JP6198000B2 - 定着装置、及び、画像形成装置 - Google Patents

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Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、又は、それらの複合機等の画像形成装置と、そこに設置される定着装置と、に関するものである。
従来から、複写機、プリンタ等の画像形成装置に設置される定着装置において、経時において定着ローラ等の定着部材の表面状態を回復させることを目的として、定着部材の表面に摺擦部材を摺接させて、定着部材の表面粗さを均一化する技術が広く知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
詳しくは、定着装置は、定着ローラ、定着ベルト等の定着部材(定着回転体)に対して、加圧ローラ、加圧ベルト等の加圧部材(加圧回転体)が圧接して、記録媒体が搬送されるニップ部が形成されている。そして、定着部材と加圧部材との間(ニップ部である。)に記録媒体が搬送されて、記録媒体上のトナー像が定着される。
このような定着装置では、ニップ部に通紙される記録媒体P(用紙)のエッジなどによって定着部材の表面が経時において傷ついてしまうため、所定のタイミングで定着部材の表面に摺擦部材を摺接させて、定着部材の表面粗さを均一化して表面状態を回復させている。また、このような摺擦部材の機能を経時においても維持するために、摺擦部材の表面に清掃部材を当接させて摺擦部材に付着したトナーや紙粉などを除去している。
上述した従来の定着装置は、摺擦部材に清掃部材が直接的に接触することによって、経時において摺擦部材自体や清掃部材が磨耗劣化してしまう不具合や、清掃時において摺擦部材の表面層の一部が削れて落下してしまう不具合が生じていた。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、定着部材に摺接する摺接部材の表面を清掃する場合に、経時において摺接部材や清掃手段が磨耗劣化しにくく、清掃時において摺接部材の表面層の一部が削れて落下してしまう不具合が生じにくい、定着装置、及び、画像形成装置を提供することにある。
この発明の請求項1記載の発明にかかる定着装置は、所定方向に走行して、トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着部材と、前記定着部材に圧接することで記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材の表面に対して接離可能に構成されて、所定のタイミングで前記定着部材に摺接して前記定着部材の表面粗さを均一化する摺接部材と、交流電圧が印加された状態の前記摺接部材に対して離間した位置から非接触で前記摺接部材の表面を清掃する清掃手段と、を備えたものである。
本発明によれば、定着部材に摺接する摺接部材の表面を清掃する場合に、経時において摺接部材や清掃手段が磨耗劣化しにくく、清掃時において摺接部材の表面層の一部が削れて落下してしまう不具合が生じにくい、定着装置、及び、画像形成装置を提供することができる。
この発明の実施の形態における画像形成装置を示す全体構成図である。 定着装置を示す構成図である。 摺接部材と清掃手段との動作を示す概略図である。 摺接部材と清掃手段とを幅方向に示す概略図である。 摺接部材に印加される交流電圧の波形を示す図である。 摺接部材とダクトとの離間距離と、摺接部材の清掃率と、の関係を示すグラフである。 変形例としての、摺接部材と清掃手段とを幅方向に示す概略図である。
実施の形態.
以下、この発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付しており、その重複説明は適宜に簡略化ないし省略する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのタンデム型カラー複写機、2は入力画像情報に基づいたレーザ光を発する書込み部、3は原稿Dを原稿読込部4に搬送する原稿搬送部、4は原稿Dの画像情報を読み込む原稿読込部、6は搬送ローラ、7は転写紙等の記録媒体Pが収容される給紙部、9は記録媒体Pの搬送タイミングを調整するレジストローラ(タイミングローラ)、11Y、11M、11C、11BKは各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像が形成される感光体ドラム(像担持体)、12は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上を帯電する帯電部、13は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成される静電潜像を現像する現像部、14は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成されたトナー像を記録媒体P上に重ねて転写する1次転写バイアスローラ、15は各感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の未転写トナーを回収するクリーニング部、を示す。
また、16は中間転写ベルト17を清掃する中間転写ベルトクリーニング部、17は複数色のトナー像が重ねて転写される中間転写ベルト、18は中間転写ベルト17上のカラートナー像を記録媒体P上に転写するための2次転写バイアスローラ、19は2次転写工程後の記録媒体Pを定着装置20に向けて搬送する搬送ベルト、20は記録媒体P上のトナー像(未定着画像)を定着するベルト方式の定着装置、80は両面プリントをおこなうときにオモテ面へのプリントが終了した記録媒体Pを画像形成部に向けて搬送する両面搬送部、を示す。
以下、画像形成装置における、通常のカラー画像形成時の動作について説明する。
まず、原稿Dは、原稿搬送部3の搬送ローラによって、原稿台から図中の矢印方向に搬送されて、原稿読込部4のコンタクトガラス5上に載置される。そして、原稿読込部4で、コンタクトガラス5上に載置された原稿Dの画像情報が光学的に読み取られる。
詳しくは、原稿読込部4は、コンタクトガラス5上の原稿Dの画像に対して、照明ランプから発した光を照射しながら走査させる。そして、原稿Dにて反射した光を、ミラー群及びレンズを介して、カラーセンサに結像する。原稿Dのカラー画像情報は、カラーセンサにてRGB(レッド、グリーン、ブルー)の色分解光ごとに読み取られた後に、電気的な画像信号に変換される。さらに、RGBの色分解画像信号をもとにして画像処理部で色変換処理、色補正処理、空間周波数補正処理等の処理をおこない、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのカラー画像情報を得る。
そして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像情報は、書込み部2に送信される。そして、書込み部2からは、各色の画像情報に基づいたレーザ光(露光光)が、それぞれ、対応する感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に向けて発せられる。
一方、4つの感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKは、それぞれ、図1の反時計方向に回転している。そして、まず、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKの表面は、帯電部12との対向部で、一様に帯電される(帯電工程である。)。こうして、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上には、帯電電位が形成される。その後、帯電された感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれのレーザ光の照射位置に達する。
書込み部2において、4つの光源から画像信号に対応したレーザ光が各色に対応してそれぞれ射出される。各レーザ光は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの色成分ごとに別の光路を通過することになる(露光工程である。)。
イエロー成分に対応したレーザ光は、紙面左側から1番目の感光体ドラム11Y表面に照射される。このとき、イエロー成分のレーザ光は、高速回転するポリゴンミラーにより、感光体ドラム11Yの回転軸方向(主走査方向)に走査される。こうして、帯電部12にて帯電された後の感光体ドラム11Y上には、イエロー成分に対応した静電潜像が形成される。
同様に、マゼンタ成分に対応したレーザ光は、紙面左から2番目の感光体ドラム11M表面に照射されて、マゼンタ成分に対応した静電潜像が形成される。シアン成分のレーザ光は、紙面左から3番目の感光体ドラム11C表面に照射されて、シアン成分の静電潜像が形成される。ブラック成分のレーザ光は、紙面左から4番目の感光体ドラム11BK表面に照射されて、ブラック成分の静電潜像が形成される。
その後、各色の静電潜像が形成された感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、現像部13との対向位置に達する。そして、各現像部13から感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に各色のトナーが供給されて、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の潜像が現像される(現像工程である。)。
その後、現像工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、中間転写ベルト17との対向部に達する。ここで、それぞれの対向部には、中間転写ベルト17の内周面に当接するように転写バイアスローラ14が設置されている。そして、転写バイアスローラ14の位置で、中間転写ベルト17上に、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に形成された各色のトナー像が、順次重ねて転写される(1次転写工程である。)。
そして、転写工程後の感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、それぞれ、クリーニング部15との対向位置に達する。そして、クリーニング部15で、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上に残存する未転写トナーが回収される(クリーニング工程である。)。
その後、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK表面は、不図示の除電部を通過して、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BKにおける一連の作像プロセスが終了する。
他方、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の各色のトナーが重ねて転写(担持)された中間転写ベルト17は、図中の時計方向に走行して、2次転写バイアスローラ18との対向位置に達する。そして、2次転写バイアスローラ18との対向位置で、記録媒体P上に中間転写ベルト17上に担持されたカラーのトナー像が転写される(2次転写工程である。)。
その後、中間転写ベルト17表面は、中間転写ベルトクリーニング部16の位置に達する。そして、中間転写ベルト17上に付着した未転写トナーが中間転写ベルトクリーニング部16に回収されて、中間転写ベルト17における一連の転写プロセスが終了する。
ここで、中間転写ベルト17と2次転写バイアスローラ18との間(2次転写ニップである。)に搬送される記録媒体Pは、給紙部7からレジストローラ9等を経由して搬送されたものである。
詳しくは、記録媒体Pを収納する給紙部7から、給紙ローラ8により給送された記録媒体Pが、搬送ガイドを通過した後に、レジストローラ9に導かれる。レジストローラ9に達した記録媒体Pは、タイミングを合わせて、2次転写ニップに向けて搬送される。
そして、フルカラー画像が転写された記録媒体Pは、搬送ベルト19によって定着装置20に導かれる。定着装置20では、定着ベルトと加圧ローラとのニップ部にて、カラー画像(トナー)が記録媒体P上に定着される。
そして、定着工程後の記録媒体Pは、搬送ローラ6で搬送された後に、排紙ローラによって装置本体1外に出力画像として排出されて、一連の画像形成プロセスが完了する。
なお、記録媒体Pの両面(オモテ面とウラ面とである。)へのプリントをおこなう「両面プリントモード」が選択されている場合には、オモテ面への定着工程が終了した記録媒体Pは、そのまま排紙されることなく、両面搬送部80に導かれて、そこで搬送方向が反転された後に、再び2次転写バイアスローラ18の位置に向けて搬送される。そして、2次転写バイアスローラ18の位置で先に説明したものと同様の作像プロセスによって記録媒体Pのウラ面への画像形成がおこなわれ、その後に定着装置20での定着工程を経て、搬送ローラ6で搬送された後に、排紙ローラによって装置本体1外に出力画像として排出される。
次に、図2を用いて、画像形成装置本体1に設置される定着装置20の構成・動作について詳述する。
図2に示すように、定着装置20は、定着補助ローラ22、加熱ローラ23、定着部材(定着回転体)としての定着ベルト21、テンションローラ24、加圧部材(加圧回転体)としての加圧ローラ31、温度センサ40、摺接部材61(摺接ローラ)、清掃手段としての清掃部材62、ガイド板35、等で構成される。
ここで、定着部材としての定着ベルト21は、樹脂材料からなるベース層上に、弾性層、離型層が順次積層された多層構造の無端状ベルトである。定着ベルト21の弾性層は、フッ素ゴム、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム等の弾性材料で形成されている。定着ベルト21の離型層は、PFA(4フッ化エチレンバーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES(ポリエーテルサルファイド)、等で形成されている。定着ベルト21の表層に離型層を設けることにより、トナーT(トナー像)に対する離型性(剥離性)が担保されることになる。定着ベルト21は、3つのローラ部材(定着補助ローラ22と加熱ローラ23とテンションローラ24とである。)に張架・支持されて、図2中の矢印方向に走行する。テンションローラ24は、定着ベルト21の外周面に当接していて、定着ベルト21に所定の張力を与えている。定着部材として熱容量の低い定着ベルト21を用いることで、装置の昇温特性が向上する。
定着補助ローラ22は、SUS304等の芯金22a上に、層厚が15mm程度の発泡シリコーンゴムからなる弾性層22b(アスカーC硬度が25〜50程度のものである。)が形成された外径52mm程度のローラ部材であって、加圧部材としての加圧ローラ31に定着ベルト21を介して圧接してニップ部を形成する。弾性層22bを発泡材料で形成することで、ニップ部におけるニップ幅(ニップ量)を比較的大きく設定できるとともに、定着ベルト21の熱が定着補助ローラ22に移行しにくくなる。定着補助ローラ22は、その軸部が不図示の駆動モータに連結されていて、図2中の時計方向に回転駆動される。
なお、本実施の形態では、弾性層22bの材料として発泡シリコーンゴムを用いたが、弾性層22bの材料としてフッ素ゴム、シリコーンゴム等を用いることもできる。
加熱ローラ23は、アルミニウム等の熱伝導率の高い金属材料からなる外径が38mm程度の中空構造のローラ部材であって、その円筒体の内部には加熱手段としてのヒータ25(熱源)が固設されている。なお、加熱ローラ23は、耐食性を向上させるために、その表面にアルマイト処理が施されている。
加熱ローラ23のヒータ25は、ハロゲンヒータであって、その両端部が定着装置20の側板(不図示である。)に固定されている。そして、装置本体1の電源部66(交流電源)により出力制御されたヒータ25からの輻射熱によって加熱ローラ23が加熱されて、さらに加熱ローラ23によって加熱された定着ベルト21の表面から記録媒体P上のトナー像Tに熱が加えられる。ヒータ25(加熱手段)の出力制御は、定着ベルト21表面に非接触で対向する温度センサ40(サーモパイル)によるベルト表面温度の検知結果に基づいておこなわれる。詳しくは、温度センサ40の検知結果に基づいて定められる通電時間だけ、電源部66からヒータ25に交流電圧が印加される。このようなヒータ25の出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度(目標制御温度)に調整制御することができる。
また、加圧部材としての加圧ローラ31は、外径が50mm程度であって、主として、芯金32と、芯金32の外周面に接着層を介して形成された弾性層33(層厚が3mm程度のものである。)と、からなる。加圧ローラ31の弾性層33は、フッ素ゴム、シリコーンゴム等のソリッドゴム材料で形成されている。なお、弾性層33の表層にPFA等からなる薄肉の離型層を設けることもできる。また、本実施の形態において、加圧ローラ31を加熱するヒータを、加圧ローラ31の内部に設置することもできる。
図2を参照して、定着ベルト21と加圧ローラ31との当接部(ニップ部である。)の入口側と出口側には、それぞれ、記録媒体Pの搬送を案内するガイド板35が配設されている。ガイド板35は、定着装置20の側板に固設されている。
また、図示は省略するが、定着ベルト21の外周面に対向する位置であって、ニップ部の出口側近傍には、分離板が配設されている。また、加圧ローラ31の外周面に対向する位置であって、ニップ部の出口側近傍にも、分離板が配設されている。これらの分離板は、定着工程後の記録媒体Pが定着ベルト21の走行(回転)に沿って定着ベルト21に巻き付いてしまう不具合や、定着工程後の記録媒体Pが加圧ローラ31の回転に沿って加圧ローラ31に巻き付いてしまう不具合を抑止する。
なお、本実施の形態における定着装置20には、所定のタイミングで定着ベルト21に摺接して定着ベルト21の表面粗さを均一化する摺接部材61や、摺接部材61の表面を清掃する清掃手段としての清掃部材62、なども設置されているが、これについては後で詳しく説明する。
以下、定着装置20の、通常の通紙時の動作について説明する。
装置本体1の電源スイッチが投入されると、電源部66からヒータ25に交流電圧が印加(給電)されるとともに、不図示の駆動モータによって定着補助ローラ22が回転駆動されて、それぞれの部材同士の摩擦抵抗によって定着ベルト21、加熱ローラ23、加圧ローラ31が図2中の矢印方向に回転(従動)する。
その後、給紙部7から記録媒体Pが給送されて、感光体ドラム11Y、11M、11C、11BK上の各色のトナーが記録媒体P上に未定着画像として担持される。未定着画像T(トナー像)が担持された記録媒体Pは、図2の矢印Y10方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ31のニップ部に送入される。そして、定着ベルト21による加熱と、定着ベルト21(定着補助ローラ22)及び加圧ローラ31の押圧力とによって、記録媒体Pの表面にトナー像Tが定着される。その後、回転する定着ベルト21及び加圧ローラ31によってそのニップ部から送出された記録媒体Pは、矢印Y11方向に搬送される。
以下、本実施の形態における定着装置20の、特徴的な構成・動作について説明する。
図2〜図4を参照して、本実施の形態における定着装置20には、摺接部材61(摺接ローラ)と、清掃手段としての清掃部材62と、が設置されている。
摺接部材61は、接離・駆動機構68によって定着ベルト21(定着部材)の表面に対して接離可能に構成されている。接離・駆動機構68としては、摺接部材61を離間位置(図2、図3(A)の位置である。)に付勢する付勢部材や、付勢部材の付勢力に抗するように摺接部材61を定着ベルト21の側に押動するカムや、カムを回転駆動するモータ、などで構成することができる。また、本実施の形態において、接離・駆動機構68には、摺接部材61を図2の時計方向に回転駆動する駆動モータが設置されている。
そして、摺接部材61は、所定のタイミングで定着ベルト21(定着部材)に摺接して定着ベルト21の表面粗さを均一化する。詳しくは、摺接部材61は、導電性を有する芯金上に、バインダー樹脂(導電性を有している。)に砥粒が分散されてなる表面層(摺接層)が形成されたローラ部材であって、その表面には微細な凹凸が形成されている。
そして、所定枚数(例えば、1000枚)の通紙がされるごとに、画像形成プロセスが終了した後の非画像形成時に、接離・駆動機構68を動作させて、離間位置(図2、図3(B)の位置である。)にあった摺接部材61を当接位置(図3(A)の位置である。)に移動させる。そして、定着ベルト21を矢印方向に走行させながら、接離・駆動機構68によって定着ベルト21に対してカウンタ方向に摺接部材61を摺接させるように所定時間だけ回転駆動している。
これにより、ニップ部に通紙される記録媒体P(用紙)のエッジなどによって定着ベルト21の表面が経時において傷ついてしまっても、その部分がその他の部分とともに摺接部材61によって一様に荒らされて(一定の表面粗さの範囲になるように均一化されて)、定着ベルト21の表面状態が初期時の状態に近くなるように回復される。そのため、定着ベルト21の表面劣化による光沢ムラなどの定着画像不良の発生を確実に軽減することができる。
ここで、本実施の形態では、上述したような摺接部材61の機能を経時においても安定的に維持するために、摺接部材61の表面を清掃する清掃部材62(清掃手段)が設置されている。すなわち、清掃部材62は、定着ベルト21に摺接することによって摺接部材61に付着したトナーや紙粉、さらには研磨剤などを摺接部材61の表面に目詰まりさせることなく除去するためのものである。
そして、本実施の形態における清掃部材62は、交流電源67から交流電圧(AC電圧)が印加された状態の摺接部材61に対して離間した位置から非接触で摺接部材61の表面を清掃するように構成されている。
詳しくは、図2〜図4を参照して、清掃部材62は、摺接部材61に対向する位置に設置されたダクト63や、ダクト63を介して摺接部材61の表面近傍から空気を吸引する吸引装置としての吸引ファン64、などで構成されている。
ダクト63は、樹脂材料などで形成されていて、摺接部材61に対して幅方向(図2、図3の紙面垂直方向であって、図4の左右方向である。)全域に対向するように配設されている。ダクト63は、一端側の開口が摺接部材61(離間位置にある摺接部材61である。)に対向するように形成されていて、他端側の開口が吸引ファン64に接続されていて、これらの開口を除く部分は壁面で覆われて空気が漏れないように形成されている。
そして、本実施の形態では、定着ベルト21に対して摺接部材61が離間した状態のときに、清掃部材62によって摺接部材61を清掃している。
具体的に、図3(A)に示すように、摺接部材61が定着ベルト21に当接している状態のとき(表面粗さ均一化動作時)には、吸引ファン64がオフされる。そして、図3(B)に示すように、表面粗さ均一化動作が終了して摺接部材61が定着ベルト21から離間された直後に、摺接部材61を接離・駆動機構68によって回転駆動しながら、吸引ファン64が所定時間オンされて、摺接部材61が周方向にわたって満遍なく清掃される。
このように、本実施の形態では、摺接部材61に対して清掃部材が接触することなく、非接触で摺接部材61を清掃できるように清掃部材62を構成しているため、経時において摺接部材61自体や清掃部材62が磨耗劣化してしまう不具合や、清掃時において摺接部材61の表面層の一部が削れて落下してしまう不具合を防止することができる。特に、本実施の形態では、摺接部材61に交流電圧を印加している(本実施の形態では芯金に印加している)ため、摺接部材61に付着したトナーや紙粉等の付着物が静電気的に摺接部材61に吸着しにくくなって、清掃部材62による清掃効率を高めることができる。
上述した清掃時における、具体的な動作フローについて詳述する。
まず、定着ベルト21に摺接した状態の摺接部材61(表面粗さ均一化動作が終了した摺接部材61である。)が離間位置に移動すると、その離間位置をホームポジションとして不図示の検知センサによってホームポジション検知がおこなわれる。その後、交流電源67から摺接部材61に所定の交流電圧が印加されるとともに、接離・駆動機構68による摺接部材61の回転駆動が開始されて、吸引ファン64による吸引(清掃)が開始される。そして、吸引ファン64による一定時間の吸引(清掃)が終了した後に、吸引ファン64による吸引の停止とともに、交流電源67からの交流電圧の印加の停止と、接離・駆動機構68による回転駆動の停止とがされて、清掃部材62による一連の清掃動作が終了する。
ここで、図5を参照して、本実施の形態において、清掃部材62(清掃手段)による清掃時に摺接部材61に印加される交流電圧(交流電源67から印加するものである。)は、その波形が、矩形波であって、正極性となる印加時間t1と負極性となる印加時間t2との比率が異なるように形成されたものとしている。
詳しくは、交流電圧の波形において、矩形波の1周期分の印加時間t0(=t1+t2)に対する正極性となる印加時間t1の比率をX%(=t1/t0×100)として、矩形波の1周期分の印加時間t0に対する負極性となる印加時間t2の比率をY%(=t2/t0×100)としたときに、
X>Y≧5%
なる関係が成立するように設定している。具体的に、本実施の形態ではXを92%に、Yを8%に設定している。
このように正負極性の印加時間の比率が異なる矩形波の交流電圧を摺接部材61に印加することで、正負極性の印加時間の比率が同じ矩形波の交流電圧を摺接部材61に印加する場合や、正弦波の交流電圧を摺接部材61に印加する場合に比べて、電圧印加時にリークを生じにくくすることができる。そのため、印加する交流電圧の大きさを比較的大きく設定することができて、清掃部材62による清掃効率を高めることができる。
なお、正負極性の印加時間の比率が異なる矩形波を確実に形成するために、最小の印加時間の比率を5%以上に設定している。
また、本実施の形態では、図4を参照して、清掃部材62による清掃効率を高めるために、清掃部材62による清掃時におけるダクト63と摺接部材61との離間距離Xが10mm以下に設定されている。
これは、図6に示すように、摺接部材61とダクト63との離間距離Xを可変して、摺接部材61における清掃率の変化を実験的に確認したところ、吸引ファン64の吸引力にかかわらず、離間距離Xが10mmを超えたときに清掃率が極端に低下してしまう傾向があったためである。
なお、摺接部材61における清掃率A(%)とは、清掃前における摺接部材61の表面層における研磨粉重量をB0(mg)として、清掃後における摺接部材61の表面層における研磨粉重量をB1(mg)としたときに、
A=(B0−B1)/B0×100
なる式で求めた値である。
なお、本実施の形態では、摺接部材61に対して幅方向全域に対向するようにダクト63を配設した。
これに対して、図7に示すように、ダクト63(清掃部材62)を、吸引ファン64とともに、移動機構70によって摺接部材61に対して幅方向一端側から幅方向他端側に向けて対向位置を可変して移動できるように構成することもできる。図7の例では、幅方向一端側(図7の左方である。)をホームポジションとして、清掃時には吸引ファン64をオンしながら清掃部材62をホームポジションから他端側に移動して、さらにホームポジションに戻ってくるように往復移動させている(一点鎖線の矢印で示した移動経路である。)。
このような場合には、清掃部材62自体を小型化することができる。
以上説明したように、本実施の形態では、定着ベルト21(定着部材)に摺接する摺接部材61の表面を清掃する場合に、交流電圧が印加された状態の摺接部材61に対して離間した位置から非接触で摺接部材61の表面を清掃する清掃部材62(清掃手段)を設置しているため、経時において摺接部材61や清掃部材62が磨耗劣化しにくく、清掃時において摺接部材61の表面層の一部が削れて落下してしまう不具合を生じにくくすることができる。
なお、本実施の形態では加圧部材として加圧ローラ31を用いたが、加圧部材として加圧ベルトや加圧パッドを用いてもよい。また、本実施の形態では定着部材として定着ベルト21を用いたが、定着部材として定着ローラや定着フィルムを用いてもよい。
さらに、本実施の形態では定着部材を加熱する加熱手段としてヒータ25を用いたが、定着部材を加熱する加熱手段として励磁コイル(電磁誘導加熱方式の定着装置に対応する加熱手段である。)を用いることもできるし、加熱手段として抵抗発熱体を用いることもできる。
そして、それらの場合にも、本実施の形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
なお、本発明が本実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、本実施の形態の中で示唆した以外にも、本実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、前記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、本願において、「摺接部材」は、定着部材との当接状態に関わらず定着部材に当接してその表面粗さを均一化するための部材であって、特許文献1、2等に開示された摺擦部材、荒しローラ、研磨部材等の部材を含む広い概念のものであると定義する。
1 画像形成装置(画像形成装置本体)、
20 定着装置、
21 定着ベルト(定着部材)、
22 定着補助ローラ、
23 加熱ローラ、
25 ヒータ(加熱手段)、
31 加圧ローラ(加圧部材)、
40 温度センサ、
61 摺接部材、
62 清掃部材(清掃手段)、
63 ダクト、
64 吸引ファン(吸引装置)、
67 交流電源、 68 接離機構。
特開2008−40365号公報 特開2007−199596号公報

Claims (10)

  1. 所定方向に走行して、トナー像を加熱・溶融して記録媒体上に定着する定着部材と、
    前記定着部材に圧接することで記録媒体が搬送されるニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材の表面に対して接離可能に構成されて、所定のタイミングで前記定着部材に摺接して前記定着部材の表面粗さを均一化する摺接部材と、
    交流電圧が印加された状態の前記摺接部材に対して離間した位置から非接触で前記摺接部材の表面を清掃する清掃手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記清掃手段による清掃時に前記摺接部材に印加される交流電圧は、その波形が、矩形波であって、正極性となる印加時間と負極性となる印加時間との比率が異なるように形成されたことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記交流電圧の波形において、矩形波の1周期分の印加時間に対する正極性となる印加時間の比率をX%として、矩形波の1周期分の印加時間に対する負極性となる印加時間の比率をY%としたときに、
    X>Y≧5%
    なる関係が成立することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記清掃手段は、
    前記摺接部材に対向する位置に設置されたダクトと、
    前記ダクトを介して前記摺接部材の表面近傍から空気を吸引する吸引装置と、
    を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記清掃手段による清掃時における前記ダクトと前記摺接部材との離間距離が10mm以下に設定されたことを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
  6. 前記ダクトは、前記摺接部材に対して幅方向全域に対向するように配設されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記ダクトは、移動機構によって前記摺接部材に対して幅方向一端側から幅方向他端側に向けて対向位置を可変して移動できるように構成されたことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の定着装置。
  8. 前記清掃手段は、前記定着部材に対して前記摺接部材が離間した状態のときに前記摺接部材を清掃することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 前記摺接部材は、バインダー樹脂に砥粒が分散されてなる表面層を具備したことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の定着装置。
  10. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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