JP6209157B2 - 高分子化合物 - Google Patents

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Description

本発明は、スルホ基を有する新規な高分子化合物に関する。
燃料電池や導電性高分子のドーパントポリマーとしてスルホ基含有ポリマーが用いられている。燃料電池用としては登録商標ナフィオンに代表されるビニルパーフルオロアルキルエーテルスルホン酸、導電性高分子用のドーパントポリマーとしては、ビニルスルホン酸やスチレンスルホン酸の重合体が広く用いられている(特許文献1)。
ビニルパーフルオロアルキルエーテルスルホン酸は化学的には安定性が高く耐久性に優れるがガラス転移点が低く、これを用いた燃料電池が高温にさらされるとポリマーが熱フローを起こしてイオン伝導性が低下してしまう問題がある。イオン伝導性を高めるには、α位がフッ素化されたスルホ基を有する超強酸ポリマーが有効であるが、これに伴ってガラス転移点が高く化学的にも安定な材料は見いだされていない。
また、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等の共役二重結合を有する導電性高分子は、これ自体は導電性を示さないがスルホン酸などの強酸をドーピングすることによって導電性が発現する。ドーパントとしてはポリスチレンスルホン酸(PSS)が最も良く用いられている。これは、PSSのドーピングによって導電率が最も高くなるためである。
PSSは水溶性樹脂であり、有機溶剤には殆ど溶解しない。従って、PSSをドーパントとしたポリチオフェンも水溶性である。
PSSをドーパントとしたポリチオフェンは高導電性かつ高透明であるためにITO(インジウム−スズ酸化物)に換わる有機EL照明用の導電膜として期待されている。しかしながら有機ELの発光体は、水分によって化学変化し発光しなくなる。つまり、水溶性樹脂の導電膜を有機ELに用いると、樹脂が水を含むために有機ELの発光寿命が短くなってしまうという問題がある。
特開2008−146913号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、有機溶剤に可溶であり、燃料電池用や導電性材料用のドーパントとして好適に用いられる特定の超強酸のスルホ基を有する高分子化合物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明では、下記一般式(1−1)で示される繰り返し単位aと、下記一般式(1−2)で示される繰り返し単位bの両方を有するものであり、重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲のものである高分子化合物を提供する。
Figure 0006209157
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは単結合、エステル基、あるいはエーテル基、エステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかであり、Zはフェニレン基、ナフチレン基、エステル基のいずれかであり、a及びbは、それぞれ0<a<1.0、0<b<1.0である。)
このような高分子化合物であれば、有機溶剤に可溶であり、燃料電池用や導電性材料用のドーパントとして好適に用いられる特定の超強酸のスルホ基を有する高分子化合物となる。
またこのとき、前記繰り返し単位aが、下記一般式(2−1)〜(2−4)で示される繰り返し単位a1〜a4から選ばれる1種以上を含むものであることが好ましい。
Figure 0006209157
(式中、Rは前記と同様であり、a1、a2、a3、及びa4は、それぞれ0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、かつ0<a1+a2+a3+a4<1.0である。)
このような繰り返し単位であれば、燃料電池用や導電性材料用のドーパントとしてさらに好適なものとなる。
またこのとき、前記高分子化合物が、ブロックコポリマーであることが好ましい。
ブロックコポリマーであれば、導電膜に用いた際に導電性を向上させることができる。
またこのとき、前記高分子化合物が、導電性ポリマー用のドーパントとして用いられるものであることが好ましい。
このように、本発明の高分子化合物は導電性ポリマー用のドーパントとして好適に用いることができる。
以上のように、本発明の高分子化合物であれば、有機溶剤に可溶であり、燃料電池用や導電性ポリマー等の導電性材料用のドーパントとして好適に用いられる特定の超強酸のスルホ基を有する高分子化合物となる。
この高分子化合物を燃料電池に用いることによって、高誘電率な燃料電池用材料を形成することができる。また、共役二重結合ポリマー用のドーパントとして用いることによって、高透明、高導電性で耐久性の高い導電膜を形成することが可能になる。さらに、有機溶剤への溶解性に優れるため、有機EL照明用の導電膜に用いることで、有機EL素子の劣化を防止することができる。
上述のように、有機溶剤に可溶であり、燃料電池用や導電性材料用のドーパントとして好適に用いられる特定の超強酸のスルホ基を有する導電性ポリマー用高分子化合物の開発が求められていた。
本発明者らは、有機ELの素子の劣化を招く水を含有する水溶性の導電性ポリマーを、水分含有率が極めて少ない有機溶剤可溶型にして素子劣化を防止するために、水溶性で有機溶剤への溶解性に乏しいドーパントであるポリスチレンスルホン酸から、有機溶剤への溶解性が高いドーパント用のポリマーの開発を試みた。有機溶剤への溶解性を上げるには長鎖アルキル基やフッ素導入が効果的であることからフッ素の導入を検討し、特にα位がフッ素化されたスルホ基を有する繰り返し単位と、スチレンスルホン酸の繰り返し単位の両方を有する高分子化合物であれば、上述の課題を達成できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記一般式(1−1)で示される繰り返し単位aと、下記一般式(1−2)で示される繰り返し単位bの両方を有するものであり、重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲のものである高分子化合物である。
Figure 0006209157
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは単結合、エステル基、あるいはエーテル基、エステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかであり、Zはフェニレン基、ナフチレン基、エステル基のいずれかであり、a及びbは、それぞれ0<a<1.0、0<b<1.0である。)
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の高分子化合物は、上記一般式(1−1)で示される繰り返し単位aと、上記一般式(1−2)で示される繰り返し単位bの両方を有するものである。
繰り返し単位aと繰り返し単位bの両方を有することで、優れた導電性を付与できるドーパントとなるため、特に燃料電池用や導電性ポリマー等の導電性材料用のドーパントとして好適に用いることができる。
一般式(1−1)中、Rは水素原子又はメチル基である。
は単結合、エステル基、あるいはエーテル基、エステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかであり、炭化水素基としては、例えばアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基等が挙げられる。
Zはフェニレン基、ナフチレン基、エステル基のいずれかである。
またこのとき、繰り返し単位aが、下記一般式(2−1)〜(2−4)で示される繰り返し単位a1〜a4から選ばれる1種以上を含むものであることが好ましい。
Figure 0006209157
(式中、Rは前記と同様であり、a1、a2、a3、及びa4は、それぞれ0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、かつ0<a1+a2+a3+a4<1.0である。)
このような繰り返し単位であれば、燃料電池用や導電性材料用のドーパントとしてさらに好適なものとなる。
繰り返し単位aを与えるモノマーとしては、具体的には下記のものを例示することができる。
Figure 0006209157
Figure 0006209157
Figure 0006209157
(式中、Rは前記と同様であり、Xは水素原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、アミン化合物、又はスルホニウム化合物である。)
繰り返し単位bを与えるモノマーとしては、具体的には下記のものを例示することができる。
Figure 0006209157
(式中、Xは水素原子、リチウム原子、ナトリウム原子、カリウム原子、アミン化合物、又はスルホニウム化合物である。)
前記X、Xがアミン化合物の場合、特開2013−228447号公報の段落[0048]に記載の(P1a−3)を例として挙げることができる。
また、本発明の高分子化合物は、繰り返し単位a、繰り返し単位b以外の繰り返し単位cを有していてもよく、この繰り返し単位cとしては、例えばスチレン系、ビニルナフタレン系、ビニルシラン系、アセナフチレン、インデン、ビニルカルバゾールなどを挙げることができる。
繰り返し単位cを与えるモノマーとしては、具体的には下記のものを例示することができる。
Figure 0006209157
Figure 0006209157
Figure 0006209157
Figure 0006209157
本発明の高分子化合物を合成する方法としては、例えば上述の繰り返し単位a〜cを与えるモノマーのうち所望のモノマーを、有機溶剤中、ラジカル重合開始剤を加えて加熱重合を行い、共重合体の高分子化合物を得ることができる。
重合時に使用する有機溶剤としてはトルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、シクロヘキサン、シクロペンタン、メチルエチルケトン、γ−ブチロラクトン等が例示できる。
ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が例示できる。
反応温度は、好ましくは50〜80℃であり、反応時間は好ましくは2〜100時間、より好ましくは5〜20時間である。
本発明の高分子化合物は、繰り返し単位aと繰り返し単位bがランダムに共重合されていても、それぞれがブロックで共重合されていてもよい。ブロック共重合ポリマー(ブロックコポリマー)を導電膜とした場合は、繰り返し単位aの部分と繰り返し単位bの部分同士が凝集して海島構造を形成することによって導電性が向上するメリットが期待される。
ラジカル重合でランダム共重合を行う場合は、共重合を行うモノマーやラジカル重合開始剤を混合して加熱によって重合を行う方法が一般的である。繰り返し単位aを与えるモノマーとラジカル開始剤存在下重合を開始し、後に繰り返し単位bを与えるモノマーを添加した場合は、ポリマー分子の片側が繰り返し単位aが重合した構造で、もう一方が繰り返し単位bが重合した構造となる。しかしながらこの場合、中間部分には繰り返し単位aと繰り返し単位bが混在しており、ブロックコポリマーとは形態が異なる。ラジカル重合でブロックコポリマーを形成するには、リビングラジカル重合が好ましく用いられる。
RAFT重合(Reversible Addition Fragmentation chain Transfer polymerization)と呼ばれるリビングラジカルの重合方法は、ポリマー末端のラジカルが常に生きているので、繰り返し単位aを与えるモノマーで重合を開始し、これらが消費された段階で繰り返し単位bを与えるモノマーを添加することによって繰り返し単位aのブロックと繰り返し単位bのブロックによるジブロックコポリマーを形成することが可能である。また、繰り返し単位aを与えるモノマーで重合を開始し、これが消費された時点で繰り返し単位bを与えるモノマーを添加し、次いで繰り返し単位aを与えるモノマーを添加した場合は、(繰り返し単位aのブロック)−(繰り返し単位bのブロック)−(繰り返し単位aのブロック)のようなトリブロックコポリマーを形成することもできる。
繰り返し単位aを与えるモノマーと繰り返し単位bを与えるモノマーを混合してRAFT重合を行った場合は、aとbの繰り返し単位はランダムに配位するが、分子量分布(分散度)が狭い狭分散ポリマーが形成される。
なお、本発明の高分子化合物においては、分子量分布(Mw/Mn)は1.0〜2.0、特に1.0〜1.5と狭分散であることが好ましい。狭分散であれば、高分子化合物を用いて合成した導電性ポリマーの導電率が不均一になるのを防ぐことができる。
RAFT重合を行うには連鎖移動剤が必要であり、具体的には2−シアノ−2−プロピルベンゾチオエート、4−シアノ−4−フェニルカルボノチオイルチオペンタン酸、2−シアノ−2−プロピルドデシルトリチオカルボネート、4−シアノ−4−[(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニル]ペンタン酸、2−(ドデシルチオカルボノチオイルチオ)−2−メチルプロパン酸、シアノメチルドデシルチオカルボネート、シアノメチルメチル(フェニル)カルバモチオエート、ビス(チオベンゾイル)ジスルフィド、ビス(ドデシルスルファニルチオカルボニル)ジスルフィドを挙げることができる。これらの中では、特に2−シアノ−2−プロピルベンゾチオエートが好ましい。
ここで、繰り返し単位a〜cの割合は、0<a<1.0、0<b<1.0、0≦c<1.0であり、好ましくは0.1≦a≦0.9、0.1≦b≦0.9、0≦c≦0.8であり、より好ましくは0.2≦a≦0.8、0.2≦b≦0.8、0≦c≦0.5である。
なお、a+b+c=1であることが好ましい。
また、繰り返し単位aが上述のように繰り返し単位a1〜a4から選ばれる1種以上を含むものである場合、0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、かつ0<a1+a2+a3+a4<1.0であり、好ましくは0≦a1≦0.9、0≦a2≦0.9、0≦a3≦0.9、0≦a4≦0.9、かつ0.1≦a1+a2+a3+a4≦0.9であり、より好ましくは0≦a1≦0.8、0≦a2≦0.8、0≦a3≦0.8、0≦a4≦0.8、かつ0.2≦a1+a2+a3+a4≦0.8である。
本発明の高分子化合物は、重量平均分子量が1,000〜500,000、好ましくは2,000〜200,000の範囲のものである。重量平均分子量が1,000未満では、耐熱性に劣るものとなる。一方、重量平均分子量が500,000を超えると、粘度が上昇し、作業性が悪化し、有機溶剤や水への溶解性が低下する。
なお、重量平均分子量(Mw)は、溶剤として水、ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)を用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算測定値である。
なお、重合時のモノマーとしては、スルホ基を有するモノマーを使ってもよいが、スルホ基のリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、スルホニウム塩をモノマーとして用いて重合反応を行い、重合後にイオン交換樹脂を用いてスルホ基に変換してもよい。
以上のように、本発明の高分子化合物であれば、有機溶剤に可溶であり、燃料電池用や導電性ポリマー等の導電性材料用のドーパントとして好適に用いられる特定の超強酸のスルホ基を有する高分子化合物となる。
この高分子化合物を燃料電池に用いることによって、高誘電率な燃料電池用材料を形成することができる。また、共役二重結合ポリマー用のドーパントとして用いることによって、高透明、高導電性で耐久性の高い導電膜を形成することが可能になる。さらに、有機溶剤への溶解性に優れるため、有機EL照明用の導電膜に用いることで、有機EL素子の劣化を防止することができる。
以下、実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下に実施例の合成で用いたモノマーを示す。
Figure 0006209157
モノマー1:1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)プロパン−1−スルホネート
モノマー2:リチウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)プロパン−1−スルホネート
モノマー3:ベンジルトリメチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(メタクリロイルオキシ)プロパン−1−スルホネート
モノマー4:ベンジルトリメチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(3−メタクリロイルオキシ−アダマンタン−1−カルボニルオキシ)−プロパン−1−スルホネート
モノマー5:ベンジルトリメチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(3−メタクリロイルオキシ−ベンゼン−4−カルボニルオキシ)−プロパン−1−スルホネート
モノマー6:ベンジルトリメチルアンモニウム 2−(4−ビニルベンゾイルオキシ)−1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロパン−1−スルホネート
モノマー7:テトラブチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(アクリロイルオキシ)プロパン−1−スルホネート
モノマー8:ベンジルトリメチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(4−メタクリロイルオキシ−4−メチルアダマンタン−1−カルボニルオキシ)−プロパン−1−スルホネート
モノマー9:ベンジルトリメチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(4−アクリロイルオキシ−4−メチルアダマンタン−1−カルボニルオキシ)−プロパン−1−スルホネート
モノマー10:ベンジルトリメチルアンモニウム 1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(4−アクリロイルオキシ−4−メチルシクロヘキサン−1−カルボニルオキシ)−プロパン−1−スルホネート
[実施例1]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー1の30.9gとスチレンスルホン酸19.1gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル4.77gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体42.5gを得た。
得られた重合体を19F,H−NMR、及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー1:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=29,900
分子量分布(Mw/Mn)=1.91
この高分子化合物を(ポリマー1)とする。
Figure 0006209157
[実施例2]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー2の20.3gとスチレンスルホン酸リチウム29.7gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル5.13gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体48.0gを得た。
得られた白色重合体を純水912gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー2:スチレンスルホン酸=3:7
重量平均分子量(Mw)=23,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.89
この高分子化合物を(ポリマー2)とする。
Figure 0006209157
[実施例3]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー3の39.0gとスチレンスルホン酸リチウム11.0gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル3.34gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体46.0gを得た。
得られた白色重合体をメタノール414gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー3:スチレンスルホン酸=3:2
重量平均分子量(Mw)=33,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.81
この高分子化合物を(ポリマー3)とする。
Figure 0006209157
[実施例4]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー4の38.3gとスチレンスルホン酸リチウム11.7gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル2.82gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体46.8gを得た。
得られた白色重合体をメタノール421gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー4:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=43,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.77
この高分子化合物を(ポリマー4)とする。
Figure 0006209157
[実施例5]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー5の37.5gとスチレンスルホン酸リチウム12.5gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル3.04gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体47.1gを得た。
得られた白色重合体をメタノール424gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー5:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=39,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.81
この高分子化合物を(ポリマー5)とする。
Figure 0006209157
[実施例6]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー3の20.4gとスチレンスルホン酸リチウム17.3gと4−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール)スチレン12.3g及び2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル4.19gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体44.0gを得た。
得られた白色重合体をメタノール396gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー3:スチレンスルホン酸:4−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール)スチレン=1:2:1
重量平均分子量(Mw)=29,900
分子量分布(Mw/Mn)=1.91
この高分子化合物を(ポリマー6)とする。
Figure 0006209157
[実施例7]
下記RAFT重合によって狭分散なポリマーを合成した。
窒素雰囲気下、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエート0.52g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.13gをメタノール37.5gに溶解させ、その溶液を窒素雰囲気下64℃で3時間撹拌した。その溶液にモノマー3の39.0gとスチレンスルホン酸リチウム11.0gをメタノール112.5gに溶解させた溶液を4時間で滴下した。滴下終了後、64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、赤色重合体41.0gを得た。
得られた赤色重合体をメタノール369gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー3:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=23,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.32
この高分子化合物を(ポリマー7)とする。
Figure 0006209157
[実施例8]
下記RAFT重合によって狭分散なポリマーを合成した。
窒素雰囲気下、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエート0.47g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.12gをメタノール37.5gに溶解させ、その溶液を窒素雰囲気下64℃で3時間撹拌した。その溶液にモノマー6の36.3gとスチレンスルホン酸リチウム13.7gをメタノール112.5gに溶解させた溶液を4時間で滴下した。滴下終了後、64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、赤色重合体38.0gを得た。
得られた赤色重合体をメタノール279gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー6:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=31,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.38
この高分子化合物を(ポリマー8)とする。
Figure 0006209157
[実施例9]
下記RAFT重合によってジブロックコポリマーを合成した。
窒素雰囲気下、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエート0.42g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.10gをメタノール37.5gに溶解させ、その溶液を窒素雰囲気下64℃で3時間撹拌した。その溶液にモノマー3の28.6gをメタノール64.3gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。続いてその溶液にスチレンスルホン酸ベンジルトリメチルアンモニウム21.4gをメタノール48.2gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。滴下終了後、64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、赤色重合体41.8gを得た。
得られた赤色重合体をメタノール306gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー3:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=22,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.31
この高分子化合物を(ポリマー9)とする。
Figure 0006209157
[実施例10]
下記RAFT重合によってジブロックコポリマーを合成した。
窒素雰囲気下、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエート0.39g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.10gをメタノール37.5gに溶解させ、その溶液を窒素雰囲気下64℃で3時間撹拌した。その溶液にモノマー6の30.2gをメタノール67.9gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。続いてその溶液にスチレンスルホン酸ベンジルトリメチルアンモニウム19.7gをメタノール44.6gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。滴下終了後、64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、赤色重合体39.8gを得た。
得られた赤色重合体をメタノール279gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー6:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=30,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.36
この高分子化合物を(ポリマー10)とする。
Figure 0006209157
[実施例11]
下記RAFT重合によってトリブロックコポリマーを合成した。
窒素雰囲気下、2−シアノ−2−プロピルベンゾジチオエート0.39g、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.10gをメタノール37.5gに溶解させ、その溶液を窒素雰囲気下64℃で3時間撹拌した。その溶液にモノマー6の15.1gをメタノール33.9gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。続いてその溶液にスチレンスルホン酸ベンジルトリメチルアンモニウム19.7gをメタノール44.6gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。さらにその溶液にモノマー6の15.1gをメタノール33.9gに溶解させた溶液を2時間で滴下した。滴下終了後、64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、赤色重合体39.8gを得た。
得られた赤色重合体をメタノール279gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー6:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=29,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.33
この高分子化合物を(ポリマー11)とする。
Figure 0006209157
[実施例12]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー7の25.3gとスチレンスルホン酸リチウム19.1gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル3.34gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体39.6gを得た。
得られた白色重合体をメタノール414gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー7:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=28,700
分子量分布(Mw/Mn)=1.58
この高分子化合物を(ポリマー12)とする。
Figure 0006209157
[実施例13]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー8の32.0gとスチレンスルホン酸リチウム19.1gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル3.34gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体46.9gを得た。
得られた白色重合体をメタノール414gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー8:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=45,100
分子量分布(Mw/Mn)=1.93
この高分子化合物を(ポリマー13)とする。
Figure 0006209157
[実施例14]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー9の31.3gとスチレンスルホン酸リチウム19.1gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル3.34gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体42.7gを得た。
得られた白色重合体をメタノール414gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー9:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=38,000
分子量分布(Mw/Mn)=1.61
この高分子化合物を(ポリマー14)とする。
Figure 0006209157
[実施例15]
窒素雰囲気下、64℃で撹拌したメタノール37.5gに、モノマー10の29.4gとスチレンスルホン酸リチウム19.1gと2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル3.34gをメタノール112.5gに溶かした溶液を4時間かけて滴下した。さらに64℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後、1,000gの酢酸エチルに激しく撹拌しながら滴下した。生じた固形物を濾過して取り、50℃で15時間真空乾燥して、白色重合体44.1gを得た。
得られた白色重合体をメタノール414gに溶解し、イオン交換樹脂を用いてアンモニウム塩とリチウム塩をスルホ基に変換した。得られた重合体を19F,H−NMR及びGPC測定したところ、以下の分析結果となった。
共重合組成比(モル比) モノマー10:スチレンスルホン酸=1:1
重量平均分子量(Mw)=48,300
分子量分布(Mw/Mn)=1.98
この高分子化合物を(ポリマー15)とする。
Figure 0006209157
上述のようにして合成したポリマー1〜15は、水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドに可溶であった。
このように本発明の高分子化合物であれば、有機溶剤に可溶であり、特定の超強酸のスルホ基を有する高分子化合物となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1−1)で示される繰り返し単位aと、下記一般式(1−2)で示される繰り返し単位bの両方を有するものであり、重量平均分子量が1,000〜500,000の範囲のものであり、ブロックコポリマーであることを特徴とする高分子化合物。
    Figure 0006209157
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは単結合、エステル基、あるいはエーテル基、エステル基のいずれか又はこれらの両方を有していてもよい炭素数1〜12の直鎖状、分岐状、環状の炭化水素基のいずれかであり、Zはフェニレン基、ナフチレン基、エステル基のいずれかであり、a及びbは、それぞれ0<a<1.0、0<b<1.0である。)
  2. 前記繰り返し単位aが、下記一般式(2−1)〜(2−4)で示される繰り返し単位a1〜a4から選ばれる1種以上を含むものであることを特徴とする請求項1に記載の高分子化合物。
    Figure 0006209157
    (式中、Rは前記と同様であり、a1、a2、a3、及びa4は、それぞれ0≦a1<1.0、0≦a2<1.0、0≦a3<1.0、0≦a4<1.0、かつ0<a1+a2+a3+a4<1.0である。)
  3. 前記高分子化合物が、導電性ポリマー用のドーパントとして用いられるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の高分子化合物。
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