JP6218555B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、鍋底温度の赤外線エネルギーを効率良く抽出できる赤外線センサーを備えた加熱調理器に関する。
加熱調理器において、トッププレートに用いられる結晶化ガラス(以下、天板ガラスという)に載置された鍋の鍋底温度を、天板ガラス越しに検出する手段として、鍋底から放射される赤外線エネルギーを赤外線センサーで検知し、その赤外線センサーの出力から、温度情報に変換し、その温度情報に基いて火力を制御するものがある。
このようなものにおいて、赤外線センサーで調理器具の温度を精度良く検知するために、赤外線センサーを加熱コイルの冷却ダクト内部に配置し、加熱コイルの冷却だけでなく、赤外線センサーそのものの温度上昇を抑えるようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、赤外線センサーは、鍋底から放射される赤外線エネルギーだけでなく、天板ガラスから放射される赤外線エネルギーも検知する。天板ガラス(結晶化ガラス)は、0.2μm〜2.9μmの波長の光を透過し、3〜4.5μmの波長の光を透過し、4.5μmよりも長い波長、及び、0.2μmよりも短い波長の光を殆ど透過しないことが知られている。また、冷却風が赤外線センサーに直接当たると熱ゆらぎを起こすことも知られている。そこで、赤外線センサーケースを、冷却風路の冷却風送出孔に配置するとともに、天板ガラスと同じ透過特性をもつ結晶化ガラスをセンサーケースに嵌め込むことで、冷却風が赤外線センサーに直接当たり熱ゆらぎを起こすのを防ぐようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、鍋底温度を正しく検知するために、天板ガラスの透過特性を考慮した光学フィルタ(バンドパスフィルター)を赤外線センサーの受光面を覆うように設けて、天板ガラスからの輻射成分を取り除き、S/N比を改善したものがある(例えば、特許文献3参照)。
また、赤外線センサーの受光面を覆うバンドパスフィルターを設けるとともに、サファイアあるいはフッ化マグネシウムあるいはイットリアのいずれかを材料として用いて構成した窓材を天板ガラスに開けた貫通穴に埋め込み、窓材には下面に反射防止膜をコーティングして、赤外線の透過率を向上させたものがある(例えば、特許文献4参照)。
特開2009−252633号公報(要約、図1) 特許第5135386号公報(請求項1、図3、図6) 特開2010−244998号公報(要約、図4、図6、図7) 特開2004−95315号公報(請求項1,8、図1)
赤外線センサーを加熱コイルの冷却ダクト内部に配置し、赤外線センサーそのものの温度上昇を抑えるようにしたもの(特許文献1)にあっては、冷却風が赤外線センサーに直接当たり熱ゆらぎを起こすのを防ぐことができない。
また、天板ガラスからの輻射成分を取り除くためには、赤外線センサーの光学フィルター部分に、バンドパスフィルターの透過特性として、3〜4.5μm付近の波長の帯域のみを透過するように薄膜蒸着コーティングを施す必要がある(特許文献2)。しかしながら、3〜4.5μmの帯域以外の帯域の波長を完全に透過させないようにコーティングすることは難しく、コストもアップする。バンドパスフィルターの透過特性としては、10μm以上の波長の帯域においてリーク成分が存在し易くなる。そして、天板ガラスの輻射の影響(ノイズ)を受け易くなり、S/N比悪化によって温度検出精度も悪化する。
また、バンドパスフィルター目的で天板ガラスと同じ透過特性のガラスを用い、センサーケースの受光面(開口部)を閉じたもの(特許文献3)にあっては、ガラスは熱伝導特性が悪く、熱を吸収し易いため、追加したガラスからの2次輻射の影響で、検知温度精度が悪化するという問題がある。この問題を従来は、2つの温度センサーを用い、1つは追加したガラスの温度を、もう1つは追加したガラス越しの鍋底の温度を、それぞれ見ることで、差し引きして鍋底温度を算出することで解決しているが、その場合には、追加する部品(温度センサー)の配置スペースの問題や、コストアップになるという新たな問題が発生していた。
更に、赤外線センサーチップで受けた赤外線を電圧に変換する場合、微小な出力のため、オペアンプ等によって、高いゲインで増幅する必要があるが、バンドパスフィルター又はガラス等によって、透過帯域を限定した場合、赤外線センサーに入力する赤外線エネルギーが更に減衰するため、1000倍以上の高いゲインで増幅する必要がある。
また、通常、赤外線センサーは、センサーケース内に配置して用いられる。そのため、センサーケースには、赤外線センサーの視野範囲を遮らないように開口部が設けられている。特に、加熱調理器が誘導加熱調理器である場合、加熱コイルやインバーター基板などを冷却するための冷却風路が設けられており、調理器本体内部には、この冷却風が流れている。一方、赤外線センサーは、一般に金属ケースによってセンサーチップを封止しており、金属ケース内部がセンサーチップの視野範囲にある場合は、金属ケースの温度変動の影響を受け易くなる。
そのため、センサーケースの開口部から冷却風が進入し、赤外線センサーの金属ケースに冷却風が当たると、金属ケースが冷やされるため、センサーチップが受ける赤外線エネルギーは減少し、赤外線センサーの出力も減少する。更に、冷却風は常に一定ということはなく、僅かに揺らいでいるため、赤外線センサーの出力も揺らいでしまい、バンドパスフィルターを用いる場合、前記した非常に高いゲインでその揺らぎ成分も増幅されるため、S/N比が悪化し、正しい温度が検知できないという問題がある。
また、冷却風は、加熱調理器外部から取り込むが、調理物を加熱した場合に発生する水蒸気も取り込まれる。そのため、センサーケースの開口部からは、湿気が入り込み、赤外線センサーが搭載されている基板において、赤外線センサーの端子を半田で固定するランド間や、コネクタの端子を半田で固定するランド間で、配線や電極として使用した金属が、絶縁物の上や界面を移動するマイグレーションが発生し易くなる。マイグレーションが発生した場合は、端子間ショートを引き起こし、正しいセンサー出力が出力されない、もしくは機器内部に影響を及ぼす不具合となる恐れがある。
また、反射防止膜の透過率を向上させるために、天板ガラスに設けた貫通穴に嵌め込んだ窓材に施したもの(特許文献4)にあっては、反射防止膜の透過特性が明記されておらず、コーティングする窓材(母材)の材質がサファイアなどの高価な材料であり、コストが高価となる。さらに、赤外線センサーが風にさらされるため、風による影響を受けやすいという問題がある。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたもので、安価で、かつ赤外線センサーへの天板ガラスからの輻射熱の影響を小さくできるようにすることを目的とする。
本発明に係る加熱調理器は、調理器具を載置する天板ガラスと、調理器具を加熱する加熱部と、天板ガラスの下に配置されて調理器具の底面から放射される赤外線エネルギーを検知する赤外線センサーと、調理器具の底面からの赤外線を透過させる閉塞された透過窓を有し、赤外線センサーが収容されたセンサーケースと、を備え、赤外線センサーが受光する赤外線の光路上には、反射防止膜とバンドパスフィルターとを備え、反射防止膜及びバンドパスフィルターは、シリコンを母材とするフィルターに薄膜蒸着を施したものであり、センサーケースと透過窓とは、熱的に接触し、反射防止膜は、SiO 、又は、MgF のいずれかの材料を蒸着したものであり、バンドパスフィルターは、SiO、SiO 、MgF 、ZnS、及び、Geのいずれか1種類以上の材料を多層蒸着したものであり、反射防止膜及びバンドパスフィルターは、透過特性として、3〜4.5μmの波長帯の間に透過率のピークを有し、透過窓は、光軸上から見てバンドパスフィルターよりも面積が大きく、センサーケースの天板ガラスに対向する面は、メッキを施されたものである。
本発明の加熱調理器においては、赤外線センサーが受光する赤外線の光路上に、反射防止膜とバンドパスフィルターの2種類の光学フィルターを備え、反射防止膜は、シリコンを母材とするフィルターに薄膜蒸着を施したものであるので、汎用かつ安価な構成とすることができる。また、シリコンは、熱伝導率が高い(1.49×10[W/m・K])ため、熱吸収率が小さく、天板ガラスから放射される熱(輻射熱)の影響を受けにくくなり、かつ赤外線センサーへの天板ガラスからの輻射熱の影響も小さくすることができる。このため、赤外線センサーそのものの温度上昇を防ぐことができ、不要なノイズを防ぎ、S/N比が向上する。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器の上面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の赤外線センサーを収納するセンサーケースの斜視図である。 光の波長に対して物体から放射されるエネルギーである分光放射輝度曲線を示すグラフである。 天板ガラス(結晶化ガラス)の透過特性の線図を各温度分光放射輝度曲線と共に示すグラフである。 シリコンを母材とする反射防止膜の透過特性を示すグラフである。 バンドパスフィルターの透過特性を示すグラフである。 反射防止膜の透過特性の線図をバンドパスフィルターの透過特性の線図と共に示すグラフである。 バンドパスフィルターの透過特性の線図を天板ガラス(結晶化ガラス)の透過特性の線図と共に示すグラフである。 炎から放射される赤外線の波長と強度の特性を示すグラフである。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施されたフィルターを示す模式図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第1例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第2例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第3例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第4例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第5例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第6例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第7例を示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材のセンサーケースへの取付の第8例を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る加熱調理器の構成を示すブロック図である。
以下、本発明に係る加熱調理器を、誘導加熱による調理鍋載置部を左右手前に二口と中央奥側に一口設けた、ビルトイン型(組込み型)の加熱調理器(IHクッキングヒーター)に適用した場合(実施形態1)と、加熱部にガスバーナーを用いた場合(実施形態2)と、を例に挙げて説明する。なお、以下に示す図面の形態によって本発明が限定されるものではない。また、各図において、同一の構成には同一の符号を付している。
実施形態1.
図1は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の上面図である。図2は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器すなわち誘導加熱調理器100は、図1のようにその本体1が、上部に開口を有する矩形状箱体に形成されている。本体1の上部開口は、前枠部31と後枠部32を有する天板ガラス2によって覆われている。図1では前枠部31と後枠部32のみとしているが、左右含めた四方を個別の枠体で囲んでもよいし、前後左右を1つの枠体として構成してもよい。天板ガラス2は、図2のように調理を行う際に上面に調理器具200を載置するものであり、結晶化ガラスによって構成され、その裏面には内部が見えないように、可視光を通さない材料を用いた塗料の塗布または印刷等が施されている。また、天板ガラス2の表面には、例えば、調理器具200を加熱する位置を示す円形の加熱部6a,6b,6cが、塗料の塗布または印刷等の方法で表示されている。なお、下方に後述の赤外線センサー12が配置される部位7a,7bには、赤外線を透過させるために塗料の塗布や印刷等が施されていない、もしくは赤外線センサーの受光に影響しないように、前記結晶化ガラスの赤外線透過帯域は透過できるような材料を用いて塗布または印刷を施すか、塗料または印刷面積を小さくするなど工夫されている。
天板ガラス2の前枠部31には、操作部3a,3b,3cと火力表示部5a,5b,5cとが、加熱部6a,6b,6cにそれぞれ対応して設けられている。
天板ガラス2の後枠部32には、左右に吸気口9a,9bが、また中央部に排気口8が、設けられており、それぞれ複数の穴(図示せず)を有する吸気口カバー10a,10bと排気口カバー10cによって通気可能に覆われている。なお、吸気口9a,9bは、本体1の背面や底面等他の位置に設けてもよいものである。
天板ガラス2の前縁側の中央部には、中央の加熱部6cの動作状態や、グリル(図示せず)の操作手順、動作状態等を表示する中央液晶表示部4cと、その加熱部6cの火力を表示する中央火力表示部5cとが設けられている。また、中央液晶表示部4cの左右には、加熱部6a,6bの動作状態をそれぞれ表示する液晶表示部4a,4bと、その加熱部6a,6bの火力をそれぞれ表示する火力表示部5a,5bとが設けられている。
本体1内の天板ガラス2の下方には、図2のように各加熱部6a,6b,6cに対向する位置に、加熱部6a,6b,6cに載置される調理器具200を加熱するための加熱手段として内側加熱コイル14aと外側加熱コイル14bとで構成される誘導加熱コイル14が設けられている。加熱手段としては、誘導加熱コイル14の他、例えばラジエントヒーター等の電気ヒーター、又は後述するガスバーナーを用いることができるが、具体的な加熱手段はこれらに限定されない。また、本体1内の誘導加熱コイル14や機器を冷却する冷却ファン22が設けられている。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器の構成について図2、図3に基づき更に詳述する。図3は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の赤外線センサーを収納するセンサーケースの斜視図である。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、図2のように調理器具200を加熱する誘導加熱コイル14と、誘導加熱コイル14に高周波電流を供給する高周波インバーター19とを備えている。誘導加熱コイル14は、本体1内に水平に設置されたコイルベース18の上面に設置されている。コイルベース18には、赤外線センサー12が収容されたセンサーケース23が固定されている。これによって、赤外線センサー12は、傾きなど位置ずれ、ばらつきを防ぐことができる。
赤外線センサー12は、天板ガラス2の下に配置されて鍋底から放射される赤外線エネルギーを検知するものである。センサーケース23は、調理器具200の底面からの赤外線を透過させる透過窓15を有し、センサーケース23の天板ガラス2に対向する面にメッキを施すなどして、誘導加熱コイル14の駆動時に発生する電磁ノイズの影響を抑制し、かつ天板ガラス2や誘導加熱コイル14などからの輻射熱を防ぎ、赤外線センサー12そのものが輻射熱を受けて検知精度が低下するのを防いでいる。
また、センサーケース23は、少なくとも頂壁と側壁が非磁性材料(例えば樹脂)で構成されており、誘導加熱コイル14の駆動時に、当該センサーケース23が誘導加熱されるのを防いでいる。
透過窓15は、窓材24にて覆われている。この窓材24は、シリコンからなるフィルターとして構成されており、このフィルターに反射防止膜が施されている。つまり、反射防止膜は、シリコンを母材とするフィルターに薄膜蒸着を施したものである。また、赤外線センサー12と一体の受光部フィルターには、図3のようにバンドパスフィルター11の薄膜蒸着コーティングが施されている。
また、赤外線センサー12と一体の受光部フィルターをレンズ形状にして集光特性を持たせたり、前記受光部フィルターは平板形状で集光特性は持たないが、赤外線センサー12内部に反射鏡を備えることで集光特性を持たせるなどし、10〜30°程度の視野角を有するようにすることで、赤外線センサー12が、天板ガラス2の上に載置された調理器具200の底面からの赤外線エネルギーを精度良く検知するようにしている。
また、本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、赤外線センサー12の出力を温度情報に変換する赤外線温度検知手段13と、赤外線温度検知手段13から入力した温度情報に基づいて、高周波インバーター19を制御して誘導加熱コイル14に所定の電力を供給する制御部17とを備えている。また、制御部17で予め設定された温度を検知したら、電力の供給を停止させたり、火力を下げたりするように制御するものである。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、このように、予め設定された温度を検知したら、電力の供給を停止させたり、火力を下げたりすることで、調理器具200の底面を一定温度になるように制御したり、火災を未然に防ぐことができる。
なお、本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、調理器具200の底面温度を検出するための温度検知手段として、赤外線センサー12のみで説明しているが、天板ガラス2の下面に密着するように配置された、サーミスタで構成された接触式温度センサーからなる、別の温度検知手段と併用することで、検知精度を上げる構成としてもよい。
また、本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、音声出力部35と、音声出力部35を制御する音声出力制御部36とを備えている。音声出力制御部36は、赤外線センサー12で予め設定された温度を検知したら、音声出力部35より音声を出力させるように制御するものである。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、このように、予め設定された温度を検知したら、音声出力部35より音声を出力させるように制御するので、火災を報知することができる。
また、本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、表示部4を制御する表示制御部37を備えている。表示制御部37は、赤外線センサー12で予め設定された温度を検知したら、表示部4に表示させるように制御するものである。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、このように、予め設定された温度を検知したら、表示部4に表示させるように制御するので、火災を報知することができる。
また、図2のようにHEMS(Home Energy Management System)コントローラーがインターネット回線を介して、自動的に携帯電話やタブレット端末への送信や、消防への通報等を行なうようにしてもよく、通信記録をサーバーに保存しても良いものである。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器において、図示していない電源スイッチを投入し、操作スイッチで所定の温度を設定すると、制御部17が高周波インバーター19を制御して誘導加熱コイル14に所定の電力を供給する。誘導加熱コイル14に高周波電流が供給されると、誘導加熱コイル14から誘導磁界が発せられ、天板ガラス2上の調理器具200が誘導加熱される。この誘導加熱によって調理器具200の温度が上昇し、調理器具200内の調理物が調理される。
次に、本発明の実施形態1に係る加熱調理器のセンサーケース23の窓材24すなわち反射防止膜の透過特性とバンドパスフィルター11の透過特性について説明する。
図4は光の波長に対して物体から放射されるエネルギーである分光放射輝度曲線を示すグラフである。
図4に示されているように、光の波長に対して物体から放射されるエネルギーは、温度が高いほどエネルギーは高くなり、温度が低いほどエネルギーは低くなる。
図5は天板ガラス(結晶化ガラス)の透過特性の線図を各温度分光放射輝度曲線と共に示すグラフである。
天板ガラス2に用いられる結晶化ガラスは、図5中の線Aで示されるように、0.2μm〜2.9μmの波長の光を透過し、3〜4.5μmの波長の光を透過し、4.5μmよりも長い波長、及び、0.2μmよりも短い波長の光を殆ど透過しない。
図6はシリコンを母材とする反射防止膜の透過特性を示すグラフである。
反射防止膜は、例えばMgFやSiOなどの材質が汎用的な材料である。反射防止とは、裏を返せば、透過率を上げることである。透過率のピークをどの波長帯域に持ってくるかは、材料や膜厚により選択できる。
反射防止膜は、母材にSi(シリコン)を使用することで、汎用かつ安価な構成とすることができる。また、天板ガラス2(結晶化ガラス)の熱伝導率は小さく(1.60[W/m・K])、熱を吸収し易く、放熱し難いため、温められた結晶化ガラスが熱の放射源となり、赤外線センサー12から見ればノイズ源となるが、シリコンは熱伝導率が高い(1.49×10[W/m・K])ため、熱吸収率が小さく、天板ガラス2から放射される熱(輻射熱)の影響を受け難くすることができる。このため、下方に配置されている赤外線センサー12への天板ガラス2からの輻射影響も小さくすることができ、赤外線センサー12そのものの温度上昇を防ぐことができる。その結果、不要なノイズを防ぎ、S/N比が向上する。
また、反射防止膜は、図6に示されているように、反射防止膜のピークが3〜4.5μmの波長帯の間にくるようにした。
これによって、図5の天板ガラス2の透過特性と各温度分光放射輝度曲線に示されているように、調理器具200の底面から放射されて、天板ガラス2を透過してくる赤外線エネルギーの高い3〜4.5μmの波長帯を高く透過させることができる。このため、検知に必要なエネルギーを効率よく検知させることができる。
また、反射防止膜は、3〜4.5μmの波長帯の透過率が、4.5μm以上の波長帯の透過率よりも高くなるようにした。
これによって、図5の天板ガラス2の透過特性と各温度分光放射輝度曲線に示されているように、調理器具200の底面から放射されて、天板ガラス2を透過してくる赤外線エネルギーの高い3〜4.5μmの波長帯を他の波長帯よりも高く透過させることができ、検知するS/N比が向上する。
また、反射防止膜は、透過特性におけるピークの波長の透過率が90%以上であるようにした。
これによって、天板ガラス2の透過特性に対応させて、鍋底温度の赤外線エネルギーを減衰させない透過率とすることができる。
図7はバンドパスフィルターの透過特性を示すグラフである。
天板ガラス2からの輻射成分を取り除くためには、図5に示す天板ガラス2の透過特性で鍋底から放射する赤外線エネルギーを透過する3〜4.5μm以外の不要な帯域を透過させないようにする必要がある。そのために、3〜4.5μm付近の波長帯域のみを透過するようなバンドパスフィルター11として、薄膜蒸着コーティングを赤外線センサー12の光学フィルター部分に施す。バンドパスフィルター11は、SiO、SiO、MgF、ZnS、及びGeなどの材料のうち少なくとも1種類以上の材料を、光学フィルター部分に蒸着して形成された薄膜を何層にも積層して形成されるため、製造コストが高価となる。また何層にも積層するため、図7に示されているように、バンドパスフィルター11の透過特性としては、10μm以上の波長の帯域においてリーク成分(Bで囲まれる領域)が存在し易くなる。これを、3〜4.5μm以外の帯域の波長を完全に透過させないようにするには、材料、膜厚、積層の組合せを調整することで改善可能だが、製造コストはさらに高価となる。そしてリーク成分が存在する場合は、天板ガラス2の輻射の影響(ノイズ)を受け易くなり、S/N比悪化によって温度検出精度も悪化する。
また、例えばバンドパスフィルター目的で天板ガラス2と同じ透過特性のガラスを用い、センサーケース23の受光面(開口部)を閉じた場合、前述の通りガラスは熱伝導特性が悪く、熱を吸収し易いため、追加したガラスからの2次輻射の影響で、検知温度精度が悪化する。そのため、バンドパスフィルターを施す光学フィルターの母材として、熱伝導特性の良いシリコンを使用することで、2次輻射の影響を抑制し、その結果、不要なノイズを防ぎ、S/N比が向上する。
図8は反射防止膜の透過特性の線図をバンドパスフィルターの透過特性の線図と共に示すグラフである。
図8に示されているように、反射防止膜の透過特性として、透過率のピークを3〜4.5μmの波長帯の間に持ってくることで、反射防止膜の10〜19μmの波長帯(バンドパスフィルター11のリークのある波長帯)の透過率を40%まで下げることができる。それによって、リーク成分も下げることができて、その分、天板ガラス2から放射される不要な赤外線エネルギーをカットすることができる。その結果、比較的安価に、検出したい波長の帯域は損なわれずに、検出したくない領域を減衰させることができる。
したがって、本発明の実施形態1に係る加熱調理器では、反射防止膜は、透過特性が、3〜4.5μmの波長帯の間に透過率のピークを有するものとした。
図9はバンドパスフィルターの透過特性の線図を天板ガラス(結晶化ガラス)の透過特性の線図と共に示すグラフである。
バンドパスフィルター11は、母材として天板ガラス2と同じ透過特性を有するものを用いることで、薄膜蒸着コーティングが不要となり、コストを抑えることができる。ただし、前述の通り天板ガラス2と同じ材質を用いただけでは、熱伝導率が小さく熱を吸収し易く、ノイズの要因となるが、シリコン母材の反射防止膜を別に設けることにより、天板ガラス2からの輻射の影響を受け難くすることができる。また、センサーケースに施したメッキによっても、天板ガラス2からの輻射の影響を受けにくくすることができる。
したがって、本発明の実施形態1に係る加熱調理器では、バンドパスフィルター11は、天板ガラス2と同じ透過特性を有するものとした。
また、バンドパスフィルター11は、図9に示されているように、透過特性として、3〜4.5μmの波長帯の間に透過率のピークを有するものを用いることで、図5の天板ガラス2の透過特性と各温度分光放射輝度曲線から、調理器具200の底面から放射されて、天板ガラス2を透過してくる赤外線エネルギーの高い3〜4.5μmの波長帯を高く透過させることができる。このため、検知に必要なエネルギーを効率よく検知させることができる。
したがって、本発明の実施形態1に係る加熱調理器では、バンドパスフィルター11は、透過特性が、3〜4.5μmの波長帯の間に透過率のピークを有するものとした。
以上のような透過特性をもつ反射防止膜とバンドパスフィルター11とを光軸上に有する赤外線センサー12を、誘導加熱調理器100に用いることで、鍋底温度の赤外線エネルギーを効率良く抽出できる加熱調理器が得られる。
図11は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施されたフィルターを示す模式図であり、(a)は片面に反射防止膜が施されたもの、(b)は両面に反射防止膜が施されたものである。
窓材24は、シリコンを母材とするフィルターに反射防止膜(薄膜蒸着)41を施したものであるが、図11(a)のようにフィルターの片面に反射防止膜(薄膜蒸着)41を単層で施すことによって、薄膜蒸着の工程を簡素化でき、コスト低減が図れる。
また、図11(b)のようにフィルターの両面に反射防止膜(薄膜蒸着)41,42を施すことによって、透過特性を急峻にし易くなり、目的とする特性が得られ易くなる。
本発明の実施形態1に係る加熱調理器は、図3で説明したように、センサーケース23の透過窓15を覆う窓材24に反射防止膜を施し、赤外線センサー12と一体の受光部フィルターにバンドパスフィルター11を施してある。このように、反射防止膜とバンドパスフィルター11とを、センサーケース23の透過窓15を覆う窓材24と赤外線センサー12の受光部フィルターとに施すことで、部材の共通化及びコスト低減化が図れる。
なお、反射防止膜とバンドパスフィルター11との位置関係は逆でもよい。つまり、センサーケース23の透過窓15を覆う窓材24にバンドパスフィルター11を施し、赤外線センサー12と一体の受光部フィルターに反射防止膜を施してもよい。このような場合でも、部材の共通化及びコスト低減化が図れる。
また、反射防止膜とバンドパスフィルター11とは、図11(b)のように窓材24の両面に施してもよい。つまり、反射防止膜は、透過窓15を覆う窓材24の表裏面における一方の面に施し、バンドパスフィルター11は、窓材24の表裏面における他方の面に施してもよい。このような場合でも、部材の共通化及びコスト低減化が図れる。
また、例えば赤外線センサー12と一体の受光部フィルターが平板でなる場合には、この受光部フィルターの両面に施してもよい。つまり、反射防止膜は、赤外線センサー12と一体の受光部フィルターの表裏面における一方の面に施し、バンドパスフィルター11は、受光部フィルターの表裏面における他方の面に施してもよい。このような場合でも、部材の共通化及びコスト低減化が図れる。
なお、反射防止膜が施された窓材24は、図3のようにセンサーケース23に固定されている。このように、窓材24をセンサーケース23に固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図12は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第1例を示す断面図であり、前述の図2及び図3と同一部分には同一符号を付してある。
図12に示されているように、反射防止膜が施された窓材24は、透過窓15の上に配置され、調理器具200の底面から放射される赤外線を赤外線センサー12が受光する光路上に開口部を有する樹脂カバー43で上方から透過窓15に押し付けられて固定されている。
このように、透過窓15の上に配置された窓材24を、開口部を有する樹脂カバー43で透過窓15に押し付けて固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図13は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第2例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図13に示されているように、窓材24は、透過窓15の下に配置され、開口部を有する樹脂カバー43で裏面側から透過窓15に押し付けられて固定されている。
このように、透過窓15の下に配置された窓材24を、開口部を有する樹脂カバー43で透過窓15に押し付けて固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図14は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第3例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図14に示されているように、窓材24は、透過窓15の上に配置され、開口部を有する防磁板44で上方から透過窓15に押し付けられて固定されている。
このように、透過窓15の上に配置された窓材24を、開口部を有する防磁板44で上方から透過窓15に押し付けて固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。また、誘導加熱コイル14(図2)の駆動時に、赤外線センサー12が誘導加熱されるのを防ぐことができる。
図15は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第4例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図15に示されているように、窓材24は、透過窓15の上に配置され、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に、接着剤(または両面テープ)45にて固定されている。
このように、透過窓15の上に配置された窓材24を、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に、接着剤(または両面テープ)45にて固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図16は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第5例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図16に示されているように、窓材24は、透過窓15の下に配置され、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に、接着剤(または両面テープ)45にて固定されている。
このように、透過窓15の下に配置された窓材24を、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に、接着剤(または両面テープ)45にて固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図17は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第6例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図17に示されているように、窓材24は、透過窓15の上に配置され、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に設けた爪46,47に係合し、固定されている。
このように、透過窓15の上に配置された窓材24を、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に設けた爪46,47に係合させて、固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図18は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第7例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図18に示されているように、窓材24は、透過窓15の下に配置され、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に設けた爪46,47に係合し、固定されている。
このように、透過窓15の下に配置された窓材24を、赤外線センサー12の視野外となる透過窓15の縁に設けた爪46,47に係合させて、固定することで、窓材24の傾き、位置ずれのばらつきを防ぐことができる。
図19は本発明の実施形態1に係る加熱調理器の反射防止膜が施された窓材24のセンサーケースへの取付の第8例を示す断面図であり、前述の図12に相当する部分には同一符号を付してある。
図19に示されているように、ここでは、センサーケース23Aの周壁をその端面が天板ガラス2方向へ当接するまで延出させて筒状の延長された遮蔽壁23aを形成し、この筒状の延長された遮蔽壁23aの途中に窓材24Aを配置したものである。
このように、センサーケース23Aの周壁をその端面が天板ガラス2へ当接するまで延出させて筒状の延長された遮蔽壁23aを形成し、この筒状の延長された遮蔽壁23aの途中に窓材24Aを配置したので、冷却風が赤外線センサー12に直接当たるのを防止することができる。
なお、図19では天板ガラス2へ当接した図として説明したが、当接しなくても筒状に形成されていて、その筒の途中に窓材24Aが配置されていても良い。
反射防止膜が施されたフィルター、つまり窓材24は、ここでは正方形のものを図3に示し説明したが、窓材24の形状はこれに限定されるものでなく、赤外線センサー12の視野を遮らない形状、大きさであればよく、例えば円形または多角形に形成されていてもよく、このような場合でも同等の効果が得られる。
実施形態2.
図20は本発明の実施形態2に係る加熱調理器の構成を示すブロック図である。
本発明の実施形態2に係る加熱調理器すなわちガスバーナー式加熱調理器100Aは、前述の図2の誘導加熱調理器100とは、加熱部の構成が異なっている。
図10は炎から放射される赤外線の波長と強度の特性を示すグラフである。
図10に示されているように、可燃物が空気中で酸化燃焼するときに発生する炎からの放射線の中で、有機物の酸化燃焼に特有のスペクトルとして、酸化の際に発生する炭酸ガスより発せられる4.3μm付近にピークを有する赤外線が知られている。この4.3μm付近の赤外線を検出することにより、殆ど全ての火災を検出することができる。
したがって、本発明の実施形態2に係る加熱調理器では、反射防止膜として、透過特性におけるピークの波長が4.3μmであるものとした。
すなわち、本発明の実施形態2に係るガスバーナー式加熱調理器100Aは、図20のように調理器具200を加熱するための加熱手段であるガスバーナー50と、ガスバーナー50にガスを供給するガス供給調節手段(流量調節弁)51と、ガス供給手段52と、前述のような透過特性をもつ反射防止膜とバンドパスフィルター11とを光軸上に有する赤外線センサー12と、赤外線センサー12の出力により炎検知する炎検知手段53と、炎検知手段53から入力した検知情報に基づいて、ガス供給調節手段51を制御してガスバーナー50に所定量のガスを供給する制御部17Aとを備えている。また、制御部17Aで予め設定された出力を検知したら、ガスの供給を停止し、加熱を停止させるように制御するものである。
本発明の実施形態2に係る加熱調理器は、このように、予め設定された出力を検知したら、ガスの供給を停止し、加熱を停止させるので、火災を未然に防ぐことができる。
また、本発明の実施形態2に係る加熱調理器は、音声出力部35と、音声出力部35を制御する音声出力制御部36とを備えている。音声出力制御部36は、赤外線センサー12で予め設定された出力を検知したら、音声出力部35より音声を出力させるように制御するものである。
本発明の実施形態2に係る加熱調理器は、このように、予め設定された出力を検知したら、音声出力部35より音声を出力させるように制御するので、火災を報知することができる。また、加熱を停止したことを報知することもできる。
また、本発明の実施形態2に係る加熱調理器は、表示部4を制御する表示制御部37を備えている。表示制御部37は、赤外線センサー12で予め設定された出力を検知したら、表示部4に表示させるように制御するものである。
本発明の実施形態2に係る加熱調理器は、このように、予め設定された出力を検知したら、表示部4に表示させるように制御するので、火災を報知することができる。また、加熱を停止したことを報知することもできる。
また、図20のようにHEMS(Home Energy Management System)で、自動的に携帯電話やタブレット端末、消防への通報を行なうようにしてもよく、通信記録をサーバーに保存しても良いものである。
本発明の実施形態2に係る加熱調理器において、図示していない電源スイッチ及び火力スイッチを投入すると、ガスバーナー50に所定量のガスが供給され、ガスが着火し、天板ガラス2上の調理器具200が加熱される。この加熱によって調理器具200の温度が上昇し、調理器具200内の調理物が調理される。
本発明の実施形態2に係る加熱調理器においても、赤外線センサー12は、反射防止膜として、透過特性におけるピークの波長が4.3μmであるものが使用されている。このため、火災を検知することができる。
なお、本発明の実施形態2に係る加熱調理器は、炎検知手段53として赤外線センサー12の出力が、予め設定された出力に達したかどうかで、ガスの供給を停止するかどうかの判断を行なうと説明しているが、調理器具200の下面に密着するように配置された、サーミスタで構成された接触式温度センサーからなる、温度検知手段と併用することで、検知精度を上げる構成としてもよい。
1 本体、2 天板ガラス、3a,3b,3c 操作部、4 表示部、4a,4b 液晶表示部、4c 中央液晶表示部、5a,5b 火力表示部、5c 中央火力表示部、6a,6b,6c 加熱部、7a,7b 赤外線センサーが配置される部位、8 排気口、9a,9b 吸気口、10a,10b 吸気口カバー、10c 排気口カバー、11 バンドパスフィルター、12 赤外線センサー、13 赤外線温度検知手段、14 誘導加熱コイル、14a 内側加熱コイル、14b 外側加熱コイル、15 透過窓、17,17A 制御部、18 コイルベース、19 高周波インバーター、22 冷却ファン、23,23A センサーケース、23a 筒状の延長された遮蔽壁、24,24A 窓材、31 前枠部、32 後枠部、35 音声出力部、36 音声出力制御部、37 表示制御部、41,42 反射防止膜、43 開口部を有する樹脂カバー、44 開口部を有する防磁板、45 接着剤(または両面テープ)、46,47 爪、50 ガスバーナー、51 ガス供給調節手段、52 ガス供給手段、53 炎検知手段、100 誘導加熱調理器(加熱調理器)、100A ガスバーナー式加熱調理器(加熱調理器)、200 調理器具、A 線、B リーク成分。

Claims (2)

  1. 調理器具を載置する天板ガラスと、
    前記調理器具を加熱する加熱部と、
    前記天板ガラスの下に配置されて前記調理器具の底面から放射される赤外線エネルギーを検知する赤外線センサーと、
    前記調理器具の底面からの赤外線を透過させる閉塞された透過窓を有し、前記赤外線センサーが収容されたセンサーケースと、
    を備え、
    前記赤外線センサーが受光する赤外線の光路上には、反射防止膜とバンドパスフィルターとを備え、
    前記反射防止膜及び前記バンドパスフィルターは、シリコンを母材とするフィルターに薄膜蒸着を施したものであり、
    前記センサーケースと前記透過窓とは、熱的に接触し、
    前記反射防止膜は、SiO 、又は、MgF のいずれかの材料を蒸着したものであり、
    前記バンドパスフィルターは、SiO、SiO 、MgF 、ZnS、及び、Geのいずれか1種類以上の材料を多層蒸着したものであり、
    前記反射防止膜及び前記バンドパスフィルターは、透過特性として、3〜4.5μmの波長帯の間に透過率のピークを有し、
    前記透過窓は、光軸上から見て前記バンドパスフィルターよりも面積が大きく、
    前記センサーケースの前記天板ガラスに対向する面は、メッキを施されたことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記センサーケースの少なくとも一部に、非磁性材料を用いたことを特徴とする請求項に記載の加熱調理器。
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