JP6190274B2 - マイクロ繊維及びナノ繊維を基材上に堆積させるための装置及び方法 - Google Patents

マイクロ繊維及びナノ繊維を基材上に堆積させるための装置及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、一般に繊維製造の分野に関する。より具体的には、本発明は直径がミクロン及びサブミクロンサイズの繊維に関する。
小さい直径が例えば、マイクロメートル(「ミクロン」)からナノメートル(「ナノ」)までの繊維は、衣料産業から軍事用途に至る様々な分野で有用である。例えば、生物医学分野においては、生細胞を効果的に支持する組織増殖のための足場材料を与えるナノ繊維をベースとする構造体の開発に強い関心がもたれている。繊維の分野では、ナノ繊維が単位質量当たりの表面積が大きく、軽いが耐摩耗性の高い衣料品をもたらすという理由で、ナノ繊維に強い関心がもたれている。その1つの部類として、炭素ナノ繊維は、例えば、強化複合材料において、熱管理において、及びエラストマの補強において用いられている。小直径繊維を製造し、それらの化学的及び物理的性質を制御する技術が向上するにつれて、小直径繊維の多くの可能性のある用途が開発されている。
繊維製造において、有機繊維の非常に微細な繊維状物質を生成することは周知であり、例えば、特許文献1及び特許文献2には、有機材料を静電的に紡糸し、次いで紡糸された繊維を適切な表面上に集めることによって微小繊維マット製品が製作されることが記載されており、特許文献3には、溶融ポリマーに制御された圧力が加えられ、これが帯電板の開口を通して放出されることが記載されている。特許文献4には、水溶性ポリマーが、PTFE(テフロン(登録商標))離型剤で被覆することができるアルミニウム箔のラッパーが周囲に巻き付けられた帯電金属マンドレルを含む電界中に、一連の間隔を空けたシリンジによって送り込まれることが記載されている。さらに、特許文献2、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9及び特許文献10が注目され、これら全てはポリマーナノ繊維製造機構を特徴とするものである。
電界紡糸は、ナノ繊維を作成するための主要な製造方法である。電界紡糸に用いられる方法及び機械の例は、例えば、特許文献11、特許文献12、特許文献13、及び特許文献14に見出すことができる。
米国特許第4,043,331号明細書 米国特許第4,044,404号明細書 米国特許第4,266,918号明細書 米国特許第4,323,525号明細書 米国特許第4,639,390号明細書 米国特許第4,657,743号明細書 米国特許第4,842,505号明細書 米国特許第5,522,879号明細書 米国特許第6,106,913号明細書 米国特許第6,111,590号明細書 米国特許第6,616,435号明細書 米国特許第6,713,011号明細書 米国特許第7,083,854号明細書 米国特許第7,134,857号明細書 米国特許第6,221,487号明細書 米国特許第6,235,392号明細書 米国特許第6,511,930号明細書 米国特許第6,596,033号明細書 米国特許第7,067,444号明細書
本明細書で説明するのは、マイクロ繊維及びナノ繊維のような繊維を作成するための装置及び方法である。本明細書で論じる方法は、遠心力を利用して材料を繊維に変える方法である。1つの実施の形態において、繊維製造システムは、繊維製造装置と、この繊維製造装置を回転させることができる駆動部とを含む。繊維製造装置は、1つの実施の形態においては、1つ又はそれ以上の開口を有するボディと結合部材とを含み、前記ボディは、繊維として生成される材料を収容するように構成され、繊維製造装置はさらに、1つ又はそれ以上の開口に結合された1つ又はそれ以上のノズルを含み、ここで1つ又はそれ以上のノズルはノズルオリフィスを含む。繊維製造装置のボディは、結合部材を介して駆動部に結合している。使用中、駆動部に結合された繊維製造装置の回転により、ボディ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して1つ又はそれ以上のノズルへ送られ、1つ又はそれ以上のノズルオリフィスを通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成される。幾つかの実施の形態において、繊維製造システムは、マイクロ繊維及びナノ繊維を実質的に同時に生成するように構成することができる。
繊維製造装置のノズルは、1つの実施の形態において、ボディに取外し可能に結合することができる。代替的に、繊維製造装置のノズルは、ボディの一体部分とすることができる。封止リングを1つ又はそれ以上のノズルとボディとの間に配置して、ノズルとボディとの間の確実な嵌合を維持する助けとする。1つの実施の形態において、ボディは、1つ又はそれ以上のノズルを開口に結合するのに使用されるロックシステムを含み、このロックシステムは、結合されたノズルをボディに対して所定の方向に固定する。
ノズルは、繊維製造装置に取外し可能に結合することができる。代替的に、ノズルは、繊維製造装置のボディの側壁上に、ボディとノズルが単一の一体材料から形成することができる。代替的に、側壁を通して延びる開口を、位置合せリング又はピンを有する一対の接合円板の接合部に形成する。ノズルは、ノズルボディを含むことができ、ノズルボディは、内部空洞を定め、近位端及び遠位端を有し、この近位端は、ノズルを繊維製造装置に結合させる結合部分を備えている。ノズルの結合部分は、1つの実施の形態において、繊維製造装置の対応するねじ切り部分と噛み合うねじ切り端部とすることができる。ノズル先端部をノズルボディの遠位端に結合することができ、このノズル先端部は、ノズルボディの内径より小さい内径を有する。ノズルボディは、ノズルボディの壁を通して延びる開口を含み、ノズル先端部は、ノズルボディ内に配置された材料が、使用中に開口を通過してノズル先端部に至るように、ノズル開口と位置合せされる。ノズル先端部の内径は、ノズルが繊維製造装置に結合されているときに材料がノズル先端部を通して噴出されるとき、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成されるように設定する。
一実施の形態において、ノズル先端部及びノズルボディは、単一の一体の材料から形成されている。代替的に、ノズル先端は、ノズルボディに取外し可能に結合することができる。ノズルは、少なくとも約2mmの長さとすることができる。ノズル先端の内径は、約1mmより小さくすることができる。ノズルボディの内側壁の一部分は実質的に平坦であり、ノズルボディの内側壁の別の部分は、平坦部分からノズルボディ内に形成された開口に向かって角度を付けられ及び/又は丸みを付けられる。1つの実施の形態において、ノズル先端部は、角度を付けられ及び/又は丸みを付けられたノズル出口端を有する。ノズルは、非円筒型の外面を有することができる。1つの実施の形態において、ノズルは先細の端部を有する外面を有する。ボディの回転中、気体がノズルの先細端部に接触し、先細端部と反対側に負圧領域を形成する。
1つ又はそれ以上の出口導管が、1つ又はそれ以上のノズルを1つ又はそれ以上の開口に結合される。出口導管は、少なくとも約10mmの長さとすることができる。ノズルは、ノズルオリフィスを含む。
繊維製造装置のボディは、一緒に内部空洞を定める1つ又はそれ以上の側壁及び上部を含み、1つ又はそれ以上の開口がボディの側壁を通して延びて内部の空洞と連通している。一実施の形態において、側壁の内表面は、底壁から1つ又はそれ以上の開口に向かって角度が付けられる。代替的実施の形態において、側壁の内表面は、底壁から1つ又はそれ以上の開口に向かって丸みを付けられる。側壁の内表面は、卵形を有し、その結果、卵形内側側壁の長軸が1つ又はそれ以上の開口と一直線になるようにすることができる。
駆動部は、繊維製造装置を駆動部と結合させるとき、繊維製造装置の下方又は繊維製造装置の上方に配置することができる。駆動部は、約1000RPMを超える速度で繊維製造装置を回転させることができる。
1つの実施の形態において、加熱装置を繊維製造装置に熱的に結合する。一実施の形態において、液面センサが繊維製造装置に結合され、前記液面センサは、繊維製造装置内の液面を検出するように配置される。
繊維製造装置は、チャンバ内に密閉することができ、チャンバ内部の環境は制御可能である。繊維製造システムは、繊維製造装置の少なくとも一部分を囲む収集システムを含み、使用中に生成された繊維は、少なくとも部分的に収集システム上に収集される。収集システムは、1つの実施の形態において、収集基材に結合された1つ又はそれ以上の収集要素を含み、この1つ又はそれ以上の収集要素は、少なくとも部分的に繊維製造装置を囲んでいる。1つの実施の形態において、収集要素は、収集基材表面から延びる弓形又は直線形の突起を含む。
他の実施の形態において、繊維製造システムは、繊維製造装置と、この繊維製造装置を回転させる駆動部とを含む。繊維製造装置は、1つの実施の形態において、1つ又はそれ以上の開口を有するボディと結合部材とを含み、前記ボディは繊維として生成される材料を収容するように構成され、繊維製造装置は、さらに1つ又はそれ以上の開口に結合された1つ又はそれ以上のニードルポートを含み、使用中、1つ又はそれ以上のニードルをニードルポートに取外し可能に結合することができる。繊維製造装置のボディは、結合部材を介して駆動部に結合されている。使用中、駆動部に結合された繊維製造装置の回転により、ボディ内の材料が1つ又はそれ以上のニードルポートに結合された1つ又はそれ以上のニードルを通して噴出されて、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成される。1つの実施の形態において、1つ又はそれ以上のニードルポートに結合されたニードルは、角度を付けられた及び/又は丸みを付けられた出口を有する。
他の実施の形態において、繊維製造システムは、繊維製造装置と、この繊維製造装置を回転させる駆動部とを含む。繊維製造装置は、1つの実施の形態において、2つ又はそれ以上のチャンバを備えたボディと結合部材とを含み、ここで第1のチャンバは、1つ又はそれ以上の開口を有し、繊維として生成される材料を収容するように構成され、第2のチャンバは、1つ又はそれ以上の開口を備え、繊維として生成される材料を収容するように構成されている。繊維製造装置のボディは、結合部材を介して駆動部に結合されている。使用中、駆動部に結合された繊維製造装置の回転により、少なくとも第1のチャンバ及び第2のチャンバ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して噴出され、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成される。
他の実施の形態において、繊維製造システムは、繊維製造装置と、この繊維製造装置を回転させる駆動部とを含む。繊維製造装置は、1つの実施の形態において、1つ又はそれ以上の開口を有するボディと結合部材とを含み、前記ボディは、繊維として生成される材料を収容するように構成されている。繊維製造装置のボディは、結合部材を介して駆動部に結合されている。繊維製造システムは、使用中に繊維製造装置によって生成された繊維を収集する収集システムをさらに含み、この収集システムは、収集要素基材に結合された1つ又はそれ以上の収集要素を含み、この1つ又はそれ以上の収集要素は、収集要素基材から延びる弓形突起を含む。使用中、駆動部に結合されたボディの回転により、ボディ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成され、これらが少なくとも部分的に収集要素上に収集される。
一実施の形態において、繊維製造システムの収集システムは、収集要素基材に結合された1つ又はそれ以上の収集要素を含み、この収集要素は、繊維製造装置の少なくとも一部分を囲むように配置され、繊維製造装置に対する収集要素の位置は、収集要素を収集要素基材の一部分に沿って動かすことにより調整することができる。
他の実施の形態において、繊維製造システムの収集システムは、収集要素基材及び収集容器に結合された1つ又はそれ以上の収集要素を含み、前記収集容器は、繊維製造装置を少なくとも部分的に囲み、収集要素は、収集容器内に取外し可能に配置されている。
他の実施の形態において、繊維製造システムの収集システムは、繊維製造装置によって生成される繊維を収集するように構成されている。使用中、繊維製造装置の回転により、ボディ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して噴出され、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成される。収集システムは、真空を生じさせるか又は気体流装置を作動させ、これにより、収集システムに向かう生成された繊維の流れが生じる。
他の実施の形態において、繊維製造システムは、繊維製造装置と、この繊維製造装置を回転させる駆動部とを含む。繊維製造装置は、1つの実施の形態において、1つ又はそれ以上の開口を有するボディと結合部材とを含み、前記ボディは、繊維として生成される材料を収容するように構成されている。繊維製造装置のボディは、結合部材を介して駆動部に結合されている。繊維製造システムは、堆積システムをさらに含み、この堆積システムは、使用中に繊維製造装置によって生成された繊維を収集し、使用中に、収集された繊維を堆積システム内に配置された基材に向かうように誘導する。使用中、駆動部に結合されたボディの回転により、ボディ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成され、これらが少なくとも部分的に堆積システムに移送される。
本発明の利点は、実施の形態である以下の詳細な説明により、及び添付した図面を参照することにより、当業者には明らかになるであろう。
図1は駆動部が繊維製造装置の上方に取付けられた繊維製造システムを示す断面図。 図2は多重レベルの繊維製造装置の一例を示す断面図。 図3は基材上に繊維を堆積させるように構成された繊維製造システムの一部分の実施の形態を示す概略断面図。 図4は基材上に繊維を連続的に堆積させるように構成された繊維製造システムの実施の形態を示す断面図。 図5は同軸出口要素を示す斜視図。 図6は連続液体混合物供給部を有する本発明の繊維製造システムを示す断面図。 図7は連続溶融物供給部を有する本発明の繊維製造システムを示す断面図。 図8は基材堆積システムを示す斜視図。 図9は繊維堆積システムを示す概略図。 図10は複数の繊維製造装置を含む堆積システムを示す斜視図。
本発明には種々の改変及び代替的形態の余地があるが、その特定の実施の形態が実施例として図面に示され、本明細書で詳しく説明することになる。図面は、必ずしも縮尺通りには描かれていない。しかし、図面及びその詳細な説明は、本発明を開示された特定の形態に限定することを意図したものではなく、むしろ反対に、添付の特許請求の範囲によって定められる本発明の趣旨及び範囲に入るあらゆる改変、均等物、及び代替を網羅することが意図されていることを理解されたい。
繊維製造システムを図1に示す。繊維製造システム1900は、繊維製造装置1910を含む。繊維製造装置は、ボディ1912及び結合部材1914を含む。ボディ1912は、1つ又はそれ以上の開口1916を含み、使用中、その中をボディ内に配置された材料が通過する。1つ又はそれ以上の出口要素1918(例えば、ノズル、ニードル、ニードルポート又は出口導管)を1つ又はそれ以上の開口1916に結合されている。前述のように、ボディの内部空洞は、ボディ1912内に配置された材料を開口1916に向かうように誘導するのを助けるための角度又は丸みを付けられた壁を含む。結合部材1914は、ボディから延びる細長い部材(図1に示すように)であり、これを駆動部1920の一部分(例えば、駆動部のチャック又は自在ねじ切り継ぎ手)に結合している。代替的に、結合部材は、駆動部からの細長い部材を受入れることになる受け具とすることができる(例えば、結合部材は、チャック又は自在ねじ切り継ぎ手とすることができる)。
繊維製造システムは、結合部材1914に結合される駆動部1920を含む。駆動部1920は、繊維製造装置1910が駆動部に結合された状態で、繊維製造装置の上方に配置されている。使用中、駆動部1920は、繊維製造装置1910を回転させる。適切な駆動部としては、ブラシレスDCモータなどの市販の可変電気モータが挙げられる。
繊維製造システム1900は、さらに収集システム1930を含む。収集システムは、繊維製造装置1910を少なくとも部分的に囲む収集壁1932を含む。収集システム1930は、収集壁1932に結合された収集導管1934をさらに含む。収集導管1934は、1つの実施の形態において、収集壁1932の一体部分としている。使用中、繊維製造装置1910によって生成された繊維は、収集壁1932の上に集め、これを収集導管1934に移送する。1つの実施の形態において、収集導管1934は、生成された繊維が収集壁1932の上に集められて収集導管内に落下するように、繊維製造装置1910の下方に配置している。幾つかの実施の形態において、気体流装置(図示せず)又は真空システム(図示せず)を用いて、繊維を収集壁1932から収集導管1934に導く気体流を作り出す。収集導管1934は、繊維を収集するのに使用される収集チャンバに結合されている。
繊維製造装置の他の例を図2に示す。繊維製造装置1000は、2つ又はそれ以上のレベルを有するボディ1010を含む。例えば、図2に示す実施の形態において、繊維製造装置1000は、1つ又はそれ以上の開口1011、1013、1015を有する3つのレベルを含み、それら開口を通して、チャンバ内に配置された材料を噴出する。ボディ1010の内部空洞1012は、空洞の底から第1のレベルの開口1011に向かって湾曲した湾曲内表面を有する。こうすることで、空洞1012内に配置された材料が開口に向かって誘導される。一般に、開口1011、1013、1015の直径は、空洞1012の内表面を上昇する材料が全ての開口に速やかに到達するように設定される。開口は、水平方向で及び/又は垂直方向で互いにずれるように所定のパターンに配設している。例えば、図2に示すように、開口は、1つ又はそれ以上のレベルの開口を形成するように規則正しく配設することもできる。
使用中、繊維製造装置の回転により、各レベルの開口1011、1013、1015の1つ又はそれ以上を通して材料が噴出され繊維が生成される。幾つかの実施の形態において、開口1011、1013、1015は、材料が開口を通して噴出する際にマイクロ繊維及び/又はナノ繊維の作成をもたらすサイズ及び/又は形状を有する。他の実施の形態において、出口要素を1つ又はそれ以上の開口1011、1013、1015に結合することができる。異なる材料が異なるチャンバ内に配置されると、2つ又はそれ以上の異なる繊維を同時に生成することができる。
1つの実施の形態において、レベルは互いに取り外し可能に結合することができる。例えば、図2に示すように、第2のレベルを結合機構により第1のレベルに結合することができる。一実施の形態において、結合区域の内側部分にねじ切り部分を有する結合区域1032が第1のレベルを第2のレベルに接合されている。第2のレベルは、結合区域1034の外側表面上に相補的なねじ切り部分を有する。多重チャンバ装置を組み立てるために、第2のレベルを第1のレベルにねじ込まれている。同様に第3のレベルは第2のレベルに結合されている。さらに、第1のレベルを同様の結合機構を用いてボディ1010に結合している。3つのレベルを図示したが、3つより多くの又は少ないレベルを互いに結合することができることを理解されたい。シール1040(例えば、oリング)をチャンバの結合部分に配置することによって封止している。
幾つかの実施の形態において、チャンバ間の間隔を制御することが望ましいことがある。例えば、図2に示すように、レベル同士は、結合部分のサイズに基づいて互いに離間されている。しかし、結合部分は、所望のレベル間の分離を与えるのに十分な間隔をもたせることができないことがある。幾つかの実施の形態において、スペーサ1060を用いて、付加的なレベル間の分離を形成することができる。スペーサの使用は、繊維製造装置をカスタマイズするのに必要なチャンバの数を減らす助けとなる。
繊維製造装置1000は、結合部材1030を用いて上部支持部1060に結合されている。結合部材1030を用いて、繊維製造装置1000を駆動部1040の結合要素1042(例えば、駆動部のチャック連結器又は自在ねじ切り継ぎ手)に結合されている。代替的に、結合部材は、駆動部からの細長い部材を受けることになる受け具であってもよい(例えば、結合部材は、チャック又は自在ねじ切り継ぎ手とする)。駆動部の結合要素1042は、繊維製造装置の結合部材1030と相互に作用させて、繊維製造装置と駆動部との間の距離が変更可能となるように、結合部材を結合要素内で調整可能に配置できるように形成している。このことは、生成された繊維が繊維製造装置の下方に配置された基材に送達される用途にとって有用である。基材と駆動部が互いに一定の距離にあると仮定すると、繊維製造装置と駆動部との間の垂直方向における距離を変更することは、下にある基材と繊維製造装置との間の垂直方向における距離も変更することになる。下にある基材と繊維製造装置との間の距離を変更することができると、繊維の堆積パターンを変更して、異なる基材に対してカスタマイズすることが可能になる。
一実施の形態において、繊維製造システムを用いてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維を基材上に堆積させる。基材上に繊維を堆積させるように構成された堆積システム2000の一実施の形態を図3に示す。前述のようないずれの繊維製造装置も、堆積システム2000に結合されている。堆積システム2000は、入口導管2010及び基材支持部2020を含む。入口導管2010は、繊維製造装置、又は繊維製造装置からの繊維を収集する収集チャンバに結合されている。使用中、繊維は入口導管2010を通して堆積システム2000に送られ、そこで、繊維製造装置によって生成されたマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が基材2030上に堆積される。基材2030は、基材支持部2020によって固定位置に保持される。基材支持部2020は、堆積システム2000内で作り出されたマイクロ繊維及び/又はナノ繊維の流れの中に基材2030を配置している。
上記実施の形態において、繊維の流れは、気体流システム、真空システム、又は気体流システムと真空システムとの組合せによって作り出している。例えば、1つの実施の形態において、気体流発生器2040を堆積システム2000の底に配置している。したがって、使用中に堆積システム2000の底部から基材2030に向かって流れる気体流が作り出される。生成されて堆積システム2000に送られた繊維は、気体流によって基材に誘導される。代替的に、入口導管2010に結合された繊維収集システムが上述のように気体流を生成し、これが、入口導管を通って堆積システム2000内に流れ込む繊維の流れを引き起こす。繊維デフレクタ2012を入口導管2010に結合して、入ってくる繊維を基材2030に向けることができる。
代替の実施の形態において、真空装置2022が堆積システム2000に結合されている。この実施の形態において、真空システム2022は、基材支持部2020に取付けられている。したがって、使用中は基材支持部2020と堆積システム2000の頂部との間に形成される上部チャンバ2025が真空引きされる。下部チャンバ2045は、基材支持部2020と堆積システムの底部との間に設けられている。下部チャンバ2045は、前記入口導管2010を含む。基材支持部2020は、基材支持部を貫通して上部チャンバ2025を下部チャンバ2045に結合する1つ又はそれ以上の開口2024を有する。上部チャンバ2025を真空引きすることにより、下部チャンバ2045から基材支持部2020を通して上部チャンバ2025に至る気体の流れが作り出される。下部チャンバ2045内に導入された繊維は、基材支持部2020に配設された基材2030に向かい、その内部に引き込まれる。上部チャンバ内に作り出された真空は、また基材2030を基材支持部2020に対して保持する保持力ももたらす。
前記実施の形態において、気体流装置と真空システムとの両方を一緒に用いて、堆積システム2000内に繊維の流れを作り出すことができる。例えば、気体流装置2040を、堆積システム2000の底に配置し、又は堆積システムに結合される繊維製造システムの一部分とすることができる。気体流装置2040は、入口導管2010を通して堆積システム2000内に至り、さらに基材2030に向かう繊維の流れを作り出す。また、堆積システム2000は、上部チャンバ2025に取付けられた真空装置2022を設けることによって、使用中に、上部チャンバ2025が真空引きされ、下部チャンバ2045から上部チャンバに向かう気体の流れを作り出す。気体流装置2040から又は入口導管から入ってくる気体は、下部チャンバ2045から基材2030に向かう気体流をもたらす助けとなる。基材2030に誘導された繊維は、幾つかの実施の形態において、少なくとも部分的に基材内に埋め込まれることになる。
前記実施の形態において、堆積システム2000を用いてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維を移動する基材上に堆積させることができる。この実施の形態において、基材支持部2020は、基材2030を堆積システム2000の中で移動させ、堆積システム内に配置された基材の部分をマイクロ繊維及び/又はナノ繊維の流れの中に配置することができる。この実施の形態において、基材2030は、堆積システム2000の長さより長い長さを有する材料のシートとすることができる。この材料のシートは、基材が堆積システムを出る前に所定量の繊維が基材上に堆積することが可能な速度で堆積システム2000を通過させる。この基材を堆積システム中で移動させる基材搬送システムに結合することができる。
連続供給基材堆積システムの代替的な実施の形態を図4に示す。図4において、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維の堆積は、別個の堆積システム内ではなく、繊維製造システム内で実施される。例えば、繊維製造システムに関して前述した収集要素の代りに、繊維製造システム2100は、繊維製造装置2010の少なくとも一部分の回りに配置された基材支持部2120を含む。図4に示すように、基材支持部2120は、基材2130が繊維製造装置2010を通って連続して供給されるように構成されている。代替的に、基材支持部2020は、基材全体を繊維製造装置の近傍に保持することができる。図4に示した実施の形態において、基材支持部2020は、繊維製造装置2010の少なくとも一部分の回りを囲んで湾曲している。幾つかの実施の形態において、基材支持部2020は、繊維製造装置2010を実質的に完全に囲むように配置している。基材支持部2020は、実質的に丸みを付けた端部を有し、これが一定の角度での基材の連続供給を可能にする。使用中、基材を、基材支持部2020の上を通して繊維堆積システムを通過させて供給する。基材が繊維製造システム中に供給されているときに、繊維製造装置2010を作動させて、基材上に堆積されるマイクロ繊維及び/又はナノ繊維を生成する。
一実施の形態において、繊維の長さを制御するために、1つ又はそれ以上の切断要素2050を繊維製造装置2010と基材支持部2020との間に配置している。切断要素2050は、繊維製造装置によって生成された繊維を、この繊維が基材に達する前に切断及び/又は分断するように配置されている。
繊維とは、糸の長さに似た、連続的なフィラメントの部類の材料又は不連続な細長い断片の部類の材料を表す。繊維は、植物及び動物の両方の生物学において、例えば組織を保持するために非常に重要である。人間による繊維の使用法は、多様である。例えば、繊維を紡糸して、フィラメント、スレッド、ストリング、又はロープにすることができる。繊維は、複合材料の成分として用いることもできる。繊維をマット状にしてシートにして、紙又はフェルトなどの製品を作ることもできる。繊維は、しばしば他の材料の製造に用いられる。
本明細書で論じる繊維は、例えば、溶液紡糸法又は溶融紡糸法を用いて作成することができる。溶融紡糸法及び溶液紡糸法のどちらにおいても、材料を、適切な寸法の繊維が作成されるまで種々の速度で回転される繊維製造装置内に入れる。材料は、例えば、溶質を溶融することによって形成することができ、又は、溶質と溶媒との混合物を溶解させることによって形成される溶液とすることができる。当業者によく知られたいずれかの溶液または溶融物を用いることができる。溶液紡糸に関しては、材料は、所望の粘度を達成するように設計することができ、又は界面活性剤を添加して流動性を改善することができ、又は可塑剤を添加して堅い繊維を柔らかくすることができる。溶融紡糸においては、固体粒子は、例えば金属又はポリマーを含ませることができ、ここでポリマーにはポリマー添加物を加えることができる。合金化のため(例えば、金属)又は所望の繊維に価値(抗酸化剤又は着色剤の性質など)を付加するために、特定の材料を添加することができる。
溶融又は溶液紡糸法の材料を形成するために溶融させるか又は溶媒に溶解させる若しくは溶媒と混合することができる試薬の非限定的な例としては、ポリオレフィン、ポリアセタール、ポリアミド、ポリエステル、セルロースエーテル及びエステル、ポリアルキレンスルフィド、ポリアリーレンオキシド、ポリスルホン、修飾ポリスルホンポリマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。使用できる溶媒の非限定的な例としては、油、脂質、並びに、DMSO、トルエン及びアルコールなどの有機溶媒が挙げられる。脱イオン水などの水も溶媒として用いることができる。安全のために、非引火性溶媒が好ましい。
溶液紡糸法又は溶融紡糸法のいずれにおいても、材料は回転する繊維製造装置から噴出され、細い材料の噴出物が、同時に延伸されて乾燥されるか、又は延伸されて周囲環境内で冷却される。高い歪み速度(延伸による)における材料と環境との間の相互作用が、材料が固化して繊維になることをもたらし、これには溶媒の蒸発が付随することがある。温度及び歪み速度を操作することにより、材料の粘度を制御して、作成される繊維のサイズ及び形態を操作することができる。本発明の方法を用いて、ポリプロピレン(PP)ナノ繊維などの新規な繊維を含む多様な繊維を作成することができる。溶融紡糸法を用いて作成される繊維の非限定的な例としては、ポリプロピレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)及びナイロンが挙げられる。溶液紡糸法を用いて作成される繊維の非限定的な例としては、ポリエチレンオキシド(PEO)及びベータラクタムが挙げられる。
繊維の作成は、バッチモード又は連続モードで行うことができる。後者の場合には、材料を繊維製造装置に連続的に供給することができ、プロセスは数日(例えば、1〜7日)又は数週(例えば、1〜4週)にもわたって続ける。
本明細書で論じる方法は、例えば薬物送達及び限外ろ過(エレクトロレットなど)のような多様な分野で用いることができ、例えばナノコンポジット又は傾斜機能材料を作成するために用いられる。例えば、金属及びセラミックのナノ繊維は、材料選択及び温度のような種々のパラメータを制御することによって製造することができる。少なくとも、本明細書で論じる方法及び装置は、マイクロサイズからナノサイズまでの繊維及び/又はマイクロサイズからナノサイズまでの複合材料を利用するいずれかの産業において用途を見出すことができる。そのような産業としては、材料工学、機械工学、軍事/防衛産業、バイオテクノロジー、医療機器、組織工学産業、食品工学、薬物送達、電気産業、又は限外ろ過及び/又はマイクロ電気機械システム(MEMS)が挙げられるが、これらに限定されない。
繊維製造装置の幾つかの実施の形態は、溶融及び/又は溶液プロセスに用いることができる。繊維製造装置の幾つかの実施の形態は、有機及び/又は無機繊維を作成するために用いることができる。環境及びプロセスの適切な操作により、様々な構造、例えば、連続的、不連続的、マット、ランダム繊維、一方向繊維、織布又は不織布など、並びに、様々な繊維形状、例えば、円形、楕円形及び矩形(例えば、リボン)などの繊維を形成することが可能である。他の形状も可能である。生成される繊維は、単一内腔(シングルルーメン)又は多重内腔(マルチルーメン)とすることができる。
プロセスパラメータを制御することにより、繊維は、ミクロン、サブミクロン及びナノサイズで、並びにこれらの組合せで作成することができる。一般に、作成される繊維は、比較的狭い繊維直径分布を有することになる。個々の繊維の長さに沿って、及び繊維間で、直径及び断面構成に多少のばらつきが生じることがある。
一般的に言えば、繊維製造装置は、繊維の様々な性質、例えば、繊維の断面形状及び直径などを制御するのに役立つ。より具体的には、繊維製造装置の速度及び温度、並びに、繊維製造装置内の出口の断面形状、直径及び角度は全て、繊維の断面形状及び直径を制御するのに役立つものである。生成される繊維の長さもまた、使用する繊維製造装置の選択によって影響される。
繊維製造装置の温度は、特定の実施の形態において、繊維の性質に影響する。繊維製造装置を加熱するための熱源として、抵抗加熱ヒータ及び誘導加熱ヒータの両方を用いるとができる。特定の実施の形態において、繊維製造装置は、紡糸前、紡糸中、又は紡糸前及び紡糸中の両方で繊維製造装置の温度を調整するのに用いる熱源に、熱的に結合される。幾つかの実施の形態において繊維製造装置は冷却される。例えば、繊維製造装置は、紡糸前、紡糸中、又は紡糸前及び紡糸中に繊維製造装置の温度を調整するために用いる冷却源に熱的に結合することができる。繊維製造装置の温度は、広範囲に及ぶことがある。例えば、繊維製造装置は−20℃もの低温に冷却することができ、又は2500℃もの高温に加熱することができる。これらの例示的な値より低い温度又は高い温度も可能である。特定の実施の形態において、繊維製造装置の紡糸前及び/又は紡糸中の温度は、約4℃と約400℃との間である。繊維製造装置の温度は、例えば、赤外線温度計又は熱電対を用いて測定する。
繊維製造装置を回転させる速度もまた繊維の性質に影響する。繊維製造装置の速度は、繊維製造装置が回転している間一定とすることもでき、又は繊維製造装置が回転している間に調整することもできる。その速度を調整することができる繊維製造装置は、特定の実施の形態において、可変速度繊維製造装置として特徴付けられる。本明細書で説明する方法において、繊維製造装置は、約500RPMから約25,000RPMまで、又はその中で導き出せる任意の範囲で回転させる。特定の実施の形態において、繊維製造装置を、約50,000RPM、約45,000RPM、約40,000RPM、約35,000RPM、約30,000RPM、約25,000RPM、約20,000RPM、約15,000RPM、約10,000RPM、約5,000RPM、又は約1,000RPMを超えない速度で回転させる。特定の実施の形態において、繊維製造装置を約5,000RPMから約25,000RPMまでの速度で回転させる。
一実施の形態において、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維のような繊維を作成する方法は、材料を加熱することと、材料を加熱された繊維製造装置内に配置することと、加熱された材料を加熱された繊維製造装置内に配置した後で、繊維製造装置を回転させて材料を噴出させ、材料からナノ繊維を作成することとを含む。幾つかの実施の形態において、繊維はマイクロ繊維及び/又はナノ繊維とすることができる。加熱された繊維製造装置は、周囲温度より高い温度を有する構造体である。「材料を加熱すること」は、その材料の温度を周囲温度より高い温度まで上昇させることとして定義される。「材料を溶融すること」は、本明細書では、材料の温度を該材料の融点より高い温度まで上昇させること、又は、ポリマー材料に関しては、温度をポリマー材料のガラス転移温度より高い温度まで上昇させることとして定義される。代替的な実施の形態において、繊維製造装置は加熱されない。実際、加熱することができる繊維製造装置を用いるいずれの実施の形態についても、繊維製造装置は加熱せずに用いることができる。幾つかの実施の形態において、繊維製造装置は加熱されるが材料は加熱されない。材料は、ひとたび加熱された繊維製造装置に接触すると加熱されることになる。幾つかの実施の形態においては、材料が加熱され、繊維製造装置は加熱されない。繊維製造装置は、ひとたび加熱された材料に接触すると加熱されることになる。
広範囲の体積/量の材料を用いて繊維を生成することができる。さらに、広範囲の回転時間を用いることもできる。例えば、特定の実施の形態において、少なくとも5ミリリットル(mL)の材料を繊維製造装置の中に配置し、繊維製造装置を少なくとも約10秒間回転させる。前述のように、回転は、例えば、約500RPMから約25,000RPMまでの速度の回転とすることができる。材料の量はmLからリットル(L)までの範囲、又はその中で導き出すことができる任意の範囲とすることができる。例えば、特定の実施の形態において、少なくとも約50mLから約100mLまでの材料を繊維製造装置内に配置し、繊維製造装置を約500RPMから約25,000RPMまでの速度で、約300秒から約2,000秒までの間回転させる。特定の実施の形態において、少なくとも約5mLから約100mLまでの材料を繊維製造装置内に配置し、繊維製造装置を500RPMから約25,000RPMまでの速度で、10〜500秒間回転させる。特定の実施の形態において、少なくとも約100mLから約1,000mLまでの材料を繊維製造装置内に配置し、繊維製造装置を500RPMから約25,000RPMまでの速度で、約100秒から約5,000秒までの間回転させる。材料の量、RPM及び秒数のその他の組み合わせが同様に企図される。
繊維製造装置の典型的な寸法は、直径及び高さが数インチの範囲である。幾つかの実施の形態において、繊維製造装置は、約1インチから約60インチまで、約2インチから約30インチまで、又は約5インチから約25インチまでの直径を有する。繊維製造装置の高さは、約1インチから約10インチまで、約2インチから約8インチまで、又は約3インチから約5インチまでの範囲とすることができる。
特定の実施の形態において、繊維製造装置は少なくとも1つの開口を有し、材料はこの開口を通して押し出されてナノ繊維を作り出す。特定の実施の形態において、繊維製造装置は複数の開口を有し、材料はこれら複数の開口を通して押し出されてナノ繊維を作り出す。これらの開口は様々な形状(例えば、円形、楕円形、矩形、正方形)及び様々な直径(例えば、0.01〜0.80mm)のものとすることができる。複数の開口が用いられる場合、全ての開口が別の開口と同一である必要はないが、しかし特定の実施の形態においては全ての開口が同じ構成のものである。幾つかの開口は、材料が開口を通過するときに材料を分割する仕切りを含ませる。分割された材料は、多重内腔繊維を形成することができる。
1つの実施の形態において、2つ又はそれ以上の同軸導管を有する出口要素を用いて同軸繊維を形成することができる。図5は外側導管3210及び内側導管3220を有する出口要素3200を示す。内側導管3220は、使用中、材料が内側導管及び外側導管を通して流れるようにサイズが決められ、外側導管3210の内部に配置される。図5に示した出口要素3200は、ニードル又はノズルの一部分(例えば、ノズル先端部)とする。同軸導管を有する出口要素3200の使用により、同軸繊維の形成が可能になる。異なる材料を導管3210/3220のそれぞれに通して、内側繊維(内側導管から生成される)が少なくとも部分的に外側繊維(外側導管から生成される)で囲まれた混合材料の繊維を形成する。同軸繊維の形成により、繊維を形成するのに使用する材料に基づいて選択可能な異なる性質を有する繊維の形成が可能になる。代替的に、同じ材料を導管3210/3220のそれぞれに通して、同じ材料から形成された同軸繊維を形成することができる。
一実施の形態において、材料は、繊維製造装置のリザーバ内に配置する。リザーバは、例えば、加熱される構造体の凹型空洞によって定めることができる。特定の実施の形態において、加熱される構造体は凹型空洞と連通する1つ又はそれ以上の開口を含む。繊維は、繊維製造装置がスピン軸の回りで回転する間に、開口から押し出される。1つ又はそれ以上の開口は、スピン軸と非平行な開口軸を有する。繊維製造装置は、凹型空洞を含むボディと、ボディの上に配置される蓋とを含む。
繊維製造装置の別の可変要素には、繊維製造装置を作成するのに使用される材料が含まれる。繊維製造装置は、金属(例えば、真鍮、アルミニウム、ステンレス鋼)及び/又はポリマーを含む様々な材料で作成することができる。材料の選択は、例えば、材料が加熱される温度、又は無菌状態が所望されるかどうかに依存する。
本明細書で説明するいずれの方法も、作成されたマイクロ繊維及び/又はナノ繊維の少なくとも一部分を収集することをさらに含ませることができる。本明細書で用いる場合、繊維の「収集」は、繊維が繊維収集装置で支えられて静止することを指す。繊維が収集された後、繊維は、人間又はロボットによって繊維収集装置から取り外される。様々な方法及び繊維(例えば、ナノ繊維)収集装置を用いて繊維を収集することができる。
収集される繊維に関して、特定の実施の形態において、収集される繊維の少なくとも一部分は、連続、不連続、マット、織布、不織布、又はこれらの構成の混合物である。幾つかの実施の形態において、繊維は生成後、円錐形に束ねられない。幾つかの実施の形態において、繊維は生成中、円錐形に束ねられない。特定の実施の形態において、繊維は、繊維が作成されるとき及び/又は作成された後に、繊維に吹き付けられる周囲空気などの気体を用いて、円錐形のような特定の形状に形成されない。
本方法は、例えば、入口を通して、少なくとも加熱構造体を囲む筐体内に気体を導入することをさらに含ませることができる。気体は、例えば、窒素、ヘリウム、アルゴン、又は酸素とすることができる。特定の実施の形態においては、気体の混合物を用いることができる。
繊維が作成される環境は、様々な条件を含む。例えば、本明細書で論じるいずれの繊維も無菌環境内で作成する。本明細書で用いる場合、「無菌環境」という用語は、生きた細菌及び/又は微生物の99%より多くが除去された環境を指す。特定の実施の形態において、「無菌環境」は、生きた細菌及び/又は微生物が実質的に無い環境を指す。繊維は、例えば、真空中で作成する。例えば、繊維製造システム内の圧力は、周囲圧力より低くすることができる。幾つかの実施の形態において、繊維製造システム内の圧力は、約1ミリメートル(mm)水銀(Hg)から約700mmHgまでの範囲とする。他の実施の形態において、繊維製造システム内の圧力は、周囲圧力又はその付近とする。他の実施の形態において、繊維製造システム内の圧力は、周囲圧力より高くすることができる。例えば、繊維製造システム内の圧力は、約800mmHgから約4気圧(atm)までの範囲、又はその中で導き出せる任意の範囲とすることができる。
特定の実施の形態において、繊維は、湿度0〜100%、又はその中で導き出せる任意の範囲の環境で作成される。繊維を作成する環境の温度は広範囲に変えることができる。特定の実施の形態において、繊維を作成する環境の温度は、熱源及び/又は冷却源を用いて動作の前(例えば、回転の前)に調整する。さらに、繊維を作成する環境の温度は、熱源及び/又は冷却源を用いて動作中に調整する。環境の温度は、氷点下の温度、例えば、−20℃又はそれ以下に設定することができる。環境の温度は、例えば、2500℃までも高くすることができる。
使用する材料は1つ又はそれ以上の成分を含ませることができる。材料は単相(例えば、固体又は液体)又は相の混合物(例えば、液体中の固体粒子)とすることができる。幾つかの実施の形態において、材料は固体を含み、この材料は加熱される。材料は、加熱によって液体になり得る。他の実施の形態において、材料を溶媒と混合することができる。本明細書で用いる場合、「溶媒」は、材料を少なくとも部分的に溶解する液体である。溶媒の例としては、水及び有機溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。有機溶媒の例としては、ヘキサン、エーテル、酢酸エチル、アセトン、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、キシレン、石油エーテル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。添加剤もまた存在してもよい。添加剤の例としては、シンナー、界面活性剤、可塑剤、又はこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
繊維を形成するのに用いる材料は、少なくとも1つのポリマーを含ませることができる。使用できるポリマーには、共役ポリマー、バイオポリマー、水溶性ポリマー、及び粒子が導入されたポリマーが含まれる。使用できるポリマーの例としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリエステル、フッ素化ポリマー(フルオロポリマー)、ポリアミド、ポリアラミド、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ナイロン、ポリカーボネート、ベータラクタム、ブロックコポリマー又はこれらの任意の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。ポリマーは、合成(人工)ポリマー又は天然ポリマーとすることができる。繊維を形成するのに用いる材料は、異なるポリマーの複合体、又はポリマー担体と結合させた薬剤の複合体とすることができる。使用できる具体的なポリマーとしては、キトサン、ナイロン、ナイロン−6、ポリブチレンテレフタラート(PBT)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)(PLGA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリグラクチン、ポリカプロラクトン(PCL)、絹、コラーゲン、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)、ポリジオキサノン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンオキシド(PEO)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、及びポリビニルピロリドン(PVP)が挙げられるが、これらに限定されない
他の実施の形態において、繊維を形成するのに用いる材料は、金属、セラミック、又は炭素ベースの材料とすることができる。繊維の作成に使用する金属としては、ビスマス、スズ、亜鉛、銀、金、ニッケル、アルミニウム、又はこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。繊維を形成するのに用いる材料は、例えば、アルミナ、チタニア、シリカ、ジルコニア、又はこれらの組合せなどのセラミックスとすることができる。繊維を形成するのに用いる材料は、異なる金属の複合体(例えば、ニチノール(nitonol)のような合金)、金属/セラミック複合体、又はセラミック酸化物(例えば、PVPとゲルマニウム/パラジウム/白金)とすることができる。
作成される繊維は、例えば、1ミクロン又はそれ以上の長さにすることができる。例えば、作成される繊維は、約1μmから約50cmまで、約100μmから約10cmまで、又は約1mmから約1cmまでの範囲の長さにすることができる。幾つかの実施の形態において、繊維は狭い長さ分布を有することができる。例えば、繊維の長さは、約1μmから約9μmまでの間、約1mmから約9mmまでの間、又は約1cmから約9cmまでの間にすることができる。幾つかの実施の形態において、連続法が実施される場合、長さが約10メートルまで、約5メートルまで、又は約1メートルまでの繊維を形成することができる。
特定の実施の形態において、繊維の断面は、円形、楕円形、又は矩形にすることができる。他の形状も可能である。繊維は、単一内腔繊維又は多重内腔繊維とすることができる。
繊維を作成する方法の他の実施の形態において、方法は、材料を紡糸して繊維を作成することを含み、ここで、繊維が作成されるときに、繊維は外部から印加された電界又は外部から加えられた気体に曝されず、繊維は、作成された後で液体の中に落下しない。
本明細書で論じる繊維は、少なくとも100又はそれ以上のアスペクト比を示す部類の材料である。「マイクロ繊維」という用語は、10ミクロンから700ナノメートルまで、又は5ミクロンから800ナノメートルまで、又は1ミクロンから700ナノメートルまでの範囲の最小直径を有する繊維を指す。「ナノ繊維」という用語は、500ナノメートルから1ナノメートルまで、又は250ナノメートルから10ナノメートルまで、又は100ナノメートルから20ナノメートルまでの範囲の最小直径を有する繊維を指す。
繊維の典型的な断面は、本来は円形又は楕円形であるが、繊維製造装置内の開口の形状及びサイズを制御することにより、他の形状に形成することができる(以下で説明する)。繊維は、複数材料の混紡を含むことができる。繊維はまた、穴(例えば、内腔又は多重内腔)又は細孔を含むことができる。多重内腔繊維は、例えば、1つ又はそれ以上の出口開口を、同軸開口を有するように設計することによって実現することができる。特定の実施の形態において、そのような開口は、分割された開口(即ち、2つ又はそれ以上の開口が互いに隣接する、又は換言すれば、開口が1つ又はそれ以上の仕切りを有しており、2つ又はそれ以上の小さい開口ができるようになっている)を含ませることができる。この特徴を利用して、特定の物理的性質、例えば、断熱性又は衝撃吸収性(弾力性)を得ることができる。ナノチューブもまた、本明細書で論じる方法及び装置を用いて作成することができる。
繊維は、当業者に既知のいずれかの手段により分析することができる。例えば、走査電子顕微鏡法(SEM)を用いて、所与の繊維の寸法を測定することができる。物理的特性及び材料特性決定のために、示差走査熱量測定(DSC)、熱分析(TA)及びクロマトグラフィなどの技術を用いることができる。
特定の実施の形態において、本発明の繊維の一繊維は、リヨセル繊維ではない。リヨセル繊維は、例えば、各々が引用により本明細書に組み入れられる特許文献15、特許文献16、特許文献17、特許文献18、特許文献19などの文献に記載されている
1つの実施の形態において、マイクロ繊維及びナノ繊維を実質的に同時に生成することができる。本明細書で説明するいずれの繊維製造装置も、1つ又はそれ以上の開口が使用中にナノ繊維を生成する直径及び/又は形状を有し、1つ又はそれ以上の開口が使用中にマイクロ繊維を生成する直径及び/又は形状を有するように改造することができる。従って、繊維製造装置は、回転しているときに、材料を噴出してマイクロ繊維及びナノ繊維の両方を生成することになる。幾つかの実施の形態において、ノズルを1つ又はそれ以上の開口に結合することができる。マイクロ繊維を作成するように設計されたノズルと、ナノ繊維を作成するように設計されたノズルとを開口に結合するよう、異なるノズルを異なる開口に結合することができる。代替的実施の形態において、ニードルを結合することができる(開口に直接に、又はニードルポートを介して)。マイクロ繊維を作成するように設計されたニードルと、ナノ繊維を作成するように設計されたニードルとを開口に結合するよう、異なるニードルを異なる開口に結合することができる。マイクロ繊維及びナノ繊維を実質的に同時に生成することにより、繊維サイズの制御された分布を実現することができ、マイクロ繊維/ナノ繊維混合物から最終的に製造される製品の性質の実質的な制御が可能になる。
繊維製造システムの他の実施の形態を図6に示す。繊維製造システム3300は、繊維製造装置3310を含む。繊維製造装置は、ボディ3312及び結合部材3314を含む。この実施の形態において、ボディ3312は、互いに結合された第1の部材3314と第2の部材3316とを含む。代替的に、ボディ3312は、単一の一体の部材とすることができる。第1の部材3314及び第2の部材3316は、一緒に内部空洞3318を定める。1つ又はそれ以上の開口3320がボディを貫通して延び、使用中に、その中をボディ内に配置された材料が通過する。1つ又はそれ以上出口要素(例えば、ノズル、ニードル、ニードルポート又は出口導管)を1つ又はそれ以上の開口3320に結合することができる。前述したように、ボディの内部空洞は、ボディ3312の内部空洞3318内に配置された材料を開口3320に向かって誘導するのを助けるための角度又は丸みが付けられた壁を含む。
結合部材3330は、ボディから延びる細長い部材である。1つの実施の形態において、結合部材3330は、ボディ3312の第2の部材3316に結合され、第2の部材から遠ざかる方向に内部空洞3318を通って延びている。結合部材3330は、繊維製造装置3310を駆動部3340の結合要素3342(例えば、駆動部のチャック連結器又は自在ねじ切り継ぎ手)に結合させるために用いている。代替的に、結合部材は、駆動部からの細長い部材を受入れることになる受け具とすることができる(例えば、結合部材はチャック又は自在ねじ切り継ぎ手とする)。駆動部の結合要素3342は、繊維製造装置の結合部材3330と相互に作用して、繊維製造装置と駆動部との間の距離が変更可能となるように、結合部材を結合要素内で調整可能に配置できるように構成されている。このことは、生成された繊維が繊維製造装置の下方に配置された基材に送達される用途に対して有用である。基材と駆動部が互いに一定の距離にあると仮定すると、繊維製造装置と駆動部との間の垂直方向距離を変更することは、下にある基材と繊維製造装置との間の垂直方向距離も変更することになる。下にある基材と繊維製造装置との間の距離を変更することができると、繊維の堆積パターンを変更して、異なる基材に対してカスタマイズすることが可能になる。
繊維製造システム3300は、結合部材3330に結合される駆動部3340を含む。駆動部3340は、繊維製造装置を駆動部に結合したとき、繊維製造装置3330の上方に配置される。使用中、駆動部3330は、繊維製造装置3310を回転させる。適切な駆動部としては、ブラシレスDCモータなどの市販の可変電気モータが挙げられる。
繊維製造システム3330は、さらに材料送出システム3350を含む。材料送出システム3350は、材料貯蔵容器3352、ポンプ3354、及び液体混合物を繊維製造装置3310に導くための導管3356を含む。液体の材料混合物が貯蔵容器3352内に貯蔵される。液体の材料混合物は、材料を適切な溶媒中に溶解して材料の溶液を形成することによって形成する。液体の材料混合物は、貯蔵容器3352に結合されたポンプ3354を用いて繊維製造装置3352に移送される。ポンプ3352は、液体混合物を収集し、導管3356を通る液体材料の流れを生成する。液体混合物は、導管3356から、繊維製造機器3310内に形成された開口3313を通って繊維製造機器に入る。液面センサ3358が、繊維製造装置内に配置された液体混合物と光学的に結合される。液面センサ3358は、繊維製造装置内に配置された流体の量の測定値をもたらす。使用中におけるポンプの流量は、繊維製造装置内の流体の量に基づいて調整することができる。1つの実施の形態において、材料送出システム3350は、繊維製造装置3310が回転している間、材料を実質的に連続的に繊維製造装置に送出する。導管3356を繊維製造装置の外部に配置すると、繊維製造装置が回転している間の材料の連続的な送出が可能になる。
駆動部3340は、アーム3360に取付けられている。1つの実施の形態において、アーム3360は支持部(図示せず)に結合されている。アーム3360は、アームが支持部に対して移動可能となるように支持部に結合することができる。例えば、アーム3360は、駆動部3340及び結合された繊維製造装置3310(「駆動部/繊維製造装置組立体」と呼ぶ)を基材から離れるように移動させる(例えば、揺動させる)ことができ、繊維製造装置の保守整備(例えば、繊維製造装置の交換、繊維製造装置のパージなど)を実施することを可能にする。アーム3360はまた、駆動部/繊維製造装置組立体の水平方向の位置を変更できるようにすることができる。一実施の形態において、アーム3360は、駆動部/繊維製造装置組立体を水平な固定経路に沿って移動させることを可能にする。これは、駆動部/繊維製造装置組立体の配置を、下にある基材に対して変更することを可能にする。幾つかの実施の形態において、モータを駆動部/繊維製造装置組立体に結合して、基材に対する駆動部/繊維製造装置組立体の自動化された移動を可能にすることができる。
1つの実施の形態において、図6に関連して説明した、反転した構成における繊維製造装置3310により堆積された繊維のパターンは、下にある基材の均一な被覆をもたらすのに十分ではないことがある。被覆を改善するために、駆動部/繊維製造装置組立体を基材に対して水平方向に移動させて、下にある基材のより均一な被覆をもたらすようにすることができる。例えば、アームは、駆動部/繊維製造装置組立体が一定の水平経路に沿って移動できるようにすることができる。基材が繊維製造装置の下方に位置するときに、繊維生成を開始することができ、駆動部/繊維製造装置組立体を水平方向に移動させて、基材上に繊維のより均一な堆積をもたらす。駆動部/繊維製造装置組立体の水平方向の移動は、下にある基材の繊維堆積システム内での移動と協調させることができる。代替的実施の形態において、アームは、駆動部/繊維製造装置組立体を基材に対して回転させるように構成することができる。駆動部/繊維製造装置組立体の回転は、基材における繊維のより均一な分布を可能にする。
幾つかの実施の形態において、繊維製造装置を加熱することができる。1つ又はそれ以上の加熱装置3370及び3372を繊維製造装置3310に熱的に結合する。幾つかの実施の形態において、加熱装置3370は、結合部材が加熱装置を通って延びることを可能にするように、輪状加熱装置とすることができる。加熱装置3372は、繊維製造装置の下に配置される平面基板とすることもでき又は輪状とすることもできる。幾つかの実施の形態において、加熱装置3370及び3372は、繊維製造装置3310の直径より小さい直径を有する。繊維の生成中、生成された繊維は、加熱装置に接近すると加熱装置からの熱に引き寄せられることが一般的に見出されている。加熱装置の直径を繊維製造装置の直径より小さくすることにより、加熱装置との接触による繊維の損失が最小になる。
繊維製造システムの別の実施の形態を図7に示す。図7に示す繊維製造システムは、図6に示すシステムと類似している。しかし、図7のシステムは、溶融紡糸法に使用するように構成され、他方図6に示すシステムは溶液紡糸法に使用するように構成されている。溶融紡糸プロセスに対応するために、材料送出システム3350は、材料貯蔵容器3380及び押出機3382を含む。固体材料が材料貯蔵容器3380内に貯蔵され、押出機3382に移送される。押出機3382は、材料貯蔵容器3380から材料を受取り、材料を溶融して溶融物を生成する。溶融物は計量溶融物ポンプ3385に移送され、このポンプが溶融材料を計量し、導管3386を通して繊維製造装置に給送する。導管3386は、加熱された材料を押出機から繊維製造装置まで移送する材料で形成されている。幾つかの実施の形態において、導管3386は、繊維製造装置へ移送されるときの加熱材料の冷却を防ぐために少なくとも部分的に断熱材3384で囲まれている。加熱装置3370及び3372は、材料を溶融状態に維持するに十分な温度に繊維製造装置を保つために使用される。
代替的な実施の形態において、押出機3382は、材料供給ホッパで置換えることができる。材料供給ホッパは、材料貯蔵容器3380内に配置された固体材料を繊維製造装置内に直接送るために使用される。繊維製造装置を、材料貯蔵容器から繊維製造装置に移送された固体材料の少なくとも一部分を溶融するように加熱することができる。加熱装置は、前述のように、固体材料が繊維製造装置内に配置される前又は後に繊維製造装置を加熱するために使用される。そうすることで、押出機及び断熱導管の使用を避けて、システムのエネルギー必要量を減らすことができる。
上部駆動型繊維製造システムは、繊維を基材上に堆積させるために特に有用である。繊維を基材上に堆積させるためのシステムの一実施の形態を図8に示す。基材堆積システム3500は、堆積システム3600及び基材移送システム3550を含む。堆積システム3600は、本明細書で説明したような繊維製造システム3610を含む。堆積システムは、繊維製造装置によって生成された繊維を、使用中に、繊維製造装置の下方に配置された基材3520の方向に誘導する。基材移送システム3350は、基材材料の連続シートを、堆積システムを通して移動させる。
堆積システム3600は、一実施の形態において、上部に取付けられた繊維製造装置3610を含む。使用中、繊維製造装置3610によって生成された繊維は、基材3520の上に堆積される。堆積システム3600の概略図を図9に示す。繊維堆積システムは、真空システム3620、静電板3630、及び気体流システム3640のうちの1つ又はそれ以上を含む。真空システム3620は、基材3520の下方に減圧領域を生じさせ、繊維製造装置3610によって生成された繊維が減圧により基材に向かって引き付けられるように構成されている。代替的に、1つ又はそれ以上のファンを基材の下方に配置して、基材を通過する空気流を作り出すことができる。気体流システム3640は、繊維製造装置によって形成された繊維を基材の方向に誘導する気体流3642を生成する。気体流システムは、圧縮空気源、又は空気(又は他の気体)の流れを生成する1つ若しくはそれ以上のファンとすることができる。真空と空気流システムの組合せを使用して、強制空気(ファン、圧縮空気)及び排気(ファン、外への流れを作り出すため)を用いて空気流を平衡させ誘導して下の基材へ向かう繊維堆積区域を生成することによって、堆積チャンバの上部から基材を通過して排気システムに至る「平衡空気流」が生成される。堆積システム3600は、基材入口3614及び基材出口3612を含む
静電板3630もまた、基材3520の下に配置されている。静電板は所定の極性まで帯電させることができる板である。通常、繊維製造装置によって生成された繊維は、正味の電荷を有する。繊維の正味の電荷は、用いる材料の種類に依存して、正又は負となり得る。帯電した繊維の堆積を向上させるために、静電板を基材3520の下に配置し、生成される繊維と逆の極性に帯電させる。そうすることで、繊維は、逆の電荷同士の間の静電引力のために静電板に引き付けられる。繊維が静電板に向かって動くので繊維は基材内に埋め込まれる。
圧縮気体の生成及び分配システムを用いて、繊維製造装置の下方に配置された基材に向かう繊維の流れを制御することができる。使用中、繊維製造装置によって生成された繊維は堆積システム内に分散される。繊維は主としてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維からなるので、繊維は堆積システム内に分散し易い。圧縮気体生成及び分配システムの使用は、繊維を基材に向かって誘導する助けとなる。1つの実施の形態において、圧縮気体生成及び分配システムは、下向きの気体流装置3640及び横向きの気体流装置3645を含む。下向きの気体流装置3640は、繊維製造装置の上方又は同じ高さに配置され、基材に向かう均一な繊維移動を促進する。1つ又はそれ以上の横向きの気体流装置3645は、繊維製造装置に対して垂直に又は下方に向けられている。幾つかの実施の形態において、横向きの気体流装置3645は、基材の幅と同じ出口幅を有し、基材上への均一な繊維堆積を促進する。幾つかの実施の形態において、1つ又はそれ以上の横向きの気体流装置3645の出口の角度を変更して、基材上への繊維堆積をより良好に制御できるようにすることができる。各々の横向きの気体流装置3645は、独立して操作することができる。
堆積システムの使用中、繊維製造装置3610は、溶媒の蒸発(溶液紡糸中)及び材料の気化(溶融紡糸中)により、種々の気体を生成することがある。そのような気体は、堆積システム内に蓄積されると、生成される繊維の品質に影響を及ぼし始める可能性がある。幾つかの実施の形態において、堆積システムは、繊維製造中に生成される気体を堆積システムから除去するための排気ファン3650を含む。
基材移送システム3550は、1つの実施の形態において、基材材料の連続シートを、堆積システムを通して移動させる。他つの実施の形態において、基材移送システム3550は、基材リール3552及び基材巻取りリールシステム3554を含む。使用中、基材材料のロールが基材リール3552上に配置され、堆積システム3600中を基材巻取りリールシステム3554まで通される。使用中、基材巻取りリールシステム3554が回転し、基材を所定の速度で堆積システムを通して引き寄せる。このようにして、連続巻きの基材材料を、繊維堆積システムを通して引き寄せる。
幾つかの実施の形態において、単一の繊維製造装置では、基材全体に所望のレベルの繊維を供給するのに十分な量の繊維を製造することが難しいことがある。基材上の繊維の適切で均一な被覆を確保するために、基材堆積システムは、図10に示すように2つ又はそれ以上の繊維製造装置を設けることができる。繊維堆積システム3700は、駆動ユニット3720に結合された2つ又はそれ以上の繊維製造装置3710を含ませることができる。駆動ユニットは、繊維製造装置3710に結合されている。1つの実施の形態において、駆動ユニット3720は、複数の駆動部を含み、各々の駆動部が繊維製造装置3710に結合されている。駆動ユニットは、各々の駆動ユニットを独立して動作させて2つ又はそれ以上の繊維製造装置が実質的に同時に繊維を生成するようにすることができるコントローラを含む。代替の実施の形態において、駆動ユニットは、駆動ユニットに結合された全ての繊維製造装置を同時に動作させる単一の駆動部を含む。そのような実施の形態において、全ての繊維製造装置が実質的に同時に繊維を生成し、下にある基材3730の完全な被覆を確実にする。
本明細書で説明したいずれかの機器及び方法を用いて製造されたマイクロ繊維及びナノ繊維は、様々な用途に用いることができる。幾つかの一般的な利用分野としては、食品、材料、電気、防衛、組織工学、バイオテクノロジー、医療機器、エネルギー、代替エネルギー(例えば、太陽、風力、原子核、及び水力エネルギー)、治療薬、薬物送達(例えば、薬物溶解性の改善、薬物カプセル化など)、繊維製品/織物、不織布材料、ろ過(例えば、空気、水、燃料、半導体、生物医学など)、自動車、スポーツ、航空学、宇宙、エネルギー移動、紙、基材、衛生、化粧品、建築、衣料、包装、ジオテキスタイル、断熱及び防音が挙げられるが、これらに限定されない。
マイクロ繊維及び/又はナノ繊維を用いて形成することができる幾つかの製品としては、帯電ナノ繊維及び/又はマイクロ繊維を用いた流体を浄化するためのフィルタ;セラミックナノ繊維(「NF」)を用いた触媒フィルタ;エネルギーを貯蔵するための炭素ナノチューブ(「CNT」)が導入されたナノ繊維;CNT導入/被覆された電磁遮蔽のためのNF;フィルタ及び他の用途のためのマイクロ繊維とNFとの混合物;デニム及び他の繊維製品のための綿に導入されるポリエステル;フィルタ用のNFに導入/被覆される金属ナノ粒子又は他の抗菌性材料;創傷被覆材、細胞増殖基質又は足場;電池セパレータ;太陽エネルギー用の帯電ポリマー又は他の材料;環境浄化に使用するためのNF;圧電繊維;縫合糸;化学センサ、耐水性及び耐汚染性、耐臭性、絶縁性、自浄性、耐浸透性、抗菌性、多孔性/通気性の、引裂抵抗性、及び耐摩耗性の繊維製品/織布;個人用身体防護具のための力エネルギー吸収材、建築用強化材料(例えば、コンクリート及びプラスチック);炭素繊維;航空宇宙用途の外板を強化するために用いられる繊維;整列又は不規則繊維を利用した組織工学用基材;整列又は不規則ナノ繊維を有する組織工学用ペトリ皿;薬物製造に用いられるフィルタ;深いフィルタ機能のためのマイクロ繊維とナノ繊維を組み合せたフィルタ;繊維製品などの疎水性材料;オイルフェンスなどの選択的吸収材料;連続長ナノ繊維(1,000対1より大きいアスペクト比);塗料/着色剤;耐久性、耐火性、保色性、多孔性、柔軟性、抗菌性、害虫耐性、気密性を高める建築製品;接着剤;テープ;エポキシ;糊;吸着材;おむつ媒質;マットレスカバー;音響材料;及び、液体、気体、化学物質又は空気用フィルタが挙げられるが、これらに限定されない。
繊維は、形成後に被覆することができる。1つの実施の形態において、マイクロ繊維及び/又はナノ繊維をポリマー又は金属被膜で被覆することができる。ポリマー被膜は、製造された繊維に吹き付け塗りすることにより、又はポリマー被膜を形成するためのいずれかの他の既知の方法によって、形成することができる。金属被膜は、金属堆積プロセス(例えば、CVD)を用いて形成することができる。
本特許には、特定の米国特許、米国特許出願、及び他の資料(例えば、論文)が引用により組み入れられている。しかし、それらの米国特許、米国特許出願、及び他の資料のテキストは、それらテキストと本明細書で記述した他の言明及び図面との間に矛盾が存在しない限りにおいて、引用により組み入れられる。そのような矛盾がある場合には、引用により組み入れられる米国特許、米国特許出願、及び他の資料の矛盾するテキストはいずれも、明確に、引用により本特許に組み入れられることはない。
本説明を考慮すれば、当業者には本発明の種々の態様のさらなる改変及び変更の実施の形態が明らかになるであろう。従って、この説明は例証に過ぎないものと解釈されるべきであり、本発明を実施するための一般的方法を当業者に教示するためのものである。本明細書で示し説明した本発明の形態は、実施の形態の例として解釈されるべきであることを理解されたい。全て、本発明のこの説明の利益を得た後で当業者には明白となるように、本明細書で示し説明した要素及び材料を置換えることができ、部分及びプロセスを逆にすることができ、本発明の特定の特徴は独立して利用することができる。添付した特許請求の範囲において説明されている本発明の趣旨及び範囲から逸脱せずに、本明細書で説明した要素に変更を加えることができる。
1900、2100、3300:繊維製造システム
1910、1000、2110、3310、3610、3710:繊維製造装置
1912、1010、3312:ボディ
1914、1030、3330:結合部材
1916、1011、1013、1015、3320:開口
1918、3200:出口要素
1920、1040、3340:駆動部
1930:収集システム
1012、3318:内部空洞
1042、3342:結合要素
2000、3600:堆積システム
2010:入口導管
2020:基材支持部
2022、3620:真空システム(真空装置)
2025:上部チャンバ
2030、2130、3520、3730:基材
2040、3640、3645:気体流発生器(気体流装置)
2045:下部チャンバ
3350:材料送出システム
3352、3380:材料貯蔵容器
3354:ポンプ
3360:アーム
3370、3372:加熱装置
3382:押出機
3500:基材堆積システム
3550:基材移送システム
3552:基材リール
3554:基材巻取りリールシステム
3630:静電板
3700:繊維堆積システム
3720:駆動ユニット

Claims (17)

  1. マイクロ繊維及び/又はナノ繊維製造システムであって、
    複数の開口を有するボディと結合部材とを含み、前記ボディが繊維として生成される材料を受入れるように構成された繊維製造装置と、
    前記ボディを回転させ、前記結合部材を通して前記ボディを結合する駆動部と、
    使用中に前記繊維製造装置によって生成された繊維を収集し、使用中にその内部に配置された基材に向けて前記収集した繊維を誘導する堆積システムと、
    を備え、
    前記ボディは、それぞれに1つ又はそれ以上の開口を有する複数のチャンバを備え、
    1つ又はそれ以上の出口要素が、前記1つ又はそれ以上の開口に結合され、
    前記1つ又はそれ以上の出口要素は、出口オリフィスであり、
    使用中、前記駆動部に結合された前記ボディの回転により、前記ボディ内の材料が前記1つ又はそれ以上の開口を通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成され、これらの繊維が少なくとも部分的に前記堆積システムに移送される、
    ことを特徴とするシステム。
  2. 前記複数のチャンバは、互いに取り外し可能に結合することがでることを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記堆積システムは、使用中に前記繊維製造装置によって生成された一連のマイクロ繊維及び/又はナノ繊維の流れの中に基材を配置する基材支持部を備えていることを特徴とする、請求項1または2に記載のシステム。
  4. 前記基材支持部は、この基材支持部の少なくとも一部分を貫通する1つ又はそれ以上の開口を備え、前記1つ又はそれ以上の開口は真空システムに連結されていることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
  5. 基材材料の連続シートを、前記堆積システムの中を前記基材支持部に沿って移動させる基材移送システムをさらに備えることを特徴とする、請求項3に記載のシステム。
  6. 前記出口要素は、前記ボディに取外し可能に結合することができることを特徴とする、請求項1〜5に記載のシステム。
  7. マイクロ繊維及び/又はナノ繊維製造システムであって、
    複数の開口を有するボディと結合部材とを含み、前記ボディが繊維として生成される材料を受入れるように構成された繊維製造装置と、
    前記ボディを回転させ、前記結合部材を通して前記ボディを結合する駆動部と、
    使用中に前記繊維製造装置によって生成された繊維を収集し、使用中にその内部に配置された基材に向けて前記収集した繊維を誘導する堆積システムと、
    を備え、
    前記ボディは、それぞれに1つ又はそれ以上の開口を有する複数のチャンバを備え、
    前記開口の1つ又はそれ以上に結合された1つ又はそれ以上のニードルポートをさらに備え、
    使用中に、1つ又はそれ以上のニードルを前記ニードルポートに取外し可能に結合することができ、かつ前記駆動部に結合された前記ボディの回転により、前記ボディ内の材料が前記1つ又はそれ以上の開口を通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成され、これらの繊維が少なくとも部分的に前記堆積システムに移送される、
    ことを特徴とするシステム。
  8. 前記複数のチャンバは、互いに取り外し可能に結合することがでることを特徴とする、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記駆動部は、前記結合部材と結合する結合要素を有し、前記繊維製造装置と前記該駆動部との間の距離が変更可能となるように、結合部材を結合要素内で調整可能に配置できるように形成していることを特徴とする、請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載のシステム。
  10. 前記基材に向かう生成された繊維の流れを引き起す減圧領域を前記基材の下に生成する真空システムをさらに備えていることを特徴とする、請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載のシステム。
  11. 前記基材に向かう生成された繊維の流れを引き起す気体流を生成する気体流システムをさらに備えていることを特徴とする、請求項1〜請求項10のいずれか一項に記載のシステム。
  12. 1つ又はそれ以上の開口を有するボディと結合部材とを各々が含み、前記ボディが繊維として生成される材料を受入れるように構成された、1つ又はそれ以上の追加の繊維製造装置と、
    前記1つ又はそれ以上の追加の繊維製造装置の上方に配置され、前記追加の繊維製造装置の1つ又はそれ以上を回転させる1つ又はそれ以上の追加駆動部と、
    をさらに備え、
    使用中、前記1つ又はそれ以上の繊維製造装置の回転により、前記ボディ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維が生成される、
    ことを特徴とする、請求項1に記載のシステム。
  13. マイクロ繊維及び/又はナノ繊維を製造する方法であって、
    請求項1〜請求項12のいずれか一項に記載の繊維製造装置内に材料を配置するステップと、
    前記繊維製造装置を少なくとも1000rpmの速度で回転させ、この繊維製造装置の回転により、前記ボディ内の材料が1つ又はそれ以上の開口を通して噴出されてマイクロ繊維及び/又はナノ繊維を生成するステップと、
    前記生成されたマイクロ繊維及び/又はナノ繊維の少なくとも一部分を基材上に堆積させるステップと、
    を含む、方法。
  14. 前記マイクロ繊維及び/又はナノ繊維は、これらの作成中にこの繊維を外部から印加された電界に曝すことなく作成されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 前記材料を少なくとも部分的に溶融させるのに十分な温度まで前記材料を加熱するステップと、
    前記材料を少なくとも部分的に溶融させるのに十分な温度又はその温度付近まで前記繊維製造装置を加熱するステップと、
    前記加熱された材料を前記加熱された繊維製造装置内に配置するステップと、
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  16. 材料を繊維製造装置内に配置するステップと、
    前記繊維製造装置内に配置された前記材料を少なくとも部分的に溶融させるのに十分な温度又はその温度付近にまで前記繊維製造装置を加熱するステップと、
    をさらに含む、請求項13に記載の方法。
  17. 前記材料を溶媒と混合して溶媒中の前記材料の混合物を生成するステップと、前記混合物を前記繊維製造装置内に配置するステップと、をさらに含む、請求項13に記載の方法。
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