以下、添付図面を参照しながら、本発明にかかる電源装置、画像形成装置及び出力制御方法の実施形態を詳細に説明する。以下の各実施形態では、本発明の画像形成装置を電子写真方式のモノクロ複写機に適用した場合を例に取り説明するが、これに限定されるものではない。本発明の画像形成装置は、電子写真方式で画像を形成する装置であれば、モノクロ、カラーを問わず適用でき、例えば、電子写真方式の印刷装置や複合機(MFP:Multifunction Peripheral)などにも適用できる。なお、複合機とは、印刷機能、複写機能、スキャナ機能、及びファクシミリ機能のうち少なくとも2つの機能を有する装置である。
まず、本実施形態の複写システムの構成について説明する。
図1は、本実施形態の複写システム1の全体構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、複写システム1は、複写機2と、ADF(Auto Document Feeder)3と、フィニッシャ4と、両面反転ユニット5と、拡張給紙トレイ6と、大容量給紙トレイ7と、インサートフィーダ8と、1ビン排紙トレイ9とを、備える。
複写機2は、複写システム1の本体部に該当し、原稿を電子的に読み取って画像データを生成するスキャナ部、スキャナ部によって生成された画像データに基づく画像を作像する作像部、用紙を給紙する給紙部、作像された画像を用紙に転写する転写部など(スキャナ部及び給紙部については図示省略、作像部及び転写部については図1では図示省略)を、備える。以下では、画像が転写された用紙を複写物と称する場合がある。
ADF3は、原稿を自動的に複写機2(詳細には複写機2のスキャナ部)に送るものである。
フィニッシャ4は、ステープラ及びシフトトレイなどを有するいわゆる後処理装置であり、複写機2によって複写された複写物にステープル処理などの後処理を施す。なお、フィニッシャ4は、これに限定されるものではなく、ステープル処理、パンチ(穿孔)処理、及び折り処理などの後処理を施すものであればよい。
両面反転ユニット5は、用紙の両面に複写を行う場合に、片面に画像が転写された用紙を反転して複写機2(詳細には複写機2の転写部)に戻すものである。
拡張給紙トレイ6は、拡張用の給紙トレイであり、用紙を複写機2の転写部に送る。
大容量給紙トレイ7は、複写機2の給紙部や拡張給紙トレイ6よりも多くの用紙を収納可能な給紙トレイであり、用紙を複写機2の転写部に送る。
インサートフィーダ8は、表紙や合紙などの用紙を複写機2の転写部に送る。
1ビン排紙トレイ9は、1つのビンを排紙先とする排紙トレイであり、複写機2によって複写された複写物が排紙される。
図2は、本実施形態の複写機2の作像及び転写にかかる構成の一例を示す模式図である。図2に示すように、複写機2は、作像部20と、駆動用ローラ21、22と、中間転写ベルト23と、斥力ローラ24と、二次転写ローラ25と、二次転写電源100とを、備える。
作像部20は、感光体ドラム20a、帯電装置、現像装置、一次転写ローラ20b、及びクリーニング装置など(帯電装置、現像装置、及びクリーニング装置については図示省略)を、備える。
作像部20及び図示せぬ照射装置は、感光体ドラム20a上で作像プロセス(帯電工程、照射工程、現像工程、転写工程、及びクリーニング工程)を行うことにより、感光体ドラム20a上に静電トナーパターンを形成し、中間転写ベルト23に転写する。
まず、帯電工程では、図示せぬ帯電装置は、回転駆動されている感光体ドラム20aの表面を帯電する。
続いて、照射工程では、図示せぬ照射装置は、感光体ドラム20aの帯電面に光変調されたレーザ光を照射し、感光体ドラム20aの表面に静電潜像を形成する。
続いて、現像工程では、図示せぬ現像装置は、感光体ドラム20a上に形成された静電潜像をトナーで現像する。これにより、静電潜像をトナーで現像したトナー像である静電トナーパターンが感光体ドラム20a上に形成される。
続いて、転写工程では、一次転写ローラ20bは、感光体ドラム20a上に形成された静電トナーパターンを中間転写ベルト23に転写(一次転写)する。なお、感光体ドラム20a上には、静電トナーパターンの転写後においても未転写トナーが僅かながら残存する。
続いて、クリーニング工程では、図示せぬクリーニング装置は、感光体ドラム20a上に残存している未転写トナーを払拭する。
なお本実施形態では、複写機2がモノクロで複写を行う複写機であるため、作像部は単数となっているが、複写機2がカラーで複写可能であれば、作像部は複数となり、使用するトナーの色彩の数に応じた数の作像部を備えることになる。この場合、各作像部は、使用するトナーの色彩は異なるが、構成及び動作は、共通となる。
中間転写ベルト23は、駆動用ローラ21、22や斥力ローラ24などの複数のローラに掛け回されたエンドレスのベルトであり、駆動用ローラ21、22の一方が回転駆動させられることにより無端移動する。
中間転写ベルト23は、作像部20(一次転写ローラ20b)により静電トナーパターンが転写され、転写された静電トナーパターンを斥力ローラ24と二次転写ローラ25との間に搬送する。この際、図示せぬ給紙部などにより、用紙Pが、静電トナーパターンの搬送タイミングに合わせて、斥力ローラ24と二次転写ローラ25との間に搬送される。このため、静電トナーパターンと用紙Pとの転写位置が一致する。
なお本実施形態では、用紙Pは、例えば、表面平滑性が低い(表面の凹凸が大きい)レザック紙や表面平滑性が高い(表面の凹凸が小さい)普通紙であるものとするが、これに限定されるものではない。
斥力ローラ24は、二次転写ローラ25との間の二次転写ニップ(図示省略)で、中間転写ベルト23により搬送された静電トナーパターンを用紙Pに転写(二次転写)する。なお、斥力ローラ24は、転写バイアス用の電源である二次転写電源100に接続されており、二次転写ローラ25は、接地されている。
二次転写電源100(電源装置の一例)は、斥力ローラ24に高電圧を印加する。ここで、複写機2では、一般的な画像形成装置同様、トナーが負極性に帯電しているため、二次転写電源100は、斥力ローラ24及び二次転写ローラ25による二次転写が行われるタイミングで、斥力ローラ24に負極性の高電圧を印加することで、トナーに斥力を加え、転写を行うものとする。
これにより、斥力ローラ24と二次転写ローラ25との間に電位差が生じ、トナーが中間転写ベルト23から用紙P側へ向かう電圧が生じるため、静電トナーパターンを用紙Pに転写することができる。
また、複写機2では、一般的な画像形成装置同様、印刷動作中において、中間転写ベルト23が常に回転しているため、斥力ローラ24と二次転写ローラ25との間に紙がない場合(以下、紙間と称する)、中間転写ベルト23上に付着したトナーが二次転写ローラ25に付着し、次に印刷される用紙の裏面を汚してしまう。特に、両面印刷を行う場合には、画像面(印刷面)を汚すことになり、画質の悪化を招いてしまう。
このため二次転写電源100は、紙間時に転写時とは逆極性(正極性)の高電圧を斥力ローラ24に印加することで、トナーを中間転写ベルト23に吸着させ、二次転写ローラ25の汚れを防止する。
静電トナーパターンが用紙Pに転写され、印刷物が製造されると、図示せぬ定着装置により用紙Pの加熱及び加圧が行われ、静電トナーパターンが用紙Pに定着される。そして、静電トナーパターンが定着された用紙Pは、複写機2から1ビン排紙トレイ9(図1参照)に排紙される。
図3は、本実施形態の複写機2の電気的構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、複写機2は、二次転写電源100と、電源制御部200とを、備える。二次転写電源100は、トナー転写用の負極性電源である直流電源110(第2直流電源の一例)と、直流出力検知部114と、トナー転写用の交流電源140と、バイパスコンデンサ170(コンデンサの一例)と、出力異常検知部171と、クリーニング用の正極性電源である直流電源180(第1直流電源の一例)と、直流出力検知部184とを、備える。
図3に示すように、二次転写電源100では、直流電源110、交流電源140、及び直流電源180が出力経路上で直列に接続されている。
そして複写機2が二次転写を行う場合、直流電源110は、交流電源140に負極性(所定極性と逆極性の一例)の直流電圧を出力し、交流電源140は、直流電源110から出力された負極性の直流電圧に交流電圧を重畳した重畳電圧と、直流電源110から出力された負極性の直流電圧とを、選択的に斥力ローラ24に出力する。具体的には、二次転写電源100(交流電源140)は、ユーザ設定に応じて、重畳電圧を斥力ローラ24に印加したり、負極性の直流電圧を斥力ローラ24に印加したりする。なお本実施形態では、用紙Pがレザック紙である場合には、斥力ローラ24を重畳電圧で印加するユーザ設定、用紙Pが普通紙である場合には、斥力ローラ24を負極性の直流電圧で印加するユーザ設定が、ユーザにより予め行われることを想定している。
また紙間では、直流電源180は、交流電源140に正極性(所定極性の一例)の直流電圧を出力し、交流電源140は、直流電源110から出力された正極性の直流電圧を、斥力ローラ24に出力する。
直流電源110は、直流出力制御部111と、直流駆動部112と、直流電源二次回路113とを、有する。交流電源140は、交流出力制御部141と、交流駆動部142と、交流電圧用トランス143と、交流出力検知部144とを、有する。直流電源180は、直流出力制御部181と、直流駆動部182と、直流電源二次回路183とを、有する。電源制御部200は、二次転写電源100を制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを有する制御装置により実現できる。
直流出力制御部111には、電源制御部200から、負極性の直流電圧の出力の大きさを制御するDC(−)_PWM信号が入力され、また、直流出力検知部114から、直流出力検知部114により検知された直流電源110が出力した直流電圧の出力値が入力される。そして直流出力制御部111は、入力されたDC(−)_PWM信号のデューティ比及び直流電源110が出力した直流電圧の出力値に基づき、直流電源二次回路113の出力値がDC(−)_PWM信号で指示された出力値となるように、直流駆動部112を介して直流電源二次回路113(詳細には、直流電圧用トランス)の駆動を制御する。
直流駆動部112は、直流出力制御部111からの制御に従って、直流電源二次回路113を駆動する。
直流電源二次回路113は、直流駆動部112により駆動され、負極性の直流の高電圧出力を行う。
直流出力検知部114は、直流電源110が出力した直流電圧の出力値を検知し、直流出力制御部111に出力する。また、直流出力検知部114は、検知した出力値をFB_DC(−)信号(フィードバック信号)として電源制御部200に出力する。これは、環境や負荷によって転写性が落ちないように、電源制御部200においてDC(−)_PWM信号のデューティを制御させるためである。
なお本実施形態では、直流電源110は、定電流制御を行っているものとするが、これに限定されるものではなく、定電圧制御を行ってもよい。
交流出力制御部141には、電源制御部200から、交流電圧の出力の大きさを制御するAC_PWM信号、また、交流出力検知部144から、交流出力検知部144により検知された交流電圧用トランス143の出力値が入力される。そして交流出力制御部141は、入力されたAC_PWM信号のデューティ比、及び交流電圧用トランス143の出力値に基づき、交流電圧用トランス143の出力値がAC_PWM信号で指示された出力値となるように、交流駆動部142を介して交流電圧用トランス143の駆動を制御する。
交流駆動部142には、交流電圧の出力周波数を制御するAC_CLK信号が入力される。そして交流駆動部142は、交流出力制御部141からの制御及びAC_CLK信号に基づき、交流電圧用トランス143を駆動する。交流駆動部142は、AC_CLK信号に基づき交流電圧用トランス143を駆動することで、交流電圧用トランス143によって生成される出力波形を、AC_CLK信号で指示された任意の周波数に制御することができる。
交流電圧用トランス143は、交流駆動部142により駆動されて交流電圧を生成し、生成した交流電圧と直流電源110から出力された負極性の直流の高電圧とを重畳して重畳電圧を生成し、生成した重畳電圧を斥力ローラ24に出力(印加)する。なお交流電圧用トランス143は、交流電圧を生成しない場合には、直流電源110から出力された負極性の直流の高電圧を斥力ローラ24に出力(印加)する。斥力ローラ24に出力された電圧(重畳電圧又は負極性の直流電圧)は、その後、二次転写ローラ25を介して直流電源180内に帰還する。
交流出力検知部144は、交流電圧用トランス143の交流電圧の出力値を検出し、交流出力制御部141に出力する。また、交流出力検知部144は、検出した出力値をFB_AC信号(フィードバック信号)として電源制御部200に出力する。これは、環境や負荷によって転写性が落ちないように、電源制御部200においてAC_PWM信号のデューティを制御させるためである。
なお本実施形態では、交流電源140は、定電圧制御を行っているものとするが、これに限定されるものではなく、定電流制御を行うようにしてもよい。
また、交流電圧用トランス143(交流電源140)が生成する交流電圧は、正弦波及び矩形波のいずれであってもよいが、第1実施形態では、短パルス状矩形波であるものとする。これは、交流電圧の波形を短パルス状矩形波にすることで、より画像品質の向上に寄与できるためである。
直流出力制御部181には、電源制御部200から、正極性の直流電圧の出力の大きさを制御するDC(+)_PWM信号が入力され、また、直流出力検知部184から、直流出力検知部184により検知された直流電源180が出力した直流電圧の出力値が入力される。なお、電源制御部200は、DC(+)_PWM信号を出力する場合(紙間の場合)、直流出力制御部111へのDC(−)_PWM信号の出力を停止する。そして直流出力制御部181は、入力されたDC(+)_PWM信号のデューティ比及び直流電源180が出力した直流電圧の出力値に基づき、直流電源180の出力値がDC(+)_PWM信号で指示された出力値となるように、直流駆動部182を介して直流電源二次回路183の駆動を制御する。なお、新たな用紙へのトナー転写が発生すると、電源制御部200は、直流出力制御部181へのDC(+)_PWM信号の出力を停止し、直流出力制御部111へのDC(−)_PWM信号の出力を開始する。
直流駆動部182は、直流出力制御部181からの制御に従って、直流電源二次回路183を駆動する。
直流電源二次回路183は、直流駆動部182により駆動され、正極性の直流の高電圧出力を行う。この際、直流電源110及び交流電源140は駆動していないため、クリーニング用の正極性の直流電圧はそのまま斥力ローラ24に印加される。
直流出力検知部184は、直流電源180が出力した直流電圧の出力値を検知し、直流出力制御部181に出力する。
なお本実施形態では、直流電源180は、定電圧制御を行っているものとするが、これに限定されるものではなく、定電流制御を行ってもよい。
バイパスコンデンサ170は、交流電源140の出力に伴って電流が流れ込み、かつ、直流電源110及び直流電源180に対して並列に接続されている。詳細には、バイパスコンデンサ170は、交流電源140が斥力ローラ24に電圧(負極性の直流電圧、重畳電圧、又は正極性の直流電圧)を印加することで直流電源110や直流電源180に流れ込む(回り込む)電流をバイパスする。これにより、交流電源140の出力に伴って電流が直流電源110や直流電源180に回り込むことを防止でき、直流電源110や直流電源180内の損失を抑え、直流電源110や直流電源180の安定的な駆動に寄与できる。
出力異常検知部171は、二次転写電源100の出力ライン上に配置されており、電線の地絡等によって出力異常が発生した際には、LK信号を電源制御部200に出力する。これにより、電源制御部200による二次転写電源100からの高圧出力を停止するための制御が可能となる。
図4は、本実施形態の二次転写電源100の構成の一例を示す回路図である。
直流電源110には、電源制御部200からDC(−)_PWM信号が入力され、入力されたDC(−)_PWM信号は積分されて、電流制御回路122(コンパレータ)に入力される。積分されたDC(−)_PWM信号の値は、電流制御回路122における基準電圧となる。また、直流電流検出回路128は、二次転写電源100の出力ライン上で分圧抵抗等を介して直流電源110が出力した直流電流を検出し、検出した直流電流の出力値を電流制御回路122に入力する。そして電流制御回路122は、基準電圧に対し直流電流が小さい場合には直流高圧トランスの直流(−)駆動回路123を積極的に駆動させ、基準電圧に対し直流電流が大きい場合には直流高圧トランスの直流(−)駆動回路123の駆動を規制する。これにより、直流電源110は、定電流性を確保している。
また、直流電圧検出回路126は、直流電源110が出力した直流電圧を検出し、検出した直流電圧の出力値を電圧制御回路121(コンパレータ)に入力する。そして電圧制御回路121は、直流電圧の出力値が上限に達した際には、直流高圧トランスの直流(−)駆動回路123の駆動を規制する。また、直流電圧検出回路127は、直流電圧検出回路126により検出された直流電圧の出力値をFB_DC(−)信号として電源制御部200にフィードバックする。
電流制御回路122及び電圧制御回路121の制御に従った直流(−)駆動回路123の駆動により、直流高圧トランスの1次側巻線N1_DC(−)124及び直流高圧トランスの2次側巻線N2_DC(−)125にて生成された出力はダイオード及びコンデンサによって平滑された後、直流電圧として交流電源入力部157から交流電源140に入力され、交流高圧トランスの2次側巻線N2_AC156に印加される。
交流電源140には、電源制御部200からAC_PWM信号が入力され、電圧制御回路151(コンパレータ)に入力される。入力されたAC_PWM信号の値は、電圧制御回路151における基準電圧となる。また、交流電圧検出回路162は、交流高圧トランスの1次側巻線N3_AC155によって生じる相互誘導電圧から交流電圧の出力値を予測し、予測した交流電圧の出力値を電圧制御回路151に入力する。これは、交流電圧は直流電圧と重畳されるため、交流電源140自身の出力(交流電圧)のみを二次転写電源100の出力ライン上で検出することが困難なためである。そして電圧制御回路151は、基準電圧に対し交流電圧が小さい場合には交流高圧トランスの交流駆動回路153を積極的に駆動させ、基準電圧に対し交流電圧が大きい場合には交流高圧トランスの交流駆動回路153の駆動を規制する。これにより、交流電源140は、定電圧性を確保している。
また、交流電流検出回路160は、二次転写電源100の出力ラインである交流バイパス用のバイパスコンデンサ170の低圧側で交流電流を検出し、検出した交流電流の出力値を電流制御回路152(コンパレータ)に入力する。そして電流制御回路152は、交流電流の出力値が上限に達した際には、交流高圧トランスの交流駆動回路153の駆動を規制する。また、交流電流検出回路161は、検出した交流電流の出力値をFB_AC信号として電源制御部200にフィードバックする。
交流高圧トランスの交流駆動回路153は、電源制御部200から入力されるAC_CLK信号と電圧制御回路151及び電流制御回路152とのAND論理に従って駆動し、AC_CLKと同一の周期を持つ出力を生成する。
交流駆動回路153の駆動により、交流高圧トランスの1次側巻線N1_AC154にて生成された交流電圧は、2次側巻線N2_AC156に印加されている直流電圧に重畳されて、高圧出力部158から重畳電圧として斥力ローラ24に出力(印加)される。但し、交流電源140が駆動していない場合は、2次側巻線N2_AC156に印加されている直流電圧がそのまま高圧出力部158から斥力ローラ24に出力(印加)される。
直流電源180には、電源制御部200からDC(+)_PWM信号が電圧制御回路191(コンパレータ)に入力される。入力されたDC(+)_PWM信号の値は、電圧制御回路191における基準電圧となる。また、直流電圧検出回路196は、二次転写電源100の出力ライン上で分圧抵抗等を介して直流電源180が出力した直流電圧を検出し、検出した直流電圧の出力値を電圧制御回路191に入力する。そして電圧制御回路191は、基準電圧に対し直流電圧が小さい場合には直流高圧トランスの直流(+)駆動回路193を積極的に駆動させ、基準電圧に対し直流電圧が大きい場合には直流高圧トランスの直流(+)駆動回路193の駆動を規制する。これにより、直流電源180は、定電圧性を確保している。
また、直流電流検出回路197は、直流電源180が出力した直流電流を検出し、検出した直流電流の出力値を電流制御回路192(コンパレータ)に入力する。そして電流制御回路192は、直流電流の出力値が上限に達した際には、直流高圧トランスの直流(+)駆動回路193の駆動を規制する。
電流制御回路192及び電圧制御回路191の制御に従った直流(+)駆動回路193の駆動により、直流高圧トランスの1次側巻線N1_DC(+)194及び直流高圧トランスの2次側巻線N2_DC(+)195にて生成された出力はダイオード及びコンデンサによって平滑された後、直流電圧として交流電源入力部157から交流電源140に入力され、交流高圧トランスの2次側巻線N2_AC156に印加される。但し、紙間では、直流電源110及び交流電源140が駆動していないため、2次側巻線N2_AC156に印加されている直流電圧がそのまま高圧出力部158から斥力ローラ24に出力(印加)される。
出力異常検知部171は、二次転写電源100の出力ライン上で電線の地絡等による出力異常を検知し、LK信号を電源制御部200に出力する。
ここで、直流電源110は負極性の出力を持つため、直流電源110が負極性の直流電圧を出力することで流れる電流は、GNDから二次転写ローラ25及び斥力ローラ24を通って二次転写電源100へと入り、交流電源140の2次側巻線N2_AC156、直流電源110の2次側巻線N2_DC(−)125、直流電源180の放電抵抗R(+)198を通って再びGNDへと戻っていく。このため、電源制御部200から直流電源110へのDC(−)_PWM信号の入力が開始され、二次転写電源100が二次転写用のバイアス(以下、「転写バイアス」と称する)の出力を開始すると、バイパスコンデンサ170の電源側電極には負(マイナス)の電荷が充電され、GND側電極には正(プラス)の電荷が充電されることとなる。この結果、電源制御部200から直流電源110へのDC(−)_PWM信号の入力が終了し、二次転写電源100が転写バイアスの出力を終了すると、電荷の放電が発生する。
また、直流電源180は正極性の出力を持つため、直流電源180が正極性の直流電圧を出力することで流れる電流は、GNDから直流電源180の2次側巻線N2_DC(+)195、直流電源110の放電抵抗R(−)129、交流電源140の2次側巻線N2_AC156を通って二次転写電源100から出て、斥力ローラ24及び二次転写ローラ25を通って再びGNDへと戻っていく。このため、電源制御部200から直流電源180へのDC(+)_PWM信号の入力が開始され、二次転写電源100が紙間用のバイアス(以下、「逆バイアス」と称する)の出力を開始すると、バイパスコンデンサ170の電源側電極には正の電荷が充電され、GND側電極には負の電荷が充電されることとなる。この結果、電源制御部200から直流電源180へのDC(+)_PWM信号の入力が終了し、二次転写電源100が逆バイアスの出力を終了すると、電荷の放電が発生する。
図5は、本実施形態の放電電流の経路の一例を示す説明図である。
まず、逆バイアスの出力から転写バイアスの出力への切り替え、即ち、直流電源180による正極性の直流電圧の出力から直流電源110による負極性の直流電圧の出力等への切換え時に発生する流れ込み電流について説明する。
前述したように、二次転写電源100が斥力ローラ24に逆バイアスを印加すると、バイパスコンデンサ170の電源側電極には正の電荷が充電されるため、二次転写電源100が逆バイアスの出力を終了すると、図5中の実線で示した矢印の経路で急激な電荷の放電が行われる。
この場合、放電電流は、直流電源110の平滑用高圧ダイオード、直流電源110の2次側巻線N2_DC(−)125、直流電源180の放電抵抗R(+)198を通って、GNDへと流れ込むが、放電電流の立上りが非常に急峻であるため、直流電源110の直流高圧トランスに偏磁を発生させたり、1次側巻線N1_DC(−)124に逆起電圧を発生させたりしてしまう。
このため、直流高圧トランスの起動不全が発生し、直流電源110の出力の立上りが遅延してしまう。この結果、印刷用紙が転写位置に突入した際に紙先端で転写電流が不足しトナー転写量が目標に達せず、画像不良が起きてしまう。
また放電電流は、直流電源110内(詳細には、直流電源110の基板内)だけでなく、交流電源140内(詳細には、交流電源140の基板内)を通り、斥力ローラ24及び二次転写ローラ25にも流れる。
ここで、斥力ローラ24及び二次転写ローラ25は、機械の使用環境や経年劣化によって内部の抵抗値が大きく変化するため、直流電源110内を流れる放電電流と斥力ローラ24及び二次転写ローラ25を流れる放電電流との比率は一定ではない。このため、直流電源110の起動不全による出力の遅延時間は、機械(複写機2それぞれ)によってバラツキが生じ、転写バイアスの立上りも機械によってバラツキが生じる。転写バイアスの立上りがバラツクと、用紙突入時の転写電流にバラツキが発生するため、用紙先端のトナー転写量がばらつき、安定した作像ができなくなってしまう。
次に、転写バイアスの出力から逆バイアスの出力への切り替え、即ち、直流電源110による負極性の直流電圧の出力から直流電源180による正極性の直流電圧の出力への切換え時に発生する流れ込み電流について説明する。
前述したように、二次転写電源100が斥力ローラ24に転写バイアスを印加すると、バイパスコンデンサ170の電源側電極には負の電荷が充電されるため、二次転写電源100が転写バイアスの出力を終了すると、図5中の点線で示した矢印の経路で急激な電荷の放電が行われる。
この場合、放電電流は、GNDから直流電源180の2次側巻線N2_DC(+)195、直流電源180の平滑用高圧ダイオード、直流電源110の放電抵抗R(−)129を通りバイパスコンデンサ170へと流れ込む。
また放電電流は、この場合においても、交流電源140内(詳細には、交流電源140の基板内)を通り、斥力ローラ24及び二次転写ローラ25に流れる。そして前述と同様の理由で、逆バイアスの立上りも機械によってバラツキが生じる。
紙間では、転写時と逆方向の電圧を印加することで、中間転写ベルト23上のトナーや塵を二次転写ローラ25側に移さない制御を行っているが、逆バイアスの立上りに遅延が生じると、二次転写ローラ25にトナーや塵が移動するリスクが増えるため、機械の構成によっては二次転写ローラ25のクリーニング機構に負荷が生じる。
このように、転写バイアスの立上り遅延と逆バイアスの立上り遅延とでは、それぞれ異なる不具合が発生するが、転写バイアスの立上り遅延は、画像品質に直接影響するため、非常に重要な問題となる。
このため本実施形態では、逆バイアスの出力から転写バイアスの出力への切り替え時に起動不全を生じさせずに直流電源110を起動させることで、転写バイアスの立上り遅延を防止し、画像品質への影響を低減する。
図6及び図7は、本実施形態の転写バイアス及び逆バイアスの切り替えタイミングとの比較例を示す図であり、図6は、転写バイアスとして負極性の直流電圧のみを用いた場合を示し、図7は、転写バイアスとして重畳電圧を用いた場合を示している。
二次転写電源100は、転写位置に印刷用紙がある間、トナーを印刷用紙に転写するため、図6及び図7に示すように、負極性のバイアスである転写バイアスを斥力ローラ24に印加する。
ここで、二次転写電源100が所望の電圧値の転写バイアスを出力可能となるまでに、立上り時間が必要となる。このため、電源制御部200は、印刷用紙が転写位置に突入する数10ms程度前(例えば、50ms程度前)から、DC(−)_PWM信号(図6に示す例の場合)、又はDC(−)_PWM信号及びAC_PWM信号(図7に示す例の場合)を二次転写電源100に入力し、印刷用紙が転写位置に突入した際に、二次転写電源100が所望の電圧値の転写バイアスを出力可能となるように制御する。
また二次転写電源100は、印刷用紙の後端から次の印刷用紙の先端までの間、即ち、紙間においては、印刷用紙の汚れを低減するため、図6及び図7に示すように、正極性のバイアスである逆バイアスを斥力ローラ24に印加する。
但し、二次転写電源100に逆バイアスを出力させる場合は、電源制御部200は、二次転写電源100へのDC(−)_PWM信号(図6に示す例の場合)、又はDC(−)_PWM信号及びAC_PWM信号(図7に示す例の場合)の入力を終了したタイミングでDC(+)_PWM信号を二次転写電源100に入力する。そして、電源制御部200は、次の印刷用紙が転写位置に突入する数10ms程度前になると、DC(+)_PWM信号の入力を終了し、DC(−)_PWM信号(図6に示す例の場合)、又はDC(−)_PWM信号及びAC_PWM信号(図7に示す例の場合)を二次転写電源100に入力する。
しかしながら、前述したように、二次転写電源100の出力を逆バイアスから転写バイアスに切り替える場合、電荷の放電が発生することで、直流電源110の直流高圧トランスの起動不全が発生し、直流電源110の出力の立上りが遅延してしまう。このため、実際には、図6及び図7に示すように、印刷用紙が転写位置に突入した際に、二次転写電源100が所望の電圧値の転写バイアスを出力可能とならない場合もある。
このため本実施形態では、電源制御部200が、DC(+)_PWM信号の入力を終了するタイミングを図6及び図7に示すタイミングよりも所定時間早める。
図8は、本実施形態の転写バイアス及び逆バイアスの切り替えタイミングの一例を示す図であり、転写バイアスとして負極性の直流電圧のみを用いた場合を示している。
図8に示す例でも、電源制御部200は、印刷用紙が転写位置に突入する数10ms程度前から、DC(−)_PWM信号を二次転写電源100に入力し、印刷用紙が転写位置に突入した際に、二次転写電源100が所望の電圧値の転写バイアスを出力可能となるように制御する。
また、二次転写電源100に逆バイアスを出力させる場合は、電源制御部200は、二次転写電源100へのDC(−)_PWM信号の入力を終了したタイミングでDC(+)_PWM信号を二次転写電源100に入力する。ここで、電源制御部200は、次の印刷用紙が転写位置に突入する数10ms+所定時間前になると、DC(+)_PWM信号の入力を終了する。そして電源制御部200は、次の印刷用紙が転写位置に突入する数10ms前になると、DC(−)_PWM信号を二次転写電源100に入力する。つまり直流電源180は、直流電源110による負極性の直流電圧の出力が開始される所定時間前に、正極性の直流電圧の出力を停止する。
このように本実施形態では、DC(+)_PWM信号の入力を終了してからDC(−)_PWM信号の入力を開始するまでに所定時間である放電時間を確保している。ここで、所定時間は、直流電源180による正極性の直流電圧の出力時間に対して相対的に短く、かつバイパスコンデンサ170に蓄積されている電荷を放電可能な時間であればよい。これは、紙間時の二次転写ローラ25の汚れ防止を担保しつつ、起動不全を発生させずに直流電源110を起動可能とするためである。なお、所定時間の詳細については、後述する。
このため本実施形態では、二次転写電源100が逆バイアスの出力を終了したことで発生する電荷の放電が終了した後に、二次転写電源100が転写バイアスの出力を開始する。この結果、直流電源110に起動不全が発生しない状態になってから直流電源110を起動可能となるため、直流電源110の出力の立上り遅延を防止することができる。
なお、転写バイアスとして重畳電圧を用いた場合の図示及び説明については省略するが、AC_PWM信号の出力タイミングをDC(−)_PWM信号の出力タイミングと合わせる点を除き、図8に示す例と同様である。
以下では、所定時間である放電時間の決定手法について説明する。
図9は、本実施形態の転写バイアス及び逆バイアスの切り替え時の放電電流のシミュレーションの一例に用いる回路図である。
図9に示す回路図では、充放電に関係する回路部品を図示しており、他の回路部品については省略している。例えば、直流電源110、交流電源140、及び直流電源180については、二次側のみの回路構成を示しており、一次側駆動回路や出力FB(フィードバック)回路等の構成については、図示を省略している。また、斥力ローラ24及び二次転写ローラ25を、負荷24、25と称して説明する場合がある。
図9に示す回路図では、転写バイアス印加時に2次側巻線L1にて発生した交流電圧を、ダイオードD1〜D4及びコンデンサC1〜C4を用いて4倍圧整流し、抵抗R4及び交流電源140を介して負荷24、25に印加しており、放電抵抗R5(R+)を介して出力電流が二次転写電源100内に帰還するようになっている。
交流電源140のコンデンサC7はバイパスコンデンサ170を表しており、転写バイアス及び逆バイアスの切り替え時には、コンデンサC7が電流源となる。
負荷24、25間のインピーダンスは簡易的に抵抗成分と容量負荷成分とで表すことができ、図9に示す回路内ではコンデンサC8と抵抗R6との並列接続にて表現している。なお、負荷24、25の抵抗成分R6は、気温や経時の劣化により抵抗値が変わることが知られている。
また図9に示す回路図では、逆バイアス印加時に2次側巻線L2にて発生した交流電圧を、ダイオードD7及びD8並びにコンデンサC5及びC6にて2倍圧整流し、放電抵抗R1(R−)及び交流電源140を介して負荷24、25に印加している。
一般的に、逆バイアスと比べ転写バイアスの方が大きな電圧を必要とするため、図9に示す例では、直流電源180を2倍圧整流回路に設計し、直流電源110を4倍圧整流回路に設計している。
図10及び図11は、本実施形態の負荷24、25による流れ込み電流の波形変化の一例を示す図であり、図9に示す回路図において、逆バイアスの出力をオフした際の出力電圧と直流電源110内の流れ込み電流のシミュレーション結果を示している。詳細には、図10及び図11は、コンデンサC8及び抵抗R6の高圧側の電圧と、ダイオードD1、D3、及び2次側巻線L1に流れ込む電流の時間変化を表しており、逆バイアスをオフするタイミングであるDC(+)_PWM信号の出力終了タイミング、オフ後2ms、4ms、10msを表す線を記載している。なお、図10は、負荷24、25の抵抗成分R8が1MΩの場合を表し、図11は、負荷24、25の抵抗成分R8が50MΩの場合を表している。
図10及び図11では、いずれも逆バイアスが800Vの安定状態からオフになり自然放電することをシミュレーションしているが、負荷24、25の抵抗成分R6によって、ダイオードD1、D3、及び2次側巻線L1に流れ込む電流の最大値、波形、及びタイミングが異なることがわかる。
転写バイアスは、流れ込み電流が大きい際に起動が不安定になるため、図10及び図11に示す例からは、逆バイアスオフ後0〜4msの期間に直流電源110を起動し、転写バイアスをオンすると、転写バイアスの立上り波形が非常にバラツクと考えられる。
また、実際の機械においては、信号の制御を行っているCPUの稼働率によって制御信号タイミングがバラツクため、前述した流れ込み電流のバラツキと合わせ逆バイアスをオフしてから十分に時間を置いた後に転写バイアスをオンするようシーケンスを組み立てることで、転写バイアスの立上り(紙先端でのトナー転写量)のバラツキを抑えることが可能となる。
このため本実施形態では、放電用に10ms程度の時間を確保している。つまり、図8に示す例では、電源制御部200は、次の印刷用紙が転写位置に突入する数10ms+10ms前になると、DC(+)_PWM信号の入力を終了し、次の印刷用紙が転写位置に突入する数10ms前になると、DC(−)_PWM信号を二次転写電源100に入力する。
図12は、本実施形態の電源制御部200及び二次転写電源100で行われる制御の一例を示すフローチャートである。なお、図12に示す例では、転写バイアスとして負極性の直流電圧のみを用いた場合を想定している。
まず、電源制御部200は、印刷開始基準を示す印刷開始基準信号等を参照して、印刷用紙が転写位置に突入する10ms前から、DC(−)_PWM信号をオンし、二次転写電源100に入力する(ステップS101)。これにより、二次転写電源100は、転写バイアスの出力を開始する。
続いて、電源制御部200は、印刷開始基準信号等を参照して、印刷用紙への転写が終了するタイミングになると、DC(−)_PWM信号をオフし、二次転写電源100への入力を終了するとともに(ステップS103)、DC(+)_PWM信号をオンし、二次転写電源100に入力する(ステップS105)。これにより、二次転写電源100は、転写バイアスの出力を終了するとともに逆バイアスの出力を開始する。
続いて、電源制御部200は、印刷開始基準信号等を参照して、DC(−)_PWM信号をオンする所定時間前(例えば、DC(−)_PWM信号をオンする10ms前)になったか否かを確認する(ステップS107でNo)。そして、DC(−)_PWM信号をオンする所定時間前になると(ステップS107でYes)、電源制御部200は、DC(+)_PWM信号をオフし、二次転写電源100への入力を終了する(ステップS109)。
続いて、電源制御部200は、所定時間が経過したか否かを確認する(ステップS111でNo)。そして、所定時間が経過し、印刷用紙が転写位置に突入する10ms前になると(ステップS111でYes)、電源制御部200は、DC(−)_PWM信号をオンし、二次転写電源100に入力する(ステップS101)。これにより、二次転写電源100は、転写バイアスの出力を開始する。
以上のように本実施形態では、DC(+)_PWM信号の入力を終了してからDC(−)_PWM信号の入力を開始するまでに所定時間である放電時間を確保している。このため本実施形態では、二次転写電源100が逆バイアスの出力を終了したことで発生する電荷の放電が終了した後に、二次転写電源100が転写バイアスの出力を開始するので、直流電源110に起動不全が発生しない状態になってから直流電源110を起動可能となり、直流電源110の出力の立上り遅延を防止することができる。この結果、印刷物の生産性を担保しつつ、印刷用紙が転写位置に突入した際に紙先端で転写電流が不足しトナー転写量が目標に達せず、画像不良が起きてしまうことを防止できる。
(変形例)
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
(変形例1)
上記実施形態では、トナーが負極性に帯電しているため、二次転写電源が斥力ローラに負極性の高電圧を印加することで、トナーに斥力を加え、転写を行う例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、二次転写電源は、二次転写ローラに正極性の高電圧を印加することで、トナーに引力を加え、転写を行うようにしてもよい。
(変形例2)
なお、上述した実施形態及び各変形例は、一例を示すものであり、構成やプロセス条件が変わっても本発明を実現できることを他の画像形成装置や種々の画像形成環境で確認している。