JP6245466B2 - 車輪偏摩耗度合い判定システム、車輪偏摩耗度合い判定方法およびプログラム - Google Patents

車輪偏摩耗度合い判定システム、車輪偏摩耗度合い判定方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、車輪偏摩耗度合い判定システム、車輪偏摩耗度合い判定方法およびプログラムに関する。
鉄道車両の車輪に偏摩耗が発生すると、沿線騒音や、振動や、乗り心地への悪影響といった問題が生じ得る。これらの問題の発生を防止するため、偏摩耗発生を検知した場合、車輪削正(車輪を削る処理)が行われる。
ここで、車輪の偏摩耗発生の検知に関して、特許文献1では、鉄道列車における車輪踏面状態の良否を走行音に基づいて判定するシステムが示されている。具体的には、特許文献1に記載の車輪踏面状態の検知システムは、軌道が敷設された高架構造物の直下に設置され列車の走行音を収集する集音装置と、集音装置から出力される音声信号を処理する信号処理手段と、列車の速度を検知する速度検知手段とを備える。そして、信号処理手段において、音声信号から交流波形信号を取り出し、得られた交流波形信号を、速度検知手段から得られた列車速度と構造物特性とに基づいて設定される所定帯域幅のバンドパスフィルタを通過させる。そして、バンドパスフィルタ通過後の抽出波形信号と、列車速度データ及び列車編成に関する列車編成データとを照合させることにより、車軸単位で個別に音圧レベルを測定する。
このように、特許文献1に記載の車輪踏面状態の検知システムでは、車軸単位で個別に音圧レベルを測定して車輪踏面状態の良否を判定することができる。
特開2008−120258号公報
上記のように、特許文献1に記載の車輪踏面状態の検知システムでは、列車の走行音に基づいて車輪踏面状態の良否を判定する。周囲の騒音が大きいなど、列車の走行音の識別が困難な環境下においても車輪の偏摩耗度合いの判定を行うことができれば、ユーザの利便性がさらに高まる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、列車の走行音の識別が困難な環境下においても車輪の偏摩耗度合いの判定を行うことのできる車輪偏摩耗度合い判定システム、車輪偏摩耗度合い判定方法およびプログラムを提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による車輪偏摩耗度合い判定システムは、車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する振動測定部と、前記振動測定部が測定した振動に基づいて前記車両の速度を算出する速度仮算出部と、前記振動測定部が測定した振動のうち、前記速度仮算出部が算出した速度に応じた周波数成分に基づいて、前記車両又は車両の部分が振動測定位置に応じた所定位置を通過する通過タイミングを検出する通過タイミング判定部と、前記振動測定部が測定した振動の時系列データのうち、前記通過タイミングに応じた時間範囲のデータから特定周波数範囲の成分を抽出する周波数範囲成分抽出部と、前記周波数範囲成分抽出部が抽出した成分と基準データとに基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う偏摩耗度合い判定部と、を具備することを特徴とする。
た、本発明の他の一態様による車輪偏摩耗度合い判定システムは、上述の車輪偏摩耗度合い判定システムであって、前記周波数範囲成分抽出部は、前記振動測定部が測定した振動の時系列データのうち前記時間範囲のデータから、前記車両の速度に応じて設定された前記特定周波数範囲の成分を抽出することを特徴とする。
また、本発明の他の一態様による車輪偏摩耗度合い判定システムは、上述の車輪偏摩耗度合い判定システムであって、予め設定された空間周波数範囲に前記車両の速度を乗算して得られる前記特定周波数範囲を設定する周波数範囲設定部を具備し、前記周波数範囲成分抽出部は、前記振動測定部が測定した振動の時系列データのうち前記時間範囲のデータから、前記周波数範囲設定部の設定した前記特定周波数範囲の成分を抽出することを特徴とする。
また、本発明の一態様による車輪偏摩耗度合い判定方法は、車輪偏摩耗度合い判定システムの車輪偏摩耗度合い判定方法であって、車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する振動測定ステップと、前記振動測定ステップで測定した振動に基づいて前記車両の速度を算出するステップと、前記振動測定ステップで測定した振動のうち、算出した前記車両の速度に応じた周波数成分に基づいて、前記車両又は車両の部分が振動測定位置に応じた所定位置を通過する通過タイミングを検出するステップと、前記振動測定ステップにて測定した振動の時系列データのうち、前記通過タイミングに応じた時間範囲のデータから特定周波数範囲の成分を抽出する周波数範囲成分抽出ステップと、前記周波数範囲成分抽出ステップにて抽出した成分と基準データとに基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う偏摩耗度合い判定ステップと、を具備することを特徴とする。
また、本発明の一態様によるプログラムは、車輪偏摩耗度合い判定システムの具備するコンピュータに、車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する振動測定ステップと、前記振動測定ステップで測定した振動に基づいて前記車両の速度を算出するステップと、前記振動測定ステップで測定した振動のうち、算出した前記車両の速度に応じた周波数成分に基づいて、前記車両又は車両の部分が振動測定位置に応じた所定位置を通過する通過タイミングを検出するステップと、前記振動測定ステップにて測定した振動の時系列データのうち、前記通過タイミングに応じた時間範囲のデータから特定周波数範囲の成分を抽出する周波数範囲成分抽出ステップと、前記周波数範囲成分抽出ステップにて抽出した成分と基準データとに基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う偏摩耗度合い判定ステップと、を実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、列車の走行音の識別が困難な環境下においても車輪の偏摩耗度合いの判定を行うことができる。
本発明の一実施形態における車輪偏摩耗度合い判定システムの機能構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における加速度ピックアップの設置例を示す説明図である。 同実施形態における時間周波数範囲データ記憶部が記憶する時間周波数範囲データの例を示す説明図である。 同実施形態における速度・通過タイミング判定部の機能構成を示す概略ブロック図である。 列車の寸法と加速度データにおける周波数との関係の例を示す説明図である。 同実施形態の速度仮算出部による各車両の速度ピックアップ通過タイミングの検出例を示す説明図である。 同実施形態の速度・通過タイミング判定部による台車の通過タイミングの検出例を示す説明図である。 車輪の偏摩耗状態の例を示す説明図である。 偏摩耗車輪の外周の展開イメージの例を示す説明図である。 偏摩耗車輪の外周における凹凸分布の例を示す説明図である。 車輪の実測データから得られた外周における凹凸分布の例を示す説明図である。 空間周波数と時間周波数との対応関係の例を示す説明図である。 車輪の偏摩耗量と発生する振動の関係の例を示す説明図である。 同実施形態において、制御部が、車輪の偏摩耗度合いの判定を行う処理手順の例を示すフローチャートである。 同実施形態において、速度・通過タイミング判定部が列車速度情報とタイミング情報とを取得する処理手順の例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態における車輪偏摩耗度合い判定システムの機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、車輪偏摩耗度合い判定システム100は、振動測定部110と、結果出力部120と、記憶部180と、制御部190とを具備する。振動測定部110は、加速度ピックアップ111を具備する。記憶部180は、加速度データ記憶部181と、時間周波数範囲データ記憶部182と、周波数範囲変換データ記憶部183と、基準データ記憶部184とを具備する。制御部190は、速度・通過タイミング判定部191と、周波数範囲設定部192と、周波数範囲成分抽出部193と、偏摩耗度合い判定部194とを具備する。
車輪偏摩耗度合い判定システム100は、列車の通過に伴う振動加速度(振動による加速度)を測定して加速度の時系列データを収集し、得られたデータに基づいて車輪の偏摩耗度合いを判定する。車輪偏摩耗度合い判定システム100は、例えば加速度ピックアップを具備するコンピュータシステムとして構築される。
振動測定部110は、加速度ピックアップ111を用いて、車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する。ここでいう車両は、列車の構成要素であり、複数の車両が連結されて列車を構成する。但し、1両編成の鉄道車両など、列車に限らず様々な車両について、車輪偏摩耗度合い判定システム100は車輪の偏摩耗度合いの判定を行うことができる。
図2は、加速度ピックアップ111の設置例を示す説明図である。同図において、高架M11に下り線のレールM12と上り線のレールM13とが敷設されている。高架M11は、線路構造物の一例に該当する。
加速度ピックアップ111は、下り線のレールM12の下(高架M11の裏側)に設置されており、振動測定部110は、列車が下り線を通過する際の、加速度ピックアップ111設置位置における高架M11の加速度(振動加速度)を測定する。
図2の例のように、加速度ピックアップ111は、線路構造物の加速度を測定可能な位置にあればよく、線路内に設置される必要はない。この点において、車輪偏摩耗度合い判定システム100はメンテナンス性がよく、保守作業の負担の増大を抑制することができる。
より具体的には、加速度ピックアップ111を線路内に設置する必要がないので、加速度ピックアップ111が故障した場合、列車の走行する時間帯であっても加速度ピックアップ111の交換を行うことができ、通過タイミングの判定を行うことができる。
また、加速度ピックアップ111を線路内に設置する必要がないので、加速度ピックアップ111が故障した場合、列車の走行する時間帯であっても加速度ピックアップ111の交換を行うことができる。従って、保守作業員が、列車の走行する時間帯を避けて深夜に作業を行う必要がない。
また、保線でレールを削る際、加速度ピックアップ111や加速度ピックアップ111からのケーブルが邪魔にならない。
なお、加速度ピックアップ111の設置対象は、列車通過の際の加速度を測定可能な線路構造物であればよく、高架に限らない。一方、図2の例のように、加速度ピックアップ111を高架の裏側に設置する場合、加速度ピックアップ111に振動が伝わり易く、通過タイミング判定システム100は、高精度に判定を行い得る。
結果出力部120は、車輪偏摩耗度合い判定システム100の判定結果を出力する。例えば、結果出力部120は、表示装置を具備し、車輪偏摩耗度合い判定システム100が取得する車輪の偏摩耗量の情報を表示する。あるいは、結果出力部120が車輪偏摩耗度合い判定システム100の判定結果を、監視装置など他の装置へ出力するなど、結果出力部120が、判定結果の表示以外の方法で判定結果を出力するようにしてもよい。
記憶部180は、各種データを記憶する。記憶部180は、例えば、通過タイミング判定システム100の具備するコンピュータの記憶デバイスにて構成される。
加速度データ記憶部181は、振動測定部110が測定した加速度の時系列データを記憶する。
時間周波数範囲データ記憶部182は、列車速度と時間周波数範囲とが対応付けられた時間周波数範囲データを記憶する。
図3は、時間周波数範囲データ記憶部182が記憶する時間周波数範囲データの例を示す説明図である。同図の時間周波数範囲データにおいて、列車速度と、台車検出周波数および車軸検出周波数とが対応付けられている。台車検出周波数は、速度・通過タイミング判定部191が台車の通過タイミングを判定する場合に、振動測定部110の測定した加速度の時系列データから成分(周波数成分)を抽出すべき周波数範囲を列車速度毎に示す。車軸検出周波数は、速度・通過タイミング判定部191が車軸の通過タイミングを判定する場合に、振動測定部110の測定した加速度の時系列データから周波数成分を抽出すべき周波数範囲を列車速度毎に示す。
ここで、列車の車輪が、レールにおける加速度ピックアップ111の上の位置(以下、単に「加速度ピックアップ111の位置」と称する)を通過する時間間隔は、列車速度が速いほど短くなる。このため、列車速度が速いほど、列車の通過に伴う振動の周波数が高くなる。そこで、時間周波数範囲データ記憶部182が記憶する時間周波数範囲データでは、列車速度が速いほど高い周波数の周波数範囲と対応付けられている。速度・通過タイミング判定部191は、振動測定部110の測定した加速度の時系列データから、周波数範囲データに基づいて列車速度に応じた周波数成分を抽出することで、列車速度や台車等の通過タイミングの判定(算出)を、より高精度に判定を行える。
周波数範囲変換データ記憶部183は、列車速度と時間周波数範囲との対応関係を示す周波数範囲変換データを記憶する。周波数範囲変換データ記憶部183の記憶する周波数範囲変換データは、振動測定部110の測定した加速度の時系列データから周波数範囲成分抽出部193が周波数成分を抽出する周波数範囲を周波数範囲設定部192が設定するのに用いられる。
制御部190は、通過タイミング判定システム100の各部を制御して各種処理を行う。制御部190は、例えば、車輪偏摩耗度合い判定システム100の具備するコンピュータのCPU(Central Processing Unit、中央処理装置)が、記憶部180からプログラムを読み出して実行することで構成される。
速度・通過タイミング判定部191は、振動測定部110の測定した加速度の時系列データに基づいて、列車速度と、車輪の偏摩耗度合いの判定対象(例えば、各台車または各車軸)が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングとを取得(算出)する。
図4は、速度・通過タイミング判定部191の機能構成を示す概略ブロック図である。同図において、速度・通過タイミング判定部191は、速度仮算出部291と、周波数範囲設定部292と、周波数範囲成分抽出部293と、速度・通過タイミング判定部294とを具備する。
速度仮算出部291は、振動測定部110の測定した加速度の時系列データから、列車の速度(従って、各車両の速度)を示す仮速度情報を取得する。
ここで、図5および図6を参照して、速度仮算出部291による仮速度情報の取得について説明する。
図5は、列車の寸法と加速度データにおける周波数との関係の例を示す説明図である。同図において、列車の寸法として、車体長と、台車中心間距離と、隣接号台車距離と、軸距とが示されている。
車体長は、1台の車両の長さであり、同図の例では25メートル(m)になっている。台車中心間距離は、同一の車両に設置された2つの台車の中心間の距離であり、同図の例では17.5メートルになっている。隣接号台車距離は、隣接する車両に設置されて隣接する2つの台車の中心間の距離であり、同図の例では7.5メートルになっている。軸距は、1つの台車に設置された2つの車軸間の距離であり、同図の例では2.5メートルになっている。
列車速度を列車の寸法で除算することで、列車の寸法に応じた周波数が得られる。例えば、列車速度が時速80キロメートル(≒秒速22.2メートル)である場合、車体長に応じた周波数は、22.2/25≒0.9ヘルツ(Hz)となる。従って、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから、周波数0.9ヘルツの成分を抽出することで、各車両が加速度ピックアップ111の位置を通過する際に生じる周期的な加速度(振動加速度)を検出することができる。これにより、各車両が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを検出することができる。
また、列車速度が未知の場合、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから、各車両が加速度ピックアップ111の位置を通過する際に生じる周期的な加速度の成分を抽出することで、列車速度を得られる。
そこで、速度仮算出部291は、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから比較的低周波の周波数成分を抽出する。これにより、速度仮算出部291は、各車両が加速度ピックアップ111の位置を通過する際に生じる周期的な加速度の成分を抽出し、各車両が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔から列車速度を算出する。
図6は、速度仮算出部291による各車両の速度ピックアップ通過タイミングの検出例を示す説明図である。同図の横軸は基準時刻からの経過時間を示し、縦軸は加速度を示す。基準時刻は、振動測定部110の測定前に決定されている時刻であってもよいし、速度仮算出部291が事後的に決定する時刻であってもよい。例えば、振動測定部110が測定した加速度が所定の大きさに達した時刻から所定時間前(例えば2秒前)の時刻を、速度仮算出部291が基準時刻に設定するようにしてもよい。
線L11は、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから速度仮算出部291が抽出した周波数成分の合計値を示す。線L12は、加速度ピックアップ111の位置においてレールにセンサ(例えばひずみゲージ)を設置して得られる、車輪の通過タイミングの測定データを示す。
また、図6の例における列車は8両編成で、各車両に前後1つずつの台車が設けられている。各台車は、前後1つずつの車軸を有している。また、列車の寸法は、図5に示す寸法となっている。
線L12における極大点(極大値を示す点)である点P121〜P152は、それぞれ車輪の通過タイミングを示している。具体的には、点P121、P122は、それぞれ、先頭車両の前方の台車の前輪、後輪の通過タイミングを示している。点P123、P124は、それぞれ、先頭車両の後方の台車の前輪、後輪の通過タイミングを示している。
同様に、点P125〜P128は、2両目車両の各車輪の通過タイミングを示している。点P129〜P132は、3両目車両の各車輪の通過タイミングを示している。点P149〜P152は、8両目車両の各車輪の通過タイミングを示している。
速度仮算出部291は、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから、車体長および想定される列車速度の範囲に応じて予め設定されている周波数範囲の周波数成分を抽出する。図3の例の場合、列車速度が時速80キロメートル〜時速300キロメートルの範囲では、車体長に応じた周波数は0.9ヘルツ〜3.3ヘルツの範囲となる。例えば、速度仮算出部291は、この周波数範囲に多少の余裕を含めた、0.5ヘルツ〜5ヘルツの周波数範囲の周波数成分を抽出し、各成分の振幅(ここでは、加速度の大きさ)を合計して、線L11の示すデータを取得する。
線L11における極小点(極小値を示す点)のうち所定の閾値H11より小さい値を示す点である点P111〜P119が、それぞれ車両の通過タイミングを示している。
具体的には、点P111は、点P121の示す先頭車両の前方の台車の前輪の通過タイミングと、点P122の示す先頭車両の前方の台車の後輪の通過タイミングとの中間のタイミングを示している。
また、点P112は、点P123およびP124の示す先頭車両の後方の台車の通過タイミングと、点P125およびP126の示す2台目車両の前方の台車の通過タイミングとの中間のタイミングを示している。さらには、点P112は、先頭車両と2台目車両との境目が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを示している。
同様に、点P113は、2台目車両と3台目車両との境目が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを示している。点P114は、3台目車両と4台目車両との境目が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを示している。点P118は、7台目車両と8台目車両との境目が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを示している。
また、点P119は、点P151の示す8台目車両の後方の台車の前輪の通過タイミングと、点P152の示す8台目車両の後方の台車の後輪の通過タイミングとの中間のタイミングを示している。
速度仮算出部291は、各車両が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングから車両の移動に要する時間を算出し、車両の長さを当該時間で除算して列車速度を算出する。
例えば、点P112から点P113までの時間は、2台目車両が加速度ピックアップ111の位置を通過するのに要する時間を示している。同様に、点P113から点P114まで、・・・、点P117から点P118まで、の各時間も、1台の車両が加速度ピックアップ111の位置を通過するのに要する時間を示している。
そこで、速度仮算出部291は、点P112から点P113まで、点P113から点P114まで、・・・、点P117から点P118までの各時間の平均をとって、1台の車両が加速度ピックアップ111の位置を通過するのに要する時間を0.3秒と算出する。そして、速度仮算出部291は、予め記憶している車体長(図5の例では25メートル)を、1台の車両が加速度ピックアップ111の位置を通過するのに要する時間(0.3秒)で除算して、列車速度を秒速83.3メートル(時速300キロメートル)と算出する。
なお、速度仮算出部291が、加速度の時系列データから特定の周波数範囲の周波数成分を抽出する方法は、様々な方法とすることができる。例えば、速度仮算出部291が、バンドパスフィルタ(Band Pass Filter;BPF)を用いるようにしてもよい。あるいは、速度仮算出部291が、フーリエ変換を行うようにしてもよい。
図4に戻って、周波数範囲設定部292は、振動測定部110が測定した振動から周波数範囲成分抽出部293が周波数成分を抽出する周波数範囲を、列車速度と車両の所定箇所の寸法とに応じて設定する。
具体的には、車輪偏摩耗度合い判定システム100が、台車毎に車輪の偏摩耗度合いの判定を行うように設定されている場合、周波数範囲設定部292は、時間周波数範囲データ記憶部182の記憶している時間周波数範囲データから、速度仮算出部291の算出した列車速度(仮速度情報)に対応付けられている台車検出周波数を読み出す。例えば、上記の例のように速度仮算出部291が列車速度を時速300キロメートルと算出した場合、周波数範囲設定部292は、台車検出周波数3〜12ヘルツを読み出す。
一方、車輪偏摩耗度合い判定システム100が、車軸毎に車輪の偏摩耗度合いの判定を行うように設定されている場合、周波数範囲設定部292は、時間周波数範囲データ記憶部182の記憶している時間周波数範囲データから、速度仮算出部291の算出した列車速度に対応付けられている車軸検出周波数を読み出す。
なお、車輪偏摩耗度合い判定システム100が台車、車軸のいずれ毎に車輪の偏摩耗度合いの判定を行うかは、車輪偏摩耗度合い判定システム100のユーザ(例えば、保守作業員)が設定する。
例えば、車輪に偏摩耗が生じた場合の車輪削正等の保守作業を台車単位で行う保守方針の場合、車輪偏摩耗度合い判定システム100のユーザは、車輪偏摩耗度合い判定システム100が台車毎に車輪の偏摩耗度合いの判定を行うように設定する。一方、保守作業を車軸単位で行う保守方針の場合、車輪偏摩耗度合い判定システム100のユーザは、車輪偏摩耗度合い判定システム100が車軸毎に車輪の偏摩耗度合いの判定を行うように設定する。
周波数範囲成分抽出部293は、振動測定部110が測定した振動から、周波数範囲設定部292が設定した周波数範囲の周波数成分を抽出する。例えば、周波数範囲成分抽出部293は、振動測定部110が測定した振動から、車両の走行速度と車両の台車間の間隔とに応じて設定された周波数範囲の周波数成分を抽出する。
さらに例えば、周波数範囲成分抽出部293は、同一車両に設けられた台車間の間隔と、隣接する車両に設けられた台車間の間隔とに応じて設定された周波数範囲の周波数成分を抽出する。具体的には、周波数範囲データ記憶部282が記憶する周波数範囲データにおいて、台車検出周波数は、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離に起因する各周波数を含んでいる。上述したように、台車中心間距離は、同一の車両に設置された2つの台車の中心間の距離である。また、隣接号台車距離は、隣接する車両に設置されて隣接する2つの台車の中心間の距離である。
例えば、図5において、列車速度が時速300キロメートルの場合の、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離に起因する周波数は、それぞれ、3.3ヘルツ、4.8ヘルツ、11.1ヘルツとなっている。そして、図3において、列車速度が時速300キロメートルの場合の台車検出周波数は、3〜12ヘルツとなっており、台車検出周波数は、車体長、台車中心間距離、および、隣接号台車距離に起因する各周波数を含んでいる。
このように、周波数範囲成分抽出部293が、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離に起因する各周波数を含む周波数範囲の周波数成分を抽出することで、速度・通過タイミング判定部191が行う、台車の通過タイミングの判定精度を高めることができる。具体的には、周波数範囲成分抽出部293が、当該周波数範囲の周波数成分を抽出することで、他の周波数成分を除外して、台車が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔以外の周波数成分を低減させることができる。
さらに具体的には、車体長に起因する周波数の成分は、先頭車両の前方の台車が加速度ピックアップ111の位置を通過してから、2両目車両の前方の台車が加速度ピックアップ111の位置を通過するまでの時間など、隣接する車両において同じ位置に設置されている2つの台車が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔を示す。また、台車中心間距離に起因する周波数の成分、隣接号台車距離に起因する周波数の成分は、いずれも、隣接する2つの台車が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔を示す。
周波数範囲成分抽出部293が、これらの周波数を含む周波数範囲の周波数成分以外の成分を除外することで、速度・通過タイミング判定部294が、台車の通過タイミングを判定する際にノイズとなる周波数成分を低減させることができる。
また、周波数範囲データ記憶部282が記憶する周波数範囲データにおいて、車軸検出周波数は、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離、および、軸距に起因する各周波数を含んでいる。
例えば、図5において、列車速度が時速300キロメートルの場合の、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離、軸距に起因する周波数は、それぞれ、3.3ヘルツ、4.8ヘルツ、11.1ヘルツ、2.5ヘルツとなっている。そして、図3において、列車速度が時速300キロメートルの場合の車軸検出周波数は、3〜34ヘルツとなっており、台車検出周波数は、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離、および、軸距に起因する各周波数を含んでいる。
このように、周波数範囲成分抽出部193が、車体長、台車中心間距離、隣接号台車距離、軸距に起因する各周波数を含む周波数範囲の周波数成分を抽出することで、速度・通過タイミング判定部191が行う、車軸の通過タイミングの判定精度を高めることができる。
具体的には、速度・通過タイミング判定部191が、当該周波数範囲の周波数成分を抽出することで、他の周波数成分を除外して、車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔以外の成分を低減させることができる。
さらに具体的には、車体長に起因する周波数の成分は、先頭車両の前方の台車の前方の車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過してから、2両目車両の前方の台車の前方の車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過するまでの時間など、隣接する車両において同じ位置に設置されている2つの車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔を示す。
台車中心間距離に起因する周波数の成分は、同一車両の前方の台車の前方の車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過してから、後方の台車の前方の車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過するまでの時間など、同一車両の2つの台車において同じ位置に設置されている2つの車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔を示す。
隣接号台車距離に起因する周波数の成分は、隣接する車両のうち前方車両の後方の台車の前方の車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過してから、後方車両の前方の台車の前方の車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過するまでの時間など、隣接する車両に設置された隣接する2つの台車において同じ位置に設置されている2つの車軸が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔を示す。
また、軸距は、同一の台車において隣接する2つの台車が加速度ピックアップ111の位置を通過する時間間隔を示す。
周波数範囲成分抽出部293が、これらの周波数を含む周波数範囲の周波数成分以外の成分を除外することで、速度・通過タイミング判定部294が、車軸の通過タイミングを判定する際にノイズとなる周波数成分を低減させることができる。
なお、周波数範囲成分抽出部293が、加速度の時系列データから特定の周波数範囲の周波数成分を抽出する方法は、様々な方法とすることができる。例えば、周波数範囲成分抽出部293が、バンドパスフィルタを用いるようにしてもよい。あるいは、周波数範囲成分抽出部293が、フーリエ変換を行うようにしてもよい。
速度・通過タイミング判定部294は、周波数範囲成分抽出部293が抽出した周波数成分に基づいて、車両の所定箇所が所定位置を通過するタイミングを判定する。
具体的には、速度・通過タイミング判定部294は、周波数範囲成分抽出部293が抽出した周波数範囲の各成分の振幅(ここでは、加速度の大きさ)を合計する。そして、速度・通過タイミング判定部294は、得られた合計値の極小点のうち、所定の閾値よりも小さい値を示す点の時間を、車両の所定箇所が所定位置を通過するタイミングとして取得する。
図7は、速度・通過タイミング判定部294による台車の通過タイミングの検出例を示す説明図である。図6の場合と同様、図7の横軸は基準時刻からの経過時間を示し、縦軸は加速度を示す。
線L21は、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから周波数範囲成分抽出部293が抽出した周波数成分の合計値を示す。線L22は、図6の線L12と同様、加速度ピックアップ111の位置においてレールにセンサを設置して得られる、車輪の通過タイミングの測定データを示す。
図6の場合と同様、図7の例における列車は8両編成で、各車両に前後1つずつの台車が設けられている。各台車は、前後1つずつの車軸を有している。また、列車の寸法は、図5に示す寸法となっている。
線L22における極大点である点P231〜P262は、図5の点P121〜P152と同様、それぞれ車輪の通過タイミングを示している。
また、線L21における極小点のうち所定の閾値H21より小さい値を示す点である点P211〜P226が、それぞれ台車の通過タイミングを示している。
例えば、点P211は、先頭車両の前方の台車の通過タイミングを示している。ここで、点P231は、先頭車両の前方の台車の前方の車軸の通過タイミングを示し、点P232は、先頭車両の前方の台車の後方の車軸の通過タイミングを示している。そして、点P211は、これらの車軸を含む先頭車両の前方の台車の通過タイミングを示している。
速度・通過タイミング判定部294は、点P211〜P226の各時間を、台車の通過タイミングとして取得する。
なお、速度・通過タイミング判定部191が車軸の通過タイミングを判定する場合でも、速度・通過タイミング判定部294が、まず、台車の通過タイミングを判定し、得られたタイミングから車軸の通過タイミングを求めるようにしてもよい。
この場合、周波数範囲設定部292は、速度仮算出部291が算出した列車速度に対応する台車検出周波数を設定し、周波数範囲成分抽出部293は、振動測定部110が測定した振動から、当該台車検出周波数の成分を抽出する。
そして、速度・通過タイミング判定部294は、周波数範囲成分抽出部293が抽出した周波数成分に基づいて、各台車の通過タイミングを求める。より具体的には、速度・通過タイミング判定部294は、各台車の中心が、加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを求める。そして、速度・通過タイミング判定部294は、予め記憶している軸距と、速度仮算出部291が算出した列車速度とに基づいて、台車の中心の通過タイミングと車軸の通過タイミングとの時間差を求めて、車軸の通過タイミングを算出する。
このように、速度・通過タイミング判定部294が、台車の通過タイミングから車軸の通過タイミングを求めることで、振動測定部110の測定した振動から周波数範囲成分抽出部293が周波数成分を抽出する周波数範囲をより狭くすることができる。この点において、速度・通過タイミング判定部294の判定精度を高めることができる。
さらに、速度・通過タイミング判定部294は、得られたタイミング情報に基づいて、列車速度を算出する。周波数範囲成分抽出部293が仮の列車速度に応じて周波数範囲の周波数成分を抽出していることで、速度・通過タイミング判定部294は、速度仮算出部291が取得する通過タイミング情報よりも精度の高い通過タイミング情報を取得し得る。従って、速度・通過タイミング判定部294が、列車速度を算出し直すことで、速度仮算出部291が算出した仮の列車速度よりも精度の高い列車速度を取得し得る。
図1に戻って、周波数範囲設定部192は、速度・通過タイミング判定部191が取得した列車速度に応じて、振動測定部110が測定した加速度の時系列データから周波数範囲成分抽出部193が周波数成分を抽出する周波数範囲を設定する。より具体的には、周波数範囲設定部192は、予め設定された空間周波数範囲に車両の速度を乗算して得られる特定周波数範囲を設定する。後述するように、周波数範囲設定部192は、振動測定部110が測定した加速度の時系列データにおいて偏摩耗の影響を受けやすい周波数範囲を設定する。
周波数範囲成分抽出部193は、振動測定部110が測定した振動(加速度の時系列データ)から特定周波数範囲の周波数成分を抽出する。より具体的には、周波数範囲成分抽出部193は、振動測定部110が測定した振動から、車両の速度に応じて設定された特定周波数範囲の周波数成分を抽出する。さらに具体的には、周波数範囲成分抽出部193は、振動測定部110が測定した振動から、周波数範囲設定部192の設定した特定周波数範囲の周波数成分を抽出する。
偏摩耗度合い判定部194は、周波数範囲成分抽出部193が抽出した周波数成分と、基準データ記憶部184の記憶する基準データとに基づいて車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う。
次に、図8〜図12を参照して、周波数範囲設定部192が設定する周波数範囲について説明する。
図8は、車輪の偏摩耗状態の例を示す説明図である。同図において、偏摩耗のない車輪W11、偏摩耗の生じた車輪W12について、それぞれ軸方向から見た概略形状を、軸の位置を点P31に揃えて示している。以下では、偏摩耗の生じた車輪を「偏摩耗車輪」と称する。
偏摩耗の大きさは、例えば、D11にて示すように、偏摩耗のない状態における径(ここでは、軸の位置から外周までの距離)と、偏摩耗の生じた箇所における径との差の大きさにて示される。
以下では、基準となる径(例えば、偏摩耗のない状態における径の設計値)と、偏摩耗の生じた箇所における径との差の大きさを「偏摩耗量」と称する。
図9は、偏摩耗車輪の外周の展開イメージの例を示す説明図である。同図において、偏摩耗のない車輪W11の外周と、偏摩耗車輪である車輪W12の外周とが、径(軸の位置からの距離)の関係を保って展開されている。
偏摩耗のない車輪W11は、図8の例のように径がほぼ一定であることから、図9に示す展開例においてほぼ直線状になっている。一方、偏摩耗車輪である車輪W12は、図8の例のように径にばらつきがあることから、図9に示す展開例においてうねりを有している。
図10は、偏摩耗車輪の外周における凹凸分布の例を示す説明図である。同図の横軸は空間周波数の対数を示し、縦軸は凹凸分布をデシベル(dB)にて示している。
線L41は、偏摩耗のない車輪の外周における凹凸の空間周波数分布の例を示す。すなわち、線L41は、偏摩耗のない車輪の径と、基準となる径との差の大きさの、周方向における空間的な周波数分布の例を示している。また、線L42は、偏摩耗車輪の外周における凹凸の空間周波数分布の例を示す。
本願発明者が、車輪の実測データについて外周における凹凸分布の空間周波数分析を行ったところ、空間周波数0.001〜0.01(単位は、ミリメートル分の1(mm−1))の範囲で特に凹凸分布が増加するとの結果を得られた。なお、本願発明者は、一周約3メートルの車輪について解析を行った。
図11は、車輪の実測データから得られた外周における凹凸分布の例を示す説明図である。同図の横軸は空間周波数の対数を示し、縦軸は凹凸分布をデシベル(dB)にて示している。
線L51は、偏摩耗量が0.15ミリメートル未満の車輪の外周における凹凸分布の平均を示す。線L52は、偏摩耗量が0.15ミリメートル以上かつ0.2ミリメートル未満の車輪の外周における凹凸分布の平均を示す。線L53は、偏摩耗量が0.2ミリメートル以上かつ0.3ミリメートル未満の車輪の外周における凹凸分布の平均を示す。線L54は、偏摩耗量が0.3ミリメートル以上の車輪の外周における凹凸分布の平均を示す。
図11において、空間周波数0.001〜0.01の範囲で、特に、凹凸分布の違いが生じている。一方、空間周波数が0.01より大きい範囲については、凹凸分布の違いは比較的小さい。
そこで、周波数範囲設定部192は、振動測定部110の測定した加速度の時系列データから周波数範囲成分抽出部193が周波数成分を抽出する周波数範囲として、空間周波数0.001〜0.01の範囲に対応する時間周波数範囲の周波数成分を抽出する。なお、本実施形態に示す例では、車輪偏摩耗度合い判定システム100は、一周約3メートルの車輪を対象として偏摩耗の度合いの判定を行う。
図12は、空間周波数と時間周波数との対応関係の例を示す説明図である。同図において、空間周波数0.001、0.01の各々に対して列車速度を乗算して時間周波数に変換されている。例えば、列車速度が時速300キロメートル(秒速83.3×10ミリメートル)の場合、空間周波数0.001に83.3×10を乗算して、時間周波数83.3ヘルツ(Hz)に変換されている。
ここで、車輪の外周のうちレールに接する部分は、列車速度にて周方向に進行(回転)していく。車輪の外周が列車速度にて進行しながら凹凸に応じてレールに圧力を加えることで、凹凸の空間周波数分布に列車速度を乗算した時間周波数分布の振動が生じることが考えられる。
そこで、周波数範囲変換データ記憶部183は、図12の例のように、偏摩耗の影響を受けやすい空間周波数範囲に列車速度を乗算した時間周波数範囲を示す周波数範囲変換データを記憶しておく。周波数範囲変換データの示す時間的周波数範囲は、偏摩耗の影響を受けやすい範囲と考えられる。
そして、周波数範囲設定部192が、周波数範囲変換データにて速度・通過タイミング判定部191の算出した列車速度に対応する時間周波数を設定し、周波数範囲成分抽出部193が、振動測定部110の測定した加速度の時系列データのうち、周波数範囲設定部192の設定した時間周波数範囲の周波数成分を抽出する。これにより、周波数範囲成分抽出部193は、加速度の時系列データのうち、偏摩耗の影響を受けやすい周波数成分を抽出し、偏摩耗の影響を受けにくく偏摩耗度合い判定部194の判定においてノイズとなるおそれの大きい周波数成分を削除する。これにより、偏摩耗度合い判定部194の判定精度を高めることができる。
次に、図13を参照して、偏摩耗度合い判定部194が行う車輪の偏摩耗度合いの判定について説明する。
図13は、車輪の偏摩耗量と発生する振動の関係の例を示す説明図である。同図の横軸は偏摩耗量を対数にて示し、縦軸は、振動加速度レベルをデシベルにて示す。また、同図にプロットされた各点は、車輪の偏摩耗量と振動加速度レベルとの関係の実測データを示している。
ここでは、列車速度が時速80キロメートルである場合について、振動加速度のうち29.4ヘルツから215.3ヘルツの周波数範囲の周波数成分の合計を、振動加速度レベルとしている。ここでの周波数範囲は、図12に示す周波数範囲と多少異なるが、ほぼ等しい周波数範囲となっている。
図13に示すように、偏摩耗量と振動加速度レベルとの間に相関関係があることが確認できた。より具体的には、同図における偏摩耗量と振動加速度レベルとの関係は、線L61にて近似することができ、おおよそ領域A61の範囲に含まれる。
例えば、基準データ記憶部184が、線L61の関係を基準データとして記憶しておく。偏摩耗度合い判定部194は、周波数範囲成分抽出部193が抽出した周波数成分の振幅の合計を、基準データ記憶部184の記憶する関係に適用することで、車輪の偏摩耗度合いの判定として偏摩耗量を判定することができる。
あるいは、偏摩耗度合い判定部194が、車輪の偏摩耗度合いの判定として車輪削正を推奨するか否かの判定を行うようにしてもよい。例えば、基準データ記憶部184が、振動加速度レベルの閾値を基準データとして記憶しておく。そして、偏摩耗度合い判定部194は、周波数範囲成分抽出部193が抽出した周波数成分の振幅の合計を、基準データ記憶部184の記憶する閾値と比較し、閾値以上である場合に、車輪削正を推奨すると判定する。
次に、図14および図15を参照して、車輪偏摩耗度合い判定システム100の動作について説明する。
図14は、制御部190が、車輪の偏摩耗度合いの判定を行う処理手順の例を示すフローチャートである。
なお、制御部190は列車毎に同図の処理を行えばよく、制御部190が処理を行うタイミングは様々なタイミングとすることができる。例えば、列車が加速度ピックアップ111の位置を通過する毎に、制御部190が図14の処理を行うようにしてもよい。あるいは、振動測定部110が測定した一日分のデータを、制御部190が纏めて加速度データ記憶部181から読み出し、列車毎のデータを切り出して図14の処理を行うようにしてもよい。
図14の処理において、制御部190(速度・通過タイミング判定部191および周波数範囲成分抽出部193)は、まず、振動測定部110の測定した加速度の時系列データを、加速度データ記憶部181から読み出す(ステップS101)。
次に、速度・通過タイミング判定部191は、ステップS101で得られた加速度の時系列データに基づいて、列車速度情報と、当該時系列データにおいて列車の所定箇所(例えば、各台車の中心または各車軸)が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミング情報とを取得(算出)する(ステップS102)。
そして、周波数範囲設定部192が、速度・通過タイミング判定部191の取得した列車速度に基づいて周波数範囲を設定する(ステップS103)。具体的には、周波数範囲設定部192は、周波数範囲変換データ記憶部183の記憶する周波数範囲変換データから、列車速度に応じた時間周波数範囲を読み出して、周波数範囲成分抽出部193が周波数成分を抽出する周波数範囲として設定する
次に、周波数範囲成分抽出部193は、ステップS101で得られた加速度の時系列データから、偏摩耗度合いの判定対象毎の時間分のデータを抽出する(ステップS104)。例えば、偏摩耗度合い判定部194が、台車毎に偏摩耗度合いの判定を行う場合、周波数範囲成分抽出部193は、ステップS102で速度・通過タイミング判定部191が取得したタイミング情報にから台車毎のデータを抽出する。さらに例えば、偏摩耗度合い判定部194は、加速度の時系列データから、台車が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを中心として所定時間分のデータを抽出する。
そして、周波数範囲成分抽出部193は、ステップS104で得られたデータ毎に、ステップS103で周波数範囲設定部192が設定した周波数範囲の周波数成分を抽出する(ステップS105)。例えば、周波数範囲成分抽出部193は、ステップS104で得られたデータをフーリエ変換して、周波数範囲設定部192が設定した周波数範囲の周波数成分を抽出する。あるいは、周波数範囲成分抽出部193は、ステップS104で得られたデータにゼロ位相のバンドパスフィルタを適用するなど、フーリエ変換以外の方法で、周波数範囲設定部192が設定した周波数範囲の周波数成分を抽出するようにしてもよい。
次に、偏摩耗度合い判定部194は、ステップS105で周波数範囲成分抽出部193が取得したデータに基づいて、車輪の偏摩耗度合いの判定を行う(ステップS106)。具体的には、偏摩耗度合い判定部194は、ステップS104で得られたデータ毎に、ステップS105で周波数範囲成分抽出部193が抽出した周波数成分の合計を算出する。そして、偏摩耗度合い判定部194は、得られた合計を基準データ記憶部184の記憶する基準データに適用して、判定対象毎に偏摩耗量を取得する。
例えば、判定対象が台車の場合、偏摩耗度合い判定部194は、台車に設置されている全車輪の偏摩耗量の合計を取得するなど、各車輪について総合的な偏摩耗度合いの判定を行う。
ステップS106の後、図14の処理を終了する。
図15は、速度・通過タイミング判定部191が列車速度情報とタイミング情報とを取得する処理手順の例を示すフローチャートである。速度・通過タイミング判定部191は、図14のステップS102において、図15の処理を行う。
図15の処理において、まず、速度仮算出部291が、図14のステップS101で得られたデータにゼロ位相のバンドパスフィルタ(すなわち、遅れのないバンドパスフィルタ)を適用して、所定周波数範囲(例えば0.5ヘルツ〜5ヘルツ)の周波数成分を抽出する(ステップS201)。
そして、速度仮算出部291は、抽出した周波数成分に基づいて列車速度を算出する(ステップS202)。速度仮算出部291が取得する列車速度は、速度・通過タイミング判定部191が以下の処理を行うための仮の列車速度として用いられる。
次に、周波数範囲設定部292が、速度仮算出部291の算出した仮の列車速度に基づいて周波数範囲を設定する(ステップS203)具体的には、周波数範囲設定部292は、時間周波数範囲データ記憶部182の記憶する時間周波数範囲データから、仮の列車速度に応じた周波数範囲(図3の例では台車検出周波数または車軸検出周波数)を読み出して、周波数範囲成分抽出部293が周波数成分を抽出する周波数範囲として設定する。
そして、周波数範囲成分抽出部193は、図14のステップS101で得られたデータにゼロ位相のバンドパスフィルタを適用して、ステップS203で周波数範囲設定部292が設定した周波数範囲の周波数成分を抽出する(ステップS204)。
次に、速度・通過タイミング判定部294は、周波数範囲成分抽出部293が抽出した周波数成分に基づいて、車両の所定箇所(例えば、台車の中心または車軸)が加速度ピックアップ111の位置を通過するタイミングを判定する(ステップS205)。
さらに、速度・通過タイミング判定部294は、ステップS205で得られたタイミング情報に基づいて、列車速度を算出する(ステップS206)。
ステップS206の後、図7の処理を終了する。
但し、速度・通過タイミング判定部191が列車速度情報やタイミング情報を取得する方法は、図15の処理手順による方法に限らない。例えば、速度・通過タイミング判定部191が、線路に設けられたセンサを用いて列車の通過タイミングを検出し、通過タイミングに基づいて列車速度情報やタイミング情報を取得するようにしてもよい。
一方、速度・通過タイミング判定部191が、図15の処理手順による方法で列車速度情報やタイミング情報を取得する場合、車輪偏摩耗度合い判定システム100は、センサとして加速度ピックアップ111のみを具備すればよい。加速度ピックアップ111は、図2を参照して説明したように、線路外に設置することができる。この点において、車輪偏摩耗度合い判定システム100はメンテナンス性がよく、保守作業の負担の増大を抑制することができる。
以上のように、振動測定部110は、車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定し、周波数範囲成分抽出部193は、振動測定部110が測定した振動から特定周波数範囲の周波数成分を抽出する。そして、偏摩耗度合い判定部194は、周波数範囲成分抽出部193が抽出した周波数成分に基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う。
このように、車輪偏摩耗度合い判定システム100は、車両の通過に伴う線路構造物の振動に基づいて車輪の偏摩耗度合いの判定を行うので、周囲の騒音が大きいなど列車の走行音の識別が困難な環境下においても、車輪の偏摩耗度合いの判定を行うことができる。
また、周波数範囲成分抽出部193は、振動測定部110が測定した振動から、車両の速度に応じて設定された特定周波数範囲の周波数成分を抽出する。
このように、周波数範囲成分抽出部193が、車両の速度に応じた特定周波数範囲の周波数成分を抽出することで、振動測定部110が測定した振動(加速度の時系列データ)から、偏摩耗の影響を受け易い周波数範囲の周波数成分を抽出することができる。これにより、車輪偏摩耗度合い判定システム100(偏摩耗度合い判定部194)が行う車輪の偏摩耗度合いの判定の精度を高め得る。
また、周波数範囲成分抽出部193が、車両の速度に応じた特定周波数範囲の周波数成分を抽出するので、車輪偏摩耗度合い判定システム100のユーザは、線路構造物の特性を把握する必要がない。
また、周波数範囲設定部192は、予め設定された空間周波数範囲に車両の速度を乗算して得られる特定周波数範囲を設定する。
このように、車輪偏摩耗度合い判定システム100では、所定の空間周波数範囲に車両の速度を乗算するという簡単な計算にて、振動測定部110が測定した振動から周波数範囲成分抽出部193が周波数成分を抽出する周波数範囲を得ることができる。従って、車輪偏摩耗度合い判定システム100のユーザが当該周波数範囲を算出して車輪偏摩耗度合い判定システム100に設定する(周波数範囲変換データ記憶部183に記憶させる)作業の負荷が軽い。この点において、車輪偏摩耗度合い判定システム100のユーザの負担を抑制することができる。
あるいは、周波数範囲設定部192が当該周波数範囲を算出するようにしてもよい。この場合、周波数範囲設定部192は、簡単な計算で当該周波数範囲を算出することができる。この点において、周波数範囲設定部192の負荷の増大を回避することができる。
なお、制御部190の全部または一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
100 車輪偏摩耗度合い判定システム
110 振動測定部
111 加速度ピックアップ
120 結果出力部
180 記憶部
181 加速度データ記憶部
182 時間周波数範囲データ記憶部
183 周波数範囲変換データ記憶部
184 基準データ記憶部
190 制御部
191 速度・通過タイミング判定部
192 周波数範囲設定部
193 周波数範囲成分抽出部
194 偏摩耗度合い判定部

Claims (5)

  1. 車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する振動測定部と、
    前記振動測定部が測定した振動に基づいて前記車両の速度を算出する速度仮算出部と、
    前記振動測定部が測定した振動のうち、前記速度仮算出部が算出した速度に応じた周波数成分に基づいて、前記車両又は車両の部分が振動測定位置に応じた所定位置を通過する通過タイミングを検出する通過タイミング判定部と、
    前記振動測定部が測定した振動の時系列データのうち、前記通過タイミングに応じた時間範囲のデータから特定周波数範囲の成分を抽出する周波数範囲成分抽出部と、
    前記周波数範囲成分抽出部が抽出した成分と基準データとに基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う偏摩耗度合い判定部と、
    を具備することを特徴とする車輪偏摩耗度合い判定システム。
  2. 前記周波数範囲成分抽出部は、前記振動測定部が測定した振動の時系列データのうち前記時間範囲のデータから、前記車両の速度に応じて設定された前記特定周波数範囲の成分を抽出することを特徴とする請求項1に記載の車輪偏摩耗度合い判定システム。
  3. 予め設定された空間周波数範囲に前記車両の速度を乗算して得られる前記特定周波数範囲を設定する周波数範囲設定部を具備し、
    前記周波数範囲成分抽出部は、前記振動測定部が測定した振動の時系列データのうち前記時間範囲のデータから、前記周波数範囲設定部の設定した前記特定周波数範囲の成分を抽出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車輪偏摩耗度合い判定システム。
  4. 車輪偏摩耗度合い判定システムの車輪偏摩耗度合い判定方法であって、
    車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する振動測定ステップと、
    前記振動測定ステップで測定した振動に基づいて前記車両の速度を算出するステップと、
    前記振動測定ステップで測定した振動のうち、算出した前記車両の速度に応じた周波数成分に基づいて、前記車両又は車両の部分が振動測定位置に応じた所定位置を通過する通過タイミングを検出するステップと、
    前記振動測定ステップにて測定した振動の時系列データのうち、前記通過タイミングに応じた時間範囲のデータから特定周波数範囲の成分を抽出する周波数範囲成分抽出ステップと、
    前記周波数範囲成分抽出ステップにて抽出した成分と基準データとに基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う偏摩耗度合い判定ステップと、
    を具備することを特徴とする車輪偏摩耗度合い判定方法。
  5. 車輪偏摩耗度合い判定システムの具備するコンピュータに、
    車両の通過に伴う線路構造物の振動を測定する振動測定ステップと、
    前記振動測定ステップで測定した振動に基づいて前記車両の速度を算出するステップと、
    前記振動測定ステップで測定した振動のうち、算出した前記車両の速度に応じた周波数成分に基づいて、前記車両又は車両の部分が振動測定位置に応じた所定位置を通過する通過タイミングを検出するステップと、
    前記振動測定ステップにて測定した振動の時系列データのうち、前記通過タイミングに応じた時間範囲のデータから特定周波数範囲の成分を抽出する周波数範囲成分抽出ステップと、
    前記周波数範囲成分抽出ステップにて抽出した成分と基準データとに基づいて前記車両の車輪の偏摩耗度合いの判定を行う偏摩耗度合い判定ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
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