JP6228837B2 - マニピュレータ駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、マニピュレータ駆動制御装置に関する。
従来、マニュピュレータを使って物(例えば重量物など)や人を運搬することが行なわれている。
近年、例えば、運搬物(例えば壊れやすい物など)を傷つけないように扱いたい場合、あるいは、介護で人を持ち上げるような場合など、物や人に無理な力がかかっていないかをオペレータに伝えることが望まれている。
このため、例えば、マニピュレータにかかっている力(例えばトルク)をセンサで測定し、測定された力に応じた力を、オペレータが操作する操作部に加えることで、マニピュレータにかかっている力をオペレータに伝えるようにしている。
また、オペレータがマスタ側のマニピュレータを操作することによってスレーブ側のマニピュレータを遠隔操作して作業を行なうことも行なわれている。
この場合も、スレーブ側のマニピュレータにかかっている力をセンサで測定し、測定された力に応じた力を、オペレータが操作するマスタ側のマニピュレータに加えることで、スレーブ側のマニピュレータにかかっている力をオペレータに伝えるようにしている。
特開昭63−257809号公報
しかしながら、マニピュレータ又はスレーブ側のマニピュレータにかかっている力をセンサで正確に測定するのは難しい。
また、センサで測定された力に応じた力を正確に操作部又はマスタ側のマニピュレータに加えるのも難しい。
このため、マニピュレータ又はスレーブ側のマニピュレータにかかっている力を正確にオペレータに伝えるのは難しい。
また、実際にマニピュレータ又はスレーブ側のマニピュレータにかかっている力を伝達しているわけではないので、オペレータは、マニピュレータ又はスレーブ側のマニピュレータにかかっている力を自然な感触として感じるのは難しい。
そこで、マニピュレータ(スレーブ側のマニピュレータを含む)にかかっている力を、正確、かつ、自然な感触で、オペレータに伝えることができるようにしたい。
本マニピュレータ駆動制御装置は、操作レバーを備える操作部及びアームを備えるマニピュレータに接続され、操作部とマニピュレータとの間で力を伝達する歯車減速機と、操作レバーの回転角度に対して歯車減速機の減速比に応じて小さくなるアームの回転角度を補うように歯車減速機を駆動制御する駆動制御部とを備え、駆動制御部は、歯車減速機を駆動する回転アクチュエータと、操作レバーの位置と回転アクチュエータの回転軸の位置とが一致するように回転アクチュエータを制御するコントローラとを備えることを要件とする。
また、本マニピュレータ駆動制御装置は、マスタ側マニピュレータ及びスレーブ側マニピュレータに接続され、マスタ側マニピュレータとスレーブ側マニピュレータとの間で力を伝達する歯車減速機と、マスタ側マニピュレータの動作量に対して歯車減速機の減速比に応じて小さくなるスレーブ側マニピュレータの動作量を補うように歯車減速機を駆動制御する駆動制御部とを備えることを要件とする。
したがって、本マニピュレータ駆動制御装置によれば、マニピュレータ(スレーブ側のマニピュレータを含む)にかかっている力を、正確、かつ、自然な感触で、オペレータに伝えることができるという利点がある。
本実施形態の第1構成例のマニピュレータ駆動制御装置を示す模式的斜視図である。 本実施形態の第1構成例のマニピュレータ駆動制御装置を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる第1構成例の変形例のマニピュレータ駆動制御装置を示す模式的斜視図である。 本実施形態にかかる第2構成例のマニピュレータ駆動制御装置を示す模式的斜視図である。 本実施形態の第2構成例のマニピュレータ駆動制御装置を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかる第2構成例の変形例のマニピュレータ駆動制御装置を示す模式的斜視図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかるマニピュレータ駆動制御装置について、図1〜図6を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるマニピュレータ駆動制御装置は、図1〜図6に示すように、歯車減速機1と、駆動制御部2とを備える。
ここで、歯車減速機1は、操作部3及びマニピュレータ4に接続され、操作部3とマニピュレータ4との間で力を伝達するようになっている。ここでは、歯車減速機1は、遊星歯車を備える歯車減速機である。この遊星歯車を備える歯車減速機1としては、差動減速機(図1〜図3参照)や遊星歯車減速機(図4〜図6参照)がある。なお、遊星歯車減速機を遊星歯車機構ともいう。
このように、操作部3とマニピュレータ4とを歯車減速機1を介して接続し、操作部3とマニピュレータ4との間で力を伝達するようにしているのは、以下の理由による。
近年、例えば、運搬物(例えば壊れやすい物など)を傷つけないように扱いたい場合、あるいは、介護で人を持ち上げるような場合など、物や人に無理な力がかかっていないかをオペレータに伝えることが望まれている。
このため、例えば、マニピュレータにかかっている力(負荷)をセンサで測定し、測定された力に応じた力を、オペレータが操作する操作部に加えることで、マニピュレータにかかっている力をオペレータに伝えるようにしている。例えば、操作レバーの回転量(操作量;変量)に応じてマニピュレータの関節が回転することで、物や人を持ち上げる場合、トルクセンサ等の力覚センサを用いてマニピュレータにかかっている力を測り、その力に応じてアクチュエータ(回転アクチュエータ)を駆動させて操作レバーを回転させることで、マニピュレータにかかっている力を力覚としてオペレータに伝えること(力覚提示)ができる。これにより、オペレータは実際に操作している感覚を得ることができ、オペレータが物や人にかかっている負荷を知ることができ、物や人に負荷をかけすぎないようにすることが可能となる。なお、このような技術を力覚フィードバック技術という。
しかしながら、マニピュレータにかかっている力をセンサで正確に測定するのは難しい。また、センサで測定された力に応じた力を正確に操作部に加えるのも難しい。このため、マニピュレータにかかっている力を正確にオペレータに伝えるのは難しい。
また、実際にマニピュレータにかかっている力を伝達しているわけではないので、オペレータは、マニピュレータにかかっている力を自然な感触として感じるのは難しい。
さらに、力覚センサ等のセンサから得られた情報を元に演算した結果に基づいてアクチュエータを駆動して作り出した力を操作部に与えるため、演算に時間を要してタイムラグが生じることになる。
そこで、上述のように、操作部3とマニピュレータ4とを歯車減速機1を介して機械的に接続して力を伝達するようにすることで、マニピュレータ4にかかっている力が、正確、かつ、自然な感触で、時間遅れなくリアルタイムに、オペレータに伝わるようにしている。この場合、歯車減速機1が、マニピュレータ4にかかっている力を操作部3に伝える力覚提示装置として機能する。つまり、力覚センサやアクチュエータに代わり、力覚提示を行なうのは、歯車減速機である。このように、力覚センサ等を用いずに、力覚提示を行なうことが可能である。
駆動制御部2は、操作部3の操作量に対して歯車減速機1の減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4の動作量を補うように歯車減速機1を駆動制御するようになっている。つまり、上述のように、歯車減速機1を介して力を伝達する場合、マニピュレータ4の動作量は、操作部3の操作量に対して歯車減速機1の減速比に応じて小さくなってしまうため、これを補うように、駆動制御部2によって歯車減速機1を駆動制御するようになっている。ここでは、駆動制御部2は、操作部3とマニピュレータ4との相対的な位置関係が維持されるように歯車減速機1を駆動制御するようになっている。この場合、駆動制御部2によって歯車減速機1が駆動制御されることで、その駆動力がアシスト力として働くことになる。つまり、操作部3を介してオペレータが入力した力をマニピュレータ4へ伝達する際に、駆動制御部2の駆動制御による駆動力をマニピュレータ4へ伝達することで、動力アシストすることになる。
以下、まず、遊星歯車を有する歯車減速機1として差動減速機1Xを用いる場合の具体的な構成例(第1構成例)について、図1、図2を参照しながら説明する。
第1構成例では、図1、図2に示すように、操作部3は、操作レバー3Aであり、マニピュレータ4は、アーム4Aを備える。
ここでは、操作レバー3Aは回転操作されるものであり、マニピュレータ4のアーム4Aは回転動作するものである。なお、マニピュレータ4のアーム4A(例えばアーム4Aの先端)には、例えば物を把持したり、人や物を保持したりするためのエンドエフェクタが取り付けられる。
このため、第1構成例のマニピュレータ駆動制御装置は、操作レバー3A及びマニピュレータ4のアーム4Aに接続され、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの間で力を伝達する差動減速機1Xと、操作レバー3Aの回転角度に対して差動減速機1Xの減速比に応じて小さくなるアーム4Aの回転角度を補うように差動減速機1Xを駆動制御する駆動制御部2とを備える。
ここでは、駆動制御部2は、操作レバー3Aとアーム4Aとの相対的な位置関係が維持されるように差動減速機1Xを駆動制御するようになっている。また、駆動制御部2は、操作レバー3Aの回転角度とアーム4Aの回転角度とが一致するように差動減速機1Xを駆動制御するようになっている。
ここで、差動減速機1Xは、入力軸5と、遊星キャリア6と、遊星歯車軸7と、第1遊星歯車8と、第2遊星歯車9と、第1太陽歯車10と、第2太陽歯車11と、太陽軸12と、出力軸13とを備え、これらがケース14に収納されている。なお、図1では、ケース14の内部が見えるように半分に切断して示している。
そして、操作レバー3Aが、入力軸5の一方の端部、即ち、ケース14の外側に突出している端部に取り付けられており、マニピュレータ4のアーム4Aが、出力軸13の一方の端部、即ち、ケース14の外側に突出している端部に取り付けられている。つまり、操作レバー3Aが入力軸5の一方の端部に固定されており、操作レバー3Aを操作してこれを回転させることで、入力軸5が一体となって回転するようになっている。また、マニピュレータ4のアーム4Aが出力軸13の一方の端部に固定されており、出力軸13が回転することで、マニピュレータ4のアーム4Aが一体となって回転するようになっている。なお、操作レバー3Aは、入力軸5の一方の端部に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを入力軸5の一方の端部に固定して取り付けられていても良い。また、マニピュレータ4のアーム4Aは、出力軸13の一方の端部に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを出力軸の一方の端部に固定して取り付けられていても良い。
また、入力軸5の他方の端部、即ち、ケース14の内部に位置する端部の外周に、遊星キャリア6が取り付けられている。なお、遊星キャリア6は、入力軸5の他方の端部の外周に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを入力軸5の他方の端部の外周に固定して取り付けられていても良い。ここでは、遊星キャリア6は、入力軸5と同軸で、即ち、入力軸5の軸心上に遊星キャリア6の中心が位置するように、入力軸5の他方の端部の外周に設けられており、入力軸5と一体となって回転するようになっている。このように、遊星キャリア6は、入力軸5を介して、操作レバー3Aに接続されており、操作レバー3Aを回転すると、入力軸5及び遊星キャリア6が一体となって回転するようになっている。
また、出力軸13の他方の端部、即ち、ケース14の内部に位置する端部の外周に、第1太陽歯車10が取り付けられている。なお、第1太陽歯車10は、出力軸13の他方の端部の外周に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを出力軸13の他方の端部の外周に固定して取り付けられていても良い。ここでは、第1太陽歯車10は、外歯車であり、出力軸13と同軸で、即ち、出力軸13の軸心上に歯車中心が位置するように、出力軸13の他方の端部の外周に設けられており、出力軸13と一体となって回転するようになっている。このように、第1太陽歯車10は、出力軸13を介して、マニピュレータ4のアーム4Aに接続されており、第1太陽歯車10が回転すると、出力軸13及びマニピュレータ4のアーム4Aが一体となって回転するようになっている。
また、入力軸5と出力軸13は、ケース14の中央に同軸で配置されている。つまり、ケース14の一方の側の中央に設けられた開口部に入力軸5が挿入され、ベアリング15を介して入力軸5がケース14に回転可能に支持されている。また、ケース14の他方の側の中央に設けられた開口部に出力軸13が挿入され、ベアリング16を介して出力軸13がケース14に回転可能に支持されている。
また、入力軸5及び出力軸13は、図2に示すように、筒状になっており、これらの内部を貫通するように、太陽軸12(回転軸)が設けられている。つまり、太陽軸12の一方の側(図2中、左側)の外周にベアリング17、18を介して入力軸5が回転可能に設けられており、太陽軸12の他方の側(図2中、右側)の外周にベアリング19、20を介して出力軸13が回転可能に設けられている。このように、入力軸5、出力軸13、太陽軸12は、同軸で配置され、別々に回転するようになっている。ここでは、後述するように、太陽軸12は、回転アクチュエータ21によって回転駆動されるようになっており、操作レバー3Aから入力された力が伝達される際又はマニピュレータ4のアーム4Aから入力された反力が伝達される際には、回転しないようになっている。
また、太陽軸12の中央位置の外周に第2太陽歯車11が取り付けられている。なお、第2太陽歯車11は、太陽軸12の中央位置の外周に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを太陽軸12の中心位置の外周に固定して取り付けられていても良い。ここでは、入力軸5の他方の端部に取り付けられた遊星キャリア6と、出力軸13の他方の端部に取り付けられた第1太陽歯車10との間に、太陽軸12に取り付けられた第2太陽歯車11が位置するようになっている。また、第2太陽歯車11は、外歯車であり、太陽軸12と同軸で、即ち、太陽軸12の軸心上に歯車中心が位置するように、太陽軸12の中央位置の外周に設けられており、太陽軸12と一体となって回転するようになっている。また、第2太陽歯車11は、第1太陽歯車10よりも径が小さくなっている。
また、遊星キャリア6に遊星歯車軸7が取り付けられている。なお、遊星歯車軸7は、遊星キャリア6に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを遊星キャリア6に固定して取り付けられていても良い。
そして、遊星歯車軸7に第1遊星歯車8及び第2遊星歯車9が取り付けられている。つまり、遊星歯車軸7と同軸で、即ち、遊星歯車軸7の軸心上に第1遊星歯車8及び第2遊星歯車9の歯車中心が位置するように、遊星歯車軸7に第1遊星歯車8及び第2遊星歯車9が取り付けられている。
ここでは、第1遊星歯車8と第2遊星歯車9は一体形成されており、一体となって回転するようになっている。なお、第1遊星歯車8と第2遊星歯車9を別体に形成し、これらを連結させて、一体となって回転するようにしても良い。また、第1遊星歯車8は、第2遊星歯車9よりも径が小さくなっている。
ここで、第1遊星歯車8は、外歯車であり、第1太陽歯車10に噛み合うように、遊星歯車軸7にベアリング22、23を介して回転可能に取り付けられている。つまり、第1遊星歯車8の中央に設けられた開口部に遊星歯車軸7が挿入され、ベアリング22、23を介して、第1遊星歯車8が遊星歯車軸7に回転可能に支持されている。そして、第1遊星歯車8は、第1太陽歯車10と噛み合って自転するとともに、太陽軸12の軸心を回転中心(公転の回転中心)として公転するようになっている。つまり、第1遊星歯車8は、遊星歯車軸回りに自転するとともに、太陽軸回りに公転するようになっている。
第2遊星歯車9は、外歯車であり、第2太陽歯車11に噛み合うように、遊星歯車軸7にベアリング22、23を介して回転可能に取り付けられている。つまり、第2遊星歯車9の中央に設けられた開口部に遊星歯車軸7が挿入され、ベアリング22、23を介して、第2遊星歯車9が遊星歯車軸7に回転可能に支持されている。そして、第2遊星歯車9は、第2太陽歯車11と噛み合って自転するとともに、太陽軸12の軸心を回転中心(公転の回転中心)として公転するようになっている。つまり、第2遊星歯車9は、遊星歯車軸回りに自転するとともに、太陽軸回りに公転するようになっている。
なお、ここでは、1つの第1遊星歯車8と1つの第2遊星歯車9を1組として、2組の第1及び第2遊星歯車8、9を、太陽軸12を対称軸として互いに反対側に位置するように、遊星キャリア6に設けることで、回転バランスをとり、また、力を分散させるようにしている。なお、複数組の第1及び第2遊星歯車8、9を設けても良い。
このような構成を備える差動減速機1Xにおいて、オペレータが操作レバー3Aを操作して、操作レバー3Aを回転させると、入力軸5及び遊星キャリア6が回転する。そして、遊星キャリア6が回転すると、第1及び第2遊星歯車8、9がそれぞれ第1及び第2太陽歯車10、11に噛み合って公転及び自転し、第1太陽歯車10が回転し、出力軸13が回転して、マニピュレータ4のアーム4Aが回転する。この場合、操作レバー3Aを介してオペレータが入力した力は、差動減速機1Xを介して、即ち、入力軸5、遊星キャリア6、第1遊星歯車8、第1太陽歯車10、出力軸13を経て、マニピュレータ4のアーム4Aへ伝達(動力伝達)されることになる。なお、これらの差動減速機1Xの各部分は操作レバー3Aを介してオペレータが入力した力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達する機構であるため、これをオペレータ動力伝達機構という。
そして、マニピュレータ4が人や物を持ち上げるなどして、マニピュレータ4のアーム4Aの先端に力がかかり、アーム4Aを反対方向へ回転させようとする力(反力)が働くと、その反力は、上述とは逆に、差動減速機1Xを介して操作レバー3Aへ伝達されることになる。つまり、マニピュレータ4のアーム4Aから入力された反力は、差動減速機1Xを介して、即ち、出力軸13、第1太陽歯車10、第1遊星歯車8、遊星キャリア6、入力軸5を経て、操作レバー3Aへ伝達されることになる。この結果、操作レバー3Aを回転させようとする力が操作レバー3Aに働き、操作レバー3Aはオペレータによって保持されているため、オペレータがその力を感じることができる。このように、マニピュレータ4のアーム4Aに力がかかると、そのモーメントが第1遊星歯車8及び遊星歯車軸7を公転させようとするモーメントとして働き、操作レバー3Aへ力覚として伝わる。
ここで、第2太陽歯車11の歯数をZaとし、第2遊星歯車9の歯数をZbとし、第1遊星歯車8の歯数をZcとし、第1太陽歯車10の歯数をZdとすると、減速比は1/{1−Za・Zc/(Zb・Zd)}で表せる。
このため、操作レバー3Aに入力軸5を介して接続された遊星キャリア6にかかる力(モーメント)、即ち、遊星キャリア6にかかるトルクをM1とし、マニピュレータ4のアーム4Aに出力軸13を介して接続された第1太陽歯車10にかかる力(モーメント)、即ち、第1太陽歯車10にかかるトルクをM2とすると、M2=M1/{1−Za・Zc/(Zb・Zd)}となる。
例えば、Za=28、Zb=32、Zc=30、Zd=30とすると、減速比は8で、M2=8・M1となり、操作レバー3Aを回して遊星キャリア6にかかったトルクの8倍のトルクで第1太陽歯車10を回転させてマニピュレータ4のアーム4Aを回転させることができる。このように、小さなトルクで、例えば重量物や人などを移動させるのに必要な大きなトルクを得ることができる。つまり、上述のように、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの間の力の伝達に差動減速機1Xを用いると、マニュピュレータ4にかかるモーメントを減速比で割ったモーメントで操作でき、軽く操作できることになる。
また、これは操作レバー3A側から見たトルクであるが、逆に、マニピュレータ4のアーム4A側から見ると、M1=M2/8となり、マニピュレータ4のアーム4Aにかかったトルクの1/8の小さなトルクが操作レバー3Aに伝えられることになる。このトルクのバランス式は、歯車のロス等を除いて、常に釣り合った状態に保たれるため、操作レバー3Aには常に1/8のトルクが反力として伝えられ、オペレータは力覚を感じることができる。つまり、操作レバー3Aを反対方向に回転させようとする反力に対して、オペレータが、操作レバー3Aが回転しないように、操作レバー3Aを止めようとする力が力覚となる。
なお、差動減速機1Xは、上述のものに限られるものではなく、例えば「遊星歯車・差動歯車装置の設計」日刊工業新聞社に記載されているような他の構成の差動減速機を用いることもできる。
このように、オペレータは操作レバー3Aを軽く操作することで重量物や人などを移動させることができ、また、力覚を感じることができる。
一方、上述のように、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの間の力の伝達に差動減速機1Xを用いると、操作レバー3Aをたくさん回すことになり、オペレータによる操作レバー3Aの操作量が多くなってしまう。
例えば、操作レバー3A、即ち、遊星キャリア6の回転角度をθ1とし、マニピュレータ4のアーム4A、即ち、第1太陽歯車10の回転角度をθ2とすると、仕事の原理から、M1・θ1=M2・θ2が成り立つ。そして、M1が小さい場合、同じM2・θ2の仕事をしようとするとき、θ1を大きくすることになり、操作レバー3Aをたくさん回すことになる。
このように、上述のように、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの間の力の伝達に差動減速機1Xを用いると、操作レバー3Aの回転量に対して差動減速機1Xの減速比に応じてマニピュレータ4のアーム4Aの回転量が小さくなってしまうため、オペレータは操作レバー3Aをたくさん回すことになる。
そこで、本第1構成例では、オペレータが操作レバー3Aをたくさん回さなくても良くすべく、駆動制御部2は、差動減速機1Xを駆動する回転アクチュエータ21と、回転アクチュエータ21を制御するコントローラ24とを備える。
ここでは、回転アクチュエータ21は、例えばモータである。そして、回転アクチュエータ21は、太陽軸12の一方の端部に取り付けられている。つまり、回転アクチュエータ21の回転軸が、太陽軸12の一方の端部に接続(連結)されており、回転アクチュエータ21を作動させて、その回転軸を回転させることで、太陽軸12及び第2太陽歯車11を回転させることができるようになっている。このように、回転アクチュエータ21は、差動減速機1Xに備えられる第2太陽歯車11を回転駆動するようになっている。この場合、回転アクチュエータ21から入力された力(駆動力)は、差動減速機1Xを介して、即ち、太陽軸12、第2太陽歯車11、第2遊星歯車9、第1遊星歯車8、第1太陽歯車10、出力軸13を経て、マニピュレータ4のアーム4Aへ伝達(動力伝達)されることになる。なお、これらの差動減速機1Xの各部分は回転アクチュエータ21から入力された力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達する機構であるため、これを回転アクチュエータ動力伝達機構又は動力アシスト機構という。なお、マニュピュレータ4の回転速度を追求するものではないため、モータ21は高速である必要はない。むしろ重いものを動かす用途に用いることが多いため、減速機が付いたものが適している。
例えば、操作レバー3A、即ち、遊星キャリア6の回転角度をθ1とし、マニピュレータ4のアーム4A、即ち、第1太陽歯車10の回転角度をθ2とすると、回転アクチュエータ21が接続された太陽軸12及び第2太陽歯車11が静止した状態(回転していない状態)では、θ2={1−Za・Zc/(Zb・Zd)}・θ1となる。これに対し、太陽軸12及び第2太陽歯車11の回転角度をθ3とすると、θ2={1−Za・Zc/(Zb・Zd)}・θ1+Za・Zc/(Zb・Zd)・θ3となる。そして、θ3=θ1となるように回転アクチュエータ21によって太陽軸12及び第2太陽歯車11を回転させると、θ2={1−Za・Zc/(Zb・Zd)}・θ1+Za・Zc/(Zb・Zd)・θ1=θ1となり、オペレータが操作レバー3Aをたくさん回さなくても、操作レバー3Aの回転角度にマニピュレータ4のアーム4Aの回転角度を一致させることができる。
コントローラ24は、操作レバー3Aの回転量に対して差動減速機1Xの減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4のアーム4Aの回転量を補うように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。つまり、上述のように、差動減速機1Xを介して力を伝達する場合、マニピュレータ4のアーム4Aの回転量は、操作レバー3Aの回転量に対して差動減速機1Xの減速比に応じて小さくなってしまうため、これを補うように、コントローラ24によって回転アクチュエータ21を制御するようになっている。ここでは、コントローラ24は、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの相対的な位置関係が維持されるように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。
本第1構成例では、太陽軸12の他方の端部に、エンコーダ25の軸が接続(連結)されている。つまり、エンコーダ本体から突出している軸端に、太陽軸12の他方の端部を連結(接合)すれば良い。そして、エンコーダ25のケースが、操作レバー3Aに固定されている。この場合、オペレータが操作レバー3Aを操作して操作レバー3Aを回転させると、エンコーダ25のケースも回転するため、エンコーダ25の軸とエンコーダ25のケースとの間、即ち、太陽軸12の位置(回転方向位置;ここでは回転角度)と操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)で角度差が生じる。そして、この角度差をエンコーダ25によって検出するようになっている。つまり、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置の差をエンコーダ25によって検出するようになっている。なお、エンコーダ25を位置検出手段、回転方向位置検出手段又は角度差検出手段ともいう。また、高解像度のエンコーダを用いた方が、なめらかな動きを期待できるため、好ましい。例えばオムロン製の形式E6C2−CWZ6C等を用いれば良い。
なお、ここでは、太陽軸12及び回転アクチュエータ21の回転軸の位置(回転方向位置;ここでは回転角度)、マニピュレータ4のアーム4Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)、及び、操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)の相対的な位置関係は初期状態で決まっている。このため、太陽軸12の位置と操作レバー3Aの位置で生じた角度差を検出することは、マニピュレータ4のアーム4Aの位置と操作レバー3Aの位置で生じた角度差を検出すること、あるいは、太陽軸12の位置とマニピュレータ4のアーム4Aの位置で生じた角度差を検出することでもある。
そして、コントローラ24は、エンコーダ25からの検出情報(ここでは角度差情報)に基づいて、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置とが一致するように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。つまり、コントローラ24は、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置の差がゼロになるように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。ここでは、エンコーダ25によって検出された操作レバー3Aの回転角度と回転アクチュエータ21の回転軸の回転角度の差(角度差)がゼロになるように回転アクチュエータ21の回転軸の回転駆動制御を行なうようになっている。なお、これに限られるものではなく、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置の差が初期状態における差(元の偏差)に戻るように回転アクチュエータ21を制御するようにしても良い。例えば、エンコーダ25によって検出された操作レバー3Aの回転角度と回転アクチュエータ21の回転軸の回転角度の差(角度差)が初期状態における差に戻るように回転アクチュエータ21の回転軸の回転駆動制御を行なうようにしても良い。具体的には、エンコーダ25によって検出された操作レバー3Aの回転角度と回転アクチュエータ21の回転軸の回転角度の差が定常に保たれるように、エンコーダ25からの検出情報に基づいて回転アクチュエータ21をフィードバック制御するのが好ましい。
例えば、コントローラ24としてマイコンを用い、回転アクチュエータ21としてモータを用いる場合、エンコーダ25の出力をマイコン24で処理し、モータドライバからモータ21の回転軸の位置決め制御を行なうようにすれば良い。ここで、エンコーダ25は、A相、B相の出力を持つため、これらの立ち上がりの差を使って、回転角度と回転方向を判別することができる。例えば、マイコン24の割り込みを使って、エンコーダ25のA相の立ち上がりを検出した場合にB相がHighであったときに偏差カウンタをデクリメントし、Lowであったときに偏差カウンタをインクリメントするようにする。そして、マイコン24の繰り返すルーチンで、偏差カウンタの正負で回転方向を判別し、偏差カウンタが正の場合はモータドライバへCWパルスを出力し、偏差カウンタが負の場合はモータドライバへCCWパルスを出力するようにして、モータ21は、これらのパルス数に応じた分だけ回転するようにすれば良い。このようにして、偏差カウンタが小さくなるようにモータ21を回転させるフィードバック制御を行なうことで、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aの角度差が小さくなり、角度差が定常に保たれることになる。なお、このフィーバック制御には遅れ時間があり、エンコーダ25で検出した分だけモータ21を回転すると、偏差カウンタに反映されるには時間がかかり、モータ21の回転角度が大きすぎて、発振的になる場合がある。この場合、モータ21へ送るパルスは、エンコーダ25から読み取った偏差カウンタの値を10〜20で割ったものとするのが好ましい。なお、割る数は構成要素の遅れ時間が適切に設定されるものであれば良い。本第1構成例では、オペレータによる操作レバー3Aの操作にマニュピュレータ4のアーム4Aの動作が追従すれば良く、急激に操作レバー3Aを動かすものではないため、小刻みにモータ21を回転させ、滑らかに追従させるのが好ましい。例えば2000パルス/回転のエンコーダと3200パルス/回転のモータを選んだ場合、割る数を16とするのが好ましい。
上述のように、コントローラ24によって回転アクチュエータ21を制御する場合、操作レバー3Aの回転角度と同じ回転角度で回転アクチュエータ21の回転軸が回転することになる。そして、回転アクチュエータ21の回転軸が回転すると、マニピュレータ4のアーム4Aが回転する。これにより、操作レバー3Aの回転量に対して差動減速機1Xの減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4のアーム4Aの回転量が補われる。そして、オペレータが操作レバー3Aを回転させた角度にしたがってマニピュレータ4のアーム4Aが回転することになる。つまり、オペレータによる操作レバー3Aの操作にマニピュレータ4のアーム4Aの動作が追従することになる。このため、オペレータは操作レバー3Aをたくさん回さなくても良くなる。
このようにして、コントローラ24は、操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)とマニピュレータ4のアーム4Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)とが一致するように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。ここでは、コントローラ24は、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの相対的な位置関係が維持されるように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。
このように、オペレータが操作レバー3Aを回転させると、太陽軸12の位置(回転方向位置;ここでは回転角度)と操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)で角度差が生じる。このため、これをエンコーダ25で検出し、角度差がゼロになるように又は初期状態における差に戻るように、コントローラ24及び回転アクチュエータ21によって差動減速機1X(ここでは第2太陽歯車11)を駆動させることで、操作レバー4Aの回転量に対して差動減速機1Xの減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4のアーム4Aの回転量を補う。この場合、回転アクチュエータ21からの駆動力がアシスト力として働くことになる。つまり、操作レバー3Aを介してオペレータが入力した力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達する際に、回転アクチュエータ21から入力された力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達することで、動力アシストするようになっている。
なお、ここでは、差動減速機1Xの入力軸5に直接操作レバー3Aを取り付けた場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、図3に示すように、差動減速機1Xの入力軸5に、プーリ30、31及びベルト32を介して操作レバー3Aを機械的に接続することで、遠隔操作することができるようにしても良い。この場合、操作部3は、操作レバー3A、プーリ30、31及びベルト32を備えることになる。また、後述の第2構成例と同様に、差動減速機1Xの入力軸5に、フレキシブルシャフトを介して操作レバー3Aを機械的に接続しても良い。なお、マニピュレータ4のアーム4Aの先端部に、重量物33を保持しうるハンド4Bを備えるものとしても良い。また、操作部3は操作レバー3Aを備えるものに限られるものではなく、操作部3は、マスタ側マニピュレータであり、マニピュレータ4は、スレーブ側マニピュレータであっても良い。つまり、マスタ側マニピュレータとスレーブ側マニピュレータとを、これらの間で力を伝達する差動減速機1Xによって接続しても良い。そして、駆動制御部2が、マスタ側マニピュレータの動作量に対して差動減速機1Xの減速比に応じて小さくなるスレーブ側マニピュレータの動作量を補うように差動減速機1Xを駆動制御するようにすれば良い。ここで、駆動制御部2は、マスタ側マニピュレータとスレーブ側マニピュレータとの相対的な位置関係が維持されるように差動減速機1Xを駆動制御するのが好ましい。また、駆動制御部2は、マスタ側マニピュレータの動作量とスレーブ側マニピュレータの動作量とが一致するように差動減速機1Xを駆動制御するのが好ましい。また、駆動制御部2は、差動減速機1Xを駆動する回転アクチュエータ21と、マスタ側マニピュレータの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置とが一致するように回転アクチュエータを制御するコントローラ24とを備えるものとすれば良い。また、マスタ側マニピュレータは、例えばプーリ及びベルトを介して差動減速機1Xの入力軸5に機械的に接続するのが好ましい。また、後述の第2構成例と同様に、マスタ側マニピュレータは、フレキシブルシャフトを介して差動減速機1Xの入力軸5に機械的に接続しても良い。
次に、遊星歯車を有する歯車減速機1として遊星歯車減速機1Yを用いる場合の具体的な構成例(第2構成例)について、図4、図5を参照しながら説明する。
第2構成例でも、上述の第1構成例と同様に、操作部3は、操作レバー3Aであり、マニピュレータ4は、アーム4Aを備える。ここでは、操作レバー3Aは回転操作されるものであり、マニピュレータ4のアーム4Aは回転動作するものである。なお、マニピュレータ4のアーム4A(例えばアーム4Aの先端)には、例えば物を把持したり、人や物を保持したりするためのエンドエフェクタが取り付けられる。
このため、第2構成例のマニピュレータ駆動制御装置は、図4、図5に示すように、操作レバー3A及びマニピュレータ4のアーム4Aに接続され、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの間で力を伝達する遊星歯車減速機1Yと、操作レバー3Aの回転角度に対して遊星歯車減速機1Yの減速比に応じて小さくなるアーム4Aの回転角度を補うように遊星歯車減速機1Yを駆動制御する駆動制御部2とを備える。ここでは、駆動制御部2は、操作レバー3Aの回転角度とアーム4Aの回転角度とが一致するように遊星歯車減速機1Yを駆動制御するようになっている。
ここで、遊星歯車減速機1Yは、入力軸40と、太陽歯車41と、遊星歯車42と、内歯車43と、遊星歯車軸44と、遊星キャリア45と、太陽軸46とを備え、これらがケース47に収納されている。なお、図4では、内歯車43の内部が見えるように半分に切断して示している。
そして、操作レバー3Aが、入力軸40の一方の端部、即ち、ケース47の外側に突出している端部に取り付けられており、マニピュレータ4のアーム4Aが、内歯車43を支持する支持部43Xに取り付けられている。つまり、操作レバー3Aが入力軸40の一方の端部に固定されており、操作レバー3Aを操作してこれを回転させることで、入力軸40が一体となって回転するようになっている。また、マニピュレータ4のアーム4Aが内歯車43の支持部43Xに固定されており、内歯車43が回転することで、マニピュレータ4のアーム4Aが回転するようになっている。このように、内歯車43は、その支持部43Xを介して、マニピュレータ4のアーム4Aに接続されており、内歯車43が回転すると、その支持部43X及びマニピュレータ4のアーム4Aが一体となって回転するようになっている。
なお、操作レバー3Aは、入力軸40の一方の端部に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを入力軸40の一方の端部に固定して取り付けられていても良い。また、マニピュレータ4のアーム4Aは、内歯車43の支持部43Xに一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを内歯車43の支持部43Xに固定して取り付けられていても良い。
また、入力軸40の他方の端部、即ち、ケース47の内部に位置する端部の外周に、太陽歯車41が取り付けられている。なお、太陽歯車41は、入力軸40の他方の端部の外周に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを入力軸40の他方の端部の外周に固定して取り付けられていても良い。ここでは、太陽歯車41は、外歯車であり、入力軸40と同軸で、即ち、入力軸40の軸心上に歯車中心が位置するように、入力軸40の他方の端部の外周に設けられており、入力軸40と一体となって回転するようになっている。このように、太陽歯車41は、入力軸40を介して、操作レバー3Aに接続されており、操作レバー3Aを回転すると、入力軸40及び太陽歯車41が一体となって回転するようになっている。
また、入力軸40は、図5に示すように、筒状になっており、この内部を貫通するように、太陽軸46(回転軸)が設けられている。つまり、太陽軸46の一方の側(図5中、左側)の外周にベアリング48、49を介して入力軸40が回転可能に設けられている。そして、入力軸40は、内歯車43の支持部43Xに設けられた開口部及びケース47に設けられた開口部に挿入され、ベアリング50、51を介して内歯車43の支持部43X及びケース47に回転可能に支持されている。また、太陽軸46の他方の側(図5中、右側)は、内歯車43の支持部43Xに設けられた開口部及びケース47に設けられた開口部に挿入され、ベアリング52、53を介して内歯車43の支持部43X及びケース47に回転可能に支持されている。このように、入力軸40及び太陽軸46は、同軸で配置され、別々に回転するようになっている。ここでは、後述するように、太陽軸46は、回転アクチュエータ21によって回転駆動されるようになっており、操作レバー3Aから入力された力が伝達される際又はマニピュレータ4のアーム4Aから入力された反力が伝達される際には、回転しないようになっている。
また、太陽軸46の中央位置の外周に遊星キャリア45が取り付けられている。なお、遊星キャリア45は、太陽軸46の中央位置の外周に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを太陽軸46の中心位置の外周に固定して取り付けられていても良い。ここでは、遊星キャリア45は、太陽軸46と同軸で、即ち、太陽軸46の軸心上に遊星キャリア45の中心が位置するように、太陽軸46の中央位置の外周に設けられており、太陽軸46と一体となって回転するようになっている。
また、遊星キャリア45に遊星歯車軸44が取り付けられている。なお、遊星歯車軸44は、遊星キャリア45に一体形成して取り付けられていても良いし、別体に形成したものを遊星キャリア45に固定して取り付けられていても良い。
そして、遊星歯車軸44に遊星歯車42が取り付けられている。つまり、遊星歯車軸44と同軸で、即ち、遊星歯車軸44の軸心上に遊星歯車42の歯車中心が位置するように、遊星歯車軸44に遊星歯車42が取り付けられている。
ここでは、遊星歯車42は、外歯車であり、太陽歯車41に噛み合うように、遊星歯車軸44にベアリング54を介して回転可能に取り付けられている。つまり、遊星歯車42の中央に設けられた開口部に遊星歯車軸44が挿入され、ベアリング54を介して、遊星歯車42が遊星歯車軸44に回転可能に支持されている。そして、遊星歯車42は、太陽歯車41と噛み合って自転するとともに、太陽軸46の軸心を回転中心(公転の回転中心)として公転するようになっている。つまり、遊星歯車42は、遊星歯車軸回りに自転するとともに、太陽軸回りに公転するようになっている。
なお、ここでは、2つの遊星歯車42を、太陽軸46を対称軸として互いに反対側に位置するように、遊星キャリア45に設けることで、回転バランスをとり、また、力を分散させるようにしている。なお、複数の遊星歯車42を設けても良い。
このような構成を備える遊星歯車減速機1Yにおいて、オペレータが操作レバー3Aを操作して、操作レバー3Aを回転させると、入力軸40及び太陽歯車41が回転する。そして、太陽歯車41が回転すると、遊星歯車42が太陽歯車41に噛み合って自転し、内歯車43が回転し、その支持部43Xが回転して、マニピュレータ4のアーム4Aが回転する。この場合、操作レバー3Aを介してオペレータが入力した力は、遊星歯車減速機1Yを介して、即ち、入力軸40、太陽歯車41、遊星歯車42、内歯車43及びその支持部43Xを経て、マニピュレータ4のアーム4Aへ伝達(動力伝達)されることになる。なお、これらの遊星歯車減速機1Yの各部分は操作レバー3Aを介してオペレータが入力した力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達する機構であるため、これをオペレータ動力伝達機構という。
そして、マニピュレータ4が人や物を持ち上げるなどして、マニピュレータ4のアーム4Aの先端に力がかかり、アーム4Aを反対方向へ回転させようとする力(反力)が働くと、その反力は、上述とは逆に、遊星歯車減速機1Yを介して操作レバー3Aへ伝達されることになる。つまり、マニピュレータ4のアーム4Aから入力された反力は、遊星歯車減速機1Yを介して、即ち、内歯車43の支持部43X、内歯車43、遊星歯車42、太陽歯車41、入力軸40を経て、操作レバー3Aへ伝達されることになる。この結果、操作レバー3Aを回転させようとする力が操作レバー3Aに働き、操作レバー3Aはオペレータによって保持されているため、オペレータがその力を感じることができる。このように、マニピュレータ4のアーム4Aに力がかかると、そのモーメントが遊星歯車42及び遊星歯車軸44を公転させようとするモーメントとして働き、操作レバー3Aへ力覚として伝わる。
ここで、太陽歯車41の歯数をZaとし、内歯車43の歯数をZcとすると、減速比は−Zc/Zaとなる。
なお、このように、上述の差動減速機1Xを用いる場合と歯車機構が異なるため、減速比も異なるものとなる。また、遊星歯車減速機1Yは差動減速機1Xほどには減速比を大きくできないが、多くの種類のものが市販されているので、比較的小さい減速比が得られれば良いのであれば、遊星歯車減速機1Yを用いる方が好ましい。
例えば、Za=10、Zc=50とすると、減速比は−5となり、操作レバー3Aを回して太陽歯車41にかかったトルクの5倍のトルクで内歯車43を回転させてマニピュレータ4のアーム4Aを回転させることができる。このように、小さなトルクで、例えば重量物や人などを移動させるのに必要な大きなトルクを得ることができる。つまり、上述のように、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの間の力の伝達に遊星歯車減速機1Yを用いると、マニュピュレータ4にかかるモーメントを減速比で割ったモーメントで操作でき、軽く操作できることになる。
また、これは操作レバー3A側から見たトルクであるが、逆に、マニピュレータ4のアーム4A側から見ると、マニピュレータ4のアーム4Aにかかったトルクの1/5の小さなトルクが操作レバー3Aに伝えられることになる。このトルクのバランス式は、歯車のロス等を除いて、常に釣り合った状態に保たれるため、操作レバー3Aには常に1/5のトルクが反力として伝えられ、オペレータは力覚を感じることができる。つまり、操作レバー3Aを反対方向に回転させようとする反力に対して、オペレータが、操作レバー3Aが回転しないように、操作レバー3Aを止めようとする力が力覚となる。
このように、オペレータは操作レバー3Aを軽く操作することで重量物や人などを移動させることができ、また、力覚を感じることができる。
また、上述の差動減速機1Xを用いる場合と同様に、オペレータが操作レバー3Aをたくさん回さなくても良くすべく、駆動制御部2は、遊星歯車減速機1Yを駆動する回転アクチュエータ21と、回転アクチュエータ21を制御するコントローラ24とを備える。
ここでは、回転アクチュエータ21は、例えばモータである。そして、回転アクチュエータ21は、太陽軸46の一方の端部に取り付けられている。つまり、回転アクチュエータ21の回転軸が、太陽軸46の一方の端部に接続(連結)されており、回転アクチュエータ21を作動させて、その回転軸を回転させることで、太陽軸46及び遊星キャリア45を回転させることができるようになっている。このように、回転アクチュエータ21は、遊星歯車減速機1Yに備えられる遊星キャリア45を回転駆動するようになっている。この場合、回転アクチュエータ21から入力された力(駆動力)は、遊星歯車減速機1Yを介して、即ち、太陽軸46、遊星キャリア45、遊星歯車42、内歯車43及びその支持部43Xを経て、マニピュレータ4のアーム4Aへ伝達(動力伝達)されることになる。なお、これらの遊星歯車減速機1Yの各部分は回転アクチュエータ21から入力された力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達する機構であるため、これを回転アクチュエータ動力伝達機構又は動力アシスト機構という。
例えば、操作レバー3A、即ち、太陽歯車41の回転角度をθ1とし、マニピュレータ4のアーム4A、即ち、内歯車43の回転角度をθ2とし、太陽軸46及び遊星キャリア45の回転角度をθ3とすると、θ2=−Za/Zc・θ1+(Za+Zc)/Zc・θ3となる。そして、θ3=θ1となるように回転アクチュエータ21によって太陽軸46及び遊星キャリア45を回転させると、θ2=−Za/Zc・θ1+(Za+Zc)/Zc・θ1=θ1となり、オペレータが操作レバー3Aをたくさん回さなくても、操作レバー3Aの回転角度にマニピュレータ4のアーム4Aの回転角度を一致させることができる。
コントローラ24は、操作レバー3Aの回転量に対して遊星歯車減速機1Yの減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4のアーム4Aの回転量を補うように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。つまり、上述のように、遊星歯車減速機1Yを介して力を伝達する場合、マニピュレータ4のアーム4Aの回転量は、操作レバー3Aの回転量に対して遊星歯車減速機1Yの減速比に応じて小さくなってしまうため、これを補うように、コントローラ24によって回転アクチュエータ21を制御するようになっている。ここでは、コントローラ24は、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの相対的な位置関係が維持されるように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。
具体的には、上述の第1構成例の場合と同様に、太陽軸46の他方の端部に、エンコーダ25の軸が接続(連結)されている。そして、エンコーダ25のケースが、操作レバー3Aに固定されている。この場合、オペレータが操作レバー3Aを操作して操作レバー3Aを回転させると、エンコーダ25のケースも回転するため、エンコーダ25の軸とエンコーダ25のケースとの間、即ち、太陽軸46の位置(回転方向位置;ここでは回転角度)と操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)で角度差が生じる。そして、この角度差をエンコーダ25によって検出するようになっている。
そして、コントローラ24は、エンコーダ25からの検出情報(ここでは角度差情報)に基づいて、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置とが一致するように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。つまり、コントローラ24は、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置の差がゼロになるように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。ここでは、エンコーダ25によって検出された操作レバー3Aの回転角度と回転アクチュエータ21の回転軸の回転角度の差(角度差)がゼロになるように回転アクチュエータ21の回転軸の回転駆動制御を行なうようになっている。なお、これに限られるものではなく、操作レバー3Aの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置の差が初期状態における差(元の偏差)に戻るように回転アクチュエータ21を制御するようにしても良い。例えば、エンコーダ25によって検出された操作レバー3Aの回転角度と回転アクチュエータ21の回転軸の回転角度の差(角度差)が初期状態における差に戻るように回転アクチュエータ21の回転軸の回転駆動制御を行なうようにしても良い。具体的には、エンコーダ25によって検出された操作レバー3Aの回転角度と回転アクチュエータ21の回転軸の回転角度の差が定常に保たれるように、エンコーダ25からの検出情報に基づいて回転アクチュエータ21をフィードバック制御するのが好ましい。
上述のように、コントローラ24によって回転アクチュエータ21を制御する場合、操作レバー3Aの回転角度と同じ回転角度で回転アクチュエータ21の回転軸が回転することになる。そして、回転アクチュエータ21の回転軸が回転すると、マニピュレータ4のアーム4Aが回転する。これにより、操作レバー3Aの回転量に対して遊星歯車減速機1Yの減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4のアーム4Aの回転量が補われる。そして、オペレータが操作レバー3Aを回転させた角度にしたがってマニピュレータ4のアーム4Aが回転することになる。つまり、オペレータによる操作レバー3Aの操作にマニピュレータ4のアーム4Aの動作が追従することになる。このため、オペレータは操作レバー3Aをたくさん回さなくても良くなる。
このようにして、コントローラ24は、操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)とマニピュレータ4のアーム4Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)とが一致するように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。ここでは、コントローラ24は、操作レバー3Aとマニピュレータ4のアーム4Aとの相対的な位置関係が維持されるように回転アクチュエータ21を制御するようになっている。
このように、オペレータが操作レバー3Aを回転させると、太陽軸12の位置(回転方向位置;ここでは回転角度)と操作レバー3Aの位置(回転方向位置;ここでは回転角度)で角度差が生じる。このため、これをエンコーダ25で検出し、角度差がゼロになるように又は初期状態における差に戻るように、コントローラ24及び回転アクチュエータ21によって遊星歯車減速機1Y(ここでは遊星キャリア45)を駆動させることで、操作レバー3Aの回転量に対して遊星歯車減速機1Yの減速比に応じて小さくなるマニピュレータ4のアーム4Aの回転量を補う。この場合、回転アクチュエータ21からの駆動力がアシスト力として働くことになる。つまり、操作レバー3Aを介してオペレータが入力した力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達する際に、回転アクチュエータ21から入力された力をマニピュレータ4のアーム4Aへ伝達することで、動力アシストするようになっている。
なお、ここでは、遊星歯車減速機1Yの入力軸40に直接操作レバー3Aを取り付けた場合を例に挙げて説明しているが、これに限られるものではない。例えば、図6に示すように、遊星歯車減速機1Yの入力軸40に、フレキシブルシャフト60(例えば特開2004−84904公報参照)及びプーリ61を介して操作レバー3Aを機械的に接続することで、遠隔操作することができるようにしても良い。この場合、操作部3は、操作レバー3A、フレキシブルシャフト60及びプーリ61を備えることになる。また、上述の第1構成例と同様に、遊星歯車減速機1Yの入力軸40に、プーリ及びベルトを介して操作レバー3Aを機械的に接続しても良い。なお、マニピュレータ4のアーム4Aの先端部に、重量物33を保持しうるハンド4Bを備えるものとしても良い。また、操作部3は操作レバー3Aを備えるものに限られるものではなく、操作部3は、マスタ側マニピュレータであり、マニピュレータ4は、スレーブ側マニピュレータであっても良い。つまり、マスタ側マニピュレータとスレーブ側マニピュレータとを、これらの間で力を伝達する遊星歯車減速機1Yによって接続しても良い。そして、駆動制御部2が、マスタ側マニピュレータの動作量に対して遊星歯車減速機1Yの減速比に応じて小さくなるスレーブ側マニピュレータの動作量を補うように遊星歯車減速機1Yを駆動制御するようにすれば良い。ここで、駆動制御部2は、マスタ側マニピュレータとスレーブ側マニピュレータとの相対的な位置関係が維持されるように遊星歯車減速機1Yを駆動制御するのが好ましい。また、駆動制御部2は、マスタ側マニピュレータの動作量とスレーブ側マニピュレータの動作量とが一致するように遊星歯車減速機1Yを駆動制御するのが好ましい。また、駆動制御部2は、遊星歯車減速機1Yを駆動する回転アクチュエータ21と、マスタ側マニピュレータの位置と回転アクチュエータ21の回転軸の位置とが一致するように回転アクチュエータを制御するコントローラ24とを備えるものとすれば良い。また、マスタ側マニピュレータは、例えばフレキシブルシャフトを介して遊星歯車減速機1Yの入力軸40に機械的に接続するのが好ましい。また、上述の第1構成例と同様に、マスタ側マニピュレータは、プーリ及びベルトを介して遊星歯車減速機1Yの入力軸5に機械的に接続しても良い。
したがって、本実施形態にかかるマニピュレータ駆動制御装置によれば、マニピュレータ4(又はスレーブ側のマニピュレータ)にかかっている力を、正確、かつ、自然な感触で、オペレータに伝えることができるという利点がある。
例えば、オペレータは実際の力に比例した力を、正確、且つ、時間の遅れなど無く感じることができる。また、例えば、動力アシストが故障した場合、操作量が多くなり、操作レバー3Aをたくさん回すことになるが、オペレータだけでマニピュレータ4を動かすことができるため、安全性が高い。
なお、本発明は、上述した実施形態に記載した構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。例えば、上述の実施形態のマニピュレータ駆動制御装置は、ロボット、リフター、リハビリ機器、身障者用補助装置等のマニピュレータと操作部とを備える装置に適用することが可能である。
以下、上述の実施形態に関し、更に、付記を開示する。
(付記1)
操作部及びマニピュレータに接続され、前記操作部と前記マニピュレータとの間で力を伝達する歯車減速機と、
前記操作部の操作量に対して前記歯車減速機の減速比に応じて小さくなる前記マニピュレータの動作量を補うように前記歯車減速機を駆動制御する駆動制御部とを備えることを特徴とするマニピュレータ駆動制御装置。
(付記2)
前記駆動制御部は、前記操作部と前記マニピュレータとの相対的な位置関係が維持されるように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記1に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記3)
前記操作部は、操作レバーを備え、
前記マニピュレータは、アームを備え、
前記駆動制御部は、前記操作レバーの回転角度に対して前記歯車減速機の減速比に応じて小さくなる前記アームの回転角度を補うように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記1に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記4)
前記駆動制御部は、前記操作レバーと前記アームとの相対的な位置関係が維持されるように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記3に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記5)
前記駆動制御部は、前記操作レバーの回転角度と前記アームの回転角度とが一致するように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記3又は4に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記6)
前記駆動制御部は、前記歯車減速機を駆動する回転アクチュエータと、前記操作レバーの位置と前記回転アクチュエータの回転軸の位置とが一致するように前記回転アクチュエータを制御するコントローラとを備えることを特徴とする、付記3〜5のいずれか1項に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記7)
前記操作部は、マスタ側マニピュレータであり、
前記マニピュレータは、スレーブ側マニピュレータであり、
前記駆動制御部は、前記マスタ側マニピュレータの動作量に対して前記歯車減速機の減速比に応じて小さくなる前記スレーブ側マニピュレータの動作量を補うように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記1に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記8)
前記駆動制御部は、前記マスタ側マニピュレータと前記スレーブ側マニピュレータとの相対的な位置関係が維持されるように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記7に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記9)
前記駆動制御部は、前記マスタ側マニピュレータの動作量と前記スレーブ側マニピュレータの動作量とが一致するように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、付記7又は8に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記10)
前記駆動制御部は、前記歯車減速機を駆動する回転アクチュエータと、前記マスタ側マニピュレータの位置と前記回転アクチュエータの回転軸の位置とが一致するように前記回転アクチュエータを制御するコントローラとを備えることを特徴とする、付記7〜9のいずれか1項に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記11)
前記歯車減速機は、遊星歯車を備える歯車減速機であることを特徴とする、付記1〜10のいずれか1項に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
(付記12)
前記歯車減速機は、差動減速機であることを特徴とする、付記11に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
1 歯車減速機
1X 差動減速機
1Y 遊星歯車減速機
2 駆動制御部
3 操作部
3A 操作レバー
4 マニピュレータ
4A アーム
5 入力軸
6 遊星キャリア
7 遊星歯車軸
8 第1遊星歯車
9 第2遊星歯車
10 第1太陽歯車
11 第2太陽歯車
12 太陽軸
13 出力軸
14 ケース
15〜20、22、23 ベアリング
21 回転アクチュエータ
24 コントローラ
25 エンコーダ
30、31 プーリ
32 ベルト
33 重量物
40 入力軸
41 太陽歯車
42 遊星歯車
43 内歯車
43X 支持部
44 遊星歯車軸
45 遊星キャリア
46 太陽軸
47 ケース
48〜54 ベアリング
60 フレキシブルシャフト
61 プーリ

Claims (6)

  1. 操作レバーを備える操作部及びアームを備えるマニピュレータに接続され、前記操作部と前記マニピュレータとの間で力を伝達する歯車減速機と、
    前記操作レバーの回転角度に対して前記歯車減速機の減速比に応じて小さくなる前記アームの回転角度を補うように前記歯車減速機を駆動制御する駆動制御部とを備え
    前記駆動制御部は、前記歯車減速機を駆動する回転アクチュエータと、前記操作レバーの位置と前記回転アクチュエータの回転軸の位置とが一致するように前記回転アクチュエータを制御するコントローラとを備えることを特徴とするマニピュレータ駆動制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記操作レバーと前記アームとの相対的な位置関係が維持されるように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、請求項に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
  3. 前記駆動制御部は、前記操作レバーの回転角度と前記アームの回転角度とが一致するように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、請求項1又は2に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
  4. マスタ側マニピュレータ及びスレーブ側マニピュレータに接続され、前記マスタ側マニピュレータと前記スレーブ側マニピュレータとの間で力を伝達する歯車減速機と、
    前記マスタ側マニピュレータの動作量に対して前記歯車減速機の減速比に応じて小さくなる前記スレーブ側マニピュレータの動作量を補うように前記歯車減速機を駆動制御する駆動制御部とを備えることを特徴とするマニピュレータ駆動制御装置。
  5. 前記駆動制御部は、前記マスタ側マニピュレータと前記スレーブ側マニピュレータとの相対的な位置関係が維持されるように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、請求項に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
  6. 前記駆動制御部は、前記マスタ側マニピュレータの動作量と前記スレーブ側マニピュレータの動作量とが一致するように前記歯車減速機を駆動制御することを特徴とする、請求項4又は5に記載のマニピュレータ駆動制御装置。
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