JP6201585B2 - タイミング信号生成装置、電子機器および移動体 - Google Patents

タイミング信号生成装置、電子機器および移動体 Download PDF

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Description

本発明は、タイミング信号生成装置、電子機器および移動体に関する。
人工衛星を利用した全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellit
e System)の1つであるGPS(Global Positioning System)が広く知られている。G
PSに用いるGPS衛星は、極めて精度の高い原子時計が搭載されており、GPS衛星の
軌道情報や正確な時刻情報等が重畳された衛星信号を地上に送信している。GPS衛星か
ら送信された衛星信号は、GPS受信機で受信される。そして、GPS受信機は、衛星信
号に重畳されている軌道情報や時刻情報に基づいてGPS受信機の現在位置や時刻情報を
算出する処理や、時刻が1秒ごとに更新される正確なタイミング信号(1PPS)を生成
する処理等を行う。
このようなGPS受信機は、測位計算に基づき、位置・時刻を提供する通常測位(位置
推定)モードと、既知位置での固定位置測位による時刻提供をする位置固定モードが設け
られているのが一般的である。
通常測位モードでは、所定数(2次元測位あれば最低3個、3次元測位であれば4個)
以上のGPS衛星からの衛星信号が必要である。また、衛星信号を受信可能なGPS衛星
の数が多いほど、測位計算の精度が向上する。
これに対して、位置固定モードでは、GPS受信機の位置情報が設定されていれば、少
なくとも1つのGPS衛星からの衛星信号を受信できれば1PPSを生成することができ
る。
特開平9−178870号公報
従来のGPS受信機では、位置固定モードにおいて、通常測位モードと同じ仰角の範囲
で捕捉されたGPS衛星の衛星信号を用いて1PPSの生成を行う。そのため、できるだ
け早く正確な位置情報を得ようと通常測位モードにおける捕捉可能なGPS衛星の仰角の
範囲を大きくすると、マルチパスの影響を受けやすく、その結果、GPS衛星から正確な
時刻情報を得ることができず、1PPSの精度が低下してしまうという問題があった。
本発明の目的は、受信点の位置情報を迅速かつ高精度に生成可能としつつ、タイミング
信号の高精度化を図ることができるタイミング信号生成装置を提供すること、また、かか
るタイミング信号生成装置を備える信頼性に優れた電子機器および移動体を提供すること
にある。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態
様または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
本発明のタイミング信号生成装置は、複数の位置情報衛星から送信された衛星信号を受
信し、受信した衛星信号に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、
仰角マスクの設定値以上の仰角にある位置情報衛星からの衛星信号を受信し、受信した
衛星信号に基づいて、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
を備えることを特徴とする。
このようなタイミング信号生成装置によれば、タイミング信号を生成する際に、仰角マ
スクの設定値以上の仰角にある位置情報衛星から送信された衛星信号を用いるので、マル
チパスの影響を受け難く、タイミング信号の高精度化を図ることができる。
一方、受信点の位置情報を生成する際には、タイミング信号を生成する際よりも広い範
囲内の仰角にある位置情報衛星から送信された衛星信号を用いて、受信点の位置情報を迅
速かつ高精度に生成することができる。
[適用例2]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記仰角マスクの設定値が45度以上であるこ
とが好ましい。
これにより、受信点の周囲に例えば建物、樹木等が存在するようなマルチパスが生じや
すい環境下であっても、タイミング信号の生成の際に、マルチパスの影響を受け難くする
ことができる。
[適用例3]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記仰角マスクの設定値が変更可能であること
が好ましい。
これにより、仰角マスクの設定値を設置環境に応じて最適化することができる。そのた
め、タイミング信号を生成する際にできるだけエラーを回避しながらマルチパスの影響を
受け難くすることができる。
[適用例4]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記タイミング信号生成部は、受信した前記衛
星信号の受信強度、および、前記衛星信号に含まれる時刻情報と前記受信点の時刻情報と
のずれ、のうちの少なくとも一つに関する情報に基づいて、前記仰角マスクの設定値を変
更することが好ましい。
マルチパス誤差を含む衛星信号は、一般に、正規の衛星信号に比べて受信強度が小さく
、また、正規の衛星信号との間に時刻情報のずれが生じる。したがって、受信した衛星信
号の受信強度、および、衛星信号に含まれる時刻情報と受信点の時刻情報とのずれのうち
の少なくとも一方に基づいて、受信した衛星信号がマルチパス誤差を含むか否かを判断し
、マルチパス誤差を含む衛星信号を使用しないように仰角マスクの設定値を設定すること
ができる。
[適用例5]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記タイミング信号生成部は、経時的に蓄積さ
れている前記情報に基づいて、前記仰角マスクの設定値を変更することが好ましい。
これにより、設置場所の1日のマルチパスの発生状況を的確に把握した上で、仰角マス
クの設定値を最適化することができる。
[適用例6]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記位置情報生成部は、前記仰角マスクの設定
値よりも小さい仰角にある位置情報衛星を含む複数の位置情報衛星から送信された衛星信
号に基づいて、受信点の位置情報を生成可能であることが好ましい。
これにより、タイミング信号を生成する際よりも広い範囲内の仰角にある位置情報衛星
から送信された衛星信号を用いて、受信点の位置情報を迅速かつ高精度に生成することが
できる。
[適用例7]
本発明のタイミング信号生成装置では、前記位置情報生成部は、衛星信号に基づいて測
位計算を行う測位計算部を含み、所定時間に亘る前記測位計算部による複数の前記測位計
算の結果における最頻値または中央値に基づいて、受信点の位置情報を生成することが好
ましい。
これにより、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、誤差の大きい測
位結果の影響を受け難くなり、その結果、タイミング信号の精度を高めることができる。
[適用例8]
本発明のタイミング信号生成装置では、クロック信号を出力する発振器と、
前記クロック信号を前記タイミング信号に同期させる同期制御部と、を備えていること
が好ましい。
これにより、発振器が出力するクロック信号を正確なタイミング信号に同期させること
で、発振器の精度よりも高い精度のクロック信号を生成することができる。また、発振器
として原子発振器や恒温槽型水晶発振器等の高精度な発振器を用いることにより、仰角マ
スクの設定値以上の仰角にある位置情報衛星が存在しない状態においても、高精度なタイ
ミング信号を生成することができる。
[適用例9]
本発明の電子機器は、本発明のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする

これにより、優れた信頼性を有する電子機器を提供することができる。
[適用例10]
本発明の移動体は、本発明のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする。
これにより、優れた信頼性を有する移動体を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 GPS衛星から送信される航法メッセージの構成を示す図である。 図1に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機の構成例を示すブロック図である。 図3に示すGPS受信機における通常測位モードと位置固定モードでの処理手順の一例を示すフローチャートである。 図3に示すGPS受信機における1PPS出力の処理手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示すタイミング信号生成装置の処理部によるGPS受信機の制御の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (A)は、GPS衛星の捕捉数が多いが受信強度が小さい場合の測位計算結果を示す表、(B)は、受信強度が大きいがGPS衛星の捕捉数が少ない場合の測位計算結果を示す表である。 (a)は、通常測位モードにおける作用を説明するための模式図、(b)は、位置固定モードにおける作用を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 図9に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図である。 図11に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。 本発明の電子機器の実施形態を示すブロック図である。 本発明の移動体の実施形態を示す図である。
以下、本発明のタイミング信号生成装置、電子機器および移動体を添付図面に示す実施
形態に基づいて詳細に説明する。
1.タイミング信号生成装置
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図であ
る。
図1に示すタイミング信号生成装置1は、GPS受信機10、処理部(CPU)20、
原子発振器30、温度センサー40、GPSアンテナ50を含んで構成されている。
なお、タイミング信号生成装置1は、構成要素の一部または全部が物理的に分離されて
いてもよいし、一体化されていてもよい。例えば、GPS受信機10と処理部(CPU)
20はそれぞれ別個のICで実現されていてもよいし、GPS受信機10と処理部(CP
U)20は1チップのICとして実現されていてもよい。
このタイミング信号生成装置1は、GPS衛星2(位置情報衛星の一例)から送信され
た信号を受信し、高精度の1PPSを生成するものである。
GPS衛星2は、地球の上空の所定の軌道上を周回しており、搬送波である1.575
42GHzの電波(L1波)に航法メッセージおよびC/Aコード(Coarse/Acquisition
Code)を重畳(搬送波を変調)させた衛星信号を地上に送信している。
C/Aコードは、現在約30個存在するGPS衛星2の衛星信号を識別するためのもの
であり、各chipが+1または−1のいずれかである1023chip(1ms周期)
からなる固有のパターンである。したがって、衛星信号と各C/Aコードのパターンの相
関をとることにより、衛星信号に重畳されているC/Aコードを検出することができる。
各GPS衛星2が送信する衛星信号(具体的には航法メッセージ)には、各GPS衛星
2の軌道上の位置を示す軌道情報が含まれている。また、各GPS衛星2は原子時計を搭
載しており、衛星信号には、原子時計で計時された極めて正確な時刻情報が含まれている
。したがって、4つ以上のGPS衛星2からの衛星信号を受信し、各衛星信号に含まれて
いる軌道情報および時刻情報を用いて測位計算を行うことで、受信点(GPSアンテナ5
0の設置場所)の位置と時刻の正確な情報を得ることができる。具体的には、受信点の3
次元位置(x,y,z)および時刻tを4つの変数とする4次元方程式を立ててその解を
求めればよい。
なお、受信点の位置が既知である場合、1つ以上のGPS衛星2からの衛星信号を受信
し、各衛星信号に含まれている時刻情報を用いて受信点の時刻情報を得ることができる。
また、各衛星信号に含まれている軌道情報を用いて、各GPS衛星2の時刻と受信点の
時刻との差の情報を得ることができる。なお、地上のコントロールセグメントにより各G
PS衛星2に搭載されている原子時計のわずかな時刻誤差が測定されており、衛星信号に
はその時刻誤差を補正するための時刻補正パラメーターも含まれており、この時刻補正パ
ラメーターを用いて受信点の時刻を補正することで極めて正確な時刻情報を得ることがで
きる。
図2は、GPS衛星から送信される航法メッセージの構成を示す図である。
図2(A)に示すように、航法メッセージは、全ビット数1500ビットのメインフレ
ームを1単位とするデータとして構成されている。メインフレームは、それぞれ300ビ
ットの5つのサブフレーム1〜5に分割されている。1つのサブフレームのデータは、各
GPS衛星2から6秒で送信される。したがって、1つのメインフレームのデータは、各
GPS衛星2から30秒で送信される。
サブフレーム1には、週番号データ(WN)等の衛星補正データが含まれている。週番
号データは、GPS衛星2の時刻が含まれる週を表す情報である。GPS衛星2の時刻の
起点は、UTC(世界標準時)における1980年1月6日00:00:00であり、こ
の日に始まる週は週番号0となっている。週番号データは、1週間単位で更新される。
サブフレーム2、3には、エフェメリスパラメータ(各GPS衛星2の詳細な軌道情報
)が含まれる。また、サブフレーム4、5には、アルマナックパラメータ(全GPS衛星
2の概略軌道情報)が含まれている。
さらに、サブフレーム1〜5の各先頭には、30ビットのTLM(Telemetry word)デ
ータが格納されたTLM(Telemetry)ワードと、30ビットのHOW(hand over word
)データが格納されたHOWワードとが含まれている。
したがって、TLMワードやHOWワードは、GPS装置衛星2から6秒間隔で送信さ
れるのに対し、週番号データ等の衛星補正データ、エフェメリスパラメータ、アルマナッ
クパラメータは30秒間隔で送信される。
図2(B)に示すように、TLMワードには、プリアンブルデータ、TLMメッセージ
、Reservedビット、パリティデータが含まれている。
図2(C)に示すように、HOWワードには、TOW(Time of Week)(以下、「Zカ
ウント」ともいう)という時刻情報が含まれている。Zカウントデータは毎週日曜日の0
時からの経過時間が秒で表示され、翌週の日曜日の0時に0に戻るようになっている。つ
まり、Zカウントデータは、週の初めから一週間毎に示される秒単位の情報であって、経
過時間が1.5秒単位で表した数となっている。ここで、Zカウントデータは、次のサブ
フレームデータの先頭ビットが送信される時刻情報を示す。例えば、サブフレーム1のZ
カウントデータは、サブフレーム2の先頭ビットが送信される時刻情報を示す。また、H
OWワードには、サブフレームのIDを示す3ビットのデータ(IDコード)も含まれてい
る。すなわち、図2(A)に示すサブフレーム1〜5のHOWワードには、それぞれ「0
01」、「010」、「011」、「100」、「101」のIDコードが含まれている
サブフレーム1に含まれる週番号データとサブフレーム1〜5に含まれるHOWワード
(Zカウントデータ)を取得することで、GPS衛星2の時刻を計算することができる。
なお、以前に週番号データを取得し、週番号データを取得した時期からの経過時間を内部
でカウントしておけば、週番号データを毎回取得しなくてもGPS衛星2の現在の週番号
データを得ることができる。したがって、Zカウントデータのみを取得すれば、GPS衛
星2の現在の時刻を概算で知ることができる。
以上説明したような衛星信号は、図1に示すGPSアンテナ50を介して、GPS受信
機10で受信される。
GPSアンテナ50は、衛星信号を含む各種の電波を受信するアンテナであり、GPS
受信機10に接続されている。
GPS受信機10(衛星信号受信部の一例)は、GPSアンテナ50を介して受信した
衛星信号に基づいて、各種の処理を行う。
具体的に説明すると、GPS受信機10は、通常測位モード(第1のモードの一例)お
よび位置固定モード(第2のモードの一例)を有し、処理部(CPU)20からの制御コ
マンド(モード設定用の制御コマンド)に応じて通常測位モードと位置固定モードのいず
れかに設定される。
GPS受信機10は、通常測位モードでは、測位計算部として機能し、複数(好ましく
は4個以上)のGPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、受信した衛星信号に含ま
れる軌道情報(具体的には、前述したエフェメリスデータやアルマナックデータ等)およ
び時刻情報(具体的には、前述した週番号データやZカウントデータ等)に基づいて測位
計算を行う。
また、GPS受信機10は、位置固定モードでは、タイミング信号生成部として機能し
、少なくとも1つのGPS衛星2から送信された衛星信号を受信し、受信した衛星信号に
含まれる軌道情報および時刻情報と設定された受信点の位置情報とに基づいて、1PPS
(1 Pulse Per Second)を生成する。1PPS(基準時刻に同期したタイミング信号の一
例)は、UTC(世界標準時)と完全同期したパルス信号であり、1秒毎に1パルスを含
む。
以下、GPS受信機10の構成について詳述する。
図3は、図1に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機の構成例を示すブロ
ック図である。
図3に示すGPS受信機10は、SAW(Surface Acoustic Wave:表面弾性波)フィ
ルター11、RF処理部12、ベースバンド処理部13および温度補償型水晶発振器(T
CXO:Temperature Compensated Crystal Oscillator)14を含んで構成されている。
SAWフィルター11は、GPSアンテナ50が受信した電波から衛星信号を抽出する
処理を行う。このSAWフィルター11は、1.5GHz帯の信号を通過させるバンドパ
スフィルターとして構成される。
RF処理部12は、PLL(Phase Locked Loop)121、LNA(Low Noise Amplifi
er)122、ミキサー123、IFアンプ124、IF(Intermediate Frequency:中間
周波数)フィルター125およびADC(A/D変換器)126を含んで構成されている
PLL121は、数十MHz程度で発振するTCXO14の発振信号を1.5GHz帯
の周波数に逓倍したクロック信号を生成する。
SAWフィルター11が抽出した衛星信号は、LNA122で増幅される。LNA12
2で増幅された衛星信号は、ミキサー123でPLL121が出力するクロック信号とミ
キシングされて中間周波数帯(例えば、数MHz)の信号(IF信号)にダウンコンバー
トされる。ミキサー123でミキシングされた信号は、IFアンプ124で増幅される。
ミキサー123でのミキシングにより、IF信号とともにGHzオーダーの高周波信号
も生成されるため、IFアンプ124はIF信号とともにこの高周波信号も増幅する。I
Fフィルター125は、IF信号を通過させるとともに、この高周波信号を除去する(正
確には、所定のレベル以下に減衰させる)。IFフィルター125を通過したIF信号は
ADC(A/D変換器)126でデジタル信号に変換される。
ベースバンド処理部13は、DSP(Digital Signal Processor)131、CPU(Ce
ntral Processing Unit)132、SRAM(Static Random Access Memory)133およ
びRTC(リアルタイムクロック)134を含んで構成されており、TCXO14の発振
信号をクロック信号として各種処理を行う。
DSP131とCPU132は、協働しながら、IF信号からベースバンド信号を復調
し、航法メッセージに含まれる軌道情報や時刻情報を取得し、通常測位モードの処理ある
いは位置固定モードの処理を行う。
SRAM133は、取得された時刻情報や軌道情報、所定の制御コマンド(位置設定用
の制御コマンド)に応じて設定された受信点の位置情報、位置固定モードで用いる仰角マ
スク等を記憶するためのものである。RTC134は、ベースバンド処理を行うためのタ
イミングを生成するものである。このRTC134は、TCXO14からのクロック信号
でカウントアップされる。
具体的には、ベースバンド処理部13は、各C/Aコードと同一のパターンのローカル
コードを発生し、ベースバンド信号に含まれる各C/Aコードとローカルコードの相関を
とる処理(衛星サーチ)を行う。そして、ベースバンド処理部13は、各ローカルコード
に対する相関値がピークになるようにローカルコードの発生タイミングを調整し、相関値
が閾値以上となる場合にはそのローカルコードをC/AコードとするGPS衛星2に同期
(GPS衛星2を捕捉)したものと判断する。なお、GPSでは、すべてのGPS衛星2
が異なるC/Aコードを用いて同一周波数の衛星信号を送信するCDMA(Code Divisio
n Multiple Access)方式を採用している。したがって、受信した衛星信号に含まれるC
/Aコードを判別することで、捕捉可能なGPS衛星2を検索することができる。
また、ベースバンド処理部13は、捕捉したGPS衛星2の軌道情報や時刻情報を取得
するために、当該GPS衛星2のC/Aコードと同一のパターンのローカルコードとベー
スバンド信号をミキシングする処理を行う。ミキシングされた信号には、捕捉したGPS
衛星2の軌道情報や時刻情報を含む航法メッセージが復調される。そして、ベースバンド
処理部13は、航法メッセージに含まれる軌道情報や時刻情報を取得し、SRAM133
に記憶する処理を行う。
また、ベースバンド処理部13は、所定の制御コマンド(具体的にはモード設定用の制
御コマンド)を受信し、通常測位モードと位置固定モードのいずれかに設定される。ベー
スバンド処理部13は、通常測位モードでは、SRAM133に記憶されている4つ以上
のGPS衛星2の軌道情報および時刻情報を用いて測位計算を行う。
また、ベースバンド処理部13は、位置固定モードでは、SRAM133に記憶されて
いる1つ以上のGPS衛星2の軌道情報と、SRAM133に記憶されている受信点の位
置情報とを用いて高精度の1PPSを出力する。具体的には、ベースバンド処理部13は
、RTC134の一部に1PPSの各パルスの発生タイミングをカウントする1PPSカ
ウンターを備えており、GPS衛星2の軌道情報と受信点の位置情報とを用いて、GPS
衛星2から送信された衛星信号が受信点まで到達するのに要する伝搬遅延時間を計算し、
この伝搬遅延時間に基づき1PPSカウンターの設定値を最適値に変更する。
特に、ベースバンド処理部13は、位置固定モードにおいて、SRAM133に記憶さ
れている仰角マスクを用いて、SRAM133に記憶されている軌道情報に係るGPS衛
星2の仰角が仰角マスクの設定値以上か否かを判断し、SRAM133に記憶されている
軌道情報から、仰角マスクの設定値以上の仰角にあるGPS衛星2の軌道情報を少なくと
も1つ選択し、その選択された軌道情報と、SRAM133に記憶されている受信点の位
置情報とを用いて高精度の1PPSを出力する。具体的には、ベースバンド処理部13は
、GPS衛星2の軌道情報(エフェメリスパラメータ)を用いてGPS衛星2の位置座標
を求め、その位置座標と受信点の位置情報(位置座標)とを用いてGPS衛星2の仰角を
求めた後、その仰角が仰角マスクの設定値以上か否かを判断し、仰角マスクの設定値以上
の仰角にあるGPS衛星2の軌道情報を選択し、その後、前述したように伝搬遅延時間を
計算し、この伝搬遅延時間に基づき1PPSカウンターの設定値を最適値に変更する。
なお、ベースバンド処理部13は、通常測位モードにおいて、測位計算で得られた受信
点の時刻情報に基づき1PPSを出力してもよく、位置固定モードにおいて、複数のGP
S衛星2が捕捉できれば測位計算を行ってもよい。
また、ベースバンド処理部13は、測位計算の結果の位置情報や時刻情報、受信状況(
GPS衛星2の捕捉数、衛星信号の強度等)等の各種情報を含むNMEAデータを出力す
る。
以上説明したように構成されたGPS受信機10の動作は、図1に示す処理部(CPU
)20により制御される。
処理部20(衛星信号受信制御装置の一例)は、GPS受信機10に対して各種の制御
コマンドを送信してGPS受信機10の動作を制御し、GPS受信機10が出力する1P
PSやNMEAデータを受け取って各種の処理を行う。なお、処理部20は、例えば、任
意のメモリーに記憶されているプログラムにしたがって、各種処理を行ってもよい。
この処理部20は、位相比較器21、ループフィルター22、DSP(Digital Signal
Processor)23、分周器24およびGPS制御部25を含んで構成されている。なお、
DSP23とGPS制御部25とは一つの部品で構成されていてもよい。
DSP23は、GPS受信機10から定期的に(例えば、1秒毎に)NMEAデータを
取得し、NMEAデータに含まれる位置情報(GPS受信機10による通常測位モードで
の測位計算の結果)を集めて所定時間における統計情報を作成し、その統計情報(平均値
、最頻値または中央値)に基づいて、受信点の位置情報を生成する処理を行う。ここで、
GPS受信機10およびDSP23を含む構成は、複数のGPS衛星2から送信された衛
星信号を受信し、受信した衛星信号に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生
成部を構成する。なお、DSP23は、例えば、測位計算の結果の平均値、最頻値または
中央値をそのまま受信点の位置情報としてもよいし、平均値、最頻値または中央値に近い
値を用いてもよく、もしくは平均値、最頻値または中央値を用いて更に計算して求めたも
のを使用してもよい。
GPS制御部25(受信制御部の一例)は、GPS受信機10に各種の制御コマンドを
送信し、GPS受信機10の動作を制御する。具体的には、GPS制御部25は、GPS
受信機10にモード設定用の制御コマンドを送信し、GPS受信機10を通常測位モード
から位置固定モードに切り替える処理を行う。また、GPS制御部25は、GPS受信機
10を通常測位モードから位置固定モードに切り替える前に、GPS受信機10に位置設
定用の制御コマンドを送信し、DSP23が生成した受信点の位置情報をGPS受信機1
0に設定する処理を行う。
分周器24は、原子発振器30が出力するクロック信号(周波数:f)をf分周し、1
Hzの分周クロック信号を出力する。
位相比較器21は、GPS受信機10が出力する1PPSと分周器24が出力する1H
zの分周クロック信号とを位相比較する。位相比較器21の比較結果の位相差信号は、ル
ープフィルター22を介して原子発振器30に入力される。ループフィルター22のパラ
メーターは、DSP23により設定される。
分周器24が出力する1Hzの分周クロック信号は、GPS受信機10が出力する1P
PSと同期しており、タイミング信号生成装置1は、この分周クロック信号をUTCと同
期した極めて周波数精度の高い1PPSとして外部に出力する。また、タイミング信号生
成装置1は、1PPSと同期して1秒毎に最新のNMEAデータを外部に出力する。
原子発振器30は、原子のエネルギー遷移を利用した周波数精度の高いクロック信号を
出力可能な発振器であり、例えば、ルビジウム原子やセシウム原子を用いた原子発振器が
広く知られている。原子発振器30として、例えば、EIT(Electromagnetically Indu
ced Transparency)現象(CPT(Coherent Population Trapping)現象とも呼ばれる)
を利用した原子発振器や、光マイクロ2重共鳴現象を利用した原子発振器等を利用するこ
とができる。タイミング信号生成装置1は、原子発振器30が出力する周波数がfのクロ
ック信号も外部に出力する。
原子発振器30は、ループフィルター22の出力電圧(制御電圧)に応じて周波数を微
調整可能に構成されており、前述のように、位相比較器21、ループフィルター22、D
SP23および分周器24により、原子発振器30が出力するクロック信号はGPS受信
機10が出力する1PPSに完全に同期する。すなわち、位相比較器21、ループフィル
ター22、DSP23および分周器24による構成は、原子発振器30が出力するクロッ
ク信号を1PPSに同期させる同期制御部として機能する。なお、原子発振器30は、単
体では周波数温度特性が平坦ではないため、原子発振器30の近傍に温度センサー40が
配置されており、DSP23は、温度センサー40の検出値(検出温度)に応じて位相比
較器21の出力電圧を調整することで、原子発振器30の周波数温度特性を温度補償する
処理も行う。
なお、GPS受信機10が衛星信号を受信できない等の状況(ホールドオーバー)が発
生すると、GPS受信機10が出力する1PPSの精度が劣化し、あるいは、GPS受信
機10が1PPSの出力を停止する。そのような場合、処理部20は、原子発振器30が
出力するクロック信号をGPS受信機10が出力する1PPSに同期させる処理を停止し
て原子発振器30を自走発振させるようにしてもよい。このようにすれば、タイミング信
号生成装置1は、GPS受信機10が出力する1PPSの精度が劣化した場合でも、原子
発振器30の自走発振による周波数精度の高い1PPSを出力することができる。特に、
位置固定モードでは、仰角マスクを用いるため、ホールドオーバーが発生しやすくなるが
、高精度な原子発振器30を用いることにより、仰角マスクの設定値以上の仰角にあるG
PS衛星2が存在しない状態においても、高精度なタイミング信号を生成することができ
る。なお、原子発振器30に代えてダブルオーブンもしくはシングルオーブンの恒温槽型
水晶発振器(OCXO)を用いても、自走発振による周波数精度の高い1PPSを出力す
ることができる。
以下、通常測位モードおよび位置固定モードについて詳述する。
図4は、図3に示すGPS受信機における通常測位モードと位置固定モードでの処理手
順の一例を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、電源がオンされると(S10のY)、ベースバンド処理部1
3は、通常測位モードに初期化され、捕捉可能なGPS衛星2を検索する衛星サーチを開
始し(S12)、GPS衛星2を捕捉したか否かを判断する(S14)。
具体的には、ベースバンド処理部13が、RF処理部12が衛星信号を受信して生成し
たIF信号からベースバンド信号を復調するとともに、各衛星番号のC/Aコードと同一
のパターンのローカルコードを発生させ、ベースバンド信号に含まれるC/Aコードと各
ローカルコードの相関値を計算する。ベースバンド信号に含まれるC/Aコードとローカ
ルコードが同じコードであれば相関値は所定のタイミングでピークを持つが、異なるコー
ドであれば相関値はピークをもたず常にほぼゼロとなる。ベースバンド処理部13は、ベ
ースバンド信号に含まれるC/Aコードとローカルコードの相関値が最大になるようにロ
ーカルコードの発生タイミングを調整し、相関値が所定の閾値以上であればGPS衛星2
を捕捉したものと判断する。そして、ベースバンド処理部13は、捕捉した各GPS衛星
2の情報(衛星番号等)をSRAM133に記憶する。
ベースバンド処理部13は、少なくとも1つのGPS衛星2を捕捉した場合、捕捉した
GPS衛星2から送信された航法メッセージを復調し、航法メッセージに含まれる各種情
報の取得を開始する(S16)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、捕捉した各GPS衛星2からの航法メッセー
ジをそれぞれ復調して時刻情報や軌道情報等の各種情報を取得し、取得した情報をSRA
M133に記憶する。
次に、ベースバンド処理部13は、4つ以上のGPS衛星2の情報を取得したか否かを
判断し(S18)、取得した場合、航法メッセージに含まれる軌道情報、時刻情報等を用
いて、受信点の位置を計算(測位計算)する(S20)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、捕捉している全てのGPS衛星2から4つ以
上のGPS衛星2を選択し、選択したGPS衛星2の軌道情報および時刻情報をSRAM
133から読み出して測位計算を行う。そして、ベースバンド処理部13は、測位計算の
結果(受信点の位置情報)や受信状況等の各種情報をSRAM133に記憶する。
ベースバンド処理部13は、位置固定モードであるか否かを判断し(S22)、位置固
定モードに変更されるまでステップS18およびS20の処理を繰り返す。
位置固定モードに変更された場合、ベースバンド処理部13は、1つ以上のGPS衛星
2の情報を取得したか否かを判断し(S24)、取得した場合、少なくとも1つのGPS
衛星2の仰角が仰角マスクの設定値以上か否かを判断する(S26)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、SRAM133からGPS衛星2の軌道情報
(エフェメリスパラメータ)を読み出し、GPS衛星2の位置座標を計算する。また、ベ
ースバンド処理部13は、SRAM133から受信点の位置情報(位置座標)を読み出し
、計算により求められたGPS衛星2の位置座標と受信点の位置情報(位置座標)とを用
いてGPS衛星2の仰角を計算する。そして、ベースバンド処理部13は、SRAM13
3から仰角マスクを読み出し、計算により求められた仰角が仰角マスクの設定値以上か否
かを判断する。
このような判断の結果、仰角マスクの設定値以上の仰角にあるGPS衛星2が存在しな
い場合、ステップ24に移行し、再度、GPS衛星2の情報の取得を行う。一方、仰角マ
スクの設定値以上の仰角にあるGPS衛星2が少なくとも1つ存在する場合、仰角マスク
の設定値以上の仰角にあるGPS衛星2の軌道情報を選択し(S28)、処理部20によ
り設定された受信点の位置情報および航法メッセージに含まれる軌道情報、時刻情報等を
用いて、受信点の時刻および衛星信号の伝搬遅延時間を計算する(S30)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、捕捉している全てのGPS衛星2から仰角マ
スクの設定値以上の仰角にある1つ以上のGPS衛星2を選択し、選択したGPS衛星2
の時刻情報(Zカウントデータ等)をSRAM133から読み出し、受信点の時刻(例え
ば、次のサブフレームの先頭の時刻)を計算する。また、ベースバンド処理部13は、選
択したGPS衛星2の軌道情報をSRAM133から読み出してGPS衛星2の位置を計
算する。さらに、ベースバンド処理部13は、処理部20により設定された受信点の位置
情報をSRAM133から読み出し、GPS衛星2の位置の計算結果と受信点の位置情報
を用いてGPS衛星2と受信点の間の距離を計算し、電波速度から衛星信号の伝搬遅延時
間を計算する。
次に、ベースバンド処理部13は、衛星信号の伝搬遅延時間(ステップS26の計算結
果)を用いて、1PPSカウンターの設定値を更新する(S32)。
具体的には、1PPSカウンターは、設定値までカウントすると1PPSのパルスを発
生させるカウンターであり、ベースバンド処理部13は、例えば、次のサブフレームの先
頭の受信タイミングに対して、1PPSの直近のパルスが衛星信号の伝搬遅延時間分だけ
前で発生するように、1PPSカウンターの設定値を更新する。
そして、ベースバンド処理部13は、通常測位モードであるか否かを判断し(S34)
、通常測位モードに変更されるまでステップS24〜S32の処理を繰り返し、通常測位
モードに変更された場合、ステップS18に移行する。
図5は、図3に示すGPS受信機における1PPS出力の処理手順の一例を示すフロー
チャートである。
図5に示すように、ベースバンド処理部13は、電源がオンされると(S50のY)、
RTC134が備える1PPSカウンターの設定値を初期化する(S52)。
次に、ベースバンド処理部13は、1PPSカウンターのクロックエッジのタイミング
であるか否かを判断し(S54)、そのタイミングで、1PPSカウンターのカウント値
が設定値と一致するか否かを判断し(S56)、一致する場合、1パルスとNMEAデー
タを出力する(S58)。
具体的には、ベースバンド処理部13は、SRAM133に記憶されている最新の各種
情報を読み出し、NMEAフォーマットのデータに変換して出力する。なお、1PPカウ
ンターの設定値は、前述した図4のステップS32で順次更新される。
そして、ベースバンド処理部13は、1PPSカウンターをカウントアップし(S60
)、その後、ステップS54に移行する。
一方、1PPSカウンターのクロックエッジのタイミングで、1PPSカウンターのカ
ウント値が設定値と一致していない場合、ベースバンド処理部13は、ステップ58の処
理を行わず、ステップS60に移行し、1PPSカウンターをカウントアップし(S60
)、その後、ステップS54に移行する。
図6は、図1に示すタイミング信号生成装置の処理部によるGPS受信機の制御の処理
手順の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、処理部20は、電源がオンされると(S100のY)、まず、測位
計算結果の統計情報をリセットする(S102)。
次に、処理部20は、所定時間が経過したか否かを判断し(S104)、所定時間が経
過するまで、GPS受信機10の1PPSのパルス出力のタイミングであるか否かを判断
し(S106)、そのタイミング毎に、GPS受信機10が出力するNMEAデータを取
得し、GPS受信機10による通常測位モードでの測位計算結果を統計情報に追加する(
S108)。
そして、所定時間が経過すると、処理部20は、測位計算結果の統計情報から平均値、
最頻値または中央値を選択し、GPS受信機10に受信点の位置情報として設定し(S1
10)、さらに、GPS受信機10を位置固定モードに設定する(S112)。
なお、ステップS108の所定時間が長いほど受信点の位置情報の精度が向上するので
、ステップS108の所定時間は、例えば、1日(24時間)程度に設定するのが好まし
い。
前述したように、GPS受信機10は、位置固定モードにおける受信点の位置情報とし
て、測位計算結果の統計情報の平均値、最頻値または中央値を設定することができるが、
最頻値または中央値を設定することが好ましい。すなわち、GPS受信機10およびGP
S制御部25は、所定時間に亘るベースバンド処理部13による複数の測位計算の結果に
おける最頻値または中央値に基づいて、受信点の位置情報を生成することが好ましい。こ
れにより、受信環境の劣化により測位計算の誤差が大きくなっても、誤差の大きい測位結
果の影響を受け難くなり、その結果、1PPSの精度を高めることができる。
このような受信点の位置情報として最頻値または中央値を設定することによる効果を明
らかにするために、GPSシミュレーターとGPS受信機(実機)を用いて実験を行った
。本実験では、GPSシミュレーターに、受信位置(緯度、経度、高度)、捕捉される衛
星数、衛星信号の強度を設定してシミュレーションを実行し、GPSシミュレーターが出
力する信号をGPS受信機に入力し、GPS受信機が通常測位モードで出力する位置情報
(緯度、経度、高度)を1秒毎に取得し、その平均値、中央値、最頻値、および、これら
の各々と真位置(GPSシミュレーターに設定した受信位置)との距離を計算した。
図7(A)は、GPS衛星の捕捉数が多いが受信強度が小さい場合の測位計算結果を示
す表、図7(B)は、受信強度が大きいがGPS衛星の捕捉数が少ない場合の測位計算結
果を示す表である。
なお、図7(A)に示す測位計算結果は、GPS衛星の捕捉数が7〜8、衛星信号の強
度が−145dBm、測位時間が16時間の条件で行ったものであり、かかる条件は、衛星信号の強度が小さいが測位計算に十分な数のGPS衛星が捕捉される受信環境を想定したものである。一方、図7(B)に示す測位計算結果は、GPS衛星の捕捉数が3〜5、衛星信号の強度が−145dBm、測位時間が17時間の条件で行ったものであり、か
かる条件は、衛星信号の強度が小さく、測位計算に十分な数のGPS衛星が捕捉されると
は限らない受信環境を想定したものである。
図7(A)および図7(B)に示す測位計算結果は、いずれも、真位置との距離が小さ
い順に、最頻値、中央値、平均値であった。このような結果から、測位計算により得られ
る位置の最頻値または中央値を選択し、位置固定モードにおける受信点の位置情報として
GPS受信機に設定することで、平均値を選択する場合と比較して1PPSの精度が向上
することがわかる。
すなわち、衛星信号の受信環境が劣化すると、マルチパス等に起因する測位計算の誤差
が大きくなるため、位置固定モードにおける位置情報として測位結果の平均値を設定した
場合、誤差が大きくなる可能性が高いが、最頻値や中央値を設定することで、誤差の大き
い測位結果の影響を受けにくいので、位置固定モードにおける1PPSの精度を高めるこ
とができる。
また、通常測位モードでの測位結果を用いて位置固定モードで設定すべき位置情報を計
算することにより、受信場所の制限を受けず、コストも低減することができる。
このような通常測位モードは、仰角マスクを用いないか、または、仰角マスクを用いた
としても、その仰角マスクの設定値が位置固定モードで用いる仰角マスクの設定値よりも
小さく設定されている。
すなわち、通常測位モードにおいて、ベースバンド処理部13およびGPS制御部25
は、位置固定モードで用いる仰角マスクの設定値よりも小さい仰角にあるGPS衛星2を
含む複数のGPS衛星2から送信された衛星信号に基づいて、受信点の位置情報を生成可
能である。これにより、位置固定モードにおいて1PPSを生成する際よりも広い範囲内
の仰角にあるGPS衛星2から送信された衛星信号を用いて、受信点の位置情報を迅速か
つ高精度に生成することができる。
これに対し、位置固定モードでは、前述したように、ベースバンド処理部13は、軌道
情報に係るGPS衛星2の仰角が仰角マスクの設定値以上か否かを判断し、SRAM13
3に記憶されている軌道情報から、仰角マスクの設定値以上の仰角にあるGPS衛星2の
軌道情報を選択し、その選択された軌道情報と、SRAM133に記憶されている受信点
の位置情報とを用いて高精度の1PPSを出力する。
図8(a)は、通常測位モードにおける作用を説明するための模式図、図8(b)は、
位置固定モードにおける作用を説明するための図である。
通常測位モードでは、図8(a)に示すように、捕捉可能または衛星信号を測位に利用
可能なGPS衛星2の仰角は、θ1以上であるのに対し、位置固定モードでは、図8(b
)に示すように、1PPSの生成に利用可能なGPS衛星の仰角は、θ1よりも大きいθ
2である。
通常測位モードにおいて受信点の位置情報を生成する際には、θ1が比較的小さく設定
されているため、捕捉可能なGPS衛星2の仰角の範囲を大きくし、位置固定モードにお
いて1PPSを生成する際よりも広い範囲内の仰角にあるGPS衛星2から送信された衛
星信号を用いることができる。そのため、受信点の位置情報の生成に必要な数のGPS衛
星2を迅速に捕捉することができる。また、できるだけ多くのGPS衛星2を捕捉するこ
とができる。その結果、受信点の位置情報を迅速かつ高精度に生成することができる。
ここで、通常測位モードにおいて、捕捉した複数のGPS衛星2から送信された衛星信
号のうち建物等の障害物Oで反射したマルチパスの衛星信号(図8(a)に示す2点鎖線
矢印)が含まれる場合があるが、前述したように、測位計算結果の統計情報の最頻値また
は中央値を用いることにより、受信点の位置情報の精度を高めることができる。なお、マ
ルチパスと相関のあるパラメーターをベースバンド処理部13またはGPS制御部25に
設定し、かかるパラメーターを用いて測位誤差を低減することもできる。
また、θ1は、θ2よりも小さければよく、特に限定されないが、45度未満であるこ
とが好ましく、5〜30度であることがより好ましい。これにより、受信点の周辺に障害
物が多い場合でも、受信点の位置情報の生成に必要な数のGPS衛星2を比較的迅速に捕
捉することができる。
一方、位置固定モードにおいて1PPSを生成する際には、θ2が比較的大きく設定さ
れているため、捕捉可能なGPS衛星2の仰角の範囲を小さくし、マルチパスの影響を受
けないGPS衛星2から送信された衛星情報のみを用いることができる。そのため、マル
チパスの影響を受け難く、1PPSの高精度化を図ることができる。
ここで、位置固定モードにおいて、建物等の障害物Oで反射したマルチパスの衛星信号
(図8(b)に示す2点鎖線矢印)は、捕捉されないか、または、捕捉されたとしても、
1PPSの生成に用いられない。
また、θ2、すなわち、仰角マスクの設定値は、45度以上であることが好ましく、6
0度以上であることがより好ましく、70度以上であることがさらに好ましい。これによ
り、受信点の周囲に例えば建物、樹木等が存在するようなマルチパスが生じやすい環境下
であっても、1PPSの生成の際に、マルチパスの影響を受け難くすることができる。
また、仰角マスクの設定値は、変更可能であることが好ましい。これにより、仰角マス
クの設定値を設置環境に応じて最適化することができる。そのため、1PPSを生成する
際にできるだけエラーを回避しながらマルチパスの影響を受け難くすることができる。例
えば、仰角マスクの設定値の変更は、GPS制御部25からの制御コマンドにより、ベー
スバンド処理部13のSRAM133に記憶されている仰角マスクの設定値を書き換える
ことにより行ってもよいし、また、SRAM133に仰角マスクの設定値を変更するため
のプログラムを格納しておき、ベースバンド処理部13のCPU132がそのプログラム
に従って、SRAM133に記憶されている仰角マスクの設定値を書き換えることにより
行ってもよい。また、仰角マスクの設定値の変更は、例えば、GPS受信機10の設置後
、1回のみ行ってもよいし、定期的に複数回(例えば数時間〜数年間に1回)行ってもよ
い。
また、仰角マスクの設定値は、できるだけマルチパスの影響を排除しながらできるだけ
多くの衛星信号を使用できるように設定されていることが好ましい。具体的には、GPS
受信機10は、受信した衛星信号の受信強度、および、衛星信号に含まれる時刻情報と受
信点の時刻情報とのずれ、のうちの少なくとも一方に関する情報(以下、「マルチパス情
報」という)に基づいて、仰角マスクの設定値を変更することが好ましい。
マルチパス誤差を含む衛星信号は、一般に、正規の衛星信号に比べて受信強度が小さく
、また、正規の衛星信号との間に時刻情報のずれが生じる。したがって、受信した衛星信
号の受信強度、および、衛星信号に含まれる時刻情報と受信点の時刻情報とのずれのうち
の少なくとも一方に基づいて、受信した衛星信号がマルチパス誤差を含むか否かを判断し
、マルチパス誤差を含む衛星信号を使用しないように仰角マスクの設定値を設定すること
ができる。
このような仰角マスクの設定値の変更に際しては、GPS受信機10は、経時的に蓄積
されたマルチパス情報(すなわち所定期間に亘って蓄積された複数のマルチパス情報)に
基づいて、仰角マスクの設定値を変更することが好ましい。これにより、設置場所の1日
のマルチパスの発生状況を的確に把握した上で、仰角マスクの設定値を最適化することが
できる。ここで、マルチパスを蓄積する期間(上記所定期間)は、設置場所の1日のマル
チパスの発生状況を的確に把握する観点から、例えば、1日以上であることが好ましく、
1〜2日間であることがより好ましい。
以上説明したようなタイミング信号生成装置1によれば、位置固定モードにおいて1P
PSを生成する際に、仰角マスクの設定値以上の仰角にあるGPS衛星2から送信された
衛星信号を用いるので、マルチパスの影響を受け難く、タイミング信号の高精度化を図る
ことができる。
一方、通常測位モードにおいて受信点の位置情報を生成する際には、位置固定モードに
おいて1PPSを生成する際よりも広い範囲内の仰角にあるGPS衛星2から送信された
衛星信号を用いて、受信点の位置情報を迅速かつ高精度に生成することができる。
また、原子発振器30が出力するクロック信号を正確な1PPSに同期させることで、
原子発振器30の精度よりも高い精度のクロック信号を生成することができる。さらに、
GPS受信機10が出力する1PPSの精度が劣化し、あるいは、GPS受信機10が1
PPSの出力を停止した場合(すなわち、ホールドオーバー突入時)、原子発振器30が
出力するクロック信号を1PPSに同期させる処理を停止して原子発振器30を自走発振
させることで、少なくとも原子発振器30の周波数精度の1PPSを出力することができ
る。
このようなタイミング信号生成装置1が出力する1PPSは、極めて精度が高いため、
例えば、コンピューターの時間を管理するタイムサーバーのクロック入力信号として利用
することができる。
<第2実施形態>
図9は、本発明の第2実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図であ
る。
本実施形態は、GPSアンテナおよびGPS受信機の数および処理部の構成が異なる以
外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説
明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図9において、前述した実施形
態と同様の構成については、同一符号を付している。
図9に示すタイミング信号生成装置1Aは、2つのGPS受信機10A、10B、処理
部(CPU)20A、原子発振器30、温度センサー40、2つのGPSアンテナ50A
、50Bを含んで構成されている。
図9に示すように、GPSアンテナ50Aは、GPS受信機10Aに接続されており、
GPS受信機10Aは、GPSアンテナ50Aを介して、各GPS衛星2から送信された
衛星信号を受信し、前述した第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う

同様に、GPSアンテナ50Bは、GPS受信機10Bに接続されており、GPS受信
機10Bは、GPSアンテナ50Bを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を
受信し、前述した第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
ここで、2つのGPSアンテナ50A、50Bは、同じ場所(正確には、実質的に同じ
といえるほぼ同じ場所)に設置される。したがって、2つのGPS受信機10A、10B
は、同じ若しくはほぼ同じ位置情報を出力する。
処理部20Aは、第1実施形態の処理部20と同様に位相比較器21、ループフィルタ
ー22、DSP23、分周器24およびGPS制御部25を含み、さらに、選択スイッチ
26および故障判定部27を含んで構成されている。
故障判定部27は、GPSアンテナ50AとGPS受信機10Aのセット、および、G
PSアンテナ50BとGPS受信機10Bのセットの各々が故障しているか否かを判定す
る処理を行う。例えば、故障判定部27は、GPSアンテナ50A、50Bの出力電流を
監視することで、GPSアンテナ50A、50Bの故障を検出し、GPS受信機10A、
10Bの出力信号(1PPSやNMEAデータ)を監視することでGPS受信機10A、
10Bの故障を検出することができる。
選択スイッチ26は、故障判定部の判定結果に基づいて、GPS受信機10Aが出力す
る1PPSとGPS受信機10Bが出力する1PPSのいずれか一方を選択して出力する
。この選択スイッチ26が出力する1PPSが位相比較器21に入力される。
DSP23は、GPS受信機10A、10Bからそれぞれ定期的に(例えば、1秒毎に
)NMEAデータを取得し、各NMEAデータに含まれる位置情報(GPS受信機10A
、10Bによる通常測位モードでの測位計算の結果)を集めて所定時間における2つの統
計情報を作成し、その各々の平均値、最頻値または中央値に基づいて、2つの受信点の位
置情報を生成する処理を行う。
GPS制御部25は、GPS受信機10A、10Bに各種の制御コマンドを送信し、G
PS受信機10A、10Bの動作を制御する。具体的には、GPS制御部25は、GPS
受信機10A、10Bにモード設定用の制御コマンドを送信し、GPS受信機10A、1
0Bを通常測位モードから位置固定モードに切り替える処理を行う。また、GPS制御部
25は、GPS受信機10A、10Bを通常測位モードから位置固定モードに切り替える
前に、GPS受信機10A、10Bに位置設定用の制御コマンドを送信し、DSP23が
生成した2つの受信点の位置情報をそれぞれGPS受信機10A、10Bに設定する処理
を行う。
図10は、図9に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PPS
選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10に示すように、処理部20Aは、電源がオンされると(S200のY)、まず、
原子発振器30の発振制御用の1PPS(位相比較器21に入力される1PPS)として
GPS受信機10Aが出力する1PPSを選択する(S202)。
次に、処理部20Aは、GPS受信機10A、10Bの故障を判定し(S204)、G
PS受信機10Aのみが故障しているか否かを判断する(S206)。
ステップS206においてGPS受信機10Aのみが故障していると判断した場合、原
子発振器30の発振制御用の1PPSをGPS受信機10Bが出力する1PPSに切り替
える(S208)。その後、処理部20Aは、GPS受信機10Bの故障を判定する(S
212)。
そして、GPS受信機10Bが故障しているか否かを判断し(S214)、GPS受信
機10Bが故障していない場合、ステップS212に移行し、GPS受信機10Bが故障
するまで、ステップ212、214が繰り返され、一方、GPS受信機10Bが故障した
場合、原子発振器30を自走発振に切り替える(S216)。
一方、ステップS206においてGPS受信機10Aのみが故障している以外の状態で
あると判断した場合、処理部20Aは、GPS受信機10A、10Bの両方が故障してい
るか否かを判断し(S210)、GPS受信機10A、10Bの両方が故障している以外
の場合、ステップS214に移行し、GPS受信機10A、10Bの両方が故障するまで
、ステップ204、S206、S210が繰り返され、一方、GPS受信機10A、10
Bの両方が故障した場合、原子発振器30を自走発振に切り替える(S216)。
なお、処理部20Aは、GPS受信機10A、10Bの一方または両方が故障した場合
、故障を知らせるための故障通知信号を外部に出力するようにしてもよい。例えば、この
故障通知信号に応じた情報を外部のモニターに表示させれば、ユーザーは故障を認識し、
故障部品を交換することができる。
このように、第2実施形態のタイミング信号生成装置1Aは、GPS受信機10BをG
PS受信機10Aと同じように動作させておき、GPSアンテナ50AあるいはGPS受
信機10Aが故障した時に、位相比較器21に入力される1PPSを、GPS受信機10
Aが出力する1PPSからGPS受信機10Bが出力する1PPSに速やかに切り替える
。なお、本実施形態では、GPS受信機とGPSアンテナのセットが2つであるが、3つ
以上であってもよい。
以上に説明したように、第2実施形態のタイミング信号生成装置1Aによれば、同じ場
所に設置された複数のGPSアンテナ50A、50Bと、各GPSアンテナ50A、50
Bが受信した衛星信号をそれぞれ処理する複数のGPS受信機10A、10Bを設けてお
き、選択中のGPSアンテナとGPS受信機のセットの故障を検出して他のGPSアンテ
ナとGPS受信機のセットに切り替える。したがって、選択中のGPSアンテナとGPS
受信機のセットに故障が発生した場合でも、高精度の1PPSの出力を継続することがで
きる。
その他、第2実施形態のタイミング信号生成装置1Aは、前述した第1実施形態のタイ
ミング信号生成装置1が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
図11は、本発明の第3実施形態に係るタイミング信号生成装置の概略構成を示す図で
ある。
本実施形態は、GPSアンテナおよびGPS受信機の数および処理部の構成が異なる以
外は、前述した第1実施形態と同様である。
なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、前述した実施形態との相違点を中心に説
明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図11において、前述した実施
形態と同様の構成については、同一符号を付している。
図11に示すタイミング信号生成装置1Bは、3つのGPS受信機10A、10B、1
0C、処理部(CPU)20B、原子発振器30、温度センサー40、3つのGPSアン
テナ50A、50B、50Cを含んで構成されている。
図11に示すように、GPSアンテナ50Aは、GPS受信機10Aに接続されており
、GPS受信機10Aは、GPSアンテナ50Aを介して、各GPS衛星2から送信され
た衛星信号を受信し、第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
同様に、GPSアンテナ50Bは、GPS受信機10Bに接続されており、GPS受信
機10Bは、GPSアンテナ50Bを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を
受信し、第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
同様に、GPSアンテナ50Cは、GPS受信機10Cに接続されており、GPS受信
機10Cは、GPSアンテナ50Cを介して、各GPS衛星2から送信された衛星信号を
受信し、第1実施形態のGPS受信機10と同様の各種の処理を行う。
本実施形態は、第2実施形態と異なり、3つのGPSアンテナ50A、50B、50C
は、互いに異なる場所に設置される。したがって、3つのGPS受信機10A、10B、
10Cは、互いに異なる位置情報を出力する。例えば、3つのGPSアンテナ50A、5
0B、50Cが、それぞれ建物の北側、南側、東側等に設置されていれば、それぞれ衛星
信号の受信状況が異なり、時間帯によって衛星信号を最も受信しやすいものが変化する。
したがって、時間の経過に伴って、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力
する1PPSの精度の優劣順位も変化する。
処理部20Bは、第1実施形態と同様に位相比較器21、ループフィルター22、DS
P23、分周器24およびGPS制御部25を含み、さらに、選択スイッチ26を含んで
構成されている。
DSP23は、GPS受信機10A、10B、10Cからそれぞれ定期的に(例えば、
1秒毎に)NMEAデータを取得し、各NMEAデータに含まれる位置情報(GPS受信
機10A、10B、10Cによる通常測位モードでの測位計算の結果)を集めて所定時間
における3つの統計情報を作成し、その各々の最頻値または中央値に基づいて、3つの受
信点の位置情報を生成する処理を行う。
また、DSP23は、GPS受信機10A、10B、10Cからそれぞれ取得したNM
EAデータに含まれる所定のパラメーター情報(例えば、捕捉しているGPS衛星の数や
衛星信号の受信強度等)に基づいて、GPS受信機10A、10B、10Cが出力する1
PPSの精度(UTC(世界標準時)の1秒との同期精度)を比較する。例えば、DSP
23は、捕捉しているGPS衛星の数が同じであれば衛星信号の受信強度が大きいほど1
PPSの精度が高く、受信強度が同程度であれば捕捉しているGPS衛星の数が多いほど
1PPSの精度が高いと判定することができる。
選択スイッチ26は、DSP23の比較結果に応じて、GPS受信機10Aが出力する
1PPS、GPS受信機10Bが出力する1PPS、GPS受信機10Cが出力する1P
PSのいずれかを選択して出力する。この選択スイッチ26が出力する1PPSが位相比
較器21に入力される。
また、本実施形態では、DSP23は、選択スイッチ26を制御して1PPSを選択し
た後は、選択した1PPSを出力するGPS受信機が出力するNMEAデータを監視し、
前回との差分が閾値よりも大きい場合、GPS受信機10A、10B、10Cが出力する
1PPSの精度を比較する処理を再び行う。
GPS制御部25は、GPS受信機10A、10B、10Cに各種の制御コマンドを送
信し、GPS受信機10A、10B、10Cの動作を制御する。本実施形態では、GPS
制御部25は、GPS受信機10A、10B、10Cにモード設定用の制御コマンドを送
信し、GPS受信機10A、10B、10Cを通常測位モードから位置固定モードに切り
替える処理を行う。また、GPS制御部25は、GPS受信機10A、10B、10Cを
通常測位モードから位置固定モードに切り替える前に、GPS受信機10A、10B、1
0Cに位置設定用の制御コマンドを送信し、DSP23が生成した3つの受信点の位置情
報をそれぞれGPS受信機10A、10B、10Cに設定する処理を行う。
図12は、図11に示すタイミング信号生成装置が備えるGPS受信機における1PP
S選択の処理手順の一例を示すフローチャートである。
処理部20Bは、図12に示すように、電源がオンされると(S300のY)、所定時
間が経過するまで所定時間が経過したか否かを判断し(S302)、所定時間が経過した
場合、まず、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力するNMEAデータに
基づき、GPS受信機10A、10B、10Cがそれぞれ出力する1PPSの精度を比較
する(S304)。
次に、処理部20Bは、原子発振器30の発振制御用の1PPS(位相比較器21に入
力される1PPS)として最も高精度の1PPSを選択する(S306)。
次に、処理部20Bは、選択した1PPSを出力するGPS受信機が新たに出力するN
MEAデータと前回のNMEAデータとの差分を計算する(S308)。
そして、処理部20Bは、ステップS308で計算した差分が閾値よりも大きいか否か
を判断し(S310)、かかる差分が閾値以下である場合、ステップS308に移行し、
かかる差分が閾値よりも大きくなるまで、ステップS308の処理およびステップS31
0の判断を繰り返し、一方、かかる差分が閾値よりも大きい場合、ステップS304に移
行し、前述したステップS304以降の処理を再び行う。
このように、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bは、互いに異なる場所に設置
された3つのGPSアンテナ50A、50B、50Cにそれぞれ接続された3つのGPS
受信機10A、10B、10Cを同じように動作させておき、位相比較器21に入力され
る1PPSとして最も精度の高い1PPSを選択し、選択中の1PPSの精度が劣化した
と判断すると、再び最も精度の高い1PPSを選択しなおす。なお、本実施形態では、G
PS受信機とGPSアンテナのセットが3つであるが、2つでもよいし4つ以上であって
もよい。
以上に説明したように、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bによれば、互いに
異なる場所に設置された複数のGPSアンテナ50A、50B、50Cと、各GPSアン
テナ50A、50B、50Bが受信した衛星信号をそれぞれ処理する複数のGPS受信機
10A、10B、10Cとを設けておき、複数のGPS受信機が出力する複数の1PPS
の中から最も精度の高い1PPSを選択して出力する。したがって、時間の経過に応じて
、受信強度、可視衛星の数、マルチパス等の受信環境が変化しても、高精度の1PPSの
出力を継続することができる。
その他、第3実施形態のタイミング信号生成装置1Bは、前述した第1実施形態のタイ
ミング信号生成装置1が奏する効果と同様の効果を奏することができる。
2.電子機器
次に、本発明の電子機器の実施形態を説明する。
図13は、本発明の電子機器の実施形態を示すブロック図である。
図13に示す電子機器300は、タイミング信号生成装置310、CPU(Central Pr
ocessing Unit)320、操作部330、ROM(Read Only Memory)340、RAM(R
andom Access Memory)350、通信部360および表示部370を含んで構成されてい
る。
タイミング信号生成装置310は、例えば、前述した第1実施形態ないし第3実施形態
のいずれかのタイミング信号生成装置(1、1Aまたは1B)であり、先に説明したよう
に、衛星信号を受信して高精度のタイミング信号(1PPS)を生成し、外部に出力する
。これにより、より低コストで信頼性の高い電子機器300を実現することができる。
CPU320は、ROM340等に記憶されているプログラムに従い、各種の計算処理
や制御処理を行う。具体的には、CPU320は、タイミング信号生成装置310が出力
するタイミング信号(1PPS)やクロック信号に同期して、計時処理、操作部330か
らの操作信号に応じた各種の処理、外部とデータ通信を行うために通信部360を制御す
る処理、表示部370に各種の情報を表示させるための表示信号を送信する処理等を行う
操作部330は、操作キーやボタンスイッチ等により構成される入力装置であり、ユー
ザーによる操作に応じた操作信号をCPU320に出力する。
ROM340は、CPU320が各種の計算処理や制御処理を行うためのプログラムや
データ等を記憶している。
RAM350は、CPU320の作業領域として用いられ、ROM340から読み出さ
れたプログラムやデータ、操作部330から入力されたデータ、CPU320が各種プロ
グラムにしたがって実行した演算結果等を一時的に記憶する。
通信部360は、CPU320と外部装置との間のデータ通信を成立させるための各種
制御を行う。
表示部370は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される表示装置であ
り、CPU320から入力される表示信号に基づいて各種の情報を表示する。表示部37
0には操作部330として機能するタッチパネルが設けられていてもよい。
このような電子機器300としては種々の電子機器が考えられ、特に限定されないが、
例えば、標準時刻との同期を実現する時刻管理用のサーバー(タイムサーバー)、タイム
スタンプの発行等を行う時刻管理装置(タイムスタンプサーバー)、基地局等の周波数基
準装置等が挙げられる。
3.移動体
図14は、本発明の移動体の実施形態を示す図である。
図14に示す移動体400は、タイミング信号生成装置410、カーナビゲーション装
置420、コントローラー430、440、450、バッテリー460、バックアップ用
バッテリー470を含んで構成されている。
タイミング信号生成装置410としては、上述の各実施形態のタイミング信号生成装置
1を適用することができる。タイミング信号生成装置410は、例えば、移動体400が
移動中は、通常測位モードでリアルタイムに測位計算を行って1PPS、クロック信号お
よびNMEAデータを出力する。また、タイミング信号生成装置410は、例えば、移動
体400が停止中は、通常測位モードで複数回の測位計算を行った後、複数回の測位計算
結果の最頻値または中央値を現在の位置情報として設定し、位置固定モードで1PPS、
クロック信号およびNMEAデータを出力する。
カーナビゲーション装置420は、タイミング信号生成装置410が出力する1PPS
やクロック信号に同期して、タイミング信号生成装置410が出力するNMEAデータを
用いて、位置や時刻その他の各種の情報をディスプレイに表示する。
コントローラー430、440、450は、エンジンシステム、ブレーキシステム、キ
ーレスエントリーシステム等の各種の制御を行う。コントローラー430、440、45
0は、タイミング信号生成装置410が出力するクロック信号に同期して各種の制御を行
うようにしてもよい。
本実施形態の移動体400は、タイミング信号生成装置410を備えていることで、移
動中も停止中も高い信頼性を確保することができる。
このような移動体400としては種々の移動体が考えられ、例えば、自動車(電気自動
車も含む)、ジェット機やヘリコプター等の航空機、船舶、ロケット、人工衛星等が挙げ
られる。
以上、本発明のタイミング信号生成装置、電子機器および移動体について、図示の実施
形態に基づいて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
また、本発明は、前述した実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成のものに置換す
ることができ、また、任意の構成を付加することもできる。
また、本発明は、前述した各実施形態の任意の構成同士を適宜組み合わせるようにして
もよい。
また、タイミング信号生成装置が備える発振器として、前述した実施形態では原子発振
器を用いた場合を例に説明したが、本発明は、これに限定されず、例えば、比較的高精度
な水晶発振器である恒温槽付水晶発振器(例えばDOCXO)を用いることもできる。ま
た、発振器として、他の水晶発振器やMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)発
振器等を用いてもよい。
また、例えば、上述した第3実施形態のタイミング信号生成装置において、第2実施形
態と同様に、GPSアンテナとGPS受信機の各セットに対してそれぞれバックアップ用
のセットを設けてもよい。
また、上述した各実施形態では、GPSを利用したタイミング信号生成装置を例に挙げ
たが、GPS以外の全地球的航法衛星システム(GNSS)、例えば、ガリレオ、GLO
NASS等を利用してもよい。
1‥‥タイミング信号生成装置 1A‥‥タイミング信号生成装置 1B‥‥タイミング
信号生成装置 2‥‥GPS衛星 10‥‥GPS受信機 10A‥‥GPS受信機 1
0B‥‥GPS受信機 10C‥‥GPS受信機 11‥‥SAWフィルター 12‥‥
RF処理部 13‥‥ベースバンド処理部 14‥‥温度補償型水晶発振器 20‥‥処
理部 20A‥‥処理部 20B‥‥処理部 21‥‥位相比較器 22‥‥ループフィ
ルター 23‥‥DSP 24‥‥分周器 25‥‥GPS制御部 26‥‥選択スイッ
チ 27‥‥故障判定部 30‥‥原子発振器 40‥‥温度センサー 50‥‥GPS
アンテナ 50A‥‥GPSアンテナ 50B‥‥GPSアンテナ 50C‥‥GPSア
ンテナ 121‥‥PLL 122‥‥LNA 123‥‥ミキサー 124‥‥IFア
ンプ 125‥‥IFフィルター 126‥‥ADC 131‥‥DSP 132‥‥C
PU 133‥‥SRAM 134‥‥RTC 300‥‥電子機器 310‥‥タイミ
ング信号生成装置 320‥‥CPU 330‥‥操作部 340‥‥ROM 350‥
‥RAM 360‥‥通信部 370‥‥表示部 400‥‥移動体 410‥‥タイミ
ング信号生成装置 420‥‥カーナビゲーション装置 430、440、450‥‥コ
ントローラー 460‥‥バッテリー 470‥‥バックアップ用バッテリー O‥‥障
害物

Claims (8)

  1. 仰角マスクの設定値以上の仰角にある位置情報衛星からの衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
    前記仰角マスクの設定値よりも小さい仰角にある位置情報衛星を含む複数の位置情報衛星から送信された衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、を備え
    前記仰角マスクの設定値が45度以上である、
    タイミング信号生成装置。
  2. 仰角マスクの設定値以上の仰角にある位置情報衛星からの衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて、タイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
    前記仰角マスクの設定値よりも小さい仰角にある位置情報衛星を含む複数の位置情報衛星から送信された衛星信号を受信し、受信した前記衛星信号に基づいて、受信点の位置情報を生成する位置情報生成部と、を備え
    前記仰角マスクの設定値が変更可能である、
    タイミング信号生成装置。
  3. 前記タイミング信号生成部は、前記衛星信号の受信強度、および、前記衛星信号に含まれる時刻情報と前記受信点の時刻情報とのずれ、のうちの少なくとも一つに関る情報に基づいて、前記仰角マスクの設定値を変更する、請求項2に記載のタイミング信号生成装置。
  4. 前記タイミング信号生成部は、経時的に蓄積されている前記情報に基づいて、前記仰角マスクの設定値を変更する請求項3に記載のタイミング信号生成装置。
  5. 前記位置情報生成部は、衛星信号に基づいて測位計算を行う測位計算部を含み、所定時間に亘る前記測位計算部による複数の前記測位計算の結果における最頻値または中央値に基づいて、前記受信点の位置情報を生成する請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置。
  6. クロック信号を出力する発振器と、
    前記クロック信号を前記タイミング信号に同期させる同期制御部と、を備えている請求項1ないし5のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする電子機器。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載のタイミング信号生成装置を備えていることを特徴とする移動体。
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