JP6212979B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は熱処理により着色する化合物を用いた樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、半導体素子の表面保護膜や層間絶縁膜、有機エレクトロルミネッセンンス(Electroluminescence:以下ELと記す)素子の絶縁層、有機EL素子を用いた表示装置の駆動用薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下TFTと記す)基板の平坦化膜、回路基板の配線保護絶縁膜、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜、回路基板用ソルダーレジストなどの用途に適した樹脂組成物に関する。
ポリイミドやベンゾオキサゾールを含む組成物を硬化させて得られる硬化膜は、半導体素子や表示装置の絶縁膜や保護膜、平坦化膜などに広く使用されている。その中で表示装置では、例えば有機ELディスプレイの絶縁層や液晶ディスプレイのブラックマトリクスなどの用途において、コントラストを向上させるために硬化膜の透過率を低くすることが求められている。また、表示素子の駆動用TFTへの光の進入による誤作動や、リーク電流などを防ぐために、有機ELディスプレイの絶縁層や有機ELディスプレイのTFT基板上に設けられる平坦化膜にも透過率を低くすることが求められる。
硬化膜においては400nmより大きい可視光領域の透過率を低下させる技術としては、例えば、液晶ディスプレイ用ブラックマトリクス材料やRGBペースト材料にみられるように、樹脂組成物にカーボンブラックや有機・無機顔料、染料などの着色剤を添加する方法が挙げられる。これら着色剤を含有する樹脂組成物は400〜450nmの露光波長域に吸収があるため、光を膜底部にまで到達させて感光化するポジ型感光性樹脂組成物として用いることは困難であり、膜を表面から光硬化させるネガ型感光性樹脂組成物としての使用が一般的である。
ポジ型感光性樹脂組成物において硬化膜の透過率を低下させる技術としては、例えば、アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド化合物、およびロイコ色素と顕色剤などの発色組成物を含有するポジ型放射線性樹脂組成物(例えば、特許文献1参照)、熱を加えると黒色になる感熱性材料が予め添加されている感光性樹脂(例えば、特許文献2参照)、アルカリ可溶性樹脂、キノンジアジド化合物、加熱により発色し、350nm以上700nm以下に吸収極大を示す熱発色性化合物および350nm以上500nm未満に吸収を持たず500nm以上750nm以下に吸収極大を持つ化合物を含むポジ型感光性樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体とジヒドロキシナフタレンおよび特定の構造を有する熱架橋剤を含有し、硬化前の樹脂膜の透過率を維持しながら、硬化膜の可視光領域における透過率を低下させることを特徴とする樹脂組成物(例えば、特許文献4参照)などがある。これらは、熱などのエネルギーにより発色する発色性化合物を用いることにより、硬化前の樹脂膜の露光波長域における透過率を高く保ちながら、硬化膜の透過率を低下させる技術である。そのため、樹脂組成物にポジ型、ネガ型両方の感光性を付与することができ、汎用性が高い。しかしながらこれらの技術では、硬化膜の透過率の低下について、まだ十分とは言えないものであった。
特開2008−122501号公報 特開平10−170715号公報 特開2004−326094号公報 WO2010/87238号公報
本発明は硬化前の樹脂膜の透過率を維持しながら、硬化膜の可視光領域における透過率をより低下することができる樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は以下の1〜6に示す通りである。
1.(a)一般式(1)で表されるアミド酸および(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含有することを特徴とする樹脂組成物。
Figure 0006212979
(一般式(1)中、Rは炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基または炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH−が−NH−、−NHCO−、−O−もしくは−S−により置換された基の水素原子がフルオロアルキル基、水酸基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基を示す。R’は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。nは1〜3の整数、oは1〜4の整数を示す。)
2.前記一般式(1)で表されるアミド酸のRが、少なくとも1つの芳香環を有することを特徴とする前記1に記載の樹脂組成物。
3.前記一般式(1)で表されるアミド酸のRが、下記構造式で表される構造のいずれかであることを特徴とする前記1に記載の樹脂組成物。
Figure 0006212979
Figure 0006212979
Figure 0006212979
(構造式中、J、Jは直接結合、−CO−、−COO−、−CONH−、−CH−、−C−、−O−、−C−、−C−、−C13−、−SO−、−S−、−Si(CH−、−O−Si(CH−O−、−C−、−C−O−C−、−C−C−C−または−C−C−C−を示す。R〜R、Rは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、Rは水素原子または炭素数1〜20の1価のアルキル基を示す。)
4.前記(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体が、一般式(2)で表される構造単位を主成分とするポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含むことを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
Figure 0006212979
(RおよびR10はそれぞれ同一であっても異なるものが混在していてもよく、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基または炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基を示す。R’は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。R11、R12はそれぞれ同一であっても、異なるものが混在していてもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示す。pおよびqはそれぞれ0〜4の整数、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示す。)
5.さらに(c)光酸発生剤を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
6.さらに(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする前記1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
本発明によれば、硬化前の樹脂膜の透過率を維持しながら、硬化膜の可視光領域における透過率を低下させることができる樹脂組成物を得ることができる。
TFT基板の断面図 実施例1の組成物のキュア前後の透過スペクトル 比較例2の組成物のキュア前後の透過スペクトル
以下、本発明を詳細に説明する。
<(a)一般式(1)で表されるアミド酸>
本発明の樹脂組成物で用いられるアミド酸は一般式(1)で表されるものであり、アミド基、カルボキシル基を有するアミド酸である。
Figure 0006212979
一般式(1)中、Rは炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基または炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH−が−NH−、−NHCO−、−O−もしくは−S−により置換された基の水素原子がフルオロアルキル基、水酸基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基を示す。R’は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。nは1〜3の整数、oは1〜4の整数を示し、2〜4の整数であることが好ましく、3〜4の整数であることがより好ましく、4であることが最も好ましい。
また前記一般式(1)で表されるアミド酸のRが、少なくとも1つの芳香環を有することが好ましい。これにより熱処理により閉環したイミド構造のHOMOまたはそれに近い被占軌道から、LUMOまたはそれに近い空軌道への電子遷移、ずなわちCT吸収が可視光領域に相当するエネルギーで起こるため、対応する領域の透過率が低下する。
また前記一般式(1)で表されるアミド酸のRが、下記構造式で表される構造のいずれかであることが好ましい。これにより、生産性が高く、また汎用溶剤への溶解性が高いアミド酸が合成できる。
Figure 0006212979
Figure 0006212979
Figure 0006212979
(構造式中、J、Jは直接結合、−CO−、−COO−、−CONH−、−CH−、−C−、−O−、−C−、−C−、−C13−、−SO−、−S−、−Si(CH−、−O−Si(CH−O−、−C−、−C−O−C−、−C−C−C−または−C−C−C−を示す。R〜R、Rは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、Rは水素原子または炭素数1〜20の1価のアルキル基を示す。)
<一般式(1)で表されるアミド酸の製造方法>
一般式(1)で表されるアミド酸は、アミノ基を持つ化合物と酸無水物基を1つ持つ化合物を用いて、また必要に応じてさらにエステル化剤も用いることにより得ることができるが、その他にも公知のアミド酸またはアミド酸エステル化合物の製造方法に準じて製造することができる。
<アミノ基を持つ化合物>
アミド酸の製造に用いられるアミノ基を持つ化合物は、少なくともアミノ基を1つ以上有している化合物であり、モノアミンやジアミン、トリアミンを用いることができる。
<モノアミン>
モノアミンの好ましい骨格構造として単環芳香族化合物としてはヘテロ環構造も含めるとベンゼン、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、フラン、ピロール、チオフェン、インドール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾール、チアゾールなどが挙げられる。
また、縮合多環芳香族化合物としてはヘテロ環構造も含めるとペンタレン、インデン、ナフタレン、アズレン、ヘプタレン、オクタレンなどの炭素縮合二環系、as−インダセン、s−インダセン、ビフェニレン、アセナフチレン、フルオレン、フェナントレン、アントラセンなどの炭素縮合三環系、トリンデン、フルオランテン、アセフェナントリレン、アセアントリレン、トリフェニレン、ピレン、クリセン、テトラフェン、ナフタセンなどの炭素縮合四環系、ピセン、ペリレン、ペンタフェン、ペンタセン、テトラフェニレンなどの炭素縮合五環系、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、インドール、ベンゾイミダソール、ベンゾチアゾール、プリン、キノリン、イソキノリン、シノリン、キノキサリンなどの縮合ヘテロ二環系、ジベンゾフラン、カルバゾール、アクリジン、1,10−フェナントロリンなどの縮合ヘテロ三環系などが挙げられる。
具体的なモノアミンとしては、アニリン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノール、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、2,4−ジエチニルアニリン、2,5−ジエチニルアニリン、2,6−ジエチニルアニリン、3,4−ジエチニルアニリン、3,5−ジエチニルアニリン、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、3−アミノ−O−トルイック酸、アメライド、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−アミノテレフタル酸、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンズアニリド
2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−アミノピリジン4−カルボン酸、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、2−アミノピリジン−5−スルホン酸、3−アミノチオフェン、4−アミノインドール、4−アミノ−N−メチルインドール、5−アミノインドール、6−アミノインドール、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、4−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、5−アミノ−8−メルカプトキノリン、4−アミノ−8−メルカプトキノリン、1−ヒドロキシ−8−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−ヒドロキシナフタレン、1−カルボキシ−8−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−4−アミノナフタレン、1−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−カルボキシ−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−カルボキシナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−4−アミノナフタレン、2−カルボキシ−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−8−アミノナフタレン、1−メルカプト−7−アミノナフタレン、1−メルカプト−6−アミノナフタレン、1−メルカプト−5−アミノナフタレン、1−メルカプト−4−アミノナフタレン、1−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−メルカプト−2−アミノナフタレン、1−アミノ−7−メルカプトナフタレン、2−メルカプト−7−アミノナフタレン、2−メルカプト−6−アミノナフタレン、2−メルカプト−5−アミノナフタレン、2−メルカプト−4−アミノナフタレン、2−メルカプト−3−アミノナフタレン、1−アミノ−2−メルカプトナフタレン、3−アミノ−4,6−ジメルカプトピリミジン、1−エチニル−2−アミノナフタレン、1−エチニル−3−アミノナフタレン、1−エチニル−4−アミノナフタレン、1−エチニル−5−アミノナフタレン、1−エチニル−6−アミノナフタレン、1−エチニル−7−アミノナフタレン、1−エチニル−8−アミノナフタレン、2−エチニル−1−アミノナフタレン、2−エチニル−3−アミノナフタレン、2−エチニル−4−アミノナフタレン、2−エチニル−5−アミノナフタレン、2−エチニル−6−アミノナフタレン、2−エチニル−7−アミノナフタレン、2−エチニル−8−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,5−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,6−ジエチニル−2−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−1−アミノナフタレン、3,7−ジエチニル−2−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−1−アミノナフタレン、4,8−ジエチニル−2−アミノナフタレン、
2−アミノニコチン酸、4−アミノニコチン酸、5−アミノニコチン酸、6−アミノニコチン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノイミダゾール、2−アミノフルオレン、9−アミノフルオレン、2−アミノ−9−フルオレノン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン、1−アミノピレン、2−アミノピリミジン、2−アミノ−4−ヒドロキシピリミジン、2−アミノ−5−ヒドロキシピリミジン、2−アミノピリミジン−5−カルボン酸、2−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、4−アミノピリミジン、4−アミノ−6−ヒドロキシピリミジン、4−アミノ−2,6−ジヒドロキシピリミジン、5−アミノピリミジン、5−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノ1,3,5−トリアジン、2−アミノ1,3,5−トリアジン−4,6−ジチオール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<ジアミン>
ジアミンの好ましい骨格構造としては、以下のような構造、またはこれらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、炭素数1〜20のエステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子もしくは塩素原子により置換した構造などが挙げられる。
Figure 0006212979
Figure 0006212979
ただし、J、Jは直接結合、−CO−、−COO−、−CONH−、−CH−、−C−、−O−、−C−、−C−、−C13−、−SO−、−S−、−Si(CH−、−O−Si(CH−O−、−C−、−C−O−C−、−C−C−C−または−C−C−C−を示す。R13〜R15は水素原子または炭素数1〜20の1価の炭化水素基を示し、炭素数1〜20の1価のアルキル基であることが好ましい。
具体的なジアミンとしてはビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのカルボキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジチオヒドロキシフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<トリアミン>
トリアミンの好ましい骨格構造としては、以下のような構造、またはこれらの水素原子の一部を炭素数1〜20のアルキル基、フルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、炭素数1〜20のエステル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子もしくは塩素原子により置換した構造などが挙げられる。
Figure 0006212979
ただし、R16は水素原子または炭素数1〜20の1価の有機基を示し、炭素数1〜20の1価のアルキル基であることが好ましい。
また、具体的なトリアミンとしては、パラローズアニリン、1,2,4−トリアミノベンゼン、2,3,6−トリアミノピリジン、メラミン、2,4,6−トリアミノピリミジン等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
<酸無水物基を1つ持つ化合物>
アミド酸の製造に用いられる酸無水物基を1つ持つ化合物としては、下記一般式(1)’を満たす化合物であれば、特に限定されない。
Figure 0006212979
ただし、oは1〜4の整数を示す。
具体的にはテトラフルオロフタル酸無水物、3−フルオロフタル酸無水物、4−フルオロフタル酸無水物等が挙げられる。
<エステル化剤>
エステル化剤としては特に限定されないが、例えばN、N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールなどが挙げられる。
<反応条件>
アミド酸は少なくともアミノ基を持つ化合物と酸無水物基を1つ持つ化合物とを反応させる工程を用いて得ることができる。反応は0℃〜100℃で、0.2〜20時間反応させるのが好ましい。
<反応溶媒>
アミド酸を合成するために用いられる反応溶媒は当該アミド酸化合物が合成できれば特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、グリコールエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、アミノ基を持つ化合物と酸無水物基を持つ化合物の合計100重量部に対して、100〜2000重量部が好ましい。
<反応系への添加順序>
反応原料の反応系への添加順序に特に限定されない。すなわち、アミノ基を持つ化合物と酸無水物基を1つ持つ化合物とを同時に反応溶媒に加える、アミノ基を持つ化合物を反応溶媒中に溶解させた後に酸無水物基を1つ持つ化合物を添加する、酸無水物基を1つ持つ化合物を反応溶媒中に溶解させた後にアミノ基を持つ化合物を添加する等、いずれの方法も用いることができる。
<(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体>
本発明で用いられる(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体について説明する。ポリイミドの場合はイミド環を有するものであれば、ポリベンゾオキサゾールの場合はベンゾオキサゾール環を有するものであれば、特に限定されない。またポリイミド前駆体の場合は、上記イミド環を有するポリイミドの前駆体であれば、特に限定されず、ポリベンゾオキサゾール前駆体の場合も、上記ベンゾオキサゾール環を有するポリベンゾオキサゾールの前駆体であれば、特に限定されない。
また本発明で用いられる(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体は、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体であることが好ましく、一般式(2)で表される構造単位を主成分とするものであることがより好ましい。
Figure 0006212979
(RおよびR10はそれぞれ同一であっても異なるものが混在していてもよく、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基または炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基を示す。R’は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。R11、R12はそれぞれ同一であっても、異なるものが混在していてもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示す。pおよびqはそれぞれ0〜4の整数、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示す。)
上記一般式(2)は、水酸基を有したポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体を表しており、この水酸基により、アルカリ水溶液に対する溶解性が水酸基を有さないポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体よりも良好になる。
ポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体は、主鎖にアミド結合を有する樹脂であり、一般的にはアミン成分と酸成分からなる。ポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体は加熱処理や化学処理で脱水閉環することにより、前述のポリイミド、ポリベンゾオキサゾールとなる。繰り返し数は10〜100000が好ましい。ポリイミド前駆体としては、ポリアミド酸エステル、ポリイソイミドなどを挙げることができ、ポリアミド酸エステルが好ましい。ポリベンゾオキサゾール前駆体としては、ポリヒドロキシアミド、ポリアミノアミド、ポリアミド、ポリアミドイミドなどを挙げることができ、ポリヒドロキシアミドが好ましい。ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体は、アルカリ水溶液に対する溶解性の観点から、酸残基またはアミン残基にOR17、SO17、CONR1718、COOR17、SONR1718などの酸性基または酸性基誘導体を有することが好ましく、水酸基を有することがより好ましい。R17およびR18は水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20の炭化水素基の水素原子が他の原子で置換された基を示す。なお、酸性基とはR17またはR18が全て水素原子となる場合を指し、酸性基誘導体とはR17またはR18に炭素数1〜20の炭化水素基または炭素数1〜20の炭化水素基の水素原子が他の原子で置換された基が含まれる場合を指す。
<酸成分>
ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体の製造に用いられる酸成分としては、ジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸を用いることができる。
ジカルボン酸の好ましい例としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス(カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビフェニルジカルボン酸、ベンゾフェノンジカルボン酸、トリフェニルジカルボン酸などを挙げることができる。
トリカルボン酸の例としてトリメリット酸、トリメシン酸、ジフェニルエーテルトリカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸などを挙げることができる。
テトラカルボン酸の例として、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などを挙げることができる。
また、上に例示したジカルボン酸、トリカルボン酸、テトラカルボン酸を、OR17、SO17、CONR1718、COOR17、SONR1718などの酸性基または酸性基誘導体、好ましくは水酸基やスルホン酸基、スルホン酸アミド基、スルホン酸エステル基などで1〜4個置換したものを用いることがより好ましい。
これらの酸は、そのまま、あるいは酸無水物、活性エステルとして、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。
また、ジメチルシランジフタル酸、1,3−ビス(フタル酸)テトラメチルジシロキサンなどのシリコン原子含有テトラカルボン酸を用いることにより、基板に対する接着性や、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。これらシリコン原子含有テトラカルボン酸は、全酸成分の1〜30モル%用いることが好ましい。
<ジアミン>
ポリイミド前駆体およびポリベンゾオキサゾール前駆体の製造に用いられるアミン成分としては、ジアミンを用いることができる。
ジアミンの好ましい例としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのカルボキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジチオヒドロキシフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、あるいはこれらの芳香族環の水素原子の一部をアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物や、シクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどの脂肪族ジアミンなどを挙げることができる。さらにこれらのジアミンは、メチル基、エチル基などの炭素数1〜10のアルキル基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10のフルオロアルキル基、F、Cl、Br、Iなどの基で置換されていてもよい。また、上に例示したジアミンは、OR17、SO17、CONR1718、COOR17、SONR1718などの酸性基または酸性基誘導体を有することが好ましく、水酸基を有することがより好ましい。
これらのジアミンは、そのまま、あるいは対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして、単独または2種以上を組み合わせて使用できる。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
また、ジアミン成分として、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アニリノ)テトラメチルジシロキサンなどのシリコン原子含有ジアミンを用いることにより、基板に対する接着性や、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。これらシリコン原子含有ジアミンは、全ジアミン成分の1〜30モル%用いることが好ましい。
<末端封止剤>
ポリイミド前駆体、またはポリベンゾオキサゾール前駆体の末端を、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基またはチオール基を有するモノアミン、酸無水物、酸クロリドまたはモノカルボン酸により封止することが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。樹脂末端に前述の基を有することにより、樹脂のアルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に容易に調整することができる。
モノアミンの好ましい例としては、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどを挙げることができる。
酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸の好ましい例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などを挙げることができる。
上記したモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などの末端封止剤の含有量は、酸成分モノマーまたはジアミン成分モノマーの仕込みモル数の0.1〜60モル%の範囲が好ましく、5〜50モル%がより好ましい。このような範囲とすることで、樹脂組成物を塗布する際の溶液の粘性が適度で、かつ優れた膜物性を有した樹脂組成物を得ることができる。
また、樹脂の末端に重合性官能基を有してもよい。重合性官能基の例としては、エチレン性不飽和結合基、アセチレン基、メチロール基、アルコキシメチル基などが挙げられる。
樹脂中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入された樹脂を、酸性溶液に溶解し、樹脂の構成単位であるアミン成分と酸成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入された樹脂を直接、熱分解ガスクロクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13CNMRスペクトル測定で検出することが可能である。
<(c)光酸発生剤>
本発明の樹脂組成物に(c)光酸発生剤を含有することで、光照射部に酸が発生して光照射部のアルカリ水溶液に対する溶解性が増大し、光照射部が溶解するポジ型のレリーフパターンを得ることができる。また、(c)光酸発生剤とエポキシ化合物を含有することで、光照射部に発生した酸がエポキシ化合物の反応を促進し、光照射部が不溶化するネガ型のレリーフパターンを得ることができる。
(c)光酸発生剤としては、キノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などが挙げられる。
キノンジアジド化合物としては、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。これらポリヒドロキシ化合物やポリアミノ化合物の官能基全体の50モル%以上がキノンジアジドで置換されていることが好ましい。また、(c)光酸発生剤を2種以上含有することが好ましく、高感度な感光性樹脂組成物を得ることができる。
本発明において、キノンジアジドは5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を有するキノンジアジド、4−ナフトキノンジアジドスルホニル基を有するキノンジアジドのいずれも好ましく用いられる。4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のi線領域に吸収を持っており、i線露光に適している。5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物は水銀灯のg線領域まで吸収が伸びており、g線露光に適している。本発明においては、露光する波長によって4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物、5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を選択することが好ましい。また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基、5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を有するナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を含有してもよいし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を含有してもよい。
(c)光酸発生剤のうち、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩は、露光によって発生した酸成分を適度に安定化させるため好ましい。中でもスルホニウム塩が好ましい。
本発明において、(c)光酸発生剤の含有量は、高感度化の観点から、(b)成分の樹脂100重量部に対して、好ましくは0.01〜50重量部である。このうち、キノンジアジド化合物は3〜40重量部の範囲が好ましい。また、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩の総量は0.5〜20重量部の範囲が好ましい。さらに増感剤などを必要に応じて含有することもできる。
<(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物>
本発明の感光性樹脂組成物に、(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含有することもできる。光照射部に発生した活性ラジカルがエチレン性不飽和結合のラジカル重合を進行させ、光照射部が不溶化するネガ型のレリーフパターンを得ることができる。
(d)光重合開始剤としては、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アルキル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−[2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシ)エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4−ベンゾイルベンジル)トリメチルアンモニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロペンアミニウムクロリド一水塩、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサンテン−2−イロキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィンオキサイド、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン、メチルフェニルグリオキシエステル、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフルオロフォスフェイト(1−)、ジフェニルスルフィド誘導体、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、4,4−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、4−ベンゾイル−4−メチルフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノン、2,3−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニル−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、ベンジルメトキシエチルアセタール、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、β−クロルアントラキノン、アントロン、ベンズアントロン、ジベンズスベロン、メチレンアントロン、4−アジドベンザルアセトフェノン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)シクロヘキサン、2,6−ビス(p−アジドベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2−フェニル−1,2−ブタジオン−2−(o−メトキシカルボニル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、ナフタレンスルフォニルクロライド、キノリンスルホニルクロライド、N−フェニルチオアクリドン、4,4−アゾビスイソブチロニトリル、ベンズチアゾールジスルフィド、トリフェニルホスフィン、四臭素化炭素、トリブロモフェニルスルホン、過酸化ベンゾイルおよびエオシン、メチレンブルーなどの光還元性の色素とアスコルビン酸、トリエタノールアミンなどの還元剤の組み合わせなどが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明において、(d)光重合開始剤の含有量は、(b)成分の樹脂100重量部に対して、0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部以上であれば、光照射により十分なラジカルが発生し、感度が向上する。また、20重量部以下であれば、過度なラジカルの発生による光未照射部の硬化がなく、アルカリ現像性が向上する。
(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物として、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、グリセリントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレートなどのアクリルモノマーを挙げることができる。これらを2種以上含有してもよい。
本発明において、(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物の含有量は、(b)成分の樹脂100重量部に対して1重量部以上が好ましく、5重量部以上がより好ましい。また、100重量部以下が好ましく、50重量部以下がより好ましい。
また、溶解性の調整などのためにエチレン性不飽和結合を1個だけ有する化合物を、(b)成分の樹脂100重量部に対して1〜50重量部含有してもよい。このような化合物の例として、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリレート、アクリロイルモロフォリン、1−ヒドロキシエチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシプロピルアクリレート、1−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルエチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルエチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシブチルメタクリレート、1−ヒドロキシブチルアクリレート、1−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルアクリレート、1−ヒドロキシ−1−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−1−メチルプロピルα−クロロアクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアクリレート、1−ヒドロキシ−2−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルα−クロロアクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチルα−クロロアクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルアクリレート、1,2−ジヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルα−クロロアクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシブチルα−クロロアクリレート、p−ヒドロキシスチレン、p−イソプロペニルフェノール、フェネチルメタクリレート、フェネチルアクリレート、フェネチルα−クロロアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、4−ペンテン酸、5−ヘキセン酸、6−ヘプテン酸、7−オクテン酸、8−ノナン酸、9−デカン酸、10−ウンデシレン酸、ブラシジン酸、リシノール酸、2−(メタクリロイロキシ)エチルイソシアネート、2−(アクリロイロキシ)エチルイソシアネート、2−(α−クロロアクリロイロキシ)エチルイソシアネートなどを挙げることができる。
<(f)熱架橋剤>
本発明の樹脂組成物は、さらに(f)熱架橋剤を含有してもよく、ポジ型やネガ型の感光性を付与することができる。(f)熱架橋剤を含有することで、硬化膜の耐薬品性を向上させることができる。
(f)熱架橋剤としては一般式(3)で表される熱架橋剤や、一般式(4)で表される構造を有する熱架橋剤が好ましい。
Figure 0006212979
上記一般式(3)中、R19は2〜4価の連結基を示す。R20はCl、Br、I、F、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基または炭素数1〜20の1価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR21により置換された基を示す。R21は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。R22およびR23は、CHOR24を示す。R24は水素原子または炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示す。R25は水素原子、メチル基またはエチル基を示す。tは0〜2の整数、uは2〜4の整数を示す。複数のR20、R22、R23、R25それぞれ同じでも異なってもよい。連結基R19の例を下に示す。
Figure 0006212979
上記式中、R26〜R46は水素原子、Cl、Br、I、F、炭素数1〜20の1価の炭化水素基、炭素数1〜20の1価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH3)−により置換された基または炭素数1〜20の1価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR47により置換された基を示す。R47は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。
−N(CHOR48(H) (4)
上記一般式(4)中、R48は水素原子または炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示す。vは1または2、wは0または1を示す。ただし、v+wは1または2である。
上記一般式(3)中、R22およびR23は、熱架橋基であるCHOR24を表している。R24は水素原子または炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示す。適度な反応性を残し、保存安定性に優れることから、R24は炭素数1〜4の1価の炭化水素基が好ましい。また、光酸発生剤や光重合開始剤などを含む感光性樹脂組成物においては、R24はメチル基またはエチル基がより好ましい。
一般式(3)で表される構造を有する化合物の純度は、75%以上が好ましく、85%以上がより好ましい。純度が85%以上であれば、保存安定性に優れ、樹脂組成物の架橋反応を十分に行い硬化後の着色性に優れ、硬化膜の可視光領域における透過率をより低減することができる。また吸水性基となる未反応基を少なくすることができるため、樹脂組成物の吸水性を小さくすることができる。高純度の熱架橋剤を得る方法としては、再結晶、蒸留などが挙げられる。熱架橋剤の純度は液体クロマトグラフィー法により求めることができる。
一般式(3)で表される構造を有する熱架橋剤の好ましい例を下記に示す。
Figure 0006212979
Figure 0006212979
一般式(4)で表される構造を有する熱架橋剤の好ましい例を下記に示す。
Figure 0006212979
(f)熱架橋剤の含有量は、(b)成分の樹脂100重量部に対して5重量部以上が好ましく、10重量部以上がより好ましい。また、120重量部以下が好ましく、100重量部以下がより好ましい。5重量部以上120重量部以下であれば、硬化膜の強度が高く、樹脂組成物の保存安定性にも優れる。
<(g)熱酸発生剤>
本発明の樹脂組成物は、さらに(g)熱酸発生剤を含有してもよい。(g)熱酸発生剤は、後述する現像後加熱により酸を発生し、(b)成分の樹脂と(f)成分の熱架橋剤との架橋反応を促進するほか、(b)成分の樹脂のイミド環、オキサゾール環の環化を促進する。このため、硬化膜の耐薬品性が向上し、膜減りを低減することができる。(g)熱酸発生剤から発生する酸は強酸が好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などのアリールスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸などのアルキルスルホン酸などが好ましい。本発明において、熱酸発生剤は一般式(5)または(6)で表される脂肪族スルホン酸化合物が好ましく、これらを2種以上含有してもよい。
Figure 0006212979
上記一般式(5)および(6)中、R49〜R51は炭素数1〜10のアルキル基または炭素数7〜12の1価の芳香族基を示す。アルキル基および芳香族基は置換されていてもよく、置換基としては、アルキル基、カルボニル基などが挙げられる。
一般式(5)で表される化合物の具体例としては以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0006212979
一般式(6)で表される化合物の具体例としては以下の化合物を挙げることができる。
Figure 0006212979
(g)熱酸発生剤の含有量は、架橋反応をより促進する観点から、(b)成分の樹脂100重量部に対して、0.1重量部以上が好ましく、0.3重量部以上がより好ましく、0.5重量部以上がより好ましい。一方、硬化膜の電気絶縁性の観点から、20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましく、10重量部以下がより好ましい。
<(h)フィラー>
本発明の樹脂組成物には、(h)フィラーを含有することができる。(h)フィラーを含有することにより、本発明の樹脂組成物を回路基板用のソルダーレジストとして用いる場合、スクリーン印刷により塗布、乾燥する工程において、チクソ性を発現し、パターンを所定のサイズに保持する効果がある。さらに、熱硬化の収縮を抑制する効果も期待できる。
(h)フィラーとしては、絶縁性フィラーの例としては、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナ、窒化アルミ、酸化チタン、シリカ−酸化チタン複合粒子などが挙げられ、シリカ、酸化チタン、シリカ−酸化チタン複合粒子が好ましい。導電性フィラーの例としては、金、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、カーボンなどが挙げられ、銀が好ましい。用途によりこれらを2種以上含有してもよい。
(h)フィラーの含有量は、(b)成分100重量部に対して、好ましくは5〜500重量部の範囲である。(h)フィラーの数平均粒子径は10μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましい。また、異なる数平均粒子径のフィラーを2種以上混合して用いることも、チクソ性付与、応力緩和の観点から好ましい。
また、(h)フィラーとして数平均粒子径100nm以下の粒子、いわゆるナノ粒子を用いることで、光の透過率を維持しつつ屈折率などの物性を調整することが可能となる。特に、高屈折率のナノ粒子を用いることで、高い透過率と高い屈折率を同時に発現することができる。このようなナノ粒子を混合することで、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜などの低温硬化性光学薄膜として好適に用いることできる。上記目的に好適な粒子として、酸化スズ−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化アルミニウム複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化ケイ素複合粒子、酸化スズ粒子、酸化ジルコニウム−酸化スズ複合粒子、酸化チタン粒子、酸化スズ−酸化チタン複合粒子、酸化ケイ素−酸化チタン複合粒子、酸化ジルコニウム−酸化チタン複合粒子、酸化ジルコニウム粒子などを挙げることができる。また、粒子表面を他の物質で被覆してもよい。上記粒子は粉末状であってもゾル状であってもよいが、分散の容易さなどの点からゾル状であることがより好ましい。ナノ粒子の数平均粒子径は、透過率の観点から50nm以下が好ましく、30nm以下がより好ましい。
(h)フィラーの数平均粒子径は、種々のパーティクルカウンターで測定することができる。また、ナノ粒子の平均粒子径は、ガス吸着法や動的光散乱法、X線小角散乱法、透過型電子顕微鏡により粒子径を直接測定する方法などに測定することができる。これら測定法において得られる粒子径は、体積平均や質量平均などである場合もあるが、粒子形状を球形と仮定することで数平均分子量に換算することができる。
<(i)密着改良剤>
本発明の樹脂組成物は、(i)密着改良剤を含有してもよい。(i)密着改良剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのシランカップリング剤、チタンキレート剤、アルミキレート剤、芳香族アミン化合物とアルコキシ基含有ケイ素化合物を反応させて得られる化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの(i)密着改良剤を含有することにより、感光性樹脂組成物被膜を現像する場合などに、シリコンウエハ、ITO、SiO、窒化ケイ素などの下地基材との密着性を高めることができる。また、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。(i)密着改良剤の含有量は、(b)成分の樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましい。
<(j)接着改良剤>
本発明の樹脂組成物は、(j)接着改良剤を含有してもよい。(j)接着改良剤としては、アルコキシシラン含有芳香族アミン化合物、芳香族アミド化合物または芳香族非含有シラン化合物などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。これらの化合物を含有することにより、硬化後の基材との接着性を向上させることができる。アルコキシシラン含有芳香族アミン化合物および芳香族アミド化合物の具体例を以下に示す。この他に、芳香族アミン化合物とアルコキシ基含有ケイ素化合物を反応させて得られる化合物であってもよく、例えば、芳香族アミン化合物と、エポキシ基、クロロメチル基などのアミノ基と反応する基を有するアルコキシシラン化合物を反応させて得られる化合物などが挙げられる。
Figure 0006212979
芳香族非含有シラン化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シランなどのビニルシラン化合物、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの炭素−炭素不飽和結合含有シラン化合物などが挙げられる。これらの中でも、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランが好ましい。
(j)接着改良剤の含有量は、(b)成分の樹脂100重量部に対して、0.01〜15重量部が好ましい。
<(k)界面活性剤>
本発明の樹脂組成物は、(k)界面活性剤を含有してもよく、基板との塗れ性を向上させることができる。
(k)界面活性剤としては、フロラード(商品名、住友3M(株)製)、メガファック(商品名、DIC(株)製)、スルフロン(商品名、旭硝子(株)製)などのフッ素系界面活性剤、KP341(商品名、信越化学工業(株)製)、DBE(商品名、チッソ(株)製)、ポリフロー、グラノール(商品名、共栄社化学(株)製)、BYK(ビック・ケミー(株)製)などの有機シロキサン界面活性剤、ポリフロー(商品名、共栄社化学(株)製)などのアクリル重合物界面活性剤などが挙げられる。
<樹脂組成物に含有する溶媒>
本発明の樹脂組成物は、溶媒を含有することが好ましい。溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテルなどのグリコールエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコールなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、(a)成分の樹脂100重量部に対して、100〜2000重量部が好ましい。
<樹脂組成物の製造方法>
次に、本発明の樹脂組成物の製造方法について説明する。例えば、前記(a)〜(b)成分と、必要により(c)〜(k)成分などを溶媒に溶解させることにより、樹脂組成物を得ることができる。溶解方法としては、撹拌や加熱が挙げられる。加熱する場合、加熱温度は樹脂組成物の性能を損なわない範囲で設定することが好ましく、通常、室温〜80℃である。また、各成分の溶解順序は特に限定されず、例えば、溶解性の低い化合物から順次溶解させる方法がある。また、界面活性剤や一部の密着改良剤など、撹拌溶解時に気泡を発生しやすい成分については、他の成分を溶解してから最後に添加することで、気泡の発生による他成分の溶解不良を防ぐことができる。
得られた樹脂組成物は、濾過フィルターを用いて濾過し、ゴミや粒子を除去することが好ましい。フィルター孔径は、例えば0.5μm、0.2μm、0.1μm、0.05μmなどがあるが、これらに限定されない。濾過フィルターの材質には、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ナイロン(NY)、ポリテトラフルオロエチエレン(PTFE)などがあるが、ポリエチレンやナイロンが好ましい。樹脂組成物中に(h)フィラーや有機顔料を含有する場合、これらの粒子径より大きな孔径の濾過フィルターを用いることが好ましい。
次に、本発明の樹脂組成物を用いた硬化膜の製造方法について説明する。本発明の樹脂組成物をスピンコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、印刷法などで塗布し、樹脂組成物膜を得る。塗布に先立ち、樹脂組成物を塗布する基材を予め前述した密着改良剤で前処理してもよい。例えば、密着改良剤をイソプロパノール、エタノール、メタノール、水、テトラヒドロフラン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、アジピン酸ジエチルなどの溶媒に0.5〜20重量%溶解させた溶液を用いて、スピンコート、スリットダイコート、バーコート、ディップコート、スプレーコート、蒸気処理などの方法で基材表面を処理する方法が挙げられる。必要に応じて、減圧乾燥処理を施し、その後50℃〜300℃の熱処理により基材と密着改良剤との反応を進行させることができる。
得られた樹脂組成物膜を加熱処理することにより、硬化膜を得ることができる。例えば、320℃で60分間加熱処理する方法、120〜400℃で1分〜10時間加熱処理する方法、硬化触媒などを加えて室温〜100℃程度の低温で加熱処理する方法、超音波や電磁波処理により室温〜100℃程度の低温で硬化する方法などが挙げられる。
本発明の樹脂組成物が感光性を有する場合には、前記樹脂組成物膜に紫外線などの活性光線を部分的に照射し、現像液で現像処理をすることにより、ネガ型あるいはポジ型のレリーフパターンを得ることができる。
本発明の樹脂組成物から得られる硬化膜は、配線の絶縁膜や保護膜として好適に用いられる。例えば、ポリイミド、セラミックスなどのフィルムや基板の上に銅、アルミなどで配線を形成するプリント基板における配線の絶縁膜や保護膜の用途、配線を部分的に半田付けするための保護膜の用途などが挙げられる。また、樹脂組成物が導電性フィラーを含有する場合には、配線材料として使用することもできる。
また、本発明の樹脂組成物から得られる硬化膜は、TFTが形成された基板、平坦化膜および表示素子をこの順に有する表示装置の平坦化膜として、好適に用いられる。かかる構成の表示装置としては、液晶表示装置や有機EL表示装置などが挙げられる。アクティブマトリックス型の表示装置は、ガラスや各種プラスチックなどの基板上にTFTとTFTの側方部に位置しTFTと接続された配線とを有し、その上に凹凸を覆うようにして平坦化膜を有し、さらに平坦化膜上に表示素子が設けられている。表示素子と配線とは、平坦化膜に形成されたコンタクトホールを介して接続される。図1にTFT基板の断面図を示す。基板6上に、ボトムゲート型またはトップゲート型のTFT1が行列状に設けられており、このTFT1を覆う状態で絶縁膜3が形成されている。また、この絶縁膜3上にTFT1に接続された配線2が設けられている。さらに絶縁膜3上には、配線2を埋め込む状態で平坦化膜4が設けられている。平坦化膜4には、配線2に達するコンタクトホール7が設けられている。そして、このコンタクトホール7を介して、配線2に接続された状態で、平坦化膜4上にITO(透明電極)5が形成されている。ここで、ITO5は、表示素子(例えば有機EL素子)の電極となる。この有機EL素子は、基板6と反対側から発光光を放出するトップエミッション型でもよいし、基板6側から光を取り出すボトムエミッション型でもよい。このようにして、各有機EL素子にこれを駆動するためのTFT1を接続したアクティブマトリックス型の有機EL表示装置が得られる。
例えばアモルファスシリコンや、マイクロクリスタルシリコン、またはIGZOなどの金属酸化物を半導体層としたTFTを使用する有機EL表示装置の場合、比較的高エネルギーの青色発光光の進入によりリーク電流や光有機電流などの好ましくない現象を生じる場合がある。本発明の樹脂組成物から得られる硬化膜は450nm付近に適度な吸収を有するので、このような有機EL表示装置においても、リーク電流、光誘起電流などの発生を防止し、安定した駆動・発光特性が得られる。
さらに、本発明の樹脂組成物から得られる硬化膜は、LSIなど半導体デバイスの表面保護膜、層間絶縁膜、デバイスをパッケージに封入する際の接着剤やアンダーフィル剤、銅のマイグレーションを防ぐキャップ剤、固体撮像素子のオンチップマイクロレンズや各種ディスプレイ・固体撮像素子用平坦化膜などの用途に好ましく用いることができる。
以下実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、実施例中の樹脂組成物の評価は以下の方法により行った。
(1)アミド酸の合成評価<プロトンNMRスペクトル>
アミド酸を重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、濃度0.5重量%のサンプルを作製した。NMR分光光度計(日本電子データム(株)製、EX−270)を用いて、アミド酸のプロトンNMRスペクトルを測定した。
(2)樹脂組成物の着色評価<透過率の評価>
5センチ角ガラス基板上に樹脂組成物(以下ワニスという)をスピンコートし、120℃で2分間プリベークして、膜厚3.0μmのプリベーク膜を作製した。また、ワニスをキュア後膜厚が3.0μmとなるようにスピンコートし、光洋サーモシステム(株)製イナートオーブンINH−21CDを用いて、窒素気流下(酸素濃度20ppm以下)320℃で60分間キュアしてキュア膜を作製した。なお、プリベーク膜およびキュア膜の膜厚は、サーフコム1400D(東京精密(株)製)を用いて屈折率1.629で測定した。このようにして得られたプリベーク膜とキュア膜について、紫外可視分光光度計MultiSpec−1500(島津製作所(株)製)を用いて、波長300nm〜800nmの透過スペクトルを測定し、波長400nmおよび450nmの透過率を測定した。波長400nmおよび450nmそれぞれについて、キュア前(=プリベーク膜)およびキュア後(=キュア膜)の透過率から、下記の式により透過率変化を求めた。透過率変化が20%以上であれば良好、30%以上であれば極めて良好と判断できる。
透過率変化(%)=キュア前透過率(%)−キュア後透過率(%)
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成(a)
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、以下、BAHFとする。)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株)製)17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間撹拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
得られた白色固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素(和光純薬(株)製)を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物を得た。
Figure 0006212979
合成例2 アミド酸化合物の合成(a−1)
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン6.05g(0.01モル)をN−メチルピロリドン(以下、NMPとする。)33gに溶解させた。ここに3,4,5,6−テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)4.62g(0.021モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−1)。
Figure 0006212979
合成例3 アミド酸化合物の合成(a−2)
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン6.05g(0.01モル)をNMP43gに溶解させた。ここに3−フルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)3.32g(0.02モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−2)。
Figure 0006212979
合成例4 アミド酸化合物の合成(a−3)
乾燥窒素気流下、BAHF2.20g(0.006モル)をNMP15gに溶解させた。ここに3,4,5,6テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)2.77g(0.0126モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−3)。
Figure 0006212979
合成例5 アミド酸化合物の合成(a−4)
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル2.0g(0.01モル)をNMP9.9gに溶解させた。ここに3,4,5,6テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)4.62g(0.021モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−4)。
Figure 0006212979
合成例6 アミド酸化合物の合成(a−5)
乾燥窒素気流下、アニリン0.93g(0.01モル)をNMP5gに溶解させた。ここに3,4,5,6テトラフルオロフェニルフタル酸無水物(東京化成(株)製)2.42g(0.011モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−5)。
Figure 0006212979
合成例7 アミド酸化合物の合成(a−6)
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン9.07g(0.015モル)をNMP45gに溶解させた。ここに無水フタル酸(東京化成(株)製)4.67g(0.0315モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−6)。
Figure 0006212979
合成例8 アミド酸化合物の合成(a−7)
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン9.07g(0.015モル)をNMP26gに溶解させた。ここに2,3−ナフタレン酸無水物(東京化成(株)製)6.24g(0.0315モル)をNMP10gとともに加えて、25℃で2時間撹拌した。水1.5Lに溶液を投入し、白色の粉体を得た。この粉体をろ過で集め、さらに水で3回洗浄を行った。洗浄後、白色粉体を50℃の真空乾燥機で24時間乾燥させ、下記式で表されるアミド酸化合物を得た(a−7)。
Figure 0006212979
合成例9 ポリアミド酸の合成(ポリマーB)
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン57.4g(0.095モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(以下、SiDAとする。)1.24g(0.005モル)をNMP200gに溶解した。ここに4,4’−オキシジフタル酸無水物(以下、ODPAとする。)31.0g(0.1モル)を加え、40℃で2時間撹拌した。その後、ジメチルホルアミドジメチルアセタール(三菱レーヨン(株)製、以下、DFAとする。)7.14g(0.06モル)をNMP5gで希釈した溶液を10分かけて滴下した。滴下後、40℃で2時間撹拌を続けた。撹拌終了後、溶液を水2Lに投入して、ポリマー固体の沈殿をろ過で集めた。さらに水2Lで3回洗浄を行い、集めたポリマー固体を50℃の真空乾燥機で72時間乾燥し、ポリアミド酸を得た。
合成例10 キノンジアジド化合物の合成(c−1)
乾燥窒素気流下、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル−1)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(本州化学工業(株)製、以下TrisP−PAとする)、21.22g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホン酸クロリド(東洋合成(株)製、NAC−5)26.8g(0.1モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合したトリエチルアミン12.65gを、系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後40℃で2時間撹拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、濾液を水に投入した。その後、析出した沈殿を濾過で集め、さらに1%塩酸水1Lで洗浄した。その後、さらに水2Lで2回洗浄した。この沈殿を真空乾燥機で乾燥し、下記式で表されるキノンジアジド化合物を得た。
Figure 0006212979
合成例11 アルコキシメチル基含有化合物(f−1)の合成
(1)1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(本州化学工業(株)製、TrisP−HAP)103.2g(0.4モル)を、水酸化ナトリウム80g(2.0モル)を純水800gに溶解させた溶液に溶解させた。完全に溶解させた後、20〜25℃で36〜38重量%のホルマリン水溶液686gを2時間かけて滴下した。その後20〜25℃で17時間撹拌した。これに硫酸98gと水552gを加えて中和を行い、そのまま2日間放置した。放置後に溶液に生じた針状の白色結晶をろ過で集め、水100mLで洗浄した。この白色結晶を50℃で48時間真空乾燥した。乾燥した白色結晶を島津製作所(株)製の高速液体クロマトグラフィーで、カラムにODSを、展開溶媒にアセトニトリル/水=70/30を用い、254nmで分析したところ、出発原料は完全に消失し、純度92%であることがわかった。さらに、重溶媒にDMSO−d6を用いてNMR(日本電子(株)製、GX−270)により分析したところ、ヘキサメチロール化したTrisP−HAPであることがわかった。
(2)次に、このようにして得た化合物をメタノール300mLに溶解させ、硫酸2gを加えて室温で24時間撹拌した。この溶液にアニオン型イオン交換樹脂(Rohm and Haas社製、アンバーリストIRA96SB)15gを加え1時間撹拌し、濾過によりイオン交換樹脂を除いた。その後、乳酸エチル500mLを加え、ロータリーエバポレーターでメタノールを除き、乳酸エチル溶液にした。この溶液を室温で2日間放置したところ、白色結晶が生じた。得られた白色結晶を高速液体クロマトグラフィー法により分析したところ、下記式で表される純度99%のTrisP−HAPのヘキサメトキシメチル化合物(アルコキシメチル基含有化合物(A−1))であることがわかった。
Figure 0006212979
実施例で使用したその他のフェノール性水酸基を有する化合物TrisP−HAP(本州化学工業(株)製)の化学構造は以下の通りである。
Figure 0006212979
実施例1
合成例9で得られたポリアミド酸(ポリマーB)10gを計り、アミド酸化合物(a−1)1gをγ-ブチロラクトン(以下、GBLとする。)40gに溶解させてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は40%であった。これより透過率変化は57%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は42%であった。これより透過率変化は56%であった。またキュア前後の透過スペクトルを図2に示した。
実施例2
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−2)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は53%であった。これより透過率変化は44%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は82%であった。これより透過率変化は16%であった。
実施例3
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−3)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は28%であった。これより透過率変化は69%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は30%であった。これより透過率変化は68%であった。
実施例4
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−4)を1g加え、GBL40gの代わりにNMP40gに溶解させた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は35%であった。これより透過率変化は64%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は36%であった。これより透過率変化は63%であった。
実施例5
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−5)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は22%であった。これより透過率変化は75%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は21%であった。これより透過率変化は77%であった。
実施例6
実施例1で作製したワニスに合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)3gを溶解させてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は34%であった。これより透過率変化は63%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は51%であった。これより透過率変化は47%であった。
実施例7
合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)の代わりに1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)(d)0.1g、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジメタクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステルBPE−100)(e)2gを加えた以外は実施例6と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は40%であった。これより透過率変化は57%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は45%であった。これより透過率変化は53%であった。
実施例8
合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)の代わりに合成例11で得られたアルコキシメチル基含有化合物(f−1)2g加えた以外は実施例6と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は46%であった。これより透過率変化は51%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は71%であった。これより透過率変化は27%であった。
実施例9
合成例10で得られたキノンジアジド化合物(c−1)の代わりにフェノール性水酸基を有する化合物TrisP−HAP(本州化学工業(株)製)0.50g加えた以外は実施例6と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は97%、キュア後は32%であった。これより透過率変化は65%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は37%であった。これより透過率変化は61%であった。
比較例1
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)を加えない以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は82%であった。これより透過率変化は17%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は96%であった。これより透過率変化は3%であった。
比較例2
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−6)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は76%であった。これより透過率変化は22%であった。450nmにおける透過率は、キュア前は99%、キュア後は95%であった。これより透過率変化は4%であった。またキュア前後の透過スペクトルを図3に示した。
比較例3
合成例2で得られたアミド酸化合物(a−1)の代わりに、アミド酸化合物(a−7)を1g加えた以外は実施例1と同様にしてポリイミド前駆体組成物のワニスを得た。このワニスを用いて得られたキュア前後の膜の400nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は78%であった。これより透過率変化は20%であった。また、450nmにおける透過率は、キュア前は98%、キュア後は93%であった。これより透過率変化は5%であった。
実施例1〜9および比較例1〜3の組成を表1に、評価結果を表2に示す。
実施例1〜9および比較例1〜3の組成を表1に、評価結果を表2に示す。
Figure 0006212979
Figure 0006212979
1 TFT
2 配線
3 絶縁膜
4 平坦化膜
5 ITO
6 基板
7 コンタクトホール
8 絶縁層

Claims (6)

  1. (a)一般式(1)で表されるアミド酸および(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0006212979
    (一般式(1)中、Rは炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基、炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基または炭素数1〜50の1〜3価の炭化水素基の−CH−が−NH−、−NHCO−、−O−もしくは−S−により置換された基の水素原子がフルオロアルキル基、水酸基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基を示す。R’は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示す。nは1〜3の整数、oは1〜4の整数を示す。)
  2. 前記一般式(1)で表されるアミド酸のRが、少なくとも1つの芳香環を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記一般式(1)で表されるアミド酸のRが、下記構造式で表される構造のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
    Figure 0006212979
    Figure 0006212979
    Figure 0006212979
    (構造式中、Jは直接結合、−CO−、−COO−、−CONH−、−CH−、−C−、−O−、−C−、−C−、−C13−、−SO−、−S−、−Si(CH−、−O−Si(CH−O−、−C−、−C−O−C−、−C−C−C−または−C−C−C−を示す。R〜R、Rは水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基、Rは水素原子または炭素数1〜20の1価のアルキル基を示す。)
  4. 前記(b)ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体が、一般式(2)で表される構造単位を主成分とするポリイミド前駆体またはポリベンゾオキサゾール前駆体を含むこと特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 0006212979
    (RおよびR10はそれぞれ同一であっても異なるものが混在していてもよく、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基、炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の−CH−が−CO−、−COO−、−NH−、−NHCO−、−O−、−S−、−SO−、−Si−もしくは−Si(CH−により置換された基または炭素数2以上の2〜8価の炭化水素基の水素原子がフルオロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシル基、ニトロ基、シアノ基、フッ素原子、塩素原子もしくは−COOR’により置換された基を示す。R’は水素または炭素数1〜20のアルキル基を示す。R11、R12はそれぞれ同一であっても、異なるものが混在していてもよく、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基を示す。pおよびqはそれぞれ0〜4の整数、rおよびsはそれぞれ0〜2の整数を示す。)
  5. さらに(c)光酸発生剤を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
  6. さらに(d)光重合開始剤および(e)エチレン性不飽和結合を2個以上有する化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。

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