JP6195194B2 - レンズの評価方法 - Google Patents

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Description

本発明は、眼を保護するレンズの評価方法に関する。
ヒトの眼にとって、紫外線や、可視領域のうち特に短波長側である青色領域に属する波長の光が、比較的に負担になり易いことが知られており、眼を保護する眼鏡レンズとして、紫外線に加えて青色光を減光する眼鏡レンズが知られている。
青色光をカットする眼鏡レンズは、カット率が高いほど青色の補色である黄色を帯びることとなり、黄色い眼鏡レンズを有する眼鏡は、その外観により(眼の周りを黄色くする眼鏡を常用することとなるので)装用が避けられることが比較的多い。
青色光をカットする眼用器具として、下記特許文献1のものが提案されている。この眼用器具では、約400〜450nmの範囲の波長の光を急激に吸収する。この眼用器具によれば、紫色ないし青色の波長域の光に対する保護がなされ、暗所視が改善する、とされている。
又、特許文献2においては、紫外線(波長400nm以下)に加えて赤外線(波長750〜1000nmの近赤外線)の透過を阻止するプラスチックレンズが開示されている。当該レンズでは、赤外線吸収剤としてのジチオールニッケル錯塩と、紫外線吸収剤が含まれている。
かような特許文献1,2のもの等の青色光をカットする眼用器具についての評価基準、即ち青色光の減光に係る基準については、英国規格BS2724(1987)や、欧州規格BS/EN1836(2005)が知られている。前者は、概ね380〜500ナノメートル(nm)における光のカット率(100−透過率[%])が所定値以上であることを基準とし、後者は、動物(サル)に係る実験に基づき得られたデータに倣い、およそ450nmを中心とした所定の分布で重み付けしたカット率が所定値以上であることを基準とする。
これらの基準では、眼鏡レンズにおける青色光の減光度合は分かるものの、ヒトの眼に対してどの程度の保護効果があるのかは、ヒトの眼に応じる形で定量的に測定することができず、眼鏡レンズの保護効果は正確に把握することができない。
ヒトの眼に対する保護効果をヒトの眼に応じる形で定量的に把握する試みとして、下記非特許文献1に記載のものがある。
この試みでは、白内障手術によって眼内レンズを複数のヒトの眼に挿入する際に、短波長光をカットするレンズ(着色眼内レンズ)を挿入する群と、短波長光をカットしないレンズ(無色眼内レンズ)を挿入する群とに分け、各群に属する術後者の黄斑色素濃度をそれぞれ継時的に測定している。尚、短波長光(青色光)をカットするレンズは、青色の補色である黄色に着色している。
黄斑色素は、ルテインと、その異性体であるゼアキサンチンを主成分として有しており、ヒトの眼においては、水晶体と網膜の中心窩(網膜の重要部分)に存在していることが知られている。更に、ルテインは、カロテノイドの一種であって、青色光を吸収する作用を呈することが知られており、又、抗酸化作用を呈することが知られている。そして、黄斑色素中のルテインは、青色光吸収作用により青色光がヒトの眼に影響を及ぼすことを防止し、抗酸化作用により青色光がヒトの眼に酸化ストレスを及ぼすことを防止して、白内障等の眼疾患を発症しないよう眼を保護しているものと考えられる。ルテインは、これらの作用を呈することにより徐々に分解されていくところ、ヒトの体内では合成できず、食事により摂取され、眼に随時補給されている。
下記非特許文献2は、ヒトにおけるルテインの摂取量と白内障の発症率の関係についての論文であり、ルテインの摂取量が多いと、水晶体や網膜の中心窩においてルテインが比較的に多く存在するようになり、白内障の発症率が低くなる傾向があることが示されている。
特開2012−22351号公報 特許第3188072号公報
Augmentation of Macular Pigment following Implantation of Blue Light-filtering Intraocular Lenses at the Time of Cataract Surgery, John M. Nolan et al., Investigative Ophthalmology & Visual Science, 2009年8月, Vol. 50, No. 10, p4777-4785 Hien T. V. Vu, Lutein and Zeaxantin and the Risk of Cataract:The Melbourne Visual Impairment Project, Investigative Ophthalmology & Visual Science, 2006年9月, Vol. 47, No. 9
非特許文献1の試みでは、ヒトの眼内の黄斑色素濃度を継時的に測定することで、着色眼内レンズと無色眼内レンズの保護効果の差異をヒトの眼に応じる形で把握することが可能であるものの、眼内レンズ以外のレンズについては保護効果を把握することができない。又、測定に長期間を要するし、装用者に多数回の黄斑色素濃度測定の負担を求めなければならず、保護効果の把握に手間がかかる。更に、眼内の黄斑色素濃度は、栄養状態(例えば緑黄色野菜の摂取量の相違)やストレス状態(例えば喫煙量の相違)等の他の要因によっても変化する可能性があり、レンズに係る要因の確実な測定は比較的に難しい状況となっている。そして、ヒトの眼内の黄斑濃度色素を測定する場合に、水晶体の黄色度や他の色素(例えばメラニン色素)と区別して正確に測定することが困難で、測定値の再現性や安定性が充分に得られないことがあり、確立したヒトの眼内の黄斑色素濃度の測定方法は未だ存在しないのが現状である。
又、非特許文献1では、無色のレンズに対する、黄色によく着色されたレンズの、青色光に関する性能の差を評価しているが、黄色の濃度が様々である場合(特に濃度差が微小であるとき)のレンズ同士について、青色光に関する性能の差を評価することは、非特許文献1を始めとして何処でも行われていない。
そこで、本発明は、様々なレンズを対象とすることができ、ヒトの眼に対する保護効果をより正確に且つ簡便に把握可能であるレンズの評価方法を提供することを目的としたものである。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、体外の黄斑色素にレンズを被せた状態で光を当て、前記黄斑色素の劣化度を測定し、当該劣化度が大きい程、前記レンズの保護効果を小さいものとし、当該劣化度が小さい程、前記レンズの保護効果を大きいものとすることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記光を、水晶体の分光透過率を模擬するフィルタを介して前記黄斑色素に当てることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素の劣化度は、前記黄斑色素の透明度により測定し、当該透明度が大きい程、劣化度が大きいものとし、当該透明度が小さい程、劣化度が小さいものとすることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素の透明度は、前記黄斑色素の分光透過率分布により測定し、当該分光透過率分布における透過率が大きい程、透明度が大きいものとし、当該分光透過率分布における透過率が小さい程、透明度が小さいものとすることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素の劣化度は、前記黄斑色素の黄色度により測定し、当該黄色度が小さい程、劣化度が大きいものとし、当該黄色度が大きい程、劣化度が小さいものとすることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素の劣化度は、前記黄斑色素の抗酸化能により測定し、当該抗酸化能が小さい程、劣化度が大きいものとし、当該抗酸化能が大きい程、劣化度が小さいものとすることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素に光を当てる前に、前記黄斑色素の初期劣化度を測定することを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素は、ルテイン、ゼアキサンチンの少なくとも何れかであることを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、上記発明において、前記黄斑色素は、植物から抽出されたものであることを特徴とするものである。
本発明によれば、どのような形状や濃度等を有するレンズであっても、ヒトの眼に対する保護効果をより正確に且つ簡便に把握可能であるレンズの評価方法を提供することが可能となる、という効果を奏する。
本発明に係る実施例1で評価対象としたレンズの可視領域及びその付近における分光透過率分布を示すグラフである。 本発明に係る実施例1における、光照射時のレンズとルテインのセッティングを示す模式図である。 本発明に係る実施例1における、光照射前のルテインと、図2の各レンズを介して光を照射した後のそれぞれのルテインに係る、350〜600nmの波長領域における分光透過率分布を示すグラフである。 本発明に係る実施例2における、評価対象のレンズの可視領域及びその付近における分光透過率分布を示すグラフである。 本発明に係る実施例2における、図4の各レンズを介して光を照射した後のそれぞれのルテインに係る、350〜600nmの波長領域における分光透過率分布(各12個の測定結果の平均)を示すグラフである。 本発明に係る実施例2における、図4の各レンズに係る光照射後のルテインの、波長454nmの光に対する透過率についてのグラフである。 35歳の標準的な観測者に係る等色関数x(35),y(35),z(35)と、60歳の標準的な観測者に係る等色関数x(60),y(60),z(60)を示すグラフである。 本発明に係る実施例2における、図4(図1のレンズAを含む)の各レンズに係る35歳等色関数による色度計算と60歳等色関数による色度計算における各レンズの色に係るa値,b値を、L色度図にプロットしたグラフである。 本発明に係る実施例2において見出した試作レンズの、可視領域及びその付近における分光透過率分布を示すグラフである。
以下、本発明に係る実施の形態の例につき、適宜図面を用いて説明する。尚、本発明の形態は、以下のものに限定されない。
本発明に係るレンズの評価方法では、体外の黄斑色素を用いる。
黄斑色素としては、ルテイン、又はゼアキサンチン、あるいはこれらの組合せを用いることができる。
又、ヒトの体内(眼内)に在る黄斑色素は用いず、人体外に在る黄斑色素を用いる。黄斑色素は、植物由来のもの、即ち植物から抽出されたものを用いることができる。
尚、眼内に在る黄斑色素は、青色吸収能力と抗酸化能力により、眼(特に水晶体や網膜の中心窩)を青色光から保護していると考えられる。そして、眼内に在る黄斑色素が豊富であると、青色吸収能力と抗酸化能力が高い状態となり、眼にとってより健全な状態であると言える。
以下、黄斑色素としてルテインを用いた場合について説明するが、他の黄斑色素を用いても良い。尚、ゼアキサンチンは、ルテインの異性体であり、ルテインと同様の作用を呈する。
本発明に係るレンズの評価方法では、ルテインにレンズを被せた状態で光を当て、当該ルテインの劣化度を測定することで、レンズの保護効果を評価する。
つまり、被験レンズを介してルテインに光を当てた後、ルテインの劣化度を測定する。
かようなルテインについて、レンズを通した光に対する劣化度を測定すれば、ヒトの眼に対応したレンズの保護効果の大小が分かる。
例えば、レンズを通さない太陽光に対するルテインの劣化度と比較して、レンズを通した太陽光に対するルテインの劣化度が低ければ(ルテインが劣化し難ければ)、裸眼の場合と比較して、レンズによりルテインが保護されてレンズの保護効果がより高いことになる。
又、劣化の進行度合を比較することで、レンズの保護効果の度合が分かる。例えば、2つのレンズにおいて、それぞれのレンズを通した太陽光に対するルテインの劣化の進行が、太陽光の場合(レンズなしの場合)に比べ、1つは2倍遅く(所定の同じ劣化度となるまで2倍の時間を要し)、もう1つは4倍遅いとすると、前者より後者の方が2倍の保護効果を有することとなる。
要するに、ルテインの劣化度が大きい程、前記レンズの保護効果を小さいものと評価し、ルテインの劣化度が小さい程、前記レンズの保護効果を大きいものと評価する。尚、特に可視領域の短波長側の波長を有する光(青色光)に対する保護効果を詳しく評価することが可能であるとみることもできる。
本発明の評価方法にあって、好適には、ルテインをシャーレ等の容器に入れ、その容器にレンズを載せて、光に当てる。
光は、太陽光や、キセノンランプ光等のランプの光を用いることができる。光は、可視領域の短波長側の波長を有する成分(青色光)を含んでいることが好ましい。
又、当該容器とレンズとの間に隙間が存在しても良く、即ちルテインはレンズによって密閉されていなくても良い。
加えて、光は、水晶体の分光透過率を模擬するフィルタを通した上で、レンズやルテインに当てることができる。
この場合、レンズやルテインには、水晶体を透過した後の状態を模擬した光が照射されることになり、レンズを通じて網膜(の中心窩)に当たる光を模擬することができ、網膜(の中心窩)の黄斑色素の劣化度に相当する劣化度を測定することができて、網膜(の中心窩)への影響を現実に即し正しく考慮したレンズの保護効果を評価することができる。
水晶体の分光透過率を模擬するフィルタとしては、白内障疑似体験レンズを用いることができる。又、当該フィルタとして、次の文献に記載のものを用いることもできる。即ち、坂本保夫「水晶体の光透過特性」、視覚の科学、第15巻第4号、1994年、198−205頁である。
尚、当該フィルタは、光源とレンズの間に配置しても良いし、レンズとルテインの間に配置しても良い。
更に、ルテインの劣化度は、様々な手法で測定することができる。尚、精度の向上を目的として、以下の手法の組合せによりルテインの劣化度を測定することができる。
例えば、ルテインがカロテノイド(色素)であって、その集合の内の一部が分解される程、色が薄くなり、やがて全体的に透明になることに基づいて、光の照射後に所定の透明度を呈するまで(所定の黄色度以下となるまで)の時間を測定し、当該時間が短い程、ルテインの劣化度が高い(劣化の進行が速い)ものとすることができる。
あるいは、同一の時間だけ同じ光を照射し、ルテインの透明度(黄色度)を比較して、ルテインの劣化度を測定することができる。この場合、レンズを通さない当該光に対するルテインの劣化度(ルテインの透明度(黄色度)の経時的変化)を基準とすることができる。即ち、レンズを通さない当該光に対する時間とルテインの透明度等との関数を得ておき、レンズを通した光に対するルテインの透明度等を当該関数に当てはめて、レンズを通さない場合の光照射時間を得、適宜当該光照射時間を比較し、ルテインの劣化度を測定することができる。
ルテインの透明度は、例えば可視領域における分光透過率分布を測定し、全部がルテイン(純粋なルテイン)である場合の透過率分布と比較して、透過率の上昇度合により測定することが可能である。
又、ルテインの黄色度は、例えばXYZ表色系に係る黄色度YIで把握することが可能である。ここで、黄色度YIは、XYZ表色系における刺激値X,Y,Zで表され、YI=100(1.2769X−1.059Z)/Yである。刺激値X,Y,Zは、D65光源等の標準光を照射して得ることができる。
あるいは、ルテインの黄色度は、L表色系(国際照明委員会CIE1976)のbにより表すことも可能である。L表色系bの正方向は黄色方向を示すからである。
尚、光を当てる前に、ルテインの透明度(初期透明度)や黄色度(初期黄色度)を測定し、光照射後の透明度等と比較することができて、ルテインの劣化度を初期劣化度との比較によって一層正確且つ簡単に測定することが可能となる。
又、ルテイン(の集合の内の一部)は、光の照射等により分解されると、ルテインではなくなるのであるから、当初ルテインのみの集合(又は所定の初期劣化度のルテイン)である物質に対して光を照射した後における当該物質中のルテインの量(あるいはルテインの当初からの減少量)を成分分析等により測定すれば、ルテインの劣化度を測定することができる。同一時間に係る光照射後のルテイン残量が多い程(ルテインの減少量が少ない程)、ルテインの劣化度が低いこととなる。
更に、ルテインの劣化度は、ルテインの抗酸化能力を測定することにより把握することもできる。ルテインの抗酸化能力が高い程、ルテインの劣化度が小さく、ルテインの抗酸化能力が低い程、ルテインの劣化度が大きい。
ルテインの抗酸化能力は、ビタミン等について抗酸化能を測定するキットを用いて測定することが可能である。当該キットは、例えば抗酸化能を調べる被験物に対して混ぜる、特定の2価金属イオンを含んでおり、被験物と混合した際に当該金属イオンが1価金属イオンに酸化される度合を色の変化等により検出し、被験物の還元能即ち抗酸化能を測定するものである。
ルテインの抗酸化能力によりルテインの劣化度を測定してレンズの保護効果を評価すると、レンズに係る酸化ストレスの軽減効果をヒトの眼に即する形で評価することが可能となる。
尚、光を当てる前に、ルテインの抗酸化能(初期抗酸化能)を測定し、光照射後の抗酸化能と比較することができて、ルテインの劣化度を初期劣化度との比較によって一層正確且つ簡単に測定することが可能となる。
保護効果の評価が可能なレンズ(評価対象、被験レンズ)は、好適には眼鏡レンズ(サングラス等を含む)であるが、これに限られず、眼内挿入用レンズや、溶接用遮蔽板等であっても良い。
又、レンズのカーブ値や度数や材質やアッベ数等は、どのようなものであっても良い。例えば、カーブしていない平坦なレンズでも評価可能であるし、ガラス製のレンズであっても評価可能である。
更に、レンズの着色濃度についても、どのようなものであっても良く、例えば、ヒトの眼では区別し難いような濃度差のレンズ同士であっても良いし、ヒトの眼では着色を殆ど認識できないが実際には僅かに着色しているレンズであっても良い。
次いで、上記実施形態に係る本発明の実施例を説明する。尚、上記実施形態に係る実施例は、以下のものに限定されない。
実施例1において、図1に分光透過率分布をそれぞれ示す、3種のレンズA〜Cについて、保護効果を評価した。
レンズAは、400nm付近にカットオフ波長を有するウレタン系樹脂の眼鏡レンズ(玉型加工前の丸レンズ、以下同様)である。カットオフ波長より短波長側の光の透過率が0%(パーセント)であり、カットオフ波長より長波長側の光の透過率は90%程度である。
レンズBは、レンズAと同様な分光透過率分布を呈するレンズに対し、更に685nm付近において透過率分布の極小点(約20%)を出現させるために光学多層膜を表面に形成した、長波長側の光もカットする眼鏡レンズである。
レンズCは、レンズAと同じレンズについて更に黄色に着色したレンズで、カットオフ波長が450nm付近となっている。
尚、何れのレンズも、同一のカーブを有している。
保護効果の評価に当たり、ルテインを含む評価試料を次に説明する通りに用意した。
即ち、ルテインのみを色素として含む食用色素である、オリザ油化株式会社製ルテイン−L8(ルテイン(フリー)含量4.0%以上、ルテインエステル含量8.0%以上)の水溶液を用意した。当該水溶液は、上記評価試料(ルテイン−L8)0.2g(グラム)を1000gの純粋に溶解して作製した。
当該水溶液を、等量ずつ(約10ミリリットル)、同一形状の3つのシャーレL(図2参照)に入れ、各レンズの評価試料とした。各シャーレLは、各レンズA〜Cの直径より小さい直径を有する、平たい有底円筒状の容器である。
又、シャーレL内のルテイン(水溶液)について、後述する光照射装置のセットの前に、分光透過率分布を測定した(キセノン照射前)。ここでは、350〜600nmの波長領域における透過率の分布を測定した。
各レンズA〜Cと各シャーレLは、次に説明する光照射装置にセットした。
即ち、7.5キロワットのキセノンランプを有する、スガ試験機株式会社製スーパーキセノンウェザーメーターSX2−75である。
かようなキセノンランプから発せられる光は、太陽光に類似した分光強度分布を有しており(太陽光の疑似光)、装置内において2時間照射することにより、1日分の太陽光に対する暴露に相当する照射を行うことができる。
光照射装置に対しては、各シャーレLの上(キセノンランプ側)に、レンズA〜Cを1枚ずつ被せた状態でセットした(図2参照)。レンズA〜Cは、何れも上に凸になるようにした。レンズAと光照射装置の台で囲まれる空間内に、シャーレLを入れ、レンズB,Cにおいても同様にした。
そして、上記の光照射装置によりそれぞれ2時間光を照射し、その直後、シャーレL内のルテイン(水溶液)について、分光透過率分布を測定した(キセノン照射前と同様)。
図3は、キセノン照射前と照射後に係る、ルテインの分光透過率分布を示す。
レンズA〜Cを被せたルテインの何れにおいても、350〜530nm程度の波長領域で、キセノン照射前よりルテインの透過率が増加しており、ルテインが退色し無色化して透明度が大きくなり劣化したことが現れている。
又、レンズAを被せたルテイン(Aで保護)と、レンズBを被せたルテイン(Bで保護)は、殆ど分光透過率分布が変わらず、ルテインの劣化度は同等である。この結果により、レンズA,Bにおけるヒトの眼に対する保護効果は同等であると評価することが可能である。よって、可視領域の長波長側で光をカットしても(レンズB)、可視領域の短波長側の光のカット状態が同等であれば(レンズA,B)、ヒトの眼に対する保護の効果はさほど変わらないことが判明する。
更に、レンズCを被せたルテイン(Cで保護)は、レンズA,Bの場合よりも分光透過率分布が低く、キセノン照射前の分光透過率分布により近い分布となっている。即ち、レンズCの場合、レンズA,Bの場合よりもルテインの透過率の上昇が抑制されており、ルテインの劣化度が低い。この結果により、レンズCにおけるヒトの眼に対する保護効果は、レンズA,Bよりも優れていると評価することが可能である。よって、レンズCにおいて、可視領域の短波長側をカットしたこと(400〜450nm付近の透過率を殆ど0%にしたこと)は、ヒトの眼を保護する効果をもたらすものである、というように正確に(ヒトの眼に対するものとして)判断することが可能となる。しかも、かような正確な判断を、ルテインの調製、数時間の光の照射及び分光透過率分布測定のみにより、簡単に行うことができる。
続いて、本発明による、眼を保護可能であり且つ外観の良好な眼鏡レンズの評価、並びに当該眼鏡レンズの特徴について説明する。
上述の通り、特許文献1のものでは、紫色ないし青色の波長域の光に対する保護がなされるのであるが、比較的に濃い黄色みを帯びてしまい、美観上の抵抗感によりその装用が回避される可能性がある。
又、特許文献2のものでは、紫外線及び近赤外線に対する保護がなされるものの、青色の光に対する保護がなされない。
そこで、青色の波長域の光に対して必要充分に保護することが可能でありながら、黄色みが軽減され外観上好ましい新規な眼鏡レンズを見出すことを目的として、以下所定の眼鏡レンズを評価するものである。
かような新規眼鏡レンズとしては、次のものが考えられる。
即ち、波長410nmの光の透過率が5%以下(更に好ましくは2%以下)であり、波長440nmの光の透過率が85%以上(更に好ましくは90%以上)とされているものである。従って、青色波長領域(例えば400〜450nm)に係る分光透過率分布は、410nm以上440nm以下の領域内において急激に立ち上がり、垂線に近い分布となる。
更に、新規眼鏡レンズは、視感透過率が85%以上(更に好ましくは90%以上)とされている。
新規眼鏡レンズは、レンズ基体に440nm未満の青色光を吸収する材料を分散させたり、透明なレンズ基体の片面あるいは両面に、当該青色光を反射する光学多層膜を成膜したり、これらを組み合わせたりすることで形成可能である。440nm未満の青色光を吸収する材料としては、染料、顔料、あるいはこれらの組合せとすることができる。
かような新規眼鏡レンズは、視感透過率が85%以上(更に好ましくは90%以上)であることに加え、波長440nmの光の透過率が85%以上(更に好ましくは90%以上)とされているため、黄色は視認不可能な程度に薄くなっており、無色透明となって、美観に優れたものとなっている。
そこで、本発明の評価方法により、可視領域の短波長側の波長を有する光(青色光)に対する保護の効果が充分に認められれば、新規眼鏡レンズは、黄色みを殆ど帯びずに無色透明となって外観上好ましく、青色の波長域の光に対して必要充分に保護することが可能なものであると言える。
新規眼鏡レンズの第1の例として、図4に可視領域及びその付近の分光透過率分布を示す、レンズDを評価する。レンズDの分光透過率分布において、波長410nmにおける透過率が2%未満であり、440nmでの透過率が85%以上である。レンズDの視感透過率は、85%以上(89%)である。
ここで、レンズDは、反射防止コート等の光学多層膜を有しない(レンズ基体のみで表面処理されていない)樹脂製であり、次のように原料モノマー等を重合して形成した。
原料モノマーは、エピスルフィド系であり、次の通りである。即ち、ビス(β−エピチオプロピル)スルフィドを70.00重量部(重量%)、ビス(メルカプトメチル)−1,4−ジチアンを18.82重量部、ビス(イソシアナトメチル)−1,4−ジチアンを4.18重量部、ビス(イソシアナトメチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタンを7.00重量部含むものである。尚、これらの重量部は、重量%としてみることができる。
又、添加剤として、触媒を0.05重量部、離型材を0.005重量部、UV吸収剤を0.7重量部含有するものを添加する。UV吸収剤は、シプロ化成株式会社製SEESORB703であり、2−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾールである。
レンズDの屈折率は1.70であり、アッベ数は36であり、厚みは2ミリメートルである。
尚、新規眼鏡レンズには属さない、レンズF1〜F4についても、併せて評価する。レンズF1〜F4の分光透過率分布についても、図4に示す。レンズF1の分光透過率分布は、400nm付近で0%から85%程度まで立ち上がり、450nmで極小(83%)となり、480nm付近以降で90%程度を維持する。レンズF2の分光透過率分布は、400nm付近で0%から75%程度まで立ち上がり、450nmで極小(72%)となり、480nm付近以降で90%程度を維持する。レンズF3の分光透過率分布は、400nm付近で0%から62%程度まで立ち上がり、450nmで極小(59%)となり、480nm付近以降で90%程度を維持する。レンズF4の分光透過率分布は、400nm付近で0%から53%程度まで立ち上がり、450nmで極小(48%)となり、480nm付近以降で90%程度を維持する。尚、レンズF1〜F4は、市販の青色光カット眼鏡用のレンズ(いわゆるブルーライト対応PC用眼鏡のレンズ)であり、レンズF1において僅かに薄く黄色みを帯びており、レンズF2,F3となるに従って黄色が濃くなり、レンズF4に至ってはかなり黄色いレンズとなっている。
レンズF1〜F4は、ポリウレタン樹脂を、イエロー系分散染料で調整された染料によって染色することにより作製可能であり、何れも屈折率1.60、アッベ数42、比重1.30である。
レンズD,F1〜F4について、実施例1(レンズA〜C)と同様、青色光に対する保護効果を評価した結果を、図5に示す。但し、図5では、それぞれのレンズについて、実施例1の評価方法を12回繰り返して、12個のルテインの分光透過率分布を得、これらを平均したものを示している。
レンズF1〜F4では、400〜450nmの光をカットする度合が異なり、レンズF1のカット度合が低く(透過率が比較的に高く)、光照射後のルテインの透過率が最も上昇し、ルテインの劣化度が最も大きく、保護効果が最も低い。次いで、レンズF2のカット度合が低く、ルテインの透過率が2番目に大きく上昇しており、ルテインの劣化度が2番目に大きく、保護効果が2番目に低い。以下同様に、レンズF3に係るルテインの劣化度が3番目に大きく(レンズF1〜F4ではレンズF3は2番目に保護効果が高く)、レンズF4に係るルテインの劣化度が最も小さい(レンズF4は最も保護効果が大きい)。
そして、レンズDに係るルテインの分光透過率分布は、レンズF3と同様であり、レンズDはレンズF3と同等の保護効果が有ると評価することができる。この評価は、ヒトの眼に対するものとしてヒトの眼に応じる形でなされたものである。
図6は、図5における、レンズD,F1〜F4に係るルテインの454nmでの各透過率を示したグラフであり、このグラフにおいて、レンズD,F3が互いに同様な値をとっていることからも、レンズDはレンズF3と同等の保護効果が有ると評価することができる。
更に、レンズD,F1〜F4について、着色度合をみる。これらのレンズ、及び実施例1のレンズA(無色透明の外観)の色について、測定器でL表色系におけるL値,a値,b値を測定し、レンズAと、各レンズD,F1〜F4との色差を求める。ここで、L値,a値,b値は、JIS Z 8718(観測者条件等色度の評価方法)に鑑み、35歳時を想定した等色関数(図7参照)を標準観測者として測定し、算出する。又、色差dE=(L*2+a*2+b*21/2である。
これらのL値,a値,b値やレンズAとの色差dEを、次の[表1]に示す。又、色差dEに対応する感覚としては、米国標準局が策定するNBS単位にて示されたものがあり、これは次の[表2]に示す通りである。
Figure 0006195194
Figure 0006195194
[表1]によれば、レンズDにおける透明なレンズAとの色差は、5.21であり、[表2]に照らし「目立って感じられる」程度である。レンズDにおける透明なレンズAとの色差は、レンズF2に係る色差(6.02)よりやや小さい。又、レンズDと同様な保護効果を有するレンズF3におけるレンズAとの色差は、11.09であり、「大きい」感覚となる。
つまり、レンズDは、レンズF3と同等の保護効果を有しながら、レンズF3の着色の濃さより軽減された(レンズF3より薄くなった)着色濃度となっており、透明なレンズAにより近いカラーを実現した、美観に優れて一層装用し易いレンズとなっている。
又、上述のJIS Z 8718にも言及がある通り、ヒトの年齢によって眼の分光感度が異なり、L値,a値,b値を算出する際の等色関数について、年齢別に考慮可能である。尚、眼の分光感度について個人差もあり、比較的に若い(例えば35歳)のに比較的に高齢(例えば60歳)の標準的分光感度を備えているヒトもまま見られる。
次の[表3]において、JIS Z 8718に基づいて得た60歳における等色関数(図7参照)を用いて算出したL値,a値,b値やレンズAとの色差dEを示す。
Figure 0006195194
[表3]によれば、レンズDにおける透明なレンズAとの色差(3.07)は、「目立って感じられる」ものではあるが、[表1]の場合と比べ値が減少して、「目立って感じられる」範囲の最小値に極めて近い値となっている。一方、レンズF1〜F4における透明なレンズAとの色差は、[表1]の場合より増えている。
従って、60歳の標準的な観測者にとっては、35歳の標準的な観測者に比べ、より一層レンズDにおける透明なレンズAとの色差が少ないように見えるものと言え、レンズDは、レンズF3と同等の保護効果を有しながら、透明なレンズAにより一層近いカラーとなって、更に美観に優れて気軽に装用し易いものとなっていると言える。
又、図8に、[表1](35歳等色関数による色度計算)と[表3](60歳等色関数による色度計算)におけるa値,b値を、L色度図(a平面、a値が横軸,b値が縦軸)においてプロットしたグラフを示す。尚、b値が正の方向において大きい程、黄色度が大きい。
図8によれば、35歳においてレンズDの黄色度がレンズF2と同様であることが分かり、又60歳においてレンズDの黄色度がレンズF1と同様であることが分かる。
よって、図8からも、レンズDは、レンズF3と同等の保護効果を有しながら、黄色度を充分に低減したものとなって、更に美観に優れて気軽に装用し易いものとなっていると言えるのである。
更に、レンズDの構成に対し、更に近赤外側の波長の光を吸収する顔料や染料を混合する(又は近赤外線を反射する光学多層膜を付与する)ことで、800〜1500nmの波長領域に係る平均透過率が80%以下となるようにすることができ、この場合、眼を近赤外線による温度上昇からも保護することができ、より一層保護効果の高いレンズを提供することができる。
又、レンズDの構成に対し、青色、紫色、あるいは赤色の顔料又は染料を混合することにより、可視領域の短波長側以外の領域における透過率を低くすることで相対的にレンズの色を更に無色化して、より一層透明で美観に優れたレンズを提供することができる。
図9は、新規眼鏡レンズの第1の例であるレンズDに対し、青色系染料及び赤色系染料を添加し、更に反射防止コート(光学多層膜)を表面に付与した新規眼鏡レンズの第2の例(試作レンズ)の分光透過率分布を示す。
当該試作レンズは、レンズDにおいて挙げた原料モノマーと添加剤に対し、更に青色系染料(山田化学工業株式会社製TAP−5)を0.0003重量部、及び赤色系染料(同社製YAZ28)0.00003重量部を添加剤として加え、合成したレンズ基体に対し、反射防止コートを成膜したものである。
反射防止コートは、低屈折率層(SiO)と高屈折率層(ZrO)を交互に蒸着した5層構造の光学多層膜である。
当該試作レンズによれば、主に反射防止コートにより約440nm以降の透過率が増加して(レンズDが89%程度であるのに対し92〜97%程度となって)、410〜440nmにおける透過率分布がより急峻になり、保護効果を高くしながら着色の度合をより低減することができる。この作用効果は、上述の膜構成以外の一般的な反射防止コートによっても奏することができる。又、主に染料の添加により、更に無色となるように調整することが可能となり、他の染料や顔料によっても無色により近づける調整が可能となる。当該試作レンズの視感透過率は93.5%であり、410nmにおける透過率は1.9%であり、440nmにおける透過率は94%である。
当該試作レンズ(D+色調整+反射防止コート)の、レンズAとの色差等(35歳の標準観測者の場合)を、次の[表4]に示す。尚、レンズAのL値,a値,b値は、改めて測定している。
Figure 0006195194
[表4]によれば、当該試作レンズは、35歳の標準観測者の場合において、無色透明なレンズAとの色差が3.16となっていることが分かる。つまり、当該試作レンズは、レンズDに係る色差5.21と比較すれば、レンズDと比べてより一層無色のレンズAとの色差が少なく無色に近づいていることが分かる。
ここで、本発明の評価方法により見出した、新規眼鏡レンズ(上述のレンズDや試作レンズ)等に係る発明について示しておく。レンズDや試作レンズから僅かに分光透過率分布を変化させたシミュレーションの結果によれば、以下の構成であると、レンズDや試作レンズと同様、充分な保護効果を有しながら、黄色みの抑制された眼鏡レンズ等を提供することができるものである。
(1)波長410nmの光の透過率が5%以下(更に好ましくは2%以下)であり、波長440nmの光の透過率が85%以上(更に好ましくは90%以上)であり、視感透過率が85%以上(更に好ましくは90%以上)であることを特徴とする眼鏡レンズ。
(2)更に、波長800〜1500nmにおける平均透過率が80%以下であることを特徴とする上記(1)に記載の眼鏡レンズ。
(3)更に、赤色、青色又は紫色の少なくとも何れかである、顔料又は染料の少なくとも何れかを混合することを特徴とする上記(1)又は上記(2)に記載の眼鏡レンズ。
(4)上記(1)ないしは上記(3)の何れかに記載の眼鏡レンズを用いたことを特徴とする眼鏡。

Claims (9)

  1. 体外の黄斑色素にレンズを被せた状態で光を当て、前記黄斑色素の劣化度を測定し、
    当該劣化度が大きい程、前記レンズの保護効果を小さいものとし、
    当該劣化度が小さい程、前記レンズの保護効果を大きいものとする
    ことを特徴とするレンズの評価方法。
  2. 前記光を、水晶体の分光透過率を模擬するフィルタを介して前記黄斑色素に当てる
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンズの評価方法。
  3. 前記黄斑色素の劣化度は、前記黄斑色素の透明度により測定し、
    当該透明度が大きい程、劣化度が大きいものとし、
    当該透明度が小さい程、劣化度が小さいものとする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズの評価方法。
  4. 前記黄斑色素の透明度は、前記黄斑色素の分光透過率分布により測定し、
    当該分光透過率分布における透過率が大きい程、透明度が大きいものとし、
    当該分光透過率分布における透過率が小さい程、透明度が小さいものとする
    ことを特徴とする請求項3に記載のレンズの評価方法。
  5. 前記黄斑色素の劣化度は、前記黄斑色素の黄色度により測定し、
    当該黄色度が小さい程、劣化度が大きいものとし、
    当該黄色度が大きい程、劣化度が小さいものとする
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れかに記載のレンズの評価方法。
  6. 前記黄斑色素の劣化度は、前記黄斑色素の抗酸化能により測定し、
    当該抗酸化能が小さい程、劣化度が大きいものとし、
    当該抗酸化能が大きい程、劣化度が小さいものとする
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れかに記載のレンズの評価方法。
  7. 前記黄斑色素に光を当てる前に、前記黄斑色素の初期劣化度を測定する
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れかに記載のレンズの評価方法。
  8. 前記黄斑色素は、ルテイン、ゼアキサンチンの少なくとも何れかである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れかに記載のレンズの評価方法。
  9. 前記黄斑色素は、植物から抽出されたものである
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項8の何れかに記載のレンズの評価方法。
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