JP6229331B2 - モータ - Google Patents

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Description

本発明は、インナーロータ型のモータに関する。
インナーロータ型のモータでは、モータの軸方向の長さが長い場合において、電機子の軸方向上側および下側それぞれに軸受を配置する構造のモータが広く用いられてきた。
この種のモータでは、軸受を支持するブラケットを電機子の上下にそれぞれ取り付ける必要がある。
特許文献1では、輪状ステータ1を軸方向に貫通する固定ねじ7によって、各蓋体5,6と輪状ステータ1とが互いに締結されている。
また、特許文献2では、熱伝導性の高い金属製のビス9、リベット10、バーリング11を穴8に通して、ステータコア13とベース16を取り付けている。その際に、金属製部品と巻線5が接触しないように、両者の間に絶縁体であるインシュレータ14、つまり凸部17が設けられている。
特許-3862844 特開2001−136699
特許文献1のようにステータを貫通するねじ孔を設ける場合、引用文献2のようにティースの外端に設けることがある。このとき、巻線とビスとの間にインシュレータの凸部を設けることにより、絶縁を図っている。
しかしながら、巻線とねじ孔とが径方向に近接している場合、インシュレータの凸部の厚みが薄くなる。インシュレータの凸部が薄く設けられると剛性が弱まり、巻線を巻いたときに凸部と接触し、凸部が径方向外側に膨らむ。径方向外側に膨らんだ凸部は、ねじのような固定部材の挿入を妨げることが懸念される。また、固定部材を挿入した際に、インシュレータの凸部と固定部材が接触し、インシュレータの凸部が破損することが懸念される。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、モータにおいて、巻線と固定部材との接触を抑制することを目的としている。
本発明の第1の側面に係るモータは、上下に伸びる中心軸を中心とし、軸受部材により回転可能に支持されるシャフトと、前記シャフトと共に回転するロータマグネットと、前記ロータマグネットの径方向外側に位置する電機子と、前記電機子の軸方向上側に配置され、径方向中央にシャフトを回転可能に支持する上軸受を保持する上ブラケットと、前記電機子の軸方向下側に配置され、径方向中央にシャフトを回転可能に支持する下軸受を保持する下ブラケットと、上下に伸び、前記電機子を前記上ブラケットおよび下ブラケットに固定する固定部材と、を有し、前記電機子は、環状のコアバックと、前記コアバックから径方向内側に向かって突出する複数の磁極歯と、を含むステータコアと、前記ステータコアの前記磁極歯の少なくとも上面と下面とを覆うインシュレータと、前記インシュレータを介して前記磁極歯に導線が巻かれることで構成されるコイルと、を有し、前記インシュレータは、前記磁極歯を覆う磁極歯絶縁部と、前記磁極歯絶縁部とつながり、少なくとも前記コアバックの上下端面の一部を覆うコアバック絶縁部と、を有し、前記コアバック絶縁突出部は、前記磁極歯絶縁部の径方向外側に位置するコイル案内壁を有し、前記ステータコアは、前記磁極歯の径方向外方において前記固定部材が軸方向に貫通する貫通孔または径方向外方から内方に向けて窪む切欠である固定部材配置部を備え、前記コアバック絶縁部は、更に前記コアバックを覆う面から軸方向において離れる方向に突出し、前記固定部材配置部の径方向内端よりも径方向内方に径方向内面が位置するコアバック絶縁突出部を備え、前記コアバック絶縁突出部のうち、前記固定部材と径方向に対向する箇所は切欠かれた切欠部があり、前記切欠部の周方向両端には、前記コイル案内壁が配置され、前記コイル案内壁の径方向内面と前記コイルとは、接触している。
本発明によれば、モータにおいて、巻線と固定部材との接触を抑制することができる。
図1は、モータの外観斜視図である。 図2は、モータの断面図である。 図3は、モータから上ブラケットを外した状態の外観斜視図である。 図4は、モータから上ブラケットおよび回路基板を外した状態の外観斜視図である。 図5は、上ブラケットの斜視図である。 図6は、下ブラケットの斜視図である。 図7は、下インシュレータおよびステータコアの平面図である。 図8は、モータから下ブラケットを外した状態の外観斜視図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。以下では、モータの中心軸に沿う方向を上下方向とする。ステータコアに対して回路基板側を上として、各部の形状や位置関係を説明する。ただし、これは、あくまで説明の便宜のために上下方向を定義したものであって、本発明に係るモータの使用時の姿勢を限定するものではない。
<1.モータの全体構成>
本実施形態のモータは、例えば、エアコンや空気清浄機、冷蔵庫等の家電製品に搭載され、ファンやポンプの駆動源として、使用される。また、ソータ等の産業機器の駆動源として、使用される。ただし、本発明のモータは、他の用途に使用されるモータであってもよい。例えば、本発明のモータは、OA(Office Automation)機器、医療機器、自動車等に搭載され、各種の駆動力を発生させるものであってもよい。以下では、モータ1が搭載される機器を「駆動装置」と称する。
図1は、本実施形態に係るモータ1の外観斜視図である。図2は、モータ1の断面図である。図1、図2に示すように、モータ1は、静止部2と回転部3とを、備えている。静止部2は、駆動装置(不図示)の枠体に、固定されている。回転部3は、静止部2に対して回転可能に支持される。
本実施形態の静止部2は、上ブラケット21、下ブラケット22、ステータコア23、コイル24、上インシュレータ25、下インシュレータ26、回路基板27、および軸受部28を、有している。
上ブラケット21は、ステータコア23および軸受部28(上軸受281)を保持する。より具体的には、上ブラケット21は、回路基板27に接触し、複数の固定部材61によって下ブラケット22と固定されることにより、ステータコア23を挟み込んで保持する。上ブラケット21は、有蓋略円筒形状である。上ブラケット21は、金属製の部材である。上ブラケット21は、亜鉛を主成分とする金属を溶融させ、金型に流し込んで成型する、いわゆるダイカスト法により、得られたものである。なお、金属の種類は亜鉛に限られず、アルミニウムその他の金属を用いてもよい。また、製造方法はダイカスト法ではなく、プレス法等他の加工方法により加工されてもよい。上ブラケット21は、金属製ではなく、樹脂製でも良い。
下ブラケット22は、ステータコア23および軸受部28(下軸受282)を保持する。下ブラケット22は、有底略円筒形状である。下ブラケット22は金属製の部材である。また、下蓋部221には、周方向に複数の孔が設けられている(不図示)。該孔にビスが挿通されることにより、モータ1と駆動装置とが固定される。
下ブラケット22は、亜鉛を主成分とする金属を溶融させ、金型に流し込んで成型する、いわゆるダイカスト法により、得られたものである。なお、金属の種類は亜鉛に限られず、アルミニウムその他の金属を用いてもよい。また、製造方法はダイカスト法ではなく、プレス法等他の加工方法により加工されてもよい。上ブラケット21は、金属製ではなく、樹脂製でも良い。また、本実施形態では、ステータコア23と軸受部28(下軸受282)とを、単一の部材である下ブラケット22で保持している。このため、ステータコア23と後述するシャフト31とを、互いに精度良く位置決めできる。
ステータコア23およびコイル24は、モータ1の電機子として機能する部位である。ステータコア23は、ケイ素鋼板等の電磁鋼板を軸方向(中心軸J1に沿う方向。以下同じ)に積層した積層鋼板からなる。ステータコア23は、円環状のコアバック231と、コアバック231から径方向内側へ向けて突出した複数本の磁極歯232と、を有している。コアバック231は、上ブラケット21と下ブラケット22とに挟み込まれることにより、保持されている。コアバック231の外周面は、軸方向上部と軸方向下部とを除き、モータ1の外周面となる。ステータコア23の各磁極歯232のコイル24が巻かれる部位の周方向の幅は、コアバック231の径方向の幅の倍以下である。また、本実施形態においては、磁極歯232の数は6本である。
ここで、ステータコア23の外周面は、上端近傍および下端近傍を除き、下ブラケット22および上ブラケット21に覆われておらず、下ブラケット22および上ブラケット21から露出している。すなわち、ステータコア23の外周面の全体を下ブラケット22および上ブラケット21で覆う場合と比べて、本実施形態では、ステータコア23の外周面と下ブラケット22および上ブラケット21との径方向の対向面積が小さい。このため、下ブラケット22および上ブラケット21が磁性体であったとしても、ステータコア23の外周面から下ブラケット22および上ブラケット21への磁束の漏れが、発生しにくい。したがって、下ブラケット22および上ブラケット21による鉄損を低減し、モータ1のエネルギー効率を向上させることができる。
ステータコア23のいくつかのコアバック231と磁極歯232の境界には、貫通孔233が形成される。本実施形態においては、貫通孔233の数は3である。貫通孔233は中心軸を中心に周方向に等間隔で配置されることが望ましい。本実施形態においては、貫通孔233は、中心軸から見て120度の間隔をあけて配置されている。貫通孔233はこれに限定されるものではなく、径方向内側に窪む溝であってもよい。貫通孔233には、後述する固定部材61が貫通する。
ステータコア23の外周面には、軸方向に伸びる縦溝234が形成される。縦溝234には、上ブラケット21の突起部216および、下ブラケット22の突起部228が挿入、または嵌合する。これにより、上ブラケット21および下ブラケット22の径方向及び周方向の位置決めがなされる。
コイル24は、磁極歯232の周囲に巻かれた導線により、構成されている。コイル24は、インシュレータを介して磁極歯232に巻かれる。本実施形態においては、導線はいわゆるスター結線により結線される。したがって、コイル24からはU相、V相、W相、およびコモンの4つの端部が引き出される。引き出された各端部は、それぞれ回路基板27に半田付けされる。回路基板27を介してコイル24に駆動電流を与えると、磁芯である磁極歯232に、径方向の磁束が発生する。そして、磁極歯232と回転部3側のロータマグネット33との間の磁束の作用により、周方向のトルクが発生する。その結果、静止部2に対して回転部3が、中心軸J1を中心として回転する。
上インシュレータ25および下インシュレータ26は、ステータコア23とコイル24とを電気的に絶縁する、樹脂製の部材である。上インシュレータ25は、ステータコア23の上側に配置されている。下インシュレータ26は、ステータコア23の下側に配置されている。換言すれば、上インシュレータ25と下インシュレータ26との間に、ステータコア23が挟まれている。上インシュレータ25は、磁極歯232の上面を覆う。下インシュレータ26は、磁極歯232の下面を覆う。また、上インシュレータ25および下インシュレータ26は磁極歯232の側面を覆う。上インシュレータ25と下インシュレータ26とで、インシュレータを構成する。本実施形態においては、コイル24が上インシュレータ25および下インシュレータ26の上から磁極歯232に巻かれることにより、インシュレータがステータコア23に固定される。
上インシュレータ25および下インシュレータ26は、磁極歯232とコイル24との間に介在して、磁極歯232とコイル24とを電気的に絶縁する部分を有している。また、上インシュレータ25は、コイル24の径方向外側において、周方向に連続する環状のコアバック絶縁部252を有している。コアバック絶縁部252は、コイル24の径方向外側に配置されている。コアバック絶縁部252はコイル24が巻き崩れたときに他の部材との絶縁を行う部位である。ステータコア23、コイル24、上インシュレータ25、下インシュレータ26の組立体を、電機子29と定義する。上インシュレータ25、下インシュレータ26の詳細については、後述する。
図3は、本実施形態に係るモータ1から上ブラケット21を外した状態の外観斜視図である。図3を参照して、回路基板27は、外部電源からコイル24に駆動電流を与えるための配線を有する基板である。回路基板27は、平面視において略円板形状である。回路基板27の外形は、後述する上インシュレータ25の外形と略一致する。回路基板27は、上インシュレータ25の上面となる座面2531上に、固定される。また、回路基板27の下面には、回転部3の回転数を検知するための磁気センサ271が、設けられている。磁気センサ271には、例えば、ホール素子が使用される。
図2を参照して、軸受部28は、回転部3のシャフト31を回転自在に支持する部材である。軸受部28は、上軸受281と下軸受282と、からなる。上軸受281は、上ブラケット21の保持部212の内周面2121に保持されている。下軸受282は、下ブラケット22に、保持されている。軸受部28には、例えば、球体を介して外輪と内輪とを相対回転させる玉軸受が、使用される。ただし、軸受部28に、すべり軸受や流体軸受等の他の方式の軸受が、使用されていてもよい。
本実施形態の回転部3は、シャフト31、ロータホルダ32、およびロータマグネット33を、有している。シャフト31は、中心軸J1に沿って上下方向に延びる略円柱状の部材である。シャフト31は、上述した軸受部28に支持されつつ、中心軸J1を中心として回転する。シャフト31の下端部は、下ブラケット22の下方へ突出している。また、シャフト31の上端部は、回路基板27の上方へ突出している。シャフト31の下端部または上端部は、ギア等の動力伝達機構を介して、駆動装置の駆動部に連結される。ただし、駆動装置の駆動部は、シャフト31により直接駆動されてもよい。
ロータホルダ32は、ステータコア23およびコイル24の径方向内側において、シャフト31とともに回転する部材である。本実施形態のロータホルダ32は、快削鋼からなる。ロータホルダ32は、切削されることにより、成形される。ロータホルダ32は、断面略H形状であり、中央部321と、筒状部322とを、有している。中央部321は、ロータホルダ32の軸方向の中央に位置し、その内周面にシャフト31が圧入される。筒状部322は、中央部321の径方向外側に位置し、中央部321の軸方向上側及び下側に延びる略円筒状の部位である。
本実施形態では、ロータホルダ32の形状を断面略H形状としたが、これに限られるものではない。ロータホルダ32の形状を単なる円筒形状としてもよい。また、ロータホルダ32の形状を有蓋略円筒状とし、プレス加工により得てもよい。また、ロータホルダ32を、磁性鋼板を積層することにより得てもよい。また、ロータホルダ32を焼結により得てもよい。また、ロータホルダ32を磁性鋼板を積層した部材と、有蓋略円筒状としプレス加工により得られた部材とを組み合わせることにより、得てもよい、また、本実施形態ではいわゆるSPM型(Surface−permanent magnet、表面磁石型)のロータであるが、これに限られるものではない。いわゆるIPM型(Interior permanent−magnet、埋め込み磁石型)のロータであってもよい。IPM型のロータである場合、ロータホルダ32は磁性鋼板を積層することにより得ることが望ましい。
ロータマグネット33は、円筒形状であり、ロータホルダ32の筒状部322の外周面に、固定されている。ロータマグネット33の径方向外側の面は、ステータコア23およびコイル24と径方向において対向する磁極面となっている。ロータマグネット33は、N極の磁極面とS極の磁極面とが周方向に交互に並ぶように、着磁されている。なお、ロータマグネット33について、円筒形状の磁石に代えて、N極とS極とが周方向に交互並ぶように複数の磁石を配置してもよい。また、前述のように、IPM型のロータとし、ロータマグネット33をロータホルダ32に埋め込んでもよい。
<2.回路基板について>
図4は、本実施形態に係るモータ1から上ブラケット21および回路基板27を外した状態の外観斜視図である。図3および図4を参照して、回路基板27は、平面視において略円板形状である。回路基板27の外周面には外周から径方向内側に窪む切り欠きが設けられている。この切り欠きは位置決め部272である。本実施形態において、位置決め部272は、透過部の一部を構成する。位置決め部272には、後述する上インシュレータ25の位置決め凸部254が挿入される。これにより、回路基板27が上インシュレータ25に対して相対的に移動しようとした際に、凸部254が、位置決め部272に接触し、移動が制限される。結果として、上インシュレータ25と、回路基板27との周方向および径方向の位置決めを精度よく行うことができる。位置決め部272は、切り欠きの径方向の幅が短い位置決め幅狭部2721と、位置決め幅狭部2721の周方向中央に位置し、位置決め幅狭部2721よりも切り欠きの径方向の幅が広い位置決め幅広部2722とを有する。より詳細には、位置決め凸部254は、位置決め幅狭部2721に挿入される。なお、位置決め部272は、貫通孔であってもよい。また、コイル24の導線の端は、位置決め部272を通って、回路基板27の上面に引き出され、回路基板27の上面に設けられたランドに半田付けされる。
また、回路基板27の上面には、コネクタ273が設けられている。モータ1は、コネクタ273を介して、駆動電流を得る。
また、回路基板27の外周面には外周から径方向内側に窪む切り欠きが設けられている。この切り欠きは、鉤部挿入部274である。鉤部挿入部274は、透過部の一部を構成する。鉤部挿入部274には、後述する上インシュレータ25の鉤部255が挿入される。鉤部挿入部274は、切り欠きの径方向の幅が短い鉤部挿入幅狭部2741と、鉤部挿入幅狭部2741に隣接して位置し、鉤部挿入幅狭部2741よりも径方向の幅が広い鉤部挿入幅広部2742と、を有する。より詳細には、鉤部255は、鉤部挿入幅狭部2741に挿入される。
また、回路基板27の外周面には外周から径方向内側に窪む切り欠きが設けられている。この切り欠きは、固定部材挿入部275である。固定部材挿入部275は、後述する固定部材(ビス61)のねじ部の平面視における投影形状と、対応する面を有する。
回路基板27の中央には、軸方向に開口する中心開口部276が位置する。中心開口部の径方向内側には、シャフト31および後述する上ブラケット21の保持部212、上軸受281が位置する。
なお、回路基板27の縁から、配線パターンを一定の距離だけ離して配置する必要がある。したがって、回路基板27に設ける孔や切欠きが少ないほうが、より回路基板27の配線面積を広くすることができる。本実施形態においては、位置決め部272や鉤部挿入部274といった凸部が挿入される部位(透過部)を拡大することで、導線引き出し用の切り欠きとしている。これにより、回路基板27の配線面積を広くすることができる。
特に、制御IC、AC-DCコンバータ、エンコーダ、コネクタ等大きな電子部品を回路基板に実装する場合や、基板に大電流を流すために配線パターンの幅を広くする場合、回路基板自体の面積を狭くする必要がある場合に、本技術は有用である。
<3.上ブラケットと上インシュレータについて>
まず、上ブラケット21について詳述する。図5は上ブラケット21の斜視図である。図2から図5を参照して、上ブラケット21は、蓋部211と、保持部212と、突出部213と、貫通孔214と、開口215と、を有する。蓋部211は、平板状であり、回路基板27の軸方向上側に位置する。保持部212は、蓋部211の径方向内側に位置し、軸方向下側に向かって開口する凹部である。保持部212は、円筒状の内周面2121と、円環状の天面2122と、を有する。内周面2121は上軸受281の外輪の外周面と接触する。天面2122は上軸受281の外輪の上端面と接触する。これにより、保持部212は上軸受281を保持する。また、保持部212の外周面は、回路基板27の中心開口部276の径よりも小さい。また、保持部212の軸方向下端は、回路基板27の軸方向上端よりも軸方向下側に位置する。これにより、モータ1を薄型化することができる。
突出部213は、蓋部211の径方向外側から軸方向下方に向かって突出する。突出部213は、略環状である。また、突出部213は略円筒形状である。突出部213の内周面は、ステータコア23の上側の外周面と接触する。これにより、中心軸J1と上軸受281との同軸精度を向上させることができる。また、上ブラケット21の剛性を向上させることができる。また、突出部213の内周面は、回路基板27の外周面や上インシュレータ25の外周面と接触してもよい。突出部213の内周面が回路基板27や上インシュレータ25と接することにより、上ブラケット21の剛性をさらに向上させることができる。
貫通孔214は、蓋部211上の径方向外側部に周方向に複数配置される。本実施形態において、貫通孔214の数は3である。各貫通孔214には固定部材61が挿入される。本実施形態において、固定部材61は、ビスである(必要に応じて、以下、ビス61と記載する)。貫通孔214の周囲には座面2141が配置される。座面2141は、蓋部211よりも軸方向下側に位置する。ビス61の頭部は、座面2141と接触する。換言すれば、固定部材61は上ブラケット25の上面と接触する下面を有する。これにより、ビス61を挿入したときでも、ビス61が蓋部211から軸方向上側に突出することを防ぐことができる。これにより、モータ1を薄型化することができる。また、ビス61のねじ部の径は、貫通孔214の径と同じか、やや小さい。これにより、ビス61が挿入された後には、上ブラケット21は電機子29に対する周方向の移動が抑制される。したがって、上ブラケット21と電機子29との固定を強固なものとすることができる。なお、固定部材61はリベットでもよい。また、回路基板27の固定部挿入部275の縁にグランドパターンが形成されてもよい。これにより、ビス61により、回路基板27のグランドパターンと上ブラケット21との間でグランドを取ることが可能となる。
また、回路基板27上に発熱量の大きい電子部品が実装される場合には、該電子部品と対向するように配置することが好ましい。これにより、電子部品と上ブラケット21との距離を近接させることができる。その結果、電子部品より発生した熱は、上ブラケット21から放熱することができる。また、シリコン等の導熱材を電子部品とリブ215との間に介在させてもよい。これにより、電子部品からの放熱がさらに促進される。なお、発熱量の大きい電子部品の例として、電界効果トランジスタ(FET)が挙げられる。
開口215は、蓋部211に配置される貫通孔である。回路基板27上に実装されたコネクタ273は開口215から露出する。開口215を通じてコネクタ273と接続されることにより、モータ1に電力が供給される。
図4を参照して、上インシュレータ25の形状について詳述する。上インシュレータ25は、磁極歯絶縁部251と、コアバック絶縁部252と、を有する。磁極歯絶縁部251は、各磁極歯232の上面および側面を覆う。コアバック絶縁部252は環状であり、各磁極歯絶縁部251を連結する。各磁極歯絶縁部251の径方向内端には、軸方向上側に向かって突出する板部2511が設けられる。コアバック絶縁部252は、コイル24の径方向外側において、軸方向上方に伸びる。コアバック絶縁部252の上端面はコイル24よりも軸方向上側に位置する。これにより、コイル24と回路基板27や上ブラケット21等その他の部材との干渉を防ぐことができる。
コアバック絶縁部252は、環状壁部253と、位置決め凸部254と、鉤部255と、固定部材挿入凹部256と、を有する。環状壁部253は、コアバック絶縁部252の径方向外端から軸方向に突出する略環状の壁である。環状壁部253の上面は座面2531であり、中心軸に略垂直な平面である。座面2531は、回路基板27の下面と接する。より具体的には、座面2531は、回路基板27の外縁近傍の下面と接する。環状壁部253の外端はステータコア23の外端よりも径方向内側に位置する。したがって、ステータコア23の環状壁部253よりも径方向外側に位置する部位は軸方向上側に向かって露出する上コアバック露出部41である。
位置決め凸部254は、環状壁部253と径方向に略同じ位置に位置し、座面2531よりも軸方向上側に向かって突出する。また、位置決め凸部254は、回路基板27の上面よりも軸方向下側に位置する。したがって、位置決め凸部254は、回路基板27の位置決め部272に収容される。これにより、後述するように上ブラケット21の突出部213の下面が回路基板27の上面に接触した際であっても、位置決め凸部254は上ブラケット21に接触しない。したがって、回路基板27が強固に固定される。
また、本実施形態において、位置決め凸部254は、周方向に間隔を置いて3箇所に設けられる。本実施形態では位置決め凸部254は3箇所としたが、これに限られるものではなく、1箇所、2箇所、4箇所またはそれ以上でもよい。
位置決め凸部254の平面視における形状は、位置決め部272の位置決め幅狭部2721と略同一、すなわち、位置決め凸部254は、位置決め部272の輪郭と沿う形状となっている。これにより、上インシュレータ25に対して、回路基板27を精度よく位置決めすることができる。
また、より好ましくは、位置決め凸部254の周方向両端面は、位置決め部272の周方向の端面と接触する。また、位置決め凸部254の径方向端面は、位置決め部272の径方向の端面と接触する。これにより、上インシュレータ25に対して、回路基板27を精度よく位置決めすることができる。ただし、位置決め凸部254の一部の端面が位置決め部272の端面と接触していれば、精度よく位置決めすることができる。上インシュレータ25に対して、回路基板27を精度よく位置決めすることができれば、後述する導線を半田付けする工程において、導線を上インシュレータ25と回路基板27との間に挟むことなく半田付けすることができる。
位置決め凸部254の周方向中央には、軸方向下側に向かって切り欠かれる第1の窓部2541が位置する。第1の窓部2541の下端の軸方向の位置は、磁極歯絶縁部251の板部2511の上端よりも下側に位置する。
鉤部255は、環状壁部253と径方向に重なる位置に位置し、コアバック絶縁部252から軸方向に突出する部位である。鉤部255は、磁極歯絶縁部251と周方向に異なる位置に位置する。鉤部255の軸方向上端は、回路基板27の上面よりも上側に位置し、座面2531および位置決め凸部254よりも軸方向上側に突出する。鉤部255はその上側に鉤状の部位2551を有する。鉤状の部位2551は、径方向内側に向かって突出する。鉤状の部位2551の下面は、回路基板27の上面と接触、または間隙を介して対向する。
鉤部255の周方向に隣接した位置に、鉤部255および環状壁部253が軸方向下側に向かって切りかかれる第2の窓部2552が位置する。第2の窓部2552の下端の軸方向の位置は、磁極歯絶縁部251の板部2511の上端よりも下側に位置する。
なお、位置決め凸部254および鉤部255は、凸部である。
なお、本実施形態において、窓部2541、2552は、60度おきに4箇所、120度おきに3箇所(そのうちの2箇所は60度おきに配置したものと重複)の合計5箇所に配置されている。これにより、スター結線にて結線する場合と、デルタ結線にて結線する場合のいずれの場合であっても導線を引き出すことができる。したがって、結線方法を変更する場合であっても、共通の上インシュレータ25を用いることができる。ただし、スター結線のみで結線するのであれば、窓部2541、2552は周方向に4箇所配置されていればよい。
固定部材挿入凹部256は、コアバック絶縁部252の外縁から径方向内側に向かって窪む窪部である。固定部材挿入凹部256には、ビス61が挿入される。固定部材挿入凹部256は、径方向内側に窪む窪部ではなく、軸方向上側に開口する穴であってもよい。
<4.下ブラケットと下インシュレータについて>
まず、下ブラケット22について詳述する。図6は下ブラケット22の斜視図である。図6を参照して、下ブラケット22は、下蓋部221と、下保持部222と、下突出部223と、下固定部材収容部224と、下横リブ225と、下縦リブ226と、下窪部227と、を有する。下ブラケット22は、有蓋円筒形状である。下蓋部221は、略円環平板状である。下保持部222は、下蓋部221の径方向内側に位置し、軸方向上側に向かって開口する凹部である。下保持部222は、円筒状の内周面2221と、円環状の天面2222と、を有する。内周面2221は下軸受282の外輪の外周面と接触する。天面2222は下軸受281の外輪の下端面とばねを介して接触する。これにより、下保持部222は下軸受282を保持する。
下突出部223は、下蓋部221の径方向外側から軸方向上方に向かって突出する。下突出部223は、略環状である。また、下突出部223は略円筒形状である。下突出部223の上端は、ステータコア23の外周面と接触する。これにより、中心軸J1と下軸受282との同軸精度を向上させることができる。また、下ブラケット22とステータコア23を強固に固定することができる。また、下突出部223の上面は、ステータコア23のコアバック231と直接接触している。下インシュレータ26は、コアバック231の径方向外方の領域を覆っていない。下コアバック絶縁部262の外端は、ステータコア23の外端よりも径方向内側に位置する。つまりコアバック231は、下インシュレータ26の径方向外方にコアバック露出部42を有する。コアバック露出部42は、下突出部223の上面とコアバック231とが直接接触する。これにより、ステータコア23に対して下ブラケット22の軸方向位置決めによる精度の低減を抑制している。
下固定部材収容部224は、下蓋部221上の径方向外側部に周方向に複数配置される。本実施形態において、下固定部材収容部224の数は3である。下固定部材収容部224の配置は、上ブラケットの貫通孔214の周方向の位置と一致する。各下固定部材収容部224には固定部材61が挿入される。本実施形態において、下固定部材収容部224は、袋状穴であり、貫通していないが、貫通孔であっても良い。
下横リブ225は下蓋部221の上面に設けられる。本実施形態において、下横リブ225の数は6である。下横リブ225は、放射状に伸びており、平面視において下固定部材収容部224と重なる位置に配置される。これにより、下固定部材収容部224が配置されたとしても、下ブラケット22の剛性が低下することを防止することができる。また、下横リブ225の放射状に伸びている部位は、下ブラケット22の中央にてリング状に連結される。下横リブ225のリング状の部位は、下保持部222に繋がる。これにより、下ブラケット22の剛性を増すことができる。また、下横リブ225は、平面視において、下蓋部221の下面に設けられる駆動装置と固定するための複数の孔と重なる位置に配置されている(不図示)。これにより、孔が配置されたとしても、下ブラケット22の剛性が低下することを防止することができる。
また、下縦リブ226は、下突出部223の内面に設けられ、軸方向に伸びて設けられる。下縦リブ226は、下横リブ225と連続して形成されている。これにより、下ブラケット22の剛性を高めることができる。本実施形態において、下縦リブ226は、下横リブ225の数と同数の6である。下縦リブ226の周方向間には、径方向外側に窪む下窪部227が設けられる。下窪部227の下方には、下縦リブ226が周方向においてリング状に連結される。下縦リブ226のリング状の部位は、下蓋部221に繋がる。
図7は下インシュレータ26およびステータコア23の平面図である。図8は、モータ1から下ブラケット22をはずした状態の外観斜視図である。図7および図8を参照して、下インシュレータ26の形状について詳述する。下インシュレータ26は、下磁極歯絶縁部261と、下コアバック絶縁部262と、を有する。下磁極歯絶縁部261は、各磁極歯232の下面および側面を覆う。下コアバック絶縁部262は環状であり、各下磁極歯絶縁部261を連結する。下コアバック絶縁部262の外周面は、コアバック231の下側小径部43の外周面と径方向の位置が略一致する。つまり、コアバック231の大径箇所の下面は、下コアバック絶縁部262に覆われておらず露出している。コアバック231の大径箇所の下面は、上述したコアバック露出部42である。下コアバック絶縁部262は、コアバック231を覆う面から軸方向において離れる方向に突出し、固定部材配置部44の径方向内端よりも径方向内方に径方向内面が位置するコアバック絶縁突出部2621を有する。下コアバック絶縁突出部2621は、周方向に壁となるよう設けられる。
下コアバック絶縁突出部2621は、切欠部2622と、コイル案内壁2623と、渡り線案内壁2624と、連続壁2625と、渡り線保持部2626とを有する。切欠部2622は、下コアバック絶縁突出部2621が周方向に連続して壁となる一部を切り欠いた箇所をさす。詳細には、切欠部2622は、下コアバック絶縁突出部2621のうち、下磁極歯絶縁部と径方向に対向する箇所に設けられる。切欠部2622の径方向外方にはステータコア23の固定部材配置部44および固定部材61が位置する。すなわち、切欠部2622は、固定部材61と径方向に対向する。換言すれば、下コアバック絶縁突出部2621のうち、固定部材61と径方向に対向する箇所は切欠かれた切欠部2622がある。切欠部2622の周方向両端には、コイル案内壁2623が配置される。切欠部2622の周方向幅は、導線が巻かれる磁極歯232の周方向幅よりも狭く設けられる。換言すれば、下コアバック絶縁突出部2621は、切欠部2622を除く箇所において、連続して形成されている。これにより、下インシュレータ26の剛性を向上することができる。
コイル案内壁2623は、磁極歯絶縁部261の径方向外側に位置する。コイル案内壁2623の径方向内面は、磁極歯232に導線が巻かれて構成されるコイル24の径方向外側と接触している。コイル24は、磁極歯232に対して多重で導線が巻かれている。つまり、多重の導線が巻き崩れないようにインシュレータまたはその他の部材により巻き崩れを防止する必要がある。特に本実施形態においては、コイル24の径方向外方には固定部材配置部44および固定部材61が位置している。万が一、コイル24に巻き崩れが生じた場合、モータを組み立てる際に、固定部材配置部44とコイルとが平面視において重なる可能性がある。つまり、その場合には固定部材61を固定部材配置部44に挿入することができない。また固定部材61が固定部材配置部44に挿入後に、固定変化によりコイル24に巻き崩れが生じた場合、固定部材61と接触する可能性がある。固定部材61が導電体で形成されている場合には、絶縁耐力を維持することができない。コイル案内壁2623を設けることにより、コイル24の径方向外方への巻き崩れが、防止される。渡り線案内壁2624は、コイル案内壁2623と繋がり、一体的に設けられる。コイル案内壁2623と渡り線案内壁2624とは、連続壁2625を介して繋がって設けられる。連続壁2625により、コイル案内壁2623と渡り線案内壁2624とを繋げることによって、導線が巻かれてコアバック絶縁突出部2621にテンションが掛かっても、コアバック絶縁突出部2621が倒れることを防止できる。コイル案内壁2623は、渡り線案内壁2624よりも径方向内方に位置する。渡り線案内壁2624の径方向厚みは、コイル案内壁2623の径方向厚みよりも薄い。
渡り線案内壁2624は、コイル2623から導出される渡り線(不図示)を案内する。渡り線案内壁2624の径方向内方には、渡り線保持部2626が設けられる。渡り線案内壁2624の内壁と渡り線保持部2626とは径方向に対向する。渡り線である導線は、渡り線案内壁2624と渡り線保持部2626との間に配置され、案内される。渡り線保持部2626において、軸方向上端外面に、斜面が設けられている。これは、渡り線である導線を渡り線案内壁2624と渡り線保持部2626との間に挿入する際、斜面により導線が案内され、作業性が向上できる。また、本実施形態においては、渡り線が下ブラケット22側に集中している。したがって、回路基板27が配置される上ブラケット21側には渡り線が形成されない。その結果、回路基板27の配線パターンの配置において渡り線を考慮する必要がなく、回路設計の自由度が向上する。
上述の通り、下ブラケット22は、ステータコア23に固定されるが、下インシュレータ26に固定されてもよい。その場合の下ブラケット22と下インシュレータ26との固定について、説明する。下ブラケット22の内面と、下インシュレータ26のコアバック絶縁突出部2621の外面とは、当接することにより固定される。コイル案内壁2623の径方向外面は、下縦リブ226の内面と当接する。渡り線案内壁2624の下端面は、下窪部227の下面と当接する。コイル案内壁2623の下端面は、下横リブ225の上面と当接する。渡り線案内壁2624の下端面は、下窪部227の上面と当接する。下縦リブ226の周方向側面の少なくとも一方は、連続壁2625と対向する。コアバック絶縁突出部2621の径方向外方には、下突出部223が配置される。下突出部223の上端は、ステータコア23のコアバック231の下端と当接する。以上により、下ブラケット22と下インシュレータ26とが位置決めされる。
<5.下インシュレータと固定部材について>
図7において、固定部材配置部44には、固定部材61が挿入され、上ブラケット21と電機子29と下ブラケット22を固定する。固定部材配置部44の径方向内端は、コイル案内壁2623の外面よりも径方向内側に位置する。固定部材配置部44の径方向内端は、コイル案内壁2623の内面よりも径方向外側に位置する。コアバック絶縁部262は、凹部2627を有する。凹部2627は、固定部材配置部44周縁に位置し、径方向内側に凹む。換言すれば、凹部2627は、固定部材配置部44の周縁に沿って径方向内側に凹む。下インシュレータ26とステータコア23は、量産品であるため、ある一定の寸法公差を有した状態で成型される。よって、両者を組み合わせる際に、凹部2627を設けることにより、下コアバック絶縁部262と固定部材配置部44とが平面視において重なることを防止できる。つまり、固定部材配置部44に固定部材61を挿入した際に、固定部材61が下インシュレータ26に接触することを防止できる。凹部2627の径方向内端は、コイル案内壁2623の内面よりも径方向外側に位置する。このことにより、コイル24はコイル案内壁2623の内面よりも径方向内側に収容されるため、コイル24とステータコア23とが、確実に絶縁することができる。
ここで、凹部2627の径方向内端は、コイル案内壁2623の外面よりも径方向内側に位置している。このため、切欠部2622が存在しない場合においては、以下のような問題が想定される。コイル案内部2623の径方向の肉厚が凹部2627に沿って配置される場合、コイル案内部2623の径方向内面が径方向内側に突出する。つまり、導線が巻かれる領域が狭くなり、占積率が悪化する。これにより、モータ効率が低下する恐れがある。また、導線を磁極歯232に巻く際に、コイル案内部2623の上面に接触する危険性が高まり、導線が断線する恐れがある。次にコイル案内部2623の径方向外面が、凹部2627に沿って径方向内方に窪んでおり、コイル案内部2623の径方向内面が径方向内方に突出していない場合には、コイル案内部2623の凹部2627と径方向に重なる領域において、径方向の肉厚が小さくなる。コイル24とコイル案内部2623の径方向内面とが接触する際に、コイルの周方向中央においてコイル案内部2623を径方向外方に向けてコイル案内部2623を押す力が強い。つまり、コイル案内部2623と凹部2623とが径方向において重なる部位において、径方向内方に撓み易い。よって、コイル案内部2623が固定部材配置部44と平面視において重なり、固定部材61が挿入できない恐れがある。下インシュレータ26が射出成型にて形成される場合には、コイル案内部2623の径方向の肉厚の薄い個所は、樹脂が金型のキャビティに樹脂が回り切らず、成型精度が安定しない恐れがある。
また、凹部2627のエッジとコアバック絶縁突出部2621の内端エッジとは平面視において一致していてもよい。切欠部2622を構成するコアバック絶縁突出部2621の周方向側面は、平面視において凹部2627の一部と一致していてもよい。このような構成にすると、コイル24の巻倒れを更に防止することができる。
<6.電機子と回路基板、ブラケットとの組み立てについて>
次に、電機子29と、回路基板27および上ブラケット21、下ブラケット22との組み立て工程について説明する。なお、ステータコア23、コイル24、上インシュレータ25、下インシュレータ26の組立体を、電機子29と定義する。
まず、上インシュレータ25の窓部2541、2552から、コイル24のU、V、W、コモンの各端部を径方向外側に引き出す。これにより、回路基板27を電機子29の上に置いたとしても、導線が上インシュレータ25と回路基板27との間に挟まれることがない。
次に、電機子29の上インシュレータ25の座面2531上に回路基板27を置く。この際、回路基板27の位置決め部272に、位置決め凸部254を挿入するように置く。これにより、電機子29に対する、回路基板27の位置決めを精度良く行うことができる。これにより、回路基板27上に実装されている磁気センサ271を精度良く配置することが出来る。また、回路基板27の鉤部挿入部274に、鉤部255を挿入する。鉤部255は弾性変形し、部位2551が回路基板27の上面と接触する、または軸方向に間隙を介して対向する。これにより、電機子29に対して回路基板27の軸方向の移動を制限することができ、回路基板27を仮固定することができる。
この際、各窓部2541、2552と、鉤部挿入部274および固定部材挿入部275との周方向の位置が一致する。好ましくは、各窓部2451、2552と、鉤部挿入幅広部2742と固定部材挿入幅広部2752との周方向の位置が一致する。これにより、次に記載する半田付けの作業性が向上する。
次に、引き出された各端部を回路基板27の上面上に位置するランドに半田付けする。この際、各ランドは鉤部挿入部274、固定部材挿入部275に隣接して配置される。したがって、容易に半田付けすることができる。
その次に、上ブラケット21を、回路基板27上に置く。また、上ブラケット21の突出部213の内周面が、ステータコア23の上側小径部43と接触するように、置く。これにより、上ブラケット21と電機子29との周方向および径方向の位置決めを精度良く行うことができる。その結果、上ブラケット21に支持される上軸受281と、電機子29との同軸度を精度良く配置することができる。また、このとき、貫通孔214、固定部材挿入部275、固定部材挿入凹部256の平面視における位置が一致する。これにより、ビス61を容易に挿通することが可能となる。
また、下ブラケット22を、電機子29の下側に置く。この際、コイル案内壁2623の外面が、下縦リブ226の内面と当接するように配置する。また、渡り線案内壁2624の下端面が、下窪部227の下面と当接するように配置する。このように配置することで、下ブラケット22の周方向の位置決めを容易に行うことができる。
最後に、ビス61により、上ブラケット25、回路基板27、電機子29、および下ブラケット26を固定する。具体的には、ビス61は、上ブラケット21の貫通孔214、上インシュレータ25の固定部材挿入凹部256、ステータコア23の貫通孔233、下インシュレータ26の凹部2627を貫通し、下ブラケット22の下固定部材収容部224に固定される。
これにより、ステータコア23の上端面は、上ブラケット21の突出部213の下端面と接触する。また、ステータコア23の下端面は、下ブラケット22の上端面と接触する。また、回路基板27は、上ブラケット21とコアバック絶縁部252との間に挟み込まれる。その結果、回路基板27および上ブラケット21を、電機子29に強固に固定することができる。
また、上軸受281は、ビス61の下端よりも軸方向上側に位置する。これにより、上軸受281と下軸受282との距離を長くすることができ、シャフト31を安定して支持することができる。
<3.変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態では、3相ブラシレスモータに使用したが、これに限られるものではない。単相や二相のブラシレスモータでもよい。また、ブラシとコミュテータとを有するブラシ付モータでもよい。また、ステッピングモータ等他のタイプのモータに用いられてもよい。
本実施形態では、突出部は環状としたが、これに限られるものではない。平板状等、他の形状であってもよい。ビスの挿入方向は逆でもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本発明は、インナーロータタイプのモータに利用できる。
1 モータ
2 静止部
21 上ブラケット
211 蓋部
212 保持部
2121 内周面
2122 天面
213 突出部
214 貫通孔
2141 座面
215 リブ
216 窪部
217 開口
22 下ブラケット
221 底部
222 大径円筒部
223 小径円筒部
23 ステータコア
231 コアバック
232 磁極歯
24 コイル
25 上インシュレータ
251 磁極歯絶縁部
252 コアバック絶縁部
26 下インシュレータ
261 下磁極歯絶縁部
262 下コアバック絶縁部
27 回路基板
28 軸受部
281 上軸受
282 下軸受
29 電機子
31 シャフト
32 ロータホルダ
321 中央部
322 筒状部
33 ロータマグネット
44 固定部材配置部
51 溝部
52 内端面
61 固定部材(ビス)

Claims (15)

  1. モータは、 上下に伸びる中心軸を中心とし、軸受部材により回転可能に支持されるシャフトと、

    前記シャフトと共に回転するロータマグネットと、

    前記ロータマグネットの径方向外側に位置する電機子と、

    前記電機子の軸方向上側に配置され、径方向中央にシャフトを回転可能に支持する上軸受を保持する上ブラケットと、

    前記電機子の軸方向下側に配置され、径方向中央にシャフトを回転可能に支持する下軸受を保持する下ブラケットと、

    上下に伸び、前記電機子を前記上ブラケットおよび下ブラケットに固定する固定部材と、

    を有し、前記電機子は、

    環状のコアバックと、前記コアバックから径方向内側に向かって突出する複数の磁極歯と、を含むステータコアと、

    前記ステータコアの前記磁極歯の少なくとも上面と下面とを覆うインシュレータと、

    前記インシュレータを介して前記磁極歯に導線が巻かれることで構成されるコイルと、

    を有し、

    前記インシュレータは、

    前記磁極歯を覆う磁極歯絶縁部と、

    前記磁極歯絶縁部とつながり、少なくとも前記コアバックの上下端面の一部を覆うコアバック絶縁部と、

    を有し、

    前記ステータコアは、前記磁極歯の径方向外方において前記固定部材が軸方向に貫通する貫通孔または径方向外方から内方に向けて窪む切欠である固定部材配置部を備え、前記コアバック絶縁部は、更に前記コアバックを覆う面から軸方向において離れる方向に突出し、前記固定部材配置部の径方向内端よりも径方向内方に径方向内面が位置するコアバック絶縁突出部を備え、

    前記コアバック絶縁突出部のうち、前記固定部材と径方向に対向する箇所は切欠かれた切欠部があり、

    前記コアバック絶縁突出部は、前記磁極歯絶縁部の径方向外側に位置し、前記切欠部の周方向両端に配置されるコイル案内壁を有し、

    前記コイル案内壁の径方向内面と前記コイルとは、接触している、モータ
  2. 前記下ブラケットは、有蓋円筒形状であり、

    前記コアバック絶縁突出部は、前記コイル案内壁とつながり、渡り線を案内する渡り線案内壁を有し、

    前記コイル案内壁の外面と、前記渡り線案内壁の外面は、前記下ブラケットの内面と対向する、請求項1記載のモータ。
  3. 前記コイル案内壁と前記渡り線案内壁とは、連続壁を介して繋がり、

    前記コイル案内壁は前記渡り線案内壁よりも径方向内方に位置する、請求項2に記載のモータ。
  4. 前記コアバック絶縁突出部は、

    さらに渡り線保持部を更に有し、

    前記渡り線案内壁の内壁と前記渡り線保持部とは径方向に対向し、

    前記導線は、前記渡り線案内壁と前記渡り線保持部の間に配置される、請求項2または3に記載のモータ。
  5. 前記下ブラケットは、内面において、軸方向に伸びるリブを有し、

    前記リブの内面は、前記コイル案内壁の外面と径方向に対向する、請求項2から4のいずれかに記載のモータ。
  6. 前記下ブラケットは、内面において、軸方向に伸びるリブを有し、

    前記リブの周方向側面の少なくとも一方は、前記連続壁と対向する、請求項2から5のいずれかに記載のモータ。
  7. 前記渡り線案内壁の径方向厚みは、前記コイル案内壁の径方向厚みよりも薄い、請求項2から6のいずれかに記載のモータ。
  8. 前記切欠き部の周方向幅は、前記導線が巻かれる前記磁極歯の周方向幅よりも狭い、請求項1から7のいずれかに記載のモータ。
  9. 前記固定部材配置部の径方向内端は、前記コイル案内壁の外面よりも径方向内側に位置する、請求項2から8のいずれかに記載のモータ。
  10. 前記コアバック絶縁部は、前記固定部材配置部の周縁に沿って径方向内側に凹む凹部を備える、請求項1から9のいずれかに記載のモータ。
  11. 前記凹部の径方向内端は、前記コイル案内壁の内面よりも径方向外側に位置する、請求項10に記載のモータ。
  12. 前記凹部のエッジと前記コアバック絶縁突出部の内端エッジとは平面視において一致している、請求項11に記載のモータ。
  13. 前記切欠部を構成する前記コアバック絶縁突出部の周方向側面は、平面視において前記凹部の一部と一致している、請求項10から12のいずれかに記載のモータ。
  14. 前記切欠部は、前記コアバック絶縁突出部の付け根まで切り欠かれている、請求項1から13のいずれかに記載のモータ。
  15. 前記下ブラケットは、環状の下突出部を有しており、

    前記コアバック絶縁部の径方向外方には、前記下突出部の上面と前記コアバックとが直接接触するコアバック露出部を有している、請求項1から14のいずれかに記載のモータ。
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