JP6219205B2 - ゴム組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ゴム組成物の製造方法に関するものである。
従来、例えば空気入りタイヤに用いられるゴム組成物においては、発熱しにくくすることで転がり抵抗を低減すること、すなわち転がり抵抗性能を改善することが求められている。また、転がり抵抗性能を改善しつつ、湿潤路面でのグリップ性能(即ち、ウェットグリップ性能)を向上したり、操縦安定性向上のため硬度を高くしたりすることが要求される場合もある。これらの性能は背反の関係にあるため、同時に満足させることは難しい。
転がり抵抗性能を改善するために、充填剤としてシリカを用いるとともにその分散性を改良するためのシランカップリング剤を配合する技術が開発されている。また、かかるシリカ配合ゴム組成物の特性を改良するために、シリカとシランカップリング剤の反応性を向上させる物質を配合することが知られている。例えば、特許文献1には、シリカとシランカップリング剤との反応促進化合物として、イミダゾール化合物を用いることが開示されている。特許文献2には、アルコキシシラン−シリカ反応の触媒として、イミダゾール化合物を用いることが開示されている。これらの文献では、イミダゾール化合物として、無置換のイミダゾールとともに、2−ヘプタデシルイミダゾール等の置換イミダゾールも列挙されている。
イミダゾール化合物は、ジエン系ゴムに対してシリカ及びシランカップリング剤とともに、ノンプロ練りと称される第1混合工程で添加混合されている。その際、亜鉛華を一緒に添加すると、イミダゾール化合物の効果が損なわれるので、上記特許文献1,2に記載の実施例においても、亜鉛華は、プロ練りと称される最終混合工程において、硫黄及び加硫促進剤とともに添加されている。
国際公開第2008/123306号 特表2008−537740号公報
しかしながら、亜鉛華は一般に分散性しにくいので、最終混合工程で添加すると、亜鉛華自体の分散不良により破断強さ等の一般物性が損なわれるおそれがある。そのため、イミダゾール化合物を配合する際には、亜鉛華の分散性低下を抑えながら、イミダゾール化合物によるシリカの分散性向上効果を高めることが望まれる。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、亜鉛華の分散性低下を抑えながら、イミダゾール化合物によるシリカの分散性向上効果を高めることができるゴム組成物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るゴム組成物の製造方法は、ジエン系ゴム100質量部に対して、シリカ20〜120質量部と、シリカ配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤と、炭素数12以上の飽和又は不飽和の炭化水素基がイミダゾール環の2位に結合した疎水性イミダゾール0.2〜3質量部と、亜鉛華を混合する第1混合工程と、前記第1混合工程で得られた混合物に、硫黄及び加硫促進剤を添加し混合する第2混合工程と、を含むものである。
本発明によれば、亜鉛華の分散性低下を抑えながら、イミダゾール化合物によるシリカの分散性向上効果を高めることができる。
以下、本発明の実施に関連する事項について詳細に説明する。
本実施形態に係るゴム組成物の製造方法は、ジエン系ゴムに対して、シリカと、シランカップリング剤と、炭素数12以上の飽和又は不飽和の炭化水素基がイミダゾール環の2位に結合した疎水性イミダゾールと、亜鉛華とを混合する第1混合工程と、該第1混合工程で得られた混合物に、硫黄及び加硫促進剤を添加し混合する第2混合工程と、を含むものである。
シリカとシランカップリング剤の反応は2分子的求核置換反応(SN2)で進行する。このとき求核性・脱離性に優れる弱塩基であるイミダゾール化合物が存在すると、該反応の進行を助け、転がり抵抗の低減したゴム組成物を得ることができる。このような効果は他の窒素含有化合物でも得られるが、その多くは強塩基性のため、スコーチタイムが短くなりすぎる傾向がある。イミダゾール化合物であれば、スコーチ性の低下を抑えながら、転がり抵抗性能を改善することができる。
また、本実施形態では、イミダゾール化合物として、炭素数12以上の炭化水素基で置換した疎水性イミダゾールを用いる。疎水性イミダゾールは、親水性のイミダゾール基と疎水性基が両端に配置されたことにより、ゴム中で界面活性剤と同様の効果を発揮してシリカの分散を促進するものと考えられ、そのことが転がり抵抗性能とウェットグリップ性能と硬度のバランス改善につながる。このような効果は従来知られておらず、本発明者によりはじめて見出されたものである。
しかも、無置換のイミダゾールや炭素数の小さい炭化水素基で置換されたイミダゾール化合物では、上記のように亜鉛華を一緒に添加すると、その効果が低下するという問題があるが、疎水性イミダゾールではこのような問題が生じないとの新たな知見を得た。すなわち、疎水性イミダゾールであると、2位の置換基である炭化水素基による立体障害によりイミダゾール環の窒素原子と亜鉛華との結合が抑制されるものと推測され、亜鉛華と疎水性イミダゾールを同じ混合工程で添加しても、疎水性イミダゾールの効果を有効に発揮することができる。そのため、亜鉛華を第1混合工程で添加することで亜鉛華の分散性を向上することができ、破断強さ等の一般物性の低下を抑えることができる。
本実施形態において、ゴム成分としての上記ジエン系ゴムとしては、特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレンゴム、ブタジエン−イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン−イソプレンゴム、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で、または2種以上混合して用いることができる。より好ましくは、NR、SBR及びBRからなる群から選択された少なくとも1種である。
本実施形態において、シリカとしては、特に限定されないが、湿式沈降法シリカや湿式ゲル法シリカなどの湿式シリカが好ましく用いられる。シリカのコロイダル特性は、特に限定されず、例えば、BET比表面積(JIS K6430に記載のBET法に準じて測定)が80〜300m/gであるものを用いてもよく、150〜230m/gであるものを用いてもよい。シリカの配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して20〜120質量部であり、用途に応じて適宜設定することができる。より好ましくは30〜100質量部であり、更に好ましくは40〜90質量部である。
本実施形態において、補強性充填剤としてはシリカ単独でもよく、あるいはまたシリカとカーボンブラックを併用してもよい。カーボンブラックとしては、特に限定されず、公知の種々の品種を用いることができ、例えば、窒素吸着比表面積(NSA)(JIS K6217−2)が35〜150m/gであるものを用いることができ、具体的には、SAF級(N100番台)、ISAF級(N200番台)、HAF級(N300番台)、FEF級(N500番台)(ともにASTMグレード)のものが好ましく用いられる。カーボンブラックの配合量は、特に限定されず、上記ジエン系ゴム100質量部に対して、例えば50質量部以下でもよく、5〜30質量部でもよい。好ましい実施形態において、カーボンブラックの配合量はシリカの配合量よりも少ない。
本実施形態において、シランカップリング剤としては、ゴム用シランカップリング剤として使用されている各種のシランカップリング剤を用いることができ、特に限定されない。例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエキトシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィドなどのスルフィドシラン; 3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルジメチルメトキシシラン、メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプトシラン; 3−オクタノイルチオ−1−プロピルトリエトキシシラン、3−プロピオニルチオプロピルトリメトキシシランなどの保護化メルカプトシラン(即ち、メルカプト基がアシル基で保護されたチオールエステル構造を持つシラン化合物)などの各種硫黄含有シランカップリング剤が挙げられ、これらはいずれか1種単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。
シランカップリング剤の配合量は、シリカ配合量に対して2〜20質量%である。すなわち、シランカップリング剤は、シリカ100質量部に対して2〜20質量部にて配合されることが好ましい。シランカップリング剤の配合量は、より好ましくはシリカ配合量に対して3〜15質量%であり、更に好ましくは5〜12質量%である。
本実施形態で用いる疎水性イミダゾールは、炭素数12以上の飽和又は不飽和の炭化水素基を置換基として、該置換基がイミダゾール環の2位の炭素原子に結合したものである。炭素数12以上の炭化水素基で置換することにより、ゴム中で界面活性剤様の作用を発揮させるのに十分な疎水性を付与することができるとともに、その立体障害により亜鉛華との反応を抑制できるものと考えられる。置換基の炭素数は13〜21であることが好ましく、より好ましくは炭素数15〜19であり、更に好ましくは炭素数16〜18である。炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基などの脂肪族炭化水素基が好ましく、直鎖でも分岐でもよい。より好ましくはアルキル基であり、更に好ましくはn−アルキル基である。置換基の好ましい態様として、炭素数15〜19のアルキル基が挙げられる。疎水性イミダゾールの具体例としては、例えば、2−ドデシルイミダゾール、2−トリデシルイミダゾール、2−テトラデシルイミダゾール、2−ペンタデシルイミダゾール2−ヘキサデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−オクタデシルイミダゾール、2−ノナデシルイミダゾール、2−エイコシルイミダゾールなどが挙げられ、これらはいずれか1種単独又は2種以上組み合わせて用いることができる。これらの中でも、2−ヘプタデシルイミダゾールが特に好ましい。
疎水性イミダゾールの配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.2〜3質量部であることが好ましく、このような範囲内に設定することにより、転がり抵抗性能とウェットグリップ性能と硬度のバランスを改善する効果を高めることができる。疎水性イミダゾールの配合量は、より好ましくは0.5〜2.5質量部であり、更に好ましくは0.5〜2質量部である。
本実施形態において、亜鉛華(酸化亜鉛)としては、ジエン系ゴムの硫黄加硫において加硫促進助剤として一般に使用されている各種亜鉛華を用いることができ、また、比表面積の大きい活性亜鉛華を用いてもよい。亜鉛華の配合量は、特に限定しないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜15質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。
本実施形態においては、ステアリン酸を配合してもよい。ステアリン酸の配合量は、特に限定しないが、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜5質量部である。
本実施形態において、加硫剤としての硫黄としては、特に限定されず、例えば、粉末硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、及び高分散性硫黄等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で、又は2種以上混合して用いることができる。硫黄の使用量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本実施形態において、加硫促進剤としては、特に限定されず、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(BBS)、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(OBS)、N,N−ジイソプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DPBS)などのスルフェンアミド系; テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)などのチウラム系; 1,3−ジフェニルグアニジン(DPG)、1,3−ジ−o−トリルグアニジン(DOTG)などのグアニジン系; ジベンゾチアゾリルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)などのチアゾール系; N,N’−ジフェニルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿素等のチオウレア系などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、又は2種以上組み合わせて用いることができる。加硫促進剤の配合量は、上記ジエン系ゴム100質量部に対して0.1〜7質量部であることが好ましく、より好ましくは0.5〜5質量部である。
本実施形態において、ゴム組成物には、上記成分の他に、プロセスオイルなどの軟化剤、可塑剤、老化防止剤、ワックス、樹脂類など、通常ゴム工業で使用される各種添加剤を配合することができる。
本実施形態に係る製造方法によれば、まず、第1混合工程において、ジエン系ゴムに、シリカと、シランカップリング剤と、疎水性イミダゾールと、亜鉛華を添加し、混合(即ち、混練)する。各成分の配合量は上記の通りである。第1混合工程は、一般にノンプロ練りと称される操作である。そのため、硫黄及び加硫促進剤も添加せずに混合する。第1混合工程では、更にステアリン酸を0.5〜10質量部添加し混合することが好ましい。ステアリン酸を第2混合工程ではなく、第1混合工程で添加することにより、混合物の粘度を下げて、加工性を向上することができる。第1混合工程では、更に、カーボンブラック、オイル、ワックス、老化防止剤などの添加剤を配合することができる。
第1混合工程は、バンバリーミキサーやニーダー、ロール等の混合機を用いて行うことができる。第1混合工程における混合温度の上限(即ち、混合機からの排出温度)は、特に限定しないが、通常は145〜170℃であることが好ましく、より好ましくは155〜165℃である。
本実施形態に係る製造方法によれば、次いで、第2混合工程(最終混合工程)において、上記第1混合工程で得られた混合物に、硫黄及び加硫促進剤を添加し混合(混練)する。各成分の配合量は上記の通りである。第2混合工程は、一般にプロ練りと称される操作である。第2混合工程は、例えば、オープンロールやバンバリーミキサー等の混合機を用いて常法に従い行うことができ、混合温度の上限(即ち、混合機からの排出温度)は、例えば、70〜110℃であることが好ましく、より好ましくは80〜100℃である。第2混合工程では、更に、老化防止剤などの添加剤を配合してもよい。
なお、第1混合工程と第2混合工程の間に、リミル工程のような追加の混合工程を行ってもよい。また、リミル工程において、追加のジエン系ゴムや充填剤、添加剤などを添加することもできる。
以上よりなる本実施形態によれば、疎水性イミダゾールにより、シリカとシランカップリング剤の反応を促進するとともに、疎水性基を持つことで界面活性剤様の作用を発揮することにより、シリカの分散性を向上することができ、低発熱性(即ち、転がり抵抗性能)とウェットグリップ性能と硬度(即ち、操縦安定性)のバランスを改善することができる。また、疎水性イミダゾールであれば、亜鉛華と一緒に添加してもその効果を有効に発揮することができるので、亜鉛華を第1混合工程で添加することにより、亜鉛華の分散性を向上させて、破断強さ等の一般物性の低下を抑えることができる。
以上により得られる実施形態に係るゴム組成物は、空気入りタイヤや、防振ゴム、コンベアベルトなどのゴム部分を形成する各種ゴム組成物に用いることができる。好ましくは、タイヤに用いることであり、常法に従い、例えば140〜180℃で加硫成形することにより、各種空気入りタイヤのゴム部分を構成することができる。より好ましくは、空気入りタイヤのトレッドゴム及び/又はサイドウォールゴム、特に好ましくはトレッドゴムに用いることであり、転がり抵抗を低減して低燃費性に優れ、ウェットグリップ性能と操縦安定性に優れたタイヤを得ることができる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例及び比較例で使用した原材料は以下の通りである。
・SBR:JSR(株)製「SL563」
・BR:宇部興産(株)製「BR150B」
・シリカ:東ソー・シリカ(株)製「ニップシールAQ」(BET=205m/g)
・シランカップリング剤:ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、エボニック・デグサ社製「Si75」
・カーボンブラック:N339、東海カーボン(株)製「シーストKH」(NSA=93m/g)
・オイル:JX日鉱日石エネルギー株式会社製「プロセスN140」
・ワックス:日本精蝋(株)製「OZOACE0355」
・ステアリン酸:花王(株)製「ルナックS−20」
・イミダゾール:東京化成工業(株)製
・2−メチルイミダゾール:和光純薬工業(株)製
・2−ウンデシルイミダゾール:和光純薬工業(株)製
・2−ヘプタデシルイミダゾール:和光純薬工業(株)製
・2−フェニルイミダゾール:和光純薬工業(株)製
・亜鉛華:三井金属鉱業(株)製「亜鉛華1号」
・老化防止剤:大内新興化学工業(株)製「ノクラック6C」
・硫黄:鶴見化学工業(株)製「粉末硫黄」
・加硫促進剤CZ:N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、住友化学(株)製「ソクシノールCZ」
・加硫促進剤D:1,3−ジフェニルグアニジン、大内新興化学工業(株)製「ノクセラーD」
下記表1に示した配合(質量部)に従い、バンバリーミキサーを用いて、実施例及び比較例のゴム組成物を調製した。詳細には、まず、第1混合工程(ノンプロ練り)で、表1中「NPステップ」に記載の成分を添加混合し(排出温度=160℃)、次いで、得られた混合物に、第2混合工程(プロ練り)で、表1中「FNステップ」に記載の成分を添加混合して(排出温度=90℃)、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。
得られた各ゴム組成物について、160℃×20分の条件で熱プレスを用いて加硫し、試験片を作製して、硬度と、転がり抵抗性能と、ウェットグリップ性能と、破断強さを評価した。また、実施例2及び5について、第1混合工程後の混合物のムーニー粘度を測定した。各評価方法は、以下の通りである。
・硬度:JIS K6253に準拠したタイプAデュロメータを使用して、23℃で硬度を測定し、比較例1の値を100とした指数で示した。数値が大きいほど、硬度が高く、タイヤに用いたときの操縦安定性に優れる。
・転がり抵抗性能:(株)上島製作所製全自動粘弾性アナライザを用いて、周波数10Hz、初期歪10%、測定温度範囲−40℃〜100℃、測定温度ステップ2℃、動歪0.5%で測定を行い、60℃のtanδ値を転がり抵抗性能の指標とした。結果は比較例1の値を100とした指数で表示しており、数値が小さいほど、転がり抵抗が小さく良好である。
・ウェットグリップ性能:(株)上島製作所製全自動粘弾性アナライザを用いて、周波数10Hz、初期歪10%、測定温度範囲−40℃〜100℃、測定温度ステップ2℃、動歪0.5%で測定を行い、0℃のtanδ値をウェットグリップ性能の指標とした。結果は比較例1の値を100とした指数で表示しており、数値が大きいほど、ウェットグリップ性能が良好である。
・破断強さ:JIS K6251に準じて、引張試験(ダンベル状3号形)を実施して引っ張り強さを測定し、比較例1の値を100とした指数で表示した。数値が大きいほど、破断強度が大きく、補強性に優れることを示す。
・ムーニー粘度:JIS K6300に準拠して東洋精機(株)製ロータレスムーニー測定機を用い、未加硫ゴムを100℃で1分間余熱後、4分後のトルク値をムーニー単位で測定した。実施例5の値を100とした指数で表示した。数値が小さいほど、ムーニー粘度が低く、加工性に優れることを示す。
結果は、表1に示す通りである。コントロールである比較例1に対し、置換基を持たないイミダゾールを添加した比較例2は、転がり抵抗性能を10%改善することができたが、硬度が低下した。比較例2に対して、亜鉛華を第1混合工程で添加した比較例3では、破断強さは向上したものの、転がり抵抗性能の改善効果が損なわれた。
これに対し、2−ヘプタデシルイミダゾールを添加した比較例8では、置換基なしの比較例2と同等の転がり抵抗性能改善効果を持ちながら、硬度は低下しておらず、操縦安定性と転がり抵抗性能とウェットグリップ性能のバランスに優れるものであった。この比較例8に対し、実施例2では、上記3性能の優れたバランス改善効果を維持しつつ、破断強さが向上していた。実施例2は、比較例8に対し、亜鉛華の添加時期を第2混合工程から第1混合工程に変更したものであり、置換基なしのイミダゾールを用いた比較例2及び3とは明らかに異なる傾向が見られた。実施例1,3,4についても、破断強さを維持しつつ、操縦安定性と転がり抵抗性能とウェットグリップ性能のバランスに優れていた。
比較例4〜7及び9に示されたように、上記のように置換基の効果は、エチル基やウンデシル基、フェニル基では見られなかった。
実施例2と実施例5との対比より、ステアリン酸を第2混合工程ではなく第1混合工程で添加することにより、第1混合工程後での混合物の粘度を低減することができ、加工性に優れていた。
Figure 0006219205

Claims (4)

  1. ジエン系ゴム100質量部に対して、シリカ20〜120質量部と、シリカ配合量の2〜20質量%のシランカップリング剤と、炭素数12以上の飽和又は不飽和の炭化水素基がイミダゾール環の2位に結合した疎水性イミダゾール0.2〜3質量部と、亜鉛華を混合する第1混合工程と、
    前記第1混合工程で得られた混合物に、硫黄及び加硫促進剤を添加し混合する第2混合工程と、
    を含むゴム組成物の製造方法。
  2. 前記第1混合工程において、更にステアリン酸を混合する請求項1記載のゴム組成物の製造方法。
  3. 前記疎水性イミダゾールが、炭素数15〜19のアルキル基がイミダゾール環の2位に結合した2−アルキルイミダゾールである請求項1又は2記載のゴム組成物の製造方法。
  4. タイヤ用ゴム組成物の製造方法である請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
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