JP6201651B2 - アンテナ装置およびアレイアンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一般的には、アンテナ技術に関し、特には、アンテナの小型化技術に関する。
近年、無線通信の困難な場所、特に屋内など、における通信環境の改善を目的として、半径数十m程度の極めて小さな通信エリアをカバーする無線通信端末向けの小型の基地局、例えばいわゆるフェムトセル(Femto Cell)基地局、の需要が増えている。
このような小型の基地局装置については、屋内での利用を考慮すると、装置全体の小型化が求められている。
また、基地局装置に用いられるアンテナは、送信および受信の両方の動作周波数帯に対応するマルチバンド化など、広帯域化も求められている。
さらに、このような小型の基地局に用いられるアンテナは、大量生産ができ、低コストであることが求められる。
大量生産でき低コストでアンテナを実現する技術としては、例えばPCB(Printed Circuit Board)で代表される誘電体基板を用い、基板上に形成されている導電層をエッチングなどの方法により除去してアンテナを構成する、いわゆるプリントアンテナがある。
従来のプリントアンテナにおけるマルチバンド化として、ダイポール型の放射素子の近傍に導体線路を配置する技術が提案されている。(特許文献1)
特開2003−209429号公報
特許文献1のアンテナ装置では、誘電体基板21の一主面に、連結部25aおよび25bにより接地層24と接続されたダイポール素子22aおよび22bによって、1/2波長型のプリントダイポールを構成する。
また、他方の主面に、放射素子および連結部と対向するようにストリップライン状導電線路27を形成し、そのストリップライン状導電線路27を給電することでプリントダイポールを励振させ、さらに、ストリップライン状導電線路27の共振動作をさせることで、アンテナ全体として2共振特性を得ている。
誘電体基板上にプリントアンテナを形成する場合、アンテナの実装面積はできるだけ小さい方が望ましい。しかし、実装面積として例えば、「ダイポール素子」および「ダイポール素子と接地層との間隙」が占有する四角形の面積を考えると、特許文献1のアンテナ装置では少なくとも1/2波長x1/4波長程度必要であるという課題があった。
また、特許文献1のアンテナ装置では2共振化が目的であり、またそれぞれの共振特性における比帯域も7〜10%程度(特許文献1の図5B参照。リターンロス=−10dBにおける値。)と狭いため、例えばより多くの周波数バンドで動作させる場合には、複数のアンテナを構成する必要があるという課題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、実装面積の小型化と動作周波数の広帯域化が可能なアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るアンテナ装置は、誘電体層と、
誘電体層の第1主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、放射素子を形成する導電性の第1放射部と、
第1主面上に配置され、第1放射部の第1端部に接続された第1端部と、第2端部と、を有し、放射素子に対する給電路を形成する導電性の第1給電部と、
誘電体層の第2主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、放射素子を形成する導電性の第2放射部と、
第2主面上に配置され、第2放射部の第1端部に接続された第1端部と、第2端部と、を有し、給電路を形成する導電性の第2給電部と、
第1主面上及び第2主面上の少なくとも一方に配置され、前記第2給電部の第2端部と接続された導電性の接地部と、
を備えたアンテナ装置であって、
第1主面上または第2主面上において上、下、左および右の4方向を想定し、誘電体層の第1主面の外方から前記第2主面に向かってアンテナ装置を透過的に見た場合に、
第1給電部の第2端部は、第1給電部の第1端部の下側にあり、接地部に対し第1給電部の下の第1の間隙を有して離間し、
第1放射部の第2端部は、第1給電部よりも右側又は左側で、第1放射部の第1端部よりも下側にあり、接地部に対し第2の間隙を有して離間し、
第2給電部の第1端部は、誘電体層を介して第1給電部の第1端部と対向し、且つ第2給電部の第2端部は、誘電体層を介して第1給電部の第2端部と対向し、
第2放射部の第2端部は、第2給電部から見て第1放射部の第2端部が配置された側とは反対の側で、第2放射部の第1端部よりも下側にあり、接地部に対し第3の間隙を有して離間し、
接地部の、第2の間隙を有して第1放射部の第2端部と離間する箇所、及び第3の間隙を有して第2放射部の第2端部と離間する箇所が、第1の間隙を有して第1給電部の第2端部と離間する箇所よりも上側にあ
第1の間隙は、第1給電部の第2端部におけるアンテナの入力インピーダンス特性が、第1周波数で共振特性を有するように設定され、
第2の間隙及び第3の間隙は、前記入力インピーダンス特性が、第2周波数で共振特性を有するよう設定されるようにしている。
また、本発明に係る第2のアンテナ装置は、誘電体層と、
誘電体層の第1主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、幅を持った線状の第1導体と、
第1主面上に配置され、第1導体の第1端部に接続された第1端部と、第2端部と、を有し、幅を持った線状の第2導体と、
誘電体層の第2主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、幅を持った線状の第3導体と、
第2主面上に配置され、第3導体の第1端部に接続された第1端部と、第2端部を有し、幅を持った線状の第4導体と、
第1主面上及び第2主面上の少なくとも一方に配置され、第4導体の第2端部に接続された第5導体と、
を備えたアンテナ装置であって、
第1主面上または第2主面上において上、下、左および右の4方向を想定し、誘電体層の第1主面の外方から第2主面に向かってアンテナ装置を透過的に見た場合に、
第5導体の辺には、互いに鋭角をなすとともに上側に向かって間隔が広がる第1の辺および第2の辺が形成され、
第2導体の第2端部は、第2導体の第1端部の下側にあり、第5導体に対し第2導体の下の第1の間隙を有して離間し、
第1導体は、第2導体に対して鋭角を有して配置され、
第1導体の第2端部は、第2導体よりも右側又は左側で、第2導体の第1端部の下側にあり、第5導体の第1の辺に対し第2の間隙を有して離間し、
第4導体の第1端部は、誘電体層を介して第2導体の第1端部と対向し、且つ第4導体の第2端部は、誘電体層を介して第2導体の第2端部と対向し、
第3導体は、第4導体に対して鋭角を有して配置され、
第3導体の第2端部は、第4導体から見て第1導体の第2端部が配置された側とは反対の側で、第4導体の第1端部よりも下側にあり、第5導体の第2の辺に対し第3の間隙を有して離間し
第1の間隙は、第2導体の第2端部におけるアンテナの入力インピーダンス特性が、第1周波数で共振特性を有するよう設定され、
第2の間隙及び前記第3の間隙は、前記入力インピーダンス特性が、第2周波数で共振特性を有するよう設定されるようにしている。
本発明のアンテナ装置によれば、以上のように構成したので、実装面積の小型化と広帯域化が可能なアンテナ装置を提供することができる。
本発明の実施の形態1における、アンテナ装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態1における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態1における、アンテナ装置を反対側の主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態1における、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。 本発明の実施の形態1における、給電点からみたアンテナ側の定在波比の周波数依存性を示す図である。 本発明と比較のための従来技術を用いたアンテナ装置を、一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明と比較のための従来技術を用いたアンテナ装置を、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。 仮想のアンテナ装置を、外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 仮想のアンテナ装置における、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。 仮想のアンテナ装置を、外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 仮想のアンテナ装置における、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。 本発明の実施の形態2における、アンテナ装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態2における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態3における、アンテナ装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態4における、アンテナ装置を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態5における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態6における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。 本発明の実施の形態7における、アレイアンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
以下に、本発明の各実施の形態について図を用いて説明する。
なお、以下の各実施の形態の図においては、同一ないしは同様なものについては同一ないしは同様の番号を付け、各実施の形態の説明においてその説明を一部省略する場合がある。
また、図の各要素は、本発明を説明するために便宜的に分割したものであり、その実装形態は図の構成、分割、名称等に限定されない。また、分割の仕方自体も図に示した分割に限定されない。
実施の形態1.
以下に、本発明の各実施の形態1について図1ないし図11を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1における、アンテナ装置を示す斜視図である。
図2は、本発明の実施の形態1における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図3は、本発明の実施の形態1における、アンテナ装置を図2と反対側の主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
各図において、1は誘電体基板、2aおよび2bはダイポール素子、2a1はダイポール素子2aの第1端部、2a2はダイポール素子2aの第2端部、2b1はダイポール素子2bの第1端部、2b2はダイポール素子2bの第2端部、3aおよび3bは給電線路、3a1は給電線路3aの第1端部、3a2は給電線路3aの第2端部、3b1は給電線路3bの第1端部、3b2は給電線路3bの第2端部、4aおよび4bは地導体、5a1および5a2は地導体4aの端部の辺、5b1および5b2は地導体4bの端部の辺、D1は第1の間隙、D2は第2の間隙、D3は第3の間隙、10aは第1の間隙D2を有してダイポール素子2aと離間する地導体4aの箇所、10bは第3の間隙D3を有してダイポール素子2bと離間する地導体4bの箇所、10cは第1の間隙D1を有して給電線路3aと離間する地導体4aの箇所、Fは給電点を示す。
なお、本発明を分かりやすく、また後述する従来技術を用いた例との比較をしやすくするために、本実施の形態の説明においては、各部の輪郭および形状が直線で形成あるいは直線状に形成されており、さらに対称的に形成されている場合を例に説明する。また、図では、各間隙において幅が最も狭いところで離間する地導体の辺の一点を、各地導体の上記箇所10a、10b、10cを代表する点であるとして説明する。
但し、上記場合に限定されるものではない。
また、図中では、各部の配置関係をわかりやすくするため、誘電体基板1を透過的に、また透過的に見て反対側の主面に配置されているものを点線で示している。
但し、図2および図3では、地導体4aおよび4bは誘電体基板1を介して対向するよう形成されて重なって見えるため、各々片方のみ示している。
ここで、図中のダイポール素子2a、給電線路3aおよび地導体4aが配置されている誘電体基板1の主面が第1主面に対応する。ダイポール素子2b、給電線路3bおよび地導体4bが配置されている面が誘電体基板1の第2主面に対応する。
また、図中の誘電体基板1が誘電体層に対応し、ダイポール素子2aが第1放射部および第1の導体に対応し、給電線路3aが第1給電部および第2の導体に対応しダイポール素子2bが第2放射部および第3の導体に対応し、給電線路3bが第2給電部および第4の導体に対応し、地導体4aが第1接地部に対応し、地導体4bが第2接地部に対応する。
また、ダイポール素子2aおよびダイポール素子2bを併せたものが放射素子に対応し、地導体4aおよび4bを併せたものが接地部および第5導体に対応する。なお、以下では、辺5a1および5a2をまとめて辺5aと、5b1および5b2をまとめて辺5bと、して説明する場合がある。
また、本実施の形態においては、地導体4aの辺5a1が、地導体4aの、第2の間隙D2を有してダイポール素子2aの第2端部2a2と離間する箇所10aと、第1の間隙D1を有して給電線路3aの第2端部3a2と離間する箇所10cと、の間を結ぶ直線になっている。
また、地導体4bの辺5bの一部4b2が、地導体4bの、第3の間隙D3を有してダイポール素子2bの第2端部2b2と離間する箇所10bと、第1の間隙D1を有して介して給電線路3aの第2端部3a2と離間する箇所10cと、の間を結ぶ直線になっている。
なお、各平面図において第2主面側の配置関係を考える場合には、地導体4aの箇所10cと誘電体基板1を介して離間する地導体4bの箇所を、箇所10cとしても同様に考えることができる。
まず、各部の配置と接続関係について説明する。
以下の説明においては、図2および図3のような平面図において平面的な相互の配置関係を説明するために、第1主面の外方から第2主面に向かって誘電体基板1を透過的に見た場合に、図中のある部位を基準に「上側にある」、「下側にある」「右側にある」、「左側にある」等の言い回しを用いる。
誘電体基板1は、誘電体材料から形成された層であり、実装においては例えばPCB基板の誘電体層が相当する。各図においては、誘電体層が1つで一定の厚みを有する場合の例を示している。
ダイポール素子2aは、一定幅の直線状の導体であり、誘電体基板1の第1主面上に配置されている。また、ダイポール素子2aは、第1端部2a1および第2端部2a2を有している。
また、ダイポール素子2aの第2端部2a2は、地導体4aに対し第2の間隙D2を有して離間するよう配置されている。
ダイポール素子2aの形成方法は従来及び新規の各種の方法が可能であり、例えば、誘電体基板1の第1主面上に形成した導体層をエッチングによりパターニングすることで形成することができる。
給電線路3aは、一定幅の直線状の導体であり、誘電体基板1の第1主面上に配置されている。また、給電線路3aは、第1端部3a1および第2端部3a2を有している。
また、給電線路3aの第1端部3a1は、ダイポール素子2aの第1端部2a1に接続されている。
また、給電線路3aの第2端部3a2は、第1端部3a1よりも下側に配置されている。
また、給電線路3aの第2端部3a2は、地導体4aに対し給電線路3aの下の第1の間隙D1を有して離間するよう配置されている。
従って、図2を参照すると、ダイポール素子2aの第2端部2a2は、給電線路3aよりも右側で、且つダイポール素子2aの第1端部2a1よりも下側に配置されている。
従って、ダイポール素子2aは、角度αが鋭角を有して、給電線路3aに対して斜めに配置されている。言い換えると、給電線路3aとダイポール素子2aとを一体的に考えた場合に、給電線路3aの第2端部3a2側からダイポール素子2aの第2端部2a2側へ向かって延在する導体が、給電線路3aの第1端部3a1付近において角度αにて鋭角に折り返すように延在する形状となっている。
給電線路3aも、上記ダイポール素子2aの形成方法と同様な形成方法により形成することができる。
ダイポール素子2bは、一定幅をもった直線状の導体であり、誘電体基板1の第2主面上に配置されている。また、ダイポール素子2bは、第1端部2b1および第2端部2b2を有している。
また、ダイポール素子2bの形状は、ダイポール素子2aを給電線路3aの中心軸に対して軸対称となる形状を誘電体基板1の裏面に投影したもの、と重なるように形成されている。
また、ダイポール素子2bの第2端部2b2は、地導体4bに対し第3の間隙D3を有して離間するよう配置されている。
ダイポール素子2bも、ダイポール素子2aと同様にして形成することができる。
ダイポール素子2aおよび2bにより、放射素子、いわゆるプリントダイポール、が構成される。
給電線路3bは、一定幅の直線状の導体であり、誘電体基板1の第2主面上に、給電線路3aと対向するように配置されている。また、給電線路3bは、第1端部3b1および第2端部3b2を有している。
給電線路3bの第1端部3b1は、誘電体基板1を介して給電線路3aの第1端部3a1と対向して配置され、且つ第2端部2b2は、誘電体基板1を介して給電線路3aの第2端部3a2と対向して配置されている。
また、給電線路3bの第1端部3b1は、ダイポール素子2bの第1端部2b1に接続され、給電線路3bの第2端部3b2は、地導体4bに接続されている。
給電線路3aおよび給電線路3bにより、放射素子から放射される電磁波の、もととなる信号を供給する、いわゆる給電路を構成する。
従って、図2を参照すると、ダイポール素子2bの第2端部2b2は、給電線路3bから見てダイポール素子2aの第2端部2a1が配置された側とは反対の側、即ち左側、でダイポール素子2bの第1端部2b1よりも下側に配置されている。
言い換えると、ダイポール素子2bは、鋭角αを有して、給電線路3bに対して斜めに配置されている。言い換えると、給電線路3bからダイポール素子2bへと延在する導体が、給電線路3bの第1端部3b1付近において角度αにて鋭角に折り返す形状となっている。
給電線路3bも、ダイポール素子2aと同様にして形成することができる。
地導体4aは誘電体基板1の第1主面に配置されている。
また、地導体4aの上側の端部には、互いに鋭角をなすとともに上側に向かって間隔が広がる第1の辺5a1および第2の辺5a2によって溝が形成されている。図においては、溝の内部にダイポール素子2aおよび給電線路3aが配置されている場合の例となっている。
また、地導体4aは、第2の間隙D2を有してダイポール素子2aの第2端部2a2と離間する箇所10aが、第1の間隙D1を有して給電線路3aの第2端部3a2と離間する箇所10cよりも上側にあるよう形成される。
従って、図2を参照すると、図の右側、即ちダイポール素子2a側、において地導体4aの辺5aと給電線路3aとのなす角βは、鋭角となっている。
地導体4aも、ダイポール素子2aと同様にして形成することができる。
地導体4bは、誘電体基板1の第2主面上に、地導体4aと対向するように配置されている。 また、地導体4bは、給電線路3bの第2端部3b2に接続されている。
また、地導体4bの端部には、辺5b1および5b2によって、地導体4aに形成されている三角形状の溝と同様な形状の溝が、誘電体基板1を介して対抗して形成され、その内部にダイポール素子2b、給電線路3bが配置されている。
また、地導体4bは、例えば図示しないビアホール(Via Hole)などによって、地導体4aと電気的に接続される。
地導体4bも、ダイポール素子2aと同様にして形成することができる。
また、地導体4bは、第3の間隙D3を有してダイポール素子2bの第2端部2b2と離間する箇所10bが、第1の間隙D1を有して給電線路3aの第2端部3a2と離間する箇所10c(または、地導体4bの、誘電体基板1を介して箇所10cと対向する箇所)よりも上側にあるよう形成される。
給電点Fは、アンテナ装置から放射する電磁波のもととなる信号を印加する位置、を示すために模式的に白四角印で示したものである。従って、実装において、給電点Fは物理的な構成要素として形成されているわけではない。
実際の信号の印加方法としては各種の方法があり、例えば信号源(図示しない。)からの信号を伝送する同軸ケーブルの内部導体(図示しない)と、給電線路3aの第2端部3a2とを接続し、さらに、同軸ケーブルの外部導体(図示しない)と、地導体4aとを接続し、信号を印加することによってアンテナに給電する。
図1ないし図3のように構成したアンテナ装置は、実装面積として例えば「ダイポール素子の領域」および「ダイポール素子と接地層との間の領域」が占有する四角形の面積を考えると、1/4波長x1/4波長程度となり、実装面積の小型化ができていることがわかる。
次に、本実施の形態のアンテナ装置における動作について以下に説明する。
図4は、本発明の実施の形態1における、給電点Fからみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。
図において、細実線の円および円弧はスミスチャート図を表示する線、Zinは入力インピーダンス、太実線は入力インピーダンスZinの特性曲線、f1は第1のキンク(Kink:結び目状の軌跡)またはキンクが示す第1の共振特性の代表的な周波数、f2は第2のキンクまたはキンクが示す第2の共振特性の代表的な周波数に対応する。点線の円は定在波比(電圧定在波比(VSWR: Voltage Standing Wave Ratio))=2に対応し、円の内部が、定在波比が2より小さくなる範囲となる。
図5は、本発明の実施の形態1における、給電点からみたアンテナ側の定在波比の周波数依存性を示す図である。図5の特性曲線は図4の特性曲線に対応している。
図において、横軸は中心周波数で正規化した周波数、縦軸は定在波比VSWRを示す。
図4および図5の計算条件としての図1ないし図3の各部寸法は、ダイポール素子2aおよび2bは幅が0.02λで長さが0.23λ、給電線路3aは幅が0.02λで長さが0.42λ、第1の間隙の幅が0.01λ、第2の間隙D2および第3の間隙D3の幅は0.053λである。ここで、λは中心周波数の自由空間での波長で、ここでは3GHzとしている。
また、角度αおよびβは45度である。
また、誘電体基板1の厚さが0.013λ、誘電率が4.4、誘電正接が0.02である。
図5から、インピーダンス整合特性が良好な状態と考えることができるVSWRが2以下を示す比帯域、即ちリターンロスが10dB程度に相当する比帯域、が40%程度のアンテナ装置を得ることができていることがわかる。
次に、本発明のアンテナ装置の動作および上記特性の分析について、図6ないし図11を用いて説明する。
図6は、本発明と比較のための従来技術を用いた構造のアンテナ装置を、外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は、図2と同様である。
図2と異なる点は、ダイポール素子2a(2b)と給電線路3a(3b)との角度αが90度になるよう配置し、また、溝の辺5a(5b(図示しない))と給電線路3a(3b)との角度βが90°になるよう配置した点である。
図7は、本発明と比較のための従来型のアンテナ装置を、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。
図の見方および計算条件は、図4と同様である。
図において、共振動作によって発生する第1のキンクf1のみが現れている。これは、アンテナとしての動作に対応する共振動作、即ちアンテナの入力インピーダンスがインピーダンスの整合状態に近づくこと、によって発生するキンクに対応する。
次に、図6に示したアンテナ構造に対し、仮想的に角度αを変化させた場合を検討する。
図8は、仮想のアンテナ装置を、外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図6と主に異なる点は、角度αの違いであり、図の見方および各部の寸法は、各間隙の大きさ以外は図2及び図6と同様である。ダイポール素子2aの第1端部2a1と給電線路3aの第1端部3a1との接続部分の形状が多少異なるが、本分析の結論には大きな影響はないと考えられる。
図においては、角度αを45度にした場合の例を想定している。
図9は、図8に示した仮想のアンテナ装置における、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。
図においては、第1のキンクが、図7の第1のキンクに比べて、誘導性側に移動していることがわかる。
これは、ダイポール素子2aが給電線3aに対して斜めに配置され、図4に示した従来構造の場合に比べてダイポール素子2bが給電線路3bに近づくことで電磁的な結合が強まり、それによって給電線路3aと3bからなる伝送路の特性インピーダンスが変化し、インピーダンス軌跡を変えていると考えられる。
従って、角度αを鋭角に変更し、その角度を調整することで、入力インピーダンスの調整が可能であることがわかる。
次に、図6に示したアンテナ構造に対し、仮想的に角度βを変化させた場合を検討する。
図10は、仮想のアンテナ装置を、外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図6と主に異なる点は、角度βの違いであり、図の見方および各部の寸法は、各間隙の大きさ以外は図2及び図6と同様である。
図においては、βを45度にした場合の例を想定している。
図11は、図10に示した仮想のアンテナ装置における、給電点からみたアンテナ側の入力インピーダンスの周波数依存性を示す図である。
図において、キンクの周波数が小さくなっていることがわかる。
角度βを鋭角にすることで、第1の辺5aおよび第2の辺5bが互いに鋭角をなすとともに上側に向かって間隔が広がるよう形成され、地導体4aの、第2の間隙D2を有してダイポール素子2aの第2端部2a1と離間する箇所10a、及び地導体4bの、第3の間隙D3を有してダイポール素子2bの第2端部2b2と離間する箇所10bが、地導体4aの、第1の間隙D1を有して給線路3aの第2端部3a2と離間する箇所10cよりも上側にあるように配置される。
これにより、図4に示した従来技術を用いた構造の場合に比べて地導体4bが給電線路3bに近づくことで、電磁的な結合が強まり、それによって入力インピーダンスが変化し、特性曲線の軌跡を変えていると考えられる。
また、この場合のキンクは、ダイポール素子2aおよび2bと地導体4aおよび4bとの共振動作、即ちアンテナ側と地導体側とのインピーダンスの整合状態に近づくこと、によって発生する別のキンクに対応すると考えることができる。
以上の分析から、角度α、βの観点からみると、ダイポール素子2a(2b)と給電線路3a(3b)となす角度αを変えることでインピーダンス調整を行い、さらに、地導体4a(4b)の辺5a(5b)と給電線路3a(3b)のなす角度βを、ダイポール素子2a(2b)の端部2a2(2b2)と地導体4a(4b)の辺5a(5b)とが第2の間隙D2(第3の間隙D3)を介して近接する角度に設定することで、ダイポール素子と地導体の電磁的な結合によって複共振を起こし、図4に示したように周波数の異なる2つのキンクを発生させていると考えられる。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、実装面積の小型化と広帯域化が可能なアンテナ装置を提供することが可能となる。
なお、本発明の実施の形態おいては、第1の間隙D1、第2の間隙D2、第3の間隙D3が、各々一定の幅を有する場合を示しているが、異なる幅および形状を有するようにしてもよく、本実施の形態の形状に限定されない。
また、図2および図3において地導体4aおよび4bの箇所10a、10b、10cを黒丸印によって特定の1つの点として表しているが、例えば、(1)ダイポール素子2a(2b)の第2端部2a2(2b2)の形状、(2)給電線路3a(3b)の第2端部3a2(3b2)の形状、(3)共振特性、によっては、図に示した位置に近い広がりをもった範囲を考えて、そのうちの特定の箇所を代表的に考えてもよく、図に示した位置に限定されない。
実施の形態2.
以下に、本発明の各実施の形態2について図12および図13を用いて説明する。
図12は、この発明の実施の形態2に係わるアンテナ装置の構成を示す構成説明図である。
図13は、図12に示したアンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は図1および図2と同様である。
図において、上記実施の形態1の図1および図2と異なる点は、ダイポール素子2a(2b)の大きさを6a(6b)に変更している点である。図においては、ダイポール素子6aおよび6bの幅が上記実施の形態1に比べて広くなっている。
また、ダイポール素子6aおよび6bの第1端部側の、ダイポール素子6aと6bが重ならないV字状の領域が大きく形成され、その切り込みが角度χを有している点である。
素子幅を広げたダイポール素子であっても、アンテナ装置の基本構成は変わらないため、実施の形態1と同様に考えることができる。また、一般的に、放射素子の面積を広げることでアンテナ装置として広帯域化できることが知られている。
さらに、切り込み角度χを変更することでダイポール素子上の電流分布の制御が可能となるため、インピーダンス特性の調整が可能となる。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、上記実施の形態1と同様な効果を奏することができる。
また、ダイポール素子の幅を広げることでさらに広帯域化を図ることができる。
さらに、ダイポール素子間の切り込み角度χを変更することで、インピーダンス特性の調整が可能となる。
なお、本発明の実施の形態においては、ダイポール素子6aおよび6bの幅が上記実施の形態1に比べて一様に広くなっているが、例えば一方の端部に向かって幅が広がるまたは狭まるようにしてもよく、本実施の形態の形状に限定されない。
実施の形態3.
以下に、本発明の各実施の形態3について図14および図15を用いて説明する。
図14は、この発明の実施の形態2に係わるアンテナ装置の構成を示す構成説明図である。
図15は、図14に示したアンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は図1および図2と同様である。
図において、上記実施の形態1の図1および図2と異なる点は、図1のダイポール素子2a(2b)をダイポール素子7a(7b)に変更している点である。即ち、ダイポール素子7aおよび7bの一部がメアンダ(meander:蛇行)形状になっている。
一般に、ダイポール素子7aおよび7bをメアンダ形状にすることで、各ダイポール素子の電気長を長くすることができる。従って、アンテナの実装面積を変えることなく電気長を長くできるので、アンテナ装置の動作周波数を低周波化することができる。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、上記実施の形態1と同様な効果を奏することができる。
また、ダイポール素子をメアンダ形状にすることで、アンテナの実装面積を変えることなく動作周波数の低周波化を図ることができる。
なお、本発明の実施の形態おいては、蛇行部分の平面形状(図15参照)が、各ダイポール素子7a(7b)の第1端部と第2端部とを結ぶ直線(図示しない)の上側と下側に蛇行部分を有する形状となっているが、電気長を長くすることができればよいので、例えば片側にのみ蛇行部分を有するような形状にしてもよく、本実施の形態の形状に限定されない。
実施の形態4.
以下に、本発明の各実施の形態4について図16および図17を用いて説明する。
図16は、本発明の実施の形態4における、アンテナ装置を示す斜視図である。
図17は、本発明の実施の形態4における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は図1および図2と同様である。
なお、本発明の実施の形態は、実施の形態1のアンテナ装置をもとにした場合の例となっている。
上記実施の形態1の図1および図2と異なる点は、非励振素子が追加されている点である。
図において、8a、8bは、非励振素子を示す。
ここで、非励振素子8aが第1非励振部に、非励振素子8bが第2非励振部に対応する。
非励振素子8aおよび8bは、一定幅をもった直線状の導体である。
また、非励振素子8aは、図1および図2に示したダイポール素子2aと、平行して配置されている。また、非励振素子8bは、図1および図2に示したダイポール素子2bと、平行して配置されている。
さらに、非励振素子8aは、地導体4aに対し第4の間隙D4を有して離間して配置されている。また、第4の間隙D4は、第2の間隙D2よりも幅(あるいは間隔)が大きくなるよう形成されている。
また、非励振素子8bは、地導体4bに対し第5の間隙D5を有して離間して配置されている。また、第5の間隙D5は、第3の間隙D3よりも幅(あるいは間隔)が大きくなるよう形成されている。
また、非励振素子8a(8b)は、ダイポール素子2a(2b)と電磁結合して、図2に示したキンクf1およびf2と異なる周波数で第3のキンクf3、を有して全体として複共振を生じる位置に設定および配置される。
一般に、放射素子と非励振素子とを平行して配置することで電磁的な結合が強まり、複共振特性が得られ、非励振素子の形状、および放射素子と非励振素子との位置関係、を適切に選定することにより広帯域化を図ることができる。
さらに、第4の間隙D4(第5の間隙D5)を、第2の間隙D2(第3の間隙D3)よりも幅が大きくなるよう形成する、即ち、ダイポール素子2a(2b)よりも地導体4a(4b)から離すことで電磁的結合を弱めることができ、ダイポール素子2a(2b)との共振特性の制御が容易になる。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、上記実施の形態1と同様な効果を奏することができる。
また、非励振素子を設けることで、アンテナ装置のさらなる広帯域化を図ることができる。
なお、本実施の形態の直線状のダイポール素子2a(2b)に合せて直線状の形状にしているが、ダイポール素子2a(2b)の形状に合せて別の形状する、あるいは、ダイポール素子2a(2b)と平行しなくてもよく、本実施の形態に限定されない。
実施の形態5.
以下に、本発明の各実施の形態5について図18を用いて説明する。
図18は、本発明の実施の形態6における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は図2と同様である。
図において、上記実施の形態1の図2と異なる点は、地導体4a(4b)の端部の辺の形状を楕円状にしている点である。
本実施の形態においては、給電線路3a(3b)と地導体4a(4b)との給電点付近における角度が、従来技術として比較した図6の場合である90度に近い角度となっているが、地導体の、ダイポール素子2a(2b)と間隙D2(D3)を有して離間する位置が、地導体4a(4b)の、給電線路3a(3b)と間隙D1)を有して離間する位置より上側に位置しているので、基本的な構成は実施の形態1と同様である。
なお、形状が異なることによりアンテナ装置としての電気的特性が変化するので、アンテナ装置の設計または作成の際に、各部の形状、配置および寸法の少なくとも1つを調整しても良い。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、上記実施の形態1と同様な効果を奏することができる。
なお、本実施の形態においては、地導体の辺5aおよび5bの形状を、下向きに凸の楕円状にしているが、各ダイポール素子と地導体とが間隙を有して離間するとともに、地導体の、間隙(D2、D3)を有してダイポール素子と離間する箇所が、間隙(D1)を有して給電線路と離間する箇所よりも上側にあれば他の形状でもよく、例えば(1)円状の曲線形状、(2)多角形、(3)直線状と円状といった複数種類の形状の組合せ、にしてもよく、本実施の形態の形状に限定されない。
実施の形態6.
以下に、本発明の各実施の形態6について図19を用いて説明する。
図19は、本発明の実施の形態6における、アンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は図2と同様である。
図において、上記実施の形態1の図2と異なる点は、ダイポール素子2a(2b)をダイポール素子9a(9b)に変更している点である。即ち、ダイポール素子の形状が全体として直線的な形状となっていない点である。
但し、各端部または辺の相互の配置関係は実施の形態1と同様である。
なお、形状が異なることによりアンテナ装置としての電気的特性が変化するので、アンテナ装置の設計または作成の際に、各部の形状、配置および寸法の少なくとも1つを調整しても良い。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、上記実施の形態1と同様な効果を奏することができる。
なお、本実施の形態においては、ダイポール素子9a(9b)が一定幅となっているが、例えば部分的に変更される形状としてもよく、本実施の形態の形状に限定されない。
また、ダイポール素子9a(9b)の曲がり方が異なる形状にしてもよく、本実施の形態の形状に限定されない。その場合に、ダイポール素子9a(9b)と給電線路3a(3b)との接続箇所の近傍での角度αが90度に近い角度となっていても良い。
実施の形態7.
図20は、本発明の実施の形態7における、アレイアンテナ装置を一主面側の外方から透過的に見た配置を示す平面図である。
図の見方は図2などと同様である。
図においては、図2に示したアンテナ装置を複数個並列に配列した場合のアレイアンテナ装置の場合を例に示している。
以上のように、本実施の形態のアンテナ装置によれば、上記実施の形態1と同様な効果を奏することができる。
また、アレーアンテナ装置全体としても、実装面積の小型化と広帯域化が可能なアレーアンテナ装置を得ることができる。
なお、本実施の形態においては、図2に示したアンテナ装置を複数個配列しアレイアンテナ装置を構成しているが、他の実施の形態の図に示したアンテナ装置を用いてもよく、実施の形態の図の構成関係に限定されない。
また、上記複数の実施の形態およびそれらの変形例の少なくとも1つを組合せて、アンテナ装置を複数個配置してアレイアンテナ装置を構成しても良い。また、その場合に、アンテナ装置の特性を変えてもよい。
また、本実施の形態においては、アンテナ装置を並列に隣接配置しているが、例えば(1)分散して配置する、(2)向きを変えて配置する、ようにしてもよく、実施の形態の図の配置関係に限定されない。
なお、上記各実施の形態においては、ダイポール素子および給電線路が地導体の辺に囲まれた領域の中に配置され、ダイポール素子および給電線路の接続部分の最上部が地導体の最上部とほぼ同じになっているが、例えば、(1)ダイポール素子および給電線路の上側の一部が溝から突出する、(2)ダイポール素子および給電線路の接続部分の最上部が地導体の最上部より下側に位置する、ように配置されていてもよく、上記各実施の形態の図の構成関係に限定されない。
また、上記各実施の形態においては、地導体のない全体として三角形状の領域が誘電体基板の端部に形成され、平面図で見た場合にさらに上側については何もない場合に対応しているが、例えば、誘電体基板の中に、地導体の辺で囲まれ閉じた領域を有するようにし、その中にダイポール素子および給電線路が配置されるようにしてもよく、上記各実施の形態の図の構成に限定されない。
なお、この場合には、ダイポール素子との電磁的結合が少なくなるように、平面図で見た場合に、ダイポール素子の上側の地導体のない領域の大きさあるいは間隔を設定することが望ましい。
また、上記各実施の形態においては、誘電体基板の誘電体材料層が一層の場合を示しているが、厚み方向に複数の誘電体材料層および導電体層を有するいわゆる多層基板を用いてもよく、上記各実施の形態の図の構成に限定されない。その場合に、他の層および他の導電体層の形状、および上記各実施の形態のアンテナ装置との距離が、電磁的結合が弱まる距離、例えば1/2波長程度離れるように設定するのが望ましい。
また、上記各実施の形態においては、平面的な各部の配置関係が、給電線路を基準とした線対称または軸対象となるようにしているが、線対称または軸対象でなくともよく、例えば平面図で見た場合に、ダイポール素子と給電線路との角度αが右側と左側と対称でないようにしてもよく、上記各実施の形態の図の構成関係に限定されない。
また、上記各実施の形態においては、地導体4aと地導体4bとが、給電線路の両側にあり、さらに平面的な形状が透過的にみて重なるようにしているが、例えば、図2において(1)ダイポール素子2b側の地導体4aが無く、ダイポール素子2a側の地導体4bが無い、(2)一方の主面のみに地導体を配置し、例えばビアホールにより第2給電線路3bと地導体とを接続する、ようにしてもよく、上記各実施の形態の図の構成関係に限定されない。
また、上記各実施の形態においては、誘電体基板1の両面において平面的な導電体層、例えばPCB基板の金属層、で各部が形成されていることを想定しているが、別途、各種電子部品(抵抗、インダクタ、キャパシタ、ストリップ線路など。)を配置し、例えば(1)入力インピーダンスの調整、(2)信号の非平衡伝送−平衡伝送の間の変換、をするようにしてもよく、上記各実施の形態の図の構成関係に限定されない。
1 誘電体基板(誘電体層)、2a ダイポール素子(第1放射部、第1導体)、2a1 第1端部、2a2 第2端部、2b ダイポール素子(第2放射部、第2導体)、2b1 第1端部、2b2 第2端部、3a 給電線路(第1給電部、第3導体)、3a1 第1端部、3a2 第2端部、3b 給電線路(第2給電部、第4導体)、3b1 第1端部、3b2 第2端部、4a 地導体(第1接地部、第5導体)、4b 地導体(第2接地部、第5導体)、5a、5b 地導体の辺、8a、8b 無給電素子(非励振素子)、5a1および5a2 地導体4aの端部の辺、5b1および5b2 地導体4bの端部の辺、10a 地導体4aの箇所、10b 地導体4bの箇所、10c 地導体4aの箇所、D1 第1の間隙、D2 第2の間隙、D3 第3の間隙、F 給電点、f1、f2 キンク(またはキンクの共振特性の周波数)、VSWR 電圧定在波比、Zin 入力インピーダンス、α、β 角度

Claims (8)

  1. 誘電体層と、
    前記誘電体層の第1主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、放射素子を形成する導電性の第1放射部と、
    前記第1主面上に配置され、前記第1放射部の前記第1端部に接続された第1端部と、第2端部と、を有し、前記放射素子に対する給電路を形成する導電性の第1給電部と、
    前記誘電体層の第2主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、前記放射素子を形成する導電性の第2放射部と、
    前記第2主面上に配置され、前記第2放射部の前記第1端部に接続された第1端部と、第2端部と、を有し、前記給電路を形成する導電性の第2給電部と、
    前記第1主面上及び第2主面上の少なくとも一方に配置され、前記第2給電部の第2端部と接続された導電性の接地部と、
    を備えたアンテナ装置であって
    前記第1主面上または前記第2主面上において上、下、左および右の4方向を想定し、前記誘電体層の前記第1主面の外方から前記第2主面に向かって前記アンテナ装置を透過的に見た場合に、
    前記第1給電部の前記第2端部は、前記第1給電部の前記第1端部の下側にあり、前記接地部に対し前記第1給電部の下の第1の間隙を有して離間し、
    前記第1放射部の前記第2端部は、前記第1給電部よりも右側又は左側で、前記第1放射部の前記第1端部よりも下側にあり、前記接地部に対し第2の間隙を有して離間し、
    前記第2給電部の前記第1端部は、前記誘電体層を介して前記第1給電部の前記第1端部と対向し、且つ前記第2給電部の前記第2端部は、前記誘電体層を介して前記第1給電部の前記第2端部と対向し、
    前記第2放射部の前記第2端部は、前記第2給電部から見て前記第1放射部の前記第2端部が配置された側とは反対の側で、前記第2放射部の前記第1端部よりも下側にあり、前記接地部に対し第3の間隙を有して離間し、
    前記接地部の、前記第2の間隙を有して前記第1放射部の第2端部と離間する箇所、及び前記第3の間隙を有して前記第2放射部の前記第2端部と離間する箇所が、前記第1の間隙を有して前記第1給電部の前記第2端部と離間する箇所よりも上側にあ
    前記第1の間隙は、前記第1給電部の前記第2端部におけるアンテナの入力インピーダンス特性が、第1周波数で共振特性を有するように設定され、
    前記第2の間隙及び前記第3の間隙は、前記入力インピーダンス特性が、第2周波数で共振特性を有するよう設定された、
    アンテナ装置。
  2. 前記接地部は、
    前記誘電体層の第1主面上に配置された第1接地部と、
    前記誘電体層の第2主面上に配置され、前記誘電体層を介して前記第1接地部と対向し、且つ前記第1接地部と電気的に接続された第2接地部と、
    を備え、
    前記誘電体層の前記第1主面の外方から前記第2主面に向かって前記アンテナ装置を透過的に見た場合に、
    前記第1給電部の前記第2端部は、前記第1接地部に対し前記第1給電部の下の前記第1の間隙を有して離間し、
    前記第1放射部の前記第2端部は、前記第1接地部に対し前記第2の間隙を有して離間し、
    前記第2給電部の前記第2端部は、前記第2接地部と接続され、
    前記第2放射部の前記第2端部は、前記第2接地部に対し前記第3の間隙を有して離間し、
    前記第1接地部の、前記第2の間隙を有して前記第1放射部の第2端部と離間する箇所、及び前記第2接地部の、前記第3の間隙を有して前記第2放射部の前記第2端部と離間する箇所が、前記第1接地部の、前記第1の間隙を有して前記第1給電部の前記第2端部と離間する箇所よりも上側にある、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 誘電体層と、
    前記誘電体層の第1主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、幅を持った線状の第1導体と、
    前記第1主面上に配置され、前記第1導体の前記第1端部に接続された第1端部と、第2端部と、を有し、幅を持った線状の第2導体と、
    前記誘電体層の第2主面上に配置され、第1端部及び第2端部を有し、幅を持った線状の第3導体と、
    前記第2主面上に配置され、前記第3導体の前記第1端部に接続された第1端部と、第2端部を有し、幅を持った線状の第4導体と、
    前記第1主面上及び第2主面上の少なくとも一方に配置され、前記第4導体の前記第2端部に接続された第5導体と、
    を備えたアンテナ装置であって
    前記第1主面上または前記第2主面上において上、下、左および右の4方向を想定し、前記誘電体層の前記第1主面の外方から前記第2主面に向かって前記アンテナ装置を透過的に見た場合に、
    前記第5導体の辺には、互いに鋭角をなすとともに上側に向かって間隔が広がる第1の辺および第2の辺が形成され、
    前記第2導体の前記第2端部は、前記第2導体の前記第1端部の下側にあり、前記第5導体に対し前記第2導体の下の第1の間隙を有して離間し、
    前記第1導体は、前記第2導体に対して鋭角を有して配置され、
    前記第1導体の第2端部は、前記第2導体よりも右側又は左側で、前記第2導体の前記第1端部の下側にあり、前記第5導体の第1の辺に対し第2の間隙を有して離間し、
    前記第4導体の第1端部は、前記誘電体層を介して前記第2導体の前記第1端部と対向し、且つ前記第4導体の第2端部は、前記誘電体層を介して前記第2導体の前記第2端部と対向し、
    前記第3導体は、前記第4導体に対して鋭角を有して配置され、
    前記第3導体の第2端部は、前記第4導体から見て前記第1導体の前記第2端部が配置された側とは反対の側で、前記第4導体の前記第1端部よりも下側にあり、前記第5導体の第2の辺に対し第3の間隙を有して離間し
    前記第1の間隙は、前記第2導体の前記第2端部におけるアンテナの入力インピーダンス特性が、第1周波数で共振特性を有するよう設定され、
    前記第2の間隙及び前記第3の間隙は、前記入力インピーダンス特性が、第2周波数で共振特性を有するよう設定された、
    アンテナ装置。
  4. 前記第1主面上に配置され、非励振素子を形成する導電性の第1非励振部と、
    前記第2主面上に配置され、前記非励振素子を形成する導電性の第2非励振部と、
    をさらに有し、
    前記誘電体層の前記第1主面の外方から前記第2主面に向かって前記アンテナ装置を透過的に見た場合に、
    前記第1非励振部は、前記第1放射部と平行し、第4の間隙を介して前記接地部と離間し、前記第4の間隙は前記第2の間隙より大きく、
    前記第2非励振部は、前記第2放射部と平行し、第5の間隙を介して前記接地部と離間し、前記第5の間隙は前記第3の間隙より大きい、
    請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1主面上に配置され、非励振素子を形成する第6導体と、
    前記第2主面上に配置され、前記非励振素子を形成する第7導体と、
    をさらに有し、
    前記誘電体層の前記第1主面の外方から前記第2主面に向かって前記アンテナ装置を透過的に見た場合に、
    前記第6導体は、前記第1導体と平行し、第4の間隙を介して前記第5導体と離間し、前記第4の間隙は前記第2の間隙より大きく、
    前記第7導体は、前記第3導体と平行し、第5の間隙を介して前記第5導体と離間し、前記第5の間隙は前記第3の間隙より大きい、
    請求項3に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第4の間隙及び前記第5の間隙は、前記第1給電部の第2端部におけるアンテナの入力インピーダンス特性が、前記第1周波数及び前記第2周波数と異なる第3周波数で共振特性を有するよう設定された、
    請求項に記載のアンテナ装置。
  7. 前記第4の間隙及び前記第5の間隙は、前記第2導体の第2端部におけるアンテナの入力インピーダンス特性が、前記第1周波数及び前記第2周波数と異なる第3周波数で共振特性を有するよう設定された、
    請求項に記載のアンテナ装置。
  8. 前記請求項1ないし請求項に記載のアンテナ装置のうち少なくとも1種類を複数個配列した、アレイアンテナ装置。
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