粗さレベルとを有する黒い押出成形シートであった。マトリックス材料MTX1は、ポリオレフィンを含むものであった。CIE Lab表色値と、色分散ΔΕとは、インクコーティングを提供する前後の両方で測定された。染色状態と、未染色状態との間の色差ΔΕは、インク吸収処理の前後でCIE Lab値から測定された。
以下の表20における別の例は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含む薄い色の複合材料CMP1製品におけるインク吸収による色分散測定の一例を示す。複合材料CMP1製品は、2μm未満の表面粗さレベルRと、2μm以上の表面粗さレベルRとを有する、4〜5mmの範囲の厚みを有するベージュ色の押出シートであった。マトリックス材料MTX1は、ポリオレフィンを含むものであった。CIE Lab表色値と、色分散ΔΕとは、インクコーティングを提供する前後の両方で測定された。染色状態と、未染色状態との間の色差ΔΕは、インク吸収処理の前後にCIE Lab値から測定された。
任意の前記方法などの表色値測定によって測定可能な微細凹凸表面層は、クラフトセルロース、好ましくは均一粒径分布を有するフレーク状などの有機天然繊維FIB1材料を含む複合材料CMP1製品に提供されてもよい。微細凹凸表面層の所望レベルを得るために選択された処理パラメータを伴う特定粒径分布は、小さな表面粗さと共に減少した光沢などの所望の表面特性を向上するために使用されてもよい。ここで、光沢は、たとえば特定方向において制御された方法で減少してもよい。代替的に、または追加して、複合材料CMP1製品は、生分解性ポリママトリックス材料MTX1を含んでもよい。マトリックス材料MTX1における生分解性ポリマの使用は、高度のリサイクル性を備える製品を提供するために使用されてもよい。図15a、図15b、および15cは、製品表面101の例である。8mmのスケールは、以下の図に示されている。図15aは、NPインクを用いて染色された、マトリックス材料MTX1と40重量%の有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1製品100の一例である。染色および未染色状態の間の表面101から測定された色差ΔEは、7.8であった。図15bは、マトリックス材料MTX1と20重量%の有機天然繊維FIB1系材料とを含む複合材料CMP1製品100の一例であった。染色および未染色状態の間の表面101から測定された色差ΔEは、9.2であった。図15cは、NPインクを用いて染色されたポリプロピレンマトリックス材料MTX1を含む製品100の一例である。染色および未染色状態の間の表面101の色差ΔEは、9.2であった。図15cは、有機天然繊維FIB1系材料を含まず、ポリプロピレンマトリックス材料MTX1を含む製品100の一例を示す。染色および未染色状態の間の表面101からの色差ΔEは、2つのそのような製品から測定され、0.5および1.4のΔE値をもたらす。図15a,図15b,図15cのそれぞれにおける製品表面101の間のNPインク染色の均一性および量の比較は、複合体表面101における有機天然繊維FIB1の効果を示す。図15cにおいて、染色は、ポリママトリックス材料MTX1表面101において均一であり明るいものである。図15bにおいて、表面101は、インク顔料スポットによって着色された染色領域DOT1と、インク顔料をほとんどまたは全く含まない参照領域REFCOLとによって測定可能な微細凹凸を含む。複合材料CMP1の表面101は、マトリックス材料MTX1と20重量%の有機天然繊維FIB1系材料とを含む。図15aにおいて、表面101は、インク顔料スポットによって着色された染色領域DOT1と、インク顔料をほとんどまたは全く含まない参照領域REFCOLとによって測定可能な微細凹凸を含む。複合材料CMP1の表面101は、マトリックス材料MTX1と、40重量%の有機天然繊維FIB1系材料とを含む。図15a〜図15cは、複合材料CMP1上の有機天然繊維FIB1系材料のレベルの増加は、微細凹凸表面層を提供するために使用されてもよいことを示す。さらに、様々な量の有機天然繊維FIB1系材料は、表面均一性を調製するために使用されてもよい。有機天然繊維FIB1系材料、20重量%の有機天然繊維FIB1系材料、および40重量%の有機天然繊維FIB1系材料を有さない表面101の色差を染色および未染色状態の間で比較することによって、複合体への有機天然繊維FIB1系材料の添加は、表面の反射特性および色にさらに影響を与えることが分かる。
図16aおよび図16bは、有機天然繊維FIB1系材料を含むK&N染色された複合材料CMP1製品表面101を表す。図16aおよび図16bの間の表面は、表面上の微細凹凸の異なるレベルを含む。図16aは、ほとんどまたは全くK&Nインクのない未染色領域DOT,DOT4によって測定可能な微細凹凸を含む表面101を示し、一方、参照領域REFCOLは、より染色された領域を示す。図から分かるように、複合材料CMP1製品の表面101上の微細凹凸の範囲および均一性は、変化してもよい。製品100は、表面101上の微細凹凸の異なるレベルで提供されてもよく、当該レベルは、たとえばK&NまたはNPなどのインク顔料を用いるインク吸収法によって測定可能である。
最終的に、複合材料CMP1であって、熱可塑性ポリママトリックス材料MTX1と、有機天然繊維FIB1系材料とを含み、半径2mmの円形形状を有する少なくとも10の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を含むことが可能である表面層101,102を有する複合材料CMP1は、少なくとも10の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10に由来するCIELabカラーチャート値に従って平均色分散ΔEを含んでもよく、染色状態において0.3〜5の範囲内、または未染色状態において0.2〜5の範囲内であり、前記染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層101,102を表す。
代替的に、または追加して、複合材料CMP1であって、熱可塑性ポリママトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含み、2mmの半径を有する円形状を有する少なくとも10の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10を含むことができる表面層101,102を有する複合材料CMP1は、少なくとも10の非重複表面部分POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10に由来するCIELabカラーチャート値の染色状態と未染色状態との間の平均色差ΔE2を有してもよく、当該表面層101,102の第3粗さレベルが2μm以下であるとき少なくとも3であり、当該表面層101,102の第3粗さレベルが2μmよりも大きいとき少なくとも6である。
複数の自己相似複合材料CMP1製品を有するとき、たとえば、10以上の自己相似複合材料CMP1製品の一群から平均色分散ΔEが測定されてもよい。したがって、複合材料CMP1は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含み、当該マトリックス材料MTX1は熱可塑性ポリマを含み、当該複合材料CMP1は、表面層101,102を有し、当該表面層101,102は、2mmの半径を有する円形状を有する表面部分POR1を有する能力を有し、10以上の自己相似複合材料CMP1製品は、染色状態における0.3〜5の範囲の平均色分散値ΔEは、当該製品のそれぞれにおける表面部分POR1からのCIELabカラーチャート値を表し、当該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層101,102を表す。
1以上の自己相似複合材料CMP1製品を有するとき、平均色差ΔEは、たとえば10以上の自己相似複合材料CMP1製品から測定されてもよい。したがって、複合材料CMP1は、マトリックス材料MTX1と有機天然繊維FIB1系材料とを含み、当該マトリックス材料MTX1は熱可塑性ポリマを含み、当該複合材料CMP1は表面層101,102を含み、当該層101,102は半径2mmの円形状を有する表面部分POR1を有する性能を有し、10以上の群の自己相似複合材料CMP1製品は、染色状態と未染色状態との間で平均色差ΔEを有し、当該平均色差ΔEは、前記表面層101,102の第3粗さレベルが2μm以下であるとき少なくとも3であり、前記表面層101,102の前記第3粗さレベルが2μmを超えるとき少なくとも6であり、当該色差ΔEは前記製品のそれぞれにおける表面部分POR1に由来するCIELabカラーチャート値を表し、当該染色状態はK&NまたはNP染色された表面層101,102を表す。
0.01〜2μmの範囲などの2μmまでの粗さレベルRまたは1〜4の範囲内の表面光沢等級(SPI)を有する、K&Nで着色された暗い色の成形複合材料CMP1表面において、染色状態の前記複合材料CMP1製品表面は、3〜20の範囲、好ましくは4〜7の範囲などの3以上の色差値ΔEを含み得る。
2μmを超える粗さRレベルまたは5を超えるなどの4を超えるSPIを有する、K&Nによって着色された暗い色の成形複合材料CMP1表面において、染色状態の複合材料CMP1製品表面は、6〜30の範囲内、好ましくは7〜10の範囲内などの6以上の色差値ΔEを含み得る。
0.01〜2μmなどの2μmを超える粗さRレベル、または1〜4の範囲内のSPIを有する、K&Nによって着色された暗い色の成形複合材料CMP1表面において、染色状態の複合材料CMP1製品表面は、3〜20の範囲内、好ましくは4〜7の範囲内などの3以上の色差値ΔEを含み得る。
2μmを超える粗さRレベルまたは5を超えるなどの4を超えるSPIを有する、K&Nによって着色された暗い色の成形複合材料CMP1表面において、染色状態の複合材料CMP1製品表面は、6〜30の範囲内、好ましくは7〜10の範囲内などの6以上の色差値ΔEを含み得る。
0.01〜2μmの範囲内などの2μmを超える粗さRレベル、または1〜4の範囲内のSPIを有する、NPによって着色された明るい色の成形複合材料CMP1表面において、染色状態の複合材料CMP1製品表面は、6〜30の範囲内、好ましくは7〜10の範囲内などの2以上の色差値ΔEを含み得る。
2μmを超える粗さRレベルまたは5を超えるなどの4を超えるSPIを有する、NPによって着色された明るい色の成形複合材料CMP1表面において、染色状態の複合材料CMP1製品表面は、6〜30の範囲内、好ましくは7〜10の範囲内などの2以上の色差値ΔEを含み得る。
2μmまで、たとえば0.01〜2μmの範囲の粗さRレベル、または1〜4の範囲のSPIを有する、NPで着色された薄い押出複合材料CMP1表面について、染色状態にある複合材料CMP1製品表面は、2以上、たとえば6〜30の範囲、好ましくは7〜15の範囲の色差ΔEの値を含むことができる。
2μmよりも大きい粗さRaレベル、または5以上などの4よりも大きいSPIを有する、NPで着色された薄い押出複合材料CMP1表面について、染色状態にある複合材料CMP1製品表面は、2以上、たとえば6〜30の範囲、好ましくは15〜20の範囲の色差ΔEの値を含むことができる。
NPまたはK&Nで着色された押出または成形複合材料CMP1表面について、染色状態にある複合材料CMP1製品表面は、0.3以上、好ましくは0.3〜5の範囲または0.3〜1の範囲、または0.6〜2の範囲、最も好ましくは2〜5の範囲の色分散ΔEの値を含むことができる。
さらに、未染色状態にある薄いまたは濃い押出または成形複合材料CMP1表面は、0.2〜5の範囲、好ましくは0.3〜0.7の範囲、最も好ましくは0.7〜1.5の範囲の色分散ΔEの値を含むことができる。
複合材料CMP1に関連する番号付き実施例:
N1.マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、
マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリマを含み、
複合材料(CMP1)は、2mmの半径を有する円形状を有する少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)を含むことができる表面層(101,102)を有し、
少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からのCIELabカラーチャート値に従う平均色分散(ΔE)が、染色状態で0.3〜5の範囲であり、または未染色状態で0.2〜5の範囲であり、該染色状態はK&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、複合材料(CMP1)。
N2.マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、
マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリマを含み、
複合材料(CMP1)は、2mmの半径を有する円形状を有する少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)を含むことができる表面層(101,102)を有し、
少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からのCIELabカラーチャート値の染色状態と未染色状態との間の平均色差(ΔE)は、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μm以下であるとき、少なくとも3であり、表面層(101,102)第3粗さレベルが2μmよりも高いとき、少なくとも6である、複合材料(CMP1)。
N3.マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリマを含み、
複合材料(CMP1)は、表面層(101,102)を有し、該表面層(101,102)は、2mmの半径を有する円形状の表面部分(POR1)の能力を有し、
10以上の自己相似複合材料(CMP1)の製品群は、平均色分散(ΔE)が染色状態で0.3〜5の範囲であり、または未染色状態で0.2〜5の範囲であり、該平均色分散(ΔE)値は、各製品の表面部分(POR1)からのCIELabカラーチャート値を参照し、該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、複合材料(CMP1)。
N4.マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリマを含み、
複合材料(CMP1)は、表面層(101,102)を有し、該表面層(101,102)は2mmの半径を有する円形状の表面部分(POR1)の能力を有し、
10以上の自己相似複合材料(CMP1)の製品群は、染色状態と未染色状態との間の平均色差(ΔE)を有し、該平均色差(ΔE)は、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μm以下であるとき、少なくとも3であり、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μmよりも高いとき、少なくとも6であり、該平均色差(ΔE)は、各製品の表面部分(POR1)からのCIELabカラーチャート値を参照し、該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、複合材料(CMP1)。
N5.マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、
マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリママトリックスを含み、
複合材料(CMP1)の表面(101,102)上の第1の群の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)からの第1の平均光沢値GV1は、複合材料(CMP1)の表面(101,102)上の第2群の非重複表面部分(POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からの第2の平均光沢値GV2と異なっている、複合材料(CMP1)。
N6.マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、
マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリマを含み、
複合材料(CMP1)の表面(101,102)は、基準動摩擦係数(FR1、FR3、FR5)を有し、
複合材料(CMP1)の表面(101,102)は、動摩擦係数(FR2,FR4,FR6)を有し、基準動摩擦係数(FR1,FR3,FR5)は、動摩擦係数(FR2,FR4,FR6)とは異なっている、複合材料(CMP1)。
N7.熱可塑性マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)であって、複合材料(CMP1)は、一次表面粗さレベルと一次光沢値と一次摩擦係数値とを有する一次表面層(101,102)を有し、複合材料(CMP1)を加熱および冷却することによって軟化させたとき、一次表面層(101,102)が二次表面層(101,102)に変換されるように、複合材料(CMP1)の組成が構成され、二次表面層(101,102)は、一次表面粗さレベルとは異なる二次表面粗さレベル、および/または一次光沢値とは異なる二次光沢値、および/または一次摩擦係数値とは異なる二次摩擦係数値を有する、複合材料(CMP1)。
N8.複合材料(CMP1)の表面(101,102)上の第1群の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)からの第1の平均光沢値GV1は、複合材料(CMP1)の表面(101,102)上の第2群の非重複表面部分(POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からの第2の平均光沢値GV2とは異なっている、実施例1〜4,6または7のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N9.基準動摩擦係数値(FR1,FR3,FR5)を有する複合材料(CMP1)の表面(101,102)と、
動摩擦係数値(FR2,FR4,FR6)を有する複合材料(CMP1)の表面(101,102)とをさらに含み、該基準動摩擦係数値(FR1,FR3,FR5)は、該動摩擦係数(FR2,FR4,FR6)とは異なっている、実施例1〜5または7のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N10.一次表面粗さレベルと一次光沢値と一次摩擦係数値とを有する一次表面層(101,102)を有し、複合材料(CMP1)を加熱および冷却することによって軟化させたとき、一次表面層(101,102)が二次表面層(101,102)に変換されるように、複合材料(CMP1)の組成が構成され、二次表面層(101,102)は、一次表面粗さレベルとは異なる二次表面粗さレベル、および/または一次光沢値とは異なる二次光沢値、および/または一次動摩擦係数値とは異なる二次動摩擦係数値を有する、実施例1〜6のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N11.複合材料(CMP1)は、2mmの半径の円形状を有する少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)を含むことができる表面層(101,102)を有し、
少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からのCIELabカラーチャート値に従う平均色分散(ΔE)が、染色状態で0.3〜5の範囲であり、または未染色状態で0.2〜5の範囲であり、該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、実施例2〜7のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N12.複合材料(CMP1)は、2mmの半径を有する円形状を有する少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)を含むことができる表面層(101,102)を有し、
少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からのCIELabカラーチャート値の染色状態と未染色状態との間の平均色差(ΔE)は、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μm以下であるとき、少なくとも3であり、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μmよりも高いとき、少なくとも6である、実施例1または実施例3〜7のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N13.複合材料(CMP1)は、表面層(101,102)を有し、該表面層(101,102)は、2mmの半径を有する円形状を有する表面部分(POR1)の能力を有し、
10以上の自己相似複合材料(CMP1)の製品群は、平均色分散(ΔE)が染色状態で0.3〜5の範囲であり、または未染色状態で0.2〜5の範囲であり、該平均色分散(ΔE)値は、各製品の表面部分(POR1)からのCIELabカラーチャート値を参照し、該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、実施例1または2または実施例4〜7のいずれかに記載の複合材料(CMP1)
N14.複合材料(CMP1)は表面層(101,102)を有し、該層(101,102)は2mmの半径を有する円形状を有する表面部分(POR1)の能力を有し、
10以上の自己相似複合材料(CMP1)の製品群は、染色状態と未染色状態との間の平均色差(ΔE)を有し、該平均色差(ΔE)は、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μm以下であるとき、少なくとも3であり、表面層(101,102)の第3粗さレベルが2μmよりも高いとき、少なくとも6であり、該色差(ΔE)は、各製品の表面部分(POR1)からのCIELabカラーチャート値を参照し、該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、実施例1〜3のいずれかまたは実施例5〜7のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N15.染色状態で0.3〜1の範囲、好ましくは0.6〜2の範囲、最も好ましくは2〜5の範囲の平均色分散ΔE1を有し、該染色状態は、K&NまたはNP染色された表面層(101,102)をいう、実施例1〜14のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N16.平均色分散(ΔE)は、未染色状態で好ましくは0.3〜0.7の範囲、最も好ましくは0.7〜1.5の範囲である、実施例1または3または11または13または15に記載の複合材料(CMP1)。
N17.平均色分散(ΔE)は、染色状態で好ましくは2〜5の範囲、好ましくは0.6〜2の範囲、最も好ましくは0.3〜1の範囲である、実施例1または3または11または13または15に記載の複合材料(CMP1)。
N18.平均色差(ΔE)は、複合材料(CMP1)が成形によって得られ、表面層(101,102)が2マイクロメートル以下の第3粗さレベルを有するとき、3〜20の範囲、好ましくは4〜7の範囲である、実施例2,4または12または14または15のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N19.平均色差(ΔE)は、複合材料(CMP1)が成形によって得られるとき、6〜30の範囲、好ましくは7〜10の範囲である、実施例2,4または12または14または15のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N20.平均色差(ΔE)は、複合材料(CMP1)が押出によって得られ、表面層(101,102)が2マイクロメートル以下の第3粗さレベルを有するとき、3〜20の範囲、好ましくは5〜10の範囲、最も好ましくは7〜10の範囲である、実施例2,4または12または14または15のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N21.平均色差(ΔE)は、複合材料(CMP1)が押出によって得られ、表面層(101,102)が2マイクロメートルよりも大きい第3粗さレベルを有するとき、6〜30の範囲、好ましくは7〜20の範囲、最も好ましくは10〜20の範囲である、実施例2,4または12または14または15のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N22.平均色差(ΔE)は、複合材料(CMP1)が押出によって得られ、表面層(101,102)が2マイクロメートル以下の第3粗さレベルを有するとき、6〜30の範囲、好ましくは7〜15の範囲、最も好ましくは7〜10の範囲である、実施例2,4または12または14または15のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N23.平均色差(ΔE)は、複合材料(CMP1)が押出によって得られ、表面層(101,102)が2マイクロメートルよりも大きい第3粗さレベルを有するとき、6〜30の範囲、好ましくは 7〜20の範囲、最も好ましくは、15〜20の範囲である、実施例2,4または12または14または15のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
従属 光沢
N24.一群内の隣接する非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)は、互いに距離W11だけ分離されている、実施例5または8に記載の複合材料(CMP1)。
N25.複合材料(CMP1)は、射出点(INJ1)を通る質量流として射出成形される、実施例5または8または24に記載の複合材料(CMP1)。
N26.複合材料(CMP1)は、ノズル(301)などの押出点を通る質量流として押し出される、実施例5または8または24に記載の複合材料(CMP1)。
N27.質量流SFLVの方向における複合材料(CMP1)表面上の第3の群の表面部分(POR11,POR12,POR13,POR14,POR15)から測定された第3の平均光沢値GV3は、質量流SFLVの方向に垂直な方向における該群の表面部分(POR11,POR12,POR13,POR14,POR15)から測定された第4の平均光沢値GV4とは異なっている、実施例5または8または24〜26に記載の複合材料(CMP1)。
N28.第3の平均光沢値GV3は、前記群の表面部分(POR11,POR12,POR13,POR14,POR15)から測定された第4の平均光沢値GV4よりも高い、実施例27に記載の複合材料(CMP1)。
N29.第3の平均光沢値GV3を基準とした第3の平均光沢値GV3と第4の平均光沢値GV4との間の相対百分率差は、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも3%、最も好ましくは少なくとも5%である、実施例27または28に記載の複合材料(CMP1)。
N30.第3の平均光沢値GV3を基準とした第3の平均光沢値GV3と第4の平均光沢値GV4との間の相対百分率差は、好ましくは50%未満、より好ましくは35%未満、最も好ましくは20%未満である、実施例27〜29のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N31.第3の平均光沢値GV3を基準とした第3の平均光沢値GV3と第4の平均光沢値GV4との間の相対百分率差は、好ましくは2%〜50%の範囲、より好ましくは3%〜35%の範囲、最も好ましくは5%〜20%の範囲である、実施例27〜30のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N32.平均光沢値は、0〜100の段階で、好ましくは少なくとも10、より好ましくは少なくとも13、最も好ましくは少なくとも15である、実施例5または8または実施例24〜31のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N33.平均光沢値は、0.1〜19.5の範囲、より好ましくは1〜16.5の範囲、最も好ましくは6〜15.5の範囲である、実施例5または8または実施例24〜32のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N34.第1群の表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)は、第2群の表面部分(POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)よりも射出点(INJ1)に近い、実施例5または8または実施例24〜33のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N35.複合材料(CMP1)は、第1表面(101)と第2表面(102)とを含み、第1群の表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5)は、第1表面(101)上にあり、第2群の表面部分(POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)は、第2表面(102)上にある、実施例5または8または実施例24〜34のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N36.第2の平均光沢値(GV2)は、第1の平均光沢値(GV1)の好ましくは95%未満、より好ましくは60%未満、最も好ましくは45%未満である、実施例5または8または実施例24〜35のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N37.第2の平均光沢値(GV2)は、第1の平均光沢値(GV1)の40%〜95%の範囲である、実施例5または8または実施例24〜35のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N38.第2の平均光沢値(GV2)は、第1の平均光沢値(GV1)の5%〜45%の範囲、より好ましくは5%〜25%の範囲である、実施例5または8または実施例24〜35のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N39.第1の平均光沢値(GV1)を基準とした第1の平均光沢値(GV1)と第2の平均光沢値(GV2)との間の相対百分率差は、好ましくは15%〜70%の範囲、より好ましくは25%〜60%の範囲である、実施例5または8または実施例24〜35のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N40.第1の平均光沢値(GV1)を基準とした第1の平均光沢値(GV1)と第2の平均光沢値(GV2)との間の相対百分率差は、好ましくは50%〜95%の範囲、より好ましくは60%〜90%の範囲である、実施例37に記載の複合材料(CMP1)。
N41.乾燥状態における第1基準動摩擦係数値(FR1)と、湿潤状態における第1動摩擦係数値(FR2)とを有する、第1複合材料(CMP1)表面(101)上の第1表面部分(POR1)を含み、第1動摩擦係数値(FR2)は、第1基準動摩擦係数値(FR1)の35%〜85%の範囲、好ましくは40%〜80%の範囲、最も好ましくは45%〜75%の範囲である、実施例例6または9に記載の複合材料(CMP1)。
N42.湿潤状態は、
1平方メートル当たり30gの水が乾燥状態で20μm未満の表面粗さRaを有する複合材料(CMP1)表面(101)上に追加された状態、または
1平方メートル当たり120gの水が乾燥状態で20μm以上の表面粗さRaを有する複合材料(CMP1)表面(101)に追加された状態、または
水(WATER)が、少なくとも0.5mmの高さhsurfを有する溝(GRV1)を含む複合材料(CMP1)表面(101)に追加されて、水面(SURF)レベルが該高さhsurfの90%に達している状態
をいう、実施例41に記載の複合材料(CMP1)。
N43.質量流(SFLV)の方向に平行な第1方向における第2基準動摩擦係数値(FR3)と、質量流(SFLV)の方向に垂直な第2方向における第2動摩擦係数値(FR4)とを有する、第1複合材料(CMP1)表面(101)上の第1表面部分(POR1)を含み、第2基準動摩擦係数値(FR3)は、第2動摩擦係数値(FR4)の35%〜95%の範囲、好ましくは40%〜90%の範囲、最も好ましくは45%〜85%の範囲である、実施例6または9に記載の複合材料(CMP1)。
N44.第3基準動摩擦係数値(FR5)を有する、第1複合材料(CMP1)表面(101)上の第1表面部分(POR1)と、第3動摩擦係数値(FR6)を有する、第2複合材料(CMP1)の表面(102)上の第2表面部分(POR2)とを含み、第3動摩擦係数値(FR6)は、第3基準動摩擦係数値(FR5)よりも少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、より好ましくは少なくとも15%低い、実施例6または9に記載の複合材料(CMP1)。
N45.第3基準動摩擦係数値(FR5)は、質量流(SFLV)の方向に平行な方向のものである、実施例44に記載の複合材料(CMP1)。
N46.第3動摩擦係数値(FR6)は、質量流(SFLV)の方向に平行な方向のものである、実施例44に記載の複合材料(CMP1)。
N47.第3基準動摩擦係数値(FR5)は、質量流量(SFLV)の方向に垂直な方向のものである、実施例44に記載の複合材料(CMP1)。
N48.第3動摩擦係数値(FR6)は、質量流(SFLV)の方向に垂直な方向のものである、実施例44に記載の複合材料(CMP1)。
N49.動摩擦係数値(FR2,FR4,FRF6)と基準動摩擦係数値(FR1,FR3,FR5)とは平均値である、実施例6または9または44に記載の複合材料(CMP1)。
N50.複合材料(CMP1)は、2〜6分の範囲、好ましくは4〜6分の範囲で、280℃未満であるが、温度(Theat)よりも少なくとも20℃、好ましくは少なくとも30℃高い温度で加熱され、該温度(Theat)は、熱可塑性マトリックス材料(MTX1)の融点(T)またはガラス転移温度(T)から選択され、温度(T,T)のいずれかがより高い、実施例7または10に記載の複合材料(CMP1)。
N51.一次表面粗さレベルは、二次表面粗さレベルよりも少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、最も好ましくは少なくとも15%低い、実施例は7または10または50に記載の複合材料(CMP1)。
N52.一次表面粗さレベルは、二次表面粗さレベルの5〜95%の範囲、好ましくは10〜90%の範囲、最も好ましくは15〜85%の範囲である、実施例7または10または50に記載の複合材料(CMP1)。
N53.一次動摩擦係数値は、二次動摩擦係数値よりも少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、最も好ましくは少なくとも15%低い、実施例7または10または50に記載の複合材料(CMP1)。
N54.一次動摩擦係数値は、二次動摩擦係数値の5〜95%の範囲、好ましくは10〜90%の範囲、最も好ましくは15〜85%の範囲である、実施例7または10または50に記載の複合材料(CMP1)。
N55.二次光沢値は、一次光沢値よりも少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、最も好ましくは少なくとも15%低い、実施例7または10または50に記載の複合材料(CMP1)。
N56.二次光沢値は、一次光沢値の5〜95%の範囲、好ましくは10〜90%の範囲、最も好ましくは15〜85%の範囲である、実施例7または10または50に記載の複合材料(CMP1)。
N57.複合材料(CMP1)は、5〜90重量%、好ましくは10〜75重量%、より好ましくは20〜65重量%、最も好ましくは40〜60重量%の熱可塑性ポリママトリックスを含む、実施例1〜56のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N58.マトリックス材料(MTX1)は、75〜90重量%の熱可塑性材料を含む、実施例1〜57のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N59.マトリクス材料(MTX1)は、ポリ(乳酸)(PLA)ポリマなどの生分解性ポリマを含む、実施例1〜58のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N60.マトリックス材料(MTX1)は、ポリオレフィンを含む、実施例1〜59のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N61.マトリックス材料(MTX1)は、ポリプロピレンを含む、実施例1〜60のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N62.マトリックス材料(MTX1)は、少なくとも50重量%、好ましくは70重量%、より好ましくは95重量%、最も好ましくは100重量%のバージンポリマ材料を含む、実施例1〜61のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N63.有機天然繊維(FIB1)材料は、木材パルプ材料を含む、実施例1〜62のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N64.有機天然繊維(FIB1)材料は、化学パルプ材料を含む、実施例1〜63のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N65.有機天然繊維(FIB1)材料は、化学木材パルプ材料を含む、実施例1〜64のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N66.有機天然繊維(FIB1)材料は、クラフトプロセス由来の有機天然繊維(FIB1)材料を含む、実施例1〜65のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N67.有機天然繊維(FIB1)材料は、薄片形態の有機天然繊維(FIB1)材料を含む、実施例1〜66のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N68.有機天然繊維(FIB1)材料は、薄片形態の繊維を含み、該薄片形態は、長さ、幅および厚みを有し、薄片の幅は、薄片の厚みよりも2〜10倍大きい、実施例1〜67のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N69.有機天然繊維(FIB1)材料は、薄片形態の繊維を含み、該薄片形態は、長さ、幅および厚みを有し、薄片の幅は、薄片の厚みの少なくとも2倍、好ましくは少なくとも2.5倍、より好ましくは少なくとも3倍である、実施例1〜68のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N70.有機天然繊維(FIB1)材料は、薄片形態の繊維を含み、該薄片形態は、長さ、幅および厚みを有し、該薄片形態は、厚みに対する長さの比に関するアスペクト比が25〜1500、好ましくは25〜1000、より好ましくは25〜500、最も好ましくは25〜300である、実施例1〜69のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N71.有機天然繊維(FIB1)材料は、薄片形態の繊維を含み、該薄片形態は、長さ、幅および厚みを有し、薄片の長さは、薄片の幅の少なくとも10倍である、実施例1〜70のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N72.有機天然繊維(FIB1)材料は、有機天然繊維(FIB1)材料の全量の、少なくとも30乾燥重量%、または少なくとも50乾燥重量%、好ましくは少なくとも70乾燥重量%、より好ましくは少なくとも80乾燥重量%、最も好ましくは少なくとも98乾燥重量%の薄片形態の繊維材料を含む、実施例1〜71のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N73.有機天然繊維(FIB1)の材料は、15重量%未満、好ましくは5重量%未満、より好ましくは1重量%未満、最も好ましくは0.5重量%未満のリグニン量を含む、実施例1〜72のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N74.有機天然繊維(FIB1)材料は、管状の有機天然繊維によって輪郭付けられる少なくとも部分的に中空の内部を有する有機天然繊維(FIB1)成分を含む、実施例1〜73のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N75.複合材料(CMP1)は、少なくとも10重量%、好ましくは少なくとも20重量%、より好ましくは少なくとも30重量%の有機天然繊維(FIB1)材料を含む、実施例1〜74のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N76.複合材料(CMP1)は、90重量%未満、好ましくは70重量%未満、最も好ましくは60重量%未満の有機天然繊維(FIB1)材料を含む、実施例1〜75のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N77.複合材料(CMP1)は、10〜90重量%、好ましくは20〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%の有機天然繊維(FIB1)材料を含む、実施例1〜76のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N78.有機天然繊維(FIB1)材料は、少なくとも30重量%、または少なくとも40重量%、より好ましくは少なくとも60重量%、より好ましくは少なくとも80重量%、最も好ましくは少なくとも90重量%のバージン材料を含む、実施例1〜77のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N79.複合材料(CMP1)は、カップリング剤、潤滑剤および無機充填剤の少なくとも1種を含む添加剤を含む、実施例1〜78のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N80.複合材料(CMP1)は、0.5〜10.0重量%、好ましくは1.5〜5.0重量%、より好ましくは2.0〜3.0重量%のカップリング剤を含む、実施例1〜79のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N81.複合材料(CMP1)は、無水マレイン酸系カップリング剤を含む、実施例1〜80のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N82.カップリング剤は、0.2〜8.0重量%、好ましくは1.0〜3.0重量%のマレイン酸無水物を含む、実施例81に記載の複合材料(CMP1)。
N83.複合材料(CMP1)は、0.01〜5.00重量%、好ましくは0.05〜3.00重量%の潤滑剤を含む、実施例1〜82のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N84.複合材料(CMP1)は、0〜40重量%、好ましくは1〜20重量%の無機充填剤を含む、実施例1〜83のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N85.複合材料(CMP1)は、マトリックス材料の熱膨張係数の40〜80%、好ましくは50〜80%、より好ましくは60〜80%の熱膨張係数を有する、実施例1〜84のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N86.有機天然繊維(FIB1)系材料は、有機天然繊維(FIB1)材料のみからなる、実施例1〜85のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N87.複合材料(CMP1)は製品である、実施例1〜86のいずれかに記載の複合材料(CMP1)。
N88.実施例1〜86のいずれかに記載の複合材料(CMP1)を含む部品。
N89.実施例87または88に記載の部品を含む製品(100)。
N90.複合材料(CMP1)(100)を製造する方法であって、
表面温度(T1)を有する、マトリックス材料(MTX1)を含む複合材料(CMP1)溶融物を準備し、
複合材料(CMP1)溶融物に、複合材料(CMP1)溶融物の10〜90重量%、好ましくは10〜70重量%、最も好ましくは20〜50重量%の範囲の量の有機天然繊維(FIB1)系材料を提供し、
複合材料(CMP1)溶融物を、表面温度(T201)および第1粗さレベルを有する加工対象物(200)表面(201)に導入し、
複合材料(CMP1)溶融物を冷却することによって微細凹凸を提供して、第2粗さレベルおよび第3粗さレベルを含む硬化複合材料(CMP1)表面(101)を形成し、第2粗さレベルは、第1粗さレベルに等しく、第3粗さレベルは、第2粗さレベルよりも低い、方法。
N91.加工対象物表面温度(T201)を、複合材料(CMP1)溶融物表面温度(T)よりも低くなるように選択して、複合材料(CMP1)溶融物の硬化複合材料(CMP1)表面(101,102)に対する冷却速度を調整することをさらに含む、実施例90に記載の方法。
N92.加工対象物表面温度(T201)は、20℃〜100℃の範囲、好ましくは30℃〜80℃の範囲、最も好ましくは50℃〜80℃の範囲である、実施例91に記載の方法。
N93.導入する複合材料(CMP1)が溶融形態にあるとき、加工対象物表面温度(T201)は、マトリックス材料(MTX1)の融点(T)よりも高く、該融点(T)は、複合材料(100)の製造時の第3粗さレベルの形成前の複合材料(CMP1)溶融物の硬化を防止するために、100℃〜280℃の範囲である、実施例90に記載の方法。
N94.導入速度(v1)を提供して、複合材料(CMP1)溶融物を方向SFLVに流すことをさらに含む、実施例90〜93のいずれかに記載の方法。
N95.導入速度(v1)は、複合材料(CMP1)の充填または押出を制御するために、5〜400mm/s、好ましくは10〜300mm/s、最も好ましくは25〜250mm/sの範囲である、実施例90〜94のいずれかに記載の方法。
N96.有機天然繊維(FIB1)系材料の量を選択する、および/または
導入速度(v1)を選択する、および/または
加工対象物(200)の表面温度(T201)を選択する、および/または
マトリックス材料(MTX1)を選択する、
ことによって製造時の第3粗さレベルを調整することをさらに含む、実施例90〜95のいずれかに記載の方法。
N97.製造方法を選択することによって、製造時の第3粗さレベルの形成を調節することをさらに含む、実施例90〜96のいずれかに記載の方法。
N98.有機天然繊維(FIB1)系材料の量を増加させる、および/または
導入速度v1を減少させる、および/または
加工対象物(200)の表面温度(T201)を低下させる、
ことによって製造時の第3粗さレベルを増加させることをさらに含む、実施例90〜95のいずれかに記載の方法。
N99.有機天然繊維(FIB1)系材料の量を減少させる、および/または
導入速度(v1)を増加させる、および/または
加工対象物(200)の表面温度(T201)を上昇させる、
ことによって製造時の第3粗さレベルを低下させることをさらに含む、実施例90〜95のいずれかに記載の方法。
N100.表面温度(T1)は、複合材料(CMP1)が溶融形態にあるとき、マトリックス材料(MTX1)の融点(T)よりも高く、該融点(T)は、複合材料(100)の製造時の第3粗さレベルの形成前の複合材料(CMP1)溶融物の硬化を防止するために、100℃〜280℃の範囲である、実施例90〜99のいずれかに記載の方法。
N101.成形、押出、熱成形、またはこれらの任意の組み合わせによって第3粗さレベルを提供することをさらに含む、実施例90〜100のいずれかに記載の方法。
N102.複合材料(100)は、射出成形などの成形によって製造されて、硬化複合材料(CMP1)表面(101)に第3粗さレベルを提供する、実施例101に記載の方法。
N103.複合材料(100)は、押出によって製造されて、第1表面(101)および第2表面(102)を含む複合材料(100)を提供する、実施例101に記載の方法。
N104.第3粗さレベルは、複合材料(CMP1)表面(101,102)の少なくとも一方の硬化後に調整可能である、実施例103に記載の方法。
N105.複合材料(CMP1)(100)の表面粗さを高める方法であって、
マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含み、一次表面粗さレベル、一次光沢値および一次摩擦係数を有する一次表面層を有する、複合材料(CMP1)を提供し、
複合材料(CMP1)の材料の一次表面層(101,102)を加熱によって軟化させ、
軟化した表面層を冷却することによって、二次表面粗さレベル、二次光沢値および二次摩擦係数を有する複合材料(CMP1)の材料表面の二次表面層(101,102)を提供し、二次表面粗さレベルは一次表面粗さレベルと異なる、および/または二次光沢値は一次光沢値と異なる、および/または二次動摩擦係数値は一次動摩擦係数値と異なる、方法。
当業者にとって、本発明に従う製品の修正および変形が知覚可能であることは明らかであろう。図面は概略図である。添付の図面を参照して上述した任意の特定の実施形態例は、例示に過ぎず、限定を目的とするものではない。方法および製品は、上記の実施形態のみに限定されるものではなく、添付の実施例の範囲内で変更することができる。

Claims (14)

  1. 微細凹凸表面層(101,102)を有する複合材料製品(100)であって、
    マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含み、
    マトリックス材料(MTX1)は熱可塑性ポリマを含み、
    複合材料製品(100)は、表面(101)に10μm未満の深さ(h2,h6)を有する微細凹凸(G2,G3)を含み、
    複合材料製品(100)は、2mmの半径を有する円形状を有する少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)を含むことができる表面層(101,102)を有し、
    微細凹凸表面層(101,102)は、染色状態で0.3〜5の範囲であり、または未染色状態で0.2〜5の範囲の、CIELabカラーチャート値に従う平均色分散値(ΔE)を有し、該染色状態とはK&NまたはNP染色された表面層(101,102)を示しており、平均色分散値(ΔE)は、前記少なくとも10の非重複表面部分(POR1,POR2,POR3,POR4,POR5,POR6,POR7,POR8,POR9,POR10)からのCIELabカラーチャート値に従う平均色分散値(ΔE)として測定されていることを特徴とする複合材料製品(100)。
  2. 微細凹凸(G2,G3)の深さ(h2,h6)は、0.1μmと10μmとの間であることを特徴とする、請求項1に記載の複合材料製品(100)。
  3. 平均色分散値(ΔE)は、
    未染色状態で0.7〜1.5の範囲であり、
    染色状態で2〜5の範囲であり、該染色状態とはK&NまたはNP染色された表面層(101,102)を示しており、平均色分散値(ΔE)は、少なくとも10の非重複表面部分からのCIELabカラーチャート値に従う平均色分散値(ΔE)として測定されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の複合材料製品(100)。
  4. 乾燥状態における基準動摩擦係数値(FR1)と、湿潤状態における動摩擦係数値(FR2)とを有する、表面部分(POR1)を含み、動摩擦係数値(FR2)は、基準動摩擦係数値(FR1)の35%〜85%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の複合材料製品(100)。
  5. 複合材料製品(100)は、5〜90重量%の熱可塑性ポリマを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の複合材料製品(100)。
  6. 複合材料製品(100)は、10〜90重量%の有機天然繊維(FIB1)を含み、該有機天然繊維(FIB1)は、化学的に処理された木材パルプまたはクラフトプロセス由来の化学パルプであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の複合材料製品(100)。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の、微細凹凸表面層(101,102)を有する複合材料製品(100)を製造する方法であって、
    マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含む複合材料(CMP1)溶融物を準備し、
    複合材料(CMP1)溶融物を、第1粗さレベルを有する加工対象物(200)表面(201)に導入し、
    加工対象物(200)の表面温度(T201)を選択し、
    複合材料(CMP1)溶融物を冷却して、第2粗さレベルおよび第3粗さレベルを含む硬化複合材料(CMP1)表面(101)を形成し、第2粗さレベルは、第1粗さレベルに等しく、第3粗さレベルは、第2粗さレベルよりも低く、これによって微細凹凸表面層(101,102)を有する複合材料製品(100)を提供することを特徴とする方法。
  8. 加工対象物表面温度(T201)は、20℃〜100℃の範囲であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 導入する複合材料(CMP1)が溶融形態にあるとき、加工対象物表面温度(T201)は、マトリックス材料(MTX1)の融点(T)よりも高く、該融点(T)は、複合材料製品(100)の製造時の第3粗さレベルの形成前の複合材料(CMP1)溶融物の硬化を防止するために、100℃〜280℃の範囲であることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  10. 複合材料(CMP1)溶融物を方向SFLVに流すように導入速度(v1)を規定することをさらに含み、
    導入速度(v1)は、5〜400mm/sの範囲であることを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 複合材料製品(100)は、射出成形などの成形によって製造されることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 請求項1〜6のいずれかに記載の複合材料製品(100)の表面粗さを高める方法であって、
    マトリックス材料(MTX1)と有機天然繊維(FIB1)系材料とを含み、一次表面粗さレベル、一次光沢値および一次摩擦係数を有する一次表面層を有する、複合材料製品(100)を準備し、
    複合材料製品(100)の材料の一次表面層(101,102)を加熱によって軟化させ、
    軟化した表面層を冷却することによって、二次表面粗さレベル、二次光沢値および二摩擦係数を有する複合材料製品(100)の材料表面の二次表面層(101,102)を提供し、二次表面粗さレベルは一次表面粗さレベルと異なる、および/または二次光沢値は一次光沢値と異なる、および/または二次動摩擦係数値は一次動摩擦係数値と異なることを特徴とする方法。
  13. 床要素またはデッキボードにおける、請求項1〜6のいずれかに記載の複合材料製品(100)の使用。
  14. 装飾品、枠、パネル、ファサード、床、フェンス、デッキ、階段、レール、窓枠、トリム、パレット、コンテナなどの建設資材または家庭用品における、請求項1〜6のいずれかに記載の複合材料製品(100)の使用。
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