当業者は、いずれものブロック図が、本明細書で、本主題の原理を具体化する例示的なシステムの概念的な視点を表すことを正しく認識すべきである。同様に、いずれものフローチャート、フロー図、状態遷移図、疑似コードなどが、様々なプロセスを表し、それらは、コンピュータ可読媒体として実質的に表すことができ、コンピュータ又はプロセッサによって、かかるコンピュータ又はプロセッサが明示的に示されているのかどうかにかかわらず、実行することができることを正しく認識されたい。
前述事項は、次に続く本開示の詳細な記載をより良く理解してもらうことができるように、本開示の特徴及び技術的利点について大まかに要点を述べてきた。本開示の追加の特徴及び利点は、下文に述べることにし、それらは、本開示の請求の主題を形成する。開示する構想及び特定の態様は、本開示と同じ目的を達成するために修正する、又は他の構造を設計するための基礎として容易に利用することができることを、当業者は正しく認識すべきである。
本文書では、用語「例示的な(exemplary)」は、「実例、事例又は例示として働くこと」を意味するために本明細書で使用されている。「例示的な」として本明細書に述べる本主題のいずれもの実施例又は実装形態は、他の実施例より望ましい又は有利であるとして必ずしも解釈すべきでない。
本開示は、様々な修正及び代替の形態が可能であるが、その特定の実施例は、例として図面に示されており、以下で詳細に述べることにする。しかし、開示する特定の形態に本開示を限定する意図はなく、それどころか、本開示は、本開示の趣旨及び範囲内に含まれるすべての修正、同等物及び代替物をカバーすることになることを理解すべきである。
用語「を含む(comprise)」、「を含む(comprising)」又はそのいずれもの他の変形は、非排他的な包含をカバーすると意図されるので、構成要素又はステップのリストを含むセットアップ、装置又は方法は、これらの構成要素又はステップだけを含むのではなく、明示的に列挙されていない、又はかかるセットアップ又は装置又は方法に本来備わっている他の構成要素又はステップを含むことができる。言い換えると、「を含む(comprises... a)」に続くシステム又は機器中の1つ又は複数の要素は、さらなる制約なしに、システム又は機器中に他の要素又は追加の要素の存在を除外しない。
本開示は、配電網におけるタイム・スキュー補正のためのタイム・スキュー補正ユニット及び方法に関する。最初に、タイム・スキュー補正ユニットは、複数の地域中に1つ又は複数の発電機を備える前記複数の地域に配電網を分類する。さらに、タイム・スキュー補正ユニットは、複数の地域のそれぞれに対応する1つ又は複数の発電機の応答時間をシミュレータから取得する。シミュレータは、応答時間を取得するために、1つ又は複数の発電機及び1つ又は複数の負荷を備えるモデル化された配電網に対してシミュレーションを実施する。応答時間は、シミュレーション中の負荷データの変化に関連する出力データの変化によって決定される。負荷データは、1つ又は複数の発電機のそれぞれからの出力データの対応する変化を観測するために、複数の事前に定義された値を求めて変化させる。負荷データ及び出力データは、タイム・スタンプされる。さらに、タイム・スキュー補正ユニットは、配電網中の1つ又は複数の負荷からの負荷データの変化の事前に定義された値を求めてリアルタイムで複数の地域をモニタする。さらに、タイム・スキュー補正ユニットは、1つ又は複数の発電機の応答時間及び複数の地域からの対応するリアルタイム・データに基づき、複数の地域のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセットを決定する。1つ又は複数の発電機の応答時間は、負荷データの変化の事前に定義された値と関連付けられる。事前に定義された値は、負荷データの変化の事前に定義された値に関する出力データを提供する1つ又は複数の発電機の数が、負荷データの変化の他の複数の事前に定義された値に関する出力データを提供する1つ又は複数の発電機の数より大きくなるように、複数の事前に定義された値から選択される。さらに、タイム・スキュー・オフセットを決定する際、タイム・スキュー補正ユニットは、配電網におけるタイム・スキュー補正のために、対応する複数の地域のタイム・スキュー・オフセットに基づき、複数の地域のそれぞれから受け取られたリアルタイム・データのタイム・スタンプを調節する。
本開示の実施例の次の詳細な記載では、本開示の一部を形成し、それを実施することができる例示の特定の実施例として示している添付図面を参照する。これらの実施例は、当業者が本開示を実施することができるようになるのに十分詳細に述べられており、他の実施例を利用することができること、及び本開示の範囲から逸脱せずに変更を行うことができることを理解すべきである。したがって、次の記載は、限定する意味で理解すべきでない。
図2は、本開示の一実施例によるタイム・スキュー補正ユニットを用いる状態推定のための配電網中に実装されたシステムを例示する。
配電網における状態推定のためのシステムでは、状態推定器206が、SCADA201、分析器203、トポロジ・プロセッサ204及び不良データ検出器205とともに、配電網の状態を検出するために、配電網の制御ユニット200中に実装される。さらに、状態推定が実施される前にタイム・スキュー補正のために、タイム・スキュー補正ユニット202が配電網中の制御ユニット200に接続される。タイム・スキュー補正は、複数の地域中に1つ又は複数の発電機を備える前記複数の地域に配電網を分類することによって実施される。さらに、タイム・スキュー補正は、複数の地域のそれぞれに対応する1つ又は複数の発電機の応答時間をシミュレータから取得するステップと、配電網中の1つ又は複数の負荷からの負荷データの変化の事前に定義された値を求めてリアルタイムで複数の地域をモニタするステップとを包含する。さらに、タイム・スキュー・オフセットが、1つ又は複数の発電機の応答時間及び複数の地域からの対応するリアルタイム・データに基づき、複数の地域のそれぞれについて決定される。1つ又は複数の発電機の応答時間は、負荷データの変化の事前に定義された値と関連付けられる。さらに、複数の地域のそれぞれからSCADA201を通じて受け取られたリアルタイム・データのタイム・スタンプが、配電網のタイム・スキュー補正データを取得するために、対応する複数の地域のタイム・スキュー・オフセットに基づき調節される。
タイム・スキュー補正ユニット202は、タイム・スキュー補正データからトポロジ・プロセッサ204によってトポロジを取得し、分析器203によってアナログ観測及びエラー検出を実施する。アナログ観測は、タイム・スキュー補正データの電力、電圧、電流などの観測を含む。SCADAデータのタイム・スキューが補正されるので、タイム・スキューを有するデータは、不良データ検出器205によって不良データとして見なされず、状態推定器206は、配電網の状態を正確に推定することになる。
図3は、本開示の一実施例によるタイム・スキュー補正ユニットを実装する配電網の例示的な実施例を例示する。
配電網301は、制御ネットワークを用いる電気の発電、送電、配給のために、発電機、負荷、センサなどの電気構成要素を含む。配電網301の状態推定は、ただしこれらに限定されないが、配電網301のトポロジ、アナログ・パラメータ(電力、電圧など)及び可観測性(データのエラー)を含む配電網301にわたってリアルタイム・データを取得するステップを含む。データは、タイム・スキューが補正され、その後状態推定が計算される。配電網301は、タイム・スキュー補正のために、タイム・スキュー補正ユニット202をシミュレータ303及び制御ユニット200とともに実装する。最初に、タイム・スキュー補正ユニット202は、複数の地域302.1......302.n(集合的に302という)のそれぞれ中に1つ又は複数の発電機(図示せず)を備える前記複数の地域302に配電網301を分類する。一実施例では、複数の地域302は、制御ユニット200に基づき、タイム・スキュー補正ユニットによって分類される。一実施例では、制御ユニット200は、配電網301のほぼ中心に位置を決めることができる。さらに、タイム・スキュー補正ユニット202は、複数の地域302のそれぞれに対応する1つ又は複数の発電機の応答時間をシミュレータ303から取得する。さらに、タイム・スキュー補正ユニット202は、配電網301中の1つ又は複数の負荷からの負荷データの変化の事前に定義された値を求めてリアルタイムで複数の地域302をモニタする。一実施例では、タイム・スキュー補正ユニット202は、配電網301の過渡状態での負荷データの変化の事前に定義された値を求めてモニタする。さらに、タイム・スキュー補正ユニット202は、1つ又は複数の発電機の応答時間及び複数の地域302からの対応するリアルタイム・データに基づき、複数の地域のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセットを決定する。1つ又は複数の発電機の応答時間は、負荷データの変化の事前に定義された値と関連付けられる。さらに、タイム・スキュー・オフセットを決定する際、タイム・スキュー補正ユニット202は、配電網301におけるタイム・スキュー補正のために、対応する複数の地域302のタイム・スキュー・オフセットに基づき、複数の地域302のそれぞれから受け取られたリアルタイム・データのタイム・スタンプを調節する。さらに、配電網301の状態が、タイム・スキュー補正が実施されたとき取得されたタイム・スキュー補正データを使用して推定される。
図4は、本開示のいくつかの実施例による、配電網におけるタイム・スキュー補正ために様々なデータ及びモジュールを備える例示的なタイム・スキュー補正ユニットの詳細なブロック図を例示する。
タイム・スキュー補正ユニット202は、I/Oインターフェース401、プロセッサ402及びメモリ403を含む。一実装形態では、タイム・スキュー補正ユニット202は、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、パーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型パソコン、スマートフォン、タブレット、電子書籍リーダ(たとえば、Kindle及びNook)、サーバ、ネットワーク・サーバなど、様々な計算システムとして実現することができる。
一実施例では、タイム・スキュー補正ユニットは、I/Oインターフェース401、プロセッサ402及びメモリ403とともに、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はそのいずれかの組み合わせを生成するための標準のプログラミング技法及び/又はエンジニアリング技法を使用して、方法、システム又は製品として実現することができる。別の実施例では、プロセッサ402だけを、いずれかの適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はその組み合わせとして実現することができる。
一実施例では、タイム・スキュー補正ユニット202は、複数の地域302からリアルタイム・データを、及び配電網301中のシミュレータ303から応答時間411をI/Oインターフェース401を通じて受け取る。また、タイム・スキュー補正ユニット202の出力、すなわちタイム・スキュー補正データは、I/Oインターフェース401から取得することができる。一実施例では、結果を表示ユニット(図示せず)上に表示することができる。さらに、I/Oインターフェース401は、入力を取得し、出力を提供するために、タイム・スキュー補正ユニット202のプロセッサ402と結合される。
タイム・スキュー補正ユニット202中のメモリ403は、プロセッサ402に通信可能に結合される。メモリ403は、プロセッサ実行可能命令を格納し、それは、実行時、タイム・スキュー補正ユニット202が、配電網301のリアルタイム・データに対してタイム・スキュー補正を実施することができるようにする。プロセッサ402は、配電網301におけるタイム・スキュー補正を求めるユーザ又はシステムが生成したリクエストを実行するために、プログラム構成要素を実行する少なくとも1つのデータ・プロセッサを含むことができる。
例示した図4では、メモリ403中に格納されたモジュール404及びデータ410を本明細書で詳細に述べている。
実施例では、メモリ403中のデータ410は、タイム・スキュー補正ユニット202の1つ又は複数のモジュール404によって処理される。モジュール404は、図4に示すように、メモリ403内に格納することができる。一実例では、また、プロセッサ402に通信可能に結合される1つ又は複数のモジュール404は、メモリ403の外側に存在することができ、ハードウェアとして実現することができる。本明細書で使用するとき、用語「モジュール」は、1つ又は複数のソフトウェア又はファームウェア・プログラム、組み合わせ論理回路を実行する特定用途向け集積回路(ASIC:application specific integrated circuit)、電子回路、プロセッサ(共用、専用又はグループ)及びメモリ、及び/又は述べる機能性をもたらす他の適切な構成要素をいう。
一実施例では、データ410は、たとえば、応答時間411、負荷データ412、発電機出力データ413、リアルタイム・データ414、複数の事前に定義された値415、タイム・スキュー・オフセット416及び他のデータ417を含むことができる。
応答時間411は、シミュレーション中の負荷データ412の変化に関する、発電機出力データ413の変化によって決定される。最初に、シミュレーションが、1つ又は複数の発電機及び1つ又は複数の負荷を備えるモデル化された配電網に対して実施される。シミュレーションは、複数の事前に定義された値415を求めて1つ又は複数の負荷からの負荷データ412を変化させるステップと、1つ又は複数の発電機からの対応する出力データ413の変化をモニタすることによって応答時間411を計算するステップとを包含する。
負荷データ412は、配電網301中の1つ又は複数の負荷でのデータである。本開示では、負荷データ412は、タイム・スキュー・オフセット416を決定するために使用される応答時間411を取得するために、複数の事前に定義された値415を求めて変化させる。
発電機出力データ413は、負荷データ412がシミュレーション中に複数の事前に定義された値415を求めて変化させたときに取得された、1つ又は複数の発電機からの出力データである。
リアルタイム・データ414は、配電網301中の複数の地域302と関連するセンサからリアルタイムで取得されたデータである。本開示によるタイム・スキュー補正は、リアルタイム・データ414に対して実施される。たとえば、リアルタイム・データは、1つの電圧データ、電流データ、電力データ、及びタイム・スキュー補正に役立つはずである、配電網301と関連する他のデータとすることができる。
複数の事前に定義された値415は、それによって負荷データ412がシミュレーション中に変化させられる値である。一実施例では、複数の事前に定義された値415は、100キロワットの電力より大きくすることができる。負荷データ412の変化の複数の事前に定義された値のそれぞれについて、対応する発電機出力データ413が取得され、それによって対応する1つ又は複数の発電機の応答時間411が決定される。
タイム・スキュー・オフセット416は、複数の地域302のそれぞれについて、応答時間411及び対応する複数の地域302から取得された対応するリアルタイム・データ414に基づき、タイム・スキュー補正ユニット202によって決定される。一実施例では、リアルタイム・データ414の遅延が、対応する1つ又は複数の発電機の応答時間411から引き算されて、タイム・スキュー・オフセット416が取得される。さらに、タイム・スキュー補正が、対応する複数の地域302からのリアルタイム・データ414のタイム・スタンプを、その複数の地域302のタイム・スキュー・オフセット416に基づき調節することによって、複数の地域302のそれぞれについて実施される。
他のデータ417は、配電網301におけるタイム・スキュー補正のために参照することができるようなデータをいうことができる。
1つの実装形態では、モジュール404は、たとえば、分類モジュール405、応答時間モジュール406、モニタリング・モジュール407、タイム・スキュー・オフセット・モジュール408、タイム・スタンプ調節モジュール408及び他のモジュール409を含むことができる。
タイム・スキュー補正ユニット202中の分類モジュール405は、複数の地域302に配電網301を分類する。一実例では、分類は、配電網301の地理的地域に関して実施される。複数の地域302のそれぞれは、1つ又は複数の発電機を含む。一実施例では、分類は、配電網301中の制御ユニット200の場所に基づく。実施例では、複数の地域302の1つ又は複数中に発電機が全く存在しないことがあり、タイム・スキュー補正が、複数の地域の前記1つ又は複数について実施されない。
タイム・スキュー補正ユニット202中の応答時間モジュール406は、1つ又は複数の発電機の応答時間411を取得する。応答時間411が取得される1つ又は複数の発電機は、シミュレーション中の負荷データ412の変化の事前に定義された値に関する出力データ413を提供する。さらに、応答時間411は、対応する1つ又は複数の発電機と関連する複数の地域302のそれぞれのタイム・スキュー・オフセット416を決定するために使用される。
タイム・スキュー補正ユニット202中のモニタリング・モジュール407は、配電網301中の1つ又は複数の負荷からの負荷データの変化の事前に定義された値を求めてリアルタイムで複数の地域302をモニタする。
タイム・スキュー補正ユニット202中のタイム・スキュー・オフセット・モジュール408は、複数の地域302のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセット416を決定する。タイム・スキュー・オフセット416は、1つ又は複数の発電機の応答時間及び対応するリアルタイム・データに基づく。一実施例では、タイム・スキュー・オフセットは、リアルタイム・データ中の遅延に基づき決定される。
タイム・スキュー補正ユニット202中のタイム・スタンプ調節モジュール408は、複数の地域302のそれぞれから受け取られたリアルタイム・データ414のタイム・スタンプを調節する。タイム・スタンプの調節は、対応する複数の地域302のタイム・スキュー・オフセット416に基づく。
他のモジュール409は、配電網301におけるタイム・スキュー補正のために参照することができるようなモジュールをいうことができる。
図5は、本開示のいくつかの実施例によるタイム・スキュー補正ユニットによって実施されるステップを示すフロー図を例示する。
図5に例示するように、方法は、配電網301におけるタイム・スキュー補正のための1つ又は複数のブロックを含む。方法は、コンピュータ実行可能命令の全体的な文脈で述べることができる。一般に、コンピュータ実行可能命令は、ルーティン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造、プロシージャ、モジュール及び関数を含むことができ、それらは、特定の機能を果たす、又は特定の抽象データ型を実装する。
方法を述べる順序は、限定するものと解釈されないように意図し、述べる方法ブロックの任意の数を、方法を実施するためにいずれもの順序で組み合わすことができる。さらに、個々のブロックは、本明細書に述べる主題の範囲から逸脱せずに、方法から削除することができる。さらにまた、方法は、いずれかの適切なハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア又はその組み合わせで実施することができる。
ブロック501で、複数の地域302に配電網301を分類する。分類モジュール405は、複数の地域302のそれぞれ中に1つ又は複数の発電機を備える複数の地域302に配電網301を分類する。
ブロック502で、応答時間モジュール406によって1つ又は複数の発電機の応答時間411を取得する。応答時間411は、シミュレータ303から取得される。最初に、シミュレーションが、1つ又は複数の発電機及び1つ又は複数の負荷を備えるモデル化された配電網に対して実施される。シミュレーションは、複数の事前に定義された値415を求めて1つ又は複数の負荷からの負荷データ412を変化させるステップと、1つ又は複数の発電機からの対応する発電機出力データ413の変化をモニタすることによって応答時間411を計算するステップとを包含する。応答時間411は、シミュレーション中の負荷データ412の変化に関する、発電機出力データ413の変化のためにかかる時間である。一実施例では、事前に定義された負荷を超える負荷の変化だけが考慮される。
ブロック503で、モニタリング・モジュール407によって、1つ又は複数の負荷からの負荷データ412の変化の事前に定義された値を求めてリアルタイムで複数の地域302をモニタする。事前に定義された値は、事前に定義された値と関連する1つ又は複数の発電機の数が、他の複数の事前に定義された値415と関連する1つ又は複数の発電機の数より大きい複数の事前に定義された値415から選択される。
ブロック504で、タイム・スキュー・オフセット・モジュール408によって、複数の地域302のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセット416を決定する。タイム・スキュー・オフセット416は、応答時間411及び複数の地域302からの対応するリアルタイム・データ414に基づく。
ブロック505で、タイム・スタンプ調節モジュール408によって、配電網301におけるタイム・スキュー補正のために、リアルタイム・データ414のタイム・スタンプを調節する。タイム・スタンプの調節は、タイム・スキュー・オフセット416に基づく。
図6aは、本開示のいくつかの実施例による、複数の地域を表す配電網の例示的な実施例を例示する。
1つの例示的な実施例では、図6aに例示するように、面積が約400km×350kmの配電網600が、1つ又は複数の発電機(605、606及び607)、1つ又は複数の負荷(4、5、6、7、8及び9)及び制御ユニット200を含む。タイム・スキュー補正ユニット202(図示せず)が、配電網600のタイム・スキュー補正を実施するために、制御ユニット200に接続される。上記の記載で述べたように、タイム・スキュー補正ユニット202は、複数の地域、すなわち第1の地域601、第2の地域602、第3の地域603及び第4の地域604に配電網600を分類する。第1の地域601は、第1の発電機605を含み、第3の地域は、第3の発電機607を含み、第4の地域604は、第2の発電機606を含む。第2の地域602は、全く発電機を含まない。分類の際、モデル化された配電網のシミュレーションが実施されて、配電網600中の1つ又は複数の発電機のそれぞれの応答時間411が取得され、それについて以下で述べる。
以下に示す表1は、本開示のいくつかの実施例による、負荷データの変化の複数の事前に定義された値に対する1つ又は複数の発電機の出力データの依存を示す表を例示する。
モデル化された配電網600のシミュレーションの間、1つ又は複数の負荷からの負荷データ412は、複数の事前に定義された値415を求めて変化させ、対応する発電機出力データ413がモニタされる。
表1は、どの発電機が、負荷データ412の変化の特定の事前に定義された値に関する出力データ413を提供しているのかを示す。表1では、ΔG1、ΔG2及びΔG3は、第1の発電機605、第2の発電機606及び第3の発電機607それぞれからの出力データ413を示す。R1、R3及びR4は、第1の地域601、第3の地域603及び第4の地域604それぞれを示す。さらに、ΔL4、ΔL5、ΔL6、ΔL7及びΔL9は、バス4、5、6、7及び9それぞれでの負荷データの変化の複数の事前に定義された値415のいくつかを示す。表中の「正(TRUE)」は、出力データ413が負荷データ412の対応する変化に関して発電機の1つから取得された、すなわち負荷の変化によって発電機の出力値に変化が生じたことを示す。表中の「誤(FALSE)」は、出力データ413が取得されていない、すなわち負荷の変化による発電機の出力値の変化がないことを示す。たとえば、ΔG1@R1、すなわち第1の地域601での第1の発電機605が、バス4、5、6、7及び9それぞれでΔL4、ΔL5、ΔL7及びΔL9に関する出力データを提供していると考える。したがって、ΔG1@R1は、ΔL4、ΔL5、ΔL7及びΔL9に関して「正」と示され、ΔL6について「誤」と示される、というのはΔL6に関して出力データが取得されていないからである。
以下に示す表2は、本開示のいくつかの実施例による、シミュレータでの負荷データの変化に対する、1つ又は複数の発電機のそれぞれの応答時間を示す例示的な表を例示する。
負荷データ412の変化の複数の事前に定義された値に対する1つ又は複数の発電機の発電機出力データ413の依存を示す表を得る際、1つ又は複数の発電機の応答時間411が決定される。
表2では、ΔG1、ΔG2及びΔG3は、第1の発電機605、第2の発電機606及び第3の発電機607それぞれからの出力データ413を示す。R1、R3及びR4は、第1の地域601、第3の地域603及び第4の地域604それぞれを示す。さらに、ΔL4、ΔL5、ΔL6、ΔL7及びΔL9は、バス4、5、6、7及び9それぞれでの負荷データの変化の複数の事前に定義された値415のわずかを示す。一実施例では、応答時間411が、「正」で示される発電機のみのそれぞれについて決定される。さらに、事前に定義された値が、複数の事前に定義された値415から選択される。事前に定義された値は、事前に定義された値と関連する1つ又は複数の発電機の数が、他の複数の事前に定義された値415と関連する1つ又は複数の発電機の数より大きくなるように選択される。表2では、負荷データ(ΔL5)の変化の事前に定義された値と関連する発電機の数は、負荷データ(ΔL4、ΔL6、ΔL7及びΔL9)の変化の他の事前に定義された値と関連する発電機の数より大きい。さらに、配電網600は、事前に定義された値を有する負荷変化を求めてモニタされ、負荷データに事前に定義された値の変化が生じたとき、複数の地域(601、603及び604)のそれぞれのタイム・スキュー・オフセット416が決定される。一実施例では、第2の地域602のタイム・スキュー・オフセット416は、決定されない、というのは第2の地域602と関連する発電機がないからであり、さらに、タイム・スキュー補正は、第2の地域602に関して実施されない。
図6bは、本開示のいくつかの実施例による、リアルタイム・データのタイム・スタンプに関する、1つ又は複数の発電機及び関連する1つ又は複数の負荷からの出力データを表すプロットを例示する。
一実施例では、タイム・スキュー・オフセット416を決定するために、発電機出力データ413の遅延が、リアルタイムで決定される。図6bのプロットに例示するように、第1の発電機605は、遅延がt1であるリアルタイム・データ414を提供し、第2の発電機606は、遅延がt2であるリアルタイム・データ414を提供し、第3の発電機607は、遅延がt3であるリアルタイム・データ414を提供する。遅延は、負荷の1つから取得されたリアルタイム・データ414に対して計算される。
一実施例では、複数の地域(601、603及び604)のタイム・スキュー・オフセット416が、方程式1、2及び3で与えられるように、対応する1つ又は複数の発電機の応答時間411を遅延から引き算することによって得られる。
第1の地域に関するタイム・スキュー・オフセット=t1−第1の発電機の応答時間……(1)
第3の地域に関するタイム・スキュー・オフセット=t3−第3の発電機の応答時間……(2)
第4の地域に関するタイム・スキュー・オフセット=t2−第2の発電機の応答時間……(3)
たとえば、第1の発電機605からのリアルタイム・データ414が、遅延t1が2秒であり、第1の地域601と関連する第1の発電機605に関する表2からの応答時間411が1.5秒であると考える。第1の地域のタイム・スキュー・オフセットは、方程式1から、
第1の地域に関するタイム・スキュー・オフセット=2秒−1.5秒
第1の地域に関するタイム・スキュー・オフセット=0.5秒
第1の地域に関するタイム・スキュー・オフセットは、0.5秒と計算される。
図6cは、本開示のいくつかの実施例による、リアルタイム・データのタイム・スタンプの調節を例示する。
複数の地域(601、603及び604)のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセット416を決定する際、タイム・スキュー補正ユニット202が、対応する複数の地域(601、603及び604)のタイム・スキュー・オフセット416に基づき、複数の地域(601、603及び604)のそれぞれから受け取られたリアルタイム・データ414のタイム・スタンプを調節する。
前に例示したように、リアルタイム・データ414は、タイム・スキュー補正ユニット202によって特定のタイム・スタンプで取得され、さらに、タイム・スキュー補正ユニット202は、分類を実施し、1つ又は複数の発電機の応答時間411を取得し、そして複数の地域のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセット416を決定する。複数の地域のそれぞれについてタイム・スキュー・オフセット416を決定する際、複数の地域のそれぞれと関連するセンサから取得されたリアルタイム・データのタイム・スタンプは、対応する複数の地域のタイム・スキュー・オフセット416に基づき調節される。
たとえば、リアルタイム・データ414が、バス8、バス7及びバス6からタイム・スタンプが10:00:00で受け取られ、バス8は、配電網の第1の地域と関連付けられ、バス7は、配電網の第2の地域と関連付けられ、バス6は、配電網のN番目の地域と関連付けられると考える。タイム・スキュー補正ユニット202は、N個の地域に配電網を分類し、少なくとも1つの発電機と関連付けられるN個の地域のそれぞれについて応答時間411をシミュレータから取得する。さらに、タイム・スキュー・オフセット416は、配電網中の前記N個の地域について決定される。図6cに例示するように、バス8と関連する第1の地域のタイム・スキュー・オフセット416が0秒であり、バス7と関連する第2の地域のタイム・スキュー・オフセット416が2秒であり、バス1と関連するN番目の地域のタイム・スキュー・オフセット416が1秒である。決定されたタイム・スキュー・オフセット416に基づき、対応する地域のリアルタイム・データ414のタイム・スタンプが調節される。バス8と関連するN個の地域のタイム・スキュー・オフセット416が0秒であるので、タイム・スタンプ調節は、バス8でのリアルタイム・データ414に対して実施されない。さらに、バス7からのリアルタイム・データ414のタイム・スタンプは、10:00:00から9:59:58に調節される、というのはバス7と関連する第2の地域のタイム・スキュー・オフセット416が2秒であるからであり、そしてバス6からのリアルタイム・データのタイム・スタンプは、10:00:00から9:59:59に調節される、というのはバス7と関連するN番目の地域のタイム・スキュー・オフセット416が1秒であるからである。タイム・スキュー補正データは、不良データとして検出されず、配電網の状態推定のために、制御ユニット200に提供される。
図7は、本開示に一致するいくつかの実施例を実施するための例示的なコンピュータ・システムのブロック図を例示する。
本開示の特徴を実現するために利用することができるすべての計算システムを実現するために、コンピュータ・システム701の変形を使用することができる。コンピュータ・システム701は、中央処理装置(「CPU」:central processing unit又は「プロセッサ」)703を含むことができる。プロセッサ703は、ユーザ又はシステムが生成したリクエストを実行するためのプログラム構成要素を実行するために、少なくとも1つのデータ・プロセッサを含むことができる。プロセッサは、統合システム(バス)コントローラ、メモリ管理制御ユニット、浮動小数点演算ユニット、グラフィックス・プロセッシング・ユニット、デジタル信号処理ユニットなど、専用処理装置を含むことができる。プロセッサ703は、AMD社のAthlon、Duron又はOpteron、ARM社のアプリケーション、組み込み又はセキュア・プロセッサ、IBM社のPowerPC、Intel社のCore、Itanium、Xeon、Celeron、又は他のプロセッサの製品系列など、マイクロプロセッサを含むことができる。プロセッサ703は、メイン・フレーム、分散型プロセッサ、マルチコア、並列、グリッド又は他のアーキテクチャを使用して実現することができる。いくつかの実施例は、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル・シグナル・プロセッサ(DSP:digital signal processor)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)などのような組み込み技術を利用することができる。
プロセッサ703は、I/Oインターフェース702を介して1つ又は複数の入力/出力(I/O)装置と通信状態で配置することができる。I/Oインターフェース702は、限定せずに、オーディオ、アナログ、デジタル、モノラル、RCA、ステレオ、IEEE−1394、シリアル・バス、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:universal serial bus)、赤外線、PS/2、BNC、同軸、構成要素、複合、デジタル・ビジュアル・インターフェース(DVI:digital visual interface)、高精細度マルチメディア・インターフェース(HDMI(登録商標):high−definition multimedia interface)、RFアンテナ、S−Video、VGA、IEEE802.n/b/g/n/x、Bluetooth(登録商標)、セル方式(たとえば、符号分割多重アクセス(CDMA:code−division multiple access)、高速パケット・アクセス(HSPA+:high−speed packet access)、グローバル・システム・フォー・モバイル・コミュニケーションズ(GSM(登録商標):global system for mobile communications)、ロング・ターム・エボリューション(LTE:long−term evolution)、WiMaxなど)など、通信プロトコル/方法を用いることができる。
I/Oインターフェース702を使用して、コンピュータ・システム701は、1つ又は複数のI/O装置と通信することができる。たとえば、入力装置704は、アンテナ、キーボード、マウス、ジョイスティック、(赤外線)遠隔制御、カメラ、カード・リーダ、ファックス、ドングル、生体認証リーダ、マイクロフォン、タッチ・スクリーン、タッチパッド、トラック・ボール、センサ(たとえば、加速度計、光センサ、GPS、ジャイロスコープ、近接センサなど)、スタイラス、スキャナ、記憶装置、トランシーバ、ビデオ装置/ソース、バイザなどとすることができる。出力装置705は、プリンタ、ファックス、ビデオ・ディスプレイ(たとえば、ブラウン管(CRT)、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)、プラズマなど)、オーディオ・スピーカなどとすることができる。いくつかの実施例では、トランシーバ706は、プロセッサ703と接続状態で配置することができる。トランシーバは、様々なタイプの無線の送信又は受信を容易にすることができる。たとえば、トランシーバは、トランシーバ・チップ(たとえば、Texas Instruments社のWiLink、WL1283、Broadcom社のBCM4750IUB8、Infineon Technologies社のX−Gold618−PMB9800など)に動作可能に接続されるアンテナを含むことができ、IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth(登録商標)、FM、全地球測位システム(GPS)、2G/3G HSDPA/HSUPA通信などを提供する。一実施例では、通信は、コントローラ・エリア・ネットワーク(CAN:Controller Area Network)通信、同期ペリフェラル・インターフェース(SPI:Synchronous Peripheral Interface)/シリアル接続インターフェース(SCI:Serial Connect Interface)通信及びModbus通信の1つを使用して達成することができる。
いくつかの実施例では、プロセッサ703は、ネットワーク・インターフェース707を介して通信ネットワーク718と通信する状態で配置することができる。ネットワーク・インターフェース707は、通信ネットワーク718と通信することができる。ネットワーク・インターフェース707は、限定せずに、直接接続、イーサネット(登録商標)(たとえば、ツイスト・ペアの10/40/400ベースT)、伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル(TCP/IP)、トークン・リング、IEEE802.11a/b/g/n/xなどを含む接続プロトコルを用いることができる。通信ネットワーク718は、限定せずに、直接相互接続、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、無線ネットワーク(たとえば、無線アプリケーション・プロトコルを使用する)、インターネットなどを含むことができる。ネットワーク・インターフェース707及び通信ネットワーク718を使用して、コンピュータ・システム701は、配電網と関連する複数の地域719、シミュレータ720及び制御ユニット721と通信することができる。これらの装置は、限定せずに、パーソナル・コンピュータ(複数可)、サーバ(複数可)、ファックス、プリンタ、スキャナ、セル式携帯電話、スマートフォン(たとえば、Apple社のアイフォン、Blackberry、Androidベースの電話など)などの様々な携帯装置、タブレット・コンピュータ、電子書籍リーダ(Amazon社のKindle、Nookなど)、ラップトップ・コンピュータ、ノート型パソコン、ゲーム機(Microsoft社のXbox、任天堂社のDS、ソニー社のPlayStationなど)などを含むことができる。いくつかの実施例では、コンピュータ・システム701は、これらの装置の1つ又は複数をそれ自体用いることができる。
いくつかの実施例では、プロセッサ703は、記憶装置インターフェース708を介して1つ又は複数のメモリ装置(たとえば、RAM710、ROM709など)と通信する状態で配置することができる。記憶装置インターフェースは、アドバンスド テクノロジー アタッチメント(SATA:serial advanced technology attachment)、統合ドライブ・エレクトロニックス(IDE:integrated drive electronics)、IEEE−1394、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)、ファイバ・チャンネル、スモール・コンピュータ・システム・インターフェース(SCSI:small computer systems interface)などの接続プロトコルを用いて、限定せずに、メモリ・ドライブ、取り外し可能なディスク・ドライブなどを含むメモリ装置に接続することができる。メモリ・ドライブは、ドラム、磁気ディスク・ドライブ、光磁気ドライブ、光ドライブ、レイド(RAID:redundant array of independent discs)、ソリッド・ステート・メモリ・ドライブ、ソリッド・ステート・ドライブなどをさらに含むことができる。
メモリ711は、限定せずに、オペレーティング・システム717、ユーザ・インターフェース・アプリケーション716、ウェブ・ブラウザ715、メール・サーバ714、メール・クライアント713、ユーザ/アプリケーション・データ712(たとえば、本開示で議論するいずれものデータ変数又はデータ・レコード)などを含む一群のプログラム又はデータベース構成要素を格納することができる。オペレーティング・システム717は、リソース管理及びコンピュータ・システム701の動作を容易にすることができる。オペレーティング・システムの実例は、限定せずに、Apple社のMacintosh OS X、UNIX(登録商標)、UNIX(登録商標)ライク・システムの配布物(たとえば、バークレー校のソフトウェア配布(BSD:Berkeley Software Distribution)、FreeBSD、NetBSD、OpenBSDなど)、Linux(登録商標)配布物(たとえば、Red Hat、Ubuntu、Kubuntuなど)、IBM社のOS/2、Microsoft社のWindows(XP、Vista/7/8など)、Apple社のiOS、Google社のAndroid、BlackberryのOSなどを含む。ユーザ・インターフェース716は、テキスト又はグラフィックのファシリティによって、表示、実行、相互作用、操作又はプログラム構成要素の作動を容易にすることができる。たとえば、ユーザ・インターフェースは、カーソル、アイコン、チェック・ボックス、メニュー、スクローラ、ウインドウ、ウィジェットなど、コンピュータ相互作用インターフェース要素を、コンピュータ・システム701に動作可能に接続される表示システム上に設けることができる。限定せずに、Apple社のMacintoshオペレーティング・システムのAqua、IBM社のOS/2、Microsoft社のWindows(たとえば、Aero、Metroなど)、Unix(登録商標)のX−Windows、ウェブ・インターフェース・ライブラリ(たとえば、ActiveX、Java(登録商標)、Javascript(登録商標)、AJAX、HTML、Adobe社のFlashなど)などを含むグラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI:Graphical user interface)を用いることができる。
いくつかの実施例では、コンピュータ・システム701は、ウェブ・ブラウザ715内蔵プログラム構成要素を実装することができる。ウェブ・ブラウザは、Microsoft社のInternet Explorer、Google社のChrome、Mozilla社のFirefox、Apple社のSafariなど、ハイパーテキスト閲覧アプリケーションとすることができる。安全なウェブ・ブラウジングは、セキュア・ハイパーテキスト・転送プロトコル(HTTPS:hypertext transport protocol secure)、セキュア・ソケット・レイヤ(SSL:secure sockets layer)、トランスポート層セキュリティ(TLS:Transport Layer Security)などを使用して提供することができる。ウェブ・ブラウザは、AJAX、DHTML、Adobe社のFlash、JavaScript(登録商標)、Java(登録商標)、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API:application programming interface)など、ファシリティを利用することができる。いくつかの実施例では、コンピュータ・システム701は、メール・サーバ714内蔵プログラム構成要素を実装することができる。メール・サーバは、Microsoft社のExchangeなど、インターネット・メール・サーバとすることができる。メール・サーバは、ASP、ActiveX、ANSI C++/C#、Microsoft社の.NET、CGIスクリプト、Java(登録商標)、JavaScript(登録商標)、PERL、PHP、Python、WebObjectsなど、ファシリティを利用することができる。メール・サーバは、インターネット・メッセージ・アクセス・プロトコル(IMAP:internet message access protocol)、メッセージング・アプリケーション・プログラミング・インターフェース(MAPI:messaging application programming interface)、Microsoft社のExchange、ポスト・オフィス・プロトコル(POP:post office protocol)、簡易メール転送プロトコル(SMTP:simple mail transfer protocol)など、通信プロトコルを利用することができる。いくつかの実施例では、コンピュータ・システム701は、メール・クライアント713内蔵プログラム構成要素を実装することができる。メール・クライアントは、Apple社のMail、Microsoft社のEntourage、Microsoft社のOutlook、Mozilla社のThunderbirdなど、メール閲覧アプリケーションとすることができる。
いくつかの実施例では、コンピュータ・システム701は、本開示で述べるように、データ、変数、レコードなど、ユーザ/アプリケーション・データ712を格納することができる。かかるデータベースは、Oracle又はSybaseなど、フォールト・トレラントで相関的な拡張性がある安全なデータベースとして実装することができる。或いは、かかるデータベースは、アレイ、ハッシュ、リンク・リスト、構造体、構造化テキスト・ファイル(たとえば、XML)、テーブルなど、標準データ構造を使用して、又はオブジェクト指向型データベース(たとえば、ObjectStore、Poet、Zopeなどを使用する)として実装することができる。かかるデータベースは、本開示において上記で議論した様々なコンピュータ・システムの間でときどき統合される、又は分散されることがある。いずれものコンピュータ又はデータベース構成要素の構造及び動作は、いずれかの作業共同で組み合わす、統合する、又は分散させることができることを理解すべきである。
本開示の一実施例では、配電網におけるタイム・スキュー補正のためのタイム・スキュー補正ユニットが開示され、それによってタイム・スキューしたデータが、不良データとして検出されないようになる。
本開示の一実施例では、タイム・スキュー補正ユニットが、面積が広い配電網中に実装され、電気構成要素の間の通信及び距離のための遅延をなくす。
本開示の一実施例では、タイム・スキュー補正ユニットが、正確な状態推定のために、シミュレータ及び制御ユニットを含むいずれかの配電網中に実装される。
本開示の一実施例では、タイム・スキュー補正ユニットは、信頼性があり、費用効率が高い。
しかし、当業者は、現在の開示を使用することができる医療分野で他の用途を予測することができる。さらに、当該の開示は、本開示の範囲から逸脱せずに小規模な修正で同様の用途に容易に導入することができる。
用語、「an embodiment(実施例)」、「embodiment」、「embodiments」、「the embodiment」、「the embodiments」、「one or more embodiments(1つ又は複数の実施例)」、「some embodiments(いくつかの実施例)」及び「one embodiment(一実施例)」は、明示的に別段の定めをした場合を除き、「one or more (but not all) embodiments of the disclosure(s)(本開示の1つ又は複数の実施例(複数可)(ただしすべてではない))」を意味する。
用語「including(含む)」、「comprising(含む)」、「having(有する)」及びその変形は、明示的に別段の定めをした場合を除き、「including but not limited to(ただし限定せずに、〜を含む)」を意味する。
用語「a」、「an」、「the」は、明示的に別段の定めをした場合を除き、「one or more(1つ又は複数の)」を意味する。
1個の装置又は品目が本明細書に述べられているとき、2つ以上の装置/品目(それらが協働するのかどうかにかかわらず)を、1個の装置/品目の代わりに使用することができることが容易に明らかになるはずである。同様に、2つ以上の装置又は品目(それらが協働するのかどうかにかかわらず)が本明細書に述べられている場合、1個の装置/品目を、2つ以上の装置又は品目の代わりに使用することができることが、又は、様々な数の装置/品目を、示された数の装置又はプログラムの代わりに使用することができることが容易に明らかになるはずである。装置の機能性及び/又は特徴は、かかる機能性/特徴を有するとして明示的に述べられていない1つ又は複数の他の装置によってその代わりに実現することができる。それゆえ、本開示の他の実施例は、装置自体を含む必要がない。
本開示の様々な実施例の前述の記載は、例示し述べる目的で提示されている。網羅的である、又は開示した正確な形態に本開示を限定すると意図されない。上記の教示を考慮すると、多くの修正及び変形が可能である。本開示の範囲がこの詳細な記載によって限定されると意図されない、むしろここに添付した請求項によって限定されると意図される。上記の明細、実例及びデータは、製造及び本開示の構成物の使用に関して完全な記載を提供している。本開示の多くの実施例は、本開示の趣旨及び範囲から逸脱せずに実施することができるので、本開示は、下に添付した請求項に属する。
最後に、本明細書に使用する言語は、読みやすさ及び教育の目的のために主に選択されており、発明の主題を明確に描く、又は限定するようには選択されていないことがある。したがって、本開示の範囲は、この詳細な記載によってではなく、むしろここで、応用ベースで発行されるいずれかの請求項によって限定されると意図される。それで、本開示の実施例の開示は、例示するものであって、本開示の範囲を限定するものと意図されず、その範囲は、次の請求項で明記されている。
本明細書での実質的にいくらかの複数形及び/又は単数形の用語の使用に関し、当業者は、文脈及び/又は用途に適切なように、複数形から単数形に、及び/又は単数形から複数形に変換することができる。様々な単数形/複数形の置換は、明らかにするために本明細書で明示的に述べることがある。
さらに、本開示の特徴又は態様がマーカッシュ・グループの観点から述べられている場合、当業者は、本開示が、またそれによって、マーカッシュ・グループのいずれかの個別のメンバ又はメンバのサブグループの観点から述べられていることを識別されたい。
様々な態様及び実施例を本明細書に開示してきたが、他の態様及び実施例が当業者に明らかになるはずである。本明細書に開示した様々な態様及び実施例は、例示する目的のためであって、限定するものと意図されず、真の範囲及び趣旨は、次の請求項によって示されている。