JP6195077B2 - 歯科用超音波洗浄装置 - Google Patents
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Description
歯科治療においては、超音波振動を利用して歯垢等を除去する超音波スケーラが実用化されている。口腔内において、歯科用インプラントなどの露出部分では、細菌の繁殖が進むが、その露出部分を超音波スケーラで洗浄除去する場合、インプラント表面に超音波スケーラの振動チップが接触することで、逆に浸食が進んでしまうことがある。
これに対して、洗浄水に超音波を伝搬させ、非接触で歯や義歯の表面の洗浄を行う超音波洗浄装置が提案されている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1の超音波洗浄装置では、超音波放射面を有するノズルに洗浄水を供給し、ノズル端部の吐出口から洗浄水を流出させて歯の表面等と接触させることで、超音波の伝搬路を形成している。そして、ノズルに洗浄水を溜める液溜めモードと、超音波洗浄モードと、高圧洗浄モードとを繰り返し行うことで、効率的な洗浄を行うようにしている。
また、特許文献2の超音波洗浄装置では、ブラシを植設した頭部の中央部に水を溜める凹部を形成し、その凹部の底面に臨ませるかたちで超音波振動子を配設している。さらに、水を溜める凹部には、水を供給する給水口と、水を排出する排出口とが設けられている。
ところで、特許文献1の超音波洗浄装置では、超音波洗浄時において口腔内に溜まった洗浄液を排水するための排水装置が設けられていないため、洗浄水を口腔内から定期的に排出する必要がある。このため、特許文献1の超音波洗浄装置では、口腔内の洗浄水を吐き出すための洗面台等がある場所や、専用の排水装置が別途設けられている歯科治療所等で使用する必要があり、洗浄装置の使用場所が限定されてしまう。
また、特許文献1の超音波洗浄装置を用いる場合、ノズルの吐出口に近い歯の表面や義歯の表面は、洗浄液の供給量が比較的少なくても超音波洗浄を行うことは可能である。これに対して、歯や義歯の隙間を超音波洗浄する場合、洗浄水の供給量を増して、ノズルの吐出口から洗浄水を勢いよく噴射する必要がある。さらに、超音波洗浄後に汚れを流し飛ばすために高圧洗浄モードが行われるため、その高圧洗浄モードでは洗浄水が口腔内に大量に供給される。従って、特許文献1の超音波洗浄装置を用いる場合、洗浄水の排水量が多くなり、排水装置の処理能力を高くして排水処理を頻繁に行う必要が生じ、排水処理のコストも増加してしまう。
特許文献2の超音波洗浄装置では、水を溜める凹部に排水口が設けられているため、洗浄時に口腔内に溜まった洗浄水をその排水口から排出することができる。しかしながら、水を溜める凹部には給水口も設けられているため、給水口から供給されて凹部に溜められた水は、歯や義歯の表面に沿って流れて、排水口から排出される。従って、特許文献2の超音波洗浄装置を用いる場合、凹部と対向する側の表面は、超音波が作用して洗浄することができる。これに対し、歯や義歯の隙間には超音波が作用し難く、その隙間の歯垢などの汚れを効率よく除去することが困難である。また、特許文献2の超音波洗浄装置では、水を溜める凹部と歯の表面との間をブラシで囲む構成となっているため、そのブラシの隙間から洗浄水が漏れ出てしまう。この場合、洗浄水の給水量をある程度確保しないと、超音波振動子と歯の表面との間に洗浄水を介在させることが困難となる。そして、ブラシの隙間から洗浄水が漏れて超音波振動子と歯の表面との間に空気が介在してしまうと、歯の表面に超音波が作用しなくなり、洗浄効率が悪化してしまう。
請求項1に記載の発明によると、給液管を介して液溜め部に洗浄液が供給され超音波伝搬体先端の超音波放射面と洗浄対象の表面との間に洗浄液が一時的に溜められる。そして、超音波振動子から発生された超音波は超音波伝搬体を伝搬してその放射面から出力され、さらに液溜め部の洗浄液を介して洗浄対象の表面に照射される。この結果、洗浄対象の表面が超音波洗浄される。また、洗浄液は、洗浄対象としての歯や義歯の隙間を通過し、洗浄対象の裏側に配置された吸液部から吸引され吸引管を介して口腔外部に排出される。このとき、洗浄液を伝搬した超音波が歯や義歯の隙間にも作用することで、洗浄対象の表面に加えて側面を効率よく洗浄することができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明を歯科用超音波洗浄装置に具体化した第1の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1を示す概略構成図である。図1に示されるように、歯科用超音波洗浄装置1は、洗浄液供給装置2、流量コントローラ3、ハンドピース4、洗浄液吸引排出装置5、超音波発振器6及び超音波制御装置7を備えている。歯科用超音波洗浄装置1は、洗浄対象としての歯や義歯の表面に洗浄液W1(例えば、洗浄水)を介して超音波を照射して超音波洗浄を行う。
洗浄液供給装置2は、洗浄液W1を貯留する洗浄液タンク11と、その洗浄液タンク11に接続されるポンプ12とを備える。洗浄液供給装置2は、供給配管13を介してハンドピース4に接続されており、ポンプ12を駆動することによって洗浄液タンク11内の洗浄液W1をハンドピース4に供給する。
流量コントローラ3は、洗浄液供給装置2とハンドピース4とを接続する供給配管13の途中に設けられており、洗浄液W1の流量を調整するための操作ツマミ15を備えている。流量コントローラ3は、操作ツマミ15の操作量に応じて、ハンドピース4に供給する洗浄液W1の流量を制御する。
ハンドピース4は、ステープラー型となるように構成された把持可能な装置本体であって、主腕部としての上ケース21及び副腕部としての下ケース22を備える。上ケース21内には、超音波を発生する円板状の超音波振動子23と、その超音波をケース先端側に伝搬する超音波ホーン24(超音波伝搬体)が収納されている。超音波振動子23の直径は、例えばφ30mmであり、57kHzの周波数の超音波を出力する。超音波ホーン24は、先端側にいくに従って先細りした形状に形成され、その先端が屈曲している。本実施の形態の超音波ホーン24は、基端部側の中心軸に対して、ホーン先端部の角度が5°〜90°となるように曲げられている。
超音波ホーン24の先端部には、振動面(超音波放射面)25が設けられている。また、超音波ホーン24の先端部には、その振動面25と洗浄対象26(例えば歯)の表面との間に洗浄液W1を介在させるための液溜め部27が設けられている。液溜め部27は、透明なゴム製のカバー部材(包囲壁部材)からなり、超音波ホーン先端の振動面25を包囲するように設けられている。液溜め部27において、超音波ホーン24の振動面25と対向する部分には、洗浄液W1を洗浄対象26と接触させるための開口部28が設けられている。溜め部27は、その開口部28を塞ぐ形で洗浄対象26に接触した状態で、洗浄対象26の表面と振動面25との間に洗浄液W1を一時的に溜めることができるようになっている。
上ケース21内には、供給配管13に接続された洗浄液供給チューブ30(給液管)が超音波ホーン24の外側面近傍に沿ってその先端側に延設されている。そして、洗浄液供給チューブ30の先端は、超音波ホーン24の先端部に設けられた液溜め部27に接続されており、洗浄液供給チューブ30の先端に設けられた給液口31から液溜め部27内に洗浄液W1が供給される。
ハンドピース4において、下ケース22の基端部が上ケース21に対して回動可能に連結されている。下ケース22の先端には、開口部32を有するゴム製のキャップ部材33(吸液部)が配置されている。キャップ部材33は、液溜め部27と所定の間隔を隔てて対峙する状態で配置されている。ハンドピース4は、下ケース22の先端のキャップ部材33と上ケース21の先端に設けられている液溜め部27とで洗浄対象26を挟み込むように構成されている。キャップ部材33の内側には、吸液口35を有し、超音波洗浄に使用した洗浄液W1を吸引して排出する吸引チューブ36(吸引管)の先端が接続されている。
本実施の形態において、液溜め部27及びキャップ部材33は、1つの歯とそれと隣接する歯の一部(歯間の部分)を同時に囲むことができるサイズ(例えば、10mm程度の幅)を有している。また、超音波ホーン24の振動面25から液溜め部27の開口部28までの距離が5mm〜20mm以下となるよう液溜め部27の壁面が形成されている。さらに、キャップ部材33と液溜め部27とで洗浄対象26を挟み込んだ状態では、液溜め部27が撓むことにより、超音波ホーン24の振動面25から洗浄対象26の表面までの距離が3mm〜10mm(本実施の形態では5mm程度)となる。
吸引チューブ36は、下ケース22内においてその長手方向に沿って収納されており、さらにハンドピース4の基端部に装着される吸引配管37に接続され、その吸引配管37を介して洗浄液吸引排出装置5に接続されている。洗浄液吸引排出装置5は、ポンプ40と、そのポンプ40に接続され、洗浄液W1を回収する回収容器41とを備える。洗浄液吸引排出装置5において、ポンプ40を駆動することにより、キャップ部材33の開口部32を通じてその内部に洗浄液W1を吸引し、さらにその洗浄液W1を吸引チューブ36及び吸引配管37を介して回収容器41に排出する。
なお、洗浄液吸引排出装置5を構成するポンプ40は真空ポンプであり、ポンプ駆動時には洗浄液吸引排出装置5の吸引圧力が大気圧以下となって、吸引配管37及び吸引チューブ36を介した吸引力が発生する。また、本実施の形態では、洗浄液供給装置2による洗浄液W1の供給能力よりも、洗浄液吸引排出装置5による洗浄液W1の排出能力が大きくなるように、各ポンプ12,40の駆動能力が設定されている。
上ケース21に連結される下ケース22の基端部には、洗浄対象26を挟み込む際に回動される下ケース22の回動角度を検出するための作動スイッチ43(検知手段)が設けられている。作動スイッチ43は、下ケース22の回動角度が設定値以下であるときにオンするとともに、下ケース22の回動角度が設定値を超えるときにオフする。この作動スイッチ43は、超音波制御装置7に電気的に接続されており、その検出信号が超音波制御装置7に取り込まれるようになっている。
超音波発振器6は、上ケース21内に設けられた超音波振動子23と電気的に接続されており、所定の発振周波数の駆動信号を出力することで超音波振動子23を駆動する。この結果、超音波振動子23は、超音波発振器6の発振周波数に応じた超音波を発生する。なお、本実施の形態において、超音波発振器6から超音波振動子23に供給される平均供給電力は、約8Wである。また、超音波発振器6の発振周波数は、57kHzである。
超音波制御装置7は、CPU45、ROM46、RAM47等からなる周知のコンピュータにより構成されており、作動スイッチ43の検出結果に応じて、超音波発振器6、洗浄液供給装置2及び洗浄液吸引排出装置5を制御する。
本実施の形態では、歯科用超音波洗浄装置1の電源として、例えば、家庭用電源(図示略)が用いられている。なお、歯科用超音波洗浄装置1の電源をバッテリ電源に変更し、家庭用電源がない場所でも超音波洗浄装置1を利用できるように構成してもよい。
次に、本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1を用いて、歯間に付着した歯垢を洗浄除去する方法について説明する。
作業者(具体的には、歯医者)は、ハンドピース4を片手で持って移動させ、患者の口腔内において、上ケース21先端の液溜め部27と下ケース22先端のキャップ部材33の間に洗浄対象26(例えば、歯垢が溜まった歯間等の部位)を挟み込む(図2参照)。このとき、上ケース21に対する下ケース22の基端部の回動角度が設定値以下となり、作動スイッチ43がオンする。超音波制御装置7は、その作動スイッチ43の検出信号を取り込み、洗浄液供給装置2及び洗浄液吸引排出装置5の各ポンプ12,40を駆動する。この結果、洗浄液供給装置2から供給配管13を介してハンドピース4に洗浄液W1が供給され、さらにハンドピース4内において洗浄液供給チューブ30を介して液溜め部27内に洗浄液W1が供給される。またこのとき、作業者は、必要に応じて流量コントローラ3の操作ツマミ15を操作して洗浄液W1の供給量を調整する。
そして、ポンプ12,40の駆動後所定時間が経過して、液溜め部27に十分な洗浄液W1が供給されたとき、超音波制御装置7は超音波発振器6から超音波振動子23に駆動信号を出力させる。この結果、超音波振動子23が振動することで57kHzの超音波が出力される。そして、超音波ホーン24を伝搬した超音波が、その先端部の振動面25から洗浄液W1を介して洗浄対象26に照射される。
また、液溜め部27の開口部28から漏れ出た洗浄液W1は、歯の隙間や歯の表面に沿って流れ、下ケース22の先端に設けられたキャップ部材33内に開口部32を通じて吸引される。このとき、洗浄液W1に伝搬した超音波が歯の隙間や歯の表面に効率よく作用して歯垢などの汚れが除去される。そして、キャップ部材33内に吸引された洗浄液W1は、吸引チューブ36及び吸引配管37を介して洗浄液吸引排出装置5の回収容器41に排出される。
そして、使用者は所定時間(例えば、15秒)の経過後に、ハンドピース4を操作して、上ケース21の液溜め部27及び下ケース22のキャップ部材33を洗浄対象26から外した後、口腔内から引き出す。このとき、上ケース21に対する下ケース22の回動角度が設定値以上となることで作動スイッチ43がオフする。超音波制御装置7は、その作動スイッチ43の検出信号に基づいて、超音波発振器6を停止させるととともに、洗浄液供給装置2及び洗浄液吸引排出装置5の各ポンプ12,40を停止させる。以上の処理によって、洗浄対象26としての歯の表面の超音波洗浄を完了する。
本発明者らは、歯科用超音波洗浄装置1によるプラーク除去効果を確認するための試験を行った。具体的には、歯科用の光重合レジンの試験片を、着脱可能な入れ歯型装置に固定し、その入れ歯型装置を被験者の口腔内で3日間保持することで、試験片の表面にプラークを形成させた。その後、歯科用超音波洗浄装置1を用いて、プラークを形成させた試験片の表面を超音波洗浄し、その洗浄効果を確認した。ここで、超音波洗浄の条件としては、超音波ホーン24の振動面25と試験片の表面との距離を5mmに保ち、8Wの供給電力で57kHzの超音波を15秒間照射した。そして、洗浄前後の試験片の表面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した。その観察結果を図3に示している。なお、図3に示すSEM写真において、(a)はプラーク形成前の試験片49、(b)はプラーク形成後の試験片49、(c)は超音波洗浄後の試験片49である。図3(a)〜(c)に示されるように、超音波洗浄によって、試験片49に付着したプラークが完全に除去されることを確認することができた。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、洗浄液供給チューブ30を介して液溜め部27に洗浄液W1が供給され超音波ホーン24の振動面25と洗浄対象26の表面との間に洗浄液W1が一時的に溜められる。そして、超音波振動子23から発生された超音波は、超音波ホーン24を伝搬してその先端の振動面25から出力され、さらに液溜め部27の洗浄液W1を介して洗浄対象26の表面に照射される。この結果、洗浄対象26の表面が超音波洗浄される。また、洗浄液W1は、洗浄対象26としての歯の隙間を通過し、その裏側に配置されたキャップ部材33の開口部32から吸引されて吸引チューブ36を介して口腔外部に排出される。このとき、洗浄液W1を伝搬した超音波が歯の隙間等にも作用することで、洗浄対象26の表面に加えて側面を効率よく洗浄することができる。さらに、歯の隙間を流れる洗浄液W1の水圧によって表面の汚れを除去して洗浄することができる。
(2)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、上ケース21先端の液溜め部27と下ケース22先端のキャップ部材33との間に洗浄対象26を挟み込んだ状態で超音波洗浄が行われる。この場合、洗浄対象26に対して液溜め部27を所定の力で抑え付けた場合でも、反対方向からキャップ部材33によりその力を支えることができる。このため、洗浄対象26に一方向から力が作用して洗浄対象26が移動してしまうといった問題を回避することができる。また、本実施の形態のハンドピース4は、下ケース22の基端部を上ケース21に対して回動可能に連結したステープラー型となるように構成されている。この場合、歯医者などの作業者がハンドピース4を片手で持って下ケース22を回動させることにより、液溜め部27とキャップ部材33との間に洗浄対象26を容易に挟み込むことができる。このため、超音波洗浄装置1の操作性が向上され、洗浄作業を迅速に行うことができる。
(3)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、洗浄対象26を挟み込む際の下ケース22の回動角度が作動スイッチ43によって検出され、その検出結果が超音波制御装置7に出力される。そして、下ケース22の回動角度が設定値以下であるときに、洗浄液供給装置2、超音波発振器6及び洗浄液吸引排出装置5が動作される。一方、下ケース22の回動角度が設定値を超えたときには、洗浄液供給装置2、超音波発振器6及び洗浄液吸引排出装置5が停止される。この場合、キャップ部材33と液溜め部27とによって洗浄対象26を挟み込んだときに、超音波洗浄を迅速に行うことができる。また、洗浄対象26の挟み込みが解除されたときには、超音波洗浄を迅速に停止することができる。このようにすると、洗浄対象26を挟み込む前に誤って洗浄装置1を動作させることがなく、無駄な消費電力や洗浄液の使用量を抑えることができる。さらに、洗浄対象26以外の部位に超音波が照射されるといった問題も回避することができる
(4)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、液溜め部27が超音波ホーン24の振動面25を包囲するよう設けられており、振動面25が洗浄対象26に直接接触しないように構成されている。具体的には、洗浄対象26を挟み込んだ状態で、振動面25と洗浄対象26の表面との距離が5mm程度確保されるので、振動面25が洗浄対象26に接触して洗浄対象26にダメージを与えるといった問題を回避することができる。また、液溜め部27とキャップ部材33とがゴム製の弾性部材からなるので、洗浄対象26を挟み込む際にその表面に傷をつけることがなく、洗浄対象26に対して超音波ホーン24の振動面25を確実に固定することができる。
(5)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、液溜め部27が包囲壁部材からなるので、従来技術のようにブラシの隙間から洗浄液が漏れ出ることなく、振動面25と洗浄対象26の表面との間に洗浄液W1を確実に溜めることができる。また、液溜め部27が透明なゴム製の部材であるので、液溜め部27内において、振動面25と洗浄対象26の表面との間に洗浄液W1が介在していることを容易に確認することができる。
(6)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、超音波ホーン24の先端が曲がっているので、その先端に設けられた振動面25を洗浄対象26の表面に対向させることができ、超音波をその表面に確実に作用させることができる。
(7)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、洗浄液供給装置2による洗浄液W1の供給能力よりも洗浄液吸引排出装置5による洗浄液W1の排出能力の方が大きい。この場合、超音波洗浄時において、口腔内に洗浄液W1が溜まることがなく、洗浄液W1を確実に排出することができる。
(8)本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1では、超音波制御装置7は、洗浄液供給装置2の駆動タイミングよりも遅らせたタイミングで超音波発振器6を駆動するようにしている。この場合、液溜め部27に洗浄液W1が確実に溜まった後に超音波が出力される。このようにすると、超音波の空焚きを確実に防止することができ、超音波洗浄を効率よく確実に行うことができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態を図面に基づき説明する。本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1Aは、液溜め部27内の洗浄液W1を排出するための構成を有する点が上記第1の実施の形態と異なる。洗浄対象26となる歯の隙間が狭くなる場合、その隙間を通じてキャップ部材33側に洗浄液W1が流れ難くなる。この場合、キャップ部材33側から吸引チューブ36を介して洗浄液W1を十分に排出できなくなる。本実施の形態では、そのような場合に、液溜め部27側から洗浄液W1を排出するように構成している。
具体的には、図4に示されるように、本実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1Aにおいて、上ケース21内において、排液チューブ51(排液管)が超音波ホーン24の外側面近傍に沿ってその先端側に延設されており、チューブ先端が液溜め部27に接続されている。そして、排液チューブ51先端の排液口52が液溜め部27内にて開口している。また、排液チューブ51の基端側は、洗浄液排出装置55に接続されており、その洗浄液排出装置55のポンプ(図示略)を駆動することにより、排液チューブ51の排液口52から液溜め部27内の洗浄液W1が吸引されるよう構成されている。さらに、ハンドピース4に洗浄液W1を供給する供給配管13の途中に供給量測定装置56(例えば、超音波流量計)が設けられている。供給量測定装置56は、所定時間において供給配管13を介して液溜め部27に供給される洗浄液W1の単位時間当たりの供給量を測定し、その供給量に応じた測定データを超音波制御装置7に送信する。また、ハンドピース4から洗浄液吸引排出装置5に洗浄液W1を排出する吸引配管37の途中には排液量測定装置57(例えば、超音波流量計)が設けられている。排液量測定装置57は、所定時間において吸引配管37を介して排出される洗浄液W1の単位時間当たりの排液量を計測し、その排液量に応じた測定データを超音波制御装置7に送信する。
超音波制御装置7は、供給量に対する排液量の割合に応じて、洗浄液排出装置55を制御する。具体的には、供給量よりも排液量が少ない場合には、キャップ部材33の開口部32から吸引チューブ36を介して洗浄液W1を十分に排出することができず、口腔内に洗浄液W1が溜まってしまう。この場合には、洗浄液吸引排出装置5に加えて洗浄液排出装置55を駆動して、液溜め部27側の排液口52から排液チューブ51を介して洗浄液W1を排出する。このように、洗浄液吸引排出装置5及び洗浄液排出装置55の2つの排出装置を駆動することにより、十分な排液量が確保されるため、口腔内に洗浄液W1が溜まることがない。この結果、口腔内に大量の洗浄液W1が溜まることで、歯の洗浄対象者に不快感を与えるといった問題が回避される。
また、供給量に対する排液量の割合がほぼ等しい場合には、口腔内の洗浄液W1が洗浄液吸引排出装置5で確実に排出されているため、洗浄液排出装置55を停止する。このように、本実施の形態では、洗浄液排出装置55を必要なときのみ駆動することができ、歯科用超音波洗浄装置1Aの消費電力を抑えつつ効率よく超音波洗浄を行うことができる。
なお、本発明の各実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aでは、ハンドピース4は、上ケース21と下ケース22とで洗浄対象26を挟み込む構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、下ケース22を省略し、上ケース21の下部から吸液管を伸ばし、その吸液管の先端に設けた給液部を液溜め部27と対峙する状態で配置する構成としてもよい。またこの場合、バネなどの付勢力を利用して、吸液管の吸液部と液溜め部27とで洗浄対象26を挟み込む構成としてもよい。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aでは、下ケース22の基端部に設けた作動スイッチ43によって、洗浄対象26を挟み込んだことを検出し、洗浄液供給装置2や超音波発振器6等を制御するものであったが、これに限定されるものではない。洗浄対象26の挟み込みを検出する検知手段として、例えば、液溜め部27またはキャップ部材33(下ケース22の先端)に加わる荷重を検出する圧力センサを設けてもよい。また、他の検知手段として、洗浄対象26によって検知光が遮られたか否かを検出するための光センサを設けてもよい。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aでは、洗浄対象26を挟み込んだときに超音波洗浄を行うものであったが、洗浄対象26の挟み込みとは関係なく、別に設けた処理開始用のスイッチによって超音波洗浄を行うように構成してもよい。具体的には、例えば、脚でオン・オフ操作するフットスイッチを別途設け、そのフットスイッチによって超音波発振器6を駆動し、超音波振動子23から出力する超音波の照射タイミングや照射時間を調整するように構成してもよい。また、ハンドピース4に給水スイッチを設け、その給水スイッチによって、洗浄液W1の供給タイミングを調整するように構成してもよい。さらに、フットスイッチや給水スイッチがオンしていることを条件とし、洗浄対象26を挟み込んだとき(作動スイッチ43がオンしたとき)に超音波洗浄を行うように構成してもよい。
・超音波発振器6に超音波の出力モード(連続モード、バーストモード)を切り替えるモード切り替えスイッチを設け、超音波洗浄時における超音波の出力モードを切り換え可能に構成してもよい。この構成において、超音波の出力モードとして連続モードが選択された場合、超音波振動子23が連続的に駆動され、バーストモードが選択された場合には、超音波振動子23が間歇的に駆動される。このようにすると、洗浄対象26の汚れ具合に応じた出力モードで超音波洗浄を効率よく行うことができる。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aでは、超音波ホーン24の外側面近傍に設けた洗浄液供給チューブ30を通して液溜め部27に洗浄液W1を供給するよう構成したが、これに限定されるものではない。例えば、超音波振動子23や超音波ホーン24の軸心となる位置に洗浄液W1の給液管を設け、その給液管を通じて液溜め部27に洗浄液W1を供給するよう構成してもよい。
・上記各実施の形態の洗浄液供給装置2において、洗浄液W1に炭酸ガス(CO2)をバブリングするバブリング装置をさらに設けてもよい。このように、洗浄液W1に炭酸ガスをバブリングすると、洗浄液W1中の空気が抜けて炭酸ガスに置換される。この場合、洗浄液W1中において超音波の照射によるOHラジカル(ヒドロキシラジカル)の生成を抑制することができる。一般に、洗浄液W1に強力な超音波を照射すると、キャビテーションが発生し、その圧縮、崩壊過程で高温の反応場が生成される。このキャビテーションの温度は、溶存しているガスの種類によって異なり、単原子、2原子のガスの場合よりも炭素ガスのような3原子ガスのほうが低くなる。このように、洗浄液W1中において炭酸ガスを含ませることでOHラジカルが生成され難くなり、OHラジカルによる分解反応(化学反応)が抑制される。なお、炭酸ガスの他に笑気ガス(N2O)のような3原子ガスを用いてOHラジカルの生成を抑えるようにしてもよい。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aでは、専用の洗浄液吸引排出装置5や洗浄液排出装置55を備えるものであったが、これに限定されるものではない。例えば、歯科治療ユニットには、バキューム装置や電動ポンプ式吸引管が設けられている。このバキューム装置や電動ポンプ式吸引管にハンドピース4の吸引チューブ36や排液チューブ51を接続して超音波洗浄装置1,1Aを構成してもよい。また、病院の入院ベッドには、吸引用配管が設置されたものも実用化されている。この吸引用配管に吸引チューブ36や排液チューブ51を接続して、超音波洗浄装置1,1Aを構成してもよい。このように、既存の設備を利用して超音波洗浄装置1,1Aを構成することにより、装置コストを低減することが可能となる。
・上記第2の実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1Aでは、洗浄液吸引排出装置5と洗浄液排出装置55との2つの排出装置を設けていたが、1つの洗浄液排出装置に共通化してもよい。例えば、液溜め部27の洗浄液W1を排出するための排液チューブ51の基端側を、図示しない開閉バルブを介して吸引配管37に接続する。そして、その開閉バルブを開くことで、液溜め部27の洗浄液W1を排液チューブ51及び吸引配管37を介して洗浄液吸引排出装置5に排出するように構成してもよい。
・上記第2の実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1Aでは、液溜め部27内に排液チューブ51の排液口52を配置していたが、その排液口52を液溜め部27の近傍に配置する構成としてもよい。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aでは、液溜め部27は、透明なゴムを用いて形成されていたが、これに限定されるものではなく、有色の可撓性樹脂を用いて形成されるものでもよい。また、キャップ部材33もゴム製であったが、液溜め部27と同じ可撓性樹脂を用いて形成されるものでもよい。
・図5に示されるように、液溜め部27A及びキャップ部材33Aは、隣接する複数の歯(例えば、2本以上の歯)を同時に囲むことができる大きさを有していてもよい。このようにすると、洗浄対象26としての複数の歯を同時に超音波洗浄することができ、洗浄効率を高めることができる。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aにおいて、超音波発振器6の発振周波数は、57kHzであったが、これに限定されるものではなく、超音波洗浄を効率よく行える周波数帯域(20kHz〜1MHz)であれば適宜変更してもよい。
・上記各実施の形態の歯科用超音波洗浄装置1,1Aにおいて、超音波伝搬体として、先端側にいくに従って先細りした形状を有しその先端が屈曲している超音波ホーン24を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、幅が等しく形成され、屈曲していない棒状の超音波ホーンを超音波伝搬体として用いてもよい。この場合、棒状の超音波ホーンの先端には、ホーン中心軸に対して所定角度(例えば、100°〜170°の角度)で傾斜した超音波放射面を形成する。また、超音波振動子の焦点位置よりも遠い位置に、超音波放射面を形成する。このような構成とすることにより、1MHz程度の比較的高い超音波を用いることが可能となり、均一かつソフトな超音波強度で歯の超音波洗浄を行うことができる。
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した各実施の形態によって把握される技術的思想を以下に列挙する。
(1)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記液溜め部は、可撓性樹脂製の部材からなることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(2)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記液溜め部は、可撓性樹脂製の包囲壁部材からなることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(3)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記液溜め部は、透明なゴム製の包囲壁部材からなることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(4)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記吸液部は、開口部を有するゴム製のキャップ部材であることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(5)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記洗浄対象としての歯または義歯が複数であり、前記液溜め部は、隣接する複数の歯または複数の義歯を同時に囲うことができる大きさを有することを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(6)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記洗浄対象としての歯または義歯が複数であり、前記吸液部としてのゴム製のキャップ部材は、隣接する複数の歯または複数の義歯を同時に囲うことができる大きさを有することを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(7)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記超音波伝搬体の先端が5°から90°の角度で屈曲していることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(8)請求項1乃至7のいずれか1項において、前記超音波伝搬体の超音波放射面から前記洗浄対象までの距離が3mm以上10mm以下であることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(9)技術的思想(2)または(3)において、前記超音波伝搬体の超音波放射面から前記包囲壁部材の開口部までの距離が5mm以上20mm以下であることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(10)請求項3において、前記超音波発振器の発振周波数が20kHzから1MHzであることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(11)請求項3において、前記洗浄液吸引排出装置の吸引圧力は、大気圧以下であることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(12)請求項3において、前記洗浄液供給装置による前記洗浄液の供給能力よりも前記洗浄液吸引排出装置による前記洗浄液の排出能力の方が大きいことを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(13)請求項7において、前記制御装置は、前記供給量よりも前記排液量が少ないときに前記洗浄液排出装置を駆動することを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(14)請求項3において、作業者によって操作される処理開始用のスイッチを備え、前記制御装置は、前記スイッチの操作に基づいて、前記超音波発振器、前記洗浄液供給装置、及び前記洗浄液吸引排出装置を制御することを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(15)請求項3において、前記制御装置は、前記洗浄液供給装置の駆動タイミングよりも遅らせたタイミングで前記超音波発振器を駆動することを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(16)請求項3において、前記検知手段は、前記液溜め部または前記副腕部の先端に加わる荷重を検出する圧力センサであることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
(17)請求項3において、前記検知手段は、前記洗浄対象によって検知光が遮られたか否かを検出するための光センサであることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。
1,1A…歯科用超音波洗浄装置
2…洗浄液供給装置
4…ハンドピース
5…洗浄液吸引排出装置
6…超音波発振器
7…制御装置としての超音波制御装置
21…主腕部としての上ケース
22…副腕部としての下ケース
23…超音波振動子
24…超音波伝搬体としての超音波ホーン
25…超音波放射面としての振動面
27,27A…液溜め部
28…開口部
30…給液管としての洗浄液供給チューブ
33…吸液部としてのキャップ部材
36…吸引管としての吸引チューブ
43…検知手段としての作動スイッチ
51…排液管としての排液チューブ
52…排液口
55…洗浄液排出装置
56…供給量測定装置
57…排液量測定装置
W1…洗浄液
Claims (5)
- 口腔内における洗浄対象としての歯または義歯の表面に洗浄液を介して超音波を照射して超音波洗浄を行う歯科用超音波洗浄装置であって、
前記超音波を発生する超音波振動子と、
前記超音波振動子が発生した前記超音波を先端側に設けた超音波放射面へ伝搬する超音波伝搬体と、
前記超音波放射面を包囲するように設けられ、前記洗浄対象に接触した状態で前記洗浄対象の表面と前記放射面との間に前記洗浄液を一時的に溜めることができる液溜め部と、
前記液溜め部に前記洗浄液を供給する給液管と、
前記液溜め部と所定間隔を隔てて対峙する状態で配置された吸液部を有し、前記超音波洗浄に使用した前記洗浄液を前記吸液部から吸引して排出する吸引管と、
前記超音波振動子及び前記超音波伝搬体を収納する主腕部と、前記主腕部先端の前記液溜め部との間に前記洗浄対象を挟み込むことが可能な先端を有する副腕部とを有し、前記副腕部の先端に前記吸液部が配置され、作業者によって把持可能なハンドピースと、
前記超音波振動子を駆動するための超音波発振器と、
前記給液管に前記洗浄液を供給するための洗浄液供給装置と、
前記吸引管から前記洗浄液を吸引して排出するための洗浄液吸引排出装置と、
前記液溜め部と前記副腕部の先端との間に前記洗浄対象を挟み込んだことを検知するための検知手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて、前記超音波発振器、前記洗浄液供給装置、及び前記洗浄液吸引排出装置の少なくとも1つを制御する制御装置と
を備えることを特徴とする歯科用超音波洗浄装置。 - 前記ハンドピースは、前記副腕部の基端部を前記主腕部に対して回動可能に連結したステープラー型となるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の歯科用超音波洗浄装置。
- 前記検知手段は、前記副腕部の回動角度を検出してその検出結果を前記制御装置に出力し、
前記制御装置は、前記副腕部の回動角度が設定値以下であるときに前記超音波発振器、前記洗浄液供給装置及び前記洗浄液吸引排出装置を動作させ、前記設置値を超えるときに前記超音波発振器、前記洗浄液供給装置及び前記洗浄液吸引排出装置を停止させる制御を行う
ことを特徴とする請求項2に記載の歯科用超音波洗浄装置。 - 前記液溜め部内またはその近傍にて開口し、前記液溜め部内の洗浄液を排出する排液管を備えたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の歯科用超音波洗浄装置。
- 前記排液管から前記洗浄液を排出するための洗浄液排出装置と、前記給液管を介した前記洗浄液の単位時間当たりの供給量を測定する供給量測定装置と、前記吸引管を介した前記洗浄液の単位時間当たりの排液量を測定する排液量測定装置とを備え、
前記制御装置は、前記供給量測定装置が測定した前記供給量と前記排液量測定装置が測定した前記排液量とに関する測定データを取り込み、前記供給量に対する前記排液量の割合に応じて、前記洗浄液排出装置を制御する
ことを特徴とする請求項4に記載の歯科用超音波洗浄装置。
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