JP6199444B1 - 放電素子およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】超小型化に適し、簡易な構造でありながら電気特性のバラツキや不良の発生が少ない放電素子およびその製造方法を提供する。【解決手段】放電素子において、基台は、主表面に形成された複数の第1凹部と、複数の第1凹部の内表面に形成された複数の放電電極と、複数の放電電極の間において、主表面と略同一面上にある基台の露出面上に形成されているスパークギャップと、複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから2つの側面のそれぞれにかけて形成されるとともに、内表面に導電性膜からなる外部電極が形成された2つの第1溝と、を有し、基台の主表面側を覆う蓋は、基台と対向する対向面に形成され、放電室を複数の第1凹部とともに形成する第2凹部と、対向面に、第2凹部から蓋の外周面まで延伸するように形成された第2溝と、を有し、基台と蓋とを接合する接合材は、枠板形状を有し、外気に対して放電室を密閉する閉塞部を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、放電素子およびその製造方法に関するものである。
電話機を含めた通信機器等には、落雷等により生じたサージ電圧、電流が侵入することがある。サージ電圧、電流が通信機器に侵入すると、通信機器を破壊したり、動作不良を発生させたりすることがある。そこで、通信機器には、サージ電圧、電流からの保護のために、放電によってサージ電圧、電流を逃がすための放電素子(サージアブソーバとも呼ばれる)が取り付けられている。
放電素子の一種であるギャップ型の放電素子は、サージ電圧、電流が侵入したときは、スパークギャップに放電電流が流れる。これによって、サージ電圧、電流は放電素子を経由して流れるので、通信機器へのサージ電圧、電流の侵入が防止される。
この種の放電素子として、特許文献1に記載のサージ吸収素子がある。このサージ吸収素子は、電極基板の平坦な表面にスパークギャップを構成する放電電極が形成され、かつ放電電極が、電極基板の側面の溝内に形成された導電性薄膜材を通じて裏面側の端子電極に電気的に接続している構造を有する。また、電極基板の表面には、凹部を有する蓋基板が取り付けられている。そして、スパークギャップは、蓋基板の凹部の内表面と電極基板の表面とが形成する放電室に収容されている。また、放電室には放電開始電圧調整用のガスが封入されている。また、特許文献1に記載の技術では、電極基板に多数のサージ吸収素子を形成し、これを個々の素子に切り分けることで、多数のサージ吸収素子を得ることができる。
特開2002−270331号公報
従来のギャップ型の放電素子は、スクリーン印刷、マスクパターンを用いたエッチング等の電極形成技術を用いて平坦な基板表面に放電電極を形成している。この場合、上記の電極形成技術の電極形成精度に依存して、放電電極やスパークギャップの寸法が、個々の放電素子や放電素子のロット毎にばらつく場合があった。このように放電電極やスパークギャップの寸法にバラツキがあると、放電素子の電気特性(特に放電特性)もばらつくこととなる。さらには、上記の電極形成技術では、形成した放電電極の周囲に電極材料の滲みが発生したり、電極材料または不純物(マスク材料等)が残存したりする場合がある。このような滲みや残存は、放電素子の放電不良や放電電圧のバラツキの要因となるだけでなく、絶縁抵抗値が維持できない絶縁不良の要因ともなる。これらの問題は、所望の電気特性を有する放電素子の安定した製造や、製造歩留まりの点から好ましくない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、超小型化に適し、簡易な構造でありながら電気特性のバラツキや不良の発生が少ない放電素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る放電素子は、主表面と、前記主表面と接続する2つの側面と、を少なくとも有する、絶縁性材料からなる基台と、前記基台の前記主表面側を覆うように前記基台に取り付けられる、絶縁性材料からなる蓋と、前記基台と前記蓋との間に介在し、加熱により変形するとともに前記基台と前記蓋とを接合する材料からなる接合材と、を備え、前記基台は、前記主表面に形成された複数の第1凹部と、前記複数の第1凹部の内表面に形成された複数の放電電極と、前記複数の放電電極の間において、前記主表面と略同一面上にある前記基台の露出面上に形成されているスパークギャップと、前記複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから前記2つの側面のそれぞれにかけて形成されるとともに、内表面に導電性膜からなる外部電極が形成された2つの第1溝と、を有し、前記蓋は、前記基台と対向する対向面に形成され、前記複数の放電電極と前記スパークギャップとを収容する放電室を前記複数の第1凹部とともに形成する第2凹部と、前記対向面に、前記第2凹部から前記蓋の外周面まで延伸するように形成された第2溝と、を有し、前記接合材は、前記基台の前記複数の第1凹部と前記蓋の前記第2凹部とを連通する開口が形成された枠板形状を有し、外気に対して前記放電室を密閉する閉塞部を有することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子は、前記蓋の第2凹部の内表面にはトリガ電極が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子は、前記基台の前記第1凹部はV字状の溝であり、前記スパークギャップは前記第1凹部の延伸方向と同一方向に延伸していることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子は、前記基台は、前記主表面の反対側に位置し、前記2つの側面と接続する他の主表面である裏面を有し、前記裏面と前記2つの側面のそれぞれとが成す角部には切り欠き部が形成されており、前記2つの側面のうち同一の側面に対して形成されている前記切り欠き部と前記第1溝とは繋がっており、前記切り欠き部の内表面には、前記第1溝の内表面に形成された前記外部電極と繋がっている導電性膜が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子の製造方法は、主表面と、前記主表面と接続する2つの側面と、を少なくとも有する、絶縁性材料からなる基台であって、前記主表面に形成された複数の第1凹部と、前記複数の第1凹部の間に位置する突出部と、前記複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから前記2つの側面のそれぞれにかけて形成された2つの第1溝と、を有する基台を準備する工程と、前記基台の主表面、前記複数の第1凹部の内表面、前記突出部の表面および前記第1溝の内表面に導電性膜を形成する工程と、前記主表面および前記突出部の先端部を所定の研削ラインまで研削する工程と、枠板形状を有する接合材を介在させて、第2凹部が形成された対向面を有する蓋を、該対向面を前記基台の研削した面と対向させて前記基台に取り付ける工程と、前記蓋の対向面に形成され前記第2凹部から前記蓋の外周面まで延伸する第2溝、または前記基台の前記第1溝と前記接合材との間に形成された間隙から、前記複数の第1凹部と前記第2凹部とが形成する放電室内にガスを導入する工程と、前記接合材を加熱して、前記基台と前記蓋とを接合するとともに、前記接合材を変形させて前記第2溝および前記間隙を閉塞し、外気に対して前記放電室を密閉する工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子の製造方法は、前記基台を準備する工程において、前記準備する基台は、前記主表面の反対側に位置し、前記2つの側面と接続する他の主表面である裏面を有し、前記裏面と前記2つの側面のそれぞれとが成す角部には切り欠き部が形成されており、前記2つの側面のうち同一の側面に対して形成されている前記切り欠き部と前記第1溝とは繋がっており、前記導電性膜を形成する工程では、前記第1溝の内表面から前記切り欠き部の内表面にわたって導電性膜を形成することを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子の製造方法は、主表面と、前記主表面の反対側に位置する他の主表面である裏面と、を少なくとも有し、絶縁性材料からなる基台であって、前記主表面に形成された複数の第1凹部と、前記複数の第1凹部の間に位置する突出部と、前記複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから前記主表面に沿って延伸し、さらに前記主表面側から前記裏面側に延伸する第1溝と、を有する基台が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を準備する工程と、前記基台の主表面、前記複数の第1凹部の内表面、、前記突出部の表面および前記第1溝の内表面に導電性膜を形成する工程と、前記主表面および前記突出部の先端部を所定の研削ラインまで研削する工程と、枠板形状を有する接合材が1次元的または2次元的に配列されてなる接合材基板を介在させて、第2凹部が形成された対向面を有する蓋が1次元的または2次元的に配列されてなる蓋基板を、該対向面を前記基台の研削した面と対向させて前記基台に取り付ける工程と、前記蓋の対向面に形成され前記第2凹部から前記蓋基板の外周面まで延伸する第2溝、または前記基台の前記第1溝と前記接合材との間に形成された間隙から、前記複数の第1凹部と前記第2凹部とが形成する放電室内にガスを導入する工程と、前記接合材を加熱して、前記基台と前記蓋とを接合するとともに、前記接合材を変形させて前記第2溝および前記間隙を閉塞し、外気に対して前記放電室を密閉する工程と、前記基板を個々の放電素子に切り分ける工程と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る放電素子の製造方法は、前記基板を準備する工程において、前記第1溝と繋がっている第3溝が前記裏面に形成された基板を準備し、前記導電性膜を形成する工程では、前記第1溝の内表面から前記第3溝の内表面にわたって導電性膜を形成し、前記基板を切り分ける工程では、前記第3溝を2つの切り欠き部に分けるように切り分けを行うことを特徴とする。
本発明によれば、超小型化に適し、簡易な構造でありながら電気特性のバラツキや不良の発生が少ない放電素子を実現できるという効果を奏する。
図1は、実施形態1に係る放電素子の模式図である。 図2は、図1に示す放電素子の基台を説明する模式図である。 図3は、図1に示す放電素子の蓋を説明する図である。 図4は、図1に示す放電素子の製造方法の一例のフローチャートである。 図5は、電極膜を形成する工程を説明する図である。 図6は、基台および電極膜を研削する工程を説明する模式図である。 図7は、蓋、接合材を取り付ける工程を説明する模式図である。 図8は、実施形態2に係る放電素子を説明する模式図である。
以下に、図面を参照して本発明に係る放電素子およびその製造方法の実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、各図面において、同一または対応する要素には適宜同一の符号を付している。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る放電素子の模式図である。図1(a)は斜視図であり、図1(b)はA−A線断面図である。放電素子100は、基台10と、蓋20と、接合材30と、を備えている。
図2は、放電素子100の基台10を説明する模式図である。図2(a)は斜視図であり、図2(b)はB−B線断面図である。基台10は、直方体状であり、主表面11aと、主表面11aと接続する2つの側面12a、12bと、主表面11aの反対側に位置し、2つの側面12a、12bと接続する他の主表面である裏面11bとを有している。
基台10は、セラミックス、樹脂、ガラス等の絶縁性材料からなる。基台10の構成材料は、絶縁性材料であれば特に限定されないが、放電素子100の使用環境における耐熱性、耐候性などを考慮して適宜選択すればよい。
さらに、基台10は、主表面11aの略中央部に形成された複数の第1凹部13a、13b、13cと、第1凹部13a、13b、13cの内表面に形成された複数の放電電極14a、14b、14cと、放電電極14a、14b、14cの間に位置するスパークギャップ15a、15bと、2つの第1溝16a、16bとを有する。
第1凹部13aは側面12a側に位置し、B−B線断面がV字状の溝である。第1凹部13cは側面12b側に位置し、B−B線断面がV字状の溝である。第1凹部13bは第1凹部13aと第1凹部13cの間に位置し、B−B線断面がV字状の溝である。第1凹部13a、13b、13cは側面12a、12bと略平行に延伸している。放電電極14aは第1凹部13aの内表面に、放電電極14bは第1凹部13bの内表面に、放電電極14cは第1凹部13cの内表面に、それぞれ形成された導電性膜により構成されている。スパークギャップ15aは放電電極14aと放電電極14bとの間に位置し、スパークギャップ15bは放電電極14bと放電電極14cとの間に位置する。スパークギャップ15a、15bは、いずれも、第1凹部13a、13b、13cの延伸方向と同一方向に延伸している、平面視で略長方形状のものであり、基台10の露出面10a、10b(導電性膜で覆われてない面)上に形成されている。この露出面10a、10bは主表面11aと略同一面上にある。スパークギャップ15a、15bの幅(ギャップ長)はたとえば0.01mm〜0.1mm程度である。
なお、本実施形態1では、第1凹部13a、13b、13cは、いずれもB−B線断面がV字状の溝であるが、矩形状やU字状などの溝でもよい。また、第1凹部13a、13b、13cは、いずれも、B−B線と直交する方向における断面が矩形状の溝であるが、U字状やV字状などの溝でもよい。また、第1凹部13a、13b、13cは同じ形状でもよいし、互いに違う形状でもよい。すなわち、第1凹部13a、13b、13cの形状は、スパークギャップ15a、15bが形成される形状であれば特に限定はされない。
第1溝16aは、第1凹部13a、13b、13cの両端のうち一端に位置する第1凹部13aから側面12aにかけて形成されるとともに、内表面に導電性膜からなる外部電極17aが形成されている。第1溝16bは、第1凹部13a、13b、13cの両端のうち他の一端に位置する第1凹部13cから側面12bにかけて形成されるとともに、内表面に導電性膜からなる外部電極17bが形成されている。外部電極17aは放電電極14aと電気的に接続しており、外部電極17bは放電電極14cと電気的に接続している。なお、第1溝16a、16bは断面が矩形状の溝であるが、溝の断面形状は特に限定されず、U字状やV字状などでもよい。
放電電極14a、14b、14cおよび外部電極17a、17bは、たとえばタングステン(W)、モリブデン(Mo)、等の高融点の金属あるいはこれらの合金の膜、ニッケル、コバール(登録商標)、金、銀、銅などの高導電性の金属、または導電性ペーストからなるが、導電性膜であれば特に限定はされない。
蓋20は、基台10の主表面11a側を覆うように基台10に取り付けられている。図3は、蓋20を説明する図である。図3(a)は模式的な正面図であり、図3(b)は図3(a)のC矢視図である。
蓋20は、直方体状であり、基台10に取り付けられている状態で基台10と対向する対向面21と、対向面21に形成された第2凹部22とを有する。第2凹部22は、基台10に取り付けられている状態で、基台10の第1凹部13a、13b、13cとともに、放電電極14a、14b、14cとスパークギャップ15a、15bとを収容する放電室DCを形成する(図1(b)参照)。また、蓋20は、対向面21に、第2凹部22から蓋20の外周面23a、23bのそれぞれまで延伸するように形成された2つの第2溝24a、24bを有する。第2溝24a、24bは対向する側面にそれぞれ形成されている。なお、第2溝24a、24bは断面が矩形状の溝であるが、溝の断面形状は特に限定されず、U字状やV字状などでもよい。
蓋20の第2凹部22の内底面には、たとえばカーボンからなるトリガ電極25が形成されている。
蓋20は、セラミックス、樹脂、ガラス等の絶縁性材料からなる。蓋20の構成材料は、絶縁性材料であれば特に限定されないが、放電素子100の使用環境における耐熱性、耐候性などを考慮して適宜選択すればよい。
接合材30は、基台10と蓋20との間に介在して、基台10と蓋20とを接合するものである。接合材30は、基台10と蓋20とを接合でき、かつ加熱により軟化・変形する、樹脂やガラス等の接着性の材料からなる。なお、基台10や蓋20が樹脂やガラスからなる場合は、接合材30は、その軟化温度が基台10や蓋20の軟化温度より低い材料からなる。接合材30は、後述するように、基台10の第1凹部13a、13b、13cと蓋20の第2凹部22とを連通する開口が形成された枠板形状を有している。また、接合材30は、複数の閉塞部を有する。複数の閉塞部は、外気に対して、第1凹部13a、13b、13cと第2凹部22とが形成する放電室DCを、外気に対して密閉するように突起した部分である。具体的には、複数の閉塞部は、第2溝24aを閉塞する閉塞部31aと、閉塞部31aと同様にして第2溝24bを閉塞する閉塞部31bと、第1溝16aのうち主表面11aに形成された部分を閉塞する閉塞部32a(図1(b)参照)と、閉塞部32aと同様にして第1溝16bのうち主表面11aに形成された部分を閉塞する閉塞部32b(図1(b)参照)と、を含む。これらの閉塞部により放電室DCは密閉される。なお、放電室DCにはAr等の希ガス、N、CO等の不活性ガスを主成分とする放電開始電圧調整用ガスが封入されている。
つぎに、放電素子100の使用方法および動作について説明する。放電素子100を通信機器に取り付ける。放電素子100は、放電素子100を回路基板に載置し、外部電極17a、17bを所定の端子に半田等で接合することにより、簡単に基板実装できる。
通常の通信機器の使用時には放電素子100には電圧、電流は流れない。しかし、通信機器に所定値以上の電圧を有するサージ電圧、電流が侵入したときは、まず放電電極14a、14b、14cとトリガ電極25との間にトリガ放電電流が流れ、これをきっかけとして、放電電極14a、14b、14cを介してスパークギャップ15a、15bに放電電流が流れ、サージ電圧、電流は放電素子100を経由して流れる。その結果、通信機器はサージ電圧、電流から保護される。
ここで、スパークギャップ15a、15bに放電電流が流れるときの放電電極14aと放電電極14cとの間の最小の電圧を放電開始電圧とすると、放電開始電圧は、放電室に充填されている放電開始電圧調整用ガスの種類および圧力と、スパークギャップ15a、15bの幅(ギャップ長)と、トリガ電極25の特性により定まる。ここで、トリガ電極25は放電開始電圧の低減と放電の安定化を実現する。
(製造方法)
つぎに、放電素子100の製造方法の一例について説明する。図4は、放電素子100の製造方法の一例のフローチャートである。図3に示すように、本製造方法では、はじめに、基台を準備する(ステップS101)。つづいて、基台に導電性膜を形成する(ステップS102)。つづいて、基台および導電性膜の一部を研削する(ステップS103)。つづいて、基台に蓋と接合材とを取り付ける(ステップS104)。つづいて、放電開始電圧調整用ガスを放電室に導入する(ステップS105)。つづいて、接合材を加熱して放電室を密封する(ステップS106)。その後、工程を終了する。
以下、具体的に説明する。まず、ステップS101では、基台10´を準備する。基台10´は、図5(a)に示すように、後に基台10となるものであって、主表面11´aと、2つの側面12a、12bと、裏面11bとを少なくとも有する。また、基台10´は、主表面11´aに形成された第1凹部13a、13b、13cと、第1凹部13aと13bとの間に位置し、主表面11´a側に向けて主表面11´aと略同一面に突出している突出部Paと、第1凹部13bと13cとの間に位置し、主表面11´aと略同一面に突出している突出部Pbと、第1凹部13a、13cのそれぞれから側面12a、12bのそれぞれにかけて形成された2つの第1溝16a、16bと、を有する。突出部Pa、Pbは、第1凹部13a、13cの間に三角柱状の凸部として形成されている。なお、本実施形態では、突出部Pa、Pbの先端部は角状となっているが、面取りされた角状となっていてもよい。また、本実施形態では、突出部Paは主表面11´aと略同一面に突出しているが、主表面11´aよりも突出していてもよいし、主表面11´aよりも突出していなくてもよい。
基台10´は、たとえば金型を用いた加圧成型や射出成型等の公知の方法により準備することができる。なお、金型の寸法精度は0.01mm〜0.001mm(10μm〜1μm)と高精度にすることができるので、基台10´の寸法精度も同程度とすることができる。
さらには、基台10´を準備する際に、特許文献1の場合と同様に、複数の基台10´が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を準備してもよい。この場合、隣接する基台10´同士が連結しているため側面12a、12bが存在しない場合がある。また、隣接する基台10´の第1溝16a、16b同士が組み合わさり、第1溝16a、16bはまず主表面11´aに沿って延伸し、さらに主表面11´a側から裏面11b側に延伸する穴状となっている場合がある。
つづいて、ステップS102では、図5(b)に示すように、基台10´の主表面11´a、第1凹部13a、13b、13cの内表面、突出部Pa、Pbの表面および第1溝16a、16bの内表面の全面に導電性膜Fを形成する。この導電性膜Fは後に放電電極14a、14b、14c、および外部電極17a、17bとなるものである。導電性膜Fは蒸着、スクリーン印刷、鍍金などの公知の方法で厚さが均一かつ滲み等のない膜を形成することができる。
つづいて、ステップS103では、図5(b)のD−D線断面図である図6(a)に示すように、基台10´の主表面11a´を一点鎖線で示す研削ラインLまで平面的に研削する。主表面11a´に対する研削ラインLの深さ(研削する厚さ)はたとえば0.15mmである。これにより、主表面11a´および突出部Pa、Pbの先端部、ならびに主表面11a´および突出部Pa、Pbの先端部に形成された導電性膜Fが研削除去される。その結果、基台10が形成される。すなわち、図6(b)に示すように、突出部Pa、Pbの先端部だった部分では基台10が露出し、その露出面10a、10b上ではスパークギャップ15a、15bが形成されるとともに、第1凹部13a、13b、13cの内表面に形成された導電性膜Fは、スパークギャップ15a、15bにより分離して放電電極14a、14b、14cとなる。また、第1溝16a、16bの内表面に形成された導電性膜Fは、それぞれ外部電極17a、17bとなる。その後洗浄液等を用いて基台10を洗浄し、研削により生じた基台10´および導電性膜Fの粉を除去する。
なお、導電性膜Fは、たとえば厚さ0.1mm程度の金属箔なので、上記研削によりこの金属箔を除去するために、研削精度の良い方法が用いられる。さらには、研削面を鏡面とすることが放電には適しているために、研削に際しては微粒子の研削粉が流動砥粒として用いられる。また、研削に用いる装置としては平面研削盤(平面ラップ盤とも称される)が一般的である。また、上記洗浄の際には、微粒子砥粒を洗浄するために、3槽構造の超音波洗浄装置などを用いるのが好ましいが、電気絶縁や放電電圧などの電気特性に影響がなければその他の簡易な方法を用いても良い。
突出部Pa、Pbは三角柱状の凸部となっているため、ステップS103において、主表面11a´からの研削ラインLの深さを調整することで、スパークギャップ15a、15bのギャップ長を調整することができる。さらに、研削ラインLの深さは、約0.001mm(1μm)単位で調整可能なので、基台10´の寸法精度の高さと相まって、スパークギャップ15a、15bのギャップ長を微調整し、たとえば0.01mm〜0.1mm程度にできるとともに、ギャップ長の精度を高めることができる。ギャップ長の精度を高めるためには、具体的には、精密平面ラップ盤を用いることが好ましい。この装置は、自動的に流動砥粒を供給し、上部定盤と下部定盤との間に研削対象を装着し、上部定盤と下部定盤とが回転しながら研削対象を研削(研磨)するものである。このような装置では、回転速度、回転数、研削時間などを任意に設定し自動プログラム運転ができる。このために均一に1/1000の寸法公差が容易に可能となる。また、微細調整が可能な研削によりスパークギャップ15a、15bの形成を行っているので、電極材料の滲みや電極材料または不純物の残存を防止できる。その結果、放電開始電圧を微細かつ高精度かつ安定して所望の値が得られるように調整することができ、電気特性のバラツキや不良の発生を少なくできる。また、このように放電開始電圧を微細かつ高精度かつ安定して調整できるため、放電素子100は超小型化にも適するものである。
つづいて、ステップS104では、基台10に蓋20と接合材30´とを取り付ける。ここで、接合材30´は、後に接合材30となるものであり、図7に示すように、接合材30´は、基台10の第1凹部13a、13b、13cと蓋20の第2凹部22とを連通する開口33´が形成された枠板形状を有している。基台10に蓋20と接合材30´を取り付ける際は、基台10の主表面11aと蓋20の対向面21とを対向させ、基台10と蓋20との間に接合材30´を介在させるようにする。なお、この段階では、蓋20に形成された第2溝24a、24bは第2凹部22と連通しており、第1溝16a、16bと接合材30´との間には間隙Gが存在しているので、放電室DCは外気に対して解放されている。
なお、複数の基台10´が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を用いる場合には、蓋20と接合材30´とについても、複数の蓋20が1次元的または2次元的に配列されてなる蓋基板、および複数の接合材30´が1次元的または2次元的に配列されてなる接合材基板を用いてもよい。
つづいて、ステップS105では、蓋20と接合材30´とを取り付けた基台10をチャンバー内に導入し、チャンバー内に放電開始電圧調整用ガスを充填して放電室DCに導入する。放電開始電圧調整用ガスの導入は、第2溝24a、24b、および/または間隙Gから導入する。なお、放電室DCへの放電開始電圧調整用ガスの導入は、真空ベーキングなどにより放電室DCを所定の真空度まで減圧してから行うことが好ましい。
つづいて、ステップS106では、上記チャンバー内でのガス導入と連続して、チャンバー内の温度を昇温し、接合材30´を加熱する。加熱温度は接合材30´の材質にもよるが、たとえば150℃〜200℃である。すると、加熱した接合材30´は軟化、変形して第2溝24a、24b、および間隙Gを閉塞する。なお、第2溝24a、24bおよび間隙Gを深さが0.1mm〜0.2mm程度とすると、容易に閉塞することができる。その後降温すると接合材30´は硬化するとともに基台10と蓋20とを一体に接合する。これより接合材30´は閉塞部31a、31b、32a、32bを含む複数の閉塞部を有する接合材30となり、放電室DCは気密に密封封止される。接合材30´の厚さは、第2溝24a、24b、および間隙Gを閉塞でき、かつ基台10と蓋20とを一体に接合できるように設計されている。これにより放電素子100が完成する。
なお、複数の基台10´が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を用いる場合には、密封封止後に基板を個々の放電素子100のチップに切り分ける。個々のチップに切り分けることにより、側面12a、12bが形成されたり、穴が第1溝16a、16bに分割されたりする。
以上のように製造された放電素子100は、簡易な構造でありながら、電気特性のバラツキや不良の発生が少なく、超小型化にも適するものである。たとえば、放電素子100は、高さ1.2mm、幅1.25mm、長さ2.0mm程度のサイズとすることができる。また、複数の基台10´が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を用いる場合には、放電素子100を一度に多数製造することができる。
なお、実施形態1の実施例として、上記で説明した製造方法において、100個の基台が2次元的に配列されてなる基板を用いて放電素子を製造した。同一基板から切り分けた100個の放電素子を1ロットとして5ロット製造したところ、ロット内およびロット間での放電開始電圧のバラツキは5%〜10%以内であり、絶縁不良が発生したものはなかった。一方、比較例として、特許文献1の製造方法を用い、同一基板から切り分けた100個の放電素子を1ロットとして5ロット製造したところ、ロット内およびロット間での放電開始電圧のバラツキは30%程度であり、絶縁不良が発生したものも数個あった。
(実施形態2)
図8は、実施形態2に係る放電素子を説明する模式図である。図8(a)は斜視図であり、図8(b)は基板を裏面側から見た図であり、図8(c)は図2(b)に対応する断面図である。
放電素子100Aは、基台10Aと、蓋20と、接合材30と、を備えている。蓋20と接合材30とは実施形態1に係る放電素子100の蓋20、接合材30と同様のものなので、説明を省略し、以下では基台10Aについて詳述する。
基台10Aは、基台10と同様に、直方体状であり、主表面11aと、主表面11aと接続する2つの側面12a、12bと、主表面11aの反対側に位置し、2つの側面12a、12bと接続する他の主表面である裏面11bとを有している。基台10Aは、セラミックス、樹脂、ガラス等の絶縁性材料からなる。
さらに、基台10Aは、基台10と同様に、主表面11aに形成された複数の第1凹部13a、13b、13cと、第1凹部13a、13b、13cの内表面に形成された複数の放電電極14a、14b、14cと、放電電極14a、14b、14cの間に位置するスパークギャップ15a、15bと、内表面にそれぞれ導電性膜からなる外部電極17a、17bが形成された2つの第1溝16a、16bとを有する。
さらに、基台10Aは、裏面11bと2つの側面12a、12bのそれぞれとが成す角部に切り欠き部18a、18bが形成されている。側面12aに対して形成されている切り欠き部18aと第1溝16aとは繋がっており、側面12bに対して形成されている切り欠き部18bと第1溝16bとは繋がっている。また、切り欠き部18aの内表面には、外部電極17aと繋がっている導電性膜からなる固着電極19aが形成されており、切り欠き部18bの内表面には、外部電極17bと繋がっている導電性膜からなる固着電極19bが形成されている。
固着電極19a、19bは、放電電極14a、14b、14cおよび外部電極17a、17bと同一の導電性材料からなり、放電電極14a、14b、14cおよび外部電極17a、17bと一体的に繋がって電気的に接続している。
この放電素子100Aでは、固着電極19a、19bを、放電素子100Aを回路基板に面実装する際の固着電極(実装電極)として用いることができる。すなわち、放電素子100Aを回路基板に面実装する場合には、放電素子100Aを裏面11b側で回路基板に搭載し、回路基板の電極パターンと固着電極19a、19bとを、半田や導電性ペースト(銀ペースト等)を用いて固着することで、面実装を行うことができる。
放電素子100Aは放電素子100と同様の製造方法で製造することができる。ただし、基台10´に代えて、基台10´に切り欠き部18a、18bが形成された構造の基台を準備する。さらに、導電性膜Fを形成する際には、第1溝16a、16bの内表面から切り欠き部18a、18bの内表面にわたって導電性膜Fを形成する。切り欠き部18a、18bの内表面に形成した導電性膜Fが固着電極19a、19bとなる。また、放電素子100Aを製造する場合にも、複数の基台が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を用いてもよい。この場合、隣接する基台の切り欠き部18a、18bが組み合わさり、第3溝としての溝となっている場合がある。溝となっている場合、切り欠き部となっている場合よりもチッピングやマイクロクラックや破損等の発生を抑制することができ、製造歩留まりを向上させることができる。このような抑制効果は、放電素子100Aを小型にする場合にその効果が顕著である。そして、密封封止後に基板から放電素子100Aのチップに切り分ける際に、溝を2つの切り欠き部18a、18bに分けるように切り分けを行い、側面12a、12bや切り欠き部18a、18bなどが形成される。
放電素子100Aでは、放電電極14aと外部電極17aと固着電極19aとは同位電極として機能し、電極間の結合不良などが無くなる。同様に、放電電極14cと外部電極17bと固着電極19bとは同位電極として機能し、電極間の結合不良などが無くなる。その結果、安定した電気的結合が得られ、放電素子100Aの信頼性が高いことに寄与する。
なお、固着電極19a、19bと放電電極14a、14b、14cおよび外部電極17a、17bとは異なる導電性材料からなっていてもよいし、固着電極19a、19bを別工程にて、たとえばスクリーン印刷、手塗加工、スプレー式塗装、刷毛塗装などを用いて形成してもよい。
また、上記実施形態では、第1凹部はいずれもV字状の溝であるが、本発明はこれに限らず、多角形状や半円形状の溝などでもよい。また、上記実施形態では、第1凹部、放電電極は3つあり、スパークギャップは2つあるが、本発明はこれらの数に限られない。
また、上記実施形態により本発明が限定されるものではない。上記した各構成要素を適宜組み合わせて構成したものも本発明に含まれる。また、さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、上記の実施形態に限定されるものではなく、様々な変更が可能である。
以上のように、本発明に係る放電素子およびその製造方法は、通信機器等に取り付ける放電素子に適用して好適なものであり、高精度の微小放電素子を容易に大量に製造できることから、安価で高信頼性、高品質な放電素子を安価で供給でき、電子電機、情報機器類などの産業界に大いに貢献できるものである。
10、10A、10´ 基台
10a、10b 露出面
11a、11a´ 主表面
11b 裏面
12a、12b 側面
13a、13b、13c 第1凹部
14a、14b、14c 放電電極
15a、15b スパークギャップ
16a、16b 第1溝
17a、17b 外部電極
18a、18b 切り欠き部
19a、19b 固着電極
20 蓋
21 対向面
22 第2凹部
23a、23b 外周面
24a、24b 第2溝
25 トリガ電極
30、30´ 接合材
31a、31b、32a、32b 閉塞部
33´ 開口
100、100A 放電素子
DC 放電室
F 導電性膜
G 間隙
L 研削ライン
Pa、Pb 突出部

Claims (8)

  1. 主表面と、前記主表面と接続する2つの側面と、を少なくとも有する、絶縁性材料からなる基台と、
    前記基台の前記主表面側を覆うように前記基台に取り付けられる、絶縁性材料からなる蓋と、
    前記基台と前記蓋との間に介在し、加熱により変形するとともに前記基台と前記蓋とを接合する材料からなる接合材と、
    を備え、
    前記基台は、
    前記主表面に形成された複数の第1凹部と、
    前記複数の第1凹部の内表面に形成された複数の放電電極と、
    前記複数の放電電極の間において、前記主表面と略同一面上にある前記基台の露出面上に形成されているスパークギャップと、
    前記複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから前記2つの側面のそれぞれにかけて形成されるとともに、内表面に導電性膜からなる外部電極が形成された2つの第1溝と、
    を有し、
    前記蓋は、
    前記基台と対向する対向面に形成され、前記複数の放電電極と前記スパークギャップとを収容する放電室を前記複数の第1凹部とともに形成する第2凹部と、
    前記対向面に、前記第2凹部から前記蓋の外周面まで延伸するように形成された第2溝と、
    を有し、
    前記接合材は、前記基台の前記複数の第1凹部と前記蓋の前記第2凹部とを連通する開口が形成された枠板形状を有し、外気に対して前記放電室を密閉する閉塞部を有する
    ことを特徴とする放電素子。
  2. 前記蓋の第2凹部の内表面にはトリガ電極が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の放電素子。
  3. 前記基台の前記第1凹部はV字状の溝であり、前記スパークギャップは前記第1凹部の延伸方向と同一方向に延伸していることを特徴とする請求項1または2に記載の放電素子。
  4. 前記基台は、前記主表面の反対側に位置し、前記2つの側面と接続する他の主表面である裏面を有し、前記裏面と前記2つの側面のそれぞれとが成す角部には切り欠き部が形成されており、前記2つの側面のうち同一の側面に対して形成されている前記切り欠き部と前記第1溝とは繋がっており、前記切り欠き部の内表面には、前記第1溝の内表面に形成された前記外部電極と繋がっている導電性膜が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の放電素子。
  5. 主表面と、前記主表面と接続する2つの側面と、を少なくとも有する、絶縁性材料からなる基台であって、前記主表面に形成された複数の第1凹部と、前記複数の第1凹部の間に位置する突出部と、前記複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから前記2つの側面のそれぞれにかけて形成された2つの第1溝と、を有する基台を準備する工程と、
    前記基台の主表面、前記複数の第1凹部の内表面、前記突出部の表面および前記第1溝の内表面に導電性膜を形成する工程と、
    前記主表面および前記突出部の先端部を所定の研削ラインまで研削する工程と、
    枠板形状を有する接合材を介在させて、第2凹部が形成された対向面を有する蓋を、該対向面を前記基台の研削した面と対向させて前記基台に取り付ける工程と、
    前記蓋の対向面に形成され前記第2凹部から前記蓋の外周面まで延伸する第2溝、または前記基台の前記第1溝と前記接合材との間に形成された間隙から、前記複数の第1凹部と前記第2凹部とが形成する放電室内にガスを導入する工程と、
    前記接合材を加熱して、前記基台と前記蓋とを接合するとともに、前記接合材を変形させて前記第2溝および前記間隙を閉塞し、外気に対して前記放電室を密閉する工程と、
    を含むことを特徴とする放電素子の製造方法。
  6. 前記基台を準備する工程において、前記準備する基台は、前記主表面の反対側に位置し、前記2つの側面と接続する他の主表面である裏面を有し、前記裏面と前記2つの側面のそれぞれとが成す角部には切り欠き部が形成されており、前記2つの側面のうち同一の側面に対して形成されている前記切り欠き部と前記第1溝とは繋がっており、
    前記導電性膜を形成する工程では、前記第1溝の内表面から前記切り欠き部の内表面にわたって導電性膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の放電素子の製造方法。
  7. 主表面と、前記主表面の反対側に位置する他の主表面である裏面と、を少なくとも有し、絶縁性材料からなる基台であって、前記主表面に形成された複数の第1凹部と、前記複数の第1凹部の間に位置する突出部と、前記複数の第1凹部のうち両端に位置する第1凹部のそれぞれから前記主表面に沿って延伸し、さらに前記主表面側から前記裏面側に延伸する第1溝と、を有する基台が1次元的または2次元的に配列されてなる基板を準備する工程と、
    前記基台の主表面、前記複数の第1凹部の内表面、前記突出部の表面および前記第1溝の内表面に導電性膜を形成する工程と、
    前記主表面および前記突出部の先端部を所定の研削ラインまで研削する工程と、
    枠板形状を有する接合材が1次元的または2次元的に配列されてなる接合材基板を介在させて、第2凹部が形成された対向面を有する蓋が1次元的または2次元的に配列されてなる蓋基板を、該対向面を前記基台の研削した面と対向させて前記基台に取り付ける工程と、
    前記蓋の対向面に形成され前記第2凹部から前記蓋基板の外周面まで延伸する第2溝、または前記基台の前記第1溝と前記接合材との間に形成された間隙から、前記複数の第1凹部と前記第2凹部とが形成する放電室内にガスを導入する工程と、
    前記接合材を加熱して、前記基台と前記蓋とを接合するとともに、前記接合材を変形させて前記第2溝および前記間隙を閉塞し、外気に対して前記放電室を密閉する工程と、
    前記基板を個々の放電素子に切り分ける工程と、
    を含むことを特徴とする放電素子の製造方法。
  8. 前記基板を準備する工程において、前記第1溝と繋がっている第3溝が前記裏面に形成された基板を準備し、
    前記導電性膜を形成する工程では、前記第1溝の内表面から前記第3溝の内表面にわたって導電性膜を形成し、
    前記基板を切り分ける工程では、前記第3溝を2つの切り欠き部に分けるように切り分けを行うことを特徴とする請求項7に記載の放電素子の製造方法。
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