JP6243385B2 - モータ電流制御における補正値を学習する機械学習装置および方法ならびに該機械学習装置を備えた補正値計算装置およびモータ駆動装置 - Google Patents

モータ電流制御における補正値を学習する機械学習装置および方法ならびに該機械学習装置を備えた補正値計算装置およびモータ駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習装置および方法ならびに該機械学習装置を備えた補正値計算装置およびモータ駆動装置に関する。
工作機械の駆動源として用いられる三相交流モータを駆動制御するためのモータ駆動装置は、一般に位置制御ループ、速度制御ループおよび電流制御ループから構成されることが多い。
図12は、一般的なモータ駆動装置の構成を概略的に示すブロック図である。位置制御ループにおいては、三相交流モータ(以下、単に「モータ」と称することがある。)204に取り付けられた位置検出部241により検出されたモータ204のロータ実位置に関する情報(位置フィードバック値)と位置指令作成部(図示せず)で作成された位置指令とに基づいて、速度指令作成部231にて速度指令を作成する。速度制御ループにおいては、モータ204に取り付けられた速度検出部242により検出されたモータ204のロータ速度に関する情報(速度フィードバック値)と速度指令作成部231により作成された速度指令とに基づいて、電流指令作成部221にて電流指令を作成する。電流制御ループにおいては、電流検出部243により検出されたインバータ(逆変換器)202からモータ204へ流れ込む電流に関する情報(電流フィードバック値)と電流指令生成部221により作成された電流指令値とに基づいて、電流制御部211にてインバータ202を駆動するための駆動指令(例えばPWM制御信号)を作成する。インバータ202は、例えば内部に設けられたスイッチング素子のスイッチング動作により直流電力を交流電力に変換するモータ電力供給用のインバータであり、受信した駆動指令によりインバータ202内のスイッチング素子のスイッチング動作が制御されることで、直流電力をモータ204の駆動用の交流電力に変換する変換動作を行う。モータ204は、インバータ202から出力された交流電力を駆動電力として動作するので、インバータ202から出力される交流電力を制御すれば、モータ204の速度、トルク、もしくは回転子の位置を駆動制御することができる。モータ204を駆動することで工作機械の可動部を駆動する。
このように、モータ駆動装置では、電流指令値と電流検出部により検出された電流フィードバック値とが等しくなるよう電流制御を行っている。
しかしながら、一般に、電流フィードバック値を検出する電流検出部にはオフセットが存在する。このオフセットは、モータの動作に無関係であって電流検出部のみにかかわるオフセット分であって、モータが停止状態にあっても検出されるノイズ分である。この電流オフセットは、モータのトルクに対して電気角に依存して変化する脈動分を発生させ、電気角の各一回転に対して一回のトルクリップルが発生することになり、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差が大きくなる。したがって、電流フィードバックオフセット補正値を用いて電流フィードバック値を補正するいわゆる「オフセット補償」を行うのが好ましい。
例えば、ACサーボモータの実電流を検出して電流指令に電流帰還を行う制御方法において、電圧指令が零となる毎にACサーボモータの実電流を検出して電流帰還上のオフセットデータを求め、オフセットデータから得られる電流オフセット値によって電流オフセット値を更新し、更新した電流オフセット値を電流指令に電流帰還してオフセット補償を行う技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、通常、電流検出部では、モータ電力供給用インバータから三相交流モータへ流れ込むUVW三相の実電流のうちに二相分(例えばU相実電流およびV相実電流)を検出し、これを電流フィードバック値として出力している。しかしながら、電流検出部が検出する二相の電流フィードバック値においては、電流検出素子のゲインのばらつき、電流検出抵抗のばらつき、検出ゲインのアンバランスあるいはノイズ等の影響により相間で不平衡が発生する。相間不平衡のある電流フィードバック値に基づいて電流制御を行うと、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差が大きくなる。したがって、電流フィードバック相間不平衡補正値を用いて電流フィードバック値を補正することで相間不平衡を除去することが好ましい。
また、一般に、モータ電力供給用インバータ内のスイッチング素子のスイッチング動作においては、同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオン(導通)しないようにするいわゆる「スイッチング不感帯」が設けられる。このスイッチング不感帯にあたる時間期間中は、上下各アームのスイッチング素子は導通しないのでアームには電流は流れない。このため、スイッチング素子に対する電流指令を例えば10[A]としたにもかかわらず平均値ベースで9.8[A](平均値ベース)しかアームに電流が流れないといったように、スイッチング不感帯が存在するために実際には当該電流指令よりも小さい電流がアームに流れることになる。そこで、このスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補うために、不感帯用電流指令補正値を当初の電流指令に上乗せする対策が従来より行われている。例えば、アームに10[A]の電流を流そうとする場合、当初の電流指令である10[A]に不感帯用電流指令補正値として0.2[A]を上乗せすることで得られた「補正後の電流指令」である10.2[A]を用いて、スイッチング素子のスイッチング動作を制御し、アームに10[A](平均値ベース)の電流が実際に流れるようにする。このように、不感帯用電流指令補正値を用いて電流指令を補正することで、スイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償している。
このように、電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御を行うことで三相交流モータを駆動するモータ駆動装置においては、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、およびモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値、の3つの補正値を用いた補正処理を行うことで、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差の最小化(送りの滑らかさの最適化)を図っている。
特許第3236449号公報
従来、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値は、固定値(一定値)として扱っていた。
しかしながら実際は、スイッチング不感帯はシステムの部品のばらつきや周囲温度などで変動するので、固定値とされた不感帯用電流指令補正値を用いて電流指令を補正したとしても、所望値に近い電流を流せているとはいえない。また、スイッチング不感帯は、たモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないために必要不可欠なものではあるものの、スイッチング不感帯に対応する時間中はスイッチング素子に流れる電流が途切れてしまうので、ロータ位置指令とロータ実位置との間の誤差の発生の要因となり、送りの滑らかさの改善の妨げとなっている。
また、従来は、これら補正値相互間の影響は考慮せずに各々独立に設定していた。しかしながら、実際は各補正値は互いに影響を及ぼし合うものであり、各補正値の最適な組み合わせを見つけ出すことが難しく、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を必ずしも最小化できているとはいえない。
また、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差を最小化するための電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値は、モータ駆動装置内の温度、三相交流モータの温度、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、モータ駆動装置内に設けられた交流入力電圧を整流する整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧に依存する。したがって、モータ駆動装置内の温度、三相交流モータの温度、およびモータ駆動装置の各部電圧の変動に応じて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を変更することが望ましいが、上述の通り、従来はこれら補正値は固定値としており、リアルタイムに各補正値の最適な組み合わせを見つけ出すことは困難である。
従って本発明の目的は、上記問題に鑑み、三相交流モータに対するロータ位置指令とロータ実位置との誤差を容易に最小化することができる機械学習装置および方法ならびに該機械学習装置を備えた補正値計算装置およびモータ駆動装置を提供することにある。
上記目的を実現するために、本発明の第1の態様においては、三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習装置は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内の温度に関するデータと、三相交流モータの温度に関するデータと、モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、のうちの少なくとも1つから構成される状態変数を観測する状態観測部と、状態変数によって構成される訓練データセットに従って、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値、を学習する学習部と、を備える。
ここで、上記各部電圧は、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、モータ駆動装置内に設けられた交流入力電圧を整流する整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを含んでもよい。
また、学習部は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に基づいて報酬を計算する報酬計算部と、状態変数および報酬に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新する関数更新部と、を備えてもよい。
また、報酬計算部は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差が、現在の誤差よりも前に状態観測部により観測された誤差よりも、小さいときは報酬を増やし、大きいときは報酬を減らすようにしてもよい。
また、報酬計算部は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差が、規定範囲内であるときは報酬を増やし、規定範囲外であるときは報酬を減らすようにしてもよい。
また、報酬計算部は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差を高速フーリエ変換して得られた結果に基づいて報酬を計算するようにしてもよい。
また、関数更新部は、報酬および高速フーリエ変換されたロータ位置指令とロータ実位置との誤差に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新するようにしてもよい。
また、関数更新部は、状態変数および報酬に基づいて、ニューラルネットワークモデルに従って、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新するようにしてもよい。
また、学習部は、複数のモータ駆動装置に対して取得される訓練データセットに従って、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習するように構成されてもよい。
また、本発明においては、上述の第1の態様による機械学習装置を備えた、モータ駆動装置における電流制御のための補正値計算装置は、学習部が訓練データセットに従って学習した結果に基づいて、現在の状態変数の入力に応答して、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を決定する意思決定部をさらに備える。
また、本発明においては、上述の補正値計算装置を備えたモータ駆動装置は、交流電源側から入力された交流入力電圧を整流して直流リンク側へ直流電圧を出力する整流器と、整流器と直流リンクを介して接続され、内部のスイッチング素子がオンオフ駆動されることで直流リンク側の直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ側へ出力するモータ電力供給用インバータと、モータ電力供給用インバータから三相交流モータへ流れ込む電流を検出してこれを電流フィードバック値として出力する電流検出部と、電流フィードバックオフセット補正値を用いて、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正する電流フィードバックオフセット補正部と、電流フィードバック相間不平衡補正値を用いて、電流フィードバック値の相間不平衡を補正する電流フィードバック相間不平衡補正部と、不感帯用電流指令補正値を用いて、モータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するように電流指令を補正する不感帯用電流指令補正部と、三相交流モータのロータ実位置を検出する位置検出部と、三相交流モータに対するロータ位置指令とロータ実位置との誤差を測定する誤差測定部と、モータ駆動装置内の温度を測定するモータ駆動装置内温度測定部と、三相交流モータの温度を測定するモータ温度測定部と、電流指令と電流フィードバック値とが等しくなるよう、モータ電力供給用インバータのスイッチング素子のスイッチング動作を制御する電流制御部と、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた電流制御部を含む制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを検出する電圧検出部と、をさらに備える。
また、本発明の第1の態様においては、三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習方法は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内の温度に関するデータと、三相交流モータの温度に関するデータと、モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、のうちの少なくとも1つから構成される状態変数を観測する状態観測ステップと、状態変数によって構成される訓練データセットに従って、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値、を学習する学習ステップと、を備える。
また、本発明の第2の態様においては、三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習装置は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内の温度に関するデータと、三相交流モータの温度に関するデータと、モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、のうちの少なくとも1つから構成される状態変数を観測する状態観測部と、状態変数によって構成される訓練データセットに従って、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正するのに用いられる不感帯用時間幅補正値、を学習する学習部と、を備える。
ここで、上記各部電圧は、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、モータ駆動装置内に設けられた交流入力電圧を整流する整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを含んでもよい。
また、本発明においては、上述の第1の態様による機械学習装置を備えた、モータ駆動装置は、学習部が訓練データセットに従って学習した結果に基づいて、現在の状態変数の入力に応答して、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を決定する意思決定部と、交流電源側から入力された交流入力電圧を整流して直流リンク側へ直流電圧を出力する整流器と、整流器と直流リンクを介して接続され、のスイッチング素子がオンオフ駆動されることで直流リンク側の直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ側へ出力するモータ電力供給用インバータと、モータ電力供給用インバータから三相交流モータへ流れ込む電流を検出してこれを電流フィードバック値として出力する電流検出部と、電流フィードバックオフセット補正値を用いて、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正する電流フィードバックオフセット補正部と、電流フィードバック相間不平衡補正値を用いて、電流フィードバック値の相間不平衡を補正する電流フィードバック相間不平衡補正部と、不感帯用時間幅補正値を用いて、モータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正する不感帯用時間幅補正部と、三相交流モータのロータ実位置を検出する位置検出部と、三相交流モータに対するロータ位置指令とロータ実位置との誤差を測定する誤差測定部と、モータ駆動装置内の温度を測定するモータ駆動装置内温度測定部と、三相交流モータの温度を測定するモータ温度測定部と、電流指令と電流フィードバック値とが等しくなるよう、モータ電力供給用インバータのスイッチング素子のスイッチング動作を制御する電流制御部と、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた電流制御部を含む制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを検出する電圧検出部と、をさらに備える。
本発明によれば、三相交流モータに対するロータ位置指令とロータ実位置との誤差を容易に最小化することができる機械学習装置および方法ならびに該機械学習装置を備えた補正値計算装置およびモータ駆動装置を実現することができる。
本発明によれば、モータ駆動装置が動作している状態において、モータ駆動装置内の温度、三相交流モータの温度、およびモータ駆動装置の各部電圧といった周囲環境に合わせて、機械学習装置がロータ位置指令とロータ実位置との誤差を容易に最小化する電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を自ら学習して調整していくで、周囲環境が変動しても各補正値をリアルタイムに変更することができ、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を的確に最小化することができる。一般にこれら各補正値は互いに影響を及ぼし合うことが知られているが、本発明によれば、周囲環境が変動しても各補正値の最適な組み合わせをリアルタイムに変更していくことができるので、補正値相互間の影響を考慮しない従来技術にくらべて、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を的確に最小化することができる。
本発明の実施例による機械学習装置の原理ブロック図である。 本発明の実施例による機械学習方法の動作フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例による、強化学習を用いた機械学習装置の原理ブロック図である。 本発明の実施例による、強化学習を用いた機械学習方法の動作フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例による、強化学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置を示す原理ブロック図である。 本発明の実施例による、強化学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置の動作フローを示すフローチャートである。 本発明の実施例の変形例による機械学習装置を備えるモータ駆動装置を示す原理ブロック図である。 本発明の実施例の変形例による機械学習装置を備えるモータ駆動装置の動作フローを示すフローチャートである。 ニューロンのモデルを示す模式図である。 D1〜D3の3層の重みを有するニューラルネットワークを示す模式図である。 本発明の実施例による、教師あり学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置を示す原理ブロック図である。 一般的なモータ駆動装置の構成を概略的に示すブロック図である。
図1は、本発明の実施例による機械学習装置の原理ブロック図である。以降、異なる図面において同じ参照符号が付されたものは同じ機能を有する構成要素であることを意味するものとする。
本発明の実施例による機械学習装置1は、三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御において、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、およびモータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値を学習するものとして構成される。
機械学習装置1は、状態観測部11と学習部12とを備える。
状態観測部11は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内の温度に関するデータと、三相交流モータの温度に関するデータと、モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、のうちの少なくとも1つから構成される状態変数を観測する。
ここで、状態観測部11により観測されるモータ駆動装置の各部電圧には、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、モータ駆動装置内に設けられた交流入力電圧を整流する整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを含む。
状態観測部11によって状態変数として観測される三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータは、モータ駆動装置内に設けられた制御装置に格納された制御ソフトウェアの内部データとして利用されるものであり、当該制御装置から取得されるものである。状態観測部11によって状態変数として観測されるモータ駆動装置内の温度に関するデータは、モータ駆動装置内の任意の箇所にモータ駆動装置内温度測定部として設けられた温度センサから取得される。状態観測部11によって状態変数として観測される三相交流モータの温度に関するデータは、三相交流モータの近傍にモータ温度測定部として設けられた温度センサから取得される。状態観測部11によって状態変数として観測されるモータ駆動装置の各部電圧に関するデータは、それぞれ、モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、整流器とモータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧を検出するのに適した箇所に設けられた各電圧センサ(電圧計)から取得される。
学習部12は、状態変数によって構成されるデータセットに従って、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、およびモータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値を学習する。なお、訓練データセットを、複数のモータ駆動装置から取得してもよく、この場合、学習部12は、複数のモータ駆動装置に対して取得される訓練データセットに従って、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習する。
ここで、電流フィードバックオフセット補正値は、モータ電力供給用インバータから三相交流モータへ流れ込む電流として電流検出部により検出された電流フィードバック値に含まれるオフセットを補償するために用いられるものである。また、電流フィードバック相間不平衡補正値は、電流検出部により検出された電流フィードバック値の相間不平衡を除去するために用いられるものである。また、不感帯用電流指令補正値は、モータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するよう、電流指令を補正するのに用いられるものである。
図2は、本発明の実施例による機械学習方法の動作フローを示すフローチャートである。三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御における、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習する機械学習方法は、状態観測ステップS101と、学習ステップS102とを備える。
状態観測ステップS101は、状態観測部11により実行されるものであり、すなわち、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内の温度に関するデータと、三相交流モータの温度に関するデータと、モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、のうちの少なくとも1つから構成される状態変数を観測する。
学習ステップS102は、学習部12によって実行されるものであり、すなわち、状態変数によって構成される訓練データセットに従って、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、およびモータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値を学習する。
機械学習装置1が用いるアルゴリズムはどのようなものを用いてもよい。機械学習装置1は、装置に入力されるデータの集合から、その中にある有用な規則や知識表現、判断基準などを解析により抽出し、その判断結果を出力するとともに、知識の学習を行う機能を有する。その手法は様々であるが、大別すれば「教師あり学習」、「教師なし学習」、「強化学習」に分けられる。さらに、これらの手法を実現するうえで、特徴量そのものの抽出を学習する、「深層学習(ディープラーニング:Deep Learning)」と呼ばれる手法がある。なお、これらの機械学習(機械学習装置1)は、例えば、GPGPU(General−Purpose computing on Graphics Processing Units)や大規模PCクラスター等を適用することにより実現される。
以下、一例として、強化学習を用いた場合について図3および図4を参照して説明する。「教師あり学習」、「教師なし学習」等については、後述する。
図3は、本発明の実施例による、強化学習を用いた機械学習装置の原理ブロック図である。学習部12は、報酬計算部21と関数更新部22とを備える。
報酬計算部21は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に基づいて報酬を計算する。すなわち、報酬計算部21は、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差が小さいほど、設定された電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値による補正が好影響を及ぼしていると捉えて、高報酬を与える。例えば、報酬計算部21は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差が、現在の誤差よりも前に状態観測部11により観測された誤差よりも、小さいときは報酬を増やし、大きいときは報酬を減らすようにすればよい。また例えば、報酬計算部21は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差が、規定範囲内であるときは報酬を増やし、規定範囲外であるときは報酬を減らすようにしてもよい。
また例えば、報酬計算部21を、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差を高速フーリエ変換(FFT)して得られた結果に基づいて報酬を計算するように構成してもよい。以下、高速フーリエ変換の結果に基づく報酬計算について説明する。ここでは、電流フィードバックオフセット補正値について説明するが、電流フィードバック相間不平衡補正値および不感帯用電流指令補正値についても同様に適用可能である。
ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を高速フーリエ変換すると、得られた結果は、三相交流モータの回転周波数を基本波成分の倍数で表現される。この倍数成分を、本明細書では「回数成分」と称する。例えば、三相交流モータの回転周波数が1[Hz](60[rpm])である場合において、ロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差を高速フーリエ変換した結果、4[Hz]の成分が得られたとすると、この成分は「4回成分」と表現できる。なお、回数成分は基本波成分の倍数であることから、回数成分の周波数は、三相交流モータの回転周波数によって変化する。
例えば電流フィードバックオフセット補正値がある特定の回数成分を減少させる(換言すれば、誤差を減少させる)のに大きく関わっている場合において、電流フィードバックオフセット補正値を変化させたとき、当該特定の回数成分の誤差が発生したときの報酬を、これ以外の回数成分の誤差が発生したときの報酬よりも多く重み付けして与える。例えば、電流フィードバックオフセット補正値が4回成分を減少させるのに大きく関わっている場合、4回成分の報酬は10倍、これ以外の回数成分の報酬は1倍といったように重み付けする。また例えば、電流フィードバックオフセット補正値が何回成分の誤差の減少に関わっているか分からないような場合においては、電流フィードバックオフセット補正値を複数回変化させて誤差の高速フーリエ変換後の結果を蓄積し、何回成分が減少するかについての傾向を把握した上でこれを報酬の重み付けの参考としてもよい。
関数更新部22は、状態観測部11によって観測された状態変数および報酬計算部21によって計算された報酬に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数(行動価値テーブル)を更新する。関数(行動価値テーブル)の更新方法については後述する。なお、これら以外の構成要素については図1に示す構成要素と同様であるので、同一の構成要素には同一符号を付して当該構成要素についての詳細な説明は省略する。
また例えば、関数更新部22を、報酬計算部21によって計算された報酬および高速フーリエ変換されたロータ位置指令とロータ実位置との誤差に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新するように構成してもよい。
学習部12が、状態観測部11で観測された状態変数を多層構造で演算し、関数(行動価値テーブル)をリアルタイムで更新してもよい。例えば、関数更新部22は、状態観測部11によって観測された状態変数および報酬計算部21によって計算された報酬に基づいて、ニューラルネットワークモデルに従って、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新するようにしてもよい。ここで、状態変数を多層構造で演算する方法として、例えば、後述する図10に示すような多層ニューラルネットワークを用いることができる。
図4は、本発明の実施例による、強化学習を用いた機械学習方法の動作フローを示すフローチャートである。
まず、状態観測ステップS101において、状態観測部11は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内の温度に関するデータと、三相交流モータの温度に関するデータと、モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、のうちの少なくとも1つから構成される状態変数を観測する。
次いで、報酬計算ステップS102−1において、報酬計算部21は、三相交流モータに対するロータ位置指令と三相交流モータのロータ実位置との誤差に基づいて報酬を計算する。
次いで、関数更新ステップS102−2において、関数更新部22は、状態観測部11によって観測された状態変数および報酬計算部21によって計算された報酬に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数(行動価値テーブル)を更新する。
続いて、上述の機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置について説明する。
図5は、本発明の実施例による、強化学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置を示す原理ブロック図である。ここでは、三相交流モータ104をモータ駆動装置1000で制御する場合について説明する。
モータ駆動装置1000は、その主回路構成として、整流器101と、モータ電力供給用インバータ102と、直流リンクコンデンサ105とを備える。モータ駆動装置1000の交流入力側には三相の交流電源103が接続され、モータ駆動装置1000の交流電動機側には三相交流モータ104が接続される。
整流器101は、交流電源103側から入力された交流入力電圧を整流して直流リンク側へ直流電圧を出力する。本発明では、用いられる整流器101の実施形態は特に限定されず、例えばダイオード整流器、あるいはPWM制御方式の整流回路などがある。
モータ電力供給用インバータ102は、直流リンクコンデンサ105が設けられた直流リンクに接続され、内部のスイッチング素子がオンオフ駆動されることで直流リンクにおける直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ104へ交流電流を供給するものであるが、一般的には交直双方向に変換可能である電力変換器である。すなわち、モータ電力供給用インバータ102は、直流リンクの直流電力と三相交流モータ104の駆動電力もしくは回生電力である交流電力との間で双方向に電力変換することができるものであり、モータ制御部52から受信した駆動指令に従い、直流電圧を交流電圧に変換する回生動作(逆変換動作)および交流電圧を直流電圧に変換する力行動作(順変換動作)のいずれかを行う。具体的には、モータ電力供給用インバータ102は、直流リンク側から供給される直流電力を、モータ制御部52から受信した駆動指令に基づき内部のスイッチング素子をスイッチング動作させ、三相交流モータ104を駆動するための所望の電圧および所望の周波数の三相交流電力に変換する。これにより、三相交流モータ104は、供給された電圧可変および周波数可変の三相交流電力に基づいて動作することになる。また、三相交流モータ104の減速時には回生電力が発生するが、この場合はモータ制御部52から受信した駆動指令に基づき、三相交流モータ104で発生した交流の回生電力を直流電力へ変換して直流リンクへ戻す。モータ電力供給用インバータ102は、例えばPWMインバータなどのような、スイッチング素子およびこれに逆並列に接続されたダイオードの三相フルブリッジ回路からなる。
また、モータ駆動装置1000は、その測定系として、電流検出部31と、位置検出部35と、誤差測定部36と、モータ駆動装置内温度測定部37と、モータ温度測定部38と、電圧測定部40とを備える。
電流検出部31は、モータ電力供給用インバータ102から三相交流モータ104へ流れ込むUVW三相の実電流のうちに二相分(例えばU相実電流およびV相実電流)を検出し、これを電流フィードバック値として出力する。
位置検出部35は、三相交流モータ104のロータ実位置を検出する。
誤差測定部36は、モータ制御部52から取得された三相交流モータに対するロータ位置指令と位置検出部35により検出されたロータ実位置との誤差を測定する。
モータ駆動装置内温度測定部37は、モータ駆動装置内の任意の箇所に設置される温度センサであり、モータ駆動装置1000内の温度を測定する。モータ駆動装置内温度測定部37は、複数の箇所に設置されて当該複数の箇所の温度を測定してもよい。
モータ温度測定部38は、三相交流モータ104の近傍に設置される温度センサであり、三相交流モータ104の温度を測定する。
電圧検出部40は、モータ駆動装置1000の各部電圧を測定する。これら各部電圧には、モータ駆動装置1000に入力される交流入力電圧、整流器101とモータ電力供給用インバータ102との間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置1000内に設けられた電流制御部39を含む制御装置(モータ制御部52)を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つが含まれる。なお、図示の例では、これら交流入力電圧、直流リンク電圧および制御電圧の全てを検出する場合について例示している。
また、モータ駆動装置1000は、その制御系として、補正値計算装置51とモータ制御部52とを備える。
補正値計算装置51は、機械学習装置1と、意思決定部13とを備える。
補正値計算装置51内の機械学習装置1は、状態観測部11と学習部12とを備える。
状態観測部11は、誤差測定部36から取得したロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内温度測定部37から取得したモータ駆動装置1000内の温度に関するデータと、モータ温度測定部38から取得した三相交流モータ104の温度に関するデータと、電圧検出部40から取得したモータ駆動装置1000の各部電圧に関するデータとから構成される状態変数を観測する。観測された状態変数は訓練データセットとして学習部12における学習に用いられる。
学習部12内の報酬計算部21は、状態観測部11により観測された状態変数のうちのロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータに基づいて、報酬を計算する。例えば、報酬計算部21は、三相交流モータ104に対するロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が、現在の誤差よりも前に状態観測部11により観測された誤差よりも、小さいときは報酬を増やし、大きいときは報酬を減らす。また例えば、報酬計算部21は、三相交流モータ104に対するロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が、規定範囲内であるときは報酬を増やし、規定範囲外であるときは報酬を減らす。
学習部12内の関数更新部22は、状態観測部11によって観測された状態変数および報酬計算部21によって計算された報酬に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算するための関数(行動価値テーブル)を更新する。
補正値計算装置51内の意思決定部13は、学習部12が訓練データセットに従って学習した結果に基づいて、現在の状態変数の入力に応答して、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を決定する。本実施例では、一例として学習アルゴリズムとして強化学習を用いているので、学習部12内の報酬計算部21によって算出された報酬に基づいて学習部12内の関数更新部22は電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を変更するための関数を更新し、意思決定部13は、更新された関数に基づき、報酬が最も多く得られる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を選択する。なお、意思決定部13は、報酬が最も多く得られる補正値として、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値のうちの1つ、もしくは2つ、もしくはこれらすべてを選択するものであればよい。
モータ制御部52は、電流フィードバックオフセット補正部32と、電流フィードバック相間不平衡補正部33と、不感帯用電流補正部34と、電流制御部39とを備える。
モータ制御部52内の電流フィードバックオフセット補正部32は、意思決定部13により決定された電流フィードバックオフセット補正値を用いて、電流検出部31により検出された電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正する。
モータ制御部52内の電流フィードバック相間不平衡補正部33は、意思決定部13により決定された電流フィードバック相間不平衡補正値を用いて、電流検出部31により検出された電流フィードバック値の相間不平衡を補正する。
モータ制御部52内の不感帯用電流指令補正部34は、意思決定部13により決定された不感帯用電流指令補正値を用いて、スイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するよう、電流指令を補正する。すなわち、当初の電流指令に不感帯用電流指令補正値が上乗せされる。
モータ駆動装置52内の電流制御部39は、補正後の電流指令と電流フィードバック値とが等しくなるよう、モータ電力供給用インバータ102のスイッチング素子のスイッチング動作を制御するための駆動指令(例えばPWM制御信号)を生成する。生成された駆動指令により、モータ電力供給用インバータ102は、内部のスイッチング素子がオンオフ駆動され、直流リンクにおける直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ104へ交流電流を供給する。三相交流モータ104は、モータ電力供給用インバータ102から出力された交流電力を駆動電力として動作する。三相交流モータ104を駆動することで、例えば工作機械の可動部が駆動される。
なお、これら以外にもモータ制御部52は、位置検出部35により検出されたロータ実位置と位置指令作成部で作成された位置指令とに基づいて速度指令を作成する速度指令作成部と、三相交流モータ104に取り付けられた速度検出部により検出された三相交流モータ104のロータ速度に関する情報(速度フィードバック値)と速度指令作成部により作成された速度指令とに基づいて電流指令を作成する電流指令作成部とを備えるが、図5では図示を省略している。
図6は、本発明の実施例による、強化学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置の動作フローを示すフローチャートである。
一般に、強化学習では行動の初期値はランダムに選択される。本発明の実施例では、ステップS201において、行動である電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値をランダムに選択する。
ステップS202では、モータ制御部52内の電流制御部39は、設定された電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値に基づいて補正された電流フィードバック値および電流指令に基づいて電流制御を行い、三相交流モータ104の動作プログラム、モータ電力供給用インバータ102の三相交流モータ104側の交流電流もしくは交流電圧および/または三相交流モータ104の回転速度などを用いて、三相交流モータ104の速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御するための駆動指令として、交流電力を直流電力に変換する力行動作(順変換動作)および直流電力を交流電力に変換する回生動作(逆変換動作)のいずれかをモータ電力供給用インバータ102に対し指令する。これにより三相交流モータ104は駆動することになる。この間、電流検出部31は、モータ電力供給用インバータ102から三相交流モータ104へ流れ込むUVW三相の実電流のうちに二相分(例えばU相実電流およびV相実電流)を検出してこれを電流フィードバック値として出力し、位置検出部35は、三相交流モータ104のロータ実位置を検出し、誤差測定部36は、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を測定し、モータ駆動装置内温度測定部37は、モータ駆動装置1000内の温度を測定し、モータ温度測定部38は、三相交流モータ104の温度を測定し、電圧検出部40は、モータ駆動装置1000の各部電圧(モータ駆動装置1000に入力される交流入力電圧、整流器101とモータ電力供給用インバータ102との間における直流リンク電圧、および、モータ駆動装置1000内に設けられた電流制御部39を含むモータ制御部52を駆動するために用いられる制御電圧)を検出する。
ステップS203において、状態観測部11は、誤差測定部36から取得したロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内温度測定部37から取得したモータ駆動装置1000内の温度に関するデータと、モータ温度測定部38から取得した三相交流モータ104の温度に関するデータと、電圧検出部40から取得したモータ駆動装置1000の各部電圧に関するデータとから構成される状態変数を観測する。
ステップS204では、状態観測部11は、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータに基づき、当該誤差が、規定範囲内であるか否かを判別する。状態観測部11によりロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が規定範囲内であると判定されたときは、ステップS205において報酬計算部21は報酬を増やす。一方、状態観測部11によりロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が規定範囲外であると判定されたときは、ステップS206において報酬計算部21は報酬を減らす。なお、図6に示す例では、報酬計算部21は、ロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が、規定範囲内であるときは報酬を増やし、規定範囲外であるときは報酬を減らすとしたが、この代替例として、報酬計算部21は、三相交流モータ104に対するロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が、現在の誤差よりも前に状態観測部11により観測された誤差よりも、小さいときは報酬を増やし、大きいときは報酬を減らすようにしてもよい。
ステップS207では、関数更新部22は、状態観測部11によって観測された状態変数および報酬計算部21によって算出された報酬に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を変更するための関数を更新する。
続くステップS208では、意思決定部13は、ステップS207において更新された関数に基づいて、報酬が最も多く得られる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を選択する。その後、ステップS202へ戻り、これ以降、ステップS202〜S208の処理が繰り返し実行される。これにより、機械学習装置1は、三相交流モータ104に対するロータ位置指令とロータ実位置との誤差を容易に最小化することができる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習していく。なお、訓練データセットを、複数のモータ駆動装置1000から取得してもよく、この場合、学習部12は、複数のモータ駆動装置1000に対して取得される訓練データセットに従って、ステップS201〜S208の処理を繰り返し実行し、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習していく。複数のモータ駆動装置1000に対して訓練データセットが取得されると機械学習装置1の学習精度は向上する。
上述の実施例では、機械学習装置1は、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を最小化するすなわち送りの滑らかさを改善する電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習するものとして構成された。これら補正値のうち、不感帯用電流指令補正値は、モータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するよう、電流指令を補正するのに用いられるものである。上述の実施例の変形例として、上記不感帯用電流指令補正値に代えて、モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正するのに用いられる不感帯用時間幅補正値を機械学習装置1が学習するようにしてもよい。不感帯用時間幅補正値は、スイッチング不感帯に対応する時間幅を、調整するために用いられるものである。本変形例では、機械学習装置1は、スイッチング不感帯に対応する時間幅がゼロにならない範囲で可能な限り最小化する不感帯用時間幅補正値を学習する。
本変形例による機械学習装置1について、その構成を示すブロック図は上述の図1および図3に示したものと同様であり、その動作フローを示すフローチャートは上述の図2および図4に示したものと同様であるので、図示は省略する。
図7は、本発明の実施例の変形例による機械学習装置を備えるモータ駆動装置を示す原理ブロック図である。本変形例において、三相交流モータ104をモータ駆動装置1001で制御する場合について説明する。
本変形例によるモータ駆動装置1001は、その主回路構成として、整流器101と、モータ電力供給用インバータ102と、直流リンクコンデンサ105とを備える。モータ駆動装置1000の交流入力側には三相の交流電源103が接続され、モータ駆動装置1000の交流電動機側には三相交流モータ104が接続される。これら主回路構成に係る部分については、図5に示した実施例と同様であるので、説明は省略する。
また、本変形例によるモータ駆動装置1001は、その測定系として、電流検出部31と、位置検出部35と、誤差測定部36と、モータ駆動装置内温度測定部37と、モータ温度測定部38と、電圧測定部40とを備える。これら測定系に係る部分については、図5に示した実施例と同様であるので、説明は省略する。
また、モータ駆動装置1001は、その制御系として、補正値計算装置61とモータ制御部52とを備える。補正値計算装置61は、機械学習装置1および意思決定部15を備える。補正値計算装置61内の機械学習装置1は、状態観測部11と学習部14とを備える。
状態観測部11は、図5に示した実施例と同様であるので、説明は省略する。
学習部14は、状態変数によって構成される訓練データセットに従って、電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータ102の同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正するのに用いられる不感帯用時間幅補正値、を学習する。学習部14は、報酬計算部21および関数更新部22を備えるが、これらは図5に示した実施例と同様であるので、説明は省略する。
補正値計算装置61内の意思決定部1は、学習部12が訓練データセットに従って学習した結果に基づいて、現在の状態変数の入力に応答して、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を決定する。学習アルゴリズムが強化学習である場合、学習部14内の報酬計算部21によって算出された報酬に基づいて学習部14内の関数更新部22は電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を変更するための関数を更新し、意思決定部15は、更新された関数に基づき、報酬が最も多く得られる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を選択する。なお、意思決定部1は、報酬が最も多く得られる補正値として、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値のうちの1つ、もしくは2つ、もしくはこれらすべてを選択するものであればよい。
モータ制御部52は、電流フィードバックオフセット補正部32と、電流フィードバック相間不平衡補正部33と、不感帯用時間幅補正部41と、電流制御部39とを備える。このうち、電流フィードバックオフセット補正部32、電流フィードバック相間不平衡補正部33、および電流制御部39は、図5に示した実施例と同様であるので、説明は省略する。
モータ制御部52内の不感帯用時間幅補正部41は、不感帯用時間幅補正値を用いて、モータ電力供給用インバータ102の同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正する。
モータ駆動装置52内の電流制御部39は、補正後の電流指令と電流フィードバック値とが等しくなるよう、モータ電力供給用インバータ102のスイッチング素子のスイッチング動作を制御するための駆動指令(例えばPWM制御信号)を生成する。その際用いられるスイッチング不感帯は、その時間幅が不感帯用時間幅補正部41により不感帯用時間幅補正値を用いて補正(調整)されたものとする。生成された駆動指令により、モータ電力供給用インバータ102は、内部のスイッチング素子がオンオフ駆動され、直流リンクにおける直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ104へ交流電流を供給する。三相交流モータ104は、モータ電力供給用インバータ102から出力された交流電力を駆動電力として動作する。三相交流モータ104を駆動することで、例えば工作機械の可動部が駆動される。
なお、これら以外にもモータ制御部52は、速度指令作成部および電流指令作成部を備えるが、図7では図示を省略している。
図8は、本発明の実施例の変形例による機械学習装置を備えるモータ駆動装置の動作フローを示すフローチャートである。
本変形例では、まずステップS301において、行動である電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値をランダムに選択する。
ステップS302では、モータ制御部52内の電流制御部39は、設定された電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値に基づいて補正された電流フィードバック値および電流指令に基づいて電流制御を行い、三相交流モータ104の動作プログラム、モータ電力供給用インバータ102の三相交流モータ104側の交流電流もしくは交流電圧および/または三相交流モータ104の回転速度などを用いて、三相交流モータ104の速度、トルク、もしくは回転子の位置を制御するための駆動指令として、交流電力を直流電力に変換する力行動作(順変換動作)および直流電力を交流電力に変換する回生動作(逆変換動作)のいずれかをモータ電力供給用インバータ102に対し指令する。これにより三相交流モータ104は駆動することになる。この間の電流検出部31、位置検出部35、誤差測定部36、モータ駆動装置内温度測定部37、モータ温度測定部38は、および電圧検出部40の動作は図6のステップS202に関連して説明した通りである。
ステップS303において、状態観測部11は、誤差測定部36から取得したロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータと、モータ駆動装置内温度測定部37から取得したモータ駆動装置1000内の温度に関するデータと、モータ温度測定部38から取得した三相交流モータ104の温度に関するデータと、電圧検出部40から取得したモータ駆動装置1000の各部電圧に関するデータとから構成される状態変数を観測する。
ステップS304では、状態観測部11は、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータに基づき、当該誤差が、規定範囲内であるか否かを判別する。状態観測部11によりロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が規定範囲内であると判定されたときは、ステップS305において報酬計算部21は報酬を増やす。一方、状態観測部11によりロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が規定範囲外であると判定されたときは、ステップS306において報酬計算部21は報酬を減らす。なお、図8に示す例では、報酬計算部21は、ロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が、規定範囲内であるときは報酬を増やし、規定範囲外であるときは報酬を減らすとしたが、この代替例として、報酬計算部21は、三相交流モータ104に対するロータ位置指令と三相交流モータ104のロータ実位置との誤差が、現在の誤差よりも前に状態観測部11により観測された誤差よりも、小さいときは報酬を増やし、大きいときは報酬を減らすようにしてもよい。
ステップS307では、関数更新部22は、状態観測部11によって観測された状態変数および報酬計算部21によって算出された報酬に基づいて、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を変更するための関数を更新する。
続くステップS308では、意思決定部15は、ステップS307において更新された関数に基づいて、報酬が最も多く得られる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を選択する。その後、ステップS302へ戻り、これ以降、ステップS302〜S308の処理が繰り返し実行される。これにより、機械学習装置1は、三相交流モータ104に対するロータ位置指令とロータ実位置との誤差を容易に最小化することができる電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を学習していく。なお、訓練データセットを、複数のモータ駆動装置1001から取得してもよく、この場合、学習部14は、複数のモータ駆動装置1001に対して取得される訓練データセットに従って、ステップS301〜S308の処理を繰り返し実行し、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用時間幅補正値を学習していく。複数のモータ駆動装置1001に対して訓練データセットが取得されると機械学習装置1の学習精度は向上する。
次に、上述の実施例およびその変形例による機械学習装置1の学習アルゴリズムについて、より詳細に説明する。機械学習装置1は、装置に入力されるデータの集合から、その中にある有用な規則や知識表現、判断基準などを解析により抽出し、その判断結果を出力するとともに、知識の学習を行う機能を有する。上述のように、機械学習装置1の学習アルゴリズムとして、大別すると「教師あり学習」、「教師なし学習」、「強化学習」がある。さらに、これらの手法を実現するうえで、特徴量そのものの抽出を学習する、「深層学習」と呼ばれる手法がある。なお、これらの機械学習(機械学習装置1)は、例えば、GPGPU(General−Purpose computing on Graphics Processing Units)や大規模PCクラスター等を適用することにより実現される。
「教師あり学習」とは、ある入力と結果(ラベル)のデータの組を大量に機械学習装置1に与えることで、それらのデータセットにある特徴を学習し、入力から結果を推定するモデル、すなわち、その関係性を帰納的に獲得するものである。この教師あり学習を本実施形態に適用する場合、電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を計算する部分などに用いることができる。後述のニューラルネットワークなどのアルゴリズムを用いて実現することができる。
「教師なし学習」とは、入力データのみを大量に機械学習装置1に与えることで、入力データがどのような分布をしているか学習し、対応する教師出力データを与えなくても、入力データに対して圧縮、分類、整形などを行う装置を学習する手法である。例えば、それらのデータセットにある特徴を似たものどうしにクラスタリングすることなどができる。この結果を使って、何らかの基準を設けてそれを最適にするような出力の割り当てを行うことで、出力の予測を実現することできる。
また「教師なし学習」と「教師あり学習」との中間的な問題設定として、「半教師あり学習」と呼ばれるものもあり、これは一部のみ入力と出力のデータの組が存在し、それ以外は入力のみのデータである場合がこれに当たる。本実施形態においては、実際にモータ駆動装置を動作させなくても取得することができるデータ(例えばシミュレーションのデータ)を教師なし学習で利用し、学習を効率的に行うことができる。
まず、機械学習装置1の学習アルゴリズムを強化学習とした例について説明する。
強化学習の問題設定として、次のように考える。
・補正値計算装置は環境の状態を観測し、行動を決定する。
・環境は何らかの規則に従って変化し、さらに自分の行動が、環境に変化を与えることもある。
・行動するたびに報酬信号が帰ってくる。
・最大化したいのは将来にわたっての(割引)報酬の合計である。
・行動が引き起こす結果を全く知らない、または不完全にしか知らない状態から学習はスタートする。すなわち、補正値計算装置は実際に動作して初めて、その結果をデータとして得ることができる。つまり、試行錯誤しながら最適な行動を探索する必要がある。
・人間の動作を真似るように事前学習(前述の教師あり学習や、逆強化学習といった手法)した状態を初期状態として、良いスタート地点から学習をスタートさせることもできる。
ここで、「強化学習」とは、判定や分類だけではなく、行動を学習することにより、環境に行動が与える相互作用を踏まえて適切な行動を学習、即ち、将来的に得られる報酬を最大にするための学習する方法である。このことは、本実施形態において、ロータ位置指令とロータ実位置との誤差を最小化する(送りの滑らかさを最適化する)といった、未来に影響を及ぼすような行動を獲得できることを表している。例えばQ学習の場合で説明を続けるが、それに限るものではない。
Q学習は、ある環境状態sの下で、行動aを選択する価値Q(s,a)を学習する方法である。つまり、ある状態sのとき、価値Q(s,a)の最も高い行動aを最適な行動として選択すればよい。しかし、最初は状態sと行動aとの組合せについて、価値Q(s,a)の正しい値は全く分かっていない。そこで、エージェント(行動主体)は、ある状態sの下で様々な行動aを選択し、その時の行動aに対して報酬が与えられる。それにより、エージェントはより良い行動の選択、すなわち正しい価値Q(s,a)を学習していく。
さらに、行動の結果、将来にわたって得られる報酬の合計を最大化したいので、最終的にQ(s,a)=E[Σγtt]となるようにすることを目指す。ここで、期待値は、最適な行動に従って状態変化したときについてとるものとし、それは、それは分かっていないので、探索しながら学習することになる。そのような価値Q(s,a)の更新式は、例えば式1により表すことができる。
Figure 0006243385
上記の式1において、stは時刻tにおける環境の状態を表し、atは時刻tにおける行動を表す。行動atにより、状態はst+1に変化する。rt+1は、その状態の変化により貰える報酬を表している。また、maxの付いた項は、状態st+1の下で、その時に分かっている最もQ値の高い行動aを選択した場合のQ値にγを乗じたものになる。γは、0<γ≦1のパラメータで、割引率と呼ばれる。αは学習係数で、0<α≦1の範囲とする。
式1は、試行atの結果帰ってきた報酬rt+1を元に、状態stにおける行動atの評価値Q(st,at)を更新する方法を表している。状態sにおける行動aの評価値Q(st,at)よりも、報酬rt+1+行動aによる次の状態における最良の行動max aの評価値Q(st+1,max at+1)の方が大きければ、Q(st,at)を大きくするし、反対に小さければ、Q(st,at)も小さくする事を示している。つまり、ある状態におけるある行動の価値を、結果として即時帰ってくる報酬と、その行動による次の状態における最良の行動の価値に近づけるようにしている。
ここで、Q(s,a)の計算機上での表現方法は、すべての状態行動ペア(s,a)に対して、その値をテーブル(行動価値テーブル)として保持しておく方法と、Q(s,a)を近似するような関数を用意する方法がある。後者の方法では、前述の更新式は、確率勾配降下法などの手法で近似関数のパラメータを調整していくことで実現することができる。近似関数としては、後述のニューラルネットワークを用いることができる。
また、教師あり学習、教師なし学習、および強化学習での価値関数の近似アルゴリズムとして、ニューラルネットワークを用いることができる。ニューラルネットワークは、たとえば図9に示すようなニューロンのモデルを模したニューラルネットワークを実現する演算装置およびメモリ等で構成される。図9は、ニューロンのモデルを示す模式図である。
図9に示すように、ニューロンは、複数の入力x(図9では、一例として、入力x1〜入力x3)に対する出力yを出力するものである。各入力x1〜x3には、この入力xに対応する重みw(w1〜w3)が掛けられる。これにより、ニューロンは、式2により表現される出力yを出力する。なお、入力x、出力yおよび重みwは、すべてベクトルである。 また、下記の式2において、θはバイアスであり、fkは活性化関数である。
Figure 0006243385
次に、上述したニューロンを組み合わせた3層の重みを有するニューラルネットワークについて、図10を参照して説明する。図10は、D1〜D3の3層の重みを有するニューラルネットワークを示す模式図である。
図10に示すように、ニューラルネットワークの左側から複数の入力x(ここでは一例として、入力x1〜入力x3)が入力され、右側から結果y(ここでは一例として、結果y1〜結果y3)が出力される。
具体的には、入力x1〜入力x3は、3つのニューロンN11〜N13の各々に対して対応する重みが掛けられて入力される。これらの入力に掛けられる重みはまとめてw1と標記されている。
ニューロンN11〜N13は、それぞれ、z11〜z13を出力する。図10において、これらz11〜z13はまとめて特徴ベクトルz1と標記され、入力ベクトルの特徴量を抽出したベクトルとみなすことができる。この特徴ベクトルz1は、重みw1と重みw2との間の特徴ベクトルである。z11〜z13は、2つのニューロンN21、N22の各々に対して対応する重みが掛けられて入力される。これらの特徴ベクトルに掛けられる重みは、まとめてw2と標記されている。
ニューロンN21、N22は、それぞれ、z21、z22を出力する。図10において、これらz21、z22は、まとめて特徴ベクトルz2と標記されている。この特徴ベクトルz2は、重みw2と重みw3との間の特徴ベクトルである。特徴ベクトルz21、z22は、3つのニューロンN31〜N33の各々に対して対応する重みが掛けられて入力される。これらの特徴ベクトルに掛けられる重みは、まとめてw3と標記されている。
最後に、ニューロンN31〜N33は、それぞれ、結果y1〜結果y3を出力する。
ニューラルネットワークの動作には、学習モードと価値予測モードとがある。例えば、学習モードにおいて、学習データセットを用いて重みwを学習し、そのパラメータを用いて予測モードにおいて補正値計算装置の行動判断を行う。なお、便宜上、予測と書いたが、検出、分類、推論など多様なタスクが可能なのはいうまでもない。
ここで、予測モードで実際に補正値計算装置を動かして得られたデータを即時学習し、次の行動に反映させる(オンライン学習)ことも、あらかじめ収集しておいたデータ群を用いてまとめた学習を行い、以降はずっとそのパラメータで検知モードを行う(バッチ学習)こともできる。あるいは、その中間的な、ある程度データが溜まるたびに学習モードを挟むということも可能である。
また、重みw1〜w3は、誤差逆伝搬法(バックプロパゲーション:Backpropagation)により学習可能なものである。誤差の情報は、右側から入り左側に流れる。誤差逆伝搬法は、各ニューロンについて、入力xが入力されたときの出力yと真の出力y(教師)との差分を小さくするように、それぞれの重みを調整(学習)する手法である。
このようなニューラルネットワークは、3層以上にさらに層を増やすことも可能である(深層学習と称される)。入力の特徴抽出を段階的に行い、結果を回帰する演算装置を、教師データのみから自動的に獲得することが可能である。
そこで、本実施形態の機械学習装置1は、上述のQ学習を実施すべく、例えば図5に示すように状態観測部11、学習部12、および意思決定部13を備えている。ただし、本発明に適用される機械学習方法は、Q学習に限定されるものではないのは前述したとおりである。すなわち、機械学習装置で用いることが出来る手法である「教師あり学習」、「教師なし学習」、「半教師あり学習」および「強化学習」等といった様々な手法が適用可能である。なお、これらの機械学習(機械学習装置1)は、例えば、GPGPUや大規模PCクラスター等を適用することで実現可能である。たとえば教師あり学習を適用する場合、価値関数は学習モデル、報酬は誤差に対応する。なお、この行動価値テーブルとして、前述のニューラルネットワークを用いて近似した関数を用いることも可能であり、これはsおよびaの情報量が莫大であるときは特に有効である。
続いて、機械学習装置1の学習アルゴリズムを教師あり学習とした例について説明する。なお、ここでは、図5に示したロータ位置指令とロータ実位置との誤差を最小化するすなわち送りの滑らかさを改善する電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習する機械学習装置1について説明するが、図7に示したスイッチング不感帯に対応する時間幅がゼロにならない範囲で可能な限り最小化する不感帯用時間幅補正値を学習するについても同様に適用可能である。
図11は、本発明の実施例による、教師あり学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置を示す原理ブロック図である。図11と、上述した図5の比較から明らかなように、図11に示す教師あり学習を適用した補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置は、図5に示すQ学習(強化学習)を適用した補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置に対して、さらに、結果(ラベル)提供部42を備える。また、図11における機械学習装置1は、状態観測部11、誤差計算部23および学習モデル更新部24を含む学習部16、ならびに、意思決定部17を備える。
図11に示す教師あり学習を適用した機械学習装置を備える補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置において、誤差計算部23および学習モデル更新部24は、それぞれ、図5に示すQ学習を適用した補正値計算装置およびこの補正値計算装置を備えるモータ駆動装置における報酬計算部21および関数更新部22に対応する。ただし、誤差計算部23には、結果提供部42から結果(ラベル)が入力されるようになっている。なお、その他の構成は、上述した図5と同様であり、その説明は省略する。
結果提供部42は、ラベル付きデータ(結果)を学習部16の誤差計算部23に提供(入力)し、誤差計算部23は、状態観測部11からの信号とともに、結果提供部42からのラベル付きデータを受け取って誤差計算を行い、さらに、学習モデル更新部24は、学習モデルの更新を行う。ここで、結果提供部42は、例えば、モータ駆動装置1000による処理が同一の場合には、例えば、モータ駆動装置1000を駆動させる所定日の前日までに得られたラベル付きデータを保持し、その所定日に、結果提供部42に保持されたラベル付きデータを誤差計算部23に提供することができる。
あるいは、モータ駆動装置1000の外部で行われたシミュレーション等により得られたデータ、または、他のモータ駆動装置のラベル付きデータを、メモリカードや通信回線により、そのモータ駆動装置1000の誤差計算部23に提供することも可能である。さらに、結果提供部42をフラッシュメモリ(Flash Memory)等の不揮発性メモリで構成し、結果提供部(不揮発性メモリ)42を学習部16に内蔵し、その結果提供部42に保持されたラベル付きデータを、そのまま学習部16で使用することもできる。
図11に示すモータ駆動装置1000内の補正値計算装置51に備わる機械学習装置1の動作は、ロータ位置指令とロータの実位置との誤差を最小化する(送りの滑らかさを最適化する)電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を取得するために、例えば、誤差計算部23が、結果提供部42から入力された結果により、状態変数に起因する送りの滑らかさに基づいて誤差を計算し、学習モデル更新部24における学習モデルを更新する。
なお、本発明における機械学習装置1としては、上述した強化学習(例えば、Q学習)または教師あり学習を適用したものに限定されず、様々な機械学習のアルゴリズムを適用することが可能である。
なお、上述したモータ駆動装置1000においては、機械学習装置1による学習処理の際に、モータ駆動装置1000の動作状況としてモータ駆動装置1000内の温度に関するデータ、三相交流モータ104の温度に関するデータ、およびモータ駆動装置1000の各部電圧に関するデータが蓄積されていくので、これら蓄積データに基づいて、モータ駆動装置1000の現状の動作状況から将来のモータ駆動装置1000内の温度、三相交流モータ104の温度、あるいはモータ駆動装置1000の各部電圧を予測計算する機能をさらに設けてもよい。
上述した状態観測部11、学習部12、14、16、および意思決定部13、15、17は、例えばソフトウェアプログラム形式で構築されてもよく、あるいは各種電子回路とソフトウェアプログラムとの組み合わせで構築されてもよい。例えばこれらをソフトウェアプログラム形式で構築する場合は、モータ駆動装置1000内にある演算処理装置をこのソフトウェアプログラムに従って動作させることで上述の各部の機能が実現される。またあるいは、状態観測部11および学習部12、14、16を備える機械学習装置1を、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路として実現してもよい。またあるいは、状態観測部11および学習部12、14、16を備える機械学習装置1のみならず意思決定部13、15、17も含めた形で、各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路を実現してもよい。
また、本発明による機械学習処理は、モータ駆動装置1000が三相交流モータ104の駆動制御のために本来的に備える誤差測定部36により取得されるロータ位置指令とロータ実位置との誤差に関するデータ、モータ駆動装置内温度測定部37により測定されるモータ駆動装置1000内の温度に関するデータ、モータ温度測定部38により測定される三相交流モータ104の温度に関するデータ、および電圧検出部40により検出されるモータ駆動装置1000の各部電圧に関するデータを用いて実行されるので、従来技術のように新たなハードウェア装置を設ける必要がないことから、既存のモータ駆動装置にも後付けで適用することも可能である。この場合、機械学習装置1や意思決定部13、15、17の各部の機能を実現するソフトウェアプログラムを書き込んだ半導体集積回路を当該既存のモータ駆動装置に組み込んだり、機械学習装置1や意思決定部13、15、17の各部の機能を実現するソフトウェアプログラムそのものを当該既存のモータ駆動装置内の演算処理装置に追加的にインストールすればよい。また、あるモータ駆動装置に関して電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を学習した機械学習装置1を、これとは別のモータ駆動装置に取り付け、当該別のモータ駆動装置に関して電流フィードバックオフセット補正値、電流フィードバック相間不平衡補正値、および不感帯用電流指令補正値を再学習して更新するようにしてもよい。
1 機械学習装置
11 状態観測部
12、14、16 学習部
13、15、17 意思決定部
21 報酬計算部
22 関数更新部
23 誤差計算部
24 学習モデル更新部
31 電流検出部
32 電流フィードバックオフセット補正部
33 電流フィードバック相間不平衡補正部
34 不感帯用電流補正部
35 位置検出部
36 誤差測定部
37 モータ駆動装置内温度測定部
38 モータ温度測定部
39 電流制御部
40 電圧測定部
41 不感帯用時間幅補正部
42 結果(ラベル)提供部
51、61 補正値計算装置
52 モータ制御部
101 整流器
102 モータ電力供給用インバータ
103 交流電源
104 三相交流モータ
105 直流リンクコンデンサ
1000、1001 モータ駆動装置

Claims (15)

  1. 三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習装置であって、
    前記モータ駆動装置による前記三相交流モータの駆動制御時における、前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、前記モータ駆動装置内の温度に関するデータと、前記三相交流モータの温度に関するデータと、前記モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、から構成される状態変数を観測する状態観測部と、
    前記状態観測部により観測された前記状態変数によって構成される訓練データセットに従って、前記電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、前記モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値、を同時に計算するための関数を学習する学習部と、
    を備えることを特徴とする機械学習装置。
  2. 前記各部電圧は、前記モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、前記モータ駆動装置内に設けられた前記交流入力電圧を整流する整流器と前記モータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、前記モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを含む請求項1に記載の機械学習装置。
  3. 前記学習部は、
    前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差に基づいて報酬を計算する報酬計算部と、
    前記状態変数および前記報酬に基づいて、前記電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック相間不平衡補正値、および前記不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新する関数更新部と、
    を備える請求項1または2に記載の機械学習装置。
  4. 前記報酬計算部は、前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差が、現在の前記誤差よりも前に前記状態観測部により観測された誤差よりも、小さいときは報酬を増やし、大きいときは報酬を減らす請求項3に記載の機械学習装置。
  5. 前記報酬計算部は、前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差が、規定範囲内であるときは報酬を増やし、前記規定範囲外であるときは報酬を減らす請求項3に記載の機械学習装置。
  6. 前記報酬計算部は、前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差を高速フーリエ変換して得られた結果に基づいて報酬を計算する請求項3に記載の機械学習装置。
  7. 前記関数更新部は、前記報酬および高速フーリエ変換された前記ロータ位置指令と前記ロータ実位置との誤差に基づいて、前記電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック相間不平衡補正値、および前記不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新する請求項6に記載の機械学習装置。
  8. 前記関数更新部は、前記状態変数および前記報酬に基づいて、ニューラルネットワークモデルに従って、前記電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック相間不平衡補正値、および前記不感帯用電流指令補正値を計算するための関数を更新する請求項3〜7のいずれか一項に記載の機械学習装置。
  9. 前記学習部は、複数のモータ駆動装置に対して取得される前記訓練データセットに従って、前記電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック相間不平衡補正値、および前記不感帯用電流指令補正値を学習するように構成される請求項1〜8のいずれか一項に記載の機械学習装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の機械学習装置を備えた、モータ駆動装置における電流制御のための補正値計算装置であって、
    前記学習部が前記訓練データセットに従って学習した結果に基づいて、現在の前記状態変数の入力に応答して、前記電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック相間不平衡補正値、および前記不感帯用電流指令補正値を決定する意思決定部をさらに備えることを特徴とする補正値計算装置。
  11. 請求項10に記載の補正値計算装置を備えた、モータ駆動装置であって、
    交流電源側から入力された交流入力電圧を整流して直流リンク側へ直流電圧を出力する整流器と、
    前記整流器と前記直流リンクを介して接続され、内部のスイッチング素子がオンオフ駆動されることで前記直流リンク側の直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ側へ出力するモータ電力供給用インバータと、
    前記モータ電力供給用インバータから三相交流モータへ流れ込む電流を検出してこれを前記電流フィードバック値として出力する電流検出部と、
    前記電流フィードバックオフセット補正値を用いて、前記電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正する電流フィードバックオフセット補正部と、
    前記電流フィードバック相間不平衡補正値を用いて、前記電流フィードバック値の相間不平衡を補正する電流フィードバック相間不平衡補正部と、
    前記不感帯用電流指令補正値を用いて、前記モータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームの前記スイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するように電流指令を補正する不感帯用電流指令補正部と、
    三相交流モータのロータ実位置を検出する位置検出部と、
    三相交流モータに対するロータ位置指令と前記ロータ実位置との誤差を測定する誤差測定部と、
    前記モータ駆動装置内の温度を測定するモータ駆動装置内温度測定部と、
    三相交流モータの温度を測定するモータ温度測定部と、
    電流指令と前記電流フィードバック値とが等しくなるよう、前記モータ電力供給用インバータの前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する電流制御部と、
    前記モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、前記整流器と前記モータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、前記モータ駆動装置内に設けられた前記電流制御部を含む制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを検出する電圧検出部と、
    をさらに備えることを特徴とするモータ駆動装置。
  12. 三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習方法であって、
    前記モータ駆動装置による前記三相交流モータの駆動制御時における、前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、前記モータ駆動装置内の温度に関するデータと、前記三相交流モータの温度に関するデータと、前記モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、から構成される状態変数を観測する状態観測ステップと、
    前記状態観測ステップにおいて観測された前記状態変数によって構成される訓練データセットに従って、前記電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、前記モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に起因する電流の減少分を補償するために電流指令を補正するのに用いられる不感帯用電流指令補正値、を同時に計算するための関数を学習する学習ステップと、
    を備えることを特徴とする機械学習方法。
  13. 三相交流モータのモータ駆動装置における電流指令および電流フィードバック値に基づく電流制御に関連付けられる補正値を学習する機械学習装置であって、
    前記モータ駆動装置による前記三相交流モータの駆動制御時における、前記三相交流モータに対するロータ位置指令と前記三相交流モータのロータ実位置との誤差に関するデータと、前記モータ駆動装置内の温度に関するデータと、前記三相交流モータの温度に関するデータと、前記モータ駆動装置の各部電圧に関するデータと、から構成される状態変数を観測する状態観測部と、
    前記状態観測部により観測された前記状態変数によって構成される訓練データセットに従って、前記電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正するのに用いられる電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック値の相間不平衡を補正するのに用いられる電流フィードバック相間不平衡補正値、および、前記モータ駆動装置内に設けられたモータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームのスイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正するのに用いられる不感帯用時間幅補正値、を同時に計算するための関数を学習する学習部と、
    を備えることを特徴とする機械学習装置。
  14. 前記各部電圧は、前記モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、前記モータ駆動装置内に設けられた前記交流入力電圧を整流する整流器と前記モータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、前記モータ駆動装置内に設けられた制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを含む請求項13に記載の機械学習装置。
  15. 請求項14に記載の機械学習装置を備えた、モータ駆動装置であって、
    前記学習部が前記訓練データセットに従って学習した結果に基づいて、現在の前記状態変数の入力に応答して、前記電流フィードバックオフセット補正値、前記電流フィードバック相間不平衡補正値、および前記不感帯用時間幅補正値を決定する意思決定部と、
    交流電源側から入力された交流入力電圧を整流して直流リンク側へ直流電圧を出力する整流器と、
    前記整流器と前記直流リンクを介して接続され、内部のスイッチング素子がオンオフ駆動されることで前記直流リンク側の直流電圧を交流電圧に変換して三相交流モータ側へ出力するモータ電力供給用インバータと、
    前記モータ電力供給用インバータから三相交流モータへ流れ込む電流を検出してこれを前記電流フィードバック値として出力する電流検出部と、
    前記電流フィードバックオフセット補正値を用いて、前記電流フィードバック値に含まれるオフセット分を補正する電流フィードバックオフセット補正部と、
    前記電流フィードバック相間不平衡補正値を用いて、前記電流フィードバック値の相間不平衡を補正する電流フィードバック相間不平衡補正部と、
    前記不感帯用時間幅補正値を用いて、前記モータ電力供給用インバータの同一相内における上下各アームの前記スイッチング素子を同時にオンさせないスイッチング不感帯に対応する時間幅を補正する不感帯用時間幅補正部と、
    三相交流モータのロータ実位置を検出する位置検出部と、
    三相交流モータに対するロータ位置指令と前記ロータ実位置との誤差を測定する誤差測定部と、
    前記モータ駆動装置内の温度を測定するモータ駆動装置内温度測定部と、
    三相交流モータの温度を測定するモータ温度測定部と、
    電流指令と前記電流フィードバック値とが等しくなるよう、前記モータ電力供給用インバータの前記スイッチング素子のスイッチング動作を制御する電流制御部と、
    前記モータ駆動装置に入力される交流入力電圧、前記整流器と前記モータ電力供給用インバータとの間における直流リンク電圧、および、前記モータ駆動装置内に設けられた前記電流制御部を含む制御装置を駆動するために用いられる制御電圧、のうち少なくとも1つを検出する電圧検出部と、
    をさらに備えることを特徴とするモータ駆動装置。
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