JP6191868B2 - 有核果実を加工する果実加工器具 - Google Patents

有核果実を加工する果実加工器具 Download PDF

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Description

本発明は、核・果肉・外皮の3層構造を有する有核果実を加工する果実加工器具に関するものである。
従来、果実の核を取り除く簡易なものとして、果実の核周辺形状に近似した曲線形状のカッターを有する器具(例えば、特許文献1を参照)やスプーン状のカッターを有する器具がある(例えば、特許文献2を参照)。
特開2005−230516号公報 特開2008−229196号公報
桃等の有核果実の核を簡易な器具を用いて取り除く方法として、果実の核周辺形状に近似した曲線形状のカッターがあるが(例えば、特許文献1を参照)、カッターの幅が狭いことからカッターの移動する方向が定まらず果肉を核に沿って切り離すことが困難であった。このことを解決する方法としてスプーン形状のカッター(例えば、特許文献2を参照)があるが、この場合幅が広すぎるために果肉が核に残存することになる。また従来の器具では湾曲したカッターの延長上に柄がとりつけられていることから、果肉を切断するためのカッターに作用する力の合力の位置は柄の中心軸の延長上から外れた位置になる。このことから、柄には果肉を切断するために要する力の他に、作用する合力の位置が柄の中心軸からはずれていることに起因する回転力を加える必要があった。
上述した課題を解決するために、本発明に係る有核果実を加工する果実加工器具は以下の手段を有する。
第一の手段は、ノコギリ状の刃を有する湾曲部とノコギリ状の刃を有する直状部から構成される板状のカッターと、直状部の湾曲部が接続された反対の端に接続された柄からなることを特徴とする。これにより、果肉を切断するために必要とする力以外の回転力を略加えることなく、かつ少ない果肉の損失でもって有核果実の核を果肉より切り離すことができる。
第二の手段は、湾曲部は、略円弧の形状を有し核の縫合線を正面にしたときの核の中心軸を通る断面の外形における赤道部の曲率半径と略同じ曲率半径を有することを特徴とする。核に当接しながら刺入したカッターを刺入方向と垂直な方向で核に当接しながら果肉を切り離すとき、湾曲部の形状は当接する核の曲率半径と略同じ曲率半径を有しかつ略円弧状であると、核に取り残される果肉を少なくすることができる。
第三の手段は、直状部の中心軸は湾曲部の弦の延長線と略一致し、直状部の中心軸は柄の中心軸と共有することを特徴とする。果肉を核から切断するためのノコギリ状の刃の果肉に作用する力の合力の位置が柄の中心軸上にあると、果肉を核から切り離すに必要な力を柄に加えることにより果肉を切断することができる。もし、湾曲部の端においてその接線方向に直状部および柄の中心軸があると、ノコギリ状の刃の果肉へ作用する力の合力の位置は柄の中心軸よりはづれた位置になる。これにより、果肉を核から切り離すに必要な力と、さらに作用する合力の位置から中心軸に下ろした垂線までの距離に関係した回転力が必要になる。このように湾曲部の弦の延長線を直状部の中心軸に略一致させることによりこのような回転力をほとんど加えることなく果肉を核から切断できる。
第四の手段は、側面方向からみた場合、湾曲部の先端は直状部の中心軸より正面側の位置にあることを特徴とする。前述したように、果肉を核から切り離すためには湾曲部の力の作用する合力の位置が柄の中心軸上にあることが望ましいが、完全に中心軸上にあると中心軸を越えた湾曲部の割合が大きくなり不要に果肉を切断することになる。
このことから、湾曲部の先端の位置と湾曲部の力の作用する合力の位置が直状部の中心軸に対して互いに反対側に位置するように、直状部の中心軸から湾曲部の先端が突出するように配置する。湾曲部の先端を果頂と果柄を通る果実の中心軸上に配置し柄の中心軸と果実の中心軸を平行にするとき、柄の中心軸は果実の中心軸よりこの突出した距離だけ離れたところに位置することになる。このことにより、柄を果実の中心軸と同じ方向に前後させながら、果実の中心軸を中心にこの突出した距離を半径として弧を描くように柄の中心軸を移動させると、果肉を核から切断するに要する力を少なくできるとともに核に残留する果肉を少なくできる。またこのように柄の中心軸を果実の中心軸を中心に弧を描くように移動して果肉を核から切断する方が、柄の中心軸を果実の中心軸上で回転させて果肉を核から切断するより容易となる。
第五の手段は、カッターを正面方向からみた場合、湾曲部と直状部の幅は同一であり、その幅は湾曲部が核に常に当接しながら切り進むに必要な幅を有し、かつ切り進むことを妨げない幅であることを特徴とする。これはカッターにカッターの進行方向を自ら安定させるガイドとしての役割を持たせるためである。そのためカッターに幅を持たせ、その幅を柄との接続部から先端まで同一にする。もしその幅が狭い場合、刺入したカッターを刺入方向と垂直な方向に核に当接しながら移動させ果肉を核から切断するとき、カッターの移動方向は不安定となる。逆にもし幅が広すぎると、安定性は増すがカッターと果肉との摩擦が大きくなりカッターの移動の妨げとなるとともに、果梗部に近い果肉を押しつぶすことになる。
第六の手段は、カッターを側面方向から見た場合、湾曲部の接線に垂直な断面の形状は略円弧をなし、その曲率半径の中心は湾曲部の曲率半径の中心と同じ正面側にあり、前記断面の曲率半径は核の赤道を含む横断面の外形において横面側の曲率半径と略同じ曲率半径であることを特徴とする。刺入したカッターを核に当接して移動させる場合、湾曲部の接線に垂直な断面の形状が平面であると、カッターはその平面の方向へ移動し、カッターを核に当接して移動させることが困難になる。カッターの断面の曲率半径がカッターの進行する方向の核の表面の曲率半径と略等しいならば、カッターは核に常に当接しながら切り進むことになる。
第七の手段は、湾曲部の先端は略円弧状であり、円弧と垂直な断面は鈍金であることを特徴とする。正面から見たカッターの先端を円弧状にするものである。もし鋭利であると、それを果実の外皮に刺入する場合簡単に刺入することができる。しかし、カッター先端を果梗に近い外皮から刺入し、核の表面をなぞるように核に当接しながらカッターの先端を進め、核の頂部までカッターの先端を到達させる場合、もし先端が鋭利であると核の表面は多数の突起物があるためそれに突き刺さる。またカッター先端がその円弧と垂直な断面において鋭利な刃になっていると、刺入のときカッターの先端がこの突起物に切り込むことになりカッターの刺入が妨げられる。
第八の手段は、直状部の長さは、果実の底部から核の下端までの距離より大きいことを特徴とする。カッターを果実に刺入後、柄を果実の中心軸と同じ方向に前後させながら、湾曲部を核に当接させながら移動させ果肉を核から切断させることから、直状部の長さは果実に刺入した長さと前後に移動させる距離の和より長いことが必要である。
第九の手段は、カッターの強度は、カッターを核に当接しながら刺入するとき、刺入に耐えることのできる剛性と、かつカッターを核に当接しながら刺入方向と垂直な方向に切り進むとき核に沿って変形できる弾性を有することを特徴とする。カッターの先端を核に当接しながら刺入することは前述したが、核の表面は多数の突起物があることから刺入の際抵抗が大きくなる。このことから、カッターはその抵抗に打ち勝つに十分な剛性を有することが必要である。さらに、刺入のとき弾性によりカッターが変形すると刺入がスムースになることから、その剛性とともに弾性を合わせもつ必要がある。また刺入したカッターを前後させながら核に当接しながら移動させ果肉を核より切り離す場合、カッターに適度な弾性があるとカッターが変形し核に当接しながら果肉を切り離すことが容易になる。
第十の手段は、カッターと柄が、同じ材質であることを特徴とする。柄の材質をカッターの材質と同一化することにより製造コストを抑えることが可能となり、また使用後の洗浄が簡単になる。
第十一の手段は、柄の長さはそれを握るための長さと外皮の縫合線から核までの距離を加えた長さ以上とし、柄には果肉を切断できる鈍金な刃を有することを特徴とする。柄の材質をカッターの材質と同一にし、更に果肉を切断するためのナイフとしての機能を持たせるために柄を長することにより、本発明の果実加工器具のみで果肉から核を切り離すと共に果肉と核を仕分けることが可能となる。
第十二の手段は、柄の幅は外皮の縫合線から核までの距離の2倍より広く、柄の両側には果肉を切断できる鈍金な刃を有することを特徴とする。柄の材質をカッターの材質と同一にし、更に果肉を切断するためのナイフとしての機能を持たせるために柄の幅を広くすることにより、本発明の果実加工器具のみで果肉から核を切り離すと共に果肉と核を仕分けることが可能となる。
前記第一の解決手段によれば、果肉を核から切断するために必要とする力以外の回転力を柄に加えることなく、かつ少ない果肉の損失でもって、有核果実の核を果肉より簡単に切り離すことができる。
前記第二の解決手段によれば、湾曲部の形状が核の形状に沿っていることから、核に取り残される果肉を少なくすることができる。
前記第三の解決手段によれば、湾曲部における果肉を切断するための力の作用点が略柄の中心軸上にあることから、柄に回転力を加えることなく果肉を核から切り離すことができる。
前記第四の解決手段によれば、湾曲部の先端を核の頂部に略固定しながら湾曲部を核に当接しながら移動させることから、核の頂部付近の果肉を余分に切断することなくかつ果梗付近の果肉の残存を少なくすることができる。
前記第五の解決手段によれば、カッターの進行方向が安定すると共にカッターの果肉との摩擦による抵抗を少なくできる。
前記第六の解決手段によれば、湾曲部の刃の方向が常に刃の進行する方向に向いていることになり、また湾曲の形状が刃の移動した軌跡と略同じであるので、カッターの果肉との摩擦による抵抗が少なく、カッターを核に当接して進めることが容易になる。
前記第七の解決手段によれば、核に当接しながらカッターを刺入させるとき、カッターの先端が核の突起物により阻礙されることを避けることができる。
前記第八の解決手段によれば、果肉を切り進むとき柄が果肉にあたらないため果肉の損傷を少なくすることができる。
前記第九の解決手段によれば、カッターの先端を核の頂部まで刺入することが容易となる。またカッターが弾性により変形することから、核に当接させながら切り進むことが容易となる。
前記第十の解決手段によれば、本発明の果実加工器具の製造コストを抑えることができ、その上使用後の洗浄が簡単になる。
前記第十一の解決手段によれば、果肉を切断するためのナイフとしての機能を本発明の果実加工器具に付加させることができる。
前記第十二の解決手段によれば、柄を長くすることなく果肉を切断するためのナイフとしての機能を本発明の果実加工器具に付加させることができる。
本発明によれば、核の縫合線を正面にしたときの核の中心軸を通る断面の外形における赤道部の曲率半径と略等しい形状のカッターの湾曲部を刺入し、刺入後湾曲部を核に当接しながら移動させ果肉を核から切り離す。このため、核に残留する果肉を少なくして核を取り除くことができる。
しかも、湾曲部において果肉を切断するための力の加わる合力の位置が略柄の中心軸上にあるため、回転力をほとんど加えることなく果肉を切断するための力で果肉を核から切り離すことができる。また湾曲部の断面の形状が略円弧状になっているため、湾曲部の進行方向は核に沿ったものとなる。このため果肉を切断するために必要な力以外を果実に加える必要がほとんどない。これらのことから、前記課題を解決できる。
さらに、果肉を核から切断するときに回転する力を加える必要が略ないことから、完熟した果実を傷めることがない。また、柄にナイフとしての機能を付加することにより、本発明の果実加工器具とナイフとを持ち替える必要がないことから、果肉と核を分離するに要する作業時間を短縮することができる。
図1は、本発明実施例1の桃に係る果実加工器具の構造を説明する斜視図である。 図2は、図1の側面図である。 図3は、図1の正面図である。 図4は、図3におけるA−A端面の拡大図である。 図5は、本発明実施例1の使用方法を説明する図である。 a 本発明実施例1のカッターの先端を桃に刺入するところの縫合線面である正面からみた図。 b 本発明実施例1のカッターを桃に刺入した後の図。 c 図5bにおけるB−B端面の図。 図6は、本発明実施例2に係る柄3の変形例正面図である。 図7は、本発明実施例3に係る柄3の変形例正面図である。 図8は、本発明実施例4に係る柄3の変形例正面図である。
以下、本発明の代表的な実施例1〜4を図1〜8を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって特許請求の範囲が限定されるものではない。
実施例1は、前記解決手段の第一から第九を実施した場合の例であり、有核果実として桃を実施した場合である。
先ず構造を説明する。図1は、本発明の実施例のうち実施例1の桃に係る果実加工器具の斜視図である。本発明の実施例1の果実加工器具1は、湾曲部2aと直状部2bからなるカッター2と、それに接続する柄3から構成されている。
カッター2の材質は適度な剛性と弾性を合わせ持つ必要があることから、弾性率の比較的大きなポリカーボネートのようプラスチックやステンレス鋼が考えられるが、マルテンサイト系ステンレス鋼がより好ましく、厚みは0.5〜1.5mmが考えられるが、うち好ましくは0.8mmである。カッター2の幅は5〜20mmが考えられるが、うち好ましくは10mmである。柄3は木製で長さは100〜120mmが考えられるが、うち好ましくは110mmであり、柄の断面の横は15〜25mmが考えられるが、うち好ましくは20mmであり、その縦は10〜16mmが考えられるが、うち好ましくは13mmであり、握りやすくするために変形した略直方体である。
図2は、図1の側面図である。湾曲部2aは円弧状の形態を有していてその曲率半径は25〜45mmが考えられるが、うち好ましくは35mmであり、湾曲部2aの円弧の長さは50〜70mmが考えられるが、うち好ましくは60mmである。湾曲部の先端4の位置は、カッターの中心軸Axより正面側に位置していてWa=5〜15mmが考えられるが、うち好ましくは8mmである。直状部2bの長さは20〜50mmが考えられるが、うち好ましくは35mmである。直状部2bの中心軸は柄3の中心軸Axと同一であり、柄の中心軸は湾曲部の弦の延長線と略一致している。
図3は、図1の正面図である。先端4は丸みがあり、その曲率半径は5〜20mmが考えられるが、うち好ましくは8mmであり、この円弧と垂直な断面の先端は鈍金である。カッター両側の刃5の高さは1〜3mmが考えられるが、うち好ましくは2mmであり、そのピッチは3〜8mmが考えられるが、うち好ましくは5mmである。柄の中心軸Axは直状部の中心軸と同一である。
図4は、図3におけるA−A端面の拡大図である。カッターの断面は湾曲していて、その曲率半径は10〜20mmが考えられるが、うち好ましくは15mmである。
次ぎに使用方法を説明する。図5aに示すように、柄3を右手で握り、湾曲部の先端4を、縫合線面と垂直で中心軸Ayを含む面において果梗8から約5mm離れた外皮にあてた後、先端4を核9の表面に当接するようにしながらそして柄3の中心軸Axを桃の中心軸Ayに近づけるように、カッター2を刺入する。刺入後のカッターの位置を図5bに示す。図5cは、図5bに示すB−B端面における湾曲部の位置を示す。
次に、柄3を桃の中心軸Ayと同じ方向に前後に動かしながら、本発明の果実加工器具の中心軸Axが中心軸Ayの周りに半径Waで円弧を描くように、湾曲部2aの刃を核の表面に当接させながら左方向に果肉を切断していく。図5cに示すように、湾曲部2aが核の縫合線部14に到達するまで矢印で示す左方向に切断する。次に右方向へ、カッターが反対側の核の縫合線部に到達するまで切断していく。
その後、市販されているナイフを用いて外皮の縫合線に沿って核まで果肉に切れ目を一周入れる、そして桃を2つに分離する。核が残留している桃の片半分に対しては、本発明の果実加工器具のカッターを用いて残留している核を果肉から切り離す。
他の方法として、核の片側を上述した方法で果肉から分離するまでは同じであるが、その後果肉を切断した核の反対側に対しても同様に湾曲部の先端を刺入し切断する。その後、市販されているナイフを用いて外皮の縫合線に沿って核まで果肉に切れ目を一周入れ、桃を2つに分離する。
果肉を核から切り離す方法は、左手で柄3を握る場合でも、前述の方法と同様にして果肉を核から切断することができる。
実施例1によれば、カッターの先端が円弧状でかつ鈍金であるため、またカッターが適度な剛性と弾性を合わせもっていることから、カッターの先端を核の突起物に阻礙されることなく核の頂部まで刺入させることができる。カッターにはノコギリ状の刃があるため容易に果肉を核から切り離すことができる。また直状部の長さが果実の底部から核の下端までの距離と前後方向に移動する距離の和より長くなっていることから、柄の上下方向の運動を妨げることはない。カッターの直状部の幅と湾曲部の幅が同一でありその断面は核に当接するように円弧状であり、その幅が10mmであることから、カッターは核に当接しながらスムースに切り進むことができる。湾曲部にかかる果肉を切断するための力の合力の位置が柄の中心軸上に略あるためそして柄の中心軸が果実の中心軸から離れているため、柄の進行方向と合力の方向が略一致することから、果肉の切断には不要な力を柄に加える必要がない。図5bに示すように、カッターの先端が核の頂部を中心に回転することになり、また湾曲部が円弧状になっていることから湾曲部は常に核に当接しながら核から果肉を切り離すため、果肉を無駄に切り刻むことなく核に残存する果肉を少なくすることができる。
実施例2は、前記解決手段の第十を実施した場合の例であり、図6は、実施例2に係る柄3の変形例の正面図である。実施例1では柄3とカッター2は異なった材質であるが、実施例2では柄3の材質をカッター2の材質と同一にしたものである。柄の厚みはカッターの厚みと同一であり、柄の幅は15〜25mm、うち好ましくは20mmである。これ以外の形態は実施例1と同様である。
実施例2によれば、実施例1の有する効果に加え、柄3がカッター2と同一の材質であることから、本発明の製造においてはコストの低減をはかることができる、また一体型であるので使用においては洗浄が簡単になるという効果を奏する。
実施例3は、前記解決手段の第十一を実施した場合の例であり、図7は、実施例3に係る柄3の変形例の正面図である。実施例2における柄の長さを長くしたものであり、柄に鈍金な刃を付したものである。これ以外の形態は実施例2と同様である。柄の長さは130〜170mmが考えられるが、うち好ましくは150mmである。柄に対して両側または片側、または柄のカッター2に近い部分またはカッターがついた部分とは反対の端の部分が鈍金な刃になっている。
実施例3によれば、実施例2の有する効果に加え、柄に鈍金な刃を付することにより、外皮の縫合線に沿って核まで果肉に切れ目を入れるための別のナイフが不要となるという効果を奏する。桃を加工の対象とすると、桃は外皮、果肉とも柔らかいことから鋭利な刃は不要であり、人体への安全性からむしろ鈍金な方が望ましい。
実施例4は、前記解決手段の第十二を実施した場合の例であり、図8は、実施例4に係る柄3の変形例の正面図である。実施例2における柄の幅を広くしたものであり、広くした柄の両側に鈍金な刃を付したものである。これ以外の形態は実施例2と略同様である。柄の全長は100〜150mmであるが、うち好ましくは130mmである。柄3のカッター2に近い部分、30〜70mm、このうち好ましくは50mmに対して、柄の幅を30〜50mm、うち好ましくは40mmにし、この幅の広い部分の両側に鈍金な刃を付するものである。
実施例4によれば、実施例2の有する効果に加え、カッターに近い柄の部分の幅を広くし鈍金な刃を付することにより、この部分を用いて外皮の縫合線に沿って核まで果肉に切れ目を入れることができるとともに、幅が広くなっていない柄の部分は握りやすいという効果を奏する。
上記実施例1から4は、カッターの材質としてステンレス鋼を用いている。この方がプラスチックより刃の厚みを薄くすることができ、果肉を切断する場合の抵抗が小さくなる。なお、上記実施例1から4は有核果実として桃を例に説明したが、マンゴーにも同様に適用できる。また本発明の果実加工器具は、りんご、なし等の仁果類の種子部分をくり抜くことに応用することができる。
1 果実加工器具
2 カッター
2a 湾曲部
2b 直状部
3 柄
4 湾曲部の先端
5 刃
6 桃
7 果頂
8 果梗
9 核
10 果肉
11 外皮
12 外皮の縫合線
13 核の頂部
14 核の縫合線
Ax 果実加工器具の中心軸
Wa 中心軸Axと先端4との間隔
Ay 果頂と果梗を通る桃の中心軸

Claims (12)

  1. ノコギリ状の刃を有する湾曲部とノコギリ状の刃を有する直状部から構成される板状のカッターと、直状部の湾曲部が接続された反対の端に接続された柄からなることを特徴とする有核果実を加工する果実加工器具。
  2. 湾曲部は、略円弧の形状を有し核の縫合線を正面にしたときの核の中心軸を通る断面の外形における赤道部の曲率半径と略同じ曲率半径を有することを特徴とする請求項1記載の果実加工器具。
  3. 直状部の中心軸は湾曲部の弦の延長線と略一致し、直状部の中心軸は柄の中心軸と共有することを特徴とする請求項1または2記載の果実加工器具。
  4. 側面方向からみた場合、湾曲部の先端は直状部の中心軸より正面側の位置にあることを特徴とする請求項1、2または3のいずれか1項記載の果実加工器具。
  5. カッターを正面方向からみた場合、湾曲部と直状部の幅は同一であり、その幅は湾曲部が核に常に当接しながら切り進むに必要な幅を有し、かつ切り進むことを妨げない幅であることを特徴とする請求項1、2、3または4のいずれか1項記載の果実加工器具。
  6. カッターを側面方向から見た場合、湾曲部の接線に垂直な断面の形状は略円弧をなし、その曲率半径の中心は湾曲部の曲率半径の中心と同じ正面側にあり、前記断面の曲率半径は核の赤道を含む横断面の外形において横面側の曲率半径と略同じ曲率半径であることを特徴とする請求項1、2、3、4または5のいずれか1項記載の果実加工器具。
  7. 湾曲部の先端は略円弧状であり、円弧と垂直な断面は鈍金であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項記載の果実加工器具。
  8. 直状部の長さは、果実の底部から核の下端までの距離より大きいことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7のいずれか1項記載の果実加工器具。
  9. カッターの強度は、カッターを核に当接しながら刺入するとき、刺入に耐えることのできる剛性と、かつカッターを核に当接しながら刺入方向と垂直な方向に切り進むとき核に沿って変形できる弾性を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8のいずれか1項記載の果実加工器具。
  10. カッターと柄が、同じ材質であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9のいずれか1項記載の果実加工器具。
  11. 柄の長さはそれを握るための長さと外皮の縫合線から核までの距離を加えた長さ以上とし、柄には果肉を切断できる鈍金な刃を有することを特徴とする請求項10記載の果実加工器具。
  12. 柄の幅は外皮の縫合線から核までの距離の2倍より広く、柄の両側には果肉を切断できる鈍金な刃を有することを特徴とする請求項10または11記載の果実加工器具。
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