JP6215175B2 - 生体信号増幅装置、及び生体信号送信装置 - Google Patents

生体信号増幅装置、及び生体信号送信装置 Download PDF

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Description

本発明は、脳波、心電位、筋電位等の生体信号を増幅する生体信号増幅装置等に関する。
従来、脳波計や心電計、筋電計等を用いて、脳波や心電位、筋電位等の生体信号を取得して増幅することが行われていた。なお、そのような生体信号の測定装置等において、電源周波数に由来するハムノイズを除去することが行われていた。例えば、アース電極を用いることによって、ハムノイズを除去することが行われていた(例えば、特許文献1参照)。具体的には、図10で示されるように、被検者に3個の電極を装着し、2個の電極は増幅のための端子に接続し、残りの1個の電極は装置のグランドに接続されることが行われていた。また、例えば、ノッチフィルタやバンドエリミネーションフィルタ等のフィルタを用いることによってハムノイズを除去することも行われていた(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−296214号公報 特開2005−124903号公報
しかしながら、上記従来例のように、フィルタを用いることによって特定の周波数のノイズを除去した場合には、その周波数の生体信号をも除去してしまうことになる。また、上記従来例のように、アース電極(不関電極)を用いた場合には、生体に電流が流れるため、測定装置からの電気ショックを生体(例えば、人間または実験動物)が受ける可能性があった。特に、測定装置のアース線が外れた場合には、感電の危険性が高まるという問題があった。
したがって、アース電極を用いることなく、ハムノイズを除去すると共に生体信号は除去しない生体信号増幅装置の開発が望まれていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、アース電極を用いることなく、商用電源の周波数に応じたハムノイズの除去による生体信号への影響を低減することができる生体信号増幅装置等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明による生体信号増幅装置は、生体信号が入力される第1及び第2の端子と、第1及び第2の端子の間の電圧を所定の割合で分圧する分圧器と、第1及び第2の端子に入力された生体信号の差分を、分圧器によって分圧された電圧であるグランド電圧を用いて増幅する差動増幅器と、第1及び第2の端子に入力されるハムノイズが相殺されるように、分圧器が分圧するグランド電圧を調整する調整部と、を備えたものである。
このような構成により、ノッチフィルタを用いることなく、第1及び第2の端子に入力されるハムノイズが相殺されるようにすることができる。その結果、商用電源の周波数に応じたノイズの除去を、その周波数帯域の生体信号を損なわずに実現できうる。また、アース電極が不要となるため、例えば、被検者や被検動物が感電しないようにすることができる。また、例えば、被検者や被検動物に装着する電極が2個になることによって、被検者や被検動物の負担を軽減することもできる。
また、本発明による生体信号増幅装置では、調整部は、差動増幅器の出力からハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出するバンドパスフィルタと、バンドパスフィルタによって抽出された信号を整流する整流器と、整流器によって整流された信号の直流成分を抽出する抽出器と、抽出器によって抽出された直流成分が小さくなるように、グランド電圧を調整する制御器と、を有し、差動増幅器は、生体信号に関する増幅を、当該制御器によって調整されたグランド電圧を用いて行ってもよい。
このような構成により、ノイズが適切に相殺されているかどうかを抽出器の出力を用いて知ることができる。そのため、その抽出器の出力を用いて、ノイズが適切に相殺されるように、分圧器を調整することができる。
また、本発明による生体信号増幅装置では、調整部は、差動増幅器の出力からハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出する第1のバンドパスフィルタと、第1の端子に入力された信号からハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出する第2のバンドパスフィルタと、第2のバンドパスフィルタによって抽出された信号を用いて、第1のバンドパスフィルタによって抽出された信号を同期検波する同期検波器と、同期検波器によって同期検波された信号の直流成分を抽出する抽出器と、抽出器によって抽出された直流成分を用いて、ハムノイズに応じた差動増幅器の出力が小さくなるように、グランド電圧を調整する制御器と、を有し、差動増幅器は、生体信号に関する増幅を、当該制御器によって調整されたグランド電圧を用いて行ってもよい。
このような構成により、ノイズが適切に相殺されているかどうかを抽出器の出力を用いて知ることができる。そのため、その抽出器の出力を用いて、ノイズが適切に相殺されるように、分圧器を調整することができる。
また、本発明による生体信号増幅装置では、第1の端子が接続される電極であり、生体に接触する電極である第1の電極から差動増幅器までの配線の長さ、及び第2の端子が接続される電極であり、生体に接触する電極である第2の電極から差動増幅器までの配線の長さは、それぞれ1メートル以下であってもよい。
有線の長さが長いほど、ハムノイズが混入しやすくなるが、このような構成により、ハムノイズの混入の可能性を低減することができるようになる。
また、本発明による生体信号増幅装置では、分圧器は、第1及び第2の端子の間の電圧を分圧した第1及び第2の電圧の一方を、生体信号の周波数よりも高い周波数で交互に選択することによって、第1及び第2の端子の間の電圧を分圧してもよい。
このような構成により、例えば、分圧器の回路規模を小さくすることができる。
また、本発明による生体信号増幅装置では、生体信号は、脳波、心電位、筋電位のいずれかであってもよい。
このような構成により、脳波等の極小信号に対して、ハムノイズを低減した適切な増幅を実現することができるようになる。
また、本発明による生体信号送信装置では、生体信号増幅装置と、差動増幅器の出力信号である送信信号を無線送信する送信部と、を備えたものである。
このような構成により、有線送信する場合と比較して、増幅後にハムノイズの影響を受けにくくすることができる。
また、本発明による生体信号送信装置では、送信部は、送信信号にパルス周波数変調を行うPFM変調器と、パルス周波数変調された信号を微分する微分器と、微分された信号にASK変調を行うASK変調器と、を有し、ASK変調された信号が無線送信されてもよい。
このような構成により、送信電力を低減することができるようになる。
本発明による生体信号増幅装置等によれば、商用電源の周波数に応じたノイズを除去する際の生体信号への影響を低減することができる。
本発明の実施の形態1による生体信号送信装置の構成を示す図 同実施の形態における分圧器の調整について説明するための図 同実施の形態における信号の一例を示す波形図 同実施の形態における送信部の構成を示すブロック図 同実施の形態における信号の一例を示す波形図 同実施の形態による生体信号送信装置の構成の他の一例を示す図 同実施の形態による生体信号増幅装置を用いた実験結果の一例を示す図 同実施の形態における分圧器の他の一例を示す図 同実施の形態における分圧器の制御信号の一例を示す波形図 従来例において被検者に装着される電極の位置の一例を示す図
以下、本発明による生体信号送信装置について、実施の形態を用いて説明する。なお、以下の実施の形態において、同じ符号を付した構成要素は同一または相当するものであり、再度の説明を省略することがある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1による生体信号送信装置について、図面を参照しながら説明する。本実施の形態による生体信号送信装置は、グラウンド電圧を自動調整することによって、商用電源の周波数に応じたハムノイズを除去するものである。
図1は、本実施の形態による生体信号送信装置1の構成を示すブロック図である。本実施の形態による生体信号送信装置1は、生体信号増幅装置2と、送信部16とを備える。
生体信号増幅装置2は、第1の端子11と、第2の端子12と、分圧器13と、差動増幅器14と、調整部15とを備える。
第1の端子11は、生体に接触する電極である第1の電極と電気的に接続されている。そして、第1の電極からの生体信号が入力される。なお、生体は、人間であってもよく、人間以外の動物であってもよい。その動物は、脊椎動物であってもよく、無脊椎動物であってもよい。脊椎動物は、例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ等の哺乳類であってもよく、爬虫類、両生類、魚類、鳥類であってもよい。また、生体信号は、脳波、心電位、筋電位のいずれかであってもよい。筋電位は、眼球の筋電位(眼電位)であってもよく、その他の筋電位であってもよい。
第2の端子12は、生体に接触する電極である第2の電極と電気的に接続されている。そして、第2の電極からの生体信号が入力される。なお、第1及び第2の電極が接触する生体は通常、同じである。
なお、第1及び第2の電極が生体に接触するとは、直接接触することであってもよく、電極のり等を介して接触することであってもよい。また、例えば、生体が人間以外の動物である場合に、電極は、生体内に埋め込まれる針やボルト等であってもよい。また、第1及び第2の電極は、増幅する対象である生体信号(例えば、脳波、心電位等)に応じて、生体の適切な箇所に装着されることが好適である。また、第1及び第2の電極と、第1及び第2の端子11,12とは、それぞれ導電性のケーブルで接続されるが、そのケーブルの長さは、短い方が好適である。商用電源から受けるハムノイズの影響を低減するためである。例えば、第1の電極から差動増幅器14までの配線の長さ、及び、第2の電極から差動増幅器14までの配線の長さは、それぞれ1メートル以下であることが好適であり、50センチメートル以下であることがより好適であり、30センチメートル以下であることがさらに好適である。
分圧器13は、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を所定の割合で分圧する。その分圧された電圧は、後述するように、差動増幅器14のグランド電圧として用いられる。なお、分圧器13は、例えば、可変抵抗器や電子ボリューム、減衰器(Attenuator)等によって実現されてもよい。また、分圧器13は、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を任意の割合で分圧できるものであってもよく、または、あらかじめ決められた複数の割合(通常、飛び飛びの割合となる)で分圧できるものであってもよい。また、その分圧の割合は、調整部15によって調整される。
差動増幅器14は、第1及び第2の端子11,12に入力された生体信号の差分を増幅する。その増幅の際に、差動増幅器14は、分圧器13によって分圧された電圧であるグランド電圧を用いて増幅を行う。なお、図1では、第1の端子11からの信号101が、正極入力となり、第2の端子12からの信号102が負極入力となる場合について示しているが、その逆であってもよい。なお、差動増幅器14が増幅する信号の周波数帯域は問わない。特定の周波数帯域の信号を増幅する場合には、差動増幅器14の前段に、所望の周波数帯域の信号を通過させるフィルタを設け、その周波数帯域の信号のみを増幅するようにしてもよい。その周波数帯域には、ハムノイズに応じた周波数、例えば50Hzや60Hzが含まれていてもよい。
調整部15は、第1及び第2の端子11,12に入力されるハムノイズが相殺されるように、分圧器13が分圧するグランド電圧を調整するものであり、差動増幅器21と、BPF22,23と、同期検波器24と、抽出器25と、制御器26とを備える。なお、そのグランド電圧の調整は、分圧器13における分圧割合を調整することによって行われる。
差動増幅器21は、第1の端子11に入力された信号101と、分圧器13によって分圧されたグランド電圧の信号103との差分を増幅する。なお、差動増幅器21において、第1の端子11からの信号101が正極入力となり、分圧された信号103が負極入力となっている。
BPF22,23は、ある周波数成分の信号のみを通過させるバンドパスフィルタである。その周波数は、商用電源の周波数、すなわちハムノイズに応じた周波数である。したがって、BPF22,23は、それぞれ商用電源の周波数に応じたノイズ成分を同期検波器24に入力することになる。例えば、BPF22,23は、50Hzの周波数成分の信号を抽出してもよく、60Hzの周波数成分の信号を抽出してもよく、50Hz,60Hzの両方の周波数成分の信号を抽出してもよく、50〜60Hzの周波数帯域の信号を抽出してもよい。BPF22は、第1の端子11に入力された信号から、ハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出する。なお、図1では、第1の端子11に入力された信号として、差動増幅器21の出力を用いている。BPF23は、差動増幅器14の出力信号から、ハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出する。なお、BPF22,23は、両方とも同じ周波数成分の信号を抽出するものであってもよい。
同期検波器24は、BPF22によって抽出された信号を用いて、BPF23によって抽出された信号を同期検波する。BPF22によって抽出された信号、すなわち、第1の端子11に入力された信号のノイズ成分は、参照信号として用いられる。同期検波器24は、例えば、参照信号と、BPF23を通過した信号とを掛け合わせるものであってもよい。
抽出器25は、同期検波器24によって同期検波された信号107の直流成分を抽出する。抽出器25は、例えば、信号107のうち直流成分のみを通過させるローパスフィルタであってもよく、移動平均処理を行う回路であってもよい。この抽出器25を用いることにより、BPF22,23を通過した信号に、生体信号の成分が含まれていたとしても、それに応じた調整が行われないようにすることができる。仮にBPF22,23を通過した信号に生体信号の成分が含まれていたとしても、それがハムノイズのように一定周期の信号であることはないと考えられ、この抽出器25によって、そのような生体信号の成分を除去できると考えられるからである。
制御器26は、抽出器25によって抽出された直流成分を用いて、ハムノイズに応じた差動増幅器14の出力が小さくなるように、グランド電圧を調整する。すなわち、制御器26は、商用電源の周波数に応じたノイズ成分が少なくなるように、分圧器13の分圧の割合を調整する。具体的には、制御器26は、抽出器25によって抽出された直流成分が0に近づくように、グランド電圧を調整する。差動増幅器14は、その調整後のグランド電圧を用いて生体信号の増幅を行うことになる。なお、その調整は、ハムノイズの成分が0に近づくように行われるが、例えば、分圧器13による分圧の割合が離散的な値しか取り得ない場合には、ハムノイズの成分が0にならないこともあり得る。したがって、調整部15が分圧器13の分圧の割合を調整することによって、第1及び第2の端子11,12に入力されるハムノイズが相殺されることになるが、その相殺は、完全な相殺であってもよく、または、出力されるハムノイズ成分を小さくする意味における相殺であってもよい。なお、具体的な制御方法については後述する。
なお、調整部15による調整は、通常、第1及び第2の端子11,12に生体信号が入力されている際にダイナミックに行われるものとする。後述するように、第1及び第2の端子11,12から入力されるハムノイズ成分を相殺するために好適な分圧の割合は、絶えず変化しうるものだからである。
また、調整部15に含まれる構成のうち、MCU(マイクロコントローラ)によって実現可能な構成は、MCUによって実現されてもよい。
ここで、分圧器13の分圧割合を調整する方法について、図1,図2,図3を参照しながら説明する。図2は、分圧に関する回路構成を示す図である。なお、図2では、送信部16や差動増幅器21に関する配線は省略している。図3は、生体信号増幅装置2における各信号を示す波形図である。図2において、被検者の生体信号を発生する箇所から第1及び第2の端子11,12までの間にも、電極の接触点や電極のり等に関する抵抗が存在する。その抵抗値は不明であり、被検者(または被検動物)の動きや温度等に応じて変化しうるものであるが、ここでは、図2で示されるように、それらをそれぞれR,Rとする。また、分圧器13は、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を、R:Rの割合に分圧するものとする。また、第1の電極側(第1の端子11側)に入力される生体信号の電圧をV、ハムノイズの電圧をen1とし、第2の電極側(第2の端子12側)に入力される生体信号の電圧をV、ハムノイズの電圧をen2とすると、信号101のGND基準の電圧は、(V+en1)×R/(R+R)となり、信号102のGND基準の電圧は、(V+en2)×R/(R+R)となる。また、差動増幅器14の増幅率をKとすると、信号105の電圧は、K×{(V+en1)×R/(R+R)−(V+en2)×R/(R+R)}となる。ここで、第1及び第2の端子11,12から入力されるハムノイズ成分は同位相であると考えられる。そのことについて簡単に説明する。ハムノイズの周波数は、通常、50Hzまたは60Hzであるため、波長は、5000〜6000km程度となる。そのような非常に長い波長と比較すると、2個の電極間の距離は十分無視できる長さとなる。そのため、第1及び第2の電極(第1及び第2の端子11,12)から入力されるハムノイズ成分は同位相であると見なしても問題ないと考えられる。したがって、ハムノイズの成分が相殺されるようにするためには、en1×R/(R+R)=en2×R/(R+R)となるようにすればよい。なお、前述のように、抵抗R,Rは不明であり、また通常、en1≠en2であるが、差動増幅器14から出力されるハムノイズが低減されるように分圧割合を調整することによって、en1×R/(R+R)と、en2×R/(R+R)とを一致させる、または近似させることができ、両端子から入力されるハムノイズを相殺することができるようになる。次に、その具体的な処理について説明する。
図3(a)は、第1の端子11に入力された信号101のハムノイズ成分、第2の端子12に入力された信号102のハムノイズ成分を示す波形図である。また、差動増幅器21には信号101,103が入力され、両信号の差分に応じた信号が出力される。また、その差動増幅器21の出力(GND基準の信号101)からハムノイズに対応する周波数成分を抽出した信号104が、BPF22から出力される。なお、信号103のハムノイズ成分は、図3(a)で示される信号101,102のハムノイズ成分をR:Rの割合に分圧したものとなるため、信号101,103を差動増幅してハムノイズ成分を抽出した信号104は、図3(b)で示されるようになる。また、差動増幅器14に信号101〜103が入力され、信号103を基準とした信号101と、信号103を基準とした信号102との差分に比例した信号105が出力される。その信号105から、ハムノイズに対応する周波数成分を抽出した信号106がBPF23から出力される。図3(c)は、その信号106を示す波形図である。また、同期検波器24によって信号104,106のかけ算が行われ、図3(d)で示される信号107が出力される。そして、抽出器25によって、信号107の直流成分である信号108が抽出される。図3(e)は、その信号108を示す波形図である。以上の説明からわかるように、信号101,102のハムノイズ成分の電圧が一致したときに、第1及び第2の端子11,12から入力されるハムノイズが相殺されることになり、また信号108が0になる。したがって、制御器26は、信号108の電圧がプラスである場合には、Rが小さくなり、Rが大きくなるように分圧器13の分圧割合を調整すればよいことになる。その調整によって、信号108は小さくなる。一方、信号108の電圧がマイナスになった場合には、制御器26は、Rが大きくなり、Rが小さくなるように分圧器13の分圧割合を調整すればよいことになる。このようにして、第1及び第2の端子11,12にそれぞれ入力されるハムノイズ成分が相殺されるように分圧割合を調整することができる。
なお、電極の抵抗R,Rは、電極の種類等によっても異なるが、例えば、1kΩから数MΩ程度である。したがって、分圧器13の抵抗(R+R)は、それらよりも十分大きな値となるように設定されてもよい。例えば、分圧器13の抵抗(R+R)は、10MΩ以上に設定されてもよく、100MΩ以上に設定されてもよく、または、適切にハムノイズを除去できるその他の値に設定されてもよい。
送信部16は、差動増幅器14の出力信号105である送信信号を無線送信する。その送信部16は、図4で示されるように、PFM変調器31と、微分器32と、ASK変調器33と、電力増幅器34とを備える。なお、送信部16は、電波を送信してもよく、赤外光等を送信してもよい。本実施の形態では、前者の場合について主に説明する。また、送信対象の送信信号は、AD変換後のデジタル信号であってもよく、または、AD変換前のアナログ信号であってもよい。また、送信部16が送信信号を無線送信する場合に、生体信号送信装置1は、図示しないバッテリから供給される電力によって動作してもよい。また、生体信号が無線送信される場合には、有線送信される場合と比較して、ハムノイズの影響を低減することができる。ハムノイズの影響を受ける有線ケーブルを用いないで生体信号を送信できるからである。なお、差動増幅器14から送信部16までの配線や、送信部16内の配線、送信部16からアンテナまでの配線も短いことが好適である。ハムノイズの影響が少なくなるようにするためである。
PFM変調器31は、生体信号増幅装置2の出力である送信信号にパルス周波数変調を行う。そのパルス周波数変調によって、送信信号が、例えば、図5(a)で示されるように、パルス幅が一定であり、そのパルスの送信間隔(周波数)が変化する信号201に変換される。
微分器32は、パルス周波数変調された信号を微分する。その微分によって、例えば、パルス周波数変調された信号201が、図5(b)で示される信号202に変換される。
ASK変調器33は、微分された信号にASK変調(振幅偏移変調)を行う。そのASK変調によって、例えば、微分後の信号202が、図5(c)で示されるように、信号202がハイである期間(閾値以上である期間)だけ、搬送波が存在する信号203に変換される。具体的には、信号202がハイのときだけONになるスイッチを用いて、搬送波を送信するようにしてもよい。このASK変調によって、信号202がハイでない期間には信号が送信されないことになり、送信電力を削減することができる。
電力増幅器34は、ASK変調後の信号203の電力を増幅し、その増幅後の信号をアンテナに送る。そのようにして、生体信号送信装置1から生体信号に応じたASK変調後の送信信号が無線送信されることになる。
なお、生体信号送信装置1から送信された送信信号を復調する際には、変調時と逆の処理を行うことによって、PFM変調後の信号201を再現することができる。具体的には、受信信号において搬送波の存在する位置から、PFM変調後の信号の立ち上がり時点を知ることができ、またPFM変調におけるパルス幅は既知であるため、PFM変調後の信号201を再現できる。そして、その信号201について、PFM復調を行うことによって、増幅後の生体信号を得ることができる。
また、図1の生体信号増幅装置2では、同期検波等を行う場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、アンプの出力信号におけるハムノイズ成分が小さくなるように分圧器13による分圧割合を調整するようにしてもよい。図6は、そのような生体信号送信装置1の構成を示す図である。図6の生体信号送信装置1において、生体信号増幅装置2の調整部15以外の構成及び動作は、上述したものと同様のものであり、その説明を省略する。図6において、生体信号増幅装置2が有する調整部15は、BPF23と、整流器41と、抽出器42と、制御器43とを備えている。BPF23は、上述したものと同様のものであり、差動増幅器14の出力信号からハムノイズ成分を抽出する。
整流器41は、BPF23によって抽出された信号を整流する。その整流は、例えば、全波整流であってもよく、半波整流であってもよい。
抽出器42は、整流器41によって整流された信号の直流成分を抽出する。抽出器42は、上述した抽出器25と同様のものであり、例えば、整流後の信号のうち直流成分のみを通過させるローパスフィルタであってもよく、移動平均処理を行う回路であってもよい。
制御器43は、抽出器42によって抽出された直流成分が小さくなるように、グランド電圧を調整する。そのため、制御器43は、調整前における抽出器42からの出力電圧を保持しておいてもよい。そして、制御器43は、分圧割合をある方向に変化させ、その変化によって抽出器42の出力電圧が調整前と比較して0に近づいた場合には、分圧割合を続けてその方向に変化させ、その変化によって抽出器42の出力電圧が調整前と比較して0から遠くなった場合には、分圧割合を逆の方向に変化させてもよい。具体的には、制御器43はまず、Rが大きくなるように(または小さくなるように)分圧割合を調整する。次に、その調整後における抽出器42からの出力電圧と、保持していた調整前の出力電圧とを比較し、調整後の出力電圧のほうが0に近づいているのであれば、同様の調整、すなわちRを大きくする調整(またはRを小さくする調整)を繰り返して行う。一方、調整後の出力電圧のほうが0から離れているのであれば、その調整によってハムノイズ成分が大きくなったことになるため、制御器43は、逆の方向に分圧割合を調整する。すなわち、制御器43は、Rを小さくする調整(またはRを大きくする調整)を行う。そのようなフィードバック制御によって、第1及び第2の端子11,12に入力されたハムノイズの成分が相殺されるように分圧器13の分圧割合を調整することができ、ハムノイズを低減することができる。なお、そのフィードバック制御が発散しないようにするため、例えば、抽出器42からの出力電圧の絶対値に応じて、分圧割合の変化量(例えば、抵抗Rの変化量)を調整するようにしてもよい。すなわち、制御器43は、抽出器42からの出力電圧の絶対値が小さくなるほど、1回あたりの変化量が小さくなるフィードバック制御を行ってもよい。
(実験例)
図6で示される生体信号増幅装置2を用いてハムノイズの低減を確認する実験を行った。その実験においては、被検者の太ももに、第1及び第2の端子11,12に接続された2個の電極を装着し、同じ脚の膝から下に、電気コードを何回も巻き付けて、その電気コードに交流電流を流した。なお、その電気コードによって、電気毛布を膝から下にかけたときと同じ状況を再現したことになる。図7は、そのような状況における差動増幅器14の出力信号を示す波形図である。なお、この実験では、差動増幅器14による増幅率を2000倍とした。図7の「調整開始」時点よりも以前(左側)では、調整部15を動作させていないため、多くのハムノイズが観測されている。一方、「調整開始」時点において調整部15を動作させると、その調整によってハムノイズが低減されていることがわかる。すなわち、本実施の形態による生体信号増幅装置2によって、生体信号からハムノイズを適切に除去できることが確認された。
以上のように、本実施の形態による生体信号送信装置1によれば、分圧器13の分圧割合を調整することによって、第1及び第2の端子11,12に入力されるハムノイズが相殺されるようにすることができる。その結果、生体信号に含まれるハムノイズを低減させることができ、より精度の高い生体信号の解析が可能となる。特に、脳波や眼球の筋電位は微弱であるため、ハムノイズの影響が大きくなるが、そのような状況においてもハムノイズを適切に除去することができる。例えば、電気毛布を使用している被検者の生体信号を測定する際には、ハムノイズの影響が大きくなるが、そのような状況でも、生体信号を適切に測定することができるようになる。また、従来はノッチフィルタ等を用いることによって、生体信号からハムノイズに応じた周波数成分を除去していたため、その周波数成分の生体信号の情報が損なわれることになっていた。一方、本実施の形態による生体信号増幅装置2では、そのようなノッチフィルタ等を用いないでハムノイズを除去できるため、ハムノイズの周波数帯域に応じた生体信号も、解析等に用いることができることになる。また、アース電極を用いることなく生体信号を増幅できるため、被検者や被検動物の感電を防止することができる。また、被検者や被検動物に装着される電極数を少なくすることができるため、被検者等に対するストレスを低減することができ、その結果、より自然な状態での生体信号の測定が可能となる。また、送信部16において、PFM変調、微分、ASK変調を行った場合には、送信電力を低減することができる。その結果、バッテリを交換することなく、より長期間の生体信号の送信を実現することができる。
なお、本実施の形態では、送信部16が図4で示される構成を有する場合について説明したが、そうでなくてもよい。送信電力を削減することがそれほど重要でない場合には、別の構成の送信部を用いて生体信号の送信を実現してもよい。
また、本実施の形態では、生体信号が無線送信される場合について説明したが、そうでなくてもよい。生体信号は、有線で送信されてもよいことは言うまでもない。したがって、生体信号送信装置1以外において、生体信号増幅装置2が用いられてもよい。
また、本実施の形態では、調整部15が、図1及び図6で示される構成である場合について説明したが、結果として、第1及び第2の端子11,12に入力されるハムノイズを相殺するように調整することができるのであれば、調整部15がそれら以外の構成であってもよいことは言うまでもない。
また、本実施の形態では、分圧器13が、図1等で示されるように、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を、電圧降下の位置を選択することによって所望の割合に分圧する場合について説明したが、そうでなくてもよい。第1及び第2の端子11,12の間の電圧を分圧することができるのであれば、分圧器13の構成は、それに限定されない。分圧器13は、例えば、図8で示される構成であってもよい。図8において、分圧器13は、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を分圧する、直列接続された抵抗R11,R12,R13と、分圧後のノード121の電圧(以下、「第1の電圧」と呼ぶことがある)と、分圧後のノード122の電圧(以下、「第2の電圧」と呼ぶことがある)との一方を交互に選択するスイッチSW1,SW2とを備える。そのスイッチSW1,SW2によって選択された電圧が、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を分圧したものとなり、差動増幅器14のグランド電圧として用いられる。抵抗R11,R13の大きさ(抵抗値)は、同じであってもよく、または、そうでなくてもよい。ここでは、両者が同じである場合について主に説明する。また、抵抗R12の抵抗値は、抵抗R11,R13と比較して小さくてもよく、または、そうでなくてもよい。ここでは、前者の場合について主に説明する。抵抗R11,R13の大きさが、抵抗R12と比較して大きいことによって、スイッチSW1,SW2の切り替えで発生したノイズが生体信号に与える影響を小さくすることができる。例えば、抵抗R11,R13は、それぞれ10MΩであり、抵抗R12は、2MΩであってもよい。なお、図8で示される分圧器13は、厳密には、第1及び第2の端子11,12の間の電圧を任意の割合に分圧できるものではなく、第1及び第2の電圧を分圧するものとなる。すなわち、分圧可能なレンジが、第1及び第2の端子11,12の間の電圧よりも狭くなっている。その分圧可能なレンジは、抵抗R11,R13と、抵抗R12との大きさに応じて決定されるため、分圧可能なレンジを増やしたい場合には、例えば、抵抗R12の抵抗値を大きくしたり、抵抗R11,R13の抵抗値を小さくしたりすればよいことになる。なお、スイッチSW1,SW2としては、例えば、FET等の半導体スイッチを用いることが好適である。また、図8では、2個のスイッチSW1,SW2を用いて分圧を行う場合について示しているが、結果として、第1及び第2の電圧を分圧できるのであれば、スイッチの個数は問わない。
次に、図8で示される分圧器13のスイッチSW1,SW2によって第1及び第2の電圧の一方を交互に選択する方法について説明する。図9の波形図で示されるように、スイッチSW1がONの場合にはスイッチSW2はOFFとなり、スイッチSW1がOFFの場合にはスイッチSW2はONとなるように各スイッチSW1,SW2を制御するものとする。その結果、差動増幅器14のグランド電圧は、スイッチSW1,SW2によって選択された第1または第2の電圧となる。なお、各スイッチSW1,SW2のON,OFFの一周期「T3(s)」は一定であり、その周期T3に応じた周波数(=1/T3)は、第1及び第2の端子11,12に入力される生体信号の周波数よりも高いものとする。例えば、生体信号が脳波である場合には、その周波数は、0.5〜100Hz程度である。したがって、スイッチSW1,SW2の切り替えの周波数(=1/T3)は、例えば、10kHz程度であってもよい。そのようにすることで、一周期におけるON,OFFの割合に応じた分圧を実現することができる。例えば、図9で示されるように、スイッチSW1の一周期におけるOFFの期間がT1(s)であり、ONの期間がT2(s)であるとすると、分圧後の電圧(=グランド電圧)は、第1及び第2の電圧がT2:T1の割合で分圧された値となる。なお、図9で示されるようにスイッチSW1,SW2を制御するスイッチ制御部(図示せず)は、分圧器13が有していてもよく、または、調整部15が有していてもよい。前者の場合には、調整部15は、グランド電圧の増加または減少に関する指示を分圧器13に出力することになり、その指示に応じて、スイッチ制御部が各スイッチSW1,SW2を制御することになる。一方、後者の場合には、調整部15が有しているスイッチ制御部(例えば、制御器26,43に含まれていてもよい)が、第1及び第2の端子11,12に入力されるハムノイズが相殺されるように、各スイッチSW1,SW2を制御することになる。なお、分圧器13が分圧するグランド電圧の調整は、期間T1,T2を変更することによって行われる。また、ここでは、周期T3(=T1+T2)が不変である場合について説明したが、そうでなくてもよい。例えば、期間T1及びT2の一方を一定にし、他方を変更することによって、分圧される電圧を調整してもよい。その場合には、T3は変化することになる。このように、分圧器13を抵抗R11,R12,R13と、スイッチSW1,SW2とによって構成すると、可変抵抗器や電子ボリューム等で構成した分圧器13と比較して、例えば、回路規模を1/100程度にすることもでき、生体信号増幅装置2を小型化することができる。
また、上記実施の形態において、各処理または各機能は、単一の装置または単一のシステムによって集中処理されることによって実現されてもよく、または、複数の装置または複数のシステムによって分散処理されることによって実現されてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素間で行われる情報の受け渡しは、例えば、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に異なるものである場合には、一方の構成要素による情報の出力と、他方の構成要素による情報の受け付けとによって行われてもよく、または、その情報の受け渡しを行う2個の構成要素が物理的に同じものである場合には、一方の構成要素に対応する処理のフェーズから、他方の構成要素に対応する処理のフェーズに移ることによって行われてもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素が実行する処理に関係する情報、例えば、各構成要素が受け付けたり、取得したり、選択したり、生成したり、送信したり、受信したりした情報や、各構成要素が処理で用いる閾値や数式、設定値等の情報等は、上記説明で明記していなくても、図示しない記録媒体において、一時的に、または長期にわたって保持されていてもよい。また、その図示しない記録媒体への情報の蓄積を、各構成要素、または、図示しない蓄積部が行ってもよい。また、その図示しない記録媒体からの情報の読み出しを、各構成要素、または、図示しない読み出し部が行ってもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素等で用いられる情報、例えば、各構成要素が処理で用いる閾値や各種の設定値等の情報がユーザによって変更されてもよい場合には、上記説明で明記していなくても、ユーザが適宜、それらの情報を変更できるようにしてもよく、または、そうでなくてもよい。それらの情報をユーザが変更可能な場合には、その変更は、例えば、ユーザからの変更指示を受け付ける図示しない受付部と、その変更指示に応じて情報を変更する図示しない変更部とによって実現されてもよい。その図示しない受付部による変更指示の受け付けは、例えば、入力デバイスからの受け付けでもよく、通信回線を介して送信された情報の受信でもよく、所定の記録媒体から読み出された情報の受け付けでもよい。
また、上記実施の形態において、各構成要素は専用のハードウェアにより構成されてもよく、または、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、プログラムを実行することによって実現されてもよい。例えば、ハードディスクや半導体メモリ等の記録媒体に記録されたソフトウェア・プログラムをCPU等のプログラム実行部が読み出して実行することによって、各構成要素が実現されうる。その実行時に、プログラム実行部は、記憶部や記録媒体にアクセスしながらプログラムを実行してもよい。また、そのプログラムは、所定の記録媒体(例えば、磁気ディスクや半導体メモリなど)に記録されたプログラムが読み出されることによって実行されてもよい。また、そのプログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、または分散処理を行ってもよい。
また、本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上より、本発明による生体信号送信装置等によれば、ハムノイズの影響を低減できるという効果が得られ、例えば、脳波計や心電計等として有用である。
1 生体信号送信装置
2 生体信号増幅装置
11 第1の端子
12 第2の端子
13 分圧器
14、21 差動増幅器
15 調整部
16 送信部
22、23 BPF(バンドパスフィルタ)
24 同期検波器
25、42 抽出器
26、43 制御器
31 PFM変調器
32 微分器
33 ASK変調器
34 電力増幅器
41 整流器

Claims (8)

  1. 生体信号が入力される第1及び第2の端子と、
    前記第1及び第2の端子の間の電圧を所定の割合で分圧する分圧器と、
    前記第1及び第2の端子に入力された生体信号の差分を、前記分圧器によって分圧された電圧であるグランド電圧を用いて増幅する差動増幅器と、
    前記第1及び第2の端子に入力されるハムノイズが相殺されるように、前記分圧器が分圧するグランド電圧を調整する調整部と、を備えた生体信号増幅装置。
  2. 前記調整部は、
    前記差動増幅器の出力からハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出するバンドパスフィルタと、
    前記バンドパスフィルタによって抽出された信号を整流する整流器と、
    前記整流器によって整流された信号の直流成分を抽出する抽出器と、
    前記抽出器によって抽出された直流成分が小さくなるように、前記グランド電圧を調整する制御器と、を有し、
    前記差動増幅器は、生体信号に関する増幅を、当該制御器によって調整されたグランド電圧を用いて行う、請求項1記載の生体信号増幅装置。
  3. 前記調整部は、
    前記差動増幅器の出力からハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出する第1のバンドパスフィルタと、
    前記第1の端子に入力された信号からハムノイズに応じた周波数成分の信号を抽出する第2のバンドパスフィルタと、
    前記第2のバンドパスフィルタによって抽出された信号を用いて、前記第1のバンドパスフィルタによって抽出された信号を同期検波する同期検波器と、
    前記同期検波器によって同期検波された信号の直流成分を抽出する抽出器と、
    前記抽出器によって抽出された直流成分を用いて、ハムノイズに応じた差動増幅器の出力が小さくなるように、前記グランド電圧を調整する制御器と、を有し、
    前記差動増幅器は、生体信号に関する増幅を、当該制御器によって調整されたグランド電圧を用いて行う、請求項1記載の生体信号増幅装置。
  4. 前記第1の端子が接続される電極であり、生体に接触する電極である第1の電極から前記差動増幅器までの配線の長さ、及び前記第2の端子が接続される電極であり、前記生体に接触する電極である第2の電極から前記差動増幅器までの配線の長さは、それぞれ1メートル以下である、請求項1から請求項3のいずれか記載の生体信号増幅装置。
  5. 前記分圧器は、前記第1及び第2の端子の間の電圧を分圧した第1及び第2の電圧の一方を、前記生体信号の周波数よりも高い周波数で交互に選択することによって、前記第1及び第2の端子の間の電圧を分圧する、請求項1から請求項4のいずれか記載の生体信号増幅装置。
  6. 前記生体信号は、脳波、心電位、筋電位のいずれかである、請求項1から請求項5のいずれか記載の生体信号増幅装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか記載の生体信号増幅装置と、
    前記差動増幅器の出力信号である送信信号を無線送信する送信部と、を備えた生体信号送信装置。
  8. 前記送信部は、
    前記送信信号にパルス周波数変調を行うPFM変調器と、
    前記パルス周波数変調された信号を微分する微分器と、
    前記微分された信号にASK変調を行うASK変調器と、を有し、
    前記ASK変調された信号が無線送信される、請求項7記載の生体信号送信装置。
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