JP6229207B2 - 磁気共鳴画像診断装置などに使用するパルス管冷凍機の振動を低減するための装置 - Google Patents

磁気共鳴画像診断装置などに使用するパルス管冷凍機の振動を低減するための装置 Download PDF

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Description

本発明は、パルス管冷凍機の振動を低減するための装置に関する。本発明は、磁気共鳴画像診断装置の冷却システムで具体化された場合に特に有利である。
現在、磁気共鳴画像法(MRI)、超伝導電磁石、センサを含む様々な異なる用途及び基礎研究では、超伝導などの低温特性が広く用いられている。従来、このような用途に必要な低温を達成するために、窒素又はヘリウムなどの低温液体の蒸発が冷却メカニズムとして使用されてきた。低温液体、特にヘリウムは、ボイルオフガスの回収が不完全なために「消耗品」になることが多いという点で不利点を伴う。さらに、低温液体を貯蔵又は別様に管理するためのこのような装置は大型であることが多く、特別な取扱手順を必要とする。このような装置及び手順は、患者ケア環境と若干適合しない。
最近では、別の冷凍メカニズムを提供する上で、低温液体の代わりにパルス管冷凍機(PTR)が使用されてきた。低温液体の蒸発に比べ、PTRは冷却剤の相変化に依拠しない。代わりに、PTRは、ヘリウムなどの作動ガス冷却剤の圧縮及び膨張の作用に伴う冷却を使用するという原理に基づいて機能する。従って、MRI装置などの医療用途のための冷却装置にとって、PTRシステムの使用は特に興味深い。
PTRは、数ワットという比較的控えめな冷却力で、低温段を4ケルビン未満の温度に冷却する。これらの低温は、作動ガスを熱力学サイクルで膨張及び圧縮させることによって生じる。このサイクルを実行するために、典型的なPTRシステムは、圧縮機、バルブアセンブリ及び台座部という3つの主な構成要素を含む。圧縮機は、高圧管路を介してヘリウムなどの高圧圧縮ガスを極低温冷却機に供給し、この極低温冷却機から低圧管路を介して再びガスを受け取る。台座部は、(単複の)パルス管と、流入ガス及び送出ガスとの熱交換を行うための異なる再生器材料を含む、冷却力が供給される再生器管と、冷却対象に熱的に接続された(単複の)冷却段とを含む。バルブアセンブリは、圧縮機の低圧側及び高圧側を台座部内のパルス管及び再生器に接続し、熱力学サイクル及びその後の冷却をもたらすために、圧縮機と台座部の間のガス流のタイミング及び分布を制御する。
特開2003−329323号公報 米国特許出願公開第2008/0173026号明細書
PTRの主な利点は、ギフォードマクマホン冷凍機などの別の冷凍機とは対照的に可動部品がほとんどない点であり、これによりPTRは、低レベルの振動ノイズが必要とされる用途に特にとって有益なものとなる。このような用途の例としてMRI画像法があり、この例では、画像解像度を向上させることに加え、多くのMRI手順中に患者が動揺することによって手順が中止になることが定着しているという理由で振動及び可聴ノイズを低減することが望まれている。さらに、低温維持装置と密接な関係にあるPTRの低温ヘッドからの振動が、MRIの磁場内に周期的な振動を引き起こすこともある。これにより、MRIデータの品質に悪影響が及ぶ恐れがある。PTRのその他の用途としては、振動によって熱が生じてしまう、極低温に達する冷凍機、及び振動によって測定が妨げられ、振動レベルを低減するためにさらなる作業が必要となる高感度な光学的、磁気的又は電子的実験が挙げられる。
しかしながら、PTRの台座内の周期的なガス流動により、台座の管内には、通常約5バール〜28バールの広い範囲の圧力が生じる。これらの圧力変化により、構成材料の弾性に起因して台座管の膨張及び収縮が生じ、これらの膨張及び収縮が、通常は10〜50ミクロンの範囲になり得る振動として低温段に伝わる。
これまで、低温段の振動を低減しようという試みは、台座内の管の剛性を高めることに重点が置かれてきた。例えば、特開第2003−329323号には、剛性を高めるために(より低温の)第2の段のパルス管の壁厚を第1の段のパルス管の壁厚よりも大きく設定した2段式PTRが開示されている。この剛性の増加により、第2の低温段の振幅が減少する。
米国特許出願公開第2008/0173026号では、台座部の管に可変壁厚を用い、剛性を高めることによって振動を抑えるために管の高温端を肉厚にし、冷却性能の低下を最小限に抑えるように低温端を肉薄にしている。これらの壁は、肉厚の高温部から肉薄の低温部に向かって段状にされ、又は連続的に傾斜する。
しかしながら、パルス管冷凍機の重要性及び広範囲に及ぶ使用に起因して、このような冷凍機内で発生する振動を低減することが絶えず必要とされている。
本発明の第1の態様では、台座ヘッド部と、少なくとも1つの冷却段とを備えたパルス管冷凍機であって、少なくとも1つの冷却段は、関連する再生器管及び関連するパルス管の各々の、台座ヘッド部に対して遠位端に取り付けられ、関連する再生器管及び関連するパルス管は、共に少なくとも1つの冷却段に加圧冷却剤ガスを供給し、関連する再生器管及び関連するパルス管は、実質的に平行な軸に沿って延び、関連する再生器管及び関連するパルス管の各々の、パルス管冷凍機の使用時における冷却剤圧力の周期的変化に応じた遠位端の変位が実質的に同じになるようにさらに構成されたパルス管冷凍機を提供する。
ここで言う「変位」とはベクトル量のことであり、再生器管及びパルス管の各々の遠位端の変位は、大きさ及び方向がいずれも等しくなる。この変位は、関連するパルス管及び関連する再生器管の長手軸に沿うものであることが好ましい。
上述したように、先行技術では、台座管、特に長い方の第2の段のパルス管を強化するために、台座管の壁厚を増加させることによってPTRの振動を低減することが試みられてきた。対照的に、発明者らは、PTRの冷却段の振動を引き起こす主要パラメータは、伸び差、特に関連するパルス管及び再生器管の軸方向伸び率であることを発見した。パルス管及び再生器管がz軸に沿って延びている場合、管のz軸変位のわずかな相違であってもx軸方向及びy軸方向の比較的大きな動きにつながり、冷却段の大振幅振動を引き起こす。本発明は、各冷却段の動きの原因となる管のz軸の伸び率を、振動がz軸のみに制限されるように「バランス調整」することによってこの問題の解決策を提供する。パルス管及び再生器管の伸び差によって引き起こされるZ軸の振動の振幅は、x軸及びy軸の振動よりも大幅に小さく、従って振動をz軸に制限すると、冷却段の振動の振幅が有利に減少する。本発明を用いた振動振幅は、18ミクロンから5ミクロン未満にまで大幅に減少した。
実際に、再生器管及びパルス管の変位を、振動がz軸方向のみに生じるようにバランス調整した場合、先行技術とは対照的に、管の平均壁厚は、x軸及びy軸の振動振幅に関してほとんど重要性でない。
従って、特定の段の関連する再生器管及び関連するパルス管の軸方向の伸長応答は、少なくとも使用時のPTRの作動圧範囲内において内圧の関数と実質的に同じであることが好ましい。
通常、各冷却段では、関連する再生器管及び関連するパルス管が同様の機械的特性を有する材料で形成され、好ましくは同じ材料で形成される。このことは、各管が同じ弾性を有し、従って管の遠位端の変位をバランス調整する方が容易であることを意味する。
このパルス管冷凍機は、直列に配置された第1及び第2の冷却段を備えることができ、第2の冷却段は、台座ヘッド部に対して第1の段よりも遠位位置に存在し、第2の冷却段に関連する再生器管の遠位端の変位は、冷却剤圧力の周期的変化に応じた第1の冷却段に関連する再生器管の個別の伸び率と第2の冷却段に関連する再生器管の個別の伸び率との総和を含む。第1及び第2の冷却段を備えたPTR(二段式PTR)では、第1及び第2の冷却段の両方を上述した方法で「バランス調整」する必要があることが好ましい。通常、第2の冷却段に関連する再生器管は、第1の冷却段に関連する再生器管との間の(直接的であるか、それとも間接的であるかに関わらず)剛性連結を有し、このことは、第2の段の再生器管の遠位端の総変位が、第1の再生器管の個別の伸び率及び第2の再生器管自体の個別の伸び率の関数であることを意味する。通常、第2の段の再生器管をバランス調整する対象である第2の冷却段に関連するパルス管は、第1の冷却段のいずれの構成要素との間にも剛性連結を有していない。従って、第2の冷却段をバランス調整するには、両再生器管の個別の伸び率を考慮しなければならない。3又はそれ以上の冷却段を備えたPTRにも、同様の考慮が必要である。
通常、第2の冷却段に関連する再生器管の遠位端の変位は、第1の冷却段の個別の伸び率をさらに含む。しかしながら、通常、この伸び率は、再生器管の伸び率に比べればささいなものであり、第1近似では無視される。
パルス管冷凍機が、直列に配置された第1及び第2の段を備える場合、台座ヘッド部に対して最も遠位に存在する段は最低温段であり、使用中、この最低温段の台座ヘッド部に対する周期的変位は、5マイクロメートル未満の大きさを有することが好ましい。
通常、第2の冷却段に関連するパルス管は、第1の段の構成要素との間の剛性連結を有していないが、この第2の段に関連するパルス管は、第1の冷却段との間に機械的及び/又は熱的接続を有することができる。
通常、第2の冷却段に関連する再生器管の、台座ヘッド部に対する近位端は、第1の冷却段に取り付けられる。これにより、第1及び第2の段に関連する再生器管と間に剛性連結がもたらされ、このことは、第2の冷却段をバランス調整する際に、両再生器管の個別の伸び率が考慮されることを意味する。
第1の冷却段に関連する再生器管及び第2の冷却段に関連する再生器管は互いに流体連通し、通常は直列に配置される。また、第1及び第2の段に関連する再生器管は、同軸上に配置することもできる。しかしながら、例えば、オフセットした平行軸に沿って再生器管を位置合わせすることなどの他の配置も想定される。
本明細書において上述したように、少なくとも1つの冷却段は、関連する再生器管及び関連するパルス管の各々の、台座ヘッド部に対して遠位端に取り付けられる。これらの管の遠位端は、遠位端が(例えば溶接、半田付け又は接着によって)第1の冷却段内に位置するように、或いは遠位端が第1の冷却段の表面と同一平面上にくるように取り付けることができる。或いは、各管を別様に取り付けることもできる。管の遠位端が第1の冷却段内に位置するように管を取り付けると、取り付けの剛性が有利に高まり、冷却段の振動を抑える支援となる。上記の取り付け構成では、いずれもパルス管冷凍機の使用時に管の遠位端の変位が実質的に同じである限り、冷却段は「バランス調整」され、すなわち、振動が実質的に管の主軸に制限されるようになる。
このパルス管冷凍機は、関連する第1の再生器管及び第1のパルス管を有する第1の冷却段を備えることができ、上記第1の再生器管は、台座ヘッド部の外面と、対向する第1の段の外面との間に定められる第1の自由長を有し、第1のパルス管は、台座ヘッド部の外面と、対向する第1の段の外面との間に定められる第2の自由長を有する。通常、第1及び第2の自由長は実質的に同じであるが、第1の冷却段を、自由長が異なるように輪郭設計することもできる。しかしながら、たとえ自由長が異なる場合であっても、その段に関連する再生器管及びパルス管の遠位端の変位が実質的に同じである限り、この段はバランス調整されるようになる。2又はそれ以上の段を有するPTR内のあらゆる冷却段を輪郭設計することができる。
PTR内の各パルス管及び再生器管は円筒形であって内径及び外径を有し、これらの外径と内径の差異によって管の壁厚が定められることが好ましい。一方、これとは別に、パルス管冷凍機の使用時における冷却剤圧力の周期的圧力変化に応じた、台座ヘッド部に対する再生器管の遠位端の変位とパルス管の遠位端の変位が実質的に同じであるという条件が満たされる限り、(ダイヤモンド形などの)他の断面形状を使用することもできる。
これらの材料が同じ弾性(弾性係数)を有する場合、1つの冷却段に関連するパルス管及び再生器管は、外径の二乗と内径の二乗の差分に対する内径の二乗の比率が各管において実質的に同じになるように製造することができる。また、この条件では、所与の時点における各管内の圧力がほぼ等しい(このことはパルス管冷凍機における合理的近似である)と想定している。この条件により、冷却剤ガスサイクルにおいて管が加圧されることに起因する軸方向変位が、冷却段に関連する各管において確実に同じものとなり、少なくとも1つの冷却段の振動が有利に最小化される。
当然ながら、例えば、上記管が異なる弾性を有する材料で作製されている場合、又は異なる管において作動圧が異なる場合には、他のパラメータ条件を用いて、冷却段に関連する管の遠位端の等しい変位を確実にすることができる。
本発明者らは、用途によっては、特に、PTRが、直列に配置された第1及び第2の段を含む二段式(或いは三段式又はそれ以上の)PTRである場合には、PTRの冷却力が高まることにより、管壁が肉厚であることに起因する熱負荷(従って、熱伝導率の増加)は振動の制御に比べるとそれほど重要でないことをさらに認識した。このようなPTRでは、第1の冷却段が約30Kの温度に冷却され、第2の管が、通常は10K未満の所望の目標温度に冷却される。第1の段の高冷却力により、肉厚の管壁に起因する第1の段における高い熱負荷(数ワット)の影響が抑えられる。また、第2の段の超低温では、管材料の熱伝導率が室温値から実質的に低下するので、やはり肉厚の壁はそれほど問題ではない。このことは、本発明が、先行技術で見られるような可変厚の壁を有する管の困難で時間の掛かる製造を必要とせず、本発明の管は、その長さに沿って一定の壁厚を有することが好ましい(ただし、傾斜した又は段状の壁部を使用することもできる)ことを有利に意味する。実際に、本発明では、管の剛性を単純に高めることではなく、軸に沿った管の変位のバランス調整を用いた、先行技術とは完全に異なる方法を使用する。
本発明によるパルス管冷凍機は、磁気共鳴、特に磁気共鳴画像法の分野においてとりわけ有利に応用され使用される。
本発明の第2の態様では、
目標領域からの磁気共鳴信号を取得するのに適した磁場を生成するための複数の磁石を含む磁石システムと、
目標領域からの高周波信号を取得するための高周波システムと、
磁石システム及び高周波システムに従って、目標領域の異なる部分において体験される磁場を制御するための制御システムと、
高周波信号から画像を形成するための処理システムと、
使用時に、第1の態様によるパルス管冷凍機を用いて磁石システム又は高周波システムの一方又は両方を冷却するようになっている冷却システムと、
を備えた磁気共鳴画像診断装置を提供する。
通常、磁石システムは超伝導磁石を含み、極低温冷却システムは、超伝導磁石のヒートシンクとして機能するように構成された伝熱媒体をさらに含み、パルス管冷凍機は、使用時に伝熱媒体から熱を引き出す。このような媒体は、液体冷却剤、気体冷却剤、又は高純度な銅などの固体高熱伝導材料の形を取ることができる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明による極低温冷却機の振動を低減する装置の例について説明する。
本発明による単段式パルス管冷凍機の概略図である。 本発明による二段式パルス管冷凍機の概略図である。 本発明による台座管の断面図である。 実施例による、パルス管冷凍機を組み込んだ磁気共鳴装置の概略図である。
図1に、単段式パルス管冷凍機(PTR)システム100を概略的に示す。このPTRシステムは、高圧(HP)供給管路2及び低圧(LP)供給管路3を介してバルブアセンブリ4に接続された(スクロール圧縮機などの)圧縮機1を含む。HP及びLP供給管路2、3は、高圧に耐えることができるフレキシブル管である。使用時には、スクロール圧縮機1からヘリウムなどの好適な気体冷媒が供給され、約15〜35バールの高圧でHP供給管路2を介してバルブアセンブリ4に給送される。
バルブアセンブリ4は、HP供給管路2及びLP供給管路3を台座5に周期的に接続する回転弁(図示せず)を含む。回転弁を使用することが好ましいが、適切なタイミング制御を行うソレノイド弁又はニードル弁などの他の弁を使用することもできる。ヘリウムガスは、HP管路2から台座5に供給され、低温管路3を介して圧縮機1に引き戻される。台座5は、台座ヘッド部5aと、導管13を通じて互いに流体連通する細長い再生器管6及び細長いパルス管9とを含む。図1の表示では、再生器管6の主軸とパルス管9の主軸がz軸に沿って実質的に平行である。再生器管6は、この例では基本的に再生器管6で構成される再生器アセンブリ18の一部を成す。導管13は、再生器管の低温端6bをパルス管の低温端9bに接続するとともに、銅などの高熱伝導材料で構成できる第1の冷却段12内に収容される。再生器管の低温端6b及びパルス管の低温端9bは、これらの管の遠位端が第1の冷却段12内に収容されて管6、9と第1の冷却段12との接合部にさらなる剛性が与えられるように第1の冷却段12内に接続される。或いは、パルス管9及び再生器管6を、各管の遠位端が第1の冷却段12の表面12aと同一平面上にくるように第1の冷却段に接続することもできる。再生器管の高温端6a及びパルス管の高温端9aは、台座ヘッド部5aに接続される。
使用時には、バルブアセンブリ4内の回転弁が、再生器管6及びパルス管9に出入りするヘリウムガスの流れ及びタイミングを制御する。この台座5内のヘリウムガスの流れ、膨張及び圧縮により、例えば低温維持装置内の放射線遮蔽構成などの冷却対象に熱接触する冷却段12の冷却が行われる。
パルス管9及び再生器管6の各々は円筒形であり、図3で分かるように内径ri及び外径rOを定める壁部20を有する。通常、パルス管9と再生器管6とでは、ri及びrOが異なる。通常、再生器管6及びパルス管9の壁部は、いずれもステンレス鋼で構成される。再生器管の内部ボア21(図3を参照)は、金属(例えば、ステンレス鋼、青銅、黄銅、銅、鉛、又は希土類元素)メッシュ又は粒体などの再生材料で満たされる。
使用時には、再生器及びパルス管6、9を通じた流動サイクル中におけるヘリウムガス圧の変化により、再生器管6及びパルス管9の長さがz軸に沿って膨張及び収縮するようになる。再び図1を参照すると、再生器管6及びパルス管9内の圧力が最低振幅にある時には、台座ヘッド部5aの面5bと対向する第1の冷却段12の面12aとの間のパルス管9の「自由」長はP1であり、再生器管6の「自由」長はR1である。この場合、パルス管9及び再生器管6の自由長はほぼ等しく、P1=R1となる。周期中のその後の時点で各管の圧力が最小振幅から増加すると、再生器管6は、その主軸に沿って(z方向に)ΔR1の量だけ膨張し、パルス管9は、その主軸に沿って(z方向に)ΔP1の量だけ膨張する。再生器管6及びパルス管9の圧力は、所与の時点において実質的に等しい。所与の時点について再生器管6のz方向の伸び率がパルス管9のz方向の伸び率に等しい場合、換言すれば以下の場合には、冷却段12の振動をz方向のみに制限することができる。
ΔR1=ΔP1(方程式1)
第1の冷却段12内の管6、9の動きは、第一近似では最小であるため、伸び率ΔR1及びΔP1は自由長R1及びP1に関するものである。
図3を参照すると、この例では再生器管6の壁部20とパルス管9の壁部20が同じ材料で構成されているので、管6、9は同じ弾性を有する。従って、加圧ガスに晒された両方の管について同じである定数をkとする以下の式に従って管6、9の各々を構成した場合、
Figure 0006229207
(方程式2)、
再生器管6及びパルス管9の加圧による膨張、特に軸方向の伸び率は両方の管について同じになる。パルス管6及び再生器管9の壁部の厚みは、その長さに沿って一定であると仮定している。
上述したように、図1に示す第1の冷却段12は、その(台座ヘッド部に対する)近位面12aが、再生器管6及びパルス管5の長手軸に対して垂直であり、P1=R1となる。しかしながら、必ずしもそうである必要はなく、第1の冷却段12は、P1≠R1となるような輪郭形状を有することもできる。たとえそうであっても、方程式1が成り立つ限り、第1の冷却段12はバランス調整される。
本発明は、同じ部品を図1と同じ参照番号で示す図2に概略的に示すような二段式PTRシステム200にも適用することができる。この二段式PTRシステム200は、単段式システム100と同様のものであり、高温端7a及び低温端7bを有する細長い第2の段の再生器管7と、台座ヘッド部5aに固定された高温端10a及び第2の冷却段15に接続された低温端10bを有する細長い第2の段のパルス管10とをさらに備える。第2の段の再生器管の高温端7aは、第1の冷却段12内に接続され、第2の段の再生器管の低温端7bは、第2の冷却段15内に接続され、第2の段の再生器管7と第2の段のパルス管10は、第2の冷却段内に位置する導管16を介して接続される。第1の段の再生器管6と第2の段の再生器管7は直列に配置されて互いに流体連通し、第1の冷却段12内の導管13は、第1の段のパルス管9と第1の段の再生器管6との間に流体連通をもたらす。第2の段のパルス管10の主軸と第2の段の再生器管7の主軸は、z軸に沿って実質的に平行である。第1の段の再生器管6と第2の段の再生器管7は、全体として再生器管アセンブリ18を形成する。第2の段のパルス管10は、第1の冷却段12の開口部又はボア(図示せず)を貫いて延びる。この開口部又はボアは、第2の段のパルス管10と第1の冷却段12が機械的又は熱的に接触しないように第2の段のパルス管10の外径よりも大きな直径を有する。他の実施形態では、第2の段のパルス管10と第1の冷却段12との間に熱的及び/又は機械的接触が存在してもよい。
二段式PTRシステム200では、通常、第1の冷却段12が約30Kの温度であり、第2の段の管7、10は、一般に第2の冷却段が約4K未満の温度になるようにさらなる冷却力を与える。他の二段式PTRシステム200では、第1の段が50Kを超える温度を有することができ、第2の段が10Kを超える温度を有することができる。
第2の段の再生器管7及び第2の段のパルス管10も、図3に示すような断面の円筒形である。第2の段の再生器7の外径は、第1の段の再生器6の外径よりも小さい。第2の段の再生器管7は、良好な冷却性能のために必要な低温熱容量をもたらす、特にステンレス鋼、青銅、黄銅、銅、鉛系合金又は希土類元素の粒体又はメッシュなどの再生材料を含む。図1に示す用語と同様の用語を使用すると、ガス流サイクルにおける圧力が最小振幅にある場合、第1の段の再生器は自由長R1を有し、第1の段のパルス管は自由長P1を有し、第2の段の再生器管は、第1の冷却段の面12bと対向する第2の冷却段の面15aとの間に定められる自由長R2を有し、第2の段のパルス管は、台座ヘッド部の面5bと対向する第2の冷却段の面15aとの間に定められる自由長P2を有する。図2で分かるように、面12aと面12bの間に定められる第1の冷却段12の厚みはS1である。
冷却剤ガス流サイクルにおける圧力が最小振幅にある場合、第1の段のパルス管9の自由長と第1の段の再生器管6の自由長はほぼ等しく、P1=R1となり、第1及び第2の段の再生器と第1の冷却段の厚みを組み合わせた長さは、第2の段のパルス管10の長さにほぼ等しく、R1+R2+S1=P2となる。
単段式PTRシステム100に関して説明したように、台座5内の管を通る冷却剤の流れ及び冷却剤の圧力変化により、第1及び第2の段のパルス管冷却器9、10の各々、並びに第1及び第2の段の再生器管6、7の各々のz方向の膨張が生じる。特定の時点における各管の圧力は実質的に同じであり、また各円筒管の壁部20は同じ材料で構成されるので、各管は同じ弾性を有する。使用時には、ガス流サイクルにおけるヘリウム圧が最小振幅から増加すると、第1の段のパルス管がz軸に沿ってΔP1の量だけ膨張し、第2の段のパルス管がz軸に沿ってΔP2の量だけ膨張し、第1の段の再生器管がz軸に沿ってΔR1の量だけ膨張し、第2の段の再生器管がz軸に沿ってΔR2の量だけ膨張する。また、第1の冷却段12の厚みは、z軸に沿ってΔS1の量だけ膨張する。
第2の冷却段15の振動をz軸のみに制限するには、方程式1を満たすことによって第1の冷却段12をバランス調整しなければならず、第1及び第2の段の再生器6、7及び第1の冷却段12の軸方向伸び率が、第2の段のパルス管10の軸方向伸び率と一致しなければならない。換言すれば、管をバランス調整して第2の冷却段15の振動を制限するには、方程式1と共に、
ΔR1+ΔR2+ΔS1=ΔP2(方程式3)
という条件が満たされなければならない。
上述した単段式PTRシステム100と同様に、二段式PTRシステム200の第2の冷却段15は、R1+R2+S1≠P2となるような輪郭を有することもできる。しかしながら、方程式1及び3の条件がいずれも満たされる限り、第2の冷却段は、所望の形で「バランス調整」されるようになる。
第1近似では、再生器管の壁部に対して第1の冷却段12の厚みが大きいので、第1の冷却プラットフォーム12のz方向の伸び率ΔS1を無視することができ、方程式3を以下のように簡略化することができる。
ΔR1+ΔR2=ΔΡ2(方程式4)
上述したように、二段式PTRシステムは、方程式1と方程式3を同時に満たすことによってバランス調整することができる(すなわち、第1及び第2の冷却段の振動がz方向に制限される)。P1=R1であり、R1+R2=P2であり、ΔS1=0であり、管が同じ弾性を有するという簡略化した例では、この条件を簡略化して、各管について定数が同じである方程式2をPTR内の各管が確実に満たすようにすることができる。
上述したように、別の実施形態では、第2の段のパルス管10と第1の冷却段12との間に熱的及び/又は機械的接触が存在してもよい。第2の段のパルス管10と第1の冷却段12との間に機械的連結が存在する場合、第1の冷却段をバランス調整するには、第1の再生器管6の遠位端、第1のパルス管9の遠位端、及び台座ヘッド部5aと第1の冷却段12の間に位置する第2のパルス管10の上部の変位が実質的に同じでなければならない。
単段式PTRシステム100及び二段式PTRシステム200に関連して本発明を説明したが、本発明は、3又はそれ以上の段を有するPTRシステムにも適用することができる。
図中の構成要素は概略的に示したものであり、従ってさらなる回転弁ポート及び導管、回転弁付勢機構、調整弁、インピーダンス、さらなるパルス管及び再生器段、安全弁、油分離器、フィルタ、再生器、センサなどの具体的には示していないその他の通常の設備がさらに存在すると理解されるであろう。
磁気共鳴画像診断装置への応用
図4に、磁気共鳴画像診断装置に冷却力を提供する場合のPTR冷却器の応用例を示す。磁気共鳴画像診断装置500は、一次磁石システム501を含む。一次磁石システム501には、超伝導コイルの形で構成された主磁場磁石がソレノイド構成で巻かれる。システム内には、空間的に高度に分解された信号を生成するために、ソレノイド構成の中心内の目標関心領域502内に生成される磁場の均一性が十分に高いことが確実になるように、磁石をシム調整することを含む磁場補正を確実にするための他の磁石も存在すると理解されるであろう。医学環境では、この目標領域502内に患者の体の検査対象部分が位置付けられる。使用時には、超伝導コイルを何らかの種類のヒートシンクと熱接触させて、熱的に高く絶縁された環境をもたらす低温維持装置503内にこれらのコイルを確実に保持することにより、超伝導コイルを超伝導転移温度未満に維持する。
MRIの原理によれば、目標領域が磁場勾配を受けた時にこのような領域内の材料から受け取られた高周波(RF)信号を分析することにより、目標領域内からの空間情報が取得される。この磁場勾配は、勾配磁場コイル504及び一次磁場システム501を制御する磁石コントローラ505の制御下で勾配磁場コイル504によって生成される。必要な磁場強度はかなり低いので、勾配コイルは、抵抗磁石を用いて3つの直交方向に磁場勾配を生成する。勾配磁場コイル504は、目標領域の近くに、従ってソレノイドボア内に配置することが有利である。同様に、図4に示すように、目標領域からの高周波信号を送受信するRF送信機/受信機506を、やはりソレノイドボア内の目標領域502の近くに配置することが有利である。送信機/受信機506は、RFコントローラ507を使用して制御される。一次磁場システムなどの、MRI装置500の各冷却部品の冷却は、冷却システムコントローラ508によって制御される。さらに、磁石コントローラ505、RFコントローラ507及び冷却システムコントローラ508の各々は、システムコントローラ509の一部として動作する。
当業者であれば理解できるように、目標領域からそれぞれの勾配条件下で受け取られたRF信号から有意義な画像データを形成するには、高度かつ十分な計算リソースが必要である。本システム例においては、これらのリソースが画像取得及び処理システム511によって提供される。このシステム例は、実際には、例えば患者モニタリング、安全モニタリング、データストレージなどを含む他の構成要素及び装置も含む。図4にはこれらの各々を示していないが、存在すると理解されるであろう。このシステムは、MRI装置の熟練オペレータがユーザインターフェイス512を介して制御する。理解されるように、上述したコントローラ及びその他の装置は、一般にコンピュータソフトウェア及び電子部品を用いて実装される。
ここで、図4に513で示す、冷却システムコントローラ508の動作制御下にある冷却システム自体を参照する。冷却システム513の実装例として、超伝導一次磁石システム501の磁場コイルが、ヘリウム4などの液体極低温剤に取り囲まれることによってヒートシンクに接した状態で配置される。一次磁石巻線に使用される高温超伝導体の実際の実装では、冷却剤を窒素などの異なる液体とすることもできる。本例では、低温超伝導コイルが、冷却システム513の一部を成すリザーバ内に浸される。液体極低温剤は時間と共に熱を吸収し、これにより冷却システム513の上部領域内のヘッドスペース内にボイルオフが生じる。冷却システム513は、上述した形の、すなわちPTR内の管の特異的な設計による振動低減能力を有するPTRの使用を通じて冷却力を提供する。このPTRを514で示す。この例では、二段式PTRを使用しており、第1の(高温)段は、低温維持装置内に設けられた放射線遮蔽物に接続される。515で示す第2の段は、上述したヘッドスペース内のリザーバの内部に位置する。従って、PTRの第2の段によって(その動作温度が液体ヘリウムの凝縮点を下回るので)気体状のボイルオフヘリウムが再凝縮され、液体ヘリウムがさらなる冷却を行うためにリザーバに戻される。このように、ボイルオフした全てのヘリウムがPTRによって最終的に再凝縮するので、事実上、動作中にシステムからヘリウムが失われない「無損失」状態でシステムを使用することができる。
PTRなどの極低温冷却機は、時間と共に冷却力が向上するので、超伝導電磁石の信頼できる動作を確実にするために必要な極低温剤の量を削減することが可能になってきている。例えば、事実上静止した流体の浴槽に材料を浸漬するのではなく、超伝導体を冷却するために、外部ポンプ式回路を用いて流動する極低温剤を供給することが考えられる。これにより、磁石の全ての部分の十分な放熱を行う流路などの、工学に関する技術課題が生じる。さらに、液体冷却剤が好ましいと思われるが、特に高温超伝導体では(超伝導転移温度が液体極低温剤の沸点を上回るので)、気体冷却を検討することも可能である。別の例の冷却システム513として、流れ回路の一部が極低温冷却機を用いて冷却されるこのようなポンプ式流路を具体化した冷却システムが企図される。
このような開発の最前線には、低温流体を使用するのではなく、伝導冷却を使用して極低温冷却機から固体熱伝導材料を介して磁石コイルに直接冷却力を提供したいという願望がある。このような設計には既に提案されているものもあり、これらの場合、PTR段515などの極低温冷却機の冷却段と超伝導材料を近距離に接近させることが特に重要である。原理的には、この設計も冷却システム513を用いて実現することができる。実際には、特にこの伝導冷却の場合には、上記の例のPTR514などの極低温冷却機の複数の事例を提供することが必要になり得る。
超伝導材料に冷却力を提供する上記の各例では、冷却対象の材料から短い距離内にPTRが設けられるという利点がある。これにより、必要な冷却剤の量、追加の熱注入源及び全体的な費用が減少する。しかしながら、上記の例におけるPTRの動作は、振動に起因する磁場コイルのわずかではあるが有意な動きを生じさせる恐れがある。従って、MRI装置において実装する際には、振動及びノイズ特性を改善した本発明によるPTRの使用によって大きな利点がもたらされると理解されるであろう。
上記の説明では、一次磁石システム501の冷却に焦点を当てたが、極低温冷却機がMRI装置の他の部分の冷却においても有用であり得ることを提案したものである。例えば、冷却されるコイルを用いてRF送信機/受信機システムを実装できることを提案した。これらは超伝導コイルとして実装することができ、この場合、これらのコイルを超伝導転移温度未満に冷却する必要がある。本明細書で説明した改善されたPTRシステムを用いて、例えば極低温になり得る循環冷却剤の流路を冷却することにより、このような(抵抗又は超伝導)コイルの冷却において利点を得ることもできる。
500 磁気共鳴画像診断装置
501 一次磁石システム
502 目標関心領域
503 低温維持装置
504 勾配磁場コイル
505 磁石コントローラ
506 RF送信機/受信機
507 RFコントローラ
508 冷却システムコントローラ
509 システムコントローラ
511 画像取得及び処理システム
512 ユーザインターフェイス
513 冷却システム
514 パルス管冷凍機(PTR)
515 第2の段

Claims (15)

  1. 台座ヘッド部と、少なくとも1つの冷却段と、を備えたパルス管冷凍機であって、
    前記少なくとも1つの冷却段は、関連する再生器管及び関連するパルス管の各々の、前記台座ヘッド部に対する遠位端に取り付けられ、前記関連する再生器管及び関連するパルス管は、協働して前記少なくとも1つの冷却段に加圧冷却剤ガスを供給し、前記関連する再生器管及び前記関連するパルス管は、実質的に平行な軸に沿って延びており、
    前記少なくとも1つの冷却段では、前記関連する再生器管及び前記関連するパルス管が同じ弾性を有する材料で形成され、各管は内径及び外径を有し、前記外径の二乗と前記内径の二乗の差分に対する前記内径の二乗の比率は、各管において実質的に同じであり、
    前記パルス管冷凍機は、前記関連する再生器管及び前記関連するパルス管の各々の、前記パルス管冷凍機の使用時における冷却剤圧力の周期的変化に応じた前記遠位端の変位が実質的に同じになるようにさらに構成される、ことを特徴とするパルス管冷凍機。
  2. 前記変位は、前記関連するパルス管及び関連する再生器管の長手軸に沿うものである、ことを特徴とする請求項1に記載のパルス管冷凍機。
  3. 前記少なくとも1つの冷却段では、前記関連する再生器管及び前記関連するパルス管が同じ材料で形成される、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のパルス管冷凍機。
  4. 直列に配置された第1及び第2の冷却段を備え、該第2の冷却段は、前記台座ヘッド部に対して前記第1の冷却段よりも遠位位置に配置されており、
    前記第2の冷却段に関連する前記再生器管の前記遠位端の前記変位は、前記冷却剤圧力の周期的変化に応じた前記第1の冷却段に関連する前記再生器管の個別の伸び率と、前記第2の冷却段に関連する前記再生器管の個別の伸び率との総和を含む、ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  5. 前記第2の冷却段に関連する前記再生器管の前記遠位端の前記変位は、前記第1の冷却段の前記個別の伸び率をさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載のパルス管冷凍機。
  6. 前記第2の冷却段に関連する前記再生器管の、前記台座ヘッド部に対する近位端は、前記第1の冷却段に取り付けられる、ことを特徴とする請求項又はに記載のパルス管冷凍機。
  7. 前記第1の冷却段に関連する前記再生器管と前記第2の冷却段に関連する前記再生器管は互いに流体連通する、ことを特徴とする請求項からのいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  8. 前記第1の冷却段に関連する前記再生器管と前記第2の冷却段に関連する前記再生器管は直列に配置される、ことを特徴とする請求項からのいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  9. 前記パルス管冷凍機は、関連する第1の再生器管及び第1のパルス管を有する第1の冷却段を備え、
    前記第1の再生器管は、前記台座ヘッド部の外面と、対向する前記第1の冷却段の外面との間に定められる第1の自由長を有し、前記第1のパルス管は、前記台座ヘッド部の外面と、対向する前記第1の冷却段の外面との間に定められる第2の自由長を有し、
    前記第1及び第2の自由長は、実質的に同じである、ことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  10. 各管は内径及び外径を有し、前記外径の二乗と前記内径の二乗の差分に対する前記内径の二乗の比率は、各管において実質的に同じである、ことを特徴とする請求項4に従属する請求項からのいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  11. 記台座ヘッド部に対して最も遠位に存在する冷却段が最低温段であり、使用中、前記最低温段の前記台座ヘッド部に対する周期的変位は、5マイクロメートル未満の大きさを有する、ことを特徴とする請求項4に従属する請求項から10のいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  12. 管の壁厚は1ミリメートルを超える、ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のパルス管冷凍機。
  13. 磁気共鳴装置の冷却を行う際における請求項1から12のいずれかに記載のパルス管冷凍機の使用。
  14. 目標領域からの磁気共鳴信号を取得するのに適した磁場を生成するための複数の磁石を含む磁石システムと、
    前記目標領域からの高周波信号を取得するための高周波システムと、
    前記磁石システム及び前記高周波システムに従って、前記目標領域の異なる部分において発生される磁場を制御するための制御システムと、
    前記高周波信号から画像を形成するための処理システムと、
    使用時に、請求項1から12のいずれかに記載のパルス管冷凍機を用いて前記磁石システム又は前記高周波システムの一方又は両方を冷却するように構成された冷却システムと、を備えることを特徴とする磁気共鳴装置。
  15. 前記磁石システムは超伝導磁石を備え、前記冷却システムは、前記超伝導磁石のヒートシンクとして機能するように構成された伝熱媒体をさらに備え、前記パルス管冷凍機は、使用時に前記伝熱媒体から熱を引き出す、ことを特徴とする請求項14に記載の磁気共鳴装置。
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