JP6191551B2 - アンテナ装置 - Google Patents
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Description
このように、地板として、全面がくぼみのない一律に平面構成となっている地板ではなく、一部に凹部が形成された地板を用い、その凹部内に共振器を配置することで、放射素子に対する共振器の相対的な高さをより低くすることができる。
[参考例]
本発明のアンテナ装置の具体例を示す前に、まず、本発明のアンテナ装置の構成要素の一部を省いた基本的な構成例を、参考例として説明する。
次に、本発明が適用された第1実施形態のアンテナ装置30について、図5を用いて説明する。本第1実施形態のアンテナ装置30は、参考例のアンテナ装置5と同様、車両1のルーフ3に搭載されており、モノポールアンテナ10と共振器40とを備える。そして、本第1実施形態のアンテナ装置30が参考例のアンテナ装置5と異なる主な構成は、地板としてのルーフ3に凹部3aが形成されていること、及び、その凹部3a内に共振器40が配置されていること、である。
図6に示すように、ギャップg0がショートピン43の長さよりも小さくなるほど、アンテナ装置30の車両前方方向の利得が小さくなる。逆に、ギャップg0をショートピン43の長さより長くしても、アンテナ装置30の車両前方方向の利得は、ショートピン43と同じ長さの場合の利得とあまり変わらない。そのため、本第1実施形態では、ギャップg0をショートピン43と同じ長さにしている。なお、パッチ41の外周端と凹部3aの開口端の間の開口部分を絶縁体等で覆うようにしてもよい。そのようにすることで、外観上、反射器40の存在を目立たなくすることができる。
アンテナ装置を構成する共振器の変形例を、第2実施形態として説明する。図8に示すように、本第2実施形態の共振器50は、上記第1実施形態の共振器40と同様、パッチ51と、導体支柱52とを備える。これらの形状及び寸法は、上記共振器40と同じである。また、本第2実施形態の共振器50は、上記第1実施形態の共振器40と同様、ルーフ3に形成された凹部3a内に、その高さがルーフ3の板面を越えないように配置されている。
図9を用いて、第3実施形態のアンテナ装置70について説明する。本第3実施形態のアンテナ装置70は、第1実施形態のアンテナ装置30(図5参照)に対し、さらに、導波器として動作する共振器80(以下「導波器80」ともいう)を設けた構成となっている。導波器80は、モノポールアンテナ10に対して車両前方に配置されている。
モノポール素子11の軸心と、反射器40のショートピン43の軸心と、反射器40のパッチ41の中心(導体支柱42の軸心)と、導波器80のショートピン83の軸心と、導波器80のパッチ81の中心(導体支柱82の軸心)とは、板面方向において一直線上に並んでいる。モノポール素子11と導波器80のショートピン83との板面方向の距離は、モノポール素子11と反射器40のショートピン43との板面方向の距離Rと同じ(中心周波数f1に対応した波長λのおよそ1/4)である。
図10を用いて、第4実施形態のアンテナ装置90について説明する。本第4実施形態のアンテナ装置90は、第3実施形態のアンテナ装置70(図9参照)に対し、さらに、導波器を2つ増設した構成となっている。具体的には、第3実施形態のアンテナ装置70に対して、さらに、2つの導波器110,120が設けられている。これら2つの導波器110,120のうち一方の導波器110は、モノポールアンテナ10に対して車両右方向に配置されており、他方の導波器120は、モノポールアンテナ10に対して車両左方向に配置されている。
(1)共振器をルーフ3の凹部に埋め込む場合、第1実施形態のアンテナ装置30のように、共振器40のパッチ41とルーフ面を同一面とすることは必須ではない。パッチがルーフ3の板面よりも上側に突出してもよいし、逆に、パッチがルーフ3の板面よりも下に位置するようにしてもよい。ただし、外観を考慮すると、共振器を凹部内に完全に埋め込むようにするのが好ましい。特に、共振器を反射器として動作させる場合には、放射素子11から見てその反射器の方向への放射利得の低下を抑制するためにも、凹部内に完全に埋め込むようにするのが好ましい。更に、外観を考慮すれば、上記第1実施形態のように、ルーフ3の板面と、共振器40を構成するパッチ41の板面が、同一面となるようにするのが好ましい。
(9)その他、本発明は、上記の実施形態に示された具体的手段や構造等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の形態を採り得る。例えば、上記の実施形態の構成の一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えたり、他の実施形態の構成に対して付加、置換等したり、課題を解決できる限りにおいて省略したりしてもよい。また、上記の複数の実施形態を適宜組み合わせて構成してもよい。
Claims (10)
- 板状の地板であって、その板面と垂直な特定の深さ方向へその板面から所定の深さ凹んだ凹部(3a)が少なくとも1つ形成された地板(3)と、
前記地板上における前記凹部とは異なる位置に配置され、給電点を有し、前記地板の板面から前記深さ方向とは逆の高さ方向において所定の高さを有する放射素子(11)と、
前記地板のうち前記凹部内の領域の地板である凹部内地板(3b)上に配置された、少なくとも1つの共振器(40,50,80,110,120,130)と、
を備え、
前記少なくとも1つの共振器は、前記地板の板面からの高さが前記放射素子よりも低い
ことを特徴とするアンテナ装置(30,70,90,140)。 - 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
前記共振器は、前記凹部内地板からの高さが、前記地板のうち前記凹部以外の領域の板面を越えないように形成されている
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のアンテナ装置であって、
前記共振器のうち1つは、前記放射素子に対する反射器(20,40,50)として動作する
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
前記共振器の少なくとも1つは、前記放射素子に対する導波器(50,80,110,120,130)として動作する
ことを特徴とするアンテナ装置(70,90,140)。 - 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
前記共振器は、前記凹部内地板からの高さが前記放射素子の高さよりも低く、且つ、共振時の電界の方向が、前記放射素子における共振時の電界の方向と同じである
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1〜請求項5の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
前記共振器は、
板状のパッチ導体(41,51,81,111,121,131)と、
前記パッチ導体と前記地板との間に設けられ、前記地板上に前記パッチ導体を支持すると共に前記地板と前記パッチ導体とを導通させるための導体支持部(42,52,82,112,122,132)と、
前記導体支持部とは別に、前記パッチ導体と前記地板との間に設けられ、前記パッチ導体と前記地板とを導通させるためのショートピン(43,61〜64,83,113,123,133)と、
を備えた円環パッチアンテナである
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項6に記載のアンテナ装置であって、
前記円環パッチアンテナの少なくとも1つは、前記ショートピンを複数備え、
各前記ショートピンにそれぞれ設けられたスイッチ部であって、当該ショートピンによる前記パッチ導体と前記地板との導通状態を有効又は無効に切り替えるスイッチ部(61b,62b,63b,64b)と、
前記スイッチ部を個別に制御することにより何れか1つの前記ショートピンのみ前記導通状態を有効にすることが可能な制御部(60)と、
を備えることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1〜請求項7の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
前記放射素子は、モノポール素子である
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1〜請求項8の何れか1項に記載のアンテナ装置であって、
当該アンテナ装置は、車両(1)のルーフ(3)に配置され、前記ルーフが前記地板として機能する
ことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項9に記載のアンテナ装置であって、
前記放射素子よりも車両前方に配置されて導波器として機能する少なくとも1つの前記共振器、及び、前記放射素子よりも車両後方に配置されて反射器として機能する前記共振器、のうち少なくとも一方を備えている
ことを特徴とするアンテナ装置。
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